アルミニウム材料・構造耐火性WG 議事録(案)

「建築・建材展 2012」
「JAPAN SHOP 2012 視察メモ
1. 日
時: 2012年3月8(木)11:00~15:00
2. 場
所: 東京ビッグサイト
3. 概要
3/6(火)~3/9(金)まで東京ビッグサイトにて開催中の二つの展示会を視察したので以下に概要を紹
介する。
「建築・建材展 2012」は住宅・店舗・ビル用建材をはじめ、ソフト、工法、関連サービスなど26
0を超える出展企業が展示。併設で開催されている「JAPAN SHOP 2012」では250程の企業が
店舗販促ツールとして今や不可欠となった大判プリンターをはじめ、店舗演出の為の素材、什器、
照明等、店舗アメニティーに関する材料、設備全てを展示している。
目的・用途・商品が絞られた展示会とは異なり、建築・店舗に関係した材料、部品、完成商品、技
術等が混在し展示されている状況であった。系統立てての紹介は出来ないので気が付いたモノをい
くつか紹介する。
【ソーラー関連】
■住友スリーエムが「高効率次世代ウィンドウフィルム」を紹介していた。
フィルム自体が有機薄膜太陽電池であるため、太陽光により発電しながら遮光効果も発揮する。
透過率 30%とシースルーで粘着剤がついているので窓ガラスへの貼り込み可能、ガラス飛散防止
にも役立つ。用途は、窓ガラスの面積が広い商業ビルなどにおける、オフィス内での携帯電話の
充電、無線 LAN アダプタ電源、LED ライトの非常灯、小型 TV の電源などを想定。
価格は 675 ㎜×1.550 ㎜×4 枚
コントローラー込で 100 万円。
住友スリーエムのブース
ソーラーセル ウィンドウフィルム
他にタカノ株式会社より三菱化学製シート型太陽電池を使った「Solar-Power Awning & Screen」
(有効エリア変換効率 7%)が展示。また太陽工業㈱のブースでは、採光を確保しながら発電する
膜「光触媒テント+シートタイプ太陽電池」の展示があった。
「Solar-Power Awning & Screen」
「光触媒テント+シートタイプ太陽電池」
■元旦ビューティー工業㈱
屋根一体型のソーラー発電システムを開発してきた同社の今回の出展は「両面受光型セル採用ソ
ーラーシステム」
太陽電池モデュールの枠材が光を透過する為、直接光で発電するだけではなく、太陽光電池モデ
ュールの下に設置されているリフレクターの反射光でも発電する。同社従来品と比較して発電量
20%アップ。
は 24 ㎜厚の構造用合板を根太に釘打
屋根一体型太陽光発電パネル(両面受光型)
■カネソウ㈱
既存ビル屋上への多量の太陽光発電パネル設置に対応した太陽光発電設置用基礎(後付基礎金具)
を展示。屋上屋根の様々な防水工法に対応し、コンクリート基礎の 1/30 の重量軽減工期 1/5 を唱
っている。
後付け基礎金具での取付完了状況
後付け基礎金具詳細
【LED 関連】
■建築・建材展での LSD 関連の展示は一般家庭用・オフィスをターゲットしたというより、水銀
ランプやメタルハライドランプにとって代わる屋外照明、景観照明用の大型 LED の展示が多かっ
た。会場内には台湾の LED 関連の出展ブースのゾーンが区画されており、そこでは家庭用から投
光器用などの屋外用大型 LED ランプまで種々な LED ランプが展示されていた。
また住宅用電球型 LED ランプとしてはミンテイジ㈱から LED マイナスイオン電球が紹介されて
いた。マイナスイオンによる粉塵除去効果、脱臭効果、抗菌効果が期待できる。
価格は 5,980 円と一般の電球型 LED ランプと比較すると約5割増し。
投光器用大型 LED ランプ展示ブース
台湾 LED メーカーのブースゾーン
■㈱因幡電機製作所
配電盤、キュービクル等、電気制御機器の一貫生産と道路照明
を手がけている㈱因幡電機製作所は大型 LED による道路・景
観照明を展示していた。(ポールはスチールとアルミ製)
■㈱トライテラス
JAPAN SHOP の展示会場のブースで LED とアクリルの特性を上手く活かした店舗用 LED 照明
を展示していた。アクリル透明板の表面(両側)に超音波加工を施す事により、表面に極薄く突起
した細かいドットを作り出す。アクリル板のセンターにくり抜いた円形端部、或いは一辺の端部に
LED を組込み、LED からの光をアクリル板の端部面全てで封じ込めることで両面の無数のドット
が輝く仕組みである。
(LED の光の直進性とアクリルのエッジライト効果)
またこの技術を応用してスマートシャンデリアと称し、一般白熱球と交換出来る電球型演出 LED
照明を開発している。こちらのアクリルは成型時にドットも成型しているとのこと。
価格は 5,250 円、6,300 円(調光タイプ)
アクリル板と LED の特性を活かした両面発光板
スマートシャンデリア
【ハイブリッド建材】
■三菱樹脂(株)
ポリエチレン樹脂をアルミ板でサンドウィッチしたアルミ樹脂複合板。1971 年に発売され、現在
では世界各国で建築の内外装に使用されている建材である。
今回の展示ではミラー仕様の他、豊富な表面のコーティング材を揃え、従来では平板パネルとし
ての採用が多かったが、加工面でも U カット工法 等もアピールし採用範囲の拡大を狙っている。
ミラー仕様の他、表面デザインシート
U カット工法の説明ブース
■ミノ・ネットワーク㈱
従来はバルコニー用アルミ手摺り、アルミフェンス等を製造販売しているが、近年デッキ、玄関
袖スクリーン、板塀等優れた質感と高い耐候性を備えた硬質低発泡ウレタン樹脂とアルミのハイ
ブリッドのエクステリア商品に力を入れている。
断熱エコデッキ
アルミ形材+硬質低発泡ウレタン樹脂
【ダンボール材】
■㈱タカムラ産業、日本セキソー㈱
エコ、無公害、軽量を唱えダンボールが進化している。従来の梱包用、運送用ダンボール箱、パレ
ットをはじめ、家具、遊具、ディスプレイ等あらゆるジャンルで活躍の場を拡大している。
特に展示博覧会等でのブース関連では催事終了後の撤去・処分が非常に簡単という事で展示会関連
を大きなターゲットとして捉え、今回も2社が全てダンボールで自社ブースを設営していた。
㈱タカムラ産業の展示ブース
㈱タカムラ産業のダンボールマネキントルソ
日本セキソー㈱の展示ブース
【その他】
■フューチャーライト㈱
併設されていた「LED Next Stage 2012」を短時間で駆け抜けた中で LED モジュール・関連製品
の開発・設計・製造を手がけているフューチャーライト㈱が LED 照明そのものではなく植物工場
のシステムユニットを展示していた。
植物工場千葉大学拠点施設の先生方との共同開発製品というモノで販売は5月以降とのこと。
このシステムに使用している LED は千葉大学の先生の指示によるとの事で葉モノ野菜の栽培に
は赤色 LED と白色 LED の組合せが最適であるそうである。(フレームはアルミ形材)
(野中 記)
以上