「ハピネス」及び「幸愛」こと髙橋大輔、「アマテル

News Release 平成２５年３月２１日
特定商取引法違反の通信販売・電話勧誘販売業者に対する
業務停止命令（通信販売（３か月）・電話勧誘販売（６か月））
について
○ 消費者庁は、「ハピネス」、「幸愛（コウアイ）」、「アマテル」、「ミ
カエル」という屋号を用いて、開運ブレスレット等の通信販売及び電話勧誘
販売を行っていた以下の３名に対し、特定商取引に関する法律第１５条第１
項及び第２３条第１項の規定に基づき、以下の処分を行いました。
「ハピネス」及び「幸愛」こと髙橋大輔（東京都新宿区）
「アマテル」こと斉藤祐
（東京都豊島区）
「ミカエル」こと坂田慎之介
（東京都豊島区）
【処分の内容】
上記の３名に対して、それぞれ、以下の内容の業務停止を命じました。
・平成２５年３月２２日から平成２５年６月２１日までの３か月間、通
信販売に関する業務の一部（商品売買契約についての広告、申込受付及
び契約締結）の停止を命令
・平成２５年３月２２日から平成２５年９月２１日までの６か月間、電
話勧誘販売に関する業務の一部（新規勧誘、申込受付及び契約締結）の
停止を命令
○
通信販売について認定した違反行為は、以下のとおりです。
表示義務違反、虚偽・誇大広告
顧客の意に反する申込み（ハピネス及びアマテルのみ）
○
電話勧誘販売について認定した違反行為は、以下のとおりです。
名称等の不明示、契約書面の不交付、不実告知
債務不履行（ハピネス、幸愛及びミカエルのみ）
重要事項不告知（幸愛及びアマテルのみ）
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１．
「ハピネス」こと髙橋大輔など４事業者（以下「本件事業者ら」という。個
人事業者としては３名）は、主に、雑誌広告やインターネット上の自社ウェ
ブサイトにて、自社の販売する開運ブレスレットの通信販売広告について、
「確実な願望成就を約束します」、「２４時間以内に叶えます」、「３日以内に
効果を体感することが出来ます。」、
「願望達成確率９９．９％」など、これら
開運ブレスレットを購入すれば、金運・恋愛運・健康運等の運気が上昇し、
願いがかなうかのような虚偽・誇大な広告を表示し、また、幸愛、アマテル
及びミカエルの３事業者は、実際には、
「お布施代・祈祷料・登録料」等の代
金が発生するにもかかわらず、その旨の記載をせず、消費者を誘引し、開運
ブレスレットの販売を行っていました。（別添１～４参照）【通信販売】
また、本件事業者らは、通信販売にて開運ブレスレットを購入した消費者
に対し、ブレスレットの使用方法を教える、無料の霊視鑑定結果を教えるな
どと装い、消費者から事業者に電話をかけるように仕向け、電話をかけた消
費者に対して、「５億円が当たらなければ全額お返しします。」、「祈祷すれば
完璧になりロト６で５，０００万円は当たる。」、
「○○さんは約２００万人の
中に１人いる６色のオーラを持っています。」、
「キャンセルするのであれば通
常２０万円の商品ですので半額の１０万円を支払っていただきます。」、
「堕天
使が憑いています。堕天使を払うにはラファエルという特別なロウソクが必
要です。」などと告げ、次々と高額な商品や祈祷等の役務サービスを勧誘して
いました。【電話勧誘販売】
２．認定した違反行為は以下のとおりです。
【通信販売】
（１）本件事業者らは、雑誌広告や自社のウェブサイトにおいて、商業登記
のない個人事業者であるにもかかわらず、個人事業者の氏名ではなく、
「ハピネス」、「アマテル」等と単なる屋号のみを表示し、住所において
も現に活動をしている住所とは異なる住所を表示していました。
また、本件事業者らは、
「お布施代・祈祷料・登録料」等、消費者が実
際に負担すべき金額や商品発送の際の送料、代金の支払の時期、商品の
引渡時期等について表示していませんでした。
さらに、ハピネス、幸愛及びアマテルは、自社のウェブサイトにおい
て、通信販売に関する業務の責任者の氏名について、実在しない架空の
人物を表示していました。
（表示義務違反）
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（２）本件事業者らは、雑誌広告やウェブサイトにおいて、
「確実な願望成就
を約束します」、
「業界初の完全幸福保証」
（ハピネス）、
「２４時間以内に
叶えます」、
「願望達成率１００％」
（幸愛）、
「３日以内に効果を体感する
ことが出来ます。」、「願望達成保証」（アマテル）、「願望達成確率９９．
９％」
（ミカエル）などと表示し、また、その販売するブレスレットを購
入した人が宝くじやロト６で当選したかのような体験談を掲載していま
したが、これら広告表示はその裏付けとなる合理的な根拠のない、著し
く優良又は有利だと消費者を誤認させるような表示でした。
（虚偽・誇大広告）
（３）ハピネス及びアマテルのウェブサイト内の商品の申込み最終画面には、
消費者が申込内容を容易に確認し、訂正できるようになっていませんで
した。
（顧客の意に反する申込み）
【電話勧誘販売】
（１）本件事業者らは、通信販売でブレスレットを購入した消費者や「期間
限定で１本無料提供」などと表記したダイレクトメールを見て申し込ん
できた消費者に対して、
「使用方法を教える」、
「霊媒診断の結果を教える」
などと言葉巧みに誘導し、消費者に電話をかけさせるなどして、高額な
商品や祈祷等の役務サービスの勧誘を行っていましたが、勧誘に先立っ
て、その勧誘目的を明らかにしていませんでした。
また、これら電話勧誘を行う際、
「髙橋大輔」、
「斉藤祐」、
「坂田慎之介」
という個人事業者の氏名を告げなければならないにもかかわらず、
「ハピ
ネス」、「幸愛」、「アマテル」、「ミカエル」という屋号を告げており、ま
た、勧誘を行う者の氏名について、偽名を使っていました。
（名称等の不明示）
（２）本件事業者らは、商品の売買契約又は役務の提供契約を締結した際に
交付しなければならない契約内容を明らかにする書面を消費者に一切交
付していませんでした。
（書面不交付）
（３）本件事業者らは、商品の売買契約又は役務の提供契約の締結について
電話勧誘をするに際して、その販売するブレスレット等の商品や祈祷等
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の役務を購入すれば、宝くじやロト６で当選するなどと、その裏付けと
なる合理的な根拠のないことを告げて、勧誘を行っていました。
（商品の効能・役務の効果に関する不実告知）
（４）本件事業者らは、商品の売買契約又は役務の提供契約の締結について
電話勧誘をするに際して、「５億円が当たらなかったら全額お返ししま
す」、あたかも売買契約が成立しているかのように「キャンセルするので
あれば、キャンセル料が発生しますよ」などと、契約を締結させるため、
消費者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関して不実のこと
を告げて勧誘を行っていました。
（判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関する不実告知）
（５）ハピネス、幸愛及びミカエルは、消費者がクーリング・オフを通知し
たにもかかわらず、これに応じず、商品の売買契約又は役務の提供契約
の解除に伴って生じる代金の全部又は一部を返金していませんでした。
（債務不履行）
（６）幸愛及びアマテルは、商品の売買契約又は役務の提供契約の締結につ
いて電話勧誘をするに際して、無料のブレスレットとは別に、お布施代・
祈祷料などの代金が発生するにもかかわらず、これを故意に消費者に告
げていませんでした。
（重要事項不告知）
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【本件に関する御相談窓口】
本件に関する御相談につきましては、
消費者庁から権限委任を受けて消費
者庁とともに特定商取引法を担当している経済産業局の消費者相談室で承
ります。お近くの経済産業局まで御相談ください。
北海道経済産業局消費者相談室
電話０１１－７０９－１７８５
東北経済産業局消費者相談室
０２２－２６１－３０１１
関東経済産業局消費者相談室
０４８－６０１－１２３９
中部経済産業局消費者相談室
０５２－９５１－２８３６
近畿経済産業局消費者相談室
０６－６９６６－６０２８
中国経済産業局消費者相談室
０８２－２２４－５６７３
四国経済産業局消費者相談室
０８７－８１１－８５２７
九州経済産業局消費者相談室
０９２－４８２－５４５８
沖縄総合事務局経済産業部消費者相談室
０９８－８６２－４３７３
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「ハピネス」こと髙橋大輔に対する行政処分の概要
１．事業者の概要
（１）名
たかはしだいすけ
称：「ハピネス」こと髙橋大輔
（２）所在地：
（広告上）東京都渋谷区渋谷３－１１－８第３神山ビル７Ｆ
（事実上）東京都新宿区河田町３番５１号
河田町コンフォガーデン１号棟２９０６号室
（３）設
立：平成２２年１１月１８日
（４）取引形態：通信販売・電話勧誘販売
（５）取扱商品：開運ブレスレット
「ウルカ」・「ヘラ」等：各１５，０００円※
「マリナ」：５０万円※
（※いずれも広告上の金額）
（６）取扱役務：祈祷、除霊
２．取引の概要
「ハピネス」こと髙橋大輔（以下「本件事業者」という。
）は、主に、雑誌
広告やインターネット上のウェブサイトにおいて、「ウルカ」、「ヘラ」などと
称する開運ブレスレット（以下「本件商品」という。）を販売していた。
その際、その裏付けとなる合理的な根拠がないにもかかわらず、「確実な願
望成就を約束します」、
「届いて３日以内に効果が無い場合は返金対象！」、
「業
界初の完全幸福保証」などと表示した広告を掲載し、本件商品を購入すれば必
ず願いがかなうかのようにうたい、開運ブレスレットの販売を行っていた。
（別
添１参照）【通信販売】
また、本件事業者は、通信販売にて本件商品を購入した消費者に対し、ブ
レスレットの使用方法を教える、あるいは、無料の霊視鑑定の結果を教える
などと言葉巧みに誘導し、消費者から事業者に電話をかけるように仕向け、
電話をかけた消費者に対して、「○○を着ければ宝くじで高額当選します。」、
「５億円が当たらなければ全額返金します。」などと告げ、次々と商品や祈祷
等の役務の電話勧誘販売をしていた。【電話勧誘販売】
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３．行政処分（業務停止命令）の内容
【通信販売】
（１）内容
特定商取引法第２条第２項に規定する通信販売に関する業務のうち、
次の業務を停止すること。
①通信販売に係る売買契約の締結について広告をすること。
②通信販売に係る売買契約の申込みを受けること。
③通信販売に係る売買契約を締結すること。
（２）停止命令の期間
平成２５年３月２２日から平成２５年６月２１日まで（３か月間）
【電話勧誘販売】
（１）内容
特定商取引法第２条第３項に規定する電話勧誘販売に関する業務の
うち、次の業務を停止すること。
①電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約の締結について勧
誘をすること。
②電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約の申込みを受ける
こと。
③電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約を締結すること。
（２）停止命令の期間
平成２５年３月２２日から平成２５年９月２１日まで（６か月間）
４．命令の原因となる事実
本件事業者は、以下のとおり、特定商取引法に違反する行為を行っており、
通信販売及び電話勧誘販売に係る取引の公正並びに購入者等の利益が著しく
害されるおそれがあると認められた。
【通信販売】
（１）表示義務違反（特定商取引法第１１条第１号、第２号、第３号・省令
第８条第１号、第２号、第４号）
本件事業者は、商品の販売を行うに当たり、雑誌広告やウェブサイト
において、商品の送料、商品代金の支払の時期、商品の引渡時期、代金
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引換手数料を表示していなかった。
また、雑誌広告及び事業者のウェブサイトには、販売事業者である本
件事業者の氏名である髙橋大輔ではなく、「ハピネス」とのみ表示し、
住所においても事実と異なる表示を行っていた。
さらに、ウェブサイトには、ウェブサイトの運営責任者として、架空
の人物名を表示し、実際の代表者又は責任者の氏名を表示していなかっ
た。
（２）虚偽・誇大広告（特定商取引法第１２条）
本件事業者は、雑誌広告やウェブサイトの広告表示において、「道願
龍蔵」なる人物（以下「道願氏」という。）の写真を経歴付きで掲載し、
本件商品は、道願氏が念を込めた「アゴニス」という石を使用している
と表示し、本件商品を身に着けたことにより「宝くじで高額当選した」、
「恋人が出来た。」などといった体験談を掲載し、本件商品を購入し身
に着けることで、あたかも、宝くじで高額当選したり恋人が出来たりす
るなどの願望がかなうかのような表示をしていたが、これら広告表示は、
その裏付けとなる合理的な根拠のないもので、著しく優良又は有利だと
消費者を誤認させるような広告であった。
（３）顧客の意に反する申込み（特定商取引法第１４条第１項第２号、省
令第１６条第１項第２号）
本件事業者は、「ハピネス」と称する自社のインターネット上のウェ
ブサイトにおいて、「商品のご注文」という商品の申込画面にて商品を
申し込んだ場合の購入の最終申込画面で、「数量・金額」、「支払方法の
選択」といった申込内容を消費者が容易に確認し、訂正できるようにし
ていなかった。
【電話勧誘販売】
（１）名称等の不明示（特定商取引法第１６条）
本件事業者は、通信販売にて本件商品を購入した消費者に対して、
「使
用方法を教える」、
「無料の霊視鑑定の結果を教える」などと巧みに誘導
し、消費者から事業者に電話をかけるよう仕向け、高額な商品や祈祷等
の役務サービスの勧誘を行っていたが、その勧誘に先立って、勧誘目的
を明らかにしていなかった。
また、本件事業者は、これら勧誘を行う際、「髙橋大輔」という個人
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事業者の氏名を告げなければならないにもかかわらず、「ハピネス」と
いう屋号を告げており、また、勧誘を行う者の氏名について、偽名を使
っていた。
（２）書面不交付（特定商取引法第１９条）
本件事業者は、電話勧誘販売において商品の売買契約や役務の提供契
約を締結した消費者に対して、その契約の内容を明らかにする書面を消
費者に一切交付していなかった。
（３）商品の効能・役務の効果に関する不実告知
（特定商取引法第２１条第１項第１号）
本件事業者は、商品の売買契約や役務の提供契約の締結について電話
勧誘をするに際して、
「マリナを着ければ、宝くじで高額当選します。」、
「除霊をするだけで１週間以内に効果が出ます。一番分かりやすいのが
金運です。除霊後すぐ５，０００万以上が手に入ると分かっているから
話をさせていただいたのです。」などと告げ、その販売する商品の効能
や提供する役務の効果について、その裏付けとなる合理的な根拠がない
にもかかわらず、あたかも金運が上がり、宝くじで高額当選できるかの
ように告げて勧誘を行っていた。
（４）判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関する不実告知
（特定商取引法第２１条第１項第７号）
本件事業者は、商品の売買契約や役務の提供契約について電話勧誘を
するに際して、「当たるのは分かり切っていることなので大丈夫です。当
たらなければお金は返します。」、「あなたは５億円当たる方なのです。
あなたがこれまでハピネスに支払ったお金は全部取ってありますから
５億円が当たらなかったら全額お返しします。」などと告げ、契約を締
結させるため、消費者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関
して不実のことを告げて勧誘を行っていた。
（５）債務不履行（特定商取引法第２２条第１号）
本件事業者は、電話勧誘販売において、商品の売買契約又は役務の提
供契約の内容を明らかにする書面を交付しておらず、消費者がクーリン
グ・オフの行使が可能であるにもかかわらず、消費者の契約の解除に応
じず、商品の売買契約や役務の提供契約の解除によって生ずる債務の履
行を拒否していた。
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「幸愛」こと髙橋大輔に対する行政処分の概要
１．事業者の概要
（１）名
たかはしだいすけ
称：「幸愛」こと髙橋大輔
（２）所在地：
（広告上）沖縄県那覇市松山２－２１－１大和共同ビル３０６
（事実上）東京都新宿区河田町３番５１号
河田町コンフォガーデン１号棟２９０６号室
（３）設
立：平成２４年５月１０日
（４）取引形態：通信販売・電話勧誘販売
（５）取扱商品：開運ブレスレット
「志仁礼久」（シネリコ）：無料（広告上の金額）
別途、お布施代・祈祷料の名目で１万５千円前後必要
（６）取扱役務：祈祷、除霊
２．取引の概要
「幸愛」こと髙橋大輔（以下「本件事業者」という。）は、主に、雑誌広告
やインターネット上のウェブサイトにおいて、
「志仁礼久（シネリコ）」と称す
る開運ブレスレット（以下「本件商品」という。）を販売していた。
その際、その裏付けとなる合理的な根拠がないにもかかわらず、「２４時間
以内に叶えます」、
「願望成就率１００％」などと表示した広告を掲載し、本件
商品を購入すれば、金運・恋愛運・健康運等の運気が上昇し、願いがかなうか
のような虚偽・誇大な広告を掲載し、開運ブレスレットの販売を行っていた。
（別添２参照）【通信販売】
また、本件事業者は、通信販売にて本件商品を購入した消費者に対し、ブ
レスレットの使用方法を教える、あるいは、霊媒診断結果を教えるなどと言
葉巧みに誘導し、消費者から事業者に電話をかけるように仕向け、電話をか
けた消費者に対して、
「ロト６や宝くじで最低でも３００万円は当たります。」、
「祈祷をすれば完璧になりロト６で５，０００万円は当たる。」などと告げ、
次々と商品や祈祷等の役務の電話勧誘販売をしていた。【電話勧誘販売】
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３．行政処分（業務停止命令）の内容
【通信販売】
（１）内容
特定商取引法第２条第２項に規定する通信販売に関する業務のうち、
次の業務を停止すること。
①通信販売に係る売買契約の締結について広告をすること。
②通信販売に係る売買契約の申込みを受けること。
③通信販売に係る売買契約を締結すること。
（２）停止命令の期間
平成２５年３月２２日から平成２５年６月２１日まで（３か月間）
【電話勧誘販売】
（１）内容
特定商取引法第２条第３項に規定する電話勧誘販売に関する業務の
うち、次の業務を停止すること。
①電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約の締結について勧
誘をすること。
②電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約の申込みを受ける
こと。
③電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約を締結すること。
（２）停止命令の期間
平成２５年３月２２日から平成２５年９月２１日まで（６か月間）
４．命令の原因となる事実
本件事業者は、以下のとおり、特定商取引法に違反する行為を行っており、
通信販売及び電話勧誘販売に係る取引の公正並びに購入者等の利益が著しく
害されるおそれがあると認められた。
【通信販売】
（１）表示義務違反（特定商取引法第１１条第１号、第２号、第３号・省令
第８条第１号、第２号、第４号）
本件事業者は、本件商品の販売を行うに当たり、雑誌広告やウェブサ
イトにおいて、実際には、「お布施代・祈祷料」等が必要であるにもか
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かわらず、これを表示せず、また、商品の送料、商品代金の支払の時期、
商品の引渡時期、代金引換手数料を表示していなかった。
また、雑誌広告やウェブサイトには、販売事業者である本件事業者の
氏名である髙橋大輔ではなく、「幸愛」とのみ表示し、住所においても
事実と異なる表示を行っていた。
さらに、ウェブサイトには、代表者として、架空の人物名を表示し、
実際の代表者又は責任者の氏名を表示していなかった。
（２）虚偽・誇大広告（特定商取引法第１２条）
本件事業者は、雑誌広告やウェブサイトの広告表示において、「円城
寺幸之進」なる人物（以下「円城寺氏」という。）の写真を経歴付きで
掲載し、本件商品は、円城寺氏が「陽琉力」（ヨウリュウリョク）と称
する念のようなものを込めていると表示し、本件商品を身に着けたこと
により「ロト６で１億１，０００万円当選した。」などといった体験談
を掲載し、本件商品を購入し身に着けることで、あたかも、ロト６で高
額当選することが出来るなどの願望がかなうかのような表示をしてい
たが、これら広告表示は、その裏付けとなる合理的な根拠のないもので、
著しく優良又は有利だと消費者を誤認させるような広告であった。
【電話勧誘販売】
（１）名称等の不明示（特定商取引法第１６条）
本件事業者は、通信販売にて本件商品を購入した消費者に対して、
「使
用方法を教える」、
「霊媒診断の結果を教える」などとして、消費者から
事業者に電話をかけるよう巧みに誘導し、その電話で、高額な商品や祈
祷等の役務の勧誘を行っていたが、その勧誘に先立って、勧誘目的を明
らかにしていなかった。
また、本件事業者は、これら勧誘を行う際、「髙橋大輔」という個人
の氏名を告げなければならないにもかかわらず、「幸愛」という屋号の
み告げており、また、勧誘を行う者の氏名について、偽名を使っていた。
（２）書面不交付（特定商取引法第１９条）
本件事業者は、電話勧誘販売において、商品の売買契約や役務の提供
契約を締結した消費者に対して、その契約の内容を明らかにする書面を
消費者に一切交付していなかった。
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（３）商品の効能・役務の効果に関する不実告知
（特定商取引法第２１条第１項第１号）
本件事業者は、商品の売買契約や役務の提供契約の締結について電話
勧誘をするに際して、「ロト６や宝くじで最低でも３００万円は当たり
ます。」、
「祈祷をすれば完璧になりロト６で５，０００万円は当たる。」
などと告げ、その販売する商品の効能や提供する役務の効果について、
その裏付けとなる合理的な根拠がないにもかかわらず、あたかもロト６
や宝くじで高額当選できるかのように告げて勧誘を行っていた。
（４）判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関する不実告知
（特定商取引法第２１条第１項第７号）
本件事業者は、商品の売買契約の締結について電話勧誘をするに際し
て、「効果がなかった場合、ブレスレットをお返しいただければ、お布
施代は返金します。」などと告げ、契約を締結させるため、消費者の判
断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関して不実のことを告げて
勧誘を行っていた。
（５）債務不履行（特定商取引法第２２条第１号）
本件事業者は、電話勧誘販売において、商品の売買契約や役務の提供
契約の内容を明らかにする書面を交付しておらず、消費者がクーリン
グ・オフの行使が可能であるにもかかわらず、消費者の契約の解除に応
じず、商品の売買契約や役務の提供契約の解除によって生ずる債務の履
行を拒否していた。
（６）重要事項不告知（特定商取引法第２２条第２号）
本件事業者は、電話勧誘販売において、本件商品の売買契約の締結に
ついて勧誘をするに際して、本件商品を無料で受け取るためには「お布
施代・祈祷料」等が必要であることを告げずに注文を受け付けた後、
「志
仁礼久（シネリコ）は無料ですが、円城寺先生のパワーを込めていただ
くため、お布施として２万円が必要です。」などと告げており、消費者
の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げ
ていなかった。
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「アマテル」こと斉藤祐に対する行政処分の概要
１．事業者の概要
（１）名
さいとうゆう
称：「アマテル」こと斉藤祐
（２）所在地：
（広告上）三重県伊勢市一之木１丁目１－２４上西ビル４Ｂ
（事実上）東京都豊島区上池袋一丁目３９番１０号
アクティ上池袋９０１号
（３）設
立：平成２４年１月１６日
（４）取引形態：通信販売・電話勧誘販売
（５）取扱商品：開運ブレスレット
「伊邪那岐」（イザナギ）：無料（広告上の金額）
別途、お布施代・祈祷料等の名目で１万５千円前後必要
（６）取扱役務：祈祷、除霊
２．取引の概要
「アマテル」こと斉藤祐（以下「本件事業者」という。）は、主に、雑誌広
告やインターネット上のウェブサイトにおいて、
「伊邪那岐（イザナギ）」と称
する開運ブレスレット（以下「本件商品」という。）を販売していた。
その際、その裏付けとなる合理的な根拠がないにもかかわらず、「願望達成
保証」、「３日以内に効果を体感することが出来ます。」などと表示した広告を
掲載し、本件商品を購入すれば、必ず願いがかなうかのような虚偽・誇大な広
告を掲載し、開運ブレスレットの販売を行っていた。
（別添３参照）
【通信販売】
また、本件事業者は、通信販売にて本件商品を購入した消費者に対し、ブ
レスレットの使用方法を教える、あるいは、鑑定結果を教えるなどとして、
消費者から事業者に電話をかけるよう言葉巧みに誘導し、電話をかけた消費
者に対して、
「○○さんは約２００万人の中に１人いる６色のオーラを持って
います。」、
「１番目の金運は宝くじで４月○日から４月○日の間に×××万円
から×××万円が当たります。」などと告げ、次々と商品や祈祷等の役務の電
話勧誘販売をしていた。【電話勧誘販売】
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３．行政処分（業務停止命令）の内容
【通信販売】
（１）内容
特定商取引法第２条第２項に規定する通信販売に関する業務のうち、
次の業務を停止すること。
①通信販売に係る売買契約の締結について広告をすること。
②通信販売に係る売買契約の申込みを受けること。
③通信販売に係る売買契約を締結すること。
（２）停止命令の期間
平成２５年３月２２日から平成２５年６月２１日まで（３か月間）
【電話勧誘販売】
（１）内容
特定商取引法第２条第３項に規定する電話勧誘販売に関する業務の
うち、次の業務を停止すること。
①電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約の締結について勧
誘をすること。
②電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約の申込みを受ける
こと。
③電話勧誘販売に係る売買契約及び役務提供契約を締結すること。
（２）停止命令の期間
平成２５年３月２２日から平成２５年９月２１日まで（６か月間）
４．命令の原因となる事実
本件事業者は、以下のとおり、特定商取引法に違反する行為を行っており、
通信販売及び電話勧誘販売に係る取引の公正並びに購入者等の利益が著しく
害されるおそれがあると認められた。
【通信販売】
（１）表示義務違反（特定商取引法第１１条第１号、第２号、第３号・省令
第８条第１号、第２号、第４号）
本件事業者は、本件商品の販売を行うに当たり、雑誌広告やウェブサ
イトにおいて、実際には、「お布施代・祈祷料」等が必要であるにもか
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かわらず、これを表示せず、また、商品の送料、商品代金の支払の時期、
商品の引渡時期、代金引換手数料を表示していなかった。
また、雑誌広告やウェブサイトには、販売事業者である本件事業者の
氏名である斉藤祐ではなく、「アマテル」とのみ表示し、住所において
も事実と異なる表示を行っていた。
さらに、ウェブサイトには、代表者として、架空の人物名を表示し、
実際の代表者又は責任者の氏名を表示していなかった。
（２）虚偽・誇大広告（特定商取引法第１２条）
本件事業者は、雑誌広告やウェブサイトの広告表示において、「綾瀬
美月」なる人物（以下「綾瀬氏」という。）の写真を経歴付きで掲載し、
本件商品は、綾瀬氏が一人一人に合った念を込めているものと表示し、
本件商品を身に着けたことにより「ロト６で高額当選した」「素敵な女
性と巡り会い結婚することができた」などといった体験談を掲載し、本
件商品を購入し身に着けることで、あたかも、ロト６で高額当選するこ
とが出来るなどの願望がかなうかのような表示をしていたが、これら広
告表示は、その裏付けとなる合理的な根拠のないもので、著しく優良又
は有利だと消費者を誤認させるような広告であった。
（３）顧客の意に反する申込み（特定商取引法第１４条第１項第２号、省
令第１６条第１項第２号）
本件事業者は、「アマテル」と称する自社のインターネット上のウェ
ブサイトにおいて、「商品のご注文」という商品の申込画面にて商品を
申し込んだ場合、「最終確認画面」が表示されず、消費者がその申込内
容を容易に確認し、訂正できるようにしていなかった。
【電話勧誘販売】
（１）名称等の不明示（特定商取引法第１６条）
本件事業者は、通信販売にて本件商品を購入した消費者に対して、
「使
用方法を教える」、
「鑑定結果を教える」などとして、消費者から事業者
に電話をかけるよう言葉巧みに誘導し、その電話で、高額な商品や祈祷
等の役務サービスの勧誘を行っていたが、勧誘に先立って、その勧誘目
的を明らかにしていなかった。
また、本件事業者は、これら勧誘を行う際、「斉藤祐」という個人の
氏名を告げなければならないにもかかわらず、「アマテル」という屋号
16
を告げており、また、勧誘を行う者の氏名について、偽名を戸籍上の氏
名ではない偽名を告げていた。
（２）書面不交付（特定商取引法第１９条）
本件事業者は、電話勧誘販売において、商品の売買契約や役務の提供
契約を締結した消費者に対して、その契約の内容を明らかにする書面を
消費者に一切交付していなかった。
（３）商品の効能・役務の効果に関する不実告知
（特定商取引法第２１条第１項第１号）
本件事業者は、商品の売買契約や役務提供契約の締結について電話勧
誘をするに際して、「○○さんは約２００万人の中に１人いる６色のオ
ーラを持っています。色は主にピンクからオレンジです。１番目の金運
は宝くじで４月○日から４月○日の間に×××万円から×××万円が
当たります。」、「２００万円のブレスレットを買ってください。これ
を買えば必ず宝くじが当たるから、安心していいですよ。」などと告げ、
その販売する商品の効能や提供する役務の効果について、その裏付けと
なる合理的な根拠がないにもかかわらず、あたかも宝くじに当たるかの
ように告げて勧誘を行っていた。
（４）判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関する不実告知
（特定商取引法第２１条第１項第７号）
本件事業者は、商品の売買契約の締結について電話勧誘をするに際し
て、あたかも売買契約が成立しているかのように「もう、準備をしてい
ますので、キャンセルするのであれば、通常２０万円の商品であるため、
この半額の１０万円を支払っていただくことになります。」などと、契
約を締結させるため、消費者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なも
のに関して不実のことを告げて勧誘を行っていた。
（５）重要事項不告知（特定商取引法第２２条第２号）
本件事業者は、電話勧誘販売において、本件商品の売買契約の締結に
ついて勧誘をするに際して、本件商品を無料で受け取るためには「お布
施代・祈祷料」等が必要であることを告げずに注文を受け付けた後、
「こ
れらの願いごとを綾瀬先生にお願いするには、お布施代として１万５千
円が必要になります。」などと告げており、消費者の判断に影響を及ぼ
すこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げていなかった。
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「ミカエル」こと坂田慎之介に対する行政処分の概要
１．事業者の概要
（１）名
さかたしんのすけ
称：「ミカエル」こと坂田慎之介
（２）所在地：
（広告上）東京都杉並区和田１－１８－１ＳＥＩＫＡＮビル２Ｆ
（事実上）東京都豊島区上池袋一丁目３９番１０号
アクティ上池袋９０１号
（３）設
立：平成２４年８月２日
（４）取引形態：通信販売・電話勧誘販売
（５）取扱商品：開運ブレスレット
「エデン」：無料※
別途、会員登録料等の名目で２万円前後必要
「ガブリエル」：３００万円※
ロウソク
「ラファエル」：１００万円※
（※いずれも広告上の金額）
２．取引の概要
「ミカエル」こと坂田慎之介（以下「本件事業者」という。）は、主に、雑
誌に自社の広告を掲載し、
「エデン」と称する開運ブレスレット（以下「本件
商品」という。）を販売していた。
その際、その裏付けとなる合理的な根拠がないにもかかわらず、「願望達成
確率９９．９％」などと表示した広告を掲載し、本件商品を購入すれば、必ず
願いがかなうかのような虚偽・誇大な広告を掲載し、開運ブレスレットの販売
を行っていた。（別添４参照）【通信販売】
また、本件事業者は、通信販売にて本件商品を購入した消費者に対し、
「ブ
レスレットの使用方法を教える」などとして、消費者から事業者に電話をか
けるよう言葉巧みに誘導し、電話をかけた消費者に対して、
「堕天使を払うに
はラファエルという特別なロウソクが必要です。」、
「堕天使はしっかり取れま
した。ロト６も１，５００万円当たりますよ。」などと告げて、次々と別の商
品を電話勧誘販売していた。【電話勧誘販売】
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３．行政処分（業務停止命令）の内容
【通信販売】
（１）内容
特定商取引法第２条第２項に規定する通信販売に関する業務のうち、
次の業務を停止すること。
①通信販売に係る売買契約の締結について広告をすること。
②通信販売に係る売買契約の申込みを受けること。
③通信販売に係る売買契約を締結すること。
（２）停止命令の期間
平成２５年３月２２日から平成２５年６月２１日まで（３か月間）
【電話勧誘販売】
（１）内容
特定商取引法第２条第３項に規定する電話勧誘販売に関する業務の
うち、次の業務を停止すること。
①電話勧誘販売に係る売買契約の締結について勧誘をすること。
②電話勧誘販売に係る売買契約の申込みを受けること。
③電話勧誘販売に係る売買契約を締結すること。
（２）停止命令の期間
平成２５年３月２２日から平成２５年９月２１日まで（６か月間）
４．命令の原因となる事実
本件事業者は、以下のとおり、特定商取引法に違反する行為を行っており、
通信販売及び電話勧誘販売に係る取引の公正並びに購入者等の利益が著しく
害されるおそれがあると認められた。
【通信販売】
（１）表示義務違反（特定商取引法第１１条第１号、第２号、第３号・省令
第８条第１号、第３号）
本件事業者は、本件商品の販売を行うに当たり、雑誌広告において、
実際には、「登録料・会員料」などが必要であるにもかかわらず、これ
を表示せず、また、代金の支払の時期、商品の引渡時期、申込みの有効
期限を表示していなかった。
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また、雑誌広告には、販売事業者である本件事業者の氏名である坂田
慎之介ではなく、「ミカエル」とのみ表示し、住所においても事実と異
なる表示を行っていた。
（２）虚偽・誇大広告（特定商取引法第１２条）
本件事業者は、雑誌の広告表示において、
「朝日奈京子」なる人物（以
下「朝日奈氏」という。）を写真付で掲載し、本件商品は、綾瀬氏が作
成したものであると表示し、本件商品を身に着けたことにより「ロト６
で当選した」などといった体験談を掲載し、本件商品を購入し身に着け
ることで、あたかも、ロト６で高額当選することができるなどの願望が
かなうかのような表示をしていたが、これら広告表示は、その裏付けと
なる合理的な根拠のないもので、著しく優良又は有利だと消費者を誤認
させる広告であった。
【電話勧誘販売】
（１）名称等の不明示（特定商取引法第１６条）
本件事業者は、通信販売にて本件商品を購入した消費者に対して、
「使
用方法を教える」などとして、消費者から事業者に電話をかけるよう言
葉巧みに誘導し、その電話で、高額な商品等の勧誘を行っていたが、勧
誘に先立って、その勧誘目的を明らかにしていなかった。
また、本件事業者は、これら電話勧誘を行う際、「坂田慎之介」とい
う個人事業者の氏名を告げなければならないにもかかわらず、「ミカエ
ル」という屋号を告げており、勧誘を行う者の氏名について、偽名を使
用していた。
（２）書面不交付（特定商取引法第１９条）
本件事業者は、電話勧誘販売において、商品の売買契約を締結した消
費者に対して、その契約の内容を明らかにする書面を消費者に一切交付
していなかった。
（３）商品の効能に関する不実告知
（特定商取引法第２１条第１項第１号）
本件事業者は、商品の売買契約の締結について勧誘を行う際、「ロウ
ソクを燃やして浄化すれば、○○さんの場合は宝くじでもロト６でも
１，５００万円以上すぐに当たります。」などと告げ、その販売する商
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品の効能について、その裏付けとなる合理的な根拠がないにもかかわら
ず、あたかもロト６で高額当選できるかのように告げて勧誘を行ってい
た。
（４）判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関する不実告知
（特定商取引法第２１条第１項第７号）
本件事業者は、商品の売買契約について電話勧誘をするに際し、あた
かも売買契約が成立したかのように「もし、キャンセルするのであれば、
キャンセル料が発生しますよ。」などと、契約を締結させるため、消費
者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものに関して不実のことを
告げて勧誘を行っていた。
（５）債務不履行（特定商取引法第２２条第１号）
本件事業者は、電話勧誘販売において、商品の売買契約の内容を明ら
かにする書面を交付しておらず、消費者がクーリング・オフの行使が可
能であるにもかかわらず、消費者の契約の解除に応じず、商品の売買契
約の解除によって生ずる債務の履行を拒否していた。
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本件事業者らの典型的な勧誘事例
【ハピネスの事例】
平成２４年１月頃、消費者Ａは「開運」等のキーワードでインターネット検索を行い、
「ハピネス」という事業者のウェブサイトを見つけた。このウェブサイトには、金運や恋
愛運、健康運など願望別の開運ブレスレットが５種類ほど紹介されていたほか、「限定○
○本」、「効果がなければ返金」、「通常１０万円の商品が１万５，０００円」などと書
かれていた。これらを見たＡは、数量限定の商品が今だけ特別に安く購入できる上、万が
一、願いがかなわなかったときは返金されると思った。２、３日考えた後、Ａは再び同事
業者のウェブサイトにアクセスして、サイト内の注文ページから金運に効果があるという
「ウルカ」、恋愛運に効果あるという「ヘラ」の２本セットを申し込んだ。
申込みの翌日、同事業者の従業員Ｚは、Ａに「ハピネスですけれども。」とだけ名のり
電話をかけてきた。この電話でＺは、Ａが注文したウルカとヘラについて、道願氏に念を
入れてもらうため、具体的に願い事を聞きたいと言い、お金や恋愛に関する質問をした。
最後にＺは「代金引換だと送料と代引き手数料がかかってしまうので、高くなってしまい
ます。今日の○時までに振り込みをしてください。」、「商品が届いたら使い方の説明を
しますので、電話をください。」と案内して電話を切った。
数日後、届いた商品にはウェブサイトで紹介されていなかった開運グッズのパンフレッ
トのほか、無料霊視キャンペーンのお知らせと霊視の申込用紙等が同封されていた。さら
に数日後、Ａは同事業者に電話をかけ、Ｚから使用方法の説明を受けた。電話の最後にＺ
から、「Ａさんには幸せになってほしいから、無料霊視を申し込んでください。」と言わ
れ、Ａは言われるままに申込用紙に必要事項を記入し、写真を添えて同事業者に郵送した。
１月下旬、再びＺから電話があり、Ｚは「道願先生に霊視をしてもらった結果が出まし
た。先生が直接あなたと話したいとおっしゃっています。」と言い、電話をかけ直すよう
案内された。後日、約束していた日時にＡが同事業者に電話をかけると、道願氏はＡが送
った写真について、「写真を見て驚きました。あなたは自分のオーラが何色であるか御存
知ですか。大リーガーの○○のような一流の人のオーラは７色です。あなたは自分が何色
だと思いますか。」と聞いてきた。Ａが答えられずにいると、道願氏は「あなたのオーラ
は７色ある。しかし、邪念があって阻まれているから力を発揮できていない。」と言った
後、「あなたの場合、『マリナ』というブレスレットを購入して除霊すれば３月の宝くじ
で５億円当てることができる。」と断言した。Ａは、パンフレットを見てマリナが５０万
円であることを知っていたのでとても支払えないと思い、「自分は、お金がある方ではな
いので。」と断ると、道願氏は「そんなことは霊視をしたので分かっている。もし宝くじ
が当たらなかったら返金ができる。とりあえず払えるだけでもいい。残金は当選金で支払
えばいいので、大丈夫。今日いくらなら支払えますか。」と言い、Ａは思わず「３０万円。」
と答えてしまった。すると道願氏は「では、１６時までに３０万円を振り込んでください。
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振り込みが完了したらハピネスに電話を入れるように。２月○日に除霊を行います。」と
言った。Ａは宝くじが当たらなかったら返金されるという言葉を信じ、急いで郵便局に出
向き、貯金から３０万円を前回と同じ同事業者の口座に振り込んだ。振込が終ったことを
報告するため、Ａが同事業者に電話をかけると、同事業者の従業員Ｙに「残金の２０万円
を振り込まなければ除霊ができない。」と言われ、その日のうちに２０万円を振り込んだ。
２月上旬、同事業者から商品が届き、中にはマリナと保証書、除霊に使用する塩が入っ
ていたが、契約書は入っていなかった。数日後、Ａは自宅の部屋の四隅に盛塩をしてマリ
ナを身に着け、部屋の中央に１時間いなければならないという遠隔除霊を受けた後、除霊
が成功したかどうかを確認してもらうため、すぐに写真を撮って同事業者に郵送した。Ａ
は遠隔除霊から数日間マリナを着けて過ごしたが、金運や恋愛運が良くなった実感はなか
った。
２月中旬、Ａは遠隔除霊の結果を聞くため、同事業者に電話をかけ、遠隔除霊後も金運
が上がった実感がないと言うと、道願氏は「遠隔除霊で邪気は払いましたが、あなたは今、
風船がしぼんで力が発揮できない状態にあります。」と告げ、「水晶玉を使って念を送り
たいのですが、あなたは大きな水晶をお持ちですか。」と聞いた。Ａが水晶は持っていな
いと答えたところ、道願氏は「水晶がないのであれば、『イガルク』を購入していただけ
れば大丈夫です。」と言って１００万円の置物を買うよう勧めた。Ａがお金がないと断っ
ても、道願氏は「身内から借りるなどして何とかなりませんか。」、「手元にいくらあり
ますか。」としつこく聞いてきたので、Ａは思わず「３０万円くらいなら。」と答えてし
まった。すると、道願氏は「では、とりあえず３０万円を振り込んでください。残りの７
０万円は宝くじが当たってからでいいです。もし、当たらなかったら返金します。宝くじ
でだけでなくナンバーズやロトも当たるようにイガルクに念を込めておきますので、それ
らも買ってみてください。」と言った。それでもＡが迷っていると、道願氏は「あなたは
私よりも先生になる実力のある人なんです。貴重な人なんですよ。是非、顔は隠してもい
いからハピネスの体験談のところに載ってほしい。」、「イガルクを購入すれば、例えば
地震が来るといった予兆が分かる人になります。宝くじはどこで何枚買ったらいいか分か
るようになります。パチンコに行って当たる台が分かるようになります。」と告げ、イガ
ルクによってＡに色々な力が発揮できるようになると断言した。さらに道願氏は「５００
万円の祈祷代はハピネスで負担します。」、「イガルクに効果がない場合は返金します。」
と言った。Ａは、お金が返ってくるのであれば損はしないと思い、イガルクの頭金として
３０万円を振り込んだ。数日後、イガルクが保証書と一緒に届き、Ａは宝くじやナンバー
ズ、ロト６を購入したが、全て外れていた。そこで、Ａは同事業者に電話をかけたところ、
Ｚから、確認して折り返し電話をすると案内された。数分後、同事業者の従業員Ｘから電
話があり、「あなたは５億円当たる方なんです。あなたがこれまでハピネスに支払ったお
金は全部取ってありますから５億円が当たらなかったら全額お返しします。ただし、祈祷
を急いで行う必要があるので、５００万円のうちの半分の２５０万円を負担していただき
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たい。」と祈祷を受けるよう勧められた。Ａは「もう支払えない。」と断ったが、Ｘに「ク
レジットのブラックリストに載っていないでしょ。」、「金融機関で借りてでも用意して
ください。」と言われ、Ａはこれまで支払ったお金を全額返すというＸの言葉を信じてお
金を工面する約束をした。数日後、Ａは同事業者の口座に９０万円を振り込んだ。
２月下旬、Ａは同事業者から祈祷終了の電話があるまでの４０分程度、イガルクを自宅
の部屋の中央に置き、四隅に盛塩をした部屋でイガルクの前に座り、遠隔による祈祷を受
けた。ＡはＺからの祈祷終了の電話の中で、祈祷後の状態を霊視するため、写真を送るよ
う案内され、郵送した。
３月上旬、同事業者から電話があり、Ｘから「今日の午後○時にハピネスに道願先生が
いらっしゃいますのでお話しできます。」と案内を受けた。Ａが約束の時間に電話をかけ
ると、道願氏は「祈祷の結果、いい方向へ進んでいるようです。宝くじを買ってみようと
思うようになったとか、頭に数字が浮かんできたりしませんか。」と聞いた。Ａは、特に
そのようなことはないと答えたところ、道願氏は「○○石を５０万円で持ってみてはいか
がですか。」と言ってまた別の商品を購入するよう勧めた。Ａは「もう、これ以上は支払
えません。」と断ったが、道願氏は「あなたはちゃんと乗り切れる精神力のある方。私に
は分かる。祈祷したので大丈夫です。」と言って勧誘を続けた。Ａは、これ以上新たな契
約をするつもりはなかったため、消費生活センターに相談し、解約通知を出した。しかし、
消費生活センターから返金に応じるよう電話をしたところ、同事業者の従業員Ｗからは１
割しか返金できないとの回答であった。
【幸愛の事例】
平成２４年９月下旬、消費者Ｂの自宅に「幸愛」という事業者のダイレクトメールが
届いた。このダイレクトメールには、「志仁礼久（シネリコ）」という開運ブレスレッ
トについて「完全無料」、「２４時間以内に叶えます」、「効果がなかった場合の返金」
などと紹介されていた。Ｂは、２４時間以内に願いがかなうブレスレットが無料でもら
えるのであれば欲しいと思い、同事業者へ電話をかけた。電話に出た同事業者の従業員
Ｖに、Ｂが「ダイレクトメールに載っていたブレスレットは無料なんですよね。」と確
認すると、Ｖは「無料です。」と答えたので、Ｂは名前や住所を教えた。また、Ｖから
上げたい運気についても聞かれ、Ｂが「金運です。」と答えると、Ｖは「ロト６や宝く
じで最低でも３００万円は当たります。」と断言した。その後、Ｖは、それまで無料と
言っていたにもかかわらず「申し訳ないですけど、お布施代が３万円かかります。」と
言った。ダイレクトメールには完全無料と書いてあっただけで、お布施代が３万円も必
要だとは書かれておらず、Ｂはこのとき初めて志仁礼久をもらうには３万円が必要であ
ることを知った。驚いたＢは、「無料じゃないんですか。」と聞いたところ、Ｖは「志
仁礼久は無料ですが、円城寺先生に念を入れていただくにはお布施代が必要です。これ
は元々高いもので、３万円では手に入らないものです。効果がなかった場合、ブレスレ
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ットをお返しいただければ、お布施代は返金します。」と言った。Ｖの説明はダイレク
トメールの内容とは違ったが、Ｂは返金が受けられるのであればと思い、申し込むこと
にした。
代金を振込後、Ｂは同事業者に電話をかけると、Ｖから「１週間から１０日くらいで
届きます。届いたら使い方を説明しますので、また電話をください。」と案内を受けた。
数日後、志仁礼久が届いたが、パンフレットの他、契約内容を確認できるような書類
は一切入っていなかった。Ｂは、Ｖの案内に従い同事業者に電話をかけたところ、同事
業者の従業員Ｕから志仁礼久の使い方とともに、パンフレット内の霊媒診断用紙を記入
して返送するように言われた。
Ｂは、Ｕに言われたとおりに志仁礼久を身に着け、ロト６を購入してみたが、外れて
しまい、２４時間以内に願いがかなうことはなかった。
１０月上旬、Ｕから電話があり、「霊媒診断用紙が届いていないのですが、送ってい
ただけましたか。」と聞かれた。Ｂが「ロト６を買ってみましたが、当たりませんでし
た。」と申し出ると、Ｕは「霊媒診断書を送っていただかないとブレスレットの効果が
出ません。このままだとあなたに幸福を与えてあげられないので、是非とも送っていた
だきたい。」と、霊媒診断用紙を返送するよう勧めた。Ｂは霊媒診断用紙に写真を付け、
お金が欲しいことなどを書いて返送した。数日後、「Ｕです。霊媒診断で大変すばらし
い結果が出ました。円城寺先生が是非直接お話ししたいとおっしゃっています。本日の
午後は空いていますか。」と再びＵから電話があり、Ｂは霊媒診断の結果を聞くため、
円城寺氏と話をすることになった。その日の午後、円城寺氏から電話があり、「診断の
結果、Ｂさんはすばらしいオーラの持ち主です。普通の人はオーラが１、２本しかない
のにＢさんは７本もあります。Ｂさんのようなオーラの持ち主は日本に３人しかいな
い。」、「あなたのオーラであれば、宝くじやロト６で相当な額を当選することができ
る。」などと言った後、「ただし、７本のオーラのうち、２本が育っていないので祈祷
をしないと金運が上がらない。祈祷をすれば完璧になりロト６で５，０００万円は当た
る。」と言って祈祷を受けることを勧めた。Ｂは「そんなの有り得ない。」と言ったが、
円城寺氏は「私が今まで手がけた人で当たらなかった人はいない。」と断言した。Ｂが
お金がないとはっきり断ると、円城寺氏は「そうですか、惜しいな。祈祷してオーラを
完璧にしないと当選しない。お金がないのであれば私が事務方に無料で出来るように話
をしてみます。」と言って電話は終わった。数分後、今度はＵから「先生との電話は終
わりましたか。」と電話があり、「先生が事務方に頭を下げてお願いしてくださり、あ
なたの場合は特別に祈祷を無料で行うことが決まりました。これまでの方は１００万円
とか３００万円を払って祈祷を受けています。これは特例で、今までにないことです。
１００パーセント成功させて５，０００万円以上の当選を保証します。」と言った。Ｂ
が「そんなことが本当に出来るんですか。」と聞くと、Ｕは「通常の祈祷は１５０万円
ですが、結果が出てから当選金で支払っていただければ結構です。もちろん、結果が出
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なかった場合は支払わなくていいですし、志仁礼久の３万円もお返しします。」と言い
切った。その後、Ｕは「ほとんどの人は志仁礼久で効果があるのですが、効果がない人
は『天美己（アマミコ）』を着けてご祈祷を受けた方がいい。」と告げ、新たな開運ブ
レスレットと祈祷の勧誘を始めた。その上、先ほどまで後払いでいいと言っていた支払
についても、「天美己の５０万円は先に支払って欲しい。」と言い出した。Ｂは「お金
がないので払えないし、新しいブレスレットはいりません。」と断ったが、Ｕは「いく
らなら払えますか。」と言って勧誘を続けた。Ｂは、「年金生活でお金がないので払え
ません。」と断ると、Ｕは「１０月は年金出ますよね。」と言い、Ｂが「年金で払って
しまったら生活出来ません。」と再び断っても、「年金を振り込んでも、数日後にはロ
ト６が当たるんですよ。数日我慢すればいいじゃないですか。」と言って年金を全て振
り込むように言うなどして勧誘が続き、Ｂはロト６が当選しなかった場合は最初に支払
った志仁礼久の返金を受けられるのであれば、損をすることはないと思い、「天美己は
いりません。志仁礼久でロト６が当選するよう祈祷してください。」と言い、年金が支
給されたら３０万円を振り込む約束をした。
１０月中旬、Ｂが３０万円を振り込んだところ、同事業者から荷物が届いた。中を開
けると天美己が入っており、驚いたＢはすぐに同事業者に電話をかけ、「天美己はいり
ません。送り返します。志仁礼久のお金と併せて３３万円を返してください。」とＵに
言った。Ｕは、「既に祈祷をしているので、あなた専用の念が入っています。送り返し
ていただいても受け取りません。」と告げ、Ｂが「こんなのいらない。」と言っても、
Ｕは「今まで全ての人が宝くじを当てています。あなたが宝くじを当てて残金を払って
もらえばいいので。」と言ったため、Ｂは仕方なく送り返すのを諦めた。数日後、天美
己と一緒に保証書や契約書が入っていなかったことに気がついたＢは、同事業者に電話
をかけ、
「完全返金保証書が入っていませんでしたが、返金していただけるんですよね。」
と確認したところ、同事業者の従業員Ｔは、「保証書がなくてもこちらに記録がありま
すので、大丈夫ですよ。」と答えた。
数日後、Ｕから、「天美己と祈祷で通常２００万円のところを３０万円では受け付け
られないと事務方からクレームが来てしまいました。あといくらか振り込めますか。」
と電話があった。Ｂが「そんなお金ありません。」と断ったところ、Ｕは、「じゃあや
めますか、来週にはロト６が当たるのに、あなたの都合でやめるのであれば、今まで支
払った３３万円も返金できません。」と言った。Ｂは既に振り込んでしまった年金が返
金されず、このままロト６が当たらなかったら、とても生活していくことが出来る状態
ではなかったため、返金して欲しい一心から、１０万円を振り込み、後日祈祷を受けた。
祈祷終了後、Ｕから電話があり、「祈祷をしても思ったほど金運が伸びなくて、あな
たにはもう一段上の祈祷が必要です。祈祷をすれば来週のロト６は必ず当たります。来
週の抽選に間に合うように今すぐあと２０万円くらい出せませんか。」と新たな勧誘を
受けた。Ｂは、「まだロト６も当たっていませんし、今日では無理です。」と断ったが、
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Ｕは声を荒ららげ、「今すぐ行くんだよ。何グズグズしてるんだ。近所でも友達にでも
頭下げて金集めてこい。」と言った。Ｂは怖くなって１５万円を振り込んだ。
１０月下旬、Ｕから電話があり、「頭に数字が浮かぶようにはなってませんか。」と
聞かれたＢは、「ちっとも浮かんできません。」と答えたところ、Ｕは、「知念先生と
いう金運に非常に強い先生がいます。知念先生にお願いすれば直接当選する数字を教え
ることができます。いくらなら払えますか。」と告げた。Ｂは、「もう信用できません。
消費生活センターに相談に行きます。」と言ってこれ以上の振込みを断ったが、Ｕは「あ
なたの場合は特例でやらせていただいてるんですから。途中でやめたら返金できません。
今までの分も支払ってもらうことになります。」と言った。Ｂは「適当にロト６を買っ
て外れたら、今までのお金を全額返してください。」と言ったところ、Ｕは「適当では
だめです。あなたの頭に浮かんだ数字と、こちらから送った数字が合っていない場合は
返金出来ません。」と言われ、納得できなかったＢが、「そんなことを言わないで、直
接教えてください。」と言ったが、Ｕは「今から数字を教えます。今すぐいくらまでな
ら振り込めますか。」と言った。Ｂは全く数字が頭に浮かんで来なかったので、返金を
受けるためにはお金を振込んで直接数字を聞くしか方法がないと思い、１０万円を振り
込んだ。
振込後、Ｂは同事業者に電話をかけ、入金の報告をしたところ、Ｕから「１０万円で
は直接教えられない。時間切れです。数字を送ります。」と言い、Ｕは直接当選する数
字を教えるのではなく、Ｂの頭に念で送ると説明した。Ｂはこれ以上勧誘されるのは嫌
だと思い、全額返金を諦め、解約したいと申し出ると、Ｕは従業員Ｓに電話を代わった。
Ｓは、「途中でやめる場合は、返金できません。」と言い、Ｂがいくら「話が違う。私
は何度も当たらなかったら返金してくれますよねと確認して、大丈夫ですよと言われま
した。」、「明日にはローンの支払があるので返金してもらわないと困る。」と言って
も取り合わなかった。平行線のまましばらく話をしたところで、Ｓは「全額は返せない
が返金はある。返金出来る金額は明日、電話します。」と約束したが、翌日に同事業者
から返金額についての連絡はなかった。
【アマテルの事例】
平成２４年３月下旬、消費者Ｃは、開運に関する情報が載った雑誌を購入した。雑誌に
は、複数の開運グッズの広告が掲載されていたが、それらの広告の中で唯一、「アマテル」
という事業者の広告だけ「伊邪那岐（イザナギ）」という開運ブレスレットが「期間限定」
で「無料提供」されるという内容であった。そのほか、この広告には、「３日以内に効果
を体感することが出来ます。」、「願望達成保証」、「大金持ちになって理想の人と結婚
したい」などの表示があった。Ｃは、これを読んで、短期間で複数の願望をかなえること
が出来る開運ブレスレットが期間限定で無料でもらえると思った。Ｃは同事業者へ電話を
かけ、綾瀬氏の付き人を名のる同事業者の従業員Ｒに、「まだ無料のブレスレットはあり
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ますか。」と質問したところ、Ｒが「まだ大丈夫ですよ。」と答えたので、Ｃは安心して
申し込むことにした。Ｒに「どのような願望がありますか。」と聞かれたため、Ｃは健康
運や金運、恋愛運に関する願望について答えていると、Ｒから「幸福祈願の鑑定料が１万
５，０００円になります。送料の５００円を合わせて１万５，５００円を振り込んでくだ
さい。」と言われた。雑誌広告には鑑定があることや、鑑定料が発生することは一切書か
れていなかったため、Ｃは少し驚いたが申し込むことにし、Ｒから伊邪那岐が届いたらす
ぐに電話をするよう案内された。
数日後、届いた荷物には、伊邪那岐のほか、高額な商品のパンフレットや幸福祈願書と
いうものなどが入っていた。Ｃは、案内されていたとおりＲに電話をかけ、Ｒから伊邪那
岐の使用方法について説明を受けた。その後、ＣはＲに言われるままに幸福祈願書に必要
事項を記入し、写真を添えて郵送した。同じ日、Ｃはロト６を購入したが外れた。
数日後、電話でＲと話したＣは、伊邪那岐の効果が全くなかったと伝えたところ、Ｒ
は「効果がなかったと先生にお伝えしておきます。鑑定の結果は４月○日の○時にお伝
えしますので、電話をください。」と案内した。
４月上旬、Ｃが鑑定の結果を聞くためかけた電話でＲは、綾瀬氏の鑑定結果だとして、
Ｃの願望がかなう優先順位やオーラの色について一通り説明した後、「Ｃさんは約２０
０万人の中に１人いる６色のオーラを持っています。色は主にピンクからオレンジです。
１番目の金運は宝くじで４月○日から４月○日の間に×××万円から×××万円が当た
ります。」、「２番目の恋愛運は４月末までに医療関係の仕事をしている○○歳から○
○歳、身長が×××センチメートルから×××センチメートルでバストが○カップ、趣
味は料理と散歩という女性に出会います。」、「３番目の健康運は、４月末までに○○
が徐々に改善していきます。」などと具体的な説明をした。これを聞いたＣは、自分に
は特別なオーラがある上、伊邪那岐によって願望が現実になるものだと思って話を聞い
ていたところ、Ｒに「これらは２００万円の『天照（アマテラス）』によって先生が願
いをかなえてくださる。」と告げられ、そこからいきなり天照の勧誘が始まった。Ｃは
ただ鑑定結果を教えてもらうだけのつもりでかけた電話で、いきなり高額な商品を勧め
られ驚いた。Ｃは、「お金がない」と断ったものの、Ｒから執拗に勧誘され、宝くじが
確実に当たるという言葉を信じて３０万円を振り込む約束をし、翌日３０万円をアマテ
ルの口座に振り込んだ。
数日後、天照が届いたが、保証書や契約書などは一切同封されていなかった。Ｃは案
内されたとおり天照が届いたので同事業者へ電話をかけたところ、Ｒから無料の除霊が
受けられると案内され、その日の午後に除霊を行うことになった。
除霊終了予定時間にＣが同事業者に電話をすると、Ｒから「除霊後のオーラの状態が見
たいので、すぐに写真を撮って送ってください。」、「４月○日、○日までに宝くじで×
××万円から×××万円当選する。４月末までに再度×××万円から×××万円の当選が
ある。」とＲに言われた。電話が終った後、Ｃは写真を撮り、同事業者宛てに郵送した。
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その数日後、Ｒから電話があり、「オーラが２つ枯れている。オーラを復活させるため
には、「天幸塩」という清めの塩で玄関の角、一か所に盛塩をすれば家に結界を張ること
ができる。そうすれば自分だけではなく家族全員が守られて運気が上がる。」、「天幸塩
の金額、５０万円のうちの最低でも半分くらいを送ってほしい。」と言われた。Ｃはまだ
宝くじも当たっておらず、天照の残金も支払っていなかったので、
「それは厳しいですね。」
と言ったが、Ｒから「いくらなら払えますか。」、「とりあえず払える金額だけ振り込ん
でもらえれば残金は宝くじが当たってからで構いません。」と何度も言われた。Ｃは、最
終的に宝くじを当てるために必要なのであればと思い、２０万円を振り込む約束をした。
振込後、ＣはＲから電話で天幸塩の使用方法について説明を受けた。
４月中旬、届いた荷物には、塩が一握り入っていただけで、契約書などは一切入ってい
なかった。その後、Ｃは、Ｒに言われたとおり、天幸塩で盛塩を行った後、ロト６を購入
してみたが全く当たらなかったと電話でＲに言ったところ、Ｒは「枯れていた２つのオー
ラのうちの一つは復活したけれど、もう一つは枯れたままの状態。オーラは全部が揃わな
いと効果が出ないので、もう一度盛塩をする必要があります。」と言い、「今回は特別に
天幸塩を無料で提供するので、その代わりに天照の残金のうち、いくらか支払ってくださ
い。」と言った。Ｃは本当にお金がなかったので、「これ以上支払ったら、首をつらなけ
ればならなくなってしまいます。」と断ったが、Ｒは「どれぐらいなら払えますか。」、
「１万円でも２万円でも無理ですか。」と執拗に迫り、このようなやり取りが２０分から
３０分ほど続いた。その後、Ｒは「お金が準備できなければ、これ以上あなたを助けるこ
とはできません。」と冷たく突き放すような口調で言った。Ｃはこれ以上同事業者と契約
することはできないと思い、Ｒに「今まで私が振り込んだお金はどうなるのですか。」と
質問したところ、Ｒは「私はアマテルの社員じゃないので分かりません。」と答えた。Ｃ
が「全額返金して欲しい。」と申し出たところ、Ｒは「アマテルの経理部に言っておきま
す。」と言って電話が終わった。
【ミカエルの事例】
平成２４年９月中旬、消費者Ｄの自宅に「ミカエル」という事業者からダイレクトメー
ルが届いた。中に入っていた広告には「エデン」という開運ブレスレットが紹介されてお
り、「完全無料提供」、「願望達成確率１００％」などと記載され、商品以外の支払につ
いては一切書かれていなかったことから、Ｄは無料で開運効果のあるブレスレットがもら
えるなら欲しいと思った。
Ｄは、広告記載の番号へ電話をし、「ミカエルのＱです。」と名のる同事業者の従業
員Ｑに、「ダイレクトメールを見て電話したのですが、完全無料なんですよね。」と質
問すると、Ｑは「はい、無料です。」と答えた。これを聞いて安心したＤはＱに聞かれ
るままに名前、住所、電話番号のほか、かなえたい願い事として金運アップなどと答え
た。申込みを終えると、Ｑは「Ｄさんは初めてなので登録料が１万８，０００円かかり
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ます。」と言った。Ｄは電話の最初に完全無料であることを確認した上で申し込んだの
で、話が違うと思い、「無料じゃないんですか。」と聞き直したところ、Ｑは「品物は
無料ですが、登録料はかかります。エデンで金運が上がるので、登録料の何十倍の金額
の宝くじが当たりますから、すぐ元が取れます。」と言った。Ｄは、納得がいかなかっ
たが、その日のうちに指定口座にお金を振り込み、その旨電話で伝えると、Ｑから「す
ぐにエデンを発送します。到着したら使い方を説明するので、届いたら電話をください。」
と案内を受けた。
数日後、荷物が届き、中には、エデンのほか「天使が降臨するまでの流れ」と題する
チラシや挨拶文が入っていたが、契約書や納品書は入っていなかった。言われていたと
おりＤは同事業者に電話をかけ、エデンの使い方の説明を受けた後、Ｑから「朝日奈先
生がＤさんと話をしたいとおっしゃっていますので、一週間後ぐらいに電話をします。」
と案内された。
Ｄはエデンを身に着けてから数日後、スクラッチくじ等を買って試してみたが、一つ
も当たらなかった。その後、Ｄは朝日奈氏からの電話を待ったがかかって来なかったた
め、１０月上旬、同事業者へ電話をかけたが、取り次いでもらえなかった。さらに二週
間後、Ｄが再び電話をかけたところ、Ｑも朝日奈氏も不在で、朝日奈氏の弟子を名のる
同事業者の従業員Ｐと話をすることになった。Ｄがエデンを身に着けてもスクラッチく
じが当たらなかったと伝えたところ、Ｐは「Ｄさんの場合は悪いものがついているので、
今のままだと開運するのがいつになるのか分からない。」と言い、「今ついているもの
を浄化するにはロウソクを燃やしてください。」、「ロウソクを燃やして浄化すれば、
Ｄさんの場合は宝くじでもロト６でも１，５００万円以上すぐに当たります。」と言っ
た。Ｄは自宅にあるロウソクを燃やすだけでいいと思っていたが、Ｐが「ロウソクは特
別に先生の念がこもったものでなければいけない。ラファエルという１００万円のロウ
ソクが必要。」と付け加えた。Ｄは、Ｐの話がエデンによって金運がアップするアドバ
イスだと思って聞いていたため、突然１００万円もするロウソクを勧められるとは思っ
てもみなかった。Ｄは、「１００万円なんか無理です。」と断ったが、Ｐは購入するよ
う続け、「私も先生に相談してみます。Ｄさんも友達に相談してみて都合がついたら電
話をください。」と言った。
Ｐとの電話の後、Ｄはしばらく悩んでから同事業者に電話をかけ、「１００万円は払
えません。」とＰに伝えたところ、「じゃあ、いくらなら用意できますか。」と聞かれ
た。Ｄが断られても仕方ないと思いながらも「１０万円だったらなんとかなります。」
と答えると、Ｐは「ではすぐに振り込んでください。そうすれば今週中に宝くじが当た
ってお金が入ってきます。」と言った。Ｄは驚いて思わず「１０万円でいいんですか。」
と聞き返したところ、Ｐは「大丈夫です。僕が先生を説得します。」と言ったため、Ｄ
は「それでいいんですね。」と念を押し、その日のうちに１０万円を振り込み、その旨
Ｑに電話で伝えた。エデンは一両日中に届くとのことであった。
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振り込みの翌日、ロウソクが届かなかったため、Ｄは同事業者に電話をかけ、荷物が
届かないと申し出たが、「昨日間違いなく送っています。」と案内された。翌々日にな
っても荷物は届かず、Ｄが何度問い合わせても「荷物の伝票番号を調べています。」と
案内されるばかりであった。その日の夕方、同事業者の従業員Ｑから電話があり、「調
べて土曜日に電話をします。」と言われたため、Ｄは翌日まで連絡を待つことにした。
しかし、いくら待っても連絡が来なかったため、Ｄから電話をしたが、何度かけても数
回コールした後、電話が勝手に切れてしまい、一向につながらなかった。
Ｄは既にお金を振り込んでしまっていることから、このままロウソクが届かないので
はないかと不安になったので解約することに決め、１０月下旬、クーリング・オフ通知
を作成し、特定記録郵便で投函した。しかし、３か月以上経過してもロウソクが届くこ
とも、返金の連絡もなかった。
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別添２
別添３
別添４

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