住まいのカラー講座 カラーパワーを活かす住まいのカラーコーディネート 2 風水を暮らしに活かす。色彩選択法(火・土・木編) 風水は、 中国の陰陽五行説の考えが元となって五行(木・火・土・金・水) 用して、 調和とバランスのとれたより快適で楽しい生活空間が作れます。 には、 それぞれ色や方角、 季節、 相生、 相克の関係などが表されています。 全部の部屋の色を塗り変えるには、時間がかかるのでその部屋の要素 どの要素も1つ2つの方位に対応しているので各部屋の方位をみてその の色を象徴する絵を飾ったりカーテンやクッションのファブリックなど取り入 要素に結びつく色を壁紙や壁の塗装に選べば、 その場所の陽の気を利 れやすいところから取り入れていけばカラーパワーの効果を楽しめます。 火の要素は、赤い色、夏の暑熱を表します。燃え盛る炎の赤い色は、情熱的で人を活 動的にする色ですがアドレナリンの分泌を高め、 血圧を上げる働きがあります。家の南 の方位の部屋を明るくし、 「名声」に関する運を掌ります。南の部屋のベッドルームに 赤系統を使うと肉体的な愛を刺激し、 自然光の足りない南の部屋や動きの多い廊下 や娯楽室に使うと暖かさと活動性にあふれた場所となるでしょう。赤を取り入れたダイ ニングルームは、会話のはずむ部屋となります。日本では、 あまり壁を赤くすることありま せんが赤い絵(参考例:木村哲郎「イヴ」) を飾ることで火の要素を補ってあげましょう。 天然木のテーブルや床、 緑色の飾りつぼやランプ台、 赤やピンクの地に三角形、 ジグザ グ、 菱形、 星形、 ピラミッドなどのデザインのファニッシングも火のパワーを強めてくれます。 土は、野原や牧場、庭など自然の大地の土と収穫を待つばかりの晩夏を表します。関 連の深い色は、黄、 ベージュで、熱い太陽の色であり、元気を与え知性を高め、精神を 高揚させます。北東、 南西の人の出入りが多い活動的な部屋に向きます。教育と知識 の方位である北東のエリアにある勉強部屋や書斎は学習成績や仕事実績につながり ます。黄色は遊び部屋では活発さを増し子供の脳や神経に刺激を与えてくれます。ま た南西のエリアでは、結婚とロマンチックな幸福につながるエネルギーの調和をもたら します。ベージュ主調の絵(参考例:村上征生「楽しい不思議“一輪車”」) をかけて 土の要素を補ってあげましょう。正方形か長方形の柄が入っている、黄色やベージュ のカーテンを使用するとさらに効果的です。 風水では、 木は、 新しく生まれるエネルギーと春を象徴します。関連の深い色は緑で、 若 さ、 成功、 希望、 思いやり、 優しさを表し、 血圧をさげ、 自律神経を鎮めるなどすぐれたヒー リング効果のある色です。深い緑は、 リラックスしたい部屋(リビングルーム) に最適で、 東 と南東の方位で均衡を作りだします。家族と健康に関わる東の方位で友人や家族との よい関係を保つのに、 健康の維持、 生きる活力を与えます。南東の富と繁栄に影響し、 精神、 物質両面の豊かさ、 金運の上昇、 将来の安定をもたらしてくれます。緑に青や黒 の含まれた絵は(参考例:村上征生「透明な余韻」) さらに木に活力を与え活動や創造 の部屋に向きます。赤い色の装飾品、 キャンドル、 緑の濃淡や細かい緑の縦ストライプ柄 のカーテンが木のエネルギーを高めます。 色の豆知識 暮らしの中の進出・後退色・膨張・収縮色 手の甲が壁色決めのベストヒント フランスの国旗の青、 白、赤のトリコロールは、皆同じ幅に 壁の色はあまり白くしない事が大切です。七五三という数 見えますが実は青より赤の横幅を狭くして同じ幅に見える 字を頭にいれて置かれるといいでしょう。壁色は、明度(明 ようにしています。絵画の色彩遠近画法では、近景を赤系 るさを表す)七が最適といわれ、 日本人の手の甲の色は、 統で、遠景を青系統で描くことにより遠近感を表現します。 大体明度七、 それより明る過ぎないようにします。床の明 また、碁石の白色と黒色は、膨張・収縮色の例ですが、 白 度は、 五で壁より暗めにします。彩度(鮮やかさ) は、 三ぐら 石の方が大きくみえるので白石は、 やや小さく作ってありま いが適切と言われ壁に手をかざして、極端に白く感じる色 す。このように色には、進出・後退、膨張、収縮してみえる は、避けた方がよいでしょう。広さや明るさを求めて壁を白 色があります。 くするのが今の流行ですが、 明度に気をつけましょう。 監修 (株) カラー集団「トータリア」 代表取締役 門田真乍子 情報提供 「カラーパワーを活かす」 産調出版 メアリー・ランバート著 門田 真乍子 監修 絵提供 アートコム株式会社
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