平 成 2 0 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第3回定例会(9月)会議録 平成20年 9月11日 開会 平成20年10月 2日 閉会 山梨県南アルプス市議会 1 南アルプス市告示第100号 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月)を次のとおり招集する。 平 成 2 0 年 9 月 4 日 南アルプス市長 1.期 日 平 成 2 0 年 9 月 1 1 日(木) 1.場 所 南 ア ル プ ス 市 議 場 2 今 沢 忠 文 ○ 応 招 ・ 不 応 招 議 員 応招議員(28名) 1番 金 丸 忠 仁 2番 金 丸 一 元 3番 野 田 修 作 4番 石 川 壽 5番 内 藤 政 勝 6番 清 水 7番 志 村 裕 子 8番 向 山 敏 宏 9番 住 吉 國 雄 10番 秋 山 武 彦 11番 森 岡 千代野 12番 亀ケ川 正 広 13番 名 取 常 雄 14番 齋 藤 秀 男 15番 深 澤 永 雄 16番 西 海 勝 男 17番 浅 野 伸 二 18番 久保田 松 幸 19番 飯 野 冨士雄 20番 小笠原 孝 21番 若 尾 敏 男 22番 斉 藤 哲 夫 23番 小 池 正 夫 24番 内 池 虎 雄 25番 深 澤 米 男 26番 相 原 27番 清 水 勝 則 28番 穴 水 俊 一 不応招議員(なし) 3 豊 実 平 成 2 0 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 3 回 定 例 会(9月) 9 月 1 1 日 4 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月)(1日目) 平成20年9月11日 午 後 1 時 3 0 分 於 議 会 議 場 1.議事日程 諸 報 告 日程第 1 会議録署名議員の指名について 日程第 2 会期の決定について 日程第 3 承認第 4号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第2号)の専決 処分につき承認を求めることについて 日程第 4 承認第 5号 平成20年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予算(第 2号)の専決処分につき承認を求めることについて 日程第 5 議案第68号 南アルプスクラインガルテン条例の制定について 日程第 6 議案第69号 地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理 に関する条例について 日程第 7 議案第70号 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等の施行に伴う関 係条例の整理に関する条例について 日程第 8 議案第71号 南アルプス市総合計画審議会条例の一部改正について 日程第 9 議案第72号 南アルプス市職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正 について 日程第10 議案第73号 南アルプス市手数料条例の一部改正について 日程第11 議案第74号 南アルプス市土地開発基金条例の一部改正について 日程第12 議案第75号 南アルプス市公営企業の設置等に関する条例の一部改正につい て 日程第13 議案第76号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号) 日程第14 議案第77号 平成20年度南アルプス市国民健康保険特別会計補正予算 (第2号) 日程第15 議案第78号 平成20年度南アルプス市介護保険特別会計補正予算 (第2号) 日程第16 議案第79号 平成20年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予算 (第3号) 日程第17 議案第80号 平成20年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計補正予算 (第2号) 日程第18 議案第81号 平成20年度南アルプス市水道事業会計補正予算(第1号) 日程第19 議案第82号 中巨摩地区広域事務組合規約の一部変更について 日程第20 議案第83号 財産の取得について(南アルプス市新基幹系ネットワークシス テム機器購入) 日程第21 議案第85号 市道路線の認定について 日程第22 議案第86号 市道路線の変更について 5 日程第23 認定第 1号 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につい て 日程第24 認定第 2号 平成19年度南アルプス市国民健康保険特別会計歳入歳出決算 の認定について 日程第25 認定第 3号 平成19年度南アルプス市老人保健特別会計歳入歳出決算の認 定について 日程第26 認定第 4号 平成19年度南アルプス市介護保険特別会計歳入歳出決算の認 定について 日程第27 認定第 5号 平成19年度南アルプス市居宅介護予防支援事業特別会計歳入 歳出決算の認定について 日程第28 認定第 6号 平成19年度南アルプス市下水道事業特別会計歳入歳出決算の 認定について 日程第29 認定第 7号 平成19年度南アルプス市芦安農業集落排水事業特別会計歳入 歳出決算の認定について 日程第30 認定第 8号 平成19年度南アルプス市温泉給湯事業特別会計歳入歳出決算 の認定について 日程第31 認定第 9号 平成19年度南アルプス市山梨県北岳山荘管理事業特別会計歳 入歳出決算の認定について 日程第32 認定第10号 平成19年度南アルプス市白根簡易水道事業特別会計歳入歳出 決算の認定について 日程第33 認定第11号 平成19年度南アルプス市芦安簡易水道事業特別会計歳入歳出 決算の認定について 日程第34 認定第12号 平成19年度南アルプス市芦安恩賜県有財産保護財産区管理会 特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第35 認定第13号 平成19年度南アルプス市中尾山外一字恩賜県有財産保護財産 区管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第36 認定第14号 平成19年度南アルプス市高尾山外一字恩賜県有財産保護財産 区管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第37 認定第15号 平成19年度南アルプス市城山外一字恩賜県有財産保護財産区 管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第38 認定第16号 平成19年度南アルプス市雨鳴山恩賜県有財産保護財産区管理 会特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第39 認定第17号 平成19年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計歳入歳出 決算の認定について 日程第40 認定第18号 平成19年度南アルプス市水道事業会計歳入歳出決算の認定に ついて 日程第41 認定第19号 平成19年度南アルプス市自動車運送事業会計歳入歳出決算の 認定について 日程第42 諮問第 2号 人権擁護委員候補者の推薦について 日程第43 諮問第 3号 人権擁護委員候補者の推薦について 日程第44 諮問第 4号 人権擁護委員候補者の推薦について 6 日程第45 諮問第 5号 人権擁護委員候補者の推薦について 日程第46 諮問第 6号 人権擁護委員候補者の推薦について 日程第47 御勅使川入旧三十六ヶ村入会山恩賜県有財産保護組合議会議員の選挙について 2.出席議員は、次のとおりである。 (26名) 1番 金 丸 忠 仁 2番 金 丸 一 元 3番 野 田 修 作 4番 石 川 壽 5番 内 藤 政 勝 6番 清 水 7番 志 村 裕 子 8番 向 山 敏 宏 9番 住 吉 國 雄 10番 秋 山 武 彦 11番 森 岡 千代野 12番 亀ケ川 正 広 13番 名 取 常 雄 14番 齋 藤 秀 男 15番 深 澤 永 雄 16番 西 海 勝 男 17番 浅 野 伸 二 18番 久保田 松 幸 19番 飯 野 冨士雄 20番 小笠原 孝 21番 若 尾 敏 男 22番 斉 藤 哲 夫 23番 小 池 正 夫 24番 内 池 虎 雄 26番 相 原 28番 穴 水 俊 一 豊 実 3.欠 席 議 員(2名) 25番 深 澤 米 男 27番 清 水 勝 則 4.会議録署名議員 17番 浅 野 伸 二 26番 相 原 豊 28番 穴 水 俊 一 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名(19名) 市 長 今 沢 忠 文 副 市 治 務 部 長 中 澤 都喜夫 企 長 高 野 敏 男 市 民 部 長 中 嶌 義 仁 保健福祉部長 内 田 傅 一 農林商工部長 穂 坂 二 朗 建 設 部 長 青 沼 憲 雄 会 計 管 理 者 原 田 順 治 企 業 局 長 望 月 良 雄 消 長 大 友 敏 男 総 務 部 次 長 野 中 企 画 部 次 長 小 池 康 郎 保健福祉部次長 石 川 幸 夫 農林商工部次長 飯 野 猛 男 教 育 委 員 長 森 本 章 雄 教 長 野 田 正 俊 教 内 田 正 明 代表監査委員 齋 藤 正 利 育 7 育 部 青 柳 総 防 画 長 次 長 陽 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 小 野 俊 文 書 記 杉 山 成 悟 書 記 長谷部 寿 仁 書 記 小 池 肇 8 開会 午後 1時30分 ○議長(小笠原孝君) ただ今から、平成20年南アルプス市議会第3回定例会を開会いたします。 開議に先立ちまして、一言あいさつを申し上げます。 本日、議員各位におかれましては、公私ともにご多忙のところご参集いただき、ここに9月定例 会が開会できますことに、まずもって御礼申し上げます。 平成16年11月28日、28名の南アルプス市議会議員が誕生し、6つの会派も同時に誕生い たしました。私たち南アルプス市議会は、常に市民の目線に立ち、市民の声を市政に十分反映でき るよう努力し、市民福祉の向上、快適な市民生活の実現、さらに議会改革に向けて少数精鋭で真正 面から取り組んでまいりました。 議会の活性化につきましても、思想・政策を同じくする会派制度を発足させ、また政務調査費も 制定時から領収書の添付を義務付け、経理に関する規定で明確に使途基準を定め、議会だよりに支 出内容を公開するとともに、市民の傍聴をいただく中で各会派による政務調査費報告会を行い、よ り透明性を高めてまいりました。 平成16年第2回5月臨時会では、議員定数を30名から28名に削減し、また国の三位一体改 革の断行により、 地方自治体は大変厳しい財政運営を強いられることとなり、 平成19年第3回9月 定例会でさらに議員定数を28名から24名に削減いたしました。議員定数の減により、年間2, 600万円が削減されます。本市議会では、この削減された予算を市の将来を担う子どもたちのた めに活用するよう、8月20日、今沢市長宛に要望書を提出いたしました。 今沢市長からは、南アルプス市を背負って立つ子どもたちの将来を見据えた議員各位からの強い 要望に対し、医療費の窓口無料化の枠を小学校6年生まで拡大することや、国が指定する14回の 妊婦検診の無料化についても、来年度から実施に向け検討していくことになりました。 また、地域での問題点や課題等を広域的に考え、各地域が互いに協議し、地方自治の振興発展に 寄与することを目的に、中北・峡南地区の市・町の議会議長で組織する中北・峡南地区議会議長会 が去る8月27日に発足し、議長会会長に就任いたしました。議員各位の提言・意見等をいただく 中で地方分権改革が進み、二元代表制の一方である議会が改革を進める上で今後、議会基本条例の 制定を視野に入れ、議会の活性化をさらに図るため、一問一答制の導入、議員側からの前の中央に 質問席を設置し、議員が当局と向かい合って議論できる対面方式や常任委員会の複数所属制、条例 の中に答弁者である市長や執行部が質問者・議員に逆質問できる反問権、また全員協議会の定例化 等についても、新体制の中で能率的かつ専門的審査が行われるよう、協議・研究・検討されんこと を希望いたすものであります。 本定例会は私たちの任期の最後を飾る意義深い議会であり、議場において皆さまと顔を合わせる ことも、本定例会をもって最後となると思いますが、議員各位とも過去4年間、審議にあたっては 真剣にして熱意あふれるものがあり、またこれに対して執行部各位には誠意を尽くした説明をいた だき、極めて順調な議事運営がされました。南アルプス市議会の運営が円満に本定例会までまいり ましたことに対し、心から感謝申し上げます。 今定例会に提出のあった議案は市長提出による議案44件、議員提出議案1件、合わせて45件 であります。 どうか、議員各位におかれましては、十分なご審議をいただき、適切なるご議決をされますよう お願い申し上げ、開会のあいさつといたします。 これより本日の会議を開きます。 9 報告事項を申し上げます。 今定例会に提出する議案につき、市長から通知がありました。 提出議案はお手元に配布した議事日程記載のとおりでありますので、朗読を省略いたします。 次に、監査委員から平成20年5月分および6月分ならびに7月分の例月出納検査結果について 報告がありました。 お手元に配布しておきましたので、ご了承願います。 次に、7月4日に本市と姉妹友好都市である東京都小笠原村において、小笠原諸島返還40周年 記念式典が開催され、副市長と副議長が出席いたしました。 次に、8月25日、静岡市議会の議員10名が南アルプスの世界自然遺産登録を目指している現 状視察として、本市を訪れました。当日は、正副議長が同行し、芦安山岳館を見学、夜叉神山頂ま での登山を行いました。あいにくの雨天で白根三山を眺望することはできませんでしたが、本市が 目指す世界自然遺産登録の内容や取り組みを視察していきました。 次に、 厚生常任委員会において、 9月20日に市内介護保険施設4カ所の現地視察を行いました。 次に、9月9日に平成20年度中部横断自動車道経済懇談会の総会が静岡市東部勤労福祉セン ターにおいて開催され、議長が出席いたしました。 次に、昨年6月15日、参議院本会議で地方公共団体の財政の健全化に関する法案が可決・成立 いたしました。これに伴い、自治体財政健全化法第3条・健全化判断比率および第22条、公営企 業の資金不足比率について、平成19年度決算より監査委員の審査に付し、その意見を付けて当該 健全化判断比率を議会に報告しなければならないとなっております。執行部より報告を求めます。 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) それでは、平成19年度決算に基づく南アルプス市財政健全化判断比率および公営企業資金不足 比率の報告について、お手元に資料が配布されておりますので、ご覧いただきたいと思います。 それでは朗読させていただきます。 南ア財第9−3号 平成20年9月3日 南アルプス市議会議長 小笠原孝様 南アルプス市長 今沢忠文 平成19年度決算に基づく南アルプス市財政健全化判断比率および公営企業の資金不足比率につ いて(報告) 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項および第22条第1項の規定により、健 全化判断比率および公営企業の資金不足比率を別紙のとおり監査委員の審査意見書を付して報告す る。 次のページをご覧いただきたいと思います。 1 平成19年度決算に基づく健全化判断比率の状況(財政健全化法3条) 上の表には実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率16.7%、将来負担比率94. 3%、その下に早期健全化基準12.59%、これは赤字比率の場合です。それから連結実質赤字 比率が17.59%、実質公債費比率が25.0%、将来負担比率が350.0%、早期健全化基 準というのは、いわゆるこの数値を、これから上回った場合、そういった施策を講じていかなけれ ばならないということでございます。 続いて、財政再生基準というのが、実質赤字比率が20.00%、連結赤字比率40.00%、 10 実質公債費比率35.0%、これが財政再生基準比率でございます。 2 平成19年度決算に基づく公営企業にかかる資金不足比率の状況(財政健全化法22条) 特別会計名、法適用企業、水道事業会計、自動車運送事業会計、いずれも資金不足比率は数値が 出ておりませんので、ここにはカウントされません。 早期健全化基準というのは20.0%でございます。この比率を超えますと、早期健全化の対策 を講じていかなければならないということになっております。 法非適用公営企業といたしまして、下水道事業特別会計、芦安農業集落排水事業特別会計、温泉 給湯事業特別会計、山梨県北岳山荘管理事業特別会計、白根簡易水道事業特別会計、芦安簡易水道 事業特別会計、土地取得造成事業特別会計、いずれも資金不足は生じておりませんので、比率は出 ておりません。 次のページをご覧いただきたいと思います。 意見書でございます。 平成19年度財政健全化・経営健全化審査意見書 南アルプス市監査委員 おめくりをいただきます。 南ア監第9−2号 平成20年9月3日 南アルプス市長 今沢忠文様 南アルプス市監査委員 齋藤正利 〃 長沼武久 〃 内池虎雄 平成19年度健全化判断比率の審査意見について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項の規定に基づき、審査に付された平成 19年度健全化判断比率の書類の審査結果について、別紙のとおり意見を提出します。 次のページをおめくりください。 平成19年度財政健全化審査意見書 1 審 査 対 象 実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率および将来負担比率ならび にその算定の基礎となる事項を記載した書類 2 審査の期間 平成20年8月19日 3 審査の概要 この財政健全化審査は、市長から提出された健全化判断比率およびその算定の 基礎となる事項を記載した書類が適正に作成されているかどうかを主眼とし て実施した。 4 審査の結果 (1)総合意見 審査に付された下記の健全化判断比率およびその算定の基礎となる事項を記載した書類は、いず れも適正に作成されているものと認められる。 健全化判断比率、平成19年度、早期健全化基準、備考ということで、説明申し上げます。 ①実質赤字比率、19年度、赤字というデータが出ておりませんので、ここは数値が入っており ません。早期健全化比率は12.59%、備考としまして標準財政規模に応じてということでご ざいます。 ②連結実質赤字比率は同じくデータがありません。早期健全化基準が17.59%、標準財政規 11 模に応じてということでございます。 ③実質公債費比率ですが16.7%、早期健全化基準が25.0%、都道府県・市町村の統一で ございます。 ④将来負担比率94.3%、早期健全化基準は350.0%ということでございます。市町村を 統一した数値でございます。 (2)個別意見 ①実質赤字比率について 平成19年度の実質赤字比率は一般会計実質収支額が10億8,345万7千円の黒字であった ため、比較数値がなかった。早期健全化基準の12.59%と比較すると、それを下回っている。 ②連結赤字比率について 平成19年度の連結赤字比率は該当する11特別会計と2事業会計のすべての会計が黒字だった ため、比較数値がなかった。早期健全化基準の17.59%と比較すると、これを下回っている。 ③実質公債費比率について 平成19年度の実質公債費比率3カ年平均は16.7%になっており、早期健全化基準の25. 0%と比較すると、これを下回っている。 ④将来負担比率について 平成19年度の将来負担比率は94.3%となっており、早期健全化基準の350%と比較する と、これを下回っている。 (3)是正改善を要する事項 特に指摘するべき事項はないということでございます。 次の6ページでございます。 南ア監第9−3号 平成20年9月3日 南アルプス市長 今沢忠文様 南アルプス市監査委員 齋藤正利 〃 長沼武久 〃 内池虎雄 平成19年度経営健全化比率の審査意見について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第22条第1項の規定に基づき、審査に付された平成 19年度資金不足比率の書類の審査結果について、別紙のとおり意見を提出します。 次のページをご覧いただきたいと思います。 平成19年度経営健全化審査意見書 1 審 査 対 象 資金不足比率およびその算定の基礎となる事項を記載した書類 2 審査の期間 平成20年8月19日 3 審査の概要 この経営健全化審査は、市長から提出された資金不足比率およびその算定の基 礎となる事項を記載した書類が適正に作成されているかどうかを主眼として 実施した。 4 審査の結果 (1)総合意見 審査に付された下記の資金不足比率およびその算定の基礎となる事項を記載した書類は、いずれ も適正に作成されているものと認められる。 12 公営企業会計名、平成19年度資金不足比率、早期健全化基準、備考ということで、水道事業会 計以下8項目の特別会計について、同じく資金不足の比率はデータが出ておりませんので、ここに は数値が記載されておりません。 (2)個別意見 ①資金不足比率について 法適用公営企業会計の財務は、流動負債が8,423万7千円、算入地方債が0円、流動資産が 28億6,046万1千円、資金剰余額が27億7,622万4千円、事業の規模が12億4, 219万6千円であった。また、法非適用公営企業会計の財務は歳出額が38億2,667万8千 円、算入地方債が0円、歳入額が39億944万円、資金剰余額が8,175万3千円で事業の規 模が3億8,750万9千円であった。したがって、資金不足比率は黒字だったため、比率数値が なかった。経営健全化基準の20%と比較すると、良好な状態にあると認められる。 (3)是正改善を要する事項 特に指摘すべき事項はない。 次のページが資料となっておりまして、資料の10ページをご覧いただきますと、そこの中段以 降に早期健全化団体、これに該当しますと、財政健全化計画を策定しなければならない。計画に基 づく財政健全化を行う。外部監査の要求が義務付けられる。実施状況を毎年度、議会に報告し、公 表すると。それから、さらに再生団体となりますと、財政再生計画を策定。計画に基づく財政再建 に取り組む。地方債の起債が制限される。市民負担の増額、住民サービスの見直し。以上の制約を 受けることになります。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で財政状況を見極める健全化判断比率等の報告が終わりました。 次に、地方自治法第121条の規定により、市長ならびに関係行政委員の長に出席を求めたとこ ろ、お手元に配布の名簿のとおり、説明員の出席ならびに委任の通知がありました。 次に、25番 深澤米男君、27番 清水勝則君は一身上の都合のため、本日の会議を欠席する 旨の届け出がありました。 また、農業委員会長 米山毅君は公務のため、本日の会議を欠席する旨の届け出がありました。 なお、報道関係者等から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告事項を終わります。 これより本日の日程に入ります。 本日の議事日程は、お手元に配布したとおりであります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第1 会議録署名議員の指名についてを議題といたします。 会議録署名議員には、会議規則第76条の規定により、 17番 浅野伸二君 26番 相原 豊君 28番 穴水俊一君 を指名いたします。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 13 ○議長(小笠原孝君) 日程第2 会期の決定についてを議題といたします。 お諮りいたします。 今定例会の会期は、本日から10月2日までの22日間といたしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、今定例会の会期は22日間とすることに決定いたしました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第3 承認第4号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第2号)の専決処分につき承 認を求めることについてから、日程第46 諮問第6号 人権擁護委員候補者の推薦についてまで の44案件を一括議題といたします。 市長から市政一般に対する説明および提出議案に対する説明を求めます。 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 本日ここに、平成20年第3回定例会の開会にあたり、提出いたしました案件につきまして、そ の概要をご説明申し上げますとともに、私の所信の一端を申し述べ、議員各位ならびに市民の皆さ まのご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。 9月1日の夜、 福田首相の突然の辞任発表により、 政局は一気に緊張の度合いを深めております。 内にあっては、景気減速と諸物価高騰、揺らぐ社会保障制度等、国民生活に直結する不安定要素の 拡大など、また外にあっては米国とロシアの冷戦の兆し等々、課題が山積いたしておるこんにちに おきまして、確固とした国政の欠如は国民の政治不信を一層深めております。 こうした状況を払拭するためにも、新しい体制で活力ある日本社会の再構築に取り組んでほしい ものと願うものであります。特に春先から続く原油価格の高止まりに端を発した諸物価の高騰は、 日常の生活必需品にまで及び、 市民生活に大打撃を与えるとともに、 燃料費や資材費の高騰により、 農業をはじめあらゆる産業において、経営状態が大変厳しくなっております。新政権にはリーダー シップを発揮していただき、臨時国会の開会とともに即効性のある経済対策を実施されるよう、強 く求めていくものであります。 このような中、食料品や燃料費の高騰から学校給食費の維持につきましても、努力を重ねてきた ところでありますが、栄養価を落とさないためには、これ以上の工夫は困難であり、給食費の値上 げを余儀なくされました。6月27日の学校給食運営委員会におきまして、2学期から1食当たり 20円の値上げが決定されたところであります。保護者の皆さまには、何とぞ子どもたちの健康維 持のため、ご理解をいただきたいと思います。 この夏は梅雨明けとともに、真夏の厳しい太陽の照り付ける毎日が続きましたが、8月末からは 毎日のようにゲリラ雷雨とも呼ばれる局地的な豪雨があるなど、不安定な日々が続きました。しか しながら、農作物には大きな被害もなく、これから収穫を迎える水稲も豊作と予想され、このまま 秋を迎えればと祈るところでもあります。 また、今年の8月は北京オリンピックの話題で持ちきりでありました。いくつものドラマが生ま れましたが、燦然と輝く成果を手にした選手、持てる力を十分に発揮できず涙を見せた選手など、 世界最高峰の技と力の集まった大会の中で明暗が分かれたところでもありました。本市出身の日本 14 女子ホッケー、千葉香織選手は残念ながら予選リーグでの成績がふるわず、目標としたメダルに手 が届きませんでした。悔しさを胸に帰国されたことと思いますが、フィールド上の千葉選手の勇姿 は私たちに大きな感動を与えてくれました。さらに心技体を磨き上げ、次のロンドンオリンピック を目指していただきたいと思うものでもあります。 また、女子ホッケー審判員の相馬知恵子さんは、残念ながら決勝戦の笛を吹けませんでしたが、 最年少でありながら、最終日まで審判団に残り活躍をされました。次回のロンドンを目指して、ま た多くの国際大会で相馬さんの高らかなホイッスルを聞くことができますよう、期待をいたしてお るところであります。 さて、議員各位におかれましては、本定例会が今期最終の定例会となりますが、開かれた議会を 目指し、適正な政務調査費のあり方など、議会改革を進めてこられました。改めて、この4年間の ご努力に対し、深甚なる敬意を表するとともに、活発なご論議をいただきますよう、お願いいたし たいと思います。 なお、過日は市議会から「4人の議員定数削減に伴う年間約2,600万円の経費削減分を、市 の将来を担う子どもたちや若い世代のために活用してほしい」との強い要望書をいただきました。 私もマニフェストにおいて、 若い世代が住みたいと考える地域づくりを主な施策に掲げ、 検討を行っ てきたところでありますが、医療費の窓口無料化の枠を小学校6年生まで拡大することや、国が指 定いたします14回の妊婦健診の無料化について、ご意思を反映させていただき、来年度から実現 できるよう具体的な検討を進めてまいります。 さて、7月の先進国首脳会議「洞爺湖サミット」は環境サミットともいわれ、新しく「脱炭素社 会」という言葉も耳にするようになりました。このサミットを境に環境に対する国民の認識が一層 深まった感がいたしております。そこで、本市も良好な自然環境を維持するため、ひいては脱炭素 社会の実現に向けて、その意志を強くアピールしていきたいと考えております。南アルプス世界遺 産登録におきましても、 南アルプスの偉大な自然の保全が必要不可欠であることから、 「環境」 をキー ワードにした政策の展開を市政の大きな柱としていたしていくものであります。 私も市長就任以来、 新エネルギー施策の推進を掲げ、 小水力発電事業に取り組んでまいりました。 さらに炭酸ガス削減に向けて新たな方策を探るため、バイオマス利用について積極的に取り組むこ ととし、現在、市内に賦存する剪定枝等の未利用のものを利用する方策の検討や、遊休農地におい てエネルギー作物である菜の花を栽培し、菜種油を採取するプロジェクトなどの調査研究を行って まいります。 脱炭素社会を目指すそれぞれのプロジェクトの推進には、市内の企業や市民団体との協働がキー ワードとなっており、この地域にふさわしく環境負荷の少ないエネルギーの供給体制の構築と、そ れを利用していく地域社会システムづくりを今後は進めてまいらなければならないと考えておりま す。 また、 自然環境の保全の象徴的な事業ともいえる南アルプスの世界自然遺産登録につきましては、 7月16日に環境省・林野庁へ静岡、長野、山梨3県の南アルプス自然遺産登録推進協議会の要望 活動を実施し、ニホンジカの食害防止や南アルプス専任の自然保護官設置など、具体的なお願いを いたしてまいりました。自然保護官とは、国立公園等に常駐して、その地域の自然保護について調 査を行い、地域の実情に合致した具体的な保護計画を立て、保護対策の事業を実施していくという 大きな役割を持っており、ほとんどの国立公園に常駐しています。南アルプス専任の自然保護官設 置につきましては、環境省から直ちに具体的検討を行っていることの返答があり、近日中には大き な前進が期待できるところであります。 15 さらに、本年12月には同協議会主催の南アルプス学術フォーラムが本市で開催される予定であ ります。各県で設置した学術調査委員の学術経験者らが一堂に会し、学術的な意見交換、また広く 南アルプスの価値を知っていただくため、その事績の集積を一般にも公開することにより、知られ ざる南アルプスの魅力を発信するための事業としても位置付けられております。 一方、近年、南アルプスの高山帯におきましては、ニホンジカ侵出による希少な高山植物への食 害が深刻化いたしていることから、7月から北岳周辺で植生調査と食害調査を山梨県と協力して実 施いたしております。この秋にはニホンジカの捕獲をし、GPSを装備した首輪を取り付け、その 行動を探ることといたしており、深刻化するニホンジカの食害対策が北岳周辺におきまして、具体 的に実施されることになります。今後は県境を越えた組織の中で、保護対策を実践していくものと 考えております。 こうした事業や活動を通じて、南アルプス市民も南アルプスという大自然に抱かれた自分の住む まちを一層誇りに思うのではないでしょうか。そして、脱炭素社会の構築や世界自然遺産にふさわ しいまちづくりに、積極的に参加していただけるものと思うものであります。 続きまして、その他当面する市政の課題、事業等についてであります。 まず、櫛形中野区で進めております、クラインガルテン事業でありますが、現在、敷地約2.8ヘ クタールの造成工事は工程の中ほどであります。来年4月のオープンを目指して、今後、管理棟と 簡易宿泊施設17棟の建築工事に入ってまいります。また来月、入居者の一般公募を始める予定で 準備を進めております。都市住民との交流によりまして、農業の担い手不足から遊休農地が増加し ている中山間の活性化が図られるものと、大きな期待をいたしておるところでもあります。 一方、空き家バンク事業につきましては、山梨県宅地建物取引業協会と協定を結び、ホームペー ジや各種イベント等を通じまして、 物件の紹介を行ってきたところでありますが、 8月末までに1件 の契約が成立し、現在も2件目が交渉中であります。成約の見込みでありますが、今後も需給バラ ンスに留意しながら推進していくものであります。 また、今年の税制改革で創設されました、ふるさと納税制度でありますが、本市では「南アルプ スふるさと応援寄付金」と名付けPRを始めたところであり、すでに8月までに3件、100万円 を超える寄付がありました。遠くふるさとを思う気持ちに感謝いたすとともに、今後もさまざまな 場面において、積極的にPRを行ってまいります。 次に、市庁舎のあり方についてでございますが、市民の方々が利用しやすく効率的な市の庁舎の あり方について、検討を行っていただくため、去る8月11日に公募による委員さんを含む「市庁 舎のあり方に関する検討会」を立ち上げたところであります。幅広い議論が交わされ、より良い結 論が得られるよう、期待をいたすものであります。 さて、本年は合併5周年の年であり、姉妹都市との交流におきましても同様に5周年を迎えるこ とから、アメリカのアイオワ州のマーシャルタウン市、およびウインターセット市の市長から当地 のお祭りに合わせてご招待を受け、私と議会の代表、国際交流協会の会長ほか、両市を10月11日 から5日間訪問する予定であります。両市長とは初対面でありますが、実際に市内の状況を視察す るとともに、中学生や一般市民の交流の状況を再確認し、両市との友好をさらに深めてまいりたい とも考えておるところでございます。 さらに、このほど市美術館に故萩原英雄画伯のご遺族から540点余りに及ぶ膨大な作品群のご 寄付をいただくことになりました。これら作品群の収蔵等に関し準備を進めるともとに、芸術文化 行政への尊いご遺志に対しまして、深く感謝を申し上げるものであります。 続きまして、本定例会に提出いたしました案件について、ご説明を申し上げます。 16 9月定例市議会に提出いたしました案件は、条例案8件、予算案6件、広域事務組合に関する規 約変更案1件、財産に関する案1件、市道路線に関する案2件、専決処分の承認案2件、決算認定 案19件および人事案5件の、合わせて44案件でございます。 まず、議案第68号 南アルプスクラインガルテン条例の制定についてであります。 クラインガルテンにつきましては、平成21年4月のオープンに向け、現在、整備中であります が、オープンに先立ち、入居者の一般公募を行う必要があることから、施設の管理運営および使用 料等に関し、必要な事項を定めるため、本条例を制定いたすものであります。 次に、議案第69号 地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条 例についてであります。地方自治法の一部が改正されたことに伴い、政務調査費の交付に関する条 例など、関連する4件の条例について所要の改正を行うものであります。 次に、議案第70号 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等の施行に伴う関係条例の整 理に関する条例については、認可地縁団体印鑑の登録及び証明に関する条例など、関係3件の条例 について所要の改正を行うものであります。 次に、議案第71号 南アルプス市総合計画審議会条例の一部改正についてであります。総合計 画の後期基本計画を策定するにあたり、新たに公募する審議会委員の選任をしたいので、委員の選 任要件を追加いたすものであります。 次に、議案第72号 南アルプス市職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正についてで ありますが、株式会社日本政策金融公庫法及び株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律 の整備に関する法律が施行されるに伴い、字句の整理を行うものであります。 次に、議案第73号 南アルプス市手数料条例の一部改正については、オウム真理教犯罪被害者 等を救済するための給付金の支給に関する法律が施行されることに伴い、条項の追加を行うもので あります。 次に、議案第74号 南アルプス市土地開発基金条例の一部改正についてでありますが、これは 本市所有の静岡県南伊豆町の土地を売却するにあたり、基金の額を改める必要が生じたため、改正 を行うものであります。 次に、議案第75号 南アルプス市公営企業の設置等に関する条例の一部改正については、水道 整備基本計画の見直しに伴い、給水区域・給水量等、所要の改正を行うものであります。 続きまして、補正予算についてご説明を申し上げます。 本定例会に提出いたします補正予算は、一般会計補正予算(第3号)をはじめ国民健康保険特別 会計、介護保険特別会計、下水道事業特別会計、土地取得造成事業特別会計ならびに水道事業会計、 以上6会計の補正予算であります。 まず、議案第76号の南アルプス市一般会計補正予算(第3号)につきまして、ご説明を申し上 げます。 補正額を4億9,977万4千円とし、歳入歳出予算の総額を272億4,740万2千円とい たしております。 それでは歳出の主な事業について、施策体系別に申し上げます。 第1は、 「情報と連携の都市づくり」についてであります。 地域エネルギーであるバイオマスの有効利用を図るため、研究事業費161万円、弓ヶ浜の市有 地売却に伴う土地開発基金からの買戻し費5,840万円、税源移譲等により生じた住民税の還付 金等7,490万円、次期業務系情報システム開発経費等3,525万2千円、マーシャルタウン 市およびウインターセット市との姉妹都市締結5周年記念訪問事業費159万4千円、自主防災組 17 織資機材整備事業費が331万9千円、不審者情報の増加に伴うパトロール強化のため、青色防犯 パトロール車増車経費187万3千円ほかを計上いたしております。 第2は、 「にぎわいと活力あふれる都市づくり」についてであります。 遊休農地活用促進事業費158万4千円、櫛形中野地区のクラインガルテン事業費5,895万 4千円、北伊奈ケ湖用水取水ゲート改修にかかる県単土地改良事業費1,250万円、やまなみの 湯の温泉自噴量の減少に伴う温泉孔内更生業務委託事業費1,522万5千円ほかを計上いたして おります。 第3は、 「うるおいと利便性のある都市づくり」についてであります。 大和川橋歩道橋にかかる道路新設事業費に2,500万円、井路縁川サイホン浚渫工事に伴う運 搬処理整地工事費等453万2千円、市営荊沢団地・神ノ木団地の検査基準の変更に伴うアスベス ト対策費805万8千円ほかを計上いたしております。 第4は、 「快適で心のかよい合う都市づくり」についてであります。 大井・大明保育所統合建設にかかる用地等取得費に1億1,703万2千円、四ヶ圦堰を活用し た小水力発電所建設にかかる調査費300万円、南アルプスの世界自然遺産登録の推進のための フォーラム開催経費に30万円ほかを計上いたしております。 第5は、 「個性と文化をはぐくむ都市づくり」についてであります。 櫛形中学校大規模改造にかかる追加事業費1,477万6千円、小中学校の給食費単価の値上げ に伴う運営事業費1,489万5千円、国民文化祭山梨県大会に向けての調査推進事業費に34万 円、萩原英雄氏作品寄贈に伴う維持管理経費に231万4千円ほか計上をいたしております。 続きまして、特別会計補正予算についてご説明を申し上げます。 まず、議案第77号 国民健康保険特別会計補正予算(第2号)については、医療費見込みによ る医療給付費、老人保健拠出金等を減額計上し、補正額を3億5,337万円の減額とし、歳入歳 出予算の総額を67億6,226万6千円といたしております。 次に、議案第78号 介護保険特別会計補正予算(第2号)についてであります。 各種介護のサービス給付費、額の確定による国・県等返納金などを計上し、補正額を2億94万 1千円とし、歳入歳出予算の総額を39億7,549万5千円といたしております。 次に、議案第79号 下水道事業特別会計補正予算(第3号)につきましては、下水道整備事業 費を追加計上し、補正額を2,633万1千円とし、歳入歳出の総額を22億8,372万6千円 といたしております。 次に、議案第80号 土地取得造成事業特別会計補正予算(第2号)につきましては、事業にか かる職員異動に伴う人件費分を計上し、 補正額を69万6千円とし、 歳入歳出予算の総額を7億4, 273万5千円といたしております。 次に、議案第81号 水道事業会計補正予算(第1号)につきましては、営業費用等の水道事業 費用345万円を減額し、建設改良費等資本的支出8,547万3千円を計上し、歳出補正額を8, 202万3千円とし、歳出予算の合計を27億5,360万3千円といたしております。 続きまして、議案第82号 中巨摩地区広域事務組合規約の一部変更についてであります。 これにつきましては、組合議会の議員定数の改正と、それに伴い構成市町議会の議員定数を変更 することについてでありますが、構成市町との協議が必要なため、地方自治法の規定により提案い たすものであります。 次に、議案第83号 財産取得についてでありますが、これにつきましては、議会の議決に付す べき契約及び財産の取得または処分の範囲を定める条例第3条の規定により、提案いたすものであ 18 ります。 南アルプス市新基幹系ネットワークシステム機器購入について、去る8月25日にいたしました 指名競争入札の結果、6,707万4千円で契約を締結するものであります。 次に、議案第85号 市道路線の認定について、および議案第86号 市道路線の変更につきま しては、それぞれ開発行為にかかる道路20路線の認定と2路線の変更について、提案をいたすも のであります。 続きまして、承認第4号および第5号についてであります。 これら2案件につきましては、地方自治法第179条第1項の規定に基づき、専決処分をいたし たものであり、同条第3項の規定により報告をし、承認を求めるものであります。 まず、承認第4号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第2号)の専決処分につきま しては、一般会計予算中、法人の決算により法人税割の還付に不足が生じたことに伴い、その経費 につきまして、予算措置を行ったものであり、平成20年8月11日に専決処分をいたしたもので あります。 次に、承認第5号 平成20年南アルプス市下水道事業特別会計補正予算(第2号)の専決処分 につきましては、下水道事業特別会計中、公的資金繰上償還元金に不足が生じたことに伴い、その 経費につきまして、予算措置を行ったものであります。平成20年9月1日に専決処分をいたした ものであります。 続きまして、認定第1号から第19号についてでありますが、これらにつきましては、平成19年 度南アルプス市一般会計歳入歳出決算をはじめ16特別会計、2つの企業会計の決算の認定を求め るものであります。 続きまして、諮問第2号から第6号についてでありますが、これにつきましては、人権擁護委員 の5名の任期が本年12月31日をもって任期満了になります。人権擁護委員候補者の推薦につき まして、議会の意見を求めるものであり、まず諮問第2号の五味子氏、諮問第3号の惠星富子氏、 諮問第4号で志村直氏の3名を再任候補者として推薦をし、諮問第5号で手塚壽美氏、第6号で今 村満子氏の2名を新任候補者として推薦をいたしたいので、議会の意見を求めるものであります。 以上、提出案件についてご説明を終わりますが、何とぞよろしくご審議の上、ご議決いただけま すようお願いを申し上げます。 平成20年9月11日 南アルプス市長 今沢忠文 ○議長(小笠原孝君) 以上で市長の説明が終わりました。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午後2時40分といたします。 休憩 午後 2時29分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 2時40分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に日程第23 認定第1号から、日程第39 認定第17号までの一般会計および特別会計の 17案件の決算の認定について、補足説明を求めます。 会計管理者、原田順治君。 19 ○会計管理者(原田順治君) それでは私のほうから、平成19年度の決算概要につきまして、ご説明申し上げます。 説明に際しましては、決算書におきまして詳細にすべきではございますけれども、時間の関係も ございますので、お手元に配布してございます、平成19年度南アルプス市一般会計・特別会計決 算概要というプリントにしたものに沿いまして、ご説明申し上げたいと思いますので、よろしくお 願いいたします。 平成19年度歳入歳出決算概要 平成19年度南アルプス市一般会計および16特別会計の決算状況について、その概要を総括的 にご説明申し上げます。 まず、お手元に提出いたしました資料は、地方自治法の規定による法定資料といたしまして、平 成19年度南アルプス市歳入歳出決算書の中で一般会計および特別会計の決算内容が、また歳入歳 出決算事項別明細書および各会計の実質収支に関する調書ならびに財産に関する調書と基金運用状 況調書がまとめられております。 なお、事業の概要につきましては、平成19年度主要施策等の成果の中で各常任委員会の所管ご とに分けて報告されております。 また、監査委員から提出いただいております、平成19年度決算基金運用状況、財政健全化およ び経営健全化審査意見書概要等も配布されておりますので、ご確認をいただきたいと思います。 それでは決算状況について、ご説明申し上げます。 なお、恐縮ではございますが、1千円未満については、省略をさせていただきます。 まず、 一般会計の決算状況につきまして、 決算書の13ページをお開きいただきたいと思います。 実質収支に関する調書でございますが、歳入歳出総額は歳入総額268億9,709万6千円、 歳出総額257億2,570万5千円で、前年度と比較しますと歳入では3.5%の減、また歳出 におきましても4.1%の減となっております。歳入歳出差引額は11億7,139万円の黒字と なっております。 また、財政運営の状況を判断する指標の1つである実質収支でございますが、翌年度に繰り越す べき財源としての8,793万3千円を差し引いた10億8,345万6千円が実質収支額となっ ております。 次に、決算書の2ページをお開きいただきたいと思います。 歳入の状況を見てみますと、先ほど申し上げましたとおり、歳入総額268億9,709万6千 円で、前年度と比較しますと9億8,142万8千円の減、率にいたしまして3.5%の減となっ ております。 主なものを見てみますと、三位一体の改革による影響がますます顕著に表れ、今まで国から交付 されていました2款の地方譲与税のうち、 所得譲与税が税源移譲により平成18年度で廃止となり、 3億2,577万4千円となり、5億5,874万1千円の減となっております。 また、9款の地方特例交付金が6,010万1千円で1億5,909万1千円の減、また10款 の地方交付税は76億6,807万円で3,267万5千円の減となっております。 一方、自主財源の要であります1款の市税につきましては、収入済額90億3,519万3千円 で、前年度比10億8,817万2千円の増、13.69%の伸びとなっております。これは三位 一体の改革による所得税から住民税への税源移譲と、定率減税の廃止により、個人市民税が8億円 の増となったことが主な要因であります。このため、財政の調整役を担う繰入金につきましては、 財政調整基金等の取り崩しをすることなく、財政運営がなされたところであります。 20 次に、6ページをお開きいただきたいと思います。 21款の市債ですが、今年度は27億6,250万円を借り入れております。このうち合併特例 債は16億9,060万円で、その主なものは道路水路等整備事業に8億7,020万円、健康福 祉施設整備事業に1,930万円、教育施設整備事業に3億420万円、農林業振興事業に1億2, 940万円、消防防災施設整備事業等に1億7,750万円のほか、地域振興基金造成事業に1億 9千万円などとなっております。 続きまして、歳出の概要につきまして、ご説明申し上げます。 決算書の8ページをお開き願いたいと思います。 歳出の総額は257億2,570万5千円、前年度比10億9,185万4千円の減。率にいた しまして4.1%の減となり、総じて総需要抑制の決算となりました。前年度に比べて特質的なも のといたしましては、3款の民生費におきましては、2項の児童福祉費が31億6,367万3千 円と、前年度に比べ3億4,865万6千円の増となっておりますが、これは本年度、民間保育所 マコト愛児園の改築事業補助金1億2千万円、児童手当費1億円、また乳幼児医療費が歳出科目の 変更により、4款の衛生費から移行されたことに伴う増となりました。 次に、6款の農林水産業費におきましては、1項の農業費が11億9,020万7千円で前年度 に比べ2億6,056万4千円の減額ですが、これは平成18年度に農林漁業資金5億1,460万 円の償還を行いましたが、本年度は3億400万円に抑えたのが主な要因であります。 次に10ページをお開きいただきたいと思います。 9款の消防費におきましては10億5,583万6千円で、前年度に比べ9,116万4千円の 減額となっておりますが、これは前年度におきましては、新消防庁舎の用地取得をなされたのが主 な要因であります。 次に10款の教育費におきましては、2項の小学校費が8億3,886万6千円と、前年度に比 べ7億8,290万4千円の大幅な減額となっていますが、これは前年度におきまして、源小学校 の屋内体育館の新築工事、および百田小学校の大規模改修工事がありましたので、それらが減額の 大きな要因であります。 次に12款の公債費につきましては、前年度並みの42億4,291万3千円、また13款の諸 支出金でありますが、2項の基金費が4億5,931万1千円と、前年度に比べ5,287万円の 増となっておりますが、積立金につきましては、合併特例債を活用して地域振興基金を積み立てる とともに、減債基金への積み立て、また平成20年度より本格的に始まる地域防災拠点整備事業に かんがみ、消防庁舎建設基金への積み立てを行ってまいりました。 次に、特別会計の決算についてですが、本来ならば決算書にて説明すべきところですが、時間の 制約もございますので、お手元の資料の主要施策等の成果にてご報告申し上げます。 まず、主要施策等の成果の1ページに平成19年度会計別歳入歳出決算総括表が掲げてあります が、私からは2ページの平成19年度会計別決算状況(繰越額)という一覧表によりまして、ご報 告を申し上げます。 一般会計につきましては、先ほど申し上げた数値でございますので、ここでは省略させていただ きます。 また、 この表の右端に掲載されております純繰越額は、 決算書の中の各会計別に載せてあります、 実質収支に関する調書における実質収支額でございますので、ご理解をいただきたいと思います。 まず、国民健康保険特別会計でありますが、歳入総額68億9,098万8千円に対しまして、 歳出総額66億8,828万円で、差し引き2億270万8千円の繰越額となっております。前年 21 度と比較いたしますと、歳入では5億2,015万9千円、8.2%の増、歳出は5億4,330万 5千円、8.8%の増となっております。 次に、老人保健特別会計ですが、歳入総額54億4,681万1千円、歳出総額52億4,281万 1千円で、差し引き2億399万9千円の繰越額となっております。対前年比歳入で2.9%の減、 歳出におきましても1.5%の減となっております。 次に、介護保険特別会計ですが、歳入総額39億3,928万8千円、歳出総額38億8,013万 5千円で、差し引き5,915万2千円となっておりますが、翌年度に繰り越すべき財源が256万 2千円ありますので、純繰越額は5,659万円となっております。前年度と比較いたしますと、 歳入で1億4,706万2千円、3.9%の増、歳出におきましては1億9,029万円、5.2% の増となっております。 次に、居宅介護予防支援事業特別会計ですが、歳入総額1,203万8千円、歳出総額が872万 9千円で、差し引き330万8千円の繰越額となっております。 次に、下水道事業特別会計ですが、歳入総額31億5,998万5千円、歳出総額31億3, 730万8千円で、差し引き2,267万6千円の繰越額となっております。前年度と比較いたし まして、歳入で2億4,500万8千円、8.4%の増となっております。歳出におきましては3億 3,517万5千円、12.0%の増となっております。 次に、芦安農業集落排水事業特別会計ですが、歳入総額2,002万円、歳出総額1,924万 6千円で、差し引き77万3千円の繰越額となっております。 次に、温泉給湯事業特別会計ですが、歳入総額は369万4千円、歳出総額290万7千円で差 し引き78万6千円の繰越額となっております。 次に、山梨県北岳山荘管理事業特別会計ですが、歳入総額7,804万9千円、歳出総額7, 717万3千円で、 差し引き87万5千円の繰越額となっております。 なお、 歳出のうち1, 500万 円が一般会計への繰出金となっております。 次に、白根簡易水道事業特別会計ですが、歳入総額2,467万6千円、歳出総額2,240万 7千円で、差し引き226万9千円の繰越額となっております。 次に、芦安簡易水道事業特別会計ですが、歳入総額6,968万6千円、歳出総額6,501万 8千円で、差し引き466万8千円の繰越額となっております。 次に、芦安恩賜県有財産保護財産区管理会特別会計ですが、歳入総額438万3千円、歳出総額 68万4千円で、差し引き369万8千円の繰越額となっております。 次に、中尾山外一字恩賜県有財産保護財産区管理会特別会計ですが、歳入総額660万1千円、 歳出総額33万2千円で、差し引き626万8千円の繰越額となっております。 次に、高尾山外一字恩賜県有財産保護財産区管理会特別会計ですが、歳入総額760万8千円、 歳出総額284万3千円で、差し引き476万5千円の繰越額となっております。 次に、城山外一字恩賜県有財産保護財産区管理会特別会計ですが、歳入総額119万7千円、歳 出総額29万9千円で、差し引き89万7千円の繰越額となっております。 次に、雨鳴山外一字恩賜県有財産保護財産区管理会特別会計ですが、歳入総額69万8千円、歳 出総額14万6千円で、差し引き55万1千円の繰越額となっております。 次に、土地取得造成事業特別会計ですが、歳入総額5億5,333万円、歳出総額5億261万 8千円で、差し引き5,071万1千円の繰越額となっております。 以上が16の特別会計の決算状況でございます。 次に3ページをご覧いただきたいと思いますが、平成19年度一般会計款別歳入歳出状況でござ 22 いまして、平成18年度との比較、また予算現額との比較と歳入歳出それぞれ表となっております ので、ご確認をいただきたいと思います。 次に4ページをお開きいただきたいと思います。 平成19年度の一般会計および普通会計の決算を円グラフで示したものであります。歳入歳出の 総額に対する構成比率が円グラフで図化されております。歳入においては、本年度、特にこの枠が 大きくなっているのは、一般会計でご説明申し上げたとおり、地方税が税源移譲により、33.6% と対前年比5.1ポイントの増となっております。 また、歳出におきましては、目的別と性質別に掲げてありますが、特に数値的には性質別におけ る人件費と扶助費、そして公債費の、いわゆる義務的経費の占める割合が本年度は46.8%と、 対前年比1.8ポイントの増となってきております。 次に5ページをご覧いただきたいと思います。 市債の状況ですが、合併からの市債の現在高や各年度の発行額、および元金償還額が棒グラフで 示してございます。平成15年度から19年度につきましては実績額、20年度につきましては見 込み額ということで表示されております。平成19年度の決算額につきましては、年度末の現在高 330億3,700万円であります。市民1人当たり45万4千円となっております。 次に6ページをお開きいただきたいと思います。 普通会計の決算における主な財政分析の指標でございます。合併時の平成15年度からの数値が 表示されております。主なものといたしましては、この表の左端の番号6番でその年度の黒字幅を 見る実質収支比率でございますが、本年度は6.0%となっております。 次に20番の財政の弾力性を示す経常収支比率につきましては、75%から80%が望ましいと されておりますが、本年度は85.3%と前年度に比べ0.6ポイント減となり、好転しておりま す。 次に23番の実質公債費比率でございますが、この指標につきましては、総務部長より報告がご ざいましたように、過去3年間の平均値で示されます。本市の実質公債費比率は本年度16.7% となっております。前年度より0.4ポイント改善されたという状況でございます。 次に36番の財政力指数でございますが、これは当該団体の財政力を示す指数でありまして、指 数が高いほど財源に余裕があるものとされております。本年度は0.616という指数となってお り、平成15年度から若干ではありますが、好転してきております。 以上が決算状況における主な財政指標でございます。 このほか本市の状況につきましては、決算書の409ページから保有財産等の現況が掲載してあ りますので、ご参考にしていただきたいと思います。 以上、平成19年度の一般会計と特別会計の決算につきまして、私からの概略説明とさせていた だきました。 十分な説明とならず恐縮に思いますが、これから各常任員委員会におきまして、詳細な説明の中 でご審議をいただき、ご認定賜りますようお願い申し上げまして、私からの概略説明とさせていた だきます。 ○議長(小笠原孝君) 以上で会計管理者の補足説明が終わりました。 次に、日程第40 認定第18号および日程第41 認定第19号の公営企業会計の決算の認定 についての補足説明を求めます。 企業局長、望月良雄君。 23 ○企業局長(望月良雄君) それでは、日程第40 認定第18号 平成19年度南アルプス市水道事業会計歳入歳出決算の 認定について、および日程第41 認定第19号 平成19年度南アルプス市自動車運送事業会計 歳入歳出決算の認定について、概要の説明を申し上げます。 お手元に配布させていただきました、表紙は付いておりませんが、表題が平成19年度南アルプ ス市水道事業会計決算概要、A4の書類になります。ご覧いただきたいと思います。 まず最初に、平成19年度南アルプス市水道事業会計決算概要の説明をいたします。 平成19年度より野呂川・若草両水道事業に櫛形簡易水道、甲西簡易水道の2事業が統合され、 新たな南アルプス市水道事業として始動いたしました。統合により、給水人口が5万人を超えたた め、事業の所管が県から国へ移り、厚生労働省健康局水道課の指導のもと、現況の詳細把握から浄 水方法の見直し、水源および配水施設の統廃合、新規水源の開発、配水区域の見直し等、水運用の 効率・安全・安定を目指して第1期拡張事業に取りかかりました。 しかし、水道事業収入の根幹をなす水道使用料は節水意識の高揚、水循環利用の促進等により、 大幅な伸びは期待できない状況にあり、厳しい経営状況の中でさらなる経費の見直しと経営の効率 化を図りながら、健全経営を目指しての事業運営となりました。 次に、平成20年3月末現在の給水状況でございますが、給水人口7万2,981人、給水戸数 2万5,662戸であり、平成18年度末の野呂川・若草両水道事業の決算値に櫛形簡易水道・甲 西簡易水道の2事業の決算値を合計いたしました数値と比較しますと、給水人口は177人、0. 24%の減少、給水戸数は147戸、0.58%の増加となっております。 水道利用状況でございますが、総配水量1,252万8,495立方メートル、有収水量961万 7,789立方メートルで、同じく平成18年度末の4事業の決算合計値と比較しますと、総配水 量47万2,264立方メートル、3.92%、有収水量2万9,405立方メートル、0.31% の増となりました。 経営状況でございますが、 給水収益につきましては11億9, 099万5, 426円で、 平成18年 度末の4事業の決算合計値と比較しますと、387万4,947円、0.32%の減少となりまし た。しかし、新設加入金等受託工事収益の増収と経費節減に努めた結果、当年度収益的収支では2億 4,260万7,586円の利益となりました。 まくっていただきます。 資本的収支につきましては、 資本的収入が2億5, 590万2, 576円、 資本的支出が7億43万 9,042円で、そのうち建設改良事業費4億6,053万2,566円、企業債償還金2億3, 990万6,476円となっております。収入に対し不足する額4億4,453万6,466円は 当年度分消費税および地方消費税資本的収支調整額2,188万4,819円、および過年度分損 益勘定留保資金4億2,265万1,647円で補てんいたしました。 建設改良工事につきましては、まず櫛形簡易水道・甲西簡易水道の2事業の統合に伴い、旧事業 同士の管の連結や配水区域の見直しに伴う送配水管新設および在家塚配水池築造工事設計業務委託 等の建設工事、総額7,229万2,500円を実施いたしました。なお、この事業は平成24年 度までの継続事業となっております。 また平成11年度からの国庫補助対象の継続事業といたしまして、石綿セメント管解消に伴う石 綿管敷設替え工事(4工区・総額6,173万7,900円)を実施いたしました。そのほか道路 改良工事に伴う送配水管新設工事、また公共下水道事業および道路改良工事等に伴う送配水管敷設 替え工事を給水区域内各所で実施をしてまいりました。なお、本年度の水道管敷設総延長は新設が 24 5,321.02メートル、敷設替えが9,079.74メートルでございます。そのうち石綿管 敷設替えが2,621.81メートルであります。 まくっていただきます。 続きまして、平成19年度南アルプス市自動車運送事業会計決算概要の説明をさせていただきま す。 平成17年度より南アルプス林道(夜叉神・広河原間)および南アルプス公園線(早川町奈良田・ 広河原間)の両線は、通年マイカー規制となり、市営バスの利用者はすべて両線のバス、またはタ クシーおよび長野県伊那市営バス(戸台口・北沢峠間)からの乗継客となりました。運行期間は6月 15日から11月4日まで、バス6台により広河原・北沢峠間、10.2キロメートルを1日4往 復、片道運賃、大人550円、子ども280円、荷物代200円で営業いたしました。併せて山梨 県森林環境部中北林務環境事務所より、 夜叉神および広河原両通行規制ゲート監視業務委託を受け、 夜叉神峠は通年、広河原は運行期間中にて監視業務を実施いたしました。 また、新たに広河原・北沢峠間の林道パトロール業務委託も受け、運行期間中のうち82日間の 林道点検を実施いたしました。昨年と比較しますと、7月および9月の長雨により、1週間の林道 通行止めの影響を受け、輸送人数は2万5,084人で前年度と比較しますと119人、0.47% の減となりましたが、利用者における登山者、特に手荷物ありの割合が増加したため、運送収益は 前年並みの1,666万4,139円となりました。 以上、概要の説明をさせていただきました。 よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 以上で企業局長の補足説明が終わりました。 次に、代表監査委員から日程第23 認定第1号から日程第41 認定第19号までの19案件 の決算審査の意見について、報告を求めます。 代表監査委員、齋藤正利君。 ○代表監査委員(齋藤正利君) 監査委員から平成19年度各会計の決算および基金の運用状況、そして健全化判断比率の審査の 意見書について、報告をいたします。 お手元に意見書をお届けしてございますけれども、そのうちの表紙の真ん中に審査意見書概要と 書いてある冊子がございます。 概要に取りまとめてございますので、この概要冊子を朗読させていただきまして、報告に代えさ せていただきたいと思います。 よろしくお願いいたします。 表紙をおめくりいただきたいと思います。 平成19年度の決算につきましては、地方自治法第233条第2項、同法第241条第5項およ び地方公営企業法第30条第2項、ならびに財政健全化法第3条第1項、同法第22条第1項の規 定により、決算書および証書類を審査した結果を平成19年度南アルプス市一般会計・特別会計決 算及び基金運用状況審査意見書、平成19年度公営企業会計決算審査意見書、平成19年度財政健 全化・経営健全化審査意見書により、報告をいたします。 市長から審査に付されました一般会計、16の特別会計、2の企業会計、それに財政健全化比率、 経営健全化比率につきましては、決算書その他関係書類が法令に準拠して処理されているか、各担 当課長および担当リーダー等により説明を求めるとともに、決算計数の確認および予算の執行状況 25 と事務処理の適否等につきましては、監査委員事務局職員立会いのもと審査を実施いたしました。 平成19年度の一般会計予算は、 骨格予算を編成したため、 当初で歳入歳出それぞれ221億3, 737万8千円とされましたが、その後の補正を経て275億7,384万9千円となり、決算額 は歳入総額268億9,709万6,262円に対し、歳出総額257億2,570万5,871円 で、差し引き11億7,139万391円は歳計余剰金となり、翌年度へ繰り越すべき財源8, 793万3,450円を差し引いた実質収支額は10億8,345万6,941円の黒字でありま す。 歳入につきましては、自主財源の根幹となる市税は税源移譲と定率減税の廃止等に伴い、個人住 民税の伸びとともに、すべての税目において増収となり、収入済額は90億3,519万3千円で、 前年に比べて10億8,817万2千円、13.7ポイントの大幅な増収となりました。 総予算に占める自主財源の割合は43.4%と、前年に比べて2.5ポイントの増となり、良好 な結果となっております。 依存財源では、国・県支出金や利子割、配当割交付金は伸びましたが、地方譲与税、地方特別交 付金が大幅に減少し、56.6%となりました。収入未済額につきましては、市税が7億1,194万 4千円、分担金及び負担金が4,320万3千円、使用料及び手数料が2,146万9千円、諸収 入が2,020万1千円と増額の傾向にあり、徴収率の悪化が懸念されます。滞納の徴収につきま しては、組織化した特別収納対策の対応は評価いたしますが、なお一層の努力を望みます。 不納欠損額につきましては、市税が3,650万3千円、分担金及び負担金が212万7千円と なっており、いずれも前年度より減少はしているものの、生活困窮者や高年齢者の増により、依然、 厳しい状況にあります。今後も法令等に照らし合わせて、適正な処理を望みます。 歳出について、増減の大きなものについては、農林水産業費が13億1,458万5千円で前年 に比べて14.9%、額にして2億2,963万3千円の減であります。これは農道の改良・舗装・ 修繕などの市単独土地改良事業の減が主な要因であります。 次に、教育費の32億5,480万7千円で、前年に比べ18.4%、額にして7億3,265万 5千円の減であります。これは総合計画の第2次実施計画に沿った前年度の小学校の体育館・校舎 等の大規模改修などの事業が完了したことによる減であります。 次に、諸支出金の4億5,931万1千円で、前年に比べ13%、5,287万円の増でありま す。これは市債償還のための減債基金積み立てや地域防災拠点整備事業のための地域振興資金への 積み立てが主な要因であります。 歳出全体的には、義務的経費である人件費が定員適正化計画により減額、投資的経費である普通 建設事業は事業の抑制により減額、合併特例債を活用しての基金の積み立てなど、計画的で効率的 な執行に努められています。今後、総合計画に沿った優先度の高い事業の選択や、合併特例債の有 効活用を図り、事業を推進されるとともに、下水道事業特別会計繰出金にあっては実質公債費比率 や将来負担比率に特に影響がありますので、関係各課で綿密な連携を取り、対応を願います。 特別会計の主なものにつきましては、国民健康保険・老人保健の2会計で16特別会計歳出総額 の61%以上の約119億円が支払われております。国保事業では今後も保険給付等の出費増が予 想されますので、特定健診や保健指導などの健康づくりに積極的に取り組むとともに、財政調整交 付金の返還など、非常に厳しい状況にある中、健全運営のためにも収入未済額の徴収にはなお一層 の努力が望まれます。 老保事業では、平成19年度に老人保健法の経過措置が終了したため、受給者は年々減少してお りますが、今後は国の医療制度の改正をかんがみながら、長寿医療制度(後期高齢者医療制度)と 26 の連携を取り、受給者の健康指導など、予防対策の積極的な展開を望むものであります。 自動車運送事業会計につきましては、特に土・日曜日の天候の影響に大きく左右される事業であ り、安定的な事業の運営は難しいところでありますが、サービスの向上に努め、市の観光拠点とし て受け入れ態勢を強化しつつ、山岳観光発展に努められるよう願います。 基金につきましては、的確な管理が行われているが、今後も引き続き金融情勢等の情報収集を行 い、公金の安全性を確保するとともに、より一層、効率的な運用を図られるよう望みます。 全体を通して、審査対象会計の決算および付属書類等は関係法令に準拠して作成され、計数は正 確であり、各決算の内容、予算の執行状況についても適正妥当であると認められました。 また、平成20年度より公表を義務付けられました、財政健全化判断比率の4つの指標や経営健 全化判断比率の資金不足比率につきましては、いずれも早期健全化基準を下回っており、良好な状 態にあると認められました。この内容・結果につきましては、意見書に記載のとおりであります。 最後に、健全な財政運営と弾力的な財政構造の堅持を基調に、市税収入など自主財源の確保に努 めるとともに、一般経常経費の抑制を図り、限られた財源の有効的な活用を図れる中で行政運営さ れることを切望いたします。 関係各位の健全財政の努力に敬意を表するともとに、今後なお一層の精進を期待するものであり ます。 以上であります。 平成20年9月11日 南アルプス市監査委員 齋藤正利 〃 長沼武久 〃 内池虎雄 ○議長(小笠原孝君) 以上で代表監査委員の報告が終わりました。 次に、日程第3 承認第4号の補足説明を求めます。 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) それでは、お手元に配布させていただきました、平成20年度補正予算および同説明書、表紙に 一般会計と下水道事業特別会計という2つの会計が表紙にあります補正予算書を見ていただきたい と思います。 補正予算書は2つ、お手元にいっていますので、お間違いならないように。 一般会計と下水道事業特別会計ということが表紙に書いてあります。 よろしいでしょうか。 それでは、承認第4号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第2号) 平成20年度南アルプス市一般会計の補正予算(第2号)は次に定めるところによる。 (歳入歳出予算の補正) 第1条 歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ5,225万7千円を追加し、歳入歳出予算の 総額を歳入歳出それぞれ267億4,762万8千円とする。 2 歳入歳出予算の補正の款項の区分及び当該区分ごとの金額並びに補正後の歳入歳出予算の金 額は「第1表 歳入歳出予算補正」による。 平成20年8月11日専決 南アルプス市長 今沢忠文 27 歳入歳出の内容につきましては、事項別明細書、予算説明書というところでご説明申し上げたい と思います。 ページの14ページ、15ページをご覧いただきたいと思います。 2歳入、19款繰越金、1項繰越金、1繰越金、補正額を5,225万7千円、合計で3億1, 970万6千円といたしております。この繰越金は、すべて純繰越金で賄っております。 続きまして16ページ、17ページをご覧いただきたいと思います。 3歳出でございます。 2款総務費、2項徴税費、2賦課徴収費、補正額は5,225万7千円で合計で1億8,049万 1千円といたしてございます。節では23節の償還金利子及び割引料ということで、市税の賦課徴 収費のほうへ計上いたしておりますが、市内の企業の法人税の還付金でございます。 以上で一般会計についてのご説明を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 名取議員。 ○13番議員(名取常雄君) 専決処分ということで、この内容については、私もあまりお聞きするところはないんですが、行 為について若干お聞きしたいと思います。 今回の緊急執行性を要したため、地方自治法第179条1項に基づいての、この専決処分という ことなんですが、先ほど市長の説明の中にも一般会計中の法人の決算により、法人割の還付に不足 が生じたことに伴い行う行為ということなんですが、ではこの行為は、この法人税の決算の不足を する事態というのは、通常ベースの中であるのかどうか。要は、今までのこの専決処分を行う行為 というのは、先ほど言ったように緊急性とかですね、実際に執行を、緊急性があって執行しなけれ ばいけない行為ですよね。 ですから、この決算の承認についての一般会計補正予算を専決処分するという行為に対して、通 常ベースの中であったのかどうか、このことをお聞きしたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) ただ今のご質問にお答えします。 景気が非常に低迷しているという中で、企業においては非常に法人税を常に払って、予定納税で はしておったということですが、これは3月の決算におきまして、予定納税をするまでもない赤字 になってしまったということです。通常ですと、そういったことはあまりないわけですが、企業に よってはこういった経済状況下でおいては、非常にそういうことが間々起こりやすいということで ございまして、専決処分した理由につきましては、実はこうやって還付を決定しますと、さかのぼっ て金利を負担しなければならない。例えば法人税を納めてもよくない、納める必要がないというこ との場合は、今まで予定納税をしておった金額に対して、1日何%とかで利息が付いてきます。そ れも合わせてずっと来ますので、できる限りその還付が発生した時期に合わせて、急いでといいま すか、利息がその日数にかからないよう、短くなるように、払う利息を少なくするために、今回8月 11日ということで専決を組ませていただきました。 28 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 名取議員。 ○13番議員(名取常雄君) 分かりました。 それでは今回の企業決算の部分で、この6月の定例会の補正という部分で、8月の11日に専決 処分しているわけですから、6月の補正でできなかったのかどうか。要は審議的に、これはもう承 認行為ですから、議会としてはこれに賛成・反対は言えないわけで、補正の中で6月定例会の中で 補正を出していただければ、このことについても審議はできるということになりますので、そのへ んはどうだったのか、ちょっとお伺いしたい。 ○議長(小笠原孝君) 中澤総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 実はこの会社から今回の決算はこういう状況であるということで、ご報告が来たのが7月でござ いましたので、その利息も7月から計算したわけでございまして、本来ですと会社によっては、早 めにこういう状況が分かっていたという状況であれば、3月の決算時点で予定納税した分には、実 は赤字になりそうだということで、これは返すことになりますよということでご連絡をいただくん ですが、たまたまずれてしまったということで、7月ということでございました。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 名取議員。 ○13番議員(名取常雄君) 3回目ですので。この部分の補正、要は予算の関係の専決処分というのは、なるべくないほうが、 実際、議会としても審議ができるから、これは望ましいことだと思います。そういった意味合いで 今後といいますか、例えば決算の今回の特殊性があるという話ですけれども、なるべくこういった 形の部分が今後発生しないようにお願いをして、質問を終わらせていただきます。 ○議長(小笠原孝君) ほかにございますか。 内藤議員。 ○5番議員(内藤政勝君) 5番、内藤です。 非常に還付する金額が多いわけでございますけれども、この還付する会社といいますか法人は何 社で、具体的に名前はご答弁願えるでしょうか。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 具体的な名前といいますが、この会社のほうへも影響がございますので、市内の企業1社です。 いわゆる半導体に関する業者です。以上です。 ○議長(小笠原孝君) ほかにございませんか。 29 金丸議員。 ○2番議員(金丸一元君) 原田会計管理者から説明があったんですけれども、その2ページですけれども、下から15行目 ぐらいですか、次に6款の農業水産・・・。 ○議長(小笠原孝君) 金丸議員、これは委員会へ付託しますから、そちらのほうで。 ○2番議員(金丸一元君) 監査のほうと原田部長のほうの認識が違うんですけれども、そのへんはどうでしょうか。 ○議長(小笠原孝君) それでは暫時休憩いたします。 休憩 午後 3時32分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 3時33分 ○議長(小笠原孝君) 再開いたします。 ほかにありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております承認第4号は会議規則第35条第3項の規定により、委員会への 付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、承認第4号は委員会付託を省略することに決しました。 これより承認第4号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより承認第4号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり承認することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、承認第4号はこれを承認することに決しました。 次に、日程第4 承認第5号の補足説明を求めます。 建設部長、青沼憲雄君。 ○建設部長(青沼憲雄君) ご説明をいたします。 補正予算および同説明書の5ページをお開きいただきたいと思います。 朗読をして説明に代えます。 承認第5号 平成20年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予算(第2号) 平成20年度南アルプス市下水道事業特別会計の補正予算 (第2号) は次に定めるところによる。 30 (歳入歳出予算の補正) 第1条 歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ480万円を追加し、歳入歳出予算の総額を歳 入歳出それぞれ22億5,739万5千円とする。 2 歳入歳出予算の補正の款項の区分及び当該区分ごとの金額並びに補正後の歳入歳出予算の金 額は「第1表 歳入歳出予算補正」による。 (地方債の補正) 第2条 地方債の変更は「第2表 地方債補正」による。 平成20年9月1日専決 南アルプス市長 今沢忠文 次に8ページをご覧いただきたいと思います。 「第2表 地方債補正」を先に説明をさせていただきます。 「第2表 地方債補正」 変更、単位1千円、起債の目的、補正前、限度額、起債の方法、利率、償還の方法。 繰上償還借換え債3,190万円、普通貸借または証券発行5%以内(ただし、利率見直し方式 で借入れる政府資金及び公営企業金融公庫資金について、利率の見直しを行った後においては、当 該見直し後の利率) 、政府資金については、その融資条件により、銀行その他の場合には、その債権 者と協定するものとする。ただし、財政その他の都合により、据置期間及び償還期限を短縮し、も しくは繰上償還または低利に借換えすることができる。 補正後でございますが、限度額、起債の方法、利率、償還の方法、3,670万円、補正前に同 じということでございます。 続いて、 「第1表 歳入歳出補正予算」の説明に移るわけでございますが、予算説明書の中での説 明を申し上げたいと思います。 24ページをご覧いただきたいと思います。 10款市債、1項市債、目1下水道債、補正前の額は5億7,910万円、補正額につきまして は480万円、計5億8,390万円、合計欄も同額でございます。 25ページの節の下水道事業債でございますが480万円、繰上償還借換え債でございます。 続いて26ページをご覧いただきたいと思います。 2款公債費、1項公債費、目1元金、補正前の額5億5,791万1千円、補正額480万円、 計5億6,271万1千円。補正額の財源内訳としましては、特定財源の地方債480万円でござ います。合計といたしまして、補正後9億7,440万円ということでございます。 27ページの節につきましては、23償還金利子及び割引料480万円で、市債償還金でござい ます。 続いて28ページをご覧いただきたいと思います。 地方債の平成18年度末および平成19年度末ならびに平成20年度末における現在高の見込み に関する調書、単位1千円、区分、18年度末現在高、平成19年度末現在高見込み額、20年度 中増減見込み額、起債見込み額、補正前の額、補正額、計、元金償還見込み額、補正前の額、補正 額、計、平成20年度末現在高見込み額の順に説明いたします。 下水道事業として153億9,519万円、158億2,793万5千円、5億7,910万円、 480万円、5億8,390万円、5億5,791万1千円、480万円、5億6,271万1千 円、158億4,912万4千円ということになります。 以上、雑ぱくに説明を申し上げましたけれども、どうかよろしくお願い申し上げます。 31 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております承認第5号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会へ の付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、承認第5号は委員会付託を省略することに決しました。 これより承認第5号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより承認第5号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり承認することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、承認第5号はこれを承認することに決しました。 次に、ただ今、議題となっております、44案件のうち、日程第5 議案第68号から日程第 18 議案第81号、日程第23 認定第1号から日程第41 認定第19号まで、以上33案件 については、所管の常任委員会に付託することになっておりますので、これらの案件につきまして は、大綱的な質疑にとどめたいと思います。 これより大綱質疑に入ります。 大綱質疑の通告がありませんので、大綱質疑を終結いたします。 ただ今、議題になっております、日程第5 議案第68号から日程第18 議案第81号および 日程第23 認定第1号から日程第41 認定第19号までの33案件につきましては、お手元に 配布いたしてあります議案付託表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。 次に、日程第19 議案第82号 中巨摩地区広域事務組合規約の一部変更についての補足説明 を求めます。 市民部長、中嶌義仁君。 ○市民部長(中嶌義仁君) それでは、議案第82号の補足説明を行いますので、議案書の28ページをお願いいたします。 議案第82号 中巨摩地区広域事務組合規約の一部変更について 地方自治法(昭和22年法律第67号)第286条第1項の規定により、中巨摩地区広域事務組 合規約の一部を次のとおり変更する。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 32 中巨摩地区広域事務組合規約の一部を変更する規約 中巨摩地区広域事務組合規約の一部を次のとおり改正するということでございますが、今回の改 正につきましては、第5条第1項の改正でございます。 内容につきましては、次の29ページ、比較対照表でご説明いたします。 附則 1 この規則は山梨県知事の許可のあった日から施行する。 2 この規約は平成20年12月1日以降の最初の組合定例会から適用するものとし、それまで の間における関係市町の議員定数は、なお従前の例による。 提案理由 中巨摩地区広域事務組合議会の議員定数の改正とともに、構成市町議会の議員の定数を変更する ことから、中巨摩地区広域事務組合規約の一部を変更するため、地方自治法286条第1項の規定 により、組合規約の変更についての協議が必要であり、同法290条により中巨摩地区広域事務組 合構成市町議会の議決を得る必要がある。これが、この案件を提出する理由でございます。 それでは内容につきまして、比較対照表のほうで説明をいたしますので、次の29ページをお願 いいたします。 対照表をご覧いただきたいと思います。 今回の改正は、第5条第1項の改正でございまして、組合の議会の議員定数と関係市町の定数の 改正でございます。 現行の組合議員の定数を23人から20人とし、関係市町の定数をそれぞれ南アルプス市の6人 を5人に、甲斐市の3人を4人に、中央市の4人を3人に、下へまいりまして、市川三郷町の4人 を2人にそれぞれ改正いたします。また、昭和町・増穂町・鰍沢町につきましては、それぞれ2人 で変更はありません。 以上で補足説明を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第82号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会 への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第82号は委員会付託を省略することに決しました。 これより議案第82号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第82号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 33 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第82号は原案のとおり可決されました。 次に、日程第20 議案第83号 財産の取得について(南アルプス市新基幹系ネットワークシ ステム機器購入)の補足説明を求めます。 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 議案第83号 財産の取得について(南アルプス市新基幹系ネットワークシステム機器購入) 南アルプス市新基幹系ネットワークシステム機器購入として、次のとおり財産を取得するものと する。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 1 品 名 南アルプス市新基幹系ネットワークシステム機器一式 2 購入方法 指名競争入札 3 購入金額 金6,707万4千円(うち消費税319万4千円) 4 購入先 住所 山梨県湯田1丁目13番2号 名称 株式会社YSKe−com 代表者職氏名 代表取締役社長 飯室元邦 5 納入期限 議決の翌日から平成20年11月28日まで 提案理由につきましては、先ほど市長のほうで申し上げましたので、省略させていただきます。 以上でございます。 よろしくお願いします。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第83号は、会議規則第35条第3項の規定により、委員会 への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第83号は委員会付託を省略することに決しました。 これより議案第83号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第83号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) 34 ご異議なしと認めます。 よって、議案第83号は原案のとおり可決されました。 次に、日程第21 議案第85号 市道路線の認定について、および日程第22 議案第86号 市道路線の変更についての2案件の補足説明を求めます。 建設部長、青沼憲雄君。 ○建設部長(青沼憲雄君) ご説明いたします。 議案書33ページをお開き願いたいと思います。 朗読して説明をいたします。 なお、お手元に議案第85号の資料が配布されてあると思いますので、ご一緒にご覧いただきた いと思います。 85、86の資料でございます。 議案第85号 市道路線の認定について 道路法(昭和27年法律第180号)第8条第2項の規定により、市道路線を次のとおり認定す る。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 認定路線、単位メートル、整理番号、路線名、起点、終点、延長、最小幅員、最大幅員、摘要の 順に説明いたします。 認定路線 整 理 番 路 線 起 点・終 号 1 名 八田202号線 延 点 六科字高塚1186番16地先・六科字高塚1180番3地先 長 57.2メートル 最小幅員・最大幅員 4.5メートル・10メートル 摘 八田地区 要 この道路は別添、議案第85号資料の1ページ、2ページにございます。認定1という路線でご ざいます。開発、宅地分譲により、設置された道路でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 2 名 八田203号線 延 点 六科字高塚1195番3地先・六科字高塚1195番9地先 長 62メートル 最小幅員・最大幅員 6メートル・15メートル 摘 八田地区 要 この道路は資料の1ページ、2ページの認定2の道路でございます。やはり開発、宅地分譲によ り、設置された道路でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 延 号 3 名 八田204号線 点 六科字西原1298番7地先・六科字西原1296番2地先 長 最小幅員・最大幅員 55.5メートル 6メートル・10メートル 35 摘 要 八田地区 この道路は資料3ページにございます。認定3の開発により設置された道路でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 4 名 八田205号線 延 点 六科字門脇1338番5地先・六科字門脇1338番5地先 長 22メートル 最小幅員・最大幅員 6.2メートル・13.9メートル 摘 八田地区 要 この道路は資料の3ページにございます。認定4の開発により設置された道路でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 5 名 八田206号線 延 点 野牛島字田尻1655番4地先・野牛島字田尻1656番8地先 長 27メートル 最小幅員・最大幅員 6メートル・11メートル 摘 八田地区 要 この道路は資料の4ページ、5ページにございます。認定5の開発により設置された道路でござ います。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 6 名 八田207号線 延 点 野牛島字田尻1678番6地先・野牛島字田尻1679番2地先 長 59.5メートル 最小幅員・最大幅員 4メートル・6.4メートル 摘 八田地区 要 この道路は資料の4ページ、5ページにございます。認定6の開発により設置された道路でござ います。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 7 名 八田208号線 延 点 野牛島字新見屋敷1785番6地先・野牛島字新見屋敷1785番5地先 長 40.4メートル 最小幅員・最大幅員 4.1メートル・10メートル 摘 八田地区 要 この道路は資料の4ページ、5ページにございます。認定7の開発により設置された道路でござ います。 整 理 番 路 線 起 点・終 延 号 8 名 八田209号線 点 野牛島字前畑2338番1地先・野牛島字前畑2338番5地先 長 76メートル 最小幅員・最大幅員 4.1メートル・4.4メートル 摘 要 八田地区 この道路は資料の6ページ、7ページにございます。認定8の開発により設置された道路でござ います。 36 整 理 番 路 線 起 点・終 号 9 名 八田210号線 延 点 野牛島字西林2395番3地先・野牛島字西林2397番1地先 長 53.8メートル 最小幅員・最大幅員 4メートル・4.1メートル 摘 要 八田地区 この道路は資料の6ページ、8ページにございます。認定9の開発により設置された道路でござ います。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 10 名 八田211号線 延 点 野牛島字西ノ神2619番7地先・野牛島字西ノ神2619番6地先 長 32.8メートル 最小幅員・最大幅員 6メートル・11.2メートル 摘 要 八田地区 この道路は資料の6ページ、8ページにございます。認定10の開発により設置された道路でご ざいます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 11 名 八田212号線 延 点 下高砂字道下361番4地先・下高砂字道下361番8地先 長 48.7メートル 最小幅員・最大幅員 6.2メートル・12.2メートル 摘 要 八田地区 この道路は資料の9ページ、10ページにございます。認定11の開発により設置された道路で ございます。 34ページをご覧いただきたいと思います。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 12 名 八田213号線 延 点 徳永字天王175番27地先・徳永字天王175番27地先 長 21.3メートル 最小幅員・最大幅員 4.2メートル・8.3メートル 摘 八田地区 要 この道路は資料の11ページ、12ページにございます。認定12の開発により設置された道路 でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 延 号 13 名 八田214号線 点 徳永字天王175番33地先・徳永字天王177番16地先 長 39.2メートル 最小幅員・最大幅員 4メートル・9メートル 摘 要 八田地区 この道路は資料の11ページ、12ページにございます。認定13の開発により設置された道路 でございます。 37 整 理 番 路 線 起 点・終 号 14 名 八田215号線 延 点 徳永字天王176番25地先・徳永字天王176番81地先 長 114.2メートル 最小幅員・最大幅員 4メートル・8.2メートル 摘 要 八田地区 この道路も資料の11ページ、12ページにございます。認定14の開発により設置された道路 でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 15 名 百田129号線 延 点 百々字堰間328番3地先・百々字堰間326番4地先 長 37.8メートル 最小幅員・最大幅員 5メートル・9.9メートル 摘 要 白根地区 この道路も資料の13ページ、14ページにございます。認定15の開発により設置された道路 でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 16 名 百田130号線 延 点 百々字宮内1369番1地先・百々字宮内1371番2地先 長 51.8メートル 最小幅員・最大幅員 5.9メートル・8.6メートル 摘 要 白根地区 この道路も資料の13ページ、15ページに位置図がございます。認定16の開発により設置さ れた道路でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 17 名 百田131号線 延 点 百々字荊原1668番224地先・百々字荊原1668番221地先 長 36メートル 最小幅員・最大幅員 4.5メートル・16.8メートル 摘 要 白根地区 この道路は資料の13ページ、15ページにございます。認定17の開発により設置された道路 でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 延 号 18 名 百田132号線 点 百々字下引草2054番4地先・百々字下引草2054番8地先 長 40メートル 最小幅員・最大幅員 6メートル・10.1メートル 摘 白根地区 要 この道路は資料の16ページ、17ページに位置図がございます。認定18の開発により設置さ れた道路でございます。 38 整 理 番 路 線 起 点・終 号 19 名 百田133号線 延 点 上八田字小六科193番4地先・上八田字小六科192番10地先 長 62.5メートル 最小幅員・最大幅員 6メートル・10.1メートル 摘 白根地区 要 この道路は資料の18ページ、19ページにございます。認定19の開発により設置された道路 でございます。 整 理 番 路 線 起 点・終 号 20 名 今諏訪90号線 延 点 下今諏訪字森北270番7地先・下今諏訪字森北270番6地先 長 最小幅員・最大幅員 摘 21.4メートル 6メートル・10メートル 要 白根地区 この道路は資料の20ページ、21ページにございます。認定20の開発により設置された道路 でございます。 提案理由 開発行為により寄付された道路の路線の認定をしたいので、 この案を提出するものでございます。 よろしくお願いいたします。 続きまして、議案書35ページをお開きください。 お手元の議案第86号の資料も一緒にご覧いただきたいと思います。 議案第86号 市道路線の変更について 道路法(昭和27年法律第180号)第8条第2項の規定により、市道路線を次のとおり変更す る。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 変更路線、単位メートル、整理番号、路線名、新旧別、起点、終点、延長、最小幅員、最大幅員、 摘要。 変更路線 整 路 理 番 線 号 1 名 吉田67号線 旧 起 点 ・ 旧 終 点 吉田字前原586番1地先・吉田字前原605番地先 延 長 266.1メートル 最小幅員・最大幅員 1.9メートル・6.5メートル 新 起 点 ・ 新 終 点 吉田字前原586番1地先・寺部字村附2361番1地先 延 長 601.6メートル 最小幅員・最大幅員 1.9メートル・11.3メートル 摘 要 櫛形地区 この道路は別添の議案第86号資料の1ページ、2ページにございます。変更1の南アルプスイ ンターチェンジの建設に伴いまして、新設された道路の延長の変更でございます。 39 整 理 路 番 線 号 2 名 吉田71号線 旧 起 点 ・ 旧 終 点 吉田字前原666番1地先・吉田字前原660番4地先 延 長 118.1メートル 最小幅員・最大幅員 6.7メートル・14.0メートル 新 起 点 ・ 新 終 点 吉田字前原666番1地先・寺部字村附2342番1地先 延 長 578.4メートル 最小幅員・最大幅員 4.8メートル・14メートル 摘 要 櫛形地区 この道路は同じく資料の1ページ、2ページにございます。変更2の南アルプスインターチェン ジの建設に伴い、新設された道路の延長の変更でございます。 提案理由 南アルプスインターチェンジ建設に伴い、路線の変更をしたいので、この案を提出するものであ ります。 以上、よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 浅野伸二君。 ○17番議員(浅野伸二君) 17番、浅野です。 85号の八田の路線なんですけれども、 これは開発行為による、 20メートルから最大114メー トルというふうに開発したところの認定というふうには思いますけれども、実際、寄付採納を受け るときには、当然、周りに住宅があって、その道路だということは認識はしておりますけれども、 しっかり側溝ができているのか。また、その側溝に危険がないようにしてあるのか、確認をしてい るのか。というのは、実はこの新しい道路ではない、私はちょっと現地へ行ってみないと分かりま せんけれども、六科の方から申し出がありまして、側溝に溝蓋のグレーチングもなくて、常に水が 流れていると。子どもたち、当然、振興住宅地でありますので、小さな子どもたちが周りで遊ぶも のですから、とても危険だということで、確かにもう1年ぐらい前にはなるとは思うんですけれど も、市のほうへグレーチングか溝蓋をかけてくれと、区長さんから言われたんですけれども、その 申し入れを受けると、市内にはいっぱいそういうところがあるから駄目だというふうに断られて、 私どものところへ来たんですけれども、私どもも担当部署へ行ってお願いをしたところ、区長さん のはんこがなければ駄目だというようなことを言われたんです。 そうなると、 もう区長さんも当然、 私が行って駄目だったものを、議員さんが行っていいということになると、私の立場がないという ことではんこを押せないというような事態がありました。 ということは、その寄付採納を受けるときに、しっかりした安全確認等を行わないままで寄付を 受けてしまったということで、あとでこういうふうな問題が出たときには、どういうふうに対処し たらいいのか。お答えをいただきたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 建設部長。 40 ○建設部長(青沼憲雄君) お答えいたしますけれども、現在、開発をされて新たに道路認定、あるいは変更というものは、 旧町村時代から行われてきたものを順次行っているという、現在の状況ですけれども、当然新しい ものも確認をして寄付を願っていると。それと並行して旧町村時代からの古いものも規定に見合っ ていれば、お引取りをするということですが、側溝の溝蓋が外れているとか、未舗装だとか危険な 状態があるとか、幅員が足りないとかというものは基本的には受け取ってはおりません。 道路敷となっていて、担当課で拒否をするのか、あるいはまだ道路敷でないから、これはちょっ と別の扱いという意味合いなのか、そのへんはちょっと分かりませんけれども、そういったきちん とした道路を、開発の中の道路を整備していただければ、順次認定をしていく。そういうことで進 めております。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 浅野伸二君。 ○17番議員(浅野伸二君) ありがとうございます。 実際、今この認定した道路かどうかは確認はできないし、現地も分かりませんけれども、当然、 私も言われて現地へ行ってみたんですけれども、そんなに長くない側溝でしたので、ぜひ行政のほ うでお願いしたいなというふうには思っておりますけれども、たぶん私が行って確認した、この今 回の認定とはちょっと違うかなというふうに、認定ではないので申し訳ないんですけれども、以前 の道路であっても対処をぜひしていただきたい。危険で事故があってからでは遅いので、ぜひその ことをお願いして終わりたいと思います。 よろしくお願いします。 ○議長(小笠原孝君) ほかに。 穴水俊一君。 ○28番議員(穴水俊一君) 今の認定についてお伺いいたします。 この八田地区の認定14カ所については、大体見当が付くんですけれども、ずいぶん開発してか ら年数が経っているところが結構多いわけですね。一体その開発した時点で、特に1本の道路の両 脇に家を建てていって、当面、私道になっているところを寄付ということで、市道に認定するとい うことなんですが、順次やっていると、先ほど言われましたけれども、この状況を見ますと、5年 とか10年とか、もっとかかっているような感じがするわけですが、そのへんは例えば順次認定と いうのは、どういうことを基準にやっているのか、その点をまず聞きたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 建設部長。 ○建設部長(青沼憲雄君) どういうものから先にやりましょうという規定はないんです。ご覧のとおり、今回は八田方面を 中心に、北のほうをやっておるわけですけれども、前回、認定をお願いしたときには南のほうでご ざいまして、旧町村の時代から認定の漏れといいますか、不備であったために認定されなかったと いう路線が相当数ございまして、そういったものを職員がすべて確認をしまして、順次できたとこ ろから議会へお願いしているということで、順番に、順次ということは、職員が行って実際に現地 41 を測って書類をつくって、そしてできた順にお願いをすると、そういう意味合いでございます。引 き続きやってまいるつもりでございます。 よろしくお願いします。 ○議長(小笠原孝君) ほかにございませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第85号および議案第86号は、会議規則第35条第3項の 規定により、委員会への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第85号および議案第86号は委員会付託を省略することに決しました。 これより議案第85号の討論に入ります。 討論の通告がありませんでしたので、討論を終結いたします。 これより議案第85号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第85号は原案のとおり可決されました。 次に議案第86号の討論に入ります。 討論の通告がありませんでしたので、討論を終結いたします。 これより議案第86号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第86号は原案のとおり可決されました。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午後4時20分といたします。 休憩 午後 4時14分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 4時20分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 なお、あらかじめ会議時間を延長いたします。 次に、日程第42 諮問第2号 人権擁護委員候補者の推薦についてから、日程第46 諮問第 6号 人権擁護委員候補者の推薦についてまでの5案の補足説明を求めます。 市民部長、中嶌義仁君。 42 ○市民部長(中嶌義仁君) それでは議案書の59ページをお願いします。 また、諮問第2号から6号の資料といたしまして、2枚のレジメですけれども、南アルプス市人 権擁護委員名簿を提出してありますので、よろしくお願いいたします。 それでは諮問第2号から第6号までの5案件について、補足説明をいたします。 先ほど市長の説明にありましたが、今回5名の任期満了者がおりまして、そのうち再任候補者が 3名、新任候補者が2名でございます。 それでは朗読して説明に代えさせていただきます。 諮問第2号 人権擁護委員候補者の推薦について 次の者を人権擁護委員の候補者として推薦したいので、議会の意見を求める。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 住 所 南アルプス市浅原188番地1 氏 名 五味子 昭和15年1月2日生まれ 提案理由 人権擁護委員法(昭和24年法律第139号)第6条第3項の規定により、議会の意見を聞く必 要があるので、この案を提出するものである。 五味さんにつきましては、再任候補者で今期は4期目になります。また、略歴書がそれぞれ次の ページにありますので、後ほど参考にしていただきたいと思います。 次に61ページをお願いいたします。 諮問第3号 人権擁護委員候補者の推薦について 次の者を人権擁護委員の候補者として推薦したいので、議会の意見を求める。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 住 所 南アルプス市野牛島2451番地19 氏 名 惠星富子 昭和18年5月9日生まれ 提案理由につきましては、先ほどの諮問第2号と同じですから、省略させていただきます。 惠星さんにつきましても、再任候補者で今回3期目になっているということでございます。 次に、63ページをお願いいたします。 諮問第4号 人権擁護委員候補者の推薦について 次の者を人権擁護委員の候補者として推薦したいので、議会の意見を求める。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 住 所 南アルプス市清水316番地 氏 名 志村直 昭和18年11月24日生まれ 提案理由については、同じですので省略させていただきます。 志村さんにつきましても、再任候補者で3期目ということでございます。 次に65ページをお願いします。 43 諮問第5号 人権擁護委員候補者の推薦について 次の者を人権擁護委員の候補者として推薦したいので、議会の意見を求める。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 住 所 南アルプス市上今諏訪1323番地18 氏 名 手塚壽美 昭和18年12月6日生まれ 提案理由については、同じですので省略させていただきます。 なお、手塚さんにつきましては、新任候補者でございます。 次に67ページをお願いいたします。 諮問第6号 人権擁護委員候補者の推薦について 次の者を人権擁護委員の候補者として推薦したいので、議会の意見を求める。 平成20年9月11日提出 南アルプス市長 今沢忠文 住 所 南アルプス市落合1521番地 氏 名 今村満子 昭和21年10月18日生まれ 提案理由については同じですので省略させていただきます。 今村さんにつきましては、新任の候補者でございます。 以上で補足説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、 議題となっております諮問第2号から諮問第6号までの5案は、 会議規則第35条第3項 の規定により、委員会への付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、諮問第2号から諮問第6号までの5案は委員会への付託を省略することに決しました。 これより諮問第2号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより諮問第2号を採決いたします。 お諮りいたします。 人権擁護委員候補者の推薦については、五味子氏に同意することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、諮問第2号は五味子氏に同意することに決しました。 44 次に諮問第3号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより諮問第3号を採決いたします。 お諮りいたします。 人権擁護委員候補者の推薦については、惠星富子氏に同意することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、諮問第3号は惠星富子氏に同意することに決しました。 次に諮問第4号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより諮問第4号を採決いたします。 お諮りいたします。 人権擁護委員候補者の推薦については、志村直氏に同意することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、諮問第4号は志村直氏に同意することに決しました。 次に諮問第5号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより諮問第5号を採決いたします。 お諮りいたします。 人権擁護委員候補者の推薦については、手塚壽美氏に同意することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、諮問第5号は手塚壽美氏に同意することに決しました。 次に諮問第6号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより諮問第6号を採決いたします。 お諮りいたします。 人権擁護委員候補者の推薦については、今村満子氏に同意することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、諮問第6号は今村満子氏に同意することに決しました。 次に、日程第47 御勅使川入旧三十六ヶ村入会山恩賜県有財産保護組合議会議員の選挙につい てを議題といたします。 この際、申し上げます。 本年10月17日をもって、同組合議会議員の任期満了に伴い、今沢組合長から組合規約第6条 に基づき、選挙の上、当選人を報告されたい旨、依頼されているものであります。 本市からの組合議会議員の定数は組合規約第5条の規定により、市内21地区において延べ 15人となっており、任期は4年であります。 お諮りいたします。 選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第2項の規定により、指名推選によりたいと 45 思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、選挙の方法は指名推選によることに決定いたしました。 お諮りいたします。 指名の方法については、議長において指名することにいたしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議長において指名することに決しました。 ここで資料配布のため、暫時休憩いたしますので、自席に着いてお待ち願います。 休憩 午後 4時32分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 4時33分 ○議長(小笠原孝君) 再開いたします。 御勅使川入旧三十六ヶ村入会山恩賜県有財産保護組合議会議員に、伊東隆雅、津久井富士雄、笹 本松雄、小沢正昭、樋川積、飯野隆俊、有野文一、名取輝昶、小林敏徳、森岡千代野、名執雅人、 齋藤三郎、清水義彦、小野秀雄、久保田松幸、以上15名を指名いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議長において指名いたしました15名を当選人と定めることに、異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、ただ今指名いたしました15名が御勅使川入旧三十六ヶ村入会山恩賜県有財産保護組合 議会議員に当選されました。 以上をもちまして、本日の議事はすべて終了いたしました。 お諮りいたします。 委員会審査等のため、9月12日および9月16日から19日、ならびに9月22日は本会議を 休会にしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、9月12日および9月16日から19日、ならびに9月22日は本会議を休会すること に決定いたしました。 休会明け本会議は9月24日、午後1時30分から会議を開き、常任委員会に付託されました条 例および補正予算の審査の経過と結果について、各委員長からの報告後に質疑・討論および採決を 行います。 本日はこれにて散会いたします。 大変ご苦労さまでした。 散会 午後 4時36分 46 平 成 2 0 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 3 回 定 例 会(9月) 9 月 2 4 日 47 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月)(14日目) 平成20年9月24日 午 後 1 時 3 0 分 於 議 会 議 場 1.議事日程 諸 報 告 日程第 1 議案第69号 地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理 に関する条例について 日程第 2 議案第70号 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等の施行に伴う関 係条例の整理に関する条例について 日程第 3 議案第71号 南アルプス市総合計画審議会条例の一部改正について 日程第 4 議案第72号 南アルプス市職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正 について 日程第 5 議案第74号 南アルプス市土地開発基金条例の一部改正について 日程第 6 議案第80号 平成20南アルプス市土地取得造成事業特別会計補正予算(第 2号) 日程第 7 議案第76号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、当 委員会所管分 以上 総務委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第 8 議案第76号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、当 委員会所管分 以上 文教委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第 9 議案第73号 南アルプス市手数料条例の一部改正について 日程第10 議案第77号 平成20年度南アルプス市国民健康保険特別会計補正予算(第 2号) 日程第11 議案第78号 平成20年度南アルプス市介護保険特別会計補正予算 (第2号) 日程第12 議案第76号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、当 委員会所管分 以上 厚生委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第13 議案第68号 南アルプスクラインガルテン条例の制定について 日程第14 議案第75号 南アルプス市公営企業の設置等に関する条例の一部改正につい て 日程第15 議案第79号 平成20年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予算(第 3号) 日程第16 議案第81号 平成20年度南アルプス市水道事業会計補正予算(第1号) 48 日程第17 議案第76号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、当 委員会所管分 以上 産業土木委員長報告 2.出席議員は、次のとおりである。 (27名) 1番 金 丸 忠 仁 2番 金 丸 一 元 3番 野 田 修 作 4番 石 川 壽 5番 内 藤 政 勝 6番 清 水 7番 志 村 裕 子 8番 向 山 敏 宏 9番 住 吉 國 雄 10番 秋 山 武 彦 11番 森 岡 千代野 12番 亀ケ川 正 広 14番 齋 藤 秀 男 15番 深 澤 永 雄 16番 西 海 勝 男 17番 浅 野 伸 二 18番 久保田 松 幸 19番 飯 野 冨士雄 20番 小笠原 孝 21番 若 尾 敏 男 22番 斉 藤 哲 夫 23番 小 池 正 夫 24番 内 池 虎 雄 25番 深 澤 米 男 26番 相 原 28番 穴 水 俊 一 豊 実 3.欠 席 議 員(1名) 27番 清 水 勝 則 4.会議録署名議員 17番 浅 野 伸 二 26番 相 原 豊 28番 穴 水 俊 一 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名(20名) 市 長 今 沢 忠 文 副 市 治 務 部 長 中 澤 都喜夫 企 長 高 野 敏 男 市 民 部 長 中 嶌 義 仁 保健福祉部長 内 田 傅 一 農林商工部長 穂 坂 二 朗 建 設 部 長 青 沼 憲 雄 会 計 管 理 者 原 田 順 治 企 業 局 長 望 月 良 雄 総 務 部 次 長 野 中 企 画 部 次 長 小 池 康 郎 保健福祉部次長 石 川 幸 夫 農林商工部次長 飯 野 猛 男 教 育 委 員 長 森 本 章 雄 教 育 長 野 田 正 俊 教 長 内 田 正 明 消 防 長 大 友 敏 男 代表監査委員 齋 藤 正 利 農業委員会長 育 次 49 部 青 柳 総 陽 画 長 米 山 毅 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 小 野 俊 文 書 記 杉 山 成 悟 書 記 長谷部 寿 仁 書 記 小 池 肇 50 開会 午後 1時30分 ○議長(小笠原孝君) これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 各常任委員長から付託案件の報告書が提出されました。 お手元に配布しておきましたので、ご了承を願います。 次に、27番、清水勝則君は一身上の都合により、本日から9月30日までの会議を欠席する旨 の届け出がありました。 なお、報道関係者から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第1 議案第69号 「地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する 条例について」から、日程第7 議案第76号 「平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第 3号)中、当委員会所管分」までの7案件を一括議題といたします。 これら7案件は、審査を総務常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果 について、報告を求めます。 総務常任委員長、斉藤哲夫君。 ○総務常任委員長(斉藤哲夫君) 平成20年9月24日 南アルプス市議会議長、小笠原孝様。 南アルプス市議会総務常任委員会委員長、斉藤哲夫。 総務常任委員会委員長報告書 去る9月11日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第69号、議案第70号、 議案第71号、議案第72号および議案第74号までの条例案件5件、議案第76号中所管分およ び議案第80号、以上、補正案件2件について、9月12日に委員会を開き、慎重に審査した経過 と結果について、ご報告いたします。 まず、議案第71号の主な質疑を申し上げます。 総合計画審議会委員は30人以内とあるが、その内訳および公募による市民の割合は。との質疑 に対し、前回を例にすると地域代表者は各地区2人で12名、学識経験者は市商工会長、こま野農 協組合長、社会福祉協議会会長、旧芦安村村長、青年会議所理事長、教育委員長、各地区区長会長 等で11名、市議会議員7名で合計30名である。公募の割合は団体等を除いた数の2割以上を目 標とする。また、組織区分は前回を参考に考えたい。との答弁がありました。 次に、議案第74号の主な質疑を申し上げます。 南伊豆町弓ヶ浜の土地の立地条件および売り渡し金額は。との質疑に対し、購入当時はリゾート 地で海水浴場もあり、民宿も多く栄えた場所であったが、時代の流れで状況が変わった。売却の目 安として土地の鑑定を依頼し、5,340万円という鑑定結果が出た。今回5,840万円で売却 することになったが、現状を見れば妥当な金額である。との答弁がありました。 次に、議案第76号の主な質疑を申し上げます。 51 1 青色パトロールカーの成果・行程・巡回時間等の状況は。との質疑に対し、毎日午後2時か ら6時まで下校時間を中心に、子どもたちの帰宅経路、学校・保育所周辺・大型店舗等を4時 間、約100キロメートル、パトロールをしている。今後も1台増車し、さらに事故が起きな いように努力していきたい。との答弁がありました。 1 自主防災会からどのような資機材の要望が多いのか。との質疑に対し、61の自主防災会か らガスコンロ・一輪車・懐中電灯・カケヤ・救急箱・消火器・簡易式トイレ等、要望があった。 この事業の限度額は30万円で補助率は3分の2である。各自主防災会とも計画的に資機材を そろえている。との答弁がありました。 以上、3案件および議案第70号と議案第80号は、質疑の後、討論はなく、全員異議なく原案 のとおり可決するものと決しました。 次に、議案第69号と議案第72号は質疑・討論はなく、全員異議なく原案のとおり可決するも のと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で、総務常任委員長の報告は終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 この際、申し上げます。 議案第76号 「平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号) 」は、各常任委員会に所 管分を付託しておりますので、4常任委員長の報告後に討論および採決を行います。 これより、議案第69号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第69号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第69号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第70号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第70号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第70号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第71号の討論に入ります。 52 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第71号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第71号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第72号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第72号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第72号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第74号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第74号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第74号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第80号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第80号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第80号は委員長の報告のとおり可決されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第8 議案第76号 「平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、当委員会所 管分」を議題といたします。 本案は審査を文教常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果について、 報告を求めます。 53 文教常任委員長、向山敏宏君。 ○文教常任委員長(向山敏宏君) 平成20年9月24日 南アルプス市議会議長、小笠原孝様。 南アルプス市議会文教常任委員会委員長、向山敏宏。 文教常任委員会委員長報告書 去る9月11日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第76号 「平成20年度 南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、所管分」について、9月12日に委員会を開き、慎 重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。 主な質疑を申し上げます。 1 櫛形中グラウンド排水工事の内容は。との質疑に対し、学校北側には排水溝(側溝)があり、 南側には雨水排水の側溝がないので、テニスコートフェンスの近くに沿って側溝をつくる。両 面で側溝へ雨水等を落とし込ますような施工で、より良く雨水排水ができるようにする。通常 の側溝であれば、表面の溝蓋のところから落とし込ますが、さらに効率良くするため、側溝の 横の部分に穴を開けて砕石を敷いて、横からも浸み込ませるような工法で行う。との答弁があ りました。 1 教育支援センター内の適応指導教室の指導教員が増員されているが、不登校の子どもは増え ているのか。との質疑に対し、市内の不登校の子どもの数は年々増えつつある状況である。そ れぞれの学校でスクールカウンセラーや養護教諭を中心に、専門的知識の中で指導にあたって いる。また、いじめ・不登校未然防止推進事業という形で今年度、予防策に取り組んでいる。 との答弁がありました。 1 学校給食費1食当たり20円値上げをしたが、 どのくらいの年数、 この金額で維持できるか。 との質疑に対し、何年先までは決められないが、原油価格の高騰がこれ以上なければ、2、3年 くらいは大丈夫ではないか。原油価格の高騰があれば再度検討していく。との答弁がありまし た。 1 国民文化祭はいつから行われるか。また34万円の補正額の中身は。との質疑に対し、11月 1日から9日まで、茨城県で開催される。補正額の中身は職員10名分の旅費・バス代・交通 料等である。10名の内訳は生涯学習課・文化財課・観光課・企画課の職員で考えている。と の答弁がありました。 1 萩原英雄氏の作品寄贈に伴う作品運搬経費、作品撮影、鑑定料等が予算要求されたが、今後、 展示会等を開催していく予定は。との質疑に対し、生誕100年が平成25年になるので、そ れに合わせて展示会を行っていく予定である。との答弁がありました。 以上、質疑の後、討論はなく、全員異議なく原案のとおり可決するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で、文教常任委員長の報告は終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 54 ○議長(小笠原孝君) 日程第9 議案第73号 「南アルプス市手数料条例の一部改正について」から、日程第12 議案 第76号 「平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、当委員会所管分」までの 4案件を一括議題といたします。 これら4案は、審査を厚生常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果に ついて報告を求めます。 厚生常任委員長、森岡千代野さん。 ○厚生常任委員長(森岡千代野君) 平成20年9月24日 南アルプス市議会議長、小笠原孝様。 南アルプス市議会厚生常任委員会委員長、森岡千代野。 厚生常任委員会委員長報告書 去る9月11日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第73号 「南アルプス市 手数料条例の一部改正について」の条例案件1件、議案第76号 「平成20年度南アルプス市一 般会計補正予算(第3号)中、所管分」 、議案第77号 「平成20年度南アルプス市国民健康保険 特別会計補正予算(第2号) 」および、議案第78号 「平成20年度南アルプス市介護保険特別会 計補正予算(第2号) 」の補正予算案件3件、以上4案件について、9月17日に委員会を開き、慎 重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。 まず、議案第73号の主な質疑を申し上げます。 今回の手数料条例改正による手数料の免除対象者は、市内にどのくらいいるのか。との質疑に対 し、オウム真理教犯罪被害者等を救済するための寄付金の支給に関する法律第16条の該当者が免 除対象となるが、市内にどのくらいいるのかは把握していない。との答弁がありました。 次に、議案第76号の主な質疑を申し上げます。 1 原油価格の高騰に伴い、指定ゴミ袋購入費が増額補正となっているが、1枚当たり20円の 販売価格は据え置くのか。との質疑に対し、近隣市町村の価格と比較しても、本市の価格は高 い部類に入ることもあり、仕入れ値上昇による価格の改正は現時点では考えていない。との答 弁がありました。 1 大井・大明保育所建設費の財源である市債と国庫支出金とは。との質疑に対し、市債は合併 特例債であり、国庫支出金はまちづくり交付金である。との答弁がありました。 1 ファミリーサポートセンターの事業の内容は。との質疑に対し、育児への援助をしてほしい 方と援助をしたい方(サポーター)相互に登録をして会員になってもらい、地域において会員 同士で子育てを支援していく事業である。急用により、子どもを預かってもらいたいときなど に利用できる。との答弁がありました。 次に、議案第77号の主な質疑を申し上げます。 今回の補正は3億5千万円を超す大幅な減額となっているが、 その主な要因は。 との質疑に対し、 被保険者数の減少が一番の要因である。国保から社会保険に移行された方が予想以上に多かったこ とや、退職時に会社等で保険の継続契約を行った退職者が多かったことによる。また、医療費の伸 びが少なかったことも一因である。との答弁がありました。 次に、議案第78号の主な質疑を申し上げます。 介護保険施設の指定はどこで行うのか。との質疑に対し、小規模多機能型居宅介護など地域密着 型サービスを行う施設の指定は市で行う。そのほかは県になる。との答弁がありました。 55 以上、4案件についての質疑のあと、討論はなく、全員異議なく原案のとおり可決するものと決 しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で、厚生常任委員長の報告は終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 次に、議案第73号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第73号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第73号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第77号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第77号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第77号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第78号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第78号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第78号は委員長の報告のとおり可決されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第13 議案第68号 「南アルプスクラインガルテン条例の制定について」から、日程第 17 議案第76号 「平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、当委員会所管 分」までの5案件を一括議題といたします。 56 これら5案件は、審査を産業土木常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と 結果について報告を求めます。 産業土木常任委員長、久保田松幸君。 ○産業土木常任委員長(久保田松幸君) 平成20年9月24日 南アルプス市議会議長 小笠原孝様。 南アルプス市議会産業土木常任委員会委員長、久保田松幸。 産業土木常任委員会委員長報告書 去る9月11日の本会議において、当委員会に付託されました、議案第68号 「南アルプスク ラインガルテン条例の制定について」 、議案第75号 「南アルプス市公営企業設置等に関する条例 の一部改正について」 、議案第76号 「平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号)中、 所管分」 、議案第79号 「平成20年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予算(第3号) 」 、お よび議案第81号 「平成20年度南アルプス市水道事業会計補正予算(第1号) 」 、以上5案件に ついて、9月17日に委員会を開き、慎重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。 まず、議案第68号についての質疑を申し上げます。 クラインガルテンの年間使用料40万円は、どういうことで決めたか。との質疑に対し、根拠と して旧敷島町の梅の里クラインガルテンが40万円で、ラウベの面積も本市と同じで農園面積も若 干向こうが狭いが、大体同じであった。他県では40万円以上のところもあったが、年数が古いも のであり、近年開設したものはおおむね40万円で、高いところは45万円のところもあった。こ れを参考に金額を決めた。との答弁がありました。 次に、議案第75号についての質疑を申し上げます。 給水人口8万1千人から7万5,430人に改められた理由は。との質疑に対し、8万1千人と いう数値は旧各町村で水道事業を行っていたときの人数を足し込んだもので、市の上位プランの人 口予測とすり合わせた平成30年の予測数値が7万5,430人で、今回、水道整備基本計画の変 更に伴い改めたものである。との答弁がありました。 次に、議案第76号の主な質疑を申し上げます。 1 やまなみの湯の温泉孔内清掃だが、自噴ができない場合には新たにポンプの設置をしなけれ ばならないのか。との質疑に対し、今回は温泉成分が付いて給水管が詰まったため、まずは孔 内清掃を実施し、その結果によりポンプの設置を検討する。との答弁がありました。 1 枝葉粉砕機はどのくらいの太いものまで使えるのか。との質疑に対し、直径10センチぐら いの枝まで使用できる。との答弁がありました。 次に、議案第81号についての質疑を申し上げます。 国道52号線工事は下水道工事を行った同じ場所ではないか。 との質疑に対し、 同じ場所である。 来年度舗装工事に入るので、その前に水道工事を行い、二重に舗装費用がかからないようにした。 との答弁がありました。 以上、4案件につきましては、質疑の後、討論はなく、全員異議なく原案どおり可決するものと 決しました。 次に、議案第79号は質疑・討論はなく、全員異議なく原案どおり可決するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で産業土木委員長の報告が終わりました。 57 これより委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 次に、議案第68号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第68号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第68号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第75号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第75号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第75号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第79号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第79号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第79号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第81号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第81号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第81号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、日程第7、日程第8、日程第12、日程第17 議案第76号の討論に入ります。 58 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第76号を採決いたします。 本案に対する各委員長の報告は可決であります。 お諮りいたします。 本案は各委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第76号は各委員長の報告のとおり可決されました。 以上をもちまして、本日の議事はすべて終了いたしました。 お諮りいたします。 議事整理のため、9月25日は本会議を休会にいたしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、9月25日は本会議を休会とすることに決定いたしました。 休会明け本会議は9月26日、午前9時30分から会議を開き、市政一般に対する質問を行いま す。 本日はこれにて散会いたします。 大変ご苦労さまでした。 散会 午後 2時00分 59 平 成 2 0 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 3 回 定 例 会(9月) 9 月 2 6 日 60 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月)(16日目) 平成20年9月26日 午 前 9 時 3 0 分 於 議 会 1.議事日程 1.諸報告 日程第 1 市政一般に対する質問 (代表質問) 質問順位 1番 亀ケ川正広君(日本共産党南アルプス市議団) 〃 2番 向 山 敏 宏 君(南政クラブ) 〃 3番 斉 藤 哲 夫 君(新政かがやき) 〃 4番 清水 〃 5番 住 吉 國 雄 君(公明党クラブ) 〃 6番 穴 水 俊 一 君(日本共産党南アルプス市議団) 〃 7番 野 田 修 作 君(南政クラブ) 〃 8番 浅 野 伸 二 君(南政クラブ) 実 君(アルプス21) (一般質問) 2.出席議員は、次のとおりである。 (午前25名、午後25人) 1番 金 丸 忠 仁 2番 金 丸 一 元 3番 野 田 修 作 4番 石 川 壽 5番 内 藤 政 勝 6番 清 水 7番 志 村 裕 子 8番 向 山 敏 宏 9番 住 吉 國 雄 10番 秋 山 武 彦 11番 森 岡 千代野 12番 亀ケ川 正 広 13番 名 取 常 雄 14番 齋 藤 秀 男 15番 深 澤 永 雄 16番 西 海 勝 男(午前) 17番 浅 野 伸 二 18番 久保田 松 幸 19番 飯 野 冨士雄 孝 21番 若 尾 敏 男 22番 斉 藤 哲 夫(午後) 23番 小 池 正 夫 24番 内 池 虎 雄 26番 相 原 豊 20番 小笠原 28番 穴 水 俊 一 61 実 議 場 3.欠 席 議 員(午前3人、午後3人) 16番 西 海 勝 男(午後) 22番 斉 藤 哲 夫(午前) 25番 深 澤 米 男 27番 清 水 勝 則 4.会議録署名議員 17番 浅 野 伸 二 26番 相 原 豊 28番 穴 水 俊 一 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名(19名) 市 長 今 沢 忠 文 副 市 治 務 部 長 中 澤 都喜夫 企 長 高 野 敏 男 市 民 部 長 中 嶌 義 仁 保健福祉部長 内 田 傅 一 農林商工部長 穂 坂 二 朗 建 設 部 長 青 沼 憲 雄 会 計 管 理 者 原 田 順 治 企 業 局 長 望 月 良 雄 総 務 部 次 長 野 中 企 画 部 次 長 小 池 康 郎 保健福祉部次長 石 川 幸 夫 農林商工部次長 飯 野 猛 男 教 育 委 員 長 森 本 章 雄 教 育 長 野 田 正 俊 教 長 内 田 正 明 消 防 長 大 友 敏 男 代表監査委員 齋 藤 正 利 育 次 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 小 野 俊 文 書 記 杉 山 成 悟 書 記 長谷部 寿 仁 書 記 小 池 肇 62 部 青 柳 総 陽 画 長 開会 午前 9時30分 ○議長(小笠原孝君) おはようございます。 ただ今から、本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 25番 深澤米男君は一身上の都合により、本日の会議を欠席する旨の届け出がありました。 16番 西海勝男君は一身上の都合により、本日の会議を早退する旨の届け出がありました。 22番 斉藤哲夫君は一身上の都合により、本日の会議に遅刻する旨の届け出がありました。 また、農業委員会長 米山毅君は公務のため、本日の会議を欠席する旨の届け出がありました。 なお、報道関係者から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第1 市政一般に対する質問を議題といたします。 この際、申し上げます。 質問者は、申し合わせ事項を遵守され、質問の要旨を簡潔明瞭に述べられ、また執行部の答弁も 適切簡明にされ、議事進行にご協力くださるようお願いいたします。 通告者は18名であります。 各会派の発言順序は、今定例会は日本共産党南アルプス市議団からであります。 お手元に配布してあります、代表質問・一般質問通告表の順序により進めてまいりますので、ご 了承願います。 これより代表質問を行います。 始めに、日本共産党南アルプス市議団の代表質問を行います。 質問順位1番、亀ケ川正広君の発言を許します。 12番、亀ケ川正広君。 ○12番議員(亀ケ川正広君) おはようございます。 日本共産党南アルプス市議団の代表質問を行います。 今回の代表質問では、日本共産党南アルプス市委員会が実施した市政アンケートに寄せられた要 望を正面から質問してまいりますので、よろしくお願いいたします。 第1の質問は、国民健康保険税についてです。 日本共産党南アルプス市委員会が今年実施した市政アンケートでは、最近の暮らし向きが苦しく なったとの回答が79%に及びました。その理由として「1位 物価の上昇」 「2位 税金が増えた」 「3位 所得が減った」 「4位 医療・介護・教育費の負担増」が挙げられました。 南アルプス市に力を入れてほしいことの設問での回答の第1位は、国保税や介護保険料の軽減で 64%の方が求められました。 このアンケートは、4月、5月に実施したものであり、今年の国保税の値上げ通知が各家庭に届 く以前のものなので、こんにち改めて実施されれば、さらにその要望は高いものになるでしょう。 所得の1割を超える国保税の負担は重く、払いたくても払いきれない実態があります。 そこで質問します。 63 市民の願いに応え、 1世帯当たり年間1万円の国保税の引き下げを実施するよう、 強く求めます。 今9月議会に提出されている平成20年度国保特別会計の補正予算では、保険給付費の1億8, 505万円をはじめ、合計3億5,337万円の減額補正が提案されています。これを財源として 引き下げができるはずです。国保加入世帯がおよそ1万軒だから、1億円あれば1世帯当たり1万 円の引き下げができます。このほかにも老人保健拠出金から後期高齢者支援金への変更で、国保の 負担は減少するはずです。これも値下げができる根拠です。1世帯当たり1万円の値下げを行うこ とを強く求めます。このことへの市長の考えを伺います。 国民健康保険税の減免制度の拡充を求めます。 現在の国民健康保険税減免取扱い要綱は、震災や風水害、疾病により失業・休廃業などで、所得 が著しく減少した場合に、所得割を減額するというものですが、利用実績は火災による減免実績が あるだけです。疾病により失業・休廃業も「疾病による」という条件付きであり、それ以外の失業 や休廃業は対象となりません。このように、ほとんど使われていない制度であり、改善を求めます。 具体的には、 ①失業や休廃業の条件から「疾病により」を削除すること。 ②減免の対象を生活困窮者に拡大すること。 ③減額免除の対象を所得割だけでなく、均等割や平等割を含めた保険料全体を対象とすること。 このことは、応益割の7・5・3割減免に上乗せするものとして、実施していただきたいという ことです。 以上、全国の事例をよく調べて実施へ向け検討してもらいたいです。市長の見解を伺います。 大きな2問目、子ども医療費の年齢拡大について伺います。 市政アンケートで子育て支援についての設問で、市内への産科の設置に次いで2番目に多かった 要望が、子ども医療費助成の年齢拡大でした。8月2日には、今期の議会の総意として市長に子育 て支援の世代の支援策を求めました。これは合併時95人の議員が28人となり、さらに今回提出 を4減したことによる、議員報酬の減額分を将来を担う子どもたちや若い世代のために活用される よう、強く要望しますと求めました。 子ども医療費の年齢拡大は、今沢市長の選挙公約でもあり、1万人を超える署名も提出されてい ます。今議会の初日の市長所信表明で、医療費の窓口医療化の枠を小学6年生までの拡大を来年度 から実施できるよう、具体的に検討を進めるということが表明されました。この表明をもろ手を挙 げて歓迎いたします。実施への市長の決意を改めて伺います。 併せて、現在、通院・入院ともに小学6年生まで実施しているのは甲府市、大月市、韮崎市、市 川三郷町、南部町、昭和町、道志村の7市町村ですが、小菅村に至っては中学生まで実施していま す。当面は、来年度からの小学6年生までの年齢拡大に準備を傾注しながらも、将来的には小菅村 のように中学生まで拡大するよう、検討を行ってもらいたいと思います。市長の考えを伺います。 大きな3問目、保育所整備について伺います。 1.大井・大明保育所統合建設を迎え、統合新保育所建設後に指定管理者制度導入の可否を検討 する職員のプロジェクトチームが設置され、関係者との勉強会や説明会が開かれていることに ついて伺います。 公立保育所の指定管理者制度の導入問題では、2006年3月議会と6月議会で拙速な民営化は 違法との、大阪高裁と横浜地裁の判決も示し、保護者の合意のない民営化はしないよう、亀ケ川議 員が求め、当時の石川市長は保護者の合意のない民営化はしないと答えました。 昨年、第2代市長に当選された今沢市長は、保育所連合会の総会などで民間保育所が立派な保育 64 をしているから、今後さらに民間の力を生かしていきたいと、公立保育所の民間委託、指定管理を 連想させる話をされました。これに対して2007年6月議会で、亀ケ川議員が今沢市長のこの問 題の考えをただしました。市長答弁は「保育所の指定管理は多方面から検討し、保護者のメリット が最も大きくなるよう慎重に検討します」というものでした。市長が言われるとおり、保護者のメ リットが最も大きくなる選択を求めます。この言葉通り、保護者の合意が得られない指定管理は行 わないよう、改めて市長の考えを伺うものです。 ちなみに、私どもの考えとしては、市内の民間保育所は独自の理念と歴史を持っており、こんに ちの経費削減を最大使命とする指定管理化による民間委託とは根本的に異なるので、こんにちの公 立保育所の指定管理、民間委託には反対であります。 保育所の2つ目、先の6月議会で第2若草保育所の整備を求める質問を行いました。平成16年 の市保育所整備計画検討委員会は、藤田・浅原地区へ新たな保育所を設置することは、民間3つの 保育所の経営に支障を来たす恐れがあります。南湖第1と第2の統合保育所の(仮称)南湖保育所 を設置する際、建設位置によっては藤田・浅原地区の児童も通園エリア内にあると思われるとしま した。 この報告書のときの若草保育所の入所児童数は147人でした。今年は186人にもなっていま す。保育室が不足し、遊戯室を保育室に改造して使っている状況も示し、保育所整備検討委員会の 報告書の見直しを求めました。市長は、藤田・浅原地域への保育所整備について再検討いたします と答えられました。その後、どのように再検討されているかを伺います。何しろ、若草保育所には 市内の他の保育所の状況と比較すれば一目瞭然ですが、狭い施設に子どもがあふれており、かわい そうで仕方ありません。市長も当然、現状を見ておられると思います。 市長の公約、6つの公約「子育てしやすい環境をつくります」 、これに沿い、この地域への保育所 整備をされるよう求めます。 以上、日本共産党市議団の代表質問といたします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) ただ今、日本共産党市議団を代表いたしまして、亀ケ川正広議員から3項目にわたってのご質問 がございました。 1項目目は国保税の問題であります。 2点目につきましては、子どもの医療費助成の年齢拡大について。 さらに3点目につきましては、保育所の整備についてでございます。 私からは2点目の子どもの医療費助成の年齢拡大についてと、保育所の整備について、お答えを いたしたいと思います。 まず第1点目の、乳幼児医療費助成事業でありますが、現在、通院は5歳未満、入院は未就学児 にかかわる医療費の一部負担金、および市単独の制度として入院時食事療養費の助成を行っており ます。今年度は4月より窓口の無料化が適用されまして、県内の医療機関で受診した場合におきま しては、受給証を提示することにより、医療費が無料となり、サービスの向上につながっておるの が現状であります。 平成19年度市乳幼児医療費助成額は約1億円になります。このうち県費助成が3,900万円 でありますので、残りの医療費は6,100万円を市が負担いたしておるのが現状でございます。 県下の状況を見ますと、小学校6年までの助成が甲府市ほか6市町村で、中学校までの助成が小菅 65 村と早川町となっております。助成対象年齢の拡大につきましては、私のマニフェストの柱の1つ であり、かねてより医療費の動向等を勘案し、検討を行ってまいりました。子育て中のお母さん方 からご要望も多くございました。7月30日に関係のお母さん方と懇談をいたしたわけでございま すが、そのときには17人のお母さん方が参加されまして、やはり医療費の問題につきましては、 非常に心を込めての質問等がありました。それより増して、過般、議員総意の要望書を全員で提出 していただきました。私は、この実態をこれから先、思いをしっかりそれにつないでいくことが、 非常に大事である。このような考え方に立っておりました。議員の削減、28人が24人になる。 その費用につきましては、2,600万円にあがるわけでございます。そういった事柄を亀ケ川議 員が言われることと同じように、関係のお母さん方、あるいはお父さん方、さらには市議会の重い 提案はしっかり受け止めなければいけないということを含めて、開会の初日にそのことをしっかり 受け止めながら、来年4月より、それに向かって、あいさつをいたしたわけでございますが、この ことにつきましては的確に対処していきたい、こんなふうに思っているのが現状でありまして、そ れに向かってやるべき方途がいろいろございますので、それに取り組みをいたしておるところであ りますが、小学6年までの拡大部分につきましては、県の助成金はありませんので、市の助成負担 ということを考えますと8千万円になります。 したがいまして、それを足しますと1億4千万円になるわけでございまして、一般財源ベースで 見ますと、現状の医療費負担分6,100万円と8千万円を足しますと、2.2倍になります、1億 4千万円になるわけでございます。 今後は拡大対象の児童が約4,800人になるわけでございますが、保護者に対する受給証の発 行やシステム改修等の準備を行いまして、来年の4月から適切に配慮していきたいと思っておるの が現在の状況であります。 なお、中学生までの助成についてでございますが、今回、来年の4月からやろうという事柄を的 確に進めて、その上で先を想定しながら対処していくということになろうかと思います。 したがいまして、現状におきましては、中学生のということにつきましては、改めて財政事情も 含めながらご理解を賜っておきたいと思う次第であります。 続きまして、3点目の保育所整備についてでございますが、まず統合保育所の指定管理制度につ いてでございますが、指定管理者制度は公共団体などに制限されていた公の施設の管理について、 民間事業者等の参入も可能とし、 多様化する住民ニーズにより効果的かつ効率的に対応するために、 民間の能力を活用しつつ住民サービスの向上を図ることが最大の目的であるということになります。 ご承知のように、公立保育所は児童福祉法に定められていることとともに、地方自治法に規定す る公の施設でありまして、 住民福祉の増進を目的とし、 その利用に供するための施設でもあります。 これまで自治体や社会福祉法人しか保育所の経営は認められておりませんでしたが、平成9年の児 童福祉法の一部改正によりまして、学校法人やNPO法人等も保育所を経営することができるよう になっております。 また、平成15年には地方自治法の一部改正によりまして、指定管理者制度が導入されたことに 伴い、児童福祉法との法的な整合性も図ったことから、各地の自治体で公立保育所への指定管理者 制度の導入が進んできたものと考えております。 このようなことから、本市でも統合保育所の運営方法につきましては、調査研究を行うために、 言われております職員によるプロジェクトチームを設置いたしました。このプロジェクトチームで は子どもの利益を最優先として、保育所の現状や課題、指定管理者制度を導入した場合の影響等に ついて調査を行い、保護者の保育ニーズや保育サービスの質等の確保を図る手段の1つといたしま 66 して、指定管理者制度の検討をも行っているものであります。 保育所経費だけを削減するために、指定管理者制度の導入を検討するものではなく、公共性や公 益性に基づき、安全で安心して預けられる保育環境づくりや保育ニーズに、的確に対応するため検 討を行っているものであります。 また、市といたしましては、特色ある保育所を市民が幅広く選択できるようなシステムの導入も 検討していかなければならないと考えております。指定管理者制度の導入にあたりましては、入所 している児童の保護者や地域住民の理解を得ながら進めることといたしておりますので、改めてご 理解を賜りたいと思います。 次に、藤田・浅原地区の保育所整備についての再検討についてでございますが、私どもは常々、 働く親が安心して子育てができる環境の整備・充実を進めなければならない、また次世代を担う子 どもたちが心身ともに健やかに育つ環境をつくるためにも、保育施設を提供するサービスの質を高 め、内容の充実を図らなければならないと考えております。 保育所施設整備もそのうちの1つでありまして、危険度の高い施設につきましては、早急な対応 を講じなければならないと思っております。特に、中国の四川省大地震で校舎の倒壊が相次ぎ、多 くの子どもたちが犠牲になったことを踏まえると、老朽化の著しい施設の対策は重要であると考え ております。 6月議会の答弁以降、藤田・浅原地区の保育所整備について、どのように再検討がなされたかと いうご質問でございますが、人口推移について、もう一度分析をするよう指示をいたしました。そ の結果、藤田・浅原地区地域の大字別の人口の推移を見ますと、平成17年は4,664人、平成 18年は4,697人、平成19年は4,775人、平成20年は4,820人と、平成17年か ら156人、約3%が増加しております。 また、0歳児から5歳児までの人口推移を見ますと、平成17年が382人、平成18年、19年 が363人、平成20年が349人と、平成17年度から33人、約9%の減少となっているのが 現状でございます。当該地区の全人口は増加しているにもかかわらず、乳幼児数は減少しているこ とから、藤田・浅原地区におきましても、少子化の傾向にあるということが現実ではないかと考え ております。 一方、若草地区の4保育所(園)の入所状況でありますが、定員は420人に対しまして、9月 1日現在482人が入所いたしております。入所定員につきましては、国の基準によりますと、5月 1日以降、総定員の25%の範囲内で定数を超えて受け入れても差し支えないこととされています ので、施設規模からすると、あと43人が入所できる状況下にあるということになります。 ここで保育所の施設基準について説明をいたしておきたいと思います。 児童福祉法では、保育室の面積は2歳未満児につきましては、1人につき1.65平方メートル 以上、2歳以上児につきましては、1人につき1.98平方メートル以上となっており、屋外遊戯 場につきましては、1人につきまして3.3平方メートル以上となっております。なお、遊戯室は 保育室としての機能を有することとなっております。このことから、若草保育所は現在186人が 入所しておりますが、保育室と遊戯室の面積は486平方メートルありまして、児童福祉法の基準 は満たしておるということになります。10月以降の入所児童につきましては、あと26人が入所 可能な状況下にあるということになります。屋外遊戯場につきましても1,347平方メートルあ りまして、親子での交流会・運動会などを行うための面積は十分確保できる状況下にあるというこ とになります。 また、定員170人の櫛形中央保育所の面積を見てみますと、保育室の面積は227平方メート 67 ル、屋外遊戯場につきましては870平方メートルと、若草保育所だけが他の保育所と比較して狭 い施設であるということは決してないのが現状であることを、改めてご理解をいただきたいと思い ます。 なお現在、保育所整備計画に基づき、大井・大明保育所統合建設計画事業の設計業務を進めてお り、来年度には保育所を建設し、平成22年度の開所を予定いたしております。その入所状況等も 考慮しながら、十分に調査研究を行い、長期的な人口推移を勘案する中で現状に即した保育所の施 設整備を行えるよう、検討を進めてまいりたいと考えております。 以上で私からの答弁といたしますが、国保関係につきましては、担当の部長から答弁をいたしま すので、よろしくご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 市民部長、中嶌義仁君。 ○市民部長(中嶌義仁君) 国民健康保険についての亀ケ川正広議員のご質問にお答えをいたします。 国民健康保険制度は皆保険制度として、地域住民の生活に深く根を下ろしており、地域医療の確 保と市民の健康保持、増進を図る上で生活の安定に重要な役割を果たしております。今回の9月議 会での減額の補正ですが、一番の原因は平成18年度より年間500人以上が国民健康保険の被保 険者から社会保険加入者へ移行し、被保険者数が減少したことが主な要因となっております。平成 19年度の1人当たりの料金が25万9,339円となり、社会保険加入などへの569人の移動 がありましたので、1億4,756万4千円の医療費の見込みが減額となりました。 2つ目の老人保健拠出金から後期高齢者支援金へ変更の件ですが、従来の会計年度は3月診療分 から2月診療分を1年間として計算しております。 平成19年度分の老人医療費拠出金は10億6, 903万9千円でございました。平成20年度3月分の老人保健医療費拠出金は1億4,244万 4千円と、4月から2月までの後期高齢者支援金など、8億551万3千円の合計で9億4, 795万7千円となります。平成19年度と比較しますと1億2,108万2千円の医療費拠出金 の負担減となります。平成20年度の減額については、当初予算編成において、これをすでに見込 んだ上で国民健康保険税率を決定したものでございます。 しかしながら、1人当たりの医療費については、平成15年の合併以来、約5%前後の増加の傾 向にあります。それに加えまして、4月からの県単独による窓口無料化制度が開設してから、年々 同時期に比べまして1.3倍の医療費が伸びております。介護保険と国民健康保険による高額医療・ 高額介護合算制度は4月診療分から対象となりますが、平成20年度分は一括して翌年度の支給と なるものでございます。1人当たりの医療費の伸びに加えて、窓口無料化等も国保会計の財源不足 になる原因となっているのも現実でございます。 今回その医療費を抑制するための事業として、4月より特定健診・特定保健指導の制度が新設と なりました。この事業は平成19年度までの疾病予防事業として人間ドック受診として行っていた 事業に代わる事業となるものでございます。従来は健診の受診のみでしたが、増え続ける生活習慣 病の予防徹底のために、メタボリックシンドローム該当者を健診で判定し、生活習慣を改善しても らうために特定健診・特定保健指導により健康管理を図り、医療費も抑制していくことにつながっ ていくことができると思います。 もう1つは、国民健康保険の財政調整基金ですけれども、平成19年度末で3億4,138万9千 円あった基金のうち、すでに2億1,250万4千円を取り崩した場合を見込んでの今年度の予算 となっているものです。このままの基金の取り崩しとなると、1億2,888万5千円しか基金が 68 残らない見込みとなります。昨年度は調整交付金の過大交付の返還をするため、県より1億3, 647万9千円の貸付を受け、来年21年度より2,274万6千円を6年間にわたり均一償還を していく予定となっております。本来、償還のために残しておかなければならない基金の財源も不 足となりますと、健全な国保運営はできないものとなってしまいます。 このように、国保会計は常に緊迫した財政であるため、1世帯当たり1万円の引き下げを行うこ とは、とても困難な状況であります。今後も国民健康保険税の収納状況と医療費の伸びなど動向を 見て、国民健康保険税の改定をしていかなければならないと考えております。南アルプス市といた しましても、国民健康保険税の収納に今後もより力を入れていき、できる限り加入者のご負担の軽 減を図ってまいりたいと思っております。 次に、2点目の国民健康保険税の減免制度の拡充について、お答えをいたします。 1つ目の「疾病により」を削除ということですが、県内13市のうち11市が本市と同じ要綱で 運用されており、残り2市においては、要綱がいまだ整備されていない状況であります。このよう な県下の状況を見ても、今までどおり本市の要綱については、現状維持のままでいきたいと考えて おります。 近年における県下各種の減免の申請状況ですけれども、本市と韮崎市および昭和町においては火 災が各1件、笛吹市は災害と疾病が各1件、甲府市においては倒産が最も多く、年に10件から 20件の申請がございました。 2つ目の対象を「生活困窮者」に拡大についてですが、生活困難な方に対しましては、国民健康 保険制度に申請していただいた所得に応じて申請をされなくても該当世帯として、非課税世帯であ れば7割の負担の軽減、一定の所得内であれば5割と2割の負担の軽減をいたしているところでご ざいます。 また、他の制度といたしましては、生活扶助というものがございますから、そちらのほうの制度 の適用をしていただければ、その問題についての解決策につながるかと思います。 3つ目の、軽減免除の対象を所得割のみではなく、均等割や平等割を含めた保険税全体を対象に 拡充することについては、本市といたしましても今現在、検討をいたしている段階でもあり、この ことについては、今後も再度検討していきたいと思っております。 いずれにしても、国民健康保険制度が相互扶助というような形で医者にかからなくても保険税を 納めるという面もありますから、その減免等については、慎重な取扱いをしていかなければならな いのではないかと思っております。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありますか。 亀ケ川正広君。 ○12番議員(亀ケ川正広君) 大井・大明の統合保育所後の指定管理について、再質問を行いたいと思います。 市長の今の話では、公立保育所の指定管理化は経費削減だけを目的とするのではなくて、子ども の利益を最優先されるようなことができないかということを検討したいという話でした。そして、 とは言いながらも、公立保育所の指定管理化については、保護者や地域の理解を得て進めるという ことも言われましたから、このことは、それでは保護者や地域の方が今の公立保育所のあり方では なくて、指定管理化では困ると、同意はしないということになった場合は指定管理化はしないとい 69 うことで、よろしいですか。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 再質問でありますが、指定管理者制度につきましては、先ほど議員からご指摘がありましたよう に、石川前市長は「保護者の合意のない民営化はしない」と。これはある意味では、ごく当然のこ とだろうと思います。その当然のことを破っていくなどということは考えておりません。 したがいまして、理解を得られ、そしてその先に、さらに期待感を込められるようなご理解が得 られるとすれば、また検討ができるとすれば、それは大いに進めるべきではないかと。 したがいまして、保護者にそのご理解を得られない指定管理者制度などというものは、設定でき る状況にならない。あってはならないということに考えをまとめておりますので、ご理解を賜りた いと思います。 ○12番議員(亀ケ川正広君) 以上で終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で亀ケ川正広君の代表質問を終結いたします。 次に、南政クラブの代表質問を行います。 質問順位2番、向山敏宏君の発言を許します。 8番、向山敏宏君。 ○8番議員(向山敏宏君) 南政クラブの向山敏宏です。 先に通告したとおり、会派を代表して、学校・家庭・地域が連携協力する南アルプス教育の推進 にかかわり、4つの事項について質問をいたしますので、よろしくお願いいたします。 まず始めに、文部科学省の指定を受け、本年度取り組んでいる学校評価の充実・改善のための実 践研究事業の進捗状況について、質問いたします。 各学校においては、家庭や地域・社会等の連携を深め、学校内外から評価をもとに、さらに魅力 ある教育活動を行うなど、地域に開かれ、地域に信頼される特色ある学校づくりを推進することが 重要とされています。 ところが、 このことを実現するのは、 なかなか容易なことではありません。 実際、 平成18年12月 に改正された教育基本法では、第13条に住民その他の関係者は教育におけるそれぞれの役割と責 任を自覚するとともに、相互の連携および協力に努めるものとすると、学校・家庭および地域住民 等の相互の連携協力を義務付ける新たな規定を、わざわざ設けているほどです。 この学校評価の取り組みを、単に評価のための評価で終わらせてしまっては、大変もったいない ことになってしまいます。文部科学省は学校評価ガイドラインに示した、学校評価の目的の1つに 各学校が自己評価および保護者など、学校関係者等による評価の実施とその結果の公表・説明によ り、適切に説明責任を果たすとともに、保護者・地域住民等から理解と参画を得て、学校・家庭・ 地域の連携協力による学校づくりを進めることがありますが、この目的に結び付けて取り組みを進 めることこそ重要であると考えます。 そこで1つ目の質問ですが、文部科学省の指定を受け、 「小中連携および学校・家庭・地域の連携 協働による開かれた学校づくりの推進」をテーマに、本年度取り組んでいる学校評価の充実・改善 のための実践研究の進捗状況はどうなのか、お聞きしたいと思います。 70 次に、学校支援地域本部の取り組みについて、質問いたします。 今年7月17日の山梨日日新聞に、 「地域住民が部活動指導、登下校見守り、学校支援へ応援団・ 県教委、本年度6市町村で」という見出しの記事が掲載されていました。記事によりますと、県教 委は本年度から地域住民がボランティアで小中学校の学習支援や子どもの登下校の安全確保に参加 する体制づくりを進める、山梨学校応援団育成事業を実施する方針を固めた。地域のつながりが薄 れ、教育現場の忙しさが指摘される中、住民が知識や経験を生かして、学校活動に参加し、教師が 子どもと向き合う時間の確保を目指す、とのことです。 学校評価の取り組み同様、学校・家庭・地域が連携協力して、南アルプス市の教育を推進する上 で大変有効な手段・方法となるのではないでしょうか。 また、高齢者が学校支援ボランティアとして参加すれば、公民館活動等で身に付けた知識や技を 生かすことができ、高齢者の社会参加の機会となって、高齢者自身の生きがいづくりにもつながる ものと思います。 そこで2つ目の質問ですが、地域のボランティアが学校をサポートする、学校支援地域本部の取 り組みを市内に導入し、普及させていく考えはあるか、お聞きしたいと思います。 さて、この3月に告示された新しい学習指導要領では、生きる力の理念に変わりはないものの、 この理念実現のため、自然体験・社会体験をさらに充実させることが盛り込まれています。9月の 市の広報でも「北岳に登ろう」という特集が組まれ、南アルプス市の保有する北岳をはじめとする 山岳や登山の素晴らしさについての紹介と、芦安中学校の全校登山の記事が掲載されていました。 そこで、新学習指導要領の告示に伴う教育課程の編成にあたり、南アルプスの大自然を生かした 自然体験活動を推進していく視点から、以下について質問いたします。 現在、求められています特色ある教育は、これまでに議会で取り上げられている内容であります が、本市教育委員会として学力向上を含めた生きる力を育成する施策につきましては、地域ふれあ い道徳教育推進事業、学びの質を高める授業づくり推進事業等により、主に子どもたちの意欲をも とにした、きめ細かな学校教育が展開されており、受験を意識した知識偏重のいわゆる詰め込み教 育ではなく、逆に児童生徒の主体的な学習活動が進められていますことを、子どもたちの健全な成 長を見据える中で、大変ありがたく思っているところであります。 ところで、新しい学習指導要領の公示を受けた今後の教育課程編成において、小学校では自然体 験活動の、中学校では社会体験活動の充実が盛り込まれて、両者とも1週間程度の体験活動をもと にした学習機会を設けるような流れになると聞いております。 先ほども述べましたが、市広報に紹介された芦安中学校の全校登山の実践は、まさにこの体験活 動の目的にかなうものではないでしょうか。私は南アルプス市に住んでいる以上、世界自然遺産へ の登録を目指している素晴らしい地域の山々に、感性豊かな幼少時に触れることの重要性を強く訴 えたいと思います。 そして、南アルプスの大自然を生かした教育を、先のような学力向上策と併せて行っていくこと により、ふるさとを愛し、未来を担う南アルプス市民の育成につながるものと信じています。 そこで市内の小中学校において、子どもたちが地元の素晴らしい山に登り、豊かな自然体験をす ることにより、いわゆる環境教育や自分が生活している地域についての理解を深めるふるさと学習 等への取り組みを、ぜひ進めていってほしいと思います。 そこで3つ目の質問ですが、新学習指導要領の告示に伴う教育課程の編成にあたり、南アルプス の大自然を生かした自然体験活動を推進していく考えはあるか、お聞きしたいと思います。 また9月の広報の話に戻りますが、その中で芦安中学校の登山に20年以来、かかわっている清 71 水淮一さんのお話が出ております。 「昔は近隣の中学校でも登山学習はあったけれども、今は保護者 や先生たちの登山に対する考え方が変わってきて、だんだん山に登ることをしなくなった」と、子 どもたちの登山をする機会が少なくなったことを嘆く一方で、地元の人たちのバックアップがあれ ば、市内の小中学校の登山も可能であることが語られていました。10年ほど前までは、市内のほ とんどの中学校で登山が実施されていたようですが、現在はほとんどなくなってしまったのは、ど んな理由でしょうか。もし、安全登山の支援体制が確立できれば、今後実施することも可能なので しょうか。 また、市内にNPO法人芦安ファンクラブ、市職員で構成する北岳夢クラブがあることも広報に 載っていました。ほかにも登山愛好者や山を知っている人たちが各地域に大勢いると思います。南 アルプスを世界自然遺産にする取り組みの一環として、また学校登山のバックアップとしても、市 として北岳等の山を案内できる登山ガイドを養成するなど、環境整備を行っていく必要があると思 いますが、いかがでしょうか。 現に長野県内では登山者の安全確保等を目的として、公認登山案内人の認定を行っています。そ して、そのような環境の中で学校登山も現在盛んに行われていると聞いております。南アルプス市 が観光の市として、登山客のニーズにも応えて、南アルプスの山々をアピールできる山岳ガイドを 養成することにより、市のさらなる発展につながるものと思います。ぜひ、南アルプス市の子ども たちには、豊かな自然の中で豊かな体験をすることで、豊かな間性をはぐくむ、子どもたちの手に よって将来の南アルプス市が、さらに豊かなまちづくりとなるよう、期待したいと思います。 また、市民や市外から訪れる皆さんには、安全で南アルプスを有意義に味わってもらえるような 登山ができる、十分な環境整備ができるよう、南アルプスを市名に冠する、市の最大の特色として、 市としての取り組みを望むところであります。 最後の質問になりますが、市内小中学校の自然体験活動推進および登山客へのニーズに対応する ため、登山ガイドの養成・認定等の取り組みを、市として行う考えがあるか、お伺いいたします。 以上、よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 教育委員長、森本章雄君。 ○教育委員長(森本章雄君) 向山敏宏議員のご質問にお答えをいたします。 第3点目の新学習指導要領の告示に伴う教育課程の編成にあたり、南アルプス市の大自然を生か した自然体験活動を推進していく考えはあるか、についてお答えいたします。 ご指摘のように、この3月告示されました新しい学習指導要領では、体験の重視ということが強 調されております。そのもととなった平成18年12月の中央教育審議会教育課程部会では次のよ うに報告されております。 体験は体を育て、心を育てる源である。子どもには生活の根本にある食を見直し、その意義を知 るための食育から始まり、視点や社会に接し、生きること、働くことの尊さを実感する機会を持た せることが重要である。生活や学習の良い習慣をつくり、気力や体力を養い、知的好奇心を育てる こと、社会の第一線で活躍する人々の技や生き方に触れたり、自分なりの目標に挑戦したりする体 験を重ねることは、子どもの成長にとって貴重な経験になることが指摘されております。 このことを受け、新学習指導要領では教育内容に関する主な改善事項の1つとして、子どもたち の社会性や豊かな人間性をはぐくむため、その発達段階に応じ、集団宿泊活動、職場体験活動、奉 仕体験活動や就業体験活動等の体験活動を重点的に推進することが盛り込まれております。 72 ご質問をいただきました、南アルプスの大自然を生かした自然体験活動を推進していく件につい てでございますが、教育課程の編成をチャンスと考え、市内小中学校に呼びかけていきたいと思っ ております。現状では、南アルプスの大自然を生かした自然体験活動は、中学校の本格的な登山は 芦安中学校だけですし、小学校の林間学校でも櫛形山等の南アルプスを利用しているのは櫛形西小 学校のみでございます。これは南アルプスという自然資源を生かす点からも、南アルプスの世界自 然遺産への登録を目指すという点からも、さらに市民憲章を「南アルプスに誓う」という点からも、 寂しい実態と言わざるを得ません。 市教育委員会といたしましては、新学習指導要領に伴う新しい教育課程編成をきっかけに、南ア ルプスの特色ある教育の1つとして、子どもたちが地元の素晴らしい山に登り、豊かな自然体験に より、豊かな心をはぐくむことを市内小中学校に推奨し、知・徳・体のバランスの取れた児童生徒 の育成を図っていきたいと思います。 次に、4点目の市内小中学校の自然体験活動推進および登山客へのニーズに対するための登山ガ イドの養成・認定等の取り組みを市として行う考えはあるかについてでございますが、このことに つきましては、平成19年度に策定しました、魅力ある観光地づくり行動計画に位置付けてありま す。 具体的には高山植物やライチョウの観察ツアーなど、登山をしながら特定の興味を深く掘り下げ るSIT型登山ツアーの開催や、ツアーの引率できる専門ガイドの養成を図る計画となっておりま す。市内ではNPO法人芦安ファンクラブにより、すでに行われている春と秋の登山教室の中で、 高山植物や山岳気象の研修等を行っており、県内外から多くの参加者が訪れております。 また、高山植物ツアーといたしましては、市の事業として北岳草山岳観察会を開山祭に合わせて 行っており、希少植物だけに大変人気のあるツアーとなっております。 今後は芦安ファンクラブを中心に、登山ガイドの養成・認定等の取り組みを充実させ、市内小中 学校の自然体験活動への協力や市内外の多くの方々が安心して南アルプスへの登山ができるよう、 受け入れ態勢の整備を進めていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 教育長、野田正俊君。 ○教育長(野田正俊君) 向山敏宏議員の1点目、2点目のご質問にお答えをいたします。 1点目の文部科学省の指定を受け、小中連携および学校・家庭・地域の連携・協働による開かれ た学校づくりの推進をテーマに、本年度取り組んでいる学校評価の充実・改善のための実践研究の 進捗状況はどうかについてでございますが、まず本年度、文部科学省より本市が指定を受けている 学校評価の充実・改善のための実践研究の進捗状況について、お答えをいたします。 市教委では5月に市内小中学校の管理職を対象に、学校評価についての理解を深めるための研修 会を実施しました。6月上旬には、市内小中学校の学校評価担当者を集め、本実践研究事業の具体 的取り組み内容と日程について確認をいたしました。 これを受け、6月下旬には有識者として大学教授、市区長会連合会の会長および副会長、市社会 教育委員会議議長、県教委指導主事、市内22校からは管理職、学校評価担当者、保護者代表と3名 ずつ、事務局としての市教委担当者と合わせて80名を超える皆さんにお集まりをいただく中で、 第1回南アルプス市学校評価推進委員会を開催いたしました。 この中では、本事業の推進にあたっての基本的な考えとして、1つ目、学校評価の充実・改善の 73 ための実践研究という事業名に照らし合わせて考え、現在、市内各校で実施されている学校評価を まず見直し、充実・改善していくと。 2つ目は、本実践研究のテーマを学校評価の3つの狙いの1つである、学校・家庭・地域の連携 協力による開かれた学校づくりの推進に結び付け、小中連携および学校・家庭・地域の連携、協働 による開かれた学校づくりの推進とすること。 3つ目は、学校評議委員に入っていただく中で各校の学校関係者評価委員会を構成し、今後の取 り組みが予想される学校支援本部への核となるように結び付けていくこと。 4つ目は、7つある中学校区ごとに今年は中学校区学校評価担当者会を置き、情報交換、研究連 携を行い、本年度以降は小学校と小学校、小学校と中学校連携担当者会に発展させていくこと等が 承認されました。 さらに、7月上旬には有識者による自己評価書および学校関係者評価書の作成等にかかわる研修 会も実施いたします。 一方、各小中学校においては、自己評価、児童生徒アンケートの改善を図る中で、1学期末には これらを施行・実施・集計・分析を行い、自己評価書を作成、8月上旬から9月上旬にかけて、各 学校で学校関係者評価委員会を開催し、その結果を学校関係者評価書にまとめる作業を行っていま す。 これら評価書については、9月下旬の第2回学校評価担当者会の中で市教委への報告および各校 の取り組みの情報交換等を行うことになっております。進捗状況につきましては、以上のように事 業計画に沿って順調に進んでいるところであります。今後は10月、2月にも行う市学校評価推進 委員会、12月に予定している市広報誌への特集記事の掲載、3月に立ち上げる学校ホームページ 等を通じて、広く市民の皆さんに学校評価への理解をいただくように取り組みを推進していきたい と思います。 このことにより、学校と保護者、地域住民の皆さまとの信頼関係の構築を図り、多くの市民の皆 さんが学校に関心を寄せてくださるきっかけとすることで、結果として学校ボランティアの増加等 につなげていきたいと考えております。 次に、 2点目の地域のボランティアが学校をサポートする学校支援地域本部の取り組みがあるか。 市内にこの取り組みを導入し、普及させていく考えはあるかでございますが、学校支援地域本部の 取り組みについて、お答えいたします。 この事業は文部科学省が本年度から都道府県を対象に始めたもので、山梨県も委託を受け、南ア ルプス市ほか5市をモデル地域として設定し、 3年間の事業として実施を始めたところであります。 中学校1校と小学校2校の中学校区が対象地区となることから、本市では若草地区をモデルとして おります。 向山議員がおっしゃるとおり、教育には学校・家庭・地域の連携・協力が求められており、60年 ぶりに改正された教育基本法に、このことが新たに盛り込まれたことからも、その重要性が分かり ます。国では教育基本法第13条を具体化した事業として、学校支援地域本部の事業を位置付けて おり、地域ぐるみで子どもを育てる体制を整えることが、大きな目的となっております。 また、地域の人たちが進んで学校の支援活動に参加することは、これまで培ってきた知識や経験 を生かす場が広がり、生きがいづくりにもつながるもので、大きな意義があると考えております。 実際、取り組みを始めた若草地区では、退職校長を地域コーディネーターに、退職教職員や民生 児童委員、地区民会議委員を核としながら、多くの学校支援ボランティアによって、児童生徒登下 校の安全見守り活動、教材づくりや農業体験等の学習支援活動が展開されております。 74 すでに市で実施している地域ふれあい道徳教育推進事業、学校ボランティア養成事業や市民によ り行われている教育ボランティア、登下校の見守り隊の活動、さらには始めにお答えしました、学 校評価の充実・改善のための実践研究事業も、この学校支援地域本部事業に集約、あるいは連携さ せていくことが重要であると考えます。 いずれにいたしましても、学校は積極的に地域と連携して、人材をはじめとする地域の力を生か しながら、地域ぐるみの子どもを育てていくという姿勢や意識を持つことが大切であります。若草 地区学校支援本部の活動に注目しながら、その成果を今後は市内の中学校区に、ぜひとも普及させ ていきたいと考えております。 以上であります。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありませんか。 向山敏宏君。 ○8番議員(向山敏宏君) ご答弁をいただき、ありがとうございました。 1項目の学校評価の充実と改善のための実践研究の進捗状況についてということにつきましては、 取り組んでおられるということで、よく分かりました。 2番目の地域ボランティアの学校のサポート、学校支援地域本部の取り組みということですが、 若草地区が若草中学校と若草小学校、若草南小学校、これがモデル地区ということで、新聞なんか によりますと、2010年までの3年間で全国で1,800カ所ということで、県教委でも来年度 以降、実施市町村を広げていくというようなことで、記事にも載っておるわけでございますが、大 変こういう学校支援ということは、地域も家庭もボランティアも、非常に重要なことだと思うわけ です。ぜひ、できるだけ早い時期に市内全域に広めていただきたいと思います。 これも文部科学省のほうへ申請を出すわけですか。その点、1点ちょっとお伺いしたいというこ とと、あと登山の関係なんですが、各小中学校へそういうことを働き掛けていくという答弁をいた だいたわけでございますが、市内で小中学校、希望する学校がある場合は、それを体験を提供して、 機会をつくっていただきたい、こんなことをお願いしたいと思いますが、2点目として、そこをま た再度答弁をお願いしたいと思います。 それから、これも山岳の関係なんですが、子どもたちの体験活動が大いに不足している現状も明 らかになっているわけでございますが、市として今後、本当に安全な登山や登山振興などに、どの ような施策を行っていくのか、その3点について再質問させていただきたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 野田教育長。 ○教育長(野田正俊君) 向山議員からご指摘がありました、支援事業という、本当に新しいことなんですけれども、これ はこういう事業をやるときに、過日ご指摘のあった新聞も、学校整備という、こういうあれがあり ましたね。これは7月17日ですか、ということで、6市町村というような形で持ち出されたわけ なんですけれども、こういった事業をするときに、選考といってはなんでしょうけれども、文科省 のほうでこういうことをやるときに、 1年目は一応指定をして、 そしてその中でモデル構想をつくっ ていくという形で、山梨県では6つの市町村が指定されました。 たまたま私どものほうでは、若草地区が中1、小2ということで投げ掛けましたところ、この一 75 番のもとになるのは、そのコーディネーターという方を誰にするか。そして、その構成メンバーを どうするか。そういうようなことに大変それぞれに見守り隊だとか、奉仕隊だとか、いろいろな学 校へ協力する方たちがいるわけですが、それをひっくるめて、1つの組織にするということが、大 変難しさがあります。 今回、県の教育長会議なんかで情報交換をする中で、うちの市を除いては、そういった意味で大 変苦慮をしているという現状でございます。 ご指摘のありました、来年度以降、この文部省へ申請をするのかということですけれども、今年 度から指定を受けてモデルケースでやっていきます。これからあとは3年間、国のほうで補助金を 出しますので、 こちらのほうで市独自に立ち上げをして、 やっていこうというように思っています。 たまたま市内の情勢を見ますと、1中学、2小学校というのは、これは八田は中1、小1ですけれ ども、白根は御勅使中学校に2つの小学校、そして巨摩中に2つの小学校、これは大変いいわけで すね。向山議員の地元の甲西町は1中学校に3小学校と、ちょっと広がりが出てきて大変かもしれ ませんけれども、一応これも来年度あたり立ち上げていただくというようなことで、あと一番心配 されるのは、櫛形地区なんですけれども、1中学に4小学校ということで、この組織化は難しいか なと思ったんですが、昨年度この議場でも質問をいただいて報告をしたり、広報へも載ったりした わけですが、児童会・生徒会の子どもたちを結び付けて、櫛形地区では大変うまい実践をしていま す。中学校の子どもが陸上競技会の前には、陸上部の生徒が出前をしたり、そういうような中学生 が小学生と連携をするというような形でやっていますから、それを基礎にしてやれば、1中4小で もいけるのではないかというように思っています。 そんな点で来年度これを広げていきたい。文科省のほうから出されたときに、これを取り組むと きに教育委員会と、そして市民課にボランティアセンターというものがあります。ボランティアセ ンターの中には、いろいろなボランティアを予定している人たちがいるわけですけれども、教育ボ ランティアといって学校へお手伝いをしたいという方が名乗りをあげます。学校のほうでは、こう いった人にお手伝いをしてもらいたいということがあります。それをもとにして、33人、ボラン ティアセンターに教育ボランティアとして登録をしてくれています。 そういった方たちを柱にして、 これから進めていけば、結構いい広まりが出て、議員さん方にも仲間へ入っていただきたいという ようなことになろうかと思いますけれども、ぜひこういった形で地域の子どもを地域で育てる、そ ういった意味で今回、打ち出されております学校支援地域本部事業ということで、地域の連帯感形 成等に広げていくということで、大変素晴らしい事業だなというように思っています。 ただ、今回、教育委員会が学校教育課と生涯学習課でやっていこうと思ったんですが、今言った 市のボランティアセンターというところで、 その所長さんに大変一生懸命取りかかっていただいて、 順調に進んでいる状況です。1点目は以上です。 次に、2点目の市内で子どもたちにいろいろな機会をつくっていただきたいというご指摘をいた だいたわけなんですけれども、今、登山に関しては、NPO法人の芦安ファンクラブがございます。 それと、市の職員等で構成している北岳夢クラブという方々に頑張っていただいております。その 方々と協議する中で、例えば小学生向けには櫛形山、夜叉神峠への登山。そして中学生向けには北 岳・仙丈岳・甲斐駒ケ岳への登山教室の実施について、検討していきたいなというように思います。 今、山へ行くと60歳以上の方たちが大変頑張っておると。私どもが、さっきご指摘があったよう に、現場にいたときに一緒に山に登った生徒が、今、保護者なんですが、その保護者がなかなか子 どもを連れて山へ登らないというのが現状でございますが、今言った方たちに道を開いていただい て、そういう呼び掛けの中で親子、または子どもだけでも登山がかなえばいいなというように思い 76 ます。 最後の子どもたちの体験活動の不足については、新しい学習指導要領でも教育課程編成の中で社 会体験、自然体験を適切に盛り込むようにということがうたってありますので、こういった点につ いては、息の長い取り組みでこれから指導してまいりたいと思っています。 また、農林商工部のほうでも、そういった取り組みをされておりますので、そちらのほうとも連 携を取りながら、やってまいりたいと思います。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 再々質問はありますか。 向山敏宏君。 ○8番議員(向山敏宏君) それぞれの項目についてご答弁をいただきましたが、それぞれ事業、大変重要なことだと思うわ けでございますので、ぜひ推進に取り組んでいただいて、そんなことをお願いして質問を終わりた いと思います。 ありがとうございました。 ○議長(小笠原孝君) 以上で向山敏宏君の代表質問を終結いたします。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午前11時といたします。 休憩 午前10時47分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午前11時00分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、新政かがやきの代表質問を行います。 質問順位3番、斉藤哲夫君の発言を許します。 22番、斉藤哲夫君。 ○22番議員(斉藤哲夫君) 新政かがやきの代表質問をさせていただきます。 私も会派の代表といたしまして、この区切りある議会において、代表質問の機会を得られたこと を喜びに感じております。 それでは大きく3点について質問させていただきます。 まず第1点目の、祭りを考察するから質問に入らせていただきます。 古代より人々が神を祭るということが、祭りに代わったといわれています。神を祭ることが政治 のもととなることで、部族の長が祭りを仕切り、いわゆる祭政一致が行われていましたが、いつし かこの祈りの日が人々の憩いの日となり、これが祭りの原点といわれています。 このように、人類にとって大切な歴史と意義を持った祭りであります。誰しも子どものころ、祭 りの思い出は郷愁として残っているでしょう。 先立ての山日新聞の投稿欄に、 「もう一度見たい 地元での夏祭り」 という見出しで、 巨摩高校3年 正の内田賢樹君の投書が掲載されていました。ちょっとここで読ませていただきます。 高校生活最後の夏休みは受験一色の日々だ。小学生のときには、あんなに待ち遠しく楽しんだ夏 77 休みも、中学生のころから部活や宿題に追われ、楽しさが一気に減ったように思う。そんなことを 考えていて、1つ気付いたことがある。それは地元の夏祭りがなくなったことだ。最近のもやもや した感じは、これだと思った。どんなに大きく有名な夏祭りより、地元で行う夏祭りが好きだった。 始まりから終わりまで友達と楽しみ、最後の花火は触れると思うくらい近くで見た。それがどんな に楽しかったかは言うまでもない。その夏祭りが中学生のときになくなった。そのときの失望感は 思いされなく大変大きかった。夏祭りがなくなって4年ぐらい経った今でも忘れられない。できる ことなら復活してほしい。たかが夏祭りと思う人も多いかもしれないが、私にとっては一生の思い 出なのかもしれないイベントだった。あの感動と興奮をもう一度と願う。 と述べていました。 地域に暮らす人々にとって、祭りはつながりを確かめ合う、お互いを元気にするための文化遺産 であります。このような大切な祭りですが、市財政が厳しいということで見直しされました。 そこで質問の、①既存の祭りを廃止、縮小して、いくら経費節減になったかをお答えください。 本年6月に新しく山麓フルーツフェスティバルが開催されましたが、新しい祭りを自分たちでつ くり出そうということは大変良いことだと思いますが、市民の祭りとして末永く定着させていくに は、一考を要するように思われます。 若草のサマーフェスティバルのように、多くの市民が参加して楽しむ祭りでなければならないと 思います。サクランボの種飛ばしは、今までどおり観光イベントとして、南アルプス市のフルーツ を宣伝する祭りとして力を入れていったほうが発展すると思います。 また、よさこい踊りは今ブームですので、相当な集客力が見込めますので、これも独自のお祭り として大きく発展させてもらいたいと思います。 そこで②の質問ですが、フルーツ山麓フェスティバルが開催されたが、成果と問題点と課題は。 サクランボの種飛ばしとよさこいは、別々の祭りとして発展を図るべきだと考えるが、お答えくだ さい。 櫛形町時代から35年以上続いた旧アヤメ祭りが廃止になりましたが、この祭りには県内外から も多くの登山客が訪れ、市内小学生も先生に引率されて山に登り、山頂近くで講師から櫛形山の自 然について、興味深げに話を聞いていました。東洋一のアヤメの群生地といわれたアヤメ平からア ヤメが消えたということは、非常に残念に思われますが、櫛形山は標高2千メートルという高山で すが、子どもから大人まで比較的に楽に登山できますので、登山の喜びが身近に味わえます。 また、アヤメ以外にもいっぱい高山植物が自生していますので、目を楽しませてくれます。森林 組合の方に聞くところによれば、櫛形山への4つの登山道の整備費が、アヤメ祭りが廃止されたこ とにより、来年度から県から出なくなるとのことで、このままですと登山道は倒木と雑草に埋もれ てしまいます。大切な櫛形山を守るために、早急な対策が必要ではないでしょうか。登山をしなく ても、南伊奈ケ湖、北伊奈ケ湖周辺は自然と親しむ絶好な場所だと思います。 向山敏宏議員の南アルプス市の自然を生かした自然教育活動の推進と相まって、子どもたちの自 然教育の意味、大人は森林浴を楽しみながら環境を考える1日と思います。 そこで③の質問ですが、県からも伊奈ケ湖周辺を県民の森として指定し、整備してもらっていま すので、県の協力を得て南アルプス市の名前にふさわしい、山を、森を愛する市民挙げての新しい 祭りとして、立ち上げてもらいたいと望みますが、当局のお考えをお聞かせください。 次に大きく②の市の公用車についての質問を行います。 公用車を取得し、維持していくのは年間相当な経費を要すると思いますが、行政改革の一環とし て、公用車についても管財契約課で合理化について、検討を重ねていると思いますが、その内容に 78 ついてお尋ねします。 1.現在の公用車数は。 2.今後の減車計画は。 3.リースと買い取りの経費の差額は。 4.てんぷら油等の廃油からつくるバイオ燃料を使って走る公用車の導入を考えているか。 以上4点について、お答えください。 次に、大きく③の質問に入ります。 本市も合併して早くも6年目に入りました。市民の皆さんも旧町村の垣根を取り外し、一体感が 醸成されつつあると感じます。市の歌、市の音頭が制定され、市民に親しまれていますが、市の花・ 市の鳥を制定している自治体も多い中、本市でも市の花を制定し、なお一層、市民に親しまれるま ちづくりにまい進してもらいたいと思いますが、市の花の制定について、当局のお考えをお聞かせ ください。 以上3点について、代表質問とさせていただきます。 よろしくご答弁をお願いします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) ただ今、新政かがやきを代表いたしまして、斉藤哲夫議員から代表質問が行われたわけでありま すが、斉藤議員からは3点にわたっての質問がございました。 私からは1点目の2項目、3項目、そして市の花の制定についてを答弁いたしたいと思います。 1点目の、祭りを考察するのうち、南アルプス市フルーツ山麓フェスティバルの成果と問題点と 課題、そしてアヤメ祭りの市全体での実施について、また3点目の市の花の制定ですが、南アルプ ス市フルーツ山麓フェスティバルにつきましては、本市の観光の柱でありまして、山岳観光、そし て果樹観光の魅力をいかに県内外に広く情報発信できる、初めての一大イベントであったわけでご ざいますが、6月15日の日曜日に開催いたしたところでございますけれども、櫛形総合公園を主 会場にいたしまして、対応したわけでございますが、これには市の商工会、またJAこま野などの 関係団体が構成して実行委員会をつくり、企画・運営のもとに開催いたしたところであります。 ご質問の成果と問題点についてでございますが、フルーツに関連したイベントでは、先着1千名 さまへのサクランボの無料配布、農産物の直売や市産のフルーツを素材にしたケーキなどの販売を 行ったほか、参加型のイベントといたしまして、サクランボの種飛ばしを行い、多くの参加者がに ぎわったところでございます。 山岳に関連したイベントでは、山岳の魅力を発信するための世界遺産関係のパネルや、南アルプ スを立体的に見ることができる大型の地図の展示、開山祭で執り行われております「つる払い」神 事を実現いたしたほか、雪上の歩行体験、さらには背負子体験などの体験コーナーや、芦安温泉の 源泉を利用した足湯コーナー、山岳用品やそばなどの販売も行われたところであります。 会場内は3つのステージでは、南アルプスよさこい祭りが行われまして、関東すべての都県から 集まり、29チーム、約1千人を超える踊り子が華麗な演舞を披露していただきました。このほか 商工会員や障害支援団体の出店コーナー、子どもの人気キャラクターショー、また熱気球遊覧など も行ったところであります。当日は天候に恵まれまして約1万5千人の来場者がありました。サク ランボの無料配布や種飛ばし大会では長蛇の列ができまして、販売を行っているエリアでは、かな りの団体で売り切れになってしまったという状況で大盛況でした。 79 観光協会が行いましたアンケートの結果につきましては、約70%の来場者が市外から訪れてお りまして、そのうち約30%が県外からの来場者であります。また、イベントの感想につきまして は、全体の約9割の方から良かったとの回答を受けたところでございます。 「また来たい」とか「に ぎやかで良かった」などの好意的なご意見が多く寄せられたものでありました。 こういったことから、開催目標であった県内外への情報発信は十分に図れたものであると理解を いたしたところであります。 問題点や課題といたしましては、駐車場が少なかった。また遠いとか、音がうるさいというふう な事柄がありました。日程の決定が11月下旬となったために、旅行エージェントへの周知の時間 がなくて、 ツアーバスの誘致など一部の企画ができなかったことが挙げられたところでございます。 これらを踏まえまして、来年度の2009に向けましては、実行委員会を昨年より2カ月くらい 早い、今月の10日に開催いたしまして、来年度の開催日を6月7日の日曜日と定めたところであ ります。来年度は、さらに多くの皆さまに本市の果樹観光と山岳観光の魅力を発信するため、実行 委員会を中心に取り組んでまいりたいと考えておりますので、議員各位におかれましても、改めて 高いご指導やご協力をお願いいたしたいと思う次第であります。 サクランボ種飛ばしとよさこいは、 別々のお祭りとして発展を図るべきとの提案でございますが、 よさこいがフルーツ山麓フェスティバルとなじまない、 またよさこい祭りが目立ってしまったため、 別々に行うべきというご意見とご推察をいたすところでありますが、まずよさこいをフルーツ山麓 フェスティバルで行った経緯でございますが、南アルプスよさこい祭りは昨年までは実は「こころ あったか祭り」と共催で行われておりました。例年、県内外からの多くのチームが参加いたしまし て、踊り子などだけで1千人を超える人が来ておりました。フルーツ山麓フェスティバルの企画を 検討するにあたりまして、県内外へ情報発信すること、1千人を超える確実な来場者が見込めるこ と、 フェスタ自体を盛り上げる企画であることから、 南アルプスよさこい祭りをフェスタの中で行っ ていただくことといたしました。 よさこいの活気のため、よさこい祭りが全面に出た印象を与えたことは、全くご指摘のとおりで はないかと思います。よさこい祭りをフェスタの中で行った目的は、県内外からの確実な集客にあ りましたので、その目的は十分に達成されたと考えておるところでございます。 また、観光協会が行ったアンケートの結果、一番良かった催しの1位はよさこいでありました。 約30%の方がよさこいとの回答をいたしておりました。このため、来年度のイベントにおきまし ても、よさこい祭りはフェスタの中で行うこととしておりますが、今年のフェスタにおいて、よさ こいが全面に出た印象を与えたことは事実でありますので、改めて実行委員会の中で十分検討して いきたいと考えておるところでございます。 次に、旧アヤメ祭りを市民挙げての祭りに復活するよう望むことについてでありますが、アヤメ 祭りにつきましては、櫛形山のアヤメ平および裸山、約3千万本のアヤメの大群落が咲き誇る7月 上旬に県内外の登山者に、櫛形山のアヤメの鑑賞と自然を満喫していただく目的で、旧櫛形時代の 昭和47年から合併、南アルプス市になった平成18年まで開催いたしてまいったところでござい ますが、しかし冒頭で申し上げましたとおり、イベントの検討会での既存イベントの協議・検討の 中で、櫛形山のアヤメの大群落の消滅などの状況も踏まえまして、平成19年度より廃止をいたし ました。 アヤメ祭りのような祭りの復活でありますが、ご承知のとおり、櫛形山のアヤメ平および裸山の アヤメ群落は、国内屈指のアヤメ自生地でありまして、平成14年には山梨県の自然記念物に指定 されるなど、 櫛形山を象徴する花として、 県内外の多くの登山者を魅了いたしたものでもあります。 80 近年になって、アヤメ平および裸山のアヤメの減少要因といたしまして、当初、ニホンジカによる 食害によるものと、各報道機関で報道され、登山者や関係者などからも関心が持たれるようになっ たところであります。 確かに、アヤメが徐々に減少していることの指摘がなされておりましたが、ここ数年でアヤメの 大群落が消滅するとは、誰もが予想できなかった現象ではないかと思います。自然環境の突然の変 化に驚愕しておるところでございます。この櫛形山のアヤメの大群落の異常事態に対しまして、専 門家かつ多角的な調査を実施し、その減少要因を把握することが急務であるため、昨年10月に植 物の専門家からなる学識経験者をはじめ県の関係行政機関、ならびに研究機関、地域の自然活動団 体の代表らによる櫛形山アヤメ保全対策調査検討会を設置いたしたところでございます。現在、ア ヤメ平および裸山に植生調査の調査区域を設定いたしまして、生育状況などの調査を行っている状 況でありますので、改めてご理解をいただきたいと思います。 しかし、櫛形山にはアヤメのほかにも多種多様な動植物が生息いたしておりまして、環境も保持 され、植物につきましては、102科667種が自生しているといわれております。県内におきま しても、櫛形山でしか見られない貴重な植物も豊富に自生しております。 また、櫛形山山麓には県民の憩いの場の県民の森が広がり、森林に囲まれた伊奈ケ湖、そしてそ の周辺には山梨県森林科学館や宿泊コテージ等がありまして、自然環境に恵まれ、里山エリアで構 成いたしております。今後、多くの市民と協働いたして、櫛形山の自然環境の保全と併せ、櫛形山 周辺の観光客の誘致につながる新たな交流の場の催しなどの取り組みにつきましても、市民の関係 者等のご意見もいただく中で、協議・検討などを行ってまいりたいと考えておりますので、改めて その意を含めてご理解を賜りたいと思います。 続きまして、第3点目の市の花の制定についてであります。 合併後、本市におきましては、市の表彰制度や市のシンボルとなる制度等のあり方について、検 討を行うため、平成15年度から16年にかけましては、表彰制度等検討委員会を設置して検討を いたしました。この委員会の答申に基づきまして、市の象徴といたしております市民憲章、市の歌・ 音頭を制定してきたところであります。 次は花や木、また鳥などのシンボルの制定になりますが、特に花につきましては、高山植物であ ります北岳のキタダケソウ、櫛形山につきましてはアヤメ、また四季を通じて春には桃やサクラ、 スモモの花、初夏にはアヤメが咲き誇っております。参考に合併前の旧町村が制定いたしました花 は、白根町が桃とコスモス、芦安村がキタダケソウ、若草町が日々草、櫛形町がアヤメ、甲西町が 花菱草を、それぞれ制定いたしております。 このように、各地域におきましては、それぞれ愛着のある花が多々あります。一面から見れば、 このことは大変魅力的なことであります、本市をアピールするポイントとなるものと思っておりま す。このほかにも、さまざまな考え方がある中で1つの花を選び制定することは、非常に議論のあ るところではないかと思っております。 しかし、一方では市民の一体感の早期醸成を図るためには、本市にふさわしく、かつ市民に広く 愛される花を制定すべきとのご意見もあろうかと思います。 いずれにいたしましても、検討委員会の報告の中で花などの制定につきましては議論も多く、選 考が困難であるので、時間をかけ検討すべきとのことでありますので、市の花の制定につきまして は、多くの市民のご意見を聞きながら、さらに検討を深めてまいりたいと考えております。 以上、私からの答弁とさせていただきますが、他のご質問につきましては、それぞれの担当部長 からご答弁を申し上げますので、ご理解を賜りたいと思います。 81 ○議長(小笠原孝君) 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) それでは、斉藤哲夫議員のご質問にお答えをいたします。 市の公用車についてのご質問でございますが、1番目の公用車の数につきましては、現在、市で は消防本部の車が特殊車両でございますので、それを除きますと、一般車両として199台を所有 しております。部局ごとに見てみますと、教育委員会を含む市役所全体で170台、水道等を直轄 する企業局で、特殊車両を含め29台を管理し、職員1人当たりで見ますと、それぞれ170台を 職員数で割りますと、市部局が0.29台、それから企業局が0.76台となっております。 2番目のご質問の今後の減車計画につきましては、昨年12月に公用車の一括管理を検討する委 員会を立ち上げ、今まで各課に配車し、管理を行っていたものを適正数の確保を目的に管財契約課 で一括集中管理を行うことといたしました。 なお、本年4月から9月現在まで5台減車し、さらに本年度中に5台を減車できるよう、現在、 調整を図っております。今後、職員数の減少や組織機構改革によって、公用車の使用形態が変わる と考えられますが、適正数の把握を行いながら調整を進めてまいりたいと考えております。 3番目のご質問と、リースと買い取りの差額についてでございますが、今までは旧町村では買い 取って使用する形態が主でありましたが、 現在はリースを中心に車を入れ替えております。 100万 円の軽自動車6年分リースを例に取ってみますと、買い取りの場合100万円の車両価格に3回の 車検で30万円、夏タイヤ1回入れ替えおよびスタッドレスタイヤ購入で5万円、バッテリー購入 などで1万円、半年ごとの点検が9回で5万円、合計141万円となります。これがリース契約に なりますと、1カ月のリース金額にして1万2,500円を72カ月間のリース契約で90万円と なります。この金額には諸経費等すべて含まれておりますので、単純に比較して51万円の差額と なり、年に換算しますと8万5千円程度の減額になると考えられます。 4番目のご質問の、バイオ燃料車購入についての質問でございますけれども、市では現在、環境 課で食用廃油を原料とし、これの精製による燃料に使う車を1台、燃料電池を主とするハイブリッ ト車を4台使用しております。最近のガソリン価格の高騰により予算も圧迫し、できるだけ空ぶか しをしない、無用の暖機運転をしないなど、燃費向上を図るなどエコを心掛けた使用を推進し、職 員に徹底を図っているところであります。 バイオ燃料も石油に代わる燃料として、二酸化炭素の排出量を抑制するという理由で注目され普 及されていますが、バイオ燃料をつくる過程において、価格が化石燃料よりも高くなる点や精製量 の不足、またトウモロコシなどを主原料とするため、これを主に製品化する日用品の価格高騰など が報道されており、現在、積極的に導入することは難しいと推察しております。 自動車各メーカーでも、家庭用コンセントから充電可能なプラグイン電気自動車や高性能なハイ ブリッド車などの開発も強力に進められており、当市においてもこれらを含め、環境面など総合的 に検証しながら、導入に向けて研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 農林商工部長、穂坂二朗君。 ○農林商工部長(穂坂二朗君) 斉藤哲夫議員の大きな1点目の、 祭りを考察するについてのご質問について、 お答えいたします。 私からは1点目、既存のお祭りを廃止・縮小して、いくら経費節減になったかについて、お答え 82 をいたします。 市内で開催されている各種イベントにつきましては、合併前の旧町村で開催しておりましたイベ ントを、地区イベントとして継続してまいりましたが、合併して4年が経過した中で南アルプス市 としての新たなイベントの再構築を、県内外からの誘客も図れる一大観光イベントの開催を望む声 が、市民や関係団体等からも多く寄せられ、現状の各イベント事業の検証をする必要が生じてまい りました。 また、各自治体を取り巻く厳しい財政状況と三位一体による行財政改革に伴う南アルプス市行政 改革大綱の事務事業見直し項目に、各種イベントと整理統合に向けた検討が位置付けられました。 平成18年8月に南アルプス市イベント検討会を25名、市議会議員2名、各種団体代表8名、関 係機関職員3名、各地区区長会会長6名、市職員6名の委員構成で設置し、合併した平成15年か ら開催されている各地区イベントごとに開催内容、参加人員、事業予算など、詳細な検討資料をも とに現状の各種イベントの実情分析、これからのイベント開催のあり方などを踏まえながら検討会 8回を開催して、慎重に協議・検討を重ねていただく中で、新たな市の一大観光イベントの構築と 各地区で開催されていたイベントを、地域コミュニティーイベントと位置付け、イベントごとに廃 止・継続・開催方法等についての基本的な方向性を示していただきました。 ご質問であります既存のイベント(祭り)を廃止・縮小による経費節減でありますが、イベント 検討会で協議・検討した既存の7つのイベント、地域コミュニティーイベントの年度別のイベント 事業につきましては、平成15年度3,670万円、平成16年度3,267万6千円、平成17年 度3,145万1千円、平成18年度2,877万9千円であり、平成19年度からは3つのイベ ント、芦安の新緑祭り、櫛形山アヤメ祭り、釜無川いかだ下りが廃止になり、4つのイベントにな り事業費は1,254万2千円、平成20年度1,198万8千円であります。平成15年度と平 成20年度の既存イベントの事業費だけでの比較でとらえますと、2,471万2千円の経費節減 につながる状況でありますので、ご理解をお願いしたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありませんか。 斉藤哲夫君。 ○22番議員(斉藤哲夫君) ①の祭りの件でございますが、今まで各地域ごとのお祭りがあったわけですが、支所を挙げての 祭りというものがなかったわけでして、先ほどの向山議員の質問にもありましたが、そういった子 どもの自然教育の場とか、大人の環境を考える場とか、そういった面で県としましても県民の森を いろいろ、あそこへ予算をかけていただいておりますが、県民の森の日とか、県民の日の祭りとか、 県で今まで櫛形町時代からも全然やっていませんから、ぜひ県のほうへも働き掛けて、あそこの一 帯をPRできるような、また活用できるように。せっかく県へかけて、いろいろ施設もございます から、あの施設が生かされるように、ぜひ県にも働き掛けて、そういった1つの行事の日を立ち上 げていただきたいと、これは要望ですが、ぜひ考えていただきたいと思います。 それから公用車の問題ですが、各支所において、先日の総務委員会でも公用車の燃料代が提示さ れたわけですが、支所によってすごくバラツキがありまして、すごい多く所有しているところと少 ない支所があるわけですが、そういった支所の公用車の管理はどのようになっているか。支所に任 しておるわけですか。やっぱり管財契約課で全部それを指導しているわけですか。 それから、今まで買い取りでやっていたわけですが、今度リースを多分にやっているというわけ 83 ですが、どの程度、今、比率になっているか。リースと買い取りで。地元にもいろいろそういった 自動車整備の会社を営んでいる人もあるわけでして、 そういった人たちがだんだんリースになると、 今まで仕事をもらっていたのになくなってしまうというようなことで、土木建築の共同企業体では ありませんが、リース部門とメンテナンスを分けて、そのリース会社へ発注できないか、そのへん はいかがでしょうか。この点をお聞かせ願いたい。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 2点ほど再質問をいただきました。 まず、支所における車両の管理でございますけれども、これも管財課のほうで管理をしておりま して、支所においてバラツキがあるというのは支所の職員の数の問題も、多少その中に含まれてお りますので、多いところも若干は。白根支所の場合は職員が多いということで若干多い分もあるん ですけれども、統括的な管理は管財課のほうで管理しております。 それからリースの問題でございますけれども、 合併以前は先ほども答弁させていただきましたが、 非常に買い取りの車両が多かったということで、経費節約につながるという意味からも今回リース ということで、非常にリースが多くなっているんですが、先ほど私のほうで合計で170台、例え ば市役所の中に車がある。そのうちのリースについて言いますと82台。それから今のところ、ま だ88台の買い取りの車がありますけれども、 今後考え方としましては、 先ほど申しましたとおり、 経費節約を考えますとリースのほうが非常に得だという部分がございますけれども、地域のそう いった活性につながる部分も一応考慮しながら、そういう分で計画的に車両を入れ替えていきたい と思っております。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 斉藤哲夫君。 ○22番議員(斉藤哲夫君) ありがとうございました。 うちの会派で、まだ5人残っておりまして、私の持ち時間は40分ですから、以上で終わらせて いただきます。 ○議長(小笠原孝君) 以上で斉藤哲夫君の代表質問を終結いたします。 次に、アルプス21の代表質問を行います。 質問順位4番、清水実君の発言を許します。 6番、清水実君。 ○6番議員(清水実君) アルプス21を代表し、質問いたします。 3項目、市内の安全・安心まちづくり、風水害対策、観光振興について、順次質問いたします。 まず始めに、安全・安心なまちづくりであります。 今沢市長におかれましても、市民の安全・安心な生活、暮らしやすいまちづくりについては、重 要施策として取り組んでいただいております。今定例会において、青色防犯パトロール車増車案件 も、その決意の表れと思います。 しかし、今年初めには中国産餃子毒物混入事件から始まり、こんにちでは工業用の汚染米が食用 84 に使用された問題では、本市も含まれる県内の学校・幼稚園・保育園給食にまで及び、人命や健康 を脅かす食の安全に対する偽装事件の頻発、またこの夏の各地を襲った局地的豪雨は、小学生や工 事現場の作業員が流され、尊い命を失いました。 さらに記憶に新しい事件では、東京秋葉原、石川県白山市の無差別殺傷事件など、身の回りには いつ何が起こるか分からない、さまざまな危険が潜んでいます。食の不安、突然襲う災害、身近で 頻繁に発生する犯罪等の危険の中でも、未来を担う子どもたちの安全確保は緊急かつ重要な課題で あります。アルプス21会派では、安全・安心まちづくり対策に熱心に取り組まれている高崎市、 川越市、両市の視察研修をする中で、小中学校への防犯カメラ設置事業が運用されている、高崎市 の事例を取り上げて質問いたします。 高崎市は平成18年に合併し、人口34万人、本市人口の約4.7倍にあたります。特例市であ ります。小中学校が74校、幼稚園・養護施設5園、合わせて79カ所、すべての学校と養護施設 に2カ所から3カ所、 防犯カメラ要綱に基づき設置してあります。 この防犯カメラ設置については、 平成13年、大阪付属池田小学校において、常軌を逸した犯行によって8人の児童の尊い生命が奪 われた惨劇の事件を、この事件を期に防犯カメラの設置を犯罪抑止の効果を高めようと事業化した そうです。 本市としても、学校安全への強い責任感と学校危機への日ごろから周知な備えが必要と考え、市 内小中学校、児童福祉施設に防犯カメラの設置を検討する考えがないか、伺うものであります。 次の質問です。 この資料を皆さん見てください。これは本市教育委員会に寄せられた不審者情報のつづりであり ます。本年4月からこんにちまで、20件以上の不審者・変質者の報告書であります。発生日時、 それから場所、被害児童生徒、行為や被害の状況、不審者・変質者の特徴、学校で取った措置など、 詳細にこの報告書に書かれております。 ここで議長のお許しを得ていますので、1件だけ皆さんにどんな内容が、どんな事件が、1件だ け抜粋してみたいと思います。 不審者について。平成20年6月19日、木曜日、午後5時50分ごろ、これは甲西地区でした。 被害に遭った生徒は中学校1年生の女子生徒。被害状況、下校時あいさつをしたら男の人(年齢は 不明)が寄ってきて、いきなり手を握り、 「ここを押すと関節がなるんだよ」と手を押し付けられた。 「かわいいからキスしちゃおうかな」 「塀の後ろに行けば誰にも見られないから、あっちへ行こう」 などと言われた。被害生徒は怖くなって逃げた。後ろから「明日会おうね」と言いながら見ている。 こんな被害状況であります。 学校で取った措置は全校生徒に不審者が出没したこと。不審者に会った場合の対応方法、下校時 刻の遵守、複数下校などの指導をする予定というふうな内容であります。 どの報告書を見ても、 1つ間違えれば取り返しの付かない悲劇の事件になります。 この報告書1枚 1枚に、それぞれの行為や被害の状況を見極めながら、学校で取った措置が書かれていますが、本 市ではこのような報告書の中で、どのような安全対策を講じているのか、質問をいたします。 次に、風水害対策であります。台風13号の接近には心配していたところですが、中心が反れ、 雨量の災害を起こすほどのものでもなく安堵しています。近年、本市を直撃する台風、局地的な豪 雨による大きな被害もなく、過去の災害を思い出しても、昭和57年台風以後は河川の氾濫により 家屋が流出するような台風・集中豪雨はなかったと思います。 しかし、ないことによって河川内の樹木のあまりの生長は本市内を流れる急峻な河川では、濁流 に流されると二次災害の発生になる危険性が非常に高く、住民からも危惧されていますが、これら 85 の対策、調査など行っているのか、伺いたいと思います。 風水害対策について2点目。 今年の局地的豪雨により、栃木県鹿沼市の車両水没事故で水没する車両の中から、救助を求めな がら45歳の女性が死亡した事故は、緊急時の対応・危機管理・情報管理などについて、行政・警 察・消防などへ対応不備が糾弾されています。鹿沼市の市長も遺族に対して十分な情報処理ができ なかったことを謝罪しています。 再発防止として、栃木県はじめ全国の警察・消防・自治体でもこの事故を教訓に、局地的豪雨時 などの初動体制を見直す動きが広がっています。本市でも洪水マップ、防災計画などにより、予期 せぬ事態を想定した初動体制の対応が万全といえるのか、質問をいたします。 次の質問は御勅使川の上流整備であります。 この御勅使川については、平成18年産業廃棄物処理施設の建設問題で住民から提出された建設 反対の請願を受け、本市議会は同年5月に臨時議会を開き、現地視察も踏まえ建設反対を求める請 願を採択し、県に対し反対の意見書を提出。10月には水道水源保護条例が制定されたところであ ります。スピーディーな対応は市民の上水道、地域住民の生活用水の安全な水資源を守り抜く住民 のパワー、議会・行政が一体となった証しと考えます。 このように御勅使川は本市、また地域住民にとっても貴重な河川でありますが、地球温暖化の影 響もあり、近年、冬になっても上流の奥山に積雪量も少なく、春先の雪解け水や渇水期など、水の 量が少なくなっています。その半面、夕立や少しの雨量でも瞬く間に濁流となり、市企業局の駒場 上水道に設置してある貯水地も泥水となり、飲料水にするまでには時間と費用がかかります。 また、生活用水の取水口を管理している四ヶ圦堰管理組合でも、濁流となったあと取水口に砂利 が詰まり、その除去作業に大きな労力をかけています。このようなことから、御勅使川の上流につ いては、治山治水・砂防・森林整備の推進を関係省庁と調査の上、河川安定の推進を図るべきだと 思うが、当局のお考えを伺いたいと思います。 次に、観光振興について質問いたします。 この質問は第1回3月議会において、代替交通機関の利用者から100円いただく前の点につい て、質問を何点かいたしました。今定例会においては、今夏から徴収したことについて、利用者か らの反響と成果、また問題などについて質問をするものであります。 最後の質問になりますが、世界自然遺産登録に向け、本市も関係市町村と推進協議会の中で積極 的に取り組んでいますが、南アルプス市は南アルプスそのものの所在地として、来期、完成予定さ れている国立インフォメーションセンターに、本市が管理運営に前向きに取り組んでいくことが、 環境省とのつながり、本市の存在感をアピールする中で重要であると考えるが、当局としての今後 の取り組みについて伺うものです。 さらに市長の所信でも述べられております、南アルプスの自然保護の調査を行い、地域の実情に 合致した具体的な保護計画を立て、保護対策の事業を行う自然保護官設置についての質問で、本市 に設置の呼び掛けを積極的に図るべきだとの思いでしたが、つい先日、アルプス自然保護官事務所 開所式のご案内をいただいたところであります。 内容は環境省により、この10月から本市芦安支所に自然保護官事務所を設置し、専任職員を配 置するとともに、10月1日にその開所式を行う折のご案内でした。本市に設置し、その活動の拠 点となったことは、これからの南アルプスの貴重な自然、動植物の保護に大きな役割を担っていた だけるものと期待しています。この質問については、もうすで措置が決まったということで、市長 のほうから、その経緯と報告、今後のあり方について伺えばよろしいかと思います。 86 以上で私の質問を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 清水実議員の代表質問にお答えをいたします。 清水議員からは3項目にわたっての質問があったわけでございますが、第1点目の安心・安全な まちづくりについて、それから3点目の観光振興について、私から答弁をさせていただきます。 まず第1点目は、南アルプス市内には小中学校が22校ございます。そして幼稚園が2園、保育 所・保育園が21カ所、また児童館が4館、放課後児童クラブが児童館との併設も含めまして17ク ラブの設置がされております。 これらの施設におきましては、防犯カメラの設置状況につきましては、市立幼稚園1カ所と市立 保育園1カ所、公立八田保育所1カ所の計3カ所となっております。そのほかの施設につきまして は、設置されておらないのが現状でございます。防犯カメラは職員室などでモニターを監視する職 員が必要となるために、その確保が難しい状況下であります。 次に、各施設における防犯に対する取り組み状況についてでございますが、まず保育所・保育園 では、不審者の侵入対策といたしまして、常に門扉を閉めて保育にあたるとともに、不審者の侵入 に訓練を定期的に実施するなど、施設内における幼児の安全確保に努めておるのが現状でございま す。 また、小中学校における防犯対策についてでございますが、やはりフェンスとか門扉の整備が挙 げられておりますが、大型改修や改築事業の外構工事の中で、その整備を行い、不審者が容易に敷 地に入り込めないよう、対策を行っておるのが現状でございます。 特に、学校の周囲を囲うブロック塀については、外からの視線を遮断し、学校内部に死角をつく りますので、耐震対策事業と併せて、倒壊すると危険なブロック塀を撤去し、外部からも学校の様 子がよく分かるメッシュフェンスに更新をいたしている現状でございます。 また、施設整備の際には、建物の周囲になるべく死角をつくらないような配慮や、常夜灯を設置 するなどいたしまして、死角となる暗闇が生じないように取り組んでおるのが現状でございます。 不審者侵入対策についてでございますが、校内電話を更新する際に、すべての教室に内線電話を設 置し、どの電話からも校内に一斉放送ができる機能を持たせまして、緊急時の迅速なる対応を可能 にしております。 また、児童館、放課後児童クラブにおける防犯対策といたしましては、専用の児童福祉施設13施 設につきましては、夜間の施錠警備を導入いたすとともに、12の施設では不審者の侵入等の緊急 事態に備えまして、周囲に異常なサイレンにより知らせる警報設備を導入いたしまして、運営時の 児童の安全確保に備えておる現状でございます。 また、中から外部が見えにくい施設につきましては、常に施錠をいたして運営を行うなど、児童 の安全対策を講じておるところでございます。さらに今春、放課後児童クラブ安全マニュアルを作 成いたしまして、指導員に対しまして、児童の安全対策につきまして、一層の注意喚起を行うとと もに、今後マニュアルによる訓練等の実施をも考えております。 このほか地域における防犯対策といたしまして、次のような取り組みを実施いたしております。 まず第1点目といたしまして、子どもなどから得た不審者情報は教育委員会を通し、関係施設と 機関等へファックスや電話によりまして周知をし、警戒を促しており、父兄の周知には携帯電話の メール機能を活用いたしまして、不審者情報を発信するシステムを導入いたしております。 87 2点目といたしましては、 平成17年度に市に導入いたしました、 青色回転灯防犯パトロールカー によりまして、平日の毎日、児童生徒の下校時間帯を中心に小中学校、商業施設および農園等、人 家の少ない場所、 また不審者情報の発生場所等に重点を置き、 パトロールを実施いたしております。 そして第3点目といたしましては、市内の各施設に子どもたちの安全・安心をサポートしていた だける多くの自主ボランティアの方々が登下校時に付き添ってくださったり、たくさんの優しい目 で子どもたちを見守っていただくなど、個人や事業所を含め40を超える団体の方々に活動を行っ ていただいておるところでございます。 また、昨年12月には県下の警察署管内に先駆けまして、南アルプス自主防犯ボランティア団体 連絡協議会が設立いたしました。相互に意見交換や連携を行うなどいたしながら、活発な活動を実 施いたしていただいておりまして、大変ありがたく、また同時に心強くも感じているところであり ます。 なお、万一、犯罪の発生等によりまして、市民の安全が脅かされるような事態が発生した際には、 南アルプス署との連携を図りつつ、 防災無線等による放送を活用しながら、 市民に情報提供を行い、 被害の拡大防止に最大限、努めてまいっておるところでございます。 また、本定例会におきまして、補正予算をお願いし、ご議決を賜りましたとおり、青色回転灯防 犯パトロールカーによる防犯パトロール業務を、山梨県防犯協会へ委託し、もう1台を増車するこ とになりました。より綿密な巡回や駐留警戒等を実施するなど、市内における防犯活動の充実に取 り組んでまいりたいと考えております。次代を担う子どもたちが安全に安心して遊び、学べる環境 づくりは大変重要であると考えております。順次整備を進めてまいりますので、ご理解とご協力を 賜りたいと思います。 続きまして第3点目でありますが、観光振興についてお答えを申し上げたいと思います。 まず南アルプス県営林道では、代替交通機関利用者からの100円の協力金を徴収しているが、 利用者からの反響と成果はどうなのかというご質問でございます。 マイカー規制に伴う協力金につきましての負担割合や充当方法につきましては、清水実議員の本 年3月定例会における一般質問におきまして、ご答弁を申し上げたとおりでありますが、協力金に 対する利用者の反響につきましては、県で実施いたしているアンケートによりますと、90%以上 の方々が賛成、あるいはやむを得ないと答えられておりますのが、中間集計であります。 本年度が終了しないと明確な結果が把握できない点がありますが、8月末までの利用者実績は芦 安側からの利用につきましては、利用者3万7,899人に対しまして、協力者が3万7,843人 で99.85%と非常に高率で協力をいただいておりまして、現時点では大変ご理解をいただけて おると感謝をいたしておるところであります。 また、早川町方面からの利用者も4,600名ほどでありますが、当初の目標人数を5万7, 500人と見込んでおりますので、今後9月、10月の紅葉シーズンまで向けて、おおむねクリア できるものと予想しておるところであります。 次に、国立インフォメーションセンターへの積極的な取り組みと自然保護官の設置は、について でございますが、本年3月定例議会で実施計画の最終段階であることを、ご答弁申し上げたところ でございますが、その後、環境省のホームページで入札の告示をいったんは行った経緯がございま す。関係機関との調整等に問題がありまして、入札告示を取り下げ、現在に至っております。今年 度の工事予定につきましては、基礎工事までを計画と聞いております。環境省直轄の工事でありま して、市といたしましても、早急に進めていただくよう、過日もお願いをいたしたところでありま す。 88 なお、インフォメーションセンターの管理等の詳細につきましては伺っておりませんが、今後、 環境省から建築の進捗状況に併せてお話があるものと思いますので、積極的に取り組んでまいりた いと考えております。 また、環境省の自然保護官設置についてでありますが、自然保護官は全国の国立公園におきまし て、地域の自然保護に関する調査活動、国立公園内の開発に関する許認可、希少野生生物の保護な ど重要な任務を担う国の専門官でありますが、しかしながら南アルプス国立公園につきましては、 現在、富士吉田市にあります富士五湖自然保護官事務所に富士箱根伊豆国立公園と南アルプス国立 公園を兼務するという形で、自然保護官が配置されておるところでございますが、このため昨年度 および本年度におきまして、南アルプス自然遺産登録推進協議会の正副会長であります静岡市長、 伊那市長と私で環境省・林野庁を訪問いたしまして、南アルプスの自然遺産登録推進活動へのご理 解と、高山植物の食害対策および区立公園区域の見直し等を要望した折に、南アルプス専任の自然 保護官の設置を強く要望いたしたところでございます。 これらの要望活動に対しまして、このたび環境省より本年10月から南アルプス国立公園専任の 自然保護官を配置するとの朗報をいただいておるところでございまして、環境省のご配慮に対しま して、改めて深く感謝を申し上げるところでございます。 これから南アルプス専任の自然保護官が配置されることによりまして、南アルプスの美しい自然 と貴重な資源や動植物に対する保護、ならびに監視活動が一段と充実いたしていくとともに、南ア ルプスが大自然と人との交流の場として、ますます活用されていくことと、世界自然遺産登録に大 きな一歩を歩み出したものと思っておるのが、現在の心境でございます。 以上で私からの答弁といたしますが、その他につきましては、それぞれ担当部長からご答弁を申 し上げますので、ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) ここで昼食のため、暫時休憩といたします。 再開は午後1時30分といたします。 休憩 午前12時07分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 1時26分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 清水実議員の2項目目の質問の2点目、豪雨時の災害対策、道路、救助、災害情報は万全かにつ いて、お答えします。 大雨による災害の発生が見込まれる場合には、甲府気象台より基準雨量に基づいて大雨洪水注意 予報や大雨洪水警報が発令されますことは、ご案内のとおりであります。 市では、この発令等をもとに総務課職員による気象情報の収集を行うとともに、市内において災 害の発生が予想される場合には、建設部や支所ごとに定めている水防職員配置計画により、職員の 動員を行うとともに、状況に応じた応急対策活動を行うこととしております。市内の道路や河川の 巡視を行うとともに、道路の冠水個所が発生した場合には、冠水を知らせる職員を配置し、通行車 両の誘導等を行っております。 また、大雨による土砂災害の危険が高まった場合には、県と気象台が協議の上、市町村を単位と 89 して土砂災害警戒情報が発令されることとなっております。 いずれにいたしましても、市では気象台等から送られてきます気象情報や、市内の状況確認に努 め、避難誘導等が必要となる場合には防災無線による放送や消防団をはじめ関係機関の協力をいた だく中で、市民の情報提供を行うとともに、安全確保に努めてまいります。 また最近、ゲリラ豪雨ともいわれ、限られた地域に対して短時間に時間70ミリを超えるような 多量の雨を降らせる集中豪雨が各地で発生しており、 気象学的にも予想が困難といわれております。 したがいまして、このような場合も含め、警戒情報等の発生がなされなくとも、降雨の状況によっ ては、周辺に十分注意を払い、市民の皆さまが異常を感じた場合には、市など関係機関に通報して いただくとともに、併せて自主的に避難を行っていただきたいと思います。 また、今年5月に組長さんを通じまして、全戸配布しました南アルプス市洪水ハザードマップを 参考にしていただくなど、日ごろから自らの安全確保に意を注いでいただけますよう、啓発に努め てまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 企業局長、望月良雄君。 ○企業局長(望月良雄君) 清水議員の風水害対策についての中の企業局の取水源、地域生活用水の安定供給となる御勅使川 上流の治山治水・砂防・森林整備事業の推進はとのご質問に、お答えいたします。 企業局で行っております、南アルプス市水道事業では御勅使川より1日1万6千トンを取水して おります。これは全取水量の36%であり、大変重要な水源であります。御勅使川より取水した水 につきましては、駒場浄水場で処理を行い、供給しております。 また、駒場浄水場では水源の水質、濁り水、河川の増減等を24時間、職員が監視し、企業局庁 舎におきましても、宿直職員が1日勤務いたしまして、お互いに連携を図り、異常時には速やかに 対応できる体制で安心・安定的に供給するよう努めております。 さらに、御勅使川上流域の整備につきましては、建設部と連携を図り、御勅使川の整備、砂防事 業など、県へ要望し、事業を進めているところでございます。加えて、毎年市内を県・市・砂防関 連の専門技術者により、安全パトロールを実施し、危険性・必要性・優先順位などを検討し、事業 の推進を図っております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 建設部長、青沼憲雄君。 ○建設部長(青沼憲雄君) 清水実議員の質問にお答えいたします。 私からは大きい2の風水害対策についての(1)の市内を流れる河川内に大きくなりすぎた樹木 が茂り、台風・集中豪雨時には二次災害の危険性があるが、その対策はについてお答えいたします。 本市を流れる河川の多くは国・県が直轄管理する1級、2級河川がほとんどであります。河川内 の維持管理・修繕・改修等につきましては、国・県で行っております。 質問のありました河川内の樹木については、河川内にあって流水の支障となる場合は伐採の対象 とし、護岸に近接して流水の支障とならないものについては、逆に護岸の保護にもなるため、その まま残す場合があると、国・県の担当者よりお伺いをしております。 また、国・県と連携を取り、河川パトロールを行い、河川維持に努めているところですが、範囲 90 が非常に広く、細部まで把握することが困難であるため、各地区におかれましても、お気付きの個 所がございましたら、市役所担当課等に連絡をいただき、国・県に要望してまいりたいと、このよ うに思っております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問ありますか。 清水実君。 ○6番議員(清水実君) まず防犯カメラについて、ちょっと。 これは質問というよりも、今後の検討でお願いしたいということにします。 防犯カメラ、犯人の割り出しや、また検挙するためを目的に設置するものでは全くないと思いま す。あくまでも防犯の抑止のための設置に考えます。これを取り付けて、実際に学校の周りに防犯 カメラ活動中というような看板をつくりますと、それを見ただけで犯人みたいな人は、とても中へ 入っていくようなことはできないというふうなことらしいです。 市長の答弁の中で専門の職員の確保がちょっと難しいということなんですが、カメラさえ取り付 ければ、 あとはすべて学校の校長先生なり教頭先生なりが責任を持って、 運営できるそうなんです。 そんなことで、 これはこれからの安全確保にということで、 費用もかかることでありますけれども、 子どもの安全のことを考えれば、ぜひ今後検討していただきたいというふうに思っております。 それから河川内の成木した樹木の再質問ですが、この質問は本市が合併した平成15年の9月議 会でも、実はこの問題が取り上げられまして、そのときの議事録を見ますと、答弁で増水時に備え、 関係省庁と危険個所の現場遵守を実施していると。そういった中で危険なものがあれば、伐採をし ますというふうにご答弁をいただいております。それから、もうすでに6年目を迎えているわけで ございますけれども、その間に実際に調査をし、危険な樹木を伐採したような事例があるのかどう か。そういった調査記録があれば、いつどんな形で実施されたのか、伺いたいと思います。 あと1点は、総務部長のほうから風水害についての関連についてはご説明していただきました。 私は今回、先ほど取り上げました栃木県の鹿沼市の車両水没事故について、警察も消防も出動しな かったと。このミスは総務省、消防庁でも、その消防本部の出動ミスを指摘しています。というこ とで、人為的なミスということです。こういったものを私どもの市でも、あるいは消防本部でも対 岸の火事ではなくて、こういった実際に起きた事故を教訓に今後、もしうちの市でそういうことが 起きた場合にはどうしよう、そういったことを予期せぬ災害を想定した中で、こういった話し合い が行われているかどうか。そのへんをちょっと質問してみたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 消防長。 ○消防長(大友敏男君) お答えいたします。 8月の鹿沼市の水没事故につきまして、総務省より適切に処理するようにという通達はまいって おります。現在、私ども消防におきましても、119番通報につきましては、全通報に出動し、対 応するように指示をしております。今回の事故は思い込みでの対応だと思い、通信係員等にも思い 込みを絶対にしないように、また復唱等は必ずするようにと確認を持ち、指示したところでござい ます。 91 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 建設部長。 ○建設部長(青沼憲雄君) 平成15年の9月議会で答弁されたということでございますが、国・県におかれましても、それ ぞれ自分が管理する河川はそれぞれかわいいわけですから、きちんと管理されていると思います。 先ほど答弁の中にも、国と県・市で連携を取りながら、パトロールをしておるということは、9月 の議会の答弁のとおり、毎年実施しております。最近の経過ということがちょっとありましたので 申し上げますけれども、平成17年には坪川の上流、旧甲西地内の塚原地内でございますが、県の 河川維持のほうで清掃していただいております。 同時に管内の建設業界のボランティア協力も得まして、大和川のループ橋付近の清掃も行いまし た。平成18年度には坪川の上流、平成17年の継続ということですが、それと大和川、また国交 省の富士川上流事務所におきましては、 釜無川の信玄橋上流の倒木等の整備を行っていただいたと。 平成19年度には大和川、桃園地区内の大和川の河川清掃。また旧甲西の塚原の道鎮沢川を下流か ら塚原地内に向かって樹木の伐採等を行っていただいているということで、先ほども申し上げまし たとおり、こちらでも市の管理の河川も逐次パトロールはしておりますけれども、気が付いた場合 には、ぜひご連絡をいただいて、上への陳情等、お願いをしてまいりたいと、こんなふうに考えま す。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 清水実君。 ○6番議員(清水実君) いろいろご答弁ありがとうございました。 今、平成17年、18年、19年、いろいろなところの伐採をしたということでありますが、部 長のほうから気が付いた点がありましたらということですので、この場でちょっと。 やはり御勅使川ですけれども、非常に河原の中手に柳とか、クルミの木とか本当に大きな木が立 ち茂って、本当に危険な状態です。これは恐らく建設部の関係になろうかと思いますけれども、ぜ ひ一度調査していただきたい。そんなことをお願いして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 ○議長(小笠原孝君) 以上で清水実君の代表質問を終結いたします。 次に、公明党クラブの代表質問を行います。 質問順位5番、住吉國雄君の発言を許します。 9番、住吉國雄君。 ○9番議員(住吉國雄君) こんにちは。 平成20年9月定例市議会での代表質問を公明党クラブを代表いたしまして、質問させていただ きます。 まず始めに、自主財源の確保についてお伺いいたします。 最初にまちづくり寄付条例の導入についてですが、5月1日よりふるさと納税が始まり、新たな 財源として期待される一方、自治体である南アルプス市や住民が選んだ政策メニューに対して、全 92 国の団体・個人、さらに市民から寄付を募り、それを財源に政策を実行する、いわゆる寄付条例の 導入が全国の自治体で広がっております。 この寄付条例とは、自治体があらかじめ自然保護や福祉充実などの複数の政策メニューを示し、 全国や地元の個人や団体の皆さんに政策を選んで寄付をしてもらい、それを基金として積み立て、 目標額に達したら事業化して、政策を実行するという取り組みであります。 さらに寄付条例は、自治体にとっての自主財源を確保すると同時に、住民参加型の政策推進を促 す効果があるとされております。また、寄付者が政策を選ぶので、ニーズがない政策には寄付が集 まらず、しかも都市からふるさとへの寄付は都会から地方への新たな資金の流れを形づくる効果が あるといわれております。 全国で初めて寄付条例を制定したのは、長野県泰阜村で老朽化した学校・美術館の修復など、3事 業を提示して1口5千円で寄付を募集して、約2千万円が集まりました。また、滋賀県高島市では 2006年4月に水と緑のふるさとづくり寄付条例を施行、希望者は1口5千円を基本に、希望す る事業への使い道を選択して申し込みます。同市では社会福祉、高齢者福祉、子育て、健康保全な ど11事業に、2008年3月現在で約1,400万円の寄付が集まっております。現在300以 上の市町村が制定しております。 寄付条例を施行している市町村では、自主財源の新たな手法としての効果が表れており、財政の 厳しい中にあって、市民自らが南アルプス市のまちづくりに参画して、自らの思いを込めた政策の 実行を可能にするものと考えます。 そこで本市としても寄付を募る事業を選定し、寄付条例を制定し、自主財源の確保を提案いたし ますが、市のお考えをお伺いいたします。 次に、高齢者対策についてお伺いいたします。 始めに、介護支援ボランティアポイント制度の導入についてですが、65歳以上の元気な高齢者 が介護支援のボランティアをすることでポイントをため、自らが介護保険料の支払いに充てる、介 護支援ボランティアポイント制度を今年4月に東京都世田谷区でスタートしました。同区が始めた この制度の対象者は、介護保険料を払っている65歳以上の区民であります。同ボランティアに参 加することで、その高齢者には①地域貢献をしながら自身の介護につながること。②自主的に介護 保険料負担を軽減できる、との2つの利点があります。 同区の場合、初めてボランティア活動の参加を希望する人は、集合研修や施設実習を受けます。 集合研修は区が行い、制度の概要や活動上の心構えを学びます。一方、施設実習は実際に介護保険 施設での活動を体験します。 また、集合研修を終えたボランティアには、世田谷介護支援ボランティア手帳が渡され、その後、 活動に参加すると「Vスタンプ」と呼ばれるシールを手帳に貼ります。10枚以上貼ると1年後、 活動実績に応じて最大6千円、1枚50円相当で120枚が介護保険料軽減資金として支給され、 実施するときに介護保険料が軽減できます。 ボランティアの活動内容は清掃などの軽作業、配膳や後片付け、話し相手、外出散歩などの介護 補助など、希望に合わせて選べます。現在、この制度は千代田区や足立区で実施しており、八王子 市では市内12カ所の支援センターで登録や活動の確認を行うなど利用しており、各地に広まって おります。元気な高齢者が地域を支えながら、生きがいを持って暮らしたい。高齢者同士の連帯で 閉じこもりなどの防止など、 メリットの多い介護支援ボランティア制度の導入を提案いたしますが、 この取り組みについて、本市のお考えをお伺いいたします。 次に、防災対策についてお伺いいたします。 93 始めに、避難所指定校の防災機能の整備の推進についてですが、記憶にも新しい中国四川省の大 地震は、死者6万9千人を超え、行方不明者1万8千人を超える大被害となりました。中でも各都 市の小中学校が倒壊をして、大勢の生徒が生き埋めになり亡くなりました。四川省大地震の教訓と して、 学校施設の耐震化が急務とされ、 国としても耐震補助事業の補助率を現行の2分の1から3分 の2に高め、残りの3分の1は後に交付税として賄う方向を示しており、計画の前倒しなどの検討 を始めました。耐震化診断状況につきましては、全国の小中学校12万7,164棟のうち4万7, 949棟の耐震補強が必要と診断され、そのうち震度6強で倒壊の可能性があると診断された学校 が1,656棟ということでありました。 本市としても年次的に耐震化の計画を立て施工をしていると思われますが、地震・台風・洪水・ 火災等の災害に対し、万全な備えを早急に確保し、安心・安全を実現するために、耐震化計画の前 倒しを望みますが、本市の計画案とその取り組みについて、お伺いいたします。 また、 こうした公立学校で避難所に指定されている学校施設は、 被災者を受け入れるのみならず、 地域住民に必要な情報を収集・発信するとともに、食料・生活用品等の必要物資を供給する拠点に なるなど、さまざまな役割を果たすことになっております。 また、避難所が備えるべき基本的な機能としての項目は、 ①避難所として使用される屋内にトイレがあるか。 ②屋外から直接利用できるトイレがあるか。 ③学校の敷地内、もしくは校舎内に防災倉庫・備蓄倉庫が設置されているか。 ④水を確保するための設備、プールの浄水装置、貯水槽・井戸等があるか。 ⑤停電に備え、自家発電機の用意があるか。 の5項目であります。 この5項目の調査について、本市の避難所に指定されている学校施設の調査状況をお伺いいたし ます。 さらに、学校の耐震化の進展とともに、学校施設そのものが防災機能を十分に備えていない状況 では、市民の安心・安全は得られません。本市の公立学校避難所指定校の防災機能の整備推進を早 急に図ることを望みますが、本市の取り組みについてお伺いいたします。 次に、自殺防止対策についてですが、このことについては、平成18年9月議会のときに質問を させていただきました。そのときの答弁では、県は自殺予防対策検討会を設け、実態調査や普及活 動等を検討し、その後、協議会の設置を行うとのことでありました。本市としては関係機関、大体 等と連携を図り、ネットワークをつくりながら取り組んでいくとのことです。自殺対策連絡協議会 の設置については、県の動向を見ながら検討していくということでありました。 また、全国の自殺統計調査では昨年1年間に自殺した人は、前年に比べ2.9%増の3万3, 093人で10年連続で3万人を超えました。このうち、うつ病が原因、動機と見られる人が約 18%にあたる6,060人で最多であり、年代別では60歳以上と30歳代が過去最多というこ とが警察庁のまとめで分かりました。県警の調べによりますと、県内自殺者は342人で県外在住 者が全体の約4分の1の84人、県内在住者は223人、不明は35人となっております。自殺の 理由は健康問題が最も多く、次いで経済生活問題、家庭問題、金問題と続きます。年代別ではやは り60歳以上が最多ということであり、依然、深刻な状況が続いております。 この調査を受け、県は昨年9月、関係団体や学識経験者と「命のセーフティーネット連絡協議会」 を設置、自殺した動機や職業など、自殺者の特徴分析を進めてきました。本年度から本格的な自殺 対策に着手するということであります。また、取り組みについては、長崎県は7月から多重債務を 94 抱えた人の精神的ケアのため、弁護士会や消費生活センターなどの相談機関に保健師を配置し、専 門家の支援が必要な人には精神科医への無料相談券を手渡します。このほか、静岡県ではうつ病の 早期発見を呼び掛けるテレビCMの放映や、福岡県では医師ら専門職が24時まで対応する電話相 談である自殺防止ホットラインの開設などの対策が取られております。 そこで本市として、自殺防止対策の取り組みと自殺対策連絡協議会の設置について、市のお考え をお伺いいたします。 最後に平和教育の推進についてですが、今年も63回目の終戦記念日である8月15日を迎えま した。私たちは、そのたびに戦争を反省すると同時に、先の大戦で犠牲となられた多くの方々のご 冥福を祈りつつ、慰霊祭を行い、戦争体験を語り継ぐ集いが全国で開かれました。 また、テレビでは何度も戦争ドラマが放映されますが、現代の若者にも理解されるように、現代 風ロマンになっており、客観的に見ても、その内容と質はだんだん真実とかけ離れ変わっているよ うです。 また、半世紀以上を経て戦争体験者の高齢化が進み、戦争の記憶の継承が課題となる中、鹿児島 県加治木町では次代を担う子どもたちに戦争体験を語り継ごうと、平和の集いが青少年育成町民会 議主催により企画され、実施されました。今年で3回目になった集いでは、小中学生のほか地域住 民約250人が集い、語れる3人を招いて盛大に開催されました。 また会場となった小学校体育館の一角には、45ミリ機関砲弾や飯ごう・水筒など、戦争にかか わる品物や写真パネル、資料が展示され、戦争の惨劇を物語ったということであります。そこで、 戦争体験を風化させないためにも、本市として戦争体験を語り継ぐ平和の集いを開催する考えがあ るか、市のお考えをお伺いいたします。 また、戦争という事実は事実として後世に伝えなければならず、正しい歴史という礎の上に積み 重ねるこんにちであり、明日であると思われます。戦後60年余、日本は自国の平和のみならず、 世界平和に貢献していく国へと発展しました。そこで私たちの子や孫たちが、再びこのような悲し い体験をすることのないよう、不戦平和への活動として平和教育の推進の取り組みについて、本市 のお考えをお伺いいたします。 以上で代表質問とします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) ただ今、公明党クラブを代表いたしまして、住吉議員からは自主財源の確保についてをはじめと いたしまして、平和教育の推進まで5項目にわたっての質問がございました。私からは自主財源の 確保のまちづくり寄付条例導入の考えは、住民参加型のまちづくり推進の取り組みについてと、高 齢者につきましては、介護支援ボランティアポイント制度の導入の考えはと、2項目目の高齢者の 生きがい対策について、それから最後の平和教育の推進についてを、私から答弁をいたします。 ほかの項目につきましては、それぞれの担当部長から答弁をいたします。 まず1点目の、まちづくり寄付条例導入についてでございますが、本市を取り巻く社会情勢は他 の自治体と同様でありまして、高齢者人口の増加と少子化、そしてそれに伴う人口減少という、こ れまで経験のない厳しいものになっております。 これに伴いまして、新たな行政需要に対する負担の増大が予想されるところでありますが、しか しながら、先行き不透明な経済情勢の中にありまして、合併特例債による財政優遇措置の期限切れ が伴い、歳入規模の縮小は避けられません。 95 そこで市は職員の定員適正化計画による職員数の削減や、 事務事業評価制度を活用いたしまして、 業務見通し、 余剰資産の積極的な売却などによる行財政の効率化を進めているところでございます。 財政運営はさらなる厳しさを増している状況であります。その中にありまして、高まる行政需要に 的確に対応していくためには、必要なことといたしまして、私は自主財源の確保、市にとっての最 重要課題であると認識をいたしておるところであります。 このための施策といたしまして、企業誘致により税収増加を図ることや、小水力発電等をはじめ として、自然エネルギーの公共施設の積極的な活用を強力に進めてまいりたいと考えておるところ であります。 また、行政改革の実施計画の中でも位置付けられた、新たな財源の確保を研究するために、関係 各課職員による庁内研究会において、ゴミ袋や封筒、広報誌、市ホームページなど、市の財産を広 告媒体といたしまして、活用することの検討も進めているところであります。 さて、まちづくり寄付条例導入の考えはでございますが、住吉議員のご提案のとおり、まちづく り寄付条例は地域が抱える課題を解決する事業の費用を、賛同者の寄付によりまして実現すること とし、その事業の財源問題を解決すると同時に、寄付による投票ともいわれておる市民の合意形成 を図り、市民と行政の協働のまちづくりを推進するための手段でもあると思います。行政運営に市 民の意思を積極的に反映させることができることで、市民の参画意識をさらに高め、協働の行政運 営を推進する効果が期待できるものと思っております。 また、市民の資金が市内に投入されることによりまして、流出しがちな資金を地域で循環させる ことによりまして、地域経済の活性化にもつながる側面もあると思っております。 しかしながら、本市にありましては8月より、いわゆるふるさと納税制度を活用いたしまして、 ふるさとを愛し、応援してくださる方々の意思を受け止めながら、まちづくりに活用する「南アル プス応援寄付金」制度がスタートしたばかりであります。 この制度との役割分担を整理する必要も考えなくてはなりませんが、まちづくり寄付条例は南ア ルプス応援寄付金と似ている仕組みを持っていますので、当面は南アルプス応援寄付金制度の推進 を図りながら、さらに検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思いま す。 続きまして、第2点目の質問、高齢者対策についてでございます。 始めに、ご質問の介護支援ボランティアポイント制度導入の考えはでございますが、この制度は 高齢者が各地域で一定の地域貢献や社会活動など、ボランティア活動に取り組む中で、その活動実 績をポイントといたしまして評価をし、 このポイントの使途につきましては、 介護保険料や介護サー ビス利用料に充てられる制度でもあり、平成19年度から国が普及・推進に取り組んでおるところ でございます。 これは高齢者の介護予防や住民相互による地域に根ざした介護支援などの社会参加活動、にぎわ いあふれる地域づくりなどを同時に実現することをも目指して取り組んでいるところでございます。 また、ボランティア活動を行う高齢者の健康増進も図られ、元気な高齢者が地域に貢献できるよ うな取り組みを推進いたしていくものであります。 さらに介護支援ボランティアのポイント制度の運用につきましては、高齢者が介護施設や在宅等 におきまして、要介護者等に対する介護予防に資する介護支援ボランティア活動を行った場合に、 自治体は当該活動の実績を評価した上でポイントを付与し、希望により蓄積したポイントを換金す ることができ、介護保険料などに充てられるものであり、実施にあたっての財源としては、地域支 援事業交付金を活用することができます。 96 現在のところ、県内で実施している自治体はありませんが、先進事例などを研究するとともに、 高齢者のボランティア活動に対する参加意欲を踏まえまして、今後、本市にとってどのような方法 で導入が可能なのかを調査・研究をしてまいりたいと考えております。 次に、高齢者の生きがい対策といたしまして、介護支援ボランティア制度に対する取り組みにつ いてでありますが、平成12年4月に介護保険制度が発足いたしまして、社会全体で支え合う制度 として普及いたしてまいりました。平成17年6月の大幅な介護保険法の改正によりまして、でき る限り介護状態にならないようにという介護予防に重点を置いた取り組みが行われております。介 護支援ボランティア制度につきましては、高齢の方が介護支援ボランティア活動を通じまして、地 域貢献や社会参加活動をすることで、より元気に、そして生き生きとした地域社会になることを目 指した、新しい介護予防の取り組みであります。高齢者の生きがい対策といたしての介護支援ボラ ンティアとしては、デイサービス施設において、デイサービスの利用者が楽しく、安全に過ごせる ための見守りや話し相手などのボランティア活動を行っております。 今後、少子高齢化が進展する中にありまして、高齢者が介護支援ボランティア活動等を通じまし て、社会参加、地域貢献を行うとともに、高齢者自身の健康増進も図っていくことを積極的に支援 していくこととし、先の答弁にありました、介護支援ボランティアポイント制度の導入につなげて いくことも含めて、検討してまいりたいと考えております。 続きまして、第3点目の平和教育の推進についてでございますが、この質問の要旨も含めて総括 的にお答えをいたしてまいりたいと思っております。 市の平和事業につきましては、平成15年9月に世界の恒久平和を願うため、核兵器廃絶平和都 市の宣言を行いました。この宣言を期に平和事業の推進を図ってきたところでもあります。 まず、学校においての平和教育の取り組みでありますが、市内すべての小中学校におきまして、 国語科の時間におきまして、戦争の悲惨さ、平和の尊さを読み取る物語教材、説明文教材が配置さ れております。また、社会科の歴史の学習におきましても、戦争の歴史や現代の国際紛争の実態の 学習とともに、日本国憲法に盛り込まれた戦争放棄の理念なども学んでおります。 さらに平和を題材にして、総合的な学習の時間や特別活動の時間などに多くの学校が平和教育に かかわるような、さまざまな取り組みを行っております。一例を挙げてみますと、地域の中の学徒 動員を経験された方を講師に招きまして、戦時中の暮らしについてお話をしていただき、子どもた ちが自分たちの暮らしと戦争中の暮らしとの違いについて考えた実践、 文化財課の職員を講師とし、 子どもたちの身近な地域に残る市内の戦争遺跡「ロタコ」について、学んだ実践もございます。 「自 分たちは平和のために何かできるだろうか」をテーマにいたしまして、まず戦争について、一人ひ とりが学び、平和に対する気持ちを発信するために、平和集会を地域に向けて企画・開催した実践 など、それぞれの学校で先生方が地域を教材に、地域の方々を巻き込みながら、平和教育の活動を 行っているところでもございます。 続きまして、市における平和事業の取り組みについて申し上げます。 本市では広島において、原爆を経験された沢登在住で81歳になる名取史郎さんを講師に招き、 被爆体験を語っていただいております。名取さんは18歳で陸軍に志願いたしまして、広島へ配属 され被爆されました。名取さんは被爆体験と広島の惨状を後世に残すため、語り継ぎたいとの思い が以前からあり、小学校の依頼を受けたことがきっかけで活動を始めております。 本市におきましても、この体験を多くの市民に伝えたいとのことから、被爆体験講話をお願いい たしました。平成17年度には櫛形生涯学習センターで朗読会を開催し、平成18年度から19年 度にかけまして、小中学校対象に延べ9校、731名に自身の体験を伝えていただきました。本年 97 度も6校、343名を予定いたしております。 また、平成16年度から毎年継続いたしまして、8月6日の広島平和記念式典におきましては、 市議会を代表し、区長会連合会を代表し、さらには女性団体連絡協議会を代表いたしまして、南ア ルプスハーモニープラン代表の方々に参加をいただいておるわけでありますが、このほかにも原爆 パネル展の小中学校巡回、毎年2月に実施いたしております戦没者慰霊祭、さらには10月に実施 いたしております遺族大会など、平和への願いを込め、取り組んでいるところでございます。 このように、次代を担う青少年に対し、戦争体験を通しての平和教育の実施や慰霊祭、遺族大会 を通して、遺族や地域住民に非戦を誓う、終戦記念事業と同様な事業を実施しておりまして、今後 も引き続きそれらの事業を実施していく中で、戦争の悲惨さをしっかり伝えてまいりたいと考えて おりますので、ご理解とご協力をお願いいたしたいと思います。 他につきましては、各担当部長からご答弁を申し上げますので、ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 住吉國雄議員の3項目目の質問、防災対策についてのうち、1点目の避難所指定校の防災機能の 整備について推進する考えはについて、お答えいたします。 災害等により、居住場所を確保できなかった方を一時的に収容し、応急的な避難生活を送る場所 として、南アルプス市地域防災計画の中で避難所を指定しております。地震災害における避難所と して、現在、学校施設を中心に34カ所、50施設を指定しております。 ご質問の避難所指定校の防災機能の整備推進についてですが、地震災害時における避難所は耐震 化された施設を指定しており、校舎についてはすべて耐震が完了しており、これから耐震整備を予 定している体育館については、耐震化が完了次第、順次、避難施設として指定を行うことといたし ております。 地震が発生し、学校施設等を避難所として開設した場合に必要となります毛布、簡易トイレ、備 蓄食料などの防災備蓄品等については、現在、櫛形備蓄倉庫、白根備蓄倉庫およびその他支所に分 散し、配置を行っております。飲料水につきましては、市内16カ所の水道配水タンク等に最大で 1万9千トン確保されており、市内3カ所の学校給食センターには約10トンの備蓄米を保管して おります。 このうち、白根・八田給食センターでは災害時でも炊飯を行うことができるよう、耐震設備が施 されており、去る8月31日に実施しました、市防災訓練におきまして、本年度初めての試みとし て、非常用電源装置により炊き出し訓練を行い、地元地区民へおにぎりの配布を行ったところであ ります。 また、災害時における応援協定といたしまして、南アルプス市電気設備安全協議会においては、 照明資機材の確保・復旧をしていただくこととしており、生活必需物資の調達に関しまして、南ア ルプス市商工会と、また今年7月には山梨県中北県民センターへの仲介により、株式会社いちやま マート、オギノ、やまと、くろがねや、薬のサンロードと協定の締結を行い、物資の輸送に関しま しても、山梨県トラック協会および赤帽山梨県軽自動車運送協同組合と応援協定を結んでおります ので、各避難施設への必要物資を輸送していただける体制となっております。 しかし、 道路等の被災状況によりましては、 物資の輸送が困難となる場合も想定されることから、 避難所における防災機能の整備のあり方につきましては、さらに検討を重ね、万全を期してまいり たいと思いますので、ご理解をいただきたいと思います。 98 ○議長(小笠原孝君) 保健福祉部長、内田傳一君。 ○保健福祉部長(内田傳一君) 私からは4点目の自殺防止対策について、お答えします。 この自殺防止対策につきましては、議員より平成18年9月議会におきましてご質問をいただき ましたが、以後2年が経過しておりますので、その間の状況につきまして、ご説明させていただき ます。 我が国の自殺による死亡者数は平成9年までは2万5千人前後でしたが、平成10年には3万人 を超え、以後その水準で推移しておりますので、自殺対策の推進は社会全体の大きな課題となって きております。自殺は単に1つの原因から起こるものではなく、さまざまな因子が複雑に絡み合っ て起こるものと考えられております。 国におきましては、自殺対策に関し基本理念を定め、国・地方公共団体等の責務を明らかにし、 自殺防止を図ることを目的として、平成18年6月に自殺対策基本法を成立させました。これを受 け、県におきましても、今年度、自殺対策として「命のセーフティーネット体制推進事業」がスター トしました。このように国や県におきましても、年々増える自殺者に対応するための施策を推進し ておるところでございます。 そこで、ご質問の1点目の自殺防止に対する取り組みはについて、お答えいたします。 本市におきましては、健康増進計画の中の事業として心の病に関する相談に応じるとともに、研 修会等を通して市民への情報提供や意識の啓発に取り組んでおります。その事業の内容としまして は、中北地域産業保健センターとの合同セミナーや、南アルプス市母子愛育会班長研修会などを開 催しておるところでございます。中北地域産業保健センターとの合同セミナーは、昨年9月と本年 5月の2回実施しております。内容につきましては、職場のメンタルヘルスの構築、精神科医から 働く人へのアドバイスなどであります。 また、南アルプス市母子愛育会班長研修会も本年9月12日に実施いたしました。内容につきま しては、働く人と健康について、心とストレスなどをテーマとして研修を行ったところでございま す。 次に2点目の、本市の自殺者の状況はについてお答えします。 本市の自殺者の状況につきましては、人口動態統計によりますと、平成15年が20人、平成 16年が20人、平成17年が16人、平成18年が19人となっており、過去4年間の自殺率の 推移を見ますと、平成15年から17年かけての3年間は減少傾向にありましたが、平成18年に は上昇いたしました。平成18年の自殺率を見ますと、市は26.3%、県は28.6%、全国で は23.3%で、南アルプス市は全国平均より高く、県平均より低いという状況でございます。 また、平成15年から18年までの4年間の自殺死亡者総数は75人いました。そのうち男性が 58人、女性が17人でした。男性が多く、自殺者総数の77.3%を占めているという結果が出 ております。 次に3点目の、自殺対策連絡協議会の設置の考えはにつきましてですが、今年度、県で命セーフ ティーネット連絡協議会が設立されました。この協議会を受け、中北保健福祉事務所峡北支所にお きまして、峡北支所管内の3市を対象に地域セーフティーネットワーク連絡協議会が今月26日、 つまり今日でございますが、設立されます。 峡北支所管内の3市が、この連絡協議会の中で協議し、情報交換を行ってまいりますので、この 内容等を踏まえた中で自殺対策連絡協議会の設置につきましては、検討してまいりたいと考えてお 99 ります。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 教育次長、内田正明君。 ○教育次長(内田正明君) 住吉國雄議員のご質問にお答えいたします。 防災対策についてのご質問のうち、2点目の本市の避難所指定校の耐震化についての現在の状況 は、についてでありますが、市内22校の小中学校のうち、芦安中学校を除くすべての学校の校舎 と学校体育館で、耐震性がある14の屋内運動場について、指定避難所として指定しております。 また、間もなく事業を完了する大明小学校特別教室棟についても、耐震補強工事が完了次第、指 定避難所に加えてまいります。現在、指定避難所として指定する14の屋内運動場のトイレの整備 状況でありますが、施設によって相違はありますが、すべての屋内運動場が学校体育館としての整 備でありますので、校舎のトイレを開放しても長期の避難期間となった場合は、学校のトイレだけ では不足するため、学校敷地内に仮設トイレなどの施設が想定されます。 次に3点目の耐震化計画の計画案はと、4点目の耐震化計画の前倒しの考えはについてでありま すが、本市といたしましては、学校施設への耐震対策について、最優先事業にとらえ、現在の財政 状況を考慮する中、耐震対策事業の推進を行ってまいりました。今後の耐震化工事といたしまして は、平成20年より2カ年で行うまちづくり交付金事業として行います、白根飯野小学校屋内運動 場、同じくまちづくり交付金事業で計画する白根東小学校屋内運動場、ならびに文部科学省の交付 金事業として計画する南湖小学校屋内運動場、および白根御勅使中学校屋内運動場の学校体育館の 4棟とより、平成24年度にはすべての学校施設の耐震化事業が完了するよう、計画しておるとこ ろでございます。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問ありませんか。 住吉國雄君。 ○9番議員(住吉國雄君) 9番、住吉です。 答弁、本当にありがとうございました。 私の持ち時間は約50分ですから、 もう間もなく時間がありませんので、 要望のみ一応言います。 ちょっと時間がありませんから言いますけれども、一番大事なのは、この避難場所の整備につい てですが、阪神淡路大震災から約13年が経ちました。このときの体験者である正井礼子さんとい う人が、甲府で阪神大震災の体験の講演をやったと。その中で、抜粋して言いますと、一番大変だっ たのは、やはり女性のトイレの問題だったんですね。その当時の阪神淡路の状況は避難場所のトイ レは約2時間か3時間待ちだと、女の人が。そして我慢したら、膀胱炎や膣炎になったり、トイレ に行く回数を減らすために、水や食料を控える女性とか、そしていろいろなパンやカップラーメン の中で、妊婦の人が胎児の発育へも影響があったとか、そんなわけで具体的に言いますと、このト イレの問題が一番大変だと思います。これがもし本市で、もし明日、あさってに来た場合に、これ はやっぱり市民の安心・安全を守るためには、財源的にもいろいろ大変だと思いますけれども、み んなで知恵を出して、この避難場所の整備については、これは市長を中心に本当に取り組んでもら 100 いたいと思います。 私も今回が本当に最後の質問ですから、要望にとどめますけれども、よろしくお願いします。 そしてあと自殺対策ですが、今、部長さんのほうからありましたけれども、やはり2年前と同じ 答弁でありますけれども、状況を言いますと、山梨いのちの電話というところへ、発足当時は約1千 件くらい、昨年1年間では5,500件以上の電話があったと。そのくらい今、社会の経済状況が 本当にこういう状況でありますので、やはりいろいろ検討すると言いますけれども、これもやっぱ り市民に一言激励でも、そういう電話が、もう本当に大事だと思います。とにかく南アルプス市か ら、もうそういう人を出さないということを取り組んでもらいたいと思います。 そして、あと戦争体験についてですが、今、小中学校ではもうやっているというように今、答弁 がありましたけれども、市として、昨日もちょうど協議会が終わりましたら、UTYの6時半から やっていましたけれども、要するにこの体験者がだんだん高齢化してきて、本当の真実が後世のた めにやっていかないということを踏まえて、ぜひ市としても、またそういう体験者ももう年も召さ れていますけれども、いますので、そのへんを検討して、これも取り組んでもらっていきたいと思 います。 私ももう50分を過ぎましたから、以上で終わります。 ありがとうございました。 ○議長(小笠原孝君) 住吉議員からは要望意見をいただきました。 以上で住吉國雄君の代表質問を終結いたします。 これより一般質問を行います。 質問順位6番、穴水俊一君の発言を許します。 28番、穴水俊一君。 ○28番議員(穴水俊一君) 通告に基づきまして、日本共産党南アルプス市議団の3項目の市政一般質問を行います。 第1に、新庁舎問題と支所の存続について伺います。 この件に関しては、 前市長のころから何回も質問をしてきました。 先の6月議会でも議論があり、 それらを踏まえて、改めて質問するものであります。 本庁舎建設についての庁内検討委員会の財政的に新築移転は困難であり、 現施設での建て替えか、 現施設の拡充という結論をもとに、新たに市内の幅広い層からの19名による本庁舎のあり方に関 する検討委員会が8月12日設置され、すでに2回開催されております。市長の就任2年後に結論 を出すとの方針に沿って検討を進めていくことになるわけであります。 そこで、以下4点について伺います。 検討項目はどのような内容でしょうか。この委員会の任期は所掌事務が達成されたと認められる までの期間とするとなっていますが、いつごろをめどとして検討していくのですか、伺います。 2つ、庁内検討委員会の庁舎のあり方に関する検討結果について報告、いわゆる肉付けとなる論 議を行うのか、あるいは全く別の方向である新庁舎建設すべしとの意見が多数となったような場合 は、どのように対処するのですか、伺います。 3つ目として、論議をしながら市民アンケートやまちづくり座談会などを通じて、市民の意向を 把握するとしていますが、市民アンケートの実施時期や内容について、簡単に説明を求めます。 10月2日からスタートする市長と語る会が、市民と語る直接の機会ですが、市はどのような提起 を行うのでしょうか、伺うものであります。 101 4つ目として、支所については私たちが行った市政に関するアンケートで、支所の統廃合につい て、拠点なので残すべしが64.5%を占めました。このことからも、支所は存続すべきと考えま すが、改めて支所についての市長のお考えを伺うものであります。 次に、雇用促進住宅について質問をいたします。 全国で14万戸、35万人が住んでいる雇用促進住宅、県内では18市町2,600戸、これを 全廃して居住者の入居契約打ち切り、追い出すということが具体化されようとしています。本市で も八田・櫛形にそれぞれ80戸があります。この住宅は1960年から雇用促進事業団、現在の雇 用能力開発機構が建設を始め、その後、炭鉱などの移転・離職を余儀なくされた人々だけでなく、 仕事と住まいを求める人たちを対象とする入居条件が緩和されました。 しかし、官から民へという特殊法人改革の中で、住宅の建設管理から撤退、全廃し、取り壊して 民間企業に、いわばたたき売りする方針が一方的に決められました。ところによっては、早ければ 今年中の退去も迫られていました。まさに生存権を否定されるようなものとなっているのですが、 この理不尽な仕打ちに対する居住権を守るという運動が全国で広がり、政府交渉などを通じて政府 は強制退去はさせないと約束し、退去期限も1年延期となり、今後784カ所、全体で説明会を開 くまで、契約終了の通告をしないことを約束しました。 そこで市長にお伺いします。 1.居住権を奪う不当な雇用促進住宅の全廃をやめさせることは、生存権を確保する重要な問題 であります。 市民を守る立場から市長は国に対し抗議し、 意見を言うべきではないでしょうか。 市長の考えと決意を伺うものであります。 2.県内34カ所中19カ所の廃止が決まり、970世帯に退去要請がされています。本市は当 面の対象ではありませんが、今後の重要課題であります。全国の該当する自治体に対し、何回 か購入の意向調査が行われました。それに対し、南アルプス市はどのように回答したのでしょ うか。もし仮に購入するとした場合、おおよそ予算規模はどのようなものになるでしょうか。 将来的に市民である居住者の暮らしと権利を守る立場から、公営住宅とすべきと思いますが、 市の考えはどうでしょうか。ちなみに、今月に入って南部町や甲州市が入居者の生活確保のた め、購入するとの報道がありました。 最後に、市指定のゴミ袋についてお伺いいたします。 現在のゴミ袋が大きくて使い勝手が悪いという独り暮らしの方やお年寄りの声をよく聞きます。 現在の40リットルの袋の半分くらいの大きさの袋があったらという要望に応え、小さくて値段も 多少安い袋の検討を行い、市民の願いに応えてほしいと思いますが、いかがでしょうか。 時間がありませんので、簡潔・的確な答弁をお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) ここで暫時休憩といたします。 再開は午後2時50分といたします。 休憩 午後2時38分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後2時50分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 今沢市長。 102 ○市長(今沢忠文君) 穴水俊一議員の一般質問に対して答弁をいたします。 穴水議員からは3点にわたっての質問があったわけでございますが、第1に新庁舎問題と支所の 存続について、さらに雇用促進住宅についての質問を私から答弁をいたします。 まず第1点の、新庁舎問題と支所存続についてでございますが、まず市庁舎のあり方に関する検 討会の設置経過につきまして、ご説明をさせていただきます。 昨年9月に庁内職員による検討結果の報告を受けたところでありますが、今後はより幅広く市民 の皆さまから、さらに専門家の方からの意見も聞く中で、市民の皆さまからの視点による望ましい 庁舎のあり方について、ご提言をいただきたく、学識経験者、地域を代表する方々、市議会議員の 先生方、公募による委員の皆さん、および市職員を含め総勢19名で構成する、市庁舎のあり方に 関する検討会を先月開催いたし、ご委嘱を申し上げたところでございます。 今後この検討会でのご提言をいただく中で、私のマニフェストにもありますので、今年度中に方 向付けをしてまいりたいと考えておるところでございます。委員各位には、本市の財政状況の見直 しにつきましてもご説明をさせていただき、非常に厳しい状況の中であることをご確認をいただい たと聞いております。 なお、この会議内容につきましては、市のホームページ上におきまして公表をいたしております ので、ご覧いただければ、幸甚に存ずるところでございます。 次のご質問であります、市民アンケートの件についてでありますが、合併後から隔年にて実施い たしております、市民満足度調査として広く民意を把握してきております。昨年10月実施いたし ました市民満足度調査結果によりますと、市役所・支所の利用のしやすさにつきましては、満足傾 向が多かったものの、市役所本庁の利用のしやすさにつきましては、満足傾向を不満足傾向が上回 る結果になっております。 今後は10月2日からの市内10カ所におきまして、まちづくり懇談会を開催いたし、庁舎のあ り方につきましても、市民の皆さまからの貴重なご意見を拝聴したいと考えておるところでござい ます。 最後に、支所の問題についてでございますが、目下、市庁舎のあり方についてご協議をいただい ているところでございますが、組織機構につきましても、来年4月に向けまして検討をいたしてお るところでございます。このため今後、望ましい庁舎のあり方を協議していく過程におきまして、 支所のあり方につきましても、窓口サービスの充実につながるよう、十分検討を重ねていきたいと 考えておりますので、議員各位におかれましても、今後ともご理解とご協力をお願いいたしたいと 思う次第であります。 続きまして、第2点目の雇用促進住宅についてでございますが、全国で雇用促進住宅の建設は昭 和33年半ばから始まりまして、その主要な目的は炭鉱の閉鎖による、職を失った労働者が町に出 て再就職するためのものだったといわれ、現在では転職・転勤など一時的に住居を必要とする労働 者が、低収入であっても借りられるようになっており、入居期間も2年以内で契約され、満了によ り更新されておるのが実情のようでございます。 本県では、甲府市に昭和39年、4棟、120戸が建設されてから34カ所に建設されておりま す。南アルプス市におきましては、櫛形地区の山寺に昭和59年、2棟、80戸が建設され、3年 後の昭和62年には八田地区の六科に2棟、80戸が建設されております。 ご質問の1点目でありますが、平成13年12月19日の閣議決定によりまして、現に入居者が いることを踏まえた早期廃止のための方策を検討し、でき得る限り早期に廃止することとされ、ま 103 たその後の閣議決定におきましては、平成33年度までに雇用促進住宅の譲渡等を完了することと されております。 これによりまして、県内の34カ所のうち19カ所を平成24年3月までに廃止することとされ ておりますが、南アルプス市内の2カ所につきましては、まだ廃止の決定はされておりませんのが 実情でございます。雇用促進住宅の建設が推進されてから半世紀が過ぎようといたしている現在、 企業等の勤務形態やそのあり方も多様化いたしておることを踏まえまして、また施設の維持管理等 に要する経費にかんがみ、十分な調査と検討が加えられて閣議決定されたと考えております。 しかし、現実には居住されております皆さんの生活があるわけですから、ご指摘のとおり、より 十分な措置を講ずるよう願うものでもあります。 次に、雇用促進住宅廃止に向けた購入意識意向調査に関する経緯につきましては、独立行政法人 雇用能力開発機構より、平成17年7月28日付をもって購入についての検討依頼がありました。 地方公共団体が購入する場合は半額となり、おおむね3億円となります。公営住宅行政にかかわる 重要な案件ですので、庁舎関係部局とも慎重に検討を重ねてまいりましたが、現在、市では計画に 基づく消防署、健康福祉センター、小中学校屋内運動場、保育所などの大型プロジェクトによる建 設を推進いたしておるさなかでございますので、財政負担が少なくないことから断念せざるを得な い状況である旨を平成20年3月26日付で回答いたしておるところであります。 また、市営住宅につきましては、平成16年度に南アルプス市営住宅ストック総合活用計画を策 定いたし、入居状況を分析する中で今後のあり方も幅広く検討しております。特に、入居者につき ましては、高齢化が進み、老齢者世帯が増加いたしている状況にありますので、安心・安全に生活 できる住宅環境づくりが不可欠となってきております。 今般の雇用促進住宅につきましては、建設年数も古く5階建てでありまして、エレベーターも設 置していないという状況下にあります。耐震構造基準も十分に満足させるだけの改修や老齢者世帯 のみならず、すべての入居者にエレベーター等を提供できる住宅とするには、大きな財源が伴うこ とになりますので、 ぜひそのような実情も踏まえながら、 ご理解を賜りたいと思う次第であります。 以上をもちまして、私からの答弁いたしますが、他につきましては、関係部長から答弁いたしま すので、ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 市民部長、中嶌義仁君。 ○市民部長(中嶌義仁君) 穴水俊一議員さんの質問にお答えいたします。 ご質問の市指定ゴミ袋に10リットル、20リットルの小型サイズを望む声の対応はでございま すが、今までも同様なご質問やご要望をいただく際に、多くの皆さんが申されますことは、特に暑 い時期などはゴミ袋がいっぱいになるまで置いておくと、臭いや虫が出る。生ゴミはなるべく早く 出したいなど、多くの理由でございます。 ご質問の小型ゴミ袋導入につきましては、市といたしましても、市民の皆さまのニーズにお答え するためには、その利用率やコスト面などを考慮し、利用者には価格も含み、利便性を感じられる ような協議や準備が必要と考えております。昨年度、本市とほぼ同規模で小型ゴミ袋を導入してい る自治体の状況を確認しましたところ、若い住民や若い世帯が比較的多く、また本市同様に小型ゴ ミ袋導入の要望を受ける中で、利用者が見込めると平成17年度に合併に伴って小型ゴミ袋の販売 を開始したものの、需要量が少なく、当時、作成した在庫を販売しているとのことでございました。 本市でも合併前の旧甲西町で小型ゴミ袋を販売いたしましたが、需要拡大が図れずに、早々に販 104 売を中止した経緯もございます。現在、市指定ゴミ袋の発注枚数は平成19年度実績で約320万 枚を発注しており、保管場所には常に1,500箱から2千箱を保管するスペースが必要となって おります。 そのため、特に入荷時には苦慮している状況であり、さらに指定ゴミ袋の種類が増えることで在 庫を管理する場所の確保と、併せてその経費も必要となってきます。こういう周囲の状況や経過を 踏まえる中、当面は現状どおりでまいりたいと考えておりますが、市民の皆さまの声も大切にしな がら、小型ゴミ袋の導入については、単に便利さだけの追求ではなく、ゴミの減量化を推進・継続 するための仕組みづくりも含め、今後の検討課題とさせていただきますので、ご理解をお願い申し 上げます。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 残り時間、あと3分です。 穴水俊一君。 ○28番議員(穴水俊一君) ご答弁ありがとうございました。 先ほど答弁をいただいたわけですが、検討結果に対して、例えば庁内の検討委員会が出した結論 とは別の、例えば方向が出た場合、この間、相原議員の質問にもありましたけれども、やっぱり新 しい庁舎を建設したらどうかというふうな意見が多くなったと。そういう場合がないとは言えない んですけれども、その場合はどのように対応するのか。その点をもう1回伺いたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 午前中の代表質問の中でも、そういった仮定的な話があったわけでございますが、仮定的な事柄 というふうなことも、想定の中へは置かなければならないと、こんなふうに思っております。 そして、それが大勢を占めるということになるとするならば、そういった事柄もさらに前向きに 努力をしていかなければならないというのが、実態になるのではないかなと思います。亀ケ川議員 が質問した中にも、やっぱりそういった同じような意見がありました。 いずれにいたしましても、進んでいく現実に直視しながら対処していくということで、改めてご 理解をいただいておきたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 穴水俊一君。 ○28番議員(穴水俊一君) 次に、雇用促進住宅について再度伺いますが、先ほどの答弁では約半額、3億円かかるというこ とで、財政状況から、そして今の建物の現状等から見て、購入するのは断念するということであり ますが、先ほどから言いますように、とにかく住んでいる人たちは南アルプス市の市民であること は間違いないと。その方々が例えば期限付きで出て行ってくださいよと言われたあとの、その住宅 の保障をどうするのかというのは、今後大きな課題になってくると。みんな個人任せで、自分でや りなさいというわけにはいかないと思います。市として、そういう受け皿というか、そういうもの を含めた検討をしなければいけないと思うんですが、このへんについては、すでに検討を始めてい るんでしょうか。今後どういうふうに対応していくのか。やはり、市民のそういった暮らしや、そ ういうものを守っていくということが非常に大事だと思いますので、その点をもう1点伺っておき 105 たいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) ただ今、雇用促進住宅という限定をされているわけですが、実は住宅業者のあり方ということに つきましては、相当幅広い次元、そして高い次元で将来的には考えていかなければならないことで はないかなと、こんなふうに思っているんですが、雇用促進住宅のあり方につきましては、平成 33年とありますね。その時間帯があります。そういった事柄を含めてでありますが、その間にど のようなことが出てくるかという事柄も想定できない部分があります。 そんなことを含めてでありますが、事なき状況の中で雇用促進住宅がそのとおりに推移すればあ りがたいなと、こんなふうに実は思うわけであります。そして市内の公営住宅のあり方を考えます と、ご案内のように古くなっているということもありましょうし、そして潰して建て替え戦略とい うふうな事柄も立てられておる経過があります。そのあり方をこれから先にどのようにつなげてい くかという事柄は、市にとっても大事な大きな課題だろうと思うんです。そういうことに的確に応 えていく、備えていくという事柄が大事ではないかなと思います。その中にありましては、やはり ああいっておられる、いわゆる今までの市営住宅の空き家等もありますね。そういった事柄をどう 進めていくか。これは相当前向きに対処すべきだと思います。そのときに持ち家制度という言葉が 過去においてもありましたね。そういったことを含めて、どのようなあり方が関係の皆さんに有利 に、有意義に対応できるかというふうなことも含めて対応していくべきではないかと、こんなふう に思っております。 いずれにいたしましても、雇用促進住宅につきましては、現状において3億円という形が出てい るわけでございますが、それを改修して、さらにその方々の現状の中で将来に向かっての安全・安 心を確保できるということにつきましては、非常に自信を持てない部分があるということにもつな がります。そのようなことを含めて、ぜひ問題なく時間を上手に使いたいものだなと。また、そう いうことを願う、私の現在の思いであるということに、ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 以上で穴水俊一君の質問を終結いたします。 日本共産党南アルプス市議団の割り当て時間はすべて終了いたしました。 日本共産党南アルプス市議団による質問を終結いたします。 次に、質問順位7番、野田修作君の発言を許します。 3番、野田修作君。 ○3番議員(野田修作君) 南政クラブの野田修作です。 通告いたしました2点について質問いたします。 まず始めに、南アルプスクラインガルテンの整備について、質問いたします。 振り返ってみますと3年前、平成17年9月議会で都市と農村の共生・交流を図るために、クラ インガルテン(滞在型市民農園)の整備について初めて質問をし、石川前市長から交通の便、景観、 水道、日照等を考慮して開設を検討するとの答弁をいただきました。 一方、私たち議員有志も南アルプス市クラインガルテン研究会を立ち上げ、勉強会や先進地の視 察、開設候補地住民への説明会を開催し、クラインガルテン整備を推進してきました。こうした活 動が実を結びまして、平成18年9月議会において、御前山周辺の中野・湯沢地区に開設を予定し 106 ているとの回答をいただきました。 2年経った今、 中野地区において来春の開設に向けて造成工事が急ピッチで進められております。 地元地権者の皆さまのご協力と石川前市長様、それから今沢市長様、担当課職員の皆さまのご協力 に感謝したいと思います。 現在、1期工事として中野地区に17区画の農園用地と管理棟用地が造成中であり、続いてラウ ベ等の建設工事が予定されておりますが、市内の中小建設業者や設備業者は公共工事の減少、資材 の高騰、住宅新規着工棟数の減少により、経営が非常に圧迫されており、近く市より発注される滞 在施設17棟と管理棟の建設工事に大きな期待を寄せております。 また、 当初計画では中野地区に滞在施設付き農園30区画を整備することになっておりましたが、 13区画減の17区画となってしまいました。これは現在、果樹や野菜を栽培している農地も計画 エリアに入っていたため、農地提供の同意が得られなかったものと思われます。 第2期工事として来年度に整備が予定されている湯沢地区の御前山には、盆地が一望でき、富士 山の見える条件の良い遊休農地がまだ多くあり、農業従事者の高齢化に伴い、今後も遊休農地が増 加することが予想されております。 また、事業導入の目的でもある遊休荒廃農地の有効利用、里山の活性化、管理運営での新しい雇 用の確保、地元住民と都市住民との交流による人的・経済的活性化を図るには、もっと多くの滞在 施設を備えた農園が必要と考えます。 また、施設利用の問い合わせも、すでに80件ほどあるということで、クラインガルテンへの関 心の高さを感じるところでもあります。 それでは質問に入ります。 1.市内の建築設備業者は滞在施設、管理棟施設の発注に期待を寄せております。市内の多くの 業者が受注できるような発注方法を希望するが、市の考えはどうか伺います。 2.中野エリアにおける滞在施設付き農園が当初計画の30区画から17区画に減少したが、エ リア見直しを行い、残り13区画を湯沢・御前山エリアに移行として当初計画の50区画を整 備する考えはあるのか、お伺いいたします。 大きな2問目といたしまして、専門知識・経験を有した民間OBを専門員として委嘱し、各種業 務の効率化を図る考えはないかについて質問いたします。 各種の計画策定業務、建築、土木設計、積算業務など、多くの業務が民間業者に業務委託されて おります。計画策定業務において、何か調査を行う場合、予算の請求に際して担当の部署で積算で きればよいのですが、大抵はいくつかの業者に見積りを依頼し、業者から返ってきた見積りを参考 に予算請求する。予算が取れれば、その見積りをしてきた業者を集めて入札を行うのが一般的な方 法ではないかと思います。 これでは業者のペースで委託料が決まってしまうと言っても過言ではありません。建築土木工事 においては、入札によって設計積算を設計事務所に業務委託し、その積算をもとに入札予定価格を 公表し、入札によって施工業者が決まります。建設資材等の高騰によりまして、市の予定価格と業 者の見積り価格が大幅に違い、入札が不調に終わることも、このところ何件か起きております。直 近の出来事として、白根飯野小学校屋内運動場改築工事の入札でこの問題が露見いたしました。こ れによって仕様書の見直し、積算のやり直し、予算の組み直し、工事の遅延など、多くのロスが生 じます。 平成18年12月に発表された厚生労働省の調査では、団塊の世代は働くことへの意欲が強く、 64歳までは働いて収入を得たいと考える傾向が強いという結果が出ております。定年退職者の中 107 には、情報システム、各種コンサルタント、建築、土木、電気、プラント設計、環境・公害の有資 格者や、豊富な経験を持った方が多くいると思われます。 こうした即戦力となる各種専門知識を持った民間OBを臨時の専門職員として採用し、業者から 提出された各種業務の見積書の審査を行うことによって、 (仮称)過大見積りを防止し、さらに標準 仕様書や積算基準を作成することによって、効率的な行政運営を進めることも今後必要ではないか と考えます。 また、新しい技術や考え方を持ち込むことによって、職員の意識改革による活性化が図られるも のと思われます。南アルプス市行政改革大綱の中にも、職員の能力開発と効率的な行政運営を行う ため、専門知識や技能を持った人材などを採用するための特別職制度について、研究を行うと掲げ られております。 千葉県石川市では、平成19年度から職員5名、臨時職員として採用した専門員7名による業務 管理課を新たに設置し、庁内の委託契約の監視を行っております。その結果、19年度の予算執行 過程でも、仕様書や設計書、見積書を審査することにより、発足4カ月で8千万円の減額効果を生 み出しており、今後は各課で見積りができるよう、計画策定業務、清掃業務など、多くの業務で標 準仕様書、積算基準の作成を進めているとのことです。 本市においても、行財政改革を進めていく上で、こうした取り組みも必要かと考えます。 質問に入ります。 1. 本市における計画策定業務や建築土木の設計業務の委託料は、 どのようにして算出するのか。 2.委託業務先からの仕様書、設計書、見積書のチェック体制はどうなっているのか。 3.専門知識を持った民間OBを臨時職員として採用、専門職員に委嘱し、各種業務を外部委託 する際の事務的効率化を図るとともに、仕様書や見積書のチェックを強化する考えはないか、 お伺いいたします。 以上、よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 野田修作議員の一般質問にお答えを申し上げます。 私からは1点目、南アルプスクラインガルテン整備についての1、2項目について答弁をいたし ます。 まず1点目の、建設工事の発注は市内業者の多くが受注できるような方法を希望するが、当局の 考えはとあるわけでございますが、現在、市で発注する建設工事の入札につきましては、広く多く の業者に受注機会が得られるように、最大の意を配していきたいと考えております。指名競争入札 と予定価格が3千万円以上の工事につきましては、事後審査型条件付一般競争入札の方式によりま して、執行いたしておりますが、いずれにいたしましても、指名競争入札につきましては、業者育 成という観点から、市内業者を中心に指名選考を実施いたしてまいりました。 また、事後審査型条件付一般競争入札につきましては、地域要件を付すことによりまして、市内 業者も統一要件で均等に入札に参加できるよう、 方法も加味しながら、 地域に貢献いただけるよう、 意を注いでまいります。 次の質問でありますが、クラインガルテン整備事業につきましては、平成19年造成工事に着手 するための入札執行を市内土木業者に指名いたしまして、実施いたしてまいりました。今年は継続 事業といたしておりますので、この事業の完成後には管理棟とおよび簡易宿泊施設(ラウベ)17棟 108 の建築工事に着手いたしていく予定でございます。 建築工事の入札方法につきましては、工事金額、特殊性、専門性等を考慮する中で入札参加資格 基準を検討し、協議いたして、入札参加資格審査委員会においての審査を経て決定してまいりたい と考えております。 昨今の不透明な経済状況の中にありまして、市内建設業者の業績が著しく落ち込むことのないよ うに、また公正で競争性を確保するための入札制度や契約事務手続きの、さらなる改善を図りなが ら、効率的かつ弾力的な運用方法で執行できるよう、なお一層、促進いたすための措置を講じてま いりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 続きまして第2点目、御前山エリアにつきましては、甲府盆地や富士山を一望できる、多くの遊 休農地がありますが、エリアを拡大し、当初計画の50区画の整備を行う考えはについてでござい ますが、市では中野地区・湯沢地区を一体的なエリアとして整備をいたしております。当初、中野 地区に30区画、湯沢地区に20区画の合わせて50区画の計画でありましたが、中野地区におき ましては、事業用地の調整によりまして17区画の整備計画と変更になっております。 これによりまして、現在、中野地区に17区画の造成工事を進めておるわけでありますが、続け て10月下旬ごろまでには、簡易宿泊施設(ラウベ)の建築工事発注を予定しております。来春の オープンに向け、着々と準備を進めている状況でありますが、これまで説明してまいりましたとお り、 近県で運営されております、 いくつかのクラインガルテン等の管理状況を参考にいたしますと、 入会金・年会費による収支計画に基づく運営面から考えられる区画数は、50区画が程度ではない かということ、効率的にも良い区画数であると考えておるのが現在の状況であります。 このことから、これから行う湯沢地区の実施計画に基づき、中野地区において計画した30区画 から17区画へ減少した変更区画数につきましては、湯沢地区御前山エリアの遊休農地に整備予定 しております20区画に加えて、地元のご協力をいただきながら、当初計画をいたしました。おお むね50区画の整備を行いたいと考えておるのが現在の状況であります。 さらには、都市住民の利用者の方々にも十分満足いただける施設を整備するとともに、市内外に 向けまして、誇れる南アルプスクラインガルテンの整備をいたしてまいりたいと考えておりますの が現在の状況でありますので、改めてご理解とご協力を賜りたいと思います。 他につきましては、関係部長からご答弁申し上げます。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 野田修作議員の質問事項の2番目の専門知識・経験を有した民間OBを専門員として委嘱し、各 種業務の効率化を図る考えはのうち、専門的知識を持ったOBを臨時職員として採用し、業務委託 の際の効率化やチェックを図る考えはということについてのご質問に、お答えしたいと思います。 本市における業務の発注において、専門知識を持った民間OBの方を必要とする業務は非常に少 なく、近年、業務委託の発注については、入札方法を価格競争による入札から業者の知識・経験・ 資格および技術等を事前に、企画書および提案によって評価し、業者を決定するプロポーザル方式 による発注方式が多くなってきており、それにより業者の実績、企画力等を確認することができま す。 また、職員採用につきましても、土木技術職員も採用し、計画的に職員の育成をしているところ であります。しかしながら、現在のところ計画策定委託業務につきましては、業務担当からも専門 知識を持った民間OBの方の必要性についての要望もございませんので、現在のところ臨時職員と 109 しての採用はございませんが、今後検討してまいりたいと思っております。 建築土木事業の設計についてのチェック機能につきまして、経済情勢における設計金額に問題も 生じておりましたので、今後そのようなことがないよう、十分にチェック機能を果たしていきたい と思っております。 今後につきましては、 十分検討してまいりますので、 よろしくご理解をいただきたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 建設部長、青沼憲雄君。 ○建設部長(青沼憲雄君) 野田修作議員の質問についてお答えいたします。 私からはただ今、大きい2番の専門知識・経験を有した民間OBを専門員として委嘱し、各種業 務の効率化を図る考えはの次の(1)本市における業務委託料の算出方法はでございます。 合併以降、 主な基本計画系の業務委託は建設部の例で申し上げますと、 都市計画マスタープラン、 緑の基本計画および景観計画であります。従来の土木工事の実施設計、測量調査のように国・県に よる一定の仕様書、歩掛り等に基づいた業務については、価格設定が職員による設計積算で十分可 能でありますが、都市計画マスタープランのように非定型的で創造的な業務が多いコンサルタント 業務にあっては、一定の仕様書・歩掛りがなく、基本的には業者からの見積りを参考に価格設定を 行っております。 先ほどの3件の基本計画策定業務も5社程度から見積りを取り、 その平均値を採用しております。 近年、特に業務委託の発注については、入札方法を価格競争による入札から業者の知識・経験・資 格および技術等を事前に企画書および提案によって評価し、業者を決定するプロポーザル方式によ る発注形式が多くなってきております。 プロポーザル方式は、発注者が複数の候補者に対象業務に対する取り組み体制、実施方法等につ いて提言を求め、必要に応じて面談を行い、最適の企業・技術者を選定し、その特定業者と随意契 約する方式であります。これにより、より優良な業者に委託することが可能となります。 建設部発注による先の3件の基本計画についても、プロポーザル方式を採用し、委託業者を決定 してまいりました。請負金額につきましては、先ほどのとおり見積りの平均値を上限としますが、 プロポーザルを行うことにより、業者の実績・企画提案力・業務に対する熱意等を測ることができ、 委託後も業務については、十分満足できる内容が得られたと評価することができました。 このような経過から、価格設定が仕様書・歩掛り等に基づかない基本計画系の業務委託について は、積極的にプロポーザル方式を導入し、より有能な業者と委託契約することで予定価格に十分見 合った業務内容を得ることができるのではないかと考えます。 また、業務委託料の算出方法につきましては、他の部署においても同様でございます。 続きまして、大きい2番の(2)でございますが、業務委託先からの仕様書・設計書・見積書の チェック体制はどうなっているのか、お答えいたします。 建設部においては、次の4点をもって委託書類等のチェックを行っております。 まず1点目は、設計および工事業務における監督職員を複数体制とし、ミスを未然に防止すると ともに、確認不足、施工不良等にならないよう、適切な管理・監督を図っております。 2点目といたしましては、特殊的事項に対する第三者機関への照査業務委託および意見の聴取を 行っています。橋梁等の専門知識を必要とし、監督職員が対応できない特殊な構造物の設計・施工 の場合には、設計照査、積算業務、現場管理業務等を第三者機関である山梨県建設技術センターに 委託、または意見聴取を行い、万全を期しております。 110 続いて3点目でございますが、段階的な事前確認および検査、チェック体制の強化を図っており ます。設計・施工における各段階的の事前確認、検討事項、照査等を監督職員のみばかりではなく、 事業着手から完成までにおいて、工事検査監との連携を図り、細部にわたる検討の見直し、確認、 最終検査まで行い、チェック体制の強化を図っています。 最後の4点目でございますが、監督職員の意識改革を図るため、県の開催する担当者会議のほか 専門的な技術講習会に積極的に参加・派遣し、監督職員の目的、事業執行上の基準・根拠・法令等 の留意事項について、的確な指導ができるよう、意識改革と資質の向上を図っております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありませんか。 野田修作君。 ○3番議員(野田修作君) クラインガルテンの発注方法についてですけれども、私の考えといたしましては、市内業者を数 社、共同企業体をつくりまして、そういった方々が何社かで一般競争入札を行うのがベターではな いか、そんなふうにも思っておりますが、良い案がありましたら、また市長のほうからも答弁をい ただきたいと思います。 それから中野地区で30区画から17区画に減少したということで、その残りの13区画が湯沢 地区のほうへ移行していただけるということですので、私も事前に調査はしておりますけれども、 遊休農地はたくさんありますので、ぜひまたエリアの見直し等を行っていただきまして、立派な施 設を、当初計画の50区画をつくっていただきたいと思っております。 それから見積書のチェックですけれども、 総務部長のほうからお答えをいただきましたけれども、 チェックを厳重にすると言いますけれども、その具体的にどんなチェックができるのか。昨日です か、問題になりました、教育委員会所管の飯野小学校の体育館の耐震工事の問題、それはチェック 機能が働いていないからだと思います。それを今、チェックを厳しくすると言いましても、専門的 知識がなければチェックはできません。建築のような複雑なものは、やっぱり専門職がいなければ できないと思います。 そんなわけで、 私はやはりそういった民間のリタイヤしたOB、 1級建築士の資格を持った方々、 そういった方々に来ていただいて、臨時職員ですけれども、そういった方々にチェックをしていた だけるということも、今から考えていかなければならないのではないかと思っております。その点 についても、ちょっとお答えをいただきたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 業者の関係の話がありましたが、私は今の社会情勢の中で市内の建設業者それぞれを、どのよう に資質の向上を図っていくかと。そういうようなことも含めながら対応していく中で、あまり大き い事業ではないという事柄につきましては、そういう形の中でそれぞれが責任を負っていくような 形をしていくことが、極めて大事ではないかと。 今、 野田議員がおっしゃっておりました、 関係の業者を選定しながらというふうな事柄を含めて、 競争入札でと。そういった事柄を含めての対応を繰り返しながら、やっぱり資質の向上と、それぞ れの皆さんが市の仕事にできるだけ参画できるような形を配慮していきたいなと、こんなふうに考 111 えております。 それから中野地区の兼ね合いにつきましては、先ほど申し上げました経過があるものですから、 あまり無理のないようなことを含めて、着実に進めていくということに、より意を配しながら対処 しながら、いわゆる50区画をという目標を定めてありますから、それに対応していく時間をかけ ながらやることが大事ではないかと、こんなふうに考えておりますので、ご理解を賜りたいと思い ます。 ○議長(小笠原孝君) 中澤総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) まず、発注についてということで、市内の業者の選定ということでございますけれども、これは 金額において、ランクごとに発注しているんですが、特に市長が申しましたとおり、市内を優先と いうことになりますけれども、金額が大きいものは、これは市内オンリーでいくというわけにもい かないので、例えばジョイントを組んでいただくようなことになるということで、市内業者を育成 していくということに、今のところ考えてまいっております。 それから検査の部分ですが、設計の検査。建築設計の検査ということだと思います。今、実際に 検査監に、建築技師を持っているというものはおりますので、その職員に一応見ていただいている んですが、ボリュームが大きいと非常に事務的にも大変な部分がございますので、もしそれが時間 的にかかるようであれば、県のそういったチェック機構を持っているところがありますので、これ は町村会が行っている県の職員のOBの方とかというところがありますので、そういうところへお 願いをして、そういったチェックをしていただくようなことも考えております。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 野田修作君。 ○3番議員(野田修作君) 私のチェックというのは見積書の、仕様書のチェックです。そちらのほうのチェックをどうする のかということでお聞きしたいんですが。 ○議長(小笠原孝君) 中澤総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 例えば建築で出てきた設計書というものですね、それに対するチェックということで、よろしい でしょうか。 そのチェックのことを今申し上げたんですが、 設計業者から出てきた、 その数字的なチェックを、 町村会にございます県のOBの方が確かいるところにお願いして、その内容についてチェックをし てもらうことはできます。今のところ、検査監のほうでもそういったチェックができるということ でございますので、お願いしている部分がございます。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 以上で野田修作君の質問を終結いたします。 次に、質問順位8番、浅野伸二君の発言を許します。 17番、浅野伸二君。 112 ○17番議員(浅野伸二君) 17番、浅野伸二。 南政クラブの浅野伸二です。 市政一般質問をいたします。 今日最後ですので、今しばらくのご清聴を、また執行部からは明快なるお答えをいただきたいと 思います。 この9月で任期4年間の最後の議会となりました。振り返ると4年間はあっという間に過ぎ去ろ うとしている。皆さまにご支援をいただき、私なりに懸命に努力してまいりましたが、その評価を 受けるときが、もうすぐそこに迫っております。何とぞ、よろしくお願いいたします。 それでは先に通告しておきました、学校教育について、自立支援法について、旧八田地区免許セ ンター跡地について、大きく分けて3点の質問をいたします。 まず最初に、学校教育についてであります。 教育は百年の大計にありと申しますが、 「これだ」という方式はいまだに見つかっておりません。 時代の変化、社会情勢、また環境や政治経済にも左右されてまいりました。その都度、教育の根幹 である教育基本法も改正されてまいりました。私の知る限り、戦後、日本の経済が右肩上がりで成 長するとともに、教育にも力を入れ、世界列強国の中でも優秀な民族であり、レベル的にも上位に 位置されてまいりました。親も、またできる限り子どもたちの勉強に力を入れ、いい学校に入れ、 いい会社に入れることを最優先としてきました。 国もまた、世界に負い付け、追い越せと、施設整備や環境を整えてきました。しかし、そこには 戦前のような道徳教育が影を潜め、人と人のコミュニケーションが薄れてきたように思います。特 に強い者、勝者といわれる人たちだけが認められ、弱い者は取り残されてきたのが実情です。その 中でも、生まれながらに障害を持つ人、また事故や病気で障害になった人たちも、家族も大変苦労 してきたと思います。 近年、権利擁護や人権も確立され、ノーマライゼーションやバリアフリーという言葉が定着しつ つあります。私自身、障害を持つ1人として、また南アルプス市や山梨県の障害者福祉会の会長と して、いつも口癖のように言うことの1つとして、 「障害が大きければ大きいほど、社会参加をして 大勢の方に迷惑をかけましょう。また、お手伝いをしてもらいましょう。そうすることによって、 手助けしてくれる人の優しさを引き出すことができる」 。人と人との心のつながりが強くなり、社会 が明るくなることが障害を持つ人の義務であり、使命である。そして手助けをしてもらったとき、 心から感謝の言葉「ありがとう」を言いましょうと。しかし、いきなり手助けしようにも、何をし ていいか分からない。つい傍観してしまうのが、世の常であります。いつでも、どこでも気軽にお 手伝いできるようになるには、小さいときから身に付けるのが近道のような気がします。 そこで、小さいときから障害を持つ人たちと接するには、保育所や小学校・中学校での統合教育 があると思います。今、南アルプス市の保育所には肢体・知的・精神の3障害と思われる、今、思 われると申しましたが、障害手帳や療育手帳を持っている人たちだけが障害者ではなく、多動性や 発達障害と見られる人もおりますので、思われると申しましたが、社会生活の中には人口の約5% の人たちが、何らかの障害を持っているのが現実であります。 話をもとに戻しますが、南アルプス市の保育所には38名の障害を持つ子どもたちが通園してい ます。障害を持つ園児には、特に保育士を就けなければなりません。その障害の程度にもよります が、加配保育士、現在23名を配置して、小さいときから障害のある人も障害のない人も、共に生 活して思いやりの心を自然と出し合える保育を目指しているところであります。 113 そのままの形で小学校・中学校で学んでいってほしいものです。障害を持った子どもたちが学校 へ通うのは、保護者も大変であり、心配するところでもあり、学校側もまた施設や環境の整備をし なければ大変でありますし、財政的にも大変だとは思いますが、今の南アルプス市の小学校・中学 校での現状は、どんな現状でしょうか。 福祉教育の一環として、障害を持っている人や障害に理解ある人たちの日々での生活や体験等を 児童生徒に知ってもらうためにも、障害当事者の話を聞いたり体験することも、お互いの理解を深 めることのできる教育だと思いますが、現状はどんな状況なのか、お伺いいたします。 また、肢体に障害を持っている児童生徒の場合は、バリアフリー化が要求されます。今、国にお いては、交通バリアフリー法とハートビル法を統合したバリアフリー新法が施行され、山梨県にお いては、 暮らしやすさ日本一の山梨づくりを目指して、 ユニバーサルデザインを推進しております。 ユニバーサルとは万能、あるいは万人、誰もがどんな人も無理をせず快適に生活できるようにする こと。デザインとは設計・計画であります。ユニバーサルデザインは、これからの計画ですが、バ リアフリーは障壁を取り除くという意味ですが、これまでの建物や道路等は障害を持つ人の社会参 加を困難にしているだけでなく、制度的にも心理的にも障壁となっております。 何年か前に重度の障害を持つ子どもさんの保護者に聞いた話ですが、皆さんと一緒に小学校へ入 学させたいと思い、学校へ相談したところ、建物や先生方の準備が整っていないので、専門的な学 校で社会参加できるよう訓練を受けたほうがよいと言われ、断られたそうです。確かに、それも一 理あると思いますが、誰でもいつでもみんなと一緒がいいと思うのは、私だけでしょうか。 南アルプス市が合併して間もなく、地域福祉計画の策定委員会に私自身も出席して、大学教授で ある、そのときの合併委員の1人の大学の先生、玉井先生とおっしゃっていましたけれども、その 先生のおっしゃることが今でも忘れることができなく、鮮明に覚えていることがあるんですけれど も、その先生がおっしゃったことが今でも私は忘れられないんですけれども、アメリカのカリフォ ルニア州のバークレーシティーという町は世界一バリアフリーの町であると聞いて、先生は行った そうです。確かに建物にはエレベーターやエスカレーターが整備され、段差があるところには車椅 子でもらくらく通れるスロープがあり、バスや電車にはリフト、車椅子をバスや電車まで乗せるリ ストですね、リストが付いているが、それらを使っているところを見たことがない。どうなってい るんだろうかと、不思議だったそうですが、車椅子の人たちが階段や段差の近くへ来ると、どこか らともなく通行人の人たちが近付いてきて、両方から簡単にその段差を上げてくれる。そして、何 気なく去っていく。また、バスに乗ろうとすると、リフト等は使わずに乗っている乗客の皆さんが 降りてきて、バスに乗せてくれる。確かにリフトを使うと、乗るまでに運転手さんが降りてきて、 専門的の人たちしか機械を使えませんので、降りてきて5分ぐらいかかりますので、周りの人たち が協力し合えば、ものの10秒足らずで作業が終わってしまう。そして、自分たちも目的地に早く 着くことができるし、運転手の方の手間も省ける、とても合理的なことだと思います。スロープや リフトを使うのは最後の手段であり、手助けする人も、される人も、ごく自然の姿に関心し、納得 したとのことでした。 建物や道路やバス等がバリアフリー化しているのではなく、市民一人ひとりの心のバリアフリー がしっかりできていてこそ、本当のバリアフリーだということでした。私も一度は行って、この目 で、この体で体験したいと思っております。しかし、今の政務調査費は海外自粛となっております ので、大変難しいとは思いますけれども、ぜひ実現したいと思います。 話が少しそれましたが、南アルプス市の小中学校の現状はいかがでしょうか。 次に、昨年9月議会において、石川議員さんからの質問があった支援員制度のことについて、再 114 度お伺いいたします。 平成19年度より施行された、文部科学省より地方交付税措置として算定されている支援員制度 でありますが、小中学校数に応じて市単の教員を配置することができ、平成19年度は1人84万 円でありましたが、本年度は120万円に増額されました。それでもまだ終日勤務とはいかず、半 日とか時間給でしか設置することができないのが現状でありますが、本市での現状はいかがでしょ うか。 また、 甲府市では教員免許の有無にかかわらず、 学習補助員あるいは介助員として設置されたり、 特別支援教育支援員として肢体・知的に障害を持つ子どもたち、あるいは多動気味の児童生徒への 付き添いのみという方法もあるようにお伺いしますが、本市の現状を伺います。 次に、モンスターペアレントについて伺います。 今、テレビドラマで視聴率の高い番組になっており、日本の社会において定着しつつあるようで す。親が子どものことを思うのは当然でありますが、あまりにも自己中心的であり、自分の子ども の非を認めるどころか、先生や学校側のささいな問題を大きく取り上げ、教師や学校の悪口ばかり 子どもと話し合っていると、自然に子どもが先生や学校への尊敬を失い、やがては親をはじめ大人 への不信感を招き、反抗や暴力へと進み、逆に親は我が子にてこずるようになることを知らないば かりか、他人への協調性や信頼感の欠如となることは明白であります。 このような問題は、1つに道徳教育が欠如しているように思われます。学力の向上はとても良い ことでありますが、それに安易して、親も子も社会全体で倫理観念が薄れ、他人を蹴落としてまで 這い上がろうという考えは社会全体の問題であります。その1つの例として、つい先ごろの大分県 教育委員会での不祥事でもありました。教育者として、また人を教えはぐくむ人間としての問題で もあります。 また、子ども同士のいじめについても同様であります。強い者が弱い者をいじめる。大勢の人が 1人の人をいじめる。確かに3人以上集まると派閥ができると。問題が起きるのは、何も子どもの 世界だけではありません。本市の小中学校におけるいじめの実態はどうなっているのか。また、そ の問題解決に対する対策は、どんなふうに対処しているのか。いじめられて不登校になったり、人 としての道を踏み外したり、精神的に情緒不安になり、ノイローゼや精神異常となり、一生を大事 にしたケースは相当数あると思います。病気と同じで早期発見・早期治療が大切であり、学校と家 庭の連絡を密にして、問題解決に努力していただきたいと思います。 次に、自立支援法についてお伺いいたします。 平成18年4月より発足した障害者自立支援法は、 それまで長く続いた措置制度から、 平成16年 度より支援費制度に移行し、わずか2年で自立支援法に移行いたしました。確かに障害者の自立は 障害を持つ人たちすべての願いであり、希望であります。 山梨県では毎年12月の第1日曜日に障害者の主張大会というものが実施され、毎年10人前後 の意見発表や体験発表を行いますが、その中の10人が10人とも自分で仕事を持って、自分で稼 いで家族を持ち、金持ちでなくてもいい、普通の人のように、普通に暮らしたいという意見が全員 であります。 しかし、手や足や目や耳等、何らかの障害を持っているために健常者と同じように仕事ができな いのが実情であり、実態であります。そのために国や県・市町村に福祉施策があり、生活を支えて いただいております。障害程度にもよりますが、等級により支給額の違いがあります。今までそれ で何とか生活を維持してきましたが、自立支援法が施行されてから、受けるサービスは原則1割負 担というものが課せられました。景気後退とともに収入が減り、原油高騰による諸物価の値上がり 115 と二重の苦しみにさいなまれております。 また、自立支援法の数値目標の中に施設入所者の1割程度の人数を退所させ、一般社会の復帰を 目標に掲げております。また、家族と生活している障害を持っている人も、独立したり結婚を考え ている人たちも大勢おります。収入減と受けるサービスの原則1割負担に追い討ちをかける物価高 に苦しんでいる人たちのために、市営住宅の一部を提供する考えは。 また、施設に入っている人たちも何人かで一緒に生活するグループホーム、あるいはケアホーム としても、何らかの支援を考えていただきたいと思います。確かに今、市営住宅、県営住宅は芦安 を除いて市内満杯状態だと聞いております。 この質問は私が石川市長のときにもお伺いしましたが、 当時の石川市長のご答弁の中に、バリアフリーに改装したり、空き部屋がないので、もう少し待っ てくれとの答弁をいただきましたが、今沢市長の県会議員当時、厚生常任委員長を歴任し、福祉に 精通した今沢市長にも、ぜひお考えをいただきたいと思います。 なお、市営住宅が不可能とのことでしたら、民間賃貸住宅への助成金支給等、何らかの措置も考 えられますが、いかがでしょうか。 次に、地域自立支援協議会設置についてお伺いいたします。 この質問について、以前、市役所福祉課に伺ったとき、そのときは県域、あるいは広域での設置 を考えていますとのお答えをいただきましたが、その後なかなか設立しないので、今議会の一般質 問での通告をいたしました翌日、8日に一般質問を締め切ったんですけれども、9日に今沢市長宛 てからの南アルプス市障害者地域自立支援協議会設立準備会開催についての通知をいただきました。 あまりのタイミングの良さに驚いたところでありますが、昨日9月25日に準備会が開催され、そ の概要についての協議が行われ、設置要綱も示され、9条からなる要綱の中に20名以内のそれぞ れの関係者、関係機関の委員の選定に入ったところでありましたので、近々立ち上がることは間違 いないと思います。 この地域自立支援協議会は、本市の障害福祉施策のあり方を協議する場として、中核的な役割を 果たすことが期待されるところであります。私自身、障害当事者として、障害を持つ方々とともに 歩んできた経験を生かし、この協議会に参画していきたいと考えております。 障害者自立支援法が平成19年4月に施行され、障害を持つ人たちを取り巻く環境はこれまで保 護的な考え方から、自立を支援するという方向に大きく転換されました。この法律の趣旨である就 労支援施策の充実と地域生活の推進という2つの目標を達成するため、本市においても、さまざま な施策が展開されておりますが、本市の今後の障害福祉施策を考える上で、真の意味で当事者の視 点に立ったものであるかどうか、より現場に近い立場から具体的な議論が行われ、南アルプス市の 市民の皆さまが安心して、安全に暮らせることを期待しております。 次に大きな3点目といたしまして、八田地区免許センター跡地について、お伺いいたします。 この問題は今まで何人かからの質問がありましたが、 県道甲斐芦安線の拡幅問題や財政的問題等、 諸問題を理由に明快なご答弁をいただけませんでしたが、ぼつぼつ結論を出してもよいころだとい うふうに思っておりますので、今回質問させてもらいます。 というのも、5月の初旬ですね。県のほうからいきなり道路整備課の担当から、突然と言っても いいくらいに、県道甲斐芦安線の拡幅工事の予算が取れましたので、地元説明会を開きますとの連 絡をいただきました。地権者や地元関係者の皆さんに集まっていただき、5月21日と9月5日の 2回にわたり説明を受けました。県の説明では、旧免許センター跡地を最大限利用しての拡幅であ り、財政的にも大変なときではありますが、旧免許センター跡地をいつまでもそのままにはしてお けないという事情もあるというふうに決断したと思われますが、本来なら今まで信玄橋から西は両 116 方に歩道があったんですけれども、今回、免許センターを利用する約450メートルの区間は片側 のみの歩道設置ということで、変則的ではありましたが、地元としては大歓迎であり、賛同したと ころであり、今年度中に測量、また一部買収とのことでした。測量が終われば、残った土地の面積 も確定し、県としても、市としても何らかの計画が立てられます。 今現在、老朽化した建物は荒れ放題、敷地内は雑草が生い茂り、周りのフェンスもだいぶ傷んで まいりました。周りのフェンスや雑草は地元の人たちが処理しておりますが、地元の人たちの旧免 許センター跡地の利用方法の考え方は、ペットと一緒に遊べる緑地公園やショッピングセンター、 またあるいは宅地造成して住宅地にと、いくつかありますが、その1つとして、大変、私も賛同し ているところでありますが、一朝有事のときの防災基地として、地下に食料の備蓄庫や資機材を整 備し、普段は今、南アルプス市の観光を目指し、世界遺産の登録を長野、静岡、山梨の3県で推進 しているところであり、南アルプス山麓の玄関口として、夜叉神、昭和天皇お立ち台を通り、雄大 な南アルプス連峰を見ながら広河原までのシャトルバスの運行拠点として、また車で来る人のモー タープールとしての整備を万全にしていくことが、南アルプス観光の目玉となると思いますが、い かがでしょうか。 市が買収して整備するか、県と協議して整備することも、今沢市長と横内知事と太いパイプで結 ばれていることを大いに利用していただき、南アルプス市発展のため、鋭意努力していただきたい と思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。 以上3点、私からの質問といたします。 明快なるご答弁をお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) ここで暫時休憩といたします。 再開は午後4時15分といたします。 休憩 午後 4時08分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 4時17分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 浅野伸二議員の一般質問にお答えをいたします。 浅野議員からは学校教育、自立支援法、そして旧免許センターの跡地についての質問でしたが、 私からは旧免許センター跡地の拡幅後の買収予定は、2点目に跡地の活用方法はと、この件につい て私からご答弁を申し上げたいと思います。 ご案内のように県有地である運転免許センター跡地でございまして、これは2.5ヘクタールの 土地があるわけでございますが、活用の具体的な利用方法や事業の推進についてという事柄も含め てでありますが、県道甲斐芦安線の拡幅問題が絡んでおりまして、前提となる考え方といたしまし ては、その県道拡幅の地権者説明会が本年の5月と9月に2回行われたということでありまして、 まずその明確な方向性は付けられておらないということであるだけに、なかなか思うような答弁が できないのが現状ではないかということは、ご理解を賜りたいと思うんですが、所管いたします県 中北建設事務所の説明によりますと、その概要につきましては、道路延長がおおよそ660メート ル、標準幅の幅員が11メートル、片側3.5メートルの歩道が設置されまして、運転免許センター 117 跡地西側交差点には右折レーンが設置されるとの事柄であります。 近々に詳細測量が行われると聞いておるわけでございますが、恐らく平成20年度中には道路用 地面積が確定するではないかと、こんなふうに思っておる次第であります。 したがいまして、運転免許センター跡地の取得や利用方法等につきましては、跡地面積が確定し なければ、その先については方向性というものは進めていけないのが現状であります。本市の財政 状況や有利な国庫事業なども含めながら、検討を行いながら関係者や地域のご意見も十分に伺って 判断をしてまいらなければならないと思っております。 議員がおっしゃいました、 県との兼ね合いということにつきましては、 確かにおっしゃるとおり、 いろいろの関係は深い関係にあります。しかし、県におきましては、そういった関係だけでどうこ うというわけにはまいらないと思いますが、おっしゃることにつきましては、全力を挙げて努力を していく事柄が大事であろうと思います。そして、その活用の仕方ということにつきましては、活 用して、それが地域のためにもなり、あるいは県のためにもなるような活用の仕方ということであ れば、どなたも理解をしていただけると思うんです。それぞれのことに意を配しながら、努力をし ていきたいと思いますので、その節につきましては、いろいろのご意見を伺うとともに、ご指導と ご協力もいただきたいと、この際お願い申し上げて、答弁といたしたいと思います。 他の2点につきましては、関係の部長からご答弁を申し上げますので、ご理解を賜りたいと思い ます。 ○議長(小笠原孝君) 教育長、野田正俊君。 ○教育長(野田正俊君) 浅野伸二議員の学校教育についての4つの質問にお答えをいたします。 最初の質問の特別支援学級の各校の現状はについてでございますが、平成19年4月に学校教育 法の一部が改正され、これまでの特殊教育に対して、特別支援教育が制度上にも位置付けられ、本 格的に実施されました。 これに伴い、南アルプス市内小中学校におきましても、特別支援学級が設置され、一人ひとりの ニーズに合った教育的支援・配慮を行ってきました。本年度の南アルプス市内の小中学校の特別支 援学級の現状は、情緒障害児特別支援学級が小学校4校で6名、中学校2校で2名、知的障害児特 別支援学級が小学校12校で39名、 中学校6校で17名、 肢体不自由児特別支援学級が小学校3校 で4名、 中学校1校で1名、 弱視児特別支援学級が小学校2校で2名に対して設置されております。 また、情緒障害通級指導学級が平成18年度より若草南小学校に設置されており、市内の発達障 害を持つ小学生12名がそれぞれの学校から通級することにより、学習に励んでおります。 また、市ではこれらの特別支援学級を担任する県費負担職員に加え、特別支援教育の充実のため に特別支援学級だけでなく、支援を必要とする通常学級の子どもたちのために、25名の市単教員 を配置し、成果を挙げております。今後も障害という枠を超えて、一人ひとりの子どもたちのニー ズに応えるためにも、市単教員の増員が必要となると思われます。 福祉教育、あるいは福祉講話につきましては、南アルプス市内のすべての小中学校で総合的な学 習の時間や生活科、道徳、特別活動の中で行っております。具体的には目の不自由な方を招き、日 常の生活の様子や日常生活で不自由していることや、日ごろ考えていること、どんなことを手助け してもらうと助かるかなどのお話を聞き、障害を持っている人たちへの理解や自分たちにできるこ となどについて考えた実践、手話通訳者や盲導犬と生活する方、重度身体障害者や地域助産師など を学校に招いて講演会を行った実践、養護学校児童との交流学習や老人ホームへの訪問活動の実践 118 などがあげられます。今後も福祉教育を通して、南アルプス市教育指導重点目標である「共に生き ようとする思いやりの心を持った心身ともに健康な児童生徒の育成」を目指して、努力していきた いと考えております。 次に、バリアフリー化についてでございます。 特別支援学級の設置に伴い、施設のバリアフリー化も進めております。児童生徒の障害に応じ、 玄関・昇降口など、必要な個所にスロープ、あるいは手すりが設置されております。障害者トイレ も市内の17校に設置されております。 また、白根源小学校と白根東小学校には車椅子用階段昇降機も整備しております。また、若草南 小学校、白根百田小学校、南湖小学校、櫛形中学校、甲西中学校、大明小学校には、エレベーター も設置されております。 次に2点目の、支援員制度の活用はについてお答えいたします。 現在、南アルプス市での県からの支援員制度の活用の状況は、学校教育のきめ細かな指導を支援 するための「小学校アクティブ推進非常勤講師」9名、きめ細かな指導を支援するための「きめ細 かな指導加配非常勤講師」8名、学校に適応できない不適応児童に対する人的加配である「不適応 加配」3名、中学校1年生35人学級のための「はぐくむプラン加配」1名、 「初任者研修補充の加 配」 「小規模中学加配」4名、 「特別支援学級への加配」2名、 「理科支援員」10名、合わせて43名 が県採用非常勤講師として配置されております。 南アルプス市の市単教職員については、平成20年33名となっております。南アルプス市では 特別支援教育の充実を図るように、特別支援教育支援員を数多く配置しております。主な配置先に つきましては、小学校への特別支援教育支援員を20名、中学校へ5名、合計25名の配置となっ ております。特別支援教育支援員は多動や衝動性を持つ児童や、対人関係の構築に困難さのある児 童、また学習障害や自閉症傾向の児童に対する対応をしております。 また、多人数解消支援員として、小学校に6名、中学校に2名配置しております。多人数解消支 援員はTT指導や少人数取り出し授業などに対応をしております。 次に3点目の、モンスターペアレントの対応はについてでございますが、昨年の9月議会でも同 様の質問をいただきましたが、1年前に比べて、このモンスターペアレントという言葉はテレビド ラマの名前にそのままなるなど、大変由々しきことでありますが、日本の社会において、定着しつ つあるようでございます。 実際、再度、市教委が市内小中学校に行った調査でも、昨年に比べてモンスターペアレントの事 例は増加傾向にありますし、対応が難しい事例も増えつつあります。ご質問をいただいた、本市の モンスターペアレント対策ですが、次の4点を徹底するよう、学校に指導しております。 1.保護者からの話をしっかり受け止め、聞くことを心掛けること。 2.担任1人で対応するのではなく、必ず学年主任や生徒指導主事、管理職など複数で対応する こと。 3.問題等に対して、時系列的な記録を取り、文書化しておくこと。 4.問題の内容を全職員が知り、問題の中身の確認と対応について、共通認識を持つこと。 その上で、トラブルが発生した場合、学校は速やかに市教委学校教育課に報告・連絡・相談をし、 学校教育課指導主事は指導・助言、場合によっては一緒に対応も行っています。トラブルに法的な 問題が絡んでくる場合もありますので、市町村の顧問弁護士に市の指導主事を通じて相談をし、学 校に対応策等を伝えていきたいと思っております。 さらに根本的な問題の解決として、親としてのあり方を考える取り組みも必要ではないかと考え 119 ます。自己中、いわゆる自己中心主義になぞられて、親が自分の子だけを中心に考えていることを、 自分の子という意味で「自子中心主義」という新語があるそうであります。親がこの「自子中心主 義」に陥って、我が子に教師や学校の悪口ばかりを言うなら、子どもはやがて教師や学校への尊敬 を失って、いわゆる自己中になるばかりか、それはやがて親への不信や反抗に発展、親は我が子に てこずるようになるでしょう。この自業自得を防ぐためにも、親としてのあり方、 「親学」は必要で あるし、親のモンスター化を防ぐことにもなると思います。 したがって、この方策についても、各関係機関とも連携を図りながら検討していきたいと思いま す。 次に4点目のいじめについてでございます。 市内小中学校のいじめの状況と、今後の取り組みについてお答えをいたします。 平成19年度市内小中学校におけるいじめの認知件数は、小学校31件、中学校30件の合計 61件となっております。平成18年度の調査が小学校12件、中学校10件、合計22件でした ので、数字は大きく増えておりますが、これは平成18年10月に文部科学省から示された、いじ めへの取り組みの徹底の指導もあり、この調査において、いじめの定義が「児童生徒が一定の人間 関係のあるものから、心理的・物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの とする」と、以前と変わり、これまで行ってきた発生件数ではなく、児童生徒がいじめと感じた件 数として、初めて1年間行った調査であることから、その数値が大幅に増えたと考えられます。 61件のいじめの認知件数があったすべての小中学校で職員会議を通じて、いじめの問題につい て、教職員会で共通理解を図ること、道徳や学級活動の時間にいじめにかかわる問題を取り上げ指 導すること、スクールカウンセラー・相談員・養護教諭を積極的に活用して相談にあたることなど を行い、学年末までに解消したものが41件、一定の解消が図られたが継続支援中が17件、解消 に向けて取り組み中が3件となっております。 山梨県教育委員会からは、今年3月すべての教職員に「いじめ・不登校対応必携」を配布され、 いじめ・不登校の問題の解決に向けて、さらに真摯に取り組むように、指導がありました。先ほど 言った「不登校対策必携」というのは、こんな小冊子なんですけれども、表には「いじめ・不登校 対応必携 教職員用指導書」というのがあります。これはいろいろなことがあるたびに、随時、県 教委から散発的に出されていた経過がありますが、それを1冊にまとめて、こうしたものを全教師 に持たせて対応しています。 しかし、ここに書かれていることを超えるようなケースの場合もございます。いろいろなケース バイケースで、非常に多岐にわたっている対応を、それぞれの学校でそれぞれの子どもに合う対応 を考えて努力をしております。 次に、南アルプス市におきましても、不登校の問題を解決するためには、各学校で直接、児童生 徒と接している一人ひとりの教師が、自分の学校や学級でもいじめや不登校が発生し得るとの危機 意識を持ち、未然防止に努めるとともに、早期発見・早期解決のための学校を挙げて的確に対応す るように、今後も指導していきたいと思っております。 具体的には、今年度より市指定研究「いじめ・不登校未然防止推進事業」を立ち上げております。 いじめ・不登校の予防策は、まず児童生徒が自己の存在感を持つことができる学校づくり、学級づ くりを実現・継続していくことであります。さらに、学級集団の状況および子どもたち一人ひとり の学校生活における意欲や満足感の実態について、教師一人ひとりがより正確に把握することがで きるように、教師の日常的な観察に加えて、上記の状況を客観的に把握することができ、学級満足 度尺度と生活意欲尺度を測る、QUテストを実施する取り組みを研究指定校5校に対して行ってお 120 ります。このテストにより、支援の必要な子どもたちの早期発見・早期対応ができ、さらに学級集 団の状況に応じた授業改善も可能になると考えております。 市としては、指定校各校の実態状況を分析する中で、今後、市内一斉導入も検討していきたいと 思っております。 以上であります。 ○議長(小笠原孝君) 保健福祉部長、内田傳一君。 ○保健福祉部長(内田傳一君) 浅野伸二議員のご質問のうち、私からは自立支援法について、お答えいたします。 自立支援法についての第1点目、生活支援について市営住宅の一部をグループホーム支援に提供 する考えはについて、お答えします。 障害者自立支援法第5条第16項に共同生活援助について定められており、その内容は共同生活 を営むのに支障のない障害者につき、 主として夜間において共同生活を営むべき住居において相談、 その他の日常生活上の援助を知的および精神障害者に対して行うこととなっております。入居の対 象者は障害程度区分認定調査106項目の第1次判定が該当外になった人でも、希望する人は入居 対象になります。 南アルプス市公営住宅ストック総合活用計画が平成17年3月に策定され、高齢者や身障者への 対応のあり方として、高齢者や身障者は住み慣れた環境からの変化に対応しにくいため、極力、従 前の環境やコミュニティーを尊重した入居管理が必要で、建て替えや改善の際には共同生活援助住 宅として、その対応を考えていますので、ご理解をお願いいたします。 次に、地域自立支援協議会の現状と設置時期について、お答えいたします。 障害者地域自立支援協議会の役割は、 「障害を持つ人の自立した生活を支援し、地域社会で安心し て暮らせる環境をつくる」を共通の基本理念に、困難事例等の対応策を協議する場です。本市の現 状は自立支援協議会設置要綱を本年5月26日に告示しました。現在は協議会設立に向けた準備会 を9月25日、昨日ですが、先ほど浅野議員からもお話がございましたものでございますが、25日 に開催し、 福祉関係者および事業者の意見を伺ったところでございます。 協議会の立ち上げは10月 中旬を予定しております。 また、個別に困難なケース等の解決に向けて、実務者の協議の場として専門部会を10月下旬に 立ち上げ、障害のある方が地域社会で安心して生活できるよう、行政としても支援を行ってまいり たいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 本日の会議時間は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。 再質問、浅野伸二君。 ○17番議員(浅野伸二君) ご答弁ありがとうございました。 まず学校教育についてでありますが、各校とも新設した、あるいは大型改修をしたところではエ レベーター等、昇降機が設置されて、障害を持っている方でも入学ができるように、また生活がで きるような体制を整えていただいておると思いますけれども、今後、先ほども申し上げましたけれ ども、大変だから向こうへ行ったほうがいいよというようなことのないように、皆さんと一緒に生 121 活ができるような形で、そうすることによって、社会に出ても、先ほど言ったように、普段からお 手伝いができる、またお手伝いをしてもらうということが安心して暮らせる社会になるというふう に思っておりますので、今後ともぜひ進めていっていただきたいというふうに思っております。 また、特別支援学級のことでありますけれども、今の教育長のご答弁の中にも大変、私が思った 以上に進められておることを感じました。また支援員制度の活用もしっかり配置されていると思い ますので、今後ともぜひよろしくお願いいたします。 モンスターペアレント、あるいはいじめについても、なかなか表に出てこないのが現状だと思い ます。いじめについては、いじめるほうは何となく過ごしてしまうんですけれども、いじめられた という子どもは一生涯、心の中に傷を持ち、またこれからの人生、バラ色の人生が待っているんで すけれども、 いばらの道を歩かなければならないというような可能性も大いに秘めておりますので、 できるだけ早い対応をしていただき、小さなうちに芽を摘み取っていただくというようなことで、 ご努力を願いたいと思います。確かにいじめの問題は表に出てこないのが現状でありまして、先ほ ども昨年22件と、今度61件というようなご返事をいただきましたけれども、その大きさ、いじ めの問題の大きさですね、そこらへんが一生に残らないような、傷跡が残らないように、いじめは どうしてもなくならない、人間社会、動物の社会でもそうなんですけれども、弱いものがいじめら れるというのは常でありますけれども、そこは人間としてのやさしさを出していただいて、未来の ある子どもたちが、しっかり生活できるようにやっていきたいと思っておりますので、今後ともぜ ひよろしくお願いいたします。確かに親のエゴや欲得に惑わされず、しっかりした対応で子どもた ちが楽しい学校生活が送れることを望みます。 また、福祉講話等でありますが、しっかりやっていただいておると思いますし、道徳教育も各地 区の教育を語る会の中で、中学校で道徳教育が開催されているというふうに思いますけれども、確 かに今欠如している、道徳が欠如している、倫理観がないといわれる社会でありますけれども、小 さいときから道徳教育をしっかり身に付けていただければ、明るい社会になる。少しでも明るい社 会になるように、努力していっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたし ます。 2つ目の自立支援法の中での市営住宅、あるいは賃貸住宅等の話もありますけれども、なかなか 障害を持っている人たちも社会参加を目指しているんですけれども、いろいろなバリアがあって大 変だというふうに思っておりますので、できるだけ行政のほうからもご支援を願いたいというふう に思います。 それと地域自立支援協議会は10月の中旬ごろに設立されるそうですから、安心しているところ でありますが、設立したと。したからといって、安心しているわけにはいきませんので、その内容 を精査し、協議をしっかりとして、生活弱者といわれる高齢者や障害者、そして小さなお子さまた ちが安心して暮らせるような社会になるよう、私も委員として努力していきたいと思いますので、 行政からもバックアップをよろしくお願いいたします。 最後に免許センターの話ですけれども、先ほど市長が申されたように、あの件は私が思うに、ど うしても市で買わなくても、いろいろな方法の活用があるというふうに思っております。また県と 協議しながら八田地区ばかりでなく、南アルプス市がしっかりした施策を持っていれば、素晴らし いものができるのではないか、また大勢の方の意見を聞きながらやっていただきたいと思っており ますので、よろしくお願いいたします。 以上をもちまして、ご答弁はいりませんので、よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。 122 ○議長(小笠原孝君) 以上で浅野伸二君の質問を終結いたします。 これより南政クラブの割り当て時間に残り30分ほど余裕がありますので、南政クラブによる関 連質問を行います。 この際申し上げます。 当市議会では通告制を採用しておりますので、通告に基づく執行部の答弁に対して疑義がある場 合に限り、関連質問として受付をいたしますので、ご了承願います。 関連質問ありますか。 浅野伸二君。 ○17番議員(浅野伸二君) 時間をかけ、申し訳ありませんけれども、野田議員のクラインガルテンについての関連質問をい たします。 クラブハウスや滞在型の建設に際しては、できるだけ県産材を使用していただきたいということ がございまして、外材とか輸入材が安いのは分かりますが、地球上の酸素の供給源である森林の伐 採、また遠くから船で運ぶときの燃料消費によるCO2の排出による大気汚染、それらを考えると 今、日本で山林の育成も当然やっていかなければならないということにも、役立つことができると 思いますので、できるだけ、でき得る限り、少々値段は高くなるとは思いますけれども、県産材の 使用をご指導していただきたいと思っておりますけれども、市当局としての考え方をお答え願いた いと思います。 ○議長(小笠原孝君) 農林商工部長。 ○農林商工部長(穂坂二朗君) ただ今の浅野議員の県産材をというふうなことでございますけれども、ご承知のとおり鉄をはじ めとする、あらゆるものがここのところ値上がっておりまして、今回の補正予算におきましても、 極力、建設費等を控えた中での最小限の補正という格好でございまして、先ほどはっきり申し上げ ました、県産材を使わせていただくことについては、大変単価が高くなってくるというふうなこと で、今のところちゅうちょしているというのが現状でございます。 つきまして、今、設計を行っております、その金額対象は一応、県産材を使わないということの 中で進んでおりますけれども、 ご了解いただきたいと思います。 物資値段の面で非常に高くなって、 この分でいきますと、県産材を利用することによって、非常に単価が高くなって、入札できないよ うな状況にもなるのではないかというふうなことが予測されますので、ご理解をいただきたいと思 います。 よろしくお願いします。 ○議長(小笠原孝君) 浅野伸二君。 ○17番議員(浅野伸二君) ありがとうございます。 確かに値段が高くなるのは分かります。しかし、先ほども申しましたように、山梨県の国土の3分 の2は、もう山である。その山を、地産地消と叫ばれておる昨今でありますので、確かに値段が高 くなって、昨日のように再補正を組まなければならないというようなことでは困りますけれども、 地域の業者の育成、また高地、山林の育成と、これからの国土を考えると、山の整備も当然必要に 123 なってくると思いますので、でき得る限りということで、お願いをする次第でございますので、よ ろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) ほかに。 小池議員。 ○23番議員(小池正夫君) 23番、小池正夫です。 野田議員の関連をしたいと思います。 大きい2番の専門知識、その中の小さく3番、先般問題になっております、設計業者の選択につ きましての関連でございます。 当局で一番頭を悩ますのは、他の業者の落札よりも設計業者の選択であろうかと思います。他の 業者と比べて設計業者につきましては、値段が安かろうという場合、その値段だけで決定されるの は、今回の問題等を踏まえてどうかなという気もいたします。 そこで、その設計が適正であるかどうかが一番の問題点であろうかと思います。さっき総務部長 からの答弁がございましたように、県の機関等も通して、その良否を伺っていると聞いております が、その都度、県に伺っては、市当局の面目にもかかわると思います。 したがって、できれば市長直属の専門検討委員会を立ち上げて、この問題等に対応していただき たい。しかも、その委員となるのは、当然、市役所技術員、それから各勤め先の、せめて土木1級、 それから建築1級所有者以上という基準になろうかと思いますから、しかも企業に勤めていた、そ ういう方であっては利害に関係が出てくると思います。例えば県庁あがりとか、公共機関にお勤め になられました技術者を選択されまして、そうした委員の構成をぜひ立ち上げてほしい。 そして、早急にそのへんの委員会の発足を見るとならば、市長としても最終決断する場合の、一 応参考になろうかと思いますから、一応ご提言を申し上げたいと思います。そのへんの見解をお願 い申し上げたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) もろもろの建設を含めてのあり方につきまして、非常に高度のご意見を賜ったということであり ます。 そういう中にありまして、 これから先にどのような対応をしていくかということについての、 小池議員の意見を聞かせていただいたと、このように実は受け止めたんですが、思いは同じような 感覚もあります。これから先、どのようなことを含めて対応していくことが適切なあり方につなが るか。しかも、無理のない対応策でなければならないということになろうかと思います。 いずれにいたしましても、ご提言をいただいたことに対しましては、前向きに事を構えながら、 そして無理のない形の中で対応できる形をつくれたら、 つくっていくことが大事かなと考えながら、 聞かせていただいておりました。そのような思いを持って対処していきたいということに、ご理解 を賜れればありがたいと、こんなふうに思う次第であります。 現在までの状況を考えますと、市といたしてやってきた経過につきましては、県の機関をお借り して対処したということもあるということでありますし、またそういうことを当然ご協力いただく ことは大事なことであります。 これから改めて小池議員のおっしゃる事柄を研究させていただいて、 その先にどの道があるか、また構築すべきかということにちょっと時間をお貸しいただいて、考え させていただきたいと思います。これは決して、後ろ向きにということではなくて、前向きに考え 124 る中で対処するということが大事な部分だろうと思います。そのように思っているということをこ の際申し上げて、現時点はご理解を賜っていただければありがたいと思っております。 ○議長(小笠原孝君) 小池議員。 ○23番議員(小池正夫君) 執行にあっては、入札制度というものが一番権限の発揮どころでありましょうけれども、その半 面、一番苦しい面でもあろうかと思います。 したがって、そのへんを精神的に緩和するためにも、ぜひとも対応を施していただきたいと思い ます。 以上申し上げて、質問を終わります。 ○議長(小笠原孝君) ほかにございますか。 ( な し ) 関連質問を終結いたします。 以上で本日の日程はすべて終了いたしました。 お諮りいたします。 議事整理のため、9月29日の本会議を休会にしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、9月29日は本会議を休会することに決定いたしました。 休会明け本会議は9月30日、午前9時30分から会議を開き、一般質問を行います。 本日はこれにて散会いたします。 大変ご苦労さまでした。 散会 午後 4時55分 125 平 成 2 0 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 3 回 定 例 会(9月) 9 月 3 0 日 126 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月)(20日目) 平成20年9月30日 午 前 9 時 3 0 分 於 議 会 1.議事日程 1.諸報告 日程第 1 市政一般に対する質問 (一般質問) 質問順位 9番 金 丸 一 元 君(新政かがやき) 〃 10番 石川 〃 11番 内 藤 政 勝 君(新政かがやき) 〃 12番 齋 藤 秀 男 君(新政かがやき) 〃 13番 相原 〃 14番 秋 山 武 彦 君(アルプス21) 〃 15番 久保田松幸君(アルプス21) 〃 16番 名 取 常 雄 君(アルプス21) 〃 17番 志 村 裕 子 君(公明党クラブ) 〃 18番 金 丸 忠 仁 君(南アルプス市民クラブ) 127 壽 君(新政かがやき) 豊 君(新政かがやき) 議 場 2.出席議員は、次のとおりである。 (午前27名、午後26人) 1番 金 丸 忠 仁 2番 金 丸 一 元 3番 野 田 修 作 4番 石 川 壽 5番 内 藤 政 勝 6番 清 水 7番 志 村 裕 子 8番 向 山 敏 宏 9番 住 吉 國 雄 10番 秋 山 武 彦 11番 森 岡 千代野 12番 亀ケ川 正 広 13番 名 取 常 雄 14番 齋 藤 秀 男 15番 深 澤 永 雄 16番 西 海 勝 男 17番 浅 野 伸 二 18番 久保田 松 幸 19番 飯 野 冨士雄 20番 小笠原 21番 若 尾 敏 男 22番 斉 藤 哲 夫 23番 小 池 正 夫(午前) 24番 内 池 虎 雄 26番 相 原 27番 清 水 勝 則 豊 孝 実 28番 穴 水 俊 一 3.欠 席 議 員 (午前1人、午後2人) 23番 小 池 正 夫(午後) 25番 深 澤 米 男 4.会議録署名議員 17番 浅 野 伸 二 26番 相 原 豊 28番 穴 水 俊 一 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 (20名) 市 長 今 沢 忠 文 副 市 治 務 部 長 中 澤 都喜夫 企 長 高 野 敏 男 市 民 部 長 中 嶌 義 仁 保健福祉部長 内 田 傅 一 農林商工部長 穂 坂 二 朗 建 設 部 長 青 沼 憲 雄 会 計 管 理 者 原 田 順 治 企 業 局 長 望 月 良 雄 消 長 大 友 敏 男 総 務 部 次 長 野 中 企 画 部 次 長 小 池 康 郎 保健福祉部次長 石 川 幸 夫 農林商工部次長 飯 野 猛 男 教 育 委 員 長 森 本 章 雄 教 長 野 田 正 俊 教 内 田 正 明 代表監査委員 齋 藤 正 利 農業委員会長 育 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 小 野 俊 文 書 記 杉 山 成 悟 書 記 長谷部 寿 仁 書 記 小 池 肇 128 育 部 青 柳 総 防 画 長 次 長 米 山 陽 毅 開会 午前 9時30分 ○議長(小笠原孝君) おはようございます。 ただ今から、本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 25番 深澤米男君は一身上の都合により、本日の会議を欠席する旨の届け出がありました。 次に、23番 小池正夫君は一身上の都合のため、本日の会議を早退する旨の届け出がありまし た。 なお、報道関係者から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第1 市政一般に対する質問を議題といたします。 一般質問通告表の質問順位9番より、議事を進めてまいります。 質問順位9番、金丸一元君の発言を許します。 2番、金丸一元君。 ○2番議員(金丸一元君) 質問2日のトップバッターとして、質問に立たせていただきます。 平成19年度の南アルプス市の決算結果を踏まえ、通告させていただきました、財政問題につい て3点質問させていただきます。 財政再建団体に転落した夕張市の財政悪化状況を事前に捕捉できなかったことの反省に立ち、新 たに導入された財政健全化法の財政指標である実質赤字比率、 連結実質赤字比率、 実質公債費比率、 将来負担比率の4つの指標とも、平成19年度の本市の決算結果は早期健全化基準値を下回ってお り、注目されました18%を超えると、要注意とされる実質公債費比率は平成18年度単年度では 18.3%と、これを超えていましたが、19年度単年度では15.5%と劇的に改善されており、 3年間の平均値は16.7%であります。 したがって、決算結果について是正改善を要する事項、特に指摘するべき事項はないということ で、南アルプス市の現時点での財政状況はおおむね正常の範囲内といえるものであります。 しかし一方で、従前からの財政指標で20%を超えたら危険ラインとされる公債費負担比率は、 18年度が20.2%と危険ラインを突破しているにもかかわらず、19年度も20.5%と若干 とはいえ、さらに悪化しております。市の債務残高が縮減されない限り、この指標の改善は望めま せんが、すでに決定された健康福祉センター、防災センターなどの大型事業、また今後予想される 市庁舎をはじめとする大型事業が目白押しの状況を考えますと、その改善には大変厳しいものがあ ると言わざるを得ません。 経常収支比率は85.3%で、前年度より0.6%改善されていますが、一般的には75%から 80%が妥当とされる中、依然、高止まりしたままで、財政の硬直化は改善されておりません。こ のままでは市の総合計画アルプスプラン2005のまちづくり指標の、平成21年度の目標値 83%、26年度80%の達成は非常に厳しいものがあると言わざるを得ず、経常的経費の削減は 喫緊の課題であります。 経常的経費のうちでも極めて硬直性が強いとされる、いわゆる義務的経費の扶助費・公債費・人 129 件費が問題になりますが、社会が不安定化し、少子高齢化がますます進展する中、社会保障のため の扶助費の増高は確実であります。 また、借金返済である公債費にしましても、前述したとおり今後、目白押しに大型事業が控えて いることをかんがみますと、債務残高、すなわち借金総額の縮減はあり得ませんので、その削減は 困難であります。 あえて行うことが可能なのは、人件費の抑制であります。アルプスプラン2005では、人件費 を来年度、平成21年度までに歳出決算総額の18.3%に、平成26年度には16.6%にする 事を目標にしております。ちなみに平成19年度は20.2%であります。8月に設置され、去る 9月8日に開かれた第2回目の市庁舎のあり方に関する検討会に提出された、 「南アルプス市の財政 状況の見通し 平成19年度から平成31年度」という資料によりますと、これは平成31年度ま での財政状況をシミュレーションしたものですが、平成21年度の人件費比率は20.2%で平成 26年度の人件費比率は19.9%と予測しております。 すなわち、アルプスプラン2005の目標値は達成できないとの予測がなされているのでありま す。確かに本市の人件費額は平成15年度以降、定員の削減により毎年縮減されてきております。 集中改革プランに基づく人員削減計画も進められております。しかし、そのレベルの削減スピード では、目標達成はおぼつかないということであります。まさか目標値の見直しというような本末転 倒の禁じ手は許されるはずもありませんし、来年はすでに平成21年度であります。 したがって、目標達成のためには直ちに現行の定員削減計画を見直し、よりスピードアップした ものにするのと同時に、これは大変難しく厳しい問題ではありますが、給与問題にまで踏み込まざ るを得ないものと思われます。 去る9月5日の山日新聞によりますと、県は来年1月から3年間の特例で一般職給与を一律2% カットする方針を固めた。県の財政状況が厳しさを増す中、今後、県庁建て替えなどの大型事業を 予定しているためである。また、人事課によると、給与の特例減額措置は40都道府県が実施、こ のうち23道府県が一般職も含めて減額措置を取っているとのことであります。 大阪府でも、橋本知事のもとで人件費の大幅な削減が断行されておりますことは、すでにご案内 のとおりであります。今、全国的に財政がひっ迫する中、地方自治体の職員給与の見直しの動きが 広がっております。 また、今朝の新聞報道によりますと、民主党は今回の総選挙用のマニフェストに国家公務員の人 件費2割カットを掲げるとのことであります。本市におきましても、アルプスプラン2005の人 件費比率の目標値、平成21年度18.3%を達成するためには、定員削減計画のスピードアップ と職員給与の見直しは不可避であると思いますが、市長の考えをお伺いいたします。 今、南アルプス市の財政の最大の問題点は、今後、市の財政規模は縮減し続け、前述しました資 料でも10年後の平成30年度の決算規模は228億3,700万円にまで縮減されると予測され ていることであります。 その大きな理由の1つは、 平成20年度では23億円と算定されるという、 合併算定替えの特例措置による地方交付税の恩恵分がなくなるからであります。 このような大変厳しい、深刻な予測があるのですから、これからの巨額の起債を伴う建設事業は 必要不可欠のもの以外は絶対に許されてはなりません。その視点から私はこれまで健康福祉セン ター、防災センターの、どう見ても無駄としか思えない部分は見直して、計画を極力縮小すべきだ と主張をしてきましたが、それが認められなかったことは、誠に遺憾の極みであります。 しかし一方において、どうしても行わなければならない建設事業もあります。例えば今、進めら れている耐震化されていない大明・大井保育所の統合、あるいは今年度着工予定の白根飯野小学校 130 をはじめとする、ほか3つの小中学校の体育館の耐震化は喫緊の要事でありますから、最優先で取 り組まなければなりません。 しかし、これらの事業も当然のこととして巨額の起債を伴うものであります。また、市庁舎問題 につきましても、合併後6年間、狭隘化し、すし詰め状態の庁舎の現状は行政事務の効率化、行政 サービスの向上の観点からも早急に改善をされねばなりません。今沢市長の意向で今年度内決着と いうことで、新たに設置されました市庁舎のあり方に関する検討会も、すでに2回の検討会が開か れ、庁舎問題もいよいよ大詰めといったところでありますが、昨年9月25日付けの市庁舎のあり 方に関する庁内検討委員会の最終報告書の中では、今後予想される厳しい財政状況を前提に、完全 新設での移転は棄却すると結論付けられております。 合併当初の思い込みで、新庁舎建設にはその大半に合併特例債が充当できるとされていたのです が、しかしそれが最大でも19億円分しか認められませんので、今後、予測される財政事情を踏ま えれば、庁内検討委員会の結論は誠に当然で妥当なものと言えます。 しかし、この事業形態の候補の1つである、現庁舎の建て替えというものも必ずしも現実的では ありません。したがって、現施設の拡充というのが最も現実的で妥当な判断であると思いますが、 その場合でもかなりの費用がかかります。したがって、当然巨額の起債を伴うものになり、合併特 例債の利用も視野に入れなければなりません。これらの事業のための起債は、合併特例債を利用す るものとはいえ、必然的に債務残高を押し上げる要因になり、財政指標を悪化させる要因になりま す。 しかし、合併特例債はご案内のとおり、その7割を後年、国が肩代わりしてくれるという、今後 はあり得ないといわれる有利な起債であります。その起債額はまだ十分残っているはずですので、 こうした今後どうしても実施しなければならない建設事業にこそ、 その優先順位にメリハリを付け、 委縮することなく積極果敢に利用を図るべきだと思います。 石川前市長が「うちの借金は質がいいんだ」と、よく申されていたとおり、幸いにも本市の債務 残高の多くの部分は、後年、交付税措置されるもの、すなわち国が肩代わりしてくれるものであり ます。 したがって、合併特例債を起債することによって生じる表面上の財政指標の多少の悪化は、正当 な理由と根拠が明確であれば恐れるに足りません。合併特例債の起債は合併後10年間という期限 がありますが、その有効活用について、市の考えを伺います。 また、平成19年度決算では市税の収入未済額が7億1,194万4千円にも上がっています。 地方分権化、税源移譲が進展する中、税金の徴収は自治体運営の要であります。不公平感、モラル ハザードを惹起しないためにも、高い徴収能力か求められます。さまざまな対策が取られています が、なお一層の努力と工夫が求められます。具体的な市の対策について、お聞かせください。 以上であります。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 金丸一元議員の財政問題についてご質問をいただきました。 私からは、3点あったところでありますが、特に定数削減計画のスピードアップと職員給与の見 直しについて、それから市税の徴収について、この2点につきまして、私から答弁をいたしたいと 思います。 先ほどはいろいろの質問をいただく中にありまして、 特に合併特例債、 素晴らしい財源になると。 131 大いに活用すべき。いわゆる推進の意図をお話しされたんですが、私もそのとおりだろうと思って おります。そういうようなことを含めて、厳しい状況下をしっかり乗り越えていきたいと思ってお るところであります。 まず、定数削減計画のスピードアップ化についてでございますが、平成17年3月、総務省が策 定いたしました地方公共団体における行政改革の推進のため、 新たな指針におきまして、 平成17年 度からの5年間で地方公務員数を4.6%以上削減するよう、求められたところでありますが、そ の後、平成18年8月に総務省が示した地方公共団体における行政改革のさらなる推進のための指 針におきましては、総人件費改革といたしまして、国家公務員の定数純減マイナス5.7%を踏ま えた、一層の定数純減を図ることの要請がありました。 南アルプス市では、平成17年度に南アルプス市職員定員適正化計画を策定いたしました。効率 的な行財政運営の推進と長期的な組織運営に必要な人材の計画的な確保を図ることとし、行政改革 の取り組み等を毎年度、可能なものから着実に実施することなどによりまして、定員削減を進めて いるところであります。 計画の途中ではありますが、 平成20年4月1日の職員数は712人であります。 平成17年4月 1日の職員数に比べますと、3年間で33人の職員を削減いたしたところであります。職員定数 712人を職員定数適正化計画より22人前倒しの削減をいたしておるのが現状であります。今後 2年間で約40人の定年退職予定者がありますので、新採用職員を抑制することによりまして、計 画を上回る職員の削減を進められるという判断をいたしております。 職員数の削減は、コスト削減には寄与しますが、職員数の過剰な削減は行政サービスの質の低下 につながるということにもなるだろうと思います。今後、住民に身近な行政はできるだけ市町村で 行うべきという観点から、市町村への権限移譲が積極的に進められてまいるものと思います。コス ト削減と行政サービスの質のバランスを取りながら、職員削減を進めてまいりたいと考えていると ころであります。 次に言われておりました、職員給与の見直しについて、お答えをいたします。 新聞等で報道されました山梨県職員の給与カットの方針と同様に、南アルプス市でも職員の給与 カットを行うかというご質問でありますが、 本市におきましても、 平成16年から18年の3年間、 管理職手当を実は2ポイントカットいたしております。職員給与は大きな勤務条件の1つでありま して、職員の意欲、またやる気を支えることと、市民の一定の理解・支持のバランスを保っていく ことが重要ではないかと考えております。 南アルプス市は合併から5年をかけまして、 職員を64人 削減いたし、その間、特殊勤務手当等の見直しを行いながら、人件費の削減を進めているのが現在 の状況であります。 また、平成17年度に行政改革大綱を策定いたしまして、行財政改革を積極的に推進いたし、民 間ができることは積極的に民間に任せること、一層の市民サービスの向上を図りながら、行政の簡 素化・スリム化を進めてきたと考えております。今後もさらに推進をしていく所存であります。職 員数のさらなる削減のほか、不要な市有財産の売却や市税等の徴収率の向上など、自主財源増にも 力を入れることといたしておりますが、こうした取り組みをいたしても、なお将来の財政運営の必 要な財源が確保できない場合など、対策をすべてやった上で職員給与の見直しについては、職員に 対して十分説明をし、そして職員に理解をしていただくとともに、思いを1つにしながら対応して いくことが大事ではないかと考えております。 続きまして、私から3点目の市税の徴収についてでございます。 納税につきましては、国民に等しく課せられた義務であり、税金の徴収は地方自治体の自主財源 132 といたしまして、行政運営の要であります。地方分権が進む中にありまして、税源移譲による市税 の徴収はますます重要となってきております。本市の市税の収入未済額は7億1,100万円、ご 指摘のとおりでありますが、その内訳といたしまして、現年分未済額は2億3,400万円、滞納 繰越分未済額は4億7,700万円に上っております。 ご質問の市税の徴収につきましては、納税の公平性を保つためにも、徴税吏員の実践研修等によ りまして、徴収能力を向上し、未納者に対しまして、段階を踏んだ滞納整理を行っております。具 体的には通常対策と特別対策を実施いたしておるところでありますが、通常対策につきましては、 督促状とか催告書の送付、電話催告、訪問徴収、納税相談、広報による口座振り替え推進の啓発を も行っております。 また、今年度より外国人滞納者に対しましては、嘱託通訳者を伴った納税相談の実施をいたして おります。さらに納税指導等に従わない悪質滞納者に対しましては、山梨県地方税滞納整理推進機 構と共同によりまして、催告と市独自による財産調査を行い、預貯金・給与・不動産・敷金・生命 保険解約払戻金等の差し押さえなど、またタイヤロックをも使用した自動車の差し押さえ、捜索に よる取り組みを視野に入れたところでもあります。動産のインターネット公売等を行い、市税徴収 および滞納処分を強力に実施をいたしておるところでございます。 一方、納税者の利便性を図り、収納率向上に向けた滞納防止の取り組みも重要な課題となってお ります。市の職員自体も非常に積極的に努力をいたしておるところでありますが、特に先般、福祉 保健部関係の子育て支援を担当している職員が、やはり保育料の未納という事柄であったわけでご ざいますが、 やはりその中にありましても、 積み上げが非常に目に見えたということでありまして、 職員自体が本当に誠心誠意、努力をしているということも、改めてご理解を賜っておきたいと思い ます。 昨年度より、コンビニ収納導入に向けての検討を始め、平成22年4月の業務系電算システムの 更新と同時に、コンビニ収納導入をも予定いたしております。また、特別対策といたしまして、平 成18年度より市税等収納対策本部を設置いたしまして、本部長には副市長が、以下管理職、税金 料金担当職員による徴収の取り組みをいたしております。その結果に基づきまして、収納強化月間 を設けまして、出納閉鎖前の5月期とボーナス時期の12月期に夜間訪問を組み入れた、訪問徴収 をも行っておるところでございます。 今年度、5月期に実施いたしました結果は、訪問納付と約束納付を合わせまして2,022万円 と、非常に高い実績を上げております。このように納税者の納税意識、滞納原因等を的確に分析し、 実態に即した滞納処分を行い、徴収率の向上を図りながら自主財源である税収の確保に、私をはじ め職員が一丸となって徹底いたしておるところでありますので、改めて重ねてご理解を賜るようお 願いして、私からの答弁といたします。 他につきましては、関係の部長からご答弁申し上げます。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 金丸一元議員の財政問題についてのご質問にお答えしたいと思います。 私からは2番目の合併特例債は必要なものに対しては積極的に起債すべきと考えるが、有効活用 についての市の考え方はということでございますが、合併特例債は合併特例法により合併後の市町 村にまちづくりのための建設事業に対する財源措置として、新市建設計画に基づく事業、または基 金の積み立てで、特に必要と認められるものに充当でき、合併が行われた日の属する年度、および 133 これに続く10カ年に限り認められております。 本年度予定額を含めての、これまでの活用状況につきましては、小中学校体育館の耐震化をはじ めとする教育施設整備事業に30億8,640万円、都市計画街路事業や公園・水路など道水路等 整備事業に44億1,240万円、児童館や保育所、健康福祉センターなどの健康福祉施設事業に 15億5,980万円、農道整備や地方病溝渠改良整備など、農林業振興事業に6億2,600万 円、観光施設整備事業に3億6,880万円、地域振興基金造成に19億9,500万円、その他 防災拠点整備事業等を含め7億130万円となっており、借入金額全体で127億4,970万円 となります。 事業執行の上で財源確保としての合併特例債は重要な財源と認識しており、実施計画に基づいた 事業執行をし、事業の投資効果を十分検証する中で取捨選択を図りつつ、財政指標にも意を配しな がら交付税算入70%、充当率95%の有利な起債でありますので、計画的に必要な事業に対し、 積極的に活用を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問ありませんか。 金丸一元君。 ○2番議員(金丸一元君) 割り当てられた時間が限られておりますので、要望を1つだけ申し上げます。 人件費の問題についてでありますけれども、非常に財政が厳しくなってくる折、やはりこの人件 費をどうするかということは非常に大きな問題だと思います。総合計画の中に立ててあります、平 成21年度に18.3%、それから26年に16.6%、これはもう合併当初からの大目標であり ます。やはりこれは何としても頑張っていただかなければならないという意味において、市長から 答弁をいただいたんですけれども、今の削減スピードでは間に合わないのではないかという感じが いたします。ぜひ、市長のリーダーシップを強く発揮していただきまして、これを実現させていた だくようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で金丸一元君の質問を終結いたします。 次に、質問順位10番、石川壽君の発言を許します。 4番、石川壽君。 ○4番議員(石川壽君) 4番、石川壽です。 通告いたしました3点について、質問いたします。 まず1点目は、男女共同参画社会事業の拠点施設について、伺いたいと思います。 「バランスが悪いとできない男女のシーソー」これは男女共同参画の川柳、標語で966点中、 市長賞になった八田小学校6年生の作品です。本市では南アルプス市男女共同参画推進条例が制定 され、男女共同参画都市が宣言されました。 しかし、その事業を推進する拠点施設がありません。鶴ヶ島市の女性センター中野館長さんの講 演のあと、鶴ヶ島市女性センターについてお聞きしました。センターは延べ床面積が1,800平 方メートル、1階に300人収容のホールがあり、80人収容の運動施設と託児室があります。2階 には5つの講座室があるとのことでした。職員は6名で、うち臨時職員が3名、常時5名の勤務で 134 運営しているとのことです。男女共同参画社会事業の拠点施設であるということを、力強く話して くれました。 本市でも男女共同参画社会の一層の推進・充実のために、拠点施設を確保する必要があると思い ます。現在の公共施設の再配置計画の進捗状況と併せてお伺いしたいと思います。 2つ目に、学校および公共施設の屋上に名前の明記について伺います。 災害時等、空輸での物資輸送と緊急時を含め、緊急搬送を的確かつ迅速に行うためには、上空か ら見て目印が必要であると思います。 学校および公共施設の屋上に名前を明記できないか伺います。 3つ目に環境基本計画の制定について伺います。 視察した釧路の釧路市環境基本計画は、釧路市環境基本条例に基づき、長期的かつ総合的な課題 解決に向けて取り組みを推進するために制定されています。6項目からなる基本計画から、みんな で守る釧路の環境、それを市民・業者・事業者・市の責務、それを定め、連携を保ちつつ環境保全 に取り組んでいるようであります。 北杜市でも環境基本計画、平成20年から29年度を制定しました。本市には一般廃棄物処理計 画が平成16年から25年がありますが、またアルプスプラン2005では「快適生活環境整備の まちづくり指標」で、減量等の年度目標値を示しています。それらを含めた全体の環境基本計画を 制定する考えがあるかをお伺いして、質問を終わりたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 石川壽議員のご質問にお答えをいたしたいと思います。 石川議員からは3点にわたっての質問があったわけでございますが、私からは男女共同参画社会 事業の拠点施設についてと、環境基本計画の策定についてを答弁いたします。 他につきましては、関係の部長から答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。 まず第1点目の、本市の男女共同参画推進事業の現状について申し上げたいと思います。 ご承知のとおり、本市は関係者の非常なるご努力によりまして、平成17年3月に男女共同参画 基本計画、いわゆる南アルプスハーモニープランを策定し、平成18年12月には男女共同参画都 市「南アルプス市」を宣言いたしたわけでありますが、さらに19年2月におきましては、男女共 同参画推進条例を制定したと、このように本市はプランと条例と宣言都市の3つを柱といたしまし て、具体的には市民35名で構成するハーモニープラン推進会議と、市役所職員で構成いたします 庁内推進本部、 さらに男女共同参画の進捗状況をチェックする審議会の三者を中心にいたしまして、 男女共同参画社会の実現に向けて着実に歩んでいるのが現状であります。 特に、市民サイドからは推進母体であります、推進会議におきましては、家庭や地域や職場など の推進が大切なことから、それぞれ家庭や地域、職場などでの推進が大切なことから、それぞれ家 庭部会、あるいは地域部会、職場部会などをつくりまして、現在までにその部会を中心に熱心に努 力され、主体的に活動をいただいてまいったという経過ではないかと思っております。 毎年2月には、市の女性団体連絡協議会と一緒にフォーラムを開催し、市内外に男女共同参画社 会の必要性を広く呼び掛けているのが現状でございます。埼玉県の鶴ヶ島市女性センターの中野館 長さんは、今年2月に開催いたしました、南アルプスハーモニーフォーラム・イン2008におき まして、 「女性の力がまちをかえる」と題しまして、講演をいただいたところでありますが、中野館 長さんはその中で男女共同参画を推進していくことには、一人の百歩より、百人の一歩を大事にし なければいけないと言われ、改めてそれぞれの記憶があっただろうと思います。 135 鶴ヶ島女性センターでは、現在、女性センターだよりを発行したり、月2回の女性のための相談 室やさまざまな講座や教室を開催したり、6月には1週間をハーモニーふれあいウィークとして、 「広めよう男女共同参画」をテーマに、広くのサークルや団体の協力によりまして、さまざまな催 しを開いているとのことであります。 中野館長さんが言われた、1人でも多くの市民に男女共同参画を広めるためには、本市におきま しても、鶴ヶ島市女性センターのような拠点を整備し、大勢の市民に利用していただきながら、そ こを中心に男女共同参加を推進していくのが、1つの望ましい姿であると考えております。 また、公共施設再配置の推進についてでありますが、公共施設の再配置につきましては、平成 16年度に行った基礎調査や、それに続く指定管理者制度の導入状況を踏まえた中で、昨年3月に 策定いたしました、公共施設再配置の方針に基づき、各施設の管理を担当する部・課を中心に取り 組んでいるところであります。 すでにご案内のように、甲西支所2階の議場につきましては、美術品の収納庫に、芦安支所の空 きスペースを郵便局として貸し出すなどのほか、市民の利用実態に合わせた施設の有効活用にも意 を用いているところであります。 一方、国におきましても、地方分権改革を推進するため、補助金を受けて建設した各種施設につ いて、おおむね10年を経過した後の財産処分の方法につきましては、大幅に見直し、原則的に届 け出、報告をもって承認することとし、補助金返還を求めないというような制度改革が行われる運 びともなりました。 この制度が本格的に実施されますと、補助金を受けて建設した施設の廃止や目的外使用にあたっ ての足かせとなっていた補助金の返還問題がクリアできることになります。 地方自治体にとっては、 創意工夫による選択肢が広がり、施設の効率的な活用が図れることとなります。 本市におきましても、このような制度を有効活用しながら、今後も男女共同参画推進のための拠 点施設の設置も含め、公共施設の再配置によりまして、一層取り組んでまいる所存であります。 続きまして、3点目の環境基本計画の策定についてでありますが、本市は甲府盆地の西部地域を 占める釜無川沿岸地域と御勅使川の扇状地、その上流部の南アルプス山系からなる地域でありまし て、地理的・地形的に1つにまとまり、雄大な自然に恵まれた貴重な自然財産を抱えている地域で もあります。 また、果樹栽培は年間を通じまして、さまざまな果物が収穫され、バラエティーに富んだ果物の 宝庫とも知られておるところでございます。これらは本市の魅力形成にも大きくかかわっておりま して、かけがえのないものとなっております。 しかしながら、物資的な豊かさや生活の利便性を求める社会経済活動は、環境に大きな負荷を与 えており、地域の環境を悪化させ、ひいては地球規模の環境問題をも引き起こしております。この ような環境への付加を、 できる限り低減し、 かけがえのない財産である南アルプス市の自然を守り、 健全な恵み豊かな環境を、世代を超えて引き継ぐ責任を担っております。 そのためにも環境が生活基盤を支える重要な役割を果たしていることを深く認識し、これまでの 社会経済活動の生活様式を見直すとともに、お互いが積極的に協力し合い、環境の保全および創造 に向けた行動によりまして、持続的に発展する社会の実現に貢献していくことを明らかにしていく ため、現在、環境基本条例の制定に取り組んでいるところであります。 また、この環境基本条例に規定した環境の保全と創造のための基本的施策を具体化し、長期的な 観点から総合的かつ計画的に実施いたしていくために、環境基本計画をも策定してまいります。同 計画では基本方針や理念、さらに計画目標や期間、対象とする環境の範囲を定め、市民・事業者・ 136 市および滞在者の取り組みを明らかにするとともに、相互に連携し、理解と協力のもと協働を図っ ていく中で策定を進めてまいりたいと考えております。 以上で2点に対する答弁といたします。 他につきましては、関係部長から答弁いたします。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 石川壽議員の2項目目の質問、災害時に迅速な対応を行うためには、上空からの目印も必要であ る。各学校や公共施設の屋上に名前を明記する考えはについて、お答えいたします。 市では災害の状況に応じ、 航空機の活動を必要と判断する場合には、 山梨県消防防災ヘリコプター 応援協定に基づき、県知事に対して消防防災ヘリコプターの出動を要請し、被害者情報の収集、救 出、救助活動等の応援要請を行うこととしております。消防防災ヘリコプターの運行には、災害等 から住民の生命・財産を保護し、被害の軽減を図るためである公共性や、差し迫った必要のある緊 急性、および消防防災ヘリコプター以外に適切な手段がない「非代替性」である基本要件を満たす 場合に、緊急運行を行うことができることとされております。 緊急運行基準といたしまして、災害が発生し、または発生する恐れがある場合で、緊急に救援物 資、人員等を搬送する必要があると認められる場合など、災害応急対策活動、消防防災ヘリコプター による消火が有効であると認められる場合などの火災防御活動、水難事故および山岳遭難等におけ る人命救助など救助活動、緊急医療を行うための医師・機材等を搬送する必要があると認められる 場合などの救急活動を行う場合として定められているとのことであります。 議員ご質問のように、 ヘリコプター等を要請する場合には、 緊急性が求められている事態であり、 一刻も早く現地へ急行できるよう上空から目印も必要で、各学校や公共施設の屋上に名前を明記す る考えは、とのご意見であろうと思います。 県の消防防災航空隊によりますと、現在運用されている消防防災ヘリコプターには、精巧な緯度・ 経度計が搭載されており、自機の位置を把握しているとともに、県内の学校施設等についても所在 位置を確認し、入力を行っており、いわゆるナビゲーションシステムといわれる経路誘導システム を搭載している。また、航空隊員においても、日ごろの訓練により、県内の地理の把握に努めてい るとのことであります。 したがいまして、現状におきましても、現場への急行は可能な状況にあると見込まれますので、 ご理解を賜りますよう、お願いいたします。 以上であります。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問ありますか。 石川壽君。 ○4番議員(石川壽君) まず1点目の、男女共同参画社会事業の拠点施設ですけれども、これについてもう一度明快な回 答をいただきたいと思いますが、拠点施設を設置する考えがあるかどうかということを、市長さん のほうへ。 それから、災害時の上空から見ての明記ですけれども、そのコンピューター関係とかいろいろな 関係でスムーズにいくよという部長さんの答弁がありましたけれども、やっぱりそういう機械を搭 137 載していない、また地理的に不案内の人が操縦するという場合もきっとあろうかと思うので、ぜひ 上空から見て、そういう何か目印が必要だと思うんですけれども、その点についてもう1回、ご答 弁をお願いしたいと思います。 それから環境基本計画ですけれども、 ぜひ早めに進めていただきたいと思います。 北杜市では1つ、 ゴミを減らし資源を大切にする。1つ、豊かな自然を守る。1つ、清らかな水を大切にする。1つ、 地球環境保全に貢献する。1つ、つなぐ将来を大切にする。という基本方針を出して、これに従っ てやっているようですから、ぜひ早めに制定をするようにしていただきたいと、そんなふうに思い ますけれども、1点目の共同参画事業の拠点施設の確保についてと、それから部長さんのほうに明 記について、もう一度、市長さんと部長さんに、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 1点目の拠点施設についての質問でありますが、現在市内にはいろいろの施設が整備されており まして、そういった施設をどのように活用するかということが、極めて大事なところではないかと 思います。これから先、いろいろな事柄が改革を中心に進んでいくということを考えますと、施設 のあり方ということにつきましては、綿密に計画とその実行性をつなぎ合わせながら対処していく 必要があると、こんなふうに思うわけでありまして、そのことを中心に調査研究しながら、かかる 上に立って、どのような事柄が一番大事なのかというようなことを大所高所から進めるべきではな いかと思います。 そのようなことの中で、先ほども申し上げましたように、一人の百歩より百人の一歩だよと。そ れをさらに形を変えて、市内全域に男女共同参画の姿をどのように進めていけるかと。このへんに 意をしっかり置きながら、そしてその先がそれぞれの地域を含めてある公共施設を上手に活用して いくという事柄が、末端までしっかり浸透していける原点につながるかなと、こんなふうにも思い ます。 そういうようなことを含めて、 しっかり研究しながら、 その先をしっかり定めてまいりたいと思っ ておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 それから環境の問題でありますが、現状におきましても、いろいろな考え方があると思います。 そういう考え方の中でつくるということが大事でありますが、つくるものをどのように利用できる かという社会体制が、またその上で大事だろうと思います。 そういった点を含めてでありますが、こうあるべきだという基本計画、そういうものを早い時点 で策定することが、極めて肝要ではないかと、こんなふうに思っておりますので、あまり先に行く ということではなくて、なるべく早い時間帯に対応していくことが、議員のおっしゃることにしっ かり応えていける対応策であると思っておりますので、そのようにご理解をいただきたいと思いま す。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 先ほどお答えしたとおりでございますけれども、他県の例も参考にしながら検討してまいるんで すが、屋根の形も問題になるかと思うんですよね。平らな部分ですと、そこに書けるんですが、仮 にこういった傾斜のある屋根ですと、非常に難しい部分もあるということで、目印という形であれ ば、また別なことも考えたりしながら、検討してまいりたいと思っております。 138 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 以上で石川壽君の質問を終結いたします。 次に、質問順位11番、内藤政勝君の発言を許します。 5番、内藤政勝君。 ○5番議員(内藤政勝君) 新政かがやき、5番、内藤です。 通告いたしました2点について質問をいたします。 金丸一元議員の質問と一部重複いたしますが、まず財政問題につきまして、お伺いいたします。 住民発議という市民の熱意を受けて、平成15年4月1日、我が南アルプス市が誕生し、5年が 経過いたしました。主要財源として活用してきました公債費の借入等の経過についてお伺いいたし ます。 合併を加速させた要因の1つに、他の起債に比べて有利な起債、合併特例債は当初多くの自治体 が限度額に近い起債を見込みました。しかし、国・地方財政の三位一体改革による地方交付税等の 減額などが影響し、現在、起債事業を見直す動きが出ております。本市においても、多額な特例債 を活用し、合併の公共的施設の整備事業、統合整備事業などを進めて、合併した本市が充実前進し ているものと思慮するところであります。特例債を活用し事業を進めるには、自主財源が必要とな りますので、台所事情が厳しい自治体では手を出しにくいと思います。 また、実質公債費比率という財政指標が平成18年度から地方債の許可制度から協議制度への移 行に伴い導入されました。借入を控えるのに、これらの影響もありますか。本市の財政の健全化の 取り組みを含め、合併特例債の借入の対応、充当事業の制限および充当率などが当初と変更があり ますか、お伺いいたします。 次に、合併後の財政状況についてであります。 財政の弾力化を示す財政指標、経常収支比率を見ると、県内の合併をしたほとんどの自治体が 80%を超えている状況にあります。 本市においても、 旧町村時代に経常収支比率がそれぞれ80% を超えており、合併してからも依然として16年度が84%、17年度が83.9%、18年度が 85.9%、19年度が85.3%と高く、財政構造は硬直化しております。経常収支比率を低く して、財政の弾力化を持たせるには、人件費・扶助費・公債費等の経常経費の縮減をしなければな りません。総合計画のまちづくり指標の目標値は、26年度において80%になっております。目 標達成の対応はどのようにいたしますか、お伺いいたします。 また、地方自治体財政健全化法が平成19年6月15日に成立しました。一部条項を除き、平成 21年4月1日から施行されます。平成19年度決算に基づく本市の財政健全化判断比率および公 営企業資金不足比率の報告がありました。市監査委員の財政健全化、経営健全化審査意見書におい て、審査の結果、総合意見として審査に付されたおのおのの健全化判断比率および、その算定の基 礎となる事項を記載した書類は、いずれも適正に作成されたものと認められるとあります。19年 度決算は財政健全化であると判断してよろしいでしょうか。 次に、小中学校の不登校について、お伺いいたします。 2学期が始まって元気に登校する児童生徒の姿および学園祭や運動会で活躍する様子を見るにつ け、8月8日、山日紙上に「県内中学生不登校 全国ワースト」という見出しで掲載された不登校 の記事が信じられないのであります。 昨年度、病気などの理由以外で年間30日以上欠席した中学生の不登校は、統計以来最多の1, 139 008人に上ったことが、 学校基本調査で分かったとされています。 驚いているところであります。 不登校率は前年度を0.5ポイント上回る3.67%で、全国ワースト。増加幅は3年連続で増加 は140人と、前年度の2倍に達しています。 反面、 小学生は2年連続減少で前年度比6人減の189人と、 10年前の水準に戻っております。 中学生の不登校の理由は非行や怠学、生活習慣や家庭内問題などがあるといわれております。本市 の小中学生の不登校の状況はいかがでしょうか、お伺いいたします。不登校を減らすいろいろの理 由がありますけれども、新しい取り組みがあるでしょうか、お伺いいたします。 以上、よろしくお願いします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 内藤政勝議員の質問にお答えいたします。 内藤議員からは1点目には財政問題、2点目につきましては、学生の不登校の問題、私からは1点 目について答弁をさせていただきます。 平成18年度の地方分権一括法の施行によりまして、地方公共団体の自主性をより高める観点に 立ちまして、地方債の許可制度は廃止され、協議制度に移行いたしたところでございます。 しかしながら、実質公債費比率は3カ年平均で18%を超えると、地方債の発行に国の許可が必 要となります。また25%を超えると、単独事業の起債が制限されることにつきましては、内藤議 員も十分ご理解を賜っているところであります。 さらに平成19年度には、地方自治体の財政状況をチェックする地方公共団体の財政の健全化に 関する法律が公布されまして、より一層の財政健全化が求められているところでございます。今の 市政にありましては、財政の健全性の堅持が大きな課題であると考えております。本市は、これま でも行政改革大綱に基づきまして、歳出の抑制と財政構造の改善を進めてまいったところでありま す。 しかしながら、先行き不透明な経済情勢や国の三位一体改革による地方財政制度の見直し、また 人口減少時代の到来など、財政をめぐる環境が厳しさを増している中でありまして、行政ニーズは ますます増加いたしてきております。その相反する状況に対応するためにも、今後も一層の行財政 改革が求められるところではないかと思います。財政の健全化は財源の確保、拡大は現在の市政運 営に必要不可欠な基礎的な条件でもあると考えております。 そうした財源の確保の中で、特に合併特例債につきましては、金丸議員の質問の際にも総務部長 からの答弁のとおり有利な起債でもあり、今後も計画的に必要な事業へ積極的に活用を図っていき たいと考えておるところでございます。財政健全化法による実質公債費比率等、4指標が示され、 この数値が一定基準を超えたときには、財政健全化計画および財政再生計画の策定による国関与な どが義務付けられておるところでございます。そのためにも、その活用につきましては、特に意を 配しながら取り組んでいかなければならないと考えております。 次に、総合計画のまちづくり指標の経常収支比率における目標値への対応についてでございます が、平成19年度につきましては85.3%で、前年に対し0.6ポイントほど好転をいたしてお るのが現状でございます。 なお、 平成18年度の類似団体の全国平均経常収支比率を見ますと、 86. 9%となっております。今後も扶助費、公債費等の義務的経費の縮減に配慮しながら、目標値の 80%に近付くよう、努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。 平成19年度の決算についてでございますが、議員もおっしゃっておりました、監査委員さんの 140 報告を含めながらご評価をいただいたところでありますが、健全化判断比率につきましても、実質 公債費比率は16.7%、前年より0.4ポイント低下をいたしております。将来負担比率は94. 3%となり、国が示した4指標のすべてで基準をクリアいたしておるという監査委員からの、良好 な状況にあるとの意見書も付けられております。 しかしながら、公債費負担比率につきましては、対前年度比で0.3ポイントほど増加いたして おります。今後も引き続きまして、健全な財政運営と弾力的な財政構造を堅持しながら、自主財源 の確保に努めるとともに、限られた財源の有効活用を図る中で健全財政に向けて、なお一層の努力 をいたしてまいりたいと考えているところでございます。 2点目につきましては、教育委員会からご答弁を申し上げます。 ○議長(小笠原孝君) 教育長、野田正俊君。 ○教育長(野田正俊君) 内藤政勝議員の2つ目の小中学生の不登校について、本市の小中学生の不登校の状況は。また、 不登校を減らすべき新しい取り組みはあるのかのご質問にお答えいたします。 本市の小中学生の不登校の状況をご説明する前に、内藤議員からのご指摘のとおり、8月8日の 山梨日日新聞のトップ見出しにおきまして、大きく報道された「県内中学生不登校率 全国ワース ト」という記事は、学校関係者だけでなく、すべての県民に大きな驚きを与えました。昨年9月議 会におきましても、平成18年度の本市の小中学生の不登校の状況についてのご質問を受け、この 問題に関して、深い関心とご指摘を寄せていただいております。 さて、今回の調査は文部科学省の実施した、児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する 調査によるものです。ここでいう不登校とは、 「学校生活上の影響・遊び・非行・無気力・不安など、 情緒的混乱、意図的な拒否およびこれらの複合的な理由により、年間30日以上の欠席をした児童 生徒」と定義しております。 平成19年度のこの調査による南アルプス市小中学校の児童生徒の不登校の状況ですが、不登校 児童生徒数は小学校において26人、中学校において105人、合計131人という状況です。不 登校率としましては、小学校が0.54%、中学校が4.3%となり、残念なことに小学校で昨年 度より0.09ポイント、中学校で0.5ポイント高まっております。山梨県の不登校率と比較し ても、やや高率となっております。 不登校に至ったきっかけですが、小学校で多いのが、いじめを除く友人関係をめぐる問題と、親 子関係をめぐる問題、家庭環境の急激な変化が同時に考えられるケースが最も多く、続いて入学、 転・編入学、進級時の不適応、病気による欠席と続きます。 一方、中学校においては、いじめを除く友人関係をめぐる問題と、本人にかかわる問題とが、そ れぞれの3分の1を占め、続いて親子関係をめぐる問題と家庭生活環境の急激な変化と続きます。 なお、131名の不登校児童生徒のうち、指導の結果、状況が改善し、登校できるようになった 児童生徒は小学校7名、中学校43名で合計50名です。平成18年度の数が29名ですので、再 登校率は高くなっております。この結果からも学校および学校関係機関が不登校問題を真摯に受け 止め、対応に取り組んでいる様子がうかがえます。 効果のあった学校における取り組みとしましては、昨年と同様に1つ目がスクールカウンセ ラー・養護教諭等が専門的な指導にあたった、2つ目が保健室等、特別な場所に登校させ、指導に あたった、3つ目が保護者の協力を求めて家庭関係や家庭生活の改善を図った等が挙げられます。 次に、不登校を減らすべき新しい取り組みについてでございますが、これまで市では平成18年 141 度に適応指導教室「Wing」を開設し、不登校児童生徒の通級指導の場をつくるとともに、教育 相談員も常勤体制としてまいりました。 さらに不登校児童生徒を対象にした長期宿泊体験事業「南アルプスチャレンジキャンプ」を実施 し、悩みを抱え、登校できない子どもたちの支援に努めてまいりました。にもかかわらず、不登校 児童生徒の増加傾向に歯止めがかけられないのは、これまでの対応により多くの子どもたちが不登 校から立ち直る一方で、それを上回る数で新たな不登校児童生徒が生まれているからであると思わ れます。 このような状況にかんがみて、市ではこれまで行ってきた事後対応に加えて、発生を抑制するた めの予防的対策を講じることが急務であると考えております。いじめ・不登校は各種要因がかかわ る中で生まれるため、学校生活だけに原因を求めるわけにはまいりません。 しかし、学校において所属する学級集団の状況がいじめや不登校の発生と関連があることも常に 指摘されており、間違いなく主たる要因の1つであると考えられます。つまり予防的対策として、 学校・学級がどの子にとっても安心して過ごせる場所となるよう、魅力ある授業づくりや、一人ひ とりが大切にされる学級集団づくりを推進していくことが大切であると思います。 そこで、南アルプス市では今年度、いじめ・不登校未然防止推進事業を立ち上げました。この事 業を推進していく上で必要とされることは、まず子どもたちと毎日、より身近に接している学級担 任の先生方が学級集団の状態、および子どもたち一人ひとりの学校生活における意欲や満足感の実 態について、より正確に把握することであります。 具体的な方法として、先生方の日常的な観察に加え、児童生徒の状況を客観的に把握することが でき、学級満足度尺度と意欲度尺度を測るQUテストを実施することにより、支援の必要な子ども たちの早期発見・早期対応と個別の対応を通して、学年、学校内の共通理解を図ることができ、さ らに学級集団の状況に応じた授業改善も可能になると考えております。今年度もすでに市内の小学 校、中学校の研究指定校5校の小学校3年生以上のすべての児童生徒がこのテストを行い、その結 果を学級づくり、児童生徒への指導に生かしております。 また、昨年度より学びの質を高める授業づくり推進事業にも取り組み、今年度も研究指定校3校 で仲間との協同により、学びに向かう中で学力向上とともに、コミュニケーション能力を含めた社 会性の向上を目指した授業研究を行っています。これまでの成果の表れかもしれませんが、今年度 1学期末に行われた児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の1学期の集計により ますと、昨年の同時期に比べて30日以上の不登校の児童生徒数は小学校で1名、中学校で8名、 わずかながら減少しています。今後も、どの子も学びと仲間を大切にすることにより、誰もが安心 して通うことのできる教室、そして学校の実現を目指してまいりたいと思います。 以上であります。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありませんか。 内藤政勝君。 ○5番議員(内藤政勝君) まず第1点目の財政問題でございますけれども、財政健全化法によりますと、一応クリアをして いるというような状況でございますが、19年度の決算を見て、ある程度、財政指標がございます が、例えば経常収支比率とか公債費負担比率とか、いろいろの比率があるわけでございますが、こ れらを比較して、そこのところはどうでしょうか、それが1点。 142 もう1つ、教育問題ですが、今、教育長さんの答弁をいただきまして改善されたというようなこ とでございますけれども、子どもたちの不登校はきっと一生を左右するような事態にもなりかねな いというようなことですが、限りなくゼロに近い不登校にするように、お願いを申し上げたいと思 います。 よろしくお願いします。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 中澤総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 内藤議員の再質問にお答えをしたいと思いますけれども、4つの指標、これは当然、議員もご案 内のとおり決算統計という数値がございますが、これは別の数値でございますけれども、その中に これに関連していない、指標にはない部分で自主財源比率とか、それから財政力指数というのが、 非常の市の財政をこれからの状況を見ていく上では大切な指標と思っていますが、指標とそれにつ いては、非常に同じ数値をもとに使っておりますので、指標で出した数値はそのとおり、決算統計 でも同じ指標の数値を使っております。ということで、特に財政力指数で申し上げますと、だいぶ 昨年よりも上がっていまして0.629ということで、ポイントとすれば前年が0.621という ことでございますので、そういうことで若干上がっていると。そういうことで19年度に比べてみ る、単年度の数値は若干向上しているということがいえると思います。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 以上で内藤政勝君の質問を終結いたします。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午前11時といたします。 休憩 午前10時46分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午前11時00分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、質問順位12番、齋藤秀男君の発言を許します。 14番、齋藤秀男君。 ○14番議員(齋藤秀男君) 新政かがやきの齋藤秀男です。 通告いたしました、空き家バンク事業の推進について、一般質問をさせていただきます。 この事業については、昨年12月の定例議会において質問いたしましたが、県内外の方や市民の 方々の関心度が非常に高い点から、再度、次の点について、質問をいたします。 まず1点目ですが、本年10月1日で空き家バンク事業を開始してからちょうど1年が経過いた します。この間、市でも活発な事業展開をしてきたわけですが、空き家物件の登録数や契約成立数 の状況、また利用登録数等の現状はどうなっているのかをお伺いいたします。 次に2点目といたしまして、本年6月15日に櫛形総合公園において、フルーツ山麓フェスティ バルの開催に合わせ、社団法人山梨県宅地建物取引業協会の協力業者により、空き家バンクの見学 相談会が行われましたが、実施状況についてお伺いいたします。 143 また、今後こうした見学相談会等を市のイベント行事として、積極的に取り入れていく必要があ るのかどうか、その考えをお聞きいたします。 3点目でありますが、空き家の有効利用や定住促進の点から、事業を強力に推進していくために は、具体的な推進計画や支援体制の整備がされていなければ前進いたしません。そこで今後の推進 計画と支援体制について、お伺いいたします。 以上、3点でございます。 よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 齋藤秀男議員の空き家バンク事業の推進について3点ありました。 ご質問にお答えをいたします。 まず、空き家バンク事業につきましては、私が掲げておりましたマニフェストの中の1つの事業 でありまして、市内における空き家の有効活用を通して、定住促進による地域の活性化および市民 と都市住民との交流拡大を図ることを目的に、昨年10月より事業を開始いたしました。 また、 事業の推進にあたりましては、 空き家の売買や賃貸にかかわる業務を円滑に処理するため、 社団法人山梨県宅地建物取引業協会と媒介に関する協定を取り交わしまして、協会加盟の市内業者 の協力をいただいているところであります。 現在までの空き家の登録物件数につきましては、延べ11件でございます。すべて売買物件であ ります。地区別の内訳を申し上げますと、八田地区が1件、芦安地区が4件、若草地区が1件、櫛 形地区が2件、甲西地区が3件であります。利用登録は延べ71人で、県外からその半数以上の 36人にご登録をいただき、関心の高さが伺われるところでございます。 また、利用登録者の年齢はほとんどが50歳代後半以上の方であります。退職後の定住先といた しまして、南アルプス市を検討されていると思われます。事業開始後の成約状況でありますが、現 在までに1件の売買が成立いたしております。ほかに4件の交渉を進めている状況でありますが、 取り組みの成果が現れ始めたという感じをいたしております。 次に、先に実施いたしました、見学相談会の実施状況と今後の対応についてでございますが、去 る6月15日に開催いたしました、南アルプス市フルーツ山麓フェスティバルに合わせて実施いた しました、空き家バンク見学相談会は社団法人山梨県宅地建物取引業協会と市が共催で実施いたし たものであります。 会場テントによる相談会と空き家物件の見学会を実施いたしまして、当日は協会加盟の市内空き 家バンク協力業者13社と市が共同いたしまして、市内を芦安方面、北部方面、南部方面の3コー スに分けて、空き家物件の現地に案内を申し上げ、周辺の状況や建物内部の説明などをいたしたと ころでもありました。 参加者は県外7組、県内4組、市内3組でございまして、14組32名の参加がありました。参 加者に対しましては、 市が実施したアンケートでは物件の傷み具合や価格などに不満がありまして、 空き家活用の難しさが表れたところでもありました。見学相談会につきましては、今後も市内関係 協力業者と協議し、検討してまいりたいと考えておるところであります。 最後に今後の空き家バンク事業の進め方と支援体制につきましては、空き家バンク事業がまだ新 しく経験の蓄積も少ない業務でありますので、将来に向けて円滑な事業実施のため、県の指導・助 言をいただきながら、進めてまいりたいと考えております。 144 また、同様事業を実施いたしております、県内市町村に呼び掛け、担当者研究会の設立や、本市 が代表となり、甲府市・山梨市・韮崎市・北杜市・甲州市との6市で共同設置した、空き家バンク 制度調査研究会などで制度の確立や統一化の可能性、周知啓発などに取り組んでまいりたいと思っ ております。 今後の支援体制でありますが、調査研究の成果を事業に反映するとともに、来る12月1日に櫛 形生涯学習センターあやめホールにおきまして、空き家バンク制度調査研究会が主催し、ふるさと 回帰支援センター理事長であります、著名な作家でもあります、立松和平氏をお招きして「空き家 バンク制度普及促進シンポジウム」を開催する予定になっております。 市内には、まだたくさんの空き家がありますが、有効活用を図る必要があると考えておるところ でございます。シンポジウムでは、ふるさと回帰と地域活性化に関して、空き家活用の可能性を話 し合い、それを周知することで地域の方々や所有者の皆さまに、制度の意味を改めて認識していた だくことが大切ではないかと思います。地域の活性化のためにも、積極的に制度に活用していただ けるよう、内容も工夫してまいりたいと考えておるところでございます。 以上で答弁とさせていただきます。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁がありました。 再質問ありますか。 齋藤秀男君。 ○14番議員(齋藤秀男君) 大変ありがとうございました。 この山梨県の周りの関東一円には、約120万人の山梨県人がいるといわれております。こうい う方々に普及を呼び掛け、PRをしていただいて、特に県人会の、市長もご存じでございましょう けれども、弦間会長さんに言っていただいて、そのPRもしていただきたいと。 それから、この関東一円、特に静岡方面でも、静岡の物件を求めている方もおいでになるという ような状況ですので、 やはりそのへんの情報を共有しながら、 自治体間のこれからの制度の確立に、 ぜひ前向きに検討していただきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 以上で齋藤秀男君の質問を終結いたします。 次に、質問順位13番、相原豊君の発言を許します。 26番、相原豊君。 ○26番議員(相原豊君) 通告いたしました2点について、お伺いいたします。 まず観光振興についてですが、南アルプス市においては、農林商工部を中心に努力しておられる わけですが、本市の観光の拠点といえば、南アルプスの山岳観光であり、この振興については、過 去数回にわたって質問が行われ、いろいろな対策が実施されております。芦安から広河原、それに 奈良田・広河原間のマイカー規制は環境省からも高く評価されていますが、林道の通行許可期間は 4カ月半程度で、年間の3分の2は冬眠期間では民間資本の導入も期待できないのが現状で、同じ アルプスでも北アルプスに比較して、観光客数は15分の1以下だといわれております。 南アルプスは現在、世界自然遺産登録運動を静岡、長野の3県の関係市町村が協力して行ってい ますので、乱開発は慎まなければなりません。しかし、自然を大切にしながら、多くの人に南アル 145 プスの大自然の雄大さと美しさを目に焼き付けてもらい、ぜひ世界遺産にとの声の輪を広げていく ことが、登録への近道になることは十分考えられます。 政府も観光庁を発足しようとしていますが、観光立県として力を注いでいる山梨県の平成19年 の観光客実数は4,828万7千人で、前年比9.6%増とされておりますが、これはNHKの大 河ドラマ「風林火山」の放映効果が高かったと考えられております。 本県を代表する観光地は日本一の富士山周辺で、昨年1,724万8千人と3分の1強の観光客 が訪れており、宿泊客も全県下で633万4千人のうち341万4千人と、53.9%と半数以上 を占めております。 また、今年は世界文化遺産登録運動のPR効果もあったのでしょうか、富士登山者が25万人近 く、過去最高だと報じられております。山梨県を代表する山といえば富士山と八ヶ岳で、ともに現 在、多くの観光客を集めていますが、いずれも他県からもよく見え、本県が独占できる観光地では ありません。その点、南アルプスは前山に隠れ、非常に神秘的な山で今後観光を考えるとき、本市 はもちろん、山梨県にとっても大きな観光資源であることは間違いないと思います。 観光目的についてのアンケート結果では、自然と温泉を楽しむが53%で、山と温泉の組み合わ せが客を呼べるという結果が出ています。その点、芦安は南アルプス市の玄関口で温泉もあり、条 件を満たしていると思いますが、現在は観光シーズンが3分の1で19年の広河原・芦安周辺の観 光客は43万3,200人ですが、7月から10月までの4カ月で36万735人と、実に83. 3%が林道開通許可期間に占められ、南アルプス観光は通年観光をいかにして実現するかにかかっ ていると考えます。 その方法として、夜叉神峠へのロープウエー、またはリフトが考えられます。峡中における観光 客の年代構成を見ると、50歳代以上が60%前後で中高年の登山客が増加したとはいえ、登山可 能な確率は低いと思います。その点、ロープウエーは誰でも目的地まで行くことができ、夜叉神峠 からの南アルプス連峰、富士山、八ケ岳、それに甲府盆地が360度眺められる景観は大きな感動 を味わっていただけるものと思います。 先日、長野県の駒ケ岳ロープウエーを視察しました。中央アルプス駒ケ岳のしらび平から千畳敷 間、標高差950メートル、全長2,333メートルを7分30秒で運行するわけですが、年中無 休で19年の利用者は26万4千人で、多い年は37万人を超えた年もあり、料金は駐車場からの バス代も含め、大人1人往復3,800円、それに駐車場は400円でホテルや売店等で相当な経 済効果があると思います。親会社は名古屋鉄道で全国数あるロープウエー、リフト、ケーブルのほ とんどは民間資本であります。 芦安へのロープウエーが可能な場合には、下のほうに駐車場を設け、周囲には地元の農産物、ほ かの売店等を設けることによって、観光と農業の一体化ができると思います。山梨の観光客の消費 額は宿泊客が2万3,734円、日帰り客が6,740円で平均1万9,430円となっており、 人が集まることが経済効果も大きく、地域活性化につながるものと考えます。 次に、周遊道路についてですが、6月議会でも新政かがやきの石川壽議員も、この件について質 問しました。 平成13年に南アルプス周遊自動車道整備促進期成同盟が結成され8年目を迎え、 8月 22日には総会が行われましたが、熱意が感じられず、6月議会でも明確な答弁は聞けませんでし た。 現在の林道は地盤がもろいといわれ、 毎年のように土砂崩れが発生し、 過去28年間で84億1千 万円の復旧工事費がかかっているそうですが、これには道路管理費は含まれていないということで あります。今後、長期間の林道の復旧工事費、安全性、つまり林道で不幸にして事故が発生した場 146 合の補償料等を考えると、隧道による周遊道路を完成して、野呂川・広河原間までは観光客の皆さ まに入って、大自然を満喫していただき、川から奥は自然を厳密に守り、世界自然遺産登録に向け ての運動につなげていくことが良策だと考えますが、この道路の可能性と見通しはいかがでしょう か。 先に申し上げましたとおり、 南アルプス山岳観光は通年観光がどうしても必要で、 ロープウエー、 周遊道路、それに現在の林道を使って、昭和天皇陛下が行幸の際のお立ち台まで、できるだけ長期 間の通行許可など、南アルプス市だけでなく、山梨県の観光の目玉として、県と力を合わせて民間 資本の導入も含め、自主財源増額のためにも年間を通じて観光客に来ていただく方策を探っていく べきだと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 次に、市立美術館の充実についてですが、深沢幸雄画伯から700点を超える作品のご寄付をい ただき、旧法務局跡地の払い下げを受けて、深沢幸雄記念館的な施設が計画されました。その後、 故萩原英雄画伯のご遺族からも540点余りの作品をご寄付いただいたと、今議会で市長説明で紹 介されたわけですが、深沢幸雄、萩原英雄両画伯は世界的に高い評価を受けている版画家で、膨大 な作品群を所蔵できたことは、我が南アルプス市の誇りであろうと思います。 加えて、山田館長の人脈で将来を嘱望されている、河内成幸画伯の版画作品もご寄付いただいた ということで、これらの作品群をただ、収蔵するだけでは高名な先生方のご意思を尊重することに はならないと思います。 そこで、市立春仙美術館に隣接し、条件の整った旧法務局の跡地、建物を利用して版画ギャラリー が計画されたわけですが、 旧法務局は敷地が1, 100平方メートル以上、 建物が1、 2階で460平 方メートル以上あり、それに書庫も収蔵庫として使用可能だと聞き、この計画が実現すれば、春仙 美術館と相まって、版画美術館として高い評価を受けるものと考えます。 青少年の健全育成が叫ばれ、特に最近は青少年による信じられないような凶悪事件の報道を見聞 きするにつけ、心の教育の重要性を痛感している人が多いと思います。心を育てる教育の中で芸術 文化は大変役立つといわれており、版画ギャラリーを充実し、ここを拠点として学校教育・社会教 育の中で版画を取り入れ、制作過程の集中力、完成時の成就の心を育成し、版画でのまちおこしに もつなげられるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。 法務局からの直接払い下げはできないとのことでしたが、最近になって財務局へ所有が移り、払 い下げが可能になったと耳にしましたが、事実でしょうか。事実であるとすれば、三位一体改革に よって、地方財政の苦しさは十分承知だと思いますので、できる限り低価格で、しかも補助金を付 けて教育文化の振興にご協力願い、青少年の健全育成につなげていただけるよう、当局にお願いし てほしいと思います。版画ギャラリーについては、作品をご寄付くださった先生およびご遺族のご 恩に報いるために、そして市民のためにも、ぜひ実現してほしいと思いますが、市の考え方と、そ の後の進捗状況についてお伺いします。 以上で私の一般質問といたします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 相原豊議員のご質問に答弁をいたします。 相原議員からは常日ごろから考えていること、そして高いご高説をご披露いただきながら、質問 をいただいたわけでありますが、この地域を含めてすべての方々が、そういった思いはみんな抱い ているのではないかと思います。出席されております議員各位も、すべて同じ見解かなというふう 147 なことも思いながら聞かせていただき、改めて答弁をさせていただく事柄が、実はそういう思いに 的確にスパッと答弁できないのが、極めて残念の極みでありますが、そのことも含めて、ご理解を 賜りたいと思います。 まず、夜叉神峠へのロープウエーまたはリフトの建設計画の検討についてのご質問でございます が、南アルプス市の観光の柱は何といっても、山岳観光と果樹観光であると。これはお互いに基本 に置いているところであります。 また、観光振興行動計画の山岳エリアにつきましては、山岳観光の玄関でもあります芦安地域の 拠点整備の取り組みといたしまして、夜叉神峠への簡便な移動手段の整備検討を位置付けておりま す。こうした一般観光客の誘致対策につきましては、山岳観光を大きく左右する検討課題でありま す。 これまでにも平成15年12月に清水実議員、平成16年12月に石川壽議員の両議員から定例 会におきまして夜叉神峠へのロープウエーなどの建設計画の検討についてのご質問をいただいた経 緯がございます。 ご存じのとおり、夜叉神峠から広河原や白根三山は、すべて実は南アルプスの国立公園の指定地 域になっているということでありまして、国立公園内におきましては、風致景観や動植物の生態系 の維持に支障を与えてはならないなど、 自然公園法によりまして、 強い規制が設けられております。 その規制は現在でも厳守されておるのが事実でございます。 また、平成19年2月には南アルプスの世界自然遺産登録に向けまして、長野・静岡・山梨県の 3県の10市町村で推進協議会を設立いたしまして、 その第一歩を踏み出したところでもあります。 したがいまして、現状においてこの地域へロープウエー等を建設することにつきましては、大変難 しい状況下にあるということであります。 また近年の状況を考えますと、国内におきましては、建設された経緯も実はないということであ りますので、これに対しましては、状況の推移や情報を得る中で見守りを続けながら、前進ができ るのかできないのか、そのへんにつきましても、意を配してまいらなければならないと考えておる のが、現在の状況であります。 続きまして、南アルプス市の観光の目玉である山岳観光の振興のために、南アルプス周遊自動車 道路整備の早期実現についてのご質問がございました。 この道路構想につきましては、芦安地区桃の木から早川町の奈良田の間、道路整備の促進を目的 として、平成13年に峡西・峡南の町村により、期成同盟会を発足いたしまして、早期実現のため 毎年、国・県への要望を繰り返しておるのが、現在の状況であります。同期成同盟会におきまして は、周遊自動車道の整備により、国道52号と南アルプス公園線を最短距離で結ぶ広域循環周遊道 路として、地域間の交流連携をより一層強化し、地域の産業や観光の活性化につなげていくものと して、大きな期待を寄せ合っているところであります。 このため、本市といたしましても、市長会を通じまして、県に対しまして強力に要望をいたして おるところであります。県下では新しい道路建設につきましては、膨大な費用を要すること、さら にこの整備区間は南アルプス国立公園内となっていることから、つまり景観・生態系・環境等へ与 える影響に配慮が必要との課題があるので、 当面は主ルートとなっている南アルプス林道の状況や、 県道南アルプス公園線の防災対策の進捗状況を見ていくとともに、観光動向や交通需要の推移を見 守っていくとの回答がなされております。 建設実現は今のところ困難な状況にあるということを、ご理解いただきたいと思うと同時に、こ の周遊道路の早期実現は本市の観光振興を図る上におきましても、特に重要な道路と考えておりま 148 すので、今後とも期成同盟会の構成団体としての連携をより一層強化しながら、関係機関に強く働 き掛けてまいりたいと考えておるところでございます。 なお、議員各位におかれましても、早期実現に向けまして、努力に努力を重ねていただいておる ところでありますが、改めて一層のご協力、ご配慮をお願いして、私からの答弁といたします。 美術館関係につきましては、教育委員会からご答弁を申し上げます。 ○議長(小笠原孝君) 教育次長、内田正明君。 ○教育次長(内田正明君) 相原豊議員の2番目の美術館の充実についてのご質問にお答えをいたします。 旧法務局の跡地に深沢幸雄画伯の作品を中心に版画美術館の計画があり、萩原英雄画伯からも寄 贈があり、春仙美術館とともに版画の美術館としての高い評価を受けるが、その後の進捗状況はと のご質問でありますが、ご承知のとおり春仙美術館は近年、収蔵庫および展示ケース、額縁等を保 管するスペースが手狭になっており、大変苦慮していたところでありますが、昨年、甲西支所の2階 の旧議場を収蔵庫として改修したところであります。 平成18年には版画界の巨匠、深沢幸雄画伯から332点の作品およびコレクションを寄贈して いただきました。さらには今回、山梨県出身の世界的版画家、萩原英雄画伯のご遺族より、現在、 版画の収蔵を行っている春仙美術館に540点余りの作品を寄贈して、広く来館者に見ていただき たいとの申し出があったところであります。 ご承知のとおり、平成18年1月に春仙美術館に隣接している甲府地方法務局櫛形出張所が甲府 の本局に業務を移転したため、その跡地・建物の今後の取扱いについて、法務局側から打診があっ たところであります。法務局側といたしましては、春仙美術館ならびに町の駅と隣接している地元 の市に買収していただければ、一番有効利用できるものではないかと考えているようであります。 美術館の管理運営面から見ますと、先ほども申し上げたとおり、深沢・萩原両版画家によりいただ いた作品の通年における展示、さらには温度・湿度に影響のない作品等の保管場所として利用でき るのではないか考えておるところであります。 ただ、現時点ではまだ法務局と財務事務所との書類上の引継ぎが途中段階でありまして、単価の 決定、公売手続き等につきましては、これからの段階であります。いずれにいたしましても、今後、 財務省の動向を見極めた中で美術館の管理運営整備と併せ、慎重に協議し、検討してまいりたいと 考えておりますので、ご理解していただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありますか。 相原豊君。 ○26番議員(相原豊君) ご答弁をいただきましたが、この観光振興についてのご答弁は大変厳しいという結論が、市長の 答弁から出たわけなんですけれども、このロープウエーについては、あの地元から聞くと、国立公 園を外した山へということも1つ可能ではないか、検討に値するのではないかという考え方が1つ あります。 それでロープウエーについては、許可が非常に難しいと。これは承知しているんですけれども、 国立公園とか、そういう場所でなければ、これは対象になるかどうか分からないんですけれども、 149 北杜市に高低差100メートルのリフトが平成元年につくられているわけですね。 そんなことで今、 利用者が5万人から6万人というようなことらしいんですけれども、上へ行っての眺めとか、そう いうものではなくて、ちょっとした公園があるというようなことなんですけれども、国立公園とか そういうものが絡まなければ、可能ではないかなと。どのくらいの規模のものが許可になるのか分 からないですけれども。これはできるだけ努力をしていただくということが必要ではないかなと思 います。 それから、周遊道路については、市長ご承知のとおり、早川町からの場合には身延からの入り口 を何かでふさがれた場合には、本当に孤立してしまうということと、現在の林道のあの地盤からい くと、いつ崩壊して、もう使いものになるか分からないという専門家もいるわけなんですね。 そういうことで、 もうあの林道が途中道路から全部崩れてしまうという、 場所も指摘してくれて、 そういう話をしてくれた人もいるんですね。ですから、あの林道はいつなくなるか分からないとい う危険性も含まれているということは事実だということからして、それから何か事故が起きた場合 の補償ということを考えると、莫大な費用がかかると。もう再起不可能だという形も考えておかな ければならないということになれば、総合して考えると、やっぱり周遊道路、トンネルをして安全 性を確保しながら、生活の安定というか、早川町の皆さんのためにも、やっぱりこれは考えていか なければならない。 いずれしても、通年観光を考えるのは、もう駄目だと言われても、もう再三再四、県や国に要望 して、県のほうも力を合わせて、県ためにもなるんだということを理解していただいて、運動を続 けていただくべきだと思うんですけれども、この点は一ついかがでしょうか。 それから美術館については、現在、継続中だということなんですけれども、財政上、大変、今厳 しい時期ではあるんですけれども、先ほど申し上げましたとおり、やはり教育に関しては、この時 期に金があるからやるとか、やらないとかという問題ではなくて、やはり今そのチャンスの時期だ と思いますので、話が具体的になりましたら、何とかこれは実現して、やっぱり南アルプス市に版 画美術館ありというような、名声を高める意味でも、ぜひ前向きに検討していただきたいというこ との要望をしておきますけれども、よろしくお願いいたします。 では、観光の面については、再度ご答弁をお願いいたしたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 再質問にお答えするわけでございますが、先ほど申し上げましたような経過は十分にご理解をい ただいてという事柄になるわけでございますが、 先ほども申し上げましたように、 議会も一緒になっ てご努力にご努力を重ねていただいておりまして、感謝をいたしておると。これからも、そういっ た前向きの姿勢を持って進んでいきたいと思うので、よろしくお願いしたいという答弁を申し上げ たところであります。 それを基本に置きながら、言われた2点、1つのロープウエーについては、その環境法に触れる ような事柄の合間を縫ってというふうなご質問があったわけでございますが、私もいずれにいたし ましても、ある意味の目標を立てた場合に、それがかなえられるのかどうなのか。それについては、 研究もしたり努力もしたり、これがやっぱり行政、あるいは議会の議員さんの、お互いに持ち合う べき立場だろうと思います。そういう事柄を是認した中で、先に向かっての努力をしていく必要は あると、こんなふうに思っております。 それが1点と、今1つは林道の話が出たんですが、確かに非常に厳しい状況下にあるということ 150 だろうと思います。もしあれが通行不能になった場合にどうなるかということを考えますと、これ は大変、大きな問題点になると思います。あれを開けた天野久知事時代から、素晴らしい財産を提 供していただいたんですが、そういうことを、より上手に使いながら、活用しながら南アルプス市 としても、あるいは早川町としても、その発展策につなげる、おっしゃる県土の発展につながると いう思いに意を配すべきだと思います。 私もスーパー林道を改めてどのような格好で再整備するかと。場面によったら、県道にしたらど うかというふうなことを申し上げた経過が県議会のときにあるんですが、いろいろの点で言われた 言葉は最終的には、県に道路をどうのこうのと言うよりも、トンネルを掘れば一番早いよという言 い方をしたんですが、言うは簡単だけれども、かかる、いわゆる経費ということを考えますと、先 ほども申し上げた中にあります周遊道路にしても、長い時間帯、13年かかるということでありま すが、奈良田と桃の木、これをそういう形でつなげられるということは、本当にこの地域、またあ る意味では南巨摩を含めてのあり方を考えれば、大事な事柄だろうと思います。そういう思いは実 は決して忘れはしない。そういう点で、さらにお願いを重ねながら、目標が早く達成できるように 努力をしていきたいと、そのように答弁をさせていただいて、改めてご理解をいただきたいと思い ます。 ○議長(小笠原孝君) 相原豊君。 ○26番議員(相原豊君) 周遊道路についても前向きに今後、検討していくというご答弁をいただきました。今、財政が厳 しいということで、先ほどから財政問題について質問が続いたわけなんですけれども、やはり自主 財源の獲得ということで、工場誘致を一生懸命して、これは工場が来てくれれば、それだけ本当に ありがたいわけなんですけれども、 相手があることで、 なかなかうまくいかないという面もあるし、 それと同時に今ある企業も大切に、これからしていって、外へ出て行くなんていうことを言わない ように、努力することも必要だということで、やはり自主財源を獲得するのには、観光がかなり重 要だということで国でも観光庁を立ち上げるということなんですね。そんなことで、今後もやはり 再三再四、これは県や国へ、県と協力しながらやっていっていただきたいということを重ねて要望 をさせていただいて、質問を終了いたします。 ○議長(小笠原孝君) 以上で相原豊君の質問を終結いたします。 これより新政かがやきの割り当て時間に17分ほど余裕がありますので、新政かがやきによる関 連質問を行います。 なお、当市議会では通告制を採用しておりますので、通告制に基づく執行部の答弁に対して疑義 がある場合に限り、関連質問として受付をいたしますので、ご了承願います。 関連質問はありませんか。 深澤永雄君。 ○15番議員(深澤永雄君) 1点だけお願いいたします。 内藤政勝議員の質問の中の不登校についてという項目がありますけれども、 この件につきまして、 お伺いしたいと思います。 先ほど教育長のご説明の中に不登校の現状、また対策、いろいろの効果、ご答弁がありまして、 よく分かったわけでございますけれども、これから私がお伺いいたしますメンタルフレンドという 151 言葉を最近耳にするわけでございますけれども、これが不登校児の対策の1つの方法として、県の ほうでも盛んに力を入れているというようなことを聞いておるわけですけれども、このメンタルフ レンドというのは、不登校児だけでなくて、障害児に対してもということが附則されておるわけで ございまして、どちらにご答弁をお願いをすればいいのか、ちょっと私は迷っているわけなんです けれども、一応、不登校ということですので、ここで質問いたします。 メンタルフレンドというのは、何年か前からあったということなんですけれども、心の友と申し ますか、いじめとかちょっと障害があって、そういったようなことが原因で不登校になってしまっ たと。そういう子どもたちに対して、その兄弟であるとか、また年が非常に近いとか、そういう気 持ちを持った中で、その子どもたちに直接対応する、そして心の扉を開く。それが目的だというよ うに聞いております。 しかし、これが非常に問題もあるようでございまして、これは1人で対応するわけではないんで すけれども、例えば3、4人で1人の子どもを対応するというような方法を取っておるようですけ れども、やはり直接対応するものですから、その人のコミュニケーションがうまくいかなくてと、 そういう問題も起きているようなことも、ちょっと伺っているんですけれども、こういった取り組 みがありまして、先ほどの新たな取り組みということの中で、もしかすればお話が出てくるかなと 思ったんですけれども、出てこなかったのでお伺いするわけでございます。 南アルプス市として、こういった制度を取り入れた経緯があるのか。または、ないとすれば、こ れからそういったものを考えていただけるのか、そのへんをお伺いしたいと思います。 よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 教育長、野田正俊君。 ○教育長(野田正俊君) ただ今の深澤議員さんのご質問で、不登校というのは、前に申し上げましたように、殻が殻の中 で固まってしまうと、なかなか出てくれません。ですが、何かのきっかけにやっと出てくる。そし て、先ほど申し上げたように、学校へ来られるようになった。そういうような過程もございます。 したがって、学校でも保護者も、一生懸命になっていろいろな手立てを考えているわけですけれ ども、チャンネルが合うというか、うまくいく場合と、中学3年間どうにもならなかったというよ うなこともございます。 今の深澤議員のお話を聞いていて、ふと思い出したんですが、今から15年くらい前ですか、不 登校の走りというか、私はまだ教育現場にいましたから、そのころ、このメンタルフレンドという 言葉を聞いております。これは教育相談だとか、いろいろなことで施設があるけれども、こういう こともやっているよということを、確か児童相談所というような関係の方が来て、校長たちに話し た中にあったような気がします。 いろいろな手立ての中で使わせていただいたような経過もありますが、私が退職してから民生委 員をやらせてもらいましたが、その折に今度は民生委員にも保護者からの相談を受けるけれども、 こんなようなことでと、そのときにも何か児童相談所のような方が来て、お話をしてくれたような ことを覚えています。 したがって、私が一生懸命答弁しますけれども、足りないところは保健福祉部の子育て支援課と いうところが、この取扱いをしているようですから、付け加えていただきたいと思います。 今おっしゃっていただいたように、学校でも昨日お見せした小冊子をもとにして、学校ぐるみで どうやって殻を打ち破って、学校へ来られるか。例えば、校門を入れない子どももいます。そのた 152 めにWingというような特別支援の教室を開いています。 また、学校へ入ってくれるけれども、教室へは行けないという、そういう子どもは保健室や何か で対応しています。それと同じように、このメンタルフレンド、先ほど心の友というように言われ ましたけれども、18歳以上で30歳未満ぐらいのお兄ちゃん、お姉ちゃんをこの病んでいる子ど もたちのところへ向けて、 そして心を開かせるというようなことで、 私たちも話を聞いていますし、 そのように取り組みをしているご父兄もあろうかと思います。 ただ、残念ながら教育委員会としては、そのような把握をしておりません。でも、各学校ではこ ういう施設もあるよということを、児童相談所や何かのアプローチの中で聞いていますから、取り 組んでいるところもあるように思っています。 したがって、誰にしろわらにもすがるというのが実情ですので、ぜひこういったことも取り入れ てやっていきたいわけですけれども、なかなか殻を割っていただけない状況の中で、学校でも大変 苦慮しています。 したがって、家庭に問題があるのかなという場合には、民生委員さんにも相談をします。民生委 員さんは、私ちょっと年を取っているから、もっと若い人にかかわってもらいたいということで、 こういう制度を使っているような方もあるように伺っていますから、これからもこうした全県的と いいますか、大勢の人にこういう病んでいる子どもさんたちのために手を差し伸べてもらう。そう いうことも1つの方法ではないかと思いますので、ご指摘のあった、こういった制度についても、 今後、学校のほうへも呼び掛けながら、利用させていただくようなことで、取り組んでまいりたい と思います。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) それでは補足説明的に保健福祉部長、内田傳一君。 ○保健福祉部長(内田傳一君) それでは、深澤永雄議員の関連質問にお答えいたします。 メンタルフレンドの関係で、うちのほうに児童相談所、それからなお保健福祉部の中の実際、窓 口になっているのは子育て支援課の家庭児童の担当がいます。それから、健康増進課の保健師等も 含めましてネットワークを組みまして、それらの皆さん方と対象者の相談を受けておると、そうい う状況でございます。 ○議長(小笠原孝君) 深澤永雄君。 ○15番議員(深澤永雄君) 大変ご答弁ありがとうございました。 担当が子育て支援課になるというようなことですけれども、この市内でそういったものを取り入 れたという実例はあるんでしょうか。 ○議長(小笠原孝君) 保健福祉部長。 ○保健福祉部長(内田傳一君) 直接、不登校の関係とは限らないんですけれども、家庭内でのそういった子どもと親子の関係と か、そういった相談事はかなり多数現実はあります。 ○議長(小笠原孝君) 深澤永雄君。 153 ○15番議員(深澤永雄君) 大変ありがとうございました。 いろいろな形であるのではないかと思います。 また、不登校問題は何か教育長の先ほどのお話のとおり、解決しても次から次へ出てくるという ことで、 対策が大変ではないかと思うわけですけれども、 ぜひ一つご尽力いただきたいと思います。 ありがとうございました。 ○議長(小笠原孝君) ほかに。 金丸一元君。 ○2番議員(金丸一元君) 2番、金丸です。 内藤議員の質問に関連して質問いたします。 総合計画づくり指標の目標値は、平成26年度において80%となっている。目標値達成への対 応はと。これは経常収支比率についてでありますけれども、先ほどの市長の答弁の中でこれを達成 するために、基本的には公債費、あるいは扶助費を削減するということなんですけれども、私の質 問の中でもこの点に触れさせていただいたんですけれども、この公債費というのは、いわゆる借金 全体の額が縮まらない限り減っていくものではないということで、なかなか今後減っていかないだ ろうと思われるわけであります。 また、扶助費というのも、いわゆる社会保障費ということで、生活保護とか児童福祉とか、子育 て関連とか、そういうものがありますから、これはもう確実に増高していくわけであります。です から、したがって人件費の削減ということに、切り込むしかないというのが私の認識であります。 これは、もう公表されていることでありますけれども、毎年11月か12月の広報で職員の給与を 発表されますけれども、年間平均620万円から630万円というふうな額になっております。こ れは民間、特に地方の民間と比べると、非常に高い給与になるわけであります。 したがって、やはりこのへんへ切り込んでいくというのが、今後必要ではないかと思いますけれ ども、そのへんの認識について、もう一度お願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 先ほどの答弁の中でも申し上げたんですが、全体の財政をどのようにというふうなことの中にあ りましては、欠くに欠かせない必要な部分を、あまり大きく動くというわけにはまいらないと思う んです。そういうことを含めながらでありますが、とはいってもすべてが前向き、前向きに、のべ つまくなしというわけにはまいらない。そういうものを、どのような形で規制をかけていくかとい うことかなと思うわけでありますが、現在の中でやっぱり大事なのは、福祉の関係というふうなこ とにつきましては、国も、あるいは県も、あるいは市も同一ではなかろうかと思うんですが、ただ 1つ扶助費の問題をちょっと挙げたということでありますけれども、 それを的確にこのようにやる、 あのようにやるというふうなことにつきましては、一概に言い切れない部分があると思うんです。 公債費の問題につきましても、総務部長から答弁をいたしました、片方においては、有利な起債 をという、それはおっしゃるとおりであると思います。私もそのとおりに、有利な起債はどんどん 活用すべきかと思うわけでありますが、活用しようとしても、認可権を持っている国や合併当時の 状況と今の状況はかなり変わってきている。この点は厳しい状況下にあると思うんです。 154 そんなことを含めながら、 私もせんだって、 実は国会議員が見えたときにも申し上げたんですが、 10年間だよと。10年間で限定するということでなくて、少なくとも先をちょっとでも余裕を持 たせていただければ、期待していたそれぞれの地域にあって、少しでも多く合併特例債を使ってい きたい。この思いはすべてが一緒だと思うと。ぜひ、その時間を延ばしていただけるような配慮を いただければ、大変ありがたいと思うというふうなことを申し上げたんです。 このことにつきましては、特に北杜市の白倉市長など、 「今沢さん、こうで、ああで」というふう なことを含めて、いろいろ言われた経過があるんですが、ちょうど見えられたものですから、この 際申し上げて、少しでも期間を延ばしていただければと。10年ではなくて、例えば12年とか 13年とかということになれば、その間の中で使える要素を、いかに活用できるかということにつ なげていって、財政の緩和につなげたいもんだなと、こんなふうに思いながらですが、すべてを押 さえ込むという姿勢だけでなくて、やはり得られる、先ほども申し上げておりました、得られる方 策、例えば納税義務を理解していただいて、対応していただけるように、そういうようなこと、こ ういうようなことを含めてでありますが、人がやることですから、やはり足りない部分は思いをつ なぎ合いながら、そして協働の社会づくりだよという思いを得ながら、対処していくことが極めて 大事だと、こんなふうに思っておるのが、現在の心境でございます。 ○議長(小笠原孝君) 残り2分ほどでありますが、総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 経常収支比率の算定方法を見ますと、経常的な収入に対して、経常的支出がどのくらいあるかと いう、その率なんですね。先ほど市長のお答えにもありましたとおり、この自主財源をいかに多く、 その収入の中の占める割合が、自主財源が税とか、それから自主財源が多い市町村は経常収支が下 がるはずです。 非常に今、全国、財政状況が厳しいわけでございますけれども、そういった自主財源の確保に向 けて、やはり努力していくということが大切な経常収支比率を下げる財政の要件の1つでございま すので、よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 以上で関連質問を終結いたします。 ここで昼食のため暫時休憩といたします。 再開は午後1時30分といたします。 休憩 午前11時58分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 1時27分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に質問順位14番、秋山武彦君の発言を許します。 10番、秋山武彦君。 ○10番議員(秋山武彦君) 先に通告いたしました、大きく2点についてお伺いいたします。 私にとって、今定例会が最後の議会になります。農業者の1人として、農業問題に絞って質問さ せていただきます。 最初に生き残りをかけた産地づくりについて、お伺いいたします。 155 地球温暖化の進展は農業をとりましても、じわりじわりと暗い影を落としております。昔は何を 作っても、さほど苦労することなく安定生産ができましたが、今では異常気象の連続であり、たと え何事もなく収穫時期を迎えても、着色不良や品質の低下で商品化率も下がっており、当然、販売 額も減少となります。 9月1日付けの山日のトップに「ぶどうに障害 熱帯夜増え、着色不良」 、5日には「猛暑、激し い雷雨で高級ぶどう病果拡大」という記事もありました。今年は、ぶどうの開花期に長雨や低温が 続き、甲斐路・巨峰等については核が入らず、無核となってしまいました。これもまた1つの大き な減収になろうかと思います。 また以前は、早場・中間・遅場と、各産地間での出荷時期にずれがあり、有利販売につながって いたわけですが、今ではほとんど同時期の出荷であり、また消費者ニーズも多様化する中で洪水的 な出荷の前に、 安値安定を余儀なくされているのが現状であります。 こま野農協が発足した平成7年、 当時97億円あった販売額も今では62億円、実に4割減であります。これからも農家の厳しさが 容易に理解できると思います。 しかも、秋以降は肥料やダンボール等の生産資材が大幅な値上がりになります。肥料の主要成分 である尿素・リン酸・カリの国際市況も2倍から3倍まで高騰しており、これから先、農業はどう なっていくのか、非常に不安になります。 しかし本市は全国一のスモモの産地、県下一のサクランボ産地、県下一のあんぽ柿産地でありま す。また、桃については、全国で一番早く光センサーを導入した産地でもあります。今、JAこま 野では、平成22年度より全国に例のない4千トンの桃の販売体制となる選果施設、いわゆる光セ ンサー施設を管内4カ所に集約して稼動させるべく、県や市と協議を進めております。地域一丸と なった強い絆で、危機意識を強く持ちながら、足腰の強い産地づくりを再構築していかなければな りません。 そこで以下5点について、お伺いいたします。 まず1点目は、昔のように作れば売れる時代から、売れる物を作る時代へと変わり、高品質生産 は当たり前となりました。厳しい産地間競争を生き抜くためには、農産物のブランド化による付加 価値のある販売が必須条件となります。本市には、県の特定農産物にも指定されているスモモの「貴 陽」がありますし、石川前市長により命名された早生桃「アルプス小町」もあります。本年度も有 利販売されたようですが、ブランド化に向けたこれまでの取り組み、また今後に向け、どのように 進めていかれるのか、お聞きいたします。 2点目は、市場価格が低迷を続けている中で、いまやサクランボをはじめ果物は観光抜きにして は考えられない時代となりました。魅力ある観光地づくりモデル事業の指定を受けた平成18年 6月の議会において、私は果樹観光との結び付けを図り、一体的な推進をお願いいたしました。市 当局や農協、商工会連携の中で南アルプス市に対するイメージアップに向け、いろいろご苦労をい ただいておりますが、その後の進捗状況についてお伺いいたします。 3点目は、平成19年度の鳥獣被害。こま野の資料によりますと、農作物全体で1億円となり、 全生産額の1%とのことであります。山地におけるサルの被害に加えて、このところ平地において も、カラスやムクドリの食害で大きな被害を受けており、しかも年々拡大しております。前回、農 林商工部長の答弁に「昨年度、鳥類による被害面積は3.6ヘクタール、被害総額が740万円」 との説明でありましたが、今年はとてもそれどころではなく、かなり深刻な地域もあります。 白根の源地区においては、カラスの捕獲小屋を自己資金で、これは1基大体40万円くらいかか るそうでありますが、19年度1カ所。20年度は市の補助を受け、1カ所。計2カ所に設置し、 156 大変効果があるそうですが、動物愛護団体からのクレームや維持管理の問題もあり、平地において の設置は難しいとのことであります。全部の畑に網を張るわけにもいきません。市内各支部の猟友 会の協力による駆除のみが、現行では唯一の有効対策であります。今後は年間を通して回数を増や していただくなど、より一層の強化を切望いたしますが、市の考えをお伺いいたします。 4点目は、普及センター櫛形分室があったころ、県は就農する担い手に対し、年間を通じて講座 を設けた経過があります。しかし、今は新規就農ではなく、定年帰農者がほとんどであります。今 年度、JAこま野では、そうした人たちを対象に5月から毎月1ないし2回にわたって、サクラン ボ・桃・スモモ・ぶどうの4コースで栽培の技術指導を行い、来年3月まで続けるそうであります。 受講者は管内全域から集まった66人、うち女性は22人、年代は20代から70代と幅広く、中 には夫婦そろっての受講者も数組あり、大変盛況だと聞いております。就農支援講座は担い手確保 と基礎知識を学ぶ良き出会いであるため、市としてもできる限りの配慮とバックアップをお願いし たいと思いますが、当局の考えをお伺いいたします。 5点目は、市長の説明要旨にもありましたように、原油高騰が続く中、加温栽培者は大変厳しい 状況に置かれており、施設栽培をやめる人も少なくありません。県では平成19年原油高騰緊急対 策として、加温施設農家に対し、従来の栽培と比較して10%以上の省エネが可能となる栽培管理 技術の確立に向け、助成を始めました。本市では3組織のみの対象でありまして、それ以外はあり ません。現在、加温施設農家に対し、全農JAこま野ではA重油1リットル当たり1円ずつの助成 を行っております。今後に向け、県の強力な支援をお願いすると同時に、市としても何らかの手立 てが取れないものなのか、市長の考えをお伺いいたします。 次に、大きく2点目の耕作放棄地の解消に向けてであります。 6月議会で相原議員から耕作放棄地の現状と対策について質問があり、穂坂農林商工部長からの 答弁もありました。一部重複するものもあると思いますが、ご理解いただきたいと思います。世界 で穀物需給がひっ迫する中、国においては耕作放棄地対策で解消への道筋に向け、大きく動き出し ました。 全国の直近データとなる2005年農林業センサスからは、 38万6千ヘクタールに対し、 耕作放棄地は年々増え続けています。経営耕地に占める割合も9.7%で、面積・比率ともに増加 しており、恐らく現時点では40万ヘクタールを超えていると推測されております。 ちなみに本県は14.7%で、長崎県のトップに続いて全国第2位という状況であります。農家 の高齢化や農家数の減少で担い手が不足し、農地の貸し借りも十分に進んでいないためだと思いま す。 しかし、食料需給率が39%と、先進国では最低でありますし、温暖化の進行により、酸性雨・ 砂漠化等で耕地の減少も進み、 またバイオ燃料生産との兼ね合いから、 世界の穀物需給がひっ迫し、 食料の安定供給のため、 またバイオ燃料への提供、 景観上からも農地の有効活用を求める声が高まっ てきております。 そうした背景にあって、農水省では現在検討中の農地政策改革で耕作放棄地対策を最重要課題に 掲げ、昨年6月の経済財政諮問会議での議論をもとに決めた「骨太の方針2007」にも、5年程 度をめどに農業上重要な地域を中心に耕作放棄地ゼロを目指すとし、解消が一大方針となっており ます。 そこで以下4点について、お伺いいたします。 まず1として、市内には2,780ヘクタールの農地があり、このうち耕作放棄地は2005年 の農林業センサス261ヘクタールで、耕地面積の9.4%となっております。昨年11月、農業 委員会での調査によると、山間地域を除いて170.9ヘクタールで、2005年時に比べ25ヘ 157 クタールほど増えており、1年間では10ヘクタール以上増えている計算になります。こうした現 状を市長はどのようにとらえておられるのか、お聞きいたします。 2として、耕作放棄地対策でまず行うのが市町村と農業委員による全体調査です。作物が栽培さ れているかを見るため、夏までに遊休地を一筆ごとに巡回調査し、 「草刈りなどをすれば耕作可能」 「基盤整備をすれば農業利用すべき」 「原野化し、復元が不可能」の3段階に分類。巡回のときは地 図を持って、1は緑色、2は黄色、3は赤色で色分けして、地図に落として市町村の現状が分かる ようにする。農地として分類された土地では、地域での話し合いをもとに担い手に営農を再開して もらったり、景観作物を植えて保全管理したりする方針とのことでありますが、本市では昨年すで に巡回調査を済ませたと聞き及んでおります。集計結果はどのようになっているのか。 また昨年、市農業委員会が行った調査で山間地域は除いたとのことでありますが、これはすべて 原野化し、復元が不可能ということでしょうか。 3として、農業委員会が農地・非農地の決定後、市町村は来年3月までに解消計画を策定し、9年 度から着実に実施するよう求められておりますが、スケジュールどおり進めていけるのかどうか、 お聞きいたします。 4番目としまして、平成17年9月に農業経営基盤強化促進法が改正され、市町村長の権限が大 幅に強化されました。改正内容の1つである遊休農地対策整備では、遊休農地の管理に関して農地 所有者に対し、草刈りや薬剤散布、土石など、堆積物の除去等、必要な措置を講ずることの命令が できるようになりました。この命令に従わない場合は、市町村が草刈りなどを行い、これに要した 費用は行政代執行法の規定が準用され、農地の所有者に負担させることができるというものです。 本市において、措置命令が可能な要活用農地は107ヘクタールだと聞いております。県下での取 り組み事例は、まだないとのことでありますが、今後対応について、市長はどのような考えをお持 ちになっておられるのか、お聞きいたします。 以上、大きく2点、私の一般質問といたします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 秋山武彦議員の農業関係に2点絞られて、質問をいただいたわけでございますが、私からは2点 目、耕作放棄地解消に向けて4項目にわたって質問をいただきました。 お答えを申し上げたいと思います。 こま野農業協同組合によりますと、本年の果樹の販売額は気候の影響によりまして、出荷量が減 少し、農産物価格の低迷によりまして、桜桃とぶどうの甲斐路におきましては、例年に比べて大幅 な減額になっているとのことであります。 加えて、秋山議員も非常に心配いたしておりますように、原油価格の高騰によりまして、農業資 材や肥料価格の大幅な値上がりなど、農家の収入は大きな減収となることが予想されます。また、 昨年来より問題となっております、食品偽装は後を絶たず、食品の安全に対する信頼が大きく揺ら いでいる現状であります。 このような農業を取り巻く状況の中にありまして、国民の食料供給の根本であります、国内農業 は農産物の価格低迷、後継者不足、さらには高齢化、耕作放棄地の増加など、多くの問題を抱えて おり、本市の農家におかれましても、非常に厳しい経営を強いられている状況であると認識をいた しております。 一方、農業生産活動におきましては、環境に与える影響が注目されておりまして、環境に配慮し 158 た農業の推進や新たなエネルギー対策に向けまして、取り組みが重要視されているところでありま す。このため、本市では本定例会に提出いたしました、一般会計補正予算におきまして、バイオマ スエネルギー導入を研究するための経費を計上いたしまして、事業に取り組んでいく計画でもあり ます。 さて、私は2点目の、先ほど申し上げましたように、耕作放棄地解消に向けてについてでござい ますが、まず1点目の耕作放棄地が増加している現状を市長はどのようにとらえているのかについ てでございますが、農地は農業の基盤でありまして、国民の食料供給基地でもあることはもとより でありますが、環境や景観、保水、災害防止などにおきまして、多方面の機能をも有しており、国 土保全の上からも適切な利用と管理、保全が図られていかなければならないと認識いたしておると ころでございます。 この認識の上に立ちまして、本市におきましては、各種の農業振興施策を実施してまいりました が、現在多くの農地が遊休化いたしている状況を見ますと、非常に残念でなりません。本市では耕 作放棄地の解消を図っていくために、合併当初から遊休農地等流動化促進事業奨励補助金交付事業 を行っておりまして、耕作放棄地を売買、または貸借等によりまして、再び農地として利用してい く農業者に対して補助金交付を行ってまいりました。 この事業にありましては、平成15年から本年8月末までの間で69件の利用がありました。約 9ヘクタールの耕作放棄地が解消されている、現在の状況であります。平成16年から平成18年 までの3年間は、県の補助事業を導入いたしまして、5.7ヘクタールの耕作放棄地を解消もいた しました。 今後は市単独補助事業の継続と併せまして、現在、国におきまして検討されております、農地政 策改革を待って、有利な補助事業の導入によります、耕作放棄地の解消に努めてまいりたいと考え ているところでございます。 なお、 このような市の施策以外にNPO法人による耕作放棄地解消活動も行われておりますので、 市といたしましても、この活動を支援いたしてまいりたいと考えておるところであります。 しかしながら、農地は私的な財産であることから、市の施策にも限界があるところでもございま す。本来は所有者におきまして、適切な管理・使用されるべきものでありますので、農業委員会と 連携いたしながら、適切な農地管理を啓発してまいりたいと考えているところであります。 次に2点目でございますが、農地・非農地を区分する現地調査の本市での集計結果は。また、山 間地域を除いてとのことだが、すべて原野化とし、復元が不可能ということかということについて でございますが、市農業委員会におきましては、昨年来、耕作放棄地実態調査を実施いたしました。 この調査によりますと、農林水産省が農業振興施策を実施していく上にありまして、全国の耕作放 棄地の現状を把握する必要があるため、急きょ調査が行われたところでございます。 調査の結果につきましては、市内全体で3,182筆、170.9ヘクタールであり、平成15年 度の調査と比べますと、筆数で723筆、面積で23.5ヘクタールの増加となっておるところで ございます。地区別の耕作放棄地の面積を申し上げますと、甲西地区が54ヘクタール、白根地区 が41ヘクタール、櫛形地区が40ヘクタール、若草地区が26ヘクタール、八田地区が8.9ヘ クタール、芦安地区が1ヘクタールの現状でございます。 昨年度の調査におきましては、耕作放棄地の雑草を除去することで耕作が再開できる農地と判断 できる「雑草繁茂」と、果樹や潅木が繁茂しており、容易に耕作再開ができないか、あるいは山林 原野化してしまった農地と判断できる「荒廃地」の2種類と分類をいたしております。この分類別 におきましては、市内全体で雑草繁茂が109.4ヘクタール、荒廃地が61.5ヘクタールとなっ 159 ております。荒廃地と判断された農地は甲西地区が一番多くて27ヘクタールあり、続いて櫛形地 区の19ヘクタールであります。 なお、地籍調査がされていない山間地域につきましては、調査で使用する地番図が旧図となって しまいまして、正確な地番や位置が把握できないことと、農業委員会のみで実施したため、1人の 委員が何地区も受け持つこととなりまして、山間地域に入って調査するのには、手が回らないこと などから、昨年度の調査では除外されておりました。 そのため、山間地域がすべて原野化し、復元が不可能であるということではありません。本年度、 予定いたしております調査でありますが、市の農業委員会に主体となっていただきまして、農業関 係団体の協力もお願いして実施する考えであり、山間地域の農地につきましても、周辺の状況や航 空写真などを見ながら実施していきたいと考えておるのが、現在の状況であります。 次に、第3点目の市町村は来年3月までに解消計画を策定し、来年度から着実に実施するよう求 められているが、 スケジュールどおりに進めていけるのかについてでございますが、 県では本年6月 に山梨県耕作放棄地再生活用指針を策定いたしまして、耕作放棄地対策の具体的な方策や解消目標 を示されております。 この指針に基づきまして、市では耕作放棄地再生活用5カ年計画を策定いたしてまいります。計 画策定にあたりましては、 昨年度、 農業委員会で行った耕作放棄地調査結果をもとにいたしまして、 耕作放棄地の一筆調査を行います。まず、農地の現状を雑草等を除去することで再び農地として使 用できる土地と、雑草地の除去後に農道や水路などの基盤整備を行わなければ農地として使用でき ない土地、そして潅木等が繁茂し、原野化してしまい、農地への復元が難しい土地の3種類に分類 いたします。その上で地域ごとに具体的な再生活用策を検討し、計画の中に明記しなければならな いことから、この調査が終了してからの策定ということになりますので、本年度末の策定完了を目 途にして、現在、耕作放棄地調査の実施スケジュールを立てており、調査時に使用する地番図が仕 上がりましたら調査に入りたいと考えておる次第でございます。 次に、4点目の農業経営基盤強化促進法の改正によりまして、市町村長の権限が大幅に強化され たが、今後の対応について、市長の考えはにお答えいたします。 平成17年に改正されました、農業経営基盤強化促進法におきましては、農業用の利用増進を図 る必要がある農地を「要活用農地」と位置付けまして、この農地の所有者に対しましては、草刈り や病虫害の除去など、必要な措置を講ずることを命令でき、これに従わない場合は市町村がその措 置を講じ、その経費は行政代執行を準用して徴収できることとなっております。 農業委員会は、この要活用農地の所有権に対しまして、農業上の利用を指導いたしております。 農業委員会の指導によっても、なおその農地が耕作されないときにつきましては、農業委員会は市 長に要請をし、所有者に対して、この農地の農業上の利用に関する計画を届け出させます。併せて、 この遊休化した農地の周辺の農地に著しい障害が生じているか、生ずる恐れがあるかと認められる 場合にありましては、市町村長は所有者に対しまして、その障害の除去や発生防止のための必要な 措置を講ずることを命令できます。 本市では遊休農地に対する苦情等があった場合は、市農業委員会におきまして、現地調査の上、 所有者に対しまして、雑草除去等の適正管理の通知をして、指導をいただいておるところでありま す。この対応につきましては、農業経営基盤強化促進法で規定しておりまして、措置命令とほぼ同 様の内容になっております。その後の対応として、同法には所有者に代わって市町村が障害等の除 去を行い、要した経費を徴収できるとするものであります。この代執行につきましては、法改正後 から現在までの間、山梨県内での実施状況は皆無の状態であります。 160 その理由といたしまして、法的な代執行経費の徴収が可能となってはいますが、やはり税金等を 財源として執行した費用が確実に回収できるのか、不安等があるためであります。現在までのとこ ろ、本市でもこの代執行は行っておらないのが現状であります。今後の対策につきましては、先進 事例や判例等の推移を見ながら、それらを参考にして、市農業委員会と連携しながら対処していく 考えでありますので、改めてご理解を賜りますよう、お願い申し上げて、私からの答弁といたしま す。 第1項目目につきましては、担当部長からご答弁を申し上げますので、ご理解をいただきたいと 思います。 ○議長(小笠原孝君) 農林商工部長、穂坂二朗君。 ○農林商工部長(穂坂二朗君) 秋山武彦議員の大きな1点目の、生き残りをかけた産地づくりについての5点のご質問に、一括 お答えをいたします。 まず1点目、農産物のブランド化に向けた、これまでの取り組みと今後の進め方についてであり ますが、本市は「果樹大国やまなし」の一翼を担う果樹産地であります。特に、スモモは日本一の 生産量で、中でも貴陽は豊かな食感で高級スモモとして人気が高まっており、南アルプスブランド の代表農産物として期待されております。 しかし、一つひとつの実にかさ紙をかけ、裂果防止を行うなど、他のスモモより栽培管理が難し く、手間がかかります。このため、平成18年度において、雨よけハウスによる試験圃場を設置、 栽培方法を検証したところ、良い成果が得られました。 こうしたことから、老木化しているスモモから貴陽への改植を推進し、栽培面積の増加を図ると ともに、労働力の軽減、生産率の向上を図るため、こま野農業協同組合と連携を図り、 「貴陽」のサ イドレスハウス栽培の普及について、検討してまいりたいと考えております。 また、 「アルプス小町」につきましては、収穫時期は7月の上旬から中旬で早生種として大玉で糖 度も高く、食味も極めて良好な優良品種であり、こま野農業協同組合により、商標登録をし、ブラ ンド化を図っております。この桃は人工受粉作業が不要であり、裂果の発生が少ないため、無袋栽 培が可能であり、比較的、栽培が容易な品種であるため、こま野農業協同組合では平成18年の秋 に約3千本の苗木を農家に配布し普及を図っており、今後さらに栽培面積を増やし、ブランド品と しての定着を進めているところであります。 さらに現在、こま野農業協同組合が計画しております、集出荷施設の統廃合による機能集積と光 センターによる糖度保障される統一選果により、高品質な果実の生産と消費者ニーズに対応した販 売戦略により、アルプス小町のブランド化の定着を目指しております。今後、こま野農業協同組合 が取り組む付加価値の高い農産物の生産活動に対しまして、十分な連携を図りながら、強力に支援 をしてまいりたいと考えております。 次に2点目の、魅力ある観光地づくりモデル事業の中で果樹観光をどのように結び付けてきたの か。また、事業の進捗状況についてであります。 平成18年度に、このような恵まれた大自然を有する本市に対し、県の魅力ある観光地づくりモ デル事業の実施モデル地域の指定を受けたことにより、市では観光基本計画の基本施策に基づき、 魅力ある観光地づくり行動計画を策定し、新たな観光地づくりの方向付けを示し、取り組みの課題 対策と観光振興事業の展開を位置付け、個性豊かな観光資源である山岳・山里・田園といった自然 環境等が異なる地域にある多種多様な資源と、 「南アルプス」 という強力なイメージを活用しながら、 161 魅力ある観光地づくりに向けて取り組んでおります。 ご質問であります、魅力ある観光地づくりモデル事業の展開の中で、果樹観光をどのように結び 付けた事業の進捗状況でありますが、平成18年度には市商工会が国・県・市の助成を受ける中で、 フルーツをキーワードとした地域振興事業 「南アルプス桃源郷フルーツプロジェクト事業」 を行政、 関係団体および関係者等との連携により、立ち上げております。新しい果樹観光の方向性を示す「完 熟フルーツこだわり探訪」の試験実施、南アルプス市産のフルーツを使ったスイーツコンテストの 開催等による特産品開発事業、完熟フルーツマスターの認定等による完熟フルーツを流通させる、 新しい流通経路の構築事業を柱に、果樹農家と連携し、観光客が収穫したフルーツでマイジャム作 り等の新たな試みの事業展開を行っております。 これらの事業展開に対し、本年度、農林水産・経済産業両省が観光振興につなげた実績と新たな 農業の商品価値を高めた手法の新規性を評価され、 農商工連携八十八選に選ばれております。 また、 市の観光の柱である果樹観光と山岳観光の誘客に結び付けるための新たなイベント事業として、果 樹観光の幕開けであり、サクランボの収穫時期である6月15日、日曜日に県内外に向けて南アル プス市の魅力を発信できる第1回南アルプス市フルーツ山麓フェスティバル2008を、市・JA こま野・市商工会等と、市内の関係団体等の連携により開催し、来場者からも好評をいただいてお ります。 これからの事業展開を図ることが、新たな果樹生産者の事業支援に結び付くなど、経済効果とと もに観光施策が新たな果樹振興になり、今後の南アルプス市が目指す魅力ある観光地づくりにつな がると確信しております。 次に3点目の、最近では平地においてもカラスやムクドリの食害で甚大な被害が出ている。鳥獣 害対策により、一層の強化を図る考えはについてであります。 今年は特に、カラス・ムクドリの生息が多く確認されており、鳥類による被害もサル害と同様に ここ数年拡大し、大きな問題となっております。こうした中、現在行っているカラス・ムクドリに 対する被害防止対策につきましては、猟友会の皆さまによる一斉駆除をお願いしているところであ ります。 また、昨年のまちづくり懇談会におきまして要望がありました、カラスの捕獲檻設置に対する助 成につきましては、市の補助金交付要綱の見直しにより、資材費の2分の1を補助する制度を整備 し、支援を始めたところであります。カラス・ムクドリなど鳥類に対する完全な効果を得る防除対 策は現在のところありませんが、カラスの檻の設置に対する補助金制度の活用と併せ、今後も猟友 会に協力をいただき、一斉駆除への積極的な活動をお願いするとともに、新たな防除対策への研究 検討を行ってまいりたいと考えております。 次に4点目の、農協では定年帰農者に対して営農指導講座等を開設している。市としても、でき る限りのバックアップを行う考えはについてでございます。 農業従事者は全国的にも減少しており、農業就業人口のうち農業が主である基幹的農業従事者数 は、2000年には全国で240万人、南アルプス市では4,369人であったものが、2005年 には全国で約224万人、南アルプス市では4,023人となり、この5年間で全国では16万人、 南アルプス市では346人の減少となっています。 一方、市内の新規就農者はこの5年間で25人しかなく、担い手の確保が課題となっている現状 であります。このような現状の中で秋山議員のお話のように、こま野農業協同組合では今後、管内 で就農して果樹栽培を予定している方を対象として、本年5月から1年間の予定で就農支援果樹講 座を開催しています。この講座は就農希望者がスムーズに就農できるよう支援することを目的とし 162 て、こま野農業協同組合の営農指導員が講師となり、果樹の栽培、管理について、作業のポイント を講義・講習・実習するものであり、毎月1回開催しています。現在50歳、60歳代を中心に男 女66人の方が受講されているとのことであり、先月末にはJAこま野果樹女性講座の受講生と合 同での研修も開催され、好評であったとのことであります。 こま野農業協同組合によれば、この講座開催の経費は、市からの農業振興支援事業補助金と参加 者会費実費負担金で賄われているとのことであります。市からの補助金がこのように本市担い手確 保のために有効に使っていただけていることを、うれしく感じております。市といたしましては、 できる限りの配慮とバックアップにつきまして、こま野農業協同組合の考えも伺う中で、市として どのような支援ができるのかを検討してまいりたいと考えております。 次に5点目の、原油高騰の中、全農・JAこま野でA重油1リットル当たり1円の助成を行って いる。県への強力な支援をお願いするとともに、市としても何らかの手立てを考えているのかにつ いてであります。 県では、平成19年度において、原油価格高騰により経営を大きく圧迫されている果樹・野菜お よび花きの施設園芸等を行う農家を支援するため、緊急対策として原油価格高騰緊急対応型事業が 整備され、施設園芸等における省エネルギー化の推進に向け、体制整備に対し、補助を行う制度を 創設いたしました。 この制度は原油価格高騰に耐えうる産地体制を確立するため、温室等のエネルギーの利用効率を 高め、園芸施設棟の加温に用いる燃料の使用量を低減するために必要な施設・機材・資材等の整備 に対して助成するものであり、平成19年度において、こま野農業協同組合管内では3営農集団が 助成を受けました。 県では、施設園芸農家に向けた暖房用燃料費を削減する取り組みに対する補助を、本年度も引き 続き行う予定であります。市といたしましても、県との連携を図り、強力な支援体制について、十 分検討しながら、積極的に対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力をお願いい たします。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありますか。 秋山武彦君。 ○10番議員(秋山武彦君) 10番、秋山です。 先ほど、市長、農林商工部長から大変丁寧な答弁をいただきまして、本当にありがとうございま した。私はこんにちまで農業は、いろいろな面で市当局から温かい支援をいただいていると思って おります。こま野農協農業振興補助金、昨年は375万円いただきました。たぶんこれは営農指導 に対する助成だと思いまして、県下で市単独で補助しているのは本市のみであります。これ以外に も乾期保全型農業の推進であるとか、野ねずみ駆除、鳥獣害対策、観光農業振興といったことで1, 157万円ほどいただいておるわけでありまして、本当にいろいろな面で理解をしていただいてい ると思っております。 これ以外にも、果樹共済につきましては、従来10アール当たり500円であったものが、17年 度からは3分の1助成と、大幅にアップしていただきまして、昨年度は762万5千円補助してい ただきました。 それから、先ほど市長からも話がありましたように、3年間の地域提案型遊休農地活用事業によ 163 りまして、6ヘクタール近い荒廃地が優良農地としてよみがえっております。本当にいろいろとご 心配、ご迷惑をお掛けするわけでありますけれども、いろいろな点で理解していただいておりまし て、本当にありがたく思っております。 今のこの厳しい状況は、本来であれば農家自身の自助努力ですべきではありますけれども、とて もそんなような状況ではございません。本当にお願いすることばかりで、大変恐縮ではありますけ れども、今後とも農業に対しまして、温かいご理解をお願いしたいと思います。 果樹観光につきましては、今年度、南アルプス山麓フルーツフェスティバルを開催していただき まして、基盤づくりも着々と進んでおります。今後とも関係団体が、より連携を深め、共に協働で の事業展開が必要であります。競い合いではなく、お互いの力を出し合って取り組んでいただくこ とが、果樹観光の進展につながっていくものと、大いに期待しているものであります。 次に、耕作放棄地の解消に向けてであります。以前の病害虫の発生現、ゴミ捨て場、火災の危険 といった身近な問題から、食料の安定供給、バイオ燃料、農村の新産業、景観上といった大きな観 点からも併せた問題提起となりました。非常に複雑、多岐にわたる問題でありまして、一朝一夕に してどうこうできることではありませんが、今後5年間という目標に向けて、一つひとつの積み重 ねを図っていってほしいと思います。 先ほど市長のほうから、措置命令は当分しないというような話がございましたけれども、私は解 消を目指す以上は避けて通れない問題ではないかと思っております。確かに行政代執行をした、そ の費用が確実に回収できるのかという不安があると思います。 その点はよく理解できますけれども、 これからは避けては通れない問題だと思っております。私は年に1度の草刈りなどを義務付けるこ とを、一定期間、1年くらいかけまして、周知徹底を図って、その上で次のステップに進んでいっ たらどうかと思っております。 市長の説明要旨の中にエネルギー作物である菜の花を栽培し、菜種油を採取するプロジェクトの 調査研究についてということが述べられておりました。バイオ燃料は地球温暖化対策や農村の新産 業として大いに期待されるものではありますけれども、しかしここで気を付けてほしいのは、菜の 花と桜桃の花というのは、相反する関係にあります。というのは、桜桃の開花期にはこま野管内で 1,100箱以上のミツバチを導入して、結実の確保に努めております。 しかし、近くに菜の花があると、すべてそのほうに行ってしまい、桜桃の花には寄り付きません。 そんなことから、開花期には農協の放送を通して、家庭菜園の菜の花は全部切り取ってもらってお ります。ちなみに、ミツバチの行動範囲はおよそ2キロメートルだといわれております。そうした ことを、よく理解していただいた上で調査研究に着手してほしいと思います。 なお、菜の花の開花時期をずらすことができれば、何ら問題ないわけであります。そうしたこと が、果たして可能なのかどうか、併せて検討してほしいと思います。 この1点のみ答弁をいただいて、私の質問を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 今、秋山議員からは菜の花の話がされたわけでありますが、実は花の問題ということを考えます と、非常に微妙な事柄が影響しまして、実はサクランボ、スモモという事柄を含めて、やはりうっ かりして桜の花を一緒に植えると、桜とスモモが一緒になってしまって、そしてハチはサクランボ へ行ってしまうと。なかなか交配が難しいということがありまして、非常にそのへんの微妙なもの をしっかり考えの中に置いて対応したいということでありますが、菜の花を栽培しようというとこ 164 ろにつきましては、なるべくそういった相反するような事柄につながらない環境状況の中でやると いうふうなことで、意を配しておるつもりでありますし、これから先もそういった点で相反するよ うな形で、果物に悪影響を及ぼすようなことがあってはならないと考えておりますので、改めてご 指摘に対し、しっかり対応してまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 以上で秋山武彦君の質問を終結いたします。 次に、質問順位15番、久保田松幸君の発言を許します。 18番、久保田松幸君。 ○18番議員(久保田松幸君) アルプス21の久保田です。 一般質問をさせていただきます。 今年の夏は暑さが続き、また突然の雷雨に悩まされ、全国的にゲリラ豪雨などの大変な被害が発 生しましたが、南アルプス市はじめ市役所においては、大きな被害を受けることなく、市民、一安 心といったところです。 これから質問に入ります。 1として、職員の適材適所の配置について。 さて、私が3月議会において質問しました、人事評価制度につきまして、現在どの程度の成果が 出ているのでしょうか。その進捗状況について、お聞かせください。聞くところによりますと、職 員の適材適所の配置に問題があるようであります。現場では、職場の仕事内容に合わず、心の病に より、出勤してこない職員もいると聞いています。こうした職員に対して、市役所ではどのような ケアをしているのでしょうか。 また、部署によっては人員不足で職務遂行が大変なところもあり、その半面、人手に余力があり、 市民からも改善すべきだという意見もある部署も見受けられます。仕事量に応じた適正配置を検討 すべきではないかと考えます。ここに小笠原区でアンケートを実施し、今年8月1日に創刊した区 報があります。これによりますと、市民、市役所に対する厳しいご意見が寄せられております。こ の意見は小笠原区のみならず、白根地区はじめとする各地区も同様な意見であると感じておるとこ ろです。アンケートの中の「市政、職員の対応はどうですか」の質問に対して、 「良い」が102人、 「悪い」が354人、 「普通」が593人という結果が出ています。私が何度も議会で質問させてい ただいている職員の適材適所の配置や、職員の住民に対する対応、勤務状況などもこのアンケート の中で厳しい要望意見が挙げられています。 これらは現在の経済状況を考えると、 民間企業が大変厳しい中、 公務員の職場の仕事ぶりに対し、 一層厳しい目が向けられているから起こる意見だと思います。多くの職員が誠心誠意、努力してい ることは承知しているところです。 しかし、一方ではこのような意見もありました。アンケート内容の例を挙げますと、 「職員、声を かけるまで出てこない」 「職員が多すぎる」 「納税者を見下している」 「テキパキした動きをしてほし い」 「あいさつがない」 「態度が悪い」 「待ち時間も長い」 「職員の再教育を」 「パソコンとにらめっこ」 「窓口の仕事が遅い」 「私たちの税金で何の仕事をしているのか」など、たくさんの要望意見が書か れております。すべてを読み上げられないほどであります。 一般企業においても、その企業のトップの考え方一つで会社の雰囲気はがらりと変わるものであ ります。社内が良くなるのも、悪くなるのも、トップの指導次第だと思います。南アルプス市役所 においても、こうした職員の態度や適正配置を、一般企業同様、トップである市長の姿勢で大きく 165 変わるものであると思います。市長は職員の適正な配置と適正な評価をどのようにしていくのか、 職員の適正配置と適正な評価をどのようにしていくのか、職員の資質向上のために、人材構成を図 る研修、教育をどのようにしていくのか。また、甲府市と同様、課長昇任試験を行う用意があるか、 お答えを願いたい。 2つ目として、市の経費削減について。 市の財政については、大変厳しい状況であるのは周知しているところであります。そこで、先ほ ど小笠原区アンケート内容にもありました、この財政厳しい中、刊行物があまりにも多すぎること が挙げられます。1年間の刊行物はどのくらいになるのでしょうか。市民のほとんどの人たちが、 この多さにうんざりしています。刊行物を減らすことは、経費の削減だけでなく、二酸化炭素の排 出量の削減にも影響してきます。こうした意味も含めて、市民から意見が出ることは当然のことで あります。 そして、これは先に斉藤議員も質問したんですけれども、目的は同じなんですが、車の削減とい うことですけれども、私は違う意味から質問させていただきます。 公用車の数はどうでしょうか。170台もあります。早朝に市の駐車場に並ぶ車の台数を見たこ とがありますか。住民の方々が見ても、こんなに車が必要なのかと疑問に思うでしょう。燃料も高 騰が続き、燃料費もバカになりません。車検など費用を含めると、公用車の適正配置の削減は早急 に必要だと考えます。 また、使用状況等、精査して実行されることを要望します。現在、使用しているコンピューター システムより、今はもっと進んだコンピューターシステムがあります。これらの導入も併せて検討 することより、 正確に大幅削減ができるのではないでしょうか。 早急に現在使用しているコンピュー ターシステムを取り替えるべきだと考えます。一般企業においても、厳しい経営の中でまず人件費 削減を考えざるを得ません。さらに適材適所による事務の効率化など、節約できる点や削減できる 点について、早期に実現していく、人員削減は図るべきだと考えます。市においても、これらのこ とを実行するだけで、経費の削減は大幅に進むものと考える次第です。この点について、市当局は どのような考えであるか、お答え願います。 次に3番として、二酸化炭素排出量の削減について。 いまや環境問題にとりわけ、二酸化炭素の排出量については、世界的規模で早急に取り組むべき 問題であることを、多くの人が承知しているところであります。地球温暖化を防止するためには、 1997年に発効されました京都議定書では、1990年対比で日本は6%の削減を目標としまし た。2002年にはこの目標達成計画が策定され、2005年4月にはこの6%が削減約束の達成 に向けて、日本の対策、施策が明らかにされました。この中には、大規模な温暖化ガスを排出する 企業に対して、排出量を算定して公表する制度の導入などが行われています。 しかしながら、先日9月3日の山日新聞にもありましたように、市町村の温暖化の対策遅れの記 事のごとく、地球温暖化対策推進法に義務付けられている温室効果ガスの削減目標や取り組みを定 めた実行計画の策定の実行が、大変遅れているとの報道がありました。本市は豊かな自然をはぐく む田園都市として、環境問題に早急に、しかもほかの模範となるよう、施策を展開していく立場で あると思います。今後、市町村自ら行う温暖化対策の実行計画は、どのように展開していくのか、 お聞かせください。 また、関連しまして、24時間営業の店舗の照明の深夜異常に明るいが、最低限の明るさに落と すように、市で協力要請など指導を行う考えがあるか、お聞きします。 以上、私の質問とさせていただきます。 166 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 久保田松幸議員の質問にお答えいたします。 久保田議員からは、職員の適材適所の配置について、そして大きく3項目目に二酸化炭素の排出 量の削減について、私からは項目に直しますと3項目について、ご答弁を申し上げます。 まず第1点目の、職員の適材適所の配置についてでありますが、課長への昇任時に昇任試験を実 施する考えは。また職員の適材配置と評価をどのように行っていくのかについて、まずお答えをい たしたいと思います。 市では、職員の資質の向上を図り、一人ひとりの可能性や能力を最大限に引き出すとともに、職 員のやる気や向上心を高め、組織としての活力の向上を図るために、本年度からリーダー級以上の 職員を対象にいたしまして、人事評価制度の試行を行っております。 評価の方法につきましては、能力・勤務姿勢・業績の面から評価するものでありまして、上司と 部下との面談を重視しながら、目標達成に向けまして、アドバイスや話し合いを行っております。 評価の過程で行われる上司と部下との面談を通しまして、職員の勤務における能力・勤務姿勢・業 績を正しく評価し、適材適所の人事配置や職員の士気を高めるためといった人材育成に活用いたし てまいりたいと考えているところであります。 公正で客観的なルールに基づきまして、評価を継続的に行い、その結果を人材育成に活用してい くことが必要でありまして、求められる成果・役割・行動を適正に評価することで、公平性・透明 性・納得性の高い処遇ができるように努めているところであります。本年度の人事院勧告におきま しては、人事評価制度および評価結果の活用の基本的枠組みで、昇任・昇格における人事評価の活 用につきまして示されていることでありまして、人事評価の施行までに最終的な結論を得て、必要 な制度整備を図ることといたしております。 これらを踏まえまして、昇任や処遇にどのように反映していくのかについて、昇任試験を含め、 さらに検討を進めてまいります。 次に、職員の適正な配置と評価をどのように行っていくのかでございますが、先ほどお話をいた しましたが、人事評価の過程で行われる上司と部下との面談を通しまして、職員の勤務における能 力・勤務姿勢・業績を正しく評価いたし、適材適所の人事配置に活用してまいりたいと考えており ます。 また、人事異動を行うにあたりまして、職員個々の希望や要望を聞くための自己申告や、各部局 の人事配置や事務量の状況等を把握するため、各部局長からのヒアリングを行っておりますので、 人事評価と併せて、能力・資質に応じた適材適所の人事配置への反映を図ってまいりたいと考えて おるところでございます。 2点目の、 職場における心の病に対し、 どのようなケアをしているのかということでありますが、 近年、職場における心の病の問題につきましては、徐々に顕在化しております。どの市町村もさま ざまな取り組みを余儀なくされているのではないでしょうかと、思っております。 本市におきましても、傷病休暇取得の理由といたしまして、心の病もあり、休暇期間が長期化す る傾向にあります。さまざまな原因が考えられますが、その一因として、人と人とがコミュニケー ションを取る機会が減ったからという分析もあります。その対策の1つといたしまして、職員互助 会を通し、各課内のコミュニケーションを図る事業を実施いたしております。職場の心の病のケア におきましては、発症予防・早期発見・治療導入・復職の各プロセスにおきまして、発症予防の対 167 策が最も必要と考えておるところであります。 不調のサインに早めに気付き、正しく対処することが大切でありまして、1人で抱え込まないよ うに、相談できる体制づくりが必要ではないかと思います。市におきましても、職員の心の健康保 持促進を図ることは、非常に重要な課題でもあると認識をいたしておりますので、心の病の問題を 抱えた職員の早期発見や適切な対処のため、管理監督職に対しまして、職員研修所で開催されるメ ンタルヘルスマネジメントの研修へ参加させておりますが、職場の把握を適切に行い、発病予防・ 早期発見ができるように、今以上に職員研修の充実を図ってまいりたいと思っておるのが、現状で ございます。 また、 職員の健康管理等を行う医師として、 産業医を山梨厚生連にお願いをいたしておりまして、 医師・保健スタッフによる相談を行っておりまして、そのケア体制の充実に努めているところでご ざいます。山梨県市町村職員共済組合におきましても、保健事業の中にメンタルヘルス相談事業が ありますので、メンタルヘルスについての電話、および臨床心理士等による面接相談を受けること ができるようになっております。今後も職員の心の健康の保持促進のための情報の提供や対策の啓 発を、より一層強力に進めてまいりたいと考えておるところであります。 続きまして3点目の1つでありますが、市町村の地球温暖化対策の遅れに対する施策の展開につ いてのご質問でございますが、ご指摘のとおり9月3日の山日新聞に掲載されましたように、全国 の半数以上の市町村が国で示す地球温暖化対策地域推進計画に基づいた市町村実行計画が未策定で ありまして、全国の市町村は早急に方向を示さなくてはならないものでありますが、この計画は二 酸化炭素で代表される温室効果ガスの排出を抑え、少しでも地球の温暖化を防ごうという計画であ ります。地方公共団体は率先して実行し、取り組むことによりまして、地域の模範となるようなこ とが求められているものであります。 現在、本市でも策定に向けまして、検討を行っております。実情に即した職員自らが二酸化炭素 の排出量を抑えるため、努力目標の柱となるような取り組みを定めまして、確実に実行していける ようにいたしてまいりたいと考えております。 なお現在、実行計画が策定されてはいないものの、市にありましては、庁舎内の正面につきまし て、昼食時間や業務時間以外につきましては、消灯を実行し、そして推進もいたしておるところで あります。 ほかの公用車を燃料費効率の良い軽自動車へ切り替え、庁舎から排出される空き缶・空きビン等 の完全リサイクル化、また冷暖房の設定温度などの規制を実施し取り組みを行い、環境への負荷軽 減を積極的に図っておるところであります。 また7月からは、排出されるコピー用紙やあらゆる紙類の分別を行い、徹底回収を始めたところ でありますが、経費削減や省エネ、資源再利用等を進める中で実行計画を策定してまいりたいと考 えているところでございます。 このほかの質問につきましては、それぞれ担当部長からご答弁を申し上げますので、ご理解を賜 りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) それでは、久保田議員のご質問にお答えしたいと思います。 2つ目の市の経費削減についての1点目の、小笠原区のアンケートでは刊行物があまりにも多す ぎるとの結果がある。 1年間の刊行物はどのくらいになるのかというご質問でございますけれども、 168 合併以来、回覧物やチラシ等の配布について、全体の利便性、区長や組長の負担軽減、さらには1, 500組近い配布物の封入作業等の準備をする場所の確保が難しいことなどから、月2回、組長宅 へ直接宅配をしております。 業者とは単価契約をしており、量において金額が決定しております。決算額においては、平成 18年度が約900万円、昨年度が約700万円であります。年々削減されている理由としては、 業者による配布物等のコピー作業を地域以下の比較的少量の枚数については、担当課で行うことと した内容自体の変更もありますが、18年度には214件あったものが、19年度では149件、 本年度もこれまでのところ43件と、内容を精査しながら年々少なくなっていることが影響してい ると思われます。 組長メール便の宅配物につきましては、今後とも最大限削減に努めてまいりますが、時間的にも 経費的にも、また利便性の高いことからご理解をいただく中で、ご協力をお願いするものでござい ます。 次に、郵送関係について答弁させていただきます。 郵送料につきましては、平成19年度、市全体として5,800万円ほどかかっています。この 背景には、町村当時から引き継いできて、個人宛てに発行する通知書や申請書等が多いためで、税 務や検診にかかわるものなどから、一概に廃止すると市民サービスの低下に直接つながる恐れもあ るものでもございます。 担当部局としても、 郵送日を設定することにより、 割引制度を最大限に利用して抑制を図るなど、 郵送料の減額に努めておりますし、職員関係の郵送物については抜き出し、直接手渡すことも実施 しております。 さらに、保健福祉部においては、これまで年3回郵送した児童手当の支払い通知書について、今 年度から年1回とするため、規制を改正したところであります。これにより1万通の通知書が必要 なくなり、封筒代で12万円、郵送代で50万円の削減が見込まれるところであり、引き続き他部 局においても、郵便量の抑制を図ってまいります。 議員ご指摘のとおり、刊行物の内容を精査しながら、量自体を削減することは行政改革の一環と しても必要なことでありますので、内容等を再検討してまいりたいと思います。 2点目の、コンピューター管理により、公用車数の削減が図れないかのご質問でございますが、 現在、管財契約課において、公用車は一括管理を行っております。利用にあたっては、事前に使用 する人がパソコン上の資源管理画面に入力し、使用しますし、用件により使用時間等が変われば、 その都度変更を行い、できるだけ空き時間を少なくし、有効に利用できるように配慮しているとこ ろであります。とはいえ、パソコン画面上の管理も万能ではなく、走った距離や完全な利用時間な どは利用者本人の自主的な記録に頼らなければなりません。これから資料を集計し、管財契約課に おいて、適正な台数の把握、入れ替えの時期などを検討しております。今後においても、公用車の 要不要等の的確な把握に努め、台数の削減を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 市民部長、中嶌義仁君。 ○市民部長(中嶌義仁君) 私のほうからは、3番の二酸化炭素排出量の削減についてのうち、2つ目の24時間営業の店舗 等の照明が、深夜異常に明るいと思うが、最低限に落とすよう、南アルプス市では指導する考えは あるか、というご質問ですけれども、その質問にお答えいたします。 169 京都議定書の目標を確実に達成するとともに、温室効果ガスの排出量の削減と地球温暖化対策の 推進のため、省エネルギーの一層の推進が求められております。特に近年のエネルギー消費傾向を 見ると、民生部門において、エネルギー使用量が大幅に増加しております。 こうした状況を踏まえ、これまでの産業部門の工場だけでなく、民生部門においても、エネルギー の使用の合理化を一層進めるため、省エネ法が改正され、エネルギー使用状況の定期報告義務の対 象をコンビニエンスストアなど、フランチャイズチェーンも新たに加えられました。 これにより、温室効果ガスの削減策と深夜型生活の是正等を理由に、コンビニエンスストアに深 夜営業の自粛を求める動きが出ているところであります。 しかし、深夜営業を自粛することで20%の売上の落ち込みが見込まれることや、深夜閉店して も冷蔵庫などを稼動させる必要があり、コンビニ業界では二酸化炭素の削減効果は小さいとしてい ます。 また、防犯や災害時の支援拠点として、さらに夜間の雇用の創出など、社会インフラとして地域 貢献に取り組んでいるとの主張もあります。 このように、自治体と業界側との主張が平行する中、法規制等も難しい状況にあると考えられま すが、こうした動きは他の自治体でも出始めており、流れに追随する自治体は増えていくことが想 定されております。 したがいまして、今後の国・県等の動向を注視しながら、本市の地域特性に沿った自主的な業務 体制で協力が得られるよう、対応を考えてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありませんか。 久保田松幸君。 ○18番議員(久保田松幸君) 答弁ありがとうございました。 適材適所配置について、ちょっとこれを伺います。 私の考えかもしれませんけれども、課長に昇任した、その課長が聞くところによれば、行くとこ ろがないから保育園の園長さんと、また1年経って、席が空けば帰るという、それはちょっと、課 長職を減らしたほうがいいんじゃないかなと、 そう私は思います。 その保育園の先生に聞きますと、 課長たちは何をしているのと聞けば、雑用係ですねという声も出ているんですね。そういう面でも う少し、これからだんだん自動的に削減されていくんですけれども、そういう課長職、あるいは管 理職を増やせばいいという問題ではないんですよね。ある程度、今度は何か部も変わるそうで、少 なくなるそうですから、そのへんは課長ばかり多くても、どうかなと私は思うんですけれども、ま たそういう適材適所というのは、仕事が分かっていてそこへ行って園長になるのならいいんですけ れども、何もしらなくてなるなんて、とても一般では信じられないですよね。そこへいって、そこ へ4年とか5年、骨を埋めるのであれば分かりますけれども、そういう面でいろいろまだ考える余 地があるのではないかなと、そう思います。いっぺんには無理だと思いますけれども、これはやっ て通らなければならない道だと思いますので、今後それは考えて、いろいろな面でやっていただき たいなと思います。 あと、なぜこの心の病になったことをケアするということを言ったのは、私、消防団に行きまし て、消防担当があのくらい元気にやって、部署を変えたら2日しか行かなくて、あとほとんど出て 170 いないと。なんだろうと思って、いまだかつて出ていないそうです。そういう面でも本当にケアを やっているのかなと思うんですけれども、病気ですから、私も分かりません。 先ほど教育長が言ったように、殻へ入れば開かないと、そのとおりだと思うんですけれども、そ ういう人が何人かいるということですけれども、そういうものを早急に対応してあげて、職場復帰 させることも市長の仕事かなと、そう思います。 あと、課長の昇任試験ですけれども、やはり今後は同じ年代が結構多くなるはずです。誰を選ぶ かなんていうことは試験しかないわけですが、そう思いますけれども、そういう点で早めにそうい うことに手を打っておいたほうがいいんじゃないかなと思います。 一応要望ですから、聞いておいてください。 そして、あと車の大幅な削減。これは今、コンピューターなり使って努力していることは分かる んですけれども、我々も道路で車を運転していますと、市役所の車が多いこと。南アルプス市とい う看板を背負った車が、それだけ業務を忙しくやっていると思うんですけれども、台数が多いんだ なと。それを徐々に、本年度10台ぐらい減らすと言っておりますけれども、170台は必要ない かなと思います。 それはお願いとして、ここで、さあやれなんて無理なことですから、長い目で市長が任期の、来 期もやると思うんですけれども、いる間にそれをやっていただきたいなと思います。 あとの温室効果ガスの削減の目標なんですけれども、これは本当に難しいと思います。徐々に、 先にやっている市なりを見て勉強しながら、早く取り組んでほしいなと。今やっていると思うんで すけれども、それ以上にやってほしいなと思います。 あと刊行物なんですけれども、一つ私が言いたいのは健康診断、1人に女性だと3通来て、男性 が2通、これはちょっと聞きたい。どうしてそういうふうに分けなければいけないのかなと。同じ 名前の人で健診と調査票と、女性の乳がんとかそういう、なぜ同じ人に、同じ家に行くのに、女性 は3通、男性は2通、そういうものがちょっと分からないかなと。どこの課でやったか知らないけ れども、 現実に届いているんですよね。 そのへんをちょっと担当の人にお答え願いたいと思います。 それはそれとして、そしてあとアンケート、これは本当に厳しいアンケートですよね。我々議員に 対しても、アンケートを取ればもっと悪い言葉が来るんじゃないかなと思っておりますけれども、 そのアンケート、我々は市役所へよく来ても気が付かないんですけれども、やっぱり来る回数が少 ない人は目に付くのではないかなと思います。 ぜひとも、これはやっぱり市長が変えなければ、誰が変えることもできないですよね。部は条例 で決まっていますけれども、 課長以下は規則ですから、 それは市長の権限でいくらでもできるんじゃ ないかなと思いますので、ぜひともそういう、このアンケートを見たと思うんですけれども、一つ ひとつ直していただきたいなと思います。これも要望ということですが、とりあえず何で健康診断 のものが3つも袋に、お願いします。 ○議長(小笠原孝君) 保健福祉部長、内田傳一君。 ○保健福祉部長(内田傳一君) 久保田議員の再質問にお答えいたします。 健診時に封筒が何枚も入ってくるのはなぜかというご質問だと思うんですけれども、私も手元に ないので分からないですけれども、恐らく、ちょっと言わせていただきますけれども、個人情報的 な部分がありますので、それが1点と、それから1つの袋へ2枚入っているというのがあるかと思 うんです。それは中に入っているものによって、それぞれ宛名が入っている封筒ではないのではな 171 いかと思うんですけれども、それは恐らく健診の内容の部分で当日持ってきていただく書類とか用 具が入っているのではないかなと、そんなふうに思っておりますけれども、正確にははっきり言え ませんので、調べさせていただきたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 久保田議員。 ○18番議員(久保田松幸君) 分かりました。 現実にそれは私も見ました、3通。こんなこと、ばかげてやっているようなこと、わざわざ私に 見せに来たんですけれども、名前もちゃんと入っていますから。それは女性だと3通、男性の2通。 そういうものが国保の関係につながるか、どこか分かりませんけれども、健診をどこでやっている か分かりませんけれども、確かにそれは私も見て、ほかの議員さんも見ているはずです。そういう ものは、やはりまとめて、経費削減と一生懸命騒いでいる折ですから、ぜひともまとめてほしいな と思います。 そして、これで最後だと思うんですけれども、あと言いたいのは、また適材適所へ戻って、なん ですけれども、ぜひとも職員の、できる人はできる人なりに、報酬なりを上げたほうが良いと思い ます。それが仕事のやりがいではないかなと。差を付けるということ、できた人にはそれなりの評 価をして、給与体系なり、それなりをやっていただきたいなと思います。 私の時間があと3分ぐらいで終わりますので、ここで終わりたいと思うんですが、ぜひともこの 小笠原区のアンケートのことを重視して、早急に直してほしいなと思います。 以上、終わります。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) いろいろの点につきまして、ご意見をいただきまして、大変ありがたく感謝をいたしておるわけ でありますが、その中にありまして、幾点かの事柄がありまして、特に1年では思うようにいかな いよと。それはやっぱり専門的なというふうなことを含めての対応のあり方ということも、考えの 中へ置かなければいけないことだろうなと。 そういう中で専門的な、 いわゆる適材適所につなげ合いながら対処していくということの意見も、 きっとあったんだろうと思うわけでありますが、私もその点は同感であります。 それと、これから先のあり方ということにつきましては、微に入り細に入りに対処しながら、対 応していくということが、極めて大事であろうと思っております。 最後におっしゃっておりました、いわゆる立場の問題を含めて、人の対応のあり方についても、 給料関係で差が付いてもというふうな意味合いのお話を聞いたように、受け止めたわけでございま すが、 それが階級的な問題にもつながるということだろうなと、 こんなふうに実は思っております。 そんなこんなを含めまして、現在おります712人、その職員が一生懸命、努力をしながら、そし てまたするべき対応を真剣にとらえながら努力をしているという姿につながるように、そしてその 姿が、やっぱりやりがいがあったということにつながるような、いわゆる適材適所性にもつなげて いけという言葉だろうと思っております。そんなことも含めて、これから先のあり方について、対 処いたしてまいりたいと思いますので、これからもきめ細かく感じておることについてのご発言を いただければ、大変ありがたいと思っておりますので、感謝を申し上げながら答弁といたします。 172 ○議長(小笠原孝君) 以上で久保田松幸君の質問を終結いたします。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午後3時15分といたします。 休憩 午後 2時57分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 3時15分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、質問順位16番、名取常雄君の発言を許します。 13番、名取常雄君。 ○13番議員(名取常雄君) 鏡中条体育館の存続について、一般質問を行います。 鏡中条体育館は昭和41年に鏡中条小学校の体育館として建設され、本年で42年が経過し、老 朽化が著しい施設であり、南アルプス市公共施設再配置の方針、平成19年3月の中で体育館施設 としての鏡中条体育館は廃止の方向で検討され、耐震性の観点からも施設は将来的に使用禁止、取 り壊しを計画しております。 しかしながら、この体育館は昭和48年に鏡中条小学校、三恵小学校、藤田小学校が統合し、若 草小学校となった以降、 36年間は地域の体育館として、 剣道をはじめ子どもクラブや軽スポーツ、 雨の日の運動会、お祭り等、地域コミュニティー施設として鏡中条、また若草地域の多くの人が活 用しております。 昨年実施された床の張り替えも、 地域の強い要望により行われた経過があります。 大規模地震や災害については、いつ起きてもおかしくない状況にありますが、例年行われている 防災訓練も、この体育館を使用した内容で行われ、耐震性のない体育館を使用することに不安を感 じるところであります。 こうした状況下で、これからここで育てられる子どもたちのためにも必要な施設であり、耐震性 を有した施設であれば、災害時の地域の避難場所として活用ができ、地域にとって安心できる施設 となることから、鏡中条体育館の必要性の是非について、鏡中条地域の下今井区、上村区、下村区 の居住者817戸の20以上の方々を対象にした地域アンケートを実施いたしました。 その結果は、 全体で1,520名、約8割の方から回答をいただき、1,156名、約8割の方が鏡中条体育館 に対しての存続を希望しているという結果になりました。 この結果から、鏡中条体育館地域検討委員会で検討を進め、7月には会長、3区の区長および鏡 中条地域の議員の連名で市長に陳情を実施したところであります。 また、平成19年に南アルプス市洪水ハザードマップ策定検討委員会が答申をして、本年全戸に 配布された洪水ハザードマップには、鏡中条体育館は避難場所としての指定がしてあります。この ことは、 体育施設としては代替施設があるが、 災害時の避難場所としての必要性を認めております。 こうした背景の中、以下の質問を行います。 行政の方針は、鏡中条体育館は若草体育館に機能を移行し、今後、使用禁止・廃止の方向である が、鏡中条体育館は市が策定した洪水ハザードマップでは避難場所となっており、地域の避難場所 としては必要性を認めており、このことから鏡中条体育館の公共施設再配備計画の見直し、また体 育館使用禁止処置を実施しない考えがあるか、お伺いします。 また、鏡中条体育館地域検討委員会では、地域コミュニティー施設として建て替え、避難場所と 173 しての確保の陳情をしており、こうした地域の考えをもとに市の施設として体育館を建て替えて、 その運営は地縁団体に移譲する考えはないか、お伺いいたします。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 名取常雄議員から、鏡中条体育館の存続について、2点質問されております。 名取議員の質問の中には、おっしゃるとおり体育館につきましては、昭和41年に建設され、鏡 中条小学校の体育館としての建設されたわけでありますが、それ以来42年の歳月を経て、老朽化 が著しく、耐震強度の点から見ても、課題の多い施設でもありますのが現状であると思います。こ れまでにも、まちづくり懇談会等におきましても、改修等の要望もあり、また体育館の今後のあり 方について検討を進めてきたところでもありますが、こうした中で平成18年度には、当面の利用 のため、床面の改修を行ったということでありまして、非常に使いやすい、またある意味では強度 を感ずる状況下にあると思います。 去る7月8日には、鏡中条体育館地域検討会が存続をし、耐震化対策工事を行って、指定避難場 所として指定してほしいという陳情をいただいたところでありますが、若草地区におきましては、 地域の活動拠点といたしましては、若草体育館、あるいは卓球場・弓道場などのスポーツ施設が、 若草支所を中心に集約されておるのが現状であります。公共施設再配置計画では鏡中条体育館は築 40年を経て老朽化が激しく著しく、耐震補強が必要であるが、利用者の減少、施設の競合性など の点から、若草体育館への統合など、機能の移転が考えられるとしているところでもあります。 体育館の老朽化による安全性の確保および大規模改修に対する多大な費用等、いくつかの課題を 考えますと、公共施設の再配置計画の方針を見直して存続し、耐震改修工事を行うということには 現状におきましては、財政的に厳しさがあるということになりまして、大変困難な部分も残るとい うことでありますが、しかしながら、地域のコミュニティーの醸成や避難場所としての機能もある ことから、ということを考えますと、地域の皆さまの声や利用状況を勘案する中で、最善の方法を これから探っていくことが大事ではないかと、こんなふうに思う次第であります。 夏のお祭りに出席させていただきました。あの祭りが体育館を使ってということでは2回目と 言っておりましたが、雨が降っている、その中で地域の皆さんが寄って祭りをやる。そういうこと を考えますと、多方面に活用しているなということを感じながら、ほかの事柄も含めてですが、い ずれにいたしましても、 今、 大事な事柄は学校を中心とした耐震施設に最重点を置くということに、 ご理解をいただきながら、多方面から考えながら、今後どのように対処するのが、地域を含めてコ ミュニティーを含めながら対応していく形を考えていくことが、大事かなと思っているところであ ります。 名取議員のお説、地域のコミュニティーということを考えますと、大事な施設であるということ も理解いたしておりますということに、答弁をとどめさせていただきたいと思いますが、ご理解を 賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありませんか。 名取常雄君。 174 ○13番議員(名取常雄君) 答弁ありがとうございました。 市長の思いも、地域の方々、また私と同じではないかというふうには思っております。そんな中 で、先ほど質問の中にも入れたんですが、洪水ハザードマップ、この策定委員会が19年に行われ ました。そのときの委員さん21名の中に、市の職員の方々4名おるんですが、その中で現職で残 られているのが総務部長だけなので、総務部長にも若干お聞きしたいんですけれども、このとき委 員長から実質的には東南湖の部分で、避難場所の経路を含めて、避難場所がないという状況。それ と若草の浅原・藤田地域、ここも水没するときに若草体育館に避難すると。避難した場合に、大勢 だと若草体育館がいっぱいになってしまう。そうすると、豊小学校まで移動してもらいますという ふうな形が、今回のハザードマップで示されていると思います。 端的に言って、 鏡中条地域の方々はこの鏡中条体育館に避難するというふうな形でありますから、 今ご承知の雨の場合のゲリラ的な降雨というふうな場合も含めた中に、災害の大きさというのは今 後、予想さもされない部分もあります。そういった形の中で、委員長がやはり行政としては、市民 の避難場所を確保しておくことも1つは必要ですと、このハザードマップを策定にするにあたって ですね。そういった形を申された。要は、不意に今、洪水になったからといって、テントを立てて 逃げろというわけにはいかないと。常にそういった危機管理の中で市民が避難できる場所の確保と いうのは、やはり最大限の努力をする中でやっていかなければいけないというふうに申されていた のを、私は記憶しているんですが、そこで総務部長に若干聞きたいんですが、このハザードマップ を作成したときに、実質的にこの鏡中条体育館の必要性、要は避難場所としての必要性、これが是 か非か。それだけで結構ですから、お答えを願います。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) お答えをいたしたいと思います。 この洪水ハザードマップというのは、いわゆる洪水に対しての避難場所ということで、山梨環状 線から北側の部分の避難所を見ますと、鏡中条体育館、公民館等があるわけですが、それだけしか ないということで、地震が起きた場合のことを想定しますと、地震の場合の避難所には指定してお りません。ですので、洪水の場合の避難所としては、場所的に若草地区の場合は環状線よりも北側 の部分で言うと、そこの場所しかないので、これを活用してまいりたいということでございます。 ○議長(小笠原孝君) 名取常雄君。 ○13番議員(名取常雄君) 今、総務部長の答弁のとおりだと私も思います。 台風とか洪水のとき、こういったときにやはり必要であるということを、この委員さんの中でも 異論はなく、まとまった部分です。そこで市長、聞きたいんですが、実質的に今、思い的には市長 も私もこの鏡中条体育館の必要性というのは、認識は同じだと思います。それで、そこの部分のと ころで、普段の活用も含めて、先ほど市長の答弁の中にもありましたように、お祭りほか地域コミュ ニティーとしての活用も含めた中に、避難場所の必要性もあるということであれば、将来的に、今 どうのこうのということもないかもしれないですが、市長の答弁ではそのへんを検討していくとい うふうな部分にも、 まだ至ってないようですが、 将来的にここの避難場所としての施設およびコミュ ニティーとしての施設の必要性、これを認識する中で実施していくというふうな方向性を、はっき 175 りと示していただきたいんですが、今の総務部長のこの検討委員会の中身のとおり、台風という部 分であれば、風も強いし、いろいろな部分もございます。 そういった形の中では、なるべく市の財政が許す限りの中において、検討していくというふうな 答弁をいただきたいんですが、市長いかがでしょうか。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 現状を考えますと、実は私、先ほど申し上げたような形になるわけですが、言われるように、あ の地域にありましては、私も先立って出席をさせていただいて、これがあるからできるんだと感じ たんです。 そして、これがあるから、この地域の祭りも含めて、地域のコミュニティーの関係がなされてい るなと。それは地域にとっては大事なことだと思います。ただ、すぐやってほしい、どうやってほ しいということはさておいて、陳情に来ていただいた方々が地域の皆さんが拠出してでも、努力を しながら、何とか方向は進めていきたいとおっしゃっておりました、あの熱意ということは極めて 大事な熱意であると、このように感じたわけでございますが、そんな事柄を含めて、地域のそういっ た思いが、どのようにつながっていけるかという時間帯は、しばらく時間をほしいという時間があ りますが、そういった意味合いであの地域、下今井から上・下ということを含めて対応できるとい うことを考えますと、あそこしかないんだろうなと、こんなふうに思ったわけです。 したがいまして、先ほど申し上げましたように、やはり子どもを取り巻く環境に、まず意を配し ながら積極果敢にやっていくと。そういうものを進めながら、地域の考え方がまとまっているとい うことであろうかと思います。その思いを的確につなげながら、先ほど総務部長が言っておりまし た、水害などのときにというふうなことで、方向が考えられている。地震災害のときにどうかとい うことを含めて、先に向かっての対応とすれば、改めてその考え方を新たにしながら、先につなげ るということが、地域の皆さんに応える原点ではないかなと、こんなふうに思っております。 少し時間をほしいということを含めて、地域のまとまっていく核になることだろうと思いますの で、大事にしたいなと思っておるということを、ご理解賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 以上で名取常雄君の質問を終結いたします。 これより、アルプス21の割り当て時間に5分ほど余裕がありますので、アルプス21による関 連質問を行います。 なお、当市議会では通告制を採用しておりますので、通告制に基づく執行部の答弁に対して疑義 がある場合に限り、関連質問として受付をいたしますので、ご了承願います。 関連質問はありませんか。 若尾敏男君。 ○21番議員(若尾敏男君) 21番、若尾です。 秋山議員の関連質問をしていきたいと思います。 市内4共選所で光センサーの導入を予定しています、櫛形・豊・飯野、西野はすでに入っており ますが、共選所の整備などを西野は予定しております。4共選所で総工費9億5千万円でして、こ れは6月定例会で相原議員からも質問がありました。合併前も光センサー導入の際は行政から補助 金が一部出ておりますけれども、この補助金の問題が現在どのように市として進めているのか、お 176 聞きしたいと思います。 よろしくお願いします。 ○議長(小笠原孝君) 農林商工部長。 ○農林商工部長(穂坂二朗君) 共選所の光センサーに対してのご質問ということでございますけれども、前回の相原議員の質問 にお答えしたとおり、まだ農協から、私もその議員さんから今9億5千万円という数字を聞いたと いうことだけでありまして、農協からはまだ具体的に総体的な事業費も聞いておりませんし、市長 の答弁の中にも、すでに西野の共選所に補助した経緯があるということの中で、具体的に金額はま だ示しておりませんけれども、これはまたこま野農業協同組合と今後詰めていきたいということで 考えております。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) ほかにございませんか。 森岡千代野議員。 ○11番議員(森岡千代野君) では、秋山議員の質問に対して、関連をいたします。 リン酸の肥料がこれから2倍ないし3倍になると聞いております。南アルプス市でも生ゴミ減量 化については、取り組んでいただいておりますが、18年度に有機肥料の栽培工場が出るというお 話もあったりしましたが、それも今のところ、全然駄目になってしまいましたが、これから週に何 回か配られているEM菌を使った肥料とか、それから生ゴミ処理の肥料等がありますが、これを拡 大して、土地改良を頑張っていただいて、そして収入増をしていただいて、安定したブランド化に 結び付けるというような、そういう考え方がありますか。 そして今の優良化のことが、どのくらい進んでいるか、お伺いしたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 市民部長、中嶌義仁君。 ○市民部長(中嶌義仁君) 森岡議員さんの関連質問についてお答えしてまいりたいと思います。 市民部の環境課では、今、学校給食の残渣、これは甲西地区でございますけれども、南湖小、大 明小、落合小のこういった給食の残渣を利用して堆肥化を行っております。 また、 これは年間に大体6回ほど配布しておりまして、 市役所の窓口なんかで配布しております。 こういった石油価格の高騰によりまして、穀物等も本当に値上がりしているわけでございます。こ ういった中で、食料の残渣といえども、非常に大切な資源ではないかと思っております。私どもの 関係、農業の多くの肥料というわけではございませんけれども、こういった花壇の肥料とか、そし て家庭から出るゴミにつきましては、生ゴミ処理機、それからEMボカシ菌等を利用して、家庭か ら出るゴミの堆肥化等を図ってまいっております。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 時間終了であります。 以上で関連質問を終結いたします。 次に、質問順位17番、志村裕子さんの発言を許します。 177 7番、志村裕子さん。 ○7番議員(志村裕子君) 私は、市政一般について4点質問をさせていただきます。 1点目に、個人情報保護に関する基本方針の改正、いわゆる過剰反応を踏まえた取り組みについ て、お伺いをいたします。 政府は4月25日、個人情報保護法のもとで行政機関や民間事業者が行うべき施策をまとめた個 人情報の保護に関する基本方針の改正案を閣議決定しました。新たな基本方針には、災害時の緊急 連絡簿の作成が困難になるなどの、いわゆる過剰反応を防ぐ対策が新たに盛り込まれ、個人情報の 有用性に配慮するという法の趣旨が浸透するよう、国と同様に地方自治体も積極的に広報啓発活動 に取り組むとし、法律や関連条例の適切な解釈と運用を求めています。 個人情報保護法で平成17年4月1日に全面施行されたことを契機に、現場でさまざまな問題が 生じておりますが、昨今プライバシー意識の高まりや個人情報を取扱う上での戸惑い等のさまざま な要因から、社会的な必要性があるにもかかわらず、法の定め以上に個人情報の提供を控えたり、 運用上、作成可能な名簿の作成を取りやめたりするなど、いわゆる過剰反応が生じております。 こうした問題を改善できるよう、南アルプス市におかれては、新たな基本方針の改正点を熟知し ていただき、個人情報保護法に関する条例の適切な解釈と運用の見直しに向けた取り組みが必要と なってまいりましたが、この改正を受けて、市の具体的な取り組みについて、お伺いいたします。 2点目に、農商工連携による地域活性について、お伺いいたします。 農商工連携とは、商工業者と生産者、いわゆる農林水産業者がサービスや商品の開発で連携し、 地域活性化を促す取り組みです。単に農林水産物をつくって売るだけでは、経済的な波及効果に限 界があります。農林漁業者が中小企業者と連携して、相互の経営資源を活用し、新商品や新サービ スを生み出すほか、工夫を凝らした取り組みを展開することで、それぞれに経営の改善が見込まれ ます。 そして、地域経済の活性化を促し、ひいては雇用の拡大にもつながります。こうした農商工連携 を促すために、地域を支える中小企業と農林水産業が連携した事業に対して、税制面で支援する農 商工連携促進法が今年5月16日に成立し、7月21日に施行されました。この法律によって、地 域を支える中小企業者と農林漁業者が連携して、新たな事業を起こす場合、事業計画が認定されれ ば、設備投資や生産、販売、需要拡大など、一連の事業展開にわたって、減税や低利融資、債務保 証など、きめ細かな支援措置を受けることが可能になりました。 予算面でも、経済産業省と農林水産省は共同して農商工連携の支援を進めるため、2008年度 予算にそれぞれ約100億円が計上されております。農商工連携の取り組みは、新規事業における 地域産品の消費の促進や、地域産品の輸出の強化など、地域活性化への有効な手段となります。南 アルプス市において、地域の状況に合わせた農商工連携の具体的な取り組みについて、お伺いいた します。 3点目に、市民後見人の養成で成年後見制度の利用促進について、お伺いいたします。 成年後見制度は介護保険制度とともに、平成12年4月にスタートしました。成年後見制度は認 知症や知的障害、精神障害などで判断能力が十分でない人の財産管理や、身上監護、介護施設への 入所・退所についての契約や、 遺産分配などの法律行為等を自分で行うことが困難な方々を保護し、 支援する制度です。 制度施行後8年間で利用者は約12万人、一方、介護保険制度の利用者数は350万人を超す勢 いで、その2分の1は認知症高齢者だといわれていますので、それと比較すると成年後見制度の利 178 用者は少なすぎるといえます。この制度を利用しやすくするために、これまで市町村長が後見人を 立てる場合の要件を大幅に緩和したり、成年後見制度利用支援事業、市町村が後見人を申し立てる 場合の経費の国庫補助の導入などの施策が実施されてきました。 しかし、この制度がなかなか普及しないのは、制度の使い勝手の悪さもさることながら、安心し て頼める後見人が身近にいないことも大きな要因の1つです。現在、後見人の8割が親族ですが、 相続権のある親族に委ねるために、財産の奪い合いも起きています。残り2割が弁護士、司法書士、 社会福祉士ら、第三者が担っています。 ただ、こうした専門職の人数は限られている上、月3万円程度の謝金の支払いは年金暮らしのお 年寄りにとって、経済的に負担です。後見人不足や経済的負担などといった問題を解消する切り札 として期待されるのが、ボランティアによる市民後見人です。市民後見人のなり手は、会社を定年 退職し、社会貢献に意欲的なシニア層を想定しています。養成講座で法律、介護保険、認知症など の知識を身に付けた市民が後見人候補となり、実際に裁判所から選任されれば、成年後見人として 活動していくことになります。 ただし、日常のサポート、財産管理は市民後見人でも対応できますが、法律の専門になると難し いため、弁護士、司法書士らが後見人監督人としてアドバイスをします。バックアップ体制を整え ることが必要です。先進的な取り組みとして、区民後見人の養成をしている東京世田谷区、市民後 見人を養成している大阪市が社会貢献型後見人の養成に取り組んでおります。先進的な取り組みを 参考にしながら、市においても、高齢化の進展を踏まえ、成年後見制度のさらなる活用推進に取り 組んでいく必要があると考えますが、これからの対応についてお伺いいたします。 4点目に、 高齢者のちょっとした困りごとに対応する支援サービスについて、 お伺いいたします。 超高齢社会を迎える中で、高齢者向けのサービス充実は大きな課題となっています。そうした中 で介護保険サービスなどのような大掛かりなサポートではなく、独り暮らしの高齢者のちょっとし た困りごとのニーズに対応する支援サービスの導入について、お伺いいたします。 このことの先進事例といたしまして、東京都千代田区では平成16年7月から高齢者等の生活上 の困りごとの相談を24時間、365日、年中無休で応じる高齢者等困りごと支援事業を開始しま した。この事業は、おおむね75歳以上の高齢者のみの世帯の人や、障害者のみの世帯の人を対象 として、日常生活で困っていることなどを区民等の協力を得て解決のお手伝いをします。高齢者や 障害者の不安を解消し、地域で安心して自立した生活を支援することを目的としております。 事業実施主体は社会福祉協議会で、対象は独り暮らしの高齢者や高齢者だけの世帯、おおむね 75歳以上、または障害者のみの世帯とかです。事業内容は専門技術を必要とせず、1時間ぐらい でできて、継続性のないもの。具体的な例としまして、電球等の交換、ブレーカー落ちの復旧、ネ ジの緩み、蛇口・パッキンの交換、洗面所等排水溝の詰まり、代筆・代読・ボタン付け等の簡単な 繕い、30キロ以下の家具の移動、風邪などで体調を崩したときの近所への買い物などです。 また、新宿区では平成18年9月15日より、 「ちょこっと困りごと援助サービス」をスタートさ せました。対象は75歳以上の独り暮らしの高齢者、または75歳以上を含む高齢者のみの世帯に 属する方、日常生活でのちょっとした困りごとで1人のボランティアが30分程度で解決でき、専 門的技術を必要とせず、緊急性・継続性のないサービスを行います。例えば、高いところの電球交 換、重い家具の移動、荷物の上げ下ろしなどです。身体介護や家事援助にあたるものは行いません。 来年3月までは試行中ということで無料ですが、4月からは一部有料化の予定です。 以上、地域の高齢者向けサービスを南アルプス市として、さらなるきめ細かな対応を実施しては どうか、お考えをお伺いいたします。 179 以上4項目、よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 志村裕子議員の質問にお答えいたします。 個人情報保護に関する基本方針の改正、 いわゆる過剰反応を踏まえた取り組みについてをはじめ、 他に3項目ありました。私からは1項目目の個人情報保護に関する過剰反応の取り組みについてを お答えいたしたいと思います。 個人情報の保護に関する基本方針の改正は、主に過剰反応への対策について、国と同様に地方自 治体にも積極的な広報・啓発等を実施するよう、求められたところであります。この過剰反応につ きましては、内閣府におきまして発表した調査報告書を見ましても、個人情報であれば何でも保護 だという誤解から、法的に処理すれば問題ないことであっても、情報提供を拒まれる例が見られま す。 民生委員の活動のための情報提供、教育機関等においての連絡網などの事例も挙げられておりま すが、特に重要な問題となりますのは、議員ご指摘のとおり、災害時の要援護者の名簿の作成と共 有に関して、災害弱者の生命にかかわる問題でありながら、要援護者名簿の共有化が進まないこと でもあります。地域からは行政に対して、要援護者の名簿を要求しているのにもかかわらず、個人 情報保護法に抵触するとの誤解から、 一向に情報が流れてこないとの声もあったところであります。 本市におきましては、平成15年5月、個人情報の保護に関する法律、行政機関の保有する個人 情報の保護に関する法律が公布されたことに伴い、個人のプライバシーの保護だけでなく、個人が 自己に関する情報を正確に擁護することができるよう、平成16年4月、南アルプス市個人情報保 護条例を施行いたしたところであります。 その条例に基づきまして、 これまで個人情報の取扱いに関しましては、 外部提供承認書を作成し、 提供の形態・条件について制限するとともに、個人情報の取扱いにかかわる点検・報告を義務付け るなど、細心の注意を払っているところでもあります。 さて、災害時、要援護者が避難する場合には、地域の協力と支援が必要になってまいります。本 市におきましても、 自治会や自主防災会等の協力体制を築き、 地域全体で要援護者の支援体制を図っ ておるのが現状であります。 しかしながら、これまでも要援護支援名簿は対象者の申請に基づく手上げ方式により作成されて いたこともあり、申請者は限られた人数にとどまっているのが、現在の状況であります。今回、個 人情報の保護に関する基本方針の改正を契機に、保健福祉部において検討いたしておる要援護者支 援名簿の作成とともに、共有について、本年7月7日、個人情報保護審査会におきまして協議をい ただき、情報の管理の徹底を前提とした上で関係機関の共有について、前向きに検討を進める旨の 了承をいただいたところであります。 これによりまして、運用の際には援護の必要性をきちんと区分けして、要援護者情報を受ける側 の守秘義務を確保として、誓約書等の提出を義務付けるなどいたしまして、情報の漏えいを防止し ながら、共有化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。 個人情報保護法におきましては、提供するものばかりではなく、個人のプライバシーの保護とし ての個人が自己に関する情報を正確に擁護することができるためのものでもありますので、これか らも職員間において、個人情報保護法をより的確に理解し、どのような活用で何ができるのかを検 討しながら、運用してまいりたいと考えているところであります。 180 他の3項目につきましては、関係部長からご答弁を申し上げますので、ご理解を賜りたいと思い ます。 ○議長(小笠原孝君) 保健福祉部長、内田傳一君。 ○保健福祉部長(内田傳一君) それでは私から志村裕子議員の質問の3番目、市民後見人の養成で成年後見制度の利用促進につ いてと、4番目の高齢者のちょっとした困りごとに対応する支援サービスについての質問にお答え いたします。 成年後見制度は認知症や知的・精神障害などのため、判断能力が不十分な方に代わり、家庭裁判 所が選任した後見人等が福祉や生活などに配慮しながら、財産管理や身上保護を行う制度で、この 制度は介護保険制度による介護サービスが、措置から契約へと移行したため、それを補完する目的 もあり、同時に施行されました。 成年後見制度は、なかなか周知されない状況であります。原因としては、利用者の負担能力、法 定後見人として信頼できる親類が少ないこと、多様なニーズに対応できる弁護士、司法書士、社会 福祉士等の専門家が少ないことによります。そのような中でボランティア精神に基づく市民の方々 を対象とした、市民後見人の養成が全国的には自治体や自治体とNPO法人等の協働、またNPO 法人等で始まりました。市民後見人の業務としては、財産管理、介護サービスなどの利用や契約、 日常生活の見守り等です。 また、現在、市で策定している高齢者保健福祉計画の基礎資料として行ったアンケート調査の中 でも、制度を知っている人の割合は37%という状態です。これは制度が十分に知られていない、 どこに相談したらよいのか分からないという理由によるものといえます。まず、成年後見人制度や 社会福祉協議会が行っている事業である認知症気味の高齢者や知的・精神の障害のある方々のうち、 自分で契約ができるぐらいの方を対象に、福祉サービスの利用や日常的な金銭の使い道についての 助言や援助を行う日常生活自立支援事業 (地域権利擁護事業) の啓発を一緒に行っていきたいと思っ ております。 また、認知症等により、判断能力が衰えても、住み慣れた地域で安心して暮らせるように、地域 で支え合う市民後見人の養成については、県内の弁護士会、司法書士会、社会福祉士会等の連携を 視野に入れ、検討をしてまいりたいと思っております。 次に、高齢者のちょっとした困りごとに対する支援サービスについてでございますが、本市の総 合計画にある「輝き、高め合う都市」 「響き、結び合う都市」 「喜び、分かち合う都市」の3つの目 標を設定し、南アルプス新文化を創造していくものとしています。この中で、 「響き、結び合う都市」 とは、具体的にお互いにいたわり支え合いながら、より良い地域づくりのために力を出し合ってい ける都市を目指すものであります。本市の地域特性を生かしたまちづくりとして、高齢者への細や かな配慮は今後の高齢者社会には必要不可欠なものであります。 その中で、高齢者のちょっとした困りごとへの対応として、高齢者福祉サービスの中の1つであ る、軽度生活援助サービス、すなわちホームヘルプサービスで高齢者への支援を行ってまいりまし た。この軽度生活援助サービスは、介護保険未利用の65歳以上の独居虚弱高齢者および高齢者世 帯を対象に、 高齢者のちょっとした困りごとに対応する支援サービスについて提供してまいります。 なお、 このサービスは市と委託契約を締結しています、 社会福祉協議会が事業実施をしています。 また、平成18年からは市の高齢者の多様な相談について、総合的に支援することができる地域包 括支援センターを市役所に設置して、総合相談体制を構築しております。 181 一方、市内のボランティア組織の中に「NPOチーム南アルプス市」では、庭木の剪定や生活支 援などのサービスを提供しています。さらにボランティア組織の手作りリフォームでは、洋服など の繕い物のサービスを提供しています。同じくボランティアの「二千瓦会」では、屋根の樋や瓦の 修理など、生活支援のサービスを提供しています。 以上のとおり、本市においては市やNPO、ボランティアなどが独り暮らし高齢者や高齢者世帯 などに支援サービスを提供しています。今後は、これらの高齢者支援サービスについて、幅広く情 報伝達を行うとともに、 高齢者にとって利用しやすいサービス提供を目指し、 努力してまいります。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 農林商工部長、穂坂二朗君。 ○農林商工部長(穂坂二朗君) 志村裕子議員の大きな2点目、農商工連携による地域活性化についてのご質問にお答えいたしま す。 農商工等連携促進法の概要は、近年、企業規模や業種、地域により、景況に格差が見られる中、 我が国が地方を中心として元気を取り戻し、活力ある経済社会を構築するためには、地域経済の中 核を成す中小企業や農林漁業者の活性化を図ることが必要であります。このため、中小企業者や農 林漁業者が一次、二次、三次産業の壁を越えて有機的に連携し、互いの有するノウハウ・技術等を 活用する中で、両者の持つ強みを発揮した新商品の開発や販路開拓等を促進することが重要であり ます。 こうした点を踏まえまして、農林水産省と経済産業省が一体となって、中小企業者と農林漁業者 のつながりを応援し、それぞれの強みを十二分に発揮した事業活動を促進する取り組みに、国から 中小企業者と農林漁業者が連携して共同で行う新たな商品サービスの開発、販売促進等についての 計画の認定を受けた場合に事業資金貸付や債務保証、設備・機械の取得に対する税制等の支援がな されます。 また、両者のマッチングを行う公益法人・NPO法人も併せて支援されることになっています。 市内の具体的な取り組みとしては、南アルプス商工会で全国商工会連合会と市の補助金を受けて、 平成18年度から南アルプス市の特産品であるフルーツをキーワードとした、南アルプスブランド 確立のための「南アルプス桃源郷フルーツプロジェクト事業」を展開しています。 この事業は、完熟フルーツが事業の軸となりますが、商工会だけの事業の組み立てでは難しかっ たため、こま野農業協同組合や農業法人、農家と連携して実行委員会を立ち上げ、完熟フルーツの プロフェッシュナルである農園主をフルーツマスターに認定するなど、フルーツマスターの活動を 軸にした事業を実施しています。 また、洋菓子コンテストの開催などを通して、スモモ・ぶどう・サクランボなど、地元産のフルー ツを使用した洋菓子やスイーツ、ゼリー菓子や桃の花びらジャム、スモモドレッシング等の特産品 の開発販売および完熟フルーツにこだわったフルーツ狩り、ジャム作り、スイーツランチの体験ツ アーを実施しています。 また、プレミアムフルーツの認定による販売促進等の各種の事業も展開しております。今年、農 林水産省と経済産業省では、農林水産業者と商工業者が連携して、それぞれ技術や特徴等を活用し ている先進的取り組みを、農商工八十八選として選定しました。その全国八十八選の1つとして、 南アルプス商工会の「南アルプス桃源郷フルーツプロジェクト事業」が選定されております。 また、全国の実例としまして、北海道の江別市では、中小企業者である江別製粉業者と農林漁業 182 者である小麦生産農家が連携し、共同で地元小麦を使用した地域ブランド「江別小麦めん」の開発 があります。また、福岡県の岡垣町では、中小企業者である旅館業者と農林業者である地元野菜生 産農家等が連携して、地元の旬である安全な食材を提供することをコンセプトに、レストランで新 たなサービスを提供しております。 なお、9月27日の山梨日日新聞に「農商工等連携支援事業として県内2計画、ころ柿アイス」 それから「農地オーナーが認定された」との掲載がありました。今後、市といたしましては、この ような事例等を参考にして、地域ブランドの確立と観光における地域活性化を目指し、関係機関や 関係者を中心に、 さらに推進してまいりたいと考えておりますので、 ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりましたが、公明党クラブの割り当て時間は、すべて終了いたしました。 以上で志村裕子さんの質問を終結いたします。 次に、質問順位18番、金丸忠仁君の発言を許します。 1番、金丸忠仁君。 ○1番議員(金丸忠仁君) 南アルプス市民クラブの金丸忠仁です。 先に通告したとおり、3つの事項について質問いたしますので、よろしくお願いします。 まず、南アルプス市の山岳観光についての質問です。 この質問は午前中の相原議員も質問しましたが、違う角度からの質問と思われますので、よろし くお願いします。 今年の夏山シーズン、富士山には24万7,066人が登山したとのこと。20万人突破は21年 ぶりということ。 その要因は、 (1)7・8月の天候の安定。 (2)世界遺産への取り組みでの注目を集めた。 (3)団塊世代の余暇利用。 (4)山小屋の快適登山の活動定着。 といわれています。 この要因は、山岳観光を進めている南アルプス市にも共通していることだと思います。昨年9月 の飯野議員の質問に対する答弁で、 「山岳観光に訪れた観光客は延べ12万人、果樹観光は10万人 が訪れている」との答弁。私は夏山シーズンにマイカー規制が平成16年から行われていますが、 平成16年からの北岳を中心とした登山客の推移がどうかを、まず質問します。 広報「南アルプス9月号」でも特集を組んで、北岳に登ろうと呼び掛けています。北岳を中心と して世界自然遺産登録、国立インフォメーションセンター、シカやサルの生息域、バイオトイレ、 マイカー規制、また南アルプス市観光協会が果樹観光と山岳観光を窓口一体化し、平成23年から 本格的な事業をスタートさせるとのこと。話題や問題点は数多くあります。 でも、今回この質問をするのは、富士山の状況を見たとき、少しでも多くの登山愛好家が南アル プスの山に来てくれるか。いろいろな方策があると思いますが、どんな計画があるのか、今沢市長 の考えをお聞かせ願いたいと思います。 また、山岳遭難事故の防止、事故発生の際の捜索、救助活動等の山岳救助プロジェクトがあり、 過去の事故件数、 平成14年は11件、 平成15年は7件、 平成16年は10件、 平成17年は14件、 平成18年は15件、平成19年は18件が報告されていますが、今年の件数と今、取り組んでい 183 る主な事故防止策をお聞かせ願いたいと思います。 2項目目です。資源ゴミとリサイクルプラザについてであります。 ゴミに対する質問は過去6回の定例会において、4人の議員が質問しており、私も昨年12月定 例会におきまして質問した、ゴミ出しルールの統一化、ゴミ処理実態のPR、石川議員の分別収集 と減量化に対する市民意識向上を図る方策は。穴水議員の月1回の種別リサイクルを缶・ビン・紙 などと同じ日に出せないか。資源ゴミを出せるリサイクルプラザを旧町村に1カ所くらい設置する 考えは。名取議員のゴミの減量について、どのような対策を取っているか。対策により、ゴミの減 量は進んでいるか。等がありました。 そこで、過去の質問と答弁から、平成18年4月に作成されたゴミ分別収集マニュアルと各地区 のゴミ収集カレンダーにより、各地区、区長さん、環境美化委員さん、地区の役員さん、市民の皆 さまの理解と協力により、順調なゴミ収集がなされており、一定の成果が表れておりますが、なお 一層のゴミの減量化と資源の有効活用、前にも議員が質問していましたけれども、4Rというもの がありまして、 「不要なものはもらわない リフューズ」 「ゴミを減らす リデュース」 「特に再利用 リユース」 「再資源 リサイクル」を南アルプス市内で進められるように、市内1カ所、リサイクル プラザの設置はないか、質問いたします。 私も旧若草町の第1期の環境監視員として仕事をさせていただきました。その経験からも、また 過日、8月30日に行われた若草地区の一斉不燃粗大ゴミ収集を見ても、再利用できるものがまだ まだ捨てられております。でも、市民のゴミに対する意識は、また分別に対して資源ゴミで活用し ようとする意識も高いことも事実で、マイバックに象徴されるように、 「もったいない」意識が浸透 してきていると思います。市民の意識が向上してきた今、穴水議員の答弁にもリサイクルプラザの 重要性について、調査・研究を検討していくとの回答がありました。設置場所も旧町村の施設の有 効利用を考えては。 また、管理運用方法も市民の力を発揮する場所としてとらえてはどうでしょうか。市内にゴミ教 育ができる、リサイクルプラザの施設があることは、幼児から小中学生のゴミに対する教育の場と しても活用されると思いますが、市長の考えを聞かせてください。 3項目目として、未満児保育についてであります。 今沢市長の6つの約束の3番目にある、 「子育てしやすい環境をつくります」 に関係する事柄です。 今、核家族化が進行する中、南アルプス市としても子育て支援に保育施設の改善整備、適切な人 員確保、未満児保育の充実をはじめ時間外保育への取り組みを行うなど、若いお母さん方に対する 子育て支援対策を積極的に進めていると思います。市議会議員として期間の短い私にも、市民から のいくつかの要望が寄せられています。 その中に、 若いお母さんが出産して職場復帰をするときに、 幼い子どもを幼稚園に預けていくというケースです。途中入所に対する場合、希望する保育園に入 所できないということです。希望するということは、言うまでもなく、家庭から職場に向かう、そ の途中に保育園に入れていきたいとか、兄弟・姉妹の関係での希望の保育園を示します。希望がか なえられないという要望があります。 理由には、定員がいっぱいや人員不足等があると思いますが、職場復帰する若いお母さんの負担 を軽くし、子育てしやすい環境づくりを目指すのに、どんな改善策を考えているか、お聞かせくだ さい。 また、 生活体系が多様化する中で、 児童福祉の充実として子育て支援センターやファミリーサポー トセンターを検討していると思いますが、どこまで進んでいるか、お聞かせください。 以上、3項目の質問であります。 184 市長の答弁をよろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 金丸忠仁議員の質問は3項目にわたっておりました。 その3項目の中の、未満児保育についての中の2点目、子育て支援センターやファミリーサポー トセンター事業の進捗状況について、私から答弁をいたします。 ファミリーサポートセンター事業の進捗状況についてでありますが、近年、少子化、核家族化の 進行や夫婦共稼ぎ世帯の増加、および女性の社会進出など、子どもや子育てをめぐる環境が大きく 変化する中にありまして、子育てニーズも多様化をいたしております。 このため、地域におきまして、子育てや親子の交流を促進することによりまして、地域の子育て 支援機能の充実を図り、子育て中の家庭を応援するため、子育て支援センターを設置いたしており ます。子育て支援センター事業につきましては、お子さんと一緒に遊びながら、育児情報を交換し、 子育てについての悩みや不安について相談をする育児相談、地域の子育て情報や育児に関する情報 などをお知らせして発信する情報提供、子育て親子の交流の場の提供など、市内では豊保育所、白 根保育所、さくらんぼ保育園、マコト愛児園、十日市場保育園の5カ所で実施しています。育児相 談につきましては、子どもの発達や育児の悩み、不安について、月曜日から金曜日の午前10時か ら午後3時まで、電話・インターネット・面接により、相談に応じております。 また、子育て親子の交流の場の提供につきましては、戸外遊びを中心に季節に応じた遊びを親子 で楽しんだり、催し物を開催いたしまして、利用者同士が交流できるスペースとして、子育ての楽 しさを実感できるよう、実施いたしておるわけでありますが、本年度の利用状況につきましては、 子育て相談は延べ167件の相談があります。交流会は延べ4,698人の皆さんが参加されてお ります。 子育て支援につきましては、一人ひとりの状況を見極めて、適切な支援を行い、次のステップに つなげることが大切であると考えております。 次に、ファミリーサポートセンター事業の進捗状況でございますが、この事業は子育てのお手伝 いをしたい人、子育ての手助けをしてほしい人が会員となりまして、登録会員間で子育てを支援し 合う事業であります。 10月の広報でファミリーサポートセンター事業の今後のスケジュール等を掲載し、その後、会 員の募集を行い、子育てに関することを学ぶための子育てサポート養成講座を開き、年内には事業 を開始できるよう、準備を進めておるところでございます。 何よりも同じ立場のお母さんが集い、相談し合い、学び合うことで家庭での子育てに安心と自信 が持てるよう、環境づくりを今後もさらに推進し、子育て家庭の負担感、不安感が解消できるよう に努力をいたしてまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 他につきましては、関係の部長からご答弁を申し上げます。 ○議長(小笠原孝君) 市民部長、中嶌義仁君。 ○市民部長(中嶌義仁君) 私からは2つ目の資源ゴミとリサイクルプラザについて、お答えいたします。 3項目にわたりご質問をいただいております。1番目のリサイクルプラザを設置する考えはのご 質問についてでございますが、今、市では資源ゴミも含め、ゴミ収集は各家庭に配布されているゴ 185 ミ収集カレンダーのスケジュールにより、 収集が行われており、 特に資源ゴミ収集につきましては、 収集方法も各集積所において、地域の皆さんの当番での立会い指導のもと、収集が行われていると ころがほとんどでございます。 出し方、出す日、時間など、それぞれ市民の皆さんがルールを守り分別収集が行われております。 その収集により、平成19年度は市内全域で1万6,929.45トンのゴミが収集され、うち古 紙、ビン類、缶類、ペットボトルなどの資源ゴミは2,885.67トンの収集量を見ました。 これから見る本市でのリサイクル率も17.05%という実績結果となっております。先にも申 し上げましたが、市のゴミ収集事業は旧来、地域の皆さんが立会いなどご苦労と熱心な取り組みに 寄り、現在の収集体制が築かれ、受け継がれてきたわけですが、しかし近年は多くの方が就業形態 の変化により、生活形態も多様化する中で地域ごとに行われているさまざまな活動はもとより、従 来どおりのゴミ出しルールへの適応さえも、困難な世帯が増えてきているのも事実であります。 市でも、とりわけ日々の生活に直結しているゴミ問題につきまして、緊急的な問題ととらえ、 (仮 称)リサイクルプラザの設置について、検討を開始する予定でございます。市民の皆さんが、いつ でもゴミを出せる場所を提供することにより、資源ゴミをはじめとしたゴミ分別の促進と資源化拡 大が図られ、可燃ゴミとして処理されることを抑制し、減量化が推進できると考えております。 ただし、処理施設の設置や規模やゴミの処理内容によっては、県との協議や届け出に加えて、地 元への説明会から合意形成など、必要が生ずる可能性もございますので、まず施設の活用方法、内 容の詳細につきまして協議を行い、また施設設置への手続きを進めていく上で何が必要かなど、先 進地の視察・研修も行い、調査研究を重ねた上で規模の確定、場所の選定等、設置に向けて慎重に 準備を進めてかなければならないと考えております。 また、状況によっては、多額の事業経費も予想されるため、市の総合計画に盛り込み、検討を開 始したいと考えております。 次に2番目の質問についてでございますが、設置場所につきましては、経費削減・有効利用の観 点からも、市の空き施設の利用が望ましいと考えますが、最初の質問でもお答えをいたしましたよ うに、施設の規模や扱うゴミの品目、その他処理内容によりましては、さまざまな問題等、難しい 部分も想定されますので、施設の設置とともに併せて、十分な論議を重ねていく必要があるかと思 います。 望まれている施設、必要とされる施設であると考えておりますので、近い将来の設置を目指し、 また施設が設置された際には、市民がゴミ処理のために利用するだけでなく、市民が集える施設と して、その運営の一端へのかかわりを持っていただけるような体制づくりも、考えてまいりたいと 思います。 次に3番目の小中学校のゴミに対する教育の現状ですが、現在、南アルプス市内のすべての小中 学校におきまして、環境調査・観察・実験・施設見学・自然体験・リサイクル活動・地域清掃・省 エネ・省資源活動などを通して、環境教育が行われております。これらの教育活動の中でゴミの再 利用、再資源に関する環境教育について、その現状を具体的に申し上げますと、学校給食での牛乳 パックの回収や、新聞やダンボールを使用した紙類の回収、アルミ缶の回収などを中心に行ってお ります。 市内小中学校の環境教育の中で、特色ある取り組みといたしましては、アルミ缶・上質紙の回収 で得た回収資金でトイレットペーパーと交換して、学校生活で使用する取り組み、さらには車椅子 を市に寄贈してくれたり、募金活動に充てたり、アフリカ救援米活動に使用したり、福祉活動のた めに寄付をしたりと、ボランティア活動に役立てている取り組みも多く見られます。 186 これらも再利用(リユース) 、再資源(リサイクル)とともに、ゴミの減量化(リデュース)のた めに限りある資源を大切にする心の育成や、物を大切にし、感謝する心の育成に努めていきたいと 思います。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 保健福祉部長、内田傳一君。 ○保健福祉部長(内田傳一君) それでは私から、 金丸忠仁議員の未満児保育についての1点目になります、 職場に復帰する場合、 お母さんの負担を軽くし、子育てしやすい環境づくりを目指すため、市ではどのような改善策を考 えているかにつきまして、ご答弁させていただきます。 お子さんを出産され、産前産後休暇および育児休業を取られ、職場復帰する場合の子育て支援と しまして、産後3カ月目は首が座った状態のお子さんを11公立保育所、および5つの私立保育園 でお預かりする0歳児保育事業を行っています。1歳児保育事業からは市内すべての公立保育所と 私立保育園で行っております。 また、就労等で朝早く、または夕方遅くなる場合は、すべての公立保育所と4つの私立保育園で 朝7時30分から夕方7時まで、私立マコト愛児園で朝7時15分から夕方7時15分までの延長 保育事業を行っております。風邪等で熱は下がったものの、まだもう少し家庭保育したいが、仕事 等で子どもの面倒が見られない場合、利用できる病後児保育事業を平成20年4月より、市内私立 保育園に委託して行っております。さまざまな就労形態と子どもの状態に応じた子育てサービスの 提供を行い、安心して子育てができるよう配慮しております。 また、 保育所申し込みの際は申込書に第1希望から第3希望まで書いていただき、 希望を優先し、 入所できるように努力しております。 保護者が就労しているか等、 入所基準を厳しく審査しまして、 本当に保育所に入ることの必要な方が優先して希望保育所に入所できるよう、配慮しております。 今年度、途中入所児童は9月入所までで93人、待機児はない状況であります。今後も働く保護者 の負担を軽くし、子育てしやすい環境づくりを目指し、努力してまいりますので、ご支援をよろし くお願いいたします。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 農林商工部長、穂坂二朗君。 ○農林商工部長(穂坂二朗君) 金丸忠仁議員の大きな1点目の、南アルプス市山岳観光につきましての3点のご質問に一括お答 えをいたします。 平成16年から北岳を中心とした南アルプスの登山客の推移状況でありますが、平成14年度に 南アルプス林道の土砂崩壊により通行止めになり、合併した平成15年度も引き続き通行止めであ りましたが、県の関係機関のご努力による復旧工事や、市が温泉ロッジ周辺の駐車場整備を行う中 で、平成16年度からマイカー規制による南アルプス林道の供用が開始されました。 通行止めからの開通を待ち望んでいた登山者のシーズンにおける駐車場利用状況では、平成 19年度の利用台数実績によりますと、1万1,114台でありました。南アルプスへの登山者推 移では、平成16年度は通行止め、マイカー規制により、平成14年度の50%と、登山者の数が 激減いたしましたが、近年ではマイカー規制前に取り戻しつつあります。 今年は7月と8月は好天に恵まれたことにより、非常に多くの登山者でにぎわい、昨年の宿泊者 187 数2万8,647人を上回る山小屋の状況であります。 次に、 多くの登山愛好家に南アルプスへ来てもらうには、 いろいろな方策への考えでありますが、 現在、北岳周辺には大小5つの山小屋があり、定員がおおむね560名となっており、現状でも最 盛期には1日定員の3ないし4倍近い人が泊まることがあります。 このような状況を考えますと、南アルプスへ来ていだたく方策には、キャパシティーの問題など があり、遭難事故につながる恐れがあります。今後、南アルプスへ夏山シーズンに今年以上の人が 来ることが、自然環境の保全面からすると良いのかは疑問ですが、櫛形山や夜叉神峠への日帰り登 山者が増える方策を考える必要はあると思います。 また、果樹観光と組み合わせた日帰りで南アルプスを満喫できるサクランボ狩りや桃狩りなども 楽しめる、新たなコースメニューの検討、さらに紅葉シーズンには、紅葉を満喫していただけるツ アーなども検討する中で、受け入れを考えていきたいと思います。 次に、今年の山岳遭難事故の件数は。また現在、取り組んでいる主な事故防止対策ですが、本年 度は南アルプス山系では23件の遭難事故が発生しており、そのうち10件が北岳の発生です。う ち死亡者は1名となっています。近年の登山者の傾向は高齢者が多く見受けられます。若者のトラ イアル登山、走ってタイムを競う登山でございますけれども、が多く目に付き、登山道の険しい北 岳は、事故の発生率が多くなりつつあるところです。 本市におきましては、 平成17年に市職員で構成する南アルプス山岳救助協力隊を組織し、 25名 の隊員で警察署員や芦安地区救助隊とともに、 山岳遭難事故防止啓発や捜索活動を行っております。 平成19年度の活動実績は関係機関との合同により、春・夏・初冬・冬期に登山者への遭難事故防 止の指導・啓発や遭難者の捜索も行っております。 本年度におきましても、 同様の活動を行っており、 今後も本市山岳観光の中心であります北岳や、 それにつながる山々を訪れる登山客に対し、安心・安全登山の啓発活動を行ってまいりますので、 ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 執行部の答弁が終わりました。 再質問はありますか。 金丸忠仁君。 ○1番議員(金丸忠仁君) 答弁ありがとうございました。 市長には、過日、市民活動センターで若いお母さん方と話し合いを持たれたと思うんですけれど も、そのときに生の声をきっと聞いていると思うので、そのことをよく理解して、十分対応してい ただければと思います。 先ほど言ったように、確かに市内の園で0歳児を受け入れるところが11カ所で、中途で入った 子が93人という、93人も途中から入ったわけですけれども、それが待機児童というか、待って いる子はいないというんですけれども、やはりお母さんにしてみれば、細かいところなんですけれ ども、自分の家から会社までの途中に園があるのに、そこに入れないという問題を、恐らく窓口へ 来たと思うんですよね。それでも希望がかなえられなかったので、私のところへ来たということが 2件ありましたので、それはたまたま議員をやっているということで、話が来たと思うんですけれ ども、なるべくそういうことのないように、ないようにというか、なるべく地形的に通勤途上にあ るように、なるべくその希望をかなえられるようにしていただきたいと思います。 そして、ふと山岳観光というか南アルプス、先ほども相原議員が質問したんですけれども、結構、 188 夜叉神のロープウエーとか、あるいは南アルプス周遊道路とかということを、よく言われるんです けれども、ここのところ財政難で公共事業が見直されている。そこで私も質問を考えながら、本来 は富士山の登山観光と同じように、ああいうふうに人が大勢来ればいいんじゃないかなと、そうい う考え方で富士山に負けないようにという気持ちで最初、質問を考えていたんですね。 だけど、今、部長が言われるように、定員の3倍から、多いときは来る。ふと思うときに、自然 界のことなので、南アルプスというか北岳をこのまま、このままと言うと大変語弊があると思うん ですけれども、このままの形で残す。あるいは、せいぜい道路を維持していくとか、そういう公共 事業的なことはしなくて、 自然を守っていくという、 そういう考えを今沢市長はどういう考えを持っ ているか、基本的なところなんですけれども、お聞かせ願いたいと思います。 そうはいっても、我々もこの周遊自動車道路の協議会というんですか、あれの一員なので、何と もそのへんは分からないんですけれども、本来あまり開発、開発とか、その利便性だけを求めてい くのは、登山というか、山岳観光にあっていい姿なのかなということを、ふと思いましたので、今 沢市長の考えをお聞かせ願いたいんですけれども、よろしくお願いします。 ○議長(小笠原孝君) 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 先ほどのお話の中で、若いお母さんたちというふうな話があったんですが、あれをやっぱりやっ てみまして、非常に良かったです。17名の方が参加しました。その中にありまして、やっぱり多 かったのは、子育ての中でいわゆる医療の問題が幾度も発言されました。 そういうことにつきましては、今議会でも答弁を申し上げましたように、来年の4月から改めて その枠を広げて対処していくという答弁をいたしたわけでございますが、それなども熱心に質問を されておりました。 それと、やっぱり置かれている地域を考えますと、それぞれの保育状況などにありまして、道路 状況に対する意識が結構高かったですね。そんなことがありました。 それから山岳観光の話が出たんですが、山岳観光につきましては、誠心誠意、努力をしていると いうふうなことを、まず冒頭にご理解をいただくとともに、一番大事なことは脆弱な地盤があると いうことでして、林道につきましては、非常にある意味の不安は残っているんですね。しかし、も し事故が起こるというふうなことがあるとしたならば、早急に対応していくという事柄が一番大事 だということを思っているんですが、県でも非常に積極姿勢で努力をしていただいておりまして、 それからロープウエーやらというふうなお話もあるわけでございますが、相原議員にもお答えした ように、やっぱりあの地域自体の規制がありますものですから、規制を逃れてやれる範囲があるの かどうなのかということは、研究する必要があると。 また、地域を訪れる人たちが、富士山にも負けないようにというわけには、なかなかまいりませ んが、大勢の人が市を訪れてくれるということは大変ありがたいことでありますし、地域の活性化 になるということは、この南アルプス市だけでなくて、山梨県全体のためにもなるということにな るものですから、そういった方策につきましては、県ともよく連携を取りながら、お願いすべきこ とはお願いして、対応していくことが大事であると、このように思っているということを、この際 申し上げて、ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 南アルプス市民クラブの割り当て時間はすべて終了いたしました。 以上で金丸忠仁君の質問を終結いたします。 189 以上で本日の日程はすべて終了いたしました。 お諮りいたします。 議事整理のため、10月1日の本会議を休会にしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、10月1日は本会議を休会することに決定いたしました。 休会明け本会議は10月2日、 午後1時30分から会議を開き、 常任委員会に付託いたしました、 各案件の審査の経過と結果について、各委員長からの報告後、質疑・討論・採決を行います。 本日は、これにて散会といたします。 大変ご苦労さまでした。 散会 午後 4時43分 190 平 成 2 0 年 南 ア ル プ ス 市 議 会 第 3 回 定 例 会(9月) 1 0 月 2 日 191 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月)(22日目) 平成20年10月2日 午 後 1 時 3 0 分 於 議 会 議 場 1.議事日程 諸 報 告 日程第 1 認定第17号 平成19年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計歳入歳出 決算の認定について 日程第 2 認定第 1号 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につい て、当委員会所管分 以上 総務委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第 3 認定第 1号 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につい て、当委員会所管分 以上 文教委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第 4 認定第 2号 平成19年度南アルプス市国民健康保険特別会計歳入歳出決算 の認定について 日程第 5 認定第 3号 平成19年度南アルプス市老人保健特別会計歳入歳出決算の認 定について 日程第 6 認定第 4号 平成19年度南アルプス市介護保険特別会計歳入歳出決算の認 定について 日程第 7 認定第 5号 平成19年度南アルプス市居宅介護予防支援事業特別会計歳入 歳出決算の認定について 日程第 8 認定第 1号 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につい て、当委員会所管分 以上 厚生委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第 9 認定第 6号 平成19年度南アルプス市下水道事業特別会計歳入歳出決算の 認定について 日程第10 認定第 7号 平成19年度南アルプス市芦安農業集落排水事業特別会計歳入 歳出決算の認定について 日程第11 認定第 8号 平成19年度南アルプス市温泉給湯事業特別会計歳入歳出決算 の認定について 日程第12 認定第 9号 平成19年度南アルプス市山梨県北岳山荘管理事業特別会計歳 入歳出決算の認定について 日程第13 認定第10号 平成19年度南アルプス市白根簡易水道事業特別会計歳入歳出 決算の認定について 192 日程第14 認定第11号 平成19年度南アルプス市芦安簡易水道事業特別会計歳入歳出 決算の認定について 日程第15 認定第12号 平成19年度南アルプス市芦安恩賜県有財産保護財産区管理会 特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第16 認定第13号 平成19年度南アルプス市中尾山外一字恩賜県有財産保護財産 区管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第17 認定第14号 平成19年度南アルプス市高尾山外一字恩賜県有財産保護財産 区管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第18 認定第15号 平成19年度南アルプス市城山外一字恩賜県有財産保護財産区 管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第19 認定第16号 平成19年度南アルプス市雨鳴山恩賜県有財産保護財産区管理 会特別会計歳入歳出決算の認定について 日程第20 認定第18号 平成19年度南アルプス市水道事業会計歳入歳出決算の認定に ついて 日程第21 認定第19号 平成19年度南アルプス市自動車運送事業会計歳入歳出決算の 認定について 日程第22 認定第 1号 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につい て、当委員会所管分 以上 産業土木委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 日程第23 南ア議第3号 南アルプス市議会委員会条例の一部改正について 日程第24 南ア議第4号 南アルプス市議会会議規則の一部改正について 日程第25 南ア議第5号 新たな過疎対策法の制定に関する意見書の提出について 日程第26 議案第87号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第4号) 日程第27 議案第88号 南アルプス市(櫛形地区)防災行政無線施設整備工事請負契約 の締結について 日程第28 議案第89号 財産の取得について(櫛形総合公園拡張事業) 日程第29 議案第90号 土地の売払いについて 日程第30 議員派遣の件 日程第31 委員会の閉会中継続の件 193 2.出席議員は、次のとおりである。 (27名) 1番 金 丸 忠 仁 2番 金 丸 一 元 3番 野 田 修 作 4番 石 川 壽 5番 内 藤 政 勝 6番 清 水 7番 志 村 裕 子 8番 向 山 敏 宏 9番 住 吉 國 雄 10番 秋 山 武 彦 11番 森 岡 千代野 12番 亀ケ川 正 広 14番 齋 藤 秀 男 15番 深 澤 永 雄 16番 西 海 勝 男 17番 浅 野 伸 二 18番 久保田 松 幸 19番 飯 野 冨士雄 20番 小笠原 孝 21番 若 尾 敏 男 22番 斉 藤 哲 夫 23番 小 池 正 夫 24番 内 池 虎 雄 25番 深 澤 米 男 26番 相 原 28番 穴 水 俊 一 豊 実 3.欠 席 議 員(1名) 27番 清 水 勝 則 4.会議録署名議員 17番 浅 野 伸 二 26番 相 原 豊 28番 穴 水 俊 一 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名(19名) 市 長 今 沢 忠 文 副 市 治 務 部 長 中 澤 都喜夫 企 長 高 野 敏 男 市 民 部 長 中 嶌 義 仁 保健福祉部長 内 田 傅 一 農林商工部長 穂 坂 二 朗 建 設 部 長 青 沼 憲 雄 会 計 管 理 者 原 田 順 治 企 業 局 長 望 月 良 雄 総 務 部 次 長 野 中 企 画 部 次 長 小 池 康 郎 保健福祉部次長 石 川 幸 夫 農林商工部次長 飯 野 猛 男 教 育 委 員 長 森 本 章 雄 教 育 長 野 田 正 俊 教 長 内 田 正 明 消 防 長 大 友 敏 男 代表監査委員 齋 藤 正 利 育 次 6.職務のため議場に出席した者の職氏名(4名) 議会事務局長 小 野 俊 文 書 記 杉 山 成 悟 書 記 長谷部 寿 仁 書 記 小 池 肇 194 部 青 柳 総 陽 画 長 開会 午後 1時30分 ○議長(小笠原孝君) これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 各常任委員長から付託案件の報告書が提出されました。 お手元に配布しておきましたので、ご了承を願います。 次に、議会運営委員長、西海勝男君から南ア議第3号 南アルプス市議会議員委員会条例の一部 改正について、および南ア議第4号 南アルプス市議会会議規則の一部改正について、また総務常 任委員長、斉藤哲夫君から南ア議第5号 新たな過疎対策法の制定に関する意見書の提出について が提出されました。 議事日程記載の日程第23、日程第24、日程第25でありますので、ご了承願います。 次に、今沢市長から追加議案の提出がありました。 提出議案は、議事日程記載の日程第26から日程第29でありますので、ご了承願います。 次に、監査委員から平成20年8月分の例月出納検査結果について報告がありました。 お手元に配布しておきましたので、ご了承願います。 次に、27番 清水勝則君は一身上の都合により、本日の会議を欠席する旨の届け出がありまし た。 次に、農業委員会長 米山毅君は一身上の都合により、本日の会議を欠席する旨の届け出があり ました。 なお、報道関係者から撮影の申し出があり、これを許可いたしましたので、ご了承願います。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第1 認定第17号 「平成19年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計歳入歳出決算の認 定について」および、日程第2 認定第1号 「平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算 の認定について、当委員会所管分」までの2案を議題といたします。 これら2案件は、審査を総務常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果 について、報告を求めます。 総務常任委員長、斉藤哲夫君。 ○総務常任委員長(斉藤哲夫君) 平成20年10月2日 南アルプス市議会議長、小笠原孝様。 南アルプス市議会総務常任委員会委員長、斉藤哲夫。 総務常任委員会委員長報告書 去る9月11日の本会議において、当委員会に付託されました、認定第1号 「平成19年度南 アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定について中、所管分」 、認定第19号 「平成19年度南ア ルプス市土地取得造成事業特別会計歳入歳出決算の認定について」 、 および当委員会が所管する新た な過疎対策法の制定に関する意見書の提出について、以上3件について、9月12日、16日に委 員会を開き、慎重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。 まず、認定第1号の主な質疑を申し上げます。 195 1 市民税の法人税滞納分が前年度に比べ徴収率が15.85%落ちているが、その理由は。と の質疑に対し、法人税においては、業績不振・倒産などで非常に厳しい状況であり、徴収が困 難であった。との答弁がありました。 1 住宅使用料の収入未済額が2,136万7,127円と多いが、現年度、過年度の徴収状況 は。 との質疑に対し、 現年度が8, 804万円で徴収率が97. 16%、 また過年度は2, 202万 円で徴収率が14.27%である。との答弁がありました。 1 滞納者に対し、相談や指導などをどのように行い、また全体で議論して徴収しているのか。 との質疑に対し、職員は地区ごとに担当を決め滞納整理を行っているが、毎月1回は課内会議 を行い、担当の抱えている問題点や徴収方法などについて議論しながら、徴収に対する考え方 を統一して対応している。との答弁がありました。 1 青色パトカーでの1日の問題点等を記録しているか。また、パトカーに乗っている人の仕事 として、統計・集計等を出しているか。との質疑に対し、毎日、日報を記載している。今後は 年間の状況をまとめ、報告していきたい。との答弁がありました。 1 個別外部監査について、今回、遊・湯ふれあい公園を行ったが、特に問題はなかったのか。 との質疑に対し、個別外部監査契約に基づいて報告しており、特に大きな問題等はなかった。 との答弁がありました。 1 指定管理者推進事業は財政的にはかなり削減できたが、内容的にはどうなのか。との質疑に 対し、18年度から導入し3年目となり、次の機関の指定に向けて担当課で検討を行い、市民 の意見や要望を次の指定管理に生かしていく。との答弁がありました。 以上、質疑の後、討論を経て採決の結果、賛成多数により原案のとおり認定するものと決しまし た。 次に、認定第19号は質疑はなく、討論を経て採決の結果、賛成多数により原案のとおり認定す るものと決しました。 次に、新たな過疎対策法の制定に関する意見書の提出については、質疑・討論はなく、全員異議 なく原案のとおり可決するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で、総務常任委員長の報告が終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 穴水議員。 ○28番議員(穴水俊一君) 今の上から2行目の認定第19号とありますが、これは17号ではないでしょうか。 ○議長(小笠原孝君) 印刷ミスでございます。 17号に変えていただきたいと思います。 下から5行目の上から2番目です。 ありがとうございました。 ほかにありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 196 訂正は2カ所であります。 上から2行目と下から5行目です。その訂正をお願いいたします。 この際、申し上げます。 認定第1号 「平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定について、当委員会所管 分」は、各常任委員会に所管分を付託しておりますので、4常任委員長の報告の後に討論および採 決を行います。 これより、認定第17号の討論に入ります。 討論の通告がありますので、発言を許します。 28番、穴水俊一君。 ○28番議員(穴水俊一君) 認定第17号 平成19年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計歳入歳出決算の認定につい て、反対の討論を行います。 昨年3月、予算議会において、議案第43号の本当初予算に対し、おおむね以下の討論を行って 反対をいたしました。 本案件は、柿平土地区画整理事業の終結を図るために、組合所有の売れ残った26区画の保留地 を、市民の税金で肩代わりして買い取るため、組合の持つ借入金残高4億4,770万円について、 土地売却予想価格2億7, 990万円を計上し、 さらに借入金残高と売却予想価格との差額1億9, 750万円を補助金として支出して精算し、組合を解散させようとしたものでありました。 本当初予算には柿平区画整理事業地内保留地の販売および借入金の償還にかかわる経費として、 土地開発基金償還金7,837万5千円が計上されております。全国的に市街地開発区画整理事業 は、バブルの崩壊など、諸般の事情から行き詰り、破綻した例がいくつも見られます。本事業は当 時の地価の上昇を前提として組み立てられ、当初の櫛形町営での実施計画が地権者の強い要望によ り、地権者自らが組合をつくって事業を実施してきたものでありました。 区画整理事業は独立採算性に基づく営利事業であり、地価が下落すれば不採算になることは必然 で、利益も損失も当然、組合が責任を持つべきものであります。組合地権者が減歩地を提供し、道 路や水路・公園など組合が整備したのは、宅地販売のための基本的な基盤整備であり、必要条件だっ たわけであります。不況もあり、販売開始の平成7年から平成16年まで61区画、販売していま すが、その後、平成8年に17件販売の一方、平成11年には1件のみであり、平均して年6区画 というものでありました。 その後、市が強力にてこ入れをし、いろいろな努力でようやく平成17年に13件、18年度 18件を販売するも、なお26区画が売れ残っているものであります。 本事業の総事業費35億1,500万円のうち、公費投入額は12億5,100万円に達し、助 成金や利子補給などで2億5,581万円、さらに4億7,740万円もの税金を投入した総額は、 19億8,421万円に達し、総事業費の56%に上りました。 さらに本予算で20億円を優に越えるものとなりました。市民の暮らしや福祉を充実し、市民生 活の向上を図るのは行政の責任ですが、合併直後から行財政改革として市民にいろいろな負担や我 慢を強いてきました。国保税の4年連続の引き上げ、介護保険料の3割の引き上げ、敬老祝金の3回 の切り下げをした上、19年度当初予算には全く予算が計上されませんでした。地域にとって、最 大のイベントだった釜無川いかだ下りや新緑祭りなどが廃止され、長年、正月3日に多くの子ども や家族連れが楽しんできた、その予算わずか15万7千円の新春凧揚げ大会までが廃止され、子ど もたちの夢や楽しみを奪ったわけであります。 197 さらに各支所の土日・祭日の日直を廃止し、各支所ごとに行われていた健康相談や母子手帳交付 なども中止したため、市民は櫛形健康センターにまで行かなくてはならなくなりました。これらは 効率的な行財政運営を図るためとして、予算と人員を削減する住民サービスの切り捨てそのもので ありました。 その一方で5億円近い大金を、この造成事業に投入することは、到底、市民の理解と賛同は得ら れません。予算の公平・適切な配分という視点から見ても、あまりの落差に驚くばかりでありまし た。 そして、19年度の1年間、厳しい社会経済情勢のもと、管財契約課の努力により、18区画が 販売の足、契約に至ったとはいえ、なお26区画は20年度に持ち越されたわけであります。なお、 20年度には11区画が販売されたそうであります。 長引く不況は日本国民の暮らしに重く圧し掛かり、不動産売買は極めて厳しい状況にあるとき、 自主財源確保に向け、いわば負の遺産ともいえる、この造成地を市民注視のもと、市長を陣頭に担 当課が先頭に立って、全庁を挙げて早期に完売することが求められているわけであります。 以上のことから、この決算に反対をいたします。 ○議長(小笠原孝君) 次に7番、志村裕子さん。 ○7番議員(志村裕子君) 私は、認定第17号 平成19年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計歳入歳出決算の認定 についてを、賛成の立場から討論を行います。 三位一体の行財政改革の断行や格差社会の進展により、 地方自治体の財政運営は厳しさを増す中、 企業誘致は財政基盤の強化を図るためには、最も有効な手段の1つであることは周知のとおりであ ります。 平成18年8月に株式会社パイオニアディスプレイ生産工場の受け皿として、八田御勅使南工業 団地取得造成事業として、用地造成を進めてきました。しかし、社会情勢の変革に伴い、本年5月 にプラズマテレビ用パネル生産の撤退を発表し、本市で操業を予定していました工場建設を断念し たことは、周知のとおりであります。 しかしながら、現在、造成用地につきましては、契約どおり8割方工事が進捗しており、完成後 に売り渡しが履行される予定であり、その後に優良企業への譲渡も考えられ、今後の推移に細心の 注意をしながら、有効活用につながることを期待するものであります。 また、柿平土地区画整理区域内売払事業につきましては、事業許可から15年が経過し、事業の 長期化が懸念される中、組合としての事業終了に合わせ、市に引き継がれた道路・水路・公園等の 公共施設のうち、公園用地だけでも資産価値はあると考えられます。 また、終了時に保留地26区画の適正価格の購入は妥当な措置であり、適正な執行であったと認 めるものであります。 こうした中において、売払事業としての販売計画の遂行を図るべく、18年度に18区画、19年 度決算においても19区画を販売し、着実に執行されており、その努力をうかがい知るところであ ります。 この事業は市街地の造成と優良宅地の供給を目的に施行された事業であり、人口の増加と併せ、 定住していただくことによる貴重な税収源の確保にもつながるものと期待するものであります。 よって、私は本案に賛成するものであります。 198 ○議長(小笠原孝君) 討論を終結いたします。 これより認定第17号を採決いたします。 この採決は起立によって行います。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 本案は委員長の報告のとおり決することに、賛成の諸君の起立を求めます。 ( 起 立 多 数 ) 起立多数であります よって、認定第17号は委員長の報告のとおり認定されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第3 認定第1号 「平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定について、当委員 会所管分」を議題といたします。 本案は審査を文教常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果について、 報告を求めます。 文教常任委員長、向山敏宏君。 ○文教常任委員長(向山敏宏君) 平成20年10月2日 南アルプス市議会議長、小笠原孝様。 南アルプス市議会文教常任委員会委員長、向山敏宏。 文教常任委員会委員長報告書 去る9月11日の本会議において、当委員会に付託されました、認定第1号 「平成19年度南 アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定について中、所管分」について、9月12日、16日に委 員会を開き、慎重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。 主な質疑を申し上げます。 1 大規模修繕に併せて、机・椅子を買い換えているが、古いものの処理はどうしているのかと の質疑に対し、基本的に使えないものは廃棄処分している。使えるものについては、他校に利 用してもらい、簡単に処分することのないようにしている。との答弁がありました。 1 芦安の教職員住宅は今後どうしていくのか。との質疑に対し、現在1名の教員が入居してい る。その教員が異動して退去したら閉鎖していく考えである。水漏れ、カビ等、傷みが激しく、 手を入れて活用するには経費がかかりすぎる。との答弁がありました。 1 学校のスポーツ関係の共済事故件数は何件あったか。との質疑に対し、日本スポーツ振興セ ンターの共済給付だが、平成19年度は491件であった。との答弁がありました。 1 社会教育指導員が1名いるが、報酬のほかにイベント手当も支払っているのか。との質疑に 対し、社会教育指導員は非常勤の職員で午前9時から午後4時まで、週4日勤務している。生 涯学習課では、土日に開催される事業が多く、非常勤で代休が取りづらい状況である。土日に 出勤した日数により、イベント手当として支払っている。との答弁がありました。 1 スポーツ振興審議会委員の活動内容は。との質疑に対し、総合型スポーツクラブの設置につ いて、県内の状況や市の状況、取り組みについて協議した。なお、 (仮称)南アルプス市スポー ツクラブを来年4月から立ち上げる準備を進めている。との答弁がありました。 199 1 体育指導委員のユニフォームはすべて需用費の予算でそろえているのか。との質疑に対し、 一部自己負担があり、任期2年なので2年に1回、夏用・冬用をそろえている。との答弁があ りました。 以上、質疑の後、討論はなく、全員異議なく原案のとおり認定するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で、文教常任委員長の報告は終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第4 認定第2号 「平成19年度南アルプス市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定につ いて」から、日程第8 認定第1号 「平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定に ついて、当委員会所管分」までの5案件を一括議題といたします。 これら5案は、審査を厚生常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過と結果に ついて報告を求めます。 厚生常任委員長、森岡千代野さん。 ○厚生常任委員長(森岡千代野君) 平成20年10月2日 南アルプス市議会議長、小笠原孝様。 南アルプス市議会厚生常任委員会委員長、森岡千代野。 厚生常任委員会委員長報告書 去る9月11日の本会議において、当委員会に付託されました、認定第1号 「平成19年度南 アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定について中、所管分」 、認定第2号 「平成19年度南アル プス市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について」 、認定第3号 「平成19年度南アルプ ス市老人保健特別会計歳入歳出決算の認定について」 、認定第4号 「平成19年度南アルプス市介 護保険特別会計歳入歳出決算の認定について」および認定第5号 「平成19年度南アルプス市居 宅介護予防支援事業特別会計歳入歳出決算の認定について」 、以上5案件について、9月17日、 18日に委員会を開き、慎重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。 まず、認定第1号の主な質疑を申し上げます。 1 粗大ゴミ処理経費のうち、処理手数料と収集運搬委託料の違いは。との質疑に対し、不法投 棄された粗大ゴミなどは職員が直接、処理業者へ持ち込むため、処理のみ手数料となる。収集 運搬委託料とは各地区で行われている粗大ゴミ収集業務を業者に委託している経費のことであ る。との答弁がありました。 1 生活保護の対象世帯数・人数は。また保護費の支給状況は。との質疑に対し、本年5月末ま で144世帯、194人が対象となっている。また、保護費は世帯構成や年齢、また地域によ り異なっている。との答弁がありました。 200 1 障害を持つ子どもへの保育所の対応状況は。との質疑に対し、毎年20人前後の子どもが市 内の保育所に通っている。市内すべての保育所が施設面なども含めて、受け入れの整備は完了 している。との答弁がありました。 次に、認定第2号の主な質疑を申し上げます。 国保税滞納者への保険証交付はどのような対応を取っているのか。との質疑に対し、収納状況を 見ながら短期の保険証を発行しており、現時点で1,200件ほどある。1カ月ごとなど、分割納 入をしてもらい、その後その都度、保険証の更新を行っている。そのため、医者にかかれないといっ た話は聞いていない。との答弁がありました。 以上、2案件について、質疑のあと討論を経て採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり認定 するものと決しました。 次に、認定第4号の主な質疑を申し上げます。 歳入の介護保険料科目中にある還付未済とは。との質疑に対し、死亡や転出により、納めていた 保険料に還付が発生した被保険者に対し、時間的、または手続き等の問題により、年度末までに還 付できなかった場合、還付未済となる。対象者には翌年度、還付することになる。との答弁があり ました。 以上、質疑のあと討論はなく、全員異議なく原案のとおり認定するものと決しました。 次に、認定第3号および認定第5号の2案件は、質疑・討論はなく、全員異議なく原案のとおり 認定するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で、厚生常任委員長の報告は終わりました。 これより、委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 これより認定第2号の討論に入ります。 討論の通告がありますので、発言を許します。 12番、亀ケ川正広君。 ○12番議員(亀ケ川正広君) 認定第2号 平成19年度南アルプス市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定への反対討論を 行います。 平成19年度も国保税の値上げを行いました。 今年度の平成20年度も値上げを行いましたから、 今年で5年連続の値上げです。平成19年度の値上げは医療分を4.79%、介護分を9.35% 値上げし、合計で5.12%、世帯当たり年額8,702円、1人当たり4,118円の値上げが されました。これにより1世帯平均は4年間で1万6,646円の値上げとなっています。 国保事業がこれほど大変になっているこの大本は、政府の社会保障予算を削減する政治がありま す。国保事業への国庫支出金が減らされていることが一番の原因ですから、国庫支出金を増やすこ とが一番の解決策です。 併せて、国が悪いからでは済みません。福祉の向上を目的とする地方自治体として、保険料の値 上げを抑える努力をするべきです。 今回の厚生常任委員会の審議で私、亀ケ川委員は保険料を抑えることを求めました。南アルプス 201 市の国保事業は法定のやり方をしているだけで、市の努力として、例えば一般会計からの繰り入れ で、値上げを抑えるということをしていないということが、質疑に対して答えられました。 私ども日本共産党南アルプス市委員会が今年実施した市政アンケートでは、暮らしが厳しくなっ たという回答が79%と、圧倒的多数の回答であり、さらに市に求めることでは、国保税の引き下 げを求める意見が一番多かったです。そういう点で、連続値上げを続ける国保事業の平成19年度 決算認定に反対するものです。 ○議長(小笠原孝君) 次に5番、内藤政勝君。 ○5番議員(内藤政勝君) 認定第2号 平成19年度南アルプス市国民健康保険特別会計歳入歳出決算について、私は賛成 の立場で討論を行います。 国民健康保険は医療費を保険者・被保険者が一定割合で負担し、疾病時の被保険者の経済的負担 を軽減し、国民生活の安定、地域医療の発展、住民の健康増進に貢献しておるものであります。こ の制度が始まって半世紀、進展する高度医療による医療費高騰をはじめ、昨今の経済状況の悪化や 少子高齢化の進展状況等に加えて、自営業者や農業者を中心に職のないもの等の幅広い層を加入者 とする国民健康保険制度そのものの基盤の弱さが指摘されるところであり、総じて国民健康保険を 取り巻く状況は厳しい状況にあります。 そのような中、本市の平成19年度国保特別会計決算に目を転じますと、歳入総額68億9千万 円余り、うち31%を占める国民健康保険税は収入総額21億3,400万円余で、調定額の78. 7%でありました。不足分のうち、不納欠損が1,899万円余で前年比11.33%の減でした が、収入未済額は5億5,900万円余で、逆に9.06%ほど増えております。 収税上、このような数値の厳しい状況ながら、日々収納に尽力している職員の労苦があってのも のと評価しております。 次に歳出でありますが、一番多い保険給付費が40億8,700万円余で、前年比1.85%の 増であり、一般と退職の被保険者数、合計1万9,900人で割ると1人当たり20万5千円でし た。この数値は同じ規模の甲斐市、笛吹市などとほぼ同程度となっております。これと並行した保 険事業の取り組みは、人間ドックの助成による生活習慣病の早期発見、啓蒙活動としての県および 市の健康祭りへの参加、無受診者世帯への記念品の贈呈、さらにコスト意識を高めるために、医療 費通知の送付、いきいき運動教室の開催、医療費の過誤調整を図るためレセプト点検の実施など、 諸事業が効果的に執行されており、その努力がうかがえるとともに、適正な執行がなされているも のと認められます。 以上、本決算認定にあたり、私なりに種々検討した結果、公平かつ健全であるべき保険制度の趣 旨ならびに諸施策を総合判断して、平成19年度南アルプス市国民健康保険特別会計決算について は、認定すべきものとして私の賛成討論といたします。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) 討論を終結いたします。 これより認定第2号を採決いたします。 この採決は起立によって行います。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 本案は委員長の報告のとおり決することに、賛成の諸君の起立を求めます。 202 ( 起 立 多 数 ) 起立多数であります。 よって、認定第2号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第3号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第3号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第3号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第4号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第4号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第4号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第5号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第5号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第5号は委員長の報告のとおり認定されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第9 認定第6号 「平成19年度南アルプス市下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定につい て」から、日程第22 認定第1号 「平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定に ついて、当委員会所管分」までの14案件を一括議題といたします。 これら14案件は、審査を産業土木常任委員会に付託しておりますので、委員長から審査の経過 と結果について報告を求めます。 産業土木常任委員長、久保田松幸君。 ○産業土木常任委員長(久保田松幸君) 平成20年10月2日 南アルプス市議会議長 小笠原孝様。 203 南アルプス市議会産業土木常任委員会委員長、久保田松幸。 産業土木常任委員会委員長報告書 去る9月11日の本会議において、当委員会に付託されました、認定第1号中、所管分、認定第 6号から認定第16号、認定第18号および認定第19号、以上14案件について、9月17日、 18日に委員会を開き、慎重に審査した経過と結果について、ご報告いたします。 1 芦安山岳館維持管理経費中、イントラネット保守点検料はどのくらいか。機能をしているの か。との質疑に対し、費用は平成19年度260万円かかっている。山岳遭難や天候の確認等、 情報収集の面で必要な施設である。との答弁がありました。 1 松くい虫の調査賃金は59万5千円が執行されているが、賃金の使われ方は。との質疑に対 し、防除作業、伐倒くん蒸については、中央森林組合に委託している。賃金は、松くい虫の防 除をする前に行う調査費用として支出している。との答弁がありました。 1 古い市営住宅については、解体していくとか入所募集を行わない方向だと思うが、新しい住 宅に集約していく考えはあるか。との質疑に対し、市内には古い住宅の個所がたくさんある。 住んでいる方は高齢者、低所得者等がおり、ほかの住宅に移っていただくとなると、賃金が上 がったりする問題もあり、現実には思うようにいかない状況である。との答弁がありました。 次に、認定第6号の質疑の主なものを申し上げます。 下水道会計の歳出 公債費と、歳入 市債のバランスが大体同じだが、今ある償還残金、約 160億円はなかなか減らないまま、一般会計からの繰出金、約10億円は半永久的に変わらない のか。との質疑に対し、平成20年度から下水道債については、償還元金に見合うだけという中で 5億円と減額され、その範囲で事業していくことになった。また、繰上償還が認められたので、相 対的には繰出金が減っていくと考えている。との答弁がありました。 次に、認定第8号の主な質疑について申し上げます。 平成19年度温泉給湯基金の積立金が約100万円あり、合計1,300万円を超える額になる が、この基金の取扱いはどう考えているのか。との質疑に対し、芦安地区はすべての温泉が老朽化 しており、大規模修繕、温泉の掘り直しの対応基金として積み立てが必要と考える。との答弁があ りました。 次に、認定第9号の主な質疑を申し上げます。 北岳山荘について、施設がだいぶ古くなってきているが、今後の見通しは。との質疑に対し、運 営・管理方法だが大規模修繕もしくは建て直しを条件に当面は市が管理するが、以後については県 と協議、検討を重ねていく。との答弁がありました。 以上4案件と認定第12号から認定第16号および認定第18号については、質疑の後、討論は なく、全員異議なく原案どおりに認定するものと決しました。 次に、認定第7号、認定第10号、認定第11号および認定第19号、以上4案件は質疑・討論 はなく、全員異議なく原案どおり認定するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 以上で産業土木委員長の報告が終わりました。 これより委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 204 これより認定第6号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第6号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第6号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第7号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第7号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第7号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第8号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第8号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第8号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第9号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第9号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第9号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第10号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第10号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 205 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第10号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第11号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第11号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第11号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第12号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第12号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第12号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第13号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第13号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第13号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第14号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第14号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第14号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第15号の討論に入ります。 206 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第15号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第15号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第16号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第16号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第16号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第18号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第18号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第18号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、認定第19号の討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより認定第19号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 お諮りいたします。 本案は委員長の報告のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、認定第19号は委員長の報告のとおり認定されました。 次に、日程第2、日程第3、日程第8、日程第22 認定第1号の討論に入ります。 討論の通告がありますので、発言を許します。 12番、亀ケ川正広君。 ○12番議員(亀ケ川正広君) 認定第1号 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定に対する反対討論を行いま す。 207 この一般会計決算のうち、厚生常任委員会に付託された決算には、 (仮称)健康福祉センター建設 事業経費が予算額として5億4,606万2千円、執行額として2,429万3千円が含まれてい ます。 このセンター建設費の補正予算を審議した、昨年6月議会で私ども日本共産党市議団は、この補 正予算案に反対いたしました。その理由を次のように述べました。 現在、 櫛形健康センターで実施されている保健事業を、 この健康福祉センターを建設した後には、 このセンターで一本化して実施する計画であることが示されました。 母子保健事業の妊婦健康相談、 母子手帳の交付、乳幼児の健康相談、4カ月児・12カ月児・1歳6カ月児・3歳児の各健診と歯 科検診、ポリオ予防接種など一括して行う計画です。 合併前は町村ごとに行われていた各種健診が、合併後、櫛形健康センターにセンター化され、遠 隔地の住民は不便になりました。さらに旧町村の健康センターは使われなくなり、その会館管理を 社会福祉協議会に委託している現状です。住民の利便性のために、これからは健診を各町村ごとに 実施するようにする。その白根地区のセンターとしての位置付けならば理解できますが、使われて いない各地区の健康センターはそのまま使わずに、新しいセンターをつくるというのでは、到底、 市民は納得しないでしょう。 このセンターの延べ床面積は3,305平方メートルと広いものです。この市役所本庁舎3, 619平方メートルや甲西支所3,324平方メートルと同程度の広さです。現在の白根支所は築 52年の古い建物であり、支所事務所の改築が必要である点は良いと思うし、児童館機能を併設す ることには賛成するものですが、各種健康診断をこの健康センターに一本化すること、そのための 施設ということには反対し、規模の縮小を求め、予算案に反対をいたしました。 ですから、今回の決算認定にも同様の理由で反対をいたします。 総務常任委員会で共産党市議団の穴水俊一議員は、次の理由から総務常任委員会に付託された一 般会計決算の認定に反対をしましたので、私からまとめて報告します。 1つとして、平成19年度は釜無川いかだ下りや新緑祭りが廃止され、当初予算から削られまし た。旧町村の一大イベントの歴史のある行事を廃止したことに反対をしました。 2つ目の理由として、市の職員の正規職員が減る一方で臨時などの非正規職員が大幅に増えてい ること。特に保育の現場では正規職員が95人であるのに対し、臨時は79人と大幅に増えていま す。臨時の保育士が恒常化している点が改善されていないことを、反対の理由としました。 3つ目の理由として、非核平和都市宣言関連の事業費が減らされている点を指摘しました。平成 17年が48万円、平成18年が46万5千円であるのに対し、平成19年は26万3千円に減額 されました。 広島平和式典への女連協代表3人と職員1人の派遣費用のみで、 社会教育などに目立っ た施策がないことが残念です。 以上の総務常任委員会での3点と厚生常任委員会での健康福祉センター建設事業費を理由として、 本、平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算認定へ反対をするものです。 ○議長(小笠原孝君) 次に7番、志村裕子さん。 ○7番議員(志村裕子君) 私は、認定第1号 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定について、19年度 の予算に対して適正な執行が行われたか精査する中で、賛成の立場で討論を行います。 まず、決算の状況については、一般会計への実質収支額は約10億8千万円、実質収支比率は6. 0%となっており、合併以来、引き続き黒字財政を維持し、決算資料の数値からも読み取れるよう 208 に、健全な財政運営を堅持した努力に大いに評価をいたします。 次に、歳入の決算状況でありますが、地方財政を取り巻く環境は一段と厳しさを増し、大変苦し い財政運営を強いられている中で、歳入額の約34%を占める自主財源の根幹となる市税について は、税源移譲等の関係もありますが、約10億円の増となっており、また徴収率も92.4%と前 年度より0.4%アップしております。 総予算に占める自主財源の割合は43.4%と前年度に比べて2.5ポイントの増となり、自主 財源確保に向け、徴収体制の強化、効率的な徴収事務の取り組み等、収納率向上に向けた努力が認 められるところであります。 歳出全体については、義務的経費である人件費は定員適正化計画により減額、投資的経費である 普通建設事業費は事業費の抑制により減額、合併特例債を活用しての基金積み立てなど、計画的で 効率的な執行に努めており、適正な予算執行が行われたものと判断いたします。 よって、本決算は教育の充実、生活環境の基盤整備、社会福祉の充実等々、住民主体、行政支援 の理念を共有する地域社会の形成を基本とした執行であると評価し、本案に賛成するものでありま す。 ○議長(小笠原孝君) 討論を終結いたします。 これより日程第2、日程第3、日程第8、日程第22 認定第1号を採決いたします。 この採決は起立によって行います。 本案に対する各委員長の報告は認定であります。 本案は各委員長の報告のとおり決することに、賛成の諸君の起立を求めます。 ( 起 立 多 数 ) 起立多数であります。 よって、認定第1号は各委員長の報告のとおり認定されました。 ここで暫時休憩といたします。 再開は午後2時45分といたします。 休憩 午後 2時35分 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 再開 午後 2時48分 ○議長(小笠原孝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第23 南ア議第3号 「南アルプス市議会委員会条例の一部改正について」を議題といたしま す。 提出者の議会運営委員長、西海勝男君に提出議案の説明を求めます。 16番、西海勝男君。 ○16番議員(西海勝男君) 昨年の9月定例会において、市議会の議員の定数を定める条例の改正を行い、議員定数を28名 から24名に改めました。 それに基づき、今回、各常任委員会の委員の人数を7人から6人に改めるための委員会条例の一 部改正であります。 それでは議案を朗読いたします。 209 南ア議第3号 南アルプス市議会委員会条例の一部改正について 南アルプス市議会委員会条例の一部を改正する条例を次のように定める。 平成20年10月2日提出 南アルプス市議会議長 小笠原孝様 提出者 南アルプス市議会 議会運営委員会委員長 西海勝男 南アルプス市議会委員会条例の一部を改正する条例 南アルプス市議会委員会条例(平成15年南アルプス市条例第235号)の一部を次のように改 正する。 第2条第1号、第2号、第3号、および第4号中、 「7人」を「6人」に改める。 附則 この条例は公布の日から施行し、 次の一般選挙により選出された議員の任期の初日から適用する。 提案理由 平成19年9月26日条例第23号により、本市議会の議員定数が削減されたことに伴い、本条 例の委員定数を改正したいので、地方自治法第109条の2第5項の規定により、この案を提出す るものである。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 以上での説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 これより南ア議第3号の討論に入ります。 討論の通告がありますので、発言を許します。 12番、亀ケ川正広君。 ○12番議員(亀ケ川正広君) 南ア議第3号 南アルプス市議会委員会条例の一部改正への反対討論を行います。 この改正は、昨年9月議会で議員定数条例を改正し、定数を28から4減らして24にしたこと に伴うものです。4つの常任委員会の定数をそれぞれ1人ずつ減らし、7人から6人に減らすとい うものです。 昨年の9月議会のときに議員定数と一緒に、この委員会条例も直していれば、議員定数の削減に 反対したことの続きで委員会条例の改正にも自然に反対ができたのですが、今回は議員定数が4削 減され、1年経った時点での常任委員会の定数を減らすという改正ですから、今さら反対しても屁 理屈のようなものだという印象を持たれる方もあるかと思いますが、議員定数に反対した行き掛か り上、この関連の委員会条例の改正に反対いたします。 これだけで終わるのもなんですから、昨年、定数を削減したときの反対の理由を振り返ってみま しょう。南アルプス市は法定上限数が30であるのを、平成16年に2削減しています。現在、議 員1人当たりの人口は2,600人と県下で有数の多さであります。議員の定数は議会の根幹に触 れる重要事項ですから、減少することは議会制民主主義と民意反映の上から、特に慎重を期すべき ものです。 地方自治は民主主義の学校といわれるように、地方議会を通じ、この地域の将来のリーダーを養 210 成していく場でもあると思います。若くて優秀な人材を確保していくためにも、最初の挑戦からあ まりハードルが高いがために、立候補を躊躇する。または挑戦したが議席に届かず、議会は選挙経 験を踏んだ百戦錬磨の古参の議員の比重ばかりが増していくばかりというのでは、議会の活性化の 障害となるばかりか、南アルプス市の将来にとっても暗い影を落とすことになるのではないでしょ うか。これは古い議員が駄目ということではなく、議会構成のバランスの問題ということです。 いろいろ言いましたが、住民の代表として、これ以上削減するべきではないので、議員定数を4人 も減らす条例改正に反対するものです。と言って、反対をしました。 このときの指摘が、来る第2回市議会議員選挙で端的に出ていると思います。4年前の第1回選 挙は定数28に対して、17人オーバーの45人が立候補という超多数激戦でした。それに対して 今回は打って変わって定数に対し、若干オーバーの立候補予想であります。新人は大変少なく、南 アルプス市政の将来を考えると寂しい限りであります。いろいろ申し上げましたが、市民の声を行 政に届けるパイプを細くする議員削減と、その関連議案である本委員会条例の一部改正に反対する ということを申し上げ、討論を終わります。 ○議長(小笠原孝君) 討論を終結いたします。 これより南ア議第3号を採決いたします。 この採決は起立によって行います。 本案は原案のとおり決することに、賛成の諸君の起立を求めます。 ( 起 立 多 数 ) 起立多数であります。 よって、南ア議第3号は原案のとおり可決されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第24 南ア議第4号 「南アルプス市議会会議規則の一部改正について」 を議題といたします。 提出者の議会運営委員長、西海勝男君に提出議案の説明を求めます。 16番、西海勝男君。 ○16番議員(西海勝男君) 今回、地方自治法第100条に次の1項が付け加えられました。 議会は会議規則の定めるところにより、議案の審査または議会の運営に関し、協議または調整を 行うための場を設けることができる。 これに基づいて、市議会会議規則の一部を改正し、全員協議会、正副委員長会議、会派代表者会 議、議会だより編集委員会を新たに正式な議会活動の場として設定し、公務災害、費用弁償、本市 は支給しておりませんけれども、の対象になるように格上げすることにしたい。 このため、会議規則の一部改正である。 それでは議案を朗読いたします。 南ア議第4号 南アルプス市議会会議規則の一部改正について 南アルプス市議会会議規則の一部を改正する規則を次のように定める。 平成20年10月2日提出 南アルプス市議会議長 小笠原孝様 提出者 南アルプス市議会 議会運営委員会委員長 西海勝男 211 南アルプス市議会会議規則の一部を改正する規則 南アルプス市議会会議規則(平成15年南アルプス市議会規則第1号)の一部を次のように改正 する。 目次中 「第10節 議員派遣 (第78条) 」 を 「第10節 協議または調整を行うための場 (第77条 の2) 」と第11節 議員派遣(第78条)に改める。 第1章中第10節を第11節とする。 第1章第9節の次に次の1節を加える。 第10節 協議または調整を行うための場 (協議または調整を行うための場) 第77条の2 法第100条第12項の規定による議案の審査、または議会の運営に関し、協議 または調整を行うための場(以下「協議等の場」という。 )を次のとおり設ける。 名称、目的、構成員、招集権者の順に朗読いたします。 全員協議会、議会運営、全議員、議長。 正副委員長会議、議会運営、議長・副議長および正副委員長、議長。 会派代表者会議、会派間の意見調整その他議会運営、議長・副議長および会派代表、議長。 議会だより編集委員会、議会だより編集、議長および議会だより編集委員、議会だより編集委員 長。 2 前項で定めるもののほか、協議等の場を臨時に設けようとするときは、議会の議決でこれを 決定する。 3 前項の規定により、協議等の場を設けるにあたっては、名称、目的、構成員、招集権者およ び期間を明らかにしなければならない。 4 協議等の場の運営その他必要な事項は、議長が別に定める。 附則 この規則は公布の日から施行する。 提案理由 地方自治法の一部を改正する法律(平成20年法律第69号)において、法第100条第12項 に条文が新設されたことに伴い、本規則を改正したいので、地方自治法第109条の2第5項の規 定により、この案を提出するものである。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 以上で説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 これより討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより南ア議第4号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) 212 ご異議なしと認めます。 よって、南ア議第4号は原案のとおり可決されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第25 南ア議第5号 「新たな過疎対策法の制定に関する意見書の提出について」を議題とい たします。 提出者の総務常任委員長、斉藤哲夫君に提出議案の説明を求めます。 22番、斉藤哲夫君。 ○22番議員(斉藤哲夫君) 過疎地域自立促進特別措置法が平成22年3月末をもって失効することになり、山梨県地域振興 対策協議会過疎部会会長、白倉政司氏から新たな過疎対策法の制定に関する意見書の提出について 依頼があり、所管である当委員会で審議した結果、意見書を提出することになりました。 それでは、議案の説明を行います。 南ア議第5号 新たな過疎対策法の制定に関する意見書の提出について 上記の議案を別紙のとおり地方自治法第109条第7項および会議規則第13条第3項の規定に より、提出します。 平成20年10月2日 南アルプス市議会議長 小笠原孝様 提出者 南アルプス市議会総務常任委員会委員長 斉藤哲夫 新たな過疎対策法の制定に関する意見書(案) 過疎対策については、昭和45年に過疎地域対策緊急措置法制定以来、3次にわたる特別措置法 の制定により、 総合的な過疎対策が実施され、 過疎地域における生活環境の整備や産業の振興など、 一定の成果を上げたところである。 しかしながら、人口減少と高齢化は特に過疎地域において顕著であり、路線バスなど公共交通機 関の廃止、医師および看護師等の不足、耕作放棄地の増加、森林の荒廃など、生活・生産基盤の弱 体化が進む中で多くの集落が消滅の危機に瀕するなど、過疎地域は極めて深刻な状況に直面してい る。 過疎地域は、我が国の豊かな自然や歴史・文化を有するふるさとの地域であり、また都市に対し て食料の供給、水資源の供給、自然環境の保全と癒しの場を提供するとともに、森林による地球温 暖化の防止に貢献するなど、多面的・公共的機能を担っている。 過疎地域は国民共通の財産であり、国民の心のよりどころとなる美しい国土と豊かな環境を未来 の世代に引き継ぐ努力をしている地域である。現行の過疎地域自立促進特別措置法は、平成22年 3月末をもって失効することとなるが、過疎地域が果たしている多面的・公共的機能を今後も維持 していくためには、引き続き過疎地域の振興を図り、そこに暮らす人々の生活を支えていくことが 重要である。 過疎地域が、そこに住み続ける住民にとって、安心・安全に暮らせる地域として、健全に維持さ れることは、同時に都市をも含めた国民全体の安心・安全な生活に寄与するものであることから、 引き続き総合的な過疎対策を充実強化されることが必要である。 よって、新たな過疎対策法の制定を強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。 平成20年10月2日 213 内閣総理大臣 麻生太郎 殿 総 務 大 臣 鳩山邦夫 殿 財 務 大 臣 中川昭一 殿 農林水産大臣 石破 茂 殿 国土交通大臣 金子一義 殿 南アルプス市議会議長 小笠原 孝 ○議長(小笠原孝君) 以上で説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 これより討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより南ア議第5号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、南ア議第5号は原案のとおり可決されました。 ただ今、可決されました、南ア議第5号の意見書の提出について、その条項・字句・その他の整 理を要するものについては、その整理を議長に委任されたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、条項・字句・その他の整理は議長に委任することに決しました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第26 議案第87号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第4号)から、日程第 29 議案第90号 土地の売払いについてまでの4案件を一括議題といたします。 今沢市長から提出議案の説明を求めます。 今沢市長。 ○市長(今沢忠文君) 今定例会に追加して提案いたしました案件につきまして、ご説明を申し上げます。 追加いたしましたのは、予算案1件、工事請負契約の締結に関する案件、財産の取得に関する案 件、土地売払いに関する案1件の、合わせて4案件でございます。 まず、議案第87号 南アルプス市一般会計補正予算(第4号)について申し上げます。 補正額は4,204万2千円とし、歳入歳出予算の総額を272億8,944万4千円といたす ものであります。 歳出につきましては、第21回全国消防操法大会ポンプ車操法の部に出場いたします、櫛形分団 第7部が出動するものでありますが、消防団活動費に313万3千円を追加するものであります。 214 続きまして、白根飯野小学校屋内運動場地震改築事業にかかる建築資材の高騰によります追加事 業費でございますが、3,821万6千円。若草市民グラウンドにおきます、隣地への防球のため の天井ネット設置工事費69万3千円を計上いたしております。 以上、歳出予算の財源といたしましては、国庫支出金、繰越金、市債を見込んでおります。 次に、議案第88号から90号についてでございますが、これら3案件につきましては、議会の 議決に付すべき契約及び財産の取得または処分の範囲を定める条例の規定によりまして、提案いた すものであります。 まず、議案第88号 南アルプス市櫛形地区防災行政無線施設整備工事請負契約の締結につきま しては、去る8月25日に実施いたしました指名競争入札の結果、7,633万5千円で契約を締 結いたすものであります。 次に、議案第89号 財産の取得についてでございますが、櫛形総合公園拡張事業につきまして は、櫛形総合公園拡張事業用地といたしまして、1万5,948.89平方メートルを2億2, 901万9,480円で取得するものであります。 次に、議案第90号 土地の売払いにつきましては、本市所有の静岡県南伊豆町の土地1万2, 472.68平方メートルを、5,840万円で売却いたすものであります。 以上、追加して提案いたしました案件についてのご説明を終わります。 何とぞ、よろしくご審議の上、ご議決くださいますよう、お願い申し上げます。 平成20年10月2日 南アルプス市長 今沢忠文 ○議長(小笠原孝君) 以上で市長の説明が終わりました。 次に、議案第87号の補足説明を求めます。 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) それでは、お手元にお配りしてあります、平成20年度補正予算および同説明書をご覧いただき たいと思います。 おめくりいただきまして、1ページでございます。 議案第87号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第4号) 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第4号)は次に定めるところによる。 (歳入歳出予算の補正) 第1条 歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ4,204万2千円を追加し、歳入歳出予算の 総額を歳入歳出それぞれ272億8,944万4千円とする。 2 歳入歳出予算の補正の款項の区分及び当該区分ごとの金額並びに補正後の歳入歳出予算の金 額は「第1表 歳入歳出予算補正」による。 (継続費の補正) 第2条 継続費の変更は「第2表 継続費補正」による。 (地方債補正) 第3条 地方債の変更は「第3表 地方債補正」による。 平成20年10月2日提出 南アルプス市長 今沢忠文 続きまして、4ページ、5ページをおめくりいただきたいと思います。 215 4ページです。 「第2表 継続費補正」 変更ということで、款・項の順に読み上げます。 10款教育費、2項小学校費、事業名のところですが、小学校施設整備事業、白根飯野小学校屋 内運動場耐震改築事業、 補正前 総額3億364万6千円、 20年度1億1, 042万6千円、 21年 度1億9,322万円。補正後 総額3億8,554万6千円、20年度1億4,864万2千円、 平成21年度2億3,690万4千円でございまして、20年度につきましては、3,821万6千 円の追加の補正。それから21年度につきましては4,368万4千円で、合計で8,190万円 の追加となります。 続いて、 「第3表 地方債補正」 、変更でございます。 合併特例債21億1,620万円、これにつきましては、補正後につきまして21億4,850万 円、3,230万円の追加の補正でございます。これにつきましては、白根飯野小学校の耐震改築 事業に充てられております。 続きまして、予算説明書の12ページ、13ページをご覧いただきたいと思います。 2 歳入 14款国庫支出金、2項国庫補助金、5土木費国庫補助金611万4千円の補正で、合計で4億 7,388万5千円といたしておりますが、これはすべてまちづくり交付金事業でございまして、 白根飯野小学校の屋内運動場の耐震改築事業に充てられております。19款の繰越金、1繰越金で すが、今回362万8千円の補正をしまして、合計で5億2,468万円の補正をしてございます。 21款の市債、1項の市債ですが、11の合併特例債3,230万円の追加補正で、合計で21億 4,850万円になりまして、市債の合計を33億4,680万円といたしております。この起債 につきましては、白根飯野小学校の耐震改築事業に充てられております。 続きまして次のページ、14、15ページをご覧いただきたいと思います。 3 歳出 9款消防費、 1項消防費、 2の非常備消防費ですが、 補正額が313万3千円、 合計で1億142万 6千円といたしてございますが、内訳としまして旅費が8万3千円、11の需用費が68万円、 19負担金及び交付金が237万円ということで、これは先ほど市長も申し上げました、第21回 の全国消防操法大会ポンプ自動車の部に本市の消防団の櫛形分団第7部が出動することになりまし た。会場につきましては、東京のビックサイトで10月12日に行われます。 次の10款の教育費ですが、2項小学校費、3小学校施設整備費3,821万6千円の補正で、 総額2億7,905万3千円といたしてございます。財源内訳ですが、国庫支出金を611万4千 円、地方債を3,230万円、一般財源は逆に19万8千円の減額となっております。総額が工事 請負費でございまして、まちづくり交付金事業で小学校の施設整備事業を行うということで、白根 飯野小学校屋内運動場の耐震改築事業に充ててございます。 お手元の議案の87の資料という部分に詳しい内容を記載しておりますので、後ほどご覧いただ きたいと思います。 10款の教育費、5項の保健体育費、2の体育施設費69万3千円の補正で、総額を6,412万 5千円といたしてございます。 総額が一般財源でございまして、 内訳は11の需用費でございます。 これにつきましては、 若草市民グラウンドの防球天井ネットを、 隣接地へ飛び込むということでネッ トを早急に設置したいということで69万3千円の補正をいたしてございます。これにつきまして は、同じく87号の資料をご覧いただきたいと思います。 216 以上で予算に関しての説明を終わりたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第87号は会議規則第35条第3項の規定により、委員会へ の付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第87号は委員会への付託を省略することに決しました。 これより討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第87号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第87号は原案のとおり可決されました。 次に、議案第88号の補足説明を求めます。 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 議案第88号の補足説明をいたします。 議案第88号、追加議案書をご覧いただきたいと思います。 議案第88号 南アルプス市櫛形地区防災行政無線施設整備工事請負契約の締結について 南アルプス市櫛形地区防災行政無線施設整備工事について、次のとおり請負契約を締結するもの とする。 平成20年10月2日提出 南アルプス市長 今沢忠文 1 契約の目的 南アルプス市櫛形地区防災行政無線整備工事 2 契約の方法 指名競争入札による契約 3 契約の金額 7,633万5千円(うち消費税363万5千円) 4 契約の相手方 住 所 東京都港区浜松町1丁目17番14号 名 称 パナソニックシステムソリューションズジャパン株式会社 営業本部 代表者氏名 5 工 期 本部長 片倉達夫 議決の日の翌日から平成21年3月17日まで 提案理由につきましては、省略させていただきます。 217 お手元に平成20年度南アルプス市議会第3回定例会 議案第88号資料ということで配布して ございますが、ちょっとご覧いただきたいと思います。 88号の資料でございます。 おめくりいただきまして、そこにある工事の概要ということで添付させていただきました。 工事の理由でございますが、市民に迅速かつ適切な防災関連情報等の伝達を目的とした防災行政 無線設備の老朽化に伴う、機器の劣化による不具合現象、合併に伴う旧町村間地域・新興住宅地域 の難聴問題の解消のため、 既設同報無線システムをデジタル同報無線システムに移行し、 平成20年 度については、親局の設備、これは今、本庁に設備してございます。および老朽化が著しく、一部 不具合が出ている櫛形地区から、順に整備を行うものである。 他地区につきましては、次年度以降に順次、整備を進めていく予定である。 工事内容につきましては、デジタル同報系親局の設備、本庁子局設備を含むということで、1局。 操作卓自動プログラム送出装置、電源装置、地図表示盤等。2番目に屋外子局設備を38局。受信 拡声装置、スピーカー等でございます。個別受信機を高尾地区に5台設置いたします。 内訳でございますけれども、5台のうち3台を現在、高尾地区におります住民の方に、それから 隣の伊奈ケ湖に管理事務所等が2軒ございますので、そちらへも2台設置して合計で5台というこ とでございます。 工事期間につきましては、議決の翌日から平成21年3月17日までということでございます。 次のページは一応、今回の工事に対するフローチャートでございますので、また後ほど見ていた だきたいと思います。 最後の入札結果の報告書をご覧いただきたいと思います。 6ページでございます。 今回、7社指名いたしまして、一番金額の安いパナソニックシステムソリューションズジャパン 株式会社と契約いたすわけでございますけれども、落札率を見ますと47.79%ということで非 常に低率で落札しております。 それにつきましては、私どもでございます、公正入札調査委員会を設置しまして、その内容につ きまして、十分審査をいたしてございます。その詳細結果につきまして、お話し申し上げたいと思 いますが、今回の応札額については、既設設備のある南アルプス市の案件をどうしても落札したい という強い決意のもと、機器のコストダウン等による努力をした結果、また他の自治体との受注実 績についても十分なものがあり、低入札価格で落札した案件についても問題なく完成させているこ とから、 適切な業務の履行が認められるので、 最低価格入札者であるパナソニックシステムソリュー ションズジャパン株式会社の落札ということで、意見集約されました。ということでございます。 以上で説明を終わりたいと思います。 よろしくご審議いただきたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 浅野伸二君。 ○17番議員(浅野伸二君) 17番、浅野です。 このデジタル化は、もうだいぶ古いということで、あちらこちらの業者に見てもらっても、今後 218 どうにもならないということで当然でありましょうし、また予定価格よりも半分以下だということ で、この工事をしっかりやっていただければ、委員会も認めているので大丈夫だとは思いますけれ ども、ただ1点、私がいつも言っていることなんですけれども、24年までには全部デジタル化に しなければならないということと、防災の会館が出たときには、同時にやっていただければ、一番 いいかなというふうには思うんですけれども、ここで一つ私が言いたいのは、個別受信機を5台設 置されるということで、特別難聴場所だということだと思いますけれども、今、家を建てるときに 高気密・高断熱ということで、 外のスピーカーのみではなかなか家の中に入っていると聞こえない。 当然、今もそうなんですけれども、相当スピーカーの角度なんかも調整していただきましたけれど も、大きい道路の信号の近くとか、交差点の近くでは、相当騒音がひどいということで、家の中で はほとんど聞こえないような状態があって、私も個別受信機で対応して、この中にも何人かは個別 受信機でなければ対応できないというようなことが現状でありまして、ここにも5台の限定に限っ て、特別地域だとは思いますけれども、今後この全市を整備したときに、当然そういうふうな難聴 家庭が出てくると思いますので、今、メーカーとこういうふうな交渉にあたるときに、個別受信機 をほしい方には低価格、無償とは言わないんですけれども、低価格で配布できるような研究をして いただいて、 そのメーカーとともに市でも考えていただきたいということが1点ありますけれども、 ぜひそのお考えをお伺いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 個別受信機の問題につきましては、我々も非常の頭の痛い部分でありまして、万一の場合、聞こ えない状況があってはならない、それはもう当然ということで、今回の防災行政無線設備の老朽化 に伴う機器の劣化による不具合現象や新興住宅地の難聴問題の解消に、この問題の中の一部として 今後検討してまいりたいと思っております。 ○議長(小笠原孝君) 浅野伸二君。 ○17番議員(浅野伸二君) ぜひ、そのようにやっていただきたい。また、今のデジタルとアナログでは相当違うんですけれ ども、韮崎あたりは全戸に配布というふうな対応をしていますので、デジタル化によって、値段が 高くなってしまうのか、今後だんだん安くなるのか、ちょっと分かりませんけれども、全戸対応ぐ らいの気持ちでやっていただければ、当然、外にもスピーカーがなければいけないとは思うんです けれども、中の人たち、これから家を建てると、さっきも言ったように、なかなか防弾になってお りますので、ぜひそこのところは考えていただいて、また地震等、災害等にもしっかり対応できる ような体制を取っていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 穴水俊一君。 ○28番議員(穴水俊一君) 落札価格が47.79%と、かつてない低い落札価格で、これは先ほどの説明のように、業者が 何としても取りたいということから、このような設定をしたと。併せて、今後、他の地区について は、 次年度以降に順次整備を進めるということを踏まえての入札価格ではなかろうかと思いますが、 このへんのいきさつと、それからもう1つは今後この工事を併せて、保守点検とかメンテナンスと か、管理が今後大事になってくるわけですけれども、逆に入札は低くやったけれども、その後の維 219 持管理等で若干上乗せをするというようなことがあってはならないと思うわけです。そのことも含 めて、この業者は信用ある業者だと思いますけれども、今後はしっかりとした対応が必要ではない かと。その点についての考えを伺いたいと思います。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) ただ今のご質問でございますけれども、非常に低い価格で落札した原因につきましては、先ほど 一部申し上げました。穴水議員がおっしゃるとおり、今後の問題等も含めたことも、それの中にあ るのかなと。それがはっきりしませんけれども、これから順に整備を進めていくわけでございまし て、そのメーカーが取るとは限りませんけれども、そういったこともあるのではないかと。ただ、 当然、パナソニック、松下電器ということでございまして、非常に信頼の置ける業者。すでに櫛形 地区についてはパナソニック、松下電器が請けております。 その内容につきましても、非常にしっかりしたメンテナンスもやっておりますし、その保守管理 の部分については、低い価格だったから、それへ上乗せする、そんなことはないように十分にその へんは気を付けていきたいと思います。 以上です。 ○議長(小笠原孝君) ほかにありますか。 斉藤哲夫君。 ○22番議員(斉藤哲夫君) 22番、斉藤哲夫です。 今、ラジオとかで緊急地震速報というのを流すことになっておりますが、夜間・深夜の就寝中と か作業中にそういったものが出されても、ラジオとかテレビを見ていないときは分からないんです が、これは防災無線の中で即、地震発生で何秒間前ぐらいしか出ないというから、これが鳴り出し てからでは間に合わないんですけれども、それをセットしておいて、もし緊急地震速報が出たら、 すぐその防災無線に流せるように、そういう仕組みになっているようにしてもらいたいんです。そ の点はいかがでしょうか。 ○議長(小笠原孝君) 総務部長。 ○総務部長(中澤都喜夫君) 今回の櫛形地区の防災無線の整備事業の中には、その緊急地震通報装置については、今回は入っ ていません。というのは、全体のネットワークを管内、全部仕事が終わった段階で整備を進めてま いりたいとは思っていますけれども、ただ、緊急地震通報装置につきましては、いろいろ制度の問 題が今議論されていますけれども、テレビ・ラジオ、もちろんいろいろな情報環境を通じて、気象 庁から発せられております。そのへんを考えますと、当然、防災無線から流れることも、重要であ りますけれども、そういったマスコミのほうを通じながら、非常に緊急時の場合は速報という形で 今流れておるのが現状でございまして、今後これは当然、防災無線の中にもその装置を。今、どん どん開発が進んでいまして、日進月歩に行けば、そのへんの部分をできる限り、10秒とか20秒、 さらに1分前にもそういった速報を流せるように、気象庁でも考えておるようでございます。そん な点もございますので、全体が整備された中で、デジタル化された中でそれは設置をしていくとい うことで、よろしくお願いします。 220 ○議長(小笠原孝君) ほかにありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第88号は会議規則第35条第3項の規定により、委員会へ の付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第88号は委員会への付託を省略することに決しました。 これより討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第88号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第88号は原案のとおり可決されました。 次に、議案第89号の補足説明を求めます。 建設部長、青沼憲雄君。 ○建設部長(青沼憲雄君) それでは、議案第89号の補足説明を申し上げます。 追加議案書の2ページをご覧いただきたいと思います。 併せて、議案第89号資料というものがございますから、ご用意を願いたいと思います。あとで ご説明をいたします。 議案第89号 財産の取得について(櫛形総合公園拡張事業) 南アルプス市櫛形総合公園拡張事業用地を次のとおり取得するものとする。 平成20年10月2日提出 南アルプス市長 今沢忠文 1 取得用地の表示 南アルプス市上宮地堤尻472番地1ほか28筆(別紙資料のとおり) 2 取得面積 1万5,948.89平方メートル 3 取得価格 金2億2,901万9,480円 4 取得の相手先 南アルプス市上宮地177番地 横小路松子氏ほか19名(別紙資料のとおり) 提案理由につきましては、市長より説明がありましたので、省略させていただきます。 それでは、お手元に配布されております、先ほどの議案第89号の資料をご覧いただきたいと思 います。 まず1ページをお開き願いたいと思います。 簡単にご説明をいたします。 櫛形総合公園拡張事業といたしましては、当初、昭和55年に旧櫛形町時代に櫛形公園計画とし 221 て策定され、平成11年に竣工しております。今回の事業計画は約3ヘクタールに平成20年、 21年、22年度の3カ年をかけ、建設をいたすものでございます。 用地取得につきましては、20年、21年度の2カ年で取得をいたします。 1の施設の概要でございますが、多目的広場1万793平方メートル、多目的運動場4,870平 方メートル、駐車場6,563平方メートル、274台分のスペースがございます。園路・緑地7, 471平方メートル、その他としましてトイレ・ベンチ・あずまや・駐輪場等もございます。 2の取得用地の表示でございますが、 全体といたしましては、 南アルプス市上宮地字堤尻472番 地7番地1、ほか42筆で20年、21年はご覧のとおりでございます。 3の取得面積につきましては、全体2万6,252.17平方メートルで、20年、21年度は 表示のとおりでございます。 4の取得価格でございますが、全体3億8,041万6,440円で年度割りの表示としまして は、20、21年度、ご覧のとおりでございます。 5の取得の相手先でございますが、全体といたしましては、全体で南アルプス市上宮地177番 地、横小路松子氏ほか28名ということで、20年度、21年度につきましては、ご覧のとおりで ございます。 2ページ、3ページ、4ページにつきましては、全体とそれから年度割り別の用地取得の一覧を、 契約相手方とともに表示をしてございます。 それから5ページには位置図がございます。 6ページには20年、 21年度でそれぞれ用地取得をいたします、 色分けで示してございますが、 赤色に示しておりますのが、平成20年度で取得をしたところ。黄色の部分が平成21年度に取得 する予定の場所でございます。 7ページでございますが、計画の3ヘクタールについての平面図でございます。 なお、平成20年の調印につきましては、10月18日、19日、上宮地の風新居公会堂におい て、一括調印を行いまして、20名全員の契約、調印が済んでいるところでございます。 以上、説明を申し上げました。 よろしくご審議をお願いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 名取君。 ○13番議員(名取常雄君) 今回の、この事業については、まちづくり交付金事業の分で事業変更した中身だと思います。用 地取得については、実際的に前の計画と違う部分で駐車場および公園ということで、地域的にこの 用地の地権者の方々と協力体制というものは、どのようになっているか。要は、計画変更したこと によって、地域として反対とかそういった形がないのかどうか、そのへんをお伺いしたい。 ○議長(小笠原孝君) 建設部長。 ○建設部長(青沼憲雄君) 20年度取得、21年度取得と分けているわけでございますけれども、事業の内容で20年と 21年度に2カ年に分けたということで、楽に取得できる地権者から先に始めたということではご 222 ざいません。先ほども申し上げましたように、10月18日、19日、両日に一括調印で100% の調印をいただいている。21年度の見通しについても、全員の調印をいただけるという見通しが あります。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 名取常雄君。 ○13番議員(名取常雄君) もう1点お伺いします。 では用地的には全員大丈夫ということなんですが、6ページ、7ページですか、資料のうちので すね。角地の右上の部分が白地というか、空欄になっているんですが、ここは当初計画から用地的 に外れているんでしょうか。 ○議長(小笠原孝君) 建設部長。 ○建設部長(青沼憲雄君) この場所は個人的な持ち主が建築物を自分でということで、買収ができない部分、このカウント の中には除外されている部分でございます。 ○議長(小笠原孝君) 名取常雄君。 ○13番議員(名取常雄君) 当初計画の、要は私が言っているのは、この当初計画があったじゃないですか。基本的に最初の 弓道場ほかつくる計画。その計画から、計画変更になったときに地域として地権者の方々が反対を していることはないですかというのは基本の中で、今回の用地取得について、反対という部分が起 きていないかどうか、そこを聞きたいだけであって、ここの部分が当初からこういった形で抜けて あるのであれば、それはそれで結構なんですが、そういった形の、できれば行政のご理解をいただ く中に、やはりそういった努力も必要ではないかと思います。買えるところだけ買えという話では ないと思います、全体的に。最終的にはそういったご理解をいただくことも必要ではないかという ことで、そのへんの質問をさせてもらいたいんですけれども、当初計画とどうなんだということだ け、お伺いいたします。 ○議長(小笠原孝君) 建設部長。 ○建設部長(青沼憲雄君) 変更がございまして、現在の事業の内容になっているわけですが、これは当初からこの部分につ いては建築物がありましたので、除外されておりました。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第89号は会議規則第35条第3項の規定により、委員会へ の付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) 223 ご異議なしと認めます。 よって、議案第89号は委員会への付託を省略することに決しました。 これより討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第89号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第89号は原案のとおり可決されました。 次に、議案第90号の補足説明を求めます。 総務部長、中澤都喜夫君。 ○総務部長(中澤都喜夫君) それでは、お手元の議案書の3ページをご覧いただきたいと思います。 議案第90号 土地の売払いについて 次のとおり土地を売払うものとする。 平成20年10月2日提出 南アルプス市長 今沢忠文 1、土地の所在・地番・地目および面積ということで、そちらに表がございますとおり、合計13筆 で1万2,472.68平方メートルございました。 お手元に90号の資料がございますが、それをご覧いただきたいと思います。 そちらにマップがございまして、南伊豆町の弓ヶ浜の部分的には黒く指をさしている部分が、そ の位置にあたります。 次に、地籍図等がございますが、3ページがいわゆる平地の部分で、ここに619番の1、これ が港区管理組合の公民館になっております。 それから、その地籍図ですと625の1、627の1までが平地でございまして、次のページを ご覧いただきますと、最初のページが山林の部分で、これが1634番地、それから1630番の 2番地ということで、これはすべて山林でございます。 それから次のページにあります、5ページですが、真ん中の横に線が引いてある、これは道路の 部分でございまして、実は進入路として買った部分707番地の2の部分が今回、売り渡しという ことでございまして、全部で13筆。 この13筆につきましては、昭和54年3月13日から取得しまして、最近ですと平成6年7月 11日に買っております。地権者につきましては、その表のとおりでございまして、港区の共有地 管理会というところと山田御楯さんとお呼びします。それから菊池朝美さん、それが2人の共有地 ということで、売り渡ししましたけれども、この2人はすぐ隣に隣接しておりまして、もともとの 所有者でございまして、 この話を聞いて、 ぜひ私どもに売り渡してほしいという話がございまして、 今回、売り渡したということでございます。 議案書の4ページに、売り渡しの方法としては随時契約。売り渡し価格は5,840万円、売り 渡しの相手方につきましては、そちらにありますとおり、共有地の管理組合、それから山田さん、 菊池さん、この合計三者に合わせて売り渡してございます。 これで旧白根町が南伊豆町の弓ヶ浜に所有していました土地については、すべて売り渡したとい 224 うことになります。 以上でございます。 ○議長(小笠原孝君) 以上で補足説明が終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑ありませんか。 ( な し ) 質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただ今、議題となっております議案第90号は会議規則第35条第3項の規定により、委員会へ の付託を省略したいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第90号は委員会への付託を省略することに決しました。 これより討論に入ります。 討論の通告がありませんので、討論を終結いたします。 これより議案第90号を採決いたします。 お諮りいたします。 本案は原案のとおり決することに、ご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議案第90号は原案のとおり可決されました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第30 議員派遣の件を議題といたします。 お諮りいたします。 議員派遣の件につきましては、会議規則第78条の規定により、お手元に配布しておきました議 員派遣の件のとおりといたしたいと思います。 これにご異議ありませんか。 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、議員派遣の件はそのように決しました。 なお、諸般の事情による変更については、議長に一任願いたいと思います。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(小笠原孝君) 日程第31 委員会の閉会中の継続審査を議題といたします。 お手元に配布してありますとおり、 厚生常任委員長から閉会中の継続審査の申し出がありました。 お諮りいたします。 閉会中の継続審査について、厚生常任委員長の申し出のとおり決することに、ご異議ありません か。 225 (異議なしの声) ご異議なしと認めます。 よって、閉会中の継続審査については、厚生常任委員長の申し出のとおり決定いたしました。 以上で今定例会の議事はすべて終了いたしました。 以上をもちまして、平成20年南アルプス市議会第3回定例会を閉会いたします。 大変ご苦労さまでした。 閉会 午後 3時58分 226 この会議の経過を記載して、その内容が相違ないことを証するために ここに署名する。 平成 南アルプス市議会議長 小 笠 原 孝 会 議 録 署 名 議 員 浅 野 伸 二 会 議 録 署 名 議 員 相 原 豊 会 議 録 署 名 議 員 穴 水 俊 一 本会議録の作成にあたった者の氏名は次のとおりである。 議会事務局長 小 野 俊 文 書 記 杉 山 成 悟 書 記 長谷部 寿 仁 書 記 小 池 肇 227 年 月 日 平成20年 南アルプス市議会第3回定例会(9月)議案審議結果等 228 平成20年 南アルプス市議会 第3回定例会(9月) 会 期 予 定 表 〔22日間〕 日 次 月 日 曜日 種 別 開議時刻 第 1日 9月11日 木 本会議 午後1時30分 第 2日 9月 12 日 金 委員会 午前9時 第 3日 第 4日 第 5日 9月13日 14日 15日 土 日 月 休 会 第 6日 9月16日 火 委員会 午前9時 第 7日 9月17日 水 委員会 午前9時 第 8日 9月18日 木 委員会 午前9時 第 9日 9月19日 金 委員会 午前9時 第10日 第11日 9月20日 21日 土 日 休 会 229 摘 要 ○開会 ○諸報告、会議録署名議員の 指名、会期の決定、議案の 上程 ○提案、説明、一部採決 ○総務常任委員会 (条例・補正予算・決算) ○文教常任委員会 (条例・補正予算・決算) 敬老の日 ○総務常任委員会 (補正予算・決算) ○文教常任委員会 (補正予算・決算) ○厚生常任委員会 (条例・補正予算・決算) ○産業土木常任委員会 (条例・補正予算・決算) ○厚生常任委員会 (補正予算・決算) ○産業土木常任委員会 (補正予算・決算) ○厚生常任委員会 (補正予算・決算) ○産業土木常任委員会 (補正予算・決算) 第12日 9月22日 月 休 会 〇委員会予備日 第13日 9月23日 火 休 会 秋分の日 第14日 9月24日 水 本会議 午後1時30分 第15日 9月25日 木 休 会 第16日 9月26日 金 本会議 午前9時30分 第17日 第18日 9月27日 28日 土 日 休 会 第19日 9月29日 月 休 会 第20日 9月30日 火 本会議 午前9時30分 第21日 10月1日 水 休 会 木 本会議 午後1時30分 第22日 10月2日 230 ○委員長報告 (条例・補正予算) 質疑・討論・採決 〇議事整理のため ○代表質問 ○一般質問 ○議事整理のため ○三郡衛生組合議会 ○中巨摩広域事務組合議会 ○一般質問 〇議事整理のため ○委員長報告(決算) 質疑・討論・採決 ○閉会 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月)議案審議結果 議案番号 議案第68号 件 名 南アルプスクラインガルテン条例の制定 について 付 託 委員会 議決月日 産業土木 9月24日 原案可決 総務 9月24日 原案可決 総務 9月24日 原案可決 総務 9月24日 原案可決 総務 9月24日 原案可決 厚生 9月24日 原案可決 総務 9月24日 原案可決 産業土木 9月24日 原案可決 4分割 9月24日 原案可決 厚生 9月24日 原案可決 厚生 9月24日 原案可決 産業土木 9月24日 原案可決 総務 9月24日 原案可決 産業土木 9月24日 原案可決 結 果 地方自治法の一部を改正する法律の施行 議案第69号 に伴う関係条例の整理に関する条例につ いて 一般社団法人及び一般財団法人に関する 議案第70号 法律等の施行に伴う関係条例の整理に関 する条例について 議案第71号 議案第72号 議案第73号 議案第74号 議案第75号 議案第76号 議案第77号 議案第78号 議案第79号 議案第80号 議案第81号 南アルプス市総合計画審議会条例の一部 改正について 南アルプス市職員の勤務時間、休暇等に関 する条例の一部改正について 南アルプス市手数料条例の一部改正につ いて 南アルプス市土地開発基金条例の一部改 正について 南アルプス市公営企業の設置等に関する 条例の一部改正について 平成20年度南アルプス市一般会計補正 予算(第3号) 平成20年度南アルプス市国民健康保険 特別会計補正予算(第2号) 平成20年度南アルプス市介護保険特別 会計補正予算(第2号) 平成20年度南アルプス市下水道事業特 別会計補正予算(第3号) 平成20年度南アルプス市土地取得造成 事業特別会計補正予算(第2号) 平成20年度南アルプス市水道事業会計 補正予算(第1号) 231 議案第82号 議案第83号 中巨摩地区広域事務組合規約の一部変更 について 財産の取得について(南アルプス市新基幹 系ネットワークシステム機器購入) ― 9月11日 原案可決 ― 9月11日 原案可決 議案第85号 市道路線の認定について ― 9月11日 原案可決 議案第86号 市道路線の変更について ― 9月11日 原案可決 ― 10月2日 原案可決 ― 10月2日 原案可決 ― 10月2日 原案可決 ― 10月2日 原案可決 ― 9月11日 原案承認 ― 9月11日 原案承認 4分割 10月2日 原案認定 厚生 10月2日 原案認定 厚生 10月2日 原案認定 厚生 10月2日 原案認定 厚生 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 議案第87号 議案第88号 議案第89号 議案第90号 平成20年度南アルプス市一般会計補正 予算(第4号) 南アルプス市(櫛形地区)防災行政無線施 設整備工事請負契約の締結について 財産の取得について(櫛形総合公園拡張事 業) 土地の売り払いについて 平成20年度南アルプス市一般会計補正 承認第4号 予算(第2号)の専決処分につき承認を求 めることについて 平成20年度南アルプス市下水道事業特 承認第5号 別会計補正予算(第2号)の専決処分につ き承認を求めることについて 認定第1号 認定第2号 認定第3号 認定第4号 平成19年度南アルプス市一般会計歳入 歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市国民健康保険 特別会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市老人保健特別 会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市介護保険特別 会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市居宅介護予防 認定第5号 支援事業特別会計歳入歳出決算の認定に ついて 認定第6号 平成19年度南アルプス市下水道事業特 別会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市芦安農業集落 認定第7号 排水事業特別会計歳入歳出決算の認定に ついて 232 認定第8号 平成19年度南アルプス市温泉給湯事業 特別会計歳入歳出決算の認定について 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 総務 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 産業土木 10月2日 原案認定 ― 9月11日 原案同意 ― 9月11日 原案同意 ― 9月11日 原案同意 平成19年度南アルプス市山梨県北岳山 認定第9号 荘管理事業特別会計歳入歳出決算の認定 について 平成19年度南アルプス市白根簡易水道 認定第10号 事業特別会計歳入歳出決算の認定につい て 平成19年度南アルプス市芦安簡易水道 認定第11号 事業特別会計歳入歳出決算の認定につい て 平成19年度南アルプス市芦安恩賜県有 認定第12号 財産保護財産区管理会特別会計歳入歳出 決算の認定について 平成19年度南アルプス市中尾山外一字 認定第13号 恩賜県有財産保護財産区管理会特別会計 歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市高尾山外一字 認定第14号 恩賜県有財産保護財産区管理会特別会計 歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市城山外一字恩 認定第15号 賜県有財産保護財産区管理会特別会計歳 入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市雨鳴山恩賜県 認定第16号 有財産保護財産区管理会特別会計歳入歳 出決算の認定について 平成19年度南アルプス市土地取得造成 認定第17号 事業特別会計歳入歳出決算の認定につい て 認定第18号 認定第19号 諮問第2号 諮問第3号 諮問第4号 平成19年度南アルプス市水道事業会計 歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市自動車運送事 業会計歳入歳出決算の認定について 人権擁護委員候補者の推薦について (五味子氏) 人権擁護委員候補者の推薦について (惠星富子氏) 人権擁護委員候補者の推薦について (志村直氏) 233 諮問第5号 諮問第6号 南ア議第3号 南ア議第4号 南ア議第5号 選 挙 人権擁護委員候補者の推薦について (手塚壽美氏) 人権擁護委員候補者の推薦について (今村満子氏) 南アルプス市議会委員会条例の一部改正 について 南アルプス市議会会議規則の一部改正に ついて 新たな過疎対策法の制定に関する意見書 の提出について 御勅使川入旧三十六ヶ村入会山恩賜県有 財産保護組合議会議員の選挙について 234 ― 9月11日 原案同意 ― 9月11日 原案同意 ― 10月2日 原案可決 ― 10月2日 原案可決 ― 10月2日 原案可決 ― 9月11日 当 選 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月)議案付託表 付託委員会 議案番号 議案第69号 議案第70号 議案第71号 議案第72号 総務常任委員会 件 名 地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整 理に関する条例について 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等の施行に伴う 関係条例の整理に関する条例について 南アルプス市総合計画審議会条例の一部改正について 南アルプス市職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改 正について 議案第74号 南アルプス市土地開発基金条例の一部改正について 議案第76号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号) 議案第80号 認定第1号 認定第17号 議案第76号 文教常任委員会 認定第1号 平成20年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計補正予 算(第2号) 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につ いて 平成19年度南アルプス市土地取得造成事業特別会計歳入歳 出決算の認定について 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号) 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につ いて 議案第73号 南アルプス市手数料条例の一部改正について 議案第76号 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号) 議案第77号 厚生常任委員会 議案第78号 認定第1号 認定第2号 認定第3号 認定第4号 認定第5号 平成20年度南アルプス市国民健康保険特別会計補正予算 (第2号) 平成20年度南アルプス市介護保険特別会計補正予算(第 2号) 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につ いて 平成19年度南アルプス市国民健康保険特別会計歳入歳出決 算の認定について 平成19年度南アルプス市老人保健特別会計歳入歳出決算の 認定について 平成19年度南アルプス市介護保険特別会計歳入歳出決算の 認定について 平成19年度南アルプス市居宅介護予防支援事業特別会計歳 入歳出決算の認定について 235 付託委員会 議案番号 議案第68号 議案第75号 議案第76号 議案第79号 議案第81号 認定第1号 認定第6号 認定第7号 認定第8号 産業土木常任委員会 認定第9号 認定第10号 認定第11号 認定第12号 認定第13号 認定第14号 認定第15号 認定第16号 認定第18号 認定第19号 件 名 南アルプスクラインガルテン条例の制定について 南アルプス市公営企業の設置等に関する条例の一部改正につ いて 平成20年度南アルプス市一般会計補正予算(第3号) 平成20年度南アルプス市下水道事業特別会計補正予算(第 3号) 平成20年度南アルプス市水道事業会計補正予算(第1号) 平成19年度南アルプス市一般会計歳入歳出決算の認定につ いて 平成19年度南アルプス市下水道事業特別会計歳入歳出決算 の認定について 平成19年度南アルプス市芦安農業集落排水事業特別会計歳 入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市温泉給湯事業特別会計歳入歳出決 算の認定について 平成19年度南アルプス市山梨県北岳山荘管理事業特別会計 歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市白根簡易水道事業特別会計歳入歳 出決算の認定について 平成19年度南アルプス市芦安簡易水道事業特別会計歳入歳 出決算の認定について 平成19年度南アルプス市芦安恩賜県有財産保護財産区管理 会特別会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市中尾山外一字恩賜県有財産保護財 産区管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市高尾山外一字恩賜県有財産保護財 産区管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市城山外一字恩賜県有財産保護財産 区管理会特別会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市雨鳴山恩賜県有財産保護財産区管 理会特別会計歳入歳出決算の認定について 平成19年度南アルプス市水道事業会計歳入歳出決算の認定 について 平成19年度南アルプス市自動車運送事業会計歳入歳出決算 の認定について 236 南ア議第3号 南アルプス市議会委員会条例の一部改正について 南アルプス市議会委員会条例の一部を改正する条例を次のように定める。 平成20年10月2日提出 南アルプス市議会議長 小笠原 孝 様 提出者 南アルプス市議会議会運営委員会 委員長 西 海 勝 男 南アルプス市議会委員会条例の一部を改正する条例 南アルプス市議会委員会条例(平成15年南アルプス市条例第235号)の一部を次 のように改正する。 第 2 条第 1 号、第2号、第3号及び第4号中「7人」を「6人」に改める。 附 則 この条例は、公布の日から施行し、次の一般選挙により選出された議員の任期の初日 から適用する。 提案理由 平成19年9月26日条例第23号により、本市議会の議員定数が削減されたことに 伴い、本条例の委員定数を改正したいので、地方自治法第109条の2第5項の規定に より、この案を提出するものである。 237 南ア議第4号 南アルプス市議会会議規則の一部改正について 南アルプス市議会会議規則の一部を改正する規則を次のように定める。 平成20年10月2日提出 南アルプス市議会議長 小笠原 孝 様 提出者 南アルプス市議会議会運営委員会 委員長 西 海 勝 男 南アルプス市議会会議規則の一部を改正する規則 南アルプス市議会会議規則(平成15年南アルプス市議会規則第1号)の一部を次の ように改正する。 目次中「第10節 議員派遣(第78条) 」を 「第10節 協議又は調整を行うための場(第77条の2) に改める。 第11節 議員派遣(第78条) 」 第1章中第10節を第11節とする。 第1章第9節の次に次の1節を加える。 第10節 協議又は調整を行うための場 (協議又は調整を行うための場) 第77条の2 法第100条第12項の規定による議案の審査又は議会の運営に関 し、協議又は調整を行うための場(以下「協議等の場」という。 )を次のとおり設ける。 名称 目的 構成員 招集権者 全員協議会 議会運営 全議員 議長 正副委員長会議 議会運営 議長・副議長及び正副 議長 委員長 会派代表者会議 会派間の意見調 議長・副議長及び会派 議長 整その他議会運 代表 営 議会だより編集委員会 議会だより編集 議長及び議会だより編 議会だより編集 集委員 委員長 238 2 前項で定めるもののほか、協議等の場を臨時に設けようとするときは、議会の議 決でこれを決定する。 3 前項の規定により、協議等の場を設けるに当たっては、名称、目的、構成員、招 集権者及び期間を明らかにしなければならない。 4 協議等の場の運営その他必要な事項は、議長が別に定める。 附 則 この規則は、公布の日から施行する。 提案理由 地方自治法の一部を改正する法律(平成20年法律第69号。)において、法第 100条第12項に条文が新設されたことに伴い、本規則を改正したいので、地方自治 法第109条の2第5項の規定により、この案を提出するものである。 239 南ア議第5号 「新たな過疎対策法の制定に関する意見書の提出について」 上記の議案を、別紙のとおり地方自治法第109条第7項及び会議規則第13条第 3項の規定により提出します。 平成20年10月2日 南アルプス市議会議長 小笠原 孝 様 提出者 240 南アルプス市議会総務常任委員会 委員長 斉 藤 哲 夫 新たな過疎対策法の制定に関する意見書 過疎対策については、昭和45年に「過疎地域対策緊急措置法」制定以来、3次にわ たる特別措置法の制定により、総合的な過疎対策事業が実施され、過疎地域における生 活環境の整備や産業の振興など一定の成果を上げたところである。 しかしながら、人口減少と高齢化は特に過疎地域において顕著であり、路線バスなど 公共交通機関の廃止、医師及び看護師等の不足、耕作放棄地の増加、森林の荒廃など生 活・生産基盤の弱体化が進むなかで、多くの集落が消滅の危機に瀕するなど、過疎地域 は極めて深刻な状況に直面している。 過疎地域は、 我が国の豊かな自然や歴史・文化を有するふるさとの地域であり、 また、 都市に対して、食糧の供給・水資源の供給、自然環境の保全といやしの場を提供すると ともに、森林による地球温暖化の防止に貢献するなどの多面的・公共的機能を担ってい る。 過疎地域は、国民共通の財産であり、国民の心のより所となる美しい国土と豊かな環 境を未来の世代に引き継ぐ努力をしている地域である。 現行の「過疎地域自立促進特別措置法」は平成22年3月末をもって失効することと なるが、過疎地域が果たしている多面的・公共的機能を今後も維持していくためには、 引き続き、過疎地域の振興を図り、そこに暮らす人々の生活を支えていくことが重要で ある。 過疎地域が、そこに住み続ける住民にとって安心・安全に暮らせる地域として健全に 維持されることは、同時に、都市をも含めた国民全体の安心・安全な生活に寄与するも のであることから、引き続き総合的な過疎対策を充実強化されることが必要である。 よって、新たな過疎対策法の制定を強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成20年10月2日 提出先 内閣総理大臣 総務大臣 財務大臣 農林水産大臣 国土交通大臣 麻生 鳩山 中川 石破 金子 太郎 邦夫 昭一 茂 一義 殿 殿 殿 殿 殿 南アルプス市議会議長 241 小笠原 孝 平成20年10月2日 南アルプス市議会議長 小笠原 孝 様 厚生常任委員長 森岡 千代野 閉会中継続審査申出書 本委員会は、審査中の事件について下記により閉会中もなお継続審査を要するものと 決定したから、委員会条例第37条の規定により要求します。 記 1 事 件 2 理 請願第20−1号 「後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める請願」 由 引き続き審査を要するため 242 議員派遣の件 地方自治法第100条第13項及び会議規則第78条の規定により、次のとおり議員 を派遣する。 1.米国姉妹都市締結5周年記念訪問事業 (1)派遣目的 姉妹都市締結5周年記念事業参加のため (2)派遣場所 アメリカ国アイオワ州 「ウィンターセット市」 「マーシャルタウウン市」 (3)派遣期間 平成20年10月11日(土)∼10月15日(水)までの5日間 (4)派遣議員 西海勝男 ※上記内容に変更等が生じた場合は、議長がこれを決定する。 243 御勅使川入旧三十六ヶ村入会山恩賜県有財産保護組合議会議員名簿 議員定数 住 所 氏 名 旧町村名 地 区 1 芦安1 全域 2 櫛形1 上今井 南アルプス市上今井937番地 津久井冨士雄 六科・野牛島 南アルプス市六科1519番地 笹本松雄 上高砂・下高砂 南アルプス市上高砂901番地 小沢正昭 南アルプス市徳永2064番地1 樋川 積 南アルプス市飯野4876番地 飯野隆俊 南アルプス市有野522番地6 有野文一 南アルプス市有野2616番地 名取輝昶 南アルプス市有野2555番地1 小林敏徳 3 4 八田3 5 徳永・榎原 飯丘 6 (飯野新田・築山) 7 有野 8 西区 (駒場・塩前大嵐・須沢) 9 10 白根10 13 14 15 伊東隆雅 南アルプス市飯野3579番地 森岡千代野 南アルプス市飯野3123番地 名執雅人 南アルプス市在家塚852番地 齋藤三郎 南アルプス市百々311番地 清水義彦 南アルプス市上八田1309番地 小野秀雄 南アルプス市上今諏訪437番地 久保田松幸 飯野 11 12 南アルプス市芦安芦倉1578番地 在家塚・西野 百田 (百々・上八田) 上今諏訪 下今諏訪 244 生年月日 昭和27年 8月12日 昭和14年 4月7日 昭和10年 11月1日 昭和11年 7月10日 昭和15年 2月13日 昭和8年 11月10日 昭和19年 5月10日 昭和18年 12月25日 昭和25年 6月16日 昭和15年 8月4日 昭和20年 8月1日 昭和13年 9月4日 昭和17年 4月21日 昭和17年 11月21日 昭和25年 11月1日 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月) 代 表 質 問 通 告 表 質問 順位 1 質問者 日本共産党 南アルプス市議団 亀ケ川 正広 質問事項 質 問 要 旨 1.国民健康保険につ (1) 1世帯当たり、年間1万円の国保税の引き 下げを求める。 いて (2) 国保税の減免制度の拡充を求める。 ①失業や休廃業の条件から「疾病により」を 削除すること。 ②減免の対象を生活困窮者に拡大すること。 ③減額免除の対象を所得割だけでなく、均等 割・平等割を含めた保険料全体を対象にす ること。 2.子ども医療費助成 (1)医療費の窓口無料化の枠を、来年度から小学 6年生まで拡大する検討を進めるというが、 の年齢拡大につい 市長の決意は。将来、中学生まで拡大する考 て えは。 3.保育所整備につい (1)大井・大明統合保育所建設を迎え、指定管理 者制度導入について検討がされているが、保 て 護者の合意が得られない指定管理者化は行 わないよう市長に求める。 (2) 「藤田・浅原地域への保育所整備について、 再検討をする」と答弁されたが、どのように 再検討されているのか。 2 南政クラブ 向山 敏宏 1.学校・家庭・地域 (1)本年取り組んでいる「学校評価の充実・改善 のための実践研究」の進捗状況は。 が連携協力する南 アルプス教育の推 (2)地域のボランティアが学校をサポートする 「学校支援地域本部」の取り組みがあるが、 進について 市内に導入し、普及させていく考えは。 (3)新学習指導要領の告示に伴う教育課程の編成 にあたり、南アルプスの大自然を生かした自 然体験活動を推進していく考えは。 (4)市内小中学校の自然体験活動推進及び登山客 へのニーズに対応する、登山ガイド養成・認 定等の取り組みを行う考えは。 245 質問 順位 3 質問者 新政かがやき 斉藤 哲夫 質問事項 質 問 要 旨 (1)既存の祭りを廃止、縮小していくらの経費 節減になったか。 (2)南アルプス市フルーツ山麓フェスティバル が開催されたが、成果と問題点と課題は。 (さくらんぼの種とばしとよさこいは別々 の祭りとして発展を図るべきだと考える が) (3)旧あやめ祭りを市民あげての祭りに復活す るよう望むが。 1.祭りを考察する 2.市の公用車につい (1)現在の公用車数は。 (2)今後の減車計画は。 て (3)リースと買取りの経費の差額を示せ。 (4)バイオ燃料を使って走る公用車の導入をど う考えるか。 3.市の花の制定につ (1)早急に制定すべきと思うが。 いて 4 アルプス21 清水 実 1.安全・安心なまち (1)市内小中学校、幼稚園、児童福祉施設等に 防犯カメラを設置する考えは。施設周辺で づくりについて 出没する不審者、犯罪発生情報についてど のような対策を講じているか。 2.風水害対策につい (1)市内を流れる河川内に大きくなりすぎた樹 木が茂り台風・集中豪雨時には二次災害の て 危険性があるが、その対策は。 (2)豪雨時の災害対策(道路、救助、災害情報) は万全か。 (3)企業局の取水源、地域生活用水の安定供給 となる御勅使川上流の治山治水、砂防、森 林整備事業の推進は。 3.観光振興について (1)南アルプス県営林道では今夏より代替交通 機関の利用者から百円の協力金を徴収して いるが、利用者からの反響と成果は。 (2)国立インフォメーションセンターへの積極 的な取り組みと自然保護官設置は。 246 質問 順位 5 質問者 公明党クラブ 住吉 國雄 質問事項 質 問 要 旨 1.自主財源の確保に (1)まちづくり寄附条例導入の考えは。 (2)住民参加型のまちづくり推進の取り組みに ついて ついての考えは。 2.高齢者対策につい (1)介護支援ボランティア・ポイント制度導入 の考えは。 て (2)高齢者の生きがい対策として、介護支援ボ ランティア制度に対する取り組みは。 3.防災対策について (1)避難所指定校の防災機能の整備について推 進する考えは。 (2)避難所指定校の耐震化について、現在の状 況は。 (3)耐震化計画の計画案は。 (4)耐震化計画前倒しの考えは。 4.自殺防止対策につ (1)自殺防止対策に対する取り組みは。 (2)本市の自殺者状況は。 いて (3) 「自殺対策連絡協議会」設置の考えは。 「平和教育」の活動の取り組みは。 5.平和教育の推進に (1) (2)終戦記念日にちなみ、小中学生や地域住民 ついて を対象にした「平和の集い」を実施する考 えは。 (3)青少年育成として戦争体験を風化させない ための取り組みは。 247 平成20年南アルプス市議会第3回定例会(9月) 一 般 質 問 通 告 表 質問 順位 6 質問者 穴水 俊一 (日本共産党南アル プス市議団) 質問事項 質 問 要 旨 1.新庁舎問題と支所 (1) 「市庁舎のあり方に関する検討委員会」が設 の存続について 置されたが、検討項目の内容は。また、いつ 頃を目途に検討していくのか。 (2)検討結果に対しては、どのように論議を行う のか。 「新庁舎建設すべし」となった場合、 どのように対処するのか。 (3)市民アンケートの実施時期や内容は。また、 まちづくり座談会で市はどのような提起を 行うのか。 (4)何があろうと支所は存続すべきと考えるが、 市長の考えは。 2.雇用促進住宅につ (1)市長は市民のくらしを守る立場から、国に雇 いて 用促進住宅廃止をやめるよう抗議し、意見を 言うべきと考えるが、市長の考えと決意を伺 う。 (2)雇用促進住宅廃止に向け、該当する自治体に その購入意向調査を実施したが。 ①本市ではどのような回答をしたのか。 ②購入する場合、どのくらいの予算規模とな るのか。 ③入居者の権利とくらしを守る立場で公営 住宅とすべきと思うが、市の考えは。 3.市指定ゴミ袋につ (1)40ℓ袋のほかに、10ℓ、20ℓくらいの袋 いて を望む声が多い。対応する考えは。 7 野田 修作 (南政クラブ) 1.南アルプスクライ (1)建築工事の発注は、市内業者の多くが受注で ンガルテン整備に きるような方法を希望する。市の考えは。 ついて (2)御前山エリアには甲府盆地や富士山を一望で きる多くの遊休農地があるが、エリアを拡大 し当初計画の50区画の整備を行う考えは。 2.専門知識・経験を (1)本市の業務委託(計画策定業務、建築・土木 有した民間OBを 設計業務)における委託料の算出方法は。 専門員として委嘱 (2)業務委託先からの仕様書・設計書・見積書の し各種業務の効率 チェック体制はどうなっているのか。 化を図る考えは。 (3)専門的知識を持ったOBを臨時職員として採 用し、業務委託の際の効率化やチェックを図 る考えは。 248 質問 順位 8 質問者 質問事項 質 浅野 伸二 1.学校教育について (南政クラブ) 問 要 旨 (1)特別支援学級の各学校の現状は。 (福祉教育、福祉講話、バリアフリー化) (2)支援員制度の活用は。 (3)モンスターペアレントへの対応は。 (4)いじめについて 2.自立支援法につい (1)生活支援について ①市営住宅の一部を障害者自立支援のため て に活用する考えは。 ②グループホーム支援に提供する考えは。 (2)地域自立支援協議会の設置は。また、現在 の状況と設置時期は。 3.旧免許センター跡 (1)拡幅後の買収予定は。 (2)跡地の活用方法は。 地について 9 金丸 一元 (新政かがやき) 10 石川 壽 (新政かがやき) 1.財政問題について (1)定員削減計画のスピードアップと、職員給 与の見直しを行う考えは。 (2)合併特例債は必要なものに対しては積極的 に起債すべきと考える。有効活用について の市の考えは。 (3)市税の徴収のため様々な対策が取られてい るが、なお一層の努力と工夫が求められる。 具体的な対策は。 1.男女共同参画社会 (1)男女共同参画社会の一層の推進・充実のた 事業の拠点施設を めに「拠点施設」を確保する必要があると 思うが、市の考えは。また、現在の公共施 設再配置計画の進捗状況は。 2.学校および公共施 (1)災害時に迅速な対応を行うためには上空か 設の屋上に名前の明 らの目印も必要である。各学校や公共施設 記を の屋上に名前を明記する考えは。 3.環境基本計画の制 (1)本市には一般廃棄物処理基本計画やアルプ 定を スプラン2005における快適生活環境整 備のまちづくり指標などがある。それらを 含め市全体の環境基本計画を策定する考え は。 249 質問 順位 質問者 質問事項 11 内藤 政勝 1.財政問題について 質 (新政かがやき) 問 要 旨 (1)財政問題について ①財政指標として「実質公債費比率」が導 入されたが、借入を控えるのにはこれら の影響があるのか。 ②合併特例債借入の対応や充当事業の制限 及び充当率などは合併当初と変更あるの か。 (2)合併後の財政状況について ①総合計画街づくり指標の目標値は平成 26年度において80%となっている。 目標達成への対応は。 ②平成19年度決算は財政健全化であると 判断してよいのか。 2.小中学生の不登校 (1)本市小中学生の不登校の状況は。また、不 登校を減らすための新たな取り組みがある について のか。 12 齋藤 秀男 (新政かがやき) 13 相原 豊 (新政かがやき) 1.空き家バンク事業 (1)空き家バンク事業における登録物件数、契 の推進について 約成立数、利用登録者数等の現状は。 (2)フルーツ山麓フェスティバル時に開催され た見学相談会の実施状況は。また、今後も 相談会等を積極的に実施していく考えは。 (3)今後の空き家バンク事業への具体的な推進 計画と支援体制は。 1.観光振興について (1)条件がそろえば民間資本も期待できる夜叉 神峠へのロープウェイやリフトの建設計画 について、市として検討する考えは。 (2)南アルプス周遊自動車道整備の可能性・見 通しは。 2.美術館の充実につ (1)旧法務局跡地を版画美術館として活用する 計画があったが、その後の進捗状況は。 いて 250 質問 順位 質問者 14 秋山 武彦 (アルプス21) 質問事項 質 問 要 旨 1.生き残りをかけた (1)農産物のブランド化に向けたこれまでの取 産地づくりについて り組みと今後の進め方は。 (2) 「魅力ある観光地づくりモデル事業」の中で 果樹観光をどのように結びつけてきたの か。また、事業の進捗状況は。 (3)最近では平地においてもカラスやムクドリ の食害で甚大な被害が出ている。鳥獣害対 策のより一層の強化を図る考えは。 (4)農協では定年帰農者に対して営農講座等を 開設している。市としてもできる限りの バックアップを行う考えは。 (5)原油高騰の中、全農・JAこま野でA重油 1ℓあたり1円の助成を行っている。県への 強力な支援をお願いするとともに、市とし ても何らかの手立てを考えているのか。 2.耕作放棄地解消に (1)耕作放棄地が増加している現状を市長はど 向けて のように捉えているのか。 (2)農地・非農地を区分する現地調査の本市で の集計結果は。また、山間地域を除いたと のことだが、すべて原野化し復元が不可能 ということか。 (3)市町村は来年3月までに解消計画を策定し、 09年度から着実に実施するよう求められ ているが、スケジュールどおり進めていけ るのか。 (4)農業経営基盤強化促進法が改正により市町 村長の権限が大幅に強化されたが、今後の 対応について市長の考えは。 15 久保田松幸 (アルプス21) 1.職員の適材適所の (1)甲府市では課長への昇任時に昇任試験を 行っている。本市でも実施する考えは。ま 配置について た、職員の適正な配置と評価をどのように 行っていくのか。 (2)心の病等により休職している職員に対して、 どのようなケアをしているのか。 2.市の経費削減につ (1)小笠原区のアンケートでは刊行物があまり にも多すぎるとの結果がある。1年間の刊 いて 行物はどのくらいになるのか。 (2)コンピューター管理により、公用車数の削 減が図れないのか。 251 質問 順位 16 質問者 名取 常雄 (アルプス21) 17 志村 裕子 (公明党クラブ) 質問事項 質 問 要 旨 1.鏡中条体育館の存 (1)鏡中条体育館の公共施設再配置計画の見直 続について し、または体育館の使用禁止処置を実施し ない考えは。 (2)市の施設として体育館を立て替え、その運 営は地縁団体に委譲する考えは。 1. 「個人情報保護に関 (1)個人情報を取り扱う上で、必要性があるに もかかわらず情報の提供を控えるなどの する基本方針」の改 「過剰反応」が生じている。こうした問題 正、いわゆる「過剰 を改善できるよう、適切な解釈と運用の見 反応」を踏まえた取 直しに向け具体的な取り組みを行う考え り組みについて は。 2.農商工連携による (1)農商工連携による取り組みは地域活性化へ の有効な手段となる。本市における地域の 地域活性について 状況に合わせた農商工連携への具体的な取 り組みは。 3. 「市民後見人」の養 (1)先進的な取り組みをしている世田谷区や大 阪市などを参考にして、本市においても高 成で、成年後見制度 齢化の進展を踏まえ、成年後見制度の更な の利用促進について る活用推進に取り組んでいく考えは。 4.高齢者のちょっと (1)高いところの電球交換や重い荷物の上げ下 げなど、ひとり暮らしの高齢者のちょっと した困りごとに対応 した困りごとやニーズに対応する高齢者 する支援サービスに サービスを千代田区や新宿区で行ってい ついて る。本市においても更にきめ細かな対応を 含め実施していく考えは。 252 質問 順位 18 質問者 金丸 忠仁 (南アルプス 市民クラブ) 質問事項 質 問 要 旨 1.南アルプスの山岳 (1)平成16年からの北岳を中心とした南アル プスの登山客数の推移は。 観光について (2)より多くの登山愛好家に南アルプスへ来て もらうにはいろいろな方策があると思う が、市長の考えは。 (3)今年の山岳遭難事故の件数は。また、現在 取り組んでいる主な事故防止対策は。 、再資源化(リサイクル) 2.資源ゴミとリサイ (1)再利用(リユース) を推進していくために、市内に一箇所リサ クルプラザについて イクルプラザを設置する考えは。 (2)設置場所は既にある公共施設を有効利用し てはどうか。また、管理・運用方法も市民 の力を発揮する場としてとらえてはどう か。 (3)小中学生のゴミに対する教育の場としても 活用できると思うが、市長の考えは。 3.未満時保育につい (1)職場復帰するお母さんの負担を軽くし、子 育てしやすい環境づくりを目指すため、市 て ではどのような改善策を考えているのか。 (2)子育て支援センターやファミリーサポート センター事業を検討しているが、進捗状況 は。 253
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