超高速テーブル反転を実現した 超精密ハイレシプロ研削盤「SHSD

プレスリリース
2012 年 8 月 10 日
株式会社ナガセインテグレックス
超高速テーブル反転を実現した
超精密ハイレシプロ研削盤「SHSD-80α」を開発
1000 往復/min の超低振動高速反転、超高精度ワーク自動交換も実現
株式会社ナガセインテグレックス(本社:岐阜県関市武芸川町跡部 1333 ー 1、代表取締役社長:長瀬幸泰)は、
1000 往復/min(2000 反転/min、20mm ストローク時)の高速反転を実現した超精密ハイレシプロ研削盤を開発
した。本製品は、JIMTOF2012(11/1~6)にて出展・展示する。
●開発の背景
当社は約 20 年前に、リードフレームの製作に用いられる高精度スタンピング金型の超精密パンチのラップレ
ス研削を高精度・高能率に行う機械として、業界初となるハイレシプロ研削盤を開発した。近年、HEV や EV
用の高精度モータコアの超精密パンチ・ダイ、LED の封止用樹脂金型などの高精度加工のニーズが高まり、こ
れらの小物金型部品の要求精度は、ミクロンからサブミクロンへと移行しつつある。こうした背景から、より高
能率かつ低コストでの超精密加工を実現するために、自動加工対応の超精密ハイレシプロ研削盤を新開発した。
●超精密ハイレシプロ研削盤「SHSD-80α」の特徴
(1)1000 往復/min(2000 反転/min 、20mm ストローク時)の超低振動・高速反転運動を実現
従来、500 往復/min であった左右反転運動速度を 1000 往復/min(2000 反転/min、20mm ストローク時)
まで向上。独自の振動吸収機構により、高速でありつつも超低振動な反転運動を実現。また左右テーブル案内面
には、ナガセ独自の非接触油静圧案内面を採用し、経年使用時も精度が変わらない仕様となっている。
(2)0.1μm 単位の切り込み指令値に対する追従性能を実現
ハイレシプロ加工は、1 パスあたりの切り込み量を小さくし、砥石・ワークへの加工負荷は抑え、超高速反転
運動により精度と能率を両立する加工である。0.1μm 単位での微細切り込みに対して、指令値追従性能を有し
たマシンとなっている。
(3)超高精度自動ワーク供給システムの開発
従来から要望の高かった高精度自動加工を実現。ロボット式のローダーによりワークの自動供給・交換、180°
の反転取り付けも可能である。パレットシステムによる取り付け位置決め再現性精度は 0.5μm を達成した。
(4)±5°のヘッド軸傾斜が可能
手動操作により±5°までの砥石ヘッドの傾斜が可能。上下軸との同期によるワーク側面の加工など可能。幅
広い加工に対応した。
(5)長期使用と温度変化を考慮した新デザインを採用
湿式加工により発生するミストを最大限に逃がし、かつ温度環境の影響を受けにくい、新カバーデザイン。カ
バーへのステンレス材の採用で、長期間使用でも劣化がなく、故障の起こりにくい設計を実現。かつスマートサ
ーモニクスの搭載で、従来機に比べ電力消費量の削減を可能とした。
●機械仕様
SHSD-80αAL2S-PCnc:チャック寸法(長さ×幅×高さ)
:80×100(φ110)×90mm(特殊チャック)
、パ
レットシステム取り付け位置決め再現精度:0.5μm、テーブル作業面積:80×100mm、ローダーマシンつき(シ
ステムスリーアール社のロボット)
、案内面構造:高精度・高剛性ローラガイド(上下・前後軸)油静圧(左右軸)、
テーブル反転回数:1000 往復/min(2000 反転/min、20mm ストローク時)、前後送り速度:2m/min、砥石ヘッ
ド旋回:±5°、機械寸法:W3800×L3600×H2100mm(ローダーマシンを含める)、重さ:4500kg(ローダー
マシンを含める)
●会社概要
会社名:株式会社ナガセインテグレックス
本社/工場:〒501-2697 岐阜県関市武芸川町跡部 1333-1
創業:1950 年
設立:1958 年
代表取締役社長:長瀬幸泰
営業所:仙台・東京・岐阜・京都
従業員数:134 名(2012 年 8 月現在)
事業内容:超精密工作機械・測定器の開発・製造・販売
●お問合せ先
株式会社ナガセインテグレックス
企画室
杉本・高木
Phone:0575-46-2323
Fax:0575-46-2325
(下)SHSD-80αの外観イメージ