LEXUS E.C. 特 集 開成高校1年生三輪泰暉君の 研修ドキュメンタリー

LEXUS
Special Report
ビジネス研修・シアトル編
No.6
特 集
高校生・高卒生のための
「アメリカ経済・ビジネス・文化研究と
実践英語のフィールド・トリップ」
開成高校1年生三輪泰暉君の
研修ドキュメンタリー
シアトルに本拠を置く最先端企業を訪問
マイクロソフト社本社
ボーイング社 航空機生産ライン
アメリカのプロ・スポーツ観戦
シアトル・マリナーズ公式戦観戦
シアトルの生活文化を体験
巨大スーパーマーケットで食文化を考察
一般家庭でホームスティ体験
レクサスの医療研修プログラム
ニューヨーク編
「メディカル・キャリア体験プログラム」
レクサス生と医大生がニューヨークの
メディカルセンターでインターシップ
シアトル編
「アメリカ医療研究と実践英語のフィールド・トリップ」
高校生と医大生が研修コラボレーション
アメリカの最先端医療現場を訪問・研究
LEXUS E.C.
レクサス教育センター
医歯大受験科/東大受験科
LEXUS Special Report
ビジネス研修
・シアトル編
アメリカの経済・ビジネス・文化研究と実践英語の
フィールド・トリップ
開成高校1年生三輪泰暉君の研修ドキュメンタリー
レクサス教育センター(以下、レクサス)は、2007年よりアメリカのニューヨーク市とシアトル市にて、
同国の先端医療の研究を目的とする研修を実施してきた。いずれの都市におけるプログラムも、参加者か
ら絶大な評価を得ている。
2009年、レクサスは新たな挑戦を開始。研修分野を医療から経済やビジネス、文化、社会の分野にも広
げ、より多くの高校生、高卒生が参加できるようプログラムを拡大した。レクサス内部に、海外研修担当の
部署も設け、より充実したプログラムの企画に取り組んでいる。
「アメリカの経済・ビジネス・文化研究と実践英語のフィールド・トリップ」は、そのパイロット・プログラム
として、アメリカのシアトル市を舞台に2009年8月に実施した。記念すべき第1回の研修企画には、東京
都内にある開成高校の1年生、三輪泰暉君(以下、泰暉君)が参加した。
研修では毎日午前中、サウス・シアトル・コミュ二ティー・カレッジのキャンパスで、ビジネス英語の集中
レッスン。午後は、マイクロソフトやボーイングなど、シアトルの地元大手企業を訪問、内部を視察。また
同国の一大産業のひとつであるスポーツの分野を学ぶため、同市を本拠とするシアトル・マリナーズのホー
ム・グラウンド、セーフコ・フィールドを訪れ、メジャーリーグ公式戦のマリナーズ対ニューヨーク・ヤンキ
ースの試合を観戦。さらには、街の実体経済を把握するため、大手のスーパーマーケットやショッピングモ
ールを訪問。販売されている商品や価格などについて考察した。そしてさらに、アメリカの文化、社会、生
活をより深く感じ取るため、滞在期間中は市内の一般家庭でホームステイを経験した。
実践的な英語力を身につけたい方、そしてアメリカの経済、ビジネス、文化、社会に興味をお持ちの高校
生・高卒生に最適な研修プログラムであると自負している。レクサスの医療研修プログラムとともに、次
回のツアー参加をご検討頂ければ幸いである。
目次
レクサス・スペシャル・レポート ………………………………………………………………………………2
* アメリカ経済・ビジネス・文化研究と実践英語のフィールド・トリップ
実践英語を集中的に学ぶ ………………………………………………………………………………………3
企業を訪問する その1 マイクロソフト本社 …………………………………………………………4
企業を訪問する その2 ボーイング社 …………………………………………………………………5
プロ・スポーツを見る シアトル・マリナーズ公式戦観戦…………………………………………………6
生活文化を知る 巨大スーパーマーケットでアメリカの食文化を考察 …………………………………7
生活文化を知る 一般家庭でホームステイ体験 ……………………………………………………………8
研修参加者インタビュー ………………………………………………………………………………………9
シアトル市内散策 ……………………………………………………………………………………10−11
* レクサスのアメリカ医療研修プログラム
ニューヨーク編 メディカル・キャリア体験プログラム …………………………………………12−13
研修ドキュメンタリー その1 …………………………………………………14−16
研修ドキュメンタリー その2 …………………………………………………17−18
シ ア ト ル 編 アメリカ医療研究と実践英語のフィールド・トリップ ………………………………19
こども病院 ………………………………………………………………………………20
フレッド・ハチンソン癌リサーチセンター …………………………………………21
ワシントン大学メディカルセンター・同医科大学・看護学部 ……………………22
アメリカ医療研究と実践英語のフィールド・トリップ参加者の声 ………23−25
* アメリカ経済・ビジネス・文化研究と実践英語のフィールド・トリップ ………………………………26
* レクサス海外研修・留学プログラム ………………………………………………………………………27
2
研修に参加した
開成高校1年生
三輪泰暉君
LEXUS Special Report
ビジネス研修・シアトル編
実践英語を集中的に学ぶ
密度の高い集中レッスン
▲レッスンのシラバス説明
するラシェル先生
月曜日から金曜日の午前中の 3 時間は、
実践英語の集中レッスン。この 1 週間の泰
暉君のレッスンを担当するのは、ラシェル・
ブレア先生。日本で教鞭を取ったことがあ
るラシェル先生は、地元ワシントン大学で
英語教授法の修士号を取得。さらには、言
語学の分野で博士号の取得を目指す学生
であり、先生であり、小学生のお子さんを
持つお母さんだ。
初対面の二人は、当然のことながら自己
▲宿題で出た作文の添削指導を受ける泰暉
紹介から始める。
いきなり注意を受ける泰暉君
自己紹介早々、ラシェル先生からレッス
会話を練習するレッスンだと思っ
ていたのに、作文も!
レッスンでは、実践的な会話力をつける
ンの受け方について注意を受ける。日本の
ために、単語、フレーズの修得をベースに、
高校の授業では、ごくごく普通にやってい
基礎構文の反復。そしてそれらを繰り返し
ることなのに。どうしてだろう?
聞き、正しい発音でリピートする。それから
▲4回目の泰暉君の作文。トップに「よくで
きました」のラシェル先生のコメントが。
れるのです。
その基礎構文を基に応用文も。特にラシェ
その場で添削指導を受けるのですが、教
泰暉君「自己紹介の中で、大学受験の準備
ル先生は、レッスン中泰暉君の発音を入念
わったことをもとに、もう一度家で書き直
のため塾に通っている、と言いたかったん
にチェック。完成するまでリピートさせられ
してきなさい、という宿題がでました。結
です。ところが、塾という単語が自分のも
る。そしてなぜか、レッスンでは作文の練
局最後の日までに 4 回書き直しました。参
っているボキャブラリーの中にありません。
習も。しかも一週間毎日必ず。どうして?
考までに見てください。上のコピーがそれ
です。レッスンで教わった筆記体で書きま
そこですぐに、電子辞書で調べようとした
んです。そうしたら、先生がこのレッスンで
泰暉君「自己紹介した時に、趣味でギター
は辞書は使わないようにと。学校では当た
をやっているとラシェル先生に話しました。
り前のようにしていることを、してはいけな
そうしたら、ギターがレッスン材料のひとつ
いと言われてびっくりしました。塾は、
“ a
として、取り上げられることになったんで
cram school ”である必要はなく、自分の
す。
した。
毎回書き直していくたびに、明らかに進
歩していると、実感することができました。
」
ラシェル先生「英会話力の向上と作文は、
もっている単語を駆使して、その内容・概要
テキストとなる資料も用意してくれまし
無関係なものと思っている人が多いかもし
を説明しようと努力することの方が、英語
た。アコースティックギターとエレキギター
れませんね。目で見て学んだこと、耳で聞
の学習上重要だと。
」
の違いについてです。それぞれの部位の名
いて体得したこと、これらを総合的に復習
称や役割、主に使われる音楽のジャンルな
する方法が作文なのです。学んだことを確
どについてレッスンしました。するとレッス
実に自分のものにするために、有効な学習
ンの最後に、必ず学んだことを作文させら
法です。
」
▲修了証書を受けとりキャシー、ラシェル両先生と3ショット
▲泰暉君にジョークをとばすキャシー先生
▲国際プログラム、ディレクターのキャシー先生主催
の歓迎ランチ。キャンパス内カフェテリアで。
3
ビジネス研修・シアトル編
アメリカの企業を訪問する
その1
マイクロソフト社
▲案内地図が必要なほ
ど広大な敷地をもつ
マイクロソフト本社
t「マイクロソフト・
キャンパス」の入口
にある社名プレート
大学のキャンパスを思わせるマイ
クロソフト本社
シアトル市内から車で行くこと 30 分。
も総てのビルがガラス張りで、開放感あふ
▲マイクロソフト社創業時のメンバー。若き日のビ
ル・ゲイツ氏(最前列左端)
。最後列左端に泰暉君。
たものと言われている。
れる斬新なデザインでした。後で社員の方
から聞いたのですが、ビル内の総ての部
受付をすませ、ビジターズ・センターに
屋・オフィス空間に自然光が入るように設
入った。そこには、パーソナル・コンピュー
そこにマイクロソフト社はあった。世界最
計されているそうです。敷地内に入った瞬
タの歴史がわかる展示室、マイクロソフト
大のコンピュータ・ソフトウエア会社は、ワ
間に、マイクロソフト社の社風を感じまし
社の社歴解説、最新の技術を駆使した映
シントン州シアトル市郊外のレドモンドに
た。
」
像、音響などの機材、最新ソフトのディス
本社を置く。ご存じの通り、同社は 1975
プレーなどなど、それぞれゲーム感覚で楽
年 4 月、当時ハーバード大学の学生であっ
大学並みの敷地に、低層のビルが点在
たビル・ゲイツ氏が、ポール・アレン氏とと
し、社員用の運動場もあることから、地元
体感することができる。おや? そこには、
もに設立した。2008年度の売り上げは6
では、
「マイクロソフト・キャンパス」と呼ば
創業当初のビル・ゲイツ氏とそのチームメ
兆7189億円、全世界に9万4千人の従業
れている。創業時同社は、ニューメキシコ
ートの大きな写真の展示が。泰暉君も、仲
員がいる。
州のアルバカーギにあった。その後ワシン
間になった気分でどうぞ。
トン州のベルヴューに移り、1986年現在
泰暉君「広大な敷地に、まずびっくりしま
のレドモンドに移った。社名の由来は、マ
した。低層のビルが何棟も建ち並び、しか
イクロコンピュータ・ソフトウエアを略し
しむことができ、同社の製品、サービスを
「ハイ、チーズ!」
マイクロソフト社は、ソフトウエア会社
としてスタートしたが、現在はインターネ
sビジターズ・センター内の
ディスプレー
ット事業や、ハードウエアやゲーム機の製
造もしている。すっかり、マイクロソフト気
分(?)になった泰暉君、先生に質問。
泰暉君「先生、ここでビル・ゲイツさんに
会えますか?」
ラシェル先生「……」
▲社員のために、決められ
たルートを走るシャトル
バスがある。
ビル・ゲイツ氏は、シアトル市を中心と
する地元地域に巨額の寄付をしている。レ
クサス教育センターの海外研修「アメリカ
の医療研究と実践英語のフィールド・トリッ
プ」で訪問した同市内の「こども病院」に
s総ガラス張りの本社ビル。
建物内のどのオフィスにも
自然光が入る。
4
も、病棟一棟を寄贈している。
LEXUS Special Report
ビジネス研修・シアトル編
その2
ボーイング社
▲ボーイング社の最新鋭機、787型のエンジン内で
記念撮影。
が人の手で造られていることを知り、感動
しました。1 機完成させるには、天文学的
▲ボーイング・トリプル・セブン(777)の組み立てライン。
な数の部品が必要。それを人が一から組み
世界最大の建造物。ボーイング
の航空機製造ラインに感激!
13,385,378 立方メートル。ワシント
ン州にあるボーイング社の航空機製造ラ
インの工場の大きさだ。数字からでは、そ
の規模を想像できない人も多いことだろ
ですが、嘘のような本当の話だそうです。
」
立てていく。そして何百億円という値段が
つく物体になる。そしてそれは、大空を飛
世界最大の建造物としてギネスブックに
び、今日も多くの人、物を運んでいる。仕
載っているこの工場のデータを、さらに紹
事のスケールの大きさに感動し、憧れを抱
介する。
かざるを得ませんでした。
」
*この工場では、3万人の従業員が毎日
3交代で仕事をしている。
ボーイング社は、イリノイ州シカゴに本
う。この大きさ、実はディズニーランドが
*30以上のレストラン、カフェがある。
社を置く世界最大の航空宇宙会社。1997
すっぽり入り、且つまだスペースが余ると
*独自の消防隊、警備隊、病院を持つ。
年にマクドネル・ダグラス社を買収したた
いうもの。え? ディズニーランドに行った
*工場内では、百万個の電球が使われて
め、アメリカで唯一の大型旅客機メーカー
ことがない? では、行ってみたら分かる。
いる。
であり、ヨーロッパのエアバス社と世界市
ボーイングの工場が、どれほど大きいもの
*高架式クレーンが 26 機。総距離 72
場を二分する巨大企業だ。現在の従業員数
か。また敷地内には、滑走路が走り飛行場
キロメートルにもおよぶレールの上を
は、全世界に約 16 万人。2008 年度の売
移動する。
り上げは、6兆9000億円。
も存在する。50 名の専属パイロットがテ
スト飛行を繰り返す。
*地下に作られた歩道の総距離は、3.7
泰暉君「この建物がはじめてできたとき、
*従業員が移動に使用する自転車が、
キロメートル。
工場内の天井付近に雲ができたという説
1300台。
明がありました。換気システムが整ったと
ころで、この現象は起こらなくなったそう
▲工場となりの飛行場に駐機する航空機。
工場脇の滑走路には、日本の航空会社か
ら注文を受け、納品間近となっている最新
鋭機種、ボーイング 787 型機が待機して
いた。
泰暉君「工場内を見学し、あの巨大な物体
▲ボーイング社航空機生産ライン工場全景。巨大な建造物だ。
5
ビジネス研修・シアトル編
アメリカのプロ・スポーツを見る
シアトル・マリナーズ公式戦観戦
▲ホストファザーのボブと球場メインゲート前で。
マリナーズ公式戦
対戦相手は、人気のニューヨーク・
ヤンキース
一番人気同士の対戦試合とあって、球場
▲ヒットで出塁したイチロー選手がファーストベースに。
この日マリナーズは、9体4でヤンキースに勝利した。
ちなみに我々のこの日の席は、イチローが
対するファンサービスがすごいですね。イ
よく見えるようにと、ライト側の外野席だ
ニングの合間に、突然小さな子どもが全速
った。
力で、セカンドベースに向かい走って行き
ました。その子どもはセカンドベースをも
プロ・スポーツは、アメリカの重要な産
のセーフコ・フィールドは超満員だ。ポッ
業のひとつ。地域経済への貢献は大きい。
プコーンを食べたり、コーラを飲んだり、
また試合観戦は、アメリカ文化そのもの。
皆それぞれのスタイルで日曜午後の観戦を
休日の午後を楽しむ多くの家族連れがい
満喫している。
た。
泰暉君「人生はじめての球場での野球観
の他、アメリカン・フットボールの
戦です。その初めてが、メジャーリーグ、
シーホークス、サッカーのサウン
しかもマリナーズ、しかもスタープレやー
ダーズなどのプロスポーツ・チー
のイチローがヒットを打つ。イチローの人
ムが本拠を置く。ちなみに、サッ
気はすごいです。彼の活躍に、日本人とし
カーのサンダーズは、マイクロソ
てとても嬉しくなりました。メジャーリー
フト社が所有。
グの試合では、相手チームを徹底的にブー
泰暉君「ひとつ言い忘れました。
イングするんですね。この試合で、ヤンキ
メジャーリーグは、子どもたちに
って、そのまま消えて行きました。
ベースをプレゼントするファンサービス
なんだそうです。びっくりしました。」
シアトルには、プロ野球チーム
ースの松井秀喜選手にも会えると期待して
▲試合中、ボブの解説を楽しんだ泰暉君。
いたのですが、残念ながら彼の出番はこの
日一度もありませんでした。
それにしても、セーフコ・フィールド。名
物のガーリック・ポテトで、ニンニクの匂
いが充満していました。」
試合観戦には、ホストファザーのボブも
いっしょ。試合中に、
「泰暉、あそこの電光
掲示板を見ろ。今ピッチャーが投げたボー
ルのスピードだ。96マイルだ。速いだろ」
とか、
「今度のバッターが、グリフィー・ジ
ュニアだ。球界トップクラスのホームラン
バッターだぞ。我々のところに球が飛んで
くるかもしれないぞ」とか解説していた。
6
s 試合開始前の球
場 付 近 。ホ ッ ト
ドッグを売る屋
台が並ぶ。
LEXUS Special Report
ビジネス研修・シアトル編
アメリカの生活文化を知る
その1
巨大スーパーマーケットでアメリカの食文化を考察
スーパーマーケットの視察は、
英語のレッスンの延長
教室での英語のレッスンの後、郊外のス
ーパーマーケットに出向く。大きなセイフ
ーウェイというスーパーマーケットだ。こ
こで、陳列されているものを見学しなが
ら、アメリカの食文化について考察する。
泰暉君、何か気がついたかな。
泰暉君「食品の中で、チーズのコーナーが
とても大きいのにびっくりしました。チー
▲スーパーでのレッスンを終え、近く
のレストランでランチ。緊張がほぐ
れたのか、大きなハンバーガーとパ
フェをペロリ。
▲泰暉君、カートを押してレッスン開始。
ズを大変好む食文化なんだと。それからシ
リアル類。大人用、子ども用、ダイエット
用などなど、無数にありました。ホームス
スーパーに来た目的はもうひとつ。英語
のツナは、1ポンドいくらですか」とか。文
の実践レッスンだ。泰暉君、ラシェル先生
房具のコーナーでは、
「Back to School
にどんなことを指示されたの? やけに緊
Sale(新学期前の子ども用品のセール)
」
泰暉君、他に気づいたことは?
張していたようだけど!?
のコーナーはどこですかとか。自分の発音
泰暉君「キッコーマンの醤油がありまし
泰暉君「店員の人に、いろいろと質問して
たことが多かったのですが、通じたときは
た。それからインスタント・ラーメンも。
きなさいと。各コーナーにいる店員さん
とても嬉しかったです。
」
日本の食品も国際化しているんだなあと思
に質問してきました。例えば、魚のコーナ
いました。
」
ーでは「新鮮なツナはありますか」とか「そ
テイ先でも、毎日のようにシリアルを食べ
ました。」
のせいで、一度で聞き取ってもらえなかっ
ラシェル先生「いいえ。泰暉は緊張なんか
していなかったわ。とても勇気がありまし
た。聞こうとすることを、予め頭にしっか
り入れて、堂々と会話をしていました。初
めてのアメリカ渡航とは、とても思えませ
んでした。ただ発音の重要性には、気がつ
いてくれたみたいです。なぜ毎日のレッス
ンで、繰り返し発音をチェックしてきたか、
ということを。
」
▲教室で習ったフレーズを再チェック。
t ものすごい数のシリアル。
泰暉君、お好みは?
7
ビジネス研修・シアトル編
アメリカの生活文化を知る
その2
一般家庭でホームステイ体験
研修期間中の一週間はホームステイ。ア
メリカの生活文化を体感する最高の機会
だ。泰暉君は、今回どんな経験をしたんだ
ろうか。
泰暉君「フィリピン人のホストマザー、マリ
ベルさんとアメリカ人のホストファーザー、
ボブさん、それに一人娘のお嬢さん、アン
ジェラさん。それから中国からきた 18 歳
の留学生3人。とてもにぎやかな大家族で
した。最初は不安でいっぱいでした。食事
の時など皆ワイワイとおしゃべりを楽しむ
のですが、慣れるまでは聞くだけで精一杯
でした。でも慣れてくると、次第に自分から
も話題を提供できるようになりました。日
本の自動車は性能がいいとか、中国では臓
器提供者になれないとか。アメリカのこと、
中国のことを知ることができて、とてもよ
かったです。楽しかったです。
」
▲ホスト・ペアレンツ(中央)とお嬢さんのアンジェラさん(左端)
。
それは貴重な体験に違いないですね。食
事はどうだったんだろう。泰暉君の口に合
ったんだろうか。
何を学んだのだろうか。何かのヒントにな
す。日本人の弱いところではないかと感じ
るものはあったかな?
ました。それから、今回のホームスティで、
泰暉君「どれも、とても美味しかったで
ホスト・ペアレンツ、中国人留学生と、沢
す。ライスも適度に出してくれましたし、
泰暉君「アメリカ人はよくしゃべります。
山のことをテーマにして話しました。その
僕が好きなチキンもよく料理してくれまし
しかも大きな声でしゃべります。ジョーク
多くが国際的なことでした。
た。一週間の内にいろいろ出してもらいま
を頻繁に飛ばし、人を笑わせ場を和やかに
したが、僕は特にアメリカの伝統的な家庭
します。そうした光景を目の当たりにして、
料理、スラッピージョー“sloppy Joe”
自分が如何にしゃべれないかが分かりまし
が気に入りました。」
泰暉君は、ホームステイの経験を通じて
視野に、学ぶことが多かったです。」
た。彼らはしっかりと自分のことばで、コ
本企画の中で、ホームステイが研修の重
ミュニケーションをとります。そしてしっ
要な部分を占めていることが、泰暉君のコ
かりと自分の意見をいいます。主張しま
メントからご理解頂けただろうか。
s セーフコ・フィールド前を
歩くボブと泰暉君。後ろ姿
はすっかり親子?
t日本に帰国する日、見送りに来
てくれたボブとマリベルさん。
右端は、SSCCアクティビティ
ー・コーディネーターのリアン
さん。このあとみんな別れを惜
しんだ。
8
世界を見て問題提起する。その国際的な
LEXUS Special Report
ビジネス研修・シアトル編
研修参加者インタビュー
《 どんな感動が? 》
開成高校1年生 三輪泰暉君に聞く
泰暉君「とても楽しかったですし、充実し
ていました。英語のレッスンも先生と向き
インタビュアー「泰暉君は、アメリカ大陸
合いみっちり3時間。最初は長いかなあと
初上陸だそうですね。しかもこうした研修
思いましたが、終わってみるとアッという
参加も初めて。いかがでしたか。」
間でした。企業訪問も感動の連続でした。
人間がする仕事のスケールの大きさに驚
泰暉君「そうなんです。初めての経験ばか
かされました。ホームステイでも、大変多
りでした。家族旅行で、ハワイなど海外旅
くのことを体験し学びました。
」
行の経験はあるんですが、大学での英語研
修とか、企業訪問とか、それからホームス
インタビュアー「次回同様のチャンスがあ
テイも初めての経験でした。それから球場
りましたら、参加されますか?」
での野球観戦も初めてでした。
」
泰暉君「チャンスがあれば、是非参加した
▲スターバックス第一号店前でたたずむ泰暉君。
ラシェル先生はお買物中だ。
インタビュアー「初めてばかりの経験に挑
いと思います。そのようなチャンスができ
戦した泰暉君の勇気に、拍手を送りたいと
たら、次回はもっとたくさんの人と話をし
思います。泰暉君を研修参加に導いたモチ
てみたいと思います。そしてもっと、英語
ベーションは、どこにあったのですか?」
力を伸ばすために、次回はもっと長く滞在
できればいいなと思っています。また次回
泰暉君「一番大きな動機は、オールネイテ
のチャンスが来るまでに、日本のことを英
ィブの環境の中で、英語力を伸ばしてみた
語で説明できるようにしておこうと思いま
いと思ったことです。それから、そうした
す。
」
環境の中で生活してみることにも、とても
▲「ライド・ザ・ダック」に搭乗する前のワンショット。
この日はシアトル到着日。少々お疲れぎみ?
興味があったんです。また、海外での学
インタビュアー「いいですね! 是非その
習、生活に憧れていました。今回の企画
チャンスを自らの手でつかんでください。
は、自分のこうした思いを満たしてくれる
最後に、この冊子の読者の皆さんに、一言
と思ったんです。
」
メッセージをお願いします。
」
インタビュアー「なるほど。では参加し
泰暉君「1週間で、一気に英会話力をつけ
て、期待通りの成果はありましたか?」
ることは無理です。でも、英語を効率よく
身につけるためのヒントを、たくさん与え
てくれます。エネルギッシュで明るく、ユ
t ラシェル先生と6才の息子
さん、ノア君。いたずらっ
子だ。野球場前で。
ーモアのあるアメリカの人々が、もっと英
語を勉強しようとモチベーションを高めて
くれます。世界の最先端企業への訪問が、
とてつもなくスケールの大きな人間の仕
事を見せてくれます。
そして何よりも、とても楽しい研修ツア
ーです。機会があれば、是非参加してみて
ください。
」
s 湾を挟んでシアトル
市内が見渡せるレス
トランで。巨大なサ
ンドイッチにタック
ル。結局完食できず、
半分お持ち帰り。
9
ビジネス研修・シアトル編
シアトル市内散策
(1)ライド・ザ・ダック
(Ride The Duck)
「あひる(Duck)」にその姿を見せかけ
た観光用の水陸両用車。もともと軍事目
的で作られたものを払い下げたらしい。市
内主要スポットを、運転手兼ガイドの愉
▲パイク・プレイス公設市場の魚売場。
魚のスローイングが観光客をわかす。
▲パイク・プレイス近くにあるスターバックス
第1号店。
快な案内つきで一周。その後車はユニオ
ン湖方面へ。坂道を下ると、そこは湖。
「キャー」
「ワーッ」という歓声の中、車
はアッという間に遊覧船に早変わり。湖
からシアトル市内の全景を望む。
(2)パイク・プレイス公設市場
街一番の観光名所であり、市民の憩いの
▲水陸両用のあひる「DUCK」。
場所。野菜、果物、生花、衣料品、化粧品、
なんでも手ごろな価格で購入できる公共
の市場だ。この市場の見所は、なんと言っ
ても鮮魚売り場。氷の上に並べられた魚を
お客さんが買い求めると、売り場の店員は
▲海岸線沿いからパイク・プレイス公設市場を望む。
なんと遠く離れたレジにいる店員めがけ
てスローイング。店員がナイス・キャッチ
するたびに、歓声と拍手がわく。
公設市場の前には、スターバックスの
第一号店があることでも知られている。
(3)ザ・スペース・ニードル
市内の象徴的タワー。針のように尖っ
た形をしているところから名づけられた。
▲ライド・ザ・ダックの愉快なドライバー。
BGMによって、帽子をとりかえる。
1962年に建造されたタワーは、高さ184
メートル。室内、室外どちらからも、市内
のパノラミックな景色が楽しめる。
(4)パシフィック・サイエンス・
センター
展示されているロボットや恐竜に触っ
て体験できる博物館。プラネタリウムや
レーザーショーを楽しむこともできる。シ
アトルに本社を構えるマイクロソフト社
が支援して建てられたサイエンス・センタ
ーであると、地元の人から説明を受けた。
▲アフロヘアに変身のドライバー。
10
▲シアトルのシンボル。代表的な観光スポット、
ザ・スペース・ニードル
LEXUS Special Report
ビジネス研修・シアトル編
▲地球上の不思議な現象を科学的に解説。ゲーム
感覚で学習できる。パシフィック・サイエンス・
センター
(5)クウェスト・フィールド
アメリカン・フットボールの地元チー
▲ユニオン湖から見わたすシアトルの中心部。
(6)エクスペリアンス・ミュージ
ック・プロジェクト(EMP)
ム、シーホークスとマイクロソフト社所
EMP は音楽をテーマにした博物館。ギ
有のプロサッカーチーム、サウンダーズ
ターで造ったタワーのオブジェとマイケ
のホームスタジアムだ。
ル・ジャクソンのスリラーの衣装が正面
ロ ビ ー ホ ー ル に 展 示 さ れ て い る 。ジ ミ
ー・ヘンドリックスなど数々のアーティ
ストの足跡や使用した楽器のディスプレ
ー。スターになりきってCDを録音するス
タジオもある。
(7)ワシントン大学
ワシントン大学は、1861 年創立のワ
シ ン ト ン 州 が 有 す る 州 立 大 学 。学 生 数
43,000人、教職員数3,600人。
2.8平方メートルにおよぶ広大なキャン
パスを持つアメリカ北東部最大の大学。図
書館には、700 万冊の蔵書とギネスブッ
▲ギターで造られたタワーのオブジェ。この前に
は、マイケル・ジャクソンの衣装の展示がある。
クに登録された世界最大の本がある。
▲今シーズンQWESTフィールドで行われる
シーホークスの公式戦スケジュールだ。
▲QWESTフィールドのメインゲート前。
▲正面は図書館。700万冊の蔵書とギネスブックに
登録されている世界最大の本がある。
11
レクサス教育センターの
アメリカ医療研修プログラム
ork
New Y
《 医療研修・ニューヨーク編 》
メディカル・キャリア体験プログラム
レクサスのアメリカ医療研修プログラ
のさまざまな部署に配属され、研修を受け
ムには、ニューヨーク編がある。これは、
る。まさに、アメリカの医療現場の中の中
ニューヨークにあるマウント・サイナイ病
まで入り込む研修プログラムである。
院・医科大学「センター・フォー・エクセレ
ンス・イン・ユース・エデュケーション」
(以
(注)この研修プログラムは、医療分野で
下、MSSM センター)と、レクサス教育
のキャリアを目指す現役高校生、高卒生を
センターが共同企画した研修プログラム。
対象として行われる。MSSM センターの
スタートは、両センターが技能連携協定
規定により、インターンシップ先の研修現
に調印した 2007 年。他に類を見ない画
場では、通訳をするサポートスタッフをつ
期的なプログラムであると、教育界から
けることができない。したがって、多少な
高い評価を得ている。
りとも英語力に自信のある生徒・学生の参
加が望ましい。
(英語に自信のある生徒・学
研修に参加する生徒は、MSSMセンタ
ーのインターンシップ生として迎えられ、
生とペアで参加する場合は、この限りで
ない。)
マウント・サイナイ病院または医科大学内
▲メディカル・キャリア体験プログラムの修了証
▲MSSMセンターのディレクター、シャーマン博士から ▲修了式後の矢崎さん(左)と川崎さん(右)
、
。
修了証を授与される芹澤さん(左)と黒沢さん(中央)
シャーマン博士(中央)
▲研修先の病理解剖室でカルビン・キース教官(中央)
の指導を受けた芹澤さんと黒沢さん。右端は同じ研
修を受けたアメリカの大学生、ウカイヤさんとスジ
ーサさん。
ニューヨーク編 メディカル・キャリア体験プログラム 参加者の声
芹澤基子さん
黒沢さららさん
レクサス教育センター卒業生 現 東海大学医学部5年生
レクサス教育センター卒業生、現 日本医科大学4年生
この研修に参加するみなさんには、是非日本人とアメリカ
2007 年、メディカル・キャリア体験プログラムに参加し
人のモチベーションの違いを感じてほしいと思います。彼ら
ました。みなさんも、チャンスがあったら是非参加してみて
のキャリアに対するモチベーションの高さには、本当に驚か
ください。日本で医師になるにしても、アメリカとの制度や
されました。漠然とした単な
環境の違いを学ぶことは、み
る憧れではなく、具体的な自
なさんの将来にとって、とて
分の将来像を描き、努力する
も大切なことだと思います。
姿勢。きっと参考になると思
私自身、アメリカの医療・医
います。医師を目指す人は全
学教育の良さを感じることが
て、その道を歩み始める前に、
多々ありました。またこうし
こうした研修で経験を積める
た研修の参加経験は、立派な
ようになればいいなぁ、と感
2 次・面接試験対策になると
じました。
思います!
12
LEXUS Special Report
医療研修・ニューヨーク編
マウント・サイナイ病院・医科大学
センター・フォー・エクセレンス・
イン・ユース・エディケーション(MSSMセンター)
MSSMセンター・ディレクター、シャーマン博士に聞く
マウント・サイナイ病院・医科大学
MSSMセンター
MSSMセンター
ディレクター
ロイド・シャーマン博士
則として病院または医科大学内でのイン
マウント・サイナイ病院とマウント・サ
MSSMセンターは、1972年に設立さ
イナイ医科大学を包有するマウント・サイ
れました。病院が行う地域・社会貢献の一
参加する生徒、学生には、新しい知識・
ナイ・メディカル・センターは、米国ニュー
環として、ニューヨーク市内の学校に通
技術の習得、コミュニケーション能力・プ
ヨーク、マンハッタン中央のセントラルパ
う高校生・大学生に対して、医療活動・
レゼンテーション力の向上、人間関係の構
ークの東側にあります。病院・大学の高層
研究の分野におけるキャリアに向けた学
築など、具体的な素養を身につけてもらう
階からは、セントラル・パークの全景が 望
習と経験の場を提供することを目的に設
機会を提供します。同時に自らのキャリ
めます。
立されました。現在は、10以上のプログ
ア、そのキャリアにたどり着くための学習
ラムが年間を通して動いています。
に対するモチベーションを、現場での経験
マウント・サイナイ病院の開業は1852
年。全米で最も歴史が長い病院のひとつ
プログラムは大きく分けて、高校生に対
です。病床数は 1,171。3,000 名の医
するものと大学生を対象とするプログラ
師・職員が、毎年(平均)47,000人の入
ムがあります。
院患者と、472,000人の外来患者の医療
いずれも、医師の道を目指すためのプ
活動にあたっています。グゲンハイム・パ
ログラム、技師や看護など医師以外の医
ビリオンと呼ばれる最新の病棟は、建築家
療分野でのキャリアを目指すもの、そし
I.M.ペイ氏が設計。病棟内のどの部屋に
てマウント・サイナイ・メディカル・セン
も、自然光が差し込むように設計されてい
ターが近年力を入れているバイオの分野
ます。
での医療・研究活動を目指すものなどがあ
附属するマウント・サイナイ医科大学は
ります。学年、学習のレベル、目指す分
創立 1968 年。全米保健機構より、米国
野などによって、カリキュラムの内容が
にある 123 の医科大学の内、25 番目に
変わりますが、いずれのプログラムも原
ターンシップが伴うものとなっています。
を通じて高めてもらうことが、プログラム
の重要な目的の一つとなっています。
▲セントラルパークから望んだマウント・サイナイ 病院・医科大学。
多い基礎科学研究・開発のための補助金
を受けている大学です。また医学博士課
程に MBA(経営学修士課程)を組み合わ
せたコースを提供するなど、斬新なアカ
デミック・アプローチをとる医科大学とし
て注目されています。
▲マウント・サイナイ医科大学の図書室。
▲全ての部屋・コーナーに、自然光が入るよう
デザインされたグゲンハイム・パビリオン。
現役医大生から
矢崎夏美さん
川崎彩さん
レクサス教育センター卒業生 現 金沢医科大学1年生
レクサス教育センター卒業生 現 金沢医科大学1年生
研修は、初日から衝撃的なことばかりでしたが、自分の将
医師の仕事、手術を執刀医のすぐそばで、その一部始終を
来につながる貴重な体験をすることができました。自分がキ
観察しました。研修が始まるまで、まさか手術室の中で、こ
ャリアとして選んだ職業は、大変な仕事だと実感すると同時
のような体験ができるとは思ってもいませんでした。日本で
に、とてもやりがいのある仕
は絶対にすることのできない、
事で、どんなことがあっても
本当に貴重な体験でした。小
あきらめず、必ず初志を貫徹
児科医志望の私にとっては、
しようと、強い信念を持つこ
小児科病棟でのこどものお世
とができるようになりました。
話も大変勉強になりました。
参加して、本当によかったと
今回の研修を活かせるよう初
思います。
心にかえって、がんばりたい
と思います。
13
医療研修・ニューヨーク編
メディカル・キャリア体験プログラム
研修ドキュメンタリー
その1
レクサス卒業生で現役医大生の
「さららさん」と「もとこさん」が参加
医大生の目で見るアメリカの医療現場
研修 DAY ONE
けた。会議室にいるすべ
ての生徒、教員が自己紹
介をするようにと。さっ
研修担当教官、
シャーマン博士訪問
午前 8 時。宿泊先のホテルのロビーに
そくテキサスから来た先
生方が挨拶。続いて生徒
達。日本の高校 1 年生、
2年生にあたる13名で、
集合。レクサスのスタッフの引率で、マ
15歳から17歳の生徒た
ウント・サイナイ・メディカル・センターに
ちだ。
向かう。午前 8 時半、到着。早速今回の
研修担当教官で、MSSM センター, マウ
ント・サイナイ医科大学センター・フォー・
エクセレンス・イン・ユース・エデュケ
テキサスの高校生たちの
すばらしいプレゼン
ここで我々は、びっくりさせられた。
ーション(Center for Excellence in
彼ら13名の生徒の中に、だれ一人として
Youth Education)のディレクターであ
物怖じするものや、照れくさがるもの、緊
るロイド・シャーマン博士のオフィスを訪
張のあまり言葉がでてこないものなど、い
問。気さくなシャーマン博士は 、
「カム
なかったことである。13名全員が堂々と、
イン」と我々を博士のオフィスの中へと
自分が目指す将来と今回の研修に期待する
導いた。アメリカの慣習に則り、博士は
ことを簡潔に語り、見事なプレゼンテーシ
早速我々の名前、つまりファーストネー
ョンをしたのである。日本の高校生に、是
ムを一生懸命覚えようとする。が、なか
非見てもらいたい場面であった。
なか難しいようだ。
高校生にも研修プログラム
午前8時45分。シャーマン博士のオフ
▲ 全ての部屋・コーナーに、自然光が入るよう
デザインされたグゲンハイム・パビリオン
そしてマイクは、我々のところに。最
▲マウント・サイナイ・メディカル・センター
外来患者用玄関
初に、レクサスの副代表で歯科医の桑原
先生が、レクサスの学校紹介。そして今
回参加している 2 名のレクサス卒業生で
弁に語ってくれた。もちろん高校生には
ィスと同じフロアにある会議室に移動。
日本の現役医学部生を紹介、彼女たちの
負けていない。
ここで、テキサス州のマックアレンとい
研修課題を説明した。レクサスは、在校
う街からきた13名の高校グループと合流
生に対する研修プログラムを毎年実施し
する。
ていく計画で、今回のふたりの参加には
セントラル・パークに隣接する
巨大なメディカル・センター
そのための事前研修の目的も兼ねている
全員の自己紹介が終わったところで、テ
にやって来たこの高校生たちは、夏休み
ことを説明した。
「もとこさん」も「さらら
キサスの高校生らとともにメディカル・セ
に同センターが提供する 5 日間の体験プ
さん」も、今回の研修に期待することを雄
ンターの見学ツアーに向かった。セントラ
4 名の教員に引率され MSSM センター
ログラムに参加する。
シャーマン博士が、会議室中央に立っ
た。歓迎の挨拶に続き、マウント・サイナ
イ の 歴 史 や 現 在 、そ し て 博 士 が 率 い る
MSSMセンターの設立やプログラムにつ
いて説明してくれた。
その中でシャーマン博士は、現在我々
が座っている場所は、マウント・サイナ
イ医科大学が設立された直後、しばらく
校舎として使われていた教室であると解
説。歴史を感じる一瞬であった。
シャーマン博士は、マイクを我々に向
14
▲テキサスから来た13名の高校生
▲シャーマン博士の説明にメモをとる
テキサスの高校生
LEXUS Special Report
医療研修・ニューヨーク編
▲ レクチャールーム(マウント・サイナイ医科大学)
▲ チャールス・ニューマン・ラボ(マウント・サイナイ医科大学)
ル・パークの東側に位置する同センターは、
南北数ブロックに渡り、何棟もの巨大な建
クールへの進学を決めている学生の多く
は、4 年制大学課程の中の医科進学課程
というコースを専攻する。
物を所有している。センターの中心である
グゲンハイム・パビリオンは最新鋭の設備
ホスト役は優秀なコロンビア
大学1年生、ウカイヤさん
を有し、建物内のすべての部屋に自然光が
差し込むようにデザインされている。
これからスタートする研修は、彼ら大
我々一行はシャーマン博士のガイドの
もと、センターの端から端まで一巡し、
学生と1対1のペアで。各自テーマが与え
病院内、医科大学内の各部署を視察した。
られ、テーマに関連する分野の病院内部
そして最後に、病院内にあるユニフォー
署で行われるのである。ここからは、引
ム・センターへ。そこで生徒全員に、白衣
率教員の随行は認められていない。
が提供された。
アメリカ人学生に比べ、語学力にハン
会議室に戻ると、そこには大学生が待
ディがある「もとこさん」と「さららさ
機していた。MSSMセンターが提供する
ん」は、ふたりがペアとなり、ひとりの
6週間に渡る研修プログラムに参加してい
大学生と行動することをシャーマン博士
る学生たちである。彼らは全員、医師の
にお願いし、許可を得た。
道を目指す医科進学課程(注)に在籍す
る大学生であった。
(注)
アメリカのメディカル・スクール、医
科大学は、日本でいう大学院課程にあた
り、4 年制の大学を卒業してから入学す
る。メディカル・スクール受験・入学に
は、4 年制大学での専攻は問われない。
しかし、大学入学時よりメディカル・ス
▲ 研修ホストのウカイヤさん(左)と打ち合せ
そこで「もとこさん」と「さららさん」
▲ 病理解剖室では、カルビン・キース教官(中央)
の指導を受けた
与えられたテーマは病理学で、
研修室は解剖室
の担当となったのが、コロンビア大学の1
「もとこさん」と「さららさん」が与え
年生で医科進学課程を専攻するウカイヤ
られたテーマは、病理学。6週間このテー
さん。あとでシャーマン博士に聞いた話
マで研修を続けているウカイヤさんとと
だが、ウカイヤさんはとても優秀で、コ
もに、病理解剖室へ移動。ここで、レク
ロンビア大学を卒業したら、マウント・サ
サスのスタッフとお別れする。
イナイ医科大学に奨学生として是非入学
病理解剖室では、担当のカルビン・キー
してほしいと願っている学生であるとい
ス教官の指導を受ける。この日は、肺が
うことだった。
んで亡くなられた方の解剖にあたる。
▲ウカイヤさん(左)とスジーサさん(右)
▲ウカイヤさんを囲んで
15
医療研修・ニューヨーク編
▲マウント・サイナイ医科大学の図書室
▲シャーマン博士から授与された修了書
そして肺にあった癌細胞、骨移転した
ではのカフェテリア。多種多様のメニュ
癌細胞、その他臓器の状態や細胞につい
ーが揃う。彼女たちは、新鮮野菜のサラ
て検査、キース教官の指導を受ける。す
ダやヨーグルト、ピザやクリームシチュ
でに日本の大学で、解剖の授業は経験済
ーをゲット。そしてデザートにフルーツ
みだが、日本のそれとは異なる環境下で
やアイスクリーム。
の解剖は初体験。アメリカ人医師の病気、
人、家族に対する接し方を感じ取る。
役立てていくことを表明する。
シャーマン博士より修了書授与
そして最後に、シャーマン博士より研
修の修了書を授与される。ウカイヤさん
とともに記念撮影。
アメリカの医科大学
ここで、2日間の全日程を終了した。
午後1時。小児科の医師、スミス先生
午後5時。研修1日目終了。
のレクチャーを受ける。テーマは2つ。1
つは、小児科医の仕事。そして
研修 DAY TWO
もう 1 つは、我々の関心事でも
あるアメリカのメディカル・スク
ールのシステムについて。前述
の通りアメリカのメディカル・ス
メディカル・レポートの指導
クールは、4年制大学を卒業後4
午前 9 時。ウカイヤさんと MSSM セン
ター前にて待ち合わせ。3人で病理解剖室
へ。
年間通う医学教育課程。日本の
それとは大きく異なる。
午後 2 時半。滞在期間の短い
到着後、研修開始。ご遺体の検査・チ
我々の研修はここまで。シャー
ェックの後、メディカル・レポートの作
マン博士のオフィスに戻る。こ
成に関する指導を受ける。完成したメデ
こで、ビデオに向かって今回の
ィカル・レポートをメディカル・マネージ
研修で得たものを一人ひとり発
メント・オフィスに持っていく。
表。それぞれ初めて体験したア
12時。ウカイヤさんと病院内のカフェ
メリカの医療活動、医学教育に
テリアでランチ。多国籍・多民族国家なら
感動。貴重な体験として、将来
▲シャーマン博士から修了証の授与
▲キース教官の指導を終えて
16
▲ウカイヤさんがメディカルレポートの管理システムについて説明
▲ スジーサさんはハミルトン大学1年生
LEXUS Special Report
医療研修・ニューヨーク編
メディカル・キャリア体験プログラム
研修ドキュメンタリー
その2
レクサス昼間部生、
「なつみさん」と「アヤさん」が
参加二人には、初日から衝撃的な研修が
待ち構えていた
ふたりは研修先へ向かった。
「なつみさん」とペアを組むことになっ
ている大学生が、約束の時間をすぎても
来ない。あちらこちらに電話連絡するシ
ャーマン博士。が、見つからない。痺れ
を切らした博士は、本日の研修場所、病
理解剖室に「なつみさん」を導いた。する
▲ 手術室の前でジョアーンと。
子宮摘出手術の後で
と、病理解剖室の前のホールでばったり。
▲ 「なつみさん」の研修初日のパートナー、
ジョナサンと
研修 DAY ONE
地元ニューヨークの高校生、
大学生とペアで研修
本日の「なつみさん」のパートナー、ジョ
教官から指示を受けた仕事は、その付着
ナサンだ。無事めぐり合えてほっとした
した血液をきれいにふき取ること。お亡
のもつかの間、彼女はジョナサンと研修
くなりになった方のことを思いつつ、ご
場所に入っていった。
遺体を清めていく。「研修初日の仕事とし
「なつみさん」が最初に指示され
た仕事は、衝撃的!
「なつみさん」とジョナサンの研修場所
は、昨年「もとこさん」と「さららさん」が
ては、とてもショッキングでした。
」彼女
は、こう振り返る。
その後ご遺体は、お集まりになられて
いたご家族の方々に引き渡された。
午前8時30分。マウント・サイナイ医
お世話になった病理解剖室。担当教官は、
科大学の本部棟内にオフィスを移したシ
カルビン・キース先生だ。「なつみさん」
、
ご家族の方々に思いやりのある深い言葉を
ャーマン博士を訪問。いつもの笑顔で、
まずは自己紹介から。午前 9 時。早速さ
述べていらっしゃいました。
」
「なつみさ
「なつみさん」
、
「アヤさん」を迎えてくれ
まざまな仕事が進んでいくが、残念なが
ん」も、
「思わず涙が込み上げてきました。
」
た。そして早速研修に入るべく、本日ア
ら「なつみさん」が期待をしていた解剖は、
ヤさんとペアを組む高校生、ジョアーン
本日予定されていない。
「なつみさん」
、
さんを紹介してくれた。彼女は、地元ニ
ちょっとガッカリ。だが、彼女の仕事は、
ューヨークの高校に通う生徒。明るくて、
同室内のスタッフのアシスタント。そし
この日の「アヤさん」は、高校生のイン
常にスマイルを絶やさない素敵な女性だ。
て真っ先にお手伝いをすることになった
ターンシップ生、ジョアーンさんと麻酔
しかしシャーマン博士の指示に従い、自
のは、今朝お亡くなりになった方のお清
科医についての研修。つまり、ほとんど
らのことを話し出すと一変、知的な大人
め。運ばれてきたご遺体には、顔から胴
が手術室での研修だ。最初に入ったのは、
の女性になる。短い会話を交わした後、
体に至るまで血液が大量に付着していた。
▲ 昨年もお世話になったコロンビア大学2年生のウカイヤさんと「なつみさん」
。病理解剖室の前で
「教官をはじめ、スタッフの皆さんは、
「アヤさん」は、麻酔科医につい
て手術室へ
▲ 研修の成果について発表する「アヤさん」
。
小児科病棟での体験について発表
17
医療研修・ニューヨーク編
帝王切開を行う手術室だ。手術台を取り
囲む担当医らのすぐそばで、その一部始
終を見る。次々と指示を出す担当医。そ
れに応え、テキパキと作業をするスタッ
フ。張りつめた空気の室内。作業は進む。
その時、元気な赤ちゃんが姿を現す。「生
まれた!」と、
「アヤさん」は、心の中で
思わず叫んだ。喜びの瞬間を共有できた
感動に、体が反応している。
この日の研修は、手術の立会いが
何と7件!
「アヤさん」がこの日、研修先で立ち会
った手術は、全部で何と 7 件。その内容
も、子宮摘出手術、子宮腫瘍摘出手術、
口腔の手術、目の周辺から首にかけての
切開手術、心臓手術、前立腺に関わる手
▲ 修了式の後シャーマン博士とスリーショット
術と、さまざまである。そのすべてを、
担当医のすぐそばで、手術の一部始終を
観察した。医師の仕事を目の当たりにし
小児科病棟で、こどもたちのお世
話を
た、人生初めての経験であった。
研修 DAY TWO
初日とは別メニューの2日目
だ。なんともアメリカらしい!
終始緊張し身構えていた「なつみさん」
だったが、それを癒すかのように流れ始
「アヤさん」の2 日目は、地元ニューヨ
めたBGM。手術台にいる患者さんが選ん
ークの高校生、シューメイさんと小児科
だCDが、バックに流れている。担当医と
病棟へ。ここでの「アヤさん」は、看護師
スタッフの作業は、一瞬たりとも途切れ
さんのお手伝いをする仕事だ。リネンの
ることはない。
取替えなどのベッドメイキングをしたり、
医療器具を揃えたり運んだり。そしてお
臓器にまとわりついた大量の脂肪!
2日目の朝、博士はこの日インターンシ
昼時には、病室にいる子どもたちに昼食
手術を開始してからの多くの時間が、臓
ップ生としてきている高校生、大学生を
を運んだ。マウント・サイナイ小児科病
器の周りにまとわりついた脂肪の摘出作
集め、聞き込み調査をしていた。どこで、
棟は、すべて個室。それぞれの部屋で、
業に取られているようだ。担当医は、ス
どんな研修が予定されているかを確認し
子どもたちのつかの間の話し相手となっ
タッフに逐次指示を出しながら、丁寧に
て、滞在期間の短い「なつみさん」と「アヤ
た。「1 日も早く元気になって退院してほ
丁寧に作業を進めている。そして、担当
さん」にどんな可能性を提供できるか判断
しいと願って、子どもたちと常に笑顔で
医のハサミは、削除する胃の部分へと進
するためだ。その結果、
「アヤさん」は希
接するよう心がけました。お世話をした
む。「手術を最初から最後まで、手にとる
望していた科のひとつである小児科で研
こどもから“サンキュー”と言われた時、
ように分かる、こんな至近距離で見たの
修をすることに。そして「なつみさん」は、
今日ここで彼らのお手伝いができて良か
は初めてでした。緊張と興奮の 3 時間で
病理解剖室と手術室の 2 ヶ所を研修先と
ったと思いました。
」
した」と「なつみさん」。手術終了後は、パ
して選ぶことにした。
「なつみさん」の 2 日目は、胃の
縮小手術
2 日目の「なつみさん」は、パートナー
のジョナサンとまずは病理解剖室へ。初
日同様の仕事に携わる。この日も、解剖
の予定がないため、パートナーをジョナ
▲ 一部始終を目にした手術について説明する「なつみさん」
18
ートナーのウカイヤさんの案内で、病理
研究室を視察して、2日目の研修を終了し
た。
2日間の研修成果について、プレ
ゼンテーション
2 日間の研修を終了した「なつみさん」
サンからウカイヤさんへチェンジして、研
と「アヤさん」は、指定された医科大学本
修先を移動する。ウカイヤさんは、昨年
館12階にある教室へ移動。そこでふたり
もお世話になったインターンシップ生。と
は、シャーマン博士より 2 日間の研修成
てもシャープなコロンビア大学の 2 年生
果について発表を求められた。「なつみさ
だ。ウカイヤさんに導かれて移動した先
ん」
、
「アヤさん」は、博士、博士のアシス
は、手術室。
「なつみさん」はここで、3
タントのアンさん、そしてレクサス・ス
時間以上に及ぶ大手術に、ウカイヤさん
タッフの前に立ち、2日間の研修内容と感
と立ち会うことになる。
「アヤさん」同様、
想を、英語で発表した。ふたりはそれぞ
担当医のすぐそばで、そのすべてを観察
れ、強烈な印象として心に残った研修に
する。手術台にいる患者さんは、過食で
ついて説明した。シャーマン博士から総
肥満になってしまった女性。手術の目的
評を頂いた後、今回の研修の修了証書を
は、彼女の胃を 3 分の 1 に縮小すること
授与された。
LEXUS Special Report
レクサス教育センターの
アメリカ医療研修プログラム
Seattle
《 医療研修・シアトル編 》
アメリカの医療研究と実践英語のフィールド・
トリップ
レクサス海外研修プログラムには、ニ
ューヨーク編とシアトル編がある。
礎学習し、その後医師と患者のロールプ
レイなど、実践的な英語力を習得する。
ホームステイ
シアトル編は、集中実践英語とアメリ
市内の医療機関訪問時には、学習したフ
研修期間中は、参加者全員ホームステ
カの医療機関訪問・研究とを組み合わせ
レーズを使って質問。教室での学習と医
イをする。一般家庭に滞在しアメリカ文
た画期的な研修プログラムである。午前
療現場での実践を繰り返す。
化を経験しながら、ここでも英語力に磨
中は、大学の構内で集中英語のレッスン。
そして午後は、シアトル市内の医療機関
を訪問。アメリカの最先端医療を体感す
る。
実践英語レッスン
滞在期間中の月曜日から金曜日までの
午前中 3 時間、集中英語レッスンを受け
きをかける。
医療機関訪問
小児科医療専門の「こども病院」
、癌研
究の世界最高峰、フレッドハチンソン癌
市内見学
週末や研修終了後の午後の時間を使い、
リサーチ・センター、ワシントン大学メ
市内観光をエンジョイする。名物の「ラ
ディカル・センターなど、シアトル市内
イド・ザ・ダック」に乗って、スペース
の医療機関を訪問。アメリカの最先端医
ニードルやメジャー・リーガー、イチロ
療現場を見学する。
ー選手がプレイするセーフコ・フィール
る。医療系の語彙、慣用表現を中心に基
▲医療用語・フレーズを中心に、実践英語のレッスン。
▲シアトル滞在中は、一般家庭にホームステイ。英会話実践の場。
ドなど、市内の名所を見学する。
▲医療現場を訪問。アメリカの先端医療を体感する。
▲シアトルの観光スポットを満喫。
19
医療研修・シアトル編
シアトル市内の医療機関を訪問・研究
フィールド・ワークは感動の連続!
医大生が最初に発した言葉は、
「こんな病院見たことない!」
こども病院訪問
Children's Hospital and Regional Medical Center
Children's Hospital and Regional
Medical Center (以下、こども病院)
は、息子を亡くした悲しみの経験から、
健康に恵まれない子どもをもつ家族のた
めに尽くしたいと、1907 年、アンナ・
クライス女史が設立した医療機関だ。
100 年にもわたる長い年月、小児科医療
専門の病院として存在している。現在で
は、近隣のアラスカ州、モンタナ州、ア
イダホ州をカバーする地域の小児科医療
のリーダーとして、そのセンター病院と
なっている。こども病院には、毎年20万
人以上の患者が訪れる。2007 年、
「US
ニュース・アンド・ワールド・レポート」
▲こども病院のエントランス。
総重量6トンの巨大な魚のオブジェだ。
▲天井にも、こどもの目を引く工夫が。
電車も走っている。
誌は、当こども病院の医療活動に対して、
全米 9 位の評価を与えた。病床数は 250
床。
「ここが病院?」こどもが
違和感をもたない環境づくり
「こどもがこどもらしくあるために」
と、病院内施設にはあらゆる工夫がなさ
れている。
その 1。
「敬遠されがちな病院臭を排除
し、こどもに好まれる香りを漂わせるよ
▲アウトドア・プレイヤードから見た病棟。
うに配慮している」、と説明してくれたの
▲こども病院の玄関わきにあるショーウィンドウ。
思わず足を止めてしまう。
は、当病院の国際交流課長のジュリーさ
ん。そしてそれはまさに、初めてこの病
に深めてもらうための図書室、資料室、
院を訪れるすべての人々が感じとること
コンピュータルーム。
だ。甘く、やわらかい香りの空気が漂い、
*リハビリ用の温水プール。
訪れる人々を気持ちよく迎えてくれる。
*演劇やコンサート、各種講演会・シン
こども病院は、1000 名にも及ぶボラ
ポジウムなどができる 300 席を有するオ
ンティアワーカーの奉仕活動により支え
ーディトリアム(大講堂)
。
られている。大変な数の人々による奉仕
その2。エントランスホールの大きな魚
のオブジェ。壁という壁に描かれた動物
こども病院を支える1000名の
ボランティア。
や植物の絵。そしてベッドで運ばれるこ
活動だ。ジュリーさんに案内された場所
どものために、なんと天井にも絵、そし
の中に、立ち入りできない
ておもちゃ。線路を走る電車もあった。
病棟があった。20 床ある
こどもの目を退屈させない室内装飾、環
というその病棟は、臓器移
境づくりだ。
植を待つこどもの病棟だ。
この子どもたちのために、
その3。元気なこどもは元気に遊べ、と
インドア、アウトドアにそれぞれ大きな
入院しているすべてのこど
プレイルームが 2 つ。置いてあるものす
もたちのために、そしてこ
べてに、こどもが怪我をしないようあら
の病院に通院するすべての
ゆる配慮がなされている。
こどもたちのために、人、
物、与えられるすべてのも
その他、こども病院には、次のような
のを与えたいとする病院の
ものが備わっている。
*こどもの病気に関する知識を、保護者
20
▲院内を案内してくれたジュリーさん(中央)と。
精神に感銘する。
LEXUS Special Report
医療研修・シアトル編
シアトル市内の医療機関を訪問・研究
ノーベル賞受賞者を3名輩出! 癌研究の世界最高峰
フレッド・ハチンソン癌リサーチセンター
Fred Hutchinson Cancer Research Center
「Fred Hutchinson Cancer Research
Center (以下、フレッドハッチ)は、癌
という病から人間の生命を守るべく、予
防、原因究明、治療を柱に研究を重ねて
いる世界最大級の癌医療・研究機関。3名
のノーベル賞受賞者を含む優秀な科学者
が、全米はもとより、世界各国から集ま
り医療・研究活動にあたっている。現在
総勢 2300 名の医師、科学者が在籍、癌
の問題に取り組んでいる。
」こう説明する
のは、私たちの案内を担当してくれた同
センターの上級研究員、ナイジェル・ブ
ッシュ博士だ。
メジャー・リーガーだった
フレッド・ハチンソン
フレッドハッチの前身は、1956年、医
▲フレッドハチンソン癌研究センターの全景。すばらしい自然環境の中にある。
師ウイリアム・ハチンソン氏が設立した医
療 研 究 機 関 、 Pacific Northeast
Research Foundation(パシフィック・
ノースイースト研究財団)としてスタート
した。同氏は、医師の研究機関として同財
団のような存在が必要と、連邦政府保健省
に要請。同省の補助を受け設立した。ウイ
リアム氏には、フレッドという兄弟がい
た。フレッドは、アメリカのメジャーリー
▲1990年ノーベル賞受賞
ダンナル・トーマス博士
▲2001年ノーベル賞受賞
リー・ハートウェル博士
▲2004年ノーベル賞受賞
リンダ・バック博士
ガーとして長年活躍、のちにはチームの監
督、名将としてその名を全米に響き渡らせ
たフレッドハッチが、1965 年スタート
賞)
、Dr. Lee Hartwell(2001年受賞)
、
た。しかしフレッドは、野球人生道半ばと
する。当初は、パシフィック・ノースイ
そして、Dr. Linda Buck (2004 年受
いう1964年、肺がんにより倒れ短い人生
ースト研究財団の一部門として、そして
賞)
。この3名の博士が、フレッドハッチ輩
を終えた。享年45歳であった。
現在は独立した医療・研究機関としてフ
出のノーベル賞受賞者だ。フレッドハッチ
レッドハッチは存在する。
のメイン・エントランスには、3 名が受賞
そこでウイリアム氏は、癌専門の研究
機関の設立を熱望する。兄弟のスポーツ
選手としての功績を称えると共に、癌か
ら人の生命を守るため、弟の名前をつけ
初めて見たノーベル賞
Dr. E. Donnall Thomas(1990年受
▲"これが、ノーベル賞だ"。フレッドハッチのエントランスホールにある。
したノーベル賞が展示されている。研修参
加者のほとんどが、初めて目にするノーベ
ル賞である。
▲フレッドハッチ上級研究員のブッシュ博士(右)
、SSCC のキャシー先生(中央)
、
レクサス副代表桑原先生(左)
。
21
医療研修・シアトル編
シアトル市内の医療機関を訪問・研究
2.8キロ平方メートルにおよぶ広大な大学キャンパス
ワシントン大学メディカルセンター・同医科大学・看護学部
University of Washington Medical Center, School of Medicine, School of Nursing
University of Washington、ワシン
医科大学(注1)である。
トン大学 (以下、UW)は、1861年創
またワシントン州はもと
立のワシントン州が有する州立大学。学
よ り 、近 隣 の ア ラ ス カ
生数43,000人、教職員数3,600人。ア
州、ワイオミング州、ア
メリカ北西部最大の大学だ。学部・学科
イダホ州内に存在する唯
ごとに点在する巨大な学舎群。一つの学
一の公立の医科大学でも
部の敷地・建物が、小さな大学一つに相
ある。
当する、といっても過言ではない。700
UWSOM は、近隣州
万冊におよぶ蔵書をもつ図書館、野球場、
に存在する医療機関で活
アメリカン・フットボール場などなど、す
躍する医師を輩出する教
べてが大きい。私たちが訪問した日、キ
育機関として高い評価を
ャンパス内にある桜並木は満開。学生た
受けるとともに、さまざ
ちを魅了していた。
まな分野の基礎研究に力
シアトル市内の一角、ポーテージ
湾に面したメディカルセンター
を入れる研究機関として
▲ワシントン大学キャンパス内にある桜並木。2008年春の訪問時、
ちょうど満開だった。
も知られている。2006
年 、U W S O M は 、連 邦
University of Washington School
政府の National Institute of Health
は、このシミュレーターを使って研修する
of Medicine ワシントン大学・医科大学
(全米保健医療機構)より、5億7300万
ことで、体の状態を瞬時にキャッチし、医
(以下、UWSOM)は、UWメディカルセ
ドル(約 630 億円)の研究補助金を得て
療活動を行うことのできる看護師となるこ
ンター内にある。ご存じの通り、メディ
いる。これは、ハーバード大学医学部に
とを目指す。近年は、男子の入学志願者が
カルセンターの中核は、ワシントン大学
次ぐ全米第2位の金額である。
増えてきているという。
附属病院である。病院は 1959 年設立。
現在の病床数は 450 床。同センターの医
師は、当病院での医療活動のみならず、
全米トップレベルの看護学科
ワシントン大学には、全米トップレベル
(注 1)アメリカには、認可を受けた医科大学
が123校ある。
(注 2)アメリカの医科大学は、日本の教育制
UWSOM での医学教育、そして同大メデ
の看護学部がある。同大学のメディカルセ
ィカルセンターの傘下にあるハーバービ
ンター内にあり、大学病院及び医科大学
ュー病院、前述のこども病院、癌ケア・
と、教育、実習を連携させている。同学部
アライアンス病院(フレッドハッチの診
は、高度な技術をもつ看護師を養成する
大学への入学には、4 年制大学での成績と医
療部門)などを巡回する。
為、ハイテクを駆使した最先端の設備を有
科大学に入るための全米統一テスト、MCAT
している。コンピューターに連動した患者
の受験、成績が重要な要素となる。医科大学
のシミュレーター(マネキン)は、様々な
は 4 年制の大学院。よって、アメリカで医師
ハーバード大学につぐ全米
第2位の研究補助金
ワシントン大学医科大学は、1946 年
病状により臓器が起す音、動きを、限りな
くリアルに再生することができる。学生
度による大学院に相当する。したがって、ア
メリカで医師になるにはまず、4 年制の大学
を卒業することが義務付けられている。医科
になるには、8 年の年月が必要。詳しくは、
「Lexus Special Report 」を参照。
設立。全米で76番目に設立、認可された
▲ワシントン大学のメディカルセンター。医科大学もこの中にある。
22
▲ワシントン大学看護学部ウォルフ教授の指導を受ける。
LEXUS Special Report
医療研修・シアトル編
レクサス卒業生・現役医大生に聞く
アメリカ医療研究と実践英語のフィールド・トリップ
これまでのフィールド・トリップに参
加 し た レ ク サ ス 卒 業 生 、橋 本 繭 子 さ ん
(現東海大学医学部 3 年生)、熊田宜真さ
ん(現帝京大学医学部 3 年生)、阿部大典
さん(現帝京大学医学部 1 年生)に、研
修内容や感想について伺ってみました。
エネルギッシュに
フレーズ・レッスン
インタビュアー
さっそく研修の感想をお伺いします。英
橋本繭子さん
レクサス教育センター卒業生
(2006年度)
現 東海大学医学部4年生
熊田宜真さん
阿部大典さん
レクサス教育センター卒業生
(2006年度)
現 帝京大学医学部4年生
レクサス教育センター卒業生
(2008年度)
現 帝京大学医学部2年生
語のレッスンはいかがでしたか。
熊田さん
少人数の授業(6名)でしたので、先生
との距離が近く、壁がなかったので、と
ても良かったです。そして、学習した英
語のフレーズがとても良かったです。英
語圏の人を診察する場面で、役に立つ表
最先端、最高峰の
医療現場をみる!
インタビュアー
英語圏の方を診察する場面に
現をたくさん学びました。少人数クラス、
遭遇された時は、是非今回のレ
座り心地のよい椅子。レクサスでの授業
ッスンを役立ててください。さ
を思い出しました。
て研修では、シアトル市内の医
橋本さん
療機関を視察されました。印象
医療現場で使う英語を、ロールプレイ
に残ったところなど、感想をお
形式で学びました。医師の仕事の中でよ
聞かせください。
く使う表現も、「あれ? 英語ではどう言
橋本さん
うのだろう?」と、すぐに出てこないも
こども病院には、本当に驚か
のがたくさんありました。教えていただ
されました。日本の病院にはな
くと、決して難しいフレーズを使うわけ
い工夫がたくさんありました。
ではなく、簡単に表現できるものが多々
病院全体が、ひとつのテーマパークのよ
り。研究棟の中には、インフォメーショ
あり、とても勉強になりました。
うでした。フロアごとに、電車ゾーン、
ン・センターがありました。ここは、癌
阿部さん
キリンゾーンなどの名前が付けられ、そ
に関する質問が全米から入ってくるとこ
短期集中で、じっくり会話のレッスン
れぞれのゾーンに合わせた絵やオブジェ
ろで、厳しい研修を受けた熟練スタッフ
をした、という感じで、とてもためにな
があり、子どもでなくてもワクワクさせ
が、机の両サイドに並ぶモニターに必要
りました。
られます。こども病院の視察は、本当に
な情報を引き出しながら、丁寧に答えて
インタビュアー
貴重な体験でした。
いました。
熊田さん
橋本さん
講師の先生方はいかがでしたか。
▲熊田さん撮影のこども病院。
私も、こども病院にはびっくりしまし
そう。フレッド・ハチンソンの施設は
私たちのレベルとペースに常に配慮して
た。家族が病気について学べる資料・情
どれもすばらしいもので、研究機関とは
くださり、楽しく学ぶことができました。
報センター、院内学級に相当するスクー
思えないほど施設内がきれいでした。ノ
熊田さん
ルセンターをはじめ、患者・家族に対す
ーベル賞なるものも、初めて眼にしまし
る配慮とサービスが徹底していました。
た。
橋本さん
私たちにしゃべらせよう、しゃべらせ
ようとして、エネルギッシュに迫ってき
それから、ノーベル賞受賞者を 3 名輩
阿部さん
ました(笑)
。
出しているフレッド・ハチンソン癌研究
ワシントン大学は、これまで見たこと
阿部さん
センターも、印象深かったです。病気の
がないような巨大な大学でした。私たち
性質上、長期入院する患者さんが多く、
のグループは、ワシントン大学メディカ
そのため、付き添い家族のためのアパー
ルセンターにある看護学部で研修を受け
トを所有していたり、学校をもっていた
ました。同学部は全米でトップという評
とてもいい先生で、楽しく学習できま
した。
23
医療研修・シアトル編
レクサス卒業生・現役医大生に聞く
アメリカ医療研究と実践英語のフィールド・トリップ
共通点など、よく観察できたようですね。
質問をホームステイに変えます。どんな
ご家庭に滞在したんですか。
熊田さん
気さくで優しく、自由な雰囲気のホス
トファミリーでした。最終日の夜は、友
人を招いてピザパーティーをしてくれま
▲アメリカの医療制度について講義してくださった
フェリス先生
した。その友人の一人が東洋医学に興味
をお持ちで、指圧の話で盛り上がりまし
た。
橋本さん
お子さんが独立しているため、ご夫妻
と犬2匹、猫2匹のホストファミリーでし
丘の上にたつ家のリビングからは海が望める。
うらやまし∼い。橋本さんのホスト、グッドウィン夫妻と。
た。
本当に親切で優しく、仲の良いご夫婦
▲患者のシミュレーターについて説明する
ウォルフ教授
でした。食事は毎日事前にメニューを教
やはりこども病院の訪問が一番印象的で
えてくれて、嫌いなものがないかどうか、
した。ですが、医師を志した時は救命救
聞いてくれました。毎晩違うメニューで、
急医志望だったので、トラウマセンター
デザートまですべて手作りでした。
であるハーバーヴュー病院を視察できな
短い期間でしたが、本当に良くしてく
かったのは残念でした。
(病院側の事情
価を得ているそうです。オール IT 化した
ださり感謝しています。
で 、視 察 予 定 に キ ャ ン セ ル が 生 じ ま し
実習室で、シミュレーター(患者にみせ
阿部さん
た。)
かけたマネキン)を使い、異常を伝える
ホストファーザーとマザー、子供が 3
さまざまな心臓の鼓動や脈、皮膚の下に
人。それに韓国人の留学生がいました。
隠れているしこりを確認したりする指導
私の滞在期間中は、計 7 人の大家族でし
のフィールドトリップ。どちらもとても
を受けました。機械が発する人間の音、
た。みんな笑顔がたえない明るい人たち
楽しかったし、なによりも自分のために
肌の感触などとてもリアルでした。
でした。子供たちがとにかく明るく元気
な り ま し た 。大 学 の 先 生 、ス タ ッ フ の
で、子供好きの私にとっては、最高のホ
方 々 、天候 、ホ ー ム ス テ イ 、市内 観 光 、
ームステイでした。
すべてが最高でした。
親切で優しく、フレンドリーな
ホストファミリー
インタビュアー
なるほど、日本の医療機関との違い・
阿部さん
午前中の英語のレッスン、そして午後
研修をふり返って。
インタビュアー
それでは、今回の研修をふり返って、
感想をお願いします。
橋本さん
医師の道を目指して勉強中の
高校生・高卒生へメッセージ
インタビュアー
それでは最後に、医師の道を目指して
アメリカの医療機関は、技術も施設も
進んでいる恵まれた環境にあり、私たち
が参考にできることがまだまだ沢山ある
なあと実感しました。一方で、アメリカ
には保険に入ることすらできない人たち
がいて、こうした恵まれた環境で治療を
受けることができない人たちが沢山いる
ことも、今回の研修で知りました。特定
の人だけにお金をかけるのではなく、す
べての人々に医療が行き届くようにはな
らないのだろうか、と感じました。
熊田さん
小児科に興味がある私にとりましては、
▲フレッドハッチの全景。
24
▲熊田さんのホストファミリー、リーベンス夫妻。
LEXUS Special Report
医療研修・シアトル編
勉強中の後輩の皆さんへ、メッセージを
お願いします。
阿部さん
研修を通じて、アメリカの医療がいか
に日本の先を行っているか、知ることが
できました。またそのスケールの大きさ
にも気づかされました。この研修に参加
して、新たな目標設定とモチベーション
をもって医学の勉強ができるということ
は、すばらしいことではないかと思いま
す。また日本を離れ、例え短期間でも別
の環境の中でくらし、学習することも、
▲ジョークを英語でとばす橋本さん。
▲2008年夏の参加者とキャッシー先生、リチャード先生
今までとは違う角度から自分を見つめ直
すよい機会になると思います。
橋本さん
今回見てきたものは少ないかも知れま
た医師を目指してほしいと思います。
日本にあっては、こども病院の視察で、
熊田さん
すばらしい体験を積んでくることができ
せんが、アメリカの医療現場や制度を知
私にとっては、
「言葉」の意味を考えさ
たと自負しています。このような研修に
ることができました。またホームステイ
せられる非常に実りある研修でした。つ
参加する機会を与えてくださったレクサ
を通じて、アメリカの人々の生活も体験
まり言葉を通じて、コミュニケーション
ス教育センターに感謝します。受験予備
できました。私にとっては学ぶことが多
を取る。英語を学ぶ重要さを実感しまし
校ながら、このような研修プログラムを
く、本当に有意義な一週間でした。医師
た。英語が話せないから患者さんを救え
提供しているのは、レクサスをおいて他
の道を目指すみなさんに、是非参加して
ない、などという事態が起こらぬように
にはないと思います。みなさん、レクサ
ほしいと思う研修プログラムでした。レ
しなければならない、ということも痛感
スの研修に是非参加してください。きっ
クサスのこの研修に参加することにより、
しました。そして、医療機関の視察。特
とすばらしいものが見つかると思います。
モチベーションを高め、問題意識を持っ
に「小児科医療の崩壊」が叫ばれている
シアトル編
アメリカ医療研究と実践英語のフィールド・トリップ
参加高校生のレポート
文 愛理さん
桑原 百合香さん
静岡雙葉学園高等学校2年生
広尾学園高等学校1年生
「訪問した医療施設は、どこも自分ひとりでは決していけないところ。
こども病院が、とても印象的でした。
とても貴重な体験になりました。特に、こども病院は大変印象深かった
「病院は怖いところ」という印象を与え
です。遊園地みたいで、こどものことを本当に考えている病院だなと感
ないように、いろいろな工夫がされてい
じました。
ました。英語のレッスンは、とても楽し
超一流という気がしたフレッド・ハチンソン癌リサーチ・センター、ワシ
ントン大学・医科大学も素晴らしいなと思い、とても印象的でした。
英語のレッスンも良かったです。内容が良いと思いました。高校でや
っているオーラル・コミュニケーションの授業のようでした。
かったです。3 時間という時間があっと
いう間に過ぎてしまいました。ホストフ
ァミリーも、一緒にショッピングにいっ
たり、外食につれていってくれたり、と
私にとって、今回の研修で一番良かったところは、ホームステイでし
ても親切にして下さいました。すべての
た。ベトナム人のご家族(ご夫婦と10歳のお嬢さん)で、とても優しくてフ
ことが初めての体験だったので、慣れな
レンドリーでした。広い部屋が 1 部屋与えられ、何から何まで揃ってい
い生活に最初はとまどいましたが、最後
て、とてもくつろげました。仕事でご夫婦の帰宅が遅くなった時のため
は日本に帰りたくなくなるくらいとても
にと、スナック(間食)なども用意しておいてくれて、その心遣いが本当に
楽しい時間を過ごすことができました。
嬉しかったです。
25
実践英語とアメリカ経済・ビジネス研究の
フィールド・トリップ
高校生・高卒生のためのレクサス海外研修プログラム
この研修ツアーは、実践的な英語力の習得を目的と
した集中英語レッスンと、企業訪問を通じて行うアメ
リカの経済・ビジネス研究を兼ね合わせた画期的なプ
ログラムです。
英語の集中レッスンでは、ビジネス・コミュ二ケー
ションの基本的なスキルの習得を目指すとともに、訪
問する地元企業に関する基礎知識やそこで使われる特
徴的な語彙や表現を中心に学びます。午前中のレッス
ンと午後の企業訪問を連動させるため、カリキュラム
を独自に開発。同じ講師が午前と午後、参加生徒の指
導に当たります。訪問する企業は、地元シアトルに拠
点を置くマイクロソフト社、ボーイング社など世界を
代表する企業。またシアトル経済の重要な産業のひと
つ、スポーツの分野も考察します。
実施時期 : 毎年8月中旬から下旬(予定)
研修期間 : 7泊9日
研修機関 : ワシントン州シアトル市 サウス・シアトル・コミュ二ティー・カレッジ
宿泊施設 : ホームスティ(2名1家族)
募集人数 : 6∼15名
対 象 者 : 高校生・高卒生
随 行 員 : レクサス教育センター教職員
参加費用 : フィールド・トリップ案内チラシ参照
<モデル・スケジュール>
第1日(土) 成田発 同日午前シアトル着 午後 「ライド・ザ・ダック」による市内観光
夕刻 ホストファミリー宅(最終日まで)
第2日(日) 終日 ホストファミリーと
第3日(月) 午前 サウス・シアトル・コミュ二ティー・カレッジ
(SSCC)集合
オリエンテーション、レベルチェック、英語レッスン
昼食 歓迎昼食会(SSCC主催)
午後 企業訪問
第4日(火) 午前 英語レッスン
昼食 SSCC学生食堂(以下金曜日まで)
午後 企業訪問
第5日(水) 午前 英語レッスン
午後 企業訪問
第6日(木) 午前 英語レッスン
午後 スポーツ産業考察
第7日(金) 午前 英語レッスン
昼食 修了式・ランチパーティー(市内レストランにて)
午後 市内観光・自由行動
第8日(土) 午前 SSCCキャンパス集合 空港へ移動 シアトル発
第9日(日) 午後 成田着 東京駅にて解散
26
LEXUS Special Report
レクサスの海外研修・留学プログラム
<高校生・高卒生のための>
s アメリカ医療研修プログラム
s 語学・正規留学プログラム
s 実力アップ英語プログラム
レクサス教育センターは、高校生・高卒生を対象とした各種研修プログラム、実践的な英語力習得のための長・短期
の語学留学プログラム、アメリカ・カナダの高校・大学への正規留学プログラムを充実させて参ります。小グループ
による研修・留学プログラム、個人による正規留学プログラムなど、皆様の幅広いご要望にお応えすべく、この度レ
クサス内に海外研修・留学のセクションを設けました。
z レクサスの海外プログラム その1
目的別研修プログラム
医療研修:ニューヨーク編
* ニューヨークの医科大学で、医療現場を体感する
インターンシップ・プログラム
― メディカル・キャリア体験プログラム
医療研修:シアトル編
* アメリカ西海岸の最先端医療機関を見て知るフィールド・
トリップ
― アメリカ医療研究と実践英語のフィールド・トリップ、
シアトル編
経済・ビジネス研修:シアトル編
* ビジネス・コミュニケーションとアメリカ経済・ビジネス
を研究
― アメリカ経済・ビジネス・文化研究と実践英語のフィー
ルド・トリップ
x レクサスの海外プログラム その2
留学プログラム
短期・長期語学留学プログラム
* 語学力の飛躍的な向上を目指す長・短期留学プログラムを
ご案内します。
正規留学プログラム
* アメリカ、カナダの高校、大学への正規留学を目指す方を
サポートします。
c レクサスの実力アップ英語プログラム
* 生徒の目的に応じた英語のスキルアップ・プログラムを、
マン・ツー・マンのレッスンで提供します。
レクサス海外研修・留学に関するお問い合わせは
レクサス教育センター 海外研修・留学係まで
電 話:0 3 − 3 4 7 7 − 1 3 0 6
ファクス:0 3 − 3 4 7 7 − 5 2 1 7
E メール:i n f o @ l e x u s - e c . c o m
27
医学部進学を目指す高校生・高卒生のための
レクサス教育センターのアメリカ医療研修プログラム
シアトル編
ニューヨーク編
アメリカ医療研究と
実践英語の
フィールド・トリップ
メディカル・キャリア
体験プログラム
このフィールド・トリップは、アメリカの医療研究と集中実
このプログラムは、アメリカの病院・医科大学の中の中まで
践英語研修とを組み合わせた画期的な研修プログラムです。
入り込む研修プログラムです。ニューヨーク・マンハッタン
1週間のこのプログラムは、大学のキャンパスにて毎日午前
にあるマウント・サイナイ病院および医科大学の「センタ
中、医療系語彙や慣用表現を中心に基礎英語を学習し、午後
ー・フォー・エクセレンス・イン・ユース・エデュケーショ
は市内の総合病院をはじめとする医療機関、医科大学などを
ン」で実施します。参加者は、同センターのインターンシッ
訪問して、同国の医療事情を研究するとともに、実践的な英
プ生として迎え入れられ、担当教官の指導のもと、アメリカ
語力を体得します。また滞在期間中はホームステイをして、ア
の医療と医学教育について学ぶ体験プログラムです。
メリカの真の文化を体験します。
実施時期:毎年3月下旬∼4月初旬、8月中旬(いずれも予定)
実施時期:毎年3月下旬∼4月初旬、7月中旬∼下旬(いずれも予定)
研修機関:ワシントン州シアトル市
サウス・シアトル・コミュニティー・カレッジ
研修機関:アメリカ・ニューヨーク市、マウント・サイナイ病院・医科大学
実施期間:6泊8日(研修日数5日間)
実施期間:5泊7日(研修日数2∼3日間)
宿泊施設:ホームステイ
宿泊施設:ホテル
募集人数:6∼15名
募集人数:2∼8名
随 行 員:レクサス教育センター教職員
随 行 員:レクサス教育センター教職員
参加費用:別添フィールド・トリップ案内参照
参加費用:別添体験プログラム案内参照
モデル・スケジュール
モデル・スケジュール
第 1 日目(日)東京駅集合・成田発・同日シアトル着
第 1 日目(土)成田発・同日ニューヨーク着
市内観光 ホストファミリーと面会
第 2 日目(月)午前:オリエンテーション・集中英語レッスン
第 3 日目(月)マウント・サイナイ病院・医科大学
センター・フォー・エクセレンス・イン・ユース・エデュケーションで研修
第 5 日目(水)
(研修日数2∼3日間)
∼
第 3 日目(火)
午前:集中英語レッスン
第 2 日目(日)ニューヨーク市内観光
∼
午後:講義:アメリカ医療事情
(センター・フォー・エクセレンス・イン・ユース・エデュケーション)
第 6 日目(木)ニューヨーク発
午後:医療機関訪問・研究
第 5 日目(木)
第 7 日目(金)成田着・東京駅解散
第 6 日目(金)午前:集中英語レッスン・修了式・修了パーティー
午後:フリータイム
第 7 日目(土)シアトル発
第 8 日目(日)成田着・東京駅解散
レクサス教育センターの
アメリカ研修プログラムに関するお問い合わせ
レクサス教育センター
医歯大受験科/東大受験科
〒 150-0031 東京都渋谷区桜丘町 4-23 渋谷桜丘ビル
TEL.03-3477-1306 FAX.03-3477-5217
http : //ww w. l ex u s - ec . co m
e-mail:[email protected]
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