第99回 二科展開催 第99回二科展が六本木・国立新美術館に於いて、平成26年9月 3日から9月15日まで開催されました。9月3日二科展が始まる午前10 時に恒例のオープニングセレモニーがあり、公益社団法人二科会 田中良理事長と各部代表、国立新美術館館長、 NHK厚生文化事 業団理事長によりテープカットが行われました。テープカットを待ち かねた方が一斉に入場されました。会期中の入場者は10万人に迫 る盛況でした。 オープニングセレモニーで紹介される各部代表と国立新美術館館長、NHK厚生 文化事業団理事長。右から二人目が今村デザイン部理事長。 今年のデザイン部への総応募数は1661点で、氏名、県名も伏せ た厳 正なる審査の結果、A部門(自由テーマ・ポスター)には107点 の入選作が選ばれ、 B部門(自由テーマ・イラスト) には114点、 C部 門 (特別テーマ・ユニセフの活動) には69点、 D部門 (マルチグラフィ ック) は71点の作品が選ばれました。 国立新美術館には、一般の方の作品361点に、会員作品の103点 と会友作品が65点とで、合計529点の作品が展示されました。 A部門 (自由テーマ・ポスター) は、東京の所正泰さんが、97回展と 今回とで、2度目の二科デザイン・ポスター大賞を受賞しました。懐古 的な雰囲気の中に気品と静寂が醸し出す作風が今年も多くの審査 員に支持されました。 静岡の長谷川広典さんの作品は昨年の大賞に 続き特選賞を受賞しました。 入選作品数は、 昨年度に比べるとやや少ないが、 例年に比べると 作品のレベルが高く、 見応えのある作品が集まりました。 B部門 (自由テーマ・イラスト) は、721点という出品作品の中から、 二科デザイン・イラスト大賞に佐賀の中島亜弥さんが受賞しました。 インパクトのある独特なキャラクターが、 十分な表現力を持った作者 の力量により見事に描かれ、 観る人を圧倒しました。 1 出品作品全体では、手書き、CGイラスト、半立体作品など表現 スタイルの幅が広く、 D部門と共に若いアーティストの登竜門になって います。 C部門 (特別テーマ・ポスター) は、 本年度は 「ユニセフの活動」 をテ ーマとしたポスターで、 〈 今年、 『 子どもの権利条約』誕生25周年〉 を 副題としました。最高賞の外務大臣賞は、広島の竹田桂子さんの作 品が選ばれました。生きる権利、育つ権利、 守られる権利、参加する 権利、 という子どもの権利条約の根幹をなす四つの要素を表記し、 平和の鳩の絵の中に描かれた沢山の子ども達を、 いとおしく両手で 包み込むイラストが配された素晴らしい作品でした。公益財団法人 日本ユニセフ協会会長賞は、 笑顔の子ども達がジグソーパズルの中 に描かれ、 ひとりでも欠けたら成立しない“だれもが大切なひとり” を 表現した速水理沙さんの作品が選ばれました。子どもの権利条約 採択25周年賞は、 モノトーンの少し荒れた画質の写真の腕に抱かれ た3人の手作りの子どもの人形が、 その部分だけカラーで纏められ た効果的なデザイン処理。子どもたちを愛で包み込むようなあたた かさの溢れた原 弥生さんの作品が選ばれました。 D部門 (マルチグラフィック) は、 B部門と同じB2サイズの作品です。 東京の多屋光孫さんが本年度、二科デザイン・マルチグラフィック 大賞を受賞しました。安定した実力のある作品を発表し続けていま す。特選賞の埼玉県の宇田川美紀さんの立体作品。 山口県の横尾 広貴の作品も思わず引き込まれてしまう魅力がありました。 二科展は、東京展終了後、 富山、名古屋、大阪、京都、広島、福岡、 鹿児島と平成27年3月まで全国を巡回して行きます。 毎年、 数多くの力作が全国から二科展に集まり、 盛大な展示がで きることを心から感謝いたします。 また、 来年度、 二科展は100回展を 迎えます。 さらに多くの力量のある作品が、全国から沢山集まること を期待しております。 2 嬉しさ胸に全国からクリエイター達、集う 第99回 二科展デザイン部授賞式 第99回二科展デザイン部授賞式は9月6日(土)正午から国立新 美術館3階の講堂で開催された。司会は秋田圭子会員。 今村昭秀理事長の挨拶(内容別掲)の後、御来賓15名の紹介が 司会者より行なわれ会場からあたたかい拍手が送られた。 その来賓 を代表し、田中 良 公益社団法人二科会理事長様から丁寧に授賞 式へのご祝辞を頂いた。 式典の初めは、この日集った、入選者、準入選者の表彰である。 向後武男会員から全員の名前が読み上げられ、それぞれの総代表 に賞状が今村理事長より手渡された。続いて特別テーマの部に移 り 「ユニセフの活動」をテーマとしたポスターの奨励賞と特選賞が、 同理事長より授与された。 特別課題部門の「子どもの権利条約採 択 2 5周年賞」と「公益 財団法人日本ユニセフ協会会長賞」の2賞は同協会会長赤松良子 様代理の早水 研様から賞が授与された後ご挨拶を頂いた。概要 は、子どもの権利条約の意味と世界中の恵まれない子ども達を守る 条約の推進活動と云う難しい内容をこの2人の作品は解りやすく 纏め、とても良い作品になっていると思う旨と、この様な協会活動 の現状をテーマに取り上げて頂いた二科会のデザイン部様に感謝 したい。と云う内容でした。次いで大賞の「外務大臣賞」は岸田 文雄外務大臣代理、外務省国際協力局地球規模課題総括課課長 の田村政美様から賞状が手渡された後に祝辞があり、今回69点の 課題作品は皆優れた作品だと思いました。中でも大臣賞を取られ た竹田さんの作品はとても良かったと思います。子どもは社会の 宝、これからも世界と手を取り合ってこの事業を推進したい。この 企画を実現して下さった二科会デザイン部に感謝を申し上げる旨 の挨拶を頂戴した。 3 次の自由テーマ・ポスターの部での奨励賞、特選賞、二科デザイン ポスター大賞は田野 勝 副理事長から授与され、イラスト部門の奨 励賞、特選賞、イラスト大賞、マルチグラフィック部門の奨励賞、特選 賞、 マルチグラフィック大賞が縄田健次副理事長から手渡された。 次の会員会友部門では、会友賞の授与に次いで会友推挙者7名 が、会員推挙者4名が新たに加わり今後のデザイン部の活動に新ら しい力を添えることになった。そして栄光の会員賞と会員努力賞が 今村理事長より手渡された。最後を飾り、堀川佳英業 務理事の 制作した受賞全作品収録のスライドが華やかに上映されて式典第 一部が終了した。 式典の第二部は懇親会である。 新井良治監事の司会で開幕。 縄田 健次副理事長の挨拶と乾杯の音頭で始まり会場は一転して賑や かに、 美味しい料理とお酒と楽しい会話に満たされた。 地区毎の仲間 が集っての写真撮影やら名刺の交換、 さまざまな応答や会話が交差 して楽しい時間が流れる中、田野 勝 副理事長による次年度を目指 しての激励の言葉と元気な中締めで名残惜しくも閉会となった。 当日のご来賓をご紹介いたします(敬称略・順不同) 外務省国際協力局 地球規模課題総括課課長 地球規模課題総括課課長補佐 日本デザイン専門学校/NDS会 田村 政美 竹中 惠一 教務課長 田中 秀成 公益社団法人二科会 公益財団法人日本ユニセフ協会 専務理事 団体・組織事業部 広報室主任 早水 研 吉田 好江 大塚まどか 学校法人原宿学園東京デザイン専門学校 理事長 常務理事 唐木 孝視 田波 哲二 理事長 常務理事 常務理事 事務局長 田中 良 川内 悟 生方 純一 塙 珠世 一般社団法人二科会写真部 常任理事 常任理事 事務局長 森井 禎紹 蜂須賀秀紀 片岡 順一 の皆様です。ありがとうございました。 4 第99回 二科展デザイン部受賞者名簿 ●新会員 二科賞 該当作品なし A 部門 自由テーマ ポスター ★ 二科デザイン・ポスター大賞 所 正泰[東京] ★ 特選賞 山内道代[京都] 長谷川広典[静岡] 水野祥子[愛知] ★ 奨励賞 河村好美[静岡] 吉田太輔[兵庫] 金子照之[兵庫] 大石明穂[静岡] B 部門 自由テーマ イラスト ★ 二科デザイン・イラスト大賞 中島亜弥[佐賀] ★ 特選賞 石飛洋司[広島] 岐部稚子[滋賀] 川口詩織[静岡] ★ 奨励賞 渡邉千秋[山口] 進 優里[鹿児島] 高倉房子[福岡] 飯野宏高[千葉] 5 新会員・新会友紹介 C ★ 会友推挙 東 加代子[佐賀] 部門 リンダ東郷[千葉] 特別テーマ 中西乃理子[大阪] ポスター 片尾照子[大阪] ★ 初鹿野雄起[大阪] 外務大臣賞 永本直子[埼玉] 竹田桂子[広島] 坂尾有亮[大阪] ★ ★ 公益財団法人 会友賞 日本ユニセフ協会会長賞 A 部門 速水理沙 [広島] 久保俊介[山口] ★ 子どもの権利条約採択25周年賞 増本大二郎[福岡] 秦 智之[愛知] 原 弥生[山口] C 部門 ★ 前田紋子[千葉] 特選賞 BD 部門 畠 まゆみ[広島] 遅野井梨絵[茨城] ★ 奨励賞 ★ 会員推挙 本間有紀子[静岡] 寺本礼子[徳島] 藤井一輝[山口] 下口智弘[京都] 土江智子[広島] 前田紋子[千葉] 大長夏実[静岡] 平石 年[群馬] ★ 会員賞 A 部門 部門 荊木眞一[和歌山] マルチ 岩田 明[愛知] グラフィック 出水華代[高知] C 部門 ★ 二科デザイン・マルチグラフィック大賞 根之木英二[大分] 出渕光一[香川] 多屋光孫[東京] 渡辺亘章[東京] ★ BD 部門 特選賞 高石初美[徳島] 宇田川美紀[埼玉] ★ 古屋恵子[東京] 会員努力賞 横尾広貴[山口] 伊藤文雄[佐賀] ★ 坂野美恵子[徳島] 奨励賞 土居武文[宮崎] 山梨峻太朗[東京] 三本木昭一[岐阜] 細松美佐子[大阪] 成田 文[神奈川] D 寺本 礼子[徳島] 前田 紋子[千葉] 下口 智弘[京都] 平石 年[群馬] ●新会友 東 加代子[佐賀] 初鹿野雄起[大阪] リンダ東郷[千葉] 永本 直子[埼玉] 中西乃理子[大阪] 坂尾 有亮[大阪] 片尾 照子[大阪] 6 「つなぐ」 「伝える」 二科展(公募展)の魅力。 一般社団法人 二科会デザイン部 理事長 今村 昭秀 第 99 回二科展デザイン部に応募され、厳しい審査を経て、準入 選、入選、受賞された皆さんおめでとうございます。心よりお祝いを 申し上げます。 日頃は二科会デザイン部にさまざまなご配慮、ご協力いただいて いるご来賓の皆さまには休日にも関わらずご臨席くださいまして ありがとうございます。厚く御礼申し上げます。 特別テーマ「ユニセフの活動」をテーマとしたポスターの設定に 後援くださいました外務省、日本ユニセフ協会さまに改めて御礼申し 上げます。 二科展は今回が第 99 回展ですから、来年の次回展が第100 回展 となります。ただ長くやっていれば良いというわけではありません が、長く続いているというのには、それなりの理由があります。それ は「つなぐ」 「伝える」がキーワードではないかと思います。今年も 100 回展のプレ展示として、昨年の岡本太郎作品に続いて、東郷青児 作品が特別展示されています。 「デザイン部」の前身の「商業美術部」 が二科展に新設されたのは、今から 64 年前の 1951 年でした。これ は東郷青児、当時の二科会会長の発案によるもので、この年、漫画 部も新設されました。漫画部はストーリー漫画ではなく、社会戯評 漫画、政治漫画、風刺漫画などの 1 コマ漫画でしたが、応募が少な く数回で公募中止となり、写真部はその 2 年後に新設されました。 今でこそ大学にもマンガ科があり、県展などでも写真部門、デザイン 7 部門があるのが当り前になっていますが、これは二科展が先例にな っているものです。このように時代を先取りする先見性、先進性など があるからこそ、過去が現在に「つながれ」 「伝わり」重ねてきたその 日々の意味が浮き彫りになり、時代の厚みとなって続いているので はないでしょうか。そこが一過性のコンペとは違う公募展の魅力で もあります。 「商業美術部」から「デザイン部」になったのも時代の変化による ものですが、日常の職能としてのデザインやイラストは経済活動であ り、ビジネスです。マーケッティングに基づいた目的や機能があり、 クライアントの意向をメッセージとして伝える、その表現は妥協や迎合 がつきものですし、観賞するものではありません。二科展デザイン部 の作品は美術館に展示され、観賞されることを前提とした作品で す。会場で観賞者が作品と向き合い、見てもらうことでその作品が 成立し、完成します。それはネットではわからない見えない、ライブ やコンサートと同じ「ダイレクトコミュニケーション」です。そこには 驚きや発見があります。その驚きや発見が感動を誘発します。それ こそが公募展、二科展の魅力です。 デザインが、いくつかの情報のパーツを組み合せ生み出すものと すれば、アートは既存の情報と無関係に無から有を生み出すものと もいえます。デザイン部の多くの作品は、制作者個人の感性や私的 情感を強く表出したデザインとアートの両域のボーダレスな自己表現 作品ですから、ここではデザインとアートは同意語です。こうして観 賞してもらうことで作品が成立し、完成する展覧会作品を制作する ことで、表現技術や表現領域の拡大を図り、それらを職能としての 日常制作へ、学生は学校の課題制作へフィードバックして相乗効果 をあげていただきたいと思います。次回も皆さんの意欲と情熱あふ れる魅力的な作品を出品してください。それが「つなぐ」 「伝わる」 二科展デザイン部の持続的発展になります。来年も皆さんの作品を 楽しみにしていることをお伝えして、私の挨拶とさせていただきま す。ありがとうございました。 8 特別テーマポスター展 「ユニセフの活動」に寄せて 外務大臣 岸田 文雄 この度、二科展デザイン部特別テーマポスター展「ユニセフの活動」 において入選、入賞されました皆様に心からお慶び申し上げます。 今年が子どもの権利条約25周年の節目の年であり、子どもたち のだれもが大切な「ひとり」であることをテーマとしたポスター展に は310点という多数の応募があり、厳選されたものと伺いました。 ユニセフは、 日本にとって重要なパートナーであり、 世界中の子ども たちの権利を守るための支援活動をしています。その権利とは、生 きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利の4つの柱から 成ります。 日本は、子どもたちへの支援を通じて、地球規模の課題 に取り組んでいるユニセフの活動を高く評価しています。だれもが 大切な 「ひとり」 という考え方は、個々人の生命と尊厳を重視する人間 の安全保障と同じ考え方であり、 日本はこの人間の安全保障を、 ODA を実施する際の基本方針としており、 外交政策の柱となっています。 今年は日本がODAを開始して60周年の節目の年です。 日本は、 各々の支援分野における高い専門性と支援の現場での豊富なネット ワークを有するユニセフとも協力して、数多くの世界中の子どもたち を支援してきました。 今後とも、子どもたちを始め、支援を必要として いる一人ひとりを大切にするような国際協力を更に推し進めてまい ります。 今回のポスター展において、作品を応募していただいた多くの 方々が、創意工夫をこらし、ユニセフの活動を通じて、だれもが大切 な「ひとり」という想いを表現されたことに心から敬意を表するとと もに、すばらしいポスター展を開催して下さった二科展関係者の皆 様に深謝いたします。外務大臣賞を受賞された最優秀作品を始め 入選作品に込められたこの想いをできるだけ多くの方々に鑑賞して いただき、 国際協力の大切さを感じ取っていただければ幸いです。 9 かけがえのない “ひとりひとり”の 子どもの未来のために。 公益財団法人 日本ユニセフ協会 会長 赤松 良子 この度、第 99 回二科展デザイン部で入選・入賞された皆さまには 心よりお慶び申し上げます。 ユニセフの活動をテーマとしたポスター展 には、大変多くの優秀な作品の応募があったため、審査は例年以上 に難航したと伺っております。 「子どもの権利条約」は、本年採択 25 周年を迎えます。 子どもの 権利を明文化し保障した 「子どもの権利条約」 は、1989年11月 20 日 に採択され、翌 90 年に発効しました。ユニセフ (国連児童基金) は この子どもたちの権利を守ることを使命に、 全世界で活動しています。 「子どもの権利条約」 は、現在 194 の国と地域が批准又は加入して います。 条約採択から四半世紀、子どもたちが置かれている状況は 大きく改善しました。 例えば、5 歳までに命を失う子どもの数は 1990 年 当時、年間 1,260 万人を数えましたが、 昨年には 630 万人まで半分に 減少しました。 また開発途上国における初等教育も広がり、入学した 子どもの割合は 1990 年の 53% から、2011 年の 81% にまで大幅に 向上しました。 一方で、世界の子どもたちの 3 人に一人は出生登録がされず、予防 接種など生きるために必要な公共サービスを受けることがまま ならない状況です。 国と国の間だけでなく、同じ国の中でも、富める 者と貧しい者、都市と農村、男の子と女の子、障がいのある者とそう でない者、などの間で、改善の度合いに深刻な格差と不公平が生ま れています。 ユニセフは、 「子どもの権利条約」 誕生 25 周年の機会を捉え、 子ど もが一人も取りこぼされない、平和で公平な世界づくりを訴えていま す。 この節目の年に、四半世紀前に世界の大人が世界中の子どもた ちに約束したことを、即ち「だれもが大切な“ひとり” 」ということを、 大変多くの方々が表現してくださったことに感謝申し上げます。 「子どもの権利条約採択 25 周年」 の趣旨に賛同していただき、この ような素晴らしいポスター展を開催してくださった、二科会デザイン 部様に心からのお礼を申し上げますとともに、入選された皆様に心より お祝い申し上げます。 10 二科会デザイン部の 審査について 会員 加藤 之敏 C 部門の特別審査を除く 2 日間の審査会は、自分の作品を制作 することから解放され、今度は出品作品をみることに徹する作業で ある。 みるということは作品を評価することで、 「診る」 に等しい。 ただ 「見る」 だけでは、 作品の善し悪しを判断することは難しい。 二科会デザイン部の審査方法は、会員全員による挙手制である。 会員出席者の 50%以上の挙手があれば入選になる。 国内や国際的 な展覧会・コンペはたくさんあるが、審査方法はそれぞれさまざまで ある。 一般的には 10 人以下の少数審査のコンペも少なくない。 二科会デザイン部の審査は、年によっても異なるが、おおよそ 80 名で行われる。作品を評価する上では、絶対数が多いほどフェアな 審査であると思っている。 近年、グラフィックデザインの仕事が減りつつある。特に、ポスター 制作の仕事は、インターネットの出現により、その数を減らしている。 また、内容は、クリエイティブなものから、メッセージ性の高い伝達 メディアとして活用されるケースが、経験上数多く増えている気が する。 以前のようなデザイナーのアート的思考による表現は、ポスター 制作の中ではできにくくなってきている。グラフィックデザイナーは 単なるメッセンジャーではないと自負したい。 ポスターなどのタイポグラフィの作品は、文字+写真、または、イラスト レーションのどちらかがビジュアルとして使用される。イラストレー ションは、絵としてコミュニケーションの要因を取り込まなければない が、 個々のオリジナリティーを表現しやすいメリットがある。 デザイン部のA 部門は、自由テーマによるデザイナーの自主性を尊重 した作品制作ができる。 自分の表現として作品発表できる場でもある。 多くの若い人たちには、クリエイティブで斬新な作品を数多く制作 し、 二科展での発表を続けてほしい。 11 最後まで熱の入ったギャラリートークが好評! 2014 年 9 月 7 日 PM1 時 30 分よりギャラリートークが行われま した。すでに、多くの参加者が待ち構えていました。 最初に新井良治会員のあいさつから始まり、引き続きA 部門の新井 会員の作品の解説に移りました。アイデアを出すところから完成に 至るまでのプロセスを、自ら散歩中に撮った写真を見せながら丁寧 に解説して下さり、皆とてもよく解って感心しました。 続いてD部門、 マルチグラフィック大賞の多屋光孫さんです。ユニークな 作品の中に散りばめてある文字にまで質問が及び興味深かったです。 B 部門は昨年に続き会友賞の遅野井梨絵さんの技法には関心が 集まりました。 奨励賞の飯野宏高さんはスケッチブックに描かれた何枚 ものアイデアスケッチを見せながら解説して下さり、 皆、 感動しました。 続いて C 部門、会員推挙、会友賞のオーストラリア在住の前田紋子 さんはテーマに向けての自分の想いや、作品の中のいろいろなモチ ーフをなぜ使ったのかを解説して下さりとても納得しました。昨年 に続き会員賞の渡辺宣章会員の立体作品の解説を最後にギャラリ ートークを終えました。 12 受賞者喜びの声 審査会の裏方としての感想 A部門 二科デザイン・ポスター大賞 The long Journey in one seat 会友 秦 智之 会友となって2年目の若輩者ですが、 審査会の裏方として携わった 感想を聞かせてほしいとのことでしたので、以下の3点のトピックで 作業の感想を投稿させていただきます。 ●審査会の裏方の流れが良かった。 ●作業のバックアップ要員必要の可能性。 ●審査会後について。 まず1点目ですが、 今年の審査会の裏方の流れは、昨年よりもスムー ズに進んでいたように思います。特に裏方のリーダーを務められた方々 が、 審査の流れやメンバーの様子に細かく気を配っておられたことが 印象に残っています。例えば審査前に流れや必要な事柄を確認し、 また体力に自信のない方・体調の悪い方等はパネル運びを控えるよう 勧め、無理のないよう作業が進むようにしていた点が大変良かったと 思います。昨年は、 年配の会友さんが大変そうにパネルを運ぶことが 見受けられ、 どうして若い者がやらないのかと注意を受けたこともあり ました。 もちろん裏方はみなそれぞれ忙しく責任を持って作業している かと思うのですが、パネル運びは特に目に留まるのでそういった印象 を持たれるようです。 そういった昨年の事柄を、 今年は少し解消してい ただけたように思います。 2点目。作業のバックアップ要員と作業進捗メモが必要だと感じまし た。今回、作品集の写真撮影の係りの方が2日目に体調不良で欠席と なり、 その代役を急きょ引き受けさせていただきました。 その際、 作業の進捗具合をメモして残していただいていたので、 なんとか 問題なく引き継ぐことができました。 メモ等が大変ありがたかったです。 この事から不測の事態が発生した場合、 その作業を他の人が引き継 げるよう対策を講じておくことも必要かと感じました。 そして3点目。審査会終了後について。審査会が締めを迎え、会員 の先生方が引き揚げる頃、裏方の仕事はまだ残っているのに帰って行 かれる会友が多かったと感じました。残務や後片付けをしっかりして おくと、気持ちよく終わることができるかと思います。 最後に審査会全体を通しての感想ですが、審査会は会員の先生 方や会友の先輩方・また新会友の方と改めてお会いできる場であり、 交流を広げる絶好の場だと感じています。今年度も楽しく審査の裏方 作業をすることができ、二科会がさらに面白く感じました。 まだまだ未熟者であり、至らない点も多々あるかとは思いますが、 これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。ありがとう ございました。 13 所 正泰[東京] この度は大変名誉な賞をいただき ましてありがとうございます。 これを機により一層の努力を惜し まぬよう制作に励む所存です。 [ひとり席の長い旅] A部門 特選賞 山内 道代[京都] MEMENTO MORI 初めて出品させていただいた作 品が、このような歴史ある公募展で 受賞にいたったことに大変驚いてい ます。支えてくださった皆様あって こその結果であり、心から感謝いた します。 「MEMENTO MORI」 とはラテン 語で“死を忘れるな”という意味で す。 皆に平等にある終わりを想うこと で、限られた時間を悔いのないよう いっぱいに生きる、という含みをも った言葉と解釈しており、私が表現 したいと思うデーマであります。 [MEMENTO MORI] 14 受賞者喜びの声 A部門 特選賞 受賞者喜びの声 長谷川広典[静岡] 受賞にあたって 感想 昨年の大賞に引き続き、今年は思 いもよらず特選賞に選んでください まして誠に有難うご座居ました。大 変嬉しく光栄に思います。初出品で あった昨年とは異なり、今年は少し プレッシャーを感じながらの作品制 作となりましたが、自分なりに楽しく 一生懸命に取り組めたと思います。 このように作品制作に集中できたの は、日頃からお世話になっている先 生方、友人、家族の支えのおかげで あり、感 謝の 気持ちでいっぱ いで す。これからもこの賞の名を汚さぬ よう精進していきたいと思います。 [根源Ⅱ] A部門 特選賞 水野 祥子[愛知] 特選という賞をいただき、身に余 る光栄です。二科会の歴史を作られ た諸先輩・会員様方、高度な技術に より作品を仕 上げていただきまし た、セントラルグラフィック様に心よ り感謝します。今迄展覧会に応募す る等考えなかった自分に、 師は 「応募 すると、いい評価以外に厳しい評価 もあるだろう。 だが、 それはあなたの 作品の糧になると思う。」という言葉 を頂きました。自分以外の視点を得 る機会を持ったことを大きな機会と し、よい作品を作りたいと思います。 ありがとうございました。 15 幼い頃から絵を描くことは好きで したが、自分の頭の中のイメージを 表現することが苦手でした。しかし、 今回賞をいただけたことで、今まで してきたことは無駄ではなかったな と感じました。まだまだ自分探しの 途中ですが、これからも気ままに描 いていきます。 [帰る場所] 世界賢人会議 [世界賢人会議] 河村 好美[静岡] A部門 奨励賞 吉田 太輔[兵庫] A部門 奨励賞 想いの強さが結果に このたびの受賞、大変嬉しく思い ます。そして、制作期間中、制作に集 中できるように協力してくれた家族 にも、 この場をお借りして感謝したい と思います。 この作品は娘をおおらかで美しい 龍として表現したものです。恥ずか しながら、親バカな幻想を抱きつつ 仕上げました。想いの強さが結果に 出せたようです。また、作品づくりは いつも、仕事で培う技術や日々の生 活の集大成であるように努めていま す。それが認められたようで、あらた めて受賞を嬉しく感じます。 [The zodiac of my family.① 家族の干支(壬辰)①] みずのえたつ 16 受賞者喜びの声 受賞者喜びの声 金子 照之[兵庫] A部門 奨励賞 B部門 二科デザイン・イラスト大賞 ★楽しい作品づくり★ 昇魂 私は1枚の絵をかくのに、お話を1 本書きます。幻想世界が主軸となり、 その中で主人公たちが、絵のモチー フやイメージを膨らませてくれるので す。今回のキャラもおちゃめで元気 がいいでしょう!絵をかく時には、新 しい音楽を聴いて、 甘いジュースをた くさん飲みます。好きなモノに囲まれ た空間で、作品を完成させていく喜 び。 楽しいですよね。 この度は、賞を頂き、ありがとうご ざいました。これからも日々、作品を 作っていきます。 おわり 未熟児で病弱な子供だった私の ことを一番心配してくれた父が突然 死んでしまった。私は父が大好きだ ったのに、ここ十年ほど絶縁状態だ ったことを激しく後悔した。近親者 の死を描写した古今東西の表現者 たちのどうしようもない悲しみ、心に 刻まれた大きな区切りみたいなこと を、私も深く感じる。父の冥福を祈る ため、墓がない父のため、墓標のよう なポスターを作りました。このポスタ ーが展示され、天草で生まれて死ん だ父を供 養できることを感 謝しま す。 父さん、 天国で会おうね。 [昇魂] A部門 奨励賞 中島 亜弥[佐賀] [おいしい! !] 大石 明穂[静岡] B部門 特選賞 石飛 洋司[広島] 初めての喜び この度は、奨励賞に選んでいただ きありがとうございます。 今回初めての出品でしたが、自ら の作品にこのような評価をいただき 大きな驚きと喜びを感じております。 私自身はまだまだ未熟な点が多々 ありますが、今回の受賞を糧にこれ からも自らの感性や表現力に磨きを かけ、より良い作品を描いてゆきた いです。 そして何よりも自分自身の表 現したいものをよりはっきりとさせ、 それをもっと素晴らしい表現で伝え たいと強く思いました。 [日本の池・紅碧] 17 [うし] 楽しんでいます 特選賞を頂き、 ありがとうございます。 賞を頂けたことを知った時は、 ただ驚くばかりでした。 「野山で出合ういろいろな 「もの」 を描いてみたい」 という単純な思いから、 私の制作活動はスタートしました。 制作にはかなりの時間を要しますが、とても楽しんでいます。 「面白い出合いを 求め、 もっと野山を歩いてみよう」 と思います。 皆様に感謝しています。 ありがとうございます。 18 受賞者喜びの声 受賞者喜びの声 岐部 稚子[滋賀] B部門 特選賞 渡邉 千秋[山口] 迫追 ありがとうございます! この度は、特選賞という大変名誉 な賞を頂く事が出来、 非常にうれしい 気持ちです。 ありがとうございます。 長年、 二科展出品に全力を注ぎ挑 戦を続けて参りましたが、今年ほど、 独自の世界観を、素直に、 そして楽し く表現出来たのは初めてでした。 描く、切る、塗る、貼る、創るから 成る半立体作品は、ストーリー性を 持ったイマジネーションの世界をよ り具体的に創造出来るツールです。 これからもより楽しんで作品を創っ て参ります。 この度は、初出品ながら奨励賞と いう素晴らしい賞を頂き、大変嬉し く思います。今回の受賞を期に、もっ とたくさんの作品を作り自分の技術 を上げていきたいと思います。 本当にありがとうございました。 [鬼追(キオイ)] B部門 特選賞 B部門 奨励賞 [イラストレーション2] 川口 詩織[静岡] B部門 奨励賞 [お調子者] 進 優里[鹿児島] [夕暮れⅡ] 周りを気にせず好きなように 建造物のように着実に 今回このような大きな賞を頂けて、 大変嬉しく思っています。 去年から作品の応募を始めたのですが、 前回は入選と賞を取ることは出来ませ んでした。その際に悔しい思いをしましたが、今回のイラストは上手くいかない環 境でも、周りを気にせず好きなように描こうというテーマで描いたものなので、こ のイラストで賞を取ることができて大変嬉しいです。 今回の二科展に受賞できうれしく思います。 この絵は、 建設中の建造物を描きました。 すこしづつできあがるのを見ていました。 この建造物のように着実に向上してい きたいです。 19 20 受賞者喜びの声 B部門 奨励賞 受賞者喜びの声 高倉 房子[福岡] 何しているの?(What are you doing?) 感謝 今回のフラミンゴの作品は、物語 の1コマ。何してるの?、やあ元気?、 お昼寝中?。色々な言葉が浮かんで きました。また、誰もが私の絵を観 て、色々な1コマを想像し描いて頂け たらと思います。 今回、奨励賞という素晴しい賞を 戴けたのも、私を応援して下さった 方、指導をして下さった先生のお陰 で戴けた賞だと感謝しています。今 後も更に努力し頑張ります。 鉛筆画を、沢山の方が知り、観て 楽しんで頂けたらと思います。 受賞の知らせを受けた時、 「 まさ か!」 「 、ウソでしょ!」 。 何度も頭の中 をその言葉がぐるぐる回わりました。 この度はいつもとはタッチを変えて、 自分らしくない作品の上がりに戸惑 いを感じながら出品しましたので、 尚更、 受賞に驚いてます。 評価して下 さった諸先生方に心からお礼と感謝 を申し上げます。 そしてバシッと叱咤 激励をしてくれる両親と親友に感謝 します。これからも努力し、精進して いきます。ありがとうございました。 世界中の子供たちが平等に明るい 未来と希望をもって羽ばたけますよ う強く願います。 [(やぁ。何してるの?)Hi!What are you doing?] B部門 奨励賞 竹田 桂子[広島] C部門 外務大臣賞 飯野 宏高[千葉] [「子どもの権利条約」25周年] C部門 公益財団法人 日本ユニセフ協会会長賞 速水 理沙[広島] 「ユニセフの活動」をテーマとしたポスター まさか自分の作品が受賞すると は思わなかったので初めて連 絡を いただいた時は驚きを隠せませんで した。 ユニセフと聞いて最初に頭に浮か んだのは小学生の頃にビデオで見た 貧困や飢 餓を苦しみながらも懸命 に生きている幼い子供達の姿でし た。子供は大人の力がなくては生き ていけません。もちろん子供達の笑 顔を守るのも大人です。1人でも多く の子供が笑顔になれるように、そし てその笑顔が少しでも長く続くよう にという思いを込めて作品を制作し ました。 [リトルエンジェルⅡ] 受賞のことば この度は、 賞をいただき、 誠にありがとうございました。 今回賞をいただけたのも、 支えて下さった方々のお陰と感謝しております。 絵は、 それを描き続けてゆく事が何よりも大変な事です。 私も今は、 果実がゆっく りと色付き実り、 収穫の時期へと向かう長い道程のさなかにあるのだと思います。 その為の 「苗」 を枯らさずに、 日々の積み重ねを忘れないようにしたいと思います。 ありがとうございます。 21 [「ユニセフの活動」をテーマとしたポスター] 22 受賞者喜びの声 受賞者喜びの声 C部門 子どもの権利条約採択25周年賞 原 弥生[山口] C部門 奨励賞 本間有紀子[静岡] 守ってあげて この度、奨励賞という賞を受賞で きたことを深く感謝します。私のよ うな未熟者が、このような栄えある 賞を受賞するなど、まったく意外な ことでした。たまたま私は実績をあ げることができましたが、これは運 に助けられただけで、先 生や家族 の助力があったからです。その意 味で、今回の受賞は私一人が受け たものだとは思っていません。身に あまる賞を受賞して、この感激を胸 に刻みまして、先生をはじめ、家族 の期待に少しでも応えることが で きるように、これからも精進努力す る所存です。 [ポスター1] ありがとうございます この度は、 子どもの権利条約採択25周年賞という素晴らしい賞を頂き、 ありがと うございます。 まさかこのような賞を頂けるとは思っておらず、 とても驚いています。 この事を励 みにより良い作品作りを目指し、頑張ります。そしてご指導して下さった先生方、 支えて下さった方々に心から感謝申し上げます。 C部門 特選賞 [「ユニセフの活動」をテーマとしたポスター] 23 畠 まゆみ[広島] [守ってあげて] C部門 奨励賞 藤井 一輝[山口] 受賞の知らせを受けて 二科展 初入賞 まさか自分の作品が賞を頂けると は思っていなかったので、とても驚 いています。これは自分1人の力では なく、先生方の支えがあったからこ そだと思います。この度は本当にあ りがとうございました。 この度、 奨励賞を頂き、 大変嬉しく 思います。今年のテーマは「ユニセフ の活動について」でしたが二科展を 通してユニセフの活動について学ぶ 事ができました。 私はユニセフの活動 を知り、 私なりに貧しい子ども達がい るという事を伝える事ができればと いう思いでポスターを制作しました。 その作品が初出品で初入賞というこ とに驚き、それと同時に今回の受賞 は私自身の自信に繋がりました。 賞を 頂く事ができたのは、私だけの力で はなくここまで大きくしてくれた両親 や入学当初からご指導頂いた先生 方、いろいろな場面で助けてくれた 友人などのおかげです。これから今 回の作品以上の物を作り続けていけ るよう努力していきたいと思います。 [ポスター2] 24 受賞者喜びの声 C部門 奨励賞 受賞者喜びの声 土江 智子[広島] D部門 二科デザイン・マルチグラフィック大賞 [「ユニセフの活動」をテーマとしたポスター] 奨励賞をいただいて [長いものにはまかれない] 長いものに巻かれない この度は奨励賞をいただき、誠にありがとうございます。このような賞を頂け るとは思っていなかったので、大変おどろきました。これからも、これを励みに 努力し続けたいです。 C部門 奨励賞 多屋 光孫[東京] 大長 夏実[静岡] 「長いものに巻かれろ」 という言葉がありますが、 作品では、 その 「長いもの」 に抵 抗し戦う人たちを表現しました。 長いもののまわりには色々な国の言葉で 「差別」 や 「偏見」や「思い込み」 など好ましくない言葉が発せられてます。安易に長いものを 受け入れてしまった事により、無用に人を傷つけてしまったり、数年前の原発事故 の様な事態を引きおこす事もあります。 長いものに抗う事は決して簡単ではないけ れど 自分らしく生きるため抗い続ける強さを持ちたいと思う今日この頃です。 D部門 特選賞 宇田川美紀[埼玉] どこでも入るよ と云うのが隠れた副題だったの ですが、……慮外にもこの様な大き な賞に入ってしまい、舞い上がってお ります。 “猫が飼いたい”妄想が昂じて出 来上がったあの猫達が、凄い結果を 呼び込んでくれたと、 ただ驚吃です。 制作を励まして下さった方々、こ の作品を推して下さった皆様に感謝 しております。本当に有難うございま した。 [だれしも平等] 特別な幸せ 二科展にはこれで二度目の応募となりますが、初めて大きな賞をいただけとて も嬉しく思います。今回の題材を考えた時、私はまず子供達は皆平等であり、誰 しも幸せになる権利があることを伝えたいと思いました。皆知っていることです が、その権利が果たせることは当たり前なことではありません。私自身この題材と 向き合うことにより、今まで不自由なく暮らせていたことが特別なことだと分かり ました。これからはもっと経験を積み、絵を描いていきたいと思います。 25 [まるさんかくしかく] 26 受賞者喜びの声 D部門 特選賞 受賞者喜びの声 古屋 恵子[東京] D部門 奨励賞 [心踊る] 山梨峻太朗[東京] [動物メカ] 心踊る 動物メカ この度は、 特選賞を頂くことができ、 嬉しさと驚きの気持ちで一杯です。 これまで は半立体の作品を出品しておりましたが、 今回は平面に挑戦。 無心で楽しく制作で きたので、 結果がどうであれ悔いはありませんでした。 応援してくださる方々や家族 の協力によって得られた賞だと思います。二科展では継続と冒険することの大切 さ、 そしてそこに新たな価値を見い出せることを教えてくれます。 今後も更なる進化 を目指して精進していきたいと思います。 ありがとうございました。 この度は、奨励賞をいただき、ありがとうございます。第97回から3年連続の受 賞で本当に驚いています。 毎年、 二科展に応募する作品は 「昨年とはちょっと違った事をしてみよう!」 と自 分の中で実験的要素を入れて制作しています。 この受賞を励みに今後も実験を繰り返し、より良い作品を作れるよう努力して いきたいと思います。 ありがとうございました。 D部門 特選賞 横尾 広貴[山口] D部門 奨励賞 三本木昭一[岐阜] 山頭火② 二科の先生の御指導を頂き、今 年は、肩の力を抜いてイラストを、描 きました。お陰で賞を頂きました。 ありがとうございました。 [イラストレーション2] 感謝の気持ち この度は、 名誉ある特選賞をいただき大変嬉しく思います。 自分の感性を表現した絵が周りから認められて、 賞をいただいたことは次への力 となり、 まだまだ未熟である私に新しい一歩を踏み出せる勇気を与えてくれました。 これからも更に精進し、 作品を作り続けていきたいと思います。 また、 良き作品を 描けるよう研究し努力していこうと思います。 本当にありがとうございました。 27 [山頭火②] 28 受賞者喜びの声 D部門 奨励賞 受賞者喜びの声 細松美佐子[大阪] 会友推挙 東 加代子[佐賀] 悪戦苦闘 有難うございました 奨励賞ありがとうございます。 楽しく創作するのがモットーの私 ですが、今回は違いました。 イメージ通りに仕上がらず、とて も焦りながら試 行 錯 誤を重ねまし た。 やっと納得いく作品になったの は搬入日前夜でした。はぁーっ。か なり苦しみました。 来年はもっと楽しむぞー!!! この度は、会友推挙という過分な 評価を頂き、 誠に有難うございます。 人生の方向性が定まらず、悩んで いた頃に始めたデザインが、諸先生 方との貴重な出合いの御陰で新た な展開となりました。 常に謙虚に、制作を続けていこう と思っています。 [融合〈I〉] D部門 奨励賞 成田 文[神奈川] 会友推挙 リンダ東郷[千葉] THANK YOU FOR THE KAIYU SUIKYO このたびは会友推挙をいただきま して本当にありがとうございます。 大 変名誉なことです。去年の特選賞に 続き、感謝の気持ちでいっぱいです まだ夢のようです。二科会デザイン 部の皆様からの暖かい励ましと支え に感動しています。お陰さまで、これ まで制作に励むことができました。 このような素晴らしい会の会友とな れることを大変嬉しく思っています。 この気持ちを忘れずに、制作に励ん でいくつもりです。今後とも、どうぞ よろしくお願いいたします。 [ミクロコスモス] ミクロコスモス この度は奨励賞を頂き誠にありがとうございます。この作品は私の初制作作品 で、当然の事ながら公募自体も今回の二科展が初出品でした。最初からこんなに も大きな賞を頂けて驚きと喜びでいっぱいです。制作期間中に支えて下さった 方々には心より感謝致します。その時に感じた事や伝えたい事を隅々まで精一杯 詰め込みましたので、観て下さった方それぞれの解釈で少しでも楽しんで頂けま したら幸いです。 29 30 受賞者喜びの声 会友推挙 受賞者喜びの声 中西乃理子[大阪] 会友推挙 初鹿野雄起[大阪] 驚きと喜び この度は、このような素敵なお誘 いをして頂き、誠にありがとうござい ます。 高校の日本史の教科書にも名前 が載っている二科展。学生の頃から 出展しておりましたが、まさかその 展覧会の会友になれる日が来ると は思ってもいませんでした。お報せ を頂いた時は、驚きの余り半信半疑 でした。今はとても嬉しく思っており ます。 まだまだ未 熟 者の私ですが、精 一杯頑張りたいと思いますので、ご 指導の方、何卒よろしくお願い致し ます。 会友推挙 片尾 照子[大阪] 会友推挙に際して この度は会友推挙の栄誉を受けることとなり、 誠に光栄に思っております。 始めて二科展デザイン部に出品して奨励賞を頂いた時から6年の月日が経ちまし た。多くの方々の助けによって今迄出品し続けることが出来ました。本当に感謝し ております。 今後は二科会デザイン部の一員として、皆様のご厚意に酬いるべく精進してま いりたいと考えております。 この度は誠に有難うございました。 会友推挙 永本 直子[埼玉] 会友推挙に感謝あるのみ 私にとって毎年二科展に応募する ことは一年間の集大成であり、出発 点でもあります。一点一点作品を制 作することで新しい発見があり、次 の作品への意欲がどんどん湧いてき ます。会友に推挙していただき誠に ありがとうございます。 今後、益々感性を磨き精進して参 りたいと思います。 どうか、ご指導、よろしくお願い致 します。 少しずつ 31 この度は会友にご推挙頂きありがとうございます。 恩師の 「辞めなければいつかは本物になる。 」 と言う言葉を信じながらやってい ますが、 ちょっとはそれに近付けているのでしょうか?進んだり、 後退したり、 はた また立ち止まったりしていますが、大好きなデザインです。後で振り返って結構こ んな所まで来れたんだ、と思えるように模索しながらも少しずつ進んで行ければ と思います。 これからも宜しくお願い致します。 32 受賞者喜びの声 会友推挙 受賞者喜びの声 坂尾 有亮[大阪] 下口 智弘[京都] 毎年一年目 二科展に初めて出品してから今年 で六年目となるのですが、こんなに も早く会友推挙という栄誉を受ける ことになるとは思いにもよりませんで したが、これも、ひとえに、ご支持下 さった先生方と拙い私を支えてくれ た方々のお陰だと思い喜びも去る事 ながら感謝の気持ちを先ずはお伝 えしたいです。 ありがとうございました。 そして、 今後は、 このご厚意に報いれ る様、 努力させていただきたいです。 もう十年以上は二科デザインにお 世話になっているはずなのに。未だ に一年目の気分がぬけません。 こんな感じなのに、もう会員へ推 挙していただけた事が不思議な感じ がします。 しかし、 ふりかえれば。 関西の先生方、仲間達との思い出を 思えば長年お世話になったと実感し ます。 皆様、 本当にありがとうございます。 なにより助力してくれた家族に感 謝します。 33 会員推挙 感謝を伝えたい 会員推挙 寺本 礼子[徳島] 会員推挙 前田 紋子[千葉] 人生を振り返ってみると? 初心を忘れず この度は会員推挙を頂き、ありが とうございました。振り返ってみる と、人生の半分を、デザインと共に生 きてきた気が致します。 うれしい時もつらい時も、なんら かの形でかかわりを持って過してき たアート人生。これから先も、味のあ るアートを表現していきたいと思い ます。そして今まで、応援してくれた 人達や、いつも見守ってくれてた年 老いた母にも、感謝の気持ちを忘れ ずに・ ・ ・。 この度は、 会員推挙を頂き、 誠にあ りがとうございました。 二科展に初めて出品して以来、毎 年帰省の折にお手伝いさせて頂きま した。決して十分なお手伝いではな く、 時にご迷惑をお掛けしてしまうこ ともありましたが、会や会員、会友の 皆さまとの継がりを育んでくれたと 思っています。 今後も初心を忘れず、会の発展に 貢献できるよう努力していきたいと 思います。 34 受賞者喜びの声 会員推挙 チャリティー展にデザイン部も協力。 平石 年[群馬] 小さい頃からの憧れ この度は、会員に推挙していただ き、 ありがとうございました。 親に連れられて小学校の頃から二 科展を見に来ていて、数々の素晴ら しい作品を見ているうちに絵を好き になり、 だんだんと会員になることが 私の憧れになっていました。そして 二科展に出展するようになり、数々 のすばらしい諸先生方に出会うこと もできました。会員になることができ て嬉しいです。来年からは会員の名 に恥じぬ作品を作らなければならな いので、気を引き締めて一生懸命努 力して、 頑張ってまいります。 絵画部、彫刻部の作品集、ポストガードなどが売られている二科 ショップコーナーの壁面で二科会会員作品のチャリティー展が行わ れました。絵画部、彫刻部の会員が描いた色紙を販売していたので すが、96回展からデザイン部、写真部も参加、協力することになり、 東京地区の会員が出品していましたが、98回展から全国の会員に 呼びかけ、 下記の会員に作品を提供していただき、そのほとんどの 作品が売却され好評でした。ありがとうございました。 (収 益金は NHK厚生文化事業団に寄付されました。) チャリティー展協力会員 35 多留 利治 吉田 勉 田中 誠 今村 昭秀 小路 久男 松河 哲男 宇夫方康夫 石倉 舞り 松岡 榮 濱本 博司 稲田 敦己 杉森 孝 松本 篤子 たかい よしかず 日吉 和夫 川田 雅信 荊木 眞一 中川賀津子 曽我阿嬉子 出渕 光一 古河原二葉 吉田 隆至 杉本 洋一 福島 宗徳 岩田 明 山村 賀代 岸川 正道 松本 泰明 根之木英二 宮﨑 敬司 36 第99回 二科展 全国巡回スケジュール 各地区事務局・支部のお知らせ ◎デザイン部の公募活動は会員・会友のいる地域を中心に行なわれています。規定書の請求、 作品の搬入・搬出のお問い合わせなどは最寄りの各地区事務局・支部をご利用ください。 二科会デザイン部本部事務局 〒1 04-0033 東京都中央区新川2-1 2-1 3 松下ビル6F ㈱アド壱座内 ☎03-3297-0398 FAX03-3297-0397 (岩崎友太郎) ●本展覧会 会 場/国立新美術館 会 期/平成26年9月3日より9月15日で終了 ● 東北・北海道地区事務局 〒01 0-0001 秋田県秋田市中通3-4-47 チサンマンション秋田31 0 ☎018-831-3979 FAX018-831-3979 (佐藤待子) 展示点数/529点(デザイン部作品) ●地方展覧会展示 開 催 期 間 会 場 担 当 響 平成26年 富 山 展 9月20 日∼ 9月28日 富山市民プラザ 076-263-3761 名古屋展 1 0月 7日∼1 0月1 9日 愛知県美術館ギャラリー 052-321-2738 大 阪 展 1 0月29日∼1 1月 9日 大阪市立美術館 06-641 1-8408 京 都 展 1 1月27日∼1 2月 7日 京 都 市美 術 館 0744-45-3848 1月 6日∼ 1月1 1日 広島県立美術館 090-1 01 6-21 40 福 岡 展 2月1 7日∼2月22日 福岡市 美 術 館 鹿児島展 3月 4日∼ 3月1 5日 広 島 展 平成27年 鹿児島県歴史資料センター 黎明館 岩 田 田 野 吉田(隆) 縄 田 小 路 0952-29-2636 延 時 099-228-0093 巡回展作品管理 堀川会員 ● 東京地区事務局 〒1 50-001 2 東京都渋谷区広尾1-3-14 ASAX 広尾ビル5F オーバードライブ内 ㈲ポッドデザイン ☎090-8850-6187 FAX03-5475-8222 (佐藤一典) 静岡支部 ● 北陸地区事務局 〒920-001 5 石川県金沢市諸江町上丁545-1 大楽荘8号室 ☎076-263-3761 FAX076-263-3761 (響 恵一) 富山支部 東郷青児は商業美術(デザイン)の仕事も多くされていた こともあり、二科展に商業美術部(現デザイン部)を新設す ることを発案されました。 二科展は来年「二科 100 回記念展」を迎えます。プレ展示 として、昨年の岡本太郎作品に続いて今年は東郷青児作品 が特別展示されました。 〒939-034 1 富山県射水市三ケ3275 サンシャイン小杉301 ☎0766-55-4877 FAX0766-55-4877 (東 俊介) ● 中部地区事務局 〒460-001 1 愛知県名古屋市中区大須4-9-17サンパーク上前津203 クリエイティブハウス・グロウ内 ☎052-264-4636 FAX052-264-4636 (岩田 明) 愛知支部 三重支部 岐阜支部 〒498-002 1 愛知県弥富市鯏浦町上巳343 ☎0567-67-1 988 FAX0567-67-1 988 (佐藤達美) 〒5 1 6-0064 三重県伊勢市二俣2-4-1 8 石黒ビル2F ㈲ポップ・アイ内 ☎0596-22-5464 FAX0596-22-2295 (石黒初彦) 〒509-0 1 36 岐阜県各務原市松が丘2-53-1 えのぐばこ内 ☎058-370-5842 FAX058-370-5842 (渡辺幾夫) ● 関西地区事務局 〒556-0021 大阪府大阪市浪速区幸町1-31 - 6 メゾンリエール601 ㈲パン・クリエイティブスタジオ内 ☎06-6567-1958 FAX06-6567-1960 (田野 勝) 京都支部 大阪支部 東郷青児 作品特別展示 〒437-1 201 静岡県磐田市豊浜中野461 ☎0538-55-5875 FAX0538-55-5875 (加藤之敏) 〒550-00 1 5 大阪府大阪市西区南堀江3丁目4番8 KCビル ㈱京田クリエーション内 ☎06-6535-1 655 FAX06-6535-1 645 (吉田隆至) 〒550-00 1 5 大阪府大阪市西区南堀江3丁目4番8 KCビル ㈱京田クリエーション内 ☎06-6535-1 654 FAX06-6535-1 644 (由良雅一) ● 中国地区事務局 〒732-0057 広島県広島市東区二葉の里1-1-72 GKDビル703 縄田健次デザイン戦略研究所内 ☎090-1016-2140 FAX082-238-6813 (縄田健次) 山口支部 〒7 45-080 1 山口県周南市久米31 31-10 ☎090-7894-8354 (久保俊介) ● 四国地区事務局 〒799-0405 愛媛県四国中央市三島中央2-3-1 1 ㈲チョウノ・デザイン内 ☎0896-24-4521 FAX0896-23-2001 (高橋秀司) 香川支部 徳島支部 高知支部 〒762-0025 香川県坂出市川津町4068-1 ☎0877-45-9734 FAX0877-56-2408 (出渕光一) 〒771-1 1 92 徳島県徳島市応神町古川 四国大学デザイン室内 ☎088-665-9528 FAX088-665-8037 (坂野美恵子) 〒780-0963 高知県高知市口細山1 93-3 ☎088-844-6268 FAX088-844-6268 (森本忠彦) ● 九州地区事務局 〒840-0032 佐賀県佐賀市末広2-1 1-1 0 Design Studio SHOW 内 ☎0952-29-2636 FAX0952-29-2675 (小路久男) 福岡支部 佐賀支部 大分支部 宮崎支部 熊本支部 鹿児島支部 37 〒8 1 6-0903 福岡県大野城市乙金台1-3-1 2 ☎092-51 5-6842 FAX092-51 5-6842 (末永鐵男) 〒840-0806 佐賀県佐賀市神園5-1 1-9 ☎0952-30-5572 (川原幸治) 〒870-0 1 63 大分県大分市明野南2-23-3 ☎097-556-9592 FAX097-556-9592 (根之木英二) 〒880-095 1 宮崎県宮崎市大塚町田渕ヶ原4065-1 ☎0985-53-8866 FAX0985-39-8140 (土居武文) 〒860-0082 熊本県熊本市西区池田2-1 9-38 ☎096-325-7538 FAX096-325-7538 (石倉舞り) 〒891-1 204 鹿児島県鹿児島市花野光ヶ丘2-39-7 ☎099-228-0093 FAX099-228-0093 (延時秀一) 38
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