環境情報学部 - 慶應義塾大学 学部入学案内

総合 政 策 学 部・ 環 境 情 報 学 部
Faculty of Environment and Information Studies
総合政策学科
環境情報学科
ますます複雑化、グローバル化する社会の問題に対し、
経済学部
既存の学問分野を解体し、21世紀の実学を創造
文学部
Faculty of Policy Management
テクノロジー、サイエンス、デザイン、ポリシーを連関させながら解決に挑む。
目指すのは、既存の学問分野を解体し、実践を通して 21 世紀の実学を創造すること。
自由なカリキュラム構築をはじめ、幅広い研究領域、最先端の IT 環境、
法学部
それが、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)です。
多様な外国語プログラムなど、SFC 独自の魅力あふれるインフラを活かした学びを通し、
商学部
未来を創る「先導者」
としての力を養ってほしいと思っています。
往 来自由・文理融合の両学部
入学後に幅広い研究領域から自らの問題を発見し、その解決を目指すことができます。高校では文系や理系に分かれて
医学部
総合政策学部と環境情報学部の学生は、2 つの学部の授業や研究会を自由に行き来して学ぶことができます。そのため、
学習することが多いと思いますが、SFC では、両学部を文・理に区別して考えていません。研究領域の分野から、総合政策
学部は「理に融合した文系」、環境情報学部は「文に融合した理系」
と言うこともできますが、両学部一体となって21 世紀
SFC では、
「 問題が与えられ、正解を教わる」教育ではなく、
「 何が問題かを考え、解決方法を創出する」人材の育成を目指
しています。総合政策学部は、国家や社会の問題に関わり、解決策を編み出す実践的な活動を通じて、政策のプロフェッ
ショナルを育成します。環境情報学部は、最先端のサイエンス、テクノロジー、デザインの先駆者となり、希望にあふれる人と
世の中に対して感じている疑問、日常の中での興味や関心。設定したテーマに基づき、学年に関係なく、研究に必要な
カリキュラムを自ら作っていくというスタイルは、SFC の大きな特徴になっています。
SFC は、新しい知の創造に向けた学術先端的な研究活動を行う場所です。学生も早い段階から専門性を追究し、教員と
大学院生、学部生が一体となって研究に取り組んでいます。教員は学生に知識伝授を行う一方で、対等な研究パートナー
としての役割を期待しています。若い学生の発想やパワーが先端研究には欠かせないからです。学習や研究で迷ったときは、
看護医療学部
教員と学 生が一体となった、研究への取り組み
環境情報学部
社会の未来を創り出す人材を育成します。そのコアとなるのが「研究会(ゼミ)」です。研究テーマは、一人ひとりの学生が
総合政策学部
現 代 社 会の問 題を自ら発見し、解決できる人材の育成
理工 学 部
社会の抱える問題に取り組んでいます。両学部のカリキュラムは、進級・卒業の条件の一部が異なるのみで大きな違いは
ありませんが、取得できる学位は、
「 学士(総合政策学)」
「 学士(環境情報学)」
と異なります。
学びや生活について教員が個別にアドバイスとサポートをする、
クラス担任・メンター制度を利用できます。
薬学部
We b ページで、より深く総 合 政 策 学 部と環 境 情 報 学 部を知る SFCについて
キャンパスライフ
学部・大学院
http://www.sfc.keio.ac.jp/
入試情報
71
総合政策学部
領域を越える新しい「学び」
と
「創造」
「内向き志向の若者」
こんな言葉を耳にしたことがあるかと思います。SFC ではもっともふさわしくない言葉です。現代社会の多くの問題は
日々刻々と変化し、時として、その解決策を模索しています。
もちろん既存の教科書に解答はありません。
そのような中で、教室にこもって
知識を受身で学ぶだけでは、SFC が目指す社会人としての真の力はつきません。総合政策学部は、問題の本質を発見し、政治、法律、経済、
社会、文化、テクノロジー、心と体などさまざまな領域を取り込みながら、学生と教員が一体となって解決を目指すところです。
したがって
キャンパスにとどまる必要もありません。国内外の現場に飛び込み、社会との関わりを直接に体験しながら学びを深めます。外を向いた
グローバル・キャンパスがSFCなのです。そして環境情報学部と一体となった 100 以上もの専門領域の研究会(ゼミ)を軸に、卒業プロ
ジェクトを完成させていき、みなさん一人ひとりの「学び」
と
「創造」
を実現します。
環境情報学部
先端科学とテクノロジーを前提に、未来のグローバル社会を創造
宇宙空間から地球を観察する映像をみると、昼の地球は青い海と緑の陸地、夜の地球は都市の光を浮かび上がらせ、自然と科学と技術
によってできている
「人」
と
「環境」に思いをはせることができます。
その地球を情報の空間で包んだのがインターネットです。環境情報学部
では、先端のサイエンスを追求し、生命、心身の健康、環境とエネルギー、デザイン、防災やメディアなどの新しい課題に、総合政策学部と
一体となった社会科学のアプローチを力として、21 世紀のグローバル情報社会を創造します。SFC には、夢、面白いこと、楽しいこと、
解きたいこと、変えたいことなどに夢中になる人が沢山います。多様性のある一人ひとりの個性が尊重されるSFC では、好きなことをいっ
ぱいやってほしい。
そして、既存の学問領域にとらわれない多様な人達の強い絆と連携で未来を開拓する新しい人材が育っています。
多彩な入 試と卒業後のフィールド
受験生それぞれの能力やバックグラウンドを生かせる多様な入試制度
一般入試では、外国語教育における多言語主義の観点から
「ドイツ語」
と
「フランス語」
を、地球規模での問題解決能力育成の観点から
「情
報」
を、受験科目の一部として選択できます。AO 入試では、書類選考や面接などによって、学業および学業以外の諸成果を多面的・総合
的に評価して選考を行います。海外の教育制度で学んでいる方には、帰国生入試・留学生入試のほか、
「 英語のみ」で「来日することなく」
受験できるGIGA Program などの入試制度を設けています。
いくつかの入試制度では 9 月入学(秋入学)
も可能です
(p.153 参照)。
あらゆる分野で活躍する卒業生たち
http://www.sfc.keio.ac.jp/admissions/undergraduate/
「政策」が政治だけでなく、
「 環境」が自然だけではない広いものを示すように、SFC の卒業生たちはさまざまなフィールドで自ら考え、
「創り、動かす」仕事をしています。政治家、起業家、ソーシャルアントレプレナーとして社会を変える先頭に立つ人から、研究者として大学
や研究所で活躍する人、政府や企業の企画部門で個性を発揮している人、国際機関や発展途上国の現場で活躍する人まで、分野は
多岐に渡っています。バイオやITがわかる弁護士や、世界の民俗に通じたデザイナーなど、幅広い視野と自らの得意分野を併せもった
人材として高く評価されています。卒業生を紹介するWeb サイトもご覧ください。
http://www.sfc.keio.ac.jp/alumni_stories/
両学部の教 育方針
学年にとらわれず、必要なカリキュラムを自分で組み立てる
両学部の授業科目は、一部の基盤科目を除き、基礎から専門へと学年別に配列されてはいません。1 年次から研究に必要な学びを自分で
組み立て、外国語・教養・専門などの各科目の中から自らの学習目標に従い、学年にとらわれず必要な科目を必要な時に履修できます。
入学直後から専門分野の扉を叩くことも、最終学年に足腰を鍛え直すべく基礎的な科目を学び直すことも可能です。
「研究会」で身につける「実践知」
両学部の目指す人材育成の中核となるのが「研究会」
です。単なる勉強グループにとどまらず、企業との共同研究や官公庁からの委託研究
など、先端的な研究活動も行っています。学生はそれらに参加して実社会の現実問題に取り組み、それによって高度な専門性に裏付けら
れた
「実践知」
を身につけます。研究会は原則として、2 年次から学期ごとに最大 2 つ履修できます
(1 年次からでも1 つは履修可能です)。
これら研究会の経験をもとに、
自分自身の研究の集大成として、4 年次から
「卒業プロジェクト」に取り組みます。
学びたいように学び、進 路を自在に広げるカリキュラム
両学部は、
4学期制と2学期制を併用した学事日程を導入しており、春・秋学期の前・後半に集中して取り組むことができる科目も設置して
います。
また、卒業単位には他学部の総合教育科目や専門科目等も最大 60 単位まで含められます。さらに両学部では、優れた成果を
挙げたと学部が認めた学生に対して、3.5 年で卒業できる制度を導入しています。
これにより、9 月入学者の 3 月卒業、4 月入学者の 9 月
卒業が可能となり、9 月入学者の 4 月就職や 4 月入学者の 9 月海外大学院入学など、卒業後の進路選択の幅が広がっています。
72
SFCカリキュラム
SFCでは、年々、多様化・複雑化する地球的規模の問題を発見・解決する人材の育成を目指し、2014 年 4 月にカリキュラムを改定しました。
「研究会」
と
「卒業プロジェクト」
を中心に据えた基本理念はそのままに、研究に必要な力をさらに高められるように設計されています。
また、自分に
総合政策学部・環境情報学部 カリキュラム紹介 Web サイト
〈カリキュラムの全体像〉
1 学年
2 学年
先端科目
引き続き基 礎 的 な 力を
養 成 するとともに 、今 後
の学習を踏まえた専門知
識への道筋を探究する。
基 盤 科目:学部を問わず、すべての SFC 生が学ぶべき
「基盤」を培うための科目
3 学年
4 学年
発 展 的 な 科目を履 修し、
研究会活動を深める。
集大成としての卒業プロ
ジェクトに取り組む。
導く科目です。
「 基盤科目」よりも具体的に研究に接近し、
「 研究会」
「 卒業プロ
ジェクト」の前提となる専門的・先端的な科目によって構成されています。
卒業
プロジェクト
研究会:SFC における活動の中心で、
「 卒業プロジェクト」に向けて、教員と学生
が共に考えながら、多様な課題に取り組んでいきます。SFC では、
1年次から
「研
研究会
基盤科目
法・技法などを意識しながら履修計画を立てられるように、学びを支援します。
先端科目:
「基盤」
となる科目を履修しながら、
「 研究会」
「 卒業プロジェクト」へと
総合政策系科目
環境情報系科目
言語コミュニケーション科目
ウェルネス科目
究会」の履修が認められています。
情報技術基礎科目
共通科目
卒業プロジェクト:
「研究会」を中心とするSFC での学習の成果として、すべての
学生は、卒業までに、論文の執筆や作品の制作などを行います。
法学部
総合講座科目
データサイエンス科目
です。入学後の早い段階から
「研究会」
や
「卒業プロジェクト」
に必要な言語・思考
経済学部
大学生活に慣れるととも
に、基礎的な力を養成し、
今後の学習の基盤となる
力をつける。
http://www.sfc.keio.ac.jp/pmei/curriculum/
文学部
あった
「研究会」
を見つけるための履修ガイドとして
「アスペクト」
という考え方も導入されています。詳しくは以下の Web サイトをご覧ください。
「アスペクト」から先端科目を見つける
SFC では、幅広い学術領域にわたって、毎学期数多くの授業科目が開講されています。学生は、学年などの制約をあまり受けることなく、
は、授業科目と研究会の結びつきを、研究や授業を構成する諸側面(アスペクト)に分解して
「見える化」
したものです。
アスペクトを道標に
して、
これまでは視野に入ってこなかった研究会や科目を
「発見」することができるよう工夫されています。
商学部
自由に履修する科目を選ぶことができますが、科目が多すぎて、本当に自分にフィットする科目を見つけられないこともありえます。
アスペクト
アスペクト一覧
探究のスケール
探究の観点
探究の方法論・スキル
自然言語 人工言語 時間の流れ
ナノ 細胞 人間 生物
身体 心 ことば コミュニケーション
観察・記述する 測定・記録する 分析・評価する
空間の広がり 思想・宗教 文化・芸術
集団・企業 まち・都市 地方
システム ルール・制度 自然
価値・交換 役割・関係 マネジメント 学び
国 地域圏 地球・宇宙
デザイン 人工物 エネルギー
野外に出て生態学を基盤とした自然環境調査(地形・植物・動物)を行います。自然環境の状態
を客観的に把握・表現できることを目標に、得られた情報の分析方法についても学びます。
コミュニケーション システム 観察・記述する 協働する つくる
研究領域:パターン・ランゲージ、創造性、複雑系科学、社会システム理論
●
一ノ瀬 友博 環境情報学部教授
アスペクト: 空間の広がり マネジメント 人間 生物 まち・都市 国 システム 自然
デザイン 観察・記述する 測定・記録する 分析・評価する モデル化・予測する
研究領域:景観生態学、景観計画学、造園学、農村計画学
問題を発見し、それを解決するために必要な力を、自身の考えで身につけることが求められます。毎年 100 を超える研究会が開講されて
いますが、履修する授業やその授業のアスペクトをきっかけに、興味や関心に応じた研究会を見つけ、その研究会のなかで独創的な
「卒業プロジェクト」を完成させましょう。
看護医療学部
SFC には、他大学や他学部のような、入学から卒業までに何を学べばよいというモデルはありません。みなさん自身が、興味や関心のある
環境情報学部
生態学フィールド調査法
アスペクト: 空間の広がり 生物 自然 測定・記録する
井庭 崇 総合政策学部准教授
アスペクト: 文化・芸術 価値・交換 学び 人間 集団・企業 まち・都市 ことば デザイン
総合政策学部
現代に至るまでの日本の位置を把握し、現在の日本が置かれている状況を理解することで、近未来への政策
的思考の基盤を獲得します。その際、これまで積み上げられてきた日本論の名著を基礎としつつ、担当教員の
専門的知見に基づいた新たな展開を論じ、地に足をつけながらも発展可能性のある議論を行っていきます。
教員のアスペクト
(一例)
●
理工 学 部
日本研究概論 1
アスペクトの共通する教員の発見
このアスペクトを 指 定する 教 員は?
アスペクトの共通する科目の発見
この教 員の指 定するアスペクトは?
この科 目のアスペクトは?
このアスペクトの科 目は?
「アスペクト」
とは?
アスペクト: 空間の広がり 地球・宇宙 解釈・意味づける
●
考える 協働する つくる 表現する 共有する
アスペクトは、
「 教員-アスペクト-科目」のつながりや、
アスペクトが共通する科目同士、
教員同士のつながりを探すなど、自分の興味に沿って、キーワードで科目や研究会を見つけることができるツールです。
関心のあるアスペクトをたどっていくことで、研究したいテーマに違う側面から役立つ科目を発見することや、
思いもよらなかった科目に出会うこともできます。教員ごとにもアスペクトが決まっており、
興味あるアスペクトから知らなかった教員を発見し、新たな分野への視野を広げることができます。
先端科目がもつアスペクト
(一例)
●
解釈・意味づける モデル化・予測する
医学部
生きる方法論
4 年間で学部卒業・修士修了が可能な「学 部・大 学 院 修 士 4 年 一 貫 教 育プログラム」
就職/後期博士課程進学
了)や大学院への進学を可能にする制度や仕組みを取り入れてきました
(「学部 3.5 年早期卒業
制度」
「 大学院飛び入学制度」
「 大学院における早期学位取得要件の設置」)。2015 年からは新
学位取得(学士+修士)
大学院 1年
たに、
「 学部・大学院修士 4 年一貫教育プログラム」
をスタートさせています。
これは、学生の意欲
と能力に応じて、学部を 4 年間で卒業する場合とほぼ同じ費用と期間で、学士および修士の 2
つの学位取得を可能にする、塾内でも初めての制度です。学位取得までのスケジュールを柔
軟に組んで、学部・大学院を一貫して指導する教員のもと、集中して学習することができます。
●
●
3年
学部
●
●
2年
薬学部
従来から、優秀な学業成績や優れた成果をあげた者に対し、通常よりも短い期間での卒業(修
修士論文提出・最終試験
4年一貫教育プログラム 必要要件充足
卒業プロジェクト
(卒業論文)提出
所定単位取得
プログラム参加・指導教員決定
●
1年
4年一貫教育プログラム
(学部3年+修士1年)
73
総合政策学部 研究領域紹介
研究会や卒業プロジェクト、企業・政府・他大学等との共同研究など、さまざまな研究活動を
「プロジェクト」
と捉え、その一部を
「分野」
ごとに紹介し
ます。
なお、ここでの「分野」
とは学生や教員が所属する
「専攻」
「学科」
「コース」ではありません。本ガイドブックの読者の便宜を考え、現在の両学部の
研究の領域をわかりやすく束ねた編集上の区分です。両学部の学生は、自由にプロジェクトに参加し、結果として自らの専攻分野を創っていきます。
政策デザインの分野
常に変化し続ける政治的・経済的・社会的環境に適応し、我々の暮らしをより良いものにしていく手段が政策です。
政府のみならず、さまざまな主体が参加して政策をデ ザインする方法と概念を学びます。
分 野
プロジェクト PICK UP
経済と財政
【少子高齢化社会における労働経済プロジェクト】
少子高齢化や外国人労働者の問題を、労働経済学や国際経済学の観点から分析し
ています。
ヒト・モノ・カネの国際移動(貿易・海外投資)
を総合的に分析し、問題解決につなげていきます。
国や自治体の政策をデザインする上
で、経済と財政はその根幹になりま 【教育経済学プロジェクト】教育を経済学的な理論と手法を用いて分析しています。教育政策や教育成果が人々のその後の人生 ―例
えば、収入・幸福感・健康状態など― に与える影響を分析し、個人を対象にしたマイクロデータと呼ばれる大規模なデータを用いた実
す。実社会の問題解決に直結する経
証研究を進めています。
済分析に取り組みましょう。
立法と政策立案
少子高齢化、グローバル化、技術革
新に即した法制度や政策立案が求め
られています。社会の発展につなが
る具体的な政策立案や法制度につい
て学びましょう。
【統治機構研究】近現代のわが国の政治・行政体制を考察するとともに、
政治・行政不信や巨額の財政赤字などの構造的な諸問題を抱
える現代日本が、今後どのような統治改革を行うべきかを論じます。
その際、社会全体で公共政策・サービスを連携して担う
「新しい公
共」
の理念と今後の課題についても、積極的に議論し、問題提起を行います。
【情報法研究プロジェクト】
ネットワーク関連の法律問題は、既存の法体系では捉えることのできないようなさまざまな形で発生してい
ます。新たな問題にどのように対応すべきか、
ケース・スタディーを中心に法的側面から研究をしています。
政策研究の方法
【地域研究と社会科学諸理論の対話と融合】地域研究者は自らの研究地域の特殊性を主張し、一方的に情報発信をする傾向が強い
そこで、諸地域
政策研究の手法も進化しています。 のですが、それでは地域研究の学術的発展は望めません。他方、理論研究は現実と乖離する危険性をはらんでいます。
の比較研究や理論の検討を通じ、地域研究と理論研究の対話と融合を模索し、
より深い社会科学の学術的発展と応用を目指します。
我々の社会の中で起きているさまざ
複雑化・巨大化・グローバル化する今日のリスクに立ち向かうために、
ファイナンス理論の視点から
まな問題の本質を解きほぐし、解決 【リスク理論とその応用プロジェクト】
の役割を捉え直し、資本市場を活用した新たなリスクマネジメントの方法を探っています。現在は、少子高齢化の下で深刻化し
策を探るための研究方法を身につけ 「保険」
ている
「長寿リスク」
の定量化と経済的評価の課題に取り組んでいます。
ましょう。
社会イノベーションの分野
イノベーションとは、社会のさまざまな要素の新しい結合によって、それまでにない新しい考え方などを生成することです。
「社会的な成果」
と
「経済的な成果」の両面を追求する実践プロセスを学びます。
分 野
プロジェクト PICK UP
社会起業
【社会イノベーションプロジェクト】組織や社会の問題を見いだし、その具体的な解決策について探究します。
そして、社会性と事業性の
両立を果たしイノベーションをもたらす、持続性のあるシステムの構築を目指します。
社会問題の解決にビジネスとして取
り組む
「ソーシャルベンチャー」の経 【コミュニティマネジメントプロジェクト】企業、非営利組織、地域、情報空間などにおけるさまざまなコミュニティについて、マネジメント
の観点から効果的かつ具体的な運営方法などを学びます。
また、
コミュニティの力を発揮させることによる社会変革をもたらす手法を研
営技術を身につけ、同時に社会を変
革しうる社会起業家として何ができ 究します。
るのかを考えます。
【ベンチャー起業プロジェクト】営利・非営利を問わず、組織や社会の問題解決につながるビジネスプランを、学生が自ら作成し、教員や
ベンチャー・NPO 経営
このプロセスを通じて、マネジメント能力や、さまざまな支援を得る方策な
ベンチャー企業やNPO経営の成功に メンターによるブラッシュアップを通じて、起業を目指します。
は、ミッションの明確化とともに、経営 どを学びます。
の技術やスキル、
迅速で的確な実行力 【起業家精神育成プロジェクト】地域づくりや企業などで活躍されているリーダーを取材し、独自の事例教材を開発。ケースディス
などが必要です。現代の理論と実践 カッション、ワークショップによって、これから社会を切り拓くために必要な、自分で考えて行動できる力、人とつながる力、ディス
の結びつきを重視し、
学んでいきます。 カッションリーダーシップを育んでいます。
情報社会デザイン
企業経営、組織やガバナンスのあり
方、社会の
「安心・安全」、コミュニ
ティの形成がどのように変革していく
のか、マクロな視点とミクロな視点か
ら社会のデザインを考えます。
国際戦略の分野
【社会システム研究プロジェクト】社会を
「システム」
として捉え、先端情報技術を用いて、社会現象や社会問題の分析と問題発見を行
い、新しい仕組みの提案や政策提言を行うことを目指します。
【
「食」
プロジェクト】
超高齢化に伴い、世界人口は2050 年には90 億人を越え、全世界的な食糧危機が懸念されます。
この状況を踏ま
え、
「食」
を切り口として、高付加価値高生産性農業から超高齢化社会における健康増進までの幅広いテーマに、先端光技術と情報科
学分野の知見に基づき取り組んでいます。
グロ ーバル(地球)、リージョナル(地域)、ナショナル(国家)など、複眼的な視点から世界を、統治を、社会を捉え、
国際組織 、国家 、企業 、NGO 、個人など多様な主体に焦点をあてた国際戦略を研究します。
分 野
国際政治経済
グローバルに展開する政治・経済・社
会現象を幅広く分析し、既存のアプ
ローチに加えて、インターネット、文化
など多角的な視点から理解を深め、
ガ
バナンスのあり方と戦略を考えます。
プロジェクト PICK UP
【グローバル社会と情報社会の交錯】
グローバリゼーションは拡大・深化し、インターネットなど新しい情報技術も急速に普及を見せて
います。人、物、金、情報が国境を越えて移動するなか、
われわれの社会はどう変わっていくのでしょうか。伝統的な国際政治だけでなく、
ソフトパワーやインテリジェンスの視点も包括しながら探っていきます。
【無極世界の中のアメリカ外交の行方】2000 年代の対テロ戦争と積極介入主義の時代。その後に続いた慎重さに特徴づけられる
オバマ外交。振幅の大きいアメリカ外交を、世界中が好き勝手に論評しています。私たちのアメリカ認識はそのような論評に振り回され
ますが、何が変わり、何が変わっていないのかを見極めながら、
アメリカと世界の関わりについて考察を進めていきます。
【イスラームに学び世界を変える】
本来のジハードとは、信仰や価値観を異なる人々と良好な関係を築くため、よい言葉とよい態度と叡智
地域戦略
による不断の努力のことであり、テロを指す言葉ではありません。誤解と偏見を解き、学ぶべきを学び、人間同士としての平和裏の共生
グローバリズムの進展によって、地域
アラブの日本語学習者をSFCに招聘する
「アラブ人学生歓迎プログラム
(ASP)
」は、
今年15回目を迎えます。
のあり方が問われています。
ヨーロッ 関係の構築を目指します。
アジア太平洋西岸地域のパワー分布は大きく変化し、地域
パ統合の進展をはじめ、東アジア、米 【チャイナ・パースペクティヴ】急速な経済成長に伴い増大する中国の国力。
秩序は大きな影響を受けています。
アジア太平洋、
そして世界の将来像を描く
とき、
中国への理解は一層重要になるでしょう。
新興国家
州、アフリカなど、世界各地で地域主
義が深化するメカニズムを考えます。 であり発展途上国でもある、権威主義国家であり社会主義国家でもある多様な顔をもつ中国の政治・社会の実像を理解します。
ヒューマンセキュリティ
【社会や世界はどうあるべきか?】
現代世界の問題を解決するためには、知る・判断する・行動するという三つのことが必要です。
このプ
安全、安心、戦争、貧困といった
「脅威 ロジェクトでは判断や評価の基準に関心を向けています。価値観がグローバルに多様化する中で、社会や世界の望ましいあり方を決め
ることはできるか。
意見は一致しうるか。
こ
うした哲学的な観点から人間の安全保障の問題に取り組んでいます。
からの自由、
欠乏からの自由」
を確保す
るため、これを実現するための政策課 【社会安全政策】 国、自治体、民間公益団体、企業などの諸主体が行う、故意又は過失による犯罪や反社会的活動から、国民の安全・
題や、促進・保全しようとする個人およ 安心を守るための政策や公共的・公益的活動のあり方を、国民の視点から総合的に検討します。主権者国民の視点から、社会正義の
びコミュニティのあり方を検討します。 実現、国民の人権保障、経済の発展、予算の効率的な執行その他の関連する法目的・政策目標との均衡に配意することも重要です。
【言葉とメディア】言語の違いは表現手段の相違だけでなく、提示される世界観の違いにつながります。SFCで学べる外国語は11言語。
言語コミュニケーション
異なる言語で獲得した知見を皆で共有することで、見えてこなかった視点を
「気づき」
として認識できます。学部生から大学院生まで多
「語学」
を超えた
「言語」
を通じて、世
様な仲間が共有する協働学習の場、
この半学半教の場がこのプロジェクトなのです。
界の思想や文化、人々の生活に理解
を深めます。
そして、高度な言語運用 【日本語の教育・学習・コミュニケーション】多言語多文化共生を地球規模で支えるために、日本語や言語教育はどう貢献できる
能力を持つプロフェッショナルとして のか? 日本社会が多様性を受け入れる社会に向かうために、多様な言語文化背景をもつ人々との日本語のコミュニケーションと
教育はどうあるべきか? こうした課題を、学内外でのフィールドワークや日本語教育実践参加によって追究しています。
世界に発信できる能力を培います。
74
さまざまな組織の特徴を捉えつつ、その経営戦略やガバナンスのあり方について学びます。
組織がどのように運営されるべきかという視点とともに、我々個人がどう関わるかという視点を重視します。
経営・組織の分野
分 野
プロジェクト PICK UP
経営戦略
文学部
【企業コンサルティングプロジェクト】主に身近な消費財などの個別業界について企業や顧客・流通業者へのインタ
アンケート、
データ分析を実施。
それをもとに今後の事業戦略を分析、提言します。
グローバル化、業界再編、M&Aの拡大など激動す ビュー、
もっとスポーツをする人を増やしたい。そのためには快適な施設とよき指導者が必
る経営環境の中で進化し続ける企業の経営戦略を 【スポーツを通じて社会を元気に】
要、
までは誰しもがわかっています。
では、
どうやって実現させるのでしょう。
スポーツがビジネスとして成り立つ仕組
模索します。
みを考え、
スポーツがビジネスとして役に立つことを考えています。
マーケティング・データマイニング
組織/人材・キャリア
【日本・アジアにおける政治・経済と企業経営】
ダイナミックに動くアジアという地域を、政治・社会分野や経済・経営分
企業や非営利組織におけるキャリア開発を考えま 野、歴史分野の理解を基盤に、企業の経済活動に焦点をあてて分析していきます。
ベンチャーの立ち上げから企業や官庁の組織戦略に至るまで、アイディアを事業化し、
す。企業主導型の従来のキャリア開発に加え、個人 【組織運営の実践プロジェクト】
が選択できる新しいタイプのキャリア開発とデザイ 活動を組織化することを実践するプロジェクトです。組織のビジョン・目標を明確にし、タスクを合理的に分解してスケ
ジューリングするという経営の基本を学びつつ、組織の構成員を動機づけし、環境変化に的確に対応する術を学びます。
ンの仕組みを学びます。
法学部
都市・地域戦略の分野
Thinking Globally, Acting Locally をモットーに、政府や住民、大学などが一体となった協働体制の下で、
「ものづくり」
と
「仕組みづくり」の両方から持続可能な社会の実現方法を研究します。
分 野
経済学部
【ネットビジネス】
インターネットやワイヤレス SNS などが生み出す新しいビジネスの姿を分析し、創造します。
ネット社会の深化が、マーケティングにもたらす新たな糸口に着目しま
成熟化する市場において、高度化する顧客ニーズに 【インターネット・マーケティング・プロジェクト】
ビッグデータ、ソーシャル・マイニング、ブランド価値の予測モデル構築、クロスメディアの効果推定といったテーマを
対応し、
いかにプロダクトと事業を洗練させていくべき す。
実証的に探究します。
かを探求します。
データ解析やITも活用した実践的
なスキルの習得も重視します。
プロジェクト PICK UP
環境政策
【多文化共生プロジェクト】
多国籍企業や非営利団体、
地方自治体、
教育機関などでの国際化が進み、
新たな社会システ
居住・コミュニティ政策
さまざまな生活形態に応じた居住をどう考えるべき ムの構築が求められています。高度な外国語教育と実践的なフィールドワークを行いながら、国内外での多文化の共生
日本と世界の未来のあり方を考察します。
なのか、人々が能力を発揮し、かつ安全・安心をもた の実像を学び、
らすコミュニティをいかに構築すべきかなどについて 【域学連携プロジェクト】大学生と教員が各地に赴き、住民の方々と一緒に徹底したフィールドワーク、ディスカッション
を行い、地域の問題を発見して解決策を見いだす実践を継続しています。大学が媒体となって、自治体や企業、NPOな
考えていきます。
どの多様な主体の協働をもたらし、地域に新しい価値、活動を生み出すことを目指しています。
医学部
【観光まちづくりの実践プロジェクト】
人口減少時代の地域活性化においては交流人口が大きな役割を果たします。例え
都市・地域政策
わが国は急速な人口減少・高齢化に直面しており、 ば、富士山の麓にある富士吉田市では、SFCの複数の研究室が市、商工会議所などと協働して、地域の歴史、文化、自
ITやソーシャルビジネスのフレームを導入して、観光まちづくりの実践に取り組んでいます。
都市における孤独死や限界集落問題がクローズアッ 然、食を掘り起こし、
自然災害、テロ災害、事故災害などから我々の生活を守るために必要な都市・地域と教育のあり方につ
プされています。今後急激な経済成長が見込めない 【国土安全保障】
中で、これらの課題にどのように取り組み、成熟した いて研究しています。災害多発の時代を迎えるにあたって、強靱でしたたかな国土づくりを考えます。
地域社会を再構築するか、その方策を研究します。
商学部
【災害復興と気候変動リスク適応プロジェクト】
日本における防災・復興の実践を通じて、地震や異常気象による被害低
それを気候変動による災害リスクが高まる世界各地に応用し、経済発展と環境保
国内外のフィールドを対 象に、空 間 情 報 技 術と 減と災害への適応方法を学習します。
全とのバランスを考慮したグリーン開発の方法を研究します。
フィールドワークを有機的に統合して、地球環境の
日本で繁殖し東南アジアで越冬するハチクマの渡りをリアルタイムで公開するプロジェ
保全と地域社会の発展を両立させる政策を研究し 【ハチクマ渡り公開プロジェクト】
クトです。
ハチクマは、
タカの仲間でハチを主食にするという変わった鳥です。彼らの渡りを衛星を使って追跡し、
インター
ます。
ネットで各国の言語を使って、公開しています。渡り鳥を通して、地球環境を考えるのが目的です。
理工 学 部
SFC の他の研究会はこちらから確認できます
http://www.sfc.keio.ac.jp/introducing_labs/
神保謙研究会「国際安全保障と多元的ガバナンス」
現代の紛争と平和の問題を、3 つの研究で考える
神保 謙 准教授
総合政策学部
研究会 P ick Up
安全保障は、国際社会の秩序、国家の安全、人の生と死の問題を扱う総合的な研究領域で
平和構築などを考える安全保障政策学があります。現代の紛争と平和の問題を真摯に考えて
いくことが、本研究会の共通テーマです。研究は大きく、グループワーク・危機シミュレーション・
個人研究の 3 つに分かれます。共通の関心を持つ学生同士でグループワークを実施し、危機
環境情報学部
す。その中には、暴力や秩序の破壊の原因や構造をとらえる紛争学と、紛争予防・抑止・介入・
シミュレーションでは、世界に生じうる危機を想定し、各国のリーダーとして政策決定の緊張感
情報を収集・整理し、仮説を考え、検証していく姿勢が求められます。予断や思い込みではなく、
じっくりと対象に向き合うことが必要です。
最初は安全保障や国際政治に自信がなく心配そうにしていた学生も、研鑽を積むことで、プロフェッショナルな世界でも通用する議論が
看護医療学部
を学びます。
さらに学期末には、各自が設定したテーマで研究レポートを作成します。
学生には、活動を通じて、多角的に物事を捉え、高度な判断をする能力を身につけてほしいと思っています。
そのためには、虚心坦懐に
できる人材へと育っていきます。
こうした学問的・人間的な成長を見ることができるのは、教員としての大きな喜びです。
● 学生の卒業論文テーマの一例:
「Hybrid 型テロリズムの到来:~ Al-QaedaとISIL の狭間に揺れるAQAP」、
「 AFRICOM 創設からみる米国の対アフリカ戦略」
私は、国際関係に興味があり、その中でも国際テロリズムについて深く研究できる神保研究会を選びました。現在
薬学部
学生からのメッセージ
は、中東地域の国家からテロ組織が誕生する過程を学び、さまざまなテロ組織への各国の対応策を考え、安全保障
研究に生かしています。
また、年に 2 回、
グループワークによるプレゼンテーションコンテストがあります。英語の論文を
読みこなすなど大変なことも多いですが、仲間と何回も話し、時にはぶつかりあって一つの研究を作り上げて行く一体
感はすばらしいものだと感じます。特に良い成績を修めたときには、言葉にできない達成感があります。
総合政策学部 総合政策学科 3 年(愛知県立千種高等学校 出身)
75
環境情報学部 研究領域紹介
研究会や卒業プロジェクト、企業・政府・他大学等との共同研究など、さまざまな研究活動を
「プロジェクト」
と捉え、その一部を
「分野」
ごとに紹介し
ます。
なお、ここでの「分野」
とは学生や教員が所属する
「専攻」
「学科」
「コース」ではありません。本ガイドブックの読者の便宜を考え、現在の両学部の
研究の領域をわかりやすく束ねた編集上の区分です。両学部の学生は、自由にプロジェクトに参加し、結果として自らの専攻分野を創っていきます。
先端情報システムの分野
コンピュータやネットワークはその存在を主張せず、情報システムは水や空気のように日常に溶け込み、
我々の生活をさまざまな形で支援する、そのような先端情報システムを創造し、諸問題に挑みます。
分 野
プロジェクト PICK UP
インターネットシステム
【モノのライフサイクル情報管理プラットフォーム】生産・流通・利用・廃棄という製品ライフサイクルで、モノは各種情報
これら情報サービスと連
実社会とインターネットの融合を目指し、 サービスと関係し、デジタルファブにより設計・製造に関するステークホルダが多様化しています。
より安心・安全で効率的なモノの所在・状態の複合自動認識、サービス検索、
マスターデータ同期を研究します。
SFCのキャンパスそのものをテストベッド 携した、
に、
「 実空間のためのインターネット」につ 【モバイル広域ネットワークプロジェクト】本格的なネットワーク運用技術やそこで新たに必要になった次世代型ネット
ワーク技術の研究開発、自動車などの移動体をインターネットに接続する技術、Web などでやり取りされる大量のデータ
いて考えます。
から社会の動向を把握する技術など、幅広いインターネット関連技術の研究を行っています。
基盤ソフトウェアシステム
【リンクトオープンデータプロジェクト】政府・地方自治体・企業・民間団体・個人などが公開している Web 上のデータをリ
先端情報システムの基盤を支えるさまざ ンクさせることで、生活・交通・医療・教育などさまざまな分野での問題解決を目指しています。Web は Web ページだけで
なく有益な Web データの空間でもあります。活用することで、データに基づいた確かな問題解決が可能になります。
まなシステムソフトウェアの実 践 的 研 究
と、それらを支える技術者集団の創出その 【先端情報セキュリティプロジェクト】標的型攻撃、遠隔操作ウイルスなど日々発生する情報セキュリティの問題の抑止や
その対応策について研究しています。脆弱性(セキュリティホール)の発見やコンピュータウイルスの解析なども行い実践
ものが研究ターゲットです。
的な能力も身につけます。
また法律、社会学、国際関係など、学際的側面からの分析も行います。
ユビキタス情報システム
【ライフクラウドプロジェクト】スマートフォンなどを利用して人の行動に関係する情報をすべて集めてクラウド上に保存す
ケータイ技術、情報家電技術、組込機器 る仕組みやその情報の応用技術について研究・開発します。
技術、モバイル技術などをシームレスに統 【プレイス&モバイルメディア プロジェクト】情報技術とともに、ヒューマンインタフェースや認知科学、さらには社会学を基
合し、
「人間を中心とした新しいユビキタス 盤にした学際的なアプローチにより、楽しく心地よい場所を作ることを目的に、人の感覚や経験を拡張して、人と場所のつ
コンピューティング環境」の実現を目指し ながりを豊かにするためのサービスを実現します。
ます。
【エネルギーハーベスティング、クラウドガジェット
(IoT)】捨てたエネルギーを電気に変えるエネルギーハーベスティング
知識情報システム
マルチメディア情報、モバイル情報機器、 研究は重要です。人工知能や機械学習は、IoT 社会を豊かにします。
デジタル放送などの新しい情報環境を対 【メタレベル知識ベースシステムプロジェクト】映像、音楽、色彩、デザインなどのマルチメディア・データベースを対象とし、
意味、感性、時間、空間などの新しい計算方式概念を実現するマルチメディア知識ベース、データマイニング、
5次元 World
象とした、知識情報の構造化や共有、検
Map System によるビックデータ分析・可視化方式の研究を行っています。
索、発見を行う先端の知識情報システム
を研究します。
先端領域デザインの分野
21 世紀に求められている新しいデ ザインやアートについて研究を進めます。
デ ザインに関わる分析 、ビジョン構築、作成、評価、マーケティングまで一連のプロセスをすべて取り扱います。
分 野
プロジェクト PICK UP
テクノロジー × デザイン
先端テクノロジーと人間との接点を、デザ
インやアートの手法を用いて、未来へ向け
て美しく統合します。
【エナジーデザイン】
エネルギーをデザインし、明るい社会を創ります。都市スケールや建築・空間の提案、
ヒューマンスケール
のデバイス開発、パッシブなものやアクティブなもの、省エネという消極的な解決や創エネという積極的な行動など。既成
概念にとらわれない自由な発想、現実性の高い賢明さ、デザインという明るさで、バランスの良いモノ創りを目指します。
【デジタルファブリケーション】素材(マテリアル)、工作機械(マシン)、3Dソフトウェア、ネットワークという4つの要素を組み
合わせて、未来の 3Dプリンタや家庭用デジタルミシンそのものと、
その有効な使われ方までを企画・制作・デザインします。
ソーシャル × デザイン
【インクルーシブデザイン】インクルーシブデザインは多様な市民と
「共に」考え、
「できる限り最大限」の社会的包摂をデザ
インするための人間中心のデザインプロセスです。問題解決のための「製品やサービス」の設計と同時に、新たな価値を創
メディアやテクノロジーを携えて現場に介入
し、異なる人々のコミュニケーションを誘発し 出するデザインのあり方を実践を通して学びます。
「モバイル・メソッド」の視座や「ロケーティブ・メディア」研究の動向を踏まえ、人・モノ・情報・アイデア
ながら社会に内在するさまざまな問題に向き 【モバイル・メソッド】
合い、新たな関係性を構築しながら、従来ま などの「移動」に関わる調査・研究を行います。主に地理学、社会学をベースにしながら、人々が日常の中で(時には不可避
でとは異なる解決の道を提案していきます。 的に)生成し続ける多様な「生活記録(life document)」の理解と、方法論の開発、調査の設計などについて探究します。
コンテンツ× デザイン
【SFC の音楽】古典的な作曲理論から先端的なコンピュータ音響の創作/研究まで、幅広い領域の活動を行っています。
最先端の映像技術・音響技術とクリエイ メンバーのアウトプットも、ポップスや DJ での活躍から最先端の国際会議での作品/論文発表までほぼあらゆる形態が含
ティブな発想を融合し、人に感動を与える まれ、音に関係する活動であれば自由に推進できます。
【SFC の映像】CM 制作からアニメ―ション、ドキュメンタリーのほか、コンピュータグラフィクス、ビジュアライゼーション、
コンテンツ制作を実践します。
コンピュータアルゴリズムを用いた最先端の表現から、プログラミングやコーディングを用いたビジュアル表現までをカ
バーします。
またプロジェクションマッピングなど物理世界と映像の融合にも力を入れています。
先端生命科学の分野
SFC では、医・薬・理・工・農・情報・政策を融合した世界最先端の生命科学を展開しています。
分野にとらわれず、あらゆる学問を総動員して生命のしくみを解明し、健康・医療・食品・環境分野に貢献します。
分 野
プロジェクト PICK UP
先端健康科学
【唾液による次世代健康診断】メタボローム解析することで、唾液でがん、血液で肝臓疾患やうつ病などさまざまな疾病を
未来の健康長寿社会に貢献するために、 一気に診断する夢の技術を開発しています。現在、慶應義塾医学部や医療機関と共同で鶴岡市民一万人から合意を得て
サンプルを採取して
「鶴岡みらい健康調査」を実施しています。
最先端テクノロジーと健康政策などの社
会科学を駆使して、文理融合の斬新な切 【食と健康】農作物など食品をメタボローム解析することによって健康機能性成分を詳細に分析し、またそれらを実験マウ
スに経口投与することによって、健康への影響を科学的に調査しています。
り口で挑戦しています。
システム生物学
【生体・細胞シミュレーション】SFC が世界に先駆けて開発した細胞シミュレーションソフトウェア「E-CELL」を用いて、
心筋細胞や免疫細胞、赤血球などをコンピュータ上に再構築し、薬物添加などによる細胞の振る舞いを予測し創薬に貢献
します。
【ゲノム解析とゲノムデザイン】
さまざまな生物のゲノム配列をコンピュータを駆使して解読し、ゲノムレベルで生物のしくみ
を考察し、40 億年の生命進化の謎にも挑みます。それらの知見に基づき、暮らしに役立つ物質を生産するために有用なゲ
ノム設計図をデザインする合成生物学も研究します。 システム医科学
【がんの代謝解析】日本人の三人に一人ががんで死亡する時代です。
さまざまながんの発生や増殖に関わる代謝物質を網
羅的に分析し、その代謝を解明して、新たな診断法や治療法の開発に貢献することを目指します。
【幹細胞と再生医療】iPS 細胞から心臓や肝臓などの組織を人工的に形成するための実験手法を研究しています。また、
受精卵が分裂を繰り返して個体を形成するメカニズムを実験とコンピュータ解析によって解明します。
ゲノムやメタボロームを網羅的に計測し、
その膨大なデータをコンピュータで統合し
て複雑な生命をシステムとして理解します。
SFCはシステム生物学の世界的パイオニ
アです。
システム生物学を医学・薬学に応用し、分
子生物学、情報科学、分析化学などを融
合した新しい切り口で病気のメカニズム
の解明や治療法の開発に貢献します。
環境生命科学
【極限環境生物】強い放射線や絶対零度にも耐えられる最強生物「クマムシ」や、90℃の熱水でも生息できる
「古細菌」の
また、
これらを通して生命起源の謎に迫ります。
石油非依存で環境にやさしいエコ素材や、 驚異の耐性メカニズムを解明します。
より効率よくオイルを
大気中の二酸化炭素からエネルギー資源 【オイル産生微細藻】水と光があれば二酸化炭素を軽油に変換してくれる、究極のエコ微生物です。
生成させるために微細藻の代謝メカニズムを研究しています。
を生産する微生物など 地球の役に立つ ”
バイオテクノロジーを開発します。
SFCは山形県鶴岡市に世界的なバイオ実験施設を持っています。希望者は鶴岡キャンパスの学生寮に滞在しながら、
さまざまなバイオ実験実習科目を履修できます。
76
環境デザインの分野
地球レベルから地域・都市・建築レベルまで
幅広い視野で持続可能な未来の環境のデザインに関する実践的な教育と研究に取り組んでいます。
分 野
プロジェクト PICK UP
建築環境デザイン
都市環境デザイン
地域環境デザイン
リモートセンシングや GIS などの空間情報
技術やデータ分析技術を活用して、環境
のリスクや活性化要因を捉えた地域デザ
インに取り組んでいます。
【コミュニティによる太陽光普及プロジェクト】太陽光は最も分布が広くアクセスしやすい自然エネルギーです。その早急な
普及のために家庭・地域の「絆」を重視したコミュニティ・ベースの取り組みが必要だと考えられます。
ここでは住民による
地域環境資源の評価と再生可能なエネルギーの開発目標を議論し、協働的な普及モデルの形成を研究します。
【リスクマップ】感染症などの疫学、戦史に残る戦闘、地震などの自然災害、放射線などの環境汚染に関する地図を作成し
ています。
リスクマネージメントや国土安全保障に取り組んでいます。
【自動車の自動運転システム】地球上のエネルギー消費や CO 2 排出の大きな要因である自動車について、知能化・情報化
により、地球にやさしく、いつでも・だれでも・どこへでも行ける社会を実現する自動運転システムの開発を行っています。
地球規模の技術革新や国際的な協調関
係の構築などを通じて、地球環境を考え 【持続可能な開発目標とガバナンスに関する総合的研究】国連で決定した 2030 年へ向けた持続可能な発展目標が、
た持続的発展と気候変動への対応策を 2016 年から実施されます。経済、社会、環境の持続可能性を総合的にとらえた政策形成と、その実施のためには、どのよ
うなグローバルガバナンスが必要になるのか。実践的な研究と実装に取り組んでいます。
考えています。
知の構造・機能の理解と創成を目的に、人が知識・記憶を駆使しながら、
情報を入手したり行動することによって動的に環境・社会と相互作用するプロセスを、個人および社会レベルで考えます。
分 野
プロジェクト PICK UP
言語の認知と学習
【言語・教育の意味空間分析プロジェクト】国際語としての英語をよりよく学ぶための条件は何か。その条件を満たすための
教室、教師・生徒、教材、指導、評価はどうあるべきか。
メディアがもたらす可能性は何か。
これらの問題について、認知的、社
人間の言葉の理解や獲得、学習科学にお
ける認知のメカニズムに言語学、心理学、 会的の2つの視点から論じ、言語教育の可能性を探るのがプロジェクトの目的です。
脳科学、デザイン学など多方面からアプ 【認知・言語の発達と学習】人はどのように言語を学習しているのか。人の心の中にある辞書はどのような性質のもので、脳内
にどのように書き込まれているのか。言語を学ぶことによって概念・思考はどのような影響を受けるのか。外国語と母語の習
ローチし、状況や場の影響も考慮した人
得の仕方はどのように違うのか。本プロジェクトではこのような問題を実験によって検討します。
間の
「知」
を探求します。
【ヒューマンパフォーマンスプロジェクト】人間のさまざまな行動(パフォーマンス)を対象に、アイカメラや主観評価、行動・
動作分析などの手法を用いて実験的に検証することを目的とします。主には人間工学、スポーツ心理学の分野から
「人を
ことで、人間と環境との調和の実現、
ワザやコツの解明といった実践的な応用を目指します。
人間の生理的・心理的諸機能を精神分析、 測って人を知る」
【サイコスペース】
ライフデザインプロジェクトでは、
心を測ることをテーマに、
質問紙を用いて個人の自立性・
社交性のよう
臨床心理、数理モデルなどさまざまな手法
で探求し、また、人間のパフォーマンスの な心理的特性を測定し、性別・学年のような属性との関連性を分析します。知覚・認知プロジェクトでは、実際の空間と、そ
れを知覚・認知する空間との間の対応関係を心理実験をもとに分析し、数理モデルを構築します。
観点から環境の改善の提案を行います。
理工 学 部
ヒューマンパフォーマンス・
メンタルサイエンス
医学部
【スポーツエンジニアリング】
センサ工学や機械力学などの工学的アプローチによって、
スポーツにおける選手の動きや用具の
身体知
スポーツを初めとする人間の身体動作に 働きを分析することで、選手のパフォーマンス改善、用具の改良などに貢献します。
アスリート、職人がもつ技やスキルは、単なる概念的な知識でも、無意識的に
おける巧みな技のメカニズムを科学的に 【からだとことばの共創としての身体知の解明】
体得した知でもありません。
ことばによる意識とからだが有する体感が相互作用して育まれた知です。
ことばとからだの相互
解明し、技術の向上に役立てます。
作用による身体知の成り立ちを探究し、技やスキルの習得やコーチング手法の知見を得るプロジェクトです。
商学部
人間環境科学の分野
法学部
地球環境デザイン
経済学部
【被災地におけるグリーンインフラストラクチャー構築】東日本大震災によって引き起こされた大津波は、沿岸域に甚大な
都市の歴史や文化を生態環境や防災シス 被害をもたらしました。次の災害に備えるためには、その土地の自然が本来持っている特性を活かしたグリーンインフラスト
テムなどの視点から読み解き、生態環境や ラクチャーの考えに基づく復興が求められます。気仙沼市を中心に、構造物だけに頼らない復興のあり方を考えています。
生活環境の保全と創造を通じた安全で豊 【防災社会デザイン】地震や火山噴火などの自然現象(ハザード)をなくすことはできなくても、私たちの社会が強くしなや
かな社会システムのデザイン手法に取り かに対応できるようになることで、災害のない未来を実現することはできます。本プロジェクトでは、防潮堤などのハード
ウェアだけに依存しない防災のあり方を探求し、理論と実践の双方からアプローチしています。
組んでいます。
文学部
【デジタルデザイン技術による木造エコハウスプロジェクト】住宅建築のデジタルデザイン技術で国産杉 CLT(交差積層集
成材)建材の加工組立や、居住者の生活に自動的に適合する高度な環境制御などを実際の実験建物に実現し、外部から
建築の視点から生産手法、生活様式、資
の供給を受けずにその場所の自然エネルギーのみで生活可能な先進的環境共生住宅の開発とデータ取得を目指します。
源循環などのより広い環境を意識し、社
会的に実現するための構築方法やデザイ 【ベニアハウスプロジェクト】間伐材を用いたエンジニアドウッドであるベニア合板を用いて、素人でも簡単に組み立てて建
ン手法、IT 技術の応用などのリサーチに 設できる家を開発しています。地震や台風で被災した地域において、居住者とコミュニティが協働して造ることで地域やコ
ミュニティへのコミットメントを増し、地域再生を促します。
実践的に取り組んでいます。
社会・コミュニティ
研究会 P ick Up
http://www.sfc.keio.ac.jp/introducing_labs/
長谷部葉子研究会
フィールドワーカーとして、教育の現場に関わる実践研究
長谷部 葉子 准教授
本研究会は、実践研究そのものです。ニューヨークと公立中学校 、アフリカコンゴ民主共
環境情報学部
SFC の他の研究会はこちらから確認できます
総合政策学部
【離島での「教育と場所づくり」
プロジェクト】人口 135 名弱の鹿児島県屋久島町口永良部島を拠点に、
「 教育」
と
「場所づ
としての島の有効性を検証し、都市部との
情報社会のさまざまな特徴と地域コミュ くり」の 2 つの専門領域から、自然と人間の共存に根差した、豊かな「学習環境」
交流人口増加の仕組みづくりを検討します。潜在している島の魅力化を実現する官学民協働プロジェクトです。
ニティの問題を多様な手段で調査し、複
雑・流動化する姿をとらえて、新たな発展・ 【インターリアリティプロジェクト】情報社会におけるコラボレーションやガバナンスにはどのような特徴があるのだろうか。
複雑・流動化する社会を捉えるための方法論・ツールも開発しながら研究します。
交流を促します。
和 国 、SFC キャンパスなど、全員が 教 育とコミュニケーションに関 連した研 究フィールドを
ていきます。学生が、自ら現場に飛び込んで研究を全うし、大きく成長する姿を見るのは至福の
時です。なお、この 2 年間の研究テーマは、
「 教育」から取り組む地域協働型の「関係性のサス
看護医療学部
持っています。その上で「教育の現場」を社会の縮図として捉え、その現場に必要で存在してい
ないもの、あるいは仕組みを
「創る」、つまり
「ゼロから1」を現場のコミュニティと共に創り出し
テナビリティ」
と
「リハビリテーション」、
「イノベーション」、
「リスクマネージメント」です。
● 学生の卒業論文テーマの一例:
「高等教育のキャリア教育における自己肯定感の形成に関しての考察 ~カナダのオンタリオ州と日本の東京都における事例からの比較研究~」
私は、人口約 135 人の口永良部島(鹿児島県熊毛郡屋久島町)で、島民の方々と共に島の未来を見据えた活動を
薬学部
学生からのメッセージ
生み出すプロジェクトに属しています。メンバーの興味分野は異なり、一つの気づきに対し違う視点を持ちます。
それら
を共有し、現場の方々を巻き込みながら、お互いの「実践知」
を深めていきます。私は活動の一環として、現地に一年間
長期滞在し、役場で働かせていただきました。
「自分に何ができるのか」
を問い続ける中で、大学にいるだけでは実感で
きない、現場のリアルさに当事者意識を持って触れることができ、
とても貴重な経験になりました。
環境情報学部 環境情報学科 4年(静岡県・県立浜松北高等学校 出身)
77
広がる学びの可能性
分野を横断する学びの仕組み「パースペクティブ」
SFCでは2017 年度より、
分野横断的な学びをガイドする
「パースペクティブ」
という仕組みをつくります。
その第1弾として、
心・身体・社会の健康を
多面的に学ぶ
「ヘルスサイエンス
(HS)
・パースペクティブ」
がスタートします。詳しくはウェブサイトをご覧ください。 http://health.sfc.keio.ac.jp/
海外フィールドワーク
総合政策学部・環境情報学部では、キャンパスの外での学習・研究活動(オフキャンパス・スタディ)を推奨して
います。学内での学習活動と並行して、
キャンパスの外で社会的な実践を試み成果を検証することで、新たな問題
や課題発見の機会が得られることでしょう。両学部ではオフキャンパス・スタディの一環として、留学やフィールド
ワーク、インターンシップなど、さまざまな学習環境の機会を設けています。研究プロジェクト科目に設置されて
いる
「フィールド研究 1・2」
では、春季・夏季休校期間中に、学生自身が個々の研究テーマに関連した実地調査や
研究活動(フィールドワーク)や就業体験(インターンシップ)
を行い、具体的な成果を上げることを目的としてい
小学校を建設・運営するプロジェクト
(コンゴ民主共和国)
ます。2015 年度は、アジア、アメリカ、
ヨーロッパ、オーストラリアにてフィールドワークが実施されており、単位として認められています。
また
これに加え、教員が進めている研究プロジェクトに直接参加したり、教員が開拓した現地での研究提携機関の支援を得ることもできます。
海外留学・海外研修
大学間協定による約 100 の海外大学との
「交換留学」
( 1 年間)
や
「短期研修」
( 2 ~ 4 週間)、SFC独自の
「海外研修」
( 2 ~ 4 週間)
などに
参加し海外で学ぶことができます。
「 海外研修」
は、夏季・春季の休校期間を利用して海外で外国語を学習するもので、毎年 100 名以上が
参加し外国語科目の単位として認められています。
「筆記具デザインに近づく留学」
元よりドイツのプロダクトデザインに興味があり、ゆくゆくは現地で学びたいと思っていた私に、実践的なSFC
のドイツ語教育は、目標に近づけるドイツ語と情熱を身につけさせてくれました。履修者の中には SFC で学ん
だドイツ語をさらに伸ばそうと実際にドイツに渡る人も多く、私もその一人で、2 年生の夏休
みに1カ月間の語学研修に参加しました。
そこで私は多様な文化や人々、優れたプロダクトデ
ザイン、真剣に勉学に励む学生に触れ、
1年間の交換留学を決意しました。滞在先に選んだ
アーヘン工科大学ではドイツ語を駆使して講義を受けるだけでなく、フィールドワークも行い
ました。現地で磨いたドイツ語とフィールドワークで集めた情報は、私の日本とドイツそれぞれの学習現場で使われる筆記具
デザインを比較する研究の大きな要となっています。
総合政策学部 総合政策学科4年(神奈川県・県立湘南高等学校 出身)
GIGA(Global Information and Governance Academic)プログラム
http://ic.sfc.keio.ac.jp/ja/
GIGAプログラムは 2011 年 9 月に環境情報学部に設置された、核となるすべての授業が英語で行われるプ
ログラムです。2015 年 9 月からは総合政策学部でも導入されたことにより、ICT(情報通信技術)分野に加
え、マネジメント、国際関係などのより広い分野を英語で学ぶことが可能になりました。
この GIGAプログラム
の授業は、総合政策学部、環境情報学部の学生は誰でも履修することが可能ですので、興味のある分野に
ついて、英語で留学生らと共に学ぶこともできます。留学生には、日本の文化や社会を理解し、ひいては日本
での就職の機会を増やすために、日本語を学ぶ授業も用意しています。SFC は、世界各国の優秀な人材が
集い、切磋琢磨するカリキュラムを通して、
グローバル社会においてリーダーシップを発揮する人材を育成していきます。
留学生と学ぶ日本語研究室
日本語研究室は、留学生や帰国生の日本語学習サポートや、日本語での交流に興味と熱意のある学生たちが活動する場です。SFC の
情報を提供したり、日本語学習に伴走したり、テーマを設定して議論をしたり…。世界各国さまざまな出身地の学生たちと触れ合うこと
ができます。多言語多文化化しつつある日本社会と日本語の未来について、考えを深める機会になります。
世界各国に滞在経験のある国際学生
総合政策学部・環境情報学部 2015 年 4 月入学者のうち、1年以上の海外滞在経験を
もつ
「国際学生」数は 173 名でした。
これは入学者全体の 20%、およそ5 人に1 人にあた
ります。滞在先は、
アメリカ
(66名)、中国(14名)、
イギリス
(11名)、
ドイツ
(8名)
をはじめ、
UAE、イタリア、ケニア、スペイン、スリランカ、パキスタン、
フランス、
ブルネイ、
ヨルダン、
ロシア
など 37 カ国におよびます。
また SFC で学ぶ留学生の出身国も、韓国や中国をはじめイン
ドネシア、ベトナム、オーストラリア、
インド、
アメリカ、
ドイツ、
タイなど多岐にわたります。SFC
は、さまざまなバックグラウンドをもつ学生が共に学ぶ、多文化共生的なキャンパスです。
78
2015 年 4月入学者における国際学生の滞在国
SFC Open Research Forum(ORF)
SFC Open Research Forum(ORF)は、SFC で行われている研究の成果を
文学部
広く社会に公開する場として、毎年秋に SFC 研究所が開催しています。第 1 回
は 1996 年に湘南藤沢キャンパスで、2003 年からは会場を都心に移して開催
され、毎年約5,000人の方が来場します。150を超える各研究室からのプロジェ
クトが、展示やデモンストレーション、ワークショップやパネルディスカッションな
大規模なパネルディスカッションや、高校生向けのプログラムも実施され、毎年多くの高校生が来場します。
〈2016 年開催概要〉日程:2016 年 11 月18 日・19 日/場所:東京ミッドタウン
(入場無料)
http://orf.sfc.keio.ac.jp/
経済学部
どにより日頃の研究成果を発表しています。
また、政界や財界の論客を招いての
「今を便利にするモノを作りたい」
自分の手で作ってきました。SFC には、
やりたいことをとことん突き詰めることのできる環境があります。村井研
法学部
私は中学生の頃からプログラミングをはじめ、動画配信サイトでエンジニアとして採用されたり、国の IT 事業
のスーパークリエータとして認定されたりしながら、
「こういうものがあったら便利だろうな」
と思うサービスを
究会にはたくさんの研究グループがあり、自分の興味ある分野を、専門の教員や先輩と研
究することができます。普段触れられない最新の技術に触れながら、多様な領域を踏ま
ORF は、年に1 回そのような普段の研究成果を発表できる場です。ORF 2015では、東京ミッドタウンとSFCを100Gbps
の超高速回線でつなぎ、複数の非圧縮 4K 映像 IP 伝送の展示を行いました。
商学部
え、多様な人とともに研究や実装に励むことができる点が、SFC ならではの魅力です。
環境情報学部 環境情報学科 3年(東京都・私立東京電機大学高等学校 出身)
SFC ではキャンパス独自に多種多様な研究助成制度を設け、研究会でのプロジェクト活動から課外活動、ボランティア活動まで学生諸君
の幅広い独創的な
「問題発見解決型」活動を支援しています。
http://www.gakuji.keio.ac.jp/sfc/research/
グリー株式会社山岸広太郎氏からの寄付金による、世の中にインパクトを与える卒業プロジェクトを支援する制度です。
(助成金額:最大 50 万円/件、2015 年度春学期実績:16 件)
湘南藤沢キャンパス教育奨励基金
「学習・研究奨励金」
学生諸君の研究活動、課外活動を幅広く支援するための助成制度です。
(助成金額:最大 20 万円/件、2015 年度実績:15 件)
卒業生有志で組織された政策研究支援機構から費用面、活動面での助成を得て国内でのフィールドワークを支援する制度です。
寄附講座も開講しフィールドワークの基本的な考え方を指導します。
( 助成金額:最大 50 万円/件、2015 年度実績:3 件)
〈SFC・イカイ〉
アジア地域
海外活動研究助成制度
株式会社イカイからの寄付金による、アジア地域での海外フィールドワークを希望する学生諸君を支援する制度です。
(助成金額:最大
15 万円/件(渡航費を含む)、2015 年度春学期実績:7 件)
この他にもSFC 生として相応しい顕著な活動成果を挙げた学生を
「SFC STUDENT AWARD」
「 優秀卒業プロジェクト」
として表彰・顕彰を行っており、毎年多くの学生が受賞しています。
各種資格の取得
両学部で教員免許を取得できます。総合政策学部には「中学校 1 種社会」
「 高等学校 1 種公民」、環境情報学部には「高等学校 1 種
情報」の教員免許を取得するための科目が設置されています。
また他キャンパスに設置されている教職科目を履修することも可能です。
実務経験の後、一級建築士受験資格を得ることができます。
「新しい建築のかたち」
SFC で建築を学ぶ方法は主に 3 つあります。スタジオと呼ばれる設計演習の授業、講義形式で知識を得る
看護医療学部
他にも、両学部で指定された科目の中から各項目における必要単位数を満たし、合計 60 単位を修得した者は、大学卒業後 2 年間の
環境情報学部
http://www.sfc.keio.ac.jp/about_sfc/facts/award.html
総合政策学部
SFC 政策研究支援機構
助成プログラム
理工 学 部
〈2015 年度 SFC 独自のフィールドワーク研究助成例〉
山岸学生プロジェクト支援制度
医学部
SFC独自の多彩な研究助成制度
授業、そして研究会です。スタジオでは毎回、図面や模型を作りプレゼンテーションや先生方のお話を伺い
究会ではアジア、アフリカの国々をはじめ多様な現場でデジタルファブリケーションやコン
ピュテーショナルデザインを取り込んだ研究活動が行われています。私は 2 年から3 年次
薬学部
ながら案を発展させていきます。講義形式の授業では建築史や構造について学ぶことができます。そして研
にかけて派遣留学でトロント大学の建築学部へ行きましたが、SFC の恵まれたファブ施
設を使いながら何度も手を動かしてプロトタイプを作り、実際の施工まで持っていくプロセスは、世界トップレベルの
大学でも学部ではなかなか経験できない貴重なものだと実感しました。
総合政策学部 総合政策学科 3年(東京都・都立小石川高等学校 出身)
79
SFCでさまざまな挑戦をする学生たち
「自分のステージに立つ —キャンパスから未来へ—」
「自分の強みと人物像を引き立て、可能性を無限大に広げてくれる」—これが、私の持つ SFC の印象です。
日常の中で、いつも何かに疑問を持ち、違和感を抱き、
そして着地の見えない創造力を膨らませる私に、SFC
の環境条件(半学半教、文理融合)はとても優しく、また勇気を与えてくれるものです。一年時から意欲的に
活動できたことに、米国ボランティア親善大使としてのワシントン派遣、日台文化交流青
少年スカラシップでの台湾研修があります。
そのどちらもが私の視野を広め、大きな刺激
になりました。
そしてNRI 学生小論文コンテスト2014 大賞、第 60 回文部科学大臣杯弁
論大会最優秀賞の二つの受賞は、私の実現させたいインクルーシブ教育への提言を発信する機会になりました。SFC
で学ぶ一人ひとりには、
自分の立つべきステージが必ずあると確信しています。
総合政策学部 総合政策学科 3年(静岡県・県立清水東高等学校 出身)
「自分の可能性を無限大にしてくれるキャンパスと環境」
「実践を通して21世紀の実学を作る」、
まさにこの言葉を実現可能にする場所こそ、SFCの学びの環境です。
総合政策学部と環境情報学部は一見分かれているようで、常に融合し、私たちの学びの支えとなってくれて
います。私が入学して驚いたことは、SFC の学生一人ひとりが、興味を持った物事に対する学びを深めるこ
とで、将来社会を変えていきたいという強い志を持っていたことでした。
そして何よりも、各自が興味ある分野
の専門性を高めることはもちろん、それ以外の学問にも幅広く触れ、自分の研究に活かし
ていることが、SFC の素晴らしいところだと思います。私自身もSFC で学ぶ学生から刺激
を受けたこともあり、世界 82 カ国のべ 83 万 4 千人の学生が参加する、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
Word 部門の世界大会に出場し、第 4 位の成績を収めることができました。文系理系関係なく、すべての分野に対して
日々考える機会を与え、
そこで新たな学問と関わらせてくれる。SFC では、他大学でも、他学部でもできないことをたくさ
ん学ぶことができます。
総合政策学部 総合政策学科 1年(東京都・私立玉川学園高等学校 出身)
「“SFC BIO” 生命科学のさまざまな分野を横断的に研究できる環境」
未だ生命は完全に理解されていません。SFC ではこの神秘とも言えるシステムをより理解するために、
さまざ
まな角度から最先端の研究を行っています。学生は 10 にも及ぶ研究グループを最大限活用し自身の研究
テーマを決めます。学 生の数だけ動 機やテーマがあり、他のテーマと近 距 離で触れることができるのも
SFC ならではです。そんな学生のインタラクションを最大限引き出すものの 1 つにバイオ
キャンププログラムがあります。学生の大半が 1 度は参加するバイオキャンプは、山形県
鶴岡市にあるTTCK(鶴岡タウンキャンパス)で 1 学期から2 学期にわたって行う、共同
生活を伴う基礎実習プログラムです。SFC、TTCK は共に夢を語り、新しい発見ができる刺激的な環境です。
『自分の
研究で世界を変える』、
それが現実味を帯びる場所が SFC BIO です。
環境情報学部 環境情報学科 2年(東京都・都立小山台高等学校 出身)
To p i c s
未 来 創 造 塾 S B C(Stud e nt B uild Ca m pus)
SFC25 周年となる2015 年、SFC では地球視点の課題に取り組む慶應義塾のグローバルゲートウェイとして滞在しながら学ぶ「未来創造塾」
を始動し
ました。
「 未来創造塾」
では、未来に向けた新しいプログラム作り、環境作りに向けてSFC の学生と教職員そして卒業生が一体となって新しいキャンパス
を創出する
「SBC(Student Build Campus)」が進行中です。
この活動は、今までの大きな仕組みの中で作られ与えられた環境で学ぶ大学という枠組
みとは異なり、小さくてもいいから自分たちの学ぶ場を自分たちの力で考え作り動かしていってみようというSFCらしい未来のキャンパス作りです。2016
年度開塾を目指してSBC によるキャンパス作りが行なわれています。
〈SBC のテーマ:循環型社会にふさわしい新陳代謝を繰り返すキャンパス〉
グローバル社会の到来により、国境を越えたオンライン授業など、まったく新しい教育スタイルが登場し、大学に通って学ぶ意義が今あらためて問われていま
す。SBC では、学生自らがその意義を問い続け、常に時代に合ったキャンパスでしか得られない学びを創造・獲得できるような環境を整えることを目指します。
〈SBC の理念:環境と社会のために貢献できる個を育て、個を尊重するための環境と社会を創造する〉
SBCの多様な活動を通して、私たちを取り巻く環境に人がどのように関わり、社会を形成してゆくのかという
「実学」
を学ぶことができます。
また、
このよう
な
「つくる」
「まなぶ」
という二方向の学びにより、
これからの社会をたくましく生き抜くための土台を創造してゆきます。
S F C - G C( G loba l C a m pus)
SFC-GC は、
グローバル社会の一員として知識社会の構築に貢献すべく、大学の知を広く社会に公開していくために2002 年より開始された、大学の授
業を一般公開するプロジェクトです。総合政策学部、環境情報学部、大学院政策・メディア研究科の教員による多種多様な 500 以上の授業、5,000
以上の講義ビデオを、右記のサイトで無料公開しています。
80
http://gc.sfc.keio.ac.jp/
教員一 覧
職位
氏名
http://vu9.sfc.keio.ac.jp/faculty_profile/
専門領域
総合政策学部
大学院政策・メディア研究科
環境情報学部
看護医療学部
薬学部
建築・都市設計
ランドスケープデザイン、ジオグラフィックデザイン、ジオメディア
ソーシャルイノベーション、社会起業、
マインドフルネス
スポーツ工学、スポーツバイオメカニクス
機械工学(機械力学・制御、自動車の運動制御)
国際関係論、地球システムガバナンス
建築設計、
アーバン・ルーラル・デザイン、
まちづくり
現代日本政治、
メディア
情報社会論、
ソーシャルイノベーション、文部科学政策
現代政治理論、
日本政治論、政策研究
国際関係論、情報社会論、公共政策論
スポーツコミュニケーション、ライフスキルプログラム、コーチング
情報通信政策、電波政策、情報通信技術
IT 経営、
ビジネスモデル、ネットワーク、複雑系
美術 デザイン 建築 遠近法 世界地図図法 データの視覚化
バイオビジネス
スポーツビジネス
合成生物学・宇宙生物学
ヘルスサイエンス、アンチエイジング、代謝疾患、栄養医学、予防医学
総合政策学部
環境情報学部
池田 靖史
石川 初
井上 英之
仰木 裕嗣
大前 学
蟹江 憲史
小林 博人
下村 健一
鈴木 寛
曽根 泰教
土屋 大洋
東海林祐子
中越 一彰
夏野 剛
鳴川 肇
宮田 満
村林 裕
Lynn J. Rothschild
渡辺 光博
理工 学 部
脳情報科学 、脳機能計測 、生体信号処理、感覚統合
メディア・コミュニケーション、ヘルス・コミュニケーション
分子生物学 、ゲノム工学
景観生態学 、造園学 、環境学
認知科学(特に認知言語発達科学 、言語心理学)
インターネット移動体通信
運動生理学 、神経科学
Computer Network
地震学、災害情報、防災教育、災害科学コミュニケーション
ロボットや仮想現実と教育心理、学習科学、認知科学とテクノロジー
軽量・極限建築 、エネルギ ー・デ ザイン
HCI 、コミュニケ ーションサ ービス、ネット社会論
英語教育
実世界指向インタラクティブメディア技術・コンテンツ
Information law and policy
人間工学 、スポーツ心理学 、運動学習と制御
コミュニケ ーション論 、メディア論
分子生物学 、分子進化学 、発生生物学
歌唱 、歌唱指導 、ハーモニー構築 、作曲編曲
マルチメディア・デ ータベース、感性デ ータベース
教授
教授*
特別招聘准教授**
教授
教授
教授
教授
特別招聘教授**
教授*
教授*
教授
准教授
准教授*
特別招聘教授**
准教授*
客員教授**
教授
客員教授**
教授
医学部
青山 敦
秋山 美紀
板谷 光泰
一ノ瀬友博
今井むつみ
植原 啓介
牛山 潤一
呉 建平
大木 聖子
大喜多 優
オオニシ タクヤ
小川 克彦
O'Donnell,David P.
筧 康明
Gasser, Urs
加藤 貴昭
加藤 文俊
金井 昭夫
北山 陽一
清木 康
専門領域
商学部
准教授*
准教授
教授
教授
教授
准教授
准教授
客員教授**
准教授
特別招聘准教授**
准教授*
教授
訪問講師*
准教授
客員教授**
准教授
教授
教授
特別招聘講師**
教授
コンピュータネットワーク
ライフスケ ープ論 、ネットワークコミュニケ ーション論
発生生物学
地理情報科学、地域計画
アートディレクション、
クリエイティブディレクション
教育方法、表現方法
システム生命科学、バイオシミュレーション
情報政策、サービスサイエンス、情報科学(主に農業、医療、介護分野)、サイバーセキュリティ、地方創生
エクスペリエンス・エンゲージメント・デザイン
インターネット・ソーシャルネットワーク、コンテンツビジネス
身体知、認知科学、人工知能、
コミュニケーションデザイン
分析化学、
メタボロミクス、がん研究
環境政策、環境工学
ソーシャブルロボット、
ヒューマンロボットインタラクション
情報セキュリティ、情報技術
エネルギーハーベスティング、
クラウド・ガジェット、セキュリティ
認知言語学、意味づけ論
デジタルファブリケーション、3Dプリンタ、3Dデータ処理、創造活動支援
インターネット計測と管理
コンピュータサイエンス
東南アジア開発、社会科学
計算機科学、分散システム、オペレーティングシステム
生命科学、
システム生物学、バイオインフォマティクス
応用言語学:言語試験、カリキュラム設計、リスニングとスピーキング教育、プログラム評価
システム生物学、数理生物学
ディペンダブル・ユビキタスコンピューティング、システムソフトウエア
ヒューマンインタフェース、情報デザイン、インタラクションデザイン、創造活動支援
応用言語学(第二言語習得研究・談話分析)、外国語教育
計算機科学、Internet
微分代数
ソフトウェア科学(プログラミング言語理論、オペレーティングシステム、分散システム、Web 技術)
英語教材開発、教授法、異文化間コミュニケーション、カリキュラムデザイン構築
計算機科学
英語教育・学力検査・項目応答理論
精神医学、精神分析学、児童思春期精神医学、乳幼児精神保健
建築設計・デザイン・災害支援
量子計算機、量子ネットワーク、分散ストレージシステム
文芸批評、文明論、社会批評、
フランス文学
ラテンアメリカ研究、スペイン語、国際開発政策研究、アイヌ語口承文学
ディジタル信号処理、通信ネットワークアーキテクチャ
Poetry/Literary Theory:Children's Literature,Queer Studies
ユーザインタフェース、ユビキタスコンピューティング
建築デザイン、情報デザイン、アルゴリズミック・デザイン、設計プロセス論
ファッションデザイン、インクルーシブデザイン、デザインリサーチ
ブランディングデザイン
モノのインターネット、無線通信、計算工学
コンピュータコミュニケーション、オペレーティングシステム
囲碁
ビジュアライゼーション、CAD/CG、スマートマテリアル
健康科学、未病、漢方、持続可能社会
心理現象の数理解析、空間の知覚と認知、
ライフデザイン
文化人類学、文化政策論、文化外交論、
アメリカ研究
法学部
会計学(非営利・公会計論、業績評価)
人間工学、機械工学、材料工学、イスラーム学、
アラビア語
言語学史、
日本思想史
プラットフォーム設計、地域イノベーション、経営学、ファミリービジネス
パターン・ランゲージ、創造性、システム理論
意思決定論、交渉論、医療福祉政策
経営学、改革論、行政改革、地域経営
比較開発論、国際関係論、人間の安全保障論
人口・家族変動論、都市・住宅政策論
社会安全政策、警察学、刑事司法、サイバーセキュリティ
金融システム、金融市場、金融機関経営、金融規制と監督、金融政策等
イスラーム法およびその関連諸領域、
アラビヤ語
歴史社会学
公共選択論、公共経済学、ゲーム理論、戦略情報論
地方政府論、データサイエンス
現代中国政治研究、比較政治学、東アジア国際政治
Lie 群上の調和解析、
フーリエ解析、
ウェーブレット解析
韓国語学、韓国語意味論
フランス文学、
フランス語教育
マーケティング、消費者研究
経営情報システム
統計学、計量ファイナンス、
リスク理論
国際経済学、労働経済学、経済政策
国際経営、国際化戦略、国際起業家論
日本政治外交論、統治構造論、オーラル・ヒストリー
ドイツ文学、
ヨーロッパ研究、
ドイツ語教育
金融政策、国際金融、国際経済
ドイツ語学、語用論、談話分析
憲法、情報法、法情報学、ロボット法
国際安全保障論、
アジア太平洋の安全保障
日本語教育学、多文化教育、
エスノメソドロジー・会話分析
朝鮮語学、社会言語学
中国地域研究、中国公共宗教論、中国ナショナリズム論
公共経営、
ソーシャルマーケティング、経営情報システム
中国近現代史、中国地域研究
応用経済学(教育経済学)
アメリカ政治・外交、
日米関係
現代東南アジア研究(特にインドネシア)、現代社会と宗教、女性とイスラーム、マレー・インドネシア語教育
中国文学
ドイツ語教育、
日本語教育、社会言語学
国際政治学、旧ソ連地域研究、紛争・平和構築研究
統計学、観光政策、都市交通政策
Teaching Indonesian,TEFL,Intercultural communication
フランス思想&文学、西洋思想史
統治機構論
スポーツ科学
社会学、経済社会学、非営利組織論、
コミュニティ論
政治哲学、
フランス哲学・思想
臨床心理学、精神分析
現代韓国論、東アジア経営史・財閥史(韓国・日本)
コミュニティデザイン
社会言語学、
日中対照言語学
フランス語教育、心理学
国際金融、計量経済学、
マクロ経済学
国際政治経済論、GATT・WTO 法、欧州統合論、国際機構論
ドイツ文学研究、外国語教育、学習環境構築
楠本 博之
熊坂 賢次
黒田 裕樹
厳 網林
佐藤可士和
佐藤 雅彦
佐野ひとみ
神成 淳司
Schlossberg Edwin
鈴木 隆一
諏訪 正樹
曽我 朋義
袖野 玲子
高汐 一紀
武田 圭史
武藤 佳恭
田中 茂範
田中 浩也
長 健二朗
Chon, Kilnam
Thiesmeyer, Lynn
徳田 英幸
冨田 勝
Trace, Jonathan William
内藤 泰宏
中澤 仁
中西 泰人
中浜 優子
中村 修
西岡 啓二
萩野 達也
長谷部葉子
服部 隆志
Batty, Aaron Olaf
濱田 庸子
坂 茂
Van Meter, Rodney D.
福田 和也
藤田 護
藤原 洋
Freedman, David J.
増井 俊之
松川 昌平
水野大二郎
水野 学
三次 仁
村井 純
吉原由香里
脇田 玲
渡辺 賢治
渡辺 利夫
渡辺 靖
経済学部
会田 一雄
Almansour, Ahmad
Aroz Rafael Aingeru
飯盛 義徳
井庭 崇
印南 一路
上山 信一
梅垣 理郎
大江 守之
岡部 正勝
翁 百合
奥田 敦
小熊 英二
小澤 太郎
片岡 正昭
加茂 具樹
河添 健
金 泰仁
國枝 孝弘
桑原 武夫
國領 二郎
小暮 厚之
後藤 純一
琴坂 将広
清水唯一朗
Schöndorff, Leopold
白井さゆり
白井 宏美
新保 史生
神保 謙
杉原 由美
髙木 丈也
田島 英一
玉村 雅敏
鄭 浩瀾
中室 牧子
中山 俊宏
野中 葉
氷上 正
平高 史也
廣瀬 陽子
古谷 知之
Petrus Ari Santoso
堀 茂樹
松井 孝治
水鳥 寿思
宮垣 元
宮代 康丈
森 さち子
柳町 功
山崎 亮
Leroy, Patrice
和田 龍磨
渡邊 頼純
藁谷 郁美
氏名
教授
教授*
准教授
教授
特別招聘教授**
客員教授**
専任講師*
准教授
特別招聘教授**
客員准教授**
教授
教授
准教授*
准教授
教授
教授
教授
教授
特別招聘教授**
客員教授**
教授
教授
教授
専任講師*
准教授
准教授
教授
教授
教授
教授
教授
准教授
教授
訪問講師*
教授
特別招聘教授**
准教授
教授
専任講師
特別招聘教授**
教授
教授
准教授*
准教授*
特別招聘准教授**
教授
教授
特別招聘講師**
教授
教授*
教授
教授
文学部
教授
訪問講師*
訪問講師*
教授
准教授
教授
教授
教授*
教授
教授*
特別招聘教授**
教授
教授
教授
教授
教授
教授
訪問講師*
教授
教授
教授
教授
教授
准教授
准教授
訪問講師*
特別招聘教授**
准教授*
教授
准教授
准教授
専任講師*
教授
教授
准教授
准教授
教授
専任講師
教授
教授
教授
教授
訪問講師*
教授
教授
専任講師*
教授
准教授
准教授
教授
特別招聘教授**
訪問講師*
訪問講師*
准教授
教授
教授
職位
(2016 年 4 月1日現在)
※常勤教員(特任教員・研究員を除く)、客員教員、特別招聘教員を掲載しています。*は有期教員で、一定期間の契約です。**は非常勤の有期教員です。
81
学生パーソナルライフ
~総合政策学部編~
研究分野の異なる友人たちと、一緒に学ぶ刺激
私の地元である沖縄県は、安全保障政策が雇用政策や観光政策、さらに
は地方自治といった課題と複雑に絡まり合っています。私は、これらの政策
課題を学際的に研究するために総合政策学部を選びました。
ここには、自ら
が望めば何にでも挑戦できる環境があると感じます。高校時代との一番の
違いは、多様な専門分野を持つさまざまな年代の学生が集まっている点で
す。経済学や建築など、
自分と異なる分野の研究をしている友人や大学院生
と一緒に学ぶのは、今までに味わえなかった刺激です。
私は一人暮らしですが、給付奨学金のおかげで、実家の負担を軽減しな
がら学業に集中できています。一人暮らしは、誰の管理も受けない自由が
ある一方で、徹底的な自己管理を求められます。辛
い部分もありますが、社会に出た後にも必要になる
能力だと思います。
また、私は昨年度、休学を選択し
ました。その際には、島根県津和野町で地域起こし
協力隊として、過疎地域の課題に取り組みました。
これまでは政策研究が主で、休学時の学びも行政
の立場に立っていましたが、今後は民間の視点か
ら、都市開発の研究をしようと考えています。
総合政策学部 総合政策学科 3年
(沖縄県・私立沖縄尚学高等学校 出身)
総合 政 策 学 部 生の生 活データ例
1カ月の収支 ①(実家暮らし)
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
※医療費
(神奈川県出身・4 年生・男性)
1カ月の収支 ②(一人暮らし)
支出
支出
35, 000
20, 000
2 0, 000
7 5, 000
17, 000
20, 000
8, 000
15, 000
10, 000
5, 000
7 5, 000
収入
収入
家族から
奨学金
アルバイト
合計
食費
交際費
電話代
交通費
書籍代
その他※
合計
家族から
アルバイト
合計
家賃
食費
光熱水費
交際費
電話代
交通費
書籍代
貯金
合計
120, 00 0
30, 000
150, 000
74, 000
20, 000
8, 000
10, 00 0
10, 000
15, 00 0
5, 000
8, 000
150, 000
ある1日のスケジュール ①(4年生・男性)
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
22:00 帰宅∼自由時間
0:30 就寝
20:30 夕食
16:15 研究
(メディアセンター・研究室)
13:00 授業
12:40 昼食
8:30 起床
9:00 朝食
11:00 登校
11:10 授業
ある1日のスケジュール ②(3年生・女性)
(鹿児島県出身・3 年生・女性)
21:30 課題・レポート
0:00 就寝
20:30 帰宅∼夕食
18:00 アルバイト
時間割 ①(4 年生・男性)
月
火
水
木
8:00 起床
8:30 朝食
金
1
ソーシャル
イノベーション
2
3
情報法
ネットワーク政策
4
財政政策
(地方政府)
財政政策
(国家)
メディアの
変遷と未来
5
11:00 登校
11:10 授業(∼16:15)
科学技術政策
研究会 B
※卒業プロジェクト2(曜日・時限不定/担当教員からの指導・自主作業)
時間割 ②(3 年生・女性)
火
水
木
金
1
アントレプレナー
概論 1
2
3
生命と知能の進化
4
メディアの
変遷と未来
5
生活者の社会参加
ジャパニーズ・
エコノミー
研究会 A
※体育2・3
(曜日・時限不定/随時予約制)
82
入学金
学費
月
参考:総合政策学部入学に必要な費用
(入学金を含む初年度納入金 : 2016年度参考例)
在籍基本料
60,000 円
授業料
990,000 円
施設設備費
270,000 円
その他の費用
合計
200,000 円
11,350 円
1,531,350 円
学生パーソナルライフ
~環境情報学部編~
高校1年生のときから続いている、生命科学の学び
私は、ゲノムや再生医療など、目まぐるしいスピードで進歩する生命科学の
文学部
可能性に惹かれ、高校 1 年生のときから、山形県鶴岡市の慶應義塾大学
先端生命科学研究所で研究をしてきました。他大学では研究室に所属できる
のは3年生からで、高校からの研究に2年間の空白期間ができてしまうので、
大学1年生から主体的な研究に取り組める環境情報学部を選びました。
経済学部
サークルは、国家公務員などを目指す学生が法学の勉強をする
「藤沢霞
会」に所属しています。生命科学を学ぶ中で、
テクノロジーを社会に生かすに
は法の整備も重要だと思うようになり、法律に興味を持ちました。一方で、
「劇団 EnTRoPy」
という演劇サークルにも所属し、SFC(湘南藤沢キャン
パス)の七夕祭と秋祭で役者として出演しました。仲間と楽しみながら、本
法学部
気で稽古に励んだのはいい思い出です。
また、奨学金をいただいていること
で、多くの人に支えられながら学んでいると
いう意識が生まれました。研究に割く時間
が増えるというメリットだけでなく、将来は
商学部
受けた恩を社会に返し、若い世代に恩送り
できる大 人にならなければならないという
モチベーションになっています。
環境情報学部 環境情報学科 1年
(山形県・私立羽黒高等学校 出身)
医学部
環境 情 報 学 部 生の生 活データ例
※授業料に充当
家族から
奨学金
アルバイト
合計
家賃
食費
交際費
電話代
交通費
書籍代
貯金
その他※
合計
100, 00 0
30, 000
30, 000
160, 000
45, 000
45, 000
10, 00 0
8, 000
10, 00 0
2, 000
30, 000
10, 000
160, 00 0
ある1日のスケジュール ①(2 年生・女性)
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
22:30 帰宅∼夕食∼
自由時間
13:00 授業
(∼14:30)
22:15 帰宅∼夕食∼
自由時間
木
金
2
ドイツ語
インテンシブ 3
3
ドイツ語スキル
9:15 登校
9:25 授業
12:40 昼食
国際社会の
データサイエンス
4
研究会 A
5
※フィールド研究1、特別研究プロジェクトA
(授業時間外での活動
(夏休みなど)
)
2
ドイツ語
ベーシック2
3
生命と知能の進化
水
ドイツ語
ベーシック2
対人コミュニ
ケーション実践
フォレスト・
プロダクツ論
木
スポーツの
データサイエンス
プロジェクト英語 A
金
情報基礎 2
科学ライティング
ワークショップ
イスラームと
イスラーム圏
入学金
200,000 円
60,000 円
授業料
990,000 円
施設設備費
270,000 円
その他の費用
合計
5
在籍基本料
薬学部
火
運動の生理と心理
学費
月
1
参考:環境情報学部入学に必要な費用
(入学金を含む初年度納入金 : 2016年度参考例)
時間割 ②(1 年生・男性)
4
13:00 授業∼
自由時間
マクロ経済 2
6:45 起床
7:00 朝食
看護医療学部
ドイツ語
インテンシブ 3
水
9:00 登校
9:25 授業
0:30 就寝
17:30 アルバイト
時間割 ①(2 年生・女性)
1
12:40 昼食
ある1日のスケジュール ②(1 年生・男性)
※ 部活動・生活用品など
火
5:30 起床
18:00 アルバイト
(大阪府出身・1 年生・男性)
月
0:30 就寝
環境情報学部
(東京都出身・2 年生・女性)
1カ月の収支 ②(一人暮らし)
支出
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
総合政策学部
支出
40, 000
40, 000
8 0, 000
10, 000
10, 000
10, 000
15, 000
5, 000
10, 000
20, 000
8 0, 000
収入
収入
奨学金
アルバイト
合計
食費
交際費
電話代
交通費
書籍代
貯金
その他※
合計
理工 学 部
1カ月の収支 ①(実家暮らし)
11,350 円
1,531,350 円
※体育2・3(曜日・時限不定/随時予約制)
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