健康食品を販売するにあたっての注意事項

健康食品を販売するにあたっての注意事項
健康食品は食品衛生法、栄養改善法、薬事法、景品表示法などが関わっており、これらの
法律に違反すると罰せられることがあります。このうち広告宣伝に関係する法律は、薬事法
と景品表示法、食品衛生法です。
ここでは主に薬事法上の注意事項についてまとめています。下記の事項を読み、店内の表
示内容に問題がないか確認してください。
広告表現などで問題があるかどうか判断出来ない場合はお近くの保健所など所轄の担当
部署にご相談下さい。
■無承認無許可医薬品の指導取締まりについて
関連通知
平成13年3月27日付医薬発第243号厚生労働省医薬局長通知
厚生労働省では、一般人に医薬品と誤認されるような健康食品を、無承認無許可医薬品と
して取締まりを行っています。
この無承認無許可医薬品であるかどうか判断する基準は以下
の通りです。
判断される基準
〇その成分(原材料)が、定められている医薬品成分であるもの
〇効果効能を標ぼうしているもの
〇形状が医薬品的と判断されるもの
〇用法用量を医薬品的表現で記載しているもの
以上の基準のうち1つでも合致しているものは食品ではなく医薬品であり、承認・許可を
得ないで販売すれば無承認無許可の医薬品であるとみなされます。
ただし、以下のように明らかに食品であり、消費者が医薬品と誤認するおそれのないものは
適用外になります。
明らかに食品と認識されるもの(以下明らか食品と記載)
① 野菜、果物、卵、食肉、海藻、魚介等の生鮮食料品及びその乾燥物
(ただし乾燥品の うち専ら医薬品として使用されるものは除く)
。
② 加工食品 例:豆腐、納豆、味噌、ヨーグルト、牛乳、チーズ、バター、パン等
③ ①②の調理品(惣菜、漬け物、缶詰、冷凍食品等)
④ 調味料 例:醤油、ソース等
・動植物であっても後述の「専ら医薬品として使用される成分本質」リストに上げられてい
るものは明らか食品とはみなされません。また、リストにはなくても使用実績が医薬品で
あるものも明らか食品の対象外になる可能性があります。
・ビスケットやジュース等の加工食品に成分を添加した場合は、明らか食品であるとはみな
されません。
・明らか食品であっても虚偽、誇大な表現は景品表示法違反となり罰せられます。
・生鮮食料品以外の加工食品(乾物含む)では、栄養機能食品に該当するものもありますの
で、ビタミン、ミネラルについて表記する場合にはそちらの基準に従ってください。
-1-
<例>
「昆布は食物繊維を豊富に含み、食物繊維は腸を綺麗にすると言われています」
→ 薬事法としては問題ありません。乾物の場合は栄養機能食品の範囲に入れ
られる場合があります。栄養機能食品の規格基準を確認してください。
「○○レモネードはビタミンCを豊富に含んでいます。ビタミンCはお肌に役立つ
ビタミンです。」
→ ビタミンCが添加されたものでなければ薬事法的には問題ありません。
ただし、栄養機能食品でビタミンCが機能表示を指定されており、それ以
外の表示が認められていないので問題になる可能性があります。栄養機能
食品として決められた表示をした上で、定められた栄養機能表示として
「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を
持つ栄養素です」と記載する分には問題ありません。
「このジュースは糖分をカットするギムネマを含んでいます」
→ 添加成分の効果なので×
「ブルーベリーは近視を治します」
→ 事実である旨を証明できなければ×。できれば○。ただし、病気の治癒の
断言は 100%の回復が証明できなければ難しいので避けたほうが無難。
「ブルーベリーは目にいいと○○学会で発表されました」
→ 学会で発表されたことが事実であれば問題なし。○
以上の例はあくまでも明らか食品の場合です。
アルカリイオン水などの水については、誇大・虚偽として景表法上で問題になることが
アルカリイオン水などの水
多いようです。行きすぎた表現のないよう注意してください。
■成分本質についての基準
まず食品には使用できない成分として、解熱鎮痛消炎剤、ホルモン、抗生物質、消化酵
素などがあります。
その他のものについて、厚生労働省ではその成分本質(原材料)で医薬品か食品かを判
断するリストを設けています。
このリストは「専ら医薬品として使用される成分本質」と「医薬品的効果効能を標ぼう
しない限り食品と認められる成分本質(原材料)
」の2つに分けられます。
「専ら医薬品として使用される成分本質」のリストに上げられている成分(原材料)を
使用したものは全て医薬品であると判断され、医薬品の許可を受けていないものは無承認
無許可医薬品とされます。よって健康食品としては使用できません。
「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り食品と認められる成分本質(原材料)
」に記載
されているものは、薬事法的には健康食品に使用しても問題ありませんが、食品衛生法で
添加物に指定されているものは、その基準に従う必要があります。
どちらのリストにないものは厚生労働省に照会してください。
-2-
*専ら医薬品として使用される成分本質リスト
http://www.rakuten.co.jp/shops/tips/yakuji_list01.html
*医薬品的効果効能を標ぼうしない限り食品と認められる成分本質(原材料)
http://www.rakuten.co.jp/shops/tips/yakuji_list02.html
<注意事項>
「専ら医薬品として使用される成分本質」であっても着色、着香などの目的であれば使用
できます。その際には成分名と使用目的を併記する必要があります。これらの使用目的で添
加した成分を、その他の目的でうたうことはできません。例:キニーネ(苦味料)
、
化学物質で「専ら医薬品として使用される成分本質」に入っているタウリンは健康食品に
は使用できませんが、タウリンを豊富に含んでいるイカなどは食品として販売できます。
このイカを原材料に健康食品を作り販売することは問題ありませんが、この場合イカ由来
タウリンを含む旨を標ぼうすると違反とされることがあります。
ただしイカの成分を抽出した場合は一概に言い切ることができなくなりますので、担当部
署にご相談下さい。
センナなど使用部位が決められているものは、「専ら医薬品として使用される成分本質リ
スト」に指定されている部位以外は食品原料として使用できます。
センナは果実、葉、葉柄、葉軸は「専ら医薬品として使用される成分本質」とされるので
健康食品には使用できませんが、茎は「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り食品と認めら
れる成分本質(原材料)
」であるため健康食品として使用できます。
「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り食品と認められる成分本質(原材料)」には漢方
などで医薬品として使われているものもあります。それらは生薬名では記載できません。一
般名で記載してください。例:チンピ→× 蜜柑の皮→○
メラトニンなど「専ら医薬品として使用される成分本質」であるものは、外国で販売され
ているものでも輸入販売できません。個人輸入代行でも宣伝広告を行うと一般的な販売と同
じとみなされ薬事法違反の対象になります。
コンドロイチン硫酸、グルコン酸亜鉛などは「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り食品
と認められる成分本質(原材料)
」ではありますが、添加物として使用基準があり、これを
逸脱すると食品衛生法違反になります。添加物便覧などを確認してください。
ホルモンは健康食品には使用できませんが、ザクロなどに含まれる植物ステロイドなどの
ホルモン様物質はホルモンではないので別になります。
-3-
■効果効能の基準
容器、包装、広告宣伝物などに明示・暗示に関わらず医薬品的効果効能を表示したもの
は無承認無許可医薬品とみなされます。
ただし保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)、特別用途食品の定められた表
示事項は適用外です。
*医薬品的効果効能の基準
1.医薬品的な効果効能と判断されるケース
1.医薬品的な効果効能と判断されるケース
(1)病気の治療や予防をうたう
「癌・高血圧・糖尿病・動脈効果・便秘・頭痛・不眠」などの病名を上げ「治す」
「よ
くなる」
「改善する」
などの効果をうたうと医薬品的な効果効能であるとみなされます。
効果には触れず、病名を表記するだけで効果を暗示しているとみなされ、違反と判断
されることがありますので、病名は標ぼうしない方がよいかと思われます。
「ビタミンCを飲むことで風邪をひきにくくします」
→× 病気(風邪)の予防をうたっていると判断されます。
「寒くなるこれからの季節にビタミンCをどうぞ」
→○ 病気についてはうたっていないので問題ありません。
(2)身体の組織や機能の一般的増強・増進をうたう
「強精強壮・食欲増進・老化防止・成長促進・SOD(活性酸素除去酵素)増加・血
液の浄化・脂肪を燃焼させる」などの表現は医薬品的効果効能をうたっているとみなさ
れます。
「カプサイシンは脂肪を燃焼させ肥満を防ぎます」
「カプサイシンは脂肪を燃焼させ肥満を防ぎます」→×
肪を燃焼させ肥満を防ぎます」
「マルチビタミンを摂取して健康を維持しましょう」→○
「マルチビタミンを摂取して健康を維持しましょう」
健康維持の表現は問題ありません。
「○○を飲んでスタミナをつけましょう」→○
「○○を飲んでスタミナをつけましょう」
スタミナをつけるという表現はただちに医薬品的効果効能であるとはみなさ
れません。しかし「疲れているときに」など、使用条件を特定すると医薬品的
効果効能とみなされる恐れがあります。
「この製品は1食当たり 200kcal。普段のお食事の代わりにお召し上がり頂くと、
200kcal。普段のお食事の代わりにお召し上がり頂くと、
必要な栄養素を取りながら健康的にダイエット出来ます」→○
必要な栄養素を取りながら健康的にダイエット出来ます」
ダイエット食品のうち低カロリーで食事の代わりとするもので、摂取カロ
リーが低いために体重が低下する旨を述べることは医薬品的効果効能とはみな
されません。
ただし、体験談などが虚偽であると景品表示法で罰せられます。
-4-
(3)病気での栄養素欠乏時などに使用を特定する
病気の際の使用を勧める表現は問題があるとされています。
「病中病後の栄養補給に」 →×
「肉体疲労時の栄養補給に」 →×
病気の際の使用を勧める表現として医薬品的効果効能をうたっているとみな
されます。
「育ち盛りのお子様や中高年の方の栄養補給に」→○
「育ち盛りのお子様や中高年の方の栄養補給に」
「ダイエット時の栄養補給に」→○
「ダイエット時の栄養補給に」
「スポーツをするときのミネラル補給に」→○
「スポーツをするときのミネラル補給に」
病気以外の状態での使用説明は問題ありません。
(4)身体の部位への栄養補給や健康を標榜しその部位の改善、増強をうたう
「目・脳・肌・肝臓・腎臓」などの身体部分について書くと効果の暗示とみなされる
ことがあります。
「赤ちゃんの脳の発育に役立つ栄養素です」→×
「赤ちゃんの脳の発育に役立つ栄養素です」
「赤ちゃんの発育に役立つ栄養素です」→○
「赤ちゃんの発育に役立つ栄養素です」
脳という特定の部位をあげているところが問題になります。
栄養素として発育に役立つという旨は問題ありません。
「目の健康に役立ちます」→×
「目の健康に役立ちます」
「OA機器をよく使われる方に。毎日の健康のためにお召し上がりください。」
→○
目という特定の部位をあげているところが問題になります。
「美肌のために身体の内側からコラーゲンを補給しましょう」→×
「美肌のために身体の内側からコラーゲンを補給しましょう」
「美容のために身体の内側からコラーゲンを補給しましょう」→○
「美容のために身体の内側からコラーゲンを補給しましょう」
「美肌」は肌という部位を表しているので問題になります。
「美容」は問題ありません。
「身体の内側からバストを大きくします」
「身体の内側からバストを大きくします」→×
ストを大きくします」
「女性らしい美しさを応援します」→○
「女性らしい美しさを応援します」
バストという特定部位の増強をうたっているので問題になります。
-5-
2.医薬品的な効果効能を暗示していると判断されるケース
2.医薬品的な効果効能を暗示していると判断されるケース
(1)名称・キャッチフレーズによる表現
血圧降下茶など、商品名であっても医薬品的効果効能を標ぼうしていると判断される
場合があります。
商品パッケージを作成する前に関係部署にご相談ください。
(2)含有成分・栄養素の表示、説明による表現
使用している原材料、含有している栄養素について効果効能を書いた場合、それは製
品の説明でもあるとみなされます。
ただし、栄養素を含む旨を表記することは問題ありません。
(「専ら医薬品として使
用される成分本質」の成分は除く)。
栄養素の「含む・多い・少ない」旨を表示する場合には、栄養改善法で定められた基
準をクリアしてください。
タンパク質・カルシウムなどその栄養素が生体構成成分である旨も効果効能とはみな
されません。また、単に健康維持に重要であることを標ぼうする場合も問題ないと言わ
れています。
「アガリクスに含まれる多糖類は免疫機能を向上させるといわれています」
「アガリクスに含まれる多糖類は免疫機能を向上させるといわれています」→×
「この製品はビタミン C を含んでいます。(中略)ビタミン C は抗酸化作用があると
いわれています」→×
いわれています」
免疫機能の向上、抗酸化作用など効果効能を標ぼうしているので問題がありま
す。製品についてではなく、含有成分について標ぼうすることも同様です。
「この商品はビタミン C を 1000mg含んでいます」
1000mg含んでいます」→○
mg含んでいます」
効果効能を標ぼうせず、含有している旨を述べているだけなので問題ありません。
「EPAは不飽和脂肪酸の一種で健康維持のために大切な成分です」→○
「EPAは不飽和脂肪酸の一種で健康維持のために大切な成分です」
健康維持に重要である旨を述べているだけなので問題ありません。
「コラーゲンは身体の構成成分です」→○
「コラーゲンは身体の構成成分です」
「必須アミノ酸は人体では合成できないので外から補う必要があります」→○
「必須アミノ酸は人体では合成できないので外から補う必要があります」
生体構成成分である旨を述べているだけなので問題ありません。
」→×
「アミラーゼはヒトの身体が作り出す成分です。」
生体構成成分でも「専ら医薬品として使用される成分本質」であるものは表記
できません。
「キトサンは脂肪を吸着し体外へ排出させます」→△
「キトサンは脂肪を吸着し体外へ排出させます」
腸内など消化器官内で起こることに関しては体内ではなく体外であるという考
え方から、ただちに医薬品的効果効能とはみなされません。ただし、虚偽・誇大
な表現をすると景品表示法違反とみなされる恐れがあります。
試験管テストの結果をもって人体でも同様の効果があると表現することは、虚
偽・誇大な表現とみなされる可能性があります。
-6-
(3)起源や由来で暗示するもの
起源や由来で効果効能を標ぼうした場合も、違反とみなされることがあります。効果
効能を標ぼうせず、真実であるなら問題ありません。
「イチョウ葉はヨーロッパでは医薬品として販売されています」→×
「イチョウ葉はヨーロッパでは医薬品として販売されています」
医薬品であると誤認される恐れがあるので問題があります。
「ドクダミは昔から血を浄化し皮膚を綺麗にすることで知られています」→×
「ドクダミは昔から血を浄化し皮膚を綺麗にすることで知られています」
血を浄化する、皮膚を綺麗にするが医薬品的効果効能とみなされます。
「イチョウ葉はヨーロッパで多くの人に使われています」→○(事実であれば)
「イチョウ葉はヨーロッパで多くの人に使われています」
「ドクダミは昔から愛飲されてきた健康茶です」→○(事実であれば)
「ドクダミは昔から愛飲されてきた健康茶です」
「女王バチの幼虫はロイヤルゼリーだけで育てられます」→○(事実であれば)
「女王バチの幼虫はロイヤルゼリーだけで育てられます」
「ギムネマは昔からインドで食べられてきました」→○(事実であれば)
「ギムネマは昔からインドで食べられてきました」
食品としての起源・由来について述べることは問題ありません。
ただし虚偽の場合には景品表示法で罰せられることがあります。
(4)学説などの引用
新聞雑誌、医師・学者の談話、学説、経験談などであっても、効果効能をうたうと無
承認無許可医薬品に該当するとみなされます。
ただし、
その引用内容が効果効能をうたっているとみなされなければ対象外となりま
す。
「この製品を飲んで血圧が下がりました 東京都○田▽子さん」→×
東京都○田▽子さん」
血圧が下がったという表現は医薬品的効果効能とみなされます。
「手軽に摂取できる健康食品として愛用しています
「手軽に摂取できる健康食品として愛用しています 大阪府○山▽子さん」→○
大阪府○山▽子さん」
摂取の利便性、方法、愛用している旨は直ちに医薬品的効果効能とはみなさ
れません。
「とても美味しくて毎日飲んでも苦になりません ○○さん」→○
○○さん」
味覚についての表現は医薬品的効果効能とはみなされません。
「この食品をリウマチ患者に飲ませたところ改善がみられました」
医学博士○山▽男→×
医学博士○山▽男
商品表示・広告では医師であっても効果効能を標ぼうできません。
「△木○郎医師がお勧めする品質。」→○
」
品質についての表現は薬事法違反にはなりません。ただし、誇大・虚偽であ
ると景品表示法で取り締まりをうけます。特に品質についてうたう場合には、
誇大表示にならないよう注意してください。
「この製品を 1 ヶ月摂り続けただけで 10kg 痩せた!」
食事療法や運動指導を行っていたのにその事実を伏せて広告した場合は
景品表示法違反で罰せられます。
-7-
また低カロリー食品を食事の代わりに摂り、カロリー摂取量が減るために
痩せる旨は効果効能にはあたりませんが、脂肪の燃焼を促進させる、代謝を
上げるなどの表現は効果効能とみなされます。
(5)書物の取り扱い
一般情報媒体(書籍、ビデオテープ、カセットテープ、CD 等)であっても、販売者
が販売促進に使用すればその表現は広告宣伝物とみなされます。
インターネット店舗で
あっても同様です。
つまり同一店舗内で、健康食品とその食品や成分の効果効能などについて書かれた本
を一緒に販売すると、その商品についての医薬品的効果効能を標ぼうしたとみなされ、
薬事法違反になることがあります。
ただし、
調理の仕方など医薬品的効果効能ではないことが書かれた媒体は問題ありま
せん。
(6)チェック表などの使用
チェック表などで症状をチェックさせ、それぞれの症状などに応じて摂取を勧める場
合でも、医薬品的効果効能を標榜しているとみなされる場合があります。ただし医薬品
的効果効能をうたっていなければ問題ありません。
○の健康食品をお勧めします。 商品A 商品B 商品C 商品D
血圧がやや高い
○
風邪をひきやすい
○
○
便秘がちである
○
いらいらして眠れないことが
○
○
ある
→×
病気の方、身体状態の悪い方などに勧める表現は医薬品的効果効能とみなされ
る場合があります。
○の健康食品をお勧めします。 商品A 商品B 商品C 商品D
毎日の食生活が不規則な方
○
野菜をあまり食べない方
○
タバコを吸う方
○
○
ストレスを感じている方
○
○
→○
一般的身体状態の方の生活パターンなどでチェックする場合は問題ありません。
(7)○○方にお勧めしますなどの表現
病気の予防を期待する人、好ましくない身体状態の人を対象に表示すると効果効能の
暗示とみなされるときがあります。
病気ではない一般的身体状態の人のケースを紹介する場合は問題ありません。
-8-
●問題があるとみなされる表現
「成人病が気になる方に」
病気の予防を期待する人に勧めているため、医薬品的効果効能を暗示していると
みなされます。
「便秘にお悩みの方に」
便秘は病気であるので医薬品的効果効能の暗示とみなされます。
「体力の低下が気になる方に」
好ましくない身体状態の人に勧めているため医薬品的効果効能を暗示していると
みなされます。
●問題のない表現
「食事が不規則な方」
「中高年からの栄養補給にお薦めします」
「中高年からの栄養補給にお薦めします」
「カルシウムを効率的に補給したい方」
「健康維持を心掛けている方」
「日頃の食事で食物繊維不足を感じている方」
「スポーツをする方のミネラル補給に」
健康維持のため、一般的身体状態の人への栄養補給のために勧める旨は問題あり
ません。
(8)好転反応などに関する表現
「最初のうちは下痢、吹き出物などが出ますが、これは好転反応といい体調がよくな
ってくる前触れです。そのまま飲みつづけてください。
」など、好転反応について表示
すると医薬品的効果効能の暗示とみなされます。
(9)効用・効果・ききめ・薬・その他医薬品特有の表現を使う
効用・効果・ききめ・薬・その他医薬品特有の表現を使う
「効用」「効果」「ききめ」「有効」など効果を表す言葉、
「薬」「生薬」「民間薬」「薬
草」「薬用」「薬理作用」など薬を表す言葉、
「服用」「副作用」
「副作用」など、医薬品的表現を
「薬理作用」
使用すると効果効能を表していると考えられます。
「薬膳」はレストランなどで出す料理には使用可能ですが、容器包装に入れられた持
「薬膳」
ち帰りの食品では使用できないという見解が出ています。
■形状の基準
以前は錠剤、丸剤、ハードカプセルなどは医薬品的形状であるとされましたが、平成 13
年3月の改正で食品である旨を明示していることを条件に規制緩和され使用できるように
なりました。ただし現在でもアンプル剤などは医薬品的形状として使用できません。
■用法用量の基準
服用時期、服用間隔、服用量など用法用量の記載は医薬品的効果効能の標ぼうにあたると
みなされていますが、過剰摂取や連用による健康被害を避けるため、食品でも摂取の時期、
間隔、量などの目安を表示できます。
-9-
ただし、
「食前」
、
「食後」
、
「食間」などの表現は引き続き医薬品的用法用量の表示とみな
されます。
また、調理の方法は用法用量には含まれません。
「1 日 9 粒を目安に数回に分けてお召し上がりください」→○
粒を目安に数回に分けてお召し上がりください」
「1 日 4 個を目安にお飲み下さい」→○
個を目安にお飲み下さい」
「目安に」をつけることで問題なくなります。
「1 袋を 100cc の水や牛乳に溶かしてお召し上がりください」→○
の水や牛乳に溶かしてお召し上がりください」
調理の方法の記載は問題ありません。
「1 ヶ月に 1 瓶を目安にお召し上がりください」
容器などに「食品」である旨をわかりやすく記載しているものでは、医薬品的表現
とみなされない場合があります。製品にこのような表現を記載したい場合には、個別
対応になりますので関係部署にご相談下さい。
「1 日 4 粒を目安にお召し上がりください。お食事と一緒にどうぞ」
食品を効果的に摂取するために時期を定める必要があるもので、容器などに食品で
ある旨をわかりやすく記載しているものでは、医薬品的表現とみなされない場合があ
ります。製品にこのような表現を記載したい場合には、個別対応になりますので関係
部署にご相談下さい。
「用法用量」→×
「用法用量」
医薬品的表現とみなされます。「お召し上がり方」などの表現をお勧めします。
「1 日 4 粒をお飲み下さい」→×
粒をお飲み下さい」
「1 日 4 粒を目安にお飲み下さい」なら問題ありません。
「1 日 2∼3 回、1
回、1 回 2∼3 粒お飲み下さい」→×
粒お飲み下さい」
1 日の摂取回数を指定していることが問題のようです。また、摂取量に範囲をもう
けても、目安の表現にはならないようです。
「目安に」をつけてください。
「成人 1 日 3∼6 錠、小児 1 日 1∼2 錠おのみ下さい」→×
錠おのみ下さい」
成人、小児の表現が問題のようです。
「お休み前に 1∼2 粒」→×
粒」
時期を指定していることが問題のようです。
「便秘の方は 1 日 3 粒お飲み下さい」→×
粒お飲み下さい」
便秘という症状に応じて用法用量を記載すると問題になります。
「食前、食後に 1∼2 個ずつお召し上がりください」→×
個ずつお召し上がりください」
食前・食後という表現が問題になります。
「1 日 1 瓶服用してください」→×
瓶服用してください」
服用という表現が問題になります。
以上
-10-