沖縄総合事務局総務部調査企画課 沖縄の次世代産業の今後の方向性と 効果的な振興策等について 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 平成17年2月 研究者:沖縄フードビジネス研究会(代表:西村秀三) 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 第1章.本調査の主旨 (1)本調査の目的等 飲食産業は市場規模が大きく、市場規模は現在約 30 兆円(中食市場を含む)である。沖縄 県の飲食店数は平成 13 年時点で 11,687 件を数え、 人口千人当たりの店舗数になおすと 8.64 件になり、この数字は全国一である。しかし、その経営基盤は基本的に零細で、個人飲食企業 率が約 96%とこれも全国一であり、そのほとんどが個人経営か個人企業経営である。就業人 口は全体で 168,940 人と多く、若年者の雇用の受け皿にもなっている。 いわば飲食産業は沖縄経済を陰で支える基幹産業であり、飲食産業を支援することはすなわ ち中小企業支援や起業促進と同義で、経済効果を県民の末端まで行き渡らせることにつながる。 県の産業構造を劇的に改革するカンフル剤にはならないかもしれないが、医食同源の言葉どお り、じわじわと県経済の体力を増強する薬餌効果があると考えられる。 本調査は、飲食産業にエンターテインメント要素を付加することで、県民と観光客の消費拡 大を誘導するための方策を検討するものである。これをもって沖縄観光の魅力を高めるととも に、県民が自らの食文化を顧みてそこに自尊心や郷土意識を見出すことで、沖縄を心身ともに 元気にすることを究極の目標とする。 ●本調査の目的と流れ 全国的に余暇活動における外食の人気は高い 背景 県民のエンゲル係数の高さと外食率の 観光客の沖縄料理への関心の高さと 低さ(那覇市など都市部除く) 観光消費(飲食費)の低さ 飲食ニーズはあるのに県内の業界は対応できていない 外食の魅力を向上し、外食機会を拡大する必要性 対応 飲食店のSWOT分析 戦略 目標 食のエンターテインメント化 食べる+遊ぶ=沖縄の食(料理、文化、雰囲気)をもっと楽しもう! 経営目標 提案 店舗の集合化 店舗のネットワーク化 フードテーマパークの検討 グルメツアーの検討 実現に向けた課題の整理 1 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 ●エンターテインメントの要素 魅せる(見せる) 体験する 競う ・料理を魅せる ・調理過程を魅せる ・空間・雰囲気を魅せる ・芸能(身体表現)を魅せる ・食材の生産・収穫を体験する ・調理・加工を体験する ・食文化を体験(学習)する ・メニュー・味を競う ・食べる量・早さを競う ・値段を競う もっともわかりやすいエンターテインメ ント要素であり、もっとも広く具体化され ている 現時点では飲食店でのサービスは少なく、 観光と結びついた形で実現していること が多い 事前の情報として消費者には重要であり、 訪問・利用する動機になりうる 第2章.エンターテインメント化の焦点――戦略目標と経営目標 外食は余暇活動として人気が高く、全国的に飲食産業は活気がある。しかし、沖縄県では県 民のエンゲル係数が高いというプラス条件を、飲食産業がうまく外食率の向上に結びつけてい ない。また、観光客が沖縄料理に興味を示しているにもかかわらず、飲食部門の観光消費は伸 び悩んでいる。つまり飲食ニーズはあるのに飲食産業が対応しきれていないということである。 その課題として飲食店の経営分析からは、①顧客管理、②サービス充実、③広報力の向上、④ 安定供給・品質管理、⑤雇用環境の改善、⑥後継者育成、⑦ネットワーク強化等が得られた。 これらの課題に対して総合的に効果が上げられる施策を考えたい。注目すべきは、飲食産業 は余暇産業だという理解である。カフェや居酒屋のように食事以外の楽しみやくつろぎの要素 をコンセプトにする店も増えているが、一般の食堂やレストランではこのような意識に乏しい 面が見受けられる。宮廷料理の歴史、健康長寿の要素、チャンプルー性など沖縄料理の個性、 経営者や店舗の魅力等をもっと主張し、消費者の興味を引きこむ必要がある。消費者を飽きさ せないためには、食だけにとらわれず周辺産業を巻き込んで幅広くサービスを提供し、食事す ることが「物語」のひとつを構成しているような動機づけも重要である。とりわけ観光客に対 しては、沖縄らしさをわかりやすく伝え、需要に沿ったサービス提供、商品開発、雰囲気づく りに努めることが求められる。したがって、沖縄の飲食産業の戦略目標として「食のエンター テインメント化」を掲げることを提案する。 続いて経営目標について検討する。SWOT 分析では、経営改善の意欲があるにもかかわらず、 資金や従業員の問題で足踏みするという意見があった。逆に言えば、それらの条件がクリアさ れたら、チェーン店の展開など事業拡大にも取り組みやすいということである。また、外部環 境として県外からの沖縄料理の注目が挙げられており、観光客にもわかりやすく沖縄料理の魅 力を伝える工夫が必要である。 店舗を集合化することでこのような課題に対応することができる。集合化で店舗が連携する ことで、融資の信頼性、建設コストの削減等の効果が期待できるし、観光客も一カ所で多様な 食事の選択が可能になる。事業規模が拡大することは、市街地活性化や雇用にもプラスの影響 を与える。 一方、飲食店の多くは個人経営もしくは個人企業経営であり、自分の裁量で経営できること が魅力だと考えている経営者も少なくない。このような経営者は店舗の集合化には消極的であ ろう。また、消費者の嗜好性はそもそも多様なものであり、集合化することですべての需要を 満たすことはむずかしい。観光客でも、沖縄フリークといわれるようなリピーター等は特に、 歩いて店を探すことに楽しみを見出す者、飾らないそのままのサービスを好む者、古民家風の 2 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 建物に安らぎを感じる者など型にはまらないニーズがある。 これらの課題には店舗のネットワーク化で対応できる。商店街や飲食業組合のような既存の ネットワークではなく、店舗同士の共通点を見出して確立するネットワークをイメージしてお り、インターネット等の媒体を用いて情報を交換する・共有するような緩やかな関係性が考え られる。これにより広報や供給、顧客管理等の課題解決が図りうる。 これらの戦略目標と経営目標を掛け合わせると、フードテーマパークとグルメツアーという 具体的な対応策が導かれる。これを本調査における提案事項として詳しく検討する。 第3章.提案1 フードテーマパークの整備 (1)フードテーマパークの特徴 フードテーマパークとは、統一テーマのもと に店舗内の雰囲気を演出し、これを集客装置と 位置づけたうえで、選りすぐりの飲食店を集め て、来訪者が楽しめる店舗運営やメニュー開発 を図る形態のエンターテインメント施設である。 つまり、都市型テーマパークを飲食産業に結び つけたのが、フードテーマパークだといえる。 現在(平成 17 年 1 月)のところ、全国にフ ードテーマパーク・フードコンプレックスは主 なものだけで 50 件あるが、 そのうちの 35 件、 70%がラーメンなど麺食をテーマとしており、 味に個性があって食べ比べがしやすい麺食がフ ードテーマパークを牽引してきたといえる。 ①空間的・デザイン的な特徴 従来のフードテーマパークは、ショッピング センターやアミューズメント等の商業施設のワ ンフロアの全部または一部を占有する場合が多 く、 「横浜大世界」のように単体施設であること は稀である。そのほとんどが集客力の高い市街 地や駅前に立地しており、なかには「池袋ひか り町ラーメン名作座」のように実際の横丁に店 を集積させることもある。 フードテーマパークの店舗構成として、各専 門店を集積させるゾーンがあるのはもちろんだ が、モチーフとなる食品の成り立ち等を紹介す 所在 北海道旭川市 北海道旭川市 北海道小樽市 北海道千歳市 北海道札幌市 青森県五所川原市 宮城県仙台市 栃木県佐野市 埼玉県さいたま市 埼玉県さいたま市 埼玉県さいたま市 千葉県沼町 東京都港区 東京都千代田区 東京都豊島区 東京都豊島区 東京都目黒区 東京都渋谷区 東京都豊島区 東京都豊島区 東京都中央区 東京都立川市 神奈川県横浜市 神奈川県横浜市 神奈川県横浜市 神奈川県横浜市 神奈川県海老名市 神奈川県小田原市 新潟県新潟市 静岡県静岡市 愛知県名古屋市 愛知県名古屋市 愛知県名古屋市 京都府京都市 大阪府大阪市 大阪府大阪市 大阪府大阪市 大阪府大阪市 大阪府大阪市 大阪府豊中市 大阪府豊中市 大阪府堺市 兵庫県明石市 広島県広島市 香川県高松市 福岡県福岡市 福岡県北九州市 福岡県北九州市 福岡県久留米市 熊本県熊本市 名称 あさひかわラーメン村 拉麺浪漫街 小樽運河食堂ラーメン工房 北海道ラーメン道場 札幌ら〜めん共和国 津軽ラーメン街道 ラーメン国技場仙台場所 拉麺浪漫館 らーめん七福人 ラーメンアカデミー ラー戦場 千葉ワンズモールラーメン劇場 台場小香港 ラーメン激戦区東京編 アイスクリームシティ 池袋餃子スタジアム 自由が丘スイーツフォレスト ヌードルカフェ麺喰王国 池袋ひかり町ラーメン名作座 東京シュークリーム畑 ラーメン国技館東京場所 グランデュオ立川中華街 新横浜ラーメン博物館 横濱カレーミュージアム 横浜大世界(DASKA) ラーメン甲子園 全国ご当地ラーメン処 小田原城下らーめん宿場町 ときめきラーメン万代島 清水すしミュージアム 名古屋・澤麺通り らーめん哲人館 大須中華街 京都拉麺小路 なにわ食いしんぼ横丁 道頓堀ラーメン大食堂 大阪ヌードルシティ浪速麺だらけ 浪花餃子スタジアム 道頓堀極楽商店街 千里中華街 千里ラーメン名作座 泉ケ丘ラーメン劇場 明石ラーメン波止場 らーめん横丁 七福人 高松拉麺築港 ラーメンスタジアム フードパオ 小倉らうめん横丁 大陸麺ロード ラーメン城下町 ジャンル ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 中華 ラーメン・麺 デザート 餃子 デザート ラーメン・麺 ラーメン・麺 デザート ラーメン・麺 中華 ラーメン・麺 カレー 中華 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 すし ラーメン・麺 ラーメン・麺 中華 ラーメン・麺 複合 ラーメン・麺 ラーメン・麺 餃子 複合 中華 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 複合 ラーメン・麺 ラーメン・麺 ラーメン・麺 開業年 1996 年 8 月 2004 年 4 月 2001 年 4 月 2002 年 7 月 2004 年 8 月 2004 年 2 月 2003 年 9 月 2003 年 4 月 2002 年 7 月 2003 年 11 月 2003 年 12 月 2003 年 11 月 2000 年 12 月 2001 年 4 月 2003 年 7 月 2003 年 7 月 2003 年 11 月 2003 年 12 月 2004 年 2 月 2004 年 7 月 2005 年 1 月 1999 年 4 月 1994 年 3 月 2001 年 1 月 2003 年 11 月 2004 年 7 月 2002 年 4 月 2004 年 3 月 2004 年 4 月 1999 年 10 月 2002 年 12 月 2003 年 7 月 2003 年 12 月 2003 年 11 月 2002 年 7 月 2003 年 9 月 2003 年 10 月 2004 年 2 月 2004 年 7 月 2002 年 5 月 2004 年 6 月 2002 年 10 月 2003 年 12 月 2003 年 5 月 2004 年 3 月 2001 年 12 月 2003 年 4 月 2003 年 7 月 2003 年 6 月 2003 年 1 月 る資料展示ゾーン、土産品を扱う物販ゾーン等から構成されており、全体があるテーマで統一 された空間となっている。 店舗デザインとしては、その多くが昭和 30 年代前後の商店街の街並みを再現するという空 間演出を導入している。しかし、単純に「古い」 「懐かしい」だけでは集客効果は継続しない。 3 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 空間演出とは単なる形のデザインではなく、文化、歴史、生活等の様々な要素から構成される ものであり、それらを表現するには、ある「物語」に沿った雰囲気をつくらなければならない。 施設全体のコンセプトやテーマ性をより明確に打ち出すことで、個店を超えたにぎわいづくり やイメージアップを図るのである。このとき、 「過去はこうだった」というような事実に根ざし たリアリティよりも、むしろ「過去はこうあってほしい」というデフォルメされた雰囲気を提 供することが重要になる。 このような考え方は、デザインそのものが単独で商品価値をもつような時代ではないとの認 識に立つもので、集客の要素と消費の要素を切り離している点が特徴である。集客は「非日常 性」と「物語性」に則った環境装置が行い、この装置は開発者側が用意し、テナントは開発者 の定めた狙いに合わせた商品計画を立てる。来訪者はこのマグネット装置に引き寄せられ、そ こに集積したテナント店舗で消費するという仕組みである。 ②楽しみの仕掛け フードテーマパークではハード面ばかりでなく、ソフト面にも楽しみの仕掛けをいくつか用 意している。例えば、その地域の食文化を学んだりするような機能を備えているところも少な くなく、総体として料理や食材、それらの時代背景について学習できる・体験できることもフ ードテーマパークの魅力だといえる。 単に「ご当地ものを揃えました」というのではなく、他地域と比べてどちらが優れているか を競うことで、日常に埋没しがちな郷土の味を非日常的な素材に転換することができる。最近 のフードテーマパーク(特にラーメン)に多いのが、出店者同士を競わせるランキング方式・ ノックアウト方式の運営である。全国から集められた調理人が、同じ条件で消費者により採点 されるものであり、自分の腕だけでなく、地域を背負った闘いとしての側面も有している。 ホームページ上でも人気投票による入居店舗のランキングの発表があり、これにはクーポン 券やグッズのような特典がつけられる。また、施設が扱う料理ジャンルに関する新メニューコ ンテストも同じく、消費者の参加を前提としている。施設によっては調理過程をライブ映像で 配信することが行われているが、これはオープンキッチン型の飲食店舗をビジュアル化したも のだといえる。同じく施設からの配信情報でいえば、メルマガを発行し、購読者を擬似的に住 民登録するなどの顧客管理を図っているところがある。 (2)フードテーマパークの具体的な事業イメージ ①利用者の設定 フードテーマパーク整備の目的から評価すると、沖縄観光の魅力向上につなげるという点で は観光客が主なターゲットとなるが、飲食産業の底上げを図るという点では県民、観光客とも に重要である。フードテーマパークにとっての最適スケジュールは以下のように考えられる。 • 平日の昼食時間は県民利用をベースに、時間差で観光客を受け入れる • 平日の夕食時間は観光利用を多く引き込みつつ、県民のさらなる利用を開拓する • 休日は県民利用でほぼ充足すると思われるが、観光利用にも対応する • 昼食から夕食までの時間帯は、サイドメニューを充実して、主婦や引退者、学生のよう に比較的時間に余裕がある利用者を取り込む 4 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 ②事業内容の検討――料理のジャンル設定 沖縄にも沖縄そばという独自の麺文化があり、ラーメン系施設の特性がそのまま該当するこ とから、フードテーマパークでこれを取り上げる妥当性は高いといえる。その場合、店舗数は 施設規模に合わせて 6〜10 件ほどが適当かと思われ、それも老舗の名店、味の評判店、勢い のある新興店等のバリエーションで構成されるのがよい。重要なのは、 「普段は遠くて行けない あの店のそばが味わえる」という希少性であり、宮古・八重山を含む県内各地のそばが一堂に 会す形式が必要とされる。できれば県内外のラーメン店等もテナントに加え、 〈ご当地の味対決〉 や〈沖縄そば VS ラーメン・中華そば〉という闘いの構図を持ち込むと、エンターテインメン ト性がさらに高まるだろう。 それ以外には、沖縄料理全般のフードテーマパークという展開も考えられる。宮廷料理に始 まり、健康料理、家庭のチャンプルー料理、沖縄そば、ぜんざい、ステーキ、ファストフード、 タコス等の在来で育んできた料理、外来を受け入れた料理をすべて味わえる空間を創出すると いうもので、既存のフードテーマパークのなかでは、大阪はじめ関西の老舗と名物食をテーマ とした「なにわ食いしんぼ横丁」の考え方に近い。 以上を整理すると、次の 2 点が料理ジャンルに関する選択肢として考えられる。 • 沖縄そばに特化したフードテーマパークの展開 • 沖縄料理全般のフードテーマパークかつミュージアム的な展開 ③整備タイプと配置の検討 フードテーマパークは、商業施設のフロア貸し 切りか自前ビルかの「ハコモノ型」 、商店街の一画 を再整備した「横丁型」がある(分類は試案) 。一 般的には、ハコモノ型は商業施設として収益を重 視する傾向にあり、横丁型は市街地の活性化との 関連が濃厚である。 横丁型については居抜き店舗など既存ストック フードテーマパーク候補地の条件 ①官公庁やオフィス、学校、ショッピ ングセンター等の集客施設が集まる ②広い駐車場を確保できる ③モノレール、バス等の乗降客が多い ④観光客のアクセス性にも便利 ⑤街に活力がある の活用が事業メリットであるため、中心市街地や商店街を候補として、かつ交通の便がよく、 ある程度の集客力があるところが対象となる。那覇市の栄町市場や桜坂社交街のような通り、 沖縄市の一番街や銀天街、中の町のような通りが、空間的な一体感もあり安心して歩けるとい う点で可能性を見出せる。 ハコモノ型の候補地について、まず新規に建物を整備する場合、集客力が高い場所が基本と なる。那覇市の天久新都心が大きなアドバンテージを持つだろう。とりわけ注目したいのが、 那覇空港での整備の可能性である。観光客を中心に乗降客が多く、駐車場が広いだけでなく、 モノレールで結ばれており、交通面の基盤は整っている。消費需要についても、観光客には発 着までの空き時間に「もう一食を!」をアピールできるし、モノレールを使っての県民利用や、 空港関係者の日常的な昼食利用が期待できる。整備には PFI を活用し、①民間企業がワンフロ アを自社活用することを前提に国際線ターミナルを整備する、②所管である国土交通省から賃 貸料を受け取りつつ自社活用としてフードテーマパークを運営する、という形が考えられる。 国内線ターミナルの飲食店舗との共存が問題となるため、ミュージアム機能を付加して、沖縄 の食文化のガイダンス的な役割を担う。 既存ストックを活用する場合は、整備コストが安くなるというメリットを享受できる。確実 5 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 な収益を第一にするのであれば、集客力が高い商業地の大型店舗に入居するのがよい。だが、 市街地活性化や経済振興の観点からフードテーマパークの誘客効果を周辺に波及させることも 政策的な課題である。県内では那覇市泊の「とまりん」や沖縄市中央の「コリンザ」等の公共 整備施設、経営再建中のダイエー跡ビル等が候補地として挙げられる。 ④デザイン・空間演出の検討 ■沖縄らしさの演出 施設内で昭和レトロの街並みを再現することについて検討する。フードテーマパークには鮮 度の高い話題性が必要だが、感動は徐々に薄れてゆくもので、仕掛けの効能が続かないと話題 性を持続できない。それに県内では、イオン南風原店「ゆいまーる通り」が同じコンセプトで 整備されており、消費者に対する新鮮さのアピールに欠けるきらいがある。 かつての街並みを再現したフードテーマパークを整備するならば、感動が続くように時代設 定を定期的に更新していくことが求められる。例えば、琉球王朝風〜伝統的集落風〜戦後の基 地門前町風といったテーマに沿って、当時の時代状況を再現する、毎年、内装はもちろんメニ ュー、従業員の服装、芸能や娯楽等の仕掛けをリニューアルしていく。 それ以外に沖縄らしさの演出が可能だろうか。沖縄の観光資源を確認すると、海であり亜熱 帯の自然である。一昔前に米国で流行った「レインフォレストカフェ」では、その名(=熱帯 雨林)のとおりの店内デザインが施されており、象やワニの動く模型をいたるところに配置し、 ジャングルのなかで食事をしている雰囲気を売り物にした子ども向けレストランである。例え ばマングローブや亜熱帯森林、サンゴ礁、干潟など沖縄の自然を忠実に模造した空間全体のな かに、バンガロー風に飲食店を配置し、屋外で飲食しているような雰囲気をつくりだすことで 来店動機を高めることができる。施設内の移動を小型のケーブルカーにしたり、パークレンジ ャーの格好をした店員が応対するという演出があってもよい。 ■滞留空間の創出 フードテーマパークの施設コンセプトを表現する場として、コモンスペース(共有空間)は 非常に重要である。フードテーマパークに多様な価値を持たせるため、交流やコミュニケーシ ョンのための空間を組み込むことを提案する。食べた後はゆっくり落ち着いて同伴者と会話し たいのが消費者心理であり、これを無視するとリピート率は高まらない。店舗の外に充実した 休憩スペースを設け、各店の消費者が共通して利用できるようにするのがベターである。 単に休憩スペースにするのではなく、イベント開催できる交流空間として整備するのがよい。 琉球舞踊や伝統芸能の披露(組踊のような本格的な芝居にも対応したい)、沖縄発インディー ズ・ミュージシャンのライブ演奏、お笑いライブ、レストランウェディング等に対応すること が考えられる。ブライダルとの連携はとりわけ検討すべきであり、かつての宮廷式披露宴や仏 前での披露宴をメニュー化し、沖縄でのリゾートウェディングに多様性を持たせることも、観 光施策として重要である。 ■コミュニケーションや体験 最近オープンキッチン(調理場が見える造り)を採用する店が増えている。オープンキッチ ンの活気は店全体のにぎわい感を強調し、調理人の仕事ぶりは舞台役者のようなパフォーマン ス性を備えている。コックと会話することで顧客に清潔感、安心感が伝わる。このような劇場 的な演出をフードテーマパークでも採用すべきである。コミュニケーションという要素をさら 6 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 に突き詰めると、セルフクッキングという答えが導かれる。子どもたちの調理体験=沖縄の食 文化学習にも活用できれば、公益的な意義も見出すことができる。 公設市場の機能をより洗練された形で引き継ぎたい。施設内には市場のように食材が陳列さ れたコーナーがあり、利用者はここで食材を買って、好みの店に行き調理してもらう。食材だ けではなく、調味料やメニューの加工調理品、容器、調理道具までを商品に含めてもいいし、 さらには店内の調度品や装飾品、店員の服装(かりゆしウェア)についても、専門店とディス プレイ契約し、販売(通販含む)の手続きを代行するという展開も考えられる。このような多 角的なショッピングが可能なように、購買意欲をくすぐる陳列、便利な利用動線等の空間配置 に配慮する必要がある。 ⑤運営・販売促進の検討 ■提供するサービスの質 沖縄県のフードテーマパークに求められるサービスとは何であろうか。古きよき味を懐かし むタイプのフードテーマパークの場合、洗練されたサービスよりも昔ながらのサービスが好ま れるに違いない。ただし、それがナチュラルに出せる人材を確保するのはむずかしく、したが って接客オペレーションには幾分なりとも演技的な要素が必要になるが、これをマニュアル化 する方がよいかどうかは意見が分かれるだろう。 そうではなく、コンシェルジュ(仏語で「案内人」 )という形で顧客満足度を高める可能性を 考えてみたい。従業員とは別に、地域の高齢者を有償ボランティアとして活用し、フードテー マパークの施設案内を務めてもらうプランで、奉仕型のサービスではなく、むしろ知識を伝授 するという関係性が求められる。これによって利用者が求めていた接客とのギャップが埋めら れるし、高齢者の生きがい創出としても機能することが期待される。公設市場でみられるよう な「もやしのひげ取り」の作業を高齢者ボランティアにやってもらうのも空間演出のひとつで あり、さらにそれを消費者が体験できるようにすれば、より満足度が高まるだろう。 フードテーマパークに進出するときは支店として出店するわけだが、零細経営の飲食店の場 合、本店の味が出せる調理人が十分にいないという問題がある。沖縄の飲食業界ももっと真剣 に後継者育成や暖簾分けについて考える必要がある。フードテーマパークでそうした調理人育 成の機能を備えることが望ましく、支店を切り盛りするなかでで味の完成度を高め、店の経営 を学ぶというインキュベート店舗を含ませることも課題になるだろう。 ■楽しさの仕掛け 沖縄でも味比べなどランキングや競争の要素をフードテーマパークの運営に導入するのがよ いだろう。ただし、風評が広がりやすい狭い県土であるため露骨なバトルは好ましくなく、む しろ消費者同士がランキングを楽しむ程度の展開が望ましいと考えられる。そのために重要な ツールがインターネットであり、各店がホームページを充実させるとともに、フードテーマパ ークとしても、クイズやメニュー公募など顧客参加型のコンテンツを中心にした独自のサイト を立ち上げる必要がある。 食べることが癒しの一部であるのなら、マッサージやエステ等の入居を促したりフットバス 等の設備を備えるなどして、よりトータルな癒し機会をコーディネイトすることも考えられる。 フードテーマパークの黒字経営には県民の広い利用が欠かせない。もっとも手軽な県民の利 用促進策はクーポン券や割引券、ポイントカードの発行である。もっと大掛かりな県民あげて 7 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 の利用促進策として、小学生の給食利用デイを設けることと、昼休みを長くすることが考えら れる。特に後者は、沖縄の美徳であった時間への寛容さ(ウチナータイム)が失われつつある 現在、政策として取り組む意義は大きい。 第4章.提案2 沖縄グルメツアーの開発 (1)グルメツアーの実践事例とその効果 フードテーマパークが家業を企業に発展させるためのアイデアだとしたら、グルメツアーは 家業を家業のままレベルアップする方向線上に位置している。また、グルメツアーはリラック ス効果、レクリエーション効果など余暇活動の一環としての意義が見出される。 ●グルメツアーの効果 経営者の視点 売上増 ブランドイメ ージの構築 個店同士の相 互補完による 関係性の構築 周辺商店等へ の消費誘導 消費者の視点 味覚体験の機 会拡大 探究心の充足 (見知らぬ食 文化の発見) 経営者や参加 者との交流 グルメツアーという集客ツールを得ることで販路の拡大が図られ、消費 者の増加すなわち売上の増加が図られる。情報誌やテレビ番組に取り上 げられ観光客の利用が増えることで、売上を急激に伸ばす例がしばしば みられる。 グルメツアーが各種媒体で宣伝されることは効率的なセールス機会で あり、店の認知度が高まる効果が期待できる。パンフレット等への露出 が増えると、無意識に観光客にも紹介される料理という格付けが図られ る。一般食堂にとっても「老舗」や「大衆の味」等の評価が定着する。 グルメツアーで飲食店が結ばれることは、店舗の経営者同士のネットワ ーク強化にもつながる。例えば、顧客情報を共有したり割引券を発行し たり口コミで紹介したりなど、互いの業績向上に結びつく対応を図るこ とが可能である。 飲食店が商店街のマグネット効果となった例は多く、飲食店に人が集ま れば、その前後に周辺の商店で買い物をする消費者流動が期待できる。 グルメツアーは通常の消費圏の外からの客であるため、商店にとっては 顧客の拡大、非日常の買い物による客単価の増加などの利点がある。 多様な飲食店をつなげたりテーマ性のある食べ歩きを行うことで、沖縄 料理に対する観光客の認識を改める機会になる。また、収穫体験や食材 調達など飲食と関係する活動をツアーに取り入れることで、より深い味 覚体験が味わえる。 観光客は少しでも変わったもの、過去の面影を残すものを選り好みして おり、飲食の場面でもそうした非日常的要素を、自らが探し出すことに 満足感を見出している。グルメツアーには観光客のこうした知的好奇心 を満たす役割が求められる。 グルメツアーは通常の飲食行動よりもコミュニケーション機会が多い。 ツアーに参加すること自体が食に関する自分の興味の表明であり、同じ 趣味の持ち主である参加者同士では会話が弾みやすい。食べ歩きが高じ て、その情報をインターネットで公開し、掲示板やメーリングリスト等 で情報を交換し合うことはよく行われている。 (2)沖縄県におけるグルメツアーの可能性 ●何を楽しむかによるグルメツアーの分類 要素 魅せる (見せる) ツアータイプ キュイジーヌ型 ロケーション型 店舗空間型 芸能鑑賞型 概要 宮廷料理などの伝統要素とフレンチやイタリアン、中華の調理技 術をミックスして、味付けのみならず盛り付けや色彩、器等の面 でも高級感を演出した飲食店が対象になる 眺望に優れていたり自然環境と一体化したりなど、飲食店の立地 環境に特徴があり、そこにいることで癒し効果が得られるような 飲食店が対象になる 古民家を改造したり、石垣や石畳、琉球庭園等を再現したり、沖 縄らしい景観を内装で再現したりなどの伝統的な空間に特徴が 見出せる飲食店が対象になる 料亭や民謡酒場のように、飲食の合い間に伝統芸能を鑑賞する機 会を設けた飲食店が対象になる 8 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 要素 体験する ツアータイプ 生産・調理体験型 健康料理体験型 リラックス体験型 地元交流体験型 競う 食べ歩き型 B級グルメ発見型 有名人紹介型 価格限定型 概要 食材の収穫や調理を体験させる農家レストランのような飲食店、 市場や漁港で買物してからの調理教室、製塩工場や酒造所の体験 見学等が対象になる 地元の食材、有機栽培の食材等を用いて、安心・安全な料理を提 供する飲食店、薬餌効果を明示した飲食店等が対象になる 温浴、マッサージ、エステ、森林浴、ネイルアートなどリラック スできる活動プログラムと組み合わせて、上記のロケーション型 ツアーの飲食店を巡ることが想定される グルメツアーの枠を超え、生活全般に関して地元住民と交流する プランであり、案内ガイド、農家民宿、伝統行事の体験等が想定 される 沖縄そばやぜんざいなどメニュー限定型の食べ歩きと、豆腐や田 芋など食材限定型の食べ歩きが考えられる。一日に何食も食べる 暴食にバトルの要素が感じられる。 観光ガイドブックには載らないようなディープな飲食店が対象 で、料理(珍味)や店舗デザイン、立地、接客サービスなど一癖 ある飲食店が対象になる テレビや情報誌等で紹介された有名人ご用達の飲食店が対象に なる。有名人の逸話、ライフヒストリー等も含めて、その足跡を なぞることに意義を見出す ツアー期間中に上限いくらまでという価格設定をして、その範囲 内でどういう料理を食べたかを競うことに意義を見出す 以上の可能性を念頭においたうえで、本調査なりのグルメツアーの具体像を例示したい。キ ュイジーヌ型、ロケーション型、芸能鑑賞型、収穫・調理体験型、健康料理体験型を組み合わ せて、世界遺産を巡りつつ、琉球王朝ゆかりの宮廷料理を楽しむグルメツアーである。このツ アーの売りは平成 11 年に世界遺産登録された史跡空間での夕食会である。これは平成 12 年 の九州・沖縄サミットで、首里城北殿が首脳社交夕食会の場に選ばれ、沖縄料理をアレンジし た晩餐がふるまわれた事実を継承するものである。 一日目 ①昼食 ②首里城公園 料亭 および周辺 ⑤市場探訪 ⑥夕食 ③泡盛酒造所 ④壺屋 やちむん通り ⑦民謡酒場 調理体験 二日目 ⑧朝食 ⑨斎場御嶽 ⑩モズク養殖 ⑪昼食 カーサ弁当 ・垣花樋川 見学 南部のカフェ ⑫座喜味城跡 ⑬勝連城跡 ⑭中城城跡 ⑮夕食 世界遺産晩餐 ■世界遺産晩餐会のイメージ 最終目的地の中城城跡では、夕暮れから宵のうちにかけて屋外での夕食会を開催する。可能 なら城内の一の郭、二の郭、三の郭のいずれかを会場としたいが、無理ならば裏門の外にある 広場スペースでも十分に対応できる。テーブルの周りにはかつての冊封使行列で用いられた赤 涼傘・黄涼傘を立て掛け、炬火による照明演出をし、御座楽を演奏するなどして、琉球王国風 9 食のエンターテインメント産業創出に関する調査研究 概要版 の雰囲気を漂わせたい。 供する料理はサミット夕食会と同じ献立で、近くのホテルレストラン等で一流シェフが調理 する。ゆくゆくは宮廷料理をアレンジした料理もメニューに加え、こうした歴史空間で食する ことと合わせた食のスタイルを「オキナワン・キュイジーヌ」として発信したい。途中、琉球 衣装に身を包んだシェフが現れ、料理やその食材の説明をするという演出があってよい。中城 城跡は現在県営公園としての再整備が進められているが、公園区域の目立たない場所に番所風 の木造施設を設置すれば、雨天時にも対応できる。 第5章.沖縄県の飲食産業の振興課題 沖縄の飲食産業が取り組むべき課題および振興策として考えられる事項を整理する。 ●飲食産業の振興課題の整理 ホームページによ 沖縄の食文化や飲食事情を総合的に興味深く伝える専用ホームページを立ち上げる。 る情報提供 沖縄料理の歴史、食材の種類、栄養的特徴、レシピをはじめ、前述したような占い、 クイズ、コンテスト等のエンターテインメント情報、さらには有名人の推薦の言葉、 調理人の苦労話、各地域の飲食事情、トレーサビリティ情報や生産地の声などが考え られる。同時にリンク機能・検索機能が充実したポータルサイトとしての機能を備え なければならない。 新しいメニューの 世界の食習慣や沖縄の伝統食から題材を得てメニュー化する営業努力も必要である。 開発 メニュー開発は個店での職人的な取り組みもよいが、食材をテーマにしたコンテスト など消費者参加型で進めることにも意義が見出せる。エンターテインメント化のため には、料理そのものだけでなく、消費意欲をくすぐるような料理名も公募するなどの 対応を図りたい。 朝食、デザート等 沖縄の飲食業界に足りないのは朝食サービスであり、朝食を抜くかコンビニで惣菜や のサービス強化 お菓子を買っている観光客に利用してもらう。県民ニーズも大きいと予想され、特に 独身者などには、低価格で早く食べられる朝食メニュー(例えば菜飯や豚飯のような 簡単な料理に汁物や副菜をつけたもの)を 300 円を切る値段で販売すればマーケッ トとして確立できると考える。 食文化の継承(儀 食文化は沖縄県の貴重な地域資源であり、伝統的な食習慣に意識的になることは、飲 礼食の商品化) 食全般への関心を高め、ひいては消費拡大につながるという連鎖が予想される。沖縄 には伝統行事が比較的よく残っており、その機会に食べられる料理をキャンペーンし て販売拡大を図ることは、食の沖縄のアピールにもつながる。 接客サービスの向 消費者は味だけではなくサービス、雰囲気、デザインなど飲食店の総体を楽しんでい 上 るのであり、特にサービスは教育以外の方法では向上しないことから、体系的な取り 組みが必要とされる。FOR ではなく WITH の考え方が接客サービスの基本となるべ きであり、このような大目標を業界団体が掲げて、消費者や各飲食店に広報する。 資格制度など人材 従業員の質の向上には、収入、キャリアアップ、休日の趣味活動など各人の働く目的 育成 を把握し支援することが必要で、マネージャー的人材の確保や労働基準の充実が求め られる。販促には職人的なシェフの料理への思い、修行時代、調理哲学等の物語的情 報の役割が小さくなく、沖縄料理の調理人の資格認定制度を独自に設けるなどして人 材を確保し、積極的にメディアに露出する(売り込む)などの戦略をとりたい。 食 材 の 安 定 供 給 県内でつくった農水産物を県内で消費するためには、地産地消型の流通システムを確 (生産から流通に 立しなければならない。ひとつは、生産者が直接食材を提供する飲食店の数を増やす 至るルート開拓) こと、もうひとつは、各地域にある生産直売所の機能を拡大することである。こうし た生産直売所がコミュニティレストランを併設するような動きがあってよい。 融 資 制 度 の 充 実 飲食店を独立開業する場合には資金が必要である。飲食店開業を支援するための情報 (開業しやすい環 プラットフォームが必要な時期にきている。例えば、居抜き店舗の空き情報やフラン 境づくり) チャイズ募集の情報、融資情報、さらに事業計画書の作成手順等を網羅したサイト情 報を、商工会や商工会議所など産業振興に関わる団体のホームページにリンクさせ、 開業希望者への便宜を図りたい。 食の総合的プロデ 消費者ニーズ等の調査研究を行い、需要開拓や経営改善にかかる情報を提供する/食 ュース組織の設立 文化の啓蒙や食育などの活動を担い、飲食産業への興味を喚起する/飲食店に経営指 導、衛生指導、デザイン指導、メニュー開発指導等を行う/起業支援、従業員の教育 研修、人員採用の指導、アルバイト・パートの雇用調整等を図る/飲食店に関する情 報を発信し、希望者には案内サービスを提供する/飲食産業の振興に関わるイベント を企画・運営する/飲食店(経営者)同士の親睦、関連産業との業務提携を図る/食 材の供給体制を管理し、また廃棄物やリサイクルに対する指導を行う 10
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