リカちゃん遊びと女性の価値観 - Info Shako

リカちゃん遊びと女性の価値観
200610975
大見怜加
社会経済システム専攻
指導教官:石井健一
目次
1. はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
1-1.研究の背景
1-2.人形遊びとジェンダーに関する先行研究
1-3.研究の目的
1-4.仮説の設定
2. 方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
2-1.POS データによる購買パターンの分類
2-2.アンケートの調査方法について
3.分析結果、考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
3-1.リカちゃんでの着せ替え遊びと流行への関心に関する仮説の検証
3-2.リカちゃんの人形保有数と対人関係の積極性に関する仮説の検証
3-3.人形遊びとファッション、メイクへの関心に関する仮説の検証
4.まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
4-1.結論
4-2.本研究の問題点と今後の課題
参考文献
謝辞
付録
-2-
1.はじめに
1-1.研究の背景
これから社会に出る私たちは、女性として社会で何を求められ、女性として何ができる
のか。「女性の幸せ」という言葉をよく聞く機会もあるが、「女性の幸せ」とはいったい何
なのか。幸せは個人の価値観によって決まるものであり、女性と一括りにしていいのだろ
うか。そもそも、価値観とはどのようなものなのか。どうやって形成されていくものなの
だろうか。このような疑問から、女性の価値観とは何か、どう形成されていくのかを研究
したいと考えた。また、今回の卒業研究では「リカちゃん」を含む POS データの利用が可
能になった。
「リカちゃん」の発売は1967年であり、まさに女性解放運動の影響として
ミニスカートで登場した着せ替え人形である。人形遊びから形成される女性の価値観もあ
るのだろうか、という疑問から、人形遊びに関係すると考えられるファッション・メイク・
対人関係について、女性の価値観を研究したいと考えた。
まず、「リカちゃん」人形とはいったいどのような人形なのか、説明を入れたい。
(1)「リカちゃん」人形発売の概要
初代「リカちゃん」人形は、1967(昭和42)年、タカラ(現タカラトミー)から発
売された着せ替え人形。
その当時売られていた着せ替え人形には、「バービー」(米マテル社)
、「タミー」(米アイ
デアル社)、「スカーレットちゃん」(中嶋製作所)があり、どれも西洋人の顔立ちで、身長
約30センチと大柄だった。一方で「リカちゃん」は、日本人のルックスをしており、身長
21センチの5頭身で子どもの手にすっぽりと収まる大きさだった。発売からすぐに、「リ
カちゃん」は爆発的な人気となり、特に小学校5、6年生に受け入れられた。その後、19
72年、1982年とモデルチェンジを重ね、現在は1987年に発売された4代目で、
世代を超えて愛される着せ替え人形となっている。現在のターゲットは、4~6歳の幼児
が中心である。また、「リカちゃん」にはプロフィールがあり、ストーリー性を備えた人形
でもある。家族や友人の人形がいて、ドレス、小物、ハウス、家具、お店などのグッズが
あり、一人でも、複数でも、ストーリーを持った「ごっこ遊び」ができるようになっている。
(小島
2009,フリー百科事典ウィキペディア)
(2)「リカちゃん」の販売
1967年の発売以来、累計販売数は5300万体(2007年4月)。ピーク時には年間
200万体・約50億円を販売したが、現在は年間100万体・20億円程度である。
また、企業や団体とのタイアップ商品や、期間限定商品を出すなどして、幼児だけでは
なく、大人のファンやコレクターへの商品展開も行っている。
(IT media News 2007)
(3)「リカちゃん」の位置づけ
「人形遊びを通じて、女の子の情緒性、社会性そして、芸術性を育む」というのが「リカちゃ
ん」の世界観である。そして発売から40周年以上経った現在でも、「リカちゃん」は女の子
の憧れとして君臨し続けている。これほどまでに、世代を超えて女の子から支持され続け
るのはどうしてなのだろうか。(リカちゃん 夢とあこがれの40年展
-3-
2007)
1-2.人形遊びとジェンダーに関する先行研究
(1)人形遊びについての先行研究
「リカちゃん」人形が「バービー」に代わり台頭したことについて増淵(1992)は、
「リカちゃん人形は、母子関係中心の人間関係であるがゆえに、日本の少女たちから絶大な
支持を得、バービー人形は、GF・BF というパートナー関係中心の人間関係に基づくがゆ
えに、アメリカの少女たちから支持されている。」としている。また、「リカちゃん」を「日
本の少女たちの共通項であり、かわいい分身像」と言い、それこそが年間100万体売れ続
けている理由だとしている。さらに、「リカちゃん」は、「女の子の夢を常に現実から一歩す
すみながら提供してきた。それがある意味で、成長した女性の生活感覚に強く影響してい
るのではないか」とも言っている。(増淵
1992)
また、「リカちゃん」の服について尾塚(1998)は、「女の子が永遠に持っている夢
みたいなものをドレスの中で実現」していると言い、「リカちゃん」の服を選ぶ子どもにつ
いては、「子供は初めて色やデザインを選び、そこで感性や感受性が刺激されていくわけで
す。リカちゃんにはそういう役割があるのではないか」と述べている。(尾塚 1998)
同じく着せ替え人形である「バービー」についてはフィンケルシュタイン(1998)
が、「バービー人形が少女たちに美容や洋服を教育することで、都市生活の条件としてのお
しゃれを受容するように彼女たちを訓致することに一役買っている。
(インゲボルグ・オシ
ッケイ)」という広告戦略から、バービー人形がファッションは女性に自明のことだという
権力によって支配される領域を象徴していると言っている。また、流行による自己監視の
規範は現代都市の特徴であるとも言っている。
(フィンケルシュタイン
1998)
(2)ジェンダーについての先行研究
ジェンダーとは何か。若桑(2003)は、「動物学的な性差をセックスと言い、社会的・
制度的に形成された性差をジェンダーと言う」と述べている。(若桑 2003)
このジェンダーの形成について、青野(1999)がこのように述べている。「ジェンダ
ー化は、周りからの異なった扱われ方や子ども自身による観察という過程を経て実現され
ると考える。」また、「行動を観察しまねる」ことによって、「子どもはその性別に応じた行
動や考え方を身に付ける。」のだと言っている。
(青野
1999)
フランスの社会学者ロジェ・カイヨワの論を借りると、この観察・まねるという行為こ
そが模倣遊び、つまり人形遊び・ごっこ遊びの基本的部分ということになる。(仙田
19
95)人形遊び・ごっこ遊びは人形に自己を投影することにより、他者の役割取得を行っ
ている。他人との交渉によって色々な他者の役割取得が行われ、自我が形成されていく。
自我には、「自分自身の思うこと、やりたいことを存分に主張してやまない『行動主体とし
ての自我』と、他人から自分がどう見えるかという自己反省の『客体としての自我』」の二
つの面があるという。しかも後者の自我は、他人との交渉なくして育まれないのだそうだ。
(磯貝
2000)
また、若桑(2003)によると、「服装と化粧こそは、ジェンダーをつくりあげてきた
代表的なものである。」そうだ。(若桑
2003)これについては神山(1999)も、
ジェンダーは「被服のシンボリックな特徴によって表示されてきた」、「化粧は顕著な特徴を
表すシンボル」であると述べ、「女子は被服や外見を強調し、他者からの承認にいっそう関
心をはらう」という。(神山
1999)さらに、化粧には、積極的に自己主張するための
先端的なものと、対人的な調和や配慮を考えた抑制的なものがあるという。そのどちらも
承認欲求の期待の表れで、化粧によって印象の操作をしているという。(神山 1996)
-4-
1-3.研究の目的
先行研究より、人形遊びやごっこ遊びの影響は、成長した女性の価値観に影響を与える
ことがわかっている。また、女性というジェンダーは、被服行動や化粧行動に顕著に表れ
ると考えられている。
本研究では、女性は幼い頃の人形遊びによって、ファッションやメイクに対する価値観
は形成されるのか、その価値観はどのような傾向を持つのかを明らかにする。この研究で
は、「リカちゃん」遊びや人形遊びをしたかどうかで、女性のファッション、メイク、対人
関係の考え方に、どのような違いをもたらすかを分析する。
1-4.仮説の設定
仮説1.「リカちゃんで着せ替え遊びをしていた女性は、流行への関心が高い。」
同じ着せ替え人形である「バービー」は、少女たちが流行を意識するように広告戦略が
行われている。「リカちゃん」の着せ替え遊びで育った日本の少女たちも、「リカちゃん」
の服を選ぶことによって幼い頃から感性や感受性が刺激されていく。そこからファッショ
ンに興味を持ち、流行にも関心をもつようになるのではないかと考える。
仮説2.「リカちゃんの人形保有数が多い人ほど、人と一緒にいることを好む。」
たくさんの人形で遊ぶことで、様々な他者の役割取得を行う。友人といることで、自ら
の役割取得ができるため、人形をたくさん保有していた人ほど、友人と一緒にいることを
好むのではないだろうか。
仮説3.「人形遊びをしていた女性は、ファッションにおいて、人からどう見られるかに
関心がある。
」
女性は、ファッションにおいて、他者からの承認にいっそう関心を払う。人形遊びで女
子というジェンダーをより強く受容してきた女性には、承認欲求の傾向が強いのではない
かと考える。
仮説4.「人形遊びをしていた女性は、メイクの利用度が高い。」
メイクには自尊心を維持し、対人関係の円滑さを図るための印象操作の役割がある。ま
た、メイクは女性特有のものであることから、人形遊びで女子というジェンダーをより強
く受容してきた女性は、女性特有のメイクを積極的に利用して、自己意識を高めると共に、
印象操作をおこなっているのではないかと考える。
-5-
2.方法
まず、POS データより実際の「リカちゃん」の購買パターンを調べ、仮説1と仮説2に関
係する、人形遊びと着せ替え遊びという遊び方をしているのかどうかを調べる。その後、
アンケート調査を行い、女子大学生がリカちゃん遊びや人形遊びをしていたかどうかと価
値観の関係性を調べる。
2-1.POS データによる購買パターンの分類
POS データから、現在実際に買われている状況を調べ、因子分析によって「リカちゃん」
にどのような遊び方のパターンがあるのかを調べる。表 2-1-1 は、POS の購買データから
因子分析をしたものである。
表 2-1-1
POS データによる購買パターンの因子分析(因子負荷量)
1
2
3
4
-0.108
0.477
-0.487
0.405
友達
0.463
0.041
0.017
-0.597
家族
0.730
-0.112
-0.050
0.269
カジュアル服
0.014
0.490
0.365
0.124
パーティー服
0.043
0.585
0.257
0.158
お姫さま服
0.022
0.403
0.156
-0.501
ウェディング服
-0.024
0.471
0.064
-0.075
リカ以外の服
0.617
-0.027
0.273
0.349
ファッション小物
-0.077
-0.193
0.731
0.104
ハウスやショップ
0.525
0.163
-0.293
-0.158
リカちゃん人形
主成分分析
購買パターンとして、4つの因子が出た。一つ目は、友達の人形・家族の人形・リカちゃ
ん用以外の服・ハウスやショップといった、人形中心のパターン。二つ目は、リカちゃん
人形・カジュアル服・パーティー服・お姫さま服・ウェディング服といった、リカちゃん
での着せ替えパターン。三つ目はファッション小物のみ。四つ目はリカちゃん人形のみ、
である。このことから、主な購買パターンとして、一つ目の人形中心のパターンと、二つ
目の着せ替え中心のパターンに分けることが可能であると考えられる。人形中心のパター
ンは、リカちゃん以外の人形を買っていることから、リカちゃん人形をすでに持っている
人が、人形遊びをするために友達や家族の人形を買ったと考えられる。そのため、リカち
ゃん用以外の服も合わせて買っている。着せ替え中心のパターンは、リカちゃんをまだ持
っていない人か、違うタイプのリカちゃんを買った人かどうかはわからないが、着せ替え
遊びのための購買と考えることが出来る。
この分析から、「リカちゃん」での遊び方として、人形遊びと着せ替え遊びの2パターン
に分けることができる、という裏付けができた。実際の購買パターンと、アンケート調査
から、この二つの遊び方をした女性がそれぞれ、どのような価値観を持つようになるのか
を測定していく。
-6-
2-2.アンケート調査の方法について
(1)アンケート用紙の構成
アンケート用紙作成にあたって、三つの大きな質問項目を作った。一つ目は、回答者自
身について。兄弟・姉妹構成や、遊んでいた環境、どのような遊びをしていたかを質問し
た。二つ目は、「リカちゃん」について。人形遊びをしていたかどうかと、「リカちゃん」で
遊んでいたかどうか。遊んでいた人には、人形と服をどれくらい保有していたかを聞いた。
最後は、回答者の価値観に関係する項目を、ファッションについて、メイクについて、対
人関係についての三つに分けて5点法で回答してもらった。「とても当てはまる」を5点、
「どちらかといえば当てはまる」を4点、「どちらともいえない」を3点、「どちらかとい
えば当てはまらない」を2点、「全く当てはまらない」 を1点とした。
アンケート用紙は、付録資料として載せた。
(2)調査方法
女性の価値観形成を調べたかったので、対象者を女性に絞り、筑波大学の1~4年生に
無作為でアンケート用紙を配った。アンケートの回収率と、回答者の人数構成はそれぞれ
表 2-2-1、表 2-2-2、表 2-2-3、表 2-2-4 にある通りである。
表 2-2-1 アンケート回収率
アンケート配布数
90
回収数
83
回収率
92%
有効回答数
83
表 2-2-2 学年
表 2-2-3 学群
表 2-2-4 年齢
1 年生
3
医学専門
看護・医療科
44
19 歳
5
2 年生
9
第一
人文
1
20 歳
11
3 年生
22
第二(人文文化)
比較文化
13
21 歳
26
4 年生
49
第二(生命環境)
生物資源
15
22 歳
30
計
83
第二
人間(心理)
3
23 歳
8
第三(理工)
社会工
6
24 歳
1
社会国際
国際総合
1
28 歳
1
83
31 歳
1
計
83
計
平均
21.5
(3)アンケート結果の処理
まず、人形遊びをしていたかどうかについて、遊んでいた群と遊ばなかった群に分けた。
「1.よく遊んでいた」「2.遊んでいた」と答えた人をグループ1・遊んだ群に、「3.あま
り遊ばなかった」「4.遊ばなかった」「5.覚えていない」と答えた人をグループ2・遊ばな
かった群とした。回答者の人数構成は表 2-2-5 に示した。なお、「5.覚えていない」と答え
た人をグループ2・遊ばなかった群に入れたのは、回答者が一人であったことと、記憶に
残るほど遊んでいなかったため覚えていないと回答したのだろうと考えたためである。
-7-
表 2-2-5 人形遊びをしていたかどうかの分類
人数
グループ1
グループ2
割合
1.よく遊んでいた
23
28%
2.遊んでいた
32
39%
3.あまり遊ばなかった
17
20%
4.遊ばなかった
10
12%
5.覚えていない
1
1%
計
83
100%
また、新たな変数として、「リカちゃん」人形の保有数と服の保有数で変数を作った。人
形の保有数は、持っている人形に丸を付けてもらい、どの人形かに関係なく全てを合計し
たもので作った。服の保有数は、カジュアル服・ドレス・ショップ店員の服の保有数に関
する回答の中間値をそれぞれとって、合計した。カジュアル服は、「1.0着」が0着、「2.
1~5着」が3着、「3.6~10着」が8着、「4.11着以上」は何着かわからないので1
1着、とした。ドレスとショップ店員の服については、「1.0着」が0着、「2.1~3着」
が2着、「3.4着以上」が4着、とした。
さらに、女性の価値観を測定するため、ファッションの項目では3つ、メイクの項目で
は1つ、対人関係の項目でも1つ、変数を作った。これは永野(1992)の「被服行動の
4つの次元を構成する項目」を参考に、信頼性分析によってα係数を求めて分類した。その
結果、ファッションでは、流行性次元(α=0.762)、適切性次元(α=0.703)、経済性次
元(α=0.525)が作られた。流行性次元とは、流行への関心度を測る次元。適切性次元と
は、周囲の目を気にしているかや、どのように見られたいかといった自己意識の次元。経
済性次元とは、服を買う時に安いものを選んだり、長持ちするかどうかを重視するといっ
た、経済面を考慮しているかどうかの次元である。経済性次元のα係数は低いが、ファッ
ションには欠かせない要素だと考えたため入れた。また、メイクの項目で作られたのはメ
イク性次元(α=0.917)である。これは、メイクに好意的かどうかや、活用しているかど
うかといった、メイクへの積極性を測るものである。メイクをする動機や目的は、自分の
見られ方や見え方を管理して印象を操作する、自己意識のためのものなので、積極的かど
うかということをメイクでの指標とした。そして、対人関係では外向性次元(α=0.710)
を作った。これは、友人と過ごすことが好きかどうかや、どんどん友人を増やしていきた
いか、といった対人関係への積極性を測る内容が含まれている。各次元の詳しい質問項目
を表 2-2-6 に載せた。
各質問について5点法で回答してもらい、その得点を次元ごとに合計し、回答者の得点
とした。そのため、各次元の傾向が強い人ほど、得点が高くなっている。
分析にはSPSSを使用し、因子分析と相関係数、t 検定を用いて仮説の検定を行った。
-8-
表 2-2-6 女性の価値観の5つの次元を構成する質問項目
流行性次元
適切性次元
経済性次元
メイク性次元
外向性次元
a.
最新のファッションを着るように心がける
b.
いまどのようなファッションが流行っているか知っている
c.
個性的に見せるために流行の服を着る
d.
ファッション雑誌をよく読む
e.
最新のファッションを知るために多くの店を見て回る
f.
異性の目を意識して服を選ぶ
g.
TPO に合ったファッションを心がける
h.
人が「場違い」なファッションだと気になる
i.
周りの人の目にどう映るかを意識する
j.
ファッションは印象を左右すると思う
k.
不謹慎だと思われる格好はしたくない
s.
パンツよりスカートが好き
t.
フェミニンな服が好き
l.
丈夫で長持ちする服がいい
m.
バーゲンセールを利用する
p.
実用性を重視して買う
q.
安さを重視して買う
c.
常にメイクの研究をしている
d.
流行の色を取り入れている
f.
メイクをするのが好き
i.
TPO に合ったメイクをしている
j.
メイクをすると表情がいきいきとする
k.
メイクで欠点をカバーしている
l.
メイクで自分の魅力が増すと思う
m.
メイクで生活にけじめがつく
n.
メイクをすると積極的になる
o.
メイクをすると落ち着く
p.
メイクをすると気分が高まる
q.
メイクをすると自信が出る
r.
メイクをすると満足感が得られる
s.
メイクで華やかに見られたい
t.
メイクでセクシーに見られたい
u.
メイクで知的に見られたい
a.
友人といるのが好き
b.
休日は友人と過ごすことが多い
c.
よりたくさんの人と出会いたい
e.
友人と、ランチや食事をするのが好き
g.
買い物は友人と行く
j.
友人の数は多いと思う
-9-
3.分析結果、考察
3-1.リカちゃんでの着せ替え遊びと流行への関心に関する仮説の検証
(1)仮説1の結果
仮説1「リカちゃんで着せ替え遊びをしていた女性は、流行への関心が高い。」
この仮説を検証するために、リカちゃん遊びをしていた人のうち、カジュアル服・ドレ
ス・ショップ店員の服をそれぞれどのくらい持っていたかアンケート調査によって調べた。
(表 3-1-1)
表 3-1-1 リカちゃん遊びをしていた人のうち、服の保有数と割合
a.0着
人数
b.1~5着
割合
人数
c.6~10着
割合
人数
d.11着以上
割合
人数
割合
カジュアル服
4
9%
30
70%
6
14%
2
5%
ドレス
9
21%
28
65%
5
12%
0
0%
37
86%
5
12%
0
0%
0
0%
ショップ店員
リカちゃん人形で遊んでいた人のうち、カジュアル服を持っていた人は 43 人中 38 人、
ドレスを持っていたのは 33 人、ショップ店員の服を持っていた人は5人だった。
そこから、リカちゃん遊びをしていた人が持っていた服の数と、女性の価値観の5つの
次元との相関係数を調べた。仮説1を検証するのには、流行性次元を見る。(表 3-1-2)
表 3-1-2 服の保有数と5つの次元の相関係数(リカちゃん遊びの経験者)
カジュアル服
ドレス
ショップ店員の服
服の総保有数
流行性次元
0.212
-0.123
-0.018
0.119
適切性次元
0.373(*)
-0.650
-0.210
0.227
経済性次元
-0.236
-0.140
-0.005
-0.232
メイク性次元
0.287
-0.002
-0.202
0.183
0.504(**)
0.431(**)
0.075
0.552(*)
外向性次元
(N=42)
(*)相関係数は5%水準で有意
(**)相関係数は1%水準で有意
流行性次元の相関係数は、どれも有意にならなかった。カジュアル服・ドレス・ショッ
プ店員の服の保有数と流行には相関関係があるとは言えなかった。しかし、カジュアル服
の保有数と適切性次元では1%水準、カジュアル服保有数と外向性次元、ドレス保有数と
外向性次元では5%水準で有意という結果を得られた。
また、カジュアル服、ドレス、ショップ店員の服の総保有数で相関係数を調べるために、
それぞれの回答の中間値を使用し、総保有数と5つの価値観との相関係数を出した。その
結果、服の総保有数でも、流行性次元との相関は見られなかった。しかし、服の総保有数
と外向性次元の相関係数は5%水準で有意という結果を得た。
(2)仮説1の考察
リカちゃんで着せ替え遊びをしていた女性は、流行への関心が高い、という仮説は支持
されなかった。そこで、リカちゃん遊びの頻度にかかわらず、服の保有数と5つの価値観
- 10 -
次元との相関を調べた。
(表 3-1-3)
表 3-1-3 服の保有数と5つの次元の相関係数(全回答者)
カジュアル服
ドレス
ショップ店員の服
服の総保有数
流行性次元
0.224(*)
0.149
0.149
0.202
適切性次元
0.316(*)
0.242(*)
0.184
0.291(*)
経済性次元
0.035
0.060
0.092
-0.017
0.293(**)
0.246(*)
0.191
0.263(*)
0.127
0.117
0.020
0.230(*)
メイク性次元
外向性次元
(N=83)
(*)相関係数は5%水準で有意
(**)相関係数は1%水準で有意
その結果、カジュアル服の保有数と流行性次元の相関係数は5%水準で有意であるとい
う結果が得られた。この中には、リカちゃん人形以外で着せ替え遊びを行った人も含まれ
ている。つまり、リカちゃん人形で着せ替え遊びを行った女性が、流行への関心が高いと
は言えない。しかし、身近に着せ替え人形の服があった人ほど、流行への関心が高いと言
える。これは、幼い頃から自分で服を選択する機会が多かった人ほど、流行にも関心を持
つようになるのではないだろうか。また、カジュアル服・ドレス・服の総保有数では、適
切性次元・メイク性次元の相関係数がそれぞれ有意になっている。(リカちゃん遊びをして
いた中では適切性次元のみ。)適切性次元とメイク性次元にはどちらも、人からこう見られ
たいという自己意識が働いている。幼い頃から着せ替えの服が身近にあり、人形に自己を
投影して遊んだ人ほど、ファッションやメイクが人に与える印象の効果を知っているので
はないかと考える。だからこそ、周囲に配慮したり、印象を変えるようにファッションや
メイクを積極的に活用したりしているのではないだろうか。
さらに注目したいのは、外向性次元との相関係数である。リカちゃん遊びをしていた中
ではカジュアル服・ドレス・服の総保有数と、遊びの頻度にかかわらない中では服の総保
有数と、それぞれ有意になっている。外向性次元は、友人と一緒にいる時間を重視し、よ
り多くの人と知り合いたいというような質問項目が含まれた次元である。人形に色々な洋
服を着せ、さまざまな他者の役割を演じさせて遊んできた女性ほど、実生活の中でも、さ
まざまな人と接し、友人の中に色々な役割を求める傾向があるのではないだろうかと考え
る。
(3)服の色との関係
リカちゃんで着せ替え遊びをしていたかどうかで、流行への関心度に違いは現れなかっ
た。それでは、ファッションのどの部分に違いが現れるのだろうか。リカちゃん人形の服
で特徴的なのは、お姫様・お嬢様のような女の子の憧れを現実にしたデザインと、ピンク
を中心としたいわゆる女の子色である。POS データから得られた服の色ごとの商品の販売
個数と、売り上げ個数をもとに、販売されている服の色と実際に買われている服の色の個
数を比較してみた。(表 3-1-4)
- 11 -
表 3-1-4
POS データによるリカちゃんの服の色ごとの販売量
(1)POS データに
全商品における
ある商品個数
(1)の%
(2)販売個数
全商品における(2)
1商品あたりの平
の%
均販売個数
赤
5
10.6%
56
6.5%
11.2
ピンク
15
31.9%
328
38.3%
21.9
ブルー
10
21.3%
165
19.3%
16.5
紫
2
4.3%
38
4.4%
19.0
黄・オレンジ
5
10.6%
100
11.7%
20.0
黒・グレー
4
8.5%
54
6.3%
13.5
白
5
10.6%
86
10.0%
17.2
複数のセット
1
2.1%
30
3.5%
30.0
47
100.0%
857
100.0%
149.3
現在販売されているリカちゃんの服に、緑を基調としたものはない。POS データから得
られた人気の色(全商品における販売個数の%)と、販売されている服の色の割合(全商
品における商品個数の%)が対応していることからも、人気のある色を調査して、リカち
ゃん人形の服の色の割合を決定しているのだろうということが伺える。幼い女の子たちに
とって緑は男の子の色であり、自己を投影して遊ぶのに必要な色はピンクなのだろう。
次の表 3-1-5 は、リカちゃん人形で遊んだ人と、遊ばなかった人にファッションで好きな
色を複数選んでもらった結果である。さらに POS データの売り上げからリカちゃんの服で
人気の色と、遊んだ人・遊ばなかった人の選んだ好きな色の順位を表 3-1-6 に示した。
表 3-1-5 リカちゃん遊びの経験と色の選好の関係
赤
ピンク
青
紫
黄
オレンジ
人数
割合
人数
割合
人数
割合
人数
割合
人数
割合
人数
割合
遊んだ
6
14%
12
28%
5
12%
10
23%
2
5%
2
5%
遊ばなかった
4
10%
5
13%
11
28%
7
18%
3
8%
5
13%
黒
グレー
白
緑
シャイニー
人数
割合
人数
割合
人数
割合
人数
割合
人数
割合
遊んだ
37
86%
24
56%
25
58%
4
9%
1
2%
遊ばなかった
30
75%
23
58%
22
55%
9
23%
3
8%
表 3-1-6 POS データから得た服の人気色とリカちゃん遊びの経験者・非経験者の選好色順位
順位
POS データの人気色
経験者の選好色
非経験者の選好色
1
ピンク
黒・グレー
黒・グレー
2
青
白
白
3
黄・オレンジ
ピンク
青
4
白
紫
緑
5
赤
赤
黄・オレンジ
6
黒・グレー
青
紫
7
紫
黄・オレンジ
ピンク
緑
赤
8
- 12 -
リカちゃんの着せ替えで遊んだ人も遊ばなかったも、黒・グレー・白を好む人が多い。
やはりコーディネートがしやすい色というのが大きな選好理由ではないだろうか。
ここで注目したいのは、ピンク・青・緑の選好度である。着せ替えで遊んだ人は好きな
色の3位にピンクがあるにもかかわらず、遊ばなかった人は青・緑が高く、女の子色のイ
メージが高いオレンジ・ピンク・赤が下位にきている。その中でも特にピンクの選好順位
に差があったので、遊んだかどうかでピンクの選好度に有意差が出るのかどうかを検定し
たところ、10%水準で有意という結果が得られた。(χ2=3.146、d.f.=1、P=0.065)したが
って、統計的に有意とは言い切れないが、着せ替えで遊んだ人には大学生になった今でも
ピンクを好む傾向があると言える。
また、POS データで得られた選好順位と、着せ替えで遊んだ人、遊ばなかった人のそれ
ぞれの選好順位には相関関係が見られるのかどうかを検定した。順位相関を求めたところ、
POS データと遊んだ人では 0.071、POS データと遊ばなかった人とでは-0.143 の相関係数
が得られた。したがって、POS データの選好順位と相関関係はみられなかったが、遊んだ
人では正の相関係数、遊ばなかった人では負の相関係数であったことから、遊んだ人の方
が、より POS データの選好順位に近いということが言える。
そして、リカちゃんの服では青も2番目に多いが、そのほとんどが水色のような淡いパ
ステル系の青である。青は男の子色のイメージが強いが、水色に近い青は、女の子にも受
け入れられやすい色だと考える。リカちゃんで着せ替え遊びをしていた人は、いわゆる女
の子色が身近にあった。それゆえに、着せ替えで遊んでいた人は遊ばなかった人に比べて
自分のファッションにもピンクや赤を取り入れやすくなると考える。反対に、リカちゃん
で着せ替え遊びをしてこなかった人は、女の子色・男の子色をファッションで意識する機
会が比較的少なかった。そのため、ピンクや赤を服の色として好きな色に挙げる人が少な
かったのではないだろうか。そして、青や緑といった深い色やより黒に近い色を好む傾向
があると考えられる。
(4)仮説1の結論
仮説1「リカちゃんで着せ替え遊びをしていた女性は、流行への関心が高い。」の分析結
果は、着せ替えで遊んでいたからといって、流行への関心度が高くなるとは言えなかった。
しかし、身近に着せ替えの服が多くあった人ほど、流行に関心があると言えた。さらに、
着せ替えで人形にさまざまな役割を演じさせてきた人は、たくさんの友人を作りたいと思
う傾向があり、ファッションやメイクを積極的に活用する傾向があるということが言えた。
また、リカちゃんの着せ替え遊びを通して、ピンクや赤といった女の子色をより身近に
感じるようになる。そのため、着せ替え遊びで使用していた服の色を、成長してからも自
らのファッションに取り入れる傾向があることがわかった。
着せ替え遊びが流行への価値観を形成する要因になることは言えなかったが、着せ替え
遊びが、女性のファッションやメイク、対人関係に対して傾向として影響を与える一因に
なっているということが言えた。
- 13 -
3-2.リカちゃんの人形保有数と対人関係の積極性に関する仮説の検証
(1)仮説2の結果
次に、仮説2「リカちゃんの人形保有数が多い人ほど、人と一緒にいることを好む。」の
検証を行う。リカちゃん遊びをしていた中で、人形保有数と、5つの価値観次元との相関
係数を見た。仮説2の検証で使用するのは、外向性次元とリカちゃん遊び経験者の相関係
数である。(表 3-2-1)
表 3-2-1 人形保有数と5つの次元の相関係数
経験者
N
全回答者
42
83
流行性次元
0.082
0.158
適切性次元
-0.050
0.149
経済性次元
-0.164
-0.012
メイク性次元
-0.136
0.117
外向性次元
0.030
0.015
リカちゃん遊びをしていた中で、人形の保有数と外向性次元には相関関係が見られなか
った。ゆえに、リカちゃんの人形保有数が多い人ほど、人と一緒にいることを好むとは言
えなかった。また、その他の次元にも有意な結果は得られなかった。リカちゃんの人形保
有数がファッションやメイク、対人関係に与える影響はないと考えられる。
そこで、リカちゃん遊びの頻度にかかわらず、人形の保有数と相関は見られるのかどう
かを調べた。全回答者と5つの価値観次元との相関係数を見ると、どの次元においても有
意な結果が得られなかった。したがって、リカちゃん遊びの頻度にかかわらず、人形の保
有数と、ファッション、メイク、対人関係に対する女性の価値観には関係がないと言える。
ここで、アンケートでリカちゃん遊びをした人に人形の保有状況を答えてもらったとこ
ろ、表 3-2-2 のような結果を得た。
表 3-2-2 人形の保有パターン
人数
リカ
22
リカ、いづみ
5
リカ、ミキ、マキ
3
リカ、いづみ、ミキ、マキ
2
ママ
1
リカ、イサム
1
リカ、マキ
1
リカ、三つ子
1
リカ、いづみ、ママ
1
リカ、マキ、三つ子
1
リカ、ミキ、マキ、三つ子
1
リカ、ミキ、マキ、パパ
1
全部
1
- 14 -
このアンケート結果によると、「リカちゃん」一体しか持っていなかった人が全体の 54%を
占めた。「ママ」しか持っていない人もいたが、この人は「ジェニーちゃん」(タカラトミー)
を保有していた。つまり、POS データによると人形遊びと着せ替え遊びの二つに購買パタ
ーンが区分できるほど人形は併売されているが、アンケート回答者には二体以上人形を保
有している人が、「リカちゃん」保有者の 46%、全体では 23%しかいなかった。人形を複数
保有している人が少ないということがわかる。
(2)仮説2の考察
仮説2「リカちゃんの人形保有数が多い人ほど、人と一緒にいることを好む。
」の分析結
果で、この仮説は支持されなかった。リカちゃんで人形遊びをしていたからといって、そ
の人が友人と一緒にいたり、より多くの人と出会いたいという考えとつながるとは言い切
れないということが言える。また、人形遊びをしていたかどうかにかかわらず、人形の保
有数によって外向性次元に有意が表れることはなかった。
アンケートによると、複数の人形を持っていた人はリカちゃん遊びをしていた人の内 19
人で、46%だった。その中でも「お友達」の人形を持っていたのは9人で、22%だった。現
在発売されている人形の種類では、
「リカちゃん」だけで 19 種類、
「お友達」で2種類、
「ボ
ーイフレンド」で1種類ある。家族の数は今の大学生が遊んでいた頃と変わらないが、現
在は「リカちゃん」の友達以外でも、「幼稚園の先生」や「幼稚園のお友達」がいて、人形
の種類が増えている。それゆえに、POS データでは複数の人形を保有している購買パター
ンが見られたにもかかわらず、大学生へのアンケートでは人形を複数保有していた人が少
なかった。また、アンケートによる人形の保有パターンから、人形遊びの中でも、「お友達」
での遊びと、「家族」での遊びといった種類があると考えられた。この2種類に分類した時、
母集団が少ないため、人形の保有数と遊び方や外向性次元に相関が見られなかったのだろ
うと考える。
(3)仮説2の結論
リカちゃん人形の保有数と外向性次元には相関が見られなかった。
ただしこの分析には、リカちゃん人形を持っていた回答者でも、幼児期に人形遊びを中
心に遊んでいたかどうかを考慮していないという問題点がある。人形の保有数が少なくて
も、友人と人形を持ち寄って遊んでいた人もいるかもしれないし、人形の保有数が多いか
らといって、いつでも全ての人形を使って遊んでいたとは限らないからである。また、保
有していた人形も、「お友達」の人形であれば、友人といることを想定して遊ぶので、自身
も友人といることを好むかもしれないが、「家族」の人形であれば、家庭内の出来事を投影
して遊ぶ可能性が高く、自身が友人といることを好むことにつながるとは考えにくい。
さらに、人形遊びを一人でしていた場合、仮説とは反対に、一人でいることを好むよう
になるかもしれないという可能性もある。外遊びやボードゲームなどをしていた人は多く
の友人と遊ぶ機会が多かったため、そういった人数の必要な遊びをしていた人のほうが、
人と一緒にいることを好む傾向があるかもしれない。
したがって、女性の外向性に対する価値観は、リカちゃん遊び一つだけで全てを説明で
きるというものではなかった。しかし、リカちゃんでの人形遊びが、思いやりや協調性と
いった対人関係のスキルを育む一つの過程にならないとは言い切れないだろうと考える。
- 15 -
3-3.人形遊びとファッション、メイクへの関心に関する仮説の検証
次に、仮説3と4の検証を行う。
仮説3.「人形遊びをしていた女性は、ファッションにおいて、人からどう見られるか
に関心がある。」
仮説4.「人形遊びをしていた女性は、メイクへの関心度・利用度が高い。」
アンケート調査から、人形遊びをしていたかどうかを独立変数として、流行性次元、適
切性次元、経済性次元、メイク性次元、外向性次元の平均値についてt検定を行った。(表
3-3-1)仮説3では適切性次元に、仮説4ではメイク性次元に注目する。
表 3-3-1 人形遊び経験者と非経験者の5つの次元の平均値の差の検定結果
平均値
遊んだ
N
t値
遊ばなかった
55
28
流行性次元
14.51
13.54
-1.132
適切性次元
29.56
27.18
-2.543(*)
経済性次元
15.51
14.61
-1.747
メイク性次元
52.6
45.54
-2.583(*)
外向性次元
22.35
23.00
0.836
(自由度=81)
(*)t値は5%水準で有意である。
(1)仮説3の検証
仮説3について、人形遊びをしていたかどうかで、適切性次元の平均値に差が出るかど
うかをt検定したところ、5%水準で有意であるという結果が得られた。ゆえに、人形遊
びをしていたかどうかで、適切性次元の平均値に差が出ると言える。
(t(81)=-2.543, p<.05)
遊んでいた人の適切性次元平均値が 29.56、遊ばなかった人は 27.18 であり、遊んでいた人
のほうが、高い値になった。したがって、適切性次元について、遊んでいた人のほうが人
からどう見られるかに関心があるということが言えた。
さらに、相関係数を見る。よく人形遊びをしていた人から全く遊ばなかった人までを1
から4とし、覚えていない人を5としたとき、相関係数-0.360、1%水準で有意という結果
を得た。負の相関があることから、よく人形遊びをしていた人ほど適切性次元に高い数値
を示したことがわかる。したがって、よく人形遊びをしていた人ほど、ファッションにお
いて人からどう見られるかに関心があると言える。
この適切性次元の質問項目には、「TPO に合ったファッションを心がける」や、「周りの人
にどう映るかを意識する」、「ファッションは印象を左右すると思う」など、他人の目を意識
したものや、常識的なファッションを心がけるといった内容が含まれているものと、「異性
の目を意識してファッションを選ぶ」や、「フェミニンなスタイルが好き」など、異性を意識
したものがある。各質問項目において、人形遊びをしていたかどうかで顕著な違いが見ら
れるものはなかった。
そして、人形遊びをしたかどうかにかかわらず、適切性次元の各質問項目の平均は「どち
らかといえば当てはまる」以上になっていた。つまり人形遊びをした人にもしなかった人に
も共通して、ファッションを選ぶ際には、周囲への配慮もひとつの要因になっているよう
だ。また、周囲の目を意識してファッション選択を行うが、それは特に異性の目を意識し
たものではなかった。
- 16 -
(2)仮説4の検証
仮説4について、人形遊びをしていたかどうかで、メイク性次元の平均値に差が出るか
どうかをt検定したところ、5%水準で有意であるという結果が得られた。ゆえに、人形
遊びをしていたかどうかで、メイク性次元の平均値に差が出ると言える。(t(81)=-2.583,
p<.05)遊んでいた人のメイク性次元平均値が 52.60、遊ばなかった人が 45.54 であり、遊
んでいた人のほうが、高い値になった。したがって、メイク性次元について、遊んでいた
人のほうがメイクへの関心度・利用度が高いということが言えた。
さらに、相関係数を見る。相関係数-0.379、1%水準で有意という結果を得た。負の相関
があることから、よく人形遊びをしていた人ほどメイクへの関心度・利用度が高いという
ことがわかった。
(3)仮説3、仮説4の結論
これらの結果から、人形遊びをしていた人ほど、適切性次元・メイク性次元の得点が高
くなることが分かった。適切性次元とメイク性次元に共通するのは、周囲への配慮や、ど
のように見られたいかといった自己意識である。被服や外見を強調するのは、女子特有の
ジェンダーの表れであり、他者からの承認欲求の表れだと言われている。人形遊びは、観
察をしてまねるという行為である。この行為を経て実現されるものがジェンダー化であり、
人形遊びを通して女子というジェンダーを取得してきたのではないかと考える。すなわち、
人形遊びをしていた人は、遊びを通して女子というジェンダーを受容してきたために、フ
ァッションへの適切性やメイクへの関心度が高まったのだと考えられる。
(4)その他の次元について
その他の次元については、どのt検定でも有意差が見られなかった。つまり、人形遊び
をしていたかどうかで、流行性次元、経済性次元、外向性次元の平均値に差はないという
結果となった。(流行性次元
性次元
t(81)=-1.132, n.s. 、経済性次元
t(81)=-1.747, n.s. 、外向
t(81)=.836, n.s.)ここでもやはり、人形遊びからジェンダーを受容したために、フ
ァッションの適切性とメイク性によってのみ自己意識が表現されたと考えられる。
また、5つの価値観次元の中で、経済性次元は流行性次元よりも質問数が少ないにもか
かわらず平均値が高かった。平均的に流行性次元よりも経済性次元を重視する人が多いと
いうことがわかった。
人形遊びの頻度にかかわらず共通して言えることは、ファッションを選ぶ際には周囲へ
の配慮が要因の一つになっていること、流行よりも経済性を意識するひとが多いことであ
る。仮説2の検証で、カジュアル服を多く持っていた人ほど流行への関心が高いという結
果が出た。しかし、流行への関心が高い人でも、経済性を考えて服を購入しているようだ。
- 17 -
4.まとめ
4-1.結論
リカちゃん遊びをしていたかどうかと、人形遊びをしていたかどうかで、女性の価値観
を構成する5つの次元の得点に相関関係や差があるかどうかを検定したところ、それぞれ
の仮説について以下のことが言えた。
まず仮説1のリカちゃんでの着せ替え遊びと流行への関心度の関係については、着せ替
え遊びの頻度と流行への関心に関する流行性次元に相関関係が得られず、この仮説は支持
されなかった。しかし、リカちゃん人形に限らず着せ替えの服を多く持っていた人ほど、
流行への関心度は高かった。そのため、着せ替えによって主体的に服を選択する機会が多
かった人ほど、流行に関心を持つようになるのではないかと考えた。また、着せ替え遊び
をしていた女性ほど、適切性次元・メイク性次元・外向性次元の得点が高く、周囲への配
慮や、自己意識を表すメイク、対人関係に積極的であるという結果が得られた。
次に、仮説2のリカちゃんの人形保有数と対人関係の積極性の関係についても、リカち
ゃん遊びをしていたかどうかの頻度にかかわらず、人形保有数と外向性次元に相関関係が
得られず、仮説は支持されなかった。人形遊びをしていたからといって、対人関係に積極
的になるとは言い切れないという結果となった。これには、人形を複数保有していた人が
全体の約半数しかいなかったことや、人形の保有数だけで人形遊びをしていたかどうかが
判断できないということも影響しているのではないかと考えられる。
また、仮説3と仮説4の人形遊びとファッション・メイクに関してのt検定では、平均
値の差を見るt値が有意を示し、仮説は支持された。人形遊びをしていた女性は、してい
なかった女性に比べて、ファッションの適切性を意識しているという結果となった。つま
り、人からどう見られているかに対する関心度が高い。この周囲への配慮については、人
形遊びの有無にかかわらず、ファッションを選ぶ際の要因になっているだろうと考えられ
た。さらに、人形遊びをしてきた女性は、メイクへの関心度が高く、メイクを積極的に活
用して印象を操作したり、自己意識を高めたりしていることがわかった。
これらの仮説の検定により、リカちゃん遊びをしていたからといって、流行や対人関係
に積極的になるとは言い切れなかった。しかし、人形遊びによって、女の子というジェン
ダーを受容してきた女性は、ファッションやメイクで外見を強調するといった女性特有の
行為を積極的に行っていることがわかった。さらに、ファッションでは「女の子の永遠の
夢」と言われるようなリカちゃんの服に接してきたためからか、ピンクや赤などの女の子
色を好み、自ら着ることで「女の子の夢」を実現しているところが特徴的だった。
幼い頃の遊びが成長してからの価値観につながるとは言われている。また、人形遊びの
基本的な行動観察・模倣がジェンダー化につながるとも言われている。しかし、行動観察・
模倣の全てが人形遊びになるわけではないし、人形遊びからのみ、価値観が形成されるわ
けではない。ただ、幼い頃遊んだ着せ替え遊びによって、さまざまなファッションに触れ
ることができる。自己を投影して人形遊びをしたことによって、他者への配慮や対人関係
のスキルを学ぶことができる。ファッションやメイクへの関心が高まり、自己表現や承認
欲求の方法とすることができるようになる。したがって、価値観の形成には遊び以外のさ
まざまな要因も必要とするが、幼い頃の遊びや、人形遊びが女性の価値観形成の一つの要
因になり得る、ということを本研究の結論とする。
- 18 -
4-2.本研究の問題点と今後の課題
本研究では、人形遊びをしていた人が、実際にどのような遊び方をしていたかを分類す
ることができなかった。POS データでは、購買パターンによって2つの分類をすることが
できたが、アンケートでは、人形の保有数と服の保有数だけでは分類できなかった。「リカ
ちゃん」と「ジェニーちゃん」、「バービー」などの着せ替え人形を同時に使って遊んでい
る場合も考えられたし、何体も保有していても実際に使って遊んでいたのは一体だけかも
しれなかったためである。また、アンケート調査を行った大学生が遊んでいた頃の人形の
種類よりも、現在は種類が多くなっているため、POS データで得られた人形遊びの購買パ
ターンがアンケートでは得られなかったためと考えることもできる。
さらに、遊びや遊び方にも地域性があるかもしれないと考えた。アンケートに出身地を
入れたら、遊びと地域に関係性が見られる可能性が考えられる。
今後の課題としては、価値観の形成をさらに絞り、ファッションやメイクなど、一つの
価値観のみで深く調査することによって、遊びと価値観形成の関係がはっきり見えてくる
と考える。さらに、人形に自己を投影することはできるが、自分自身「女の子の憧れ」を
投影するのに抵抗がある人もいるだろう。そのため、着てみたいファッションや、子ども
がいたら着せたいファッションという点からも調査すれば、「女の子の憧れ」に対してどの
ような印象を持っているかといった価値観が明らかになるのではないかと考える。
2007年に40周年を迎えた「リカちゃん」 は、新しいコンセプトとして“親子で”
“おしゃれ知育”を打ち出した。親しみやすいかわいさから、洗練されたイメージに一新
することで、昔「リカちゃん」で遊んだ親も取り込む狙いがあるという。(マイコミジャー
ナル
2007)「リカちゃん」遊びを通して高いレベルのセンスを身につけることが可能
になることから、現在の「リカちゃん」で遊んだ子は将来、今の大学生よりももっと、フ
ァッションやメイクに対する価値観に影響を受けることになるのではないかと考えられる。
- 19 -
参考文献
[1]青野篤子、森永康子、土肥伊都子(1999)
『ジェンダーの心理学』第4章
男らしさ・
女らしさへの歩み、ミネルヴァ書房
[2]ジョアン・フィンケルシュタイン(1998)『ファッションの文化心理学』、せりか書
房
[3]磯貝芳郎(2000)
『心理学なるほど事典』
、実業之日本社
[4]神山進、大坊郁夫(1996)
『被服と化粧の社会心理学 人はなぜ装うのか』、北大路書
房
[5]神山進(1999)『被服行動の社会心理学 装う人間のこころと行動』、北大路書房
[6]小島康宏(2009)
『リカちゃん生まれます』、集英社
[7]増淵宗一(1992)
『かわいい症候群』、日本放送出版協会
[8]中島隆信(2007)
『子どもをナメるな-賢い消費者をつくる教育-』、ちくま新書
[9]中島義明、神山進(1996)『まとう
被服行動の心理学人間行動講座1』、朝倉書店
[10]仙田満(1995)『子どもと遊び-環境建築家の目-』人形遊び pp29-30、岩波新書
[11]若桑みどり(2003)『お姫様とジェンダー-アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入
門』、ちくま新書
[12]四方田犬彦(2008)『「かわいい」論』、ちくま新書
[13]フリー百科事典『ウィキペディア』リカちゃん(2009年12月18日)
http://ja.wikipedia.org/wiki/
[14]IT media News 2007;40 周年「リカちゃん」がブロガーに
世界一人旅をつづる
(2010年1月8日)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0704/10/news123.html
[15]リカちゃんの服から見る時代・社会、尾塚理恵子(2010年1月7日)
http://www.doreme.ac.jp/rica/DMP104.html
[16]リカちゃん夢とあこがれの 40 年展、財団法人日本玩具文化財団(2010年1月7日)
http://licca.takaratomy.co.jp/event/40th/index.html
[17]生誕 40 周年でリカちゃんが生まれ変わる-100 億円を生み出すスーパー人形へ、マイ
コミジャーナル(2010年 1 月7日)
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/04/11/016/
[18]商品情報:リカちゃん:タカラトミー
http://licca.takaratomy.co.jp/
謝辞
卒業論文を作成するにあたり、ご指導を引き受けて下さり、常に的確なアドバイスをく
ださった石井先生に、心より感謝申し上げます。
また、研究をするに当たって「リカちゃん」の POS データを提供して下さった株式会社
タカラトミー様、アンケート調査に協力して下さった筑波大学の女子学生の皆様にも、心
より深く感謝申し上げます。
- 20 -
付録
アンケート用紙を載せる。
実際のアンケートでは、人形に写真を付け、丸をつけてもらった。
「リカちゃん遊びと購買」に関するアンケートのお願い
幼少期のリカちゃん遊びと、消費行動の関係について調査しています。
お忙しい中恐縮ではありますが、是非ともご協力の程、お願いいたします。
平成21年11月
筑波大学 第三学群 社会工学類
大見怜加
([email protected])
■調査票は5枚になっており、およそ15分程度でお答えいただけます。
■ご回答いただいた内容は全て統計的に処理され、個々の内容を公表することはありません。
Ⅰ.あなた自身についてお聞きします。
学群
学類
年
歳
(1)兄弟・姉妹構成を教えてください。
いる場合には数字に○をして、人数をご記入ください。
1.兄(
人)、
2.姉(
人)、
3.弟(
人)
、
4.妹(
人)
(2)小学校低学年頃、一番よく遊んでいた相手を教えてください。
1.兄弟・姉妹、
2.その他の家族、
3.友人、
4.主に一人
(3)小学校低学年頃、よく遊んでいた遊びに3つまで選んで○をつけてください。
その内、一番好きだった遊びに◎をつけてください。
1.外遊び・球技(公園、かくれんぼ、ドッジボール、野球
2.創造遊び(折り紙、お絵かき、リリアン、プラモデル
etc.)
etc.)
3.カードゲーム・ボードゲーム(トランプ、かるた、人生ゲーム
4.ごっこ遊び(ままごと、人形遊び、お姫様ごっこ
etc.)
etc.)
5.テレビゲーム・携帯ゲーム
6.読書
7.その他[具体的に;
]
- 21 -
Ⅱ.人形遊びについてお聞きします。
(1)小学校低学年頃、人形遊びはしていましたか。
1.よく遊んでいた
2.遊んでいた
3.あまり遊ばなかった
4.遊ばなかった
5.覚えていない
3.あまり遊ばなかった、4.遊ばなかった、5.覚えていない
とお答えになった方は、
Ⅲにお進みください。
(2)主に誰と人形遊びをしていましたか。
1.兄弟と、
2.姉妹と、 3.その他の家族と、
4.友人と、
(3)遊んだことのある人形に○をつけてください。(複数回答可)
その内、一番よく遊んだ人形に◎をつけてください。
1.リカちゃん
2.バービー
3.シルバニアファミリー
4.ぽぽちゃん
5.その他[
1.リカちゃん
]
で遊んでいた方にお聞きします。
遊ばなかった方は、Ⅲにお進みください。
(4)持っていたリカちゃん人形に○をつけてください。
□リカちゃん、
□いずみちゃん、
□イサムくん、
□ミキちゃん、
□マキちゃん、
□三つ子、
□ママ、
□パパ、
□おばあちゃん、
(5)持っていた服の数をお聞かせください。
a.カジュアル服
1-a.0着
2-a.1~5着
3-a.6~10着
4-a.11着以上
- 22 -
□おじいちゃん
5.一人で
b.ドレス(ウエディング、浴衣など)
1-b.0着
2-b.1~3着
3-b.4着以上
c.ショップ店員の服(マクドナルド、ピザーラなど)
1-c.0着
2-c.1~3着
3-c.4着以上
(6)リカちゃんハウスは持っていましたか。
1.持っていた
2.持っていなかった
3.覚えていない
(7)ハウス以外で、お店などの建物セットは持っていましたか。
1.持っていた
2.持っていなかった
3.覚えていない
Ⅲ.全員にお聞きします。
1.ファッションについてお聞きします。
(1)よく見るファッション雑誌に一つチェックをつけてください。
□ egg
□ Fine
□AneCan
□PS
□ Scawaii!
□non-no
□soup
□ PINKY
□mina
□FUDGE
□ CanCam
□sweet
□装苑
□その他の雑誌[
□CUTiE
□ ViVi
□ Ray
□Zipper
□mini
□ELLE-JAPON
]
□読まない
(2)好きな洋服の色は何色ですか。好きな色にいくつでもチェックをつけてください。
□赤
□ピンク
□青
□紫
□黄
□緑
□シャイニー(ゴールド・シルバーなど)
- 23 -
□オレンジ
□黒
□その他[
□グレー
□白
]
(3)ファッションについて、最も自分に近いものに○をつけてください。
店を見て回る
f.異性の目を意識して服を選ぶ
g. TPO に合ったファッションを心がける
h.人が「場違い」なファッションだと気になる
i.周りの人の目にどう映るかを意識する
j.ファッションは印象を左右すると思う
k.不謹慎だと思われる格好はしたくない
l.丈夫で長持ちする服がいい
m.バーゲンセールを利用する
n.古着をよく着る
o.買い物に行く前に下調べをする
p.実用性を重視して買う
q.安さを重視して買う
r.多少値段が高くても品質の良いものを買う
s.パンツよりスカートが好き
t.フェミニンなスタイルが好き
- 24 -
全く当てはまらない
e.最新のファッションを知るために多くの
どちらかといえば
d.ファッション雑誌をよく読む
当てはまらない
c.個性的に見せるために流行の服を着る
どちらともいえない
知っている
どちらかといえば
b.いまどのようなファッションが流行っているか
当てはまる
とても当てはまる
a.最新のファッションを着るように心がける
u.一ヶ月に服にかける平均金額はどのくらいですか
1-u.0~3000円、
2-u.3001~6000円、 3-u.6001~10000円
4-u.10001~20000円、
5-u.20001~30000円
6-u.30001円以上
2.メイクについてお聞きします。
(1)化粧品の情報は何で知りますか。一番よく利用するツールに○をつけてください。
1.雑誌
2.インターネット(口コミやランキングなど)
3.店頭
4.テレビ
5.新聞
6.周りの人から
7.その他[
]
(2)最も力を入れているのはどこですか。
1.スキンケア
2.ベースメイク
3.色彩
4.アイメイク
5.リップ
6.髪
7.その他[
]
(3)メイクについて、最も自分に近いものに○をつけてください。
全く当てはまらない
- 25 -
どちらかといえば
f.メイクをするのが好き
当てはまらない
d.流行の色を取り入れている
どちらともいえない
c.常にメイクの研究をしている
どちらかといえば
b.好きなコスメブランドがある
当てはまる
とても当てはまる
a.クール系より、スウィート系が好き
h.異性の目を意識してメイクをする
i.TPO に合ったメイクをしている
j.メイクをすると表情がいきいきとする
k.メイクで欠点をカバーしている
l.メイクで自分の魅力が増すと思う
m.メイクで生活にけじめがつく
n.メイクをすると積極的になる
o.メイクをすると落ち着く
p.メイクをすると気分が高まる
q.メイクをすると自信が出る
r.メイクをすると満足感が得られる
s.メイクで華やかに見られたい
t.メイクでセクシーに見られたい
u.メイクで知的に見られたい
v.一ヶ月に化粧品にかける平均金額はどのくらいですか
1-v.0~3000円、 2-v.3001~6000円、
4-v.10000~20000円、
3-v.6001~10000円
5-v.20001~30000円
6-v.30001円以上
- 26 -
全く当てはまらない
どちらかといえば
当てはまらない
どちらともいえない
どちらかといえば
当てはまる
とても当てはまる
g.ナチュラルメイクを心がけている
3.対人関係について、お聞きします。
(1)対人関係について、最も自分に近いものに○をつけてください。
b.休日は友人と過ごすことが多い
c.よりたくさんの人と出会いたい
d.初めて会った人に、自分から話しかけられる
e.友人と、ランチや食事をするのが好き
f.友人といるとき、自分は聞き役が多い
g.買い物は友人と行く
i.気の置けない友人がいる
j.友人の数は多いと思う
アンケートは以上です。ご協力ありがとうございました。
- 27 -
全く当てはまらない
どちらかといえば
当てはまらない
どちらともいえない
どちらかといえば
当てはまる
とても当てはまる
a.友人といるのが好き