新入生の皆さんへ - 成蹊大学 理工学部 システムデザイン学科

新入生の皆さんへ
— より充実した学びのために —
成蹊大学 理工学部
エレクトロメカニクス学科
http://www.me.seikei.ac.jp
2011 年度版
電子版は上記 Web ページの左下「在学生の皆さんへ」から閲覧可能
目次
1
はじめに
1
2
工学デザイン教育とは
1
3
学科の教育体制
3.1 何を学ぶのか . . . . . . . . . . . . . . . .
3.2 マルチコース制による複合専門知識の習得
3.3 プロジェクト型科目による理論の実践 . . .
3.4 学生主導プロジェクト . . . . . . . . . . .
3.5 進級する上で重要となる科目区分 . . . . .
3.6 学科独自の設備 . . . . . . . . . . . . . . .
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どのように学んでゆくか
4.1 大学生に求められる最も大切なこと
4.2 1 年次 . . . . . . . . . . . . . . . .
4.3 2 年次 . . . . . . . . . . . . . . . .
4.4 3 年次 . . . . . . . . . . . . . . . .
4.4.1 マルチコース配属 . . . . . .
4.4.2 研究室配属 . . . . . . . . .
4.5 4 年次 . . . . . . . . . . . . . . . .
4.6 英語の重要性 . . . . . . . . . . . .
4.7 留年で失うもの . . . . . . . . . . .
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研究室での活動
5.1 研究室紹介 . . . . . . . . . . . . . . . . .
5.1.1 機械システムデザイン コース . . .
5.1.2 エレクトロニクスデザイン コース .
5.1.3 ロボティクスデザイン コース . . .
5.1.4 経営システムデザイン コース . . .
5.2 大学院 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
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就職について
15
7
教員一覧
17
はじめに
1
皆さん,入学おめでとうございます.
成蹊大学 理工学部 エレクトロメカニクス学科は,時代に即したよりよい教育を実現するため
2011 年度より教育体制を刷新しました.その狙いは「工学デザイン教育の実践」です.皆さんに
とっては聞き慣れない言葉かも知れませんね.そこでこの小冊子では,当学科がどのような教育
をしようとしているのか,そのためにどのようなカリキュラムを用意していて,それを皆さんが
どのように学んでゆくべきか説明をします.
工学デザイン教育という理念を実現するため,我々教員は相当な議論や試行錯誤を積み重ねて
教育体制を構築してきました.どうか皆さんも本冊子でその考えを理解し,我々教員と考えや価
値観を共有し,大学での学びを将来の希望へと結びつけて下さい.
工学デザイン教育とは
2
「工学デザイン教育」とは,
「必ずしも解が一つでない問題に対し,種々の学問・技術を統合し
て実現可能な解を見つけ出す力を引き出す教育」と定義されます.
「デザイン」と聞くと洋服など
の美的なデザインを思い浮かべるかも知れませんが,工学ではむしろ「設計」や「立案」といっ
た意味に捉えます.
皆さんがこれまで取り組んできた試験問題はほとんどの場合,正解は一つでしたね.しかし,社
会で直面する問題は正解が一つでない場合がほとんどで,場合によっては正解が存在しないこと
すらあります.例えば,
「安全なクルマ」を作れと命ぜられたとしましょう.
「安全なクルマ」の実
現方法は一つではなく,例えば次のような方法が考えられます.
•
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•
•
•
ぶつかっても人が怪我をしないよう車体を工夫する.
ぶつからないように走行を自動制御をする.
長時間運転しても疲れにくい設計をする.
速度が出ないようにする.
人とクルマがぶつからないような道路インフラを作る.
そして,それぞれの方法の実現にもまた様々な方法があります.
実社会では,このように無数にある解決方法から,コストや時間など他の様々な要素を考えな
がら,現実的な解決策を見出して実現してゆく能力が求められます.このような問題解決能力を
「工学デザイン教育」を通して身につけさせ,実社会で活躍できる人材を輩出することが当学科の
目的です.
少し話が逸れますが,屈強な体を作るには何が必要でしょうか?それには二つ重要なことがあ
ります.一つは十分な栄養をバランスよく摂ること,もう一つは運動して体を鍛えることです.高
い問題解決能力を身につけるための「工学デザイン教育」においても,この二つに相当すること
が重要になります.まず「栄養」に相当するのは専門知識や技術です.当学科で学ぶ専門分野は
後で詳しく説明するように機械工学,電気電子工学,ロボット工学,経営工学であり,産業界で
必要となる基盤技術をバランスよく網羅しています.では,
「運動」に相当することは何でしょう
か?当学科では,正解が一つでない問題に実際に取り組む「プロジェクト型科目」で問題解決能
力を鍛えてゆきます.
次の節では,
「工学デザイン教育」を実現するために当学科のカリキュラムがどのように構築さ
れているのか詳しく説明します.そして第 4 節では,そのカリキュラムを入学から卒業までどの
ように学んでゆけばよいか考えてみましょう.
1
3
学科の教育体制
皆さんが大学で学ぶ科目は大きく分けて,
「全学共通科目」
(成蹊教養カリキュラム)と「専門科
目」があります.この冊子では「専門科目」に絞って説明をしてゆきます.
3.1
何を学ぶのか
まず,我々が講義で教える内容について説明しましょう.これは,
「体を作る」ことで言うと「栄
養」に相当します.
当学科で学ぶカリキュラムは機械工学,電気電子工学,ロボット工学,経営工学という 4 つの
学問分野から成り立っています.これらの学問分野はそれぞれ奥が深く,そのため,従来の大学
の多くはそれぞれが独立した学科になっていました.特定の学問分野を深く追求することは先端
的な研究開発を行う上では非常に重要です.その一方で,実際に社会で直面する問題はきれいに
学問分野ごとに切り分けられているわけではありません.例えば,自動車を例に取ってみましょ
う.自動車が関連する学問分野というと機械工学を思い浮かべるかも知れませんが,最近の自動
車は数百というコンピュータが搭載されるほど電子制御が進み,電気電子工学の知識も不可欠と
なっています.また,自動車を販売して利益を出すには経営工学,生産の自動化にはロボット工
学の知識も重要です.このように実際の問題は複数の分野が有機的に絡み合っているのです.我々
の学科が複数の学問分野から構成されている意義もそこにあります.4 つの学問分野を横断的に学
ぶことで対処できる問題も幅広くなり,特に製造業,ソフトやサービス開発を行う企業において
必要とされる専門知識を身につけることができるのです.
しかし,それぞれ単独で一つの学科になるような 4 つの学問分野を単に足し合わせただけでは,
カリキュラムが膨大になる上,焦点の定まらないものになるでしょう.そこで我々は,実際の企業
活動において技術者に求められる専門知識を抽出し,それを基礎から学んでゆくためのカリキュ
ラムを体系化しました.それが,図 1 に示すカリキュラム体系図です.
企画
応用
設計
評価
生産
統合化設計
コンセプトデザイン
統合化ものづくり
理論設計
感性評価
CAE
製図・CAD
加工・製作
計測制御
生産・利益管理
ロボティクス
メカトロニクス
エレクトロニクス
応用力学
販売
データ処理
エネルギー
電力
プログラミング
基礎物理学・化学
数学
基礎
コミュニケーション能力
倫理・科学全般
先端研究
図 1: カリキュラム体系図(学科 Web ページ ⇒「カリキュラム」)
http://www.me.seikei.ac.jp/curriculum/
2
図中の四角い枠は学科で教える科目の細分化された分野を表しています.図はそれらの分野が
企業活動においてどのような位置付けになるのかを横軸に,また,学問として基礎か応用かを縦
軸に分布させ視覚化したものです.図の横軸は「企画」から「販売」に至るまでの企業における
一連の活動です.モノの製造やソフトやサービスを開発する企業では,まずどのような製品を販
売するか「企画」します.そして,所定の機能を実現したり,性能を満足するような「設計」を行
い,それが条件を満たしているか「評価」をします.それがクリアできれば「生産」に入り,最終
的には「販売」をしてコストを回収します.この図から各分野または科目が実社会でどのように
役に立つのか,基礎学問か応用かがわかります.また,実社会での活動にどのような科目が関連
しているのかを系統的に把握できます.
例えば,一番上の横軸にある「生産」について着目してみましょう.モノの生産に関連する最
も応用に近い分野は「加工・製作」となります.
「加工・製作」には「ロボティクス」の知識が必要
になり,さらに「ロボティクス」には「エレクトロニクス」,
「エレクトロニクス」には「電力」と
いったように下の方,つまり「基礎」に降りてゆき,最終的にはあらゆる科目の基礎となる「数
学」に行き着きます.
この図中の四角い枠内の分野名は授業科目名を表していませんが,学科 Web ページに掲載され
ている同図では分野の枠をクリックするとその分野に関連する授業科目を調べることができ,さ
らに授業科目名をクリックするとその科目で学ぶ内容の詳細を見ることができ,各授業科目の位
置付けを理解できるようになっています.
4 年間で学ぶ専門科目は履修要項 II-88 の「カリキュラム科目一覧」に掲載されていますが,図 1
を利用することでそれぞれの科目の位置付けを理解するようにして下さい.
3.2
マルチコース制による複合専門知識の習得
前節では 4 分野を横断的に学ぶことの利点を述べましたが,利点があれば欠点もあります.そ
れは専門性が明確でなくなってしまう懸念があることです.念のため断っておきますが,深い専
門性と分野横断的な幅広い知識は同時に成り立たないものではありません.しかし,漫然と講義
を履修していると,自分の専門分野を聞かれても明確に答えられなくなってしまう可能性があり
ます.そこで,我々は複数の専門分野を学べるという利点を活かしつつ,自分の専門を明確にで
きる仕組みを考えました.それが,「マルチコース制」です.
図 2 にその概要を示します.皆さんは 2 年次から 3 年次になる時に図中に示す機械工学,電気
電子工学,ロボット工学,経営工学に関連する 4 つのコースから 2 コースを選択し,3 年次以降は
所属するコースの専門科目を中心に履修をすることになります.各コースには次のような特徴が
あります.
機械システムデザイン コース 自動車,鉄道車両,空調機械,発電機など多くの機械の設計には,
従来の強度や耐久性に加え,近年では環境調和性、快適性なども考慮したシステムとして設
計合理性が一段と求められています。このような社会的要請に応える技術を高度な実験やシ
ミュレーションを通じて修得してゆきます.
エレクトロニクスデザイン コース 深刻化する環境問題に対しエレクトロニクス技術で応えます.
電力供給の安全性,高信頼度,経済性を高めることを目的に電力エネルギーの発生,運用に
関わる省エネルギーシステムをはじめ,次世代太陽電池やプラズマを用いた排出ガスの浄化,
赤外線センサなど研究してゆきます.
ロボティクスデザイン コース 機械,電気電子,情報等の先端技術を結集して新しいロボットを
創造します.そのために,高速で省エネな歩行やハイジャンプをするのに適した脚のデザイ
3
ン,ものの形や人間のジェスチャを認識する眼のデザイン,屋外を走破するロボットの開発
などさまざまな研究に取り組んでいます.
経営システムデザイン コース 優れた機械やシステムをつくるには,高い性能を目指すことはも
ちろんですが,快適に安全に使え,しかも価格が安いことも重要な要件となります.薄型テ
レビ,福祉機器などさまざまな機械やシステムについて,人間の心理的・生理的・身体的な
特性に合わせた設計・評価や効率的な機械加工および生産のしくみについて教育研究してい
きます.
1 年生
2 年生
3 年生・4 年生
成蹊教養カリキュラム
コース共通科目
必修科目
準必修科目
を中心に履修
コース科目,コース共通科目
を中心に履 修
一部,コース科目もあるので注意
4
コ
ー
ス
か
ら
を中心に履修
機械システムデザイン コース
2
コ
ー
ス
選
択
エレクトロニクスデザイン コース
ロボティクスデザイン コース
経営システムデザイン コース
図 2: マルチコース制の概要,3 年次に 2 コース選択(学科 Web ページ ⇒「マルチコース制」)
http://www.me.seikei.ac.jp/multicourse/
それぞれのコースで学ぶ講義科目は,履修要項 II-88 の「カリキュラム科目一覧」の「専門科目」
→「選択科目」→「専門」の分類中にコースごとに明記されています.これらの科目を学科では
「コース科目」と呼びます.所属したコースが皆さんの「専門分野」なのだということを意識して
コース科目を履修して下さい.学科 Web ページに掲載されているカリキュラム体系図(図 1)で
は,各コースのアイコンにカーソルを合わせると関連する分野が示されるようになっており,各
コースで学ぶ科目の位置付けも把握できるようになっています.
このように,マルチコース制では専門性を明確にしつつ複合専門知識を習得することができま
す.2 つの専門分野を組み合わせることによって,単一の専門分野よりも応用分野が広がります.
図 3 にそれぞれのコースを組み合わせると,どのような分野に応用できるかを例示しました.例え
ば,機械システムデザインコースとエレクトロニクスデザインコースを選択した場合,図中「機
械」と「電気」の繋ぎ目にある「風力発電」,
「高速鉄道」,
「電気自動車」がまさに機械工学と電気
工学の複合専門知識が活かされる事例となります.ここに書いてある事例は世の中にある応用分
野のほんの一部です.身の回りのもの,自分の関心あるもの,将来携わってみたいことがどのよ
うなコースの組み合わせが関係するのか想像してみて下さい.
コースに所属する前の 1 年次,2 年次は全コースで共通して必要となる科目を学んでもらいま
す.これらは,
「カリキュラム科目一覧」
(履修要項 II-88)中の「準必修科目」,
「選択科目」の中の
「コース共通科目」が該当します.どのコースに行っても必要となる最低限の知識ですので,しっ
かり学んで下さい.
4
風力発電
高速鉄道
電気自動車
医療機器開発
マイクロマシン
メカトロニクス
介護福祉機器
機械加工
高効率生産
機械
電気
高機能家電
デジタル家電
エンターテインメント機器
経営
ロボット
太陽光発電
グリーンエネルギー
高精細ディスプレイ
バーチャルファクトリー
ファクトリーオートメーション
マンマシンインターフェイス
図 3: コース組み合わせごとの応用分野
3.3
プロジェクト型科目による理論の実践
前節までの説明は「栄養」についてでしたが,本節では「運動」に相当する「プロジェクト型
科目」について説明しましょう.
「栄養」が「運動」によって血肉になるように,講義で学ぶ専門
知識も使い倒して初めて問題解決能力として身につくものと考えています.プロジェクト型科目
では様々な分野の専門知識を必要とし,かつ正解が一つでない課題が与えられますので,試行錯
誤して取り組んで下さい.
「プロジェクト型科目」は講義で学ぶ科目とは別の
プロジェクト型科目
観点からものごとを考える点でも重要です.そのこと
を図 4 を使って説明しましょう.前節までに説明してき
燃費を上げるには?
コストを下げるには?
た専門科目は基礎から応用へ系統的に学んでゆきます.
自動車
例えば,機械工学に関する分野であれば,最も基礎で
応
電装
エンジン
ボディ
…
ある数学から始まり,力学に発展し,力学は更に熱力
用
学や流体力学などへ細分化してゆきます.最終的には,
これらの専門分野が自動車など実際の設計開発などに
用いられます.このことは,図 4 で,下から上に向か
振動 材料 流体 熱
回路
…
う枝分かれで表されています.では,実際に自動車を
基
礎
設計開発する場合について考えてみましょう.
「燃費を
学
力学
電気学
問
向上させる」という命題が与えられたとします.まず
考えられるのはエンジンを改良することですが,エン
数学
ジンには熱力学,流体力学,材料力学,燃焼工学など
様々な科目が関連してきます.また,燃費向上はエン
系統的科目
ジンだけでなく,空気抵抗が減るようにボディを改良
することでも実現できます.このように,実際の問題
図 4: 系統的科目とプロジェクト型科目
は様々な学問分野が「システム」として絡みあってい
るため,それを一旦要素に分解し,それぞれの関係性
を把握しながら要素ごとに必要となる専門知識を駆使して対処してゆく必要があります.したがっ
て,図 4 では上から下の流れで表されるように,プロジェクト型科目は系統的に学ぶ科目とは逆
5
のアプローチを取ることになります.プロジェクト型科目を取り入れるもう一つの大きな意義が
ここにあります.
当学科のプロジェクト型科目には次のような特徴があります.
正解が一つでない課題 学生に創意工夫をしてもらうため,正解が一つでない自由度の高い課題を
与えます.
チームによる取り組み 実社会では多くの場合,組織として問題に取り組みます.そこで,学生が
チームを組んで与えられた課題を解決してゆきます.その中で,リーダーシップ,コミュニ
ケーション能力,調整能力を身につけます.
プレゼンテーション 取り組んだ成果は必ず最後にプレゼンテーションを行います.自分の考えを
人にわかりやすく伝える技術は将来どのような職種に携わっても必要になります.
学生間相互評価 講義では「理論を理解しているか」で成績を評価しますが,それ以外の能力も実
際の問題解決では重要になります.こういった多角的な能力をチーム内の学生同士で相互に
評価します.
具体的なプロジェクト型科目は,履修要項 II-88 の「カリキュラム科目一覧」の「専門科目」→
「必修科目」→「専門」→「プロジェクト型科目」の分類中に掲載されている「システムデザイン
実験 I」,
「同 II」,
「プロジェクト実習」が該当します.また,科目区分上は異なりますが,成蹊教
養カリキュラムの「基礎演習」も当学科ではプロジェクト型科目の要素を取り入れて進めます.以
下にそれぞれの科目について簡単に説明します.表中の括弧内は開講時期を表します.
基礎演習
(1 年前期)
できるだけ重いものを支える構造物を紙だけで作るにはどうします
か?入学してすぐ,このような課題にチームで取り組むことにより,
基礎学問の大切さを肌で感じてもらいます.また,プレゼンテーショ
ンの練習も行います.
http://www.me.seikei.ac.jp/projects/freshman.html
システムデザイン実験 I
(2 年後期)
実際に身の回りにある製品がどのように設計生産されているか考え
たことがありますか?この実験では様々な製品がどのような工夫が
なされているかを調べる「リバースエンジニアリング」に取り組み
ます.
システムデザイン実験 II
(3 年前期)
3 年にもなると専門知識も身についてきます.そこで,講義で学んだ
理論を使って実際にものを設計をしてみます.ちょうどシステムデ
ザイン実験 I とは逆のプロセスでものを設計します.
チームで仮想的な会社を構成し,所定の条件を満たす製品の企画,
設計,製作,生産,販売の一連のプロセスについて取り組みます.
http://www.me.seikei.ac.jp/projects/project training.
html
プロジェクト実習
(3 年後期)
この他にも「卒業研究」なども「プロジェクト型科目」に近い要素を含んでいます.
3.4
学生主導プロジェクト
カリキュラムとして用意している「プロジェクト型科目」とは別に,学科では学生が主導的に組
織を率いるプロジェクトを支援しています.http://www.me.seikei.ac.jp/students project/
6
現時点では次の 2 つのプロジェクトが運用されています.これらは科目ではなくサークル活動
なので,参加しても単位はつきませんが,専門知識を活かす場として学科としても重要視してい
るので敢えてここで紹介しておきます.
学生フォーミュラチーム 自動車技術会の主催する全日本学生フォーミュラ大会に参加しています.
この大会は,学生たちが自ら製作した車両の構想提案・設計・コストから走行・燃費性能までの
「ものづくりの総合力」を競います.学科では学生が主体となって活動できるよう,共通研究
室・実験室の用意および 3D CAD やモデリングマシンなどの設備を開放するなどのサポート
体制をとっています.http://www.me.seikei.ac.jp/students project/formula.html
ロボコン プロジェクト 有志の学生を集めていろいろなロボコンの大会に参加しています.奇抜な
動きをするロボットのおもしろさを競う大会(ロボットグランプリ)や,対戦型の大会(ロ
ボット相撲),2 足歩行ロボットで与えられた課題の演技をする大会(ROBO-ONE)などい
ろいろな種類の大会に参加します.
http://www.me.seikei.ac.jp/students project/robocon.html
これらのプロジェクトを通して学生は講義で学んだ学問を応用して実際の「ものづくり」にた
ずさわります.また,より重要なことは,講義では学べない工程管理,予算管理,組織運営,予
算集め,そして「人を動かす術」を体験を通して身につけます.そのため,例えばフォーミュラ
チームは就職活動の実績が高いばかりでなく,就職後の活躍もめざましく,自動車産業を中心と
した企業において学部卒業でありながら研究開発部門に配属されている卒業生が少なくありませ
ん.いずれもサークルとして活動していますので,どの学年でも興味があれば参加することがで
きますし,低学年次からの参加を期待しています.
3.5
進級する上で重要となる科目区分
これまでの説明で「プロジェクト型科目」や「コース科目」など「**科目」という名称がいろ
いろ出てきましたが,皆さんが進級や卒業できるかどうかを判定する際には別の科目区分が重要
になります.履修要項 II-88「カリキュラム科目一覧」左側に「専門科目」の欄がありますが,そ
の右側の欄にあるとおり,
「専門科目」は更に「必修科目」,
「準必修科目」,
「選択科目」という 3 つ
の区分に分けられます.これらは次のような意味があります.
必修科目
最も基礎となる数学・物理,プロジェクト型科目,卒業研究など最も重要で卒
業には必ず修得しなければならない科目.
準必修科目
技術者として最低限身につけておくべき内容であり,どのコースに所属するに
しても履修しておいて欲しい科目.主にコース配属前の 2 年次に開講される.
選択科目
主に「コース共通科目」と各コースの「コース科目」からなる.各コースの分
野に特化した高度な専門知識を学ぶ.主に 3 年次に開講されるが,一部科目は
コースに配属する前の 1, 2 年次にも開講されるので注意して履修すること.
進級と卒業には各科目区分または専門科目合計の単位数に関する要件があります.詳細は履修
要項 II-89 の「卒業・進級要件」で確認して下さい.特に,
「選択科目」については注意書きにもあ
るとおり,
「コース共通科目」と「コース科目」に関する単位数についても要件があります.
7
3.6
学科独自の設備
図書館やパソコン室など大学の設備に加え,当学科ではソフト,ハードともに次のような学科
独自の設備があります.講義に加え,プロジェクト型科目で実際にものを設計製作する場合に活
躍します.http://www.me.seikei.ac.jp/campus/index.html#a05
3 次元 CAD
設計製図のために大手製造業で採用されている 3 次元 CAD(PTC Pro/Engineer
Ver.5) を導入しています.この CAD は 3 次元モデルの作成だけではなく,構
造解析や加工シミュレーション等さまざまな機能が統合されています.本学パ
ソコン教室の全パソコンで利用可能な状態で準備されています.
Matlab
Matlab とはシミュレーションをしたり,実験データを可視化したりするため
のソフトウェアで,世界中の大学や研究機関,企業の研究開発部門などで使わ
れています.当学科ではこのソフトを「共通基盤ツール」として様々な講義や
実験で使用します.
現在の設計開発は時間の勝負です.CAD で設計した形状を素早く試作品をモ
デル化することが求められます.当学科では 3 次元スキャナやモデリングマシ
ンといった機材も揃えています.
鋳造,溶接,旋盤作業,平面研削盤作業,NC(数値制御)旋盤と NC プログ
ラミングなどの機材を備えた工場です.各種プロジェクトで実際にものを製作
する際,これらの技術が役に立ちます.
モデリングマシン
工作工場
8
4
どのように学んでゆくか
前節までに学科のカリキュラムがどのようなものかを説明しました.今度はそれをどのように
学んでゆけばよいのか考えてみましょう.
4.1
大学生に求められる最も大切なこと
具体的な説明の前にまず確認しておきます.大学生にとって最も大切なことは何でしょうか?
我々は「主体性」であると考えます.すなわち,自分で何かを感じ,何が大切で何をすべきかを
考え,自らの意志で行動し実践することです.いくら高い専門知識を身につけていても,主体性
がなく,人から指示を受けなければ行動できないのでは意味がありません.このことは卒業する
までの間,強く意識しておいて下さい.
4.2
1 年次
1 年次では成蹊教養カリキュラムに加え,必修科目となっている数学や物理の科目を中心に履修
します.数学や物理は今後学んでゆく専門科目の基礎となりますので,しっかりと身につけてお
いて下さい.
成蹊教養カリキュラムの一つに「基礎演習」がありますが,先述の通り,当学科ではこれを「プ
ロジェクト型科目」として位置付け,体験学習にチームで取り組んでもらいます.また,プレゼン
テーションの基礎や関数電卓の使い方など,すぐに活用できるスキルについても習得します.教
員一人につき 10 人前後の班に分かれて実施しますので,友人を増やしたり,教員といろいろなこ
とを話す機会として下さい.
学科固有の必修科目では「システムデザイン概論」があります.この科目は毎週各教員が交代
でそれぞれの専門分野が実際の設計とどのような関わりを持ち,その分野のデザイン技法にはど
のようなものがあるかを平易に解説します.この講義を受講することで,将来目指すべきエンジ
ニア像を思い浮かべて下さい.
この他にも学科の全コースで関係のある科目がいくつか 1 年次に開講されます.
4.3
2 年次
コースに所属する前年の 2 年次では,
「準必修科目」と「コース共通科目」を中心に履修するこ
とになります.具体的な科目は履修要項 II-88「カリキュラム科目一覧」に掲載されているとおり
です.これらの科目は全コースに関係し,技術者として全員に最低限身につけておいて欲しい内
容です.
一部の「コース科目」は 2 年前期から開講されるので注意が必要です.このことは,2 年次の段
階で自分が所属したいコースをある程度決めておく必要があることを意味します.履修要項 II-92
「専門科目履修モデル」の「開講年次・学期」を見ると,
「コース科目」のうちどれが 2 年次に開講
されるか確認できます.自分の所属したい「コース科目」は 2 年次に履修しておいて下さい.
3 年次になる段階でコースを選択しますが,各コースには定員があるため,定員を超えた場合に
は 2 年次までの成績を考慮してコース配属することになります.
9
4.4
3 年次
以下に説明するように,コースと研究室の所属を決める重要な年です.また,3 年次の秋頃から
会社説明会など就職活動が始まるなど,いろいろな面で大きな選択をする年になります.
4.4.1
マルチコース配属
まず,学期が始まる前に 3.2 節で説明した下記 4 コースから 2 コースを選択します.
•
•
•
•
機械システムデザイン コース (M)
エレクトロニクスデザイン コース (E)
ロボティクスデザイン コース (R)
経営システムデザイン コース (P)
括弧内はコース略称記号です.4 コースから 2 コース選択する組み合わせは全部で 6 通りあり,そ
れぞれの組み合わせには定員があります.定員は年によって変わりますので実際のコース配属時
に知らせますが,今,仮に 3 年次の人数が 132 人だったとすると(履修要項 II-90 参照),各コー
スの組み合わせ定員はおおよそ次のようになります.
コース組み合わせ
定員
M–E
M–R
M–P
E–R
E–P
R–P
22 名
22 名
25 名
19 名
22 名
22 名
コース配属後は所属する 2 コースのコース科目を中心に履修します.履修要項 II-89「卒業・進
級要件」の注意書きに明記されているとおり,卒業には「コース共通科目」と「コース科目」に関
する要件があるので注意して履修して下さい.
4.4.2
研究室配属
3 年後期が始まる前に今度は研究室に配属されます.研究室は所属コース内から選びます.した
がって,コース選択は研究室を選択する際にも影響しますので,よく考えた上で決断して下さい.
各コースに属する研究室は以下の通りです.研究室の説明は 5.1 節を参照して下さい.
M
E
R
P
心理物理音響研究室,材料力学研究室,計算力学研究室,流体力学研究室
電力系統研究室,電子デバイス研究室,電力・エネルギー研究室
ロボティクス研究室,知能機械研究室,制御工学研究室
人間工学研究室,認知工学研究室,経営システム研究室,機械創成研究室
各研究室にも当然定員があるため,定員が超えた場合には成績を考慮して配属を決めます.詳し
い配属のルールなどは 3 年次開始前のオリエンテーションで説明します.
10
4.5
4 年次
4 年次で最も大きな比重を占めるのは「卒業研究」です.研究と言われてもピンと来ないかも知
れませんが,
「研究」とは現象を明らかにする,また,その知見を用いて不可能であったことを可
能にする活動であると言えます.研究室の主指導教員および必要に応じて副指導教員の指導の下
で,これまで講義で学んだ専門知識を駆使し,文献調査,実験・解析,結果の考察・議論に取り
組み,最終的に研究成果を卒業論文としてまとめます.また,中間発表会,卒論発表会において
プレゼンテーションと討議を行います.これらの卒業研究の一連の取り組みは,将来どのような
職業に就いたとしても必ず役に立つはずです.
4.6
英語の重要性
科学技術分野における英語の重要性は今更言うまでもありません.ほとんどの重要な論文や資
料は英語で書かれており,研究室に所属して研究活動を始めると英語は必ず必要になります.ま
た,多くの企業も英語を重要視しており,採用あるいは昇進の条件として TOEIC の点数を掲げる
企業が少なくありません.
更に近年,少子化による国内市場の縮小とともに,企業では英語重視の傾向が一層強まってい
ます.新聞などでも報道されているとおり,楽天,ファーストリテイリング(ユニクロ)などの企
業で英語を社内公用語とする動きがあります.また,
「グローバル採用」と称して新規採用の何割
かを外国人に振り向ける日本企業が増えています.例えば,パナソニックでは新規採用者のうち
7–8 割を外国人枠としています.
よく学生が「英語は苦手だから」と口にするのを耳にします.しかし,皆さんは中学から英語
を学び始めてまだ 6 年程度しか経っていません.語学は何十年もかけて身につけるものだと考え,
「6 年も学んだのにこの程度か」と悲観的にならないようにして下さい.何も文学作品を読みこな
せたり,流暢に英語を話せるようになる必要は全くありません.まずは意思疎通を図ろうとする
強い気持ちの方が大切で,英語はそれを支えるための単なる道具です.それに,技術やビジネス
に関連する英語は中学や高校レベルの英語でこと足りる場合が数多くあります.諦めたらそこで
終わりですので,努力し続けて下さい.
4.7
留年で失うもの
残念ながら,毎年一割程度の学生が進級できずに留年します.留年の原因は様々ですが,例え
ば,自分の将来に悩んだり,勉強以外の活動に一生懸命になりすぎて留年することは,場合によっ
ては青春時代(死語?)の必要な回り道となるかも知れません.しかし,避けられるなら,留年
はしないに越したことはありません.特に本末転倒なのは,アルバイトに精を出しすぎて留年す
ることです.これがどれほど非合理的なことか簡単に計算してみましょう.
仮に平日毎日 5 時間,時給千円で一年アルバイトしたとします.月に 4 週あるとして,これで
得られる年間のアルバイト代は概算で以下のようになります.
1, 000 円 × 5 時間 × 5 日/週 × 月 4 週 × 12 ヶ月 = 120 万円
一方,留年にはいくらコストがかかるでしょうか?オメデタイ人は,授業料が 1 年分余計にかか
るだけで上記アルバイト代でチャラになると考えるかも知れません.しかし実際には,留年しな
ければ社会に出てもらえたはずの給料をもらい損ねています.新卒の初任給は概ね月 20 万円です
から,この額は年間で少なくとも二百数十万円になります.また,アルバイトで貴重な勉強時間
11
が失われています.勉強は将来への最大の投資です.例えば,アルバイトに費やした時間を英語
の勉強に充て,TOEIC のスコアが 100 点上がったとしましょう.それによって将来得られる見返
りは有力企業への就職,給与の割増し,昇進機会の増加などアルバイト代を遙かに凌ぐものにな
るはずです.更に,就職活動において,他が全く同じ条件の人物が複数いた場合,留年経験者の
方を企業が積極的に採用する理由があるでしょうか?留年したことが就職活動においてプラスに
働くのは,留年というマイナスを上回る実績を達成している場合だけです.以上をまとめると,1
年間留年することによるコストは次のように計算できます.
授業料 + 留年しなければ貰えた給料 + アルバイトに費やした時間 + 就職活動時の不利益
このコストがアルバイトで受け取る日銭に見合うかどうかは自明です.
研究室での活動
5
5.1
研究室紹介
各コースに所属する研究室について紹介します.ここでは簡単な説明ですが,Web ページや 3
年次の研究室配属前の夏頃,研究室見学会を開きますので,研究室やコースを決めるための参考
にして下さい.
5.1.1
機械システムデザイン コース
心理物理音響研究室
田中 俊光 教授
「“ 聴く ”感覚を数値化し,機械騒音の改善を図る」
機械騒音が人間の聴覚にもたらす快・不快を数値化し,
“ 聴く ”とい
う主観に適用する客観的尺度を開発提案するとともに,機械騒音を
改善するという,機械設計分野では珍しい研究を行っています.
材料力学研究室
酒井 孝 准教授
「新素材・製品をデザインする」
金属をはじめとした身の回りにある幅広い素材を対象に,材料工学
的なミクロな見地からマクロな「強度」などのメカニズムを解明し,
その技術を新素材の創製に応用します.機能的な素材の創製をはじ
め,それを使った製品の設計・製作もしています.
計算力学研究室
弓削 康平 教授
魏 啓陽 助手
「複雑な力学現象をシミュレーションで解く」
機械を設計する上で必要となる,さまざまな力学的問題をコンピュー
タでシミュレーションする方法を研究.その手法は,製造業界にお
ける国際競争力のアップにもつながるものです.
流体力学研究室
小川 隆申 教授
堀口 淳司 助手
「流体現象を解明し,環境問題に解決策を」
環境問題の解決に重要な役割を果たす流体力学.数値シミュレーショ
ンによって流体現象の解明するとともに,
「流れ」を CG を駆使して
表示する方法も開発し,環境改善の解決法を提案していきます.
12
5.1.2
エレクトロニクスデザイン コース
電力系統研究室
瓜生 芳久 教授
二ノ宮 晃 助教
「電気エネルギー安全供給の課題に取り組む」
電力供給における安全性,高信頼度,経済性を実現するための手
法を求め,電力エネルギーの発生,輸送に関わるシステムの運用
について,シミュレーションや模擬系統による実験で研究してい
ます.
電子デバイス研究室
齋藤 洋司 教授
「エレクトロニクスを通して環境問題を解決する」
半導体太陽電池の高効率化の研究を始め,プラズマを応用した有
害物質分解の研究など,電気・電子工学を応用しながら実際の装
置や素子を作製して環境問題解決に取り組んでいます.
電力・エネルギー研究室
三浦 正志 講師
「高性能材料創製から電力・エネルギー応用まで」
低炭素社会に向け“ 電気抵抗ゼロ ”の特徴を持つ『超伝導』を用
い,自然エネルギーを「作る」
「貯める」
「送る」をキーワードに
ナノテクノロジーを駆使した材料開発,機器開発に取り組んでい
ます.
5.1.3
ロボティクスデザイン コース
知能機械研究室
小方 博之 教授
「人間の柔軟性を備えたロボットの創造」
人間と同等かそれ以上の作業ができるロボットを目指し,人の振る
舞い,周囲の環境,与えられた作業を理解し,評価して反応するロ
ボットインターフェイスを研究しています.
ロボティクス研究室
柴田 昌明 教授
伊藤 正英 助教
「ロボットの実機を作り,動かして検証」
ロボットを二足歩行させる動作制御・動作計画や,ロボットビジョン
による高速物体認識など研究.実機の製作や実験による検証を重ね,
実用を前提に学術研究を展開しています.
制御工学研究室
鳥毛 明 准教授
竹囲 年延 助教
「新しい機能を持つロボットの誕生を目指す」
ロボット・制御システムの最適化が主なテーマ.ロボットが荷物を抱
えて転ばずに歩けたり,エアコンで快適な温度を保ったりする制御
の研究を行っています.
13
5.1.4
経営システムデザイン コース
人間工学研究室
大倉 元宏 教授
稲垣 具志 助教
「使いやすさ追求」
人間工学は,
「使いやすさ」を最優先してものづくりを追究する
学問.一般者のみならず,障害者にとっての使いやすさも視野
に入れたバリアフリーの研究が,当研究室のモットーです.
認知工学研究室
窪田 悟 教授
竹本 雅憲 助教
「人と技術のマッチングを図る」
生活場面に広く導入されている情報機器を主対象として,高齢
ユーザーまで含めた人間中心の視点から,多くの企業と共同で
研究開発を進めています.具体的には目が疲れにくく省エネの
電子ディスプレイ,ユーザビリティの高い情報アプライアンス
の開発などを目指しています.
経営システム工学研究室
丹羽 明 教授
「人間を含むシステム効率を扱う」
経営システム工学は人間を含むシステムの効率を扱う学問です.
工学的アプローチを用いながらも,人間の価値を理解してシス
テムの効率を向上させるという問題解決に当たっています.
機械工作研究室
廣田 明彦 教授
大久保 雅文 助手
「高度な金属加工の技術を追求」
金属の切削加工に要する力や,その際の材料の変形を予測する
方法を研究し,合理的に加工するための工具の開発を目指して
います.複雑な形の工作物を加工できる技術も研究中です.
機械創成研究室
笠原 和夫 教授
「機械加工の自動化・高能率化に挑戦」
コンピュータの発達により,工作機械の NC(数値制御)化が進
んでいます.NC 工作機械の有効利用をとおして,機械加工の自
動化・高能率化に関連する技術開発を行なっています.
5.2
大学院
近年,企業の求人依頼で大学院修了生を指定して来る企業が増えています。これは,大学院博
士前期課程(2 年間)を修了した学生(修士)が,実験,解析,設計,問題解決などで優れた能力
を発揮することが世の中から認められているに外なりません.これらの能力は,学生が主体的に,
かつ,教員や学部生と協調しながら研究を行なうことにより培われます.理工学専攻には 3 コー
スが設定されており,当学科には,エレクトロメカニクスコースが対応することになります.卒
業後の選択肢の一つとして大学院も候補として考えてみて下さい.
14
6
就職について
3 年次の秋頃の会社説明会を皮切りに就職活動が始まります.厳しい雇用状況が続きますが,学
科の教員のみならず,キャリア支援センターによる手厚いサポートの甲斐あって,当大学は伝統的
に就職に強いとの評価を受けています.また,卒業生の皆さんが様々な分野で活躍していること
も高い内定率に寄与しています.産業界を強く意識した当学科は学内でも特に内定率が高く,表 1
の就職実績に示すように多くの卒業生が有力企業に就職しています.
表 1: 当学科の過去の就職実績
産業分野
機 械
精密機器
輸送用機器・同関連
鉄鋼・非鉄金属
企 業 名
三菱重工業、石川島播磨、ヤマハ発動機、東芝機械、マックス、理想科学工業、三機工業、太平工業、トヨタ紡織、
ヤンマー農機関東、タカタ、日本発条
キヤノン、ニコン、シチズン、トプコン、日本精工、日本サーモスタット、キヤノンファインテック、SMC、THK、
トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、マツダ、いすゞ自動車、日野自動車、三菱自動車工業、スズキ、
富士重工業、小糸製作所、大同信号、ヨロズ、TTD、スタンレー電気、アイシン精機、ユニシアデックス、カヤバ工業、
ケーヒン、東京トヨペット、カルソニックカンセイ、アイシンエンジニアリング、三菱自動車エンジニアリング
三菱製鋼、三菱マテリアル、特殊金属工業、タンガロイ、スチールプランテック
電気機器
日立製作所、東芝、三菱電機、日本電気、横河電機、村田製作所、日本信号、沖電気工業、富士通、富士通フロンテック、
カシオ計算機、東芝メディカル、ヒロセ電機、富士通ゼネラル、ミツミ電機、明電舎、共和電業、
キーエンス、アンリツ、大崎エンジニアリング、タイコエレクトリニクスアンプ、オリジン電気、国産電機
半導体
大日本印刷、凸版印刷、共同印刷、エルピーダメモリ、東京エレクトロン、ルネサステクノロジ、三菱電機エンジニアリング
情 報
NTTデータ、野村総合研究所、トレンドマイクロ、日立情報システムズ、三井情報、東京海上日動システムズ、
NECソフト、大塚商会、第一生命情報システム、キヤノンソフトウェア、さくら情報システム、富士ゼロックス情報システム、
NTTデータシステムズ、セゾン情報システムズ、三井住友海上システムズ、三菱総研DCS、三菱電機インフォメーションシステムズ、
富士通システムソリューションズ、アルファシステムズ、インクリメント・ピー、リコーテクノシステムズ、
富士ゼロックス情報システム、東京三菱インフォメーションテクノロジー
建設・工事・設備
清水建設、ダイワハウス工業、千代田化工、三菱電機ビルテクノサービス、山武、INAX、構造計画研究所、関電工、日本電設工業、
新日本建設、菱友システムズ、岩谷産業、ヴァレオサーマルシステムズ、セキスイハウス、協和エクシオ、日立ビルシステム
鉄 道・航空
東日本旅客鉄道、東海旅客鉄道、昭和飛行機、日本航空電子工業、ジャムコ
電力・通信
東京電力、KDDI、NTT東日本
その他
岡村製作所、サッポロビール、明治安田生命保険、みずほ銀行、野村證券、帝国データバンク、山梨中央銀行、損害保険ジャパン、
東京海上日動あんしん生命保険、日新火災海上保険、武蔵野銀行、ダイドードリンコ、大広、日本炭酸、パソナ、三菱鉛筆、ニフコ、
吉野工業所、不二家、三恵技研、アイル、Jテック、ハピネット、オプト、リクルートスタッフィンク、林テレンプ、能美防災
公務員
外務省、防衛省、東京都、神奈川県警察
ただし,希望する企業や業種に就職するには相応に準備する必要があります.入学して早々に
就職の話をするのは気が早いように思われますが,早いうちに就職について少なくとも意識して
おいた方がよいことがあります.本節では就職についての心構えや準備しておくべきことについ
て考えてみましょう.話をわかりやすくするために,図 5 のように将来の夢を「登りたい山」,就
職を「登りたい山の登山口に立つこと」に喩えましょう.そうすると,皆さんも登山くらいした
ことがあるでしょうから,やるべきことが次のように見えてきます.詳しいことはいずれ「基礎
演習」や就職のガイダンスなどで学ぶでしょうから,ここでは考え方だけを簡単に説明します.
15
【登る山】
自分の夢
【天候】
社会情勢
【装備】
専門知識,資格
【体力】
思考力,リーダーシップ,
コミュニケーション能力
図 5: 登りたい山の登山口に立つ
登りたい山【夢】を見つける これがなければ始まりません.しかし,世の中に企業や職種は山ほ
どあるので,明確な夢や目標を持つことは実は結構難しいものです.ですから,まずは先入
観を持たずにいろいろなものに興味を持って接し,面白いと思ったことを少しずつ掘り下げ
てゆき,大学時代に学ぶことに結びつけてゆけばよいでしょう.
天候【社会情勢】を調べる 山に登る前に天気を調べますね.それと同様に,就職を考えるにあた
り,天気に相当する社会情勢を知っておくことも重要です.特定分野の市場(つまり求人数)
が社会情勢によって拡大したり,縮小したりするためです.また,自分の夢をより現実的,
具体的なものとするためにも重要です.例えば,同じ風力発電に興味がある人でも,社会情
勢に通じてスマートグリッドと関連して考えられるかどうかで大きな差が生じます.
装備【専門知識・技術】を身につける 手ぶらで山に登る人はいません.相応の装備が必要です.
同様に就職では専門知識や技術が皆さんにとって「装備」になります.先に説明したとおり,
当学科で学ぶ専門知識は産業界に直結しており,専門科目の勉強を頑張れば自然に就職につ
ながってゆきます.登山の装備が重いからといって途中で捨ててしまう人がいないように,
勉強が大変だからといって「装備」である専門科目をやすやすと捨ててしまうことのないよ
うにして下さい.
体力【人間としての力】をつける 体力に相当するのは,ちょっと曖昧な内容ですが,気力,思考
力,創造力といった人間としての力でしょうか.講義などの専門科目は論理的思考力を身に
つけるのによい訓練になりますし,プロジェクト型科目ではリーダーシップやコミュニケー
ションについても学ぶ機会となります.
就職活動では必ず「あなたが学生時代に力を入れたことは何ですか?」と問われることになり
ます.このことは就職とは関係なく大事なことですので,この問いに明確に答えられるように意
識して学生生活を過ごして下さい.
16
7
教員一覧
氏名
職位
研究室
メール 1
電話 2
部屋 3
瓜生 芳久
教授
電力系統研究室
大倉 元宏
教授
人間工学研究室
小方 博之
教授
知能機械研究室
小川 隆申
教授
流体力学研究室
笠原 和夫
教授
機械創成研究室
窪田 悟
教授
認知工学研究室
齋藤 洋司
教授
電子デバイス研究室
酒井 孝
准教授
材料力学研究室
柴田 昌明
教授
ロボティクス研究室
田中 俊光
教授
心理物理音響研究室
鳥毛 明
准教授
制御工学研究室
丹羽 明
教授
経営システム工学研究室
廣田 明彦
教授
機械工作研究室
三浦 正志
専任講師
電力・エネルギー研究室
弓削 康平
教授
計算力学研究室
uriu
ohkura
ogata
ogawa
kasahara
kubota
yoji
sakai
shibam
tos-tanaka
torige
niwa
hirota
masashi-m
yuge
3723
3768
3708
3711
3710
3720
3725
3712
3727
3799
3714
3763
3713
3741
3722
11 - 1205A
11 - 1505
11 - 1302E
11 - 1309
11 - 1310
11 - 1503A
11 - 1208
11 - 1302I
11 - 1210
11 - 1303A
11 - 1302H
11 - 1504C
11 - 1302F
11 - 1204B
13 - 3219
伊藤 正英
助教
ロボティクス研究室
稲垣 具志
助教
人間工学研究室
竹囲 年延
助教
制御工学研究室
竹本 雅憲
助教
認知工学研究室
二ノ宮 晃
助教
電力系統研究室
masahide i
gushiina
takei-t
m-takemoto
ninomiya
3765
3774
3706
3720
3739
13 - 3102B
11 - 1506
11 - 1302A
11 - 1502C
13 - 3217
大久保 雅文
助手
機械工作研究室
魏 啓陽
助手
計算力学研究室
堀口 淳司
助手
流体力学研究室
ohkubo
gi
horiguch
3716
3369
3926
11 - 1301
13 - 3210
13 - 3209
佐藤 道憲
技術員
工作実習工場
m-satou
3717
同 工場 2F
注:
1. 後ろに “ @st.seikei.ac.jp ” を付ける.佐藤技術員のみ “@jim.seikei.ac.jp”
2. 外線電話番号はこの前に “0422-37-” を付ける.
3. 「建物番号-部屋番号」を表す.例えば「11-1234」であれば 11 号館 1234 室.
部屋番号 4 桁のうち,2 桁目は階数を表す.例えば「1234 室」は 2 階.
17