モーニングスターファンド分析レポート 2010.8.31 評価基準日:2010 年 8 月 31 日 ラサール・グローバルREITファンド (毎月分配型) 委託会社:日興アセットマネジメント株式会社 当ファンドの運用実績(2010/8/31現在) 基準価額 4,304円 純資産 361,940百万円 分配金 (直近3期分) 2010/8/5 2010/7/5 2010/6/7 70円 70円 70円 トータルリターン 3カ月 -1.25% 6カ月 2.86% 1年 6.81% 3年 (年率換算) -22.12% 5年 (年率換算) -8.72% ※トータルリターンは、ファンドが対象期間にどれだけ値上がり(値下がり)したかを示します。なお 1 年以上のリターンは 年率表示となっています。モーニングスター社では、分配金はすべてファンドに再投資されたものと仮定します。ファンド を売買する際に支払う諸手数料は控除しません。 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)の特徴 ◆ 名前の意味 ラサール… …………………… 実質の運用を行う運用会社名 (ラサール インベストメント マネージメント(セキュリティーズ)) グローバルREITファンド… … 世界各国の不動産投資信託 (REIT) を主要投資対象とするファンド 毎月分配型… ………………… 原則、毎月運用益の一部を分配 ◆ 不動産投資の専門家・ラサール社が実質の運用を担当 ◆ REITの概要とREITファンドのメリット ◆ 魅力的な「分配金利回り」により、2009年度最も投資家の支持を集める ◆ 今後の投資環境のポイントと留意点 ◆ 分散投資を心がけ、短期的な価格変動の影響を避ける 当ファンドのリスク分類 当ファンドの投資スキーム リターン 投資 投資 投資 ラサール・ グローバル REIT ファンド 不動産投資信託 (REIT) に投資 リスク 個人投資家 投資 当ファンドは ここに該当 投資 ※上図は当ファンドの投資スキームを分かりやすく示したものであり、実際のファンドの投資行動とは異なる 場合があります。 ※上図は 70 に分類されたモーニングスター類似ファンド分類において、当 ファンドの属する「国際株式・REIT( 為替ヘッジなし )」のリスクの度合い(リ スクメジャー)を示したものです。 (1/4) モーニングスターファンド分析レポート 2010.8.31 ラサール・グローバルREITファンド (毎月分配型) ■ 不動産投資の専門家・ラサール社が実質の運用を担当 『ラサール・グローバル REIT ファンド(毎月分配型) 』 (以下、 当ファンド)は、 日本を含めた世界の「REIT」 (リ ート=不動産投資信託)に分散投資を行います。REIT への投資は、その国々で法律、商慣習、価格形成などが 大きく異なり、現地からの情報の有用性が高いため、実 際の運用は、不動産投資の専門家であるラサール社(ラ サール インベストメント マネージメント(セキュリテ ィーズ) )が行います。 ラサール社の特徴 ● 1985 年 に 設 立、 親 会 社 グ ル ー プ 全 体 で 世 界 に 180 の営業所 ● 長期間の分析に定評 ● グローバルな情報網を活用した運用 ■ REITの概要とREITファンドのメリット REIT とは、 「Real Estate Investment Trust」の頭文字を とった用語で、投資家から集めた資金をオフィスビルなど の不動産で運用し、賃料収入や売却益を配当として分配し ます。その REIT を投資対象とする REIT ファンドへ投資す ることで、投資家は実質的には不動産投資を行っているこ とになります。 ■魅 力的な 「分配金利回り」 により、 2009年度最も 投資家の支持を集める 2009 年度最も売れたファンドを見ると、世界中の REIT に投資をするファンドが 1 位となりました(モー ニングスターの類似ファンド分類で資金流出入額の合計 を集計。設定から 1 年未満のファンドを除く) 。REIT フ ァンドが人気化した理由の 1 つとして、 「分配金利回り」 が非常に魅力的だったことが考えられます。 分配金利回りとは、1 万口当たりの分配金(税引前) を基準価額で割ったもの(1 万口当たり分配金÷基準価 額)を年率換算した指標で、受け取る分配金の水準を額 ではなく、率であらわしたものです。2007 年から、サ ブプライム・ローン問題に端を発する世界的な金融危機 の影響を受けて、REIT の市場価格が大幅に下落し、当 ファンドの基準価額も下落しました。一方で、投資先 REIT の配当金の主な原資であるオフィスビル・商業ビ ル等の賃料は景気が悪化しても急激には下がりにくい傾 向(賃料の下方硬直性)があるため、ファンドの投資対 象である REIT の配当金はそれほど大きく減少しません でした。 この賃料の下方硬直性に加え、当ファンドでは先々を 見越して分配金の原資となる金額を積み立ててきたこと、 そして現金の比率を高めに維持していたので、金融危機 時も分配金を大きく引き下げることはありませんでした。 REITファンドのメリット ● 小口資金で世界の不動産市場に分散投資を行うこ とが可能 の価格は、株式や債券の価格とは値動きが異 なるため、分散投資として有効 ● REIT は法人税などの税制上の優遇などから比較的 高い利回りが期待できる ● 上 場 REIT は取引所で売買されるため、価格形成 や情報開示の透明性が高い ● REIT そのため、当ファンドにおいても分配金利回りが上昇 し(図 1、2) 、2009 年 3 月末には約 28 %、2010 年 3 月末でも約 16%の水準となっています。一般的に 3 ~ 5%程度の利回りが目安とされている先進国債券ファン ド、5 ~ 8%程度の利回りが目安とされている新興国債 券ファンドと比較しても、依然として魅力的な水準にあ ります。 図1 分配金利回りの概念(矢印は2008年夏以降の状況) 分配金利回り (年率換算) = 1 万口当たり分配金額 基準価額 ※分配金利回りは将来を保証するものではありません 図2 当ファンドの基準価額と分配金利回り(∼2010年5月7日) (円) 20,000 分配金利回り (右軸) (%) 40 基準価額 (左軸) 30 15,000 10,000 20 分配金利回り が上昇 10 5,000 0 2004年3月 2006年3月 2008年3月 0 2010年3月 ※当ファンドの各決算時の基準価額、1万口当たり分配金(税引前) より算出 出所:モーニングスター (2/4) モーニングスターファンド分析レポート 2010.8.31 ラサール・グローバルREITファンド (毎月分配型) っては大きく変動する可能性があります。 ■ 今後の投資環境のポイントと留意点 魅力の大きい当ファンドへの投資に関して、いくつかの 点には留意が必要です。 ①REIT市場全体の割安感・過熱感に対する見方が拮抗 たとえば、米国では REIT の配当利回りと 10 年国債利回 り差がほとんどなくなっており、利回り面からみると米国 REIT に対する割安感が乏しくなっている点には留意が必 要です(図 3 参照) 。投資家の中には、REIT よりも、同様 の利回り水準が得られ、リスクも比較的小さい米国国債が 魅力的だと考える人もいるでしょう。米国国債の更なる金 利低下の余地は乏しいため、REIT が配当利回り面で魅力 的になるためには、①賃料が上昇して REIT の配当金が上 昇するか、② REIT の市場価格が下落するか、のいずれか が必要との見方もでき、今後の動向には留意が必要です。 米国のみならず、他の先進国 REIT 市場についても概ね同 じような状況です。 ②将来の分配金額は現在の分配金額とは限らない 分配金利回りの計算はその時々の基準価額、分配金で算 出していますが、実際の分配金は必ずしも一定ではありま せん。REIT の分配金は保有不動産の賃料収入等を原資と していますが、今後の各国の景気、REIT 市場の動向によ 図 3 米国 REIT のイールドスプレッド ③為替動向が運用成績を左右 当ファンドでは、2010 年 4 月末時点では 10 カ国(地 域)に分散投資を行っていますが、海外投資比率は約 94 %となっており、外国為替市場の変動の影響を受けます。 中でも、グローバル REIT 市場の約 5 割を占める米国経済、 ドルの動向には大きな影響を受けます。 ■ 分散投資を心がけ、 短期的な価格変動の影響を避ける 大きな魅力もある反面、短期的には基準価額の変動率が 高い状況が続く可能性もある REIT ファンド。価格変動性 のある金融商品ですので、余剰資金で運用することが大切 です。投資信託の中でも REIT ファンドのみへ投資するの ではなく、たとえば、世界の債券へ投資するファンドと併 せ持つことで、投資金額全体に対する REIT の価格変動の 影響を小さくすることも可能です。 また、毎月一定額を購入する積み立て方式も選択肢の一 つとなります。毎月一定額を決めて投資を行うのであれ ば、基準価額が下落した時にはそれだけ口数を多く購入 (上昇時には口数を少なく購入)しますので、短期的な価 格変動にそれほどとらわれることなく、長期投資を行うこ とができます。 (米国 REIT の配当利回り―米国 10 年国債利回り)(∼ 2010 年 4 月末) (%) 8 7 6 5 4 3 2 1 0 -1 -2 1989 年 1992 年 1994 年 1996 年 1998 年 2000 年 2002 年 2004 年 2006 年 2008 年 2010 年 ※米国 REIT の配当利回り=FTSE NAREIT 指数(Equity REITs 指数)の配当利回り 出所:モーニングスター 用語集 分配金……投資信託の決算日ごとに、その期間の運用成果を配分するもの。よく似たもので「配当金」があるが、投 資信託の場合には「分配金」と表示するケースが多い。 配当金……会社や不動産投資信託(REIT)が株主等に対して、分配する利益のこと。 イールドスプレッド……本レポートでは「REIT の配当利回り- 10 年国債利回り」と定義して計算しており、この数値 が小さく(大きく)なるほど割高感(割安感)が強くなる。一般的に、割高・割安を判断する指標として使われる。 (3/4) モーニングスターファンド分析レポート 2010.8.31 ラサール・グローバルREITファンド (毎月分配型) 当ファンドの申し込み情報、手数料等(SBI 証券でお取引きの場合) 取引コース 口数・金額 商品分類 海外 REIT 運用方針 1.世界各国の不動産投資信託(REIT)を中心に幅広く分散投資を行うファンドです。UBS グローバル・ リアル・エステイト・インベスターズ・インデックス(円ベース)を参考指標とします。 2. 原則として毎月収益分配を目指します。決算日は毎月 5 日です。 3. 運用はラサール インベストメント マネージメント(セキュリティーズ)が担当します。 買付単位 口数:1 万口以上 1 万口単位/金額:1 万円以上 1 円単位/積立:1 千円以上 1 円単位 売却単位 口数:1 万口/金額:1 円 当初一口当り元本 1円 買付手数料 (税込) インターネットコース 口数:1.575% /金額:1.575% ※買付手数料のコースについては、SBI証券のWEBサイトをご確認ください。 信託報酬 (税込) /年 純資産総額に対し年率 1.575%(税抜 1.5%)(2010/2/16 更新) ※この他に、投資対象とする「世界 REIT マザーファンド」の主要投資対象である不動産投信には 運用などに係る費用がかかりますが、投資する不動産投信の銘柄は固定されていないため、事 前に料率、上限額などを表示することができません。 信託財産留保額 なし 解約手数料 (税込) なし 償還優遇の適用 一般口:あり ( 手数料の 100% 優遇 ) /累投口:なし 締切時間 15:00 約定日 ご注文日の翌営業日(国内・海外の休場により遅れる場合がございます) 受渡日 約定日から 3 営業日後 決算日 毎月 5 日(休業日の場合は翌営業日) 分配金 毎月 分配金受取方法 口数:証券口座へ支払/金額:再投資 設定日 2004/3/26 償還日 無期限 当ファンドのリスクについて ●当ファンドは、主に不動産を実質的な投資対象としますので、不動産の価格の下落や、不動産の市況の悪化などの影響に より、基準価額が下落し、損失を被ることがあります。また、外貨建て資産に投資する場合には、為替の変動により損 失を被ることがあります。したがって、投資家の皆様の投資元金は保証されているものではなく、基準価額の下落により、 損失を被り、投資元金が割り込むことがあります。 ●当ファンドの基準価額の変動要因としては、主に「価格変動リスク」 、 「流動性リスク」 、 「信用リスク」および「為替変動 リスク」などがあります。 ※詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)の「ファンドのリスク」をご覧ください。 (4/4) ご注意事項 金融商品仲介について ・ 住 信 SBI ネット銀行は、金融商品仲介において、SBI 証券の証券口座開設申込みの受付および SBI 証券の取扱う各種金融 商品とそのお取引きに関するご案内を行います。 ・ 住信 SBI ネット銀行の WEB サイトからのお申込み後、SBI 証券で所定のお手続きが完了し、お客さまの証券口座が開設さ れますとお取引きを開始することができます。 ・ 住信 SBI ネット銀行は、SBI 証券より取得するお客さまの証券口座情報(SBI 証券とのお取引きに関する情報を含む。 )や 投資経験情報等を、別途、住信 SBI ネット銀行の WEB サイト上に掲示して公表する住信 SBI ネット銀行の「個人情報保 護方針」および「個人情報のお取扱いについて」に基づき取扱います。 SBI 証券とのお取引きに関する注意事項 ・ お 客さまと SBI 証券とのお取引きは、SBI 証券の WEB サイト上で行っていただきます。 ・ 20 歳未満のお客さまおよび SBI 証券にすでに証券口座をお持ちのお客さまは、SBI 証券の証券口座開設をお申込みいただ くことができません。 ・ 住信 SBI ネット銀行が金融商品仲介でご案内する各種商品等やサービスは、SBI 証券が提供するものであり、住信 SBI ネッ ト銀行が提供するものではありません。 ・ SBI 証券とのお取引きの際には、お客さまに所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。各商品等への 投資に際してご負担いただく手数料等につきましては、SBI 証券 WEB サイトの当該商品等のページおよび金融商品取引法 にかかる表示並びに契約締結前交付書面等の記載内容をよくご確認ください。金融商品取引法にかかる表示は こちら をご覧ください。 ・ 住信 SBI ネット銀行は、お客さまと SBI 証券とのお取引きについて一切の責任を負いません。 お取引きに関するリスクについて ・ 金融商品仲介においてご案内する金融商品等は、預金ではなく、預金保険制度の対象ではありません。 ・ 金融商品仲介においてご案内する金融商品等は、元本および利回りの保証がありません。 ・ 金融商品仲介においてご案内する金融商品等は、株価の変動や市場の金利水準の変化、為替相場の変動等により価格が 変動し、損失が生じるおそれがあります。 ・ SBI 証券の取扱商品に関するリスクは、SBI 証券の WEB サイトでご確認ください。 金融商品仲介による SBI 証券の口座開設については、住信 SBI ネット銀行カスタマーセンターまでお問合せください。 住信 SBI ネット銀行は、委託金融商品取引業者の代理権は有しておりません。 住信 SBI ネット銀行は、金融商品仲介業に関してお客さまから直接、金銭や有価証券のお預かりをすることはありません。 住信 SBI ネット銀行 株式会社 登録金融機関 関東財務局長(登金)第 636 号 加入協会 日本証券業協会、社団法人金融先物取引業協会 委託金融商品取引業者 株式会社 SBI 証券 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 44 号 加入協会 日本証券業協会、社団法人金融先物取引業協会 ファンド分析レポートの作成は モーニングスター株式会社 ・ 本資料はモーニングスター株式会社から提供されています。 ・ 本資料に掲載されている情報は、過去の一定期間の実績及び一定の仮定に基づいたものであり、将来の投資成果等 を保証するものではありません。 ・ 本資料は投資判断の参考としての情報を目的としたものであり、投資勧誘を目的としておりません。本資料は、モー ニングスター株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証 するものではありません。また、本資料に基づいて被ったいかなる損害についても、モーニングスター株式会社お よび住信 SBI ネット銀行は一切の責任を負いません。 ・ 著作権等の知的所有権その他一切の権利はモーニングスター株式会社並びに Morningstar,inc. に帰属し、許可なく複 製、転載、引用することを禁じます。 (5/5)
© Copyright 2024 Paperzz