第 4回 革新的医薬品 。医療機器創出のための官民対話

第 4回 革 新 的 医薬 品 ・医療機器創 出 の た めの官民対話
議 事 次 第
平成 2 7 年 8 月 2 4 日 ( 月) 8 : 0 0 ∼ 9 : 3 0
場所 : ホ テ ル グラン ドアー ク半蔵 門 3 階 「
光」
1.開
2.ご
会
挨
拶
( 各府 省 大 臣)
3。 議 事
医薬 品産業 強化 総合 戦 略 (骨子 ・素案)に つ いて
4.閉
会
(配布資料)
資料 1
資料 2-1
資料 2 - 2
資料 3 - 1
資料 3 - 2
資料 3-3
資料 3 - 4
資料 4-1
資料 4-2
資料 4-3
資料 4 - 4
参 考 資料
「
第 4 回 革 新 的 医薬 品 。医療機器創 出 のた めの官 民対話」 出席者
医薬 品産 業 強化 総合戦 略 ( 概要)
医薬 品産 業 強化 総合戦 略 ( 骨子 ・素案 )
日本製 薬 団 体連 合 会提 出資料
日本製 薬 工 業 協 会提 出資料
米 国研 究製 薬 工 業 協会 ( P h R M A ) 提 出資料
欧州製 薬 団 体 連 合 会 ( E F P I A ) 提 出資 料
国 立 が ん研 究 セ ン ター 理事長提 出資料
国 立 循 環器 病研 究 セ ン ター 理事 長 提 出資 料
全 国 医学部 長 病 院長会議 会長提 出資料
東 北 大 学 大 学 院 医学系研 究科教授 提 出資 料
保 健 医療 2 0 3 5 提
言書
医療機器創 出のための官民対話
第 4回 革新的医薬品 ・
日時:平成27年8月24日(月)8:00∼ 9:30
於 :ホテルグランドアーク半蔵門 3階 「
光」
15鷹
鈴木 技 術総括 審 ■官
唐 澤保険 局 長
飯 田大臣 官” 審 ■ 官
成 田大 臣官 房 審 臓 官
武 田大 臣官 ” 審 臓 官
吉 田大 臣官 房 審 ■ 官
随行席 (90席)
︱ = = H ︲5日 H = H = = □
目 = ︱
I︲
松本内目府政務官
二川 医 政 局 長
西村内日府口大臣
日立 が ん研究 セ ンター 理事 長
全 国 医学 部 長瘤 院 長 会日 会長、
大 阪市 立 大 学 医学部 長
大 学院 医学 研究科 長
東 北 大 学 副 理事 ︵研究 担 当︶
大 学 院 医学 系 研究 科教 授
内閣 府
大 臣官 房審 ■ 官
経済 産 業 雀
自 務 情 報 政 策 局 局長
内日 官 房
僣康 ・目療戦 略室 次長
P = D A 理事 長
松
本
A M E D 理事 長
橋本厚生労働大臣政務官
神 田医薬 食 品 局 長
藤井文部科学躙大臣
目 立 薔暉 ● 輌 研究 セ ンター 理事 長
岩井経済産業大臣政覇官
︱ ︱ ︱ ︱ ︲ ︲ ︲5日 ︲ ︱ ︱ ︱ ︲ ︲ □
目︱
︱ ︱ ︱ ︱ ︱ ︱︲ ︲ ︲ ︱ ︱ ︱ ︱
出入 ロ
メイ ンテー ブル
( 3 6 席)
塩崎厚生労働大臣
颯
田
荒 相
川 本
官
日
安
藤
中
垣
近
藤
末
松
資料 1
「
第 4回 革新的医薬品 ・医療機器創 出のための官民対話」出席者
野木森 雅 郁 日 本製薬団体連合会会長、
アス テラス製薬株式会社代表取締役会長
多田 正 世 日 本製薬 工 業協会会長、
大 日本住友製薬株式会社代表取締役社長
トニー ロアルバ レズ 米 国研究製薬工 業協会 ( P h R M A ) 在日執行委員会委員長、
M S D 株式会社代表取締役社長
ー
・
カ ス テ ン ブル ン 欧 州製薬 団体連合会 ( E F P I A ) 会長 、
バ イ エル 薬品株式会社代表取締役社長
部
囮
堀田 知 光
橋本 信 夫
荒川 哲 男
敏男
塩崎
橋本
藤井
岩井
西村
松本
末松
近藤
恭
岳
基
茂
康
洋
誠
達
久
之
樹
稔
平
也
国立 がん研究 セ ンター理事長
国立循環器病研究 セ ンター 理事長
全国医学部長病院長会議会長、
大阪市立大学 医学部長 ・大学院医学研究科 長
東北大学副理事 ( 研究担 当) ・大学院医学系研究科 教授
厚 生労働大臣
厚 生労働大臣政務官
文部科学副大 臣
経済産業大臣政務官
内閣府副大臣
内閣府大臣政 務官
日本医療研究開発機構 (AMED)理事長
医薬品医療機器総合機構 (PMDA)理
事長
我が国は世界で数少ない新薬創出国であり、知識集約型産業である
健康 口
医療戦略」においても我が
医薬品産 業は、「日本再興戦略」や「
一
国の成長産業の柱の つとして位置づけられている。
「
国民への良質な医薬品の安定供
後発医薬品80%時 代』において、「
「
を三位一体で実現する
医療費の効率化」・「
産業の競争 力強化」
給」口
ため、医薬品産業の競争力強化に向けた緊急的 0集中実施的な総合
戦略を策定する。
国民へ の良質な 医薬品の安定供給
後発 医薬品 8096時 代
産業の競争力強化
I イ ノベーションの
治験活性化等
①臨床研究・
①基礎的医薬品等の安定供給の確保
・
ネットワークの構築
イノベーションロ
クリニカル ・
ロ
ゲノム 医療、iPS細胞等を用いた創薬、核酸医薬品、バイオ医
薬品などを重点的に支援
ー
② 産 学 官 の 連 携 強 化 (大学 発 優 れ たシ ズ の 実 用 化 )
・
産学官コンソーシアムによる疾患登録情報の共 同活用
・
実用化段階 に移行する研究の薬事戦略相談の活用促進
・
官民対話 の拡充
③イノベーションの評価
=保険償還価格でイノベーションを適正に評価
口
流通改善 (単品単価取引の推進)
・
「
基礎的医薬品」の要件を明確 にした上で、薬価上必要な措置
などについて検討
②後発医薬品の使用の加速化(〓長期崎 品比率の減少)
・
診療報酬 ・
調剤報酬上の促進策の在り方について検討
・
安定供給の確保と国民負担軽減 の観点から薬価を検討
・
規格揃え等の見直し
・
品質確保対策の充実
が薬価収載されることへの対応策を検討
議象娠翼旨 `1餡 言屁
ё;嘉
・
新規収載時の後発品の新バーコー ド表示を必須化
・
新 バーコー ド表示の必須化 に向けた工程表の策定
口
単品単価取引の推進
Ⅲ グローパルな視点での
③医薬品産薬の将来像(論点)
・
グローバルに展 開できる新薬の創出
・
M&A等 による事業規模拡大
・
国際薬事規制調和戦略 (本年6月 策定)を推進 ・
人口増等に伴い市場拡大する新興国等との協 ・
バイオベンチャーの活用
ー
・
・
へ
エ
ュ
ンス
ト
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発信
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日本のレギ ラ
を世界
力 支援
口
で、新薬
ーニ 長期収載品比率が減少する中
・
・
・
「
レ
ト
PMDAに
い
アジア医薬品
医療機器薬事
で知的財産が高
水
て
じ
、
各国
国際交渉等を通
メーカーは事業転換
が
困難な
創出
ングセンター」
を設置
口
準で保護される制度が設けられることを目指す
大型化
後発医薬品メーカーの集約化 ・
①国際支援
②国際薬事規制調和戦略
資料2-2
医薬品産業強化総合戦略
∼グロー バ ル展開を見据 えた創薬 ∼
(骨子 口
素案)
平成 27年 8月 24日
厚 生 労働省
○知的集約型産業である医薬 品産業 は 、資源 の乏しい我 が 国 に
とつて、経済成長を担う重要な産業。
O後 発医薬品の更なる使用促進 による市場環境の変化は非常 に
大きく、「
骨太 の 方針 2015」 には後発医薬品の新 目標等 と併 せ
て、以下の内容 が 盛 り込まれた。
臨床上の必要性が高く将来にわたり継続的に製造販売されることが求められる基
礎的な医薬品の安定供給、成長戦略に資する創薬に係るイノベーションの推進、真に
有効な新薬の適正な評価等を通じた医薬品産業の国際競争力強化に向けた必要な
措置を検討する。
後発医薬品80%時 代」においても、「
○「
国民、の 良質な医薬品
「
の安定供給」・
医療費 の効率化」・「
産業 の競争力強化」
を三位
―体で実現 するため 、厚 生労働省 は医薬品産業 の競争力強化
に向けた緊急的 ・
集 中実施的な総合戦略を策定する。
1
基本理念
I イ ノベーションの推進
Ⅱ 質 の 高 い効率的な医療 の実現
Ⅲ グ ロニ バ ルな視点での政策 の再構築
イノベーションの推進
治験活性化等
①臨床研究・
②産学官の連携強化(大学発優れたシーズの実用化)
③保険償還価格におけるイノベーションの評価
質の高い効率的な医療の実現
①基礎的医薬品等の安定供給の確保
②後発医薬品の使用の加速化
近代化、適切な価格形成の促進
③流通の安定化・
Ⅲ グローパルな視点での政策の再構築
①国際支援
②国際薬事規制調和戦略の推進
③医薬品産業の将来像
2
主な現状 と課題
I 我 が国 は数少ないグローバルな医薬品開発の拠点の三角を占めている
Ⅱ 医薬品開発の費用 は高騰する一方、日本企業の規模 は小さい
■ 多くの大手製薬企業が長期収載品に収益を依存しており、転換 が急務
Ⅳ 基礎的医薬品は、度重なる薬価改定で一部 について採算が悪化 、安定供給
策が必要
V後 発医薬品市場は、経営規模 が小さい企業が多数存在し、体質強化が課題
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4
4
・
世 界 大 手襲 軍企 業の 医日品売上高 (20■ 4年 )
主=目 別オリジン新■歌
(2013年 :世界売上上位100昌 日)
出ロトphrma Futllre,Ho 207.ml1 2014
剛 螂 "C―
鉗“・ O n
3
基本的考え方
O CINな ど臨床開発インフラの整備のために必要な措置を講じる
Oゲ ノム医療 、iPS細胞等を用いた創薬、核酸医薬品、バイオ医薬品など全
後の進展が見込まれる分野へ重点的に支援
臨床開発インフラの整備、人材育成
・ クリニカル ・
イノベーションロ
ネットワーク(CIN)の構築 (疾患登録情報を活用した臨床開発インフラの整
備、製薬企業と臨床研究中核病院との連携による生物統計家 の育成などを通じ、臨床研究の質の確保
に資する人材を育成)
・ 各医療機関 の電子カルテデータの標準化を通 じ、研究分野等 へ の利用 拡大を図る
今後の進展が見込まれる分野への支援
ロ ゲノム情報収集分析のためのオー ルジヤバンのネットワークを形成。全ゲノム情報等の集積拠点を国
立高度専門医療研究 センター (NC)を中心とした拠点に整備し、集積した情報の解析等によって得られ
た情報を医療機関に提供することで■皿上三壼Ω推進を図るとともに、省内のゲノム医農実用化の企
・ ゲノム医療実現推進本部(仮称)の取組方針に基づき、省内各局で検討し、年内目途に策定する予定
の「
がん対策加速化プラン」や疾病対策等に検討の成果を盛り込む
・iPS錮胞等を用いた創薬や核酸医薬品等の研究支援をはじめとした、AMEDで 配分される研究開発予
算について、文部科学省、経済産業省と連携して重点化を推進する
・ 神戸大学のGMP準 拠抗体医薬品製造施設を活用し、製薬企業におけるパイオ医薬品の製造 3開発に
精通した人材育成を推進
4
基本的考え方
0産 学官の連携強化、オープンイノベーションの推進により、アカデミア等で
発見された優れたシーズの実用化の更なる促進を図る
O産 業界やアカデミアとの対賠を促進し、真の創薬立国に必要な施策の遂
行を図る
出 口戦略を見据えた研究の推進等
・AMEDが 採択した研究課題のうち実用化段贈に移行するものは、原則的にPMDAの 薬事戦略相饉を受
けることを採択の条件とする。
・ g薬 支援ネットワータにおいて、大学や産業界と連携し、化合物ライプラリの拡充や饉速動饉堕艶眸 ど
の新たな機能を構築する。
疾患登録情報の共同活用
・ NCが 蓄積した疾患豊nfHを
体制を構築する。
活用し、産学官がコンソ…シアムを形成することで、効率的な治験実施
官民対話の拡充
・ 産業界と行政のトップの 政策対話の場である「
革新的医薬品 ・
医療機器創 出のための官民対話」につい
て、その参加者にアカデミア、AMED、 PMDAを 加える.
・ 平成 24年 度から26年 度にかけて年 1回の開催だつたが 、四催■麿弗麟やす 。
5
基本的考え方
0創 薬に係るイノベーションを推進するため、保険償還価格でイノベーション
を適正に評価することが重要
O医 薬品の研究開発 は長期間なことから、評価 の予 星梓の確保も重要
薬価制度における評価のあり方
・ 創薬サイクルを効果的 ・
効率的 に回す観点から、五菫菫出Ju整 □Ш囲□幽」痙塵塁匡 のあり方 に
、ついて検討を行う。
・ 薬事制度と一貫性があり予見性 の高い薬価の評価制度を構築し、我が国において適切なイノベーション
の評価が行われるよう、
の
対象となる医薬品など革新的な医薬品に係る評価の
あり方 について検討を進める。
流通改善(単品単価取引の推進)
・ 市場実勢価格 に基づき薬価が決定される我が国の薬価制度において、イノベーションを適正に評価する
ためには、個 々の 医薬品の価値 に見合つた価格が決定される(単品単価契約となつている)ことが必 要 で
あり、医療用医薬品 の流通改善を図る。
6
基本的考え方
○ 臨床上の必要性が高く将来にわたり継続的に製造販売されることが求め
、過度の価格下落が続けば、今後、市場
られる!■
田超距ヨ断hに ついて│ま
への継続な供給を行うことが困難となる
Oこ のような基礎的医薬品について、継続的な安定供給の確保が必要。
O有 効性、安全性が 明確 で且つ安価な医薬品の利用 は、■の高い効率的
な医療に資するものであり重要
7
基本的考え方
医薬 品の使用促準 は、
1ご 資翌
0後 発医薬品80%と いう目標の実現 に向け、引き続き使用促進策を講ずる。
薬価 ・
診療報酬制度
・
・
ついて、安定供給の確保と国民負担軽減等の観 点からそのあり方 について検討
に
の
在り方 について検討
後発医薬品の製造販売のあり方の検討
・複数企業による共 同開発の記載に関するあり方の検討
・
は
、企業の製造販売や医療機関 ・
医薬品卸業者における在庫管理等の負担と
なるため、必要な医療の確保を考慮しつつ、27年度中に見直しを行う。
・ 1つの成分 (先発医薬品)に対し30数 品目など非常に多くの後発医薬品が薬価基準に収載されることは、
薬局等や医薬品卸売業者の在庫負担や安定供給への懸念となることから、五塵菫盟強世
品質確保対策
・:当日陛Lど蘭h巨ΩEn戯 饉壺連勘産比と二五曲A品=■堡を推進するとともに、医療関係者に情
報発信する
・「
流通品の品質確保のための試験検査」における澁出E菫 笠Ω盤査五■品且盤豊Li
ヒめPMDAの 品質管理部門等 の体制強化を目指す
8
基本的考え方
O災 害時も含めた医療用医薬品の安定的な供給 の維持 には関係者間の流通
コスト負担の公平性の確保が重要
O流 通 の安定化、適切な価格形成を行うためには、個 々の 医薬品の価値を反
映した単品単価取引が最重要
O急 速な後発医薬品の使用促進には、流通管理コストの増加や安定供給 のた
めの―
が必要不可欠
単品単価交渉の更なる推進
・ 革新的医薬品、後発医薬品 が増加する医療用医薬品の流通を取り巻く環境変化の中で、革新的医薬
品 のイノベーションの適正な評価 、流通の安定化のためには、単品単僣取引が必要不可欠。
後発 医薬品の更なる使用促進を踏まえた流通のあり方
・流通する医療用医薬品の数量Ω広坐生貞豊墨」2豊五螢饉E菫ユの適正かつ効率的な流通の確保
・新規収載品 目について、有効期限、製造番号などの変動情報を含んだ新バーコー ド表示を必須化
市場の変化や社会的要請に対応する流通のあり方
口流通当事者 における収益構造の変化に対応した流通モデルの再構築を図る。
・ 安全性確保の観 点からPIC/SのGDPに 率拠した国内GDPの 策定 の検討
・ 変動情報 が盛 り込まれた新 バーコー ド表示の必須化に向けた工程表の策定
9
基本的考え方
0世 界で数少ない新薬創出国として、質の高い医薬品を安定的に供給する
´
ことにより世界の保健医療水準の向上に貢献
0人 口増等に伴い医薬品市場 の伸びは新奥国等が大きく、新興国等との協
カロ
支援 は結 果として我が国の医薬品産業の海外展開にも資する
支援
新興国等との協力 ・
・ 高品質な診断 ・
治療技術 の紹介や海外の医療関連人材の育成を支援することにより、医薬品産業が当
該地域 へ進 出するための環境整備を行う
・ 新興国 ・
途 上 国等 の保健省や規制 当局との協力関係の構築を進め、我 が日医薬品 の 国際展開に向け
現地で抱えている課題について、現地 日系企業とも連携しつつ、我が国における知見の共有も含め相手
国との対話を実施
口 医薬品安全対策 の研修等を通じた途上国支援を行 い 、管理 が厳格な医薬品について途上国でのアク
セス向上を目指す
10
基本的考え方
O中 長期的なビジョンや施策のプライオリティを明確化した
盤壼 (本年6月策定)に基づく取組を推進
○ 我が国の知見(レギュラトリーサイエンス)をアジアをはじめ世界に発信。
世界の保健衛生の向上に一層貢献 しつつ 、医薬品 ・
プ ライオ リティを 明 確 化 した 分 野 別 (医薬品、医療機器、再生医療等製品)の 戦 略 的 な 取 組
一角として、アジア地域の薬事規制 の構築に貢献
,日米欧3極での目瞭田和の枠組み(lcH)の
>短 期 :ASEAN主要日の簡略審査制度における欧米と同等の位置づ:ナ
を目指す
ー
>中 長期 :中核トレ ニング施設の国内からの選出による去回差螢2推 進 、
― 貫性 の ある国際規制調和 ・
国際協 力の推進
継続性 ・
・
PMDAの盤饉饉劃堕盤菫し、日
導入。
厚労省・
を
の
実施
0こ れまで概ね 5年 間隔で医薬品産業ビジョンを策定して厚生労働省による
医薬品産業の将来像を示してきた。
「
麗蔦話産菊晨藉ジi31 1
0官 民対話などを通じて業界と対話を重ねながら、今後も状況の変化(後
発医薬品80%時 代)に応じた新たなビジョンの作成を行つていくが、後発医
薬品の使用促進 の加速化により急激に市場構造が変化するなかで、以下
のような鵬歯lがあるのではないか。
新薬メーカーの綸点
・新薬メーカーに期待される役割は、グローバルに展開できる革新的医薬品を創出することであり、市場
における長期収載品比率が減少する中で、今後に新薬J出 ができなかった新藁メーカーについては、事
墓Ω壺塾笠が迫られるのではないか
`医 薬品の研究開発コストの増加やグローパルでの事業展開を考慮すると、日本の新薬メーカーもM&A
こ入れるべきではないか
・ 製薬産業 におけるパイオベンチヤー の重要性 が高まっており、各メーカー が研究戦 略 の見 直しを行うと
共に、官民一体となって我が目のパイオベンチヤーの経員に取り組むべきではないか
12
後発医薬品メーカーの論点
・ 後発医薬品のシェア80%と いう目標 に向け、当面は日本における後発医薬品市場の拡大が見込まれる。
ただし、この目組の達成後には、日内における使用促進の余地 (市場拡大の余地)は、これまでよりも小さ
いということでもある。
・ そのため、市場が拡大する局面ではあるが、
約化 口
大型化も含めそのあり方について検討することが必要ではないか
(※)こ れまで日本市場に参入していなかつた海外の企業が 日本市場向けの医薬品の製造販売を開
始することも見込まれる。
20■
4旬 三Л
菫 新会,竜 _L]葛
日 本 の 後 発 医 薬 品 専 表
メ ー カ ー 上 位 3社
13
(参考 )
医薬品産業の現状
世界大手襲藁 企業の 医薬 品売上高 (2014年 )
単位 :百万 $
50,000
45,000
40,000
35,000
30,000
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
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スト
プレーン事業部刊「
出典:セジデム・
ラテジックデータ{株)ユート・
15
医薬品産業の重要性
日本は世界第二位の新薬創出国であり、世界で競争力を有 している産業
である。 ′
主要目副オリジン新事数
(2013年 :世界売上上位 100品 日)
デンマータ:
6品
イギリス:6品
出ヨじPhama Future,No.207,Mar 2014
P u b n s h e d b y C e O o d h Dsattraa t o o に
16
世界 売上上位30品 日 (2014年 )
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3,095
※貴色は日本オリジン。赤字はパイオE薬 品。下線は抗体医薬品。
ストラテジックデータ(株)ユート・
プレーン事業部刊 「
Phmm
出典 :セジデム・
Futtr●
(2015年5月号)Jをもとに厚生労働省作成
17
.【 後発医薬品】
治験計画】
医薬品産業 ビジ∃ン】 【
【
成長戦略】 【
健康 ・医療戦略等】
【
医薬品産業ビジョン
I=22整 磐よ姿事乙IFttf
"電
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雰:思
摩
鱗
露
哲
扇
4月 26日
(2007年
)
全 国治験活性化
3カ 年計画
(2003年4月 30日)
新 たな治験活性化
5カ 年計画
(2007年 3月30日)
後発医薬品の
安心使用襦轟
アクションプログラム
(2007年10月15日)
―
―
尋
医療 イ ノベ ー シ ョン,
5か 年 戦 略 │
(2012年 6月6日) .
白 1■
不 "1カ げ ,百 副民′
5カ 年計画 2012
(2012年 3月 30日 )
健 康 ・医 療 戦 略
(2013年 6月 14日 )
一
健 康 。医 療 戦 略
(2014年 7月 22日 )
「
医薬品産業ビジョン2013」 のポイント
“目の目寵間競争が高 ま る中 、
・研究基盤 。コ境の 整備 ・強化を回ること
。高付加価儡産業である 医藁昌産業の成長 によ り、我が日の経済成長 に■献する ことで、
我が国を■に魅力のあるJ日 の場 にすることを 目指 し、厚生労 働省の立場 から中長期的な遭筋を示す こと。
息者ニーズヘの対応
合
│
:
` ■
│ `
, │● .・'
・現存する課題 (①安定供給、②品質への信頼性 、③情報提供)へ の対応
・プロックバスタ ー減少 への対応 (例 :バイオシミラーの開発 への参入)
・海外市場への対応 (例 :海外進出)
・アジア等海外市場への積極的な事業展開
・セルフメディケ ーシヨンに関する共通理解の醸成
(多くの関係者 によつて広 く議論が行われる必要)
・安定供給 (オー フアン ドラツグ等、製品特性に応じた供給体制の構築)
・医療保険制度の信頼性確保 ・向上に資する流通改善、コス ト管理の徹底
・ICrr化の推進、情報機能の強化と自らの付加価値の向上
′
人材への
事業 ・
投資の充実
海外市場への展開
・専門性を活かした身近な相談がで きる薬局への変革
・地域における医薬連携や在宅医療へのより積極的な参画 ・貢献
・患者の服用履歴の電子化の推進 ・拡大に向けた取組への積極的な関与
「
医薬品産業 ビジョン2013」 の策定の背景と目的
医薬品産業施策の考え方 (「医薬品産業 ビジョン2013」 より)
■
■
施策の中長期 的な方向性を示すことによる、
厚生労働省の立場から、
至るまでの各ステ ー ジヘの切れ日のない支■施策を検討 ・実行
■■ ゆ 薔礎研 究か ら保nEHに
研究開発 E=================================→
実用化
■床研究 ・治験
■
■
■
■
承認書童の迅速化 と体劇強化
治験相談体制の充実
新たなガイ トライ ン等の作成
■ 医 療情報の活用薔
■ 目 際展開の支援
■ 官 民の推進体制の整備
ili︰︰IJ﹁■
ど2
L _ _ … _ _ ‐ ―――――――――……――――――――
など
な 一
f苦
雰
雷
3露
罷
度
:属
化
│: 繁
臨床研究中核病院等の整備
医療機関の治験 0■ 床研究
の実施=境 の充実薔
■ ■ ■
■ ■
│■ 再 生医療の迅速な実用化
■
■
研究開発の同令塔機能
“殷
(AMED)の
オールジヤバ ンでの創薫支援
体制の整僣
バイオ医薬品の開発の促遺 と
インフラ整備
:
次世代ワクチンの開発
:
中小企業 ・パイオベンチャー
の育威
研究開発促遭税制の
充実 ・強化薔
│
など
ツ
0
∼世界 に先駆 けて革新的医薬品 。
を雌
∼
ロ
・
世界に先駆げて、有効な治療法がなく、命に関わる疾患等(希少がん、難病等菫篤な疾患)に対し、革新的医薬品 医療機器
・
1治
べ
で
国際展開ま
安全対策、
保険適用、
く
臨床研究
験、
審査
基礎研究から
再生医療等製品等を日本発で早期に実用化す 、
目際展開
PMDA自 らによ
るモデリング&
シミュレーション
(MS)解析
薬事戦略相談と創薬
支援ネットワークの連携
ラツグリポジシエ ング
l
輸 出促
進を目指
し、開発
から承認
に至るプロ
セスの相
手日との
相互理解
推進
_
事前評価相談
制度の活用
ヒトIPS細胞を用いた安
全性評領法の開発 ・
曰際基準化
==丁 ====T―
::
ili‐
薬価制度の
予見可能性
の自二等│
腱
● ■■
「 : I
市販後安全対策の強化
・
患者登録 システム構築推進
・
パイオマーカー研究
官民共同による医薬
品開発等の促進
がん研究班
難痢 ・
の臨床研究データ
の製造販"後 岬奪
………
……………
1=要奎対策等め体制百化ど鰤あ面IF …
1「
「
下面蘭
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審査
あ体制箇化て
1●
L … …_ _ _ ¨ ――‐―……………‐“‐― …――¨‐‐‐――‥――……―‐¨‐―……‥‐¨―‐― ―‥…‐‐‐‐‐‐‐…―‥‥中‐―¨‐―‥――‐‐……………………………¨‐●
EI盟墨 型 里 聾 墜 型 壁 甲 型 亜 堕 堕 型 型 理 堕 堕 至翌 回 蔓[」
後発医薬品市場のに
○我が国の後発医薬品専業メーカーの規模 は、新薬メーカー と比較 してJヽさい。
○我が国の後発医薬品の数量シェアは増加 してきてはいるもの の、他国 と比較 して
依然 として低 い状況 にある。
各国の後発 医薬品シ ェア
2014年 度総売上高
(数量ベ ース、2013.10∼2014.9の年平均値)
日本の後発医薬品専業
メーカー上位 3社
幌 眺
アメリカ
(出典)各 社の決諄資料より
※テバ :GEの 売上高世界 トップ
ー 19=120円
でレー ト換算 〈
決算時点のレー トを採用)
日本
ア フ ランス ス ペイン
イキリス イ タリ
(出典)020151MS Health,MIDAS,Market Segmentatlon′
RX oniy(PRESCRI阿 10N80UND)、
無断転載禁止
MAT Sep 2014,
23
医薬品産業の発展に向けた
総合戦略策定への期待と決意
2015年 8月 24日
日本製薬団体連合会 会長
野木森 雅郁
日要連は、業態別団体 15団体、地域別団体 17団体で構成される運含会である
《業饉EIJ団
体概略日》
> 日 本OTC医 日昌協会
> 日 本医薔昌菫販
メーカー協■会
> 日 本憲鷹田日会
> 全 日配■薔協会
>目 =昌 覆剤協日会
>日 本■床検査事協会
>再
゛
ーラム
ンフォ
生医凛イノヘロショ
業上目はs■●用団体の位■づけを颯式的に示した饉倉日である.
基本方針 2015」
○「
経済財政運営と改革の基本方針 2015(以 下、「
の内害については、過去の
における「医薬品辱に係る改革」
と略 )」
同方針 には兄られなかつた積極的かつ具体的な項 目、すなわち
「
、「成長戦略に資する“薬に係る
基礎的な医薬品の安定供給 」
イノベーシヨンの推進 」
も「
■ に有効な新薬の遭正な評価尊を通じた
が盛り込まれたことは、日薬連と
医薬品産業 の国際競争力強 化 」
して評価すべき内害と受け止 めている。
は、「基本方針 2015」で示された
○ また、今般策定される「総含戦略」
上記項 目の具体1ヒ、及び後発品数量シエア80%を 見据 えた
医薬品産業の競争力強化を目的としていると考えており、これは
「日本再興戦略」
の超 旨とも一 致するものと考える。
○ 日薬運としては、総合戦略策定 の取組を高く評価するとともに、
同戦略が実効性のあるものとなるよう最大限の協力を行う所存。
2
○ 薬価改定の毎年実施 は、薬価 を毎年―機に引き下 げることにより
製薬産業 の国際競争力を尊うものであり、成長戦略を無視 し財政
健全1ヒに個 つた方策 に他ならない。
○ また、医薬品市場関係者のみならず医療関係者 をも疲弊させるも
においても、
のとして、「医療用医薬品の流通改善に関する懸議会 」
関係者 全てが反対で合意.
O消 費税再引上げが行 われる予定の平成 29年 4月 に、既収職品に
係る消費税率引上げ対応を実施することに併せて、市場異勢価格
に基づく引下 げ改定を行うことについても、同―の理由により反対
せぎるを得ない。
3
○ 良質凛価な後発品は、事物嘉法の質を基 本的に維持 しながら
薬剤費の節減が可能であるが、その急激な使用促進は却つて混 乱
をもたらすと認臓.
○ 平成 26年 度以降の情況が示すとおり、口係方面の予測を超える
急激な後発品の伸長 は、新薬メーカーの更なる研究開発資源投入
を圧迫するとともに、後発品メーカーの製造体制に多大な負荷 を
かけている.
○ 従 つて、「
基本方針 2015」の下での後発品使用の促進は、関係
方面が予兒可能であつて円滑な対応を採り得る範囲内で、無理なく
粛 々と進められることが必要と考える。
○ 「安定供給 」
を実現するための急激な生産能力増強への対応
○ 上 記を支 える投資環境 の確保
○ さらなる信 頼性確保 のための努力
○その他規制見直し(全規格揃えの兄直し、添付文書の記職の
あり方、行政手観きの迅速1ヒ
など)
EU
○ 基礎的な医薬品で、上市から長期間が経過し、薬価 の大幅下落により
採算が悪化している品日は、多くが代薔品の数も極めて乏しい状況。
○ 生産体制維持等 のために多額のコストが発生 0上昇しても、医療現場
からは継籠供給を求められるため、企業は多大な努力の末に供給を
継続 しているのが現状。
○ このような状況に鑑み、「基本方針 2015」では、「■床上の必要性が
高く将来 にわたり継観的に製造販売されることが求められる基礎的な
に向けた必要な措置を検討するとされたと理解。
医薬品の安定供給 」
○ 前述した企業努力を評価し、該当する品目の安定供給継続を薬価制度
上担保するために、要件 に合致する品 目については薬価を維持するルー
ルの導入が必要。
以下、参考資料
>長 期収職昌の数量は年々減少、特に2014年 度は後発昌への日換えが加速
>今 後、後発昌シエアが80%となれば、長期収職昌シエアは現状の半分以下となる
25%
闘■ 回 ■ 珈 轍 瑯
実績饉
(0考 )
22% ?oE
22%
2009年 度 2010年 度 2011年 度 2012年 度 2013年 度 2014年 度
*1 lMS Baso JPM(用
鬱・
燿格■に諄出).シエアは小強口1位を口檜五入して日"
*2先 "昌 (■0昌 なしつ うち、日年度および■年度に長日収■昌となつた場合、長用颯口昌として分■
ホ3■ ●昌シエア70%。日釈"は 、「
の欧■シエアを目定した●●●
先"昌 (●●昌なし)J及び「
その色」
後発品 後 発品
シェア70% シ ェア80%
2014年 度は目内医療用医薬品の売上が大きくダウンした
3.0%
2.0%
1.8%
1.1%
1.0%
▲■■■ 二■改定
対前年同期比
1.2%
0.0%
-1.0%
-2.0%
-3.0%
-4.0%
-4.2%
-5.0%
■内医療用医事昌
売上高累計
2011年 度
20121二E
41.500
42,000
(500)
20131EE
42,700
(700)
事
(日本■■工彙日会加盟22社 合計 :籠円)
*対 彙会社 :2010年度以降の目内E■ 用E薔 昌売上富セ公表している会社
20141二1=
401000
(Al,800)
9
目内売上高は各社減少、営栞利益が大きく減じた企票が多数
■露 田■昌 ● アス"ス
ロ 第一三共 ロ エーザイ ロ 田辺三菱
●壼野饉■口 ● 大 日本住友
●小 "“ 昌
■
眺
対 前 年 比 ︻% ︼
■■■
富 ■
研究■斃■
題錯】
【
日内売上富=ヨ 綺決算地燿■売上富におLf●日ホ売上富
豪曽口制菫:ア ス"ス 58.9%● ■●昌 -198.2%ロ ー三共 -34.1%エ ザ イ …57.3%大 日本住友 -44.8% 小●●8-44.0%
各社有■饉券颯告書による10
当面の急激な数量目標増大、今後の環境変化への対応が必要
2018∼ 20201「E
的 10001:`■(80%)
【課 題 】
を実現するための
安定供給」
①「
急激な生産能力増強への対応
② 上記を支える投資環境の確保
③ さらなる信頼性確保のための努力
④ その他規制の兄直し
%
8
︲
0価
2
12;l4+Etltltt.
2 特
5
6
5
中
¨
2013年 4月 ∼2018年 3月
日―陶 ツプ
ヘの対応(60%目 ■ )
︲
0
2
.l+fr.lf,Eilfro*st"
瑕
帥
2015年 7月∼2021年 3月
●目に口を見ない
●■なH目 ■増への対応
E*9r*uy4.ft*lt*]x
11
長期にEり 安定供給を継観する上での主な課■
① 必要な生産体鋼饉持コストの発生もしくは上昇
>生 産餞僣改良や老朽化観俯=新 に伴う再投資
>医 =昌 医療機器尋法※10GMP※2改正等の環境変化への対応に伴う追加投資
>原 材料の安定確保や価格上昇に伴う負担増並びにリスク管理コスト 等
② 実地勝轟等から得られる遭正使用情報の継協した収集 0提供
③ 主として籠観的な薬価低下がもたらす採算性の悪化
※1日薔昌、日饉籠●●の日■、有効性及び安全性の■保尋に■する法律
※2目薔昌及び■薔日外昌の目遺管理及び昌買管理の基準
1998
年
■饉改定率
▲9。
7%
2000
▲7.0%
2002
▲6.3%
2004
▲4.2%
2006
▲6.7%
2003
▲5.2%
2010
▲5.75%
2012
2014
▲6.00%
※ 2014年 9月 10日
中■協 菫饉専円“会
▲5.64Кこの饉
■■税対応分
+2_90%)
資料より
12
>特 許期間中に前倒しして研究開発投資を回収し、ハイリスク・
イノベーションに挑職
>特 許口了後は、後発昌使用により薬剤費の効率化
>新 事や未承田事の目発が促遭され、患者さんの利益につながる
‐‐‐ 促 進カロ
算導入前
日 ―
研究開発投資の早期回収
導 入後
革新的な新薬開発の加速
適応外薬及び ドラツグ ・
未承認薬 ・
ラグの解消
特許期間終了後 は
速やかに後発品に移行
時間
特許期 間
※ 新藁“出 ・
遭応外藁解消等促遣加算の■用要件(以下を■にす軍と)
イ 後発贔rt● されていない(又は収●から15年」饉遇LAn定 書饉ていない〉
●●
口 全―
贔の平均●●●を燿えていない
′、■に日薇の■の向上に■麟するE菫 品の研究■発を術つている0
資料 3-2
「
の策定について
医薬品産業強化総合戦略」
(イノベーションの実現を目指して)
2015年8月24日
日本製薬 工業協会 会長
多田 正世
はじめに
10骨 太方針において、創薬に係るイノベーションの推進、製薬産 │
医薬品産業強化総合戦略」│
1 業 の国際競争力強化等が示され、「
が策定されることを歓迎。
0革 新的医薬品を今後とも医療現場に提供できるよう、新薬創
出に向けた環境整備や開発力強化を後押しする政策の推進に
期待。
0新 薬の創出のためには、産学官の連携が重要であり、更なる
連携強化を図る所存。
0ア カデミア、AMED、PMDAか らも参加いただく形式の官民対話
は、産官学連携のための意見交換の場として、誠に有意義。
1日臨床研究口
治験活性化(1)(重 点項目 I―①)
0臨 床 開発 インフラの 整備
・ 医薬品の開発費用は、治験の費用を中心に近年高騰してお
り、継続的な新薬創出のためには、効率的な治験環境の整
備が極めて重要。
・ 政府のクリニカル ロ
ネットワークの構築実現に
イノベーションロ
大いに期待。(各種疾患登録情報の共同活用の促進)
0人 材 育成
・ 臨床研究 ・
治験の活性化、資の向上には、専門的知識を
有する人材の育成が不可欠。
・ レギュラトリーサイエンスの専門家や生物統計家など各種
専門人材の育成 口
確保に向けて、政府における取組を期待。
1.臨床研究・
治験活性化(2)(重 点項目 I―①)
10個 別化医療、ゲノム医療等の推進
・ PS細 胞を用いた創薬研究は、会員各社において積極的に
ゲノム医療の推進に関しては、
取り組んでいる。個別化医療ロ
NCでの集積データの解析や企業による利用可能化等、政府
のリーダーシップを大いに期待する。
0知 的財産戦 略強化 へ の取組
・ イノベーションの価値は実用化においては知財権の質で決ま
る。このため、国、大学及びベンチヤー企業の研究開発にお
いて、知財戦略の策定ができる人材の育成口
確保が急務。
2口産学官の連携強化 (重点項目 I―②)
0創 薬 支 援ネットワー クの 活用促 進
・本年7月には、創薬支援ネットワークが支援したテーマの導出
先候補企業の募集が開始された。産業側としても導入評価を
進める。
O産 学官の連携強化により、シーズの選び方、知財管理 ・
活用
の留意点などについて積極的な意見交換が必要。
3.保 険償還価格におけるイノベーションの評価
(重点項目 I―③)
ヽ
0薬 価制度における評価 のあり方
創薬に係るイノベーションを推進するためには、イノベーショ
ンを適正に評価することが極めて重要。したがつて、新薬創
出口
適応外薬解消等促進加算ルールの維持 ・
継続が不可欠。
● ●
先駆導入加算の加算要件の見直しと加算率の拡大に期待。
研究開発は長期にわたることから、予見性や制度の安定性・
継続性を確保することへの留意を要望。
4.研 究開発投資の促進
0研 究 開発税 制 の拡 充
・平成27年度の税制改正で、オープンイノベーション型の拡充
が行われたところであり、同制度の活用を進めていく考え。
・イノベーションの促進と国際競争力の強化を図り、成長戦略を
実現するためには、研究開発税制の一層の拡充が不可欠。
5.国 際薬事規制調和戦略 の推進 (重点項 目Ⅲ―②)J乳
国際薬事規制調和戦略の策定を高く評価。
国際薬事規制調和戦略の着実な実行により、日本の承認内
容がアジア各国で参照され、審査迅速化が推進されることを
期待。
製薬協では、アジアの製薬業界団体の会合であるAPAC(ア
ジア製薬団体連携会議)を主導しており、成果も出始めている
ところ。
創薬型企業の貢献と挑戦
寿社会 の実現
ニーズヘの取り組み
ディカル・
科 学 技術
。産 ・
学・
。 先端 分
。 高度 か
けて
【
参考】研究開発費の推移
は上 昇傾向にある
1 11社あたり研究開発費(曰内大手10社平均)/億円
5
4
0
4
1400
5
3
1200
0
3
1000
5
2
800
0
2
5
1
600
0
︲
400
5
200
0
0
1995
2000
2005
2010
20004か ―
ス)
【
対亀全書】〈
20004以 前は、■日、三共、山之内、第 ―、大正 、2-f・ r、塩野●、口沢、中外、日辺
20叫
以降は、■ 日、アス"ス m、 菫 ―=共 、工J・ r、田辺三贅、大 日本住友、塩層●、AIE、
―ルディ
小野菫贔、爆
ングス
出所 :日―
DATA B∞
●●● 『
K2015Jよ り作成
2011
2012
2013
%
0
5
0研 究開発費率(対売上高)
億 円 1600
治験の基盤整備の推進
【
参考】 臨床研究 口
臨床開発インフラの整備
>ク リニカル ロ
イノベーションロ
ネットワーク構想に期待する
>各 種疾患登録情報を用いて、日立高度専門
医療センター(NC)及び臨床研究中核病院を
核としたネットワークが構築される
>症 例集積性が向上し、
治験期間短縮につながる
>海 外の医療機関との連携が強化される
>ア ジアにおける国際共同
治験が推進される
>治 験連携事務局の設置により、ワンストップ
で多施設共同治験の受付が実施可能となる
>臨 床研究 ・
治験に必要な生物統計家等の
人材育成が強化される
>治 験手続きに係る費用の
低減が期待される
>臨 床研究 ・
治験の質が向
上する
′
企業_ぐ
=⇒
アジア
A
10
【
参考】 イノベーションの適切な評価
>特 許期間中に前倒しして研究開発投資を回収し、′
Ч「
リスク0イノベーカ ンに挑戦
》 特許潤了後は、後発昌使用により薬剤費の効率1ヒ
>新 薬や未承認事の口発が促進され、患書さんの利益につながる
‐ロロ 促 進カロ
算導入前
日 ― 導 入後
販売額
研究開発投資の早期回収
革新的な新薬開発の加速
ラグの解消
未承認薬・
適応外薬及び ドラツグ ・
特許期 間
※ 新薬g出 ・
遭応外薬解消尊促追加算の■囲晏件(以下を満たすこと)
イ 後発贔が収●されていないく
又は収●から15年●HL4m定
を経ていない)
口 全瞬収●品の平均●●●を饉えていない
ハ ■にE薇 の■の向上に■麟する■凛品の研究■発を行つている等
【
参考】 アジア地域を中心とした国際展開の推進
0官 民が連携し、アジアロで日本がリーダーシップを発揮できるよう、戦略的に
国際調和 ・
国際協力が推進され、産業界の国際展開が伸展することを期待
>日 本で承認を受けた新薬のアジア各国における審査迅速化に向けた、
政府の外交的イニシアティプを期待
│ アジア製薬団体連携会臓 :革新的な医薬品をアジアの人々に速やかに届ける
(2012年から毎年開催)
10日)
第4回 アジア製薬団体連携会臓(APAC)(2015年 4月9‐
ー
今後、各国の政府機関やアカデミアを含むステ クホルダー との信頼関係を深め、さらなる
連携を構築することにより、ミッション違成に向けた活動を継饉 していく
′
「
//'
i
j nfnCt=au\(fl*frf=0oodSubmleelon
Praotloe
/l,f
t, t =I>nr. e1di'lt]ofr!|{bt=a66r5atofiTt=
基づき、各目 ・
地域の状況に応じた形で各目規制当局と
新薬審査の迅速化について協■を開始する。
楽申■者のための栞界自主規準
<日 本基準 のアジア各国 へ の浸透 >
ー
ー
1 研 究ステ ジにおける情報交換の場の提供、開発ステ ジ
におけるネットワーキングの促遭、及び“菓研究者の鮨カ
向上を3本 社として、オープンイノペーションプラットフォーム
を組崚 して構築する.これらの活動を通じて、自面する課■
に対してステークホルダーと遭携しながら解決策を提案して
いく。
<シ ーズ探索/創 薬活動のアジアヘの拡大推進 >
資料3-3
・
卜 新的医薬品 医療機器創出のためあ菅民対話 │
医薬品産業強化総合戦略策定 に際 して
2015年8月24日
米国研究製薬 工 業協会 (PhRMA)
在 日執行委員会委員長
トニー ・
アルバ レズ
医薬品産業強化総合戦略 につ いて
口 医薬品産業強化は国民の 医療、経済成長両面で重
要な意味を持ち、その強化戦略を歓迎
口医薬品の研究開発 に国境 はなく、国内外の企 業によ
る国内開発投資の促進 につながる戦略を期待
ロイノベーションの推進 には保険償還価格 での適 正な
評価 と予見性 の確保 が 重要との認識が 共有されてい
ることを歓迎
具体 的な施 策 について
ロイノベーションを推 進する観点から積極 的な取り組
みを期待する施策
・新薬創出等加 算制度 の継続と安定 的な運用
・先駆 け審査指定品 目を薬価制度上でも評価
・薬事承認申請資料等 の英語資料受 け容れ拡
大など、日本独特 の要件 の更なる緩和
・G7首 脳宣言 で示された薬剤耐性菌対策 の強
化を他 の先進 国 と協調 して推進
具体 的な施 策 について
口開発投資促進及び予見性確保の観点から実施 しな
いこと、または撤廃 □
緩和を要望する施策
・2017年消費税引上 げ時の薬価引下げ改定及
びその後 の毎年改定
・市場拡大再算定
・新薬の14日処方制限
産業強化 に向けたPhRMAの 取 り組 み
口AMEDと の 協 同作 業 の 提 案
・企業との共同プロジェクト推進、研究者 と事業者 との
橋渡 し強 化、産学官 の情報を共有する教育プログラム
等
ロヤング・
プログラム
サイエンティスト・
・創薬 に携わる人材育成 の観点 か ら、モー リーン・
アン
ー
・
ロ
ド マイク マンスフィ ルド財団と協力してマンスフィー
PhRMA研 究者 プログラムを2013年より毎年実施、
ルドー
トランスレーショナル リサーチ促進をテー マとしたシン
ポジウムも実施
1.次 期薬価制度改革
新薬創出等促進加算及び隔年改定が継続 した場合のシミュレーション
2025年 までの医薬品市場規模 は、
ほとんど変化 しない見込 み
く
::::::lill>│
Ю
翌 翌 ど 翌 選 出 出 翌 翌 ・ЮЮ
3 8 19■
'15 '16
′
17 '18
`19 '20
'21 '22
・後発医薬品は、今後も使用が
拡大し、2025年に2兆 円規模
へと倍増する見込み
0長 期収載品は、後発医薬品の
浸透や、Z2ル ール中に基づく
薬価の低下により縮小
'23 '24 '25(lF魔 )
■1新 薬■ 長期収載品{b)1日
長期収載品い}│■後発品■ その他
*1長 期収載品(a):2013年以前に後発E票 品が上市されたもの、
長期収餞昌(b):2014年以降に後発品が上市された・
される予定のもの
*2予 瀾期間を通して。消費税を5%に 口定
ー
IMS共 同によるシヨ レ ション
出所 :[FPIAと
中
Z2ルール :既収載品について後発医薬品の置換え率
に応じて特例的に引下げを行うルール
2.革 新 的医薬品創出のための環境整備
創薬 における官民パー トナ…シップのさらなる展開
経験の共有を通じて
欧州でのinnovattve Medicine inttiattve(lMDの
日本の官民パートナーシップ推進
合会(EFPIA)による、ヘルスケア
開発のための世界最大の官民パート
ナーシップ
EUからC10億 及びEFttAから現物提供ホ
│・
│(C10億 相当)により、欧州の医薬品産
1 業の競争力を強化し、より優れ安全な医
1 薬品の開発を促進 口
加速
02013年より総額 C33億 のIM12が
スタート
7.000名を超 える専 門家 が
中現物提供 :研究者、研究施設、データ、試料の提供等
IM匡
J 迎生∠ロジエ2…
・
アルツ八イマー型認知症
・
糖尿病 ・ 喘息 ・統合失調症
・
医薬品の安全における予測、予防、モニター
・
感染症領域
・
慢性閉塞性肺疾患 ・糖尿病
・
統合失調症 ・ 自閉症
主要研究開発プログラム ・ 抗菌薬耐性
ら
前競争的なもの中心のIMIか
広人
1
を
医薬品産業強化総合戦略 ・
個別事項
イノベー ションの適切 な評価
・
口
― 新薬創 出加算の維持 継続 /再 算定
の廃 止/処 方制限の廃止/隔 年薬
価改定 の維持
研究 開発 の 官民の推進体制
・
― lMlとの情報 日
経験共有 によるパー トナ
ーシツプの促進
― 外資系企業を含む多くの企 業 が参 加
できる環境 の整備
・ 透明性の向上;情報の偏りを防ぐ情報
公開のシステム
臨床研究 口
治験環境 の整備
― 臨床試験実施体制の整備およびlTの
活用 によるさらなる合理化 ・
効率化
一 ネットワーク等の発展による症例 集積
審査 の迅速化 ・
質の 向上
― 早期承認 (条件及び期限付承認)制
度や先駆け審査指定制度など新たな
システムの確実で実効性のある実施
日本の制度の国際化
― Global CTDの受け入れの促進 :日本
の申請 のための解析、日本語必須部
分の更なる削減
一
MRAの
」P へ
拡 充 /MRBPの
の 統 合
/輸 出貿易管理令の対象品 目から血
漿分画製剤 の 除外
― アジアとの連携 :アジアにおける臨床
試験成績 の 相互受け入れ の促進
性 の 向上
一 日本 か らの情報発信 の充実 (治験の
専 門家、臨床試験の実施体制ならび
に成績 )
後発医薬品へ の置き換え効果 は、
新薬創出加算 の額を大きく上 回る
% %
70%
50%
′ %
璃
25%
後発昌■會換え奥綱
当
麟口童:=よ
る後発昌nt換 え
___2010年
以前の■書換え率を適用
した場合の予瀾
硼
硼
一
一
一
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一一甲拓
纂
一
10%
′
20%
%
260/●
30%
バ協
勁 40%
/錦′
鍋
′
′
観
60%
0%
'13
'15
'17
'19
'21
15
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'17
'18
.19
'20
'21
'22
'23
'24
'25
■1新 嘉g出 加諄による増加■
■ 畿発品口書換えによる鵬少■
――
費用のパランス
追加の後発品使用促進策を講じずとも
2010年以前の後発品の置き換え率は加速
し、2025年には5996に違する
°
12006‐2009年の後発昌置き換え率を適用
・
22021-2022年 は後発品■き換え率は増加しない前提
年平均饉
2 0 1 2 - 2 0 2 5 年 合計饉
…華
盤 ……… 銭J:L…
資料 :EFP:A‐JとlMS社 の共同プロ
ジェクトシミュレー ション結果から
IMIの 概 略
研究の指針
_口硼ご
10億 ュ
Scientinc Research
Agenda
l需
年間実行計画
Annua!
Plan
Implementation
エクト
/EIジ
選定
金提供
ー
の
10需隷ュ
ロ相当
貢
献
FP7: EU 7th FrameworkProgrammefor Research
lMiのプロジエクト
する予訪糧●:リスク●■の日 床釣妥出性の 凛相安全性
ンのベネフィット‐
リスク諄優の■遺な田発 (欧州共同研究)
ワ
クテン
めの ●序に目する知ロ アルツハイマー●および
パーキンソン■
ワクチン
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イオマーカー
田●リウマチ
んの治薇と がん
び口"関 ■績腱の特定による力`
:世紀0■ 口■■のためのlL準備■■■嵐
―カルバペネム■性ロ
との崚い―グラムロ性E口 簗礎に立ち向かう分子
グリーンケミストリー
抗口凛‖性
抗口凛II性
抗ヨ昌]性
知凛●■
デルリツース
ワクテン
●尿■
抗●凛■性
絆"壼
エポラワクチン構■導入の効果を最■1と
するためのコミュニケーション エポラその他の
フィロウイルス性出血熱
イルス:田電なペッドサイドじ晰口■のための最新アプrt―チ エポ,そ の他の
エポラワクチンの迅遭な尊入ためのコ遺と口"
ムプースト籠僣臓を用いる予防的エポラワクチンの日■
ムブースト,■ 漱を用いる予防的エポラワクテンの日発│
レーニング・
ネットワーク
フィロウイルス性出▲“
エポラその他の
フィロウイルス性 出血 饉
エポ,その仕の
フィロウイルス性出nm
エボラその他のフィロウイ
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トレーニング
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サービスの提供
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トレーニング
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インフル エンザ ワクテンによる保口 の相 関国子 を諄口す るためのアッセ ワクテン
イの 椰準 化と晰 発
相 対 的有効 性
■奥の目庫データを目贔`口発に輻み込む
力啜モニタリングのためのじ晰バ●口●
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新薬 の承認数 *(2011∼
EFPIA」 apan会 員企 業 24社
日本での売上高 (2013年)
EFPiA」apan会 員企業
EFP:A」apan会 員企 業
2 兆6 , 0 0 0 億円
( 各企業の売上高に基 づく)
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2013年 )
承認取得数 52
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薬承認成分数
資 料 4-1
第 4回 革新的医薬品 ・
医療機器創出のための官民対鵬
平成27年 8月24日
創薬開発の加速化 に向けた
ゲノムスクリーニングの基盤整備
産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業 ―SCRUM― Japan―
→I L 震 F I L 仁
Muttpに
x 遺伝子診断薬 ( O n c O m i n e O C a n c e r R e s e a r c h P a用
n dいた
) を中央測定
外部アドバ イザー
究全体 へ のアドバ イス
却 騨 畔岬
LC‐SCRUM‐
Japan
NCC
SCRUM‐ 3apan
事務局
EPOC
TR支 援 室
契約管理
利益相反管理
会計監査管理
臨床情報と
遺伝子情報の
データベース構築
GI‐SCREEN‐
Japan
ノバ ルテイス
′
( l ド1 ) 、
ARTIS
SCRUM― Japanにおける研究の流れ
禽
企業治験へ参加
医師主導治験へ参加
1)遺
伝子解析結果に基づいて
倉
SCRUM― Japan
で、
SCRUM‐JapanはSRLで 、GI‐SCREEN‐JapanはThermo Fisher・
iE伝子解析は、LC―
O n c O m i n e O C a n c e r R e s e a r c h P a n d ( O C用Pいて
) を 実施
M u t t i p l e x伝子診断薬
遺
がん治療 開発 を支 える本邦に適したゲノム診断体制 の構 築
‐
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試料の
採取 ・選択
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意鶴付け レポ ト 登 録など
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・低侵襲
品質保証下での
遺伝子解析
治療選択性 ↑
・医師主導治験参加
・企業治験参加
・適用外使用
・患者申出療姜
サ
治療効果 ↑
●Gastric(31)● α 871an(22)
■Chobn91o(7)● Uterine{0)
●Sarcoma(2)
ゲノム診断システム開発
データの質的評価
↓
変異 ・融合 ・増幅検出
↓
治療関連遺伝子の選出
↓
専門家会議 レポ ー ト │
↓
担当医返却レポー ト
↓
治療効果デ…夕蓄積
オールジャバンでのPrechbn Medた heの 実現 に向けて
ロ グ ノムスク リー エ ング基盤の整備
O NCC単 独の事業から国家的な事業への位置づけ → AMED etci
・ 疾患単位でのゲ ノム解析拠点と参加施設のネ ッ トワーク化
・ 解析検査 の質の保証 :ISO′CLIA′CAP etc.の認証
O MGC(MediCal Genome center)と の 関係の整理
口 必 要な 人材 の 確 保 0育 成
。 ゲ ノム解析研究者
・ ノヽ
イオインフォマテ ィクス専門家
・ 遺伝カウンセラ ー (認定は現在 161名 )
口 遺 伝 子情 報 に基 づ く差別 を 防 ぐ法律 の 必 要性
・ 米国ではthe Geneuc lnfOrmaUon NondiscHminaUon Act(GINA)
ロ コ ンパ=オ ン診断薬としての保険診療への適応
・ 遺伝子診断の特許は欧米の独占
・ 低 コス ト化が実現 しないと無理 (全ゲノム解析費用は$5′
000/検 体)
・ 患者 とその家族 に対する遺伝カウンセ リングを保険診療下で可能 とする
目立循■■綱研究センタ … (□循)撮 出資料
資料4-2
…
新大阪駅近郊 (JR東海道線沿線)へ の移転建■に伴い、オ プンイノベ…シ ョン
を指向した医轟クラスター (複含医鷹産業拠点)を 形成 (平成30年度予定)
1.薔 本覇念 (平成26年 5月 医瘤 ラスター形成会議において合意)
E
aHHE分
■籠 ・
目の予防。
―
1移転■■■0ロユ1暉出口3■セン'■ 7ア=ラ面] (早 咸∞年度見咸予定)
南"島 ●イメージ
世耽 リートする町
2.中 心部のゾーニング 0悔 ジエクト全体的30ha)
」R東 海道線 岸辺駅(新大阪駅から7分 )
湘
Ψ
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4.
軸岬
3.
と
主
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2.
える 一
DRは、安全性 が確認されているという「
と、多くの既存データを使えるという
確実性」
「
が最大 の利点。総合戦略に位置づけるべき。
低コストロ
開発期間の大幅短縮」
国循では、今年度2件の画期的なDR発の先進医療 ・
医師主導治験を開始するが
(次頁参照)、産学官連携上、以下の課題がある。
・ いかに製薬企業の開発意欲を促 し、資金面含め協力を得られるか。
・ いかに医療機関側 (国循)が必要な研究資金及び人的体制を整えられるか。
製薬企業側 では、①既定の薬価がネックになる(既存薬の適応を基準 とすることに
よる低薬価問題)、②特許切れ薬剤の場合に企業はDRに消極的、等の理 由から、
DRの開発意欲 が阻害されている。
→ 米国等と同様に、DR創薬に対する適正薬価、特許期間の延長、医薬品承認
の迅速化(フェーズⅢの省略)等の企業向け総合戦略が必要である。
国循では、① 企業側と国からの研究資金ミックスを認めること、② 先進医療 口
医師
主導治験を支 える常勤スタッフの配置 (人件費へ の配慮)、③ 公的研究費の使 い
やすさの改善 (一定の研究期間の確保 、臨床ニーズに合 つたテーマ設定)等を
是非お願いしたい。
※ ヒトでの安全性と体内勁態が実績によって既に確認されている既存薬から、新たな藁効を見つけ出し、実用化につなげて
いこうという研究手法を指す。 (Drug Ropositio日
nD
革新的創薬 に関する国循 の共同研究の例 ※o内は協力企業
ヒ ト型心房性ナ トリウム利尿 ペ プチ ド (hANP)の癌転移抑制効果に関する研究 (塩野義製薬)(図 1)
軽度認知障害患者に対するシロスタゾール療法に関する研究 (大塚製薬)(図 2)
これまで】
【
外科手術や饉染症によつて肺血管の障害が起きる
・
シロスタソ―ル投与による
老魔物アミロイドF嗜脳外へ排出する働き
●血管内皮“油燿書
●血督内皮編胞の
ll彗因子増加
●血管壼過性の充遺
●繰腱■●腱専からの
道走田子分静
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墨
ゴ
£´
↓
【
新しい方法】
川P投与により
肺血管障害の改善
↓
肺転移を抑制
●老廃物アミロイドβ
図 l hANP投 与による癌転移抑制効果
※ 目家戦略特区における先遭医療特例 が適用され
た全目初の案件で、今秋から全日で開始される。
脳軟膜動脈
図 2シ ロスタゾールによる認知機能低下抑制
※ 今年5月 から、全日で医師主導治験が開始された。
2015年8月24日
倉1薬 日本のグローバル展開における
人材育成 ・
発掘および人脈活用 に果
たすアカデミア組織 の使命
全 国医学部長病院長会議会長
大阪市立大学医学部長 ・
大学院医学研究科 長
荒 川 哲男
アカデミア組 織 として貢献 できることおよび創薬 の展 望
1.国 際展開
世界トップレベルにある日本の医療を「
とし、医療技術と医薬品口
売り」
医療機器
をセットで輸出
2.人材育成 ・
人材発掘
①海外、とくにアジア、アセアンの優秀な医療スタッフの教育 口
研修
`
ー
工
マ
ント
学、
経営学、
ジメ
社会科学などの総合的 ネ
カを持つ人材
②医療、
育成
③すでに活動しているが、表に現れていない貴重な人材の発掘
3.広域連合による地方創生のグローバル化
関西で関西公立医科大学 ・
医学部連合を結成。スケールメリットを活かし、1,2
プロジェクトになりうる。
を展開するモデルロ
4.新薬開発 (今考えられている再生、バイオ以外)
o 面ng促進
①既存薬剤のrepos面
ー
②海外のベンチャ からのシーズを日本企業が臨床試験
③感染症とくにNTDに対する創薬(国際貢献)
第一 回
2 0 1 3 年 5 月1 5 日
31
“
贅
『
創薬 立 国 日本』の 実現 に 向けて
日本製薬団体連合会 会長 内 藤 晴夫
日本製薬工業協会 会長 手 代木 功
米国研究製薬工業協会
G・ズルエッタ
在 日執行委員会 委員長 アルフオンゾ・
ロ
欧州製薬団体連合会 会長 フイリップ フオシェ
4.ア ジア地域における革新的医薬品開発 のための
アジア諸国連携の強化 ・
推進
日本がリーダーシツプを発揮すべき事項
0国 民皆保険制度t医療制度の導出
0審 査体制の整備と人材の育成
0優 れた医薬品`医療技術の提供
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の成察島目ηへ題男 邦
医科大学 における国際交流 に関する実績調査
大学医学部 ・
平 成2 6 年 度 ( 2 0 1 4 年 )
わが国の大学医学書口・医科大学
自 薔 2014
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翻
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国医学部長病院長会議
〇海外スタッフの受入れ(全国)
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関西4医 科大学 0医学部 が 、地域社会の発展と人類の福祉に寄
学術研究、地域貢献、国際貢献
与することを目的として、教育・
協力する協定を締結 した(2014年10月 )
等 の 分野 で相互 に連携 ・
V 嶋 各一
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錮●■0
アクシヨンプラン
13F● bruary 2015
時 1 事1 速1 報
V:ETNAM
育 成 など医療 協 力
関西 医大 連 合 、保 健 省 と包 括 協 定 報
二科大 学 。医 ry:部itl合とレ:療 │■
41県`ヒ推 j上
【ハ ノイ時 事 】 関 西公 立 :な
ハ
ベ
ノイ で 、 越 f暴健 省 と包 括 協 力 協 定 を結
ナム
の
ト
機 1脅は 12日 、
ん だ 。 連 合 、 性 構 と1,外1'1確府 との 協 定 は 初 めて で 、 学 術 交 流 や
す るて
産 官 学 の 連 携 を j3ni化
医 大 連 合 は 京 都 府 、 奈 良 県 、 和 歌 :11県と大 阪 市 の 4:ス千1大 ・1人
学 tToで組 織 。 国 際 fヒ機 構 は 学 術 ・研 究 機 関 、病 院 、 産 業 界 、 公
的 Hf・
門 が 連 携 して 国 際 交 流 を進 め るた め にbll立され た`色 括 協 定
に よ り、 (1)人材 育 成 ② 感 染 症 予 防 (3)先 端 医 療 技 術 (4)国 民 健
康 保 険 ―な どの 分 リチで 協議 す るほ か 、 医 療 ビジネ ス拡 充 に も取 り組
れ
ベ トナムの
協 定 に署 名 した大 阪 市 立 大 学 の 荒 川 哲 男仄 学 部 長 は 「
医 療 ニー ズ を しっか り把 握 し、 4大 学 が 連 携 して国 際 貢 献 を強 化 し およびE磨 口 躍化 推 迫 欄 相と越 保 戯
省の包 括協 力 協定 署名式
た しり と 述 べ た。
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目西 の 日 科 大 ベ トナ ム 政 府 と協 定 NHKニ ュ ス
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ム と
募裏異長島李ご
オナ 政府 協定
円口ヽ 力にあ る医科 大 学 などが 、饉 姜 水 準の 向上 を 目指す ベ トナム に、目 腋従 事者の 育成や 、日薇
システムの導 入で協 力すること1韓 り、12日 ■ "′ ヽ
ノイでベ トナム政 府 と協 定書皓 び●した。
ベ トナム政府 と協定 を結 んだの は 、大 巨 や京枷な ど閲 西地 方 の4つ の公 立 医糾大 学などでつくる r関
西公 立 目科 本 学 饉 学部 連合 Jと日本 の 目燎 凛 彙の 口隠 風 間 に取 り組 む 『医療口"化 姓 遭機 構 Jで
す.
田 印 式 は 、12日 首 “ ハ ノイの ス トナ ム 保 健 省 で行 わ れ 、レ ・
クア ン ・
クオ ンEJ大 臣 と大 瞑 市 立 大 学 の
荒 川 哲 舅 匡 学 部 長 らが 出 麻 しま した 。
協 定 に =づ い て 、日本 側 で は 、今 後 、ベ トナ ム か ら目 師 や 看 ■ 師 な どをそれ ぞ れ の 大 学 の 日 菫 輌 読
に 招 ●.日 本 の 先 遭 的 な 目 薇 技 鮨 を学 ぶ 機 会 を無 け るな ど人 材 の 市 威 を肇 め 、ベ トナ ム の 風 薇 水 準
の 向 上 に ■な した い として いま す 。
また、日本 の 屋饉楓 畢 や 睡藁 贔 、さらに 、`院 経 営 の ノウハウや 保 険 "度 などもベ トナムの 医 薇 関 係
者 に紹 介し、日本式 の 餞療 システム の導 入t・
相 極 的 に● ●か けたい考 えです .
巨● の口朦 晨働 を遭 つては 、日本 政 府 が 成長 崚 略の 1つ に位 置 づ け麟 興 日 を中 l●に藪 り綺 み を選 め
ていて、国印 ■ に出 膚 した競 川医 学●F長は 「日本 とベ トナム 双方 に とつてよい方 向 に凛 むことを期 待 し
たいです Jと露 していました。
夫酸ギI美華饉撃蔀苗藤享蕎貰発磁是締驀稜L壺
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0日
資料 4-4
第4回 革新的医薬品 ・医療機器倉J出のための官民対話
日本 か らの医薬
回ロ
創 出 における課題 と
アカデミアとして貢献できること
東北大学 大 学院医学系研究科
宮田 敏 男
低分子 医薬品 の 開発 プロセス における課題
日本の製薬企業 には実 績 ・ノウハウがあ り、日本のアカデミアも経験値を蓄積 しつつ ある
赤枠部分を効率よく進めることが不可欠
第 3相試験
薬効薬理試験
ア ツセイ系 の確立
標的分子 の決定
基礎 研究
アカデミアの得意
な基礎研究分野
日本 は強い
現状の課題
ここがないと知
財が確保できず、
企業導出、
実用化も困難
今後の課題
製造化学企業の
関与が必要
現状のCROで
対応可能
コスパが課題
今後の課題
探索的臨床研究は
アカデ ミアが貢献
でき、注力 すべ き.
製薬企 業か ら期待
されている部分
ノヾ
イオ医薬品の開発プロセスにおける問題点
ウ ・経験がな い し、連携も少ない
日本の多 くの製薬企業、CRO、 アカデ ミアにもノウノヽ
鍵」
特 に赤枠部分をどう効率 よ く進め、連携できるかが 「
現状のCROで
対応可能
コスパ が課題
第 3相 試 験
最大 の問題点 (生産技術 上の課題)
アカデ ミア と製薬企業 をつな ぐプロ
セスが欠女口するため に、知財の取得
や実用化ができない.こ こを担 う
製造化学企業 、バイオ ベ ンチャー
を生み出すことが不可欠
第 2相試験
第 1相試験
抗体分離 ・精製
細胞構築 ・細胞選択
抗原 の作製 。精製
ア ツセイ系 の確立
標 的抗原 の決定
基礎 研究
アカデミアの得意
な基礎研究分野
日本は強い
薬事法上 の課題
グローバルな視点での医薬品開発における産官学連携の重要性
現状では、製薬企業が独自の体制や戦略で主として欧米での医薬品開発を実施。
新興国で の事業モデルは少な く、製薬企業が個別 に対応することでは必ず しも上手 くいかない
国際学術機 関 ・国際学会
sclel観
諮網習詰凛“
律密∴品
&
臨床開発支援
・新興国で は、それぞれの国が重視する疾患の撲滅 に向けて、医療 0医 薬政策が進められている。
日本か らの貢献の実績を通 じて、その国の政府や医療従事者に認知 され、政策効果が表れれば、
日本の医薬品や取 り組みへ の信頼度 も高 まる。
・新興国で の事業展開 にはビジネスだけで はな く、それぞれの国の医療政策 と連動 した視点や国
際学術ネ ッ トワークも必要であ り、日本 の産官学が連携することでよ り効率的に実現出来る。
・高齢化や疾病構造 の変化は先進国だけの問題ではなく、新興国にも急速な勢いで蔓延 している。
WHOは 、近年では新興国での非感染性疾患 (NCD)に も注力してお り、ガン、心血管疾患、糖
呼吸器疾患の薇 患をNCD(世 界の全死亡に占める60%の 原因)と して認定。
尿病、慢l性
。いち早 く高齢化に直面した日本が、医薬品開発を通 して、新興国も含めて世界が直面する医療
課題を解決する新 しいモデルを提案 し、実施できないだろうか
2035年 、
日本 は
健康先進国へ 。
2035年 、
日本 は健康先進国へ。
子どもからお年寄まで、 また患者や住民、医療従事者まで、
すべての人が安心 していさいきと活躍 し続けられるように
様々な暮 らし方 ・働 き方 ・生き方に対応できる
2 0 年 先を見据えた保健医療システムをつ くる。
急激な少子高齢化や医療技術の進歩など
保健医療を取 り巻 く環境が大きく変化する中で、
日本の経済成長と財政再建 にも貢献 し
ひとりひとりが主役となれる健やかな社会を実現 していく。
筆轟曇
保健医療 2035提 言書 (概要)囃 断20ぷ
■はじめに
2035年 に向け、保健医療二ニズの増大、社会環境 ・価値の多様化、格差の増大、グ
ローバル化の進展等に対応するには、単なる負担増と綸付削減による現行“度の維
GOAL
目楓
人々が世界最高水 準 の健 康、 医療 を享受で き、安心、満足、納得 を得 ることができる
持を目的とするのではな く、新たな価値やビジョンを共有 し、システムとしての保
健医療の在 り方の転換が必要である。本提言をもとに、厚生労慟省内で推進体鋼を
整え、国民的臓綸を喚起 し、実行可能な施策か ら着実に実施すべきである。
持続可能な保健 医療 システムを構築 し、 我が国及び世界 の繁栄 に貢献 する。
PRINCIPLES
本蝉念 :新たなシステム構築 。運営を進めていく上で基本とすべき価値観 ・判断基準
基′
公平 ・公正 ( フェアネス ,
自
律 に基づ く連 帯
日
本 と世界 の繁栄 と共 生
■我が日の保健E壼 が目指すべ唐目颯
人々が世界最高水準の健康、医療を事受でき、安心、満足、納得を得ることができ
る持続可能な保健医療システムを構築 し、我が日及び世界の繁栄に貢献する.
■2035年 までに必要な保健E薇 のパラダイムシフト
保健医療が、住まい、地域 づ くり、働き方 と田和 しなが ら 『
社会 システム」として
機能するため、これまでの保健医療制度を規定 してきた優値規範や原理、すなわち
「
パ ラダイムJを 根本的に転換すべ きであるこ
・量の拡大から質の改善ヘ
・ インプット中心から患者にとつての価値中心ヘ
・行政による規制から当事者による規伸ヘ
・ キュア中心か らケア中心ヘ
・発散から統合ヘ
■基本理念
(1)公 平 ,公正 (フェアネス)
将来世代も安心、納得ができ、職業や年齢、所得、家族の有無等 により健康水準 に
差を生 じさせず、医療サー ビスの価値に応 じた評価が行われる。
(2)自 律に基づ く連帯
コミュニティや日常生活の中で、一人ひとりが役割を主体的に果たす。個 々人の自
立のみに依存せず、必要十分なセー フテ ィネッ トと、保健医療への参加を促す仕組
みによつそ社会か ら取 りこぼ される人々を生 じさせない。
(3)日 本 と世界の繁栄と共生
保健医療への投資により、わが国及び世界の経済 ・社会システムの安定と発展に寄
与する。保健医療を我が日のロカの柱として、地球規模の課題解決を主導 し、 日際
社会との協働の下で、平和と繁栄の中で共生できる世界を構築す る。
■ 3つ の ビジ ョンとアクシ ョン
(1)「 リー ン ・ヘルスケア ∼保健医療の価値 を高める∼』
グ ロー バル ・ヘルス ・リー ダー ∼ 日本が世界の保健医療 を牽引す る∼」
再興感染症の封 じ込めや災害時の支援 な どに貢献す る機能 を強化。
境 のない新興 ・
(3)「
国
保健 医療 システム ヘ の投入資源に対 して、人々が得 られ る価値 を最大化す る。「よ り
良 い医療 をよ り安 くJ享 受できるよ う、患者 に とっての価値 に基 づ く医療の質の向
我
が国が、グ ローバ ルなルー ル作 りに積極 的に貢献 し、諸外 国の保健 医療水準 を向
上
させ、ひいては我が国の保健医療の向上や経済の成長に資す る好循環 を生み出す。
上や効率化 を促進 し、地域主体でその特性 に応 じて保健 医療 を再編す る。
〔
具体的なアクシ ョンの例〕
∼2020年
・ 医療技術評価の制度化 ・施行
〔
具体的なアクシ ョンの例〕
2020年
∼
健康危機 管理体制の確立 (健康危機管理 ・疾病対策セ ンター の創設)
オ リンピック開催 までに早急に国際的な医療の提供体制の確立
アジアな どでのユニバー サル ・ヘルス ・カバ レッジや医薬品等承認制度な どの シ
・
・
・ 現場主導 による医療 の 質の 向上支援 (過剰医療や医療事故の防止 など)
・ 「ゲー トオー プナー 」 と してのかか りつけ医の育成 ・全地域 へ の配置
∼2035年
∼
・
2035年
・ 医療提供者 の技 術、医療用品 の効 能 な ど (医療技術)を 患者の価値 を考慮 して評
価 、診療報酬点数に反映
・ ベ ンチマ ー キ ングによる治療成績 の改善
テムの構築支援
ス
・
大
・
(2)「 ライ フ ・デザイ ン ∼主体的選択 を社会 で支 える∼」
■
人々が 自ら健康の維持 ・増進 に主体的に関与 し、デザ イ ンす る。また 、健康は個 人
の 自助努力のみ で維持 ・
増進 で きるものではな く、個人を取 り巻 くさまざまな環境、
「
いわゆ る 健康の社会的決定要因」 を考慮 した取組 を進 める。
く
〔
具体的なアクシ ョンの例 〕
∼2020年
・ 「
たば こフ リー 」オ リンピックの実現 (例 :子 ども防煙教育、たば こ税増税 、た
ばこの広告 ・パ ッケー ジ規制 、喫煙者 に対する禁煙指導 ・治療)
感染症の封 じ込めや災害時の支援 な ど健 康危機 管理 で国 際的 に貢献す る機能 を
幅 に強化
国際機関 などによるグ ロー バ ル ・ヘル ス ・ガバナ ンスの構築へ の貢献
ビジ ョン実現のための ガバナ ンス
透
明かつ説 明責任 の確保 された保健医療 システムの確立 と、それ を具体化す る制度
設
計 を推進す る財政制度、提供体制 の両面 にわたるガバナ ンスの改革が求 め られ る。
長期 な視点に基 づ く制度改正 を可能 とす るプロセスの導入 、地域の実情 に対応で
きる分権的な仕組みの導入、政策評価の強化や戦略的か つ科学 的 エ ビデ ンスに基づ
中
政策決定の促進 、政策人材の育成、強化等が必要である。
■
以
ビジ ョンを達成す るためのイ ンフラ
下のよ うな横断的な手段 、体制 、リソー ス な どを整備す る必要が ある。
・ 効果 が実証 され ている予 防の積極 的推進 、特に、重症化予防 の徹底 による医療費
削減
。 「
健康 へ の投資」 による生活の質 と生産性 の向上
∼2035年
・ 2035年までに 「たば こフ リー 」社会 を実現
ノベー シ ョン環境
(1)イ
たな価値や新たなアイデア を創造す る ことで、社会に変革 をもた らすための環境
新
整備。技術開発 のみな らず、それ に対応 した システム (人材 、情報 、資金な ど)
を
の
・ 電子健 康記録 に介護サ ー ビス情報 を含 めた個 人 レベ ルでのポー タブルな情報基
〔
盤の普及 ・活用 を支援
・ 住民が健康 ・生活上の課題 をワ ンス トップで相談できる総合サ ー ビスの充実
・ 健康の社会的決定要因 を考慮 した コ ミュニテ ィやまちづ くり
確立 が必須。
具体的なアクシ ョンの例〕
∼
・
2020年
治験や臨床試験 の プラッ トフォー ム整備
∼2 0 3 5 年
・ がんや 認知症な どの研究 推進 のための 多様 な研究財源の確保
具体的なアク シ ョンの例〕
〔
・ 国内外のイ ノベー シ ョン人材の我が国 へ の集積
(2)情 報基盤 の整 備 と活用
。
lCT等 によ り、医療の質、価値、安全性 、パ フォー マンス を飛躍的 に向上 させ る。
保健 医療デー タベー ス を整備 ・活用 し、遠隔診断 ・治療 ・手術な どの基盤 を整備。
2020年
∼
公衆衛生大学院の増設等による医療政策人材 の育成
-2035年
・
・
〔
具体的なアクシ ョンの例 〕
徹
∼2020年
コ
・ ヘルスケアデー タネ ッ トワー クの確立 ,活 用 (公的デー タな どの医療等 IDに よ
的
る連結)
・ 検診 ・治療デー タの蓄積 ・分析 による予防 ・健康 ・疾病管理の推進
で
∼2035年
〔
・ 予防、診断 、治療 、疾病管理、介護 、終末期 (人生の最終段階)に おいて、デー
夕を活用 した政策評価 プロセスの確立
・
∼
〔
具体的なアク シ ョンの例 〕
-2020年
・ 医療費の伸 びが予測 を上 回 る場合の中期調整 システムの導入
∼2035年
・ 公的保険 を補完す る財政支援の仕組みの確立
・ 都道府県 ごとの地域差 に対応す るための権限移譲等
(4)次 世代型の保健 医療人材
あ らゆ る医療従事者 が、常 に良い保健 医療 の提供に適進 できるよ うにす る。複数の
疾患 を有す る患者 を総合的に診 る能力や 、予防、公衆衛生、 コ ミュニ ケー シ ョン、
マ ネー ジメン トに関す る能 力を有す る医師の養成や保健 医療 と福祉 の 多職種連携 を
前提 とした人材育成 を推進 。
(5)世 界 を リー ドす る厚生労働省
底 した業務改善 を行 い、必要な人員 を確保 した上で、横断的な マ ネー ジメン トや
ミュニ ケー シ ョン機能 と能 力を強化 し、機動的で積極的に現場 とつ なが る ことの
きる組織 を作 る。国際的にも、グ ロー バ ル ・ヘ ルス、健康危機 に対 して迅速かつ
確に動 く組織 として認識 され る水準 を目指す。
具体的なアクシ ョンの例〕
(3)安 定 した保健 医療財源
・
将来世代 に負担 を強 いる ことの な い よ う、公的医療保険の機能 と役割 、給付 と負担
のあ り方やあ らゆ る新たな財源確保策 についても議論 を重ね 、財源 を確保。
医療や福祉の資格の共通基盤 (連携の促進や養成課程等)を 整備
医師 の偏在等が続 〈地域 における保険医の配置 ・定数の設定等
∼
・
2020年
「
の創 設 (任期 5年 )
保健医療補佐官 (Chief medical officer)」
・ グ ローバ ル ・ヘルス ・イニ シアテ ィブの策定
「
医療イ ノベー シ ョン推進局」の創設
2035年
あ らゆ るグ ロー バル対話 ・政策形成にお いて先導的役割 を確立
¨
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中占
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12機55
,
IAPAN VIS:ON:
HEALTH CARE
2035年 、
日本 は
健康先進国へ 。
2035年 、
日本 は健康先進国へ 。
子どもからお年寄 まで、 また患者や住 民、 医療 従 事 者 まで、
すべ ての人 が安心 していきいきと活躍 し続 けられ るように
様 々な暮 らし方 ・働 き方 。生 き方 に対応 できる
2 0 年 先を見据 えた保健 医療 システムをつ くる。
急激 な少子高齢化や医療 技術 の進 歩など
保健 医療 を取 り巻 く環 境 が大 きく変化する中で、
日本 の経 済成長 と財政再建 にも貢献 し
ひとりひとりが主役 となれ る健 やかな社会 を実現 していく。
保健 医療 2035提
言書
平成 2 7 年 6 月
「保健 医療 2 0 3 5 」 策定懇談会
●は
じ
め
に…
………………………………………………・
5
2.2035年 の保健医療 システムに向けて … …………… … …………………………………
6
…
……… …
6
(1)な ぜ 2035年 をター ゲッ トとするビジョンが必要なのか
(2)2035年 の保健医療のあるべ き姿 .・
・
……………・
………………………………………………・7
ヽ
(3)現 状 (2015年)の 保健医療の青景と課■.………………………………………………………… 8
(4)2035年 までに必要な保健医療のパラダイムシフ ト.……………………………………………… 9
3.薔 本理念 .……….●
………………………………‥……・
・
………………………………………・
・・11
4.2035年 に向けた3つ のビジョン .…………………………………・
,………………………………・13
(1)「 リー ン ・ヘルスケア ∼保健■薇の価性を高める∼J.… ……………………………………・13
〈2)『 ライフ ・デザイン ∼主体的遇択を社会で支える∼J.… ……………………………………・13
….・14
(3)「 グローパル ,ヘルス ・リーダー ∼ 日本が世界の保健匡農を章引する∼」 .……….・
5.ビ ジョン実現のためのガバナンス.…………………………………………………………………… 15
6.2035年 のビジョンを実現するためのアタション.…………………………………………………… 17
(1)「 リー ン ・ヘルスケア ∼保健医療の価値を■める∼J.… ……………………………………・17
i)よ り良い医彙をより安 く事受できる .……………………………………………………………・17
1)地 域主体の保健目薇に再颯す る .…………………………・
,…………………………………… 20
(2)「 ライフ ・デザイン ∼主体的選択を社会で支える∼J.… ……………………………………・23
1)自 らが受けるサー ビスを主体的に選択できる .………………………………………………… 23
m)人 々が健康になれる社会環境をつくり、健康なライフスタイルを支える … ……………….25
(3)「 グローパル ・ヘルス ・リーダー ∼ 日本が世界の保健医療を率引する∼J.… …………… 28
7.2035年 のビジョンを違成するためのインフラ.……………………………………………………… 31
(1)イ ノベー ション環境 .………………………………………………………………………………・3:
・
・
・
……………………………………………・33
(2)情 報書盤の整備と活用 …………………………・
(3)安 定した保健医療財ヨ .……………………………………………………………………………・34
i)公 的医療保険の機籠や役鶴 .………………………………………………………………………・34
・
………・34
‖)財 ヨ確保方策 .…・
・
……・
・
………………,・
・
・………・
・
……………・
・
………………・
m)財 政的なガバナンスの強化 .………………………………………………………………………・36
(4)次 世代型の保健■凛人材 ………………………………………………………………………… 36
く3)世 界をリー ドする厚生労働省 .……………………………………………………………………・38
8。 今後に向けて ,……………………………………………………………・
・…………………………・41
……………………………………………………………………………………………・42
おわ りに .…….Ⅲ
(●考)ビ ジョン菫威に向けた時同軸 .…………………………………………………………………… 43
GOAL
々
人
11111::,1
懺棚事瑠事r暴::「
目標
PRINCIPLES
基本マ念 :新 たなシステム構築 ・運営を進めていく上で墓ホとすべき債饉観 ・判断基準
公平 。公正 (フェアネス)
自律 :ビ
基 づ く連帯
日本 と世界 の 繁栄 と共 生
1.は じめに
健康長寿であ りたい とい う願 いは 、世界 中の誰 もが、世代 を超 えて持 つている。我
が国は、 この願 いの実現 に最 も近 い位置 にいる国であ り、その保健 医療水準 は世界
に誇 るべ きものである。 しか し、今や、経済成長の鈍化 と人口動態の変化、医療費
をは じめ とす る社会保障費の急増が見込 まれ る中で、財政は危機的状態にあ り、保
健医療制度の持続可能性が懸念 されて い る。パ ッチワー ク的な制度改正による部分
最適 を繰 り返 してきた 日本の保健医療制度は、長期的な視点に基づ く変革が求め ら
れている。
保健 医療 の機能 を発展 させ るとともに我 が 国や世界 の 緊栄 と安定に貢献す るために
は、こ うした危機感 と期待感 を共有 した上で、これ までの発想や価値観 を転換 させ、
技術の革新な どを最大限活用す る ことが必要である。そ うすれば、一見 ピンチに見
える現状 も、逆 に大 きなチャンス をもた らす もの となる。
この 「
の 目的は、既存 の取組 を総花的 に並べ るものではな く、
保健 医療 2035」
20年 後 を視野 に入れた ビジ ョンを構想す る ことに ある.こ の 目的 を達成す るために、
2035年 を展望 した上 で、保健医療 において守 るべ き基本理念や価値観 、求 め られ る
変革の方向性 について検討 した。
2.2035年 の保健 医療 システムに向 けて
(1)な ぜ 2035年 をター ゲ ッ トとす る ビジ ョンが必要 なのか
保健医療 の改革には、短 期の施策のみ な らず、共有 された ビジ ョンに基づ く中長期
にわたる継続 した努力が必要 である。保健医療の改革 については繰 り返 し議論 が行
1、
われ てきたが これまでの経験 を踏まえると、大 きな制度改革 が行われ るためには、
改革の議論か ら制度の施行まで、少な くとも 5∼ 10年 を超 える時間が必要 である。
現在、2020年 の社会保障 を含 めた財政再建2、そ して、2025年 の地域包括ケア シス
テムの実施3が大 きな節 目であるが、その先 を見据 えた将来 ビジ ョンは存在 しなか つ
た。
今後 20年 間は高齢化の さらなる進展 と人口減少 とい う大 きな人口構造の変化に伴
い、保健 医療 の ニー ズは増加 ・多様化 し、必要 となる リソー スも増大す ることが予
想 され る4。医療費に関 しては、技術革 新等 によ り引き続 き医療費が伸 びると言われ
ている。
こ うした状況 の中で、団塊 ジュニアの世代が 65歳 に到達 し始め る 2035年 頃までに
は、保健 医療 の 一つの 「
発展形」が求め られ る ことになる。さらに、今後 20年 間は、
我が国の国内外の社会経済状況やライ フスタイル も大 きな変化が継続す ると考 え ら
既存 の取組 の中で さ らに加速す べ きもの はな いか 。様 々な しが らみ や縦割 りの制
度 ・組織の中で正面 か ら取 り組む ことに路躇 しているが、中長期的には避 け られな
れ る。多 くの発展途上国においても、2035年までには疾病構造の重心が感染症か ら
い重要 な課題 はないか。今か ら準備 し、あるいは国民的な議論 を真摯か つ率直に喚
起す べ きものはないか。 さらにはグ ロー バ ル化の進展 を見据 えて、視野 を世界 に広
げ、 日本が貢献 できることや 日本 へ の ヒン トはないか。 こ うした視点か らメンバー
1 例 えば近年の腱綸としては、平成 9年 に 『二十一世紀の国民医療 ∼良質な医療 と皆保険制度確保への
指針 ∼』 (与党医療保険制度改革協議会)、平成 13年 に 『医療制度改革試案 一少子高齢社会に対応 し
た医療制度の構築 ―』(厚生労働省)、平成 17年 に 『医療制度改革大綱』(政府 ・与党医療改革協議会)
等がある。
2 第 186回 国会 における安倍内閣総理大臣施政方針演脱において、以下の通 り、2020年までに基礎的
財政収支の黒字化 を目指す ことが掲げられている。
「
経済の再生な くして、財政再建な し。経済の好循環 を創 り上げ、国 ・地方の基礎的財政収支につい
て、2015年度までに 2010年度に比べ赤字の対 GDP比 の半滅、2020年度までに黒宇化、との財政健全
化目裸の実現 を目指 します。
」
3 団 塊の世代が 75畿 以上 となる 2025年 を目途に、重度な要介護状態 となつても住み慣れた地域で自分
らしい暮 らしを人生の最後まで続 けることができるよう、住まい ・医療 ・介餞 ・予防 ・生活支援が一
が議論 を重ねた.
未だか つて誰 も経験 した ことのない少子高齢社会 を乗 り越 え、 日本が更に発展 し、
世界の成熟 を リー ドす ることで尊敬 を集 めるための新 たな ビジ ョンを国内外に向け
て提示 し、その具体的な改革 を進 めてい くための方向性 を示す提言 が、「
保健 医療 2
035Jで
ある。
体的 に提供され る地域包括ケアシステムを構築することとされている。
(参考)地 域包括ケアシステム
http://短
ww mhlw go Jp/stf/Seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chilki―ho
ukatsu/
4 内
平成 24年 版高齢白書」によると、高齢者人 口の うち、前期高齢者は 「
団塊の世代」が高
閣府の 「
齢期に入 つた後に平成 28(2016)年 の l,761万 人で ピー クを迎える。その後は、平成 43(2031)年
まで減少傾向となるが、その後は団塊 ジュニア世代の高齢化に伴い、平成 53(2041)年 の 11676万 人
に至ることが見込まれる。その後は、減少に転 じると推計 されている。なお、75歳 以上人口は増加 を
続け、平成 29(2017)年 には 65∼74歳 人口を上回 り、その後も増加傾向が続 くもの と見込まれてい
る。
http:〃ww8 cao go Jp/kourei/whitepaper/「 2012/zenbun/index html
非感染症 に移 り、健康水準 も先進国に接近す る5と共に、高齢化の課題に直面す る。
また、イノベー シ ョンサイクルが 20年 程度であるとされ る ことも踏 まえると6、
2035
年の保健 医療 に関す る技術は大 きな進歩 を遂 げて いることが予測 され る。
世界最高の健 康水準 を維持 し、同時に将来世代 にツケ を残 さな いためには、2035年
までに予測 され る需要の増加 ・多様化、グ ローバ ル化、技術革新に対応 できるよ う
な、保健 医療 におけ るパ ラダイム シフ トが必要 である。 この よ うな観点か ら、今回
の ビジ ョン策定 に当た っては 、20年 後の 2035年 を一 つのター ゲ ッ トとす る ことと
した。
(2)2035年 の保健 医療のあるべ き姿
2035年に向 け、予測可能 な人 口構造 の変化 を除 き、保健医療 を取 り巻 く外的 ・内的
環境 の変化 (人々の価値観や働 き方 、社会経済や財政の状況、テクノロジー の進歩
な ど)を 見通す ことは容易ではない。 しか し、例 えば、以下の様 な変化 を念頭に置
く必要が ある。
・ 少子高齢化や人 口減少が加速 し、地方に よつては、生活 インフラが維持 できな
が強ま る。それに伴 い、保健医療 人材 やサー ビス面での交流や連携が大幅 に進
む。
しか し、 どのよ うに環境が変化 しても、保健 医療 が果 たす べ き役割、実現す べ き価
健康長寿の実現」 であ り、それ を支 えるシス
値 を守 らなければな らない。それ は 「
テムは 「人々が世界最高水準 の健康 、医療 を享受 でき、安心、満足、納得 を得 るこ
とができる持続可能 なもの」であ り、「
我が国及び世界 の繁栄に貢 献す るもの」でな
くてはな らない。 これが保健 医療の 目標 である。 この よ うな保健 医療 は、年齢 、疾
病や障害 に関わ らず、あ らゆ る人に、 自らの能 力を発揮で きる持 ち場 をもた らし、
お互 い を尊重す る社会の礎 となる。特に地方での雇用 を支 え、経済活動の基盤 と し
ての存在感 を高 めてい く。
本懇談会 では、 これ らを念頭に保健 医療のあるべ き姿 を設定 し、それ を達成す るた
めの保健 医療 システムの構築 に向 けて、掲 げるべ き基本理念 、 ビジ ョン、それ を実
達成す るためのアクシ ョンとインフラ とい う観点 に分 けて、多角的 に検討 した。
現・
( 3 ) 現 状 ( 2 0 1 5 年) の 保健 医療 の背景 と課題
い、あるいは財政困難 に直面す る。また、都市部 において も急速 な高齢化が進
み 、それ を支 える人材の確保が重要 な課題 となる。
・ 後期高齢者 の急 増、独居者 の増加 に よ り、保健医療サ ー ビスに対す る量的 ・質
的な需要 は増大 ・多様化す る。
・ 保健医療 に活用 し得 るテク ノロジー の進 展 が期 待 できる。一例 を挙げれ ば、
① ウ エア ラブル端末 な どの測定 ツー ルが普及 し、個 人 ごとの健康情報 を活用
で きる仕組みが構築 され 、健康デー タによる疾病管理 ・健康管理 な どの個
別化医療が進む7
② がんの新たな治療法の開発、認知症の早期診断 ・治療の大幅な進展、再生
医療や遺伝子治療によつて多 くの難病に治療法が開発される
③ 診療支援機器、看護機器、介護機器、 ロボ ッ ト開発 により、遠隔医療や自
動診断が汎用化 されるなど医療、介護の効率化、省力化が大幅に進む
などが想定される。
・グ ローバル化の進展によつて、経済的 。社会的な各国 との相互依存 ・補完関係
Jamison DT et al Global hea!th 2035: a world oonverging within a generation Lancet
2013:382:1898-955
Christensen C‖, Grossman JH, ‖wang J (2008) The innovator's prescriptioni a disruptive
solution for health care, New York, New York, USA: HcGraw―Hill
その一方で、個人情報の保持 ・利用などの倫理的課題が生 じる可能性がある。
1 9 6 1 年に達成 したユ ニバ ーサル ・ヘルス ・カバ レッジは、高度経済成長、若 い人口
構成 とい う社会情勢の もと成立 した。我が国は、国際水準 か らみ て、高 い平等性 ・
手厚 いセー フテ ィネ ッ ト8 . フ リー アクセス ・世界 一 の良好 な保健 アウ トカム を、比
。
較的低 い医療費 で達成 してきた 。 これは、先達の叡智 と国民の努力の賜物で ある。
しか し、少子高齢化の急速 な進展、疾病構造 の大幅 な変化 ( 生活習慣病や 多疾患な
どの慢性化 ・複雑化) 、保健 医療 に係 る リソー スである財源 ・サ ー ビス ・マ ンパ ワー
に対す る需要の増加 な どがいずれ も大 き く変化す る中、その将来展望 は開 けていな
い。また、技術革 新 を含めた医療 ニー ズの 変化 も顕著 であ り、医療 のグ ロー パル化
も進んで い る。 これに現在の医療制度や提供体制 が十分に対応 しているとは言 い難
い。
医療や介護 のサー ビス提供 も、必ず しも患者 に とつての価値 に見合 つていない。施
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http://― mhiw go jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000076442 pdf
設 を中心 に医療従事者の専門細分化が進み 、高度医療に ついては国際的にも極めて
高 い水 準 ではあるものの、プライマ リケアや慢性期の医療の質は大 きな課題 とな つ
ている:0。特 に、長期 にわた る療養 、介護 については、地域や 日常生活か ら切 り離
され 、経管栄養 や胃ろう等の終末期医療 (人生の最終段階 における医療)の 在 り方
それ らを支 える人々の価値観 な どの様 々な要素 も考慮 し、社会全体の文脈 の なかで
決定付 けられ るものである。 こ うした ことか ら、新たな 「
社会 システム」 と しての
についての課題 も指摘 され ている。
2 0 3 5 年に向けて、介護な どの関連サ ー ビスはもとよ り、住 まい、地域 づ くり、働 き
方 と調和 しなが ら機能す る 「
社会 システム」 とす るため、 これ までの保健 医療制度
また、複数施設間の電子 カルテな どによる情報 の共有 な どが進 まず、医療の提供及
び利用 における過剰診断 、過剰治療 、過剰投薬 、頻回 ・重複 受診 11などの弊害が生
じている。 これ は、保健医療の質や効率 を下 げるだけでな く、医療従事者の負担 を
パ ラダイム」 を以下のよ
を規定 してきた根底の価値規範 、原理 、思想 、す なわ ち 『
べ
うに根本的に転換す きである。
保健医療の再構築が必要 となる。
増加 させ、結果、その潜在能 力が必ず しも十分発 揮 され ない状況 とな つている。
□ 量の拡大か ら質の改善ヘ
あまね く、均質のサー ビスが量 的に全国各地のあ らゆ る人 々に行 き渡 ることを目指
これ までの保健 医療制度は、ややもす ると近視眼的な見直 しを繰 り返 し、却 つて制
す時代か ら、必要な保健医療は確保 しつ つ質 と効率の向上 を絶 え間な く目指す時代
へ の転換
度疲労 を起 こ している。例 えば報酬改定による価格面か らの コン トロー ルに偏 つて
お り、診療報酬の マイナ ス改定 によ リー時的 には給付費の削減 を図 った と しても、
一 定期間経過後には需要が喚起 され、量的な拡大 を引き起 こす といつた よ うな現象
も見 られた。 また、保健 医療 以外の産業で有効 な手法 をその まま転用 した り、漸進
的な 自己負担増や給付の縮減のためのア プロー チだけでは、その効果に限界がある
上、国民 と未来展望 を共有す ることはできな い。
ロ インプッ ト中心か ら患者に とつての価値中心ヘ
構造設備 , 人員配置や保健医療の投入量 による管理や評価 を行 う時代か ら、医療資
源 の効率的活用やそれに よつて もた らされたアウ トカム な どによる管理 や評 価 を
行 う時代 への転換
この よ うに、単 なる負担増 と給付削減による現行制度の維持 を目的 とす るのではな
く、新たな価値や ビジ ョンを共有 し、イノベー シ ョンを取 り込み、システム として
□ 行政による規制 か ら当事者による規律 ヘ
中央集権的な様 々な規制や業界の慣習の枠内で行動 し、その秩序維持 を図 る時代か
の保健医療 の在 り方の転換 を しなけれ ばな らな い時期 を迎 えている。高齢社会の先
進国である日本が、 どのよ うに先陣 を切 って こ うした課題 を克服す るのか、国際社
ら、患者 、医療従事者 、保険者 、住民な ど保健医療 の当事者 による自律 的で主体的
なルー ルづ くりを優先す る時代 への転換
会が注 目 している。今、まさに、 日本 と世界の繁栄に寄与す る、新たな保健医療 の
在 り方が間われ ている。
ロ キ ュア中心か らケア中心 ヘ
(4)2035年 までに必要 な保健 医療のパ ラダイム シフ ト
これ らの課題 を克服す るには、 これ までの よ うに単に保健医療 の制度その もの を維
ー
持す るとい う発想 では不十分である。 これか らは、保健 医療サ ビスの あ り方 は、
公的セ クター の制度 だけで決定 され るものではな く、民間セ クター や NPOな どのサ
ー ビスや財 、人 々の意識 や行動様式、労働環境 、住居や コ ミュニ テ ィ、経済活動、
キ ュア 中心」の時代か ら、慢性疾患や一 定
疾病の治癒 と生命維持 を主 目的 とす る 「
・
の支障 を抱 えても生活の質 を維持 向上 させ 、身体的のみ な らず精神的 。社会的な
意味 も含めた健康 を保 つ ことを目指す 「ケア中心」の時代 へ の転換
□ 発散 か ら統合 ヘ
サー ビスや知見 、制度 の細分化 ・専門化 を進め、利用者 の個別課題 へ対応す る時代
か ら、関係す るサー ビスや専門職 。制度間での価値や ビジ ョンを共有 した相互連携
を重視 し、多様 化 ・複雑化す る課題 への切れ 日のない対応 をす る時代 へ の転換
1。 Hashimoto H, Ikegami N. Shibuya K, Izumida N, Noguchi H, Yasunaga H, Hiyata‖
, Acuin」M, Reich
‖R Cost oontainment and quality of care in 」apan: is there a trade―off? Lancet
2011;378:1174-82
1 1 このほか、過少医療、医療事故なども考えられ る。
3.基 本理念
の安定 と発展 にも寄与す る。特 に、保健 医療は、高付加価値 サ ー ビスその もので
ム
あ り、また社会の持続可能性 を高 め るとい う面で、我が国の国 力の柱 とな るもので
上記 で記 した 目標 を実現 してい くために、新たなシステムの構築や運営 を進め てい
くことに なるが、そ の際 、基本 とすべ き価値観 i判 断基準 は、公平 ・公正 (フェア
ネ ス)、自律 に基づ く連帯 、日本 と世界の繁栄 と共生の 3つ である。
《公平 ・公正 (フェアネス)》
あ
特
響
保健 医療 システムが 国民 か ら信頼 され 、納得 され るものであるためには、何 よ りも
公平 ・公正な仕組み であることが求め られ る。「
で考 える公平 ・
保健 医療 2035」
公正な仕組み とは、(1)短 期的な維持 ・均衡のみ を目指す のではな く、将来世代 も
。
・
安心、納得で きる、(2)職 業、年齢階層 、所得階層、家族の有無等によつて、健康
水準 に差 を生 じさせない、(3)サ ー ビスの提 供にお いては 、サ ー ビスの価値 に応 じ
と
整
も
るとい う認識 に立つ。
に、保健医療 システムが有効に機能す る ことに よ り、
・国民の無用な将来不安 をな くし、本人や家族の健 康上の不安 による勤労へ の悪影
や生産 性 の低下 を防 ぐことができ、我が国の経済活力 を下支 えす る
保健医療 に関す る新たな付加価値 をもた らすサ ー ビスや商品の 開発、イ ンフラの
備な どの進展 を促す
地域経済における雇用の機会 を維持 ・拡大す ることができる ことによ り、財政に
好影響 を与 える
いった貢献に つなが る。
た評価が行われ る、 とい うものである。
《自律に基 づ く連帯》
な
健康は、従来の医療の枠組み を越 え、コ ミュニテ ィや社会 システムにおける日常生
活 の 中で、一 人ひ と りが保健 医療 における役割 を主体的 に果たす ことによつて実現
され るべ きものである。そのためには、すべ ての人々が、家庭 、職場 、地域等のあ
らゆ るレベルにおいて、自 らの健康 を向上 させ るための主体的な判断や選択 がで き
る環境が整備 され ることが必要 で ある。
一方、個 々人の 自立のみ に依存 した健 康長寿 の実現はな く、必要十分な保健 医療 の
セー フテ ィネ ッ トの構築 と、保健 医療 へ の参加 を促す仕組み によって社会か ら取 り
こぼ され る人 々 を生 じさせない ことも保健 医療 システムの重要な役割 である。特 に 、
所得格差の拡大や貧困層の増加、健康 リスク放置層の顕在化な どの中で、ユニバ ニ
サル ・ヘルス ・カバ レッジの土台が 崩れな いよ うな 日配 り、巻 き込み も忘れな い こ
とが重要 である。
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また、地域の保健 医療 システムは、透 明性 と説明責任が確保 され るとともに、そ こ
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提供す ることが大切 である。
《日本 と世界の繁栄 と共生》
保健医療 への 投資によ り、人々の健康増進のみな らず、わが国の経済 ・社会 システ
11
課
さらに 、我が国は、すべ ての人が安心 して生 き生 きと活躍 し続 け られ るよ うに、様 々
健康先進国」 と して、地球規模の共通
暮 らし方 、働 き方 、生 き方 に対応 できる 「
題 である保健医療 の課題解決 を主導す る。我が国は世界のイ ノベー シ ョンを積極
的
に取 り込み、国 際社会 との協働の下で、平和 と繁栄の 中で共生 できる世界 を構築
す
る。
4 . 2 0 3 5 年 に向 けた 3 つ の ビジ ョン
人に、就労 を含 め 自らの能 力を発揮で きる持ち場が あ り、多様性 を認め互 い を尊重
する。それは、健康なライ フスタイル その ものが 「日常」 と して定着 してい くこと
判断基準に基 づいて 、
前述の 目標、そ してその達成のための基本理念 となる価値観 ・
2 0 3 5 年の保健 医療が達成す べ き ビジ ヨンを リー ン ・ヘルスケア、ライ フ ・
デザ イン、
ー
ー
ー
・
・
ヘ
ルス リ ダ の 3 つ と した。
グ ロ バル
12∼
( 1 ) 「 リー ン ・ヘ ルスケア
保健 医療 の価値 を高 め る∼」
を意味す る。
( 3 ) 「 グ ロー パ ル ・ヘルス ・リー ダー ∼ 日本が世界の保健 医療 を牽引す る∼」
バ ンデ ミックイ ンフル エ ンザやエボラ出血熱の例 を見 るまで もな く、疾病 には国境
がないため、我 が国 自身の対策にも資す る国際新興 。再興感染症の封 じ込 めや災害
2 0 年 後 に向け、世 界最高水準 の持続 可能 な保健 医療 システム を構築するためには、
保健 医療 システム ヘ の投入資源 に対 して、人々が得 られ る価値 を最大化す る ことが
必要である。しか し、これまで、投入 され る資源 を最大限効果的 ・効率的 に活用 し、
時の支援 などに貢献する機能 を強化 し、「
世界の健康危機管理 官」と しての地位 を確
立す る。
患者 の得 られ る価値に応 じた価格設定や予算投入な どを行 う方法や方針 が必ず しも
明確 でな く、保健医療の持 つ価値の最大化が実現 され ていなか つた。
これか ら創 られ てい く我が国 の保健医療 システムは 、世界 に先駆 けて構築 され る新
しいモデルである。我が国が、グロー バル なルー ル作 りに積極的に貢献 し、保健 医
今後 、限 られた財源 をできる限 り効果的 ・効率的に活用 し、保健医療サー ビスか ら
得 られ る価値の最大化 を図 る こと、 つ ま り、価値の高 いサー ビス をよ り低 コス トで
提供す る ことが必要であ り、 これ を リー ン ・ヘルスケア と位置付 ける。いわば 「よ
り良 い医療 をよ り安 く」 とい うコンセ プ トが、 これ か らの保健医療 システム を考 え
る上で重要 となる。
療 システム を国際展開 してい くことは、諸外国の保健医療水準 を向上す るとともに、
ひいては我が国の保健医療の向上や経済の成長 に資す るよ うな好循環 を生み出す こ
とになる。
これ らを通 して、諸外国に信頼 され、協 力 ・連携 を求め られ 、緊急時 には率 先 して
対応 を行 う 「
保健医療の世界の リー ダー」 と して貢献 し、国際的 に我が国の名誉 あ
る地位 を確立す る。
( 2 ) 「 ライフ ・デザ イン ∼主体的選択 を社会 で支 える∼J
現在 、保健 医療 においては、サー ビスの選択肢 やそれ を選ぶ ための情報が極めて限
られている。人々が 自ら健康の維持 ・増進 に主体的に関与 し、デザ イ ンしてい くと
同時に、必要なサ ー ビス を的確な助言 の下に受 け られ る仕組みが確立 している必要
がある。 これ をライ フ ・デザ イ ンとい う。
健康は、個人 の 自助努 力のみ で維持 ・増進 で きるものではな く、自己責任で片 づ け
健康 の社会的決
られ るものではない。個人 を取 り巻 くさまざまな環境 、 いわゆ る 「
13を
この
つては
じめて、個
の改善が
が
あ
社会環境因子
考慮 する必要 ある。
定要因」
人が各々の価値観 や死生観 に基 づいて健康で豊かな人生 を全 うす ることができ、社
会的弱者 の健康や生活 も守 られ る。高齢者や疾病や障害 をもつ人 を含 め、あ らゆ る
1 2 リー ン ( 1 0 a n ) は, 「引き締ま つた、贅肉の無い」 という意味。
13 0。
mmission on Social Determinants of Health (2008) CIosing the gap in a goneration: health
equity through action on the social determinants of health Final RepOrt of the Commission
on Social Determinants of Health Ceneva, Worid llealth Organization
5.ビ ジ ョン実現 のためのガバナ ンス
以上の 3つ の ビジ ョン達成に最 も重要 なものは、透明かつ説明責任の確保 された保
健医療 システムの確立 と、それ を具体化す る制度設計 を推進す るための財政制度 、
提供体制の両面にわたる政 策 ガバナ ンス (財源 、人材 な どの リソー スの確保 ・配分 ・
評価等 の在 り方に関す る意思決定 ・合意の仕組み)の 改革 である。
我 が国 の保健医療制度 の 特徴 の一 つ に、現物給付による診 療報酬制度 がある。マク
ロでは、一元的な診療報酬改定率等によ り医療費等の管理 を行 う一方で、 ミク ロで
は保 険適用や診療報酬体 系 における価格設定によ り保健 医療 の技術革新や ニー ズの
変化に適応す ることを可能 と してきた 。国際的にも評価 され るこうした政策ガバ ナ
ンスの構造 は確 保 した上で、必要 な改革 は行 つてい くべ きである。
例 えば、 2年 に一度の診療報酬改定では短期的な医療費の伸 びや抑制 を念頭 に、い
わばパ ッチワー ク的な制度改正や財政調整 を余儀 な くされ る こともあるが、将来的
には、中長期的な視 点に基 づいた制度改正 を可能 とす るよ うな プロセスも検討すべ
きで ある。また、複数年度 にわた るマ ク ロ的な社会保障予算の枠組み等によ り、関
連制度や投入資源の両面か ら、介護 を含む保健 医療 システム全体の最適化 を行 うべ
きである。
保険適用や価格設定な どの資源配分 、疾病 ・分野別の対策、地域 における医療計画
をは じめ、保健医療 に関わ る政策は、公的資金の割合が高 く、か つ 多 くの関係者 に
影響 を与 えるものであるため社会的説明責任が強 く求め られ る。従 つて、政策の計
画 と成果は行政や医療提供者 だけでな く、患者 ・国民を含めた関係者 の 中で広 く共
有 され、継続的に評価 され る必要 が ある。客観的な指標に基 づいた体 系的な政策評
価 を行 うことで、政策が成功 した場合、失敗 した場合、また現場担 当者が異動 した
場合にも、関係者が政策の内容 と進捗 を共有 し、次の取 り組みに向けた課題 を同定
す ることが可能 となる。
有効に機能 させ るためには、根拠 となる医療 ・介護 のデー タを体系的に収集す る体
制 、現場のニー ズに基 づいた実証的分析 を行 う人材 、得 られた観 点に基 づいて制度
改正や施策立案のアクシ ョンを行 う機能 な どが必要 となる。保健 医療 の全体最適化
に向けて、政策決定 を行 う者 (国及び地方 自治体 )は 必要 となる制度改正 ・人材育
成 。機能 を強化す るべ きで ある。
高齢化 の さらなる進展 と人口減少 とい う大 きな人 口構造 の変化 に伴 い 、保健 医療の
ニー ズが増加 ・多様化す る中で、地域 によつて、その課題 は大 き く異な る こ とか ら、
画 一 的な制度設計は困難になることが見込 まれ る。 このため、ユ ニバ ーサル ・ヘル
ス ・カバ レッジの基本であ り、国民に安心 を提供す るセ ー フテ ィネ ッ トと しての公
的医療保険の役割は守 り、診療報酬や保健 医療の システム設計 における地方公共団
体や保険者等の関係者 の 自律的な努力を支援す るな ど、地域の実情や課題 に応 じた
ロー カル ・オ プテ ィマム !4を
可能 とす る分権的な仕組み も今後検討す る。
我が国の医療提供体制は、患者が 自由に医療機関 を受診 で きるフ リー アクセ ス と、
民間主体の医療提供者が 自由に開業 し診療科 を標榜で きる自由開業制 ・標榜制 に特
徴 づ けられてきた。医療 に対す る患者 のアクセス を十分確保 しつ つ、今後 は、地域
のかか りつ け医が身近な コー デ ィネー ター と して患者や社会 を支 えてい く必要が あ
る。
さらに、保健 医療提供体制 としては、地 域 主体で再編 されて い くことにな るが 、国
と しても技術的助言 を含め こうした動 きを積極的に支 えてい くべ きで あ り、地方分
ー
権 と地域保健医療 システムにおける各主体の 自律性 を基本 と しつ つ、基礎 的なサ
ビスについては国が責任 を持 ち、規制の在 り方 を含 めた改革 を検討 してい く。
限られた財源の中、選択と集中を図りつつ 、戦略的 かつ科学的 エビデンスに基づき診療
報酬等を設定する中央社会保険医療協議会の分析機能の強化 のために、各委員を支援
する仕組みを確立することが必要である。さらに、政策についてはその 目的 を達成す る
に至 るまでの因果関係 を明示す る こと、また、 目的については政策によ り実現す る
成果 を志向 した客観的な指標 で測定 され る ことが望ま しい。
この よ うな政策評価の枠組み に基 づいて計画―実行―評価―改善 (PDCA)サイクル を継
続的に実行す ることは、よ り良 い政 策の実現 には不可欠の要素である。政策評価 を
14「 地域における最適な状態」をいう。
6 . 2 0 3 5 年 の ビジ ョンを実現す るためのアクシ ョン
( 1 ) 「 リー ン ・ヘ ルスケア ∼保健医療 の価値 を高め る∼」
i ) よ り良 い医療 をよ り安 く享受できる
2035年に 目指すべ き姿
◆ 最善の質 と適切 な量の保健 医療が、必要 とす る全ての人に最適 なタイ ミン
グと適切な価格 、多様 なア プロー チで提供 され ている
◆ 健康増進や予防 、診断、治療 、疾病管理、介護 、終末期 (人生の最終段階)
までが切れ 目な く一 貫性 を持 つた保健医療 と して提供 されて いる
◆ 資源 のイ ンプッ ト量 ではな く、患者に とつての価値 を主眼 と した評価体系
を日本 が確立 し、世界標準 と して普及 させ ている
◆ 保健 医療 の ベ ンチマー キ ングと情報開示が進み 、ケアの選択肢 も現在 よ り
大幅 に多様化 している
〔
具体的なアクシ ョンの例〕
① 医療提供者 の技術、医療用品 の効能な どの医療技術評価 を導入 し、診療報酬点数
に反映す る
・ 平 成 28年 度診療報酬改定における一部導入 も視野 に入れなが ら、速やかに、医
療技術 の 費用対効果 を測定す る仕組み を制度化 ・施行す る。
・ 先 進的又は高額 な医療が 良 い、あるいは検査や薬剤処方 も量 を投入すれ ばする
ほ ど良い とす るのではな く、国民の保険料や税金 ― 円 あた りの効果 ・価値 を高
め、2035年までに、「よ り良 い医療 をよ り安 く」 とい う価値観 へ転換す る。
・ 医 療技術評価 の実施 には、医療技術 と医療経済 に関す る専門性 を有す るスタッ
フを獲得 し配置す るため 、政府 内外の専 門家 との連携が必要である。厚生労働
省 の外部か らもス タ ッフを募 りつつ 、医療技術や保健 アウ トカムな どの評価 を
15する。
継続的に主導 できる部門 を厚生労働省内 に設置
・ 将 来的には、経済性 と有効性の評価 に重 点 を置 き、欧米諸国で導入 され て い る
保健 アウ トカム指標 (例 :OALY)を そのまま移入す るのではな く、時代環境に
ー
ー
応 じた患者の総合的な価値 に関す る指標 を定 め 、主 な医療サ ビスのパ フォ
マ ンスの評価 を体系的 に行 うことがで きる体制 を整 える。さ らに、医療 ・介護
サ ー ビスの一 貫性 を担保す るために、例 えば、要介護者の状態像の改善 に つい
て評価す るなど、その報酬設定の基本的な考 え方の整含 を図 る。
" 提 言書中 7 (5)(39ペ
ー ジ)参 照
② 医療機関のサ ー ビスの 費用対効果の改善 や地域 医療 において果たす機能の見直
しな ど、医療提供者 の 自律的努力を積極 的に支援す る
・個 々の病院 は診療行為の実態や費用対効果の改善に向けた課題 を、地域 における
自らの位置付 けを踏 まえて把握す る。これによ り、各医療機 関 が、個 々のサー ビ
スの向上 を図 るだけでな く、地域医療における役割 を果たすための連携体制 を構
築す る。
・ 専 門 医制 度 と連携 した症例 デ ー タ ベ ー スで あ る National Clinical Database
αCD)16を
さらに普及 させ る。NCDは 、詳細 な臨床デー タに基 づ くリスク分析、プ
ロセス指標の提示による最善 の診療 の事前検討や、自施設診療科のパ フォー マ ン
スの検討 と全国平均 との対比 (ベンチマー キ ング)に よる治療成績の改 善 を可能
とするものである。 このよ うな 「医療現場主導」の取組 を積極的に支援す る。
・ また、世界各国で急速に広が っている 「賢 い選択 (ChooSing Wisely)」
の取組み
17、
す なわ ち、検査や治療 の選択において必要性 を的確 に吟味 し、無駄 を控 える
ように推奨す るなどの専門医学会等による自律的な取組み を進め る。
・ 上記の エ ビデ ンスに基 づいて医療機関や専門団体 は、領域全体 と しての医療機関
や医師 ごとに異なる医療技術や診療 プロセスの現状 を把握 し、医療サ ー ビスの過
少 ・過剰部分 を同定す る。その上で、改善に向けた検討課題 を把握 し、最善 の診
療 の普及 を支援 し、改善 を達成できた領域 にはイ ンセ ンテ ィブを設定す る。
・ 高難度な治療 や低難度 な治療 において、各地域 または複数地域間の医療機関が連
携 と機能分化 を進 めて、地域 と病院 が 患者側 に最善の選択肢 を提供 で きるよ うに。
地域 を越 えた医療機関間の情報共有 と機 能連携 を進 め る。
③ 医療機関 や治療法の 患者 による選択 とその実現 を支援す る体制 を強化す る
。 上記の取組みによる医療機関 に関す る情報 を基 に、患者 は 自らが望む保健医療 を
選択す るに あた って必要か つ適正な情報やア ドバ イ ス を得て、治療に必要な選択
肢の提供 を受 ける ことができ、か つその選択が実施 され る体制 を構築す る。例 え
ば、自分の手術には どの様 な リスクが あ り、死亡 ・合併症が どの くらいの確率で
“ National Clinical Databaseは
、外科手術情報等のデー タベースである。現在は、一般外科医が行
う手術の 9596以上の情報が登録 (参加 4,000施設以上。年間 120数万件)され てお り、施設等のベ ンチ
マー クや、手術を受ける患者の リスク予測等への応用が可能。
17 医師の自体的な取組による 「
過剰な医療」の適正化キャンペー ンをいう。医療における過剰な検査
の実施は偽陽性 の危険性 を増 し、さらなる優襲的な精密検査 で有害事象をもた らす ことがある。例え
ば、人間 ドックや脳 ドック、がん PET検診など、自由診療で行われる健診検査などでも、陽性所見が
みつかれば、医療機関での保険診療による侵襲的な精密検査が実施 される ことも多い。また、治療薬
については、高額な新案よ りも古 くか らあるよい案を利用する方が費用対効果が高 い場合も多い。ま
た、高齢者に対する過剰な多種類処方は、副作用の危険性が高 く、有害事象を起 こすことも多い。
Choosing Wisely An initiative of the ABI‖ Foundation
http://www choosingwisely org
発生するのか、どういつた治療法や服薬 の組み 合わせが現状 では最善なのか とい
つた情報 が手に入 るよ うにな り、これ によ り、医療サ ー ビスの過少 ・過剰部分 を
是正す る効果 も期待 され る。
自らが受ける医療の選択の際 には 、地域 のかか りつ け医や保険者か らの助言 を受
け られ る体制 を整備す る。特に、保険者が、個人 ごとの健 康管理 を的確 にサ ポー
トす る ことが重要 である。その際、例 えば、情報提供 、相談 を最適なタイ ミング
か つ 多様 なア プロー チで受 け られ るよ うな支援機能 の強化及び保険者再編 によ
る効率の改善 を図 る。
保険者 は、保健 医療の質 と効率の双方の改善 を進めるために、個 人 ごとの保健 医
療関連情報の統合 と活用 を推進す る。人々の健康 リスク を同定 し、前 もって適切
な保健医療 を提供す るな どして、予防 ・健康管理 におけ る積極的な役割が求め ら
れ る。さらに、必要 とす る全 ての人に切れ 日な く一 貫 したケアが提供 され るため
1)地 域主体の保健医療に再編する
目指す べ き 2035年の姿
◆ 日常生活圏域での保健医療 ガバ ナ ンスが強化 され 、住 民の理 解 ・納得 に基
づ く、地域 ごとの実情 に応 じたサー ビスが提供 され ている
◆ 医療提供体制に ついては 、地域医療構想や地域包括ケア システム を踏 まえ
地域主体で再編 されて い くが 、国 と しても技術的助言 を含 め こ うした動 き
を積極的 に支援 ・促進 してい く
◆ 地域の特性に応 じた健康な地域が形成 され、優れ た事例 が国内外で共有 さ
れている
〔
具体的なアク シ ョンの例〕
の基盤の運営 を担 う。
① 地域 における保健医療のガバナ ンス を強化す る
・ 地域包括ケア システムの実現 にあた つては、地域 の ことは、地域 で主体的に決
めてい くことが重要で ある。地域 の状況や ニー ズに応 じた保健 医療 を計画す る
ために、行政、医療従事者 、保険者 ( 被用者保険 ・国民健康保険 ) 、シビル ・ソ
サ エテ ィー や住民 による、制度横断的な地域独 自の意思決定 の場 を構築す る。
地域包括ケアに対応す るために、他の専門職 との連携 。調整 に優れた マ ネー ジ
メン ト能 力を持 つた専門人材 の育成や総合的な資格創設 ( 医療 ・看護 ・介護 ・
リハ ビリ含 めた対応が可能 な職種 ) の 検討 を進め、人材不足の解 消 とニー ズに
あ つた雇用の創出 を図 る。
・ 地域医療構想の実現 とそれ による病床の再編等 を進め るに当た つては、 自治体
の政策立案 ・遂行能 力の向上が不可欠であ り、首長の リー ダー シップの もと、
保健 医療政策人材 の育成、確保等 を行 う。特 に、 リソー スの不 足、 ニー ズの増
大が見込 まれ る中で、全ての 自治体に全 て を揃 えよ うとす る発想か ら脱却 し、
自治体間での資源の共有、分担 を推進す る。
・ 地域主体 とい う名の国 か ら地方 へ の単な る 「丸投 げ」 は厳 につつ しみ 、国 と し
て必要 な支援、助言や法規制 な どの責任 を全 うす べ きである。国は、基礎 的な
サ ー ビスについては責任 を持 つて支援 ・促進す るとともに、地方 が 自律す るた
めの体 制 の整備 ( インセ ンテ ィブや規制 の在 り方 を含 む構造改革 ) を 進 めてい
く。
ー
② 地域のデー タとニー ズに応 じて保健 ・医療 ・介護 サ ビス を確保す る
。 都道府 県は 「医療資源 の ニー ズ と配置 の適切 性 の検証」 を進 め る観 点か ら、保
健 医療関連 の突合デー タを用 いて患者の受診状況等 を把握 ・分析す るとともに、
医療機関は ICTを 活用 し臨床情報 を体系的に把握 し、医療の質向上 を図 る。 こ
シ ョナ ル と しての 医師 のキ ャ リア プラ ンを踏 ま え つ つ 、地域 住 民 の ニ ー ズ に応
れ によ り、更なる病床 と病院機能の再編等 を進め る。
マクロ ・ミク ロレベルでの地域差 に関す る総合的な要因分析 をさらに進 め18、
都
19の
べ
道府県
資 とす き運営上の課題 とそ うでな い課題 を精査す る。都道府県の努
な る。
じて 、地域 や診療 科 の 偏在 の是 正 の ため の 資源 の適 正 配 置 を行 う こ とも必 要 と
担 う仕組み を導入す る。一 方、都道府 県には、市町村の努 力 を支援す るための
財政的イ ンセ ンテ ィプ を設計す る権限 を持たせ る。介護保険に ついて も要介護
③ 地域のかか りつ け医の 「ゲー トオー プナ ー 」機能 を確立す る
。 高齢化等に伴 い個 別の臓器 や疾患 を超 えた 多様 な問題 を抱 える患者が増加 し、
医療技術 の複 雑化、専門化 が進 む中、身近 な医師が、患者の状態や価値観 も踏
まえて、適切な医療 を円滑に受 けられ るよ うサポー トす る 「ゲー トオ ー プナ ー」
認定率な どのば らつ きによ り、給付費の地域差が生 じてお り、地域差 を縮小 さ
せ るための仕組み を導入す る。20
診療報酬 については、例 えば、地域 ごとのサ ー ビス ロ標量 を設定 し、不足 して
いる場合の加算 、過剰 な場合の減算 を行 うな ど、サ ー ビス提 供 の量 に応 じて点
機能 を確立す る。 これ によ り、患者 はかか りつ け医か ら全人的 な医療サ ー ビス
を受 けることができ、また適切な医療機関の選 択 を可能 とす る。
・ このためには 、総合的 な診療 を行 うことができるかか りつ け医の さらなる育成
が必須であ り、今後 1 0 年 間程度です べ ての地域 で こ うした総合的な診療 を行 う
数 を変動 させ る仕組みの導入 を検討す る。都道府 県 において医療費 をよ り適正
化できる手段 を強化す るため、例 えば、将来的には、医療費適正化計画"に おい
て推計 した伸 びを上回 る形で医療費 が伸 び る都道府県にお いては 、診療報酬 の
一部 (例えば、加算の算定要件の強化な ど)を 都道府県 が主体的に決 定す る こ
ととす る。2 2
医師 を配置す る体制 を構築す るЮ
・ 総合的 に医学的管理 を行 つてい る地域 のかか りつ け医が行 う診療 については 、
包括的 な評価 を行 う。特に、高齢者 と子 どもに ついて は、かか りつ け医が重要
力の違 いに起 因す る要素 につ いては、都道府県が そ の 責任 (財政的な負担)を
また、2 0 5 0 年 には、現在の居住地域の 6 割 の地域 で人 口が半減 、 うち 2 割 が無
2 3 を まえると、遠隔地でも必要 なサ ー ビスや見守 り等ができる
居住化す る趨勢
踏
遠隔医療のための I C T 基 盤や教育 システムの整備 を今 か ら開始す る。 さらに、
急速 に進む人 口減少 に対応す るた め、地域 包括 ケア システム と新たなまちづ く
りの融合や司令塔 となるプラ ッ トフオー ムの構築 を促進す る。
さ らに、将来的に、仮 に医師の偏在等が続 く場合においては、保険医の配置 '
定数の設 定や、 自由開業 ・自由標榜 の 見直 しを含めて検討 を行 い、 プロフェッ
10 例 えば、療養病床の入院受療率については都道府県間で最大 6倍 の格差があ り、このような地域差
について、医療の公平性 と効率性の観点か らよ り適正化できるか否かを判断する。
" 「 持続可能な医療保険制度を構築す るための国民健康保険去等の一部 を改正する法律案 (平成 27年
5月 27日 成立)」に基づ く医療保険制度改革によ り国保の財政運営の責任 を都道府県が有す ることと
なることを想定 して、こうした取組み を導入す る。
20 現 在、医療費については、地域差 を含めて国庫負担が行われる仕組み となつてお り、医療費の高い
地域の国庫負担分を全国の税収により賄 うという構図が生 じてお り、一定の地域差分については、当
該地域において負担す るという考えを導入するもの。
" 高 齢者の医療の確保に関する法律 (昭和 57年 法律第 80号 )に 基づき、都道府県が 5年 毎に 5年 を
1期 として定める、当該都道府県における医療費適正化を推進するための計画。都道府県医療費適正
化計画においては、医療費適正化を推進することによる計画期間における医療に要する費用の見通 し
に関す る事項等を定める こととされ ている。
2 仮 に都道府県が医療費の地域差 を負担す ることとな つた場合、疾病予防 という取組み以外にも医療
一
費を都道府県自らが適正化できる具体的な権限を有す ることが望ま しいため、診療報酬に係 る 定の
権限を都道府県に付与する ことが考えられ る。
20「 国土の長期展望」中間 とりまとめ (国土交通省)
http://― mlit go jp/colmon/000135838 pdf
であ り、かか りつ け医 をもつ こ とを普及 させ る。 このため 、総合的な診療 を行
うかか りつ け医 を受診 した場合の費用負担 については、他の医療機関 を受診 し
た場合 と比較 して差 を設 けることを検討す る。 これ によ り、過剰受診 や過剰投
薬の是正等の効果 も考 え られ る。
・ 2 0 3 5 年 には、必要 な保健 医療 と介護サ ー ビスが 、地域 において切れ 目な く提供
され るよ う、行政、医療機関、介護施設 、N P O が協働 ・連携 し、統合的に提供 で
きるよ うにす る。その際 、在宅医療 ・介護 は大 きな社会的 ・経済的な負担 を伴
う側面 を踏 まえ、単 なる在 宅回帰 にな らな いよ う、地域社会 ごとに、施設入所
や レスパ イ トケア、 さらには、住環境の改善な どを組 み合わせ た多様 な保健 医
療 ・介護 を実践できるサー ビスの在 り方 を検討す る。
( 2 ) 「 ライ フ ・デザ イン ∼主体的選択 を社会 で支 える∼」
i ) 自 らが受 けるサ ー ビス を主体的に選択 できる
2035年 に 目指すべ き姿
◆ 健康に対す る知識や意識が向上、患者 一 人ひ と りが 自らの医療の選択 に主
体的に参加 ・協働 している
◆ 個 人の人生や医療 における選択や意思決定 を支 えるケアの支援が確立 ・普
及 している
◆ 健康や予防に関す るエ ビデ ンスや指標 づ くりと、その活用が進み 、患者 ・
国民が よ り賢明な選択 を納 得 して行 うことができ る
〔
具体的なアクシ ョンの例〕
① 自ら最適な医療 の選択に参加 ・協働す る
。 できる限 り患者 と医師 の情報 の非 対称性 を縮小 し、患者 自 らが医療の不確実性
も理解 しつつ、医療従事者 と協働 して最適 な医療の選択 に参加 で きる基盤 を作
る ( 例 : 医 療機関や医師 ごとの 技術や能 力の 多様性 を患者が理解 で き、 自分に
適 したサ ー ビス を見 出 し、選択 できる情報基盤 と活用体制の整備 ・情報活用 の
補助 を担 うス タ ッフの育成) 。
・ これ まで、医療サ ー ビスの利用者 は、健康医療に関わ る基礎知識の不足 や受 け
身的な関わ り方 によ り、医療 へ の過 剰 な期待や反応 を持 つ傾 向があ つた。 こ う
した点を是正す るため、学校教育、医療従事者、行政、N P O 及び保険者 か らの働
きか けな どによって ヘルス リテラシー を身 につけるための支 援 をす る。
。 また、2 0 3 5 年には死者が毎年 1 6 0 万人 上回る時代2 4 でぁる ことを踏 まえると、
を
「
死」の在 り方 ( q u a l i t y o f d e a t h )ついて
に
、一 人ひ と りが考 え、選択す る
リスク回避 を招 く可能性が あ り、適切 な医療 を患者側 が受 ける機会 を阻害す る
可能性 もある。医療機関や医師の技術 力の評価 を継続 的に行 うことは重要 で あ
るが、情報の公表の範囲や方法の あ り方 について検討す る。加 えて、一 定の 自
己負担の設定によるアクセスヘ の コ ン トロー ルな ども検討す る。
・ 個人の選択 に応 じた負担の あ り方 を検討す る。例 えば、後発 医薬品でな くブラ
ン ド薬 を使 用 した 場 合 の追加 的 な負担 や 、在 宅 でサ ー ビス を受 ける場 合 と入
25な
院 ・入所によ リサ ー ビス を受ける場合 とで、異 なる自己負担 を導入す る こと
どが考 え られ る。
② 自ら意識的に健康管理す るための行動 を支援す る
。 電子健康記録 (e―
HR)に 介護サ ー ビス情報 を含めた個 人 レベ ルでのポー タブルな
情報基盤 と、その活用 を支援、補助す る体制の整備 を図 る ことによ り、個人 ごと
の保健医療 ・介護情報 を自ら把握 し、主体性 を持 つて 、サ ー ビス選択や健康管理
が実現 され るよ うにす る。
・ 国民が 自ら健康 を育む ことを支援す る。例 えば、制度的な位置付 けを含 め、OTC
薬26を活用 したセル フメデ ィケー シ ョン27の支援 を行 う。従来の問前薬局か ら抜
患者 のための薬局 ビジ ョン」の具体
本的 に機能 を見直 し、薬局再編の姿 を示す 「
化 を推進す る。
・ また、今後、各種検査はもとよ り、遺伝子解析の情報 な どに よ り、市民や患者が
情報 を得 られ る一方で、必要 以上の混乱 や不安 を招 くことも考 え られ る。こ うし
た場合に備 え、遺伝子情報 の取扱 いに関す る法整備 とともに、医学的知見や本人
の社会的 。経済的情報 を踏まえた助 言 ・支援 を行 うことので きる体制 の整備 を図
る。また、必ず しも情報 を与 えれば個 人が選択で きるとい うとい うわ けではな く、
その情報 を選択 して、活用できる人材の育成 ・配置 を行 う。
ことも必要 とな る。特に終末期 ( 人生の最終段階 ) に つい て、意思能力のあ る
して、 自らの希望す る医療やケア、療
うちに事前指示 ( a d v a n c e d i r e c t " e ) と
養場所 に関 して選択や意思表示 をできるよ うにす るといつた、q u a l i t y o f d e a t h
の向上のための取組 ( 望まな い医療 を受 けない ことや在宅療養の選択等) を 進
め る。また、その ための啓発 ・教育活動 を保険者や 自治体 、かか りつ け医が行
う体制 を確立す る。
・ 医療機 関に対す るフ リー アクセスが可能 である現状 においては、情報の公表や
―
活用 は、時 に 、 部医療機関 へ の集 中に よるアクセ スの 悪化や、医療機関側 の
24 日 の
本 将来推計人 口 ( 平成 2 4 年 1 月 推計) に よれば、2 0 3 5 年の死亡者数は約 1 6 6 万人と推計 されて
いる。
在宅入院 ・入所による給付費の差や、家族によるケアとその機会費用等を考慮する考え方。
薬局や ドラッグス トアなどで処方せんなしに購入できる医薬品。
自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること。
・貧 困や ス トレス、労働 環境 、社会的孤立 な ど、健康 の社会的決定要因 を把握す
るとともに、ハ イ リスク集団へのサポー トや社会 環境 の整備 を通 じて国民の健
li)人 々が健康になれる社会環境をつ くり、健康なライフスタイルを支える
2 0 3 5 年に 目指す べ き姿
◆ 地域包括 ケア システム を軸 に 「自然に健康になれ る」 コ ミュニテ ィや社会
が実現 している
◆ 一 人ひ と りが個人 、職域 、地域 な どの様 々な レベルにおいて、自分 自身だ
けでな く周囲や社会の健康 を守 り育む主体 と して貢献 している。
◆ 予防に関す る取組み が飛躍的 に進晨 し、科学的 エ ビデ ンスの集積 と活用で
世界 を リー ドしている
◆ 「たば こフ リー社会J が 全国で実現 している
康 を守 るための対策 を強化す る。
② 生 涯 を通 じた健康なライ フスタイルの実現
・ 子 どもか ら高齢者 に至 る生涯 を通 じた予防 ・健康 づ くりを、社会 を挙 げて支 え
る必要が ある。 このため 、保育 ・幼児教育か ら職場 や コ ミュニ テ ィ等の あ らゆ
る場 で、世代 を超 えた健康に関す る教育の機会 を提供 し、ヘルス リテ ラシー を
身に つ けるための取組み を促進す る。
・ 女性がそのライフコー ス を通 じて包括的な医療 ・ケア を受 けられ、妊娠 、出産 、
育児に際 して、男女 ともに十分な社会的支援 を享 受できる体制 を構築す る。ま
〔
具体的なアクシ ョンの例〕
① 「 自然 に健 康 になれ る」 コ ミュニテ ィと社会 づ くり
。今 後予想 され る、高齢者の単独世帯の増加や、個人の社会的孤立 の拡大 に対応
す るため、健康の社会的決定要因 を考慮 した コ ミュニ テ ィや まちづ くりを進 め、
個人が 「自然 に健康になれ る」社会環境 をつ くりだす。
・ 保健 医療 、介護 ・福祉サー ビス を、切れ 日な く提供 し、高齢者 や障が い者、生
活困窮者等 あ らゆ る人々が コ ミュニ テ ィで共生できる、地域包括ケア システム
の実現 を推進す る。そのため、総合相談窓 口と して、地域総合ケアステー シ ョ
ンを設置す る。
・ 地域包括ケアシステムの推進 や、健康な コ ミュニテ ィづ くりは、行政の施策や
公的サー ビスだけでは実現 できない。行政 だけではな く、医療従事者、企業関
係者 、住 民などの あ らゆ るステー クホル ダー が、その立場や役割 、官民の垣根
を越 えて協働す るプラ ッ トフオー ム を構築す る。
・地 域総合ケアステー シ ョン、生活支援セ ンター 、民生委員、保健師、学校等 と
連携 し、生活困窮者 や認知症 当事者 とその家族等、あ らゆ る住民が、健康上 、
生活上の あ らゆ る課題に ついて 、 ワンス トップで身近 に相談す る ことができる
ための総 合相談 サ ー ビスも充実 させ る。 これ らの実施についても、企業 を含む
民間セクタニ や N P O が主体的な役割 を果た してい く。
・地 域 ごとに医療や介護 の分野で、その地域の強みや特性 を活 か した、まちづ く
りを進め る。健康 によい食事 やライ フスタイル、仕事や居場所が ある コ ミュニ
テ ィ、自然に歩 きた くなるまちづ くりな ど、保健 医療政策 とまちづ くり 。都市
保健医療 2 0 3 5 モ
政策 を一体 とな つて進め るため、全国 3 0 市 町村程度 を 「
・
ル シテ ィ」 と して認定 表彰 し、地域 ごとの取組み を横展開 してい く。
た、子育て世代が育児や介護な どを両立 しなが ら、 自らも健康 に就労 を続 け ら
れ る支援体制 を強化す る。
・人 々の健康は企業な どに とつて も重要 な資産である。特 に、企業の生産性 向上
の大 きな阻害要因 とな りつつ ある メンタル ヘルスヘ の取組 を早急に強化す る。
このため 、 うつ病等 の早期発見 。早期対応 について企 業 をあげて実施す るモデ
ル を構築す るな ど、心の健康 推進企業 を支援す る。 あわせ て、地域 に おける メ
ンタル ヘルス対策 を推進す る。
・ 高齢者 固有の特性 を踏 まえた肺炎予防や、低栄養高齢者 に対す る栄養指導 とい
つた高齢者 に対す る予防的介入 を強化す る。虚弱化 による転倒 ・骨折 リス クの
予防、社会的孤立 の予 防 のため、就労や社会参加 を促進 し、年齢 に と らわれず
高齢者 が生 きが い をも って暮 らせ る社会 を目指す。
・ 口腔 ケアは、口腔機能の維持のみ な らず、誤嘩性肺炎予防や糖尿病等の改善な
どにも密接 に関連す る。ライ フコー ス全般 にわた る予防 ・健康管理 の観 点か ら
も、今後 さらに医科歯科連携 を促進す る。
・ 高齢者 の健康状態 が 医療の発達 とともに改善 して いる ことか ら、定年の撤廃 に
よる労働 人口の増加や生涯複 数職 の普及 を推進 す る。それ に伴 つて、高齢者 が
就労 を通 して社会 とよ り長 く関わ ることが可能 とな り、健康長寿の推進 につな
が ることも期待できる。
③ 予 防 ・健康 の推進 とエ ビデ ンスの強化
・ 健康へ の投資は生活の質 を向上 させ 、労働生産性 を向上 させ る ことか ら、高齢
28の予防 ・健康管理 に関す る取組み
者 の介護予防、現役世代か らの健康 づ くり等
デ
2 0 病気に向か いつつある状態 (手足の冷えや体の疲れ、日腸の不調など)を 指す 「
未病」といつた概
念もある。
を進める。それ らによ り、食 やスポー ツな ど健康関連の新 たな ビジネス創出に
もつなが り、雇用経済 を下支 えす る ことも期待 され る。
効果 が実証 されている予防 (禁煙 、ワクチ ンなど)に 関 しては、積極 的に推進
す る。特 に重症化予防は、医療費削減 とい う観点か らも確実に進めるべ きであ
る。例 えば、糖尿病が強 く疑われ るにもかかわ らず治療がなされていない者に
対 して受診勧奨す るな どのデー タヘ ルスの 推進 に基づ く重症化予防 を徹底す る。
診断 ・治療に比 べ ると、予防 に関す る科学的 エ ビデ ンスは圧倒的に少な い。例
えば、健康 な個人に対す る行動変容 を促す インセ ンテ ィブの効果は限定的 であ
る。29予防 に対す る取組み をさらに加速 させ るため、例 えば、ライ フ ログや生体
セ ンサー によるデー タ、健診の デー タやク リニ カルデー タ等の突合 を促進 し、
それ らを広 く活用す るな ど、予防 ・健康 づ くりに関す る科学的 エ ビデ ンスに関
し、世界 で最 もデー タ集積 が進んだ国 を目指す。
④
・
「たば こフ リー J社 会の実現
喫煙予防 へ の 介入は、疾病や死 亡の リスクの減少や介入の費用対効果に関す る
科学的根拠が確立 している。WHOは 、2040年 までに 「たば この な い世界」の実
現 を掲 げているが、我が国は、その前倒 しを図 り、2020年 の東京オ リンピック
開催 までに、受動喫煙の な い 「たば こフ リー Jオ リンピックを実現す る ことを
目指す。 このため 、東京都 と連携 し、そのための法律 的整理 を速や かに行 う。
また、2035年 までの早期 に喫煙者 自体 をゼ ロに近 づ けるため、たば こ税増税、
たば この広 告 ・パ ッケー ジ規制 、喫煙者 に 対す る禁煙指導 ・治療、子 ども防煙
教育の さらなる促進 な どの あ らゆ る手段 を講ず る。
(3)「 グローバル ・ヘルス ・リーダー ∼ 日本が世界の保健医療を牽引する∼J
2 0 3 5 年に 目指すべ き姿
◆ 日本が国際健康危機 ( グロー バ ル ・ヘルス ・セキユ リテ ィ) に 対応で きる
保健医療 システム を構築 じグ ロー バ ル連携 において世界 を リー ドしている
◆ 世界 の健 康増進 と格差是正 を、日本の対外戦略 の柱 として据 え、「
健康長寿
大国」 と して、 日本の知見で世界 を主導 、ルー ル メイキ ングで主導的な地
位 を確立 している
◆ 日本が世界の保健 医療 エコ システムの形成 を リー ドし、世界 中の保健 医療
ニー ズ を持 つ 人々を受 け入れ るサ ー ビス拠点 とな り、世界 中でネ ッ トワー
クされた保健 医療 の 中核的存在 とな つている
〔
具体的なアクシ ョンの例〕
① 健康危機管理体制 を確立す る
・ 健康危機管理 をグ ロー バ ルに主導 してい く観 点か ら、人類の脅威 とな る感染症
が 発生 した際 に、最 も早 くその対処方法 を世界 に発信 し、発生国における封 じ
込め支援 を リー ドし、平時においては公衆衛生の司令塔 と しての機能 を持 つ健
康危機管理 ・疾病対策セ ンター ( C e n t e r f o r H e a l t h P r o t e c t i o n a n d P r o m o t i o n )
記 された機能 を実行 できない
( 仮称) の 創設 を行 う。国際保健規則 ( I H R ) 3 0 に
地域や国 に対 しては、人材 を含 め脆 弱な保健 システムの強化支援 を行 う。
・ 中長期的 に、ア ジア西太平洋地域 をは じめ とす る国 々 との広範 な保健安全保障
体制 の確立 に向 けた体制整備 を図 り、特 に災害 医療 については、 日本の強み と
D R ) 3 2 に加 えて、
A T ) " や 国際 緊急援助隊 ( 」
して、国の災害派遣医療チー ム ( D ‖
自衛隊、N P O や市民社会な どとの連携 を進 め、広範 な健康危機 へ の 国際支援体制
を強化す る。
② 日本がグ ローバ ルなルー ルメイキ ング を主導す る
・ 我が国 が誇 る保健 医療 システム、 日本式の医療サ ー ビスの普及な どを含めた、
z s C u t l e r D t . B e h a v i o r a lh e a l t h i n t e r v e n t i o n s :W h a t w o r k sa n d w h y ?l n : A n d e r s o n N AB, u l a t a oR A ,
C o h e nB , e d i t o r s . l ' l a t i o n a l R e s e a r c hC o u n c i l , C r i t i c a l P e r s p e c t i v e so n R a c i a l a n d E t h n i c
D i f f e r e n c e s i n H e a l t h i n L a t e r L i f e . f l a s h i n g t o n ,D C : T h e l , l a t i o n a lA c a d e n i e sP r e s s ; 2 0 0 4 .
C o m i t t e e o n P o p u l a t i o n , D i v i s i o n o f B e h a v i o r a la n d S o c i a l S c i e n c e sa n d E d u c a t i o n .
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」
轟 淵鶉 鞣
二
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判 卿 祠 暴「
う機関。
国際保健外交 を通 じて、世界 に貢献 し、世界 一 の健康 長寿国家 と しての地位 を
国際的 に確立す る。特 に、高齢化対応 の地域 づ くり、生活習慣病や認知症対策
地域包括ケア システムその もの、つま り、地域単位 での 医療 ・介護 システムの
な どの分野に焦点を当てた貢献 を図 る。
・ G7等 の機会 を積極 的に活用 し、ユニバーサル ・ヘルス ・カバ レッジをは じめ保
健医療分野 でのアジ エンダ設定 を主導す るため、「グ ロー バル ・ヘルス ・サ ミッ
他国の最新の政策動向の把握 " 分 析機能の強化 を図 り、 日本の施 策 を絶 えず ベ
ンチ マー クす る ことで国際的に検証 ・改善す る とともに、新たな課題解決 へ の
ト (仮称)」を開催 し、 日本での常設化 を図 る。
・ グ ロー バ ル ・ヘルス ・リー ダー 育成のため、グ ロー バ ルな知見 を持 つ行政官 ・
医療従事者 ・研究者 の交流 ・育成 を強化す る。例 えば、若手人材 を W140総会な
どに積極的 に派遣す る。 このため 、グ ロー バ ル ・ヘルス を担 う人材 を官民 一体
とな つて育成 し、プー ルす る仕組み を創設す る。
・ グ ロー バル ・ヘルスヘ の貢献が、包括的か つ戦略的 に行 われ るよ う、社会イ ン
パ ク ト投資な どが促進 され るよ うな仕組み を支援 し、保健関連 ODAを 大幅 に増
加 させ る (現行の 2%か ら欧米並みの 20%程 度ま での 引き上 げ)。さらに、WH0
等 へ の任意拠 出金 や我 が国が主体 とな つた 官 民連携型 の国際機 関 な どの効率
的 ・効果的なグ ロー バ ル ・ヘルス ・ガバ ナ ンスの構 築に ついて も積極 的に貢献
してい く。
③ 保健 医療 の グ ローバ ル展開 を推進す る
。 ボー ダー レス化の時代 を迎 えるにあた って、医療関係職種 が諸外国で も活動で
きるよ う教育課程や資格制度 の調和 を図 つてい くことが必要 である。国内にお
いては 、まずは、外国人 が 医療 を安心 して利用 できる診療体制 や 医療通訳 の提
供体制の構築 を進 め、オ リン ピックの開催 までに早急にイ ンフラ を作 り上 げ、
シ ョー ケー ス と して世界 に発信す る。
・ 医療の国際展開 を図 るため、アジアの国 な どにおいて、ユニバーサル ・ヘ ルス ・
カバ レッジ、国民皆保険制度 、医薬品 ・医療機器承認制度 (レギ ュ ラ トリー ・
サ イエ ンスな ど)の システム構築の支援 を行 う。
・ 食事 、運動 な どの予防か ら治療 、制度 、医薬品 ・医療機器 さらにはその 土 台 と
なる医療の人材や ITイ ンフラまでのパ ッケー ジ支援 を展開す る。
・ 単 一 の病院 や名医の海外進出 を支援す るだ けでな く、海外 を地域単位 で支 える
ー
医療提供体制の グ ロー パル連携 を進 め る。病院群が連携 して中核 クラスタ を
33と
の連携 によ り地域全体 を支 える体制 は、
構成 し、過疎地域の スーパ ー 診療所
国際展開 と支援 において も有効 に機能す る可能性が ある。 こ う した国際展開の
発展型 と して、診断 ・治療提供 だ けでな く、保健医療 の制度設計や運用 を含む
3 3 専門医を中心 とする医療チームの拠点を医療過疎地域等に設け、災害やバンデ ミックなどの緊急時
にはチームを国内外に派遣する診療所。
輸出 も目指す。
共同研究事業 を行 うな どによ り、常 に世界 的な保健 医療 システムに関す る国際
的な課題解決 を リー ドする存在 を確立す る。
このよ うな考 え方 に基づ く包括的な 「グ ローバ ル ・ヘルス ・イ ニ シアテ ィブ」
を関係省庁 と連携 しつつ 、厚生労働省が主体 とな つて早急に策定 し、戦略に基
づ く施策の展開 を進 め る。
フ.2035年 の ビジ ョンを達成す るためのイ ンフラ
これ らの 3つ の ビジ ョンに基づ き 20年 後の保健 医療 システムの方向性 を実現 して
い くためには、横断的な手段 、体制 、 リソー スな どが必要 で あ り、 ビジ ョンを達成
究やその基盤 、あるいは、治験 や臨床試験 の プラ ツ トフォー ム となるゲノムや コホ
ー ト研究 な ど、 これか らの高齢化 中でウ ェイ トを占め るものに ついて 、新たな研
の
究資金 を確保す るため方策の多様化 (一般的な政策経費の拡充に加 え、寄付、民間
資金又は保険財源の効率化相 当分の 一部 を研究に用 い る仕組みの構築 など)を図 る。
す るための以下の 5点 のインフラ を整備す る。
・イ ノベー シ ョン環境
・情報基盤 の整備 と活用
日本医療研究 開発機構 (AMED)、
国立高度専門医療研究セ ンター (ナシ ョナルセ ンタ
ー )、臨床研究 中核病院な どの機関や、医薬品 ・医療機器 メー カー 、医薬 品医療機器
DA)が 連携 してネ ッ トワー クを構築 し、疾患登 録情報 を活用 して治験
総合機構 (P‖
・安定 した保健 医療財源
・次世代型の保健 医療人材
・世界 を リー ドす る厚生労働省
に関す る情報の収集 を容易 にす るためのインフラ整備 を加速 して い くことが求め ら
れ る。 これによ り、臨床開発 における日本 の市場価値 を高 めるとともに、参加 メー
カー の開発 コス トを軽減 し、国内外か ら英知 を取 り込 んで臨床開発 を加速化 させ る。
(1)イ ノベー シ ョン環境
イ ノベー シ ョンは、単 に技術革新 を指すのではな く、新たな価値や新たなアイデア
を創造す ることで、社会 に変革 をもた らす ことに その本質が ある。保健医療 におい
ては健康長寿 をよ り早 く、よ り手軽に、よ り安 く実現 させ るための イ ノベー シ ョン
戦略 を構築す る必要がある。 したが つて 、疾病 の診断や治療 のみな らず、その予防
や リスク管理 、 リハ ビリ、介護 の各分 野 、 これ らを横断す る分野でのイ ノベー シ ョ
ンが求め られ る。
イノベー シ ョンの実現 を推進す る環境 と して、技術開発のみ な らず、それに対応 し
た システムの更新 が必須である。イ ノベー シ ョンを常時積極 的に促進 ・取 り入れ る
仕組 みの構築や産業基盤 へ の投資 を進 め るべ きである。また、開発 された技術が評
価 され 、産業 と して普及す るためには産業基盤の整備 と しての資金提供 ・産業規範
の確立、そ して競争促進のためのアウ トカム評価が必要 となる。
保健 医療分野のイ ノベー シ ョンを促すためには、基礎 ・臨床医学だ けではな く、公
衆衛生や疫学等の社会医学、医療経済 ・政策学 、経営学 、経済学、行動科学 、工学
また、世界最高の再生医療の研究開発についても世界最高の環境 を用意す る こ とが
必要である。再生医療は、難病 へ の光で あ り、創薬 へ の貢 献 も期待 され る。実用化
に向けて、研究 開発 が増大 、集積す るよ うに 「
再生医療集積都市」 を指定 し、世界
中か ら研究者 、関連産業が集積す る場 を創 る。そ こでは、研究 、実績拡大のための
再生医療実施費用 の低 コス ト化 を強 力に推 し進め ると同時 に、安全性 の世界 スタン
ダー ドを構築す る。
さらに、革新的な医薬品 ・医療機器 を世界 中の人 々が享受できるよ う、医薬品 ・医
療機器規制 の 国際協調 を進めて い く必要がある。 この 分野 において、 日本が リー ダ
ー シップを発揮 し、グ ローバ ル ・スタ ンダー ドの設定 を主導す る ことで国際市場 で
の 日本の競争 力を強化す る。 こ うした国際規制協調 の取組 を戦略的 かつ強 力に推進
す るため、中長期的な ビジ ョンや施策の優先順位 を明確化 した レギ ュ ラ トリー ・サ
イエ ンス ・イニ シアテ ィブを早急に策定す るとともに、例 えば、ア ジア医薬品 ・医
療機器薬事 トレー ニ ングセ ンター を PMDAに設置す ることな どを通 して、諸外国 の薬
事担 当者育成な どに取 り組んで い く。
な どにおける、あ らゆ る知見 を分野横断的に結集 し活用す る必要がある。また、そ
れ らは、政府や地域 における保健 医療政策立案 ・実行や政策評価 にも資す るもの と
す る。 この よ うな学際的か つ実践的な取組み を推進 させ るための研究 ・教育環境 の
国内人材 の育成 とあわせて、国外の優秀な人材 を日本 に集 めてい くことで、イ ノベ
ー シ ョンを加速 させ る ことが 重要 である。ア ジア をは じめ世界 と日本の保健 医療 の
知見 を学 び合 う産官学の プラ ッ トフオー ム を構築 し、日本の知見 を発信す る一方 、
世界最先端の知見やイ ノベー シ ョンを日本が学び集積 ・吸収す る好循環 を作 つてい
整備や人材育成 を進 め るための環境 づ くりを早急に進め る。
く。
政府機関が質の高 い公的統計 を収集す る体制 、がんや認知症 の予防 、根治療法 の研
( 2 ) 情 報基盤 の整備 と活用
2 0 3 5 年においては、l C T 等の活用 によ り、医療の質、価値 、安全性、パ フォー マ ン
スが飛躍的 に向上 していなけれ ばな らない。膨大な保健医療 デー タベー ス を活用 し、
治療の効果 ・効率性 や医薬品等 の安全対策の向上が実現 され、国民が、その効 果 を
実感 で きる ことが 重要である。
介護保険についても、 要介護認定デー タ と介護保険 レセ プ トデー タが統合 され、介
護サー ビスの 利用実態、要介護認定者の健康状態による必 要 な介護サ ー ビスの実態
等 を把握す ることが可能 とな つている。 これによ り、市町村はデー タに基 づ く介護
サ ー ビスの提供体制 の改革 をよ リー層進め る ことが可能 にな る。
こ うしたデー タ管理以外 にも、lCTに よ つて遠 隔診断 ・治療 ・手術な どの基盤が整
備 され 、専門の医師がいない地域 においても、 良質な医療 を安全に受 けることを可
レセ プ ト情報 ・特定健診等情報 デー タベー ス ( N D B ) 、
介
国保デー タベー ス ( K D B ) 、
ー
ー
ー
護保険 レセ プ トデ タのデ タベ ス 、要介護認定デー タに ついては 、現在 、十分
能 と し、予防 、診断、治療、疾病管理、介護 、終末期 (人生の最終段階)ま での過
程 を積極的 に支援す る。医師 らの医療従事者 は、医学的判断、侵襲的医行為 や患者
_ 夕 等 を参考 に、治療 以外 の保健医療 ・介護 に関連
な連結が されて いない。D P C 3 4 デ
HDN2035(HealthCare Data Network
す る包括的デー タに ついて も、これ を全て連結 し、
との合意形成な どに集中す る ことで 、よ り効率的に医療が提供できる。
2 0 3 5 ) ( 仮称) と して広 く活用できるよ うす る。 この場合 において、K D B や N D B は保
険者 が 変わ るとデー タが断絶す る状況にあるが、これ について も、医療等 I D ( 仮称)
を用 いて 、保険者 を超 えて リンクできるようにす るべ きである。 これ によ り、危険
因子や患者 の 状態像 と治療行為 との リンクによ り治療実績 を把握す る ことや 、重複
受診 ・重複投薬の防止 、保険者単位 での予防 の取組具合 と保険給付の状況の追跡実
態調査、ベ ンチマー クによる比較 とその検証が可能 となる 。
N C D な どの各専門領域 で構築 され るデー タベー ス も充実が図 られて きて いる。2 0 3 5
年に向けて、N C D レ ベルのデー タベー ス を全疾患 を対象に構築す ることや、D P C のデ
ー タベー ス 、N D B 、K D B 等の公的統計の質 と量の両面での充実 を図 る。さらに、米国
Act)35な
の H I P A A ( H e a l t h l n s u r a n c e P o r t a b i l i t y a n d A c c o u n t a b i l i t y どを参考
(3)安 定 した保健医療財源
日本の保健医療 システムが 、公費へ の依 存度 を高め、結果的に財政赤字 によ り、将
来世代に負担 を付 け回 している現状 を直視 し、真摯に解決策 を考 える必要が ある。
その際、2020年に 75歳 以上人 口の伸びは一度踊 り場 となるが、2021年 以降 、急速
に増加す る ことに留意すべ きである。
国民が世界最高水準の保健 医療 を享受 で きるため、提供 され る医療の効 果 ・質に見
合 った価格設定 を行 うとともに、将来世代に負担 を強 い る ことの な いよ う、公的医
療保険の機能 と役割 、給付 と負担のあ り方やあ らゆ る新たな財源確保策に つい ても
議 論 を重ね 、保健 医療 システムの持続可能性 を引き続 き高めて い く。
に した法的整備や標準化な どの統計の基本的基盤 を確立す る。それによって、政府
機関 に加 えて大学機関 ・研究機関 、学会 な どがそれぞれの役割 に応 じて、 プライバ
シー な どを確実に保護 しなが ら、各種デー タをよ り広 く活用で きるよ うにす る。 さ
らに、看護の質デー タベー スの構築な ど、医学系専門分野 以外における質向上のた
めの取組 も推進す べ きである。
ー
さらには、がん登 録制度 において登 録 されているがん患者 の コホ ト研究 や、予防
一
・
ー
ー
ー
ー
接種 デ タ、検診デ タ、治療デ タ、介護関係 デ タを 連の もの として蓄積
一
分析す る ことが可能 となるな ど、生涯 を通 じた健 康 ・疾病管理 を可能 とす る。 方、
“ 入 院期間中に治療 した病気の中で最 も医療資源を投入 した一疾患のみに厚生労働省が定めた 1日 当
た りの定額の点数か らなる包括評価部分 (入院基本料、検査、投薬、注射、画像診断等)と 、従来ど
お りの出来高評価部分 (手術等)を 組み合わせ て計算する診療報酬体系の方式。
" 米 国で 1996年に策定された 「
医療保険の携行性 と説明責任に関する法律」。2003年に発効。医療関
連デー タについての電子化の推進、安全性および プライバ シー保護 のための標準規格が決め られてい
る。
i)公 的医療保険の機能や役割
公的医療保険の機能や役割に ついては 、必要か つ適切な医療サー ビスや重大な疾病
リスクを保障す るとい う公的医療保険の基本原則 を守 りつつ、不断の検証 を行 って
い く。 こ うした検討の結果 、公的医療保険の範囲か ら外れ るサー ビス36を患者の主
体的な選択によ り利用す る際 に、活用 できる新たな金融サ ー ビス 、寄付 による基金
な ど公的保険 を補完す る財政支援の仕組みの検討 も重要 である。
it)財源確保方策
公的医療 保険 の機能や役割 について i)の 不断の検証 を行 つた上で、必要 とな る財
3 6 例えば、基礎 となる国の公的医療保険の土台に、地域や職域 保険が選択的に提供できるサー ビス を
新たに追加できるように し、その一部 を付加的なサー ビスととらえ保険範囲外とすることや、■症
度 ・救命性が低 く費用対効果の低いサ ー ビスの一部 を保険範囲外 とすることなど、さまざまな手法が
考 えられる。
源 については、患者負担 、保険料 、公費のいずれかで賄わ なければな らな い。それ
ぞれの財源に ついて、よ り公平 。公正なもの とな るよ う必要な見直 しを行 いつつ、
活習慣等 の改善 の機会 を提供す る こ とが同時に求め られ ることに十分留意す る必要
が ある。
負担の引上げに理解 を得て い く必要が ある。その際 、ある程度長期的な視 点に立 つ
て給 付に見合 つた負担 を求 めなけれ ば、将来世代 が高齢者 にな つた ときに大幅 に給
付が削減 され るな ど、世代間の不公平が拡大 され る懸念がある。
また、財政調整に関す る仕組みが複雑化す る中で、給付 と負担の関係が不明確 とな
り、高齢者医療制度等に対す る拠出に ついて被用者保険 の理解 を得 てい くための措
38
置 についても検討 してい く必要がある。
まず 、患者負担 に ついては、現在 、後期高齢者の患者負担の軽減 な ど年齢 によって
軽減 され る仕組みが あるが、これ らに ついては、基本的に若年世代 と負担の均衡や、
同 じ年齢でも社会的 ・経済的状況が異 なる点 を踏 まえ、検証す る必要が ある。 この
他 、必要か つ適切 な医療サー ビス をカバ ー しつつ重大な疾病の リスクを支 え合 うと
い う公的医療保険 の役割 を損 なわ な い ことを堅持 した上で、不必要に低額負担 とな
つてい る場合の 自己負担の見直 しや、風 邪 な どの軽度の疾病 には負担割合 を高 くし
て重度の疾病 には負担割合 を低 くす るな ど、疾病 に応 じて負担割合 を変 えることも
検討 に値す る。介護保険制度 において も、ケアマネー ジメン ト ・プラン作成のサー
ビス利用 における利用者負担 の設定な ど、給付 を受けて い るが利用者負担 のないも
のについて見直 しを検討す る。
また、患者負担や保険料 については、負担能力に応 じた公平な負担 とい う観 点か ら、
所得のみな らず、資産 も勘案 したものにす る ことや 、資産 に賦課 した上で リバー ス
モ ゲー ジの活用 も含む死後精算 を行 う仕組み とす ることな どについて も議論 してい
くことが望まれ る。
一方 、高齢者 については 、年金 、介護 とい う形 でコス トもサ ー ビスも配慮 されて い
るのに対 し、子育てにつ いては 、社会保険における負担面での配慮 が十分 されて い
ない ことか ら、扶養 の有無に応 じた負担の公平性の観点か ら検討 され るべ きである。
m)財 政的なガバナ ンスの強化
2035年 には、医療保険制度の運営主体 で ある保険者が、健康 づ くり ・予防、疾病管
理 、lCT等 を活用 した情報提供 による医療の質の改善 、リテラシー教育 を行 うな ど、
被保険者 を総合的に支援す る ことを通 じて、自律的に給付 と負担のバ ランス を図 り、
39
持続可能な保険 システム とな つていなければな らない。
こうした観点か ら、医療費適正化計画 について、定期的に、計画に基 づ く全国の医
療費の伸 びについて実績 を確認 し、推測 していた効果が期待通 りとな つていない場
合においては、乖離 した原因 を分析 し、さ らな る予防施策の推進 や給付範囲の見直
し、新たな財源の確 保等 を関係者 と議論 し、決定す る仕組み (中期調整 システム)
を導入す べ きである。あわせて、都道府県単位 での地域差是正 へ の取組の促進 (都
40
道府県へ の権限移譲等)を 行 う。
(4)次 世代型の保健 医療人材
あ らゆ る医療機関において医師 をは じめ とす る医療従事者 が、常 に良い保健 医療の
提供 に適進で きるよう、ゆ とりを持 つた労働環境 で医療従事者 に よる医療 の提 供 を
可能 とす る必要がある。また、保健医療 システムがその役割 を十分果たせ るよ う、
また、国民健 康保険 において子 どもの数に応 じて保険料 が増加す る仕組み とな つて
いるが 、その取扱 いについて も検討 され るべ きである。
技術 の進歩や時代の要請の変化 を捉 えた医療従事者像 、医療像 を常 に検討 し、その
実現 に向 けて人材育成のあ り方 も更新 し続 ける必要がある。
公費 ( 税財源) の 確保に ついては 、既存の税 に加 えて、社会環境における健康の決
定因子に着眼 し、たば こ、アル コー ル、砂糖 な ど健康 リスクに対す る課税 、また、
今後 、医師の配置、勤務体系の在 り方 を見直す とともに、技術進歩 の活用 な どによ
り、医師の業務 が生産性 の高 い業務に集 中で きるよ うにす べ きである。例 えば、複
環境負荷 と社会 保障 の充実 の必要性 とを関連 づけて環境税 を社会保障財源 とす る こ
とも含 め、あ らゆ る財源確保策 を検討 してい くべ きである。ただ し、所得な どの社
会経済的要因 と生活習慣 は関係性が認め られ る3 7 と
言われ てお り、低所得者層の生
37 社会経済的要因と健康 ・食生活 日
本における実態 と今後の生活保護受給者支援に向けて
(第2回 厚生労働省社会 ・援護局生活保護受給者の健康管理に関する研究会資料)
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幣発轟凛躍ぎ習彗凛L供 体制に関す る自治体、中でも都道府県の権限行使について、費用拠出者で
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数 の疾患 を有す る患者 を総合的に診 る こと、予防、公衆衛生、コ ミュニケ シ ョン、
マネー ジメン トに関す る能 力を有す る医師の養成や、国 家試験 のあ り方、医学部教
育 の見直 し、チー ム 医療 の更 なる拡大、 病院 の専 門医か ら地域のか か りつけ医 に転
一
職時の再教育 システムな どによ り、医師 人当た りの生産性 を高 め る ことが考 え ら
れ る。 この際 、‖00C‖など iCTの 活用 を含 め医師 をは じめ とす る医療従事者 の教育
を効率的 ・効果的に進め、医療従事者が働 きやす い環境 づ くりや女性医師 の活躍 モ
デルの構築などを図 る。
作 る。
高齢化や慢性疾患 の増大は世界的な傾 向であ り、保健 医療人材不足、財源不足、地
域 ケアシステムヘ の移行な どもアジア諸国 を中心に共通の課題 とな ってきている。
医学部 においては、日本の地域医療 と海外、特 に発展途上 国における数 力月程度の
医学研修 を導入す る。 さらに、卒後教 育にお いても、国外 で臨床研修 を行 うグ ロー
バ ル臨床研修制度 や、国内地域 とア ジア等での地域 医療 の 展開等 を行 うグ ロー カル
臨床研修制度
公衆衛生大学院の増設等 、特 に地域 での医療政策 を主導できる人材 の育成 とキ ャ リ
アア ップを図 る仕組み を創設す る。また、医療機関の経営 については、医学的な臨
床やデー タサ イ エ ンスのみ な らず 、 リー ダー シ ップな どについて も高 めてい くこと
が求め られ てお り、経営学や公衆衛生等の学際的な教育課程 を今 後充実 させ ていか
なければな らない。
それ ぞれ の地域 においては、医師の高齢化や地域偏在 な どに伴 い、不足する診療科
及び診療内容 について精査す る必要 がある。医療計画の策定責任者 である都道府県
は、その精査す る過程 で、総合診療 を含 め 、不 足 している診療科別 の地域医師確 保
計画 を策定 し、対策 を講 じるべ きである。具 体的には、過 当競争 の診療科 か ら不足
す る診療科 に転科 を促すた めの支援策 を策定す る。例 えば、奨学金や強化型研修 プ
ログラム等に よ り、医師の配置 、診療科 への誘 導等 をできるよ うにす る ことが考 え
られ る。臨床研修 や専門研修 に当た つて も、偏在 を是正す る観点 を組 み込んだ方策
を講 じるべ きである。
地域 において病院 の機能分化等 を行 つてい く中で、専門医 と総合的な診療 を行 うか
か りつ け医の連 携強化 や有機 的なネ ッ トワー クの構築 を図 つてい くことが必要 であ
る。 こ うした機能分化は、 自治体 の枠 を超 えて自治体間での機能分化す ることも積
極的に推進す る必要が ある。
また、へ き地 の小規模医療機関 においては、最先端の医療技術や医療 の知識に触れ
る ことが難 しいため、へ き地 の小規模医療機関 においても、常に臨床 と研究の両方
の側面か ら、 リサ ー チ マ イ ン ドをもって研鑽 し続 ける ことができる体制 を構築す る
ー
ー
必要がある。 このため、地域基盤 型 リサ ー チネ ッ トワ クの構築や治験ネ ッ トワ
ー
クの拡大な ど、地域の医師が最先端の教育、研究 、臨床 にア プ ロ チできる環境 を
“ M a s s i v o o p e n o n l i n e c o u r s e sンラインで公開
された無料の講座 を受講 し、修了条件を満たすと
(オ
修了証が取得 で きるサー ビス)
42を導入す るなどの環境整備 を行 う。
高齢社会 において、多様 な疾患 を抱 える患者 に対 して統合ケアを実施 してい くこと
が必要 となるが、医師のみな らず、看護師な どのパ ラ メデ ィカルについて も、専門
分野 が 多 く分かれ てお り、十分に対応 できないケー スが見 受けられ る。 このため 、
統合ケアの実現 を進 め るとともに、専門分野 ごとに全ての職種 において従事者不足
を解消す る方策 と して、資格 ごとの役割 の重複 を精査 の上 、一 定の経験 、研修 によ
り他の関連職種の仕事 もできるよ うにす る。 この際、訪問看護 について人材確保 を
進 め る ことに加 え、医療 の高度化 に対応 した業務 を行 うことができるよ う、看護等
の専門性 を高 め るとともに、パ ラ メデ ィカルが行える業務の更なる拡大 を行 うこと
が求め られ る。
少子高齢化が進む中 で、地域包括ケアを総括的に進め る者の育成 を図 るとともに、
医療 と福祉の多職種連携 を前提 と した人材育成 を実施す べ きである。また、現場 の
二一 ズや各職種の専門性 にも十分配慮 しつつ、地域包括ケアシステム を担 う人材 と
して、医 療や福祉 の資格の共通基盤 (養成課程等)を 整備す べ きである。また、医
療事務 を担 う職員や保険者 の職員等、地域 の保健 医療 に関与す る人材の資質の 向上
を図る ことが重要 である。
(5)世 界を リー ドす る厚生労働省
現在 の厚生労働省 や関係省庁等の最 も脆弱な部分は、年金 ,医 療 ・介護等 の社会 保
障制度や住ま い ・まちづ くり 。都市計画等 に係 る制度 を横断的に見直 し、その社会
一
保障全体 の最適化 を図る機能 である。特 に国の 般会計予算 は約 90兆 円であるにも
かかわ らず、社会保障給付費 は国 ・地方 で約 110兆 円にも達 してお り、その資源配
分 の在 り方 を見直す ことは 、我が国の経済財政全般 の在 り方 と並 び立つ最重要の課
″ 地 域医療の現場で臨床研修 を行いつつ、一定期間ア ジア等の海外で地域医療を実践する臨床研修制
度。
(参考)ビ ジョン違威に向けた時間軸
リー ン ・ヘルスケ
ア ∼ 保健医療の
価値 を高 める∼
ラ イ フ ・デザ イ ン
∼ 主 体 的 選 択 を社
会で支 える∼
医療技術評価の制度化 ・施
グ ロー パ ル ・ヘ ルス を担 う
政府、 自衛隊、NPOや 市民
人材の育成体制の整 備 と
官民一体 とな つて人材 を プ
社 会 な ど と連 携 した 保 健
ー ルす る仕組みの創設
地域包括ケア等 の医療 ・介
護 システムの輸 出
国際 機 関 な どに よ る グ ロ
ーパ ル ・ヘルス ・ガバナ ン
行
医療提供者の技術、医療用
品の効能 な ど (医療技術)
現場主導 による医療の質の
を患 者 の 価 値 を考 慮 して
向上支援 (過剰医療 や医療
事故 の 防止な ど)
「
ゲー トオー プナー Jと し
てのかか りつ け医の育成 ・
全地域 へ の配置
評価 し、診療報酬 点数に反
地域 と病院が患 者側 に最善
の改善
達成す
を推進 させ るための研究 ・
の選択肢 を提供
地 域 の デ ー タ とニ ー ズ に
るた め
応 じて保健 ・医療 ・介護サ
ー ビス を確保
の イ ン 情報 基盤
フラ
の整備 と
教育環境の整備や人材育成
・ ヘ ルスケアデー タネ ッ トワ
ー クの確立 ・活用 (公的デ
「たば こフ リー Jオ リンピ
ア ジアな どでの ユニバ ー サ
ル ・ヘ ルス ・カバ レッジや
医薬 品等承認制度 な どの シ
ステムの構築支援
映
医 療 機 関 の パ フ ォー マ ン
ス の 見 え る化 と ベ ンチ マ
ー キ ン グ に よ る治 療 成 績
2035 年 イ ノ ベ ー
の ビ ジ シ ョ ン環
・ 治験 や臨床試験 の プラ ッ ト
ョンを 境
・ 学際的 かつ実践 的な取組み
フォー ム整備
安全保障体制の確立
スの構築 へ の■献
が ん や 認 知 症 な どの 研 究
推 進 の た め の 多様 な 研 究
財源の確保
国 内外 の イ ノ ベ ー シ ョン
人材の我が国 へ の集積
ICTに よ る遠 隔 診 断 ・治
療 ・手術な どの基盤確立
ー タな どの医療等 IDに よ
予防、診断、治療、疾病管
る連結)
・ 検診 ・治療デー タの蓄積 ・
分析 による予防 ・健康 ・疾
理 、介護、終末期 (人生の
最終段階)に おいて、デー
ックの実現 に向 けた環境整
2035年までに 「たば こフ リ
ー 』社会 を実現
備の促進 (例 :子 ども防煙
教育 、たば こ税増税 、たば
この 広告 ・パ ッケー ジ規制 、
電 子 健 康 記 録 に介 護 サ ー
ビス 情 報 を含 め た個 人 レ
ベ ル での ポ ー タ ブル な情
喫煙者 に対す る禁煙指導 ・
安定 した
医療費の伸 びが予測 を上 回
・ 公 的 保 険 を補 完 す る財 政
治療)
報基盤 の普及 ・活用 を支援
住民が健康 ・生活上の課題
保健医療
る場合の中期調整 システム
効果が実証 され ている予 防
の積極的推進 、特 に、重症
を ワ ンス トップで相 談 で
きる総合サ ー ビスの充実
財源
の導入
支援の仕組み の確立
・都 道 府 県 ご との 地 域 差 に
化予防の徹底 による医療費
健 康 の 社 会 的決 定 要 因 を
考 慮 した コ ミュ ニ テ ィや
削減
「
健康 へ の 投資』 による生
まちづ くり
活の質 と社会的 な生産性の
急 に国際的 な医療の提供体
制の確立
病管理の推進
等
次世代型
療人材
感染症の封 じ込めや災害
時 の支援 な ど健康危機管
理 で国際的 に貢献す る機
能を大幅 に強化 し、世界の
「
健康危機管理官」として
の地位を確立
タ を活 用 した 政 策 評 価 プ
ロセスが確立
対 応 す るた め の 権 限 移 醸
の保健医
向上
グ ローパル ロヘル ・ 健 康 危 機 管 理 体 制 の 確 立
ス ・リー ダー
(健康危機 管理 ・疾病対策
∼ 日本が世界の保
セ ンター の創設)
・
健医療を牽引する
オ リンピック開催 までに早
活用
予防、公衆衛生、コミュニ
ケー ション、マネー ジメン
・医療 や福祉 の資格の 共通
ト能力を有する医師の養成
グ ロー カル臨床研修制度を
導入
公衆衛生大学院の増設等に
程等)を 整備
・ 医 師 の 偏 在 等 が続 く地 域
における保険医の配置 ・定
よる医療政策人材の育成
44
基盤 (連携の促進や養成課
数 の設定等
世界 を リ
ー ドす る
厚生労働
省
「保 健 医療 補 佐 官 ( C h i e f
‖e d i c a 1 0 f f i c e r )の
」創設
( 任期 5 年 )
グ ロー バル ・ヘ ルス ・イニ
シアテ ィブの策定
「医療 イ ノベー シ ョン推進
あ らゆ る グ ロ ー バ ル 対
話 ・政策形成において先導
的役割を確立
局」の創設
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購織
保 健 医療
2035
,APAN VIS!ON:
H[ALTH CARE
2035年 、
日本 は
健康先進国へ 。
保健 医療 2035惨
嗜資料)
2035年 、
日本 は健康先進国へ 。
子 どもからお年寄 まで、 また患者や住 民 、 医療従事 者まで、
すべ ての人が安心 していきいきと活躍 じ続 けられるように
様 々な暮 らし方 ・働 き方 ・生 き方に対応 で きる
2 0 年 先 を見据 えた保健医療 システムをつ くる。
急激 な少子高齢化や医療 技術 の進 歩など
保 健 医療 を取 り巻 く環境 が大 きく変化 する中で、
日本 の経 済成長 と財政再建 にも貢献 し
ひ とりひとりが主役 となれる健やかな社 会 を実現 していく。
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cOpynght O・Health Care 2035'Advisory Pane: All Rlghls Reserved
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持続可能な保健医療システムを構築 し
公平 ・公正 (フェアネス)
PRINCIPLES基 本理念
自 律に基づく連帯
日 本と世界の繁栄と共生
保健医療 ニー ズの増大、社会環境 ・
価値 の 多様化、格差の増大、グ ロー
バ ル化の進 展
単なる負担増 と給付削減による現行
制度 の維持 を目的 とするのではな く、
価値 や ビジ ョンを共有 し、新 たな
「
社会 シス テム」 としての保健医療
の再構築が必要
世界最高の健康水準を維持する と同
時 に、保健 医療分野 における技術や
システムの革新 を通 じて我が国の経
済成長や発展 の主軸 として寄与
財政再建 にも真摯 に向き合 い、我が
国 の経済財政 に積極的に貢献
少子高齢社会 を乗 り越え、 日本が さ
らに発展 し、 これか ら高齢化に直面
す る国際社会 を リー ドする ことで、
健康長寿大国 としての地位 を確立
これまで
2035年 に 向けて
人々が世界最高水準の健康、医療を享受でき、安心、満足、納得を得ることができる持続
可能な保健医療システムを構築 し、我が国及び世界の繁栄 に貢献する。
・公正 (フェアネス)
鵬≡E妻 ヨl公 平
HEALTHCAREリ
ーン・
ヘルスケア
保健 医療 の
価 値 を高 め る
□ 患者にとっての価値を考慮
した新たな報酬体系
□ 現場主導による医療の質の
向上支援 (過剰医療や医療
事故の防止など)
口 「ゲー トオー プナー」 とし
てのかか りつけ医の育成 ・
全地域への配置
自律 に基づ く連帯
DESIGN ラ イフ・
デザイン
日
HEALTH LEADERて
見頁ザサニダ_
日本 が 世界 の
保健 医療 を車 引す る
主体 的選択 を
社 会 で支 え る
口 「たばこフ リー」オ リン
ピックの実現
□ 効果が実証されている予防
(禁煙、ワクチンなど)の
積極的推進、特に、重症化
予防の徹底による医療費削
減
□ 健康の社会的決定要因を考
慮 したコミュニティやまち
づ くり
1.イプベー シ ョン環境
本 と世界の繁栄 と共生
□ 健康危機管理体制の確立
(健康危機管理 ・疾病対策
センターの創設)
ロ ユニバーサル ロヘルス ・カ
バ レッジや医薬品等承認な
どのシステム構築の支援
ロ グ ローバル ロヘルス を担う
人材の育成体制の整備
回 治験や臨床試験の プラッ トフォー ム整
備
2.情報基盤の 整備 と活用
口 医療等 lDを用い てヘルスケアデー タ
ネッ トワー クを確立 し積極的に活用
□ がんや認知症な どの研究推進 のための
多様な研究財源 の確保
回 検診
予防
│ │
口 医療費 の伸びが予測を上
回る場合 の中期調整シス
テムの導入 (給付範囲、
予防施策、財源等)
回 公的保険 を補完する財政
支援の仕組みを確立
_____
4.次世代型の保健医療人材
F
IIIIII
3.安定 した保健医療財源
・治療デー タの蓄積―
口分析による
・健康 ・疾病管理の推進
5.世界 をリー ドする
厚生労働省
ロ パ ラメディカルが行える
業務の更なる拡大
口 「
保健医療補佐官」
(CMO)の 創設
口 医師の偏在等 が続 く地域
での保険医の配置 口定数
の設定
口 医療イノベー シ ョン推進
局の創設
5
8棚
量 rラ
ンティア│
口関節の痛み でかか りつ け目を
受診 したところ、す ぐに地域
の専門医を紹介 された。
口昔であれば検査 のために何度
も受診する必要があ つたが、
今回は既に電子 カルテが専門
て、追加
房寝霊霰垢李京 Fれ
口す ぐに専門医がデー タベー ス
を基に私 と同 じような患者の
治療成績や薬の選択肢、合併
症の確率等 を手元 の端末で分
か りやす く説明 して くれたの
で納得.安 心 して自分にあつ
た治療を選ぶ ことができた。
2ol]kls(+Et t&#aotl
・小さい頃 か ら、全身を聾 う痛みの難病を憩 つそいるが、周
50歳女性 (契約社員)
1現在の30歳│
ロシングルマザーで子どもが2人。
地元の工場で仕事 を続け、なん
とか子育てとも両立できた。
著喜喜
鍵
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・今は、その病気のデ=タ ベTス に登録し、新 しい薬の開発
に参加 している。日本での研究環境が充実 してきたおかげ ・
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と思つている。 _
「
に立ちたい』 人 と接する こと
が好き」 と、介饉施設で働いて
いる。近所の方 か らも長男の熱
心な仕事ぶ りを聞 き、請 りに
思つている
・長女は奨学金 をも らい地元の大
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6 5 歳男性 ( 会社員 ・在住外国人)
1 現在の4 5 歳│
・2 0 年前 に日本に転動 した時は、家族が急
か
言写奪昌指雪通 じ手果言こ喜喜じ牲夕
・東京オ リンピック を機 に日本語が分から
48歳女性 (医師)1現 在の23歳│
・20年前 はともか く忙 しく、少ない手術
、
件数の中、チャンスを探 して手術の経
験を積んだが、 自分の手術の腕が どの
位かも分か らなか つた。
=初 めて医療機関のベ ンチマー クに参加
したときは、自分の病院の成績が見え、
ショックだ つた 。
`そ の後、近隣の病院やスタッフと連携の上、新たな地域ネッ
トワー クを作 り、今では治療成績 もぐつと改善 できた。若手
の医師もスタッフも皆がいきいき仕事 をできている。
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“日本 といえば、質の高 い医療や高齢者も社会 で活躍するという
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11 開 催状況
理 ウ ェブサイ ト
平成 27年 2月 27日 か ら 6月 8日 まで、合計 8回 開催。 http:〃
― .mhlw.go.jp/heaKhcare2035
: 構 成 員 (五 十音順)
井上 真 智子
浜 松医科大学地域家庭医療学講座特任教授
生労働省健 康局 がん対策 ・健康増進課 がん対 策推進官
江副 聡
厚
ジアパ シフィックアライアンスCEO
大西 健 丞
ア
生労働省医薬食品局総務課医薬品副作用被害対策室長
岡本 利 久
厚
政大学経済学部教授
小黒 ― 正
法
小野崎 耕 平
特
定非営利活動法 人 日本医療政策機構理事
生労働省保険局総務課企画官
榊原 毅
厚
◎渋谷 健 司 (座長)東 京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授
生労働省社 会 ・援護局福祉基盤課福祉 人材確保対策室長
武内 和 久
厚
立行政法人地域医療機能推進機構本部総合診療顧間
独
徳田 安 春
海大学教養学部 人間環境学科社会環境課程教授
堀 真 奈美
東
應義塾大学 医学部医療政策 ・管理学教室教授
宮田 裕 章
慶
ーバ ー ドビジネススクール 日本 リサー チセンター アシス タン トデ ィ レクター
ハ
山崎 繭 加
ニー コンピュー タサイエ ンス研究所 リサ ーチ ヤー
ソ
山本 雄 士
ア ド′ヽイザ ー (五 十音順)
立行政法人地域医療機能推進機構理事長
尾身 茂
独
河内山 哲 朗
社 会保険診療報酬支払基金理事長
内
閣官房社会保障改革担当室長
宮島 俊 彦
益社団法人 日本医師会会長
公
横倉 義 武
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