代表的 な観測 地震 波(加 速度デ ータ )の頒 布につ いて 一般社団法人建築性能基準推進協会 代表的な観測地震波(加速度データ)について無料頒布を行っておりますので、下記の とおりご案内申し上げます。 記 1.観測地震波の内容 該当する観測地震波は、次に示す波(1994年(財)日本建築センター研究助成版)、観 測地 震 波( 1986年 (財)日本 建 築セ ン ター ビ ルデ イ ング レ ター 版) と1968 年 十勝 沖 地 震の八戸港湾での強震記録を再数値化した加速度データの3種類となります。 (1)観測地震波(1994年研究助成版) 「高層建築物の動的解析用地震動に関する研究」((財)日本建築センター平成6年度 研究助成報告書No.9404、研究代表者:松島豊)において、新たな知見に基づき再検討 された下記①~④の観測地震波です(上下方向の加速度データも含まれております)。 ①エルセントロ(El Centro)1940 NS,EW,UD (継続時間約54秒、0.02秒間隔) ②タフト(Taft)1952 NS,EW,UD (継続時間約54秒、0.02秒間隔) ③八戸(Hachinohe)1968 NS,EW,UD (継続時間約51秒、0.02秒間隔) ④東北(Tohoku)1978 NS,EW,UD (継続時間約41秒、0.02秒間隔) デ ー タ 形 式:Textファイル(加速度等のテキストデータ)及び Excelファイル(加速度データをExcelに入力したもの) データサイズ:約0.6M バイト(Zip 形式で圧縮) (2)観測地震波(1986年ビルレタ版) ビ ル デイ ング レ ター (1986年6月 号) 「高 層建 築 物の 動的 解 析用 地震 動 につ いて 」 において、当時、最も信頼性の高いものとして紹介していた①~⑦の観測地震波です。 ①エルセントロ(El Centro)1940 NS,EW (継続時間約54秒、0.02秒間隔) ②タフト(Taft)1952 NS,EW (継続時間約54秒、0.02秒間隔) ③東京(Tokyo 101)1956 NS (継続時間約11秒、0.02秒間隔) ④仙台(Sendai 501)1962 NS,EW (継続時間約14秒、0.02秒間隔) ⑤大阪(Osaka 205)1963 EW (継続時間約15秒、0.02秒間隔) ⑥八戸(Hachinohe)1968 NS,EW (継続時間約36秒、0.01秒間隔) ⑦東北(Tohoku)1978 NS,EW (継続時間約41秒、0.02秒間隔) デ ー タ 形 式:Textファイル(加速度等のテキストデータ)及び Excelファイル(加速度データをExcelに入力したもの) データサイズ:約0.6M バイト(Zip 形式で圧縮) (3)1968 年十勝沖地震の八戸港湾での強震記録を再数値化した加速度データ 2010 年 日本地震工学会論文集 第 10 巻、 第 2 号に掲載された加速度データです(継続時間 234 秒、0.01 秒間隔)。本データを利用する際には、加速度データと共にダウンロードしていただく論 文「1968 年十勝沖地震の八戸港湾での強震記録の再数値化 」【PDF】を必ずお読みください。 データ形式: Excel ファイル(加速度データを Excel に入力したもの) データサイズ:約 2.4M バイト(論文【PDF】を含めて、Zip 形式で圧縮) 2.申込方法 申込み及び頒布の方法は、ダウンロードページに限らせていただきます。 1 3.問合せ先 一般財団法人建築性能基準推進協会 事務局 観測地震波担当 TEL:03-3513-7561 4.ご注意 ・本データの二次頒布につきましては、禁止とさせて頂きます。 ・時刻歴応答解析建築物の性能評価等に用いる水平方向入力地震動を設定するにあたっ て使用される際は、設計者としての適切な工学的判断のもとご使用ください。 参考:「高 層建築物 の 動的解析用 地震動に 関 する研究」 <抜粋> ( (財)日 本 建 築 セ ン タ ー 平 成 6 年 度 研 究 助 成 報 告 書 No.9404、 研 究 代 表 者 : 松 島 豊 ) 第1 章 はじ め に 高層 建 築物 の 動 的解 析用 地 震 動に は 通 常過 去 の著 名 な 強震 記 録 が用 い られ る が 、 このよ う にす る と 特定 の地 震 動 の特 性 が その ま ま設 計 に とり こ ま れる お それ が あ り、必 ず しも 適 切 では ない と い う指 摘 が 以前 か らあ る 。 最近 強 震 記録 が 一層 蓄 積 さ れてき て おり 、 ま た新 しい 考 え 方に 基 づ く模 擬 地震 動 も いく つ か 提案 さ れて い る 。 本研究 で は、 こ の よう な事 情 を 考慮 し て 、現 時 点で 最 も 合理 的 と 思わ れ る動 的 解 析 用地震 動 はど の よ うな もの で あ るか を 考 察す る こと と す る。 同 時 に「 高 層建 築 物 の 動的解 析 用地 震 動 につ いて 」 ( ビル デ イ ング レ ター '86.6) の 内 容を 改 め て吟 味 し 、 そこに 示 され て い る概 念や 資 料 を新 し い 観点 に 立っ て 再 検討 し て みる こ とと す る 。 平成5年度 に 、 同様 な趣 旨 を もつ 準 備 委員 会 を高 層 建 築物 構 造 評定 委 員会 の 中 に 設け、 関 連資 料 の 収集 や検 討 を 行っ て き た。 動 的解 析 用 地震 動 に 関し て 、ど の よ う な問題 点 があ る か とい う議 論 も 重ね て き た。 本 研究 で は 、そ の よ うな 予 備的 検 討 を より深 め て具 体 的 な作 業と 詳 細 な考 察 を 行い 、 得ら れ た 結果 を 整 理し て 研究 目 的 に 合うよ う に成 果 を とり まと め る こと と す る。 ~ 中略 ~ 第4章 主要 な 強 震動 記録 動的 解 析に よ り 建築 物の 耐 震 安全 性 を 検討 す る場 合 、 地震 動 と して 過 去に 観 測 さ れた強 震 動記 録 が 利用 され て い る。 過 去 に記 録 され た 強 震動 波 形 その も のは 、 将 来 再現さ れ る可 能 性 はな い。 し か しな が ら 、現 在 これ ら の 波形 を 用 いて 多 くの 建 築 物 の動的 解 析が 実 施 され てい る こ とを 考 え ると 、 耐震 安 全 性を 評 価 する 上 で 1つ の 指 標とな り 得る 立 場 から 、標 準 的 な強 震 動 波形 と して 位 置 づけ ら れ てい る 向き が あ る 。 最近 の 建築 物 の 超高 層化 、 超 大型 化 に 加え 観 測技 術 の 進歩 を 考 える と 、こ れ ら 既 往強震 動 波形 を 取 り扱 う上 で 、 波形 の 得 られ た 条件 、 計 器の 特 性 、観 測 シス テ ム を 理解し 、 適用 範 囲 を明 らか に す る必 要 が ある 。 標準 的 な 強震 動 記 録の 最 大加 速 度 、 速度、 変 位お よ び それ らの 生 起 時間 を 表 4.1に 示す 。 な おこ れ ら の数 値 は 5) M.D.Trrfunac の 方法 によ っ て 零線 補 正 がな さ れて い る 。以 下 に これ ら 強震 記 録 の観 測条件 等 を述 べ る 。 4.1 エル セ ン トロ (El Centro)1940 (1) 発 生日 時 :1940年5月18日20時37分 (2) マ グニ チ ュ ード :6.4 (3) 位 置:32.7N、115.5W(Imperial Valley地 震) (4) 地 震計 :USGSス タン ダ ー ド型 (5) そ の他 : ( 略) 2) 4.2 タフ ト (Taft)1952 (1) 発 生日 時 :1952年7月21日4時52分 ( 夏時 間) (2) マ グニ チ ュ ード :7.7 1) 2 (3) 位 置:35.0N、119.0W(Kern County地 震 ) (4) 地 震計 :USGSス タン ダ ー ド型 (5) そ の他 : ( 略) 4.3 八戸 (Hachinohe)1968 (1) 発 生日 時 :1968年5月16日9時47分55秒 頃 (2) マ グニ チ ュ ード :7.8( 深さ20km) (3) 位 置: N40°42’ 、E143°42’( 十 勝 沖地 震) (4) 地 震計 :SMAC-B2型 (運 輸 省 港湾 技 術研 究 所 所管 、 TH029) 3) (5) そ の他 : ( 略) 4.4 東 北(Touhoku)1978 (1) 発 生日 時 :1978年6月12日 午 後5時14分ご ろ (2) マ グニ チ ュ ード :7.4( 深さ40km) (3) 位 置: N38°09’ 、E142°10’( 宮 城 県沖 地震 ) (4) 地 震計 :SMAC-M型( 建 設 省建 築 研 究 所所 管 、TH030-1) 4) (5) そ の他 : ( 略) 表4.1 最大加速度,速度,変位および生起時間一覧 Acc(cm/s ) 2 エルセントロ NS 1940 EW UD タフト 1952 八 戸 1968 NS(N=21E) EW(N291E=S69E) UD NS EW UD 東 北 NS 1978 EW UD Vel(cm/s) Max Acc Time(s) Max Vel 341.7 210.1 206.3 152.7 175.9 102.9 229.6 180.2 114.2 258.2 202.6 153.0 2.12 11.44 0.98 9.10 3.70 9.76 18.16 17.18 39.1 7.56 3.10 4.18 33.5 36.9 10.8 15.7 17.7 6.7 34.4 37.8 10.4 36.2 27.6 11.9 Time(s) 2.18 2.14 3.26 3.40 3.56 7.80 16.90 16.90 19.10 10.80 2.96 10.44 Disp(cm) Max Disp 10.9 19.8 5.6 6.7 9.2 5.0 10.9 16.6 8.12 14.5 9.1 3.2 Time(s) 8.58 3.00 3.42 44.14 44.12 41.56 34.32 31.32 28.72 10.56 3.82 10.02 参考文献 1)①Strong Motion Earthquake Accelerograms,Digitized and Plotted Data,Report of CALTEC Vol.II,Part A, EERL71-50,1971 ②Trifunac,M.D.and J.N.Brune:Complexity of Energy Release during the Imperial Valley,California,Earthquake of 1940,BSSA Vol.60,1970 2)①Strong Motion Earthquake Accelerograms,Digitized and Plotted Data,Report of CALTEC Vol.II,Part A,EERL71-50,1971 ②Wiegel,R.L:Earthquake Engineering,Prentice-Hall Inc,1970 3)①港湾技術研究所資料 Vols.80(1969),107(1970),250(1976) ②1968年十勝沖地震災害調査報告,日本建築学会,1980 4)①1978年宮城県沖強震観測速報,建築研究振興協会,1978 ②1978年宮城県沖地震災害調査報告、日本建築学会、1980 5)M.D.Trifunac:Low Frequency Digitization Errors and a New Method for Zero Baseline Correction of Strong-motion Accelerograms,EERL70-07,1970 ~ 以下、略 ~ 3
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