ソニー PCL の3D コンテンツへの取り組み - JAVCOM

NEWS
2011年 5月 15日発行
85
vol.
JAVCOM ニュース(通巻第 85 号)2011 年 5 〜 6 月号
設立:1981 年 8 月 21 日
NPO 法人化:2004 年 8 月 31 日
発 行:特定非営利活動法人日本ビデオコミュニケーション協会
理事長:金 丸 幹 夫
編 集:広報出版委員会(委員長:塩原 孝夫)
〒 102-0093 東京都千代田区平河町 2-3-10-510
電話 03(3234)5994 FAX 03(3234)5995
http://www.javcom.or.jp
E-mail:[email protected]
技術研究委員会2月勉強会
ソニー PCL の3D コンテンツへの取り組み
技術研究委員会では、昨年 10 月に JAVCOM に入会さ
とっており、やっていないのは放送のみです。
』とのお話
れたソニー PCL 株式会社様のご協力のもと「ソニー PCL
があった。
の 3D コンテンツへの取り込み」のタイトルで、定員をオ
次に、山本氏から、スクリーンを使った本日の勉強会内
ーバーする 34 名の参加者での勉強会を行った。
容の進行説明があり、
「制作フローの紹介」から講習が始
会場はソニー PCL 株式会社 本社 /SP センター 1 階に
まった。
ある 3D/4K 対応の試写上映室「CineLaPista(シネラピ
スタ)
」
。
主 催: JAVCOM 技術研究委員会
まず、今回の勉強会実現に向けて準備をしてくださった、
担 当: 技術研究委員会第3班
事業本部デジタルプロダクション事業部事業部長 山本 浩
日 時: 平成23年2月23日(水)
明氏から、取締役執行役員常務 事業本部本部長 武田 邦裕
場 所: ソニー PCL 株式会社
氏の紹介があった。
担 当: 山本 浩明 氏
そのご挨拶では、
『ソニー PCL 株式会社は今年で創立
60 周年をむかえ、3D への取り込みは 25 年になる。3D
コンテンツに於いては、企画から撮影、編集、上映、3D
ブルーレイのオーサリング他、さまざまな取り組み体制を
講演内容: ① 3D コンテンツ制作における課題や今
後の取り組みなど。②ソニー PCL 制作 3D 映像の
試写。③単眼スプリッター方式 3D 撮影システム
についての技術解説。④質疑応答
JAVCOM 2011 1
ソニーPCL 事業本部デジタルプロダクション事業部
事業部長 山本 浩明 氏
ソニーPCL 執行役員常務事業本部
本部長 武田 邦裕 氏
① 制作フローの紹介
② 3D 映像ダイジェスト 解説 & 上映
ソ ニ ー PCL で は、 撮 影
まずはマルチカメラ収録事例として、女子バレーボール
から上映までの数多くの作
の中継を見せていただいた。私はバレーボールファンであ
品を製作してきた。映画な
るが、従来の 2D 放送でのボールの前後が分かりづらいシ
どの作品の他、特徴として
ーンなどには非常に効果的に 3D の威力を発揮していると
はマルチカメラを使ったス
思った。また HDC3300 での効果的な 3 倍スローの使用な
ポーツ中継、ライブコンサ
ども映像の内容に膨らみをもたらせていた。
ート収録などがあげられ
次は渋谷アックスでの音楽ライブ中継収録を見せていた
る。後で紹介するが単眼ス
だく。Side by side カメラでのクレーン映像が効果的に使
プリッター方式 3D カメラ
われている。
を含め 16 式の 3D カメラを
続いて制作された作品として、銀座 ソニービルで上映さ
用意している。次に 3D 編
れた「美ら海水族館 3D」
「旭山動物園 3D」を見せていた
集室であるが 3 部屋が稼動 チーフ・テクニカル・スーパーバイザー
だく。シロクマの水場への飛び込みなど、先程の 3 倍スロ
し て い て、IQ パ ブ ロ、IQ、
ーの効果的な挿入、ジンベイザメが水中をカメラに向かっ
Smoke Flame を部屋ごとに
S3D スーパーバイザー
諏佐 佳紀氏
て泳いでくる、飛び出し度の高いシーンなどは、後ほどの
に導入。IQ パブロの編集室には 120 吋スクリーンを設置
講義になる「安全ガイドライン基準」をオーバーしている
し映画編集に対応させ、IQ の部屋では主にテレビ放送向け
らしい。しかし視線の移動がなめらかに手前に来ることに
の編集。Smoke Flame の部屋は、合成物を主体に稼動さ
より、スタッフ全員で協議した結果、使用したとのことで
せている。お客様には 3D 作品におけるオフライン編集か
あった。
らの 3D 環境での作業もおすすめしている。この試写室は
既存の番組への 3D 化が次に紹介された。
「世界遺産」な
230 吋のスクリーンで、4K プロジェクターも用意されて
どを見せていただく。すでに世界各地の 6 作品が制作済み
いる。とのお話。
とのことであった。ミュージッククリップ作品では素材が
次に実際製作された作品を見ながら説明をしていただい
ブルーバックやグリーンバックで撮られていて合成処理で
た。
作り上げたが、最終的には人間の目での微調整が非常に重
クォンテル iQ Pablo の編集室のシステム構成での活用説明
2 JAVCOM 2011
クォンテル iQ 4K とAutodesk flame+smoke2011 による
3D 対応ノンリニア編集システムを説明
説明を受けながら3D 映像を観る参加者
解説担当2 人目の方は主幹技師ステレオグラファー 村田 秀夫氏
要だったとのお話であった。
最後に 3D 映像に入れる、字幕スーパーの扱い方のお話
以上が HDCAMSR 収録された 1080 59.94 29.97 作
をいただく。スクリーン面に対してどれくらい出す、出さ
品群であったが、次は劇場向け 24P 作品「シルク・ド・ソ
ない、映像の立体度を邪魔しない奥行き、画面に対する位
レイユ」
「浜崎あゆみ Live」
「いきものがかりプロモーショ
置など、大勢のスタッフの意見を取り入れながら決定して
ン」が上映された。シルク・ド・ソレイユなどは 60P 収録
いるそうである。
したものを 24P 再生していて 2.5 倍スローの効果が非常に
気持よかった。カラーコレクションにおいても力を入れた
作品だそうである。
③ 3D 安全ガイドライン
やってはいけない 3D の撮影、編集
④ 単眼 SPLIT 3D 撮影システム
ソニー PCL が開発した単眼スプリッター方式 3D 撮影シ
ステムは、文字どおりレンズ一本の情報から L R を創りだ
すシステムで、原理としては 100 年前にカール・ツァイス
社の技術者が発見したそうである。簡単に書くと、2 つに
やってはいけない撮影、編集の映像を続いて見せていた
割れた虫眼鏡がその各々も虫眼鏡レンズとして機能すると
だいた。
いう原理だそうだ。デモしていただいた実機には CANON
正常な右目、左目用の映像から
製の 86 倍ズームレンズが装着されていた。一枚の大きな
上下ずれ/サイズの違い/回転ずれ/明度違い/黒レベ
レンズの左側右側の情報を分光器を使用し 2 台の撮像部に
ル違い/時間ずれ/フォーカス違い
送り込む。それを 3D 信号に創りだすというシステムだ。
各々見比べると、人間の頭脳は優秀だそうで数秒後には
特徴としては
立体映像を作り出そうとする。しかし長時間見続けると相
長時間見ていても疲れない/ 2D でも見ることが出来る
当なストレスを感じるようである。
/よってストレスがない/ステレオグラファー(人材)が
次の映像はカット変わりに於ける視差調整についての説
いらない
明だった。
村田氏から解説していただいた後、本社前にセッティン
3D 編集で意識して注意しなければならないことは、カ
グされた実機でのデモ映像が勉強会の試写上映室スクリー
ット変わりに於いて前後の視差を極端にしてはいけないこ
ンに映しだされる。カメラとの距離 10 メートル程をメン
とだ。実例を映像で紹介していただいた。
バー皆で行ったり来たりしながら、特にズームの望遠側で
ソニーPCL が開発した「単眼SPLIT 3D 撮影システム」の紹介(写真左)と、展示されていた実機(写真右)
JAVCOM 2011 3
発揮されているその 3D 効果を確認し合った。作品、旭山
動物園のアップ映像などで相当な活躍をしたということだ
った。
勉強会最後の質疑応答では、ステレオグラファーの仕事
範囲として編集仕上げまで立ち会うということや、最大視
差 2%を超えないための苦労などお話ししていただいた。
以上、技術研究委員会 2 月勉強会報告です。ソニー PCL
の皆様、本当にありがとうございました。 レポート報告 達富 喜美男
試写環境の説明
屋外にデモ用で設置された単眼 SPLIT カメラの
3D 画像を試写室でライブ視聴する委員の面々、
皆さん3D グラスがお似合いですね
4 JAVCOM 2011
JAVCOM & FDI「2011NAB SHOW ツアー」
参加者の一言メッセージ
■ツアーリーダー JAVCOM 理事長/金丸 幹夫 今年の NAB 視察への出発には、かなり戸惑いがあった。
東日本大震災に原発事故に関わる諸問題の発生である。11
名の参加者あって、出発間際の中止も出来ず、後ろ髪を引
かれる思いであった。
このところ 2 年連続で、LA のトランジットに長時間の
リスクがあり、今回は AIR も変え万全のスタンバイを行い
上々のインフラで終始したのは嬉しかった。
初日の基調講演でのジェームス・キャメロンは「映画は
やがて全面 3D 化される」さらにテレビも 10 年も立たず
にメガネ無しの 3D 化時代の声!ショボツキ始めた激励の
セントラルホール入口にて
活路になることを願いたいものである。
確かに 3D 指向は、カメラから編集や目立つ測定器など
■㈱計測技術研究所/平野 健治
の関連機器アプリを含め各ブースもまた昨年に続くにぎに
今回初めて JAVCOM ツアーに参加させていただきま
ぎしいものであった。会場ですれ違う 3D リサーチの仲間
した。今までは自分で飛行機やホテルを予約していたのに
は、150 のブースがそれぞれの専門指向で活性化している
比べるとなんと楽なことかを痛感しました。
(緊張感がほ
とレポートする。サウスホールに多いブティックブースの
とんど無い)また、到着した日の晩に皆さんでビールの
中で 3D メガネ専門に出会ったのも、その一例かも知れな
テースティングをしながらの食事は大変楽しかったです。
い。
NAB2011 の内容としては、私は自社のブースに居るこ
また、日本でかしましいファイルベースもまた技術革新
とが多くてあまり見ていないのですが HD の次の4K が始
の波に乗り遅れまいとのスポットが目立っていた。
まって来ていると思いました。
NABSHOW の詳細レポートは業界各専門誌にセミナー
や各ブース内容の記載が終わっているので割愛する。
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このイベント会場での参加が各人各様の刺激を受けての
■㈱計測技術研究所/渡辺 祐二
高揚、つまりビジネスモチベーションを高める事に意義が
今 年 の NAB SHOW は 自 社 出 展 と 見 学 を 兼 ね た
あると信じている。グローバルな情報確認は現場での体感
JAVCOM ツアーへの参加でした。
が一番、それは知識の欲求を触発することだ。
ツアーの皆さんにもブースに来て見て頂きましたが、4
さらに同じ概念での仲間との意見交換により新しいビジ
K-3D モニターをメインにした展示は多くの人の注目を集
ネスが見えてくるものである。
めたと思います。
参加者に感謝!ありがとうさん、またべガス行きましょ
やはり、
類似製品が無いのは出展者にとって楽しいです。
う!
社員との情報交換もしながらの展示会でしたが、やはり社
員同士では限定的な見方や情報になりがちだと、改めて感
じさせられました。
こんなツアーて楽しくていいなと思いました。
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■㈱計測技術研究所/梅津 俊之
NAB の見学は今回が初めてでした。まず驚いたのは会
場の広さで、やはり自分の目で見ないとその規模は実感で
きないと思いました。
また会場の雰囲気が InterBEE などとは全然違っており、
そこにも驚かされました。
ロサンゼルス空港にて
展示の方法も日本での展示会と異なり、ほとんど文字情
JAVCOM 2011 5
報が無く、いったい何を展示しているのか?何がすごいの
3 月 11 日の震災が引き金となったテープメディアの払底
か?は聞かないとわかりません。英語が通じないのが情報
は、制作システムをファイルベースへ移行させる、より一
収集において一番厳しかったです。
層の要因となっているようです。
昨年度に引き続き、
3D 主体の展示が多く、
その中で4K 高
総じて、派手さはありませんが制作環境の趨勢が替わり
解像度を扱ったものもあちこち見つけることができました。
つつあると感じられた NAB2011 でした。
3D の次にどのような流れがくるのかを知りたかったの
ですが、まだはっきりとした形にはなっていないのかな?
**************************
と感じました。
■東洋レコーディング株式会社/田中 智徳
今回のツアーで得たものを今後に生かしていきたいと思
アメリカ・ネバダ州のラスベガス・コンベンションセン
います。
ターにて開催された NAB SHOW を視察しました。NAB
**************************
SHOW の視察は初めてだったので楽しみにしておりまし
たが、日本国内で開催されるイベントとは異なる規模の大
■株式会社 新 輝/林 譲
きさに驚きました。
NAB ショウ初日はジェームズ・キャメロン監督による
私はスタジオ関連の機器を扱っているブースを主に訪問
オープニングセッションが開かれ、コンテンツとして一定
しました。特にソニー及びパナソニックは広いスペースを
の存在感を得るに至った 3D の今後などについて語られた
構えて展示を行っており、その周囲に日本企業のブースが
ようです。
多く出展しており大勢の見学者が集まっていました。
昨年の NAB では会場全体を通して 3D 制作・視聴環境
震災による日本企業への悪影響が懸念される中ですが、
について、道具としての技術に勢いがありました。今年は
ソニーが "Beyond HD" をコンセプトに 3D、2K、4K、8K
昨年立ち上がってきた技術を元に、いかに道具を使ってい
にわたる多彩な機器を展示していたことが象徴するよう
くかといった現場や運用面で培われたノウハウを水平展開
に、デジタルメディアの進展には日本企業の技術力が大い
することで、目新しさは少ないものの制作技法が確立され
に貢献しており、海外での日本企業の人気の高さを実感す
たように思われます。
ることができ、非常に誇らしく感じました。
一方、3D 撮影においてイメージを定着させる収録機材
今回の視察によりデジタルメディアの将来的展望を学ぶ
ではさまざまな製品が開発され、用途に応じて使い分ける
ことが出来、非常に有意義な経験となりました。
ことができるくらい充実してきました。従来の 3D 撮影に
おける機材の大型化・重量増加・複数系統の収録機材を
**************************
準備しなければならない等、2D の撮影に比べて重装備と
■東洋レコーディング株式会社/森 滋基
なりがちな収録環境への回答として、振動につよく軽量な
世界最大級の放送機器の展示会ということで、その規模
SSD を積極的に活用する、モニタ一体型の小型ディスクレ
に圧倒された。
コーダが多数デビューしているのが目に付きました。
私の通常の業務内容とは全く異なるため、普段聞き慣れな
映像制作スタイルにおける全体的な雰囲気は、ファイル
い用語が多く、理解することが難しく感じた。
ベースでの制作環境構築に向けたツールやアセットマネジ
3D 技術を前面に推しているブースが多く、また、家庭
メントシステムが改めて浮上してきたようです。今回はあ
用機器にも登場して身近になっており、関心があるので、
る程度高速化したインフラを前提として、クラウドと仮想
それを中心に見学した。
化テクノロジが制作拠点間を結び付け、場所や時間といっ
ハーフミラー式 4K-3D モニタによる 3D 映像を実際に
た垣根を越えようとしています。これによってファイル
体験できるブースでは、映像により見え方に差があるもの
ベース・ワークフローのメリットを、スタンドアロン以上
の、クリアであったことが印象に残っている。
に生かすことができるようになります。それに加え、今年
残念ながら、裸眼で 3D を体験できるブースを見つける
ことは出来なかった。
有機 EL モニタにも関心があり、見学した。
有機 EL・液晶・CRT のモニタを 3 台並べ、同じ映像で
比較することができるコーナーが興味深く、単体では気に
ならない点が、比較することではっきりと分かり、特に黒
の表現力の圧倒的な違いが印象に残った。
単純に業務用機器は高額と思っていたが、個人でも購入
出来そうな価格のものも目についたのが意外だった。
セントラルホール中央の受付にて
6 JAVCOM 2011
**************************
■東通産業株式会社/村田 健太郎
3D 制作に冷や水を掛けることになりかねない。
JAVCOM ツアーに何回か参加させていただいております
また、
左右の同期が正確に合っているカメラは残念ながら
が、
今年はこのツアーにあるまじき「予定通りにラスベガスに
見受けられなかった。
着いてしまった」
というのが一番の驚きでした。
小型で、
廉価なレコーダーは各社いろいろ出しており、
充
いつもは遅れるどころか毎回途中で行方不明者が出ると
実した内容ではあった。
いう(単にはぐれるだけ)
アクティビティがツアーにもれなく
今回の目的は3D 収録に使えるレコーダー探しが目的だっ
付いてくるのですが、
今回はきちんとお日様が出ているうち
たが、
その用途にマッチする製品はどれも一長一短あり決定
に到着することができました。
打となるレコーダーは見つからなかった。
あ、
NAB の感想ですね。
今年のNAB は去年の3D のよう
放送機器市場は、
低価格化・テープレス化がこれから益々
に全部があるテーマに染まるということではなく4K、
3D、
フ
進むであろうことを強く予想させる展示会であった。
ァイルベースワークフロー、
大判センサーカメラなどこれま
で話題だけ先行していたものが着実に進化していたという
**************************
ことでしょうか。
それだけ実際のユーザーが増えているとい
■月刊FDI (株)
ユニワールド/塩原 孝夫
う証でもあります。
今年のNAB は、
私にとって大変思い出深いものとなった。
また制作手法も様々になり、
これさえあれば何とかなると
まず、
私たち日本人プレスのメンバーは、
赤い丸に『HOPE =
いった時代から、
ユーザーが主体性をもってワークフローを
希望』
という文字が入ったバッジを着け、
取材へ出掛けた。
構築していかないと何を選択していいかわからなくなる時代
どなたのアイディアかは解らないけれど、
ご推察の通り、
になってきたように思います。
大震災の復興を願ってのものである。
小回りの利くような小さいメーカーのブースが増えてきて
アメリカでは地震の直後から連日のように地震・津波・原
いるのもそんな理由な気がします。
発事故の事が報道されていたようで、
『辛抱強い国民である』
最後に、
またべガスで出したので家を地デジ化しようと思
と褒められはしたものの、
やはり原発事故は気になっている
っています。
のか、訪れた先の幾つかのブースでは、
福島と東京の距離が
**************************
どれくらいで、位置関係がどうなのか?という質問があり、
その都度地図を書いて説明した。
■東通産業株式会社/米満 武男
また、
日系の出展社のブースには、
「がんばろう!日本」
を英
私にとって、
9 年ぶりのNAB・ラスベガスである。
当時は9.11
文にしたものや、アメリカの出展社では「日本の復興を願う」
同時多発テロから日も浅く、
アメリカ全体が物々しい雰囲気
というような看板などが掲げられていたり…といった具合で
を漂わせていた。
ただ、
ラスベガスは「ベラッジオ」
などの新
ある。
出展内容よりも、
むしろそっちの方が気になって…? な
しいホテルがオープンするなど、
新しい街へと変貌する光景
どと言ったらプレス失格ですね。
失言失言。
が多く見受けられた印象がある。
さて、今 年のNAB ツアーのメンバーで、出発 一か月前の
今回のNAB は9 年前と比べるとショウ全体がおとなしく
地震と、
飼い犬を亡くされた事による不安となった奥様から
なっていて、
良い意味では地に足がついたような感がある。
NAB 行きをストップされた方がいらしたのは残念ですが、
そ
おとなしく感じた原因は、
東日本大震災の影響による日本企
の頃には地震の余波は薄れているでしょうから、
また来年は
業の元気のなさも、
一因にあるのかもしれない。
一緒に行ける事を願っています。
今回のNAB で印象深かったのは、
カメラ
の大判化、
現実的なった3D 商品群。
そしてメ
モリーを使った小型で廉価なレコーダーであ
る。
大判型のカメラについてはSONY のF65
がその解像度、
ダイナミックレンジなど群を
抜いていた印象がある。
しかしながらこれほ
ど高額なカメラシステムは我々のビジネス領
域では残念ながら多くは見込めない。
3D カメラもSONY、
Panasonic より新し
い商品が発表されたが、
一体型カメラの手軽
さで犠牲になる撮影対象の制限がどこまで
市場に受け入れられるかが気になるところで
ある。
一歩間違えると、
昨年からブームになった
ホテル内のビヤホールにて
JAVCOM 2011 7
JAVCOM ファイルベースセミナー実機展示紹介
3 月 3 日に城西大学にて行なわれました JAVCOM 主催 第 131 回セミナーの際に、協賛
出展をして頂きました各社の出展概要及び製品の紹介を致します。
なお、より一層の詳しい内容につきましては、直接各社宛にご連絡下さい。(掲載順不同)
朋 栄
なっております。
LTR-100HS では入力 HD/SD-SDI 信号を MXF ファイ
ル化すると同時に LTO-5 テープに書き込みます。また、
LTO-5 テープ上の MXF ファイルを読み出しながら再生し
HD/SD-SDI 信号を出力することができます。作成・再生
する MXF ファイルは互換性と画質・ファイルサイズなど
を考慮し、SMPTE RDD-9 準拠の OP-1a 形式を採用。同
方式を採用した各種ソフトウェアやハードウェアと互換性
を持たせることで、アーカイブの手間を減らすだけでなく、
再利用する際の手間や変換を不要にすることで、運用とシ
朋栄からは LTO-5 ビデオアーカイブレコーダ“LTR-
ステムのトータルコストを削減すると共に、使い勝手を良
100HS”と、それに連携してアーカイブしたコンテンツを
くすることを想定しています。
管理する“MediaConcierge”システムの実機展示を行い
LTR-100HS では MXF ファイル化と同時に参照用のサム
ました。
ネイルとプロキシ映像を生成し、それを MediaConcierge
LTR-100HS は最新のストレージ規格である LTO-5 ド
の素材管理データベースに自動登録する連携が可能です。
ライブを搭載したビデオアーカイブレコーダです。LTO
様々なメタデータを追加登録する事により、キーワード等
メディアは以前から信頼性の高さでデータ保存用に最適
によるファイルの検索やプレビューが可能となります。小
なメディアとして様々な業界で利用されていますが、読
規模なアーカイブから、本格的なマネジメントシステムを
み込み / 書き出しには専用のソフトウェアが必要でした。 伴う中規模アーカイブシステムとしてご検討していただけ
LTR-100HS が採用した LTO-5 には IBM Long Term File
ます。
System というファイルシステムが実装されており、LTO
この度の NAB2011 では AVC-Intra/DVC-PRO コーデ
メディア内にファイルならびにファイルのディレクトリ情
ックに対応した“LTR-120HS”も発表し、更にラインア
報が格納できるようになったため、USB メモリや DVD-R、 ップの拡張と機能向上を進めております。
BD-R などのメディアと同じような使い方ができるように
グラスバレー
HDWS 3G ELITE ファイルベースメディア
CM 搬入素材作成システム
グラスバレー株式会社は 7 月から開始されるテレビ CM
搬入基準の改定に伴いファイルベースメディア CM 搬入素
材作成システムを 6 月より発売開始します。
本 シ ス テ ム は EDIUS タ ー ン キ ー で あ る 「HDWS 3G
ELITE」をプラットフォームにしたデッキレスワークフロ
CM 搬入基準との適合確認機能を備え各ファイルメディア
ーであり、ファイルベースメデイア運用基準で規定された
へのファイルのエキスポートや XML 素材交換メタデータ
「XDCAM HD422 50M」
「P2 カ ー ド AVC Intra 100M」 の格納を行う事が可能です。
「GFPAK MPEG2 I-ONLY 100M」へのファイルメディア
EDIUS 6 で新たに搭載したフリーシャイプマスク、3D
原版を作成する事が可能です。
レイアウト、トラックマットキーヤ等の編集機能を使用し、
また、搬入基準に制定された CM 交換基準メタデータ
VP・番組制作、EOS・AVC HD といったファイルフォー
23 項目の編集を行うメタデータ作成ソフト「CM META
マットでのネイティブファイル編集等、CM 搬入素材作成
CONVERTER for Grass Valley」をバンドルしています。 を含む様々な用途での活用が可能です。
8 JAVCOM 2011
カリーナシステム
インテリジェントエンコードシステム「Cambria DTE」
カリーナシステムは、VTR からのベースバンド信号や
テープレスメディアの読み込み、高品質な H.264 ファイル
を作成するインテリジェントエンコードシステム
「Cambria
DTE」のデモンストレーションを行いました。
Cambria は、
ベースバンド信号やさまざまなビデオファ
イルから高品質なH.264、
MPEG2 などのファイルに変換す
るエンコードソリューションです。
コーデック変換だけでな
くサイズやフレームレートも自由に設定することができ、
編
集、
送出、
アーカイブ、
モバイル、
WEB など、
用途に合わせて
最適な高画質ファイル作成をサポートします。
H.264 エンコーダエンジンには、NTT アドバンステクノ
ロジ社の「HDVE100」を採用し、新開発のアルゴリズム
により、動きの多い映像に対して主観的に高画質な映像作
成が可能です。低ビットレートでも動きに注力し他社エン
コーダに比べ高画質化を実現しました。日本製の高品質な
MPEG2 エンコーダを採用し、4:2:0 だけでなく 4:2:2 でも
高画質な MPEG2 エンコードが可能です。CPU のマルチ
スレッドに対応しているので、ひとつのジョブ、または複
数のジョブを処理する際、すべてのコアを使用することで
パフォーマンスの向上が可能です。
H.264 ファイル出力は、TransportStream、TTS(タイ
また、Cambria はアクトビラ社のエンコーダ認定を所得
しており、アクトビラ フル形式(ARIB 準拠)での出力が
可能です。
アプリケーションには、エンコード設定やカット編集を
行 う「Cambria File Converter」 と、 エ ン コ ー ド の 進 行
状況の確認や、ジョブの優先度等を管理する「Cambria
Manager」を備えています。
数多くのプリセットを備え、異なる設定での同時にエン
コードも可能です。
エンコード時に自動的にウォーターマー
クなどのロゴ挿入機能やエンコード後の自動 FTP アップ
ロード、E-mail 通知機能を備えています。
■製品ラインアップ
・ファイル to ファイルのトランスコードに特化したソフト
ウェアパッケージ 「Cambria FTC」
ムスタンプ付き TS)
、ElementaryStream、MP4 に対応し
・ベ ースバンド、テープレスメディアの読み込みと RS-
ています。フォーマット変換だけでなくサイズやフレーム
422 でのデッキコントロールに対応したターンキーシス
レート、アスペクト変換などに対応しているのでひとつの
テム「Cambria DTE」
「Cambria ADE」
ソースからブロードキャスト、アーカイブ、モバイルなど、 ・低ビットレートでも高画質なエンコーダエンジンの特性
複数の目的のファイルに変換が可能です。オプションにて
XDCAM や P2、Quicktime の DVCPRO HD 出 力 な ど に
対応しています。
を引き出し、ベースバンド to ライブストリーミングを実
現した「Cambria Live」
※開発元 Capella Systems wwww.capellasystems.net
YEM エレテックス
MediaChorus 社Hawkeye/ 日本IBM System Storege TS2250
TS2250 高速・大容量の LTO-5 対応ドライブ
動画や音声などマルチメディア情報がファイル化され、
情報量は爆発的に増加している現在、記録媒体として注目
を集めているのが LTO-5 です。
LTO-5 は 1,500GB(非圧縮)の容量があり、データ転
LTFS を使用すると、テープ・カートリッジ上のデータ
送速度も 140MB(非圧縮)と高速になっています。
の書き込みや読み取りが、ドラッグ・アンド・ドロップ操
この低コスト・大容量・高速に加え、最大の特長は、
作で容易に実行できます。また、ディスク装置上のファイ
IBM が開発したテープファイルシステム LTFS(Linear
ル向けに設計されたアプリケーションからも、
物理的にテー
Tape File System)
」を利用できるところにあります。
プに保管されていることを気にすることなく、データを使
LTFS は、
LTO 第 5 世代のテープ・テクノロジーを採用し、
用できます。
使いやすさとポータビリティーを提供するオープン・シス
LTFS により、映像業界のファイルベースのコンテンツ
テム向けテープ・ストレージのためのファイル・システム
の保管も簡単に LTO5 を活用できます。
です。LTFS の使用によって、USB フラッシュ・ドライブ
尚、IBM では LTFS のライブラリ・エディションもすで
と同じように、容易で、直観的に、IBM テープ・カートリッ
に発表し、単体ライブラリから、20000 巻搭載可能な大規
ジに保管されたデータへアクセスできます。
模ライブラリまで LTFS 対応となっております。
JAVCOM 2011 9
アティックス
アティックスはオンテック製 VDRH-8000 HD ディスク
レコーダーを展示しました。本製品は放送送出用として開
発された VDRH シリーズの高画質・高信頼性のコンセプ
トを継承しつつ、PC 機能を本体に内蔵させリムーバブル
を搭載した2.1 ペタバイト対応の超大容量半導体ストレー
ディスクへのコンテンツ移動も可能な新製品です。従来の
ジです。
またZFS 技術を応用した業界初のフルユニファイ
VDRH シリーズはベースバンド(HD-SDI)でしか記録・
ドI/O に対応した次世代型半導体ストレージです。
コアマ
再生ができませんでしたが、VDRH-8000 は PC 機能を
イクロシステムズは、
従来より独自開発の専用ストレージ
本体に組み込むことによって新たに LAN ポートもしくは
OS をベースにした半導体ストレージ製品(Solid STOR、
USB ポートからのファイルベースでの静止画取り込みを実
Super CACHE、
Super SSD)
を販売していますが、
近年のI/
現、それに加えリムーバブルディスクを利用することで、 O インテンシブなアプリケーション、
プラットホーム(仮想
必要とするコンテンツデータのみを取り出すことを可能と サーバ環境等)
のニーズの高まりを受けて、
ラインナップの
しました。またオンテックは今後必要なファイルフォーマッ
強化としてZFS 技術を応用した業界初のフルユニファイド
トにも対応予定で、ファイルベースでの制作環境や各サー
I/O(FC、
iSCSI、
NFS/CIFS)
に対応した次世代型の半導体
バーへの素材転送をもサポートします。放送分野のみなら
ストレージを開発しました。
従来の半導体ストレージには無
ず、イベントでの素材送出や 3D 映像送出(L/R 同時送出) い、
リアルタイムデータ圧縮とインライン重複排除を始め、
にも活用できる送出ソフトも標準装備し、コストパフォー 自己データ修復機能を含めた高度なデータインテグリティ、
マンスに優れた製品です。
ペタバイトクラスの超大容量化への対応等、
クラウド時代の
また、
コアマイクロシステムズ製の超大容量半導体スト
リアルタイムレスポンスストレージとして、
可用性/性能/
レージ「Prime SSD シリーズ」
を発表しました。
本製品は国
消費電力/スペース効率の全てにおいて圧倒的な価値指標
産初のリアルタイムデータ圧縮とインライン重複排除機能
をお届けします。
三 友
さくら映機株式会社製『ユニバーサルプレーヤー』
三友株式会社は、さくら映機株式会社製『ユニバーサル
プレーヤー』を展示させていただきました。テープレス化
時代における「ポスト VTR」としてご使用いただける製品
で す。XDCAM、P2、GF フ ォ ー マ ッ ト の 他、AVC-HD、
携帯動画、Final Cut データ等さまざまなフォーマットをユ
ニバーサルプレーヤー 1 台で再生できます。動画ファイル
の他、
静止画像も動画として再生可能、
また、
オーディオファ
イルも再生できます。
編集機からの 9 ピンコントロールに対応しておりますの
で、そのままリニア編集室での再生 VTR として置き換え
可能です。ユニバーサルプレーヤーは、現在ご使用のリニ
ア設備(編集機やスイッチャー)を活用し、ファイル化に
対応するシステムを構築できます。
本年 7 月よりスタートします「CM ファイル納品」では、
放送局様での CM ファイル搬入受けマシンとしても使用で
シャトルでのレスポンスが良い」
「直観的に操作できる
きます。XDCAM、P2、GF をハードディスク等へコピー
GUI」
「将来に渡り使用できる」等、皆様から高い評価をい
することなく、直接メディア(XDCAM、P2、GF)から
ただいております。
再生ができるので、手間と時間が掛からず作業でき、また
JAVCOM 会員の皆様へ、デモも可能ですのでご興味等
CM 搬入マシンとして必要な CM メタ表示機能(素材コー
ございましたら三友へご一報いただければ幸いです。
ド、素材名、作品名、登録日時、更新日時など)も搭載し
三友は、今後もテープレス・ファイルベース化市場へ積
ており、各局様から多数ご採用をいただきました。
極的に取り組み、会員皆様へご紹介させていただきますの
現在、ポストプロダクション様、放送局様へご案内をし
で、引き続き宜しくお願いいたします。ありがとうござい
ておりますが「編集機からのフレーム制度の高さ」
「JOG
ました。
10 JAVCOM 2011
フォトロン
SIGNIANT(シグニアント)
一般回線や VPN などの専用回線を使い、企業間の複雑
なコンテンツ転送を可能にするデジタルメディアマネジメ
ントシステム「SIGNIANT(シグニアント)
」を出展しました。
SIGNIANT は 一 台 の 中 央 管 理 サ ー バ(CMM:Central
Media Manager)と複数の作業拠点(Agent)で構成され、
CMM からの指示で、すべての Agent 間のファイル転送を
自由自在にコントロールする事が可能です。
単にファイルを転送するだけでなく、
高速に、
且つ、
簡単に
転送することが可能であり、
ファイル転送に関連してあらゆ
るシステムと連結しながら作業を自動化を実現します。
従来の物理メディア(テープメディア、
HDD 等)
で配送さ
れてきたコンテンツをオンラインでSIGNIANT でおこなう
ことにより、
メディアのコスト、
配送コスト、
自動化により手
作業にかかわるコストの削減し、
更に転送先を間違えること
なく正確なコンテンツの送受信を可能としています。
SIGNIANT には他のデリバリシステムにはない以下の 5
つの特長があります。
■ Manegement :CMM はインターネットブラウザを通じ
て外部からコントロール可能のため、インターネット環境
■ Security:暗号方式に AES128/ 192/256 を採用し、デー
タ通信の際には、その暗号化 / 復元化の化後として公開鍵
暗号方式 x.509 を使用しており、なりすましやデータ盗難
への対策ができます。
■ Accleration:SIGNIANT 独自のプロトコルを使用してい
るため、あらゆるファイルを通常の FTP の 1 〜 200 倍も
の高速転送を実現しています。TCP の確実性と UDP の高
速性を合せもつ通信を実現しています。
■ Integration:AVID、FinalCutPro、Agility な ど の プ ラ
グインがあり、システム構築が容易にできる上、SOAP を
使用することにより、サードパーティー製アプリケーショ
ンとの連動を可能にします。また、JavaApplet を使用し
Signiant を組む込むこともでき、さらなる拡張が可能です。
このほかに
も、転送時にお
けるコンテンツ
の欠如が発生し
た時には、その
欠如した部分だ
けを自動で転送
し直す機能も備
えています。
のあるところはどこからでも管理する事ができます。
■ Automation:特定のファイルを監視して、指定した時間
に自動で転送を開始する仕組み(ジョブ)を作成できます。
日本デジタル・プロセシング・システムズ
Digital Rapids Stream HD エンコーダ
な利点です。な
セミナーでは「トランスコードの分散処理ワークフロー」 ぜ QC ツ ー ル
と い う テ ー マ か ら Stream Transcode Manager を ご 紹
に読み込めない
介させていただきました。その技術的な基盤となる製品が
のか調べる、と
Stream HD エンコーダなど、マルチフォーマット・リアル
いったことは誰
タイムエンコーダです。
もしたくないは
その最大の特長は、入力されるソースを様々なフォーマッ
ずです。
トへリアルタイムにエンコード出力できるところにありま
品質検査はブ
す。例えば、ライブストリーミングと同時にアーカイブも
ロックノイズや
保存する、または Flash と Windows Media、iPhone 用
テープヒットノ
のコンテンツを同時作成する。このように複雑な作業もシ
イズ、音声にも
ンプルなものにすることが可能になります。
様々な検査項目が用意されており、しきい値を変えること
コンテンツの再生デバイスは今後もさらに増えていき、 でカスタマイズすることが可能です。Web ブラウザを経由
それに合わせてフォーマットも進化します。それらに柔軟
して制御およびレポートを見ることができます。ホットフォ
に対応できることも大きな利点と言えるでしょう。
ルダ(ウォッチフォルダ)を設定できますので、シンプル
Digimetrics Aurora
なワークフローを構築できます。
Aurora は フ ァ イ ル ベ ー ス の 品 質 検 査、 フ ォ ー マ ッ ト
レポート結果には検出されたエラーがサムネイルで表示
チェックツールです。標準で様々なファイルフォーマット
され、1 クリックでプレイヤー(Hydra Player)を起動し、
をサポートしているのが大きな特長のひとつです。現在メ
該当するフレームにジャンプします。この Hydra Player
ディアフォーマットは非常に複雑であり、コーデックやコ
はマルチフォーマット対応であり、スタンドアローンでの
ンテナなどに縛られず検査を行うことができることは大き
利用も可能です。
JAVCOM 2011 11
新 輝
「cinedeck EXTREME」
7 インチタッチスクリーンディス
プレイのポータブルディスクレコーダー。
数多あるポータブルディスクレコーダーの中でも圧倒的
に多いコーデックに対応し、
高さ12.7cm ×横幅20cm ×奥
行き9cm、
1.8kg と小型ながら7 インチ高解像度(1024 ×
600)
タッチスクリーンディスプレイでリアルタイムのプレ
来ます。
この他非圧縮にも対応し ています。
ビュー、
フォーカス、
レビューが可能な点が特徴です。
操作はタッチパネルになっており、
すぐに使えるような分
収録メ ディアは汎用の2.5 インチSSD、
eSATA での外部ス
かりやすいGUI です。
トレージ接続も可能です。
映像入出力系統はHD-SDI だけでなく、
HDMI にも対応し
cineform での3D 収録にも対応予定(6 月末)
です。
3D で
ています。
収録された素材のプレビューはサイドバイサイド、
または
その他の機能
LR のいずれか一方を全画面表示する方法が選択出来ます。
・リアルタイムのチャンネル別ヒストグラム、
波形および正
現在対応しているコーデックは、
Cineform(Keying、
Film
Scan2、
Film Scan1、
Medium、
Low)
、
ProRes4444、
422
(HQ、
Normal、
LT、
Proxy)
、
DNxHD (220x、
220、145、
36)
です。
各コーデックに対して画像クオリティを選ぶことが出
確な露出のためのスコープを表示
・フィットスクリーン、
又はピクセルバイピクセル
・オ ンスクリーンのオーバーレイ表示、
グリッド、
クロスヘ
ア、
セーフティエリア、
メタデータの表示
テクノハウス
客観的画質評価装置『ClearView_Extreme』
(クリアビュー・エクストリーム)
映像システムの最終段
階で『画質』
を評価できる
測定器は、
人間の“目視”
し
かないというのが長年の
常 識 で し た。
1997 年 に 世
ClearView の比較表示例
界初の客観的画質評価装置が登場した頃は、
次世代のデジタ
ル放送方式が検討されている真只中でMPEG のデジタル圧
画素データの差分を演算するのがPSNR 値です。
一般的に、
縮方式が各国で採用されました。
オリジナル映像と差異が少なければ高い値、
逆の場合は低い
アナログがデジタルになると品質の劣化から解放される
値になって劣化の発生量を定量化できます。
との期待は、
MPEG を初めとして登場したロッシー
(非可逆) ClearView はその後、
目視の視覚特性をシミュレーション
のデジタル処理技術により実現不可能になりました。
この方
できるHVS モデルとしてSarnoff 社のJND 法とTexas 大学
式の特徴は、
膨大なデータを数十分の1程度に圧縮して扱え
のMS-SSIM 法のアルゴリズムを採用して、
JND 値とDMOS
る反面、
元データへの完全な復元はできません。
値が測定できるようになりました。
VTR やサーバーなどのように記録容量が限られている場合
ClearView_Extreme は、
HDD 容量8TB の非圧縮サーバー
は、
圧縮技術によって長時間記録が可能になります。
また最
をベースに、
3G/HD/SD-SDI とHDMI のデジタル入出力の
近 で は、
H.264/AVC やMotion-JPEG2000、
VC-1、
ProRes
他に、
従来のアナログNTSC/PAL、
コンポーネント入出力を
422、
などの新しい圧縮技術が登場して、
画質と記録時間を
備えています。
競っています。
今回のNo.131 セミナーでは、
実際の測定データを紹介し
圧縮方式が同じ場合はビットレートが高い方が、
通常は高
ました。
国内大手の通信用CODEC と記録用CODEC を使用
画質になりますが、
方式が異なる装置(やシステム)
を経由
してビットレートによる画質変化、
MPEG-2 とH.264/AVC
する場合は、
その品質評価は容易ではありません。
方式による画質の良否判定など、
測定結果については読者各
特に、
異なる圧縮方式が混在した場合の編集ワークフロー
自で判断してください。
などでその品質劣化が問題になっています。
今 年 のNAB2011 で は、
ClearView の 最 新 バ ー ジ ョ
米国VideoClarity 社のClearView は、
2006 年に登場した
ン(v7.0)が発表されて、
ITU-R BS.1387 準拠の音質評価
比較的新しい映像品質の評価装置です。
『客観的』
と形容され (PEAQ)
を測定できる機能が追加されました。
るのは、
数値データによって画質の良否判定ができることを 【VideoClarity 社のHP】
意味しています。
オリジナル映像と評価映像をフレーム毎に
12 JAVCOM 2011
http://www.videoclarity.com/index.html
ビジュアル・グラフィックス+日本ヒューレットパッカード
「2011 年はファイルベースだ」のテーマ
で行われた131 回セミナーの一環としてHP
社 の 協 力 の も とHP StorageWorks LTO-5
Ultrium 3000 SAS External TapeDrive
を
接続したAutodesk 社Smoke for Mac 2011
と今後増々重要になるデジタルコンテンツの
管理ツールとして自社製品として展開してい
ますDAM 製品、
thiiDa2 を展示しました。
HP LTFS は、
テープメディア上にファイル
システムを作りファイルを置き操作を行える
ようにすることで、
アプリケーションに依存
しています。
せずファイルベースでテープメディア の読み書きができる
Autodesk 社 Smoke for Mac から LTFS 上に保存した
ようにするものです。
RED のファイルやアーカイブファイルへのアクセスを実
Autodesk 社Creative&Finishing 製品のアーカイブを保存
演しました。今回実演した Smoke for Mac での LTFS 利
や搬送に、
テープメディアの可搬性を利用してLTFS による
用の他に、検証においては Autodesk Smoke for Mac と
従来テープメディアより速いデータアクセスやシンプルな
Autodesk Flame(Linux) との間で LTFS を介した素材や
操作、
柔軟な接続性を利用できると考えています。
アーカイブ・データの受け渡しが実現し、マルチプラット
今回のJAVCOM セミナーでの展示では、
Smoke for Mac
フォームでの安心感のあるデータ保管・デリバリーが可能
からWiretap Gateway 経由でRED のファイルやアーカイ
であると確認がとれました。
ブファイルへのアクセスを実演しました。
通常のHDD と同
通常のHDD と同じような方法でテープへの読込/ 書込が
じような方法でテープへの読込/ 書込ができることは、テー
できることは、テープメディアの利点を有効活用したいユー
プメディアの利点を有効活用したいユーザーにとっては大
ザーにとっては大きなメリットとなると考えます。
このイン
きなメリットとなると考えます。
テグレーションをどのようにマーケットに投入するかを課題
今 後 は、
Autodesk 社Smoke for Mac とFlame に てアー
として、
LTFS のロードマップに合せAutodesk 社Creative
カイブやファイル・インポート/ エクスポートなどの作業を
&Finishing 製品ユーザーへの訴求を進めていきます。
LTFS で行うことも可能となります。
LTO5 とは:
このインテグレーションをどのようにマーケットに投入
1 本で 1.5TB(非圧縮時)の保存が可能な、
LTO(Linear
するかを課題として、
LTFS のロードマップに合せAutodesk
Tape Open)の第 5 世代目のテープになります。現在テー
社Creative&Finishing 製品ユーザーへの訴求を進めていき
プ市場として約 70% が LTO となっており、今後のテープ
ます。
の業界標準となりつつあります。
また、
デジタルアセット管理環境のthiiDa2 は、
大容量にな
LTFS(Linear Tape File System)とは:
りがちな映像ストレージ内のファイルをブラウザから簡単
通常のテープはバックアップソフトや UNIX の tar コ
にアセット管理できます。
連番ファイルやムービーデータは
マンドなど、特殊な記録方式での保存のみでした。LTFS
プレビューで確認できるだけでなく、
ストーリーボードでフ
は LTO テープ媒体上にファイルシステムを構築し、Self
レームの流れを調べたり、
ストリーミングで動画再生するこ
Describe 可能な保存が可能になります。
(USB メモリ・
とでデータの最終確認が行えます。
WEB ベースのクライア
ディスクと同等の使い勝手)これにより、Linux、Mac、
ントによりインターネット環境さえあればどこからでも使
Windows の OS の違いがあっても LTFS を介したファイ
用可能です。
ルのやりとりが可能になります。
(LTFS は LTO5 から可能
必要な素材にはディスクボリュームを直接マウントする
になった機能です)
ことによりアクセスし、
必要なアプリケーションを立ち上げ
下図は Mac 上で、
テープの中身を参照した例になります。
て利用することが可能です。
ブラウザからのダウンロード、
アップロードでインターネット経由によるデータの受け渡
しができます。
デジタルアセットを一元管理するだけでなく、
アセットの
有効活用を高める環境を提供します。
ビジュアル・グラフィックスでは、
デジタル化、
ファイル
ベース化の映像制作環境が主流になりつつある状況の中で、
ユーザーの要望、
環境に合わせた最適なワークフローをネッ
トワーク、
ストレージシステムを包括的に含めて提案、
提供
JAVCOM 2011 13
アイティアクセス
デジタルコンテンツ自動品質検査システム Baton の紹介
Baton とは、予めユーザーが設定したテストプランに従
って多種多様なデジタルメディアコンテンツの検査を実行、
問題がある箇所を漏れなく検出、その検査結果をレポート
してくれるノンリファレンス型のファイルベースの自動品
質検査ソフトウェアのことです。
従来の目視検査に代わって、
コンテンツの最初から最後ま
で、
エンコードエラー検査、
規格適合性検査、
品質検査、
詳細
パラメータ検査を忠実に行うことができますので、
今後益々
増え続けるコンテンツの品質を確保し、
検査に係る人的コス
ト、
時間を大幅削減することが期待できます。
完全ソフトウ
ェア製品のため、
どんなワークフローにもシームレスに適合
し、
その柔軟性により機能の追加、
検査処理能力の追加、
製品
アップデートも容易に行うことができます。
具 体 的 に は、Baton は、Verification Manager と い う
管理サービスと Checker Server という検査サービスの 2
つのサービスコンポーネントから構成されており、これら
2 つのサービスは Zope という Python スクリプト言語ベ
ースで開発された Web サーバ上で動いています。Web サ
ービスのため、ユーザーはブラウザから Baton システム
また、プロファイリング、PDF レポート生成、アラートメ
ール送信、検査結果のデータベース管理等の便利な機能も
標準装備しています。
Baton は、その使いやすさ、豊富な品質検査機能から、
QC ツールのハイエンド製品としてワールドワイドで既に
140 社以上の採用実績があります。また、メーカーである
Interra Systems 社の主要プロダクトという位置付けで、
今後も新しい要求や期待に応えるべく発展、拡張を続けて
いきます。
にログインして簡単に操作を行うことが可能です。また、 デモやご評価希望ございましたら下記までお問い合わせ
XML-RPC の API も提供しているため、上位プログラムか ください。
ら Baton を制御して、ユーザー独自の自動ワークフローシ
ステムを構築することも可能です。
ホットスタンバイの冗長化オプションも用意しているた
アイティアクセス株式会社
営業部 福田 美穂
〒 222-8580 横浜市港北区新横浜 3-17-6
め、24 時間 365 日連続稼動システムにも対応可能です。 Tel: 045-474-9095 Email: [email protected]
K-WILL
VP3000H VTR テープ素材に記録されたコンテンツ資産は、膨大
な量に上ります。今後、ファイルに変換し、アーカイブす
ることが必要になってきますが、この変換作業時の画質・
音質の検査が大変重要な課題となります。VP3000H は、
VTR テープの再生時のエラー(ブロックノイズ、フリー
ズ、ブラックアウト、音声ミュート)発生の有無を比較な
しで検査します。さらに、ファイルへの圧縮変換時のエラー
(デジタルノイズ、映像カクリ、映像瞬断、音声瞬断、リッ
プシンク等)発生の有無を比較検査します。VP3000H は、 分かれます。二重刺激は、
基準画像と評価画像の差分を求め、
操作性に優れたポータブル型の検査装置として、検査結果
視覚特性等により重み付けを行い、品質劣化度合いを正確
をわかりやすく表示すると同時に、各検査項目の感度調整
に測定します。厳密なチェックが可能であり、ダビングに
も簡単に行えます。検査結果は、全て Web Interface を通
おける品質監視などに用いられます。また、一重刺激は基
じて、どこからでも簡単に取り出すことができます。
準画像を用いずに、評価画像だけを評価することで、映像
VP3000H は、テープアーカイブをファイル変換する際
障害を検出します。基準信号を入力することができない場
に発生するノイズの検知を目的としています。検知機能を
面で用いられ、VTR, 送出サーバ出力の監視などに用いら
大別すると、専門家と同等以上の精度で、画検査質・音質
れます。
のチェックをリアルタイムで行う「二重刺激」と、元素材
従来の一重刺激は、ノイズの発生面積と継続時間が比
の障害、特定形状のノイズをチェックする「一重刺激」に
較 的 大 き い、 重 障 害 の 検 知 に 用 い ら れ ま し た。 し か し
14 JAVCOM 2011
VP3000H に実装された新たな一重刺激のアルゴリズムは、 ■映像エラーは、全てのメニューで 1 フィールド単位、音
映像・音声の時空間上の不連続性に注目し、高い精度で限
声エラーは、全てのメニューで 2msec 単位で、時間の感
りなく誤検知を抑え、不体裁映像を検出します。こうして、
度設定を行うことができます。
最も発生しやすい映像、音声の「不体裁」を検出すること 【オプション】
に特化させることで、一重刺激の適用範囲を広げました。
【基本仕様】
■より微細な障害を検知する必要がある場合、
オプション機
能としてVP21H と連携が可能です。
VP21H で測定した
■再生時のブロックノイズ(比較なし)検知では、輝度・
結果を、
VP3000H で統合することが可能となり、
一台で、
色差のパターンが、時空間で明らかに孤立しているブロッ
一重刺激評価(No Reference)
および二重刺激評価(Full
クを検出します。
Reference, Reduced Reference)の全方式を用いて、コ
■再生時の映像フリーズ、ブラックアウト、音声ミュート
ンテンツの品質を検査することができます。
検出は、豊富な導入実績を誇る自動監視装置 QuMax の 【測定例】
一重刺激メニューと同一です。
■圧縮変換時の各種エラー検知も、ビデオサーバの自動品
質監視で豊富な実績を誇る QuMax の二重刺激メニュー
と同一です。
■北米での豊富な実績を誇るリップシンクエラー検出機能
を装備しています。2msec 単位で、圧縮変換時の映像・
音声タイミングのズレを測定します。
IMAGICA デジックス
「So-air」を展示させて頂きました。
So-air は米国 Signiant 社が長年培ったファイル転送技
のファイルベースワークフローに最適/専用回線を引く
コストが不要
☆シンプルな月額サービス:契約期間内なら何度でも転送
可能/バイク便などの物流と比べてコスト減が可能
術を中核とした月額制のアプリケーションサービスで、利
☆契約期間は 3 ヶ月から:イベントなどスポット利用も可
便性と安全性を追求した使い勝手の良い確かな転送サービ
能/短期プロジェクトなどのちょっと使いたいときでも
スをご提供いたします。
最適
Signiant はファイルを伝送管理ツールとして世界でも
広くシェアを持っており、独自技術で下記機能を有してお
ります。
高速転送機能:マネージド UDP 機能で、転送大域の調整
が可能
セキュリティー機能:ファイルの暗号化、ネットセキュリ
ティーを備えています。
ハッシュ関数:ファイルの欠損などを検知し、発信するファ
イルを確実に送り届けます。
レジウム機能:転送中に回線などが切断されても、残りの
ファイル転送を行えます。
昨今、各企業様の間で重要データの受け渡しは日夜頻繁
☆大容量に対応:今までメディアにしていたファイルデー
タも気兼ねなく転送可能/転送容量の制限が無いため、
映像データに最適
◎契約プラン
ストレージ容量は 10GB ~ 100GB (Option にて 100GB
単位で追加が可能 )
基本 ID は 2 つ (Option にて 1ID 毎に追加が可能 )
金額は 15,000 円から
現状、放送局様、制作会社様、ポストプロダクション様
の他はば広い企業様でご活用戴いております。
詳しくは㈱ IMAGICA デジックス (03-3595-9101) ま
でお問い合わせください
に行われています。
So-air はデータ受け渡しにディスクやテー
プのような媒体を使わないことでコスト削減
を追求しつつ、独自の技術で情報漏えいを防
ぎながら高速転送することを可能にしまし
た。
お客様は独自のハードウェアやソフトウェ
ア、初期導入工事を必要とせず、Web ブラ
ウザでデータをアップロード・ダウンロード
することが可能です。
◎ So-air の特徴
☆場所を選ばない ASP サービス:遠隔地と
JAVCOM 2011 15
JDSF・JAVCOM・JEITA 2011 年夏季技術交流セミナー
技術交流セミナー「LTO
の徹底解析」催される
港区三田の「三田いきいきプラザ」集会室にて、
6 月1日( 水) に、
JDSF 技術
交流ワーキンググループ・JAVCOM 技術研究委員会・JEITA テープストレー
ジ専門委員会の3団体共同主催による技術交流セミナーが催された。
この講演会では、
新しい映像記録媒体としてデファクトスタンダードとなり、
昨今の業界内での注目度が目覚ましいLTO(Linear Tape-Open) を徹底解析
するというタイトルにて、
実機とテープメディアの双方を展示して、
日本ヒュー
レットパッカード株式会社の井上陽治氏による1時間半にわたる講演であった。
当日は、
JAVCOM 会員40 名、
JDSF 会員10 名の募集人員に対し満席となる
㈳電子情報技術産業協会 テープストレージ専門委員会
日本ヒューレットパッカード㈱ 井上 陽治 氏
盛況で、
業界での関心の高さが伺えた有意義な講演内容であった。
■講演の概要■
IT 業界ではデファクトスタンダードの LTO
ドライブは、第5世代 (LTO5) と LTFS の登
場によりテープのファイルシステム化を実現
し、USB メモリーや外付けハードディスクと
同じようにテープを扱える利便性を得た。
それに加え従来からの低コスト・大容量と
いう特徴から、現在映像業界においても次世
代のストレージメディアとして注目を浴びている。
今回はテープテクノロジーの基礎から LTO に採用されている
開催前の挨拶をした
大竹理事
質疑応答に立ち会った
岡本理事
技術を、LTO5 の実機スケルトンモデルを使用して実際の
テープ走行を見ながら解説。更にテープでのファイルシス
テムを実現した LTFS についても解りやすく解説を行なう。
⇦実機スケルトンにて
説明を行なった
⇩
記録メディアの内部を
見つめていた参加者
⇩実機の内部を展示
〜 LTO とは〜
Linear Tape-Open(リニア テープ オープン、略称 LTO)は、コンピュータ
用の磁気テープ技術。一社独占的な DLT や AIT に代わるオープン規格として開
発された。この技術はシーゲイト・テクノロジー、ヒューレット・パッカード、
IBM の 3 社によって開発、策定された。LTO 技術の標準規格は Ultrium と呼
ばれている。
現在、LTO のテープドライブやメディアのライセンスを受けているメーカーは、
以下の各社である。
IBM、ヒューレット・パッカード、クァンタム、日立マクセル、Tandberg
Storage、TDK、Imation、EMTEC、富士フイルム、ソニー
満席となった会場
16 JAVCOM 2011
*出典:Wikipedia_2010_7
2011「NHK
技研公開」催される
65 回目となった今年の「技研公開」では、最新の研究
成果 36 項目を展示した。
「あなたに伝えたい、デジタル放送の未来」というテーマ
で、いよいよ間近に迫ったテレビ放送の完全デジタル化と、
さらにその先にある未来を目指して進めている、
ハイブリッ
ドキャスト、スーパーハイビジョン、インテグラル立体テレ
ビ、そして、人にやさしい放送技術などの研究成果の紹介を
行なった。
(展示項目は下記の通り。NHK HP より抜粋)
放送・通信連携サービスとしてHibridcast
(ハイブリッドキャスト)
が注目の的
「進化し続けるデジタル放送」の展示コーナー
日立製スーパーハイビ
ジョンカメラ
この数年来同様、
スーパーハイビジョン・シアター
での試写には長い行列ができた
JAVCOM 2011 17
み な さ ん よ ろ し く
!!
新入会員からのメッセージ
株式会社ケーブル・ジョイ
(紹介者 月刊ニューメディア吉井編集長、金丸理事長)
住所 / 〒 726-0003 広島県府中市元町 423-8
電話 / 0847(45)0557 FAX / 0847(45)0668
URL/http://www.ccjnet.ne.jp/
主な業務 / 有線テレビジョン放送事業、電気通信事業法に
よる第一種電気通信事業、行政イントラサービス、IDC、
Smart File( テープメディアのファイル化 ) 等
メッセージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
正担当者 重廣 剛
副担当者 橋本 健二
クロスメディア事業部長
クロスメディアマネージャー
JAVCOM 会員の皆さまはじめまして。私たちは(社)
スとして提供できるも
日本ケーブルテレビ連盟に加盟しています CATV の「株式
のです。
会社ケーブル・ジョイ」と申します。
今 後 こ の「Smart
近年、放送事業者さまや映像業界に携わる事業所さまで
File」がより多くのファ
は、ファイルベース化への動きが活発化してきています。
イル化を望まれる皆さ
そのような中で弊社は新たなサービスとしてテープメディ
まを始め業界関係者さ
アエンコーディング(ファイル化)サービスをスタートさ
まのお役に立てるよう
せました。
活動させて頂きたいと
今後、テープメディアの延命保存を考えた時、テープ寿
考えています。
命と再生機器の寿命が、特に重要な問題の一つとなってく
今 後 JAVCOM 会 員
るでしょう。弊社がスタートさせたこのファイル化(サー
の皆さまには、よきご
ビス名:
「Smart File」
)サービスの特徴は、
基本的なエンコー
指導並びにご意見を頂
ド処理だけに留まらずデータセンターでのファイル保管、
戴したいと存じます。
データセンター保管&メディア管理サーバによるクラウド
どうぞ宜しくお願い
型サービスなど幅広い複合的ファイル運用が可能なサービ
申し上げます。
リーダー電子株式会社
住所 / 横浜市港北区綱島東 2-6-33
電話 / 045(541)2122
FAX / 045(541)2120
URL / http://www.leader.co.jp
主な業務 / 映像関連計測器の開発・製造・販売等
メッセージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
JAVCOM 会員の皆様、平素は大変お世話になっており
ます。このたび入会をさせていただきましたリーダー電
NAB2011 での出展ブースの様子(月刊 FDI 掲載分)
子でございます。
「LV 5770」は各種ユニットを選択し
使用目的に応じてカスタマイズするタ
イプのマルチモニターで、
3G-SDI お
よびHD デュアルリンク、
HD-SDI、
SDSDI 信号のフルフォーマットに対応し、
ハイコストパフォーマンスを実現し
た。
リーダー電子は映像関連計測器を中心に放送局、プリ
プロダクション、ポストプロダクション、映画制作、映
像関連メーカー、システムインテグレーターの皆様にお
役に立てることをモットーに活動しております。デジタ
ル時代に突入し今までの計測器の役割とは異なるニーズ
にお応えするべく日々研鑽を積んでおります。
ここのところは 3G − SDI、3D、HDMI、デジタル変
復調等をキーワードに取り組んでおります。
皆様との会合で、多方面の方々のご意見をお聞きしな
がら新しいことにチャレンジしお役に立てるよう研鑽し 「LV 5380」のユーザーレイアウト表
てまいりますので、よろしくご指導のほどお願い申し上
げます。
18 JAVCOM 2011
示機能に、
アナグリフ表示が出荷時に登
録されている。
本アナグリフ表示は、
3D
の簡易チェックに好適な機能である。
ビジュアル・グラフィックス株式会社
住所 / 〒 150-0036 渋谷区南平台町 16-25 養命酒ビル 11F
電話 / 03(5784)1341 FAX / 03(5784)1237
URL/http://www.vgi.co.jp/
主な業務 / ハイスピードネットワークをバックボーンとし
た、
デジタルコンテンツ制作環境のシステムインテグレー
ション業務。
データベース管理、
CMS、
開発、
保守、
運用サービス業務
メッセージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
初めまして。
このたびはJAVCOM のお仲間に加えて頂
き、
誠にありがとうございます。
私ども、
ビジュアル・グラフィックス株式会社は、
平成22
年7 月に株式会社ビジュアルプロセッシングジャパンの映
像関連ビジネス部門が分離独立した会社です。
平成23 年1
月には、
シリコンスタジオ株式会社のソリューションスタジ
オ事業部と事業統合を行い、
今まで以上に質の高いサービス
を皆様にお届けできるものと考えております。
日々データ量
が増大する映像制作現場のニーズに対応するため、
ハイス
ピードネットワークインフラをバックボーンとしたワーク
フロー全体の改善を行うワンストップソリューションをお
客様に提供しております。
取 扱 製 品 と 致 し ま し て は、
Autodesk, Adobe, Apple
FCP, Iridas な ど の 編 集 合 成 関 連 製 品 を は じ め、ネ ッ ト
JAVCOM 運営会議便り
■■■第165 回運営会議■■■
日時:平成23 年3 月24 日(木)
18:00 ~20:00
場所: ㈱IMAGICA デジックス
出席:12 名
1.
会員動向
(旧)
→ (新)
(正会員<団体>)
●㈱オムニバス・ ジャパン
正・向井士郎 → 丸井 庸男(まるい
つねお)
( デジタルプロダクション事業部
プリント部専任副部長)
( デジタルプロダ
クション事業部事業部次長)
〒107-0052 港区赤坂7 -9 -11
TEL.03-6229-0601 FAX.03-6229-0604
〔入 会〕
正会員 団体
●㈱アスク(紹介者:新谷氏(㈱新輝)
(平
)
成23 年4 月入会)
〒102-0076
千代田区五番町2 番地 カサ・ ド・ タク
正 担当者:前田 善弘(営業本部 取締役
営業本部長)
TEL.03-5215-5650 FAX.03-5215-5651
副担当者:三沢 宙(DCC 営業部部長)
TEL.03-5215-5676 FAX.03-6672-6858
ワーク及びサーバー
関 連 で はmetaSAN,
EditShare, Ingest
Gate, アセット管理の
thiida2 な ど の イ ン テ
グレーションを行って
お り ま す。単 な る タ ー
ンキーシステムの販売
だけでなく、
これら製品のパフォーマンスを最大限引き出せ
るような、
インテグレーションを合わせて行っております。
また、
非圧縮系データの高速転送を実現するXDT システム
など新しい製品、
技術を常に開拓し日本市場への積極的な展
開も行なっております。
編集合成設備や、
制作現場のワークフロー改善、
アーカイ
ブシステム、
高速ネットワーク構築などさまざまなご用命に
対し、
コストパフォーマンスにすぐれたシステムを提供して
おります。
弊社では、
これら製品を中心としたワークフローセミナー
を月次で開催しており、
市場ニーズにマッチした最新の情報
をご提供しております。
今後はJAVCOM の皆様のお力添えを頂き、
微力ながら映
像関連業界の発展に寄与致したいと存じます。
どうぞよろし
くお願いいたします。
●㈱TYO テクニカルランチ(紹介者:山岸
氏(㈱テクノハウス)
(
)平成23 年4 月入会)
〒106-0047 港 区 南 麻 布4-11-30 南
(御招待-欠席2 名、
当日参加1 名)
●機材展の出展会社は15 社となりました。
出 展会社:テクノハウス、日本デジタル
・ プロセシング・ システムズ、新輝、
VGI、
麻布渋谷ビル4F
正担当者:権藤 和幸(代表取締役)
フォトロン、
IMAGICA デジックス、
朋栄、
TEL.03-3473-2863 FAX.03-5449-8368
YEM エレテックス、カリーナシステム、
副担当者:寺田 友紀(メディア事業室)
K-Will、
IT-Acsess、
日本HP、
三友、
グラス
TEL. 03-3473-2863 FAX.03-5449-8368
バレー、
アティックス
●アイティアクセス㈱(紹介者:大竹理事(㈱
テレテック)
(
)平成23 年4 月入会)
〒222-8545 横 浜 市 港 北 区 新 横 浜
3-17-6
正担当者:福田 美穂(営業部主任)
3.
各委員会報告
■広報出版委員会
●JAVCOM ニュース№84 号 掲載記事-№131 セミナー、
ソフト2 月
勉強会、技術1 月勉強会、技術2 月勉強
TEL.045-474-9095 FAX.045-474-8823
会又はNAB 情報、
他
副 担当者:勝岡 宣彦(大阪営業所 技術
グループ シニアエンジニア)
我が社のPR はお休み
TEL.06-6121-8005 FAX.06-6121-7720
■ニュービジネス研究委員会
■技術研究委員会
2.
№131 セミナー報告
●3/16 日開催の3 月勉強会と定例会は諸
般の事情から中止となった。
『2011 年はファイルベースだ!~もう逆
らえないテープレス化、ファイル化のメ
■ソフト研究委員会
リ ッ ト を 考 え る ~』
( 平 成23 年3 月3 日
●3/18 開催のソフト定例委員会は諸般
の事情から中止となった。
(木)
)
学校法人城西大学 紀尾井町キャ
ンパス 地下ホール
参 加申込 有料149 名+御招待9 名+講
師17 名 ⇒ 175 名
参 加者 有料145 名+御招待8 名+講師
17 名 ⇒ 170 名
(有料-欠席8 名、
当日参加4 名)
4.
第7 回通常総会について
●今回は諸般の事情により箱根ではなく、
都内で開催とする。
日 にちは6 月3 日(金)を予定。早急に
会場を検討する。
JAVCOM 2011 19
5.
その他
●㈱ケーブル・ジョイ(紹介者:吉井氏(㈱
●3 月17 日( 木 )
17:00 ~18:00 テ ク
ニカランド
4.
各委員会平成22 年度事業報告、
平成23
年度事業計画、
平成23 年度の予算の立案
ニューメディア)
、
金丸理事)
■第93 回常任幹事会報告(相原幹事長)
提出について
〒726-0003 広島県府中市元町423 番地8
正担当者:重廣 剛(クロスメディア
出席者は楡井理事、
事務局を含め5 名。
議題-①№131 セミナー収支報告 ②各
事業部事業部長)
TEL.0847-45-0557
5.
平成22 年度収支報告
FAX.0847-45-0668
●二口事務局長より平成22 年度の収支報告
委員会の活動状況 ③第7 回通常総会に
副担当者:橋本 健二(クロスメディア
及び、
4 月18 日事務局にて、
手嶋、
広岡両
ついて ④2011NAB ツアーについて 事業部マネージャ)
TEL.0847-45-0557
監事による監査が無事終了した旨報告が
⑤義援金について ⑥その他(事務局か
FAX.0847-45-0668
ありました。
らの報告連絡事項等)
●ビジュアル・グラフィックス㈱(紹介者:
山岸氏(㈱テクノハウス)
)
■2011NAB ツアーについて
●現在10 名の参加申し込みがあり予定通り
〒150-0036 渋谷区南平台町16-25 養
命酒ビル11F
実施する。
3/22 に参加者に対し説明会を行った。
正担当者:境 英樹(コーポレート)
■入会促進の状況
TEL.03-5784-1341 FAX.03-5784-1237
3 社が入会し現在、
正会員77 社4 個人、
特
副担当者:坂梨 広敏(技術本部)
6.
2011NAB ツアー報告
●金丸理事長より報告
予定通り10 名で実行。
4/10(日)
現地到
着、
翌日より3 日間見学。
●他に中山理事、
塩原理事よりツアー報告が
ありました。
TEL.03-5784-1341 FAX.03-5784-1237
正会員80 社が目標です。
7.
その他
■二口事務局長からの報告
2.
各委員会報告
■第94 回常任幹事会報告(二口事務局長)
計 画停電のため、
17 時以降の麹町区民館
■広報出版委員会
●4 月19 日(木)
17:00 ~19:00 テク
別会員15 個人。
会議室が使用できなくなり、
ニカランド
●JAVCOM ニュース№84 は4 月14 日に
出席者は岩井理事、
楡井理事、
事務局を含
発送。
他の会議室を問い合わせております。
め9 名。
■各委員会委員長・副委員長へのお願い
●JAVCOM ニュース№85
・平成22 年度事業報告
掲載記事-NAB 出展社情報、
№131 セミ
・平成23 年度事業計画
ナー機器出展社情報詳細、
理事会について、
第7 回通常総会 ④各委
・平成23 年度の予算
我が社のPR、
新会員紹介他
員会の活動状況 ⑤2011NAB ツアーに
の 立案、提出をお願い致します。※4 月
■ニュービジネス研究委員会
ついて ⑥その他(事務局からの報告連
21 日(木)
までに事務局へ提出
議題-①平成22 年度収支報告 ②第9 回
絡事項等)
●第10 回ニュービジネス研究委員会定例会
●義援金について
報告
※第9 回理事会
3 月11 日に発生しました東日本大震災に
5 月12 日(木)
18:00 ~ (予定)
日時:平成23 年4 月14 日(木)
19:00 ~
次回常任幹事会
場所:㈱IMAGICA デジックス
対しJAVCOM として義援金を送ること
4 月19 日(火)
17:00 ~
出席5 名
を提案し、
6 月の総会でご審議いただくこ
テクニカランド
平成23 年度役員-委員長 柿澤茂
5 月12 日(木)
17:00 ~ 18:00
副委員長 勝田正仁(Web 担当)
●個人会員の会費について
※第9 回理事会の前に開催の予定
佐藤公彦(定例会担当)
●10 月開催予定の30 周年記念行事につい
次回運営会議
小室哲也(定例会担当)
※新任
4 月21 日(木)
18:00 ~IMAGICA デジッ
※他に㈱テクノハウス 山岸氏には勉
強会の担当をお願いした。
クス
麹 町区民館が夜間使用不可のため変更に
なりました。
5 月19 日(木)
18:00 ~ 会場未定 ■■■第166 回運営会議■■■
日時:平成23 年4 月21 日(木)
とと致しました。
て ■入会促進の状況
3 社が入会、
1 社が退会となり現在、
正会
員79 社4 個人、
特別会員15 個人。
■技術研究委員会
●第158 回技術研究委員会定例会(予定)
正会員80 社が目標です。
日時:平成23 年4 月26 日(火)
18:00 ~
■二口事務局長からの報告
場所:三田いきいきプラザ 集会室C
●4/5 映像関連団体事務局連絡会議報告
今年度の活動計画・方向性の確認
●4/22JDSF 総会-橋本副理事長、
大竹理
事出席予定。
●6 月の勉強会と定例会は6/24(金)
にCX
で開催予定。
18:00 ~20:00
場所: ㈱IMAGICA デジックス
■ソフト研究委員会
次回常任幹事会
出席:12 名
5 月12 日(木)
17:00 ~ 18:00 日
3.
第9 回理事会、
第7 回通常総会について
本フードアナリスト協会セミナールーム
1.
会員動向
■第9 回理事会
※第9 回理事会の前に開催
※ 入会以外につきましては6 月発行の名
日時:平成23 年5 月12 日(木)
18:00 ~
次回運営会議
場所:日本フードアナリスト協会セミナー
5 月19 日
(木)
18:00 ~ 東洋レコーディ
簿をご参照下さい。
〔入 会〕
正会員(5 月入会3 社)
団体
●リーダー電子㈱(紹介者:高橋理事(㈱
ヨコシネディーアイエー)
)
〒223-8505 横浜市港北区綱島東2-6-33
正担当者:岩澤 成治(取締役営業部部長)
ルーム
※案内状は4/14 に郵送。
欠席の方は必ず
委任状をご提出ください。
■第7 回通常総会
日時:平成23 年6 月10 日(金)
16:00
~20:00
TEL.045-541-2122 FAX.045-541-2120
会場:青学会館アイビーホール
副担当者:高橋 博(営業部マルチメディ
総 会 グローリー館 4F「クリノン」
アグループマネージャー)
TEL.045-541-2122 FAX.045-541-2120
16:00 ~17:45(受付15:30 ~)
懇親会 グローリー館 3F「アロン」
18:00 ~20:00
20 JAVCOM 2011
ング㈱ (予定)
6 月28 日(火)
18:00 ~ 未定