おごと温泉旅館協同組合 - 滋賀県中小企業団体中央会

知 的 資 産 経 営 報 告 書
知的資産経営報告書2009
2 0 0 9
お ごと 温泉 旅 館協 同 組合
目次
1.理事長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
2.おごと温泉とおごと温泉旅館協同組合の沿革・・・・・・・・・・・・3
3.事業概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
4.市場環境
(1)市場動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
(2)市場規模・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
A)おごとニューツーリズム
B)おごと温泉利用者動向とアンケート調査・・・・・・・・・・・・7
C)今後参加を希望するサービスについて・・・・・・・・・・・・・8
5.これまでの事業展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
(1)産地・地域の現状と課題
( 2 ) 地 域 産 業 資 源 ( お ご と 温 泉 ) の 特 性 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 10
( 3 ) 泉 質 ・ 効 能 、 過 去 の 販 促 活 動 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 11
6 . ノ ル デ ィ ッ ク ・ ウ オ ー キ ン グ に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 12
(1)ノルディック・ウオーキングの日本での浸透状況
( 2 )ノ ル デ ィ ッ ク・ウ オ ー キ ン グ に つ い て( 専 門 家 の 声 )
7.これからの組合活動
・・・・・・ 13
地 域 産 業 資 源 の 新 た な 活 用 の 視 点 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 14
(1)新事業への取り組み
(2)新事業で取り組む内容
( 3 ) 実 施 計 画 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 19
*実施計画の概要
( 4 ) 需 要 開 拓 の 見 通 し ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 20
( 5 ) 更 な る 新 事 業 へ の 取 り 組 み ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 21
( 6 ) 地 域 に お け る 関 係 事 業 者 等 と の 連 携 図 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 22
8 . 組 合 参 加 各 社 概 要 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 23
9 . 知 的 資 産 報 告 書 と は ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 24
*ご利用上の注意
*お問い合わせ先
おごと温泉旅館協同組合
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理事長ごあいさつ
榎 高 雄 で ご ざ い ま す 。 前 会 長 の 針 谷 氏 の 後 任 と し て 平 成 21 年 1 月 1 日 よ り お
ご と 温 泉 観 光 協 会 の 会 長 に 就 任 い た し ま し た 。微 力 で は ご ざ い ま す が 、お ご と 温
泉の更なる発展を目指し専心努力いたす所存でございますので今後共宜しくお
願い申し上げます。
さ て 、当 観 光 協 会 で は 、こ れ ま で「 湯 わ っ く わ っ く キ ャ ン ペ ー ン 」と し て 様 々
な 活 動 を 行 っ て ま い り ま し た 。こ れ は 、お ご と 温 泉 を 魅 力 あ る 温 泉 街 と し て の 認
知度を高めるムーブメントの一環として98年から始まったものです。
お 蔭 を も ち ま し て 、0 6 年 に は 温 泉 地 と し て は 第 1 号 の 地 域 ブ ラ ン ド 認 定 を 受
け 、 0 8 年 に JR 駅 名 が 「 お ご と 温 泉 駅 」 へ の 改 称 が 実 現 い た し ま し た 。
こ れ ら の 取 組 み に よ り 、メ デ ィ ア 露 出 の 機 会 が 増 え た こ と で お ご と 温 泉 の 認 知
度はじわじわ高まっています。
さ ら に 、 当 組 合 の 強 み は 10 軒 の 旅 館 の 結 束 力 の 強 さ で す 。 我 々 業 界 を 取 り 巻
く 経 営 環 境 は 厳 し さ を 増 す 一 方 で あ り ま す が 、皆 で 協 力 し 知 恵 を 出 し 合 っ て こ の
難局を乗り越えたいと思います。
旅 館 業 が 及 ぼ す 経 済 効 果 は 3 倍 に な る と い わ れ 、今 後 の 地 域 振 興 の 拠 点 に な る
と 思 わ れ ま す 。こ れ か ら も 雄 琴 の 街 づ く り を 進 め て い く 中 で 、お ご と 温 泉 の 新 た
な 魅 力 を 発 信 し て ま い り ま す の で 、一 層 の ご 指 導 ご 鞭 撻 を 賜 り ま す よ う お 願 い 申
し上げます。
末筆となりましたが、皆様のご健康と更なるご多幸を祈念いたしております。
おごと温 泉 旅 館 協 同 組 合
理 事 長
おごと温泉旅館協同組合
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榎
高 雄
22
2.おごと温泉とおごと温泉旅館協同組合の沿革
おごと温泉は比叡山を背に、琵琶湖畔に広がる滋賀県随一の行楽温泉地であり、延暦
3 年 ( 784 年 )、 比 叡 山 延 暦 寺 の 開 祖 ・ 最 澄 に よ り 開 湯 さ れ た と 言 わ れ て い ま す 。 ま た 、
比叡山延暦寺は世界遺産にも登録され、周辺には松尾芭蕉や小林一茶など多くの文人が
訪れた近江八景の浮御堂、紫式部で有名な石山寺等観光スポットにも恵まれています。
1951( 昭 和 26)年 4 月 の 市 町 村 合 併 で 大 津 市 に 編 入 さ れ た 旧 雄 琴 村 は 観 光 政 策 に 熱 心
で、大津市との合併を真っ先に承諾したのは、村の開発を大津市の手で行うことを合併
条 件 に 入 れ て い た か ら で も あ り ま す 。昭 和 26 年 大 津 市 に よ っ て 新 鉱 泉 が 掘 り 当 て ら れ る
と、従来から鉱泉を持っていた湯元舘や国華荘(現花街道)及び温泉併設旅館の芳月楼
(現びわこ緑水亭)の間で協定が結ばれ、温水供給を市側で行い、この 3 館を中心に雄
琴温泉を一大観光地として開発が行われることになりました。
お ご と 温 泉 旅 館 協 同 組 合 は こ の 1951 年 に 設 立 さ れ 、 以 来 参 加 各 社 の 努 力 で 京 都 へ の
観光客の受け皿として、また独自の集客で今日までいろいろな活動を協力して行ってま
いりました。
組 合 に 参 加 す る 旅 館 も 次 第 に 増 加 し ピ ー ク 時 に は 40 を 超 え る 旅 館 が あ り ま し た が 、
現 在 で は 10 軒 ( 平 成 21 年 11 月 現 在 ) に な っ て い ま す 。 組 合 に 所 属 す る 各 社 は 、 独 自
に い ろ い ろ な 経 営 努 力 を 続 け て ま い り ま し た が 、 1971~ 2 年 ご ろ か ら 誕 生 し た 特 殊 浴 場
の存在が行楽や観光客の誘致に大きな障害となりました。生き残り策として風俗街のイ
メージ払拭を目指し、各旅館は団体客向けから女性客や家族客などを対象とした独自の
改装を行い、旅館名の変更などを行ってまいりました。
そ う し た 努 力 の 結 果 、京 都 な ど の 観 光 ブ ー ム に 合 わ せ た 形 で 、2007 年 に は お ご と 温 泉
へ の 来 訪 者 数 が 過 去 最 高 の 54 万 3,000 人 を 記 録 し ま し た 。
また最寄り駅のJR湖西線雄琴駅を「おごと温泉駅」に改称するようJR西日本に働
き か け 、 2008 年 3 月 15 日 に 駅 名 を 改 名 す る こ と に 成 功 し ま し た 。「 お ご と 」 と 平 仮 名
にしたのは、誰にでも読める理由からですが、かつての歓楽街のイメージを払拭し、家
族連れやカップルなど個人客をターゲットにしたかったからでもあります。また、構成
員を同じくする「おごと温泉観光協会」は駅名改称と同時に駅前に、日吉大社の前にあ
る子育て地蔵堂の六角堂をイメージした足湯施設を開設、広さ約9平方メートルの「お
ごと温泉六角足湯」は無料で誰でも楽しめるようになっています。
そ の お ご と 温 泉 観 光 協 会 は 、 2009 年 5 月 10 日 を 「 お ご と ( 0510) の 日 」 と 決 め 、 共
同 歩 調 を 取 る 当 お ご と 温 泉 旅 館 協 同 組 合 は 10 年 以 上 前 か ら 始 め た「 湯 わ っ く わ っ く キ ャ
ン ペ ー ン 」 を 継 続 し な が ら キ ャ ン ペ ー ン マ ス コ ッ ト 「 お ご と ん 」( 1997 年 誕 生
フッタ
ー及び次ページ参照)を通じて京都・滋賀においての共同宣伝事業や、キャンペーング
ッズの共同購買事業を積極的に実施していくとともに、温泉や観光に関して大津市等と
の連携を図っています。
今後もアクセスの良さ(交通の便、居住地からの近さ)や露天風呂、温泉の雰囲気な
どより強みを生かし、従業員サービス等の充実でリピート顧客の増大と、新規顧客の取
込みを図って行く予定です。
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3.事業概要
(1)概要
おごと温泉旅館協同組合はおごと温泉観光協会と共同歩調で「おごと温泉」の活性化
を図るため、個々の旅館の自立と組合全体の調和を図るべく活動を行ってまいりました。
「雄琴」の地名には偏ったイメージが張り付いて家族連れや女性客が遠のいた時代が
ありましたが、団体旅行客やパッケージ化等でなんとか生き延び、バブル景気で全国の
温泉地が活況を呈した時期の低迷も、サービスの質の向上に努め、個人旅行客の需要拡
大に向け努力してまいりました。
そのため、おごと温泉旅館協同組合の活動は公的な事業以外にも、共同でいろいろな
キャンペーンやイベント等の試みを内外に向けて行ってまいりました。
現在でも新年の出初式から始まり四季を通じて琵琶湖に関係するスポーツを始めとす
る各種イベント、花火大会など地元や来訪者に向けた活動を行っています。
こうした経緯を踏まえ組合の定款にも共同歩調の歩みを見て取ることができます。
定款一部抜粋
(1)組合員の取り扱い品の共同購買、共同保管及び共同運送
(2)組合員のためにする観光プログラム等の共同開発及び共同販売
(3)組合員のためにする共同宣伝
(7)組合員の事業に関する経営及び技術の改善工場又は組合事業に関する知
識の普及を図るための教育及び情報の提供
(8)組合員の福利厚生に関する事業
( 10) 組 合 員 の 事 業 の 向 上 の た め に す る 観 光 資 源 の 開 発 並 び に 駐 車 場 、 照 明 燈 そ の 他
観光施設の充実を図る事業及びその資金の借入れ
おごと温泉マスコット「おごとん」
1997 年 誕 生
名前は「じゃらん」等で公募。
おごと温泉マスコットキャラクターとして
そのグッズは、おごと温泉各旅館で販売中。
(2)雄琴青経塾
今日おごと温泉の各旅館が他の温泉地以上にまとまり共同歩調を重ねられている要因
の一つとして、組合所属の各旅館に若い後継ぎが戻ってきたことと、その若い発想力を
地域再生に向けた「雄琴青経塾」の誕生は欠かすことができないと思います。
おごと温泉が本格的な「揚力」を得たのはおごと温泉旅館協同組合の前理事長の針谷
氏(湯元舘社長)が塾頭になり、全旅館の団結と経営の心構えを彼らに教え、結束力を
一層高めたからと言われています。
( 滋 賀 銀 行 発 行 か け は し よ り )現 理 事 長 の 榎 高 雄 氏( 雄
琴荘社長)をはじめ組合所属の全旅館の経営者が青経塾の出身者です。
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4. 市 場 環 境
(1)市場動向
旅行の目的の1位は今も変わらず「温泉」であり、年齢や性別を問わず常に上位と
なっています。
しかし近年、旅行も多様化する時代を迎え、新たな旅「ニューツーリズム」と呼ば
れるスタイルが主流となり、環境や自然に触れるエコツーリズムや健康をテーマにし
たヘルスツーリズムがブームとなっています。また農業や田舎への旅をテーマにした
グリーンツーリズム、海ではブルーツーリズム、ものづくりでは産業観光など様々な
旅 行 の 目 的 が 新 し い ブ ー ム を 呼 ん で い ま す 。( レ ジ ャ ー 白 書 2008 よ り )
国土交通省が新たな旅「ニューツーリズム」の柱として「ヘルスツーリズム」を標
榜しており、徐々にではありますがウォーキングや食にこだわった内容のものが増加
し、各地の温泉地でも「プログラム」の開発が進められています。
「ヘルスツーリズムの現状と展望
2007 年 刊 ( ヘ ル ス ツ ー リ ズ ム 研 究 所 : JTB グ ル
ー プ )」 に よ る と 健 康 の た め に 使 用 す る 費 用 は 今 後 変 わ ら な い と す る 意 向 が 70% で す
が 、増 や し た い が 25% に 対 し 減 ら し た い は 3 % と 全 体 で は 増 加 傾 向 に あ る と 考 え ら れ
ま す 。特 に 注 目 さ れ る の は 、「 旅 行 」に 健 康 を 取 り 入 れ た い 意 向 は 80% 、「 健 康 」を テ
ー マ に し た 旅 行 に 行 き た い 人 は 「 宿 泊 旅 行 」「 日 帰 り 旅 行 」 と も に 約 60% と 高 い こ と
で す 。 し か も 旅 行 先 で 試 し た い 健 康 活 動 は 、「 温 泉 」( 79% )、[ 森 林 セ ラ ピ ー 、 自 然 体
験 ]( 54% )、「 整 体 ・ マ ッ サ ー ジ 」( 38% )、「 タ ラ ソ テ ラ ピ ー 、 エ ス テ 、 ス パ 」( 34% )
となっています。
表4-1
温泉旅館の利用状況
温泉利用状況 環境省
平成19年 温泉地数 源泉総数 宿泊施設数
滋賀
21
85
42
京都
33
138
189
兵庫
72
444
396
和歌山
45
499
144
神奈川
32
629
692
静岡
120
2,295
2,411
大分
53
4,789
668
北海道
247
2,308
747
合計
3,139 28,090
14,907
平成18年
3,157 28,154
15,024
比較差
-18
-64
-177
%
99.4
99.8
99.2
収容定員
8,769
9,430
36,700
15,715
54,543
147,974
43,538
123,992
1,410,100
1,431,504
-21,404
98.5
年間延宿泊人員
1,133,684
1,348,263
3,530,234
1,294,104
6,284,751
12,126,000
6,118,508
12,646,219
135,872,728
137,088,966
-1,216,238
99.1
(出 典 : 環 境 省 調 べ )
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(2)市場規模
平 成 18 年 度 の 滋 賀 県 へ の 観 光 客 の 総 数 は 4,650 万 人 で 、湖 西 地 域 へ の 入 込 み 客 は そ の
う ち の 5% で 、 230 万 人 ほ ど が 対 象 と な っ て い ま す 。
宿 泊 単 価 は 、17,622 円 で 前 年 同 期 比 0.5 % 増 の 約 400 億 円 が 市 場 規 模 と み ら れ て
います。
なお、ニューツーリズムの市場規模は 8 兆円で、うち健康増進や体質改善などを目的
とした旅行、ヘルスツーリズムの潜在市場規模は 4 兆円となっています。
(JTBヘルスツーリズム研究所)
表4-2滋賀県観光入込み客数
66
(滋賀県観光動態調査)
平 成 18 年 計 ( 人 ) 平 成 18 年 - 平 成 17 年( 人 )
前年比
日帰り客数
43,402,700
3,297,500
108.2%
宿泊客数
3,099,900
86,100
102.9%
延観光客数
46,502,600
3,383,600
107.8%
A )「 お ご と ニ ュ ー ツ ー リ ズ ム 」 に つ い て
近年旅行に健康活動を取り入れるヘルスツーリズムの考え方が普及してきています。
前 述 の よ う に J T B の ヘ ル ス ツ ー リ ズ ム 研 究 所 の 調 査( 2007年 9月 )に よ る と 旅 行 先 で
試 し た い 健 康 活 動 の 第 一 は「 温 泉 」で あ り 、「 整 体 ・ マ ッ サ ー ジ 」や「 タ ラ ソ テ ラ ピ ー ・
エステ・スパ」などの人気も高まっており、当組合企業を初めいろいろな土地でそうし
た動きが見られるようになっています。
お ご と 温 泉 旅 館 協 同 組 合 と し て 今 後 温 泉 を 中 心 に 、「 お ご と ニ ュ ー ツ ー リ ズ ム 」 と で
も表現されるヘルスツーリズムを取り入れた新しい考え方を推進していく予定です。
以下にデータとしてヘルスツーリズムの動きについて参考までに提示します。
尚 、 同 調 査 に よ る と 消 費 者 の 「 旅 行 」 に 健 康 を 取 り 入 れ た い 意 向 は 8割 、「 健 康 」 を テ
ー マ と し た 旅 行 に 「 行 き た い 」 人 は 「 宿 泊 旅 行 」「 日 帰 り 旅 行 」 と も に 約 6割 と な っ て い
ま す 。( お ご と ニ ュ ー ツ ー リ ズ ム に つ い て は 今 後 の 事 業 展 開 で 詳 述 し ま す 。)
図 4 - 1 ヘ ル ス ツ ー リ ズ ム 意 向 調 査( J T B
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ヘルスツーリズム研究所
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2007 年 9 月 )
B) お ご と 温 泉 旅 館 協 同 組 合 が 実 施 し た 顧 客 動 向 と ア ン ケ ー ト 調 査
2009 年 春 に お ご と 温 泉 を 利 用 し た 顧 客 に 利 用 ニ ー ズ に つ い て ア ン ケ ー ト を 実 施 い
た し ま し た 。( 期 間 : 平 成 21 年 5 月
図 4- 2
対 象 グ ル ー プ : 225 組 )
性別
図 4- 3
年齢
77
* 20 歳 以 上 が 約 76% で 、 う ち 57% が 女 性 で す 。
図 4- 4
人数
図 4- 5
同伴者
* 夫 婦 連 れ が 約 60% を 占 め 、 家 族 連 れ 、 友 人 な ど の 女 性 グ ル ー プ も 目 立 ち ま す 。
図 4- 6
おごと温泉を選んだ理由
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C)今後参加を希望するサービスについての回答(複数回答)
図 4- 7
参加してみたい旅行プログラム
*スポーツや歴史散策な
ど 湖 西 地 域 の「 自 然 や 文 化
に 触 れ た い 」や「 健 康 増 進 」
への強い興味が伺えます。
88
図 4- 8
健康プログラムに関する関心
*健康プログラムに関し
ては、年齢男女を問わず
関心が高く、
「積極的に取
り入れたい」と「一部取
り入れたい」を含めると
約 84% の 人 が 強 い 関 心 と
ニーズを持っていること
が分かりました。
露天風呂(京近江)
おごと温泉旅館協同組合
エステルーム(湯元舘)
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5.これまでの事業展開
(1)産地・地域の現状と課題
おごと温泉利用顧客の推移
滋賀県南部の宿泊旅行状況は、高速道路や長距離列車の高速化など都市部からの交
通アクセスが整備されたことなどから、日帰り客が増加しています。しかし中高年の
女性グループなどは、身近に旅をしたいという『安・近・短』ブームから食や健康な
ど 滞 在 目 的 や 付 加 価 値 の 高 い 宿 泊 旅 行 が 増 加 し て い ま す 。( じ ゃ ら ん 宿 泊 旅 行 調 査
2008)
過去の歓楽街としてのイメージを払拭しながら、都市型温泉(健康ランド等)や他
有名温泉地等とも競合するため、組合員である旅館・ホテルは流行に応じ、露天風呂
や創作料理、エステサロンやペット同伴可能など組合員が一丸となって新たなターゲ
ットの掘り起こしを行ってきました。様々な努力により、徐々にですがリピータや新
規 顧 客 を 増 や し 、2007 年 に は 日 帰 り 、宿 泊 を 含 む 延 べ 来 訪 者 数 が 過 去 最 高 の 54 万 3,000
人を記録しました。
し か し 、 ま た 近 年 の 世 界 同 時 不 況 以 来 、 顧 客 の 足 は 遠 の き 、 さ ら に 2009 年 春 の 新
型 イ ン フ ル エ ン ザ の 影 響 か ら 2009 年 春 以 降 の キ ャ ン セ ル も 相 次 ぐ な ど 多 く の 組 合 員
は、他地域同様苦戦を強いられています。
図 5- 1
おごと温泉
過去 6 年間の宿泊顧客の動向
おごと温泉旅館協同
組合データより掲載
図 5- 2
おごと温泉
おごと温泉旅館協同組合
過去 6 年間の日帰り利用顧客の動向
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99
(2)地域産業資源(おごと温泉)の特性
2006 年 に 温 泉 地 と し て 第 1 号 の 地 域 ブ ラ ン ド 認 定 を 受 け 、じ わ じ わ と お ご と 温 泉 の
認知度が高まっています。
お ご と 温 泉 は「 こ と ゆ う 」
( 自 前 )以 外 は 泉 源 を 大 津 市 が 所 有・管 理 し て お り 、他 の
組合所属旅館は全て大津市より配湯を受けています。
【おごと温泉の効能】
〔 泉 質 〕 ア ル カ リ 性 単 純 温 泉 ( 低 張 性 ア ル カ リ 性 温 泉 ) 約 36 度
〔効能〕神経痛
冷え症
筋肉痛
関節痛
疲労回復等
五十肩
運動マヒ
打ち身
無色透明
慢性消化器病
美肌効果
(3)これまでの各旅館の活動
これまでは各旅館の活動で良いものがあってもおごと内では真似しないという約束
から、個々の旅館が独自の販促活動を行ってきました。アンケートを取る前は次表の
ような顧客の声を参考に、いろいろなキーワードを独自に描きながらメニュー開発を
行い、活動を続けてまいりました。
( 財 ) 日 本 交 通 公 社 の 旅 行 者 動 向 調 査 「 旅 行 者 動 向 2004」
おごと温泉旅館協同組合
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[ 参 考 資 料 : 従 来 の 活 動 の 形 ( お ご と ニ ュ ー ツ ー リ ズ ム 以 前 の 内 容 )]
おごとツーリズム
キーワード
美○美○
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瞑想
ヨガ講師
ヒーリング
リラクゼーション
脳科学者
バラの風呂
音楽
シンセ・クラシック
コンサート
イベント
落語・漫才・大道芸
文化・歴史
メンタル・アクティビティ
旅行家
歴史散策
会議
研修
ゲーム
動かす
湖畔散策
街の環境
ボランティア
散歩
街の環境
街人
タレント
街づくり
コミュニケーション
スポーツ
環境
陶芸、茶の湯、生花
陶器、野菜、樹、花
作・植・食
体験
清掃
クリンリネス
ゆかた
ファッショナブル
デザイナー
水着
アクアビクス
スポーツウエア
地産
おいしさへのこだわり
料理専門家
地産地消(近江牛)
日帰り・2泊3日
日帰りメニュー
湯ったり
滞在型
アンチエイジング
何世代も
家族団らん
ハイキング
ペットも・・
クラブ
スポーツ
ツアー
修学旅行
勉強・思い出
今 後 の 活 動 は キ ー ワ ー ド を 基 に 、顧 客 の 日 常 生 活 に ま で 定 着 す る こ と を 目 標 と し て い ま す 。
従来のキャンペーン活動等はキーワードを基に、顧客の好みを取り入れた「非日常型」
の温泉ライフを楽しんでいただく傾向に重点を置いて来ました。現在でも多くの地域の温
泉がこの方法を採用されていると思います。
今 回 お ご と 温 泉 が 取 り 入 れ た の は そ う し た 活 動 も 活 か し な が ら 、「 非 日 常 」 の 「 日 常 化 」
を目指し、温泉を利用しながら食事や運動を通じて健康への意識の高揚を図ることで、自
然に日常生活にも取り入れていただき、生活者自身に自分の健康活動を積極的に行ってい
ただこうと考えるものです。つまり生活者の健康への気づき、動機づけ、健康へのライフ
スタイルの転換を自然に図っていただくことを目的としています。
そうした活動が自然におごと温泉を利用するリピートにつながり、日帰り需要にも応え
られる設備の充実等新しいプログラム開発にもつなげ、顧客と一体となった生活空間作り
を目指しています。
こうした動きを将来のおごとの街づくり計画にも活かしたいと考えています。
おごと温泉旅館協同組合
知的資産経営報告書
11
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6.ノルディック・ウオーキングについて
近年の旅行者の新しい動きに連動し、おごと温泉旅館協同組合参加各旅館もいろいろな
活動を行っておりますが、なかでも今後スポーツに連動した活動を共同で行おうと考え、
ノルディック・ウオーキングを取り入れる方向でプログラム開発を行っています。
ここではノルディック・ウオーキングについて報告いたします。
(1)ノルディック・ウォーキングの日本での浸透状況
日 本 に お け る ノ ル デ ィ ッ ク・ウ ォ ー キ ン グ は 日 本 ノ ル デ ィ ッ ク フ ィ ッ ト ネ ス 協 会( J
NFA)が普及に努め、世界的組織であるノルディックウォーキング協会の傘下に属
12
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し、本部は仙台市の仙台フィンランド協会内にあります。
そ の 資 料 に よ る と 現 在 世 界 で 800万 人 、日 本 で は こ こ 数 年 で 認 知 さ れ 、2006年 に 年 間
5,000人 ほ ど の 新 規 参 加 が 予 測 さ れ て い ま す 。
全 国 28都 道 府 県 、 58団 体 が 既 に J N F A ( 日 本 ノ ル デ ィ ッ ク フ ィ ッ ト ネ ス 協 会 ) に
所属して活動しています。
2009年 5月 14日 か ら 17日 に か け 富 士 五 湖 で 開 催 さ れ た ノ ル デ ィ ッ ク ウ オ ー ク 大 会 で
は 日 本 全 国 か ら 8,000名 の 参 加 者 が あ り 、世 界 20数 カ 国 か ら 代 表 が 集 ま っ た と さ れ て お
り、当組合の参加は今後の普及の一助にもなると考えられます。
おごと温泉旅館協同組合開催
ノルディック・ウオーキング
(雄琴神社)
( 30分 コ ー ス を 歩 く )
ノルディック・ウオーキングのため
おごと温泉を起点に地域資源を活用
した歴史探索コース等いろいろなコ
ース開発が行われ、そのウオーキン
グ後の結果等の効果分析も、びわこ
成蹊スポーツ大学で検証された。
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(2)ノルディック・ウオーキングについて
〔びわこ成蹊スポーツ大学
若吉教授談〕
ノルディック・ウォーキングプログラムの特徴と期待できる効果について
①ストックを用いることで,歩行中の基底面が増加することから、高齢者、とりわけ
低体力の高齢者でも転倒することなく、安全に歩くことが出来ます。
② 単 な る ”歩 く ”脚 だ け の 運 動 で は な く ス ト ッ ク ワ ー ク に よ る 上 肢 の 運 動 も 行 え る の
で 、全 身 の 筋 肉 を 使 う( 活 動 筋 量 の 増 加 )全 身 運 動 と な り 消 費 カ ロ リ ー は ア ッ プ す る
が 、両 足 や 腰 、膝 等 に か か る 負 担 は 逆 に 大 き く 軽 減 で き 、体 感 的 に は 楽 に 感 じ る こ と
ができます。
③ストックワークにより、脚のみの歩行動作に比べ、背中の筋肉、体幹の筋肉をより
動 員 さ せ る( 使 う )こ と が で き る の で 、体 幹 部 を し っ か り と 強 化 す る こ と が で き ま す 。
これは,高齢者の体幹部の筋力・筋量の減少から来る猫背姿勢や寝たきり防止にも
役立ちます。
④ただ歩くだけでは坂道を登るのに負担がかかりますが、ストックを使うことで、あ
る程度の坂道も登ることが可能となります。これは,一種の下肢筋群の筋力トレーニ
ングであり、その強化に非常に効果的といえます。
⑤脚のみのウォーキングであれば、疲労が早期に生じるため、歩行距離、運動時間も
限られてしまう傾向があります。それに比べて、ノルディック・ウォーキングは、よ
り全身の筋肉を使うことで、歩行距離,運動時間の延長を図ることが出来,エネルギ
ー代謝・消費を高めることができます。
⑥ノルディック・ウォーキングは,脚と腕の,協調動作が求められ、ストックという
道 具 を 使 い こ な す と い う 運 動 技 能 が 要 求 さ れ る こ と か ら 、脳 ,特 に 大 脳 を 刺 激 し ま す 。
また運動技能の習得となれば、小脳にも大いに刺激を与えることができます。
⑦上半身の筋肉を活動させると共に適正な長さのポール(スティック)を持つことに
より背筋が伸び、歩幅が広がるので理想的なウオーキングフォームを身につけ、必然
的に体幹部のネジレがウエストの引き締め効果や首方の筋肉の血行を増進し肩こり等
の解消にも効果的です。
個人差はあるものの、以上のようなメリットがノルディック・ウォーキングには考
えられます。周辺の歴史環境を利用しながら新しい健康指向の考えは、他の温泉地と
は 異 な る「 ア ク テ ィ ブ ヘ ル ス ツ ー リ ズ ム 」と 言 わ れ る も の で 、
「おごと温泉ニューツー
リズム」と言っても過言ではありません。今後はさらに琵琶湖を利用したスポーツ等
も開発していく予定です。
なお、当おごと温泉旅館協同組合ではノルディック・ウオーキングという場合、ノ
ルディック・フィットネス・ウオーキングのことを意味し、単にスティックを使った
ウオーキングという考えからフィットネス(健康の維持増進)というヘルスケア(健
康 管 理 ) の 考 え を 盛 り 込 ん だ 総 合 的 な 概 念 と し て 使 用 し て い ま す 。( p16
おごと温泉旅館協同組合
知的資産経営報告書
注4参照)
13
13
7.これからの組合活動
地域産業資源の新たな活用の視点
(1)新事業への取り組み
新事業で計画している内容は、温泉地として従来の歴史や周辺環境の良さだけでは
なく、現代の生活者に焦点を当て、新しいライフスタイルの提案を行う、つまりテーマ
性を考えたニューツーリズム(新しいヘルスツーリズム)の創出です。
今回の事業を通じて、おごと温泉が地域住民にとって誇り高いものとなり、地域の自
信の回復に繋がるとともに長期的には当該事業の体験交流が地域における新規の雇用
(体験インストラクターや実行支援者等)の創出を生み出すことを目指します。
さらにこの事業の目的は単に温泉利用客の増大だけではなく、ノルディック・ウォー
キングを利用した幅広い年齢層顧客の健康増進、ノルディック・ウォーキングの普及、
定期的な大会等の開催、健全な健康イメージの醸成による地域のイメージアップを図る
と共に、温泉を利用しての心身リフレッシュ、地産食品食材を利用したカロリーを抑え
た料理などを、周辺環境の歴史資産を楽しむと同時に味わっていただくものです。従来
の単に湯治のイメージから、個々の顧客の年齢にあった積極的な健康づくりのメニュー
開発を行うものです。顧客のパミッションを得、顧客カルテを作成し、継続して利用す
ることにより、全ての人に適応するフィットネスエクササイズを楽しんでもらいます。
(2)新事業で取り組む内容
新事業はニュー・スポーツ・ツーリズムとも呼ばれ、世界的な傾向であり、ノルディ
ック・ウォーキング自身は広く今後普及するものと考えられます。また温泉地での数多
くの取り組みの中で、ニューツーリズムの動き等いろいろな考え方に基づくプログラム
が考えられています。
いろいろな調査や自助努力を踏まえ開発する新サービスは、単なる温泉療養ではない
効果の見える温泉の新サービスとして提供することを目標とし、
「 入 浴・食 事・運 動 」を
テーマとした 3 種類のジャンルからなるプログラムを総合的な健康増進または体質改善
プログラムであるとの認識を高めていただき、
「 お ご と 温 泉 」を 旅 し な が ら 健 康 意 識 の 醸
成 、老 若 男 女 を 問 わ な い 健 康 維 持 と 体 力 づ く り メ ニ ュ ー の 開 発 と 提 供 を 目 指 す も の で す 。
過去のアンケートから従業員のサービスや環境等には満足という結果が出ていますが、
年間来湯顧客の回数が 1 回と少ない人が多いのが現状です。また、統計資料では日帰り
顧客が増加しているにもかかわらず、データ収集時においてはほとんど来湯顧客がいま
せんでした。そのために本プログラムのような、温泉利用の目的を本質的に満足させる
サービスを完成させることで、周辺環境を活用したリピート回数の増加、顧客層の広が
りの工夫、連泊・日帰り顧客の増大を目指します。このプログラムが広く健康意識の醸
成や体つくりに役立てば、結果として「おごと温泉」や地域のイメージアップ、地域資
源の活用につながると考えています。
おごと温泉旅館協同組合
知的資産経営報告書
14
14
今回、おごと温泉旅館協同組合所属の全ホテルや旅館、及び、びわこ成蹊スポーツ大
学、びわ湖バレイ、更には社団法人びわ湖大津観光協会、琵琶湖の自然体験・環境学習
マリンスポーツのオーパルオプテックス株式会社等と連携し、
「 美 浴・美 食・美 運 」と お
ごと温泉独自の新サービスを提唱し、これを事業化するために下記の 5 つの事業に取り
組み、集客の安定化を図る予定です。
新事業は、日頃の当温泉施設利用客へのアンケートや取引先の旅行業者などの声に基
づき、顧客のリピート率の向上及び、新規顧客の獲得を目指すため、他の温泉地にはな
い健康増進や体質改善など「健康」をキーワードとした付加価値の高い新サービスの開
15
15
発を行うものです。
開発する新サービスメニューは、温泉の効能と地域の自然や伝統文化などの歴史的ま
た精神的魅力を地元スポーツ大学の指導のもと、単にリラクゼーションや食材を工夫す
るなどの情緒的効果を狙ってのものではなく、温泉の入浴法をはじめ、滞在中および日
常生活での食や運動によるライフワークバランスを身体で覚えるといった、今までにな
いサービスとスポーツ医学の見地からもそれらをアドバイスするものです。さらにそれ
らを複数回に分けた通い型の湯治カリキュラムとして個人個人に合ったメニューを提供
するなど、個人のニーズに応えることを目標とするなど忙しく生きる現代人にとっての
ワークライフバランスの提案とする事業です。
新事業の成功により組合の発展はもとより、健康と環境に配慮した関西唯一のレイク
リゾートを目指すとともに、滋賀県ならびに関西の観光振興への貢献も果たしていきた
いと願っています。
上記のように温泉の泉質と特徴、リピート性の良さ、自然環境、独自文化などを近代
的な健康プログラムとして活用した「おごとヘルスツーリズム」メニューを開発し、単
なる温泉療養から効果の見える新サービスとして定着させるために以下5つの事業につ
いて 5 カ年計画を設定し、開発および事業化を行ってまいります。
① 「 美 浴 プ ロ グ ラ ム 」( 注 1 )
② 「 美 運 プ ロ グ ラ ム 」( 注 2)
③ 「 美 食 プ ロ グ ラ ム 」( 注 3 )
④ ① 、② 、③ の 効 果 を 見 え る 化 す る た め の 運 動 デ ー タ の 管 理 と お ご と ツ ー リ ズ ム を 取 り
入れた健康増進、体質改善に関する個人アドバイスシステム
⑤ ①、②、③を組み入れた宿泊付き観光商品の共同販売
尚、新事業で開発、提供するサービスは観光旅行商品開発の範囲で行うものであり、
医療行為を伴うものではなく、または効果を謳うものではありません。
(注1)
「 美 浴 プ ロ グ ラ ム 」: 本 事 業 の た め に び わ こ 成 蹊 ス ポ ー ツ 大 学 ( 以 下 成 蹊 ス ポ ー ツ 大 ) が 開
発 し た 入 浴 の 前 後 お よ び 入 浴 中 に 行 う ス ト レ ッ チ 運 動 。安 全 か つ 効 率 的 に「 美 し く 温 泉 浴 を
行う」を意味する造語です。
おごと温泉旅館協同組合
知的資産経営報告書
(注2)
「 美 運 プ ロ グ ラ ム 」: 本 事 業 の た め に 成 蹊 ス ポ ー ツ 大 が 開 発 中 の ノ ル デ ィ ッ ク ・ フ ィ ッ ト ネ
ス ・ ウ ォ ー キ ン グ ( 注 4 ) を 中 心 と し た 運 動 プ ロ グ ラ ム で 、「 美 し く 運 動 す る 」 を 意 味 し た
造語です。
(注3)
「 美 食 プ ロ グ ラ ム 」: 成 蹊 ス ポ ー ツ 大 が 、 注 2 の 美 運 動 で 消 費 が 予 想 さ れ る カ ロ リ ー を 計 測
し な が ら 、滋 賀 県 内 産 の 農 産 物 や 近 隣 の 食 材 な ど を 使 っ た ヘ ル シ ー な 滞 在 中 の 料 理 メ ニ ュ ー 。
(注4)
ノ ル デ ィ ッ ク ・ フ ィ ッ ト ネ ス ・ ウ ォ ー キ ン グ ( 以 下 ノ ル デ ィ ッ ク ・ ウ ォ ー キ ン グ ): 2 本 の
ポ ー ル を 持 っ て ク ロ ス カ ン ト リ ー ス キ ー の よ う に 行 う ウ ォ ー キ ン グ で 、フ ィ ン ラ ン ド で 発 祥
し た も の を 言 い ま す 。フ ィ ッ ト ネ ス + ヘ ル ス ケ ア 要 素 の 強 い ウ ォ ー キ ン グ と し て 普 及 し て い
16
16
ます。
新事業でのプログラムは温泉の効能のみならず、地域の歴史的、また精神的文化と融
合させることで「自然・食・歴史・ものづくり」など様々な伝統文化を健康プログラム
や体質改善プログラムとして提供することで、現代人にとっての新たな湯治メニューと
して提供するものとなっています。
従来の病気やけがの治療・療養というよりも、美容・痩身、ストレス解消、体力増強
など積極的な人間としての心や体の「美」への追求を目的とし、喧噪とした都会生活か
ら離れ、温泉を仲介とした自然の中でのリラックスニーズ、健康指向、歴史に囲まれた
自然とのふれあい、おごと温泉への旅行そのものが、食事を含めた健康プログラムとし
て組み込まれるという計画です。
最近注目されているノルディック・ウォーキングをプログラムに取り入れ、老若男女
を問わず楽しめる新しいメニューであり、リピートや滞在・連泊等を視野に顧客の固定
化 の た め 新 し い I T 技 術 を 取 り 入 れ た 予 約・顧 客 情 報 管 理 等 の シ ス テ ム を 導 入 、
「 旅 」や
「温泉」を通じて総合的に健康を考え実践するプログラム開発となっています。
つまり開発する新サービスメニューは、温泉の効能と地域の自然や伝統文化などの歴
史的また精神的魅力を地元スポーツ大学の指導のもと、単にリラクゼーションや食材を
工夫するなどの情緒的効果を狙ったものではなく、温泉の入浴法をはじめ、滞在中およ
び日常生活での食や運動によるライフワークバランスを身体で覚えるといった、今まで
にないサービスとスポーツ医学の見地からもそれらをアドバイスするものです。
*雨の日でも、入浴前にどなたでも楽しめる運動も工夫中です。
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図7-1
本サービス提供のフロー図
17
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* 滞 在 中 の プ ロ グ ラ ム 参 加 顧 客 に は 、 e-walkylife2( 運 動 履 歴 蓄 積 型 デ ジ タ ル
万歩計)を無料で貸し出す予定です。
図7-2
各旅館・ホテルに設置を予定する機材、器具およびシステム図
*デジタル万歩計をはじめ、各計測器は各ホテルに設置予定
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図7-3
顧客の運動データ収集システム
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* 滞 在 中 は 、各 ホ テ ル・ 旅 館 が デ ジ タ ル 万 歩 計 を 貸 し 出 し ま す が 、個 人 で 同 型 の 万 歩
計 を 購 入 し 、 日頃 の 運 動 履 歴 を 貯 め た 上 で 当 サ ー ビ ス を 利 用 す れ ば 、 希望 者 に は 長
期または日頃の健康管理に関するアドバイスを提供することが可能となります。
図7-4
各旅館施設の顧客運動データ管理システム
* 各 旅 館 の パ ソ コ ン を 通 じ て 各 顧 客 の 運 動 履 歴 を 収 集 後 、組 合 の メ イ ン コ ン ピ ュ ー
タに集約し、データとともに顧客管理を行う予定です。
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(3 ) 実 施 計 画
*実施計画の概要
1年目・2年目においては、利用客の客層・嗜好等の市場調査を行うとともに新サー
ビス及び体験プログラムの開発並びにその根拠となる実績データの収集及び調査研究を
重点的に実施します。
びわこ成蹊スポーツ大学との共同開発により、
「 美 浴・美 運・美 食 」を コ ン セ プ ト と し
て 新 サ ー ビ ス 、体 験 プ ロ グ ラ ム の 開 発 及 び 開 発 に 必 要 な モ ニ タ ー 調 査・研 究 を 行 い ま す 。
また、これ以外にもメニューを多様化し、全ての組合員が活用できるようなプログラム
開 発 を 目 指 し ま す 。( 本 事 業 で 取 り 組 む 内 容 の 項 参 照 )
上記のように引き続きプログラムの改良を重ねながら、3年目には事務局体制を強化
し、旅行業登録を行うなど、本格的に販売・PR活動を行い、更には旅行業者とのタイ
アップや営業活動も本格的に行うものです。
現 在 平 成 22 年 3 月 か ら 4 月 に か け モ ニ タ ー ツ ア ー 募 集 の 準 備 を 行 っ て い ま す 。
<1 年 目 >平 成 21 年 10 月 1 日 ~ 平 成 22 年 3 月 31 日
1)商品・サービスの開発及び調査・研究
○「美浴・美運・美食」に関する調査研究及び内容の検討
・「 美 浴 」 … お ご と 温 泉 ビ ク ス プ ロ グ ラ ム の 開 発
* 入 浴 プ ロ グ ラ ム の 開 発 ( 入浴前後ストレッチ、入浴中体ほぐし運動、消費カロリー
の算出等)
・「 美 食 」… 地 域 の 食 材 及 び メ ニ ュ ー に つ い て の 研 究( メ ニ ュ ー の 消 費 カ ロ リ ー 、 地場
食材についての栄養(カロリー計算)や関連性
★健康メニュー及びヘルシーメニューの開発
・「 美 運 」 … ノ ル デ ィ ッ ク ・ ウ ォ ー キ ン グ 運 動 プ ロ グ ラ ム の 作 成
*年齢や時間に応じたコースメニュー等の開発(おごと地区 3 コース開発)
*ストックエクササイズプログラムの開発(ストック・サンプル手配)
○ 新 サ ー ビ ス 及 び 体 験 プ ロ グ ラ ム の 個 別 メ ニ ュ ー の 検 討 ( 料 理 関 係 含 む 。)
○プロジェクトチームによる総合メニューの検討
○各専門家へ調査要請
○旅行業取得準備(勉強会)
2)体制整備
○事業の実施体制の確保・関係機関との調整(指導者およびインストラクターの人材育
成等)
・組合員の受け入れ体制の検討
・ 専 門 家 と の 連 携 ( 大 学 や 料 理 そ の 他 の 専 門 家 )( 各 専 門 家 要 請 )
3)事業PRと販路拡大
○旅行会社とのタイアップ検討、実績調査
○国内外集客検討
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○HPや顧客管理、受注システム等の整備(システム開発準備)
○ 「 美 美 美 倶 楽 部 カ ー ド ( 仮 称 )」 の 発 行 準 備 、 顧 客 カ ル テ 整 備
顧客手帳やネットでの顧客マイページ開発、顧客カルテ開発等
○モニター募集チラシ作製、コース地図サンプル作製(現在準備中)
○各種パンフレット作成
○観光展示会への出展
4)市場調査
○関係者・従業員・学生を対象としたモニター体験の実施
○食事メニューその他の調査実施
○顧客に対するアンケート調査の実施
<2 年 目 >平 成 22 年 4 月 1 日 ~ 平 成 23 年 3 月 31 日
1)商品(役務)の開発及び調査・研究
○旅行業の申請
2)体制整備
○事業の実施体制の確保・関係機関との調整(指導者およびインストラクターの人材育
成等)
*大会開催準備(協会設立準備)等
・組合員の受け入れ体制の検討・実施
・大津市との連携
・専門家との連携
・関係スタッフの教育、指導育成
・ボランティアの養成
3)事業PRと販路拡大
○旅行会社とのタイアップ検討、実績調査
○ 国 内 外 集 客 実 施 ( モ ニ タ ー 制 度 開 始 )( モ ニ タ ー 募 集 チ ラ シ 等 作 成 )
○新規販売先の開拓
○HPや顧客管理、受注システム等の整備(携帯電話・ネット)
○ 「 美 美 美 倶 楽 部 カ ー ド ( 仮 称 )」 の 発 行 、 手 帳 ・ 顧 客 カ ル テ 整 備
○DVD作成準備
○各種パンフレット作成
○モニター募集チラシ作製、コース地図サンプル作製検討
○観光展示会への出展
4)市場調査
○顧客に対するアンケート調査の実施
○関係者・従業員・学生を対象としたモニター体験の実施調査
○食事メニューその他の調査実施
○先進地視察
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知的資産経営報告書
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<3 年 目 >平 成 23 年 4 月 1 日 ~ 平 成 24 年 3 月 31 日
1)商品(役務)の開発及び調査・研究
○新サービス及び体験プログラムの個別メニューの改良及び評価
大津市内新 5 コース開発
○プロジェクトチームによる総合メニューの改善・改良
○評価検討会の実施
○旅行業の登録
○調査研究
県内および近郊の食材を調査
2)体制整備
○事業の実施体制の確保・関係機関との調整(指導者およびインストラクターの人材育
成等)
・予約業務、販売業務の実施
・組合員の受け入れ体制の改良
・関係スタッフの教育、指導育成
・ボランティアの養成
3)事業PRと販路拡大
○組合及び事業の広報宣伝事業の強化
・イベント、インターネット、パンフレット等
○旅行会社とのタイアップ検討、実績調査
○新規販売先の開拓、営業活動
○HPや顧客管理、受注システム等の整備・完備
○ 「 美 美 美 倶 楽 部 カ ー ド ( 仮 称 )」 の 発 行 、 手 帳 ・ 顧 客 カ ル テ 整 備
○各種パンフレット作成
○モニター募集チラシ作製、コース地図サンプル作製検討
○観光展示会への出展
以下 4 年目以降省略
ノルディック・ウオーキングの後、
おいしい近江牛を食するのはお客様
の自由ですが、おごと温泉では健康
に留意したメニューの提案も行って
います。
現在近江牛を食べるならおごと温泉
というわけで、
「うっしっし!キャン
ペーン」開催中!
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知的資産経営報告書
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(4 ) 需 要 開 拓 の 見 通 し
①需要開拓の方針
本事業はおごと温泉を利用する顧客が対象ではありますが、旧来の湯治客のイメージ
や京都の観光ついでの宿泊でもなく、従来とは異なる積極的な顧客開発を行うことで、
ノルディック・ウォーキングを愛し、近江の食を好み、温泉を満喫する老若男女が対象
です。
琵琶湖周辺の歴史を楽しみ、自らの健康に留意するヘルスツーリズムの考えを包含し
た「おごとニューツーリズム」ともいうべき考えによるものです。
おごと温泉旅館協同組合という性格上収益の拡大が目的ではありませんが、旅行業者
等とのタイアップにより、新たな収益をあげ、組合企業の負担軽減、滋賀県や大津市へ
の貢献を意識した事業展開を行う考えです。
ターゲット
顧 客 像 : 50 代 60 代 の 夫 婦 、 母 娘 、 小 家 族 や 友 人 知 人 グ ル ー プ
地域:関西近郊
集客方法・プロモーション等
大手旅行会社も利用しますが、TV、ラジオ、雑誌、チラシ等の媒体に加え、ホー
ムページでの告知、口コミ、各種タイアップ広告、イベント等を通じて集客を行いま
す。ただし費用対効果の問題もあり、固定客化(年に 1 回以上来湯)を図ることで、
販促費を抑えていく予定です。
また大津市(スポーツ課や観光振興課)や行政と連携し、顧客誘致活動を引き続き
行ってまいります。
写真:2 代目おごとんとユルキャラ
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知的資産経営報告書
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(5)更なる新事業への取り組みについて
98 年 以 来 続 け て い る「 湯 ~ わ っ く わ っ く キ ャ ン ペ ー ン 」 は組 合 所 属 の 全 て の 旅 館 で 展
開 し て い ま す が 、合 わ せ て 2009 年 は「 近 江 牛 を 食 べ る な ら お ご と 温 泉 で 」を キ ャ ッ チ フ
レーズに「うっしっしキャンペーン」を打ち出し、それこそ全国の温泉各地に負けない
販促キャンペーンを毎年打ち出しています。
しかしキャンペーンだけではなく、今後のおごと温泉にとって最も大切な事業は現在
進行中の「おごと観光タウンづくり」です。
大津市による雄琴小学校跡地の開発はおごと温泉だけではなく、おごとの新しい町づ
く り に と っ て 大 き な 影 響 が あ る と 考 え ら れ て い ま す 。温 泉 を は じ め 、地 域 の 自 然 、文 化 、
歴史、産業などの資源を活かし、地域の住民や組織が連携・協働して地域の活力と魅力
を高め「交流とくつろぎ」の創造を目的としています。
おごと温泉の外湯開発も俎上に上り、今後国道沿いの開発の進展とともに「おごと」
のイメージは大きく変わろうとしています。
その一翼を、地域の住民およびおごと温泉旅館協同組合所属の各旅館が担っていると
言っても過言ではありません。
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(6)地域における関係事業者等との連携図
連 携
情
顧 客 データ管 理
図
報
フ ォ ロ ーア ッ プ
顧
美
提
客
担 当 旅 館 :地 域 資 源 活 用
びわこ成 蹊 スポーツ大 学 (カロリ
ー計 算 )
売
食
お
エー ジ ェント各 社
(少人数)
供
促
ご
進
と
美
温
泉
びわこ成蹊スポーツ大学
びわ湖バレイ他
館
プログラム開 発 依 頼
同
申 し込 み
団
組
体
合
滋 賀 県 ・大 津 市 との連 携
大 津 商 工 会 議 所 、坂 本 観 光 協 会 、堅 田 観
光協会
社 団 法 人 びわ湖 大 津 観 光 協 会
社 団 法 人 びわ湖 ビジターズビューロー
びわ湖 放 送 協 会 、KBS 京 都
農 協 観 光 、JTB 大 津 支 店 、日 本 旅 行 、近 畿
ツーリスト
担当旅館
運
旅
協
担当旅館:
販
美
浴
客
数
サー ビ ス
手
担当旅館:
びわこ成 蹊 スポーツ大 学
資生堂等美容関連企業
エステ関 係 その他
人
材
育
担当旅館:
びわ湖 バレイ(インストラクター
成
*プログラムの中 で手 数 料 が発 生 する
場合
担当旅館:
コ ナ ミ ス ポ ーツ ( I T 活 用 デ ー タ 管 理 シ ス
テ ム)
①エージェントへのプログラム販 売 手 数 料
②各 組 合 参 加 企 業 から美 運 参 加 顧 客 手
数料
③販 促 開 発 費 分 担 割 当 手 数 料
④IT 情 報 システム利 用 料 等
料
参 加 10 ホテル・旅
館
* 本 事 業 に お い て 開 発 す る「 美 浴 ・ 美 食 ・ 美 運 」を セ ッ ト と し た「 お ご と 温 泉 ツ ー リ
ズ ム プ ロ グ ラ ム 」の 利 用 を 含 む 宿 泊 お よ び 日 帰 り 旅 行 プ ラ ン を 販 売 す る 場 合 や リ ピ
ー タ に 同 プ ロ グ ラ ム を 使 っ た 宿 泊 お よ び 日 帰 り プ ラ ン を 販 売・提 供 す る 場 合 に 、 組
合に対して手数料を支払うものとする。
* 域外売り上げについて
各プログラムの利用料は、旅行会社や観光客個人から各組合員(旅館)に一旦支
払われるが、精算後その一部が当組合売り上げとなるため、別表-3の域外売り
上げは成立する。
連携先
びわこ成蹊スポーツ大学・オーパルオプテックス株式会社・びわ湖バレイ
協力団体、企業、学校、
滋賀県、大津市、大津商工会議所、坂本観光協会、堅田観光協会、社団法人びわ湖大
津観光協会、社団法人びわこビジターズビューロー、成安造形大学、雄琴商店街、あが
りゃんせ、びわ湖放送、KBS京都
販売協力先
農協観光、JTB大津支店、日本旅行、近畿日本ツーリスト、阪急交通社
おごと温泉旅館協同組合
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8.組合参加各旅館概要
収容客数 客室数
料亭
宴会場 等
1 雄琴荘
45
13
3
2 びわ湖花街道
176
43
7
組合員名
お食事処 大浴場数浴場数(貸切)
レストラ
ン 等
サロ ペット
ン・エ
ステ
1
その他
不可
利用客客層について
(夫婦、女性グループ 、恋人
同士・カップル等
宴会は修学旅行や企業等、研
修や慰安会など)
小グループ・家族・カップル
など
2
2
貸切風呂1
露天風呂客室7
有
不可
会議室、談話室、麻雀
室、喫茶、売店、カラオ
ケ、麺処
3 琵琶湖グランドホテル 850+300 160+44 35
京近江
1
4
4
有
不可
会議室、コンベンション 夫婦、女性グループ 、恋人同
ホール、ゲームコー
士・カップル等
ナー、ラウンジ、カラオ
宴会は修学旅行や企業等、研
ケ
4 湯元館
375
73
40
1
6
2、特別室1
有
不可
5 木もれび
55
20
2
1
2
2
無
会議室、ロビー、カ
フェ、ゲームセンター、
麻雀室、ラウンジ、カラ
オケ
会議室、レストラン、卓
球、ビリヤード
6 暖灯館きくのや
150
27
2
露天風呂付客室4
ローツイン和室2
7 びわこ緑水亭
389
70
100畳(舞台
付)
40畳(舞台付)
8
2
夫婦、家族連れ、女性グ
ループ、カップル、企業、慰
安会
不可
夫婦、家族連れ、女性グ
ループ、カップル、企業、慰
安会
可(6部屋)会議室、ロビー、ラウン 夫婦、カップル、ペット連
ジ
れ、女性グループ等
2
露天風呂付客室32
有
不可
会議室、ロビー、ラウン
ジ、カラオケ、売店
8 里湯昔話雄山荘
603
115
4
2
露天風呂付客室41
不可
近江昔話らいぶらり、
喫茶、バー、プール、ク
ラブ、ゲームコーナー
9 近新
30
7
1
2
不可
118
38
夫婦、家族連れ、女性グ
ループ、カップル、企業、慰
安会
修や慰安会など
10 ことゆう
組合員名
1 雄琴荘
1
2
スパリゾート併設
代表者
榎 高雄
2 びわ湖花街道
佐藤 祐子
3 琵琶湖グランドホテル/京近江 金子 基文
4 湯元舘
針谷 了
5 木もれび
針谷 了
6 暖灯館きくのや
池見 喜八郎
7 びわこ緑水亭
金子 憲司
8 里湯昔話雄山荘
宇津木 公一
9 近新
北村 二十一
10 ことゆう
木村 勉
有
不可
組合役職
榎 高雄
佐藤 祐子
金子 博美
針谷 了
針谷 了
池見 喜博
金子 憲之
森崎 祐次
北村 二十一
浅賀 貴之
理事長
副理事長
専務理事
監事
理事
理事
夫婦、カップル、家族、組
合団体、企業旅行等
夫婦、家族など
茶室、カラオケバー
夫婦、カップル、家族、女
性グループ
創業
昭和29年
昭和15年
昭和33年
昭和 4年
平成18年
昭和28年
平成 8年
昭和35年
昭和29年
平成19年
写真:新しい源泉
2010 年 3 月 以 降 周 辺 の 開 発 が 予 定 さ れ て お り 、今 後 新 し い お ご と 温 泉 の 街 づ く り の 中 心 と
して、変化が期待されている。足湯を始め駐車場や公園などが設置される予定。
おごと温泉旅館協同組合
知的資産経営報告書
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9.知的資産経営報告書とは
「知的資産」とは、従来のバランスシートに記載されている資産以外の無形の資産であ
り 、企 業 に お け る 競 争 力 の 源 泉 で あ る 人 材 、技 術 、技 能 、知 的 財 産( 特 許・ブ ラ ン ド な ど )、
組織力、経営理念、顧客とのネットワークなど、財務諸表には表れてこない、目に見えに
く い 経 営 資 源 の 総 称 を 意 味 し ま す 。よ っ て 、
「 知 的 資 産 経 営 報 告 書 」と は 、目 に 見 え に く い
経営資源、すなわち非財務情報を、債権者、株主、顧客、従業員といったステークホルダ
ー( 利 害 関 係 者 )に 対 し 、
「 知 的 資 産 」を 活 用 し た 企 業 価 値 向 上 に 向 け た 活 動( 価 値 創 造 戦
略)として目に見える形で分かりやすく伝え、企業の将来性に関する認識の共有化を図る
こ と を 目 的 に 作 成 す る 書 類 で す 。経 済 産 業 省 か ら 平 成 17 年 10 月 に「 知 的 資 産 経 営 の 開 示
ガ イ ド ラ イ ン 」が 公 表 さ れ て お り 、本 報 告 書 は 原 則 と し て こ れ に 準 拠 し て 作 成 し て い ま す 。
*本書ご利用上の注意
本知的資産経営報告書に掲載しました将来の経営戦略及び事業計画並びに付帯する事業
見込みなどは、すべて現在入手可能な情報をもとに、当組合の判断にて記載しています。
そのため、将来に亘り当組合を取り巻く経営環境(内部環境及び外部環境)の変化によっ
て、これらの記載内容などを変更すべき必要を生じることもあり、その際には、本報告書
の内容が将来実施又は実現する内容と異なる可能性もあります。よって、本報告書に掲載
した内容や数値などを、当組合が将来に亘って保証するものではないことを、十分にご了
承願います。
*作成支援・監修専門家
本知的資産経営報告書の作成にあたりましては、本書記載内容につき、その客観性を維
持し内容の向上を図る趣旨から、次に掲げる専門家のご支援・ご監修を賜りました。
独立行政法人中小企業基盤整備機構
滋賀県中小企業団体中央会
近畿支部近畿地域支援事務局
プロジェクトマネージャー
刀根
浩志
指導課
早瀬
和志
石本
和治
中小企業診断士
*お問い合わせ先
おごと温泉旅館協同組合
事務局
谷口
〒 520-0101
/
おごと温泉観光協会
千恵
大津市雄琴6-5-1
(琵琶湖グランドホテル内)
T E L /F A X : 0 7 7 - 5 7 8 - 1 6 5 0
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