延岡市新火葬場火葬炉設備工事 仕 様 書 延 岡 市

延岡市新火葬場火葬炉設備工事
仕
様
書
延
岡
市
第1章
第2章
第3章
第4章
総
[
目
画
概
次
]
則
第 1 節
計
要
・・・・・・
1
第 2 節
計 画 主 要 項 目
・・・・・・
2
第 3 節
設 備 機 能 の 確 保
・・・・・・
5
第 4 節
工
囲
・・・・・・
6
第 5 節
材 料 及 び 機 器
・・・・・・
7
第 6 節
検 査 及 び 試 験
・・・・・・
8
第 7 節
試運転及び運転指導
・・・・・・
9
第 8 節
引き渡し性能試験と性能保証
・・・・・・11
第 9 節
正
し
・・・・・・12
第10節
瑕
保
・・・・・・13
第11節
見 積 設 計 図 書
・・・・・・14
第12節
そ
他
・・・・・・16
第13節
雑
則
・・・・・・18
事
式
範
引
疵
渡
担
の
機械設備工事仕様
第 1 節
共
通
事
項
・・・・・・19
第 2 節
燃
焼
設
備
・・・・・・21
第 3 節
通
風
設
備
・・・・・・25
第 4 節
排 ガ ス 冷 却 設 備
・・・・・・27
第 5 節
排 ガ ス 処 理 設 備
・・・・・・28
第 6 節
付
備
・・・・・・29
第 1 節
電気・計装設備工事
・・・・・・32
第 2 節
その他の設備仕様
・・・・・・35
帯
設
電気・計装設備工事仕様等
附則
・・・・・・36
その他
別 紙 1
計 装 制 御 リ ス ト
別 紙 2
保守点検工具リスト
別 紙 3
予備品・消耗品リスト
別紙様式
1-1
別紙様式
1-2
別紙様式
1-3
第1章
総則
本仕様書は、延岡市(以下「本市」という)が発注する「延岡市新火葬場火葬炉設備工事」に
適用し、契約約款その他に優先するものとする。
第1節
1
計画概要
工事名称
延岡市新火葬場火葬炉設備工事
2
工事場所
延岡市熊野江町
3
地域・地区
都市計画区域外
4
火葬炉等設置基数
・火葬炉(人体炉:台車式寝棺炉)7基
・小型炉(胞衣炉:台車式寝棺炉)1基
5
工事期間(予定)
着
6
工
平成22年
6月(議会の議決後)
竣工引渡し
平成23年
3月31日
供用開始
平成24年
4月
1日
工事代金の支払(予定)
平成22年度
前払金保証事業会社の保証契約により、前払金(工事請負代金の40%以
内)を支払う。
平成23年度
7
完成検査完了後、工事代金(残金)を支払う。
設計上の留意点
火葬炉の設計にあたっては、次の点に留意すること。
(1) 諸設備は、高い安全性と信頼性及び十分な耐久性を有すること。
(2) 省力化及び省エネルギー化に配慮した設備であること。
(3) ダイオキシン類、ばい煙、臭気、騒音等の公害発生防止に十分配慮し、いかなる場合も
無煙(可視煙を出さない)無臭化を実現すること。
(4) 作業環境及び労働安全、衛生に十分配慮すること。
(5) 会葬者の火傷防止等安全には十分配慮すること。
(6) 火葬等に係る作業全般において、極力自動化を図ること。
(7) 機器の配置計画においては、火葬炉設備等のオーバーホールや更新等を考慮すること。
(8) 施工にあたっては、別途発注する建築工事等の請負者と十分な調整を行い、相互に支障
がないようにすること。
(9) 本工事の請負者は、延岡市新火葬場の建築基本設計及び建築実施設計の打合せ等に参加
し、設計資料等の作成について協力すること。
(10)設備機器は、「官庁施設の総合耐震計画基準及び同解説」に適合する耐震性能を有するこ
と。
1
第2節
1
計画主要項目
火葬等の重量
(1)火葬等重量
本施設の火葬炉は、大型炉を設置する。各炉の燃焼計算の基本条件となる火葬重量を次のと
おりとし、業務における遺体重量等は120kg程度まで対応できるものとする。
区
分
火葬炉
遺体重量等
棺重量
副葬品
75kg
15kg
10kg
(2)棺の最大寸法
2
区
分
長さ
幅
高さ
炉
用
2,100mm
650mm
650mm
計画主要項目
火葬炉等は、以下の主要な能力を有するものとする。
(1)火葬等の時間
火葬炉、予備炉とも主燃バーナー着火から主燃バーナー消火まで通常60分程度とする。
(2)冷却時間
炉内及び前室での強制冷却により、火葬終了後15分程度で収骨が可能な温度となるもの
とする。
(3)運転回数(火葬炉)
2回/炉・日(MAX連続3回/炉・日)
(4)使用燃料
灯油
(5)主要設備方式
①炉
床
方
式
②排 ガ ス 冷 却 方 式
: 台車式(前入れ前出し方式)
:
急速空気冷却方式(200℃以下に冷却できること)
※熱交換器方式は採用しない。
③集
④排
じ
気
ん
方
方
式 :
法
⑤残灰・飛灰処理施設
バグフィルター方式
: 通常炉・胞衣炉とも2炉1排気系列の強制排気方式とする。
:
残灰庫へ真空輸送方式とする。
(6)焼却監視・制御
燃焼と冷却、排ガス冷却及び排ガス処理等の運転に係る各機器の制御、運転状況等の監視
及び記録等については、コンピューター等で一括して行うものとする。
2
(7)非常時の運転
①停電時の対応
・停電時には、非常用発電設備(別途工事)からの電力供給を受けるシステムとする。
・停電時においても、非常用電力の供給を受けることにより、火葬・冷却終了まで通常通り
運転を継続でき、収骨まで行えるものとする。火葬炉1系列2炉同時使用可能とする。
万一、非常用電力の供給を受けることができない場合は安全側に停止すること。
・非常用発電設備は、全ての系列に配電できるシステムとし、必要電気容量とあわせて別途
設計・工事業者に指示すること。
②地震時の対応
・震度4以上を検知することにより、全設備が安全側に停止するシステムとし、監視盤に警
報を表示すること。
・復帰は、職員が確認の後、手動復帰とする。
(8)告別方法
火葬場職員により、棺を霊柩車から棺運搬車に載せ、この柩運搬車を告別室まで移動して告
別の儀式を行うものとする。告別後は柩運搬車を炉前に移動させ、会葬者の代表の確認により
火葬に付すものとする。
(9)収骨方法
会葬者の代表が焼骨を確認し、火葬場職員が炉内台車を運搬車で収骨室に移動させ、台車上
の焼骨を会葬者全員で収骨する方法とする。
(10)安全対策
・日常運転における危険防止及び誤操作による事故防止のため、各種インターロック機能を設
け、非常時には各装置が全て安全側へ作動する危険回避機能を具備すること。
・自動化した部位については、全て手動操作が可能なように設計すること。
・作業員の安全、事故防止に十分配慮すること。
・作業員の火傷防止のため、表面温度が50℃以上となる部分には断熱工事を行うこと。
(11)公害防止基準
①排ガス基準
火葬炉等の排ガス基準は、各排気筒出口における火葬一工程の平均値とする。
ば い じ ん 量
g/㎥N以下
0.01
硫 黄 酸 化 物
ppm以下
30
ppm以下
250
素
ppm以下
50
一 酸 化 炭 素
ppm以下
30
ダイオキシン類
ng-TEQ/㎥N以下
1
窒 素 酸 化 物
※O2
塩
化
12%換算値
水
残留酸素濃度
%以上
※再燃焼炉出口
3
6
②臭気基準
臭気は、次の基準値以下とする。
・臭気濃度(各排気筒出口)500以下
(敷地境界線上)
10以下
・特定悪臭物質濃度(各排気筒出口)
特定悪臭物質濃度は、下表に示す基準値以下とする。
(単位:ppm)
1.0
イソバレルアルデヒド
0.003
メ チ ル メ ル カ プ タ ン
0.002
イ ソ ブ タ ノ ー ル
0.9
硫
素
0.02
酢
ル
3.0
ル
0.01
メチルイソブチルケトン
1.0
ル
0.009
ト
ル
エ
ン
10
ト リ メ チ ル ア ミ ン
0.005
ス
チ
レ
ン
0.4
ア セ ト ア ル デ ヒ ド
0.05
キ
シ
レ
ン
1.0
プロピオンアルデヒド
0.05
プ
ロ
ピ
オ
ン
酸
0.03
ノルマルブチルアルデヒド
0.009
ノ
ル
マ
ル
酪
酸
0.001
イソブチルアルデヒド
0.02
ノ ル マ ル 吉 草 酸
0.0009
ノルマルバレルアルデヒド
0.009
イ
0.001
ア
硫
二
ン
モ
化
化
硫
ニ
水
メ
化
チ
メ
チ
ア
酸
エ
ソ
吉
チ
草
酸
③騒音基準
騒音は、次の基準値以下とする。
作業室内
一炉稼動時
70db(A)
全炉稼動時
80db(A)
炉前ホール
60db(A)
その他諸室
50db(A)
④振動基準
振動は、敷地境界線上で50db(A)以下とする。
⑤その他
・ダイオキシン類の測定方法は「火葬場からのダイオキシン類排出制御対策の検討(平成10
年度厚生行政科学研究)」で採用された、1固体全てから発生されるダイオキシン類総量を
測定する方法による。
・本項に特に指定しないものについては、関係法令・関係条例によるものとする。
4
第3節
1
設備機能の確保
基本事項
契約を締結しようとする者は、本仕様書に基づいて作成した第11節に示す見積もり設計書
を後日提出すること。
本仕様書に明記されていない事項であっても、目的達成に必要な設備、または性能を発揮さ
せるために当然必要とされるものについては、請負者の責任においてすべて完備しなければな
らない。
2
変
更
(1)提案時に提出された提案図書との変更については、原則として認めないものとする。ただし、
本市の指示により変更する場合はこの限りではない。
(2)実施設計は、原則として承諾された見積設計図書によるものとする。
実施にあたって、見積設計図の部分的な変更が必要となった場合は、変更仕様、事由を本市
に書面で提出し、本市の承諾を得なければならない。なお、本市は、本仕様書に示す性能等と
同等以上で、施設運営上支障がないと判断した場合のみ、変更を認める。
(3)実施設計期間中、見積設計図書の中に本仕様書に適合しない箇所が発見された場合は、実施
設計図書において請負者負担により改善・変更を行うものとする。
(4)実施設計完了後、本仕様書に適合しない箇所が発見された場合または本施設の機能を全うす
ることができない箇所が発見された場合、実施設計図書の改善・変更は請負者の負担において
行うものとする。
3
疑
義
設計または施工の過程で疑義が生じた場合は、本市の仕様書を基本とし、請負者は本市と協
議してその指示に従うものとし、併せてその協議録を提出しなければならない。
5
第4節
工事範囲
本仕様書で定める工事範囲は、次のとおりとする。
1
機械設備工事
(1) 燃焼設備
(2) 通風設備
(3) 排ガス冷却設備
(4) 排ガス処理設備(集じん設備)
(5) 付帯設備
2
電気・計装設備工事
(1) 電気設備(火葬炉動力制御盤以後の2次側)
(2) 計装設備(炉設備関係)
3
その他
(1) 保守点検工具
(2) 収骨用具
(3) 試運転、運転指導
(4) 公害測定
(5) 予備品等・消耗品等
4
工事範囲外
(1) 土木関係工事
(2) 建築工事(火葬炉設備の機械基礎、炉前化粧扉を含む)
(3) 建築設備工事(非常用電源設備を含む)
(4) 外構工事
6
第5節
1
材料及び機器
基本事項
使用する材料及び機器は、用途に適合した欠陥のない製品で、かつ、全て新品とし、
日本工業規格(JIS)、電気学会電気規格調査標準規格(JEC)、日本電気工業会標準規格
(JEM)、日本水道境界認証(JWWA)に規格が定められているものは、これらの規格品
を使用しなければならないほか、次の性能を有すること。
なお、使用する材料、機器は過去の実績、公的機関の試験成績等を十分検討のうえ選定する
とともに、できる限り汎用品を使用するように努めること。
市の指定する材料等については、ミルシートを提出すること。また、機器類・電気計装機器
類・盤類については、試験成績書を提出すること。
(1) 高温部に使用される材料は、耐熱性に優れたものであること。
(2) 腐食性環境で使用する材料は、耐食性に優れたものであること。
(3) 磨耗の恐れのある環境で使用する材料は、耐摩耗性に優れていること。
(4) 屋外で使用されるものは、耐候性及び耐食性に優れていること。
(5) 駆動部を擁する機器は、低騒音・低振動性に優れているものを採用すること。
2
機材メーカーの選定
本設備に使用する材料及び機器類は、すべて本市の承諾を得た機材メーカー製品としなけれ
ばならない。また、請負業者以外の者に属する特許使用の許諾及び実用新案等の工業所有権の
使用の承諾が必要な場合は、請負業者の責任及び費用負担により対処すること。
7
第6節
検査及び試験
工事に使用する主要機器、材料の検査及び試験は、次の1から6まで下記及び本市の検査規程
に準じて行うものとする。
1
立会い検査及び試験
主要機器の搬入、据え付け、組み立て等に対する検査及び試験は、原則として本市の立会い
のもとで行うものとする。ただし、本市が認めた場合には、請負者が提示する検査(試験)成
績書をもってこれに代えることができる。
2
検査及び試験の方法
検査及び試験は、あらかじめ本市の承諾を得た検査(試験)要領に基づいて行うものとする。
3
検査及び試験の省略
公的、又はこれに準ずる機関が発行した証明書等で成績が確認できる機材については、本市
の検査及び試験を受けることを省略することができる。この場合、事前に本市と協議し、承諾
を得るものとする。
4
機材の工場立会い検査・試験
本市が必要と認める機材については、工場立会い検査(試験)を行う。
5
諸官庁等の検査・試験
諸官庁などの検査・試験は、本市の職員の立会いのもとで受けるものとする。
6
経費の負担
工事に係る検査及び試験の手続きは請負者が行い、これに要する経費は請負者の負担とする。
8
第7節
1
試運転及び運転指導
試運転
(1) 設備等設置後、工期内に機器単体の試運転や運転条件等のインターロック等についての試運
転を行うとともに、停電や地震、機器故障等の非常事態等を想定した緊急作動試験行うものと
する。
(2) 試運転の実施に際しては、機器の単体運転と全体運転を実施するものとする。
(3) 試運転・緊急作動試験は、請負者が行う。なお、請負者は、試運転・緊急作動試験に先立ち、
「試運転等要領書」を作成し、本市の承諾を得なければならない。なお、試運転・緊急作動試
験には本市が立会うものとする。
(4) 請負者は、試運転期間中、専門技術者を常駐させなければならない。
(5) 請負者は、試運転期間終了後に、
「試運転記録表(緊急作動試験等の記録を含む)」を作成し、
本市の承諾を得なければならない。
(6) 試運転・緊急作動試験において支障が生じた場合は、請負者の責任において対処するととも
に、その原因と対応策について速やかに本市に報告すること。対応策については、本市の承諾
を得て実施するとともに、その後再度試運転・緊急作動試験を実施し、機能の確認を行うこと。
(7) 試運転期間中に行われる整備及び点検には、原則として本市が立会うものとし、不具合等が
発見された場合は、直ちにその原因及び必要な補修内容を本市に報告するものとする。また、
補修に際しては、あらかじめ「補修実施要領書」を作成し、本市の承諾を得なければならない。
9
2
運転指導
(1) 請負者は、本市が指定する火葬業務従事職員に対して、設備の円滑な操作に必要な機器の運
転、管理及び取扱い、緊急時の対応等について、十分な教育と指導を行わなければならない。
(2) 請負者は、あらかじめ「運転指導計画書」、
「運転指導用説明書」及び「緊急時の対応マニュ
アル」を作成し、本市の承諾を得るものとする。
(3) 請負者は、あらかじめ運転指導員を選任し、本市の承諾を得るものとする。
(4) 請負者は、運転指導期間中、運転指導員を常駐させなければならない。
(5) 運転指導期間は、設備完成後(請負者の試運転完了後)15日間とする。
この期間内において、設備機器の教育と運転指導を行う。
教育については、設備機器システムの内容や各種運転条件のインターロックなど運転に必要
な事項について十分な教育を行い、次に機器単体の運転をはじめ運転指導を実施する。
ただし、本市がこの期間外においても指導が必要と認めた場合は、本市は指導期間の延長を
指示できるものとする。
3
試運転及び運転指導に係る経費
試運転等に係る燃料費・電気代及び運転指導に必要な人件費等は、請負者の負担とする。
10
第8節
1
引き渡し性能試験と性能保証
引渡し性能試験
試運転確認後、引渡しに係る性能試験を行うものとする。
請負者は、火葬等の時間及び公害防止基準に係る性能試験を実施し、その結果を市に報告し
て承諾を得るものとする。なお、性能試験は市の立会いのもとに実施し、排ガス分析等の依頼
先は公的機関又はこれに準ずる機関とし、市の承諾を得て決定する。
(1)性能試験の要件
①性能試験は、火葬炉及び小型炉について実施する。
②火葬等の時間や運転回数、公害防止基準に掲げた項目について性能試験を実施するに当っ
ては、試験の内容等を明記した「性能試験要領書」を作成し、本市の承諾を得なければな
らない。一日の運転回数の確認については、火葬等に要する時間から運転可能回数を算定
した結果にて行うものとする。
③性能試験は、運転指導終了後に行うものとし、実施時期は本市と協議して決定するものと
する。
性能試験実施時の火葬炉運転は、本市が指定した火葬業務従事職員が行うものとする。
④騒音、振動に関わる性能試験は、全炉運転時に実施するものとする。
(2)性能試験結果への対応
性能試験の結果、公害防止基準に掲げた項目のうち1項目でも基準値を満足しない系列が
ある場合は、その原因を速やかに検討して本市に報告し、請負者の責任において改善を行い、
改めて当該系列の全項目について性能試験を実施する。(この性能試験は基準値を満足する
まで実施する。)
(3)性能試験に係る費用
性能試験に必要な費用は、すべて請負者の負担とする。
11
2
性能保証
(1)責任施工
本設備の性能及び機能は、請負者の責任により発揮され、かつ保証されなければならない。
また、請負者は、設計図書に明示されていないものであっても、性能を発揮するために必要
なものについては、請負者の負担で整備しなければならない。
(2)保証内容
①機器の保証
保証期間中は、すべての機器の性能・機能を保証するものとする。本市と請負者が協議し
て定めた機器類の耐用年数については、保証期間にかかわらず耐用年数を満足すること。
②性能の保証
本仕様書第1章第2節第2項に記載された火葬等の時間、冷却時間、運転回数及び公害防
止基準とする。
第9節
正式引渡し
本仕様書に記載された工事範囲の全てを完了し、その性能・機能を確認し、完成検査に合格し
た時点を工事完了とする。
工事完了後正式引渡しとする。
本市に引渡しが完了するまでは、請負者の責任でプラント機器等を管理すること。
なお、やむを得ず正式引渡し以前に使用した備品、損耗の激しいもの(消耗品)については、
本市の指示により請負者の負担にて引渡し時点までに、必要量を納入し、及び交換すること。
また、原則として潤滑油は入れ替え、その他の油脂類、薬剤類は満杯にして引渡しすること。
標準付属品は各機器類に付帯するものとして、これらとは区別して別に納めること。
12
第10節
瑕疵担保
本仕様書に記載した本施設の性能及び機能は、すべての請負者の責任において保証すること。
1
引渡し後の性能、機能の維持
請負者は、本市への引き渡し後においても、本施設全体が所定の性能、機能を維持できるよう
な技術資料の提供等、適切な協力をするとともに、性能、機能について疑義が生じた場合は、請
負者の負担で確認試験等、適切な措置を講じるものとする。
2
施設の改善
本施設の設計及び施工にあたっては、安全性、メンテナンス性、保守における利便性に十分配
慮した設計及び施工を行うものとし、竣工後であってもこれに支障をきたすと判断された箇所に
ついては、請負者の負担において速やかに改善すること。
3
承諾を得ずに行った施工箇所
設計業務及び施工にあたって、本市の承諾を得ずに行った行為については、瑕疵の有無に関わ
らず、本市の判断によって改善を請求できるものとする。
4
瑕疵責任の範囲
請負者による瑕疵責任の範囲は、本仕様書の記載内容のすべてとする。
5
瑕疵担保期間
本施設における瑕疵担保期間は、正式引渡し後2年間とし、各施設項目において特に定めのあ
る場合は、これに従うものとすること。ただし、設計や構造上の欠陥等については、この限りで
はない。なお、本市が消耗品と認めるものについてはこの限りではない。
瑕疵担保期間中に著しく機能低下し、改修した機器については、改修後2年間若しくは機器固
有の瑕疵担保期間の長い方を瑕疵担保期間とする。
設計・施工及び材料並びに構造上の欠陥によって、瑕疵担保期間中に機器等の破損及び故障等
が生じた場合は、本工事の請負者の負担により速やかに補修・改造又は交換しなければならない。
ただし、本市側の誤操作及び天災等の不測の事態に起因する場合は、この限りではない。
6
その他
瑕疵担保期間中に設備の補修等の必要が生じた際、本市が保管する予備品を貸与することもあ
るが、その場合は速やかに貸与された予備品全数を請負者の負担により補充しなければならない。
13
第11節
見積設計図書
請負者は、本契約締結後、本仕様書に基づき見積設計図書(2部)を提出するものとする。
なお、縮尺は図面内容に適した大きさとし、また、製本はA4版を基準にできるかぎり統一
すること。
1
見積設計図書
(1)概要説明書
①公害防止対策(特にダイオキシン類低減化の技術面での具体的対策)
※最近の測定実績を添付のこと~後記、「(18)公害測定実測データ」と兼用可
②主要機器の耐用年数(年間あたり2,000体として)年間維持管理費概算書(別紙様式1)
③アフターサービス体制(保証中及び保証後のサービス体制を説明すること)
(2)火葬時間の実績(他の施設における実績を添付)
(3)燃料使用量実績(他の施設における実績を添付)
(4)設計計算書
①燃料計算・熱収支(遺体75kg、柩15kg、副葬品10kg)
②物質収支
③用役収支(電力・熱量)
④主要機器容量計算書
⑤再燃焼炉排ガス滞留時間(最大排ガス量時)
⑥排ガス冷却計算書
⑦排気筒拡散計算書
(5)プラントの運転条件
①炉内温度制御の説明
②炉内圧制御の説明
③排ガス温度制御の説明
④非常措置の説明(本設備運転時に想定される非常時の措置と復帰)
(6)運営管理条件
①年間維持管理費概算書(別紙様式1)
(今後10年間に必要な修理、補修、消耗品等にかかる経費について詳細に記載)
②維持管理基準
③運転人員調書(週休二日制とした場合の人員)
(7)労働安全衛生対策
(8)公害防止対策(ダイオキシン類、ばい煙、悪臭、騒音、振動)
(9)各設備工事仕様書(各工事別、設備ごとに必要事項を明記するものとする)
14
(10)図面
①火葬設備フローシート
(排ガス、空気、燃料、計装、飛灰
~
計装は、単独で作成)
②火葬炉設備設置に係る配置図、平面図、立面図、築炉構造図
③その他火葬炉設備に係る必要な図面一式及び個々の設備
台車、バーナー、ファン、排ガス冷却設備、排気筒、公害防止設備、
残骨灰・集じん灰処理装置、炉前冷却室、遺体霊安室、柩・台車運搬車等
の図面と性能仕様
※火葬炉等の配置は、炉の搬入やメンテナンス、必要なガラリの大きさ等を考慮し、それら
が表現された図面とする。
(11)工事工程表(火葬炉設備工事に係るもの)
(12)電気計装に関する提出書類
①電気設備容量計算書(火葬炉設備工事に係るもの)
②制御シーケンス図
③制御及び計装一覧表
④炉操作盤等必要な盤類の形態図及びシステム内容
(13)アフターサービス体制・緊急時の体制及び連絡先
(14)主要機器メーカーリスト
(15)保守点検工具リスト
(16)予備品、消耗品リスト
(17)保守点検内容項目(保証中及び保証後で内容が異なる場合は双方の内容を記載)
(18)公害測定実測データ(ダイオキシン類含む)
(19)工業所有権リスト
(20)監理技術者名簿(証明書添付)
(21)建築工事設計資料
機器配置や機器の形状寸法、荷重、発熱量、電気容量など土木建築工事の実施設計に必要
な設計資料を作成し提出するとともに、土木建築工事実施設計の協議に出席など十分な協力
をすること。
なお、この設計資料については、プラント工事実施設計後に作成する。
2
経費の負担
見積設計図書の作成に要する一切の経費は、請負者の負担とする。
3
その他
提出後の見積設計図書については、原則として変更は認めないものとする。ただし、本市の
指示により変更する場合はこの限りではない。
本市の仕様書と請負者の見積設計図書の間に相違点や疑義がある場合は、本市の仕様書を優
先するものとする。
15
第12節
1
その他
関係法令等の遵守
本設備工事の設計・施工にあたっては、下記の関係法令等を遵守するものとする。
(1) 墓地、埋葬等に関する法律
(2) 都市計画法、同法施行令及び条例
(3) 建築基準法及び同法施行令
(4) 電気事業法
(5) 消防法及び同法施行令
(6) 大気汚染防止法及び同法施行令
(7) ダイオキシン類対策特別措置法
(8) 火葬場から排出されるダイオキシン類削減対策指針
(9) 悪臭防止法及び同法施行令
(10) 騒音規制法及び同法施行令
(11) 振動規制法及び同法施行令
(12) 労働安全衛生法及び同法施行令
(13) JIS(日本工業規格)
(14) JEM(日本規格調査会標準規格)
(15) JEC(日本規格調査会標準規格)
(16) JWWA(日本水道協会認証)
(17) 高圧ガス保安法及び同法施行令
(18) 延岡市検査規程
(19) 延岡市条例
(20) その他関連法令、条例等
2
共通仕様書等の遵守
本仕様書のほか、下記の各工事共通仕様書を遵守するものとする。
(1)国土交通省大臣官房官庁営繕部監修「公共建築工事共通仕様書」
(最新版)
「機械設備工事編」
及び「公共建築設備工事標準図」(最新版)「機械設備工事編」
(2)国土交通省大臣官房官庁営繕部監修「公共建築工事共通仕様書」
(最新版)
「電気設備工事編」
及び「公共建築設備工事標準図」(最新版)「電気設備工事編」
3
諸官庁への手続き
請負者は、本市と協議の上、工事の施工に関する関係法令等に基づき、諸官庁等に対する必
要な手続きを行い、施行及び設備の供用開始に支障のないようにすること。
なお、これらの手続きに要する費用は請負者の負担とし、届出書、許認可書(本市控え 1 部)
を工事完成までに本市に提出すること。
16
4
施
工
(1)安全管理
請負者は、工事中の危険防止対策を十分に講じるとともに、作業従事者への安全教育を徹
底し、労務災害が発生しないよう努めること。
(2)事前協議
本設備工事の施工にあたっては、請負者は本市と十分な協議を行うとともに、建築関連工
事業者とも十分な事前協議を行い、施工上のトラブルが発生しないよう努めなければならな
い。
(3)現場管理
資材置き場の位置、資材搬入路の確保、仮設事務所の設置などについては、本市及び他の
工事業者と十分な協議を行い、工事の施工に支障が生じないようにすること。
また、整理整頓を励行し、火災、盗難などの事故防止に努めるものとする。
(4)復
旧
他の設備、既存物件等の損傷、汚染防止に努めること。また、万一損傷等が発生した場合
は、本市に連絡の上、請負者の責任及び負担により速やかに復旧すること。
(5)保
険
本設備工事の施工に際しては、火災保険又は組立保険に加入するものとする。
(6)瑕疵検査
本市は、引渡しが完了した火葬設備について、請負者の立会いの基に「瑕疵検査」を実施
する。「瑕疵検査」は、瑕疵担保期間の2年が満了する時点で実施するが、実施期日につい
ては本市が指定する。
17
第13節
1
疑
雑
則
義
設計又は施工中に疑義が生じた場合、請負者は本市と協議しその指示に従うものとする。
2
変
(1)
更
実施設計は、原則として本市仕様書並びに見積設計図書に基づき行うものとする。
見積設計図書に部分的な変更を必要とする場合は、本市と協議の上、本市の承諾を得なけ
ればならない。
(2) 実施設計期間中に、見積設計図書の内容では本設備の機能を確保できない箇所が発見され
た場合、見積設計図書の改善・変更を請負者の負担で行うものとする。
(3) 本工事内容に変更が生じた場合、請負者は本市の定める契約事項に則り対応するものとす
る。
3
水道、電気、燃料等
(1) 本工事に必要な仮設の水道、電気等の接続は、本施設建設に係る建築工事や他の設備工事
の請負業者と十分調整、協議の上、請負者の負担において行うものとする。
(2) 本設備引渡しまでの電気、水道、下水道、燃料までの必要な使用料金は請負者の負担とす
る。
4
事前協議・設計協力
本工事の施工にあたっては、請負者は本市と十分協議の上、建築物の設計業務及び建築工事
又は各設備工事に必要な設計資料を作成するとともに、関連工事請負業者と十分な事前打合せ
や必要な都度協議・打合せを行い、円滑な施工を行うとともに、施工上のトラブルが起こらな
いよう努めなければならない。
5
諸官庁への手続き
本工事に係る関係諸官庁への必要な手続き並びに書類及び付随する図書等の作成は請負者
が行うものとする。また、その経費についても請負者の負担とする。
18
第2章
機械設備工事仕様
第1節
1
共通事項
一般事項
(1) 設備の保全及び日常点検に必要な歩廊、階段、柵、手摺、架台等を適切な場所に設けるこ
と。また、これらは安全性に十分に配慮したものであること。
(2) 機器類は、点検、整備、修理などの作業が安全に行えるよう、周囲に十分な空間と通路を
確保して配置すること。
(3)
高所点検等が不可欠な設備は、安全な作業姿勢を維持できる作業台を設けること。
(4) 低振動・低騒音型の機器を採用するとともに、騒音、振動を発生する機器類は、防音、耐
震対策を講じること。送風機類は、防振架台を採用すること。
(5)
回転部分、駆動部分、突起部には保護カバーを設けること。
(6)
電動機の型式は、用途及び使用環境を考慮して選定すること。
(原則として全閉外扇連続定格とする)
(7)
自動操作の機器は、手動操作への切替えが可能であること。
(8)
停電~復電時においても、安全かつ迅速に復旧できる設備とすること。
(9) 地震発生時には安全側に自動停止し、人の安全を確保するとともに、設備機器においても
耐震を考慮した設備とすること。
(10)
2
火葬場から排出されるダイオキシン類削減対策指針を遵守した設備とすること。
歩廊・作業床・階段工事
(1) 通路には段差を設けないものとする。通路上の障害物を回避できない場合は、踏み台等を
設置すること。
必要に応じて、手摺、ガードを設けるなど、転落防止対策を講じること。
(3)
階段の傾斜角(原則として45度以下)、蹴上、踏み面は、統一するものとする。
3
(2)
配管工事
(1)
使用材料及び口径は、使用目的に最適なものを選定すること。
(2)
建築物の貫通部及び配管支持材は、美観的に優れたものを選定すること。
(3)
耐震性と振動の伝搬を防止するため、必要に応じて防振継手を使用すること。
(4)
バルブ類は、定常時の設定(「常時
(5)
各配管は、必要に応じて凍結防止、結露防止対策を講じること。
開」等)札を明示すること。
(6) 消防署等より配管についての指示がある場合は、請負者の責任においてその指示に従い対
処すること。
19
4
保温、断熱工事
(1)
性能の保持、作業の安全のために、必要に応じて保温・断熱工事を行うこと。
(2) 炉、排風機など機器類、ダクト類の保温・断熱は原則としてロックウール+化粧鋼板仕
上げ又は同等以上とする。
高温となる機器類は、断熱被覆及び危険表示等の必要な措置を講じること。
(4)
表面温度は、夏季室温+30℃以下となるよう施工すること。
5
(3)
塗装工事
機材、装置は、原則として現場搬入前に錆止め塗装を行うこと。
(2)
塗装部は、汚れや付着物の除去、化学処理等の素地調整を十分に行うこと。
(3)
塗装材は、耐熱性、耐蝕性、耐候性等を考慮して選定すること。
(4)
塗装仕上げは、原則として錆止め塗装補修後、中塗り1回、上塗り1回とする。
(5)
塗装色は、本市の指示に従うものとする。
(6)
機器類は、原則として本体に機器名を表示すること。
(7)
配管は、各流体別に色分けし、流体名と流動方向を表示すること。
6
(1)
その他
(1) 火葬及び焼却処理業務に支障が生じないよう、自動操作を手動操作へ切替えができるも
のとする。
(2) 本設備は、地震の際には火葬業務従事職員に対する安全及び施設機器類の保全が図れる
よう耐震性を考慮して設計・施工すること。
(3)
火葬中の停電時においては非常用電源により安全に運転が継続できること。
(4)
将来の火葬炉の更新を考慮した機器配置とする。
20
第2節
1
燃焼設備
主燃焼炉
(1)一般事項
①ケーシングは鋼板製とし、極力隙間からの外気浸入がない構造とすること。
②柩の収納、焼骨の取出しが容易等、運営管理面を考慮した構造であること。
③構造材は、使用場所に適した特性及び十分な強度と耐久性を有すること。
④ケーシング表面温度は夏季室温+30℃以下とする。
⑤デレッキ操作をしないで、所定の時間内に火葬を行える設備とする。
⑥省力化を考慮し、自動化を図るとともに操作が容易な設備とすること。
⑦炉内清掃及び点検が容易な設備とすること。
⑧耐火材はセラミック等耐火・耐用に優れたものを使用すること。
(2)主要項目
①形
式
:
台車式
②数
量
:
8炉(火葬炉7炉、胞衣炉1炉)
③炉内温度
:
800℃~950℃
④炉内圧力
:
排ガスが外部に漏れないように負圧にて自動制御できること。
⑤形状寸法 : 第1章第2節に示す大型棺を載せた炉内台車を容易に収納できる形状、寸
法とし、十分な燃焼と熱負荷を確保できる炉容積とする。
⑥材
質
:
ケーシング材
SS400
耐火断熱材
耐蝕性、対スポーリング性を考慮した耐火材とすること。
バーナー火炎があたる部分や高温部分については、セラミ
ックや高耐火度の耐火物を使用すること。炉内構造は、レ
ンガ受け等により部分的な崩落が全崩落につながらない
ようにするとともに、耐火物の部分交換ができるよう考慮
すること。アーチ部等は、構造的な強度を有すること。
外部への放散熱をできる限り低減できるよう断熱レンガ
や断熱材とすること。
⑦付帯設備
:
点検口、点検窓、測定口
その他必要なもの一式
21
2
炉断熱扉
(1)堅牢で開閉操作が容易であり、かつ断熱性、機密性が保持できる構造とする。
(2)開閉装置の故障又は点検の際には、手動で開閉ができるものとする。
①型
式
:
電動上下自動開閉式
②数
量
:
8面(火葬炉7炉、小型炉1炉)
③構 造 等
:
材
質
[ 扉 本 体 ]SS400
[耐火断熱材]耐火度、断熱性を考慮すること
3
④付帯機器
:
主燃焼用バーナー起動回路とインターロック
⑤付帯設備
:
扉開閉装置一式、扉ロック装置、扉落下防止装置
炉内台車
(1)一般事項
①棺の収納、焼骨の取り出しが容易で、運転操作性に優れていること
②十分な耐久性を有し、汚汁の浸透による臭気発散がない構造であること
③軸受け等は耐熱性を考慮したものとすること
(2)主要項目
①型
式
:
台車式、汚汁浸透防止を考慮すること
②数
量
:
大型炉用
③寸
法
:
大型棺が十分に積載できること
④材
質
:
フレーム
SS400
耐 火 材
直接バーナー火炎があたるため、特に耐スポーリングに考慮
9台
し、クラックが発生しにくい材料とすること。また、溶融物
が付着しにくい材料を考慮すること。
⑤付 属 品
4
:
軸受け等、汚汁浸透防止一式
炉内台車移動装置
(1)一般事項
①安全性・操作性・耐用性に優れた構造であること
②機械的な故障時は、手動に切り替えて操作できる構造とすること
③主燃焼炉内への空気侵入を極力防止する構造であること
④炉内台車はスムーズに移動でき、定位置に自動停止できること
(2)主要項目
①型
式
:
チェーン式などスムーズな移動ができる方式とすること
②数
量
:
8基
③駆動方式
:
電動式
22
5
再燃焼炉
(1)一般事項
①燃焼効率及び排ガスの撹拌・混合性に優れた構造であること
②火葬及び汚物処理開始時から、ばい煙、臭気の分解に必要な性能を有すること
(2)主要項目
①型
式
:
主燃焼炉直上型
②数
量
:
8炉
③炉内温度
:
850℃以上で制御できること(火葬終了時まで)
④炉内圧力
:
排ガスが外部に漏れないように負圧にて自動制御できること
⑤ガス滞留時間
:
最大排ガス量時において2.0秒以上確保できること
⑥寸法形状 : 十分な燃焼時間の確保ができる炉容積と効率的な燃焼ガスの撹拌ができる
寸法形状とする。
⑦材
質
:
ケーシング材
耐火断熱材
SS400
耐蝕性、対スポーリング性を考慮した耐火材とすること。
バーナー火炎があたる部分や高温部分については、セラミ
ックや高耐火度の耐火物を使用すること。炉内構造は、レ
ンガ受け等により部分的な崩落が全崩落につながらないよ
うにするとともに、耐火物の部分交換ができるよう考慮す
ること。アーチ部等は、構造的な強度を有すること。
外部への放散熱をできる限り低減できるよう断熱レンガ
や断熱材を考慮すること。
⑧付 属 設 備
6
: 点検口、点検窓、測定口
その他必要なもの一式
燃焼装置
(1)一般事項
①主燃焼炉用バーナー
ア
火葬及び焼却処理に適した性能を有し、安全で確実な着火と安定した燃焼ができること
イ
フレームアイ等失火対策については十分に配慮すること
ウ
低騒音型とし、安全性が高いこと
エ
難燃部に火炎を前傾斜に照射できる可動式の構造とすること
②再燃焼炉用バーナー
ア
ガスとの混合接触が十分に行える火炎形状であること
イ
安全確実な着火と安定した燃焼ができること
ウ
フレームアイ等失火対策については十分に配慮すること
エ
低騒音とし、安全性が高いこと
23
③燃焼用空気送風機
ア
容量は実運転に支障がないよう余裕があり、安定した制御ができること
(2)主要項目
①主燃焼用バーナー
ア
型
式
:
各社仕様
イ
数
量
:
8基
ウ
燃
料
:
灯油
エ
傾 動 方 式
:
手動式
オ
操 作 方 式
: 自動制御(手動操作に切替えができること)
カ
燃焼調節範囲
:
キ
火 炎 形 式
: 棺の燃焼、火葬、燃焼等に適した火炎形状とする
ク
着 火 方 式
: 自動着火方式
ケ
付
:
属
品
適正な燃焼ができるよう自動調整ができること
着火装置、火炎監視装置、燃焼制御装置、燃料遮断装置等
②再燃焼炉用バーナー
ア
型
式
:
各社仕様
イ
数
量
:
8基
ウ
燃
料
:
灯油
エ
操 作 方 式
: 自動制御(手動操作に切替えができること)
オ
燃焼調節範囲
:
カ
火 炎 形 式
: ガスとの混合接触が十分行える火炎形状であること
キ
着 火 方 式
: 自動着火方式
ク
付
:
属
品
適正な燃焼ができるよう自動調整ができること
着火装置、火炎監視装置、燃焼制御装置、燃料遮断装置等
③燃焼用空気送風機
ア
一般事項
1)実運転に支障がないよう、風量、風圧に20%以上の余裕を有すること
2)低騒音、低振動型とし、防振架台上に設置すること
イ 主要項目
1)型
式
:
ターボファン等
2)数
量
:
8基(火葬炉用7基、胞衣炉用1基)
3)風量制御装置
:
自動制御方式
4)風 量 ・ 風 圧
:
燃焼やガス撹拌に必要な風量、風圧とする
5)電
動
機
:
全閉外扇連続定格とする
6)付
属
品
:
防振架台、その他
24
第3節
1
通風設備
排風機
(1)一般事項
①実運転に支障がないよう風量、風圧に20%以上の余裕を有すること。能力には炉の燃
焼排ガス量および前室の空気量等該当系列の全てを見込むこと
②軸受けは耐熱性とし、冷却は空冷式とする。
③低騒音、低振動型とし、防振架台上に設置すること
④断熱・保温を行うこと。ロックウール+化粧鋼板仕上げとする。
(2)主要項目
2
①形
式
:
ターボファン、ダストの付着しにくい形状とする
②数
量
:
4系列
③風 量 ・ 風 圧
:
燃焼排ガスを炉内から排気筒まで導くための風圧・風量とする
④余
裕
率
:
最大必要風量に対し、20%以上とする
⑤電
動
機
:
全閉外扇連続定格とする
⑥風量制御方式
:
自動制御方式
⑦主 要 材 質
: 耐熱性、耐蝕性を考慮した材質とする
⑧耐 熱 温 度
: 300℃とする
⑨付
:
属
品
防振架台、インバータ、その他
炉内圧制御装置
(1)一般事項
①炉圧の制御は、各炉毎に独立して行うこと
②炉内を適切な負圧に維持でき、安定した制御ができること
③炉内変動に対する応答性に優れていること。ダンパ及びインバータ制御とする。
④高温中で使用する部材は、耐久性を考慮して選定すること
⑤点検、補修、交換が容易な構造であること
⑥設置位置は、炉圧制御上最も適切な位置とする
(2)主要項目
①制御方式
:
自動制御方式(ダンパ及びインバータ制御)
②数
量
:
8基(火葬炉用7基、小型炉用1基)~2炉1系列
③材
質
: 制御ダンパ・軸ともSUS304
④付属設備
:
コントロールモーター等
25
3
煙道
(1)一般事項
①炉出口から排気筒までの煙道とし、集じん装置入り口部で2炉をまとめて1系列とする。
②ダクト堆積の恐れがない流速及び構造とする。
③内部の点検、補修がしやすい構造とし、適所に点検口等を設けるものとする。
④熱による伸縮を考慮した構造とする。保温工事はロックウール+化粧鋼板仕上げとする。
(2)主要項目
①型
式
:
丸ダクト式又は角ダクト式
②数
量
:
8基及び4系列分
③材
質
: 排ガス冷却器までは、内部を耐火材とする。
排ガス冷却器~排気筒入口は鋼板製とする。
④付属設備
4
:
点検口、断熱・保温その他必要なもの一式
排気筒
(1)一般事項
①騒音発生の防止、排ガス大気拡散、雨水等の浸入防止を考慮した適切な構造とすること
②耐震性、耐蝕性、耐候性、耐熱性を有すること
③排ガス測定が安全に行える位置に測定口(150A×2箇所)と測定用ステージを設け
ること(炉機械室に測定用ステージに代替できる通路等が確保されている場合は不要)
(2)主要項目
①型
式
:
自立型
②数
量
:
4基
③頂部高さ
:
13m以下(建築設計により変更可能性有)
④口
径 : 笛吹現象やダウンドラフト等の現象が発生しない排ガス速度を確保でき
る口径とする。
⑤材
質
:
SS400
アルマー加工
⑥付 属 品
:
ア
点検口、点検用ステージ(必要に応じて)
イ
排ガス、臭気の測定口(150A×2、90度方向)
ウ
雨水浸入防止装置
エ
その他必要なもの一式
26
第4節
1
排ガス冷却装置
排ガス冷却器
(1)一般事項
①再燃焼炉から排出される高温ガスを、指定する温度まで空気により短時間で降温できる構
造とする。
②耐熱性、耐蝕性に優れた材質であること
③冷却段数は、夏季の外気温を考慮して設定すること
(2)主要項目
①型
式
:
空気冷却方式
②数
量
:
8基
③材
質
:
ケーシング材
④能
力
:
入口排ガス温度
⑤温度制御方式
2
:
~
SS400
~
運転時の最高温度とする
入口排ガス量 ~
運転時の最大量とする
冷却空気温度 ~
30℃とする
出口排ガス温度
200℃以下
~
ダンパによる空気量自動制御
冷却用送風機
(1)一般事項
①容量は、実運転に支障がないよう20%以上の余裕を有し、安定した制御ができるものと
する。
②低騒音、低振動型を採用し、防振架台上に設置すること。
③吸引口にはスクリーンを設け、スクリーンの清掃、交換が容易な構造とすること。
(2)主要項目
①形
式
:
ターボファン等
②数
量
:
8基及び4系列分
③風量制御方式 : 自動制御方式、排ガス冷却器で十分制御できる場合は送風機の自動制
御は不要
④容
量
:
夏季における外気温を考慮した容量とする
⑤電
動
機
:
全閉外扇連続定格とする
⑥付
属
品
:
防振架台、その他
27
第5節
1
排ガス処理設備
集じん装置
(1)一般事項
①排ガスが偏流しない構造とする。
②排ガスの結露による腐食やダストの固着が生じない材質・構造とする。
③捕集したダストは自動で集じん装置外に排出され、その後、灰排出装置で飛灰貯留部(専
用容器)へ移送するものとする。
④室内に飛灰が飛散しない構造とする。
⑤バイパスダンパ及びダクトで構成するバイパスを設けるものとする。
(2)主要項目
①形
式
:
バグフィルタ
②数
量
:
4基(2炉1系列)
③本
体
材
質 :
SS400
④処 理 ガ ス 量
: 最大時120%の風量を見込む
⑤設 計 排 ガ ス 温 度
:
200℃以下
⑥設計入口含じん量
:
0.05g/㎥N
⑦設計出口含じん量
:
0.01g/㎥N
⑧ろ
過
面
積 :
最大時120%の風量を見込む
⑧ろ
過
速
度 :
最大時120%の風量を見込む
⑨圧
力
損
失 :
可能な限り低い圧損とする
⑩室
数
:
1室とする
⑫ろ
布
:
[材
質]
[耐熱温度]
⑬払 落 し 方 式
⑭付
2
帯
設
耐熱、耐蝕性に優れていること
250℃以上とする
: パルスジェット方式
備 :
ロータリーバルブ等排出装置、バイパスダクト一式
飛灰排出装置
(1)一般事項
①集じん機で捕集した飛灰を、室内に飛散させることなく飛灰吸引装置へ自動で移送できる
構造とする。
②保守点検が容易な構造とし、適所に点検口を設ける。
(2)主要項目
①形
式
:
ロータリー弁またはバタフライ弁及びスクリューコンベヤ等
②数
量
:
一式
③容
量
:
最大量を見込む
28
第6節
1
付帯設備
炉前化粧扉(建築工事とする)
※ 所掌範囲外であるが、火葬炉とのインターロック及び火葬開始表示灯は炉メーカー側の工
事(本工事範囲)のため、十分協議すること。
2
前
室
(1)一般事項
①火葬炉前に設置し、遮音、断熱を考慮した構造とする。
②会葬者の目に触れる部分は、尊厳性を損なわない構造及び材質とする。
③炉内台車の清掃が容易にできる構造であること
④炉前化粧扉の開放時でも前室内を負圧に保てること。
⑤側壁の片側に出入り口を設け、片側面から清掃できること。
(2)主要事項
①形
式
:
密閉型
②数
量
:
大型炉用7基
③材
質
:
本体
SS400
内面等、会葬者の目に触れるところはSUSヘヤーライン仕上げまたは、
同等程度の材料で仕上げること
3
④冷却時間
:
15分程度(炉内及び前室内での合計冷却時間)
⑤冷却方式
:
強制空冷方式
⑥付帯設備
:
側面扉、照明装置一式、冷却空気取入口、その他必要なもの
残骨灰、飛灰吸引設備
(1)一般事項
①台車、集じん装置等の清掃のため、残骨灰用1系列、飛灰用1系列を個別に設けるものと
する。
②吸引装置は、各系列とも2箇所同時吸引できる能力を有すること。
③低騒音型で防振架台に設置し、保守点検が容易な構造とする。
④吸引装置の操作は、吸引口側でできること。
⑤灰の搬出(灰排出装置から吸引装置へ)は、自動とする。
29
(2)主要項目
①残骨灰用
ア
吸引装置
1)型
式
:
ルーツブロア式またはターボブロア式
2)数
量
:
1基
3)容
量
:
2箇所同時の吸引能力を有すること
4)電動機
:
全閉外扇型
5)付属品
:
必要なもの一式
イ
集じん器
1)型
式
:
サイクロン・バグフィルター型
2)数
量
:
1基
3)材
質
:
ケーシング材
~
SS400
ろ
~
樹脂系
4)付属品
布
:
クリーニング装置等必要なもの一式
②飛灰用
ア
吸引装置
1)型
式
:
ルーツブロア式またはターボブロア式
2)数
量
:
1基
3)容
量
:
2箇所同時の吸引能力を有すること
4)電動機
:
全閉外扇型
5)付属品
:
必要なもの一式
イ
集じん器
1)型
式
:
バグフィルター型
2)数
量
:
1基
3)材
質
:
ケーシング材
~
SS400
ろ
~
樹脂系
4)付属品
:
布
クリーニング装置等必要なもの一式
(3)吸引口
①形
式
:
ワンタッチ式
②数
量
:
残骨灰用
冷却前室用7箇所、胞衣炉用1箇所
飛 灰 用
集じん装置用4箇所
③付属品
:
ジョイント金物及び吸引ホース、その他必要なもの一式
30
4
棺及び炉内台車運搬車
(1)一般事項
①棺を霊柩車から炉前まで運搬し、さらに前室内の炉内台車上に棺を安置するため、並びに
炉内台車を収骨室まで運搬するための専用台車。運搬等の業務は一人で容易に行えること。
②電動走行式とするが、手動切替えで容易に走行できる構造であること。
③炉内台車上への棺の安置が容易に行える装置(電動式)を備えること。また炉内台車の運
搬が容易に行える装置(電動式)を併せて備えること。
④美観に優れた材質形状であること。また遺族や会葬者が火傷等をする恐れがない構造・形
状とすること。
⑤バッテリーは、フルチャージにて1日の通常作業が可能な容量であること。
※棺及び炉内台車運搬車は基本的に兼用タイプとするが、これに炉内台車の機能を備えた
ものも上記一般事項により期待される機能を充足するものであればこれも認めるものと
する。
(2)主要項目
①形
式
:
電動走行式、棺自動転載装置、炉内台車自動転載装置付
②数
量
:
棺運搬車4台(うち予備1台)、炉内台車運搬車4台(うち予備1台)
③材
質
:
本
④寸
法
:
体
~
SS400
化粧部
~
SUS304ヘアーライン仕上げ等
棺を容易に積載でき、運搬と安置に支障の無い寸法、形状とする。また、
台車を容易に積載でき、運搬と収骨に支障の無い寸法、形状とする。
⑤重
量
:
構造強度を考慮して軽量化を図ること
⑥積載荷重
:
150%以上の能力を有すること
⑦付 属 品
:
充電器1台(過充電防止形)/台
31
第3章
電気・計装設備工事仕様等
第1節
Ⅰ
電気・計装設備工事
火葬炉及び予備炉設備に必要な全ての電気設備工事及び計装設備工事とする。本工事は、火葬
炉設備の運転面での能率の向上、管理及び作業上での安全性の向上を図ったものとする。
Ⅱ
火葬炉及び予備炉設備の運転・制御はコンピュータにより自動的に行うものとし、必要な表示
画面、計器、指示器、警報装置等を具備すること。
Ⅲ
運転の監視は、集中監視制御方式を原則とし、プロセス監視に必要な表示画面、計器、指示器、
警報装置等を具備すること。
Ⅳ
過電流、漏電、短絡、制御機器の故障や異常等により緊急停止した場合は、その影響の範囲を
原因となった1炉、あるいは1系列など最小限にとどめ、円滑に業務が行えるようなシステムと
する。
1
電気設備
(1) 電気工事は電気設備技術基準及びそれを補完する内線規定に準拠し、適切な工事を行うも
のとする。
(2) 火葬炉設備及び胞衣炉設備で使用する電源は、動力用は三相200V、制御用は単相100
Vとする。
(3) 会葬者の目に触れる部分の電線の敷設やスイッチ類等は、デザイン、配色等に配慮するこ
と。
(4) 円滑な管理・運営を目的とした運営支援システムと連携可能な機能を有するものとする。
2
計装制御設備
(1) 炉を効率的に運転し、装置の稼働状況を的確につかみ、最良の運転状態を維持するための
制御装置を設置する。
(2) 火葬炉設備の安定した運転、制御に必要な装置及び計器等を設けるものとする。
(3) 機器の運転管理は、現場操作盤及び中央監視室の両方で行えるものとし、プロセス監視に
必要な機器、表示器、警報装置等を具備するものとする。また、現場操作盤での操作が中
央監視室より優先されるシステムとする。
3
機器仕様
(1) 計装機器は、可能な限り同一メーカーの製品に統一すること。
(2) 原則として火葬炉施設の制御は中央監視制御方式とし、運転は中央監視制御盤に設けた押
しボタン、調節計の操作による。
(3) 警報は、ランプの点滅及びブザーによるものとする。
(4) 電動機は、特記以外はすべて全閉外扇型E種とする。
(5) 配線工事はケーブル配線とし、動力はCEケーブル、制御用はCEEケーブル又はCEE
Sケーブル等、目的及び使用環境に適したものを使用するものとし、配管工事は金属管、
ケーブルラックとする。
32
(6) 各機器のインターロックについては、保守点検時に炉操作盤で解除できるスイッチを設置
するものとする。
(7) 計装設備において検出部、指示計、調節計等の各機器はすべて電子式とし、指示計はデジ
タル方式とする。標準取扱信号はDC4~20mA又はDC1~5Vとする。
(8) 電源
①動力用
AC210V
3相
60Hz
②制御用
AC100V又はAC210V
単相
60Hz
(9) 本火葬設備は、操作盤の押しボタン1回で、断熱扉の開閉、台車搬入搬出の駆動及び火葬
炉の運転が全自動で行えるように設計すること。ただし、火葬終了時の主燃焼炉バーナー
の消火は手動でよい。また、冷却においても、冷却ボタン1回で全ての工程が行われるよ
うに計画すること。すなわち、炉の運転は基本的には最高3回の押しボタンにて全工程が
終了するように計画すること。また、自動制御機器については、すべて手動操作が可能な
ものとする。
(10)原則として棺を炉内に入れ、炉前化粧扉を「閉」としないかぎり炉の運転、制御は行えない
制御シーケンスを組むものとする。化粧扉及び断熱扉は、自動及び手動で開閉できるものと
する。
(11)バーナー着火操作については、主燃焼炉及び再燃焼炉ともに自動着火できる構造とし、失火
警報装置も設置するものとする。
(12)必要に応じて、機器の作動状況を把握できる動作表示灯を設置する。
(13)弁類については、必要に応じて以下の表示を行う。
[連続制御のもの]
⇒
「開度表示」
[全開・全閉動作のもの]
⇒
[全開・全閉表示]
(14)使用機器は、極力汎用品の中から選択する。
(15)盤類は、搬入及び将来の更新等を考慮した形状・寸法とする。
(16)3.7kw以上の電動機には電流計を設ける。
(17)高温部には耐熱用のケーブル・電線を使用する。
(18)各電子機には原則として現場操作盤を設ける。
(19)電子機器は、停電時に異常が生じないようバッテリー等でバックアップを行う。
(20)動力制御盤は、適所に分割して設置してもよい。
4
非常用発電設備(配線のみとし、本体は除く)
本体は、建築設備工事に含めるため工事範囲外とするが、実施設計にあたっては築炉設備側
として必要な資料を提出すること。また、本体からの築炉設備への配線工事は、本工事に含め
ること。
5
火葬炉現場操作盤
(1) タッチパネル方式。カラー液晶型12.1インチ以上とし、全てのデータが表示されると
ともに、全ての機器の操作手順がタッチパネル上で行えること。
33
(2) 自己診断機能:コントロールモーターの全開全閉、サーマルリレーの動作、インバーター
の動作、排煙濃度計の動作、酸素濃度計の動作、CO・O2計の動作等のチェック
(3) 音声メッセージ機能:自動点検終了、運転準備完了、運転開始、運転終了、炉内冷却開始、
前室冷却開始、冷却終了、警報発生時
6
中央監視制御盤
(1) 火葬炉設備の運転情報を系統別に監視室で集中監視できるものとし、必要な運転情報等の
データストレージを行うものとする。また、各炉ごとに全ての機器の手動運転を中央監視
制御装置より行えるものとする。
(2) 各計測データ、火葬開始・終了時間等を収集、バックアップし、日報・月報・年報の帳票
が作成でき、その結果を印字できるとともに外部の記憶装置に保存できるものとする。な
お、各計測データは、連続して記録するものとする。
(3) 停電によるシステム障害の発生を防止するため、無停電電源装置を設けたシステムの保護
を行うものとするが、中央監視制御装置が機能しない場合でも火葬可能なシステムとする。
7
燃焼監視装置
適正な燃焼状態を監視するため、CO・O2計を排気筒に設置する。
一酸化炭素、酸素
形
式
2成分計
・一酸化炭素:磁気風方式
・酸素:非分散赤外線吸収法(比率測定方式)
数
量
測定レンジ
付属品
8
必要数
CO
:
0~1,000ppm
O2
:
0~25vol%
年間消耗品セット
モニター設備
(1)排気筒監視用カメラ
形
式
:
ズーム式カラーカメラ(可動式、野外仕様)
数
量
:
2台
付属品
:
可動雲台、ワイパー、ヒーターなどその他必要なもの一式
(2)場内監視カメラ
形
式
:
ドーム型カラーカメラ(固定式)
数
量
:
10台(車寄用2台、告別室用3台、炉前ホール用2台、収骨室用3台)
(3)モニター
形
式
:
カラーモニター(21インチ、切替機能付、分割表示可能なもの)
数
量
:
2台(うち1台は事務所に設置)
34
9
その他の用具等の仕様
保守点検用具
事業者は、本市との協議の上、必要な工具を納入し、納入工具リストを提出するものとす
る。
第2節
1
その他の設備仕様
配管設備
炉周り及び機器周り等の空気配管、油配管(オイルサービスタンク以後二次側)並びに各種
弁類及び配管支持等一式とする。
(1) 配管工事は、漏洩の恐れのないものとし、要部はブランケット、サドル等でしっかり固定
する。また、消防署の指示ある場合は、受注者の責任においてその指示に従い施工するも
のとする。
(2) 使用材料及び口径は、使用目的に最適な仕様のものを選定する。
(3) 建築物の貫通部及び配管支持材は、美観を損なわぬよう留意する。
(4) 要所に防振継手を使用し、振動に考慮する。
(5) バルブ類は、定常時の設定(「常時 開」等)を明示する。
(6) 配管については、勾配、耐震及びエアーポケットがないよう十分考慮するものとする。ま
た、耐熱・耐油・耐蝕性を考慮するとともに、凍結防止用の保温と防振施工を施すものと
する。
(7) 弁・継手等配管材料は、すべてJIS
10kg/c㎡以上のものを使用するものとする。
(8) 側壁貫通部及び雨水流入の考えられる箇所は、水切りを施工するものとする。
(9) 弁類は、JIS規格の一級品(50A以下は青銅製、65A以上は要部青銅製仕切弁)を
使用するものとする。
(10)振動・衝撃等が考えられる箇所は、フレキシブルチューブ等により配管のクラックや漏洩の
ない施工を行うものとする。
(11)ストレージタンクからサービスタンクへの接続配管も本工事に含むものとする。
2
その他の設備
(1)火葬用具
火葬炉に必要な用具は機能的で、遺族の目にふれるものについては美観に留意する。
(2)予備品・消耗品・安全用具
リストを作成し、少なくとも2年分納入すること。なお、消耗品については交換基準(消
耗度合いなど)を明示すること
(3)ストレージタンクの設置工事は含まないものとする。
35
第4章
附則
本仕様書に定める各種事項は、新施設に期待される機能・性能を表現するために定めたものであるが、
「第2節
計画主要項目」以外の各設備の材質(SS400の使用指定など)、型式(バグフィルター
の払落し方式をパルスジェット方式としていることなど)等については、機能・性能の参考例として記
述したものである。
従って、各社独自の技術や設備が本仕様書と異なるものであっても、本市の期待する機能・性能を上
回る場合、もしくは同等と判断される場合は、本仕様書に定める各種事項と異なる事項を提案すること
も可とする。ただし、事前に担当課に協議を行い、承諾を得るものとする。
36
別紙 1 計 装 制 御 一 覧 表
制 監 視 項 目
中央監視制御盤
御
自動
(主な制御対象装置)
手動
表示
操作
指示
記 録
現場操作盤
警報
表示
指示
操作
警報
主燃焼バーナー火炎
○
燃焼バーナー
○
※失火時、手動切替時
○
○
○
再燃焼バーナー火炎
○
燃焼バーナー
○
※失火時、手動切替時
○
○
○
主燃焼バーナー出力
○
燃焼バーナー
○
○
○
○
○
○
○
○
再燃焼バーナー出力
○
燃焼バーナー
○
○
○
○
○
○
○
○
燃焼用空気圧力
○
送風機
○
○
○
○
○
○
○
○
燃焼用空気送風機出力
○
送風機
○
○
○
○
○
○
○
○
主燃焼炉内温度
○
燃焼バーナー
○
○
○
○
○
○
○
○
再燃焼炉内温度
○
燃焼バーナー
○
○
○
○
○
○
○
○
再燃焼炉酸素濃度
○
送風機
○
○
○
○
○
○
○
○
集じん装置入口温度
○
バイパスダンパ
○
○
○
○
○
○
○
○
※バイパス時
排ガス冷却装置出口温度
○
冷却装置
○
○
○
○
○
○
○
○
主燃焼炉内圧
○
排ガス排出量
○
○
○
○
○
○
○
○
再燃焼炉内圧
○
排ガス排出量
○
○
○
集じん装置出入口圧
○
集じん装置洗浄
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
運転状態表示
○
燃料消費量
○
◎
○
○
◎
○
(各火葬炉の主燃炉、
火葬炉稼動積算時間
○
○
※ バーナー点火時
再燃炉毎)
の記録を含む
集じん装置稼動積算時間
(各集じん装置毎)
◎
燃料遮断装置
(各火葬炉毎)
○
○
○
※遮断弁 作動時
○
○
○
○
火葬炉緊急停止
各火葬炉設備毎
○
○
○
※操作時
○
○
○
○
残灰吸引圧
残灰吸引装置
○
○
○
○
○
飛灰吸引圧
飛灰吸引装置
○
○
○
○
○
燃料緊急遮断
(地震感知含む)
○
そ
の
他
〔注意〕 ・ 表中の記号は次のとおりとする。
○ : 該当項目とする。「記録」の欄については瞬間値の記録ができるとともに、プロセスデータを収集し、
日報 ・月報 ・年報の帳票作成ができるものとする。
※ :
動作した項目及び日時の記録ができるものとする。
◎ :
該当項目とする。積算量記録について1火葬毎、炉毎、日毎に記録、出力ができるとともに、プロセス
データを収集し、日報・月報・年報の帳票作成ができるものとする。
・ 「その他の必要なもの」 については、各社で追加すること。
別紙2:保守点検工具リスト
品名
形式・規格
※火葬炉の保守点検に必要と想定される工具についてを記入のこと。
単位
数量
別紙3:予備品・消耗品リスト
予備品
品名
消耗品
単位
数量
品名
※バッテリーを除き、数量は正式引渡し後2年間に必要とする数量とする。
単位
数量
別紙様式1-1
年 間 維 持 管 理 費 概 算 書
1.基本条件
取扱件数
稼働日数
開場時間
電気料金
燃料料金
2,000体/年
350日/年
8時間/日
10円/kwh
80円/ℓ
2.電気・燃料使用量及び経費
項目
使用量
金額
電気
kwh/体
円/体
円/年
燃料
ℓ/体
円/体
円/年
3.修理・補修費:機器の故障等を除き、取替えが予想される部品及び経費すべてを項目別に記載してください。
1
設備・部位
その他
年
数
量
一式
目
費
用
2
設備・部位
その他
年
数
量
一式
目
費
用
3
設備・部位
その他
年
数量
一式
目
費用
4
設備・部位
その他
年
数量
一式
目
費用
5
設備・部位
その他
年
数量
一式
目
費用
6
設備・部位
その他
年
数量
一式
目
費用
7
設備・部位
その他
年
数量
一式
目
費用
8
設備・部位
その他
年
数量
一式
目
費用
9
設備・部位
その他
年
数量
一式
目
費用
10
設備・部位
その他
年
数量
一式
目
費用
合計
円
合計
円
合計
円
合計
円
合計
円
合計
円
合計
円
合計
円
合計
円
合計
円
別紙様式1-2
4.消耗品費(必要なもの全てを記入してください)
品名
合計
1 年目
費用
品名
円
合計
2年目
費用
品名
円
合計
3年目
費用
品名
円
合計
4年目
費用
品名
円
合計
5年目
費用
品名
円
合計
6年目
費用
品名
円
合計
7年目
費用
品名
円
合計
8年目
費用
品名
円
合計
9年目
費用
品名
円
合計
10年目
費用
円
別紙様式1-3
5.主要な設備、機器・材料等の耐用年数及び修理・補修費
名
称
補修基準
体
耐火材
体
体
再燃焼室
体
耐火材
体
炉内
体
チェッカ類
体
耐火材
体
炉内台車
バーナー本体
体
付属品(
)
体
表面耐火材(
)
体
台車本体(
)
体
ダンパー類
煙道部
体
熱電対
高温部
体
排ガス
冷却器本体
体
冷却設備
冷却ファン
体
バ
グ 本体
体
フ ィ ル タ ー フィルター
体
触媒設備等
体
燃焼用空気送風機
体
通風
排
風
機
体
設備
排
気
筒
体
ン
体
公害防止
設備
備考
体
主燃焼室
燃焼設備
補修費(円)
排
気
インバータ
フ
ァ
体
体
その他
体
体
体
※
1.貴社の設備おいて使用しないものは記入不要とします。
2.補修にかかる費用は火葬炉設備 1 基あたりで記入のこと。
3.耐火材については材料ごとに記入のこと。
4.項目として追加しておいたほうが良いと判断される設備等がありましたら、記入のこと。
5.備考欄には耐用年数のおおよその目安を記入してください。