野村ヘルスケア・サポート&アドバイザリー | 病院評価の新しい潮流

2012/02/22
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Healthcare note(公共・公益法人レポート・シリーズ)
(寄稿)
病院評価の新しい潮流
~ 事業価値を前提とした不動産評価 ~
< はじめに >
医療機関においては、「人的資本」とともに、「施設」が特に重要な経営資
源です。
本稿では、事業の収益性に着目した病院「施設」の不動産としての評価手法
をご紹介し、将来のキャッシュフローや事業リスクが病院の不動産評価に与え
る影響についてご説明します。
2012 年 2 月 27 日
Healthcare note
(No.12-02)
病院の建替えにかかる資金調達や病院間 M&A の売買交渉等に当たって、不動
産評価は非常に重要な役割を果たします。不動産評価の仕組みを理解すること
で、こういった取引を病院にとって、より望ましい形態で進めることができる
と考えます。
また、「施設」を継続保有する状況においても、不動産評価は、最適な不動
産所有形態を考える上で重要なツールとなります。例えば、修繕のタイミング
や管理形態を変えることによって、将来の不動産関連支出を変動させ、長期の
経営を視野に入れたトータルの支出の最小化と効果の最大化を目指すという
観点があります。
現在、様々な要因によって、医療機関による資本市場へのアクセスは極めて
ハードルが高い状況です。日本では、病院を投資対象とする REIT(不動産投
資信託)は現時点では存在していませんが、不動産運用のグローバル化と運用
対象資産の拡大によって、将来的には、医療機関が不動産を通じて資本市場に
アクセスすることも可能かもしれません。その時、事業価値に基づく「施設」
の不動産評価は重要な役割を果たすことになるでしょう。
本稿でご紹介する事業の収益性に着目した不動産評価の手法が、今後の病院
経営の一助となれば幸いです。
野村ヘルスケア・サポート&アドバイザリー
アセットマネジメント部
黒岩 弘征
遠藤 一茂
寄稿者名:
一般財団法人
日本不動産研究所
特定事業部
ヘルスケア分野専門チーム
永井 雅之
編集主幹
野村ヘルスケア・
サポート&アドバイザリー
河添 麻美
野村證券株式会社
金融公共公益法人部
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