明治期の唱歌を彩った西洋曲

2008●図書館展示 6 月
展示期間●2008 年 6 月 2 日~ 6 月 27 日
明治期の唱歌を彩った西洋曲
―唱歌も軍歌も讃美歌も―
あの曲も、 この曲も、 明治時代から歌われていた ・ ・ ・
明治の唱歌集を飾った外国曲のいくつかを歌詞の変遷や周辺資料と共に展示します。
企画●長谷川由美子(国立音楽大学附属図書館特別資料部)
場所●図書館ブラウジングルーム
明治期の唱歌を彩った西洋曲
―唱歌も軍歌も讃美歌も―
明 治 期 の唱 歌 集 には驚 くほど多 くの外 国 曲 が掲 載 されている。原 曲 とはかけ離 れた題 名 がつ
けられ、忠 君 愛 国 、花 鳥 風 月 等 の古 めかしい歌 詞 ・・・作 曲 者 名 は書 かれないこともあり、たまに
書 いてあっても間 違 っていたり、旋 律 も多 少 簡 素 になっていたり、記 譜 上 の間 違 いもあったり・・・
そのため、もとの曲 を探 し出 すのはかなり骨 が折 れるが、導 入 期 にどのような曲 が選 ばれ、楽 譜 と
して流 通 したのかを知 る上 では大 変 興 味 深 い。現 在 の私 たちの音 感 覚 も連 綿 と歌 い継 がれてき
たこの明 治 期 の外 国 曲 と無 関 係 ではないだろう。6 月 展 示 では明 治 時 代 の唱 歌 に掲 載 された外
国 作 品 のうち、旋 律 がすぐに思い浮 かぶような作 曲 家 の作 品で掲 載 回 数 の多いものを選んで、周
辺 資 料と共 に展 示 した。
目次
ベートーヴェン・・・・2
ベッリーニ・・・・・・3
メンデルスゾーン・・・4
モーツァルト・・・・・5
ルソー・・・・・・・・7
シューベルト・・・・・8
シューマン・・・・・・9
ワーグナー・・・・・・10
ウェーバー・・・・・・10
歌詞一覧・・・・・・・12
企画●長谷川由美子(国立音楽大学附属図書館特別資料部)
1
まず、明 治 20 年 に描かれた錦絵 をご覧いただきたい。揚 洲 周 延 描く『小 学 唱 歌 之 略 図』である。
背 景 に彫 られた唱 歌 の歌 詞 は『小 學 唱 歌 集 』の初 編 から採 られた。絵 では横 長 の数 字 譜 らしき
一 枚 ものの楽 譜 を持 って歌 っている人 々が描 かれているが、実 際 の『小 學 唱 歌 集 』はもっと小 ぶ
りで、数 字 譜 ではなく、五 線 譜 によっている。しっかり楽 譜 を読 んでいるご婦 人 方 に比 べて、隣 を
覗き込 んで困 惑 気 味の男 性たちが面 白い。明 治 14 年 から 17 年にかけて出 版された『小 學 唱 歌
集 』は絵 の題 材 になるほど大 きなニュースだった。錦 絵 では、この絵 のほかに明 治 の西 洋 音 楽 受
容を材 料にした絵 が数 枚 ある。
〈展示資料〉
小学唱歌之略圖 大判錦絵 3 枚続き 揚洲周延画
東 京 :横 山 良 八 ,明 治 20 年
ベートーヴェンと〈庭の千草〉
WoO153.No.6: 悲しく不運なりし季節 スミス詞
WoO153. No.9: あなたの残した口づけはバイロン詞
ベートーヴェンの曲は〈自 然における神の栄 光〉(Op. 48-4)、〈モルモット〉(Op. 52-7)、〈忠 実
なジョニー〉(Op. 108-20)の歌 曲 をはじめとして、『七 重 奏 曲 』(Op. 20)や『第 二 交 響 曲 』(Op.
36)の第 2 楽 章や第 3 楽 章などの器 楽 曲も歌 詞がついて唱 歌 集へ頻 繁に掲 載 された。また、讃
美 歌 やオルガンの練 習 曲 にも曲 の一 部 が使 われている。さらに、〈嗚 呼 、ベートーヴェン〉といった
ベートーヴェンを讃 美 する歌 詞 をもつ唱 歌 もある。今 回 の展 示 ではベートーヴェンの作 品 としては
あまり顧 みられることのない民 謡 編 曲 の中 から、原 曲 のメロディーが〈庭 の千 草 〉としてよく知 られて
いる曲 を取 り上 げる。ベートーヴェンはこの旋 律 に 2 種 類 の異 なった編 曲 をほどこし、器 楽 による
変 奏 曲(作 品 105)も書 いている。
このアイルランド民 謡 は、『小 學 唱 歌 集 』の三 編 に〈菊 〉として登 場 したのち、〈共 に學 びし〉(明
治 21 年 5 月)、〈學 友 會 合の歌〉(明 治 23 年 5 月)、〈花がたみ〉(明 治 23 年 8 月)、〈春 興〉明 治
23 年 9 月、〈薔 薇〉(明 治 30 年 11 月)、〈薔 薇 の花〉(明 治 39 年 4 月)と続き、英 語 の原 語でも
明 治 36 年 2 月 、明 治 42 年 2 月 と頻 繁に唱 歌 集に登 場 した。
一 緒に展 示 したベートーヴェンの民 謡 編 曲 集は 1814 年に
1 巻が、1816 年 に 2 巻 が出 版 された。両 方 の巻には豪 華 な
口 絵 が添 えられている。第 1巻 の口 絵 の作 者 は当 時 のイギリ
スで最も権 威 ある画 家 であったレナルズである。1775 年に制
作 されたこの絵 は、ハープを弾 く音 楽 守 護 人 の聖 チェチーリ
アとそれに聴 き入 るエンジェルの図 柄 という、注 文 主 ワトキン
卿 の「音 楽 室 」を飾 るのにふさわしいものである。曲 集 の出 版
者 、トムソンは、ワトキン卿 の好 意 によって絵 を使 わせて貰 っ
たことを、前 書きで述べている。また、第 2 巻の絵も当 時 名 の
ある画 家 だったアダムスの絵 が原 画 となっている。口 絵 のほ
かにタイトル・ページも飾 り枠 で囲 まれていることや、大 型 の
楽 譜 であることなど、トムソンはかなり気 を入 れて、愛 好 者 の
目を引くようにと楽 譜を飾りたてて出 版したのである。
レナルズ作の口絵
〈展示資料〉
Beethoven, Ludwig van Select Collection of Original Irish Airs...by Beethoven. 2 vols
London, Thomson, 1814, 1816
〈庭の千草〉と同じ旋律につけた 2 種類の民謡が第 2 巻の 32 番と 37 番にある。
2
<菊 > 小 學 唱 歌 集 第 3 編 .
東 京 :高 等 師 範 學 校 付 属 音 樂 學 校 ,明 治 17 年 3 月 請 求 記 号 ●C15-902
最初の唱歌教科書。全 3 巻、全 91 曲のうち、約 8 割が外国曲。イギリス民謡の〈庭の千草〉、〈螢の光〉、
〈スコットランドの釣鐘草〉やドイツ民謡の〈霞か雲か〉、ウェルナーの〈野ばら〉などを収録。後の唱歌集へ
の再録が最も多いのはこの曲集に掲載された曲である。
<菊>は、時には<白菊>という題で、その後 17 回も他の唱歌集に再録。
<共 に學 びし> 明 治 唱 歌 第 一 集 .
東 京 :中 央 堂 ,明 治 21 年 5 月 請 求 記 号 ●MFC5-095
全 6 巻。全 142 曲。その多くは外国曲で、〈麦畑〉、〈ローレライ〉、〈スワニー河〉、〈埴生の宿〉、〈ま白き富士の嶺〉、
〈カッコウ〉、〈春への憧れ〉、『魔弾の射手』序曲など、その後の唱歌集に再録される多くの曲を生み出した。
<共 に學 びし>はその後 3 回 他 の唱 歌 集 に収 録 。
ベッリーニ
オペラ『ノルマ』より
予言の力で
Del aura tua profetica
ベッリーニの曲 は、オペラ『清 教 徒 』からの〈喇 叭 の響 きが聞 こえ〉、オペラ『ノルマ』の〈行 進 曲 〉
や〈予 言 の力 で〉が、唱 歌 集 や『進 行 曲 集 』(明 治 時 代 は行 進 曲 のことをこう呼 んでいた)に好 んで
使 われた。この中 でもオペラ『ノルマ』の〈予 言 の力 で〉は、原 曲 がどのような形 で日 本 に入 ってきて
定 着したのかがよくわかる例である。
明 治 に組 織 が作 られた陸 軍 軍 楽 隊 はフランス人 ルルーの指 導 の後 、ドイツ人 のエッケルトの指
導 を仰 ぐ。エッケルトは軍 楽 隊 の訓 練 のため、多 くの楽 譜 をヨーロッパに注 文 したが、その中 にノ
ルマの主 題 をもとにした〈幻 想 曲 〉があった。印 刷 譜 を編 曲 して使 ったのだろう、現 在 伝 えられてい
るのは手 書 きのスコアである。
〈予 言の力 で〉を元にした〈月 下 陣〉は当 時の音 楽 雑 誌『音 樂 雑 誌』の 33 号(明 治 26 年 6 月)
に楽 譜 付 で発 表 された。「月 下 陣 (軍 歌 ) 永 井 人 籟 樂 士 作 歌 撰 曲 」と記 されたように、作 詞 は明
治 11 年 から陸 軍 軍 楽 隊に所 属 し、ルルーの教 えを受けた永 井 建 子 で、軍 歌として用いるために
彼 が曲 を選 定 した。つまり始 めから軍 歌 として用 いるために、軍 楽 隊 が所 蔵 していたベッリーニの
『幻 想 曲』からのメロディーの一 部を使って、原 曲
のリズムを当 時の日 本 人 に受 け入れやすいように
直して発 表 したのだった。詞の内 容 は戦 闘 後に
野 営する情 景や兵 士 の真 情が描 写 され、まるで
〈月下陣〉
戦 争 映 画の一 場 面のような叙 情 性を持っている。
永 井 は最 初 に『音 樂 雑 誌 』に発 表 した歌 詞 を多 少 変 更 する。後 の世 に伝 えられたのは後 のほう
である。曲 は美 しいメロディーや詞 ゆえに、一 般 の唱 歌 にも取 り入 れられた。『小 學 修 身 唱 歌 下
の巻』(明 治 27 年)には〈月 下 陣〉の題で掲 載されるが、その後 、次のように詞を変 えて掲 載は続 く。
〈あそび〉(明 治 36 年)、〈故 郷の母〉(明 治 38 年 10 月)、〈将 帰 郷〉(明 治 41 年)、〈端 居 の夕〉(明
治 41 年)。〈将 帰 郷〉は東 京 音 楽 学 校 出 身 者で、武 蔵 野音 楽 大 学の創 設 者であった福 井 直 秋 の
編 纂 する『日 英 唱 歌 集 』に掲 載 されたが、この曲 集 ではじめて作 曲 者 としてベッリーニの名 が記 さ
れる。また、永 井 が歌いやすく直した楽 譜は原 曲 に近 くなり、印 象 的なシンコペーションを生かした
歌 詞が附 されている。
メロディーはヨーロッパでも愛 好 され、リストをはじめ、タールベルク、チェルニーなどのピアノのヴ
ィルトオーゾたちはこのメロディーを変 奏 曲の主 題 に使っている。
なお、この曲 は最 初 「軍 歌」との副 題 が付 けられていた事 もあって、近 年 になってまとめられた軍
歌 関 係 の文 献 に頻 繁 に登 場 して、永 井 建 子 が作 曲 したような書 き方 がされている。混 乱 の原 因 を
作 ったのは戦 前 戦 後 の楽 壇 に大 きな影 響 力 を持 っていた堀 内 敬 三 であるが、彼 はベッリーニ作
曲 だという事 を承 知 していながら、「永 井 楽 長 の作 といってもようようなもの」との解 説 をつけたため
に、その後 の文 献は彼を踏 襲する事 になってしまった。
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一 緒 に展 示 したのはチェルニーの楽 譜 である。また、永 井 が参 考 にした旧 軍 楽 隊 所 蔵 楽 譜
(現 警 視 庁 音 楽 隊 所 蔵 )の該 当 箇 所もご覧いただきたい。
〈展示資料〉
〈月 下 陣 〉 鼓笛 喇 叭 軍歌 実 用 新 譜
東 京 : 共 益 商 社 , 明 治 32 年 6 月 請 求 記 号 ●MFC0-703
陸軍軍楽隊長永井建子の編纂した楽譜集で、楽典や喇叭、鼓笛の練習曲も含む実用書。永井の信念
とも言うべき「音 樂を鐘 愛 する軍 人は沈 勇なり 事 に當り動せす譲らす」の言 葉が楽 譜 半 ばに印 刷され
ている。〈月下陣〉とともに、師であったルルーの〈抜刀隊〉も掲載。
Fantaisie sur La Norma : opera
請 求 記 号 ●M8-467 楽 曲 番 号 389
旧陸軍軍楽隊所蔵資料中の「ベッリーニのノルマの主題に基づくファンタジア」の楽譜から、該当箇所。
<故 郷 の母 > 皇 民 唱 歌 集
東 京 :同 文 館 樂 器 校 具 店 ,明 示 38 年 10 月 請 求 記 号 ●C38-877
全 30 曲がすべて外国曲による曲集。男女高等尋常師範学校、中学校、高等女学校向きに編集された。
詞はすべて旗野士郎による。編纂者の渡邊は序文で、新しい外国曲集が手に入ったために唱歌集が編纂できたと記す。
Czerny, Carl
Variations brillantes pour un Piano-Forte
[Wien, A. Diabelli, 1835]
チェルニー作曲の 1 台6手によるベッリーニの『ノルマ』の主題に基づく幻想曲。〈予言の力で〉の主題は後
半に登場し、華麗なフィナーレを形作る材料として使用。
メンデルスゾーン
祝祭歌(グーテンベルク・カンタータ)
ひばりの歌
明 治 期を通 してメンデルスゾーンの歌はかなり多く日 本 に紹 介されている。
オラトリオ『エリア』からの〈天 使 の合 唱 〉や、〈夕 べの歌 〉(作 品 番 号 なし)、〈民 謡 〉(op. 47-4)、〈日
曜 の朝 〉(op. 77-1)、〈森 への別 れ〉(op. 59-3)等 、美 しくしかも比 較 的 単 純 な旋 律 は洋 楽 導 入 期
の日 本 人 には喜 んで受 け入 れられたと思 われる。ここでは現 代 の私 たちもその旋 律 をすぐに思 い
出せる 2 つの曲を取 り上げる。
〈グーテンベルク・カンタータ〉
曲が作 曲 された 1840 年 は、400 年 前 に発 明 されたグーテンベルクの活 版 印 刷 術 記 念の大 掛 か
りな式 典 がドイツ出 版 業 界 の中 心 地 であるライプツィヒであった年 である。さまざまな式 典 がおこな
われたが、その一 つに新 しいグーテンベルク像 の除 幕 式 があった。メンデルスゾーンがこの式 典 の
ために作 曲 した通 称 〈グーテンベルク・カンタータ〉は男 声 合 唱 と2重 ブラスバンドのためのいわゆ
る「 機 会 音 楽 」 で ある 。 たった一 回 の 除 幕 式 の ために、 野 外 で 演 奏 さ れる ように 作 られた 曲 は 、
1856 年 に教 会 音 楽 家 で資 料 収 集 家 として名 高 いカミングスが、ウェズレイ作 詞 のクリスマス賛
歌 Hark! The herald angels sing にメロディーを借 用したことで、世 界 中 に広 まり、クリスマスの
歌として第 二の生を生 きることになった。
日 本 には明 治 17 年 出 版 の『譜 附 基 督 教
聖 歌 集 』に収 録 されたのが最 初 である。メンデ
ルスゾーンの原 曲 は弱 起 で始 まるが、賛 美 歌
に取 り入 れられた際 、強 拍 で始 まるように編
〈皇統〉
曲 されていたため、以 後 この形 で普 及 する。
ただ一部の明治の讃美歌集では原曲どおり弱起で始まっている。賛美歌以外の収録では明治 26
年 8 月出版の『小學唱歌 巻之四 下』で谷勤の詞による〈皇統〉(天皇家讃美の歌)が最初である。
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その後も〈進 取の歌〉(明 治 39 年 11 月)、〈日 の御 旗〉(明治 43 年 9 月)と当 時 の富 国 強 兵の影
響 を強 く受 けた歌 詞 で唱 歌 集 に登 場 する。〈皇 統 〉は『撰 定 軍 歌 』(東 京 :東 京 書 肆 友 進 閣 、明 治
33 年 5 月)にも収 録 され、軍 歌としても歌われた。
〈ひばりの歌 〉
メンデルスゾーンはアマチュア向 けの合 唱 曲 を比 較 的 多 く作 曲 したが、その中 でもこの〈ひばり
の歌〉は特 に有 名である。最 初に日 本 に紹 介 されたのは明 治 25 年 5 月 出 版の『幼 稚 園 唱 歌』の
中 だった。〈春 の歌 〉と題 されたこの曲 は多 少 旋 律 が編 曲 されて、原 曲 にはない簡 単 なピアノ伴 奏
がついている。
その後 〈牽 牛 花 〉(あさがおのことを言 う)、〈琴 の音 〉と続 く。〈牽 牛 花 〉では歌 詞 の上 に数 字 がふ
ってある。これは数 字 譜 といい、旋 律 を移 動ドで読 んで、ドレミファソラを 1,2,3,4,5,6 に直した楽 譜
である。現 代 の私 たちはこの数 字 譜 の方 が読 みづらいが、明 治 の人 には五 線 譜 は難 しく、明 治 時
代 のかなりの楽 譜 が五 線 譜 と数 字 譜 を併 用 しているし、五 線 譜 だけで記 された楽 譜 には使 用 者
が鉛 筆 で数 字 を書 き込 んだ跡 が見 られたりする。なお、原 曲 の歌 詞 を忠 実 に訳 した歌 詞 は大 正
時 代に入って多 数 出 版 された。
〈展示資料〉
譜附 基督教聖歌集
横 浜 :美 以 美 教 會 雑 書 ,明 治 19 年 5 月 (明 治 17 年 出 版 の第 2 版 ) 請 求 記 号 ●A10-954
<皇 統 > 小 學 唱 歌 巻 之 四 下.
東 京 :大 日 本 圖 書 ,明 治 26 年 8 月 請 求 記 号 ●C46-563
伊澤修二編集による唱歌集で、全 6 巻、158 曲。第一巻目には西洋曲を含まないが、2 巻以降徐々にそ
の比率が多くなる。
〈皇統〉はこの唱歌集に掲載された後、6 回ほど他の唱歌集に掲載。
<琴 の音 > 女學 唱 歌 第 壱 集
東 京 :共 益 商 社 楽 樂 器 店 ,明 治 33 年 8 月 請 求 記 号 ●C16-131
全 2 巻。山田源一郎の編集で明治 33−34 年に出版。記譜法は五線譜だけになり、2 重唱、3 重唱、輪唱も含ま
れる。第1巻は全 35 曲で、編者、山田の作品が 4 曲収録されるが、第 2 巻、全 22 曲はすべて西洋曲。ベッリー
ニの『ノルマ』からの〈行進曲〉、『清教徒』からの〈喇叭の響きが聞こえ〉、ブラームスの〈眠りの精〉、当時のロシア
国歌、モーツァルトの〈フリーメイソンの歌〉、ベートーヴェンの交響曲第 2 番の 3 楽章に歌詞をつけた曲その他。
〈琴の音〉はその後 4 回、他の唱歌集に再録。
モーツァルト
『魔笛』より
春への憧れ
モーツァルトは頻繁にそのメロディーが借用された作曲家の一人である。『フィガロの結婚』から〈もう飛
ぶまいぞこの蝶々〉、〈アヴェ・ヴェルムス・コルプス〉、〈すみれ〉、『フリーメイソン小カンタータ』の〈我ら手に
手をとって〉、『皇帝ティトゥスの慈悲』のセストとアンニオの二重唱のほか、ピアノソナタにも歌詞がついた。
『魔 笛』より
その中でも最も有名な例はパパゲーノのアリアだろう。オペラ『魔笛』のパパゲーノのアリア〈恋人
か女 房が〉が最 初の唱 歌 集である『小 學 唱 歌 集』第 三 編にリズムを変えて掲 載されたために、明
治時代のモーツァルトというとこのアリアだけが注目を集めているが、実のところ、この唱歌〈誠は人
の道〉はその後、7 回程他の曲集に収録された以外、旋律が別の歌詞を付けて歌い続けられるとい
うことはまったくなかった。弾むようなパパゲーノのリズムはおっとりのんびりした 4 拍子に変えられ、
道 徳 的 な歌 詞 が付 けられて、原 曲 の魅 力 が消 えうせてしまったため、曲 の伝 承 は明 治 時 代 で
5
打ち切られてしまう。『魔笛』の中の曲はこの〈誠は
人の道〉の他に、第 1 幕フィナーレ三人の童子の重
唱が〈正義〉、第 1 幕フィナーレ、モノスタトスと奴隷
たちの合唱が〈保昌〉、第 2 幕三人の童子の重唱が
〈誠は人の道〉
〈花曇〉、第 2 幕フィナーレ 3 人の童子の重唱が
〈御陵威の光〉と曲数としては多いが、〈誠は人の道〉と同じく、旋律が再利用される事はほとんどな
かった。
一緒に展示した Freymauerer Lieder mit Melodien は 1795 年に出版されたフリーメイソンのた
めの歌 曲 集 で、パパゲーノのアリアが第 一 曲 に置 かれ、歌 詞 は道 徳 的 な内 容 に変 えられている。
同じくザラストロのアリアが2番目に、第2幕3人の童子の重唱が4番目にある。
〈春への憧れ〉
それと対照的なのは〈春への憧れ〉(K. 596)である。原曲は元々子供向きに書かれた曲である。
つまり、美しく、しかも明快な旋律を欲していた明治時代の音楽編集者たちにとってはまたとない曲
だったにちがいない。『小學 唱歌集』編纂の中心人物だったアメリカ人のメイソンがボストン時代に
編集した歌の教科書 Second Music Reader には 2 小節目のリズムやその他多少の変更を施され
て収録されているが、これがメイソンの来日と共に日本にもたらされたと思われる。
明治の 20 年代に入ると多くのドイツ民謡集からの曲が日本に輸入されるため、ドイツから直接日
本に渡ってきた可能性もなくはないが、ドイツ民謡集に収録されているこの曲のリズムは原曲どおり
のため、アメリカ経由と考えるほうが自然だろう。曲の題名と年代は次のとおり
〈上野の岡〉明治 21 年 12 月、〈千代田の宮居〉明治 22 年 12 月、〈山家春暁〉明治 25 年 3 月、〈勤
學〉明治 25 年 3 月、〈始業式〉明治 26 年 10 月、〈夏〉明治 30 年 11 月〈蓮の花〉〈漁船〉明治 38 年
10 月、〈うれしき春〉明治 40 年 6 月、〈ゆかしいぢらし〉明治 41 年 7 月、〈春の曙〉明治 44 年 2 月。
なお、〈ゆかしいぢらし〉はこの題名のまま、明治 42 年に『撰定オルガン教本』に、同じく同年出版
の『ヴァイオリン教則本』ではドイツ語の原題を伴って収録されているが、やはりリズムや細かい音の
動きは原曲とは異なり、日本で広まった旋律によっている。
一 緒 に展 示 した Liedersammlung für Kinder
und Kinderfreunde
は 1791 年に出版された。
初 版 。この楽 譜は「春 の歌 集」だが、「冬の歌 集 」
もある。編 者 は、秋 編 、夏 編 を出 版 するつもだっ
たようだが、果 たせなかった。〈春 への憧 れ〉はこ
の曲 集 の最 初 を飾 った。なお、同 じモーツァルト
の歌曲〈春〉 (K. 597)が 14 番目に掲載されてい
る。
〈展示資料〉
<誠 ハ人 の道> 小 學 唱 歌集 第 3 編
東 京 :高 等 師 範 學 校 付 属 音 樂 學 校 ,明 治 17 年 3 月 請 求 記 号 ●C15-902
メイソン著の Second music reader に掲載された旋律線を基にしてある。
〈山 家 春 暁 〉 新 編 中 等 唱 歌
東 京 ,内 田 正 義 ,明 冶 25 年 3 月 請 求 記 号 ●MFC5-459
奥好義編集で、全 21 曲。序文で奥は―――歌曲の作者を記るさゝるハ泰西音樂大家ハイデン氏モッツ
アート氏メンデルソーン氏ジルヘル氏アプト氏等の製作なり―――となっているが、現時点でメンデルス
ゾーン、アプトの曲 の同 定 は出 来 ていない。外 国 曲 は〈オーストリア国 歌 〉、〈仰 げば尊 し〉やウェーバーの
『魔弾の射手』から〈アガーテの祈り〉他。
〈山家春暁〉はその後 3 回この題で再録。
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<漁 船 > 教 化 統 合 少 年 唱 歌 第 八 編
東 京 :十 字 屋 明 治 38 年 10 月 請 求 記 号 ●C16-016
全 8 巻、77 曲。田村虎蔵と納所弁次郎の編集。西洋曲は 39 曲で、フォスターの〈春風〉、〈モミの木〉、〈春
への憧れ〉、〈結婚行進曲〉、『魔弾の射手』から〈花輪〉、ブラームスの〈子守唄〉、ロシア、イギリス、オースト
リア、フランスの各国歌などが掲載。
<漁船> はこの唱歌集に収録されたのみ。
Liedersammlung für Kinder und Kinderfreunde
Wien, Alberti, 1791 請 求 記 号 ●M8-513
展示箇所は<春への憧れ>
Freymauerer Lieder mit Melodien
Berlin, Starcke, 1795 請 求 記 号 ●M3-420
展示箇所は『魔笛』からパパゲーノのアリア
ルソー
オペラ『村の占い師』よりパントミム
ルソーのいわゆる〈むすんでひらいて〉は、『小學 唱歌集 初編』の 13 番目に〈見渡せば〉の題
で収められたが、この歌は讃美歌にも軍歌にも等しく使われた。
軍歌調の歌詞で 5 種類、讃美歌では 10 種類、その他で 3 種類の歌詞で歌われたが、数ある輸
入曲の中で、これほど性格の違うさまざまな曲集に登場した曲はない。
明治 27 年[10] 月 23 日に上野公園内音楽学校講堂で開かれた「國家教育社第四回大集會」で、
東京音楽学校教授の鳥居忱は軍歌に関する演説を行ない、ルソーの曲につけた自作の軍歌を披
露した。『音樂雑誌』49 号(明治 27 年 11 月)は当日の様子を以下のように伝えている。
――其より例を佛國マルセーユ軍歌に採りて佛國民心の如何に論及し終に氏がジヤジヤツクルー
ソーが作に擬へて作りたる見渡せばの軍歌の天聽に達せしを披露し又讀賣新聞社の懸賞募集軍
歌につき其当選軍歌の曲を奏せしめて降壇せり此日會衆一千餘人――
ルソーの名は明治 15 年に中江兆民が社会契約論を訳出した『民約譯解』で一般に知られるよう
になったが、作曲家としてのルソーも一部には知られていたと考えられる。ちなみに鳥居のこの歌詞
は明治 22 年にはすでに出版されていたが、そこにルソーの名は記されていない。海軍軍楽隊の吉
本光蔵は自作の行進曲『進撃及追撃』の後半にこのメロディーを使用しているが、それも一緒にお
目にかける。
ルソーの『村の占い師』からのパントミ
ムが長 い音 楽 上 の論 争 を経 て、『小 學
唱歌集 初編』の 13 番目に収められた
〈見 渡 せば〉の原 曲 であるとの最 終 決
ルソー『村の占い師』よりパントミム
着を見たのは、海老澤敏氏の著書『む
すんでひらいて考』によるが、原曲の旋律が変化を受けながら、各国で受容されて日本に到着し、
さらに日本を経由して中国まで行った道筋が丹念に追われている。この本の中でも取り上げられた
クラマーによる変 奏 曲 (1812 年 )がピアノ教 則 本 に納 められた例 を一 緒 にお目 にかけよう。
教則本は 1812 年に初版が
出るが、初版にこの旋律は
含まれていない。しかし、後
クラマー〈ルソーの夢〉
の版(詳細は不明。当館の
所蔵本では第 4 版(1825 年前後))の第 41 番目に〈ルソーの夢〉という題を伴って現れる。一緒に
展示した当館所蔵の『村の占い師』からの〈パントミム〉と旋律線を比べると、〈結んで開いて〉に近い
ことがお分かりいただけるだろう。
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〈展示資料〉
<進 撃 及 び追 撃 、進 撃 >
新軍歌
東 京 :壽 盛 堂 ,明 治 22 年 8 月 請 求 記 号 ●MFC5-416
はじめての楽譜つきの軍歌集で、全 19 の詞のうち 4 曲のみに五線譜がつけられた。
<進撃及び追撃、進撃>は同じ年の 3 月に『家庭 唱歌の友』に掲載された<軍歌> の 2 番の歌詞に当たる。
Rouseau, Jean-Jacques Le devin du village. Pantmine
Paris, Boivan, [1753] 請 求 記 号 ●MF3-038
展 示箇所は<結んで開いて>の原曲となったパントミム
Cramer, Jophann Baptist The Fourth Edition with Additions & Improvements of J. B.
Cramer s Instructions for the Piano Forte
London, Latour, [ca. 1825] 請 求 番 号 ●MF6-528
展 示箇所は<ルソーの夢>
吉 本 光 蔵 <進 撃 及 追 撃 > Einfallen und Nachschlagen Marsch
請 求 記 号 ●M8-459 楽 曲 番 号 142
旧陸軍軍楽隊所蔵資料中の<進撃及追撃>。展示場所は<結んで開いて>がテーマとなった行進曲部分
シューベルト
菩提樹
モーツァルト、メンデルスゾーンと並んで、唱歌集への掲載は常に多い。〈子守唄〉(D.867)、〈シルヴ
ィ ア に 〉 (D.891) 、 〈 き け き け 雲 雀 〉 (D.889) 、 〈 さ す ら い 〉 (D.795-1) 、 〈 野 ば ら 〉 (D.259) 、 〈 死 と 乙 女 〉
(D.531)、〈鱒〉(D.550)、〈さすらい人の夜の歌〉(D.768)、〈海の静けさ〉(D.216)、〈最初の喪失〉(D.226)
など、おなじみの曲がずらりと並ぶ。しかし何といっても掲載回数の多い曲は〈菩提樹〉であろう。
明治の唱歌はその旋律の多くをドイツ民謡集から借りてきている。しかし数あるドイツ民謡集のど
れが日本にもたらされたのかについては現在のところ、わかっていない。その一部はアメリカ経由でメ
イソンと共に入ってきたし、又いくつかの曲は音楽取調係の購入した歌曲集の中に同じ曲を見つけ
る事が出来るが、詳細は不明である。さて、この〈菩提樹〉であるが、ほとんどすべてと言ってよいほど、
さまざまなドイツ民謡集は〈菩提樹〉を載せている。合唱の形で載ることも多い。これらの曲はローレラ
イを作曲したジルヒャーが民謡風に改変した版であるが、ジルヒャー編曲をさらに単純にしてある版も
ある。日本で出版された版はジルヒャーを基にしてあるが、細部はいろいろ異なっている。
〈菩提樹〉の旋律の唱歌集への掲載は『明治唱歌』(明治 23 年)第 5 集に大和田建樹詞による
〈雀の子〉が最初で、同時に明治における最初の旋律使用である。作歌者大和田は 500 曲以上の
曲に詞をつけ、その数の多さは郡を抜いているが、同じ旋律に内容のまったく異なる複数の詞をつ
けたこともあった。この〈菩提樹〉にも明治 41 年に〈朧月〉の題で別の歌詞が付けられた。歌詞一覧
のうちで一番注目すべきは近藤朔風の〈菩提樹〉である。原詩の内容をなるべく生かし、また、旋律
に沿った自然な抑揚を保った詩は現在でも歌われ続けている。朔風の姿勢はこの後、訳詩家の基
本姿勢となり、洗練された日本語での訳詩の端緒となった。
〈展示資料〉
<門 の椎 の木> 中 等 音 樂教 科 書 (甲 種 )巻 参
東 京 :好 樂 社 ,明 治 41 年 6 月 (大 正 10 年 3 月 訂 正 9版 ) 請 求 記 号 ●C15-975
北村季晴編集の音楽教科書全 4 巻。全 109 曲で、西洋曲は 49 曲。ベッリーニの『海賊』からのアリア、ベッ
リーニの<予言の力で>、<楽しき農夫>、ウェーバーの『プレチオーザ』から<ジプシーの合唱>、『魔弾の射手』
から序曲と狩人の合唱、シューマンの<夢>、『魔笛』の第一幕フィナーレ、ベートーヴェンの<自然のおける神
の栄光>、ロッシーニの『ギヨーム・テル』から村人たちの合唱、『皇帝ティトゥスの慈悲』からの二重唱他。
<門の椎の木>はその後、同じ編集者による教科書に再録。
8
シューマン
つばめ
明治に登場した最初のシューマンの曲は〈兵士の歌〉(WoO6)で、明治 20 年出版の『幼稚唱歌
集』(東京、普通社)に〈馬ふとく〉と題され、軍歌調の歌詞で掲載された。その後も 2 回程他の歌詞
で掲載されたが、いづれも軍歌調の歌詞であった。〈流浪の民〉(op. 29-3)、〈窓の下〉(op. 34-3)、
〈はすの花〉(Op. 25-7)、〈美しい花〉(op. 43-3)、〈君は花のごとく〉(op. 25-24)、〈夢〉(op. 146)、
〈春の挨拶〉(op. 79-4)、〈私の涙から〉(op. 48-2)等の歌曲のほか、ピアノ曲の〈トロイメライ〉や〈楽
しき農夫〉も唱歌集を飾ったが、モーツァルトやシューベルト、ウェーバーの曲がさまざまな歌詞で複
数回取り上げられた事に比べると、シューマンの場合は数量的にそれほど多くはない。微妙な色合
いをピアノの伴奏で支えるシューマンの歌曲は斉唱で歌うことを前提とした明治時代には高尚過ぎ
た事も確かだが、「ドイツ民謡集」への掲載も極端に少ない。
ここで取り上げる〈つばめ〉は明治 33 年 8 月に『重音唱歌集 壱』(東京,共益商社樂器店)から
出版された。原曲は『少年のための歌のアルバム』 (作品 79)からの〈つばめ〉で、ピアノ伴奏は省
かれているが、歌の部 分は原 曲どおりに掲 載された。なお、同じ曲 集からは〈春の訪 れ〉が、〈風 の
訪れ〉として明治 44 年に『西欧名曲集』に載った。
明 治 期 に唱 歌 集 に収 録 されたシューマン作 品 は、
他 の作 曲 家 の歌 が、現 在 から見 ると信 じがたい題 名
や歌 詞を付 けられているのに比べると最 初 の〈兵 士の
歌〉もこの〈つばめ〉もそうだが、原曲をあまり壊さないよ
うな詞が付けられている。軍歌調の〈兵士の歌〉を除き、
比 較 的 時 代 が下 ってからの掲 載 が多 いことがその理
由であろう。
一緒に展示した楽譜は 1849 年にライプツィヒのブラ
イトコプフ・ウント・ヘルテルから出 版 された初 版 を、同
じ出 版 社 が後 に再 版 したもので、初 版 と比 べると、掲
載 曲 の順 番 が変 わって、独 唱 曲 が最 初 に置 かれ、そ
の後に二重唱曲が続いている。リヒターによるリトグラフ
の表紙や各曲が緑色の飾り枠で縁取られた初版の形
態はそのまま継承された。
〈展示資料〉
<つばめ> 重音 唱 歌 集
東 京 :共 益 商 社 樂 器 店 ,明 治 33 年 8 月 請 求 記 号 ●C52-883
小山作之助編纂、全 2 巻、全 68 曲でその大半は西洋曲。
<狩人の合唱 >、『セヴィリアの理髪師』からアルマヴィーヴァ伯爵のアリア、『ノルマ』から<これでお前と私
と>、『皇帝ティトゥスの慈悲』からの二重唱他。
<つばめ>はこの曲集と、その訂正版に掲載されたのみ。
Schumann, Robert
Lieder für die Jugend
Leipzig, Breitkopf & Härtel, [not before 1849]
請 求 記 号 ●M2-836
9
ワーグナー
オペラ『ローエングリン』より結婚行進曲
ワーグナーの曲は『さまよえるオランダ人』から〈つむぎ歌〉、『タンホイザー』から〈巡 礼の合唱〉と
〈夕星の歌〉、そして『ローエングリン』から〈結婚行進曲〉と、数としてはそれほど多くはないが、とりあ
げる〈結婚行進曲〉はさまざまな、それもかなりとっぴな歌詞がつけられて唱歌集や軍歌集に使われ
た。最初の登場の〈婚儀〉(明治 22 年 2 月)は原曲の雰囲気を伝えている。その次の〈春の夜〉(明
治 23 年 1 月)や〈四季〉(明治 26 年 12 月)も、原曲とは異なるものの、この時代の唱歌の歌詞とし
てはそれほど違和感がないが、その後、歌詞は、軍歌やスポーツに関係する歌詞がつけられ、大き
く変わってしまう。
〈日本男児〉は明治 25 年 8 月に『帝國唱歌』の第五巻に〈櫻はかぐはし〉の題で掲載された後に、
明治 27 年に『明治軍歌』に再録され、その際題名が〈日本男児〉に変わった。『明治軍歌』はその
前 年に出 版 された『日 本 軍 歌』とともに、日 清 戦 争 時に出された軍 歌 集 のなかでは編 集に音 楽 関
係者が加わった質の高い出版物で、詞はこの〈日本男児〉を担当した落合直文を始め、当時 の国
学者や歌人が名を連ねていたし、当時の大出版社から出された。つまり、音楽面からも、詞の面か
らも、流通の面からも他の唱歌集に与えた影響は大きかったといえるだろう。日清戦争 後の高揚し
た気分に満ち溢れ、軍歌がはびこっていた時代でもあった。大正時代にもさまざまな歌詞で唱歌集
に収録されるが、本来の歌詞に戻るのは昭和の 10 年代に入ってからになる。
一緒に展示したのはローエングリンの物語を絵本にした本である。
ウィリー・ポガニーは画家、挿絵画家として活躍したが、舞台美術家としても知られている。『タン
ホイザー』や『パルシファル』も題材にしている。
〈展示資料〉
〈櫻はかぐはし、日 本 男 児〉 明 治 軍 歌 全
東 京 :博 文 館 ,明 27 年 11 月 請 求 記 号 ●M5-448
納所弁次郎、鈴木米次郎編集。全 30 曲 で、西洋曲は 16 曲。
グノーの『ファウスト』から〈兵士の合唱〉、ベッリーニの『清教徒』から〈喇叭の響きが聞こえ〉等。
〈 日本男児〉は以後 6 回他の曲集に再録される。題名は初出のときを除いて、〈日本男児〉を使用。
〈祝 捷 歌 (運動 會 、ボート競 争 等 に用 フ)〉 教 科 統 合 少 年 唱 歌 六 編
東 京 :十 字 屋 ,明 治 34 年 8 月 請 求 記 号 ●C16-014
この題名、詞の内容での掲載はこの唱歌集だけ。
Pogany, Willy
The Tale of Lohengrin Knight of the Swan
London, Harrap, [1913] 請 求 記 号 ●J62-413
展 示箇所は結婚式の場面
ウェーバー
魔弾の射手
序曲
ウェーバーの作品も多数使われた。オペラ『魔弾の射手』では〈序曲〉、〈アガーテの祈り〉、〈狩人
の合唱〉、女声合唱〈花輪を編みましょう〉の 4 曲が種々の歌詞を伴って唱歌集に取り入れられた。
〈子守唄〉(op. 13-3)も人気があった。
さて、展示に使った『魔弾の射手』の序曲だが、オペラの序曲のため、さまざまな歌詞がついて当
然といえば当然である。この曲の場合、明治 21 年の〈別れの鳥〉として 3 部合唱に編曲されて明治
21 年に出版されるが、その後、多くの讃美歌集に収録される。讃美歌以外の収録は〈卒業の別れ〉
10
明 治 29 年 、〈霞 のあなた〉明 治 39 年 8 月 、〈夏 野 〉明 治 41 年 6 月 、〈月 夜 〉明 治 41 年 7 月 、
〈秋の夜半〉明治 43 年 8 月、〈誠の道〉明治 44 年 12 月。一緒に展示したのは出版も手がけたこと
のあるツーレーナーがピアノ編曲を担当し、1822 年にマインツのショットから出版されたヴォーカル
スコアである。出版当時の値段に訂正が施されている事から、1822 年より後の出版物と思われる。
『魔弾の射手』は 1821 年に作曲者自身によるピ
アノ版 がベルリンのシュレージンガーから出 版 さ
れており、ウェーバーのポートレートが附いていた
が、ショット版 はタイトルページをオペラの一 場 面
で飾る事で初版出版社に対抗し、購買意欲を刺
激しようとしたのだ。
〈展示資料〉
〈別 れの鳥 〉 明 治 唱 歌 第 二 集
東 京 :中 央 堂 ,明 治 21 年 12 月 請 求 記 号 ●J95-151
〈別れの鳥〉は 2 回他の唱歌集に再録。
〈第 百 七 十 二 信 徒 生 活 試 練 〉 新 撰讃 美 歌
東京他,奥野昌綱他,明治 33 年 5 月(明治 23 年 11 月出版の同書の後刷) 請求記号●A10-961
Der Freischütz Romantische Oper in 3 Aufzügen
Mainz, Schott, [not before 1822]
請 求 記 号 :M8-490
展示箇所は序曲の主題
西 洋 曲の全 貌はまだつかめていない。この文 章 は 2008 年 5 月 末 日 現 在 までに判 明 した事を基 に
記した事をお断 りしておく。
11
明治期の唱歌を彩った西洋曲
歌詞一覧
花がたみ
ベートーヴェン
明治唱歌 第五集.東京:中央堂;有正舘,明治23年8月
請求記号:J109-175
詞:大和田建樹
20 のアイルランド民謡から 〈庭の千草〉
WoO153.No.6: 悲しく不運なりし季節
(Sad and Luckless)スミス詞
WoO153. No.9: あなたの残した口づけは
(The kiss, dear Maid, thy lip has left)
バイロン詞
すみれさく野の朝露を
けさハわけても力なく
いでわかれんわがたもとに
なれしきのふの花がたみ
春興
菊、白菊 展示
唱歌萃錦 第二.東京:中央堂;共益商社書店,
明治 23 年 9 月
請求記号:F12-216
詞:下田歌子
小學 唱歌集 第 3 編.
東京:高等師範學校付属音樂學校,明治 17 年 3 月
請求記号:C15-902
詞:里見義
にハ
櫻かつちる 山路には
こゝろの駒も なづむなり
すゞ菜花さく 野の邊には
ゆめのこてふも 遊ふめり
ちぐさ
庭の千草も。むしのねも。
かれてさびしく。なりにけり。
あ ゝ しらぎく
あゝしらぎく。嗚呼白菊。
ひとりおくれて。さきにけり。
薔薇
新式唱歌 一名トニックソルファー唱歌集.
東京:十字屋書店,明治 30 年 11 月
請求番号:J109-171
詞:中村秋香
共に學びし 展示
明治唱歌 第一集.東京:中央堂,明治 21 年 5 月
請求記号:MFC5-095
詞:矢田部良吉
とも
共に學びしやまとぶみ。
とも
かぜ
み
けふのわかれに忍ばるゝ。
よ
とも
薔薇の花
學友會合の歌
新撰 教育唱歌集 全.大阪:大阪開成館,明39年4月
請求記号:C15-880
詞:不明
小學適用 唱歌集 第一集.甲府:温故堂,明冶23年5月
所蔵:国立国会図書館近代デジタルライブラリーYDM 73114
詞:不明
あめ
はな
とも
つ
まな
しづく
雨の雫 にうちぬれて、
ぐさ
共に手折りし文乃花。共に摘みてし學び草。
で
はな
にほひ出でたるばらの花
そのむかし
あゝなつかし、其 昔 の。
うつく
あな美 し。あな、なつかし。
を
まとゐ
はな
見し世の友ぞ なつかしき
しの
け ふ
かぜにほ
庭のうばらの 花のさかり
あゝなつかし、その昔 の
ふみ
わら
には
むかし
た を
あめかを
風に笑へバ 風匂ふ
ごと
共にしらべしあづま琴。
とも
ひそ
雨に顰めバ 雨薫り
まな
とも
おく
折りて、友にや贈らまし。
たの
今日の團欒そ樂しけれ。
12
をざゝ
涼しさをゆすりて そよめくや小笹の、
ベッリーニ
夕風に 吹かれて
オペラ『ノルマ』より 予言の力で
Del aura tua profetica
あゝ月こそ出でたれ。
つまごと
妻琴のひゞき ほのかにもして、
ほとゝぎす
月下陣(軍歌)
郭公
音樂雑誌 33 号.明治26 年6 月,東京:音樂雑誌社
請求記号:P1276-33
詞:永井建子
なのりてぞ出づらん、
よい
あそび
かゞり び か げ
こがら
ふ
あゝおもしろの夜や。
しもしろ
宵の篝 火影うせて 木枯し吹くや霜白く
よ
ふ
しづ
ひろのはら
こま
ひづめ
小學校教科書用 學童唱歌 上編.
東京,同文館樂器校具店,明治 36 年 11 月
請求記号:C39-312
詞:青水
くつろ
夜は更け沈む曠野原 駒も蹄 を寛 げつ
おと
さへ
ふゆ
つき
たて
しとね
ものゝふ
音なく冴る冬の月 楯を褥 の武士は
あ す
くさまくら
ゆめ
明日をも知らで草 枕
今もや一聲をうれしと
めぐ
夢はいづこを輪るらん
うた
月下陣
よき歌うたひ、あそべやあそべ、
展示
すずめ
よい
かゞり び か げ
くさ
はずえ
こいぬ
ふ
ひろのはら
こま
とも
いざいざ友よ、 うたいてあそべ。
しもしろ
ひづめ
故郷の母 展示
皇民唱歌集.東京:同文館樂器校具店,明治38 年10 月
請求記号:C38-877
詞:旗野士郎
やす
夜は更けわたる曠野原 駒も蹄 を休めけり
おと
さへ
ふゆ
つき
たて
しとね
ものゝふ
音なく冴る冬の月 楯を衽 の武士は
かて
こし
くさまくら
糧を腰にし草 枕
あ す
いくさ
ゆめ
には
子犬も庭に、 コロ コロ あそぶ、
宵の篝 火影きゑて 草の葉末に霜白く
よ
のき
雀 も軒に、チヨ チヨ うたひ、
鼓笛 喇叭 軍歌 実用新譜. 東京: 共益商社,
明治 32 年 6 月
請求記号:MFC0-703
詞:永井建子
み
明日の軍 の夢や見ん
かりね
ゆめ
さ
ち
仮寝の夢さめて、もゝさくら咲き散る
あさ
には
はる
たび
將歸郷
朝の庭ながむれば、おなじ春なり旅も、
日英唱歌集 東京:学海指針社,明冶 41 年 1 月
所蔵:国立国会図書館近代デジタルライブラリーYDM73378
詞:不明
さてもへば故郷の、母びとはあ・・・は・・・れ・・・よ、
さしなみ
おか
こきやう
はゝ
はな
花につけ、このわれを、
おも
とほ
思ひまつらむ遠く、
はな
差並 の岡には、もゝの花さきて、
もゝとり
かな
百鳥 のこゑごゑ、ア、奏でやすらむ、
ふ
かぜ
きよ
や と
吹く風も清き、屋戸のわたり、ア、
メンデルスゾーン
ふるさと
なづかしきものは、故郷 のさまよ、
おいびと
祝祭歌(グーテンベルク・カンタータ)
ひばりの歌
おさな
老人 はまめに、ア、幼稚はさきく、
端居の夕
祝祭歌(グーテンベルク・カンタータ)
第三十七 Herald angels 展示
中等音樂教科書(甲種) 巻弐.東京,弘樂社出版部,
明治 41 年 6 月
請求記号:C15-976
詞:不明
譜附 基督教聖歌集.横浜:美以美教會雑書,
明治 19 年 5 月(明治 17 年出版の第 2 版)
請求記号:A10-954
13
あもりしきみの おどづれつぐる
照る日の御旗は 日出づる海の
つか
みくに
あまつみ使ひの うたふこゑをきけ
たぐひぞ稀なる皇國のしるし。
あめにハさかえ くにゝハやすき
外つ國人さへ 光を仰ぎて、
なべてよびとに みめぐみあれと
後稜威を畏 む 君が代たふと。
第六十 聖子 降誕
誕生日
新撰 讃美歌.東京[他]
:植村正久;奥野昌綱;松山高吉,
明治33 年5 月
(明治23 年11 月出版の同書の後刷)
請求記号:A10-961
詞:不明
教師用 女子音樂教科書.大阪:開成舘,明治44年2月
請求記号:C40-576
詞:大桑いよ子
あまつつかひの
われらのために
ダビデのむらに
これよろこびの
と
み い づ
つぐるをきけよ
すくひのぬしは
いまうまれたまふ
おとづれなるぞ
かしこ
うれしや樂しや わが誕生日
今日こそ此の身の 尊き祝ひ
月すむゆふべも 花咲くあしたも
いかでかまさらん 今日のよき日に
第四十四 いと高き所には榮光神にあれ
譜附 古今聖歌集.
東京:日本聖公會出版社,明治 35 年 6 月
請求記号:A11-241
詞:不明
皇統 展示
小學唱歌 巻之四 下.東京:大日本圖書,明治26年8月
請求記号:C46-563
詞:谷勤
神
神代の昔しも明治の今も
變らぬ皇統の我おほみかど
うごかぬしるしの三種のみたから
仰げやもろ人よろづ世までも
光
榮
地
かみにはさかえ ちにはおだやか
人
ひとにはめぐみ あれとうたへる
天
使
みつかひたちの たゝへのうたを
きゝてもろびと ともによろこび
生
進取の歌
いまあれましゝ きみをたゝへよ
高等 小學唱歌 第一學年上 児童用.
東京:國定教科書共同販賣所,明冶 39 年 11 月
請求記号:C39-220
詞:大和田建樹
第百五十七
讃美歌.東京:教文館,明治36 年(明治45 年第7 版)
請求記号:A10-964
こく い
み
國威を四海に、かがやかさんと、
たいぐん
見よやわが主の めぐみのひかり
なみぢ
大軍おこして、波路を渡り、
世のくにぐにに かゞやきぬるを
みんぐん
うち入る我兵、敗れし明軍、
ひとのこゝろの みなてらされて
それより吾には、手出しも得せず。
日々にいやます さちをえよかし
ひ び
ひ び
日々にいやます さちをえよかし
日の御旗
教科統合 女學唱歌 巻の一.東京:國定教科書
共同販賣所,明冶 43 年 09 月
請求記号:C39-338
詞:桑田春風
ひばりの歌 作品 48-4
春の歌
幼稚園唱歌.大阪:[福音社],明冶 25 年 6 月
請求記号:A11-245
光はいへり起きよや 野にさく蓮花よすみれよ
冬の眠りさましてきけ初鶯の音を
14
牽牛華、あさがお
2)第 1 幕フィナーレ モノスタトスと奴隷
たちの合唱 No. 8 Das klinget so herrlich
保昌
新編 教育唱歌集 第七集.
大阪:大阪開成舘,明治 39 年 4 月
請求記号:C15-880
詞:山内繁子
中等唱歌集.東京,大日本圖書,明治 22 年 12 月
請求記号:M5-448
3 部合唱
作詞:神津仙三郎
には
わが庭のあさがほや。
つゆ
さ
はな
露をおびて咲ける その花のうつくしさ。
あか
尾花かれふす冬の野邊、
ラララララララララララララ、
保昌、笛をふきすまし、
ラララララララララララララ、
月かげすごく、よるももなか、つるぎもこしに、
かまへたれど、うちかちがたき、笛の音のみに、
膽をうばはれつゝ、つけゆく賊も、
めぐみのきぬに、ふたゝびあせをながしけるぞ。
尾花かれふす冬の野邊、
ラララララララララララララ、
保昌、笛をふきすまし、
ラララララララララララララ。
あを
赤き青き、しろき、しぼりなるもありて。
琴の音 展示
女學唱歌 第壱集.
東京:共益商社楽樂器店,明治 33 年 8 月
請求記号:C16-131
まつかぜ
よ
こゑ
松風か、夜あらしか。あはれあの聲は。
つき
かぜ
月しろし、風きよし。
こと
たかき琴のしらべ。
いづくよりかひゞく。
3)第 1 幕フィナーレ モノスタトスと奴隷
たちの合唱 No. 8 Das klinget so herrlich
Adressons notre hommage
モーツァルト
『魔笛』より
春への憧れ
公教聖歌.東京:アンリ,ドマンジエル,明治44年10月
請求記号:A10-918
『魔笛』より
1)三人の童子の歌
Zum ziele führt dich diese Bahn
正義
フランス語を日本語のカタカナに直したもの
中等 音樂教科書(甲種)
.東京,弘樂社出版部,
明治 44 年 12 月
3 部合唱+ピアノ伴奏
請求記号:C15-894
詞:吉丸一昌
4)第 2 幕三人の童子の歌 No. 16
Seid uns zum zweitenmal willkommen
花曇(辨の内侍)
デュエットトリオ唱歌集 伴奏附.
東京,共益商社,明治 39 年 5 月
請求番号:F12-155(コピー版)
よしの
ちまた
はなぐもり、吉野の、おほみやに、
たど
正義の巷 を われは辿れば
みち
いそぐ、道すがら、
おそれは抱かず
あやし
ものおと
怪 の、物音は、なにぞ、
樂し樂し 樂しや
いは
心はゆたかに
みゝさと
ね
たにかげ
巖が根の、こゞしき、谷陰の、こみち、
まさつら
と
耳敏き、正行、取りしばる、
樂し樂し 樂しや樂しや
た ち
なきこゑ
太刀の おみなの、哭聲、
身はやすし。
やまだち
山賊の、わざか、ソレ、ものども、ソレ、のがすな。
まさ
正義に勝る味方
いづれの世にもあらじ。
15
4)誠ハ人の道 展示
夏
小學 唱歌集 第 3 編.
東京:高等師範學校付属音樂學校,明治 17 年 3 月
請求記号:C15-902
新式唱歌 一名トニックソルファー唱歌集,
東京、十字屋,明治 30 年 11 月
請求記号:J109-171(コピー版)
歌詞:中村秋香
まことハ人の。道ぞかし。
つゆなそむきそ。そのみちに。
わかば
こずゑ
若葉の梢
う
かぜ
風なつかしく
はなかきね
つきおもしろ
5)第 2 幕フィナーレ 3 人の童子の重唱
No. 21
Bald prangt, den Morgen zu verkunden
御陵威の光
卯の花垣根 月面白し
中等唱歌集.東京,大日本圖書,明治 22 年 12 月
請求記号:M5-448
詞:鳥居忱
蓮の花
はなたちばな
かほ
花 橘 の 薫れるゆふべ
ま
き
やまほととぎす
待たでも聞くか 山 郭 公
あゝ明治乃御世や、あゝひかりの世や、
いかにかくこそ、かゞやきぬらめ。
みくさのたから、世々につたはりきて、
あめつちひろく、みいつ乃ひかりを、はなちますらん。
高等 小學唱歌 第三學年下 児童用,
東京、國定教科書共同販賣所、明治 42 年 7 月
請求記号:C39-225(コピー版)
詞:桑田[春風]
おも
朝靄こめし、池の面を、
せま
狭しと咲ける、蓮の花の、
あや
春への憧れ
上野の岡
うき葉の みどり、彩にかがる、
ぬ ひ
さながら、花は、刺繍の模様。
明治唱歌 第二集,東京,中央堂,明治21 年12 月
請求記号J95-151
作詞:大和田建樹
山家春暁
新編 中等唱歌.東京,内田正義,明冶 25 年 3 月
請求記号:MFC5459
2 部合唱
詞:本居豐穎
春のさくら秋のもみぢ ながめたえぬ上野の岡
知るやむかしあの木陰に ふりみだれし矢玉の雨
千代田の宮居
唱歌萃錦 第一,東京,共益商社,明治22 年12 月
所蔵:国立国会図書館近代デジタルライブラリーYDM73139
詞:服部元彦
春はあけほの花はさかり
明る山窓しつかなれとひとも
とひこす鳥もなかす谷の
水おとひとりきよし
千代田の宮居 空ぞ立てる
黄金もしらず 玉も置かず
難波乃宮の 昔おもへば
かしこし宮居 空ぞ立てる
漁船 展示
教化統合 少年唱歌 第八編.東京:十字屋 明
治 38 年 10 月
請求記号:C16-016
詞:大和田建樹
始業式
小學唱歌集 巻之二,東京,普及社,明治26 年10 月
請求記号:C39-229(コピー版)
詞:白井規矩郎
け ふ あらたま
とし
朝なぎひろき、海の上に、
あ ま
むか
釣れたる魚は、何と何ぞ、
今日新玉の、年を迎へつ、
ひら
そ
おしへ
には
鰹か鯛か、鰺か鯖か。
開き初めたる、教 の庭や
尊尊しな、かしこき尊影や、
きみ
を
三つ四つ浮ぶ、海士の小舟、
ようた
君が代謡ひて、をろがみまつらむ。
16
ゆかしいぢらし
軍歌、戰闘歌、追撃、戰闘歌の海戰、進撃の歌
中等 教育唱歌集.東京,東京開成館,明治41 年7 月
請求記号:MFC5562
詞:山田美妙
家庭 唱歌之友.東京,文盛堂、明治 22 年 3 月
所蔵:国立国会図書館近代デジタルライブラリーYDM72877
詞:鳥居忱
まがき
見渡せは寄せて来る敵の大軍面白や
すはや戰ひ初るぞいでや人々攻め潰せ
彈丸込めて討ち倒せ。敵の大軍撃ちくずせ
つる
の
籬 のかぎり、蔓を伸べし
あさがほ
朝顔ゆかし、またいぢらし。
すゝ
みち
すが
すが
な
し
たの
かぜ
進むに道の 無きを知らず、恃めぬ風に
縋る、縋る・・・
四季のながめ
春の曙
唱歌のいとぐち.東京:開文堂,明治 22 年 5 月
請求記号:MFC5426
歌詞:不明
教師用 女子音樂教科書 巻之二.
大阪,開成館,明治 44 年 2 月
請求記号:C40-576(コピー版)
詞:武島又二郎
み
の
やま
見わたせバ。野も山も
かはずら
はなぐもり。 うぐひすも蛙等も。
うた
歌よみて。はるのけしきをぞ。
鶯来なく 朝の小窓
うれ
嬉しげに。あしたより。
とのも
夢よりさめて 外面見れば
く
暮るゝまで。うかれける。
柳も今や 起き出でつゝ
風にみどりの 髪をとかす
進撃及び追撃、進撃 展示
うれしき春
新軍歌.東京,壽盛堂,明治 22 年 8 月
請求記号:MFC5-416 単音
詞:鳥居忱
音樂新楽譜 第2 集.東京,樂友社,明治40 年6 月
請求記号:MFC6084
みわた
く
てき
たいぐん
こゝち
見渡せバ、潰づれかくる。敵の大軍、心地よや。
ウスムラサキニカスムヤベ
ハナヲカザシテカヘルソマニ
つヽジヤマブキタヲルオトメ
ウレシキハルヲウタヘヤトモ
かつせん か
ひとびと お
もはや合戦勝ちなるぞ。いでや人々追ひくづせ。
じうけん
つきたふ
てき
たいぐん
つ
銃劍つけて、突仆せ。敵の大軍。突きくつせ
讃美歌第二十五番
譜付基督教聖歌集.横浜,美以美教会雑書会社,
明冶 17 年 11 月
請求記号:A10-954
ルソー
オペラ『村の占い師』よりパントミム
手
エホバのみかみよ きみがみてもて
みわたせば
たびしゆくわれを みちびきたまへ
小學 唱歌集 初編 明治 14 年 11 月
請求記号:C15-902 単音
詞:柴田清煕・稲垣千頴
われハよわくとも エホバはつよし
あめなるみかてを あくまでまたへ
はなざくら
見わたせば。あをやなぎ。花 桜 。こきまぜて。
讃美歌第十五番 禮拜 閉會
にしき
みやこには。みちもせに 春の錦 をぞ。
さほひめのおりなして。ふるあめにそめにける。
新撰讃美歌.横浜,製紙分社,明治 33 年 6 月
請求記号:A10-954
主よみめぐみもて われらにそゝぎ
よろこびにみちて みまへをさらせ
あいのはたらきを 世になさしめよ
17
讃美歌第百七十五番 わが平安を汝らに予ふ
讃美歌第三十七 集會
譜附 古今聖歌集.
東京:日本聖公會出版社,明治 35 年 6 月
請求記号:A11-241
改正 ゆにてりあん唱歌集
東京:日本ゆにてりあん協會,明治 40 年 2 月
請求記号:A11-105
かみよみめぐみを われらにそゝぎ
あらぶる浮世の 仇波よそに
うきよ
たの
の ど
おも
樂しく長閑けき 思ひはこび
よろこびにみちて みまへをさらせ
愛
あだなみ
世
このや
あいのはたらきを よになさしめよ
はるかぜ ふ
此家をめぐりて 春風吹けや
讃美歌第三百二十八番 主は彼等を直き
道に導き給へり
譜附 古今聖歌集.
東京:日本聖公會出版社,明治 35 年 6 月
請求記号:A11-241
大
御
神
シューベルト
菩提樹
御 手
雀の子
わがおほみかみよ つよきみてもて
荒
明治唱歌 第五集.東京,中央堂,明治 23 年 8 月
請求記号:J109-175(コピー版)
詞:大和田建樹
野
あれのにさまよふ われをみちびき
天
御
糧
飽
あめのみかてにて あかしめたまへ
芝生のうへに小笹の葉に
うつくしや来てあそぶ雀
きのふかけふか巣だちてまだ
かよわき翼馴らしてやよ
そらによもに
花見
新式 日本唱歌 第一編.東京,十字屋,明冶37年2月
所蔵:国立国会図書館近代デジタルライブラリーYDM73402
詞:酒井勝軍
やまやま
かすみ
山々にたなびく霞
あか
しら
きこ
とり
こゑ
おほろに聞ゆる鳥の聲
ま
みだ
かほ
さくらはな
赤き白きにこき交ぜて 亂れつ香へる櫻花
惜陰
しぜん
音樂新樂譜 第二集,東京,音楽社,明治40 年5 月
請求記号:MFC6084
詞:不明
おんがくしらべ
てんにょ
すがたかぜ
ま
自然の音樂調をあはせ 天女の姿風 に舞ふ
戰闘歌 陸軍
新編 教育唱歌集 合本.東京,東京開成館,明治39年4月
請求記号:C15-880
詞:不明
よ
く
てき
しぐれ
ほへい
つ
い
てき
の やま
しぼ
あ
まな
はし
みだれちる丸のあられ。野邊を走るいなびかり。
み
さび
み
し
まつかしは
萎みも敢へぬ 松 柏 、
ら っ ぱ たか
の べ
おちば
淋しき野山 見ても知れや。
寄せ来るは、
すはや、敵よ。
喇叭高くなりわたる。
たま
しも
時雨に霜に 落葉して
そなへ
見よや。歩兵は突き入りぬ。 敵の備 はくづれたり。
とも
これぞ學びの 友なれや。
とも
友なれや。
菩提樹
戰闘歌 海軍
音樂新樂譜 第四集,東京,音楽社,明治42 年2 月
請求記号:MFC6084
詞:葉山影雄
新編 教育唱歌集 合本.東京,東京開成館,明治39年4月
請求記号:C15-880
詞:不明
み ず は み ど り そら
くろけむりそら
は
きた
てき
黒烟空 に吐きて、すゝみ来る敵の艦。
ま
うみ
そこ
か
しづ
待ちしかひありて、うれし。海の底にうち沈め、
くに
かがや
いづみ
し ー な
ひとき
水葉緑葉空にかざし、泉 にのぞむ菩提樹の一木。
ふね
ぐんかん き
國のあたをばたひらげん。あふげ、輝 く軍艦旗。
18
ゆめ
いと
こかげ
重さなる夢のもつれ糸を つなぎぬわれはこの木陰に
学生の送別
門の椎の木
音樂新樂譜 第四集,東京,音楽社,明治42 年2 月
請求記号:MFC6084
詞:米花園樂人(山本正夫)
中等 音樂教科書(甲種)巻参.
東京,弘樂社,明治 41 年 6 月
請求記号:C15-975
詞:吉丸一昌
まど
ゆき
まなびの窓の 雪ほたる
こかげ
木陰に寄りし 夏のゆふべ、
み
あつめしひかり 身にそひて
こ
家路てらしつゝ かへります
木の實拾ひし 秋のあした、
けふのさきはひ いかならむ
門の椎木 見れば思ふ、
いかならむ
昔がたりの あれも夢や、これもゆめや
菩提樹
朧月
いへじ
しひのき
中等 教育唱歌集.大阪;東京,開成館、明治41 年
請求記号:MFC5562
詞:大和田建樹
女聲唱歌,東京,水野商店.明治 42 年 2 月
請求記号 MFC5046
作詞:近藤朔風
ひばり
いづみ
しげ
ぼだいじゅ
した
うま
ゆめ
みき
ゑ
の
しばふ
かす
ゆふづくよ
芝生に霞む夕月夜
ことば
美し夢みつ、幹には彫りぬ、ゆかし言葉、
うれしかなし
はる
雲雀おちくる春の野の
ゆ
泉 にそひて、繁る菩提樹、慕ひ往きては、
このかげ
とも
いざ此影を友として、
と
嬉 悲 に、訪ひしそのかげ。
いへじ
ゆ
ちゝはゝ
ま
やど
家路に行かん、父母の 待つ宿に。
吉野懐古
女樂唱歌 巻の三.
東京,國定教科書共同販売所,明治 43 年 9 月
請求記号:C39-340(コピー版)
詞:杉谷代水
シューマン
つばめ
よろひ
花にかくれし鎧 すがた、
つばめ
ものゝふ
Liederalbum fur die Jugend op.79-21:Die Schwalben
重音唱歌集 壱.東京,共益商社樂器店,明治33年8月
請求記号:C52-883
詞:不明
ありし武夫 影やいづこ
ふぶき
雲よ白雲 雪よ吹雪、
まこと
跡は埋めど 消えぬ忠誠、
おも
きえぬ懐ひ。
いづこまでと、つばくらめ、
さぎりたつ、そらに、
思ひたちて、いそぐらむ、
なれしふるす、あとにして。
歳暮
教師用 女子音樂教科書 巻之二.
大阪,大阪開成館,明治 44 年 2 月
C40-576(コピー版)
詞:犬童球渓
ワーグナー
ゆきて歸らぬ 年月を
ひとひひとひと 暮し来て
今年も今は 折る指に
おしむ日數と なりにけり
なりにけり
オペラ『ローエングリン』より結婚行進曲
婚禮
唱歌萃錦 第一.東京,中央堂・共益商社,明 22-02
請求記号:F12-215(コピー版)
詞:東宮鐵真呂
19
祝捷歌(運動會、ボート競争等に用フ)展示
さかゆくためしに櫻をおりかざし
かはらぬためしにこ松をさしたてん
いもとせの ちぎりを
よろづよと いはひて
さかゆくためしにさくらをおりかざし
變らぬためしにこ松をさしたてん
教科統合 少年唱歌 六編.東京:十字屋,明治34年8月
請求記号:C16-014
詞:旗野士良
かたがた
たけ
伴
を
見わたす、方方、いづれ猛き、ともの男。
わ ざ
さてこそ あらそふ、技倆もまこと、はえあれ。
春の夜
いなづまの かがやき、いかづちの、とどろき。
明治唱歌 第五集.東京,中央堂:有正館,明 23-01
請求記号:J109-175(コピー版)
詞:大和田建樹
あれあれ、かちたり、みごと、みごと、勝ちたり
今宵ものどかに霞める天つ空
櫻をこのまにふけゆく月の影
かみはたゞこよ夜を
ものおもひなき身に
教科統合中學唱歌 第壱巻.
東京,東京音樂書院;同文館,明 43-04
所蔵:国立国会図書館近代デジタルライブラリーYDM73299
詞:大和田建樹
運動会
まれ
風なく 雲なく、たぐひ稀の 空色、
四季
鳥鳴き 花咲き、野邊に滿つる 喜び。
小學生徒用新唱歌 志きしま,
神奈川,
根岸小彌太,
明26-12
所蔵:国立国会図書館近代デジタルライブラリーYDM73109
詞:根岸小彌太
わざ
待たれつる 此時、磨きつる 此技。
きそ
春の彌生になりぬれば 桃と櫻をこきまぜて
霞そ野邊に匂ひけり あら面白の春景色
意氣の歌
四髙歌集.金沢,堀田金沢支店,明 44-05
請求記号:MFC911035
詞:梁瀬成一
櫻はかぐはし、日本男児
明治軍歌 全.東京,博文館,明 27-06
数字譜 旋律のみ
請求記号:M5-448
詞:落合直文
大鵬一撃天翔るや三千里
怒りて飛ぶ時嵐起る大空
春は花朗、秋は月丸か
榮華に耽れる塵裳遠く見下し
飛行くはてしは空の彼方北斗星
行け大鵬行け行け
さくら
櫻はかぐはし ますらをは、いさまし
わ
み
くに
我が身をわすれて、國のためつくせ
かぜ
ちる
あひづ
いざいざ 競はん、勇む聲を 相圖に。
あめ
風には散とも、雨にはぬるとも
さくら
櫻はかぐはし ますらをは、いさまし
わ
み
くに
ウェーバー
我が身をわすれて、國のためつくせ
魔弾の射手 序曲
騎兵
新編 教育唱歌集 第七集.
東京;大阪,開成館;三木書店,明治 29−
請求記号:C15-880
み
いさ
別れの鳥 展示
ひづめ
見よや。
勇まし、蹄 のとどろき こだまにひひびきて、
たいご
あしなみ
く
ひとつの野辺にそだちし雲雀
へだてぬかげも今宵ぞなごり
のこるもゆくも春日のめぐみ
あそべやよもにうたへやそらに
き へい
隊伍をただし、足竝そろへ、かけ来る騎兵。
くに
まも
明治唱歌 第二集.東京,中央堂,明治21 年12 月
請求記号:J95-151
詞:大和田建樹
ものゝふ
あれよ。あれよ。 國を守る武夫。
20
卒業のわかれ
第百七十二 信徒生活 試練
新編 教育唱歌集 第七集.
東京;大阪:開成館,三木書店,明治 29 年
請求記号:C15-880
詞:不明
新撰讃美歌.東京他,奥野昌綱他,明治 33 年 5 月
請求記号:A10-954
詞:不明
おな
まど
け ふ
かた
とほ
そら
あ す
はな
おも
い
かみよわれを
われたゞ主の
いかにくらく
みむねならば
同じ窓に今日は語り。
遠き空に明日は離る。
はな
つき
思ひ出でよ、花に月に
うた
はる
みちびきゆけ
みちをあゆまん
けはしくとも
われいとはじ
あき
歌ひあひし春と秋を
霞のあなた
第百九十六 忠順 君のまにまに
女子日新唱歌.東京:大日本圖書,明治 39 年 8 月
請求記号:F12-232
詞:大和田建樹
譜附 基督教聖歌集明治 28 年版.
東京,メソヂスト出版舎,明治 28 年 7 月
請求記号:A10-955
詞:不明
しゅ
うなばら
かり
海原こえてなきゆく雁も
あきかぜ
ふたた
き
秋風ふかば再 び来なん
きみ
はぎ
ころ
わするな君も萩さく頃は
しゅ
わが主イエスよ 主のまにまに
かへ
とも
つき み
ちぎ
帰りて共に月見ん契り
わがこのみも たまもまかせん
かなしむまも よろこぶひも
第二十二 信仰
しゅ
主のみむねと さとらまほし
改正 ゆにてりあん唱歌集.
東京:日本ににてりあん協會,明治 40 年 2 月
請求記号:A11-105
詞:不明
第二百十九 聖徒艱難及び奨勵 聖旨をなせ
基督教讃美歌.東京;神戸:米國浸禮教會傳道會社,
明治 29 年 12 月
請求記号:A10-953
の ぢ
おのがままに 野路をよぎり
たかね
わた
かぜ
高嶺こえて渡る風の
みむねをなせ われはすべて
まかせまつらん わがこゝろの
かなしみにも よろこびにも
われをたすけ みむねをなせ
ゆく へ とほ
く
こゝろ
行方遠き寄しき心
と
あさ
ゆふ
覔めでやまじ 朝な夕な
夏野
第二百三十三
中等 音樂教科書(甲種)巻参
東京,弘樂社,明治 41 年 6 月
請求記号:C15-975
詞:吉丸一昌
讃美歌.東京:教文館,明治36年(明治45年6月 7版)
請求記号:A10-964
詞:不明
しゅ
み て
主よ御手もて ひかせたまへ
青葉三里 野路を辿る、
たゞわが主の みちをあゆまん
馬追ひの笠の上を、
いかにくらく けはしくとも
白し白し眞白小百合
みむねならば われいとはじ
朝風にゆれて吹く。
かさ
ましろ さ ゆ り
21
月夜
第162 シオンの山は美しく喜悦を地に
あまねく興ふ
中等 教育唱歌集.東京,東京開成館,明治41 年7 月
請求記号:MFC5562
詞:友田宜剛
譜附 古今聖歌集.
東京:日本聖公會出版社,明治 35 年 6 月
請求記号:A11-241
しもよ
かげもおほる 霜夜の月、
こゑほ
充
かり
聲帆にあげ、そらゆく雁。
さかえにみちたる かみのみやこは
かり
雁のこゑに 友をしのび、
とも
とこしへのいはの いしずゑかたく
つき
いへ
すくひのいしがき かたくかこめば
岩
石
月のいろに 家をおもふ。
平
基
礎
垣
安
侵
みたみのやすきを たれかはをかさん
秋の夜半
教科統合 女學唱歌 巻の二.東京,國訂教科書
共同販賣所,明治 43 年 8 月
請求記号:C39-339(コピー版)
詞:佐々木信綱
第237 もろもろの天より主を頌めたゝへよ
譜附 古今聖歌集.
東京:日本聖公會出版社,明治 35 年 6 月
請求記号:A11-241
詞:不明
秋の夜半の み空澄みて、
天
天
使
神
月の光、清く白く。
あめもみつかひも かみをたゝへよ
かり
雁の群の 近く来るよ、
ひもつきもほしも よろこびうたへ
一つ二つ 五つ七つ。
かみみことばにて あめつちつくり
日
むれ
月
御
星
言
法
かはらぬのりもて をさめたまへり
誠の道
音樂新楽譜 第6 集.東京,樂友社,明治44 年12 月
請求記号:MFC6084
歌詞:天野流星
神のみ園、理想の里
そもいづこに求め得べき
さは遠からじあゝ此里
こはみな我が心の内よ
●展示パンフレットは図書館ホームページからも入手できます。(バックナンバーも公開しています。)
http://www.lib.kunitachi.ac.jp/tenji/tenji.htm
2008/6/2 編集●国立音楽大学附属図書館広報委員会 : 三宅巌・二塚恵里
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