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脱気弁付と弁なしチェストシールの豚モデルによる気胸(PTx)

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(*この仮訳は、本論文の概要を紹介するためのもので、実際に正規資料や引用等に利用される場合は、正規
翻訳文、または英語原文に基づき行って下さい。 仮訳ですので、誤訳などがあると思いますので、お気付きの
方は、お知らせ下さい。 また、英語原文ご入用の方はご連絡下さい。 仮訳者:RP-Japan)
仮訳・修正履歴:
2014.6.1 仮訳
Vented vs. Unvented Chest Seals for Treatment of Pneumothorax(PTx)
and Prevention of Tension PTx in a Swine Model
脱気弁付と弁なしチェストシールの豚モデルによる気胸(PTx)の治療
及び緊張性気胸防止の比較
(仮訳)
Bijan S. Kheirabadi, PhD, lrasema B. Terrazas, MS, Alexandra Koller, BS, Paul B. Allen, DSc
PA-C, Harold G. Klemcke, PhD, Victor A Convertino, PhD, Michael A. Dubick, PhD,
Robet T. Gerhardt, MD, MPH and Lorne H. Blackbourne, MD
米国陸軍外科研究所 フォートサム ヒューストン テキサス 78234
US Army Institute of Surgical Research, Ft.Sam Houston,TX 78234
この研究は、2013 年 1 月 15-19 日にアリゾナ州スコッツデールで開催される第 26 回の外傷外科東部会合
(Eastern Association for the Surgery of Trauma (EAST))の年次ミーティングのポスターとして提供さ
れます。
断り書き(Disclaimer):ここに表明された意見あるいは主張は著者の個人的見解であって、公式としてある
いは米国国防総省の見解を反映するとして、解釈されるものではありません。
この研究のための資金は米国陸軍医学研究と資材司令部(US Army Medical Research and Materiel
Command)によってもっぱら提供されました。
責任著者:Bijan S. Kheirabadi,PhD
3650 Chambers Pass, BHT2, Bldg. 3610
Fort Sam Houston, TX 78234
Telephone: 210-539・4514
E-Mail: [email protected]
ランニング・ヘッド:チェストシールの評価
1
抄録(ABSTRACT)
目的(Objective):脱気弁なしのチェストシールが現時点では戦場における穿痛胸部外傷の管理に推奨され
ています。 しかし、このことを支持する資料が存在しないので、私たちは、斬新な気胸(PTx)の豚モデルを
使用し、脱気弁なしと弁付チェストシールの優位な有効性について比較しました。
方法(Methods):麻酔下で自発空気呼吸(spontaneously air-breathing)している豚(n=8)の左の胸腔に
開 放 外 傷 を 施 し た 。 CS ( チ ェ ス ト シ ー ル ) が 外 傷 の 上 か ら 貼 ら れ 、 胸 膜 腔 内 圧 ( intrapleural
pressure=IP)測定にも使われたカニューレ(cannula、排管)を経由し、胸膜腔(pleural cavity)に次第に
増加する空気注入(0.2L)によって緊張性気胸(tension PTx)が引き起こされました。 両方の CS が連続して
それぞれの豚についてテストされました。 一回換気量(Tidal volume=Vt.)、呼吸数(respiratory rate)、
IP(胸膜腔内圧)、心拍数(heart rate)、平均動脈血圧(mean arterial pressure)、心臓血液拍出量
(cardiac output)、中心静脈圧(central venous pressure)、肺動脈血圧(pulmonary arterial pressure
=PAP)、静脈(venous)及び末梢(peripheral)酸素飽和度(SvO2、SpO2)が記録されました。 緊張性 PTx
は、平均 IP≧+1mmHg プラス 上記パラメーターが基線レベル(baseline levels)からかなり(20%―30%)
偏位していることと定義され、胸部レントゲンで確認されるものとしました。 PaO2(動脈血酸素分圧)と
PaCO2(動脈血 CO2 分圧)も測定されました。
結果(Results):PTx は、即時呼吸困難と IP と PAP の顕著な上昇及び SpO2 と SVO2 の下降を引き起こし
ました。 両方の CS は、その処置後 5 分以内にそれらのパラメーターを基線近くに戻させました。 脱気弁
付 CS が処置された後は、2L までの連続的な空気注入が上記パラメーターに顕著な変化をもたらせません
でした。 脱気弁なし CS による処置後、約 1.4L の空気注入によって総ての被検体の呼吸器系パラメーター
の顕著な悪化と緊張性 PTx が観察されました。
結論(Conclusion):脱気弁付と弁なし CS 双方とも穿痛胸部外傷モデルにおける呼吸及び血液酸素付加
(blood oxygenation)を即時改善させました。 しかしながら、胸膜内に空気貯留が進行している場合、脱気
弁なし CS では、緊張性 PTx や低酸素血症(hypoxemia)や呼吸停止の可能性を惹起した一方、脱気弁付
CS ではそのような転帰が避けられました。
Level of Evidence: Ⅲ or IV
Key words: Pneumothorax, chest seals, Tension pneumothorax, combat casualty care,
emergency medical services, swine
2
はじめに(INTRODUCTION)
肺の穿孔を伴う穿痛胸部外傷は、戦場における外傷の5〜6%を占めています。(1) 戦闘時の血気胸
(hemopneumothorax= HemoPTx)は、潜在的な避けられる病院前死の 2 番目の死因で、全体死亡率の
3番目に位置しています。(2)
PTx や HemoPTx に陥る民間における外傷が主として鈍的機転(blunt mechanisms)(例えば:自動車衝突、
3)によるのと異なり、戦闘時のそれは主として銃傷、爆発性の弾丸の破片、過度の爆風圧による呼吸気道
傷害等に起因する続発症です。(2,4)
戦場における穿痛胸部外傷患者の病院前対応は、かなり困難なものとなります。 「吸入する(sucking)」胸
部外傷が「一方向弁(one-way valve)」としての役割を果たす開放(創)は、呼吸の都度空気が流入し漏れる
ことがありません。 空気が胸膜内腔に貯留して、気胸(PTx)を引き起こします。 もう一つの PTx の原因は、
肺が直接の被害を受けた場合、崩壊した気管支肺胞組織(bronchioalveolar structures)からの内部空気
漏れです。 PTx のプレゼンス(常在度)は、生理的陰圧(physiological negative pressure)と機能的残気
量(functional residual capacity)を減らし、自発呼吸を次第に困難で、非効率的にしていきます。 肺損
傷や気道漏れが原因の閉鎖胸部外傷では陽圧換気(Positive pressure ventilation)は緊張性 PTx の進
行を早めることになります。(3,5)
開放性胸部外傷(開放性気胸(Open PTx))の伝統的な処置は、外傷の上に殺菌した閉鎖包帯を置いて、3
辺の皮膚にテープで塞ぎ、空気が胸から逃げるようにするため 1 辺を開けたままにする一方、外部の空気が
入るのを防ぎます。 効果と同時に、この、または他の技術を支持する裏付け証拠が存在しない中、戦術的
戦傷者治療(Tactical Combat Casualty Care)委員会の一般的な推奨は、完全閉鎖(脱気弁なし)CS を
使用し、戦傷者の緊張生理状態への進展(development of tension physiology)を近くでモニターすること
でした。(6)
そのために、医療機器製造者は、現行の「チェストシール」を開発することで応えました。 およそ15種類の
異なったタイプの使い捨て粘着性チェストシールが市場に投入されました。 若干数が空気を胸膜腔から逃
れることを可能にする1方向脱気弁を所有しますが、現在の市場に参入している CS の主流は閉鎖型で脱
気弁を持っていません。 大部分のチェストシールは、軍事利用における物理的要求(例えば、軽量、小型、
耐久性及び極限温度下における粘着性)を満たしていますが、PTx や hemoPTx の治療や緊張生理状態
を防ぐ機能的な能力は不明です。 それ故、戦場における処置には最も臨床的に効果のある製品を推奨し、
明らかにすることは非常に難しいです。
この研究の目的は:1)緊張性気胸(tension PTx)を伴った開放性気胸外傷豚モデルを策定し、2)そのモデ
ルを使い、米国陸軍使用の最も一般的な2つのチェストシール(脱気弁付の Bolin vs 弁なしの Halo)の
PTx 治療及び緊張性 PTx の予防効果の比較を行い(7)、それによって、最良の機器を選択することに役立
てます。
3
材料と方法(MATERIAL AND METHODS)
この研究は、米国陸軍外科研究所(U.S. Army Institute of Surgical Research (USAISR))動物保護・利
用委員会(Animal Care and Use Committee)によって承認されました。 総ての動物は、保護され、実験
動物の保護と利用ガイド(The Guide for the Care and Use of Laboratory Animals)を厳格に遵守し利
用されました。(8)
動物標本と工具(Animal preparation and lnstrumentation):ヨークシャーの雌豚(〜40kg、n=12)がチ
レタミンーゾラゼバム(tiletamine-zolazepam、訳注:動物麻酔薬)(Telazol, 4-6mg/kg)の筋肉(IM)注射で
誘引され、挿管され、テーブルに仰臥位(supine position)で固定されました。 計装(instrumentation)の
間、動物たちは、呼気終末(end-tide)PCO2 (二酸化炭素分圧)を 40±5mmHg に維持するため 、
8-10ml/kg/一呼吸で 8-12 呼吸/毎分の陽圧空気換気がなされました。 麻酔には 1%から 3%のイソフラ
ン(isoflurane、訳注:吸入麻酔薬)が使われました。 メンテナンス液(LR 3-5ml/kg/hr)は耳静脈カテーテ
ル(ear vein catheter)を経由し投与されました、そして、尿出量(urine output)はフォーリー・カテーテル
(Foley catheter)によって集められ、測られました。 体温が直腸プローブ(rectal probe 探索子)によって
モニターされ、そして37°から39°C の間に維持されました。 末梢酸素飽和度レベル(peripheral
oxygen saturation levels (SpO2))を測るため、パルス・オキシメーター(pulse oximeter、脈拍酸素濃度
計)が舌または頬に付けられました。
血 圧 、 心 拍 数 と 血 液 標 本 抽 出 の 継 続 的 な 記 録 の た め 、 右 の 頸 動 脈 (carotid artery) に カ ニ ュー レ
(cannula:訳注 体腔・血管内などに挿入し、薬液の注入や体液の排出、気管切開の際の空気の通路とす
る場合などに用いるパイプ状の医療器具。) が付けられました。 中心静脈圧(central venous pressure
(CVP))、肺動脈圧(pulmonary arterial pressure (PAP))、混合酸素飽和度(venous oxygen saturation
(SvO2))、及び心拍出量(cardiac output (CO))の継続的な測定のため、心臓の右側にスワン・ガンツカテ
ーテル(Swan-Ganz catheter)(酸素測定 PA カテーテル)を挿入するために右の外頸動脈(external
jugular vein)にカニューレが付けられました。 電波を通さない(ステンレス製)J ワイヤーが頸静脈に挿入さ
れ、胸部レントゲン写真のために隔膜(mediastinum)の位置を明確にするガイドとして下大静脈(inferior
vena cava)の中まで延長されました。 計装後、動物は胸骨臥位(sternal recumbent position)に置かれ、
しっかり固定されました。 自動呼吸が中止され、麻酔ガスが減らされ、そして動物は、残された実験のため
に自発的に(医療空気(medical air))を吸うことを許されました。
4
胸部外傷と胸腔内圧測定(Chest injury αnd intrapleural pressure (IP) measurement): 胸部外傷を
施す前に、14ga カテーテルを左胸膜腔の第六肋間腔(6th intercostal space)に経皮(percutaneously)か
ら挿入しました。 このカテーテルは、胸膜腔への逐次的な空気注入(0.2L/1注入)とデジタルモノメータ
ー(NETECH、DigiMano 図 1A)による IP(胸腔内圧)測定のために挿入されました。
胸部外傷を施すため、左の第五肋間腔の腋窩線(axillary line)上の真皮(dermis)を切開しました。 それ
から胸膜腔の中に鈍的切開(blunt dissection)により穴が開けられ、11.5mmのスリーブ付きソラコポート
(Thoracoport、訳注①)が肺を損傷することなく胸壁に挿入されました。
それから、トロカール(trocar、套管針)は取り除かれましたが、スリーブは胸腔膜と外部の間をつなぐ開放通
路としてそのまま残されました。(図1A) 胸部外傷を施して後、穴はゴム栓で塞がれ、胸部外傷前に測定さ
れた IP 陰性基線(baseline negative IPs)(呼気-1.5mmHg、吸気-5mmHg)に再構築されるよう注射器で
余分な空気を取り除きました。 次に15分間安静にされ、血行と呼吸のパラメーター〔一回換気量(tidal
volume (Vt))と呼吸数(respiration rate (RR)〕の基線値が記録され、血中ガス分析(blood gas analysis
(ABG))のための動脈血液資料と胸部レントゲンの基線が得られました。(図 1B)
訳注①: 一般的名称は、単回使用トロカールスリーブ(胸部用トロカール、腹部用トロカール)となっています。 使用目的は、胸腔
鏡下手術等の気腹を必要としない手術において、処置具類を体腔へ出し入れする挿入口を確保するために、内筒と外筒
を組み合わせた。
実験計画(Experimental Design): 4モデルの現象実験を行った後、8匹の豚が上記の実験方法に従っ
てテストされました。 豚の隔膜は、人の場合と違い、容易に穴が開きやすく(不完全)一方の半胸郭から他
方への空気の移動が認められます。(9,10) この豚相互間の隔膜の可変性故に両方のチェストシールは、
連続してそれぞれの動物にテスト(ペアデザインテスト)されました。 チェストシールの順番は、それぞれの
実験の後、逆にされました。
PTx を誘発するため、胸部の穴からプラグ栓を外し、5分間左の胸膜腔に自由に空気が入るようにしました。
IP、血流及び呼吸のパラメーターが記録されました。 次にチェストシール#1 が穴の上に置かれ、胸部傷害
の周りが閉鎖されました。 チェストシールが施された後、5分間、IP、血流及び呼吸のパラメーターの変化
が記録されました。(PTx +チェストシール) 次に、200ml の空気の増加が緊張性 PTx に陥るか総肺気量
(total lung capacity (TLC))の 100%に達するまで5分毎に注入されました。 TLC はおよそ 55ml/体重
kg であると推定されました。(11) それぞれの空気注入の後、IP、血流及び呼吸の数値が5分間記録されま
した。 最後に、動脈血ガス(ABG)測定のため、動脈の血液試料が集められました。 緊張性 PTx の存在は、
平均 IP≧+1mmHg であり、以下の5パラメーターの内少なくとも4個が基線数値からかなり偏位していること
と定義(12)されました。: PAP の 30%上昇、SvO2 の 30%低下、Vt、MAP または CO の 20%低下。 引き
続く胸部レントゲンによって、緊張性 PTx の進行またはその欠如が確認されること。
最初のチェストシールが完了したら、それは取り除かれ、胸部傷害は再び塞がれました。 胸膜腔内の総て
の残留空気が注射器で取り除かれ、IP の陰性基線が復元されました。 動物は、正常で安定した呼吸と血
5
流の機能を取り戻すまで、少なくとも15分間回復させられました。 そして、次のテスト(チェストシール#2)の
基線数値が記録され、新しい基線血液試料と胸部レントゲン写真が得られました。 次に5分間の開放 PTx
が行われ、変化を記録後、チェストシール#2 が外傷の上に施されました。 胸膜腔内への次第に増加する
空気の注射がまた繰り返され、前と同じようにデータが記録されました。 最終の血液試料と X 線画像が得ら
れた後、動物は安楽死させられました。
データ分析(Data Analysis)
データは、平均(mean)±SEM(標準誤差)として表現されます。 集団間分析(Halo vs Bolin)は2方法が繰
り返される ANOVA(訳注:分散分析)基準を使って行われました。 それぞれの PTx レベルに反映した手段
の比較のためボンフェローニ ポストテスト(Bonferroni post test)が使われました。 (治療)グループ内の
分析は、ポストテスト(post-test)としてダネット検査(Dunnett’s test)による繰り返す ANOVA 基準を使用し、
最初の3回ポイントだけ行われました。 P<0.05 が重要であると思われました。
結果(RESULTS)
呼吸機能に対する PTx とチェストシールの影響(Effects of PTx and Chest Seals on Respiratory
Function): 5分の左半胸郭(hemithorax)における開放 PTx は、SpO2、SvO2(図 3)、及び PaO2 のレベ
ルが引き続きパーセンテージの顕著な減少を伴い、予期されたように 0mmHg に接近(図 2)した IP(P<
0.05)にかなりの増加をさせました。 しかしながら、Vt と RR は控え目に減少しました。(表 1) いづれのタイ
プのチェストシールでも胸部傷害にカバーすると、処置後5分後に測定すると大部分のパラメーター(即ち、
吸気 IP、SpO2、SvO2、Vt)が基線レベルに復元しました。
肺外傷をまねた胸部への引き続いた空気注入と胸膜腔への緩やかな空気貯留は、使用するチェストシール
の種類によって異なった効果を引き起こしました。 脱気弁なし CS では、吸気と呼気の IP 間に小さな較差
を伴い、次第に確かなレベルに IP が上昇しました。 Vt は次第に下落しましたが、しかしRRは変化してい
ないままでした。 SpO2 と SvO2 は、多くの空気が注入されるにつれ次第に、しかし顕著に下落しまし、SvO2
は、1.2-1.4L の空気注入後、低酸素レベル(<60%)以下に下がりました。 呼吸が一層激しくなり、IP が
+10mmHg(平均)に達したとき、総ての被検体は最終的に緊張性 PTx を引き起こしました。 いくつかの場
合、動物の呼吸が突然ストップし、チアノーゼが外見上非常に明確となる間に緊張性 PTx と呼吸停止が同
時に起きました。 このような状況では、実験は直ぐに止められ、チェストシールが取り除かれ、PTx から開
放され自発呼吸を回復しました。
それとは対照的に、脱気弁付 CS を使用したときは、IP、 Vt、 SpO2、SvO2 (図 2, 3 及び表 1)に顕著な変
化がなく、最大の空気注射(全肺容量(TLC)の 100%)がなされた後でも動物には呼吸努力が見られません
でした。 血液試料の PaO2 と PaCO2 もまた実験中変化がありませんでした(それぞれ、86±6mmHg と
55±3 mmHg)。
6
循環機能に対する PTx とチェストシールの影響(Effects of PTx and Chest Seals on Circulatory
Function): 左胸膜腔における PTx での最も顕著で瞬時の効果は、5分後の PAP の計測値の著しい増加
でした。(図 4) 今回は、CVP (図 4)、HR、CO と MAP (表 1)のような他の循環状のパラメーターには僅か
または全く変化が見られませんでした。 しかしながら、脱気弁なし CS を使用しての引き続く胸膜腔への空
気注入は、PAP、CVP 及び HR に穏やかでかなりの増加をもたらせました。 CO 及び MAP が最小で緊張
性 PTx に陥る寸前に死亡しました。 それと対照的に、脱気弁付 CS で被覆され、全肺容量(TLC)までの空
気注入では、上記循環上のパラメーターに有意な変化を引き起こしませんでした。 脱気弁なし CS で治療
された総ての豚は、平均 1.4L の空気注入後、緊張性 PTx を引き起こしましたが、脱気弁付 CS では 2 から
2.2L の空気注入後であっても起こりませんでした。
脱気弁なし CS 終結時のエックス線画像では、左肺の殆ど全体が崩壊し、基線画像と比較し、隔膜が右側
へかなり偏位を示していました。(図 5 の A と B) エックス線に見られた隔膜偏位と肺虚脱は、脱気弁付 CS
の実験終了後では、かなり少なかった。(図 5 の C と D)
考察(DISCUSSION)
胸内部(intrathoracic)の緊張性生理機能(tension physiology)は、特に穿痛性または爆風損傷機転にお
いて、外傷死亡の重要な一因となっています。 戦場における穿痛性胸部外傷の管理のための現在の勧告
は、閉鎖性(脱気弁なし)CS を用いることです。(6) 支持する証拠が存在しませんでしたから、豚を使って、
再現可能な PTx モデルで、PTx の治療及び緊張性 PTx の予防のため、一般的な脱気弁なし CS(Halo)
の有効性の調査と脱気弁付 CS(Bolin)との比較を行いました。 同じく IP 測定のために使用された経皮・胸
膜内カニューレを通して、胸膜腔に空気を直接注入されたモデルにより、胸部/肺外傷の患者が陥る緊張
性 PTx が再現されました。 この方法は、異なったチェストシールの豚が存在する中で胸部への空気量の決
定及び IP を結果として求ることに役立ちました。 このモデルは、また、通路傷(wound yrack)を塞ぐことで
PTx の補正をし、生理学上の IP を再構築するため胸膜腔から空気を撤収し、そして、呼吸と血流機能
(respiratory and hemodynamic functions)を正常化することを容易にしました。 多分、このモデルの最
も価値ある貢献は、安定したガス量を注入することよりもむしろ、緊張性 PTx の誘発と影響の測定の双方の
ための胸腔内圧及び可能性のある緩和方法に重点を置いたことでした。
肺外傷の患者には、陽圧換気(Posive-pressure ventilation)は、緊張性 PTx への進行の可能性を増やし
ます。(1) しかしながら、このモデルにおいては保護することが判りました、何故なら、a) 肺に外傷がなく、
そして b) 自動呼吸器による陽圧換気が陽性の IP を克服し、肺に効果的に空気を満たしたからです。 そ
れ故、この研究における実験は、自発空気呼吸をしている豚で行われ、このことは、また、それぞれの動物
の呼吸努力の観察、及び正常な Vt、RR と後に起こる変化の測定を可能にしました。 これは一般に医者に
よって挿管されない戦闘死傷者の病院前処置と整合性がありました。 麻酔下の動物の状態は、また、彼ら
の呼吸効率にも影響を与えました。 仰臥位は一般に 4 脚動物にとっては呼吸を一層困難にし、低酸素症と
肺血管(pulmonary vascular)のシャンティング(shunting 短絡)の増加に関連していることが知られていま
す。 そのため、実験は、豚を胸骨臥位に置いて行われました。
7
左の胸部に(両方向に自由な空気移動をする)胸部開放創を作ると動物の呼吸努力が明らかに増し、左肺
が部分的に崩壊(エックス線画像)し、即時 PTx を起こしました。 この PTx は、IP の即時上昇(ゼロ mmHg
に接近)、PAP の増加、Vt 及び酸素飽和度測定値(SpO2 及び SvO2)の急速な減少に関連していました。
しかしながら、血流測定(即ち、MAP、HR、CO)は、PTx 後 5 分間顕著な変化がありませんでした。 この研
究では、現場でチェストシールをそのような胸部外傷に被せる経過時間に真似るため、胸部開放創と PTx
の最大間隔を5分としました。 チェストシール処置なしでの長い PTx 状態では、血流機能に一層重要な影
響を与えました。 PTx 後 5 分のチェストシール(脱気弁の有る無しに拘わらず)処置により、呼吸努力の緩
和、陰性の IP 値の再確立、大抵の呼吸及び血流の計測値の回復がなされました。
気道の漏れをシミュレートした胸膜腔への空気の導入は、広く異なった結果を作り出しました。 脱気弁なし
CS 処置では、どんな場合でも、1.4L までの空気注入後に緊張性 PTx が起きました。(胸部エックス線で確
認されました。) これは、肺の血管抵抗(pulmonary vascular resistance)の着実な増加(PAP↑)、酸素
付加を支持する肺容量の減少(低酸素症)、及び時折の呼吸停止(occasional respiratory arrest)に関連
していました。 それとは対照的に、脱気弁付チェストシールの処置では、繰り返しの空気注入(2L に至る)
にも拘わらず IP は標準値に近い状態に維持され、前に定義した緊張性 PTx を防ぎました。 しかしながら、
胸部エックス線画像では、ある程度の肺虚脱と隔膜の偏位が示されました。 これらの知見は、犬の胸部開
放性外傷モデルでの一方向弁ドレッシング(one-way valve dressing)と閉鎖ガーゼドレッシング(occlusive
gauze dressing)との以前の比較レポートと整合性がありました。 自発呼吸状態下では、一方向弁ドレッシ
ングは、閉鎖ドレッシングに比して、厳しい呼吸器の代償障害を防ぐことにおいて、極めて一層の保護をしま
した。(14)
前に述べたとおり、この研究において、緊張性 PTx は、陽性の IP 及び Vt、PAP、SvO2、CO 及び MAP の
これら5つのパラメーターの内4つの顕著な変化に基づき診断されました。 緊張性 PTx の初期予測指数
(predictors)は、大抵、Vt が 20%減少し、PAP が 30%上昇しました。 唯一切開を要しない緊張性 PTX の
指標は、SvO2 の変化に対応するパルスオキシメーター(pulse oximeter、脈拍酸素濃度計)による測定で
SpO2 が下落することでした。 頻繁に臨界値(20%↓)に達しなかった一つのパラメーターは、MAP でした。
かなりの低酸素症(hypoxemia)が早く起き、緊張性 PTx で豚の低血圧症(hypotension)が先に起こると言う
結論は矛盾するものではありませんでした。(15) HR は、緊張性 PTx の起こる前にほんの小さい増加だけ
外傷時から上昇しました。 他の研究者は、仰臥位でしたが、類似の豚の PTx モデルで緊張性 PTx の指標
として、MAP の 20%増加、または HR の 20%減少を使用しました。(16) これらの指標が与えられ、二つの脱気
弁付チェストシール(Asherman と Bolin)がテストされ、2 製品の間に有意差がなく、双方共に緊張性 PTx か
ら保護することが判りました。
この研究には取り上げる必要のあるいくつかの限界を持っていました。 最初に、穿痛性胸部外傷には度々
肺穿孔と胸膜腔への空気漏れが加わります。 しかしながら、ここで展開しました実験モデルは肺外傷を含
まず、空気は、カテーテルを経由し、胸膜腔にもたらされました。 この方法は交洛変数(confounding
variable、訳注②)を作るかも知れず、また正確には穿痛性胸部外傷に似ていないけれども、PTx の原因
8
に拘わらず、それでもこのモデルはチェストシールの評価に有効であり、PTx 及び緊張性 PTx の治療効果
の決定に有効であると私たちは考えています。 更に、整合性のある気道漏れの肺外傷を作ることは難しく、
動物の自発呼吸に影響を与えることのない胸部の外科的手技が求められるでしょう。 第二に、モデルには、
緊張性の生理機能リスク(risk of tension physiology)を増加する穿痛性胸部外傷のもう一つの重要な要
素である血胸(hemothorax)もまた含みませんでした。 これは、モデルを単純化し、PTx と緊張性 PTx に
おけるこの当初の研究及びこれらの外傷続発症(injury sequelae)への CS の影響に焦点をあてるため含
みませんでした。 如何に CS(脱気弁なしの CS は失敗する可能性が高いので、主に脱気弁付 CS)によっ
て胸膜腔の中の血液及び空気の存在が軽減されるかは、注入される空気同様、血量の増加についての私
たちの次の研究課題です。 第三に、現在のモデルは、現場における戦闘戦傷者に最も関連性のある自発
呼吸する被験者の穿痛性胸部外傷に相当します。 大抵の患者が閉鎖性胸部外傷を負って、開放性胸部
創傷でない民間の処置には、CS 処置は不必要です。 病院到着前に挿管され、積極的に換気されるなら、
これらの患者には、緊張性 PTx のリスクがより高いでしょう。
訳注② 交洛変数(ウィキペディアより)
交絡(こうらく、英: Confounding)は、統計モデルの中の従属変数と独立変数の両方に(肯定的または否定的に)相関する外部変数
が存在すること。そのような外部変数を交絡変数(confounding variable)、交絡因子(confounding factor、confounder)、潜伏変数
(lurking variable)などと呼ぶ。したがって科学的研究では、第一種過誤(従属変数が独立変数との因果関係にあるという偽陽性の
結論)と呼ばれるこれらの要因を避けるよう制御する必要がある。2 つの観測された変数のそのような関係を擬似相関という。すなわ
ち交絡が存在する場合、観測された現象の真の原因は交絡変数であるにもかかわらず、独立変数を原因と推論してしまう。
要旨と結論(Summary and Conclusions)
私たちは、胸骨臥位で自発空気呼吸豚の再現可能な開放性 PTx モデルを策定しました。 このモデルは、
PTx の処置及び緊張性 PTx の予防のため、最も望ましく、米軍で使用されている脱気弁なし CS と脱気弁
付 CS との有効性の比較に使用されました。 私たちは、開放性胸部外傷の上からつけた時、弁付と弁なし
CS 双方とも瞬時の呼吸機能の改善と血液酸素付加の増加を観察しました。 しかしながら、付加された
PTx がある場合、弁なしチェストシールの使用は緊張性 PTx、低酸素症、及び呼吸停止の可能性(possible
respiratory arrest)を引き起こしました。 私たちは、これらの知見が人間の患者に置き換えられる可能性
が高く、緊張性 PTx 及び血 PTx の確認と対応に熟練した医師の対応と継続的なモニターなしに脱気弁なし
チェストシールを処置することは現実に病気と死(morbidity and mortality)を増加させることを強く主張します。
他方、脱気弁付チェストシールは、胸腔内圧の上昇を防ぎ、私たちの被験者を緊張性 PTx 及びその帰結か
ら防御しました。 更なる研究が正当化される間、これらの資料、及び脱気弁付 CS が戦闘死傷者治療にな
るべく使われるべきとの以前の報告書(14、16)に基づき、特に、経験豊富な救急医師が存在するまでの中間
期において、暫時私たちは推奨します。
著者(AUTHORSHIP)
総ての著者は、研究の計画、方法論の展開と準備及び原稿のレビューに関与しました。 外科手術、治療、
データ収集と解析が BK 、 IT と AK によって行なわれました。 BK は原稿を立案しました。 BG 、
HK と MD は原稿の解釈、考察、解説と編集で貢献しました。 研究は、LB の継続的な援助による彼のリ
9
ーダーシップの元着手され、指揮されました。
謝辞(ACKNOWLEDGMENTS)
これらの実験を行うに当たっての獣医サポート支部(Veterinary Support Branch)の継続的な援助、特に、
卓越した麻酔を提供してくれた Shawn Chamrad 夫人には心から感謝します。 また、Adekoye Sanni 博
士の技術援助には大いに感謝申し上げます。
公表(DISCLOSURE)
著者らは報告するべき利害関係を持っていません。
10
参考文献(REFERENCES)
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11
表 1 気胸(PTx)誘発とチェストシール治療の間の呼吸と循環上のパラメーター測定値
Table 1:Respiratory and circulatory parameters measured during PTx induction and chest seal treatment
Pneumothorax
Vt (ml)
RR (Breath/min)
HR (Beat/min)
MAP (mmHg)
CO (L/min)
(PTx)
HALO
BOLIN
HALO
BOLIN
HALO
BOLIN
HALO
BOLIN
HALO
BOLIN
Baseline
170.5 ± 7.9
163.9 ± 6.6
34 ± 2
33 ± 2
151± 11
150 ± 11
94.3 ± 6.8
82 ± 6
6.2 ± 0.5
6.1±0.4
PTx
147±13.2+
144.2±7.2+
29 ± 3+
26 ± 4+
146 ± 10
147 ± 9
92.7 ± 2.8
86.8 ± 8.6
6.4 ± 0.5
6.1± 0.6
PTx + Chest
Seal (CS)
147
160±±13.2
7.4
164.5 ± 7.0
29
36 ±
±3
3
26 ±
±3
4
35
151± 12
149 ± 8
87.1± 5.7
80.8 ± 5.2
6 ±0.4
5.7 ± 0.5
CS + 0.2 L air
148.8 ± 8.1
155.6 ± 4.9
34 ± 2
36 ± 3
156 ± 11
153 ± 9
89.5 ± 6.6
83 ± 4.8
5.8 ± 0.4 5.7 ± 0.5
CS + 0.4 L air
143 ± 7.6
156.9 ± 4.
34 ± 2
36 ± 3
160 ± 10
151± 9
89.6 ± 6.4
81.6 ± 4.5
5.6 ± 0.4 5.7 ± 0.5
CS + 0.6 L air
135.9 ± 4.9
156.9 ± 4.4
34 ± 2
36 ± 3
168 ± 8
154 ± 10
89.4 ± 5.8
80.5 ± 5.0
5.5 ± 0.4 5.7 ± 0.5
CS + 0.8 L air
138.5 ± 4.9
149.8 ± 6.2
33 ± 3
36 ± 3
169 ± 8
154 ± 10
82.3 ± 6.4
81.5 ± 5.1
5.3 ± 0.4 5.7 ± 0.4
CS + 1.0 L air
137.7 ± 8.8
157.8 ± 6.1
36±5
34 ± 3
178 ± 10
155 ± 10
80.9 ± 8.2
82.9 ± 4.4
4.9 ± 0.5 5.7 ± 0.5
CS + 1.2 L air
128.3 ± 6.7*
159.1± 5.0
35±3
34 ± 2
184 ± 8
156 ± 9
79.3 ± 4.4
83.8 ± 4.7
4.9 ± 0.4 5.8 ± 0.4
CS + 1.4 L air
125.3 ± 7.8*
160 ± 3.5
31±1
34 ± 2
187 ± 12
155 ± 10
78.8±5.3
83.4±4.8
4.8 ± 0.7 5.8 ± 0.4
CS + 1.6 L air
N/A
173.3 ± 7.6
N/A
34 ± 3
N/A
155 ± 10
N/A
80.5 ± 4.39
N/A
5.8 ± 0.5
CS + 1.8 L air
N/A
168 ± 8.5
N/A
33 ± 2
N/A
158 ± 8
N/A
83.6 ± 5.26
N/A
5.8 ± 0.5
CS + 2.0L air
N/A
160.6 ± 5.5
N/A
33 ± 2
N/A
157± 9
N/A
79.8 ± 3.82
N/A
5.9 ± 0.5
Data are expressed as mean ± SEM. *P<0.01 vs. Bolin corresponding measures. P<0.01 vs. baseline of corresponding chest seal (only the first
three measurements were compared). No significant differences were found in the changes of respiratory rate (RR), heart rate (HR), mean
arterial pressure (MAP) and cardiac output (CO) between Halo and Bolin chest seal treatment. N/A: could not be measured because air infusion
was discontinued .
12
図の説明
図1. 豚の気胸(pneumothorax(PTx))及び緊張性気胸(tension PTx)の実験モデル。 A:胸膜内カニューレ挿入と開放性胸部外傷を作った後の被験者(胸骨臥位
(sternal recumbency))の写真。 B:胸部外傷が塞がれ、胸膜腔から超過の空気が撤収(通常の胸腔内圧、normal intrapleural pressure, IP)された後の基線胸部
エックス線画像。 下大静脈(IVC)に置かれた隔膜位置の基準としての J ワイヤーに注意して下さい。 SGC:スワンガンツカテーテル(Swan-Ganz catheter)
図2. 気胸(PTx)とチェストシール被覆及び引き続く空気注入に従った豚の吸気及び呼気サイクル間に測定された胸膜腔内圧(IP)。 PTx に対するそれぞれのチェスト
シールの有効性を調べるため、最初の3段階(first three time points)(即ち、基線、PTx、PTx+CS)で得られたデーターのみが分析されました。 いずれかのチェスト
シールを用いることによって、PTx の結果としてのかなりの IP の上昇が和らげられました。 しかしながら、更なる胸膜内への空気注入が脱気弁なしの Halo チェストシール
では管理されなくなり、IP の上昇と気胸(PTx)の発生をもたらせました。 注意、総ての数字の X―軸表記は、それぞれの現象のスタートを示します。;結果は5分後に計測
され、次の時間ポイントで示されます。 例えば、PTx は、ゼロ時間に誘発され、IP の変化は+5分で見られます。
図3. PTx、チェストシールの被覆、引き続く空気注入の間の末梢酸素飽和度(Peripheral oxygen saturation(SpO2)、パルスオキシメーターで測定される。)と混合静
脈酸素飽和度(mixed venous oxygen saturation(SvO2)、スワンガンツ カテーテルで測定される。)の豚のレベル。 これらの酸素付加指標における死亡は、どちらの
チェストシールでも回復させられましたが、それ以上の胸膜内への空気貯留は脱気弁なしチェストシール(Halo)では軽減することは出来ず、低酸素症をもたらせました。
図4. PTx、チェストシールの被覆、引き続く空気注入の間の豚の肺動脈圧(PAP)、及び中心静脈圧(CVP)。 PTx の存在下では PAP は急速に上昇し、どちらのチェス
トシールで覆った後でも基線に戻ったことに注意を払って下さい。 しかしながら、右の半胸郭(hemithorax)で測定された CVP は、左半胸郭における PTx に応えて変化
しませんでした。 胸部外傷が脱気弁なしチェストシールで覆われていたときは、それ以上の空気注入は、PAP と CVP 双方が上昇し、緊張性 PTx へと進行させました。
図5. 異なったチェストシールで処置され、PTx にさらされた豚の代表的な胸部エックス線画像。 パネル A 及び B は、脱気弁なしチェストシールによって治療され、緊
張性 PTx に進行したときの豚の肺の基線(A)及び最終画像(B)を表しています。 1.4L の空気注入後の隔膜のかなりな偏位に注目して下さい。 パネル C 及び D は、脱
気弁付チェストシールにより治療され、最大の空気量(〜2.0L)まで注入された同じ豚の基線(C)及び最終画像(D)を表しています。
13
図1
胸骨臥位
14
図2
胸腔内圧
15
図3
末梢酸素飽和度 & 静脈酸素飽和度
16
図4
肺動脈圧 & 中心静脈圧
17
図5
18
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