進化の特異事象:あなたが生まれるまでに通った関所

進化の特異事象:あなたが生まれるまでに通った関所
本書はこぢんまりとしてはいるが内容は深く,生命の起源と進化の道筋を
決めてきた重要な段階や関門について深く考察している。
著者の Christian de
Duve は細胞生物学の先駆者の一人でノーベル賞受賞者である。60 年前,分
子生物学の創始者たちに大きな影響を与えた Erwin Schrödinger の
“生命とは
何か”に対する現時点での答えが本書なのである。Christian de Duve は,生
命の歴史に見られるいくつもの特異的転換点に位置する特異事象
(singularity)
に着目し,生命誕生以前の状況の鋭い考察,生命の歴史全体の概
観を行っている。特異事象
(singularity)
としては,
生きものすべてを生み出し
たたった 1 つの祖先や,普遍的遺伝暗号,一系統からなる真核生物の起源な
どがあげられる。生命の基本となる物質の誕生から人類の起源まで,生化学
と系統分類を通して見ていく旅へのいざないが本書の狙いである。次々と現
れる転換点が,原始地球の特徴や状況の進展に関する仮説と並行しながら時
系列に沿って紹介してあり,転換が起こるたびに複雑さがもたらされる仕組
みと理由を説明している。
Christian de Duve は,ロックフェラー大学の Andrew W. Mellon 桂冠名誉
教授,Louvain カトリック大学名誉教授,Christian de Duve 細胞病理学研究
所の創設理事長である。1974 年にノーベル医学生理学賞を Albert Claude,
George Palade とともに受賞し,現在も生命の起源に関する研究を指導して
いる。
まえがき
この本を書くつもりはなかった。
『Life Evolving(
』de Duve, 2002)
を書き終
えたとき,私はもうほかの本は書くまいと決心した。この本とそれ以前の 3
つの著作
(de Duve, 1984, 1991, 1995)
で,生命については,その性質,起
源,人類出現までとそれ以後の進化史,さらには宇宙の重要性まで含めて,
言うべきことはすべて書いてしまったからだ。それどころか,必要があって
これらの本の数節を読み返したとき,ばつの悪いことに私は同じことを繰り
返し言う癖があることに気づいたのである。ほとんど同じ言葉を使っている
ときさえある。実に不吉な兆候だ。
それなのに本書を書き始めたのは,広い読者層に読んでもらおうとするが
ために,一般読者にとって重要かつ私の独自性があると思う科学として大事
なことを明確に書いていないことに気づいたためである。私が伝えたかった
ことはかすんでしまい,空論の追求
(Szathmary, 2002; Lazcano, 2003)
のよ
うな誤った説明さえしたような気がする。
この実感に刺激されて,考えをはっきりさせ,本質的でないデータを取り
除き,科学的教養のある読者向けに結果を簡明にまとめることにした。私と
しては同業の生物学者だけでなく,物理学者,宇宙研究者,地質学者から博
物学者,人類学者に至るまで,宇宙の中で我々自身を含めた生命体が占める
場所に興味をもつあらゆる科学者に読んでもらいたいと思っている。そのた
め,専門家には申し訳ないが,生命の基本的な性質について前著
『Blueprint for
vi
a Cell(細胞の設計図)
(
』de Duve, 1991)
の路線に沿いながらもう一度手短に
まとめることになった。ただし今回は進化の転換点に位置する特異事象
(singularity)
に焦点を合わせている。本書ではこの言葉を,単一性,独自性と
いった特質をもつ事象や特性という意味で用いている。
生命の歴史はたくさんの特異事象(singularity)で印がつけられている。微
生物,植物,菌類,人類を含めた動物などあらゆる生物は,1 つの祖先から
生まれた子孫である。体を構築する物質も同じ,それらを組み合わせて特徴
的な物質をつくる生合成過程も同じである。みな同じ代謝反応を行い,環境
から得たエネルギーを有用な仕事に転換する仕組みも同じである。もちろん
利用する物質の性質や,エネルギー源,行う仕事の種類によって違いはある
が,基本的な過程は同じなのだ。既知の生物はみな同じ遺伝的言語を使う。
同じ塩基対合規則にのっとり,まれな逸脱もあるものの同じ遺伝暗号に従
う。生物圏の莫大な多様性の背後には,明らかに単一で根本的な青写真が存
在するのである。
後期の進化の過程については,すべての真核生物は単一の祖先細胞に由来
することがわかってきた。同様に陸生植物,菌類,動物はそれぞれ単系統で
あり,創始者となった単一生物から枝分かれしている。分類上の綱や科の各
生物群のつながりは,分岐学により十分例証され,分子系統発生で立証され
ている。
これは当たり前と見なされがちだが,ここには特異点(singularity)が存在
し,それには説明が必要である。そのような説明を通して,生命体の性質や
その起源,進化に関する貴重な事実が明らかになっていくだろう。これは銀
河系以遠のどこかにある生命の兆候を探す探査を進める手助けになるかも
しれない。
それこそ,このエッセイの目的である。参照文献は乏しく,大部分は最近
の出版物に限定されている。どうしても生化学,分子生物学,細胞生物学の
話が出てくるが,現代科学の用語にある程度なじみのある読者なら理解でき
るようにしたつもりだし,できればその分野にもっと積極的に興味をもてる
vii
ように,宇宙における生命の意義の理解に必須の基本的な考えが習得できる
ように書いたつもりである。
本書は,私自身の専門分野をはるかに超えた広い領域に及ぶ。これらの不
足をある程度まで補うため,数人の友人や同僚のご助力をあおいだ。とくに
Nicolas Glansdorff,Patricia Johnson,Antonio Lazcano,Harold Morowitz,
Miklos Müller,Guy Ourisson,Andrew Rogers,Günter Wächtershäuser に
は原稿全体あるいは一部を読んでもらい,貴重な情報や意見,批評,提案を
いただいた。彼らに深く感謝する。しかし間違いや表現法を含め(とりわけ
助言すべてに必ずしも従ったわけではないものに関して)
,最終的な文章に
対する責任は私個人が負うものである。最新の出版物を提供してくれた
Jeffrey Bada,Johannes Hackstein,Arthur Kornberg,William Martin の助力
にも感謝する。友人である Neil Patterson の非常に貴重な助力にとくに感謝
する。彼は今回も私の平凡な文章を読み通し,不要な単語を取り除いて内容
Cambridge University Press の Peter Gordon,Alan Gold
を明確にしてくれた。
らと TechBooks の Doug English の有能で建設的な協力にも感謝する。そし
て,30 年以上も私の著作を手伝ってくれた有能で献身的な Karrie に心から
感謝する。
Christian de Duveに寄せて
── 編集者からの感謝
芸術と科学が Christian de Duve の人生と仕事のすべてである。私は編集
者としてこの 25 年に彼の著書 5 冊にかかわるという特権を得た。彼とは何
度も食卓を囲んだし 1 つ机で仕事もして,生命の仕組みや成り立ちを知ろう
とする彼の情熱的で優雅な労苦を目にしてきた。こうした時間や仕事を通じ
て,その知性を言葉に変える力や深い知識,最も基礎的な生物過程を捉える
直感を目の当たりにした。そのおかげで読者は,分子から進化して,地球に
共存する数百万種もの生物に至った生命体を包括的に見てとれるのである。
本ができ上がった今はすべてが簡単に見える。物語は注目せざるをえない
展開を見せ,議論は力強く,説得力あふれる話題が現れ,さまざまに形を変
えて緊張と繊細さを保ちつつページに織り込まれている。しかし私は間近
に,彼がこれを成し遂げたさまを見た。きつくて奮闘を要する骨の折れる仕
事だった。二人で“労働愛”と名付けたような遅々とした大変な努力だった。
この仕事は金銭目当てでできるものではない。ある意味金銭より誘惑的な名
声のためだとしても,誰もこんなことをしはしない。道のりはあまりにも困
難だ。de Duve にこの本を書かせたのは愛だ,と私は思う。過酷な科学の世
界で 50 年以上も研究室に居続けさせたのと同じ愛(どれほど感傷的に響こ
うとも,真実の愛)
なのだ。これこそ,私が
“芸術と科学”
とするもであり,こ
れがともに高い次元でなされたとき,人の心に啓示ともいえる鋭い効果を生
み出す。
私は de Duve との編集作業を 1980 年に始めた(ちなみに,彼の貢献に比
べれば私の
“編集作業”
など薄いスープほどにしかならない。対等の共同作業
とはほど遠い)
。彼は,1976 年にロックフェラー大学で行った“クリスマス
の科学講義”のメモをもとに「細胞の道案内」とでもいうべき本を書こうと決
めた。当時,私は同僚と W.H. Freeman で
(親会社 Scientific American の社長
Gerard Piel のあざやかで熱烈な指導の下)新しい出版物 Scientific American
Books と Scientific American Library というシリーズを始めたばかりだった。立
ち上げは Philip and Phyllis Morrison と Charles and Ray Eames による Powers
of Ten(宇宙のさまざまなものの相対的な大きさについての本)
だった。この
0 を 1 つ加える効果を生き生きと見せてくれた。Morrison らと Eames
本は,
らは絵と言葉で指数関数的に変化する世界を描いた。101 の位ではシカゴで
のピクニックを描き,見開きごとに 10 倍ずつ変えて,最後には宇宙が空っ
–16
ぽに見えてしまうような 1025 メートル(10 億光年)という大きさと,10
メートルというクォークの領域までを描いて見せた。
Powers of Ten は大当たりだった。こうして知的な雰囲気が定まり,Piel や
重役陣の定めた目標に合わせて,これから継続する内容や体裁が確立した。
そこで,de Duve の登場。そのときすでに,彼は講義ノートを本にするのに
忙しかった。それも,彼のような立場の著名科学者が仲間のためにつくる学
術書ではなく,細胞生物学全体を探索して,広く一般の人々の興味を引き,
情報を提供し楽しませるという野心的な企画だった。出版業界でいう,一般
向け書物である。これこそ,Scientific American が Powers of Ten で得た市場
に見合うものとして必要な本だった。でもうまくいくのだろうか。de Duve
って誰だ。彼はロックフェラー大学で白衣を着ているノーベル賞受賞者で,
活動的な科学者であり,母語はフランス語ときている。その時点では,専門
分野の中だけで読まれる,生化学や細胞の物質輸送にかかわる生体エネルギ
ー論の学術論文しか発表していなかった。
同僚と一緒にロックフェラー大学に de Duve を訪ね,我々の新シリーズに
ついて話した。彼の草稿をどっさり借り,読んでみて,その才能を知り,契
xi
約し,ようやく仕事が始まった。これは手強い相手で,手玉にとられたとき
もあった。
科学分野の一流の著者はとくに要求が多く,それも当然といえる。科学は
臆病であってはならない。科学者は自身にも仲間にも,鋭さ,厳しさ,潔さ,
それに恐ろしいほどのきつい仕事といった多大な要求をするので,出版社に
も同じような仕事を期待するのだ。こういう著者は,必ずどこかで気を落と
すものなので,de Duve が即座に憤慨しても驚くことはなかった。我々は経
験豊かな編集者の Patty Mittelstadt を担当とし,企画段階から de Duve の本
の面倒を見させた。de Duve は,頑強な意志をもち編集畑で長い経験を積ん
でいる彼女をも何度か涙に暮れさせた。セミコロンについての議論が嵐にな
りかねないこともあった。
同僚はやっかいな状況下でも強力で専門性の高い仕事をしたが,de Duve
は編集者としての力もつけてきて,画家の Neil Hardy と入念で細心な作業を
した。de Duve の
“乱暴”
なスケッチは,分子や細胞の形態や活動,結合長や
結合角の尺度を正しく表していた。色の指定もあったが,これは正確さにあ
まり配慮はなかった。この
“乱暴な”
絵が正しかったのだ。
出版社にとって著者がありがたい贈り物をしてくれることがときどきあ
る。驚異的能力をもっているので,制作管理者,編集者,営業などの出版チ
ームはその工程でまあまあの役割を演じて(それしかできなくて)終わるこ
とになる。半世紀の出版活動のなかで,このような
“贈り物”
に,それぞれ別
の 出 版 社 で 三 度 巡 り 会 っ た。W. A. Benjamin, Inc.( 現 在 は Benjamin-
Cummings)では James D. Watson の Molecular Biology of the Gene(『遺伝子の
分子生物学』
)
,Worth Publisher では Albert Lehninger の Bio-chemistry(
『生化
学』
)
,そして Scientific American Books では de Duve の Guided Tour of the
Living Cell(
『細胞の世界を旅する』
)であった。どの場合も,著者が内容,記
述の程度,文体,挿絵など本をつくるさまざまな要素の細部にまで能力と注
意を払い,成功を決定づけたので,出版チームはただ版権管理や本の意匠,
ページの割付,印刷,製本,在庫管理,営業,出荷,宣伝,訂正といった決
xii
まりの手順をこなすだけだった。この 3 つの本は書店の棚からとび出ていっ
た。どれも皆売ったのではなく売れたのである(私の知るところで完璧な著
者を一人あげるなら厳格で才気あふれる Michael Munowitz だが,彼の贈り
物は私が雇われなかった出版社に届いた)
。
“Tour”は 2 年間に 7 万部を売り上げ,科学書の市場でベストセラーとな
った。こうして,de Duve は一般向けに書くまれな能力をもつ現役科学者だ
けをまつる小さいけれど貴重な神殿の一員として認められた。これは大事な
才能であり,世界中の文化に重要な貢献をする。我々は
“信仰”
に占領された
国家に暮らしている。信仰はすばらしい美徳だ。信仰を主張するだけで,米
国の政治では巨大な支持が得られる。しかし,信じるのはたやすいが知るの
は難しい。そして,
知ることこそが何より重要である。あまたの科学者
(Peter
Atkins, Andrew Berry, Richard Dawkins, Christian de Duve, Jared Diamond,
Michael Munowitz, Steven Pinker, Matt Ridley, Oliver Sacks, James D.
Watson, Steven Weinberg, Edward O. Wilson などなど)が,明晰かつ均整の
とれた啓蒙力のある筆で,物理学と生物学の本質について書いている。物質
とエネルギーについてプランク数が登場するミクロの基本の世界から観測
できる宇宙の深淵,さらにその果てまでをも書く能力をもち,我々が何を知
っていて何を知らないかを示し,知ることそのものをどうやって達成する
か,また知識があやふやで疑問のままのように見えがちなのはなぜかを教え
てくれる。こうした人々を科学芸術家と呼びたい。彼らこそ,人類の重要な
知識の源であり,その仕事は信仰から生まれた安易な反啓蒙主義から目覚め
させる役目をもつ国家の宝といえる。
de Duve の最初の本の作業に私はあまりかかわらなかった(おもな関与は
米国の優れたグラフィックデザイナーの Malcolm Grear と契約したことだ。
Grear はこの 2 巻本で表現法を創案し,対象物をあるがままに描いた)。そ
れ以後 Christian と一緒に仕事をすることになり,編集のきまりを考案し楽
de Duve の主要作 3 つが世に出た。Blueprint for a Cell(Neil
しんだ。この間,
Patterson Publishers, 1988),Vital Dust: Life as a Cosmic Imperative(Basic
xiii
Books, 1995),Life Evolving: Molecules, Mind, and Meaning(Oxford University
Press, 2003)である。概略を議論し,工程を定め,契約条件を定める間,ラ
ンチとディナー,ワインとチーズがあった。お互い協力し合い,編集の立場
から控えめながら訂正を申し入れた。たいていはフランス風の言い回しの削
除だった(彼はフランス語も英語も同等の腕前なので,一方の慣用句が他方
を侵略することがあった)
。それに,故郷 Nethen でのエピソードを入れたり,
“最終”稿に向けて厳しく徹底的に集中した 1 週間にわたるやりとりをした
り,印刷にかける最後の準備もあった。
ブリュッセル郊外にある Nethen が,de Duve の故郷である。牧歌的なの
どかさの中,慣例行事の価値がはっきりしている場所である。ここでの日課
は,午前 6 時に約 20 分,裏庭のプールでの水泳で始まる。これは楽しみで
はない。まじめ一方の有酸素運動であり,何度も往復する。次に,朝食が
Janine de Duve の手でやってくる。彼女は,おしゃれで美しい 60 年にわた
り愛される妻であり,熟達した芸術家であり,鋭く機知に富んだ精密さで見
解を披露する高い知性と生まれ持っての誠実さを備えた女性である。それか
ら,2 階のそれぞれの拠点へと移る。de Duve は自分の研究に,私は自分の
部屋へ。正午までは別々に作業をする。次はランチ(たまには森の散歩もあ
る)
,ふたたび個別に仕事,そして午後遅くに打ち合わせをし,彼がしたこ
とと私がしたことを一緒に考える。最後は,6 時のカクテルとディナー(い
つも完璧に満足し,しばしば驚嘆するほど)
,続いて奇妙に思えるかもしれ
ないが,テレビ(ニュースやたいていはパリから放送される好みのクイズ番
組)
を見て,それからベッドへ向かう。
このような規則正しい行動はとても生産的で,研究者のあいだではおなじ
みのやり方らしい。現在
(2005 年)88 歳の de Duve にとっては,今でもこ
れが必須らしい。彼は生産的でありそれを維持する必要に駆られている。し
かし,厳格でも戒律にしばられているのでもない。きつい仕事の合間は,彼
にとって大きな喜びの時だ。ニューヨークにいるとき
(その経歴の大半で,1
年の半分はニューヨークのロックフェラー大学で,残りの半分はベルギーの
xiv
ブリュッセルにある de Duve 細胞病理学研究所で過ごした)
,天気がどうで
あれ彼は歩いて,セントラルパークの西にあるアパートから公園を横切り,
イーストリバーの岸辺を越え,ヨークアベニュー,66 番街を経て 4 階の仕
事場まで行き,階段を躍るように上った。この散歩は味わい深く,思索の時
であり,生きることを体で楽しむ時でもある。同様にランチとディナーは,
食べ物とワインへの彼の欲求を満たす時であり,笑顔と会話,友人や同僚の
輪の中で尽きぬ喜びに浸る。彼はすばらしい友人だし,大勢にとって友人だ。
本書
『進化の特異事象』
(原題 Singularities)
を,彼は自身の白鳥の歌だと言っ
ている。だが,そんなことはあり得ない。彼は 2 つ前の本,Vital Dust を始
めたときにも同じことを言っていた。引退なんて無理な話。いずれにせよ,
引退は彼の気性に合うものではなく,そのことに我々は心から感謝すべきだ
ろう。
Neil Patterson 目 次
概説
進化における特異的転換の仕組み
1
1
生命体の構築単位
5
2
3
鏡像異性体の斉一化
9
4
化学進化/宇宙化学
原始代謝
14
ATP
24
代謝と酵素/合同/最初の触媒
分子の解剖/生命の何でも屋/基転移:生化学の鍵/なぜリン酸
か/なぜアデノシンか
5
電子とプロトン
40
電子伝達のエネルギー論/電子伝達の生体エネルギー論的機能/
触媒/共役の仕組み/最初の電子伝達
6
チオエステル
53
チオエステルと電子伝達/チオエステルと基転移/なぜ硫黄か/
鉄について一言
7
RNA
65
現存の RNA / RNA の起源/ RNA の原始代謝の揺らん期/ RNA
の誕生/全 RNA の祖先/ RNA 世界
8
タンパク質
87
今日のタンパク質合成/タンパク質の出現/翻訳と遺伝暗号/
タンパク質の成長
9
10
DNA
110
膜
116
DNA の誕生/なぜ DNA か/いつから DNA か
膜の一般的構造/膜タンパク質/膜の誕生
xvi
11
プロトン駆動力
130
プロトン駆動共役機関のつくり/プロトン駆動型電子伝達の代謝
機能/プロトン駆動力の起源
12
再び原始代謝
146
概観/化学の優位/選択の力/生命発祥の地/生命の確率/生命
は特異事象か?
13
原初共通祖先
(LUCA)
158
14
最初の分岐
166
15
真核生物
181
LUCA の実像を再点検する/ LUCA の誕生/ウイルス
分子系統学/原核生物の分岐/真核生物の原型/ LUCA の再来
真核細胞の特徴/真核細胞の起源/原始食細胞仮説/宿命的出会
い仮説
16
17
酸素
194
内部共生体
198
18
多細胞生物
207
19
ホモ・サピエンス
213
20
進化
222
21
むすびのことば
229
ミトコンドリアとヒドロゲノソーム/葉緑体/その他の内部共生体
創始者/おおもとの生物
人類進化の俯瞰/その機構/人類はどこへ?
偶然,それとも必然?/環境の責任か?
文 献
索 引
あとがき
232
244
253