養父市ケーブルテレビジョン及びインターネット等の運営方針

養父市ケーブルテレビジョン及び
インターネット等の運営方針(
インターネット等の運営方針(案)
養
父
市
平成26年1月
第1節 養父市におけるテレビ視聴と情報通信について
1 養父市ケーブルテレビジョンの開局の経緯
養父市内のテレビ難視聴地域(世帯)の状況(平成 25 年 12 月 31 日現在)は、旧八鹿
町が 13%、旧養父町は 54%、旧大屋町と旧関宮町は全域となっています。
インターネット接続環境では、平成 13 年頃からNTTの八鹿局、広谷局、大屋局、関
宮局から半径約4キロの範囲であれば、ADSLを通してインターネットが利用できると
いう状況でした。
このような中、旧関宮町では全町の有線テレビジョンを平成4年に開局するとともに、
他の難視聴地域では、各地区等で共聴組合を組織し、テレビを視聴していましたが、平成
13 年の養父郡ケーブルテレビジョン(当時)の開局に合わせて、ほぼすべての共聴組合を
解散していただき、養父郡ケーブルテレビジョンに加入、また、関宮町有線テレビジョン
とは業務連携するという形でスタートしました。
また、養父郡農業協同組合が行っていた有線放送と域内電話も養父郡ケーブルテレビジ
ョンのサービスに移行し、平成 16 年には、それらすべての業務は養父市に移行しました。
インターネットについては、養父郡ケーブルテレビジョンも、開局と同時にサービスを
開始しました。当初、通信速度(下り)0.256Mbps で試験的にスタートしましたが、年々、
利用者が増えるとともに、通信速度に対する要望も大きくなったため、徐々にではありま
すが、年々通信速度を上げ、要望に応えてきたところです。
2 養父市ケーブルテレビジョンの提供サービスの現状
養父市ケーブルテレビジョンのサービスの移り変わりは次のとおりで、現在提供してい
るのは右側の列で、太字で表記しているサービスのみです。
項
目
テレビ自主放送
テレビ放送
開局当初
現
在
(1)自主放送番組
(1)自主放送番組
(2)文字放送
(2)文字放送
(3)お天気チャンネル
(3)平成 18 年3月廃止
(1)地上波再送信(7波)
(1)地上波再送信(9波)
NHK 総合、NHK 教育、サンテレビ、毎日 開局時7波+
放送、朝日テレビ、関西テレビ、読売 テレビ大阪(平成 13 年 12 月)
、京都放
テレビ
送(平成 15 年 12 月)
(2)衛星放送(16 波)
(2)衛星放送(10 波)※デジアナ変換
【BS 放送】
【BS 放送】(平成 27 年3月終了予定)
NHK 衛星第1・第2、WOWOW
NHK 衛星第1・プレミアム
放送大学、BS 日テレ、BS 朝日、BS-TBS、
1
項
目
開局当初
現
在
BS-ジャパン、BS-フジ
【CS 放送】
【CS 放送】
スカイA他 12 チャンネル
ショップチャンネル、QVC
※他チャンネルは平成 24 年7月末廃止
ラジオ放送
NHK-FM 他3チャンネル
NHK-FM 他7チャンネル
高度利用
(1)在宅健康管理システム
(1)平成 20 年3月廃止
サービス
(2)在宅医療支援システム
(2)平成 20 年3月廃止
(3)ケーブル電話、告知放送
(3)ケーブル電話、告知放送
(4)自主放送リクエストシステム
(4)平成 27 年3月終了予定
(1)下り速度 0.256Mbps
(1)下り速度5Mbps
インターネット
(2)下り速度 100Mbps
3 民間事業者による市内でのテレビ、インターネット等のサービス展開
平成 25 年3月頃から、電力系民間事業者が市内一部地域でテレビ、インターネット等
のサービスを自主展開し、また、平成 26 年2月頃からは、通信系民間事業者がほぼ同じ
地域でインターネット等のサービスを自主展開する予定で、当該地域の利用者は、それぞ
れのニーズに応じて事業者を選択できる環境となりました。
4 養父市ケーブルテレビジョンを取り巻く環境と将来に向けた課題
養父市ケーブルテレビジョンの設備等の老朽化が進んでおり、特に伝送路においては、
平成4年開局の関宮町有線テレビジョンの伝送路を統合して平成 13 年に開局しているた
め、敷設から 20 年が経過しています。他の地域においても 10 年が経過し、同軸ケーブル
の断線や機器不具合による通信の不安定化が進んでいます。
また、前述のとおり、開局時と比較すると、提供サービスが減っています。これは、在
宅健康管理システムのように当初の事業目標を達成したため中止したものもありますが、
CS放送のデジタル対応については、設備等の更新に多額の経費が必要となり、
「費用対
効果」を検証し中止したものもあります。
このように、テレビ視聴や情報通信の分野は、技術革新が著しく、厳しい財政状況の中、
市が随時対応していくことは困難であり、将来的な養父市ケーブルテレビジョンの運営体
制のあり方の検討が必要となりました。
このため、平成 24 年1月に「養父市ケーブルテレビジョン及びインターネット等の運
営体制のあり方検討会議」を設置し、ケーブルテレビジョン全体の将来的な経費や民間事
業者の参入や、その際の利用者負担を含め、さまざまな視点から検証し、よりよい方向性
を導き出すこととしました。
また、この検討を行っている間にも、今後に大きく影響を与える要素として、複数の民
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間事業者が市内の一部地域に事業参入することとなり、このことも含めて検討を続けまし
た。
5 養父市ケーブルテレビジョン及びインターネット等の運営体制のあり方検討会議から
の報告書
同検討会議は、平成 24 年1月から合計 12 回開催され、養父市ケーブルテレビジョンが
もつ課題や問題、また、民間事業者の市内一部地域への参入などの外的要因も踏まえて検
討いただき、平成 25 年 12 月 10 日、市長に対して、次のような報告が行われました。
(1) 養父市ケーブルテレビジョンが現在、直営でサービス提供している地上デジタル再
放送(
「区域外再放送」は別途調整)
、域内電話、インターネットは、
「民設民営」によ
り民間化すること。
(2) 利用料は、
「民設民営」に移行することにより、現行利用料と比較して負担が増え
るサービスの組み合わせがあるので、市民に対して、十分説明し理解を求める必要があ
る。また、負担が大きく変わる場合については、一定期間を設けて、激変緩和措置を講
じるなど、スムーズに移行できる方法も検討すること。
(3) 告知放送は、今までのケーブルテレビサービスの1つという位置付けから切り離し、
地域情報、防災情報発信は市の責務という考え方により、希望する市民すべてが受信で
きる新しい告知システムとすること。
(4) 自主放送番組については、市の放送番組制作方針、技術等を次の担い手に継承する
ため、当面は直営を維持しつつ、一部を外部委託するなどして、ステップを踏んだ民間
化への移行を図ること。
(5) センター施設本体については、利活用の協議、調整、指定管理料の有無など、条件
の整理を行った上で、指定管理への移行又はコミュニティの拠点やインキュベーター
(起業支援のための制度、仕組み、施設)など、民間が利活用できるような施設とする
こと。
(6) 民間化及び担当業務量の減少により、行政組織としての情報センターが廃止又は縮
小されることが考えられるが、その場合においても、民間化後の案内窓口、新告知シス
テム管理、利用料激変緩和事務などの所管を明確にして、市民対応に務めること。
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第2節 市の今後の運営方針(案)について
同検討会議からの報告を受けて、市としての今後の運営方針(案)を次のとおり整理しま
した。
なお、今回の運営方針(案)は大きな項目について方向性を示すもので、詳細については、
今後、公募により決定する民間事業者と調整、協議を行うこととなります。
1 養父市ケーブルテレビジョンの民間化について
養父市ケーブルテレビジョンの伝送路等の設備を撤去し、現在の地上デジタル再放送、
域内電話、インターネットは、市直営によるサービス提供から、民間事業者によるサービ
ス提供に移行します。
移行期間としては、平成 27 年度から民間事業者が光ファイバー網の基盤整備を進め、
平成 28 年度及び平成 29 年度の2カ年でおおむね旧町単位、地区ごとに各世帯の切替え工
事を進めることとします。
(1) 民間化の手法について
次の各項目の内容に基づいた仕様を定め、移行できる民間事業者を公募します。
応募事業者から提案されるサービス内容、利用者負担、市財政負担等の項目を総合的
に判断し、移行事業者を決定します。
(2) 地上デジタル再放送について
NHK総合、NHK教育、サンテレビ、毎日放送、朝日放送、関西テレビ、読売テレ
ビの7波を放送します。
※「テレビ大阪」
、
「京都放送」については兵庫県を放送エリアにおかない民間放送局
ですが、現在は、激変緩和措置として平成 28 年3月末までを期限として、養父市内
で視聴可能となっています。
アナログ放送でも視聴できていた経緯もあり、引き続き視聴できるように協議を
続けていますが、民間化以後は、視聴できなくなる可能性もあります。
(3) 自主放送番組について
自主放送番組については、当面は市が直接、制作するとともに、制作した番組は、民
間事業者の指定するチャンネルを賃借し放送することとします。
また、将来的な自主放送番組制作の外部委託についても検討を進めます。
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(4) ラジオ放送について
現在、養父市ケーブルテレビジョンを通じて放送しているFMラジオ放送は、民間事
業者に移行後も、一部の放送局を除き、引き続き受信できるようにします。
ア 受信可能見込み
FM COCOLO、FM802、FM大阪、FM京都(αステーション)
、KISS-FM、NHKFM
イ 受信不可見込み
FMたじま(ジャングル)
、ラジオ関西、放送大学ラジオ
(5) BS・CSデジタル放送について
民間事業者に申し込むことにより、有料で視聴できるようにします。
※ 現在、養父市ケーブルテレビジョンでは、BS・CSデジタル放送サービスは行
っていません。
(6) 域内電話について
養父市ケーブルテレビジョンの利用者かつケーブル電話機設置者同士で利用できる
域内電話は廃止し、民間事業者による有料のIP電話(インターネット回線による電話
で、市外にも発信可能。
)サービスを提供します。
※ 移行する民間事業者によっては、サービス利用料のほか、IP電話同士でも通話
料が必要となる場合があります。
(7) インターネットについて
養父市ケーブルテレビジョンのインターネット(通常速度)及び高速インターネット
サービスは廃止し、民間事業者による有料のインターネットサービスを提供します。
※ 現時点では、メールドメイン「@fureai-net.tv」は引き継げないため、養父市ケ
ーブルテレビジョンのインターネット利用者は、メールアドレスを変更していただ
くことになります。
2 養父市ケーブルテレビジョンの民間化に伴う利用者負担等について
(1) 養父市独自サービスメニューの設定について
民間事業者との協議により、民間事業者の一般メニューにはない、次の養父市独自サ
ービスメニューを設定します。
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ア 地上デジタル再放送限定メニュー:月額 1,500 円(消費税別)程度
(放送チャンネル)NHK総合、NHK教育、サンテレビ、毎日放送、朝日放送、
関西テレビ、読売テレビ、養父市自主放送番組
イ 地上デジタル再放送+IP電話メニュー:月額 2,900 円(消費税別)程度
※ いずれのメニューも月額料金については見込みです。
(2) 移行時の初期費用の取扱いについて
民間事業者への移行時の初期費用の取扱いは、次のとおりとします。
ア 初期費用が不要な場合
(ア) 養父市ケーブルテレビジョンの加入権保有者(現利用者及び3年間の休止中
の利用者を含む。
)
(イ) 民間事業者への利用申込みが、養父市独自サービスメニュー以外の一般メニ
ューの場合
イ 初期費用が必要な場合
平成 28 年4月1日以降の市内新規転入者(養父市ケーブルテレビジョンの加入
権を有する集合住宅又は借家への入居者を除く。
)又は市内在住者であっても養父
市ケーブルテレビジョン加入権未保有者(休止期間が3年超の人を含む。
)が、養
父市独自サービスメニューを申込む場合
※ 初期費用額については、民間事業者の決定に伴い確定します。おおむね 10 万
円~13 万円(消費税別)程度と想定しています。
(3) 養父市ケーブルテレビジョンの加入金の納付について
養父市ケーブルテレビジョンが、新規加入者に求めている1戸当たり 70,000 円の加
入金(3戸以上の集合住宅の場合1戸当たり 35,000 円)と引き込み線工事代金(工事
実費)は、利用場所が所在する地区での民間事業者への切替工事が始まるまでは、現行
どおりとします。
(4) 利用料の減免制度について
利用者負担の激変緩和措置として、現行の加入金及び利用料の減免制度は、平成 26
年度及び平成 27 年度は、継続することとします。
平成 28 年度以降については、今後、検討します。
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3 新しい告知放送システムについて
報告書のとおり、防災情報発信は市の責務という考え方により、希望する全ての市民
が受信できる新しい告知システムとします。
このため、有線、無線のいずれでも受信できる放送機器を導入し、希望する全ての世
帯に1台ずつ市が設置します。ただし、2台目以降の機器及び設置費は実費負担としま
す。
機能的には、今までどおり、
「市内全域」
、
「旧町単位」
、
「校区単位」
、
「地区単位」の
グループ放送ができる機器を導入する予定です。
4 その他
報告書で提言のあった「センター本体施設の利活用」と「市民対応窓口」については、
「自主放送番組制作の外部委託」に合わせて、今後検討していきます。
また、現在、市のケーブルテレビ網を一部利用してサービスを提供している「携帯電
話不感地域対策事業」については、民間事業者への移行に伴い市のケーブル網が撤去さ
れた後も、同事業が継続できるように関係事業者と調整します。
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