組合員の皆様へ ~平成29年4月1日から柔道整復施術療養費の 内容点検が始まります。~ 平成29年4月から公立学校共済組合と委託契約を結 んだ業者による柔道整復施術療養費申請書の内容点検を 実施することとなりました。 このことに伴い、柔道整復師等からの請求(整骨院等 で組合員・被扶養者が組合員証等を使用した7割分)に ついて、内容に疑義が生じた場合は、委託業者から組合 員の皆様に施術内容について文書で照会をさせていただ くこともあるため、照会文書が届きましたら、回答して いただきますよう、ご協力をよろしくお願いいたします。 ≪委託業者≫ 株式会社 メディブレーン (大阪府大阪市中央区徳井町 2-4-14 宇野ビルディング 8F) このことについて、 平成28年10月25日付け公立千第 303号で全所属に通知済、福利ちば 平成29年1月号に掲載しています。 (3月号にも掲載予定) 整骨(接骨)・鍼灸・マッサージ施術の注意事項 健康保険の適用が認められない、柔道整復師、はり師・きゅう師、あん摩マッサー ジ指圧師による施術の「療養費」請求が発生していますのでご注意ください!! ① 同一月内に、同一傷病又は同一部位(近接部位含む)について、保険医療機関(以下「病院」とい う。)の治療と並行して、柔道整復師及びはり師・きゅう師による施術を受けた場合、これらの施 術は健康保険適用外です。 ② 同一月内に、複数の柔道整復師から施術を並行して受けた場合、一つの施術以外は全て健康保 険適用外です。(「はり師・きゅう師、」「あん摩マッサージ指圧師)もそれぞれひとつのみ可」) ③ 非該当の傷病名や症状等での施術は、健康保険適用外です。 ④ 歩行可能・真に安静を必要としない・自動車等で移動可能な場合の「往療料」 健康保険制度においては、病院による「療養の給付(現物給付)」を原則とし、『保険者がやむ を得ないと認めるときは、「療養の給付(現物給付)」に代えて「療養費(現金給付)」を支給す ることができる』とされています。 このため、組合員の皆様におかれては、医業類似行為である、整骨(接骨)・鍼灸・マッサージ 施術に対する「療養費(現金給付)」の給付は、給付要件に該当し、保険者が療養の給付に代わり 給付することについて、やむを得ないと認めるとき、例外的に取扱われるものであり、その対象範 囲は限定的である旨御理解ください。 「療養費」の給付が認められない施術であることが判明した場合は、当組合負担分 を組合員に返還請求します。くれぐれも御注意ください!! <整骨院(接骨院)、鍼灸院、あん摩マッサージ指圧院での施術の受け方(具体例)> 1 整骨院等(柔道整復師) ① 打撲・捻挫・挫傷等の急性の怪我の施術については、健康保険適用となります。 なお、腰痛症、ヘルニア等の病気や慢性的な痛みへの施術は、健康保険適用外です。 ② 応急処置及び医師が同意した骨折・脱臼の施術は、健康保険適用です。ただし、医師が施術に同意して いる場合であっても、同一部位等で医師の治療に対して療養の給付を受けた場合は不可。 ③ 同一部位(近接部位含む)治療のため、同一月内に、整骨院等と病院を重複診療の場合は病院のみ、整骨 院等と鍼灸院を重複して施術の場合は、一つの施術のみ健康保険適用となります。 ④ 部位を問わず、同一月内に複数の整骨院等を重複して施術の場合、一つのみ健康保険適用となります。 2 鍼灸院(はり師・きゅう師) ① 神経痛 ・リウマチ ・五十肩 ・頸腕症候群・腰痛症・頚椎捻挫後遺症等の慢性的な疼痛を 主症とする疾患で、医師が治療を行い、適当な治療手段がないと判断されたもの。 ⇒ 初回申請時に、医師の同意書(又は診断書)を添付してください。 なお、継続する場合は、3か月ごとに医師の同意が必要です。 ② 同一部位(近接部位含む)治療のため、同一月内に、鍼灸院と病院を重複診療した場合は病院のみ、鍼灸 院と整骨院等を重複して施術の場合は、一つの施術のみ健康保険適用となります。 ③ 部位を問わず、同一月内に複数の鍼灸院を重複して施術の場合、一つのみ健康保険適用となります。 3 あん摩マッサージ指圧院(あん摩マッサージ指圧師) ① 脳梗塞などで筋麻痺・関節拘縮等の症状が認められ、マッサージにより麻痺や拘縮の改善等の治療効果 が期待できるもの ⇒ 初回申請時に、医師の同意書(又は診断書)を添付してください。 なお、継続する場合は、3か月ごとに医師の同意が必要です。 ② 同一傷病の場合、病院の治療とあん摩マッサージ指圧院の施術は、共に健康保険適用となります。 整骨院・接骨院・鍼灸院・マッサージ指圧院のかかり方 ◆整骨院・接骨院のかかり方 ○ 健康保険が使えます ・急性及び亜急性の外傷性の捻挫、打撲、挫傷(肉離れ) ・医師の同意がある場合の骨折・脱臼の施術 ・応急処置で行う骨折・脱臼の施術 (応急処置後の施術には医師の同意が必要です) × 健康保険が使えません (全額自己負担での受診になります) ・仕事や家事などの日常生活による単なる疲れ、肩こり、腰痛、体調不良・筋肉 痛・関節痛、疾病予防などに対する施術 ・スポ-ツによる筋肉疲労、負傷原因のない筋肉痛に対する施術 ・慰安目的によるあんま(指圧及びマッサージを含む)代わりの利用 ・神経痛・リウマチ・五十肩・ヘルニア等の疾病からくる痛みやコリに対する施術 ・打撲、挫傷が治ったあとの漫然とした施術、マッサ-ジ代わりの利用 ・症状の改善がみられない長期の施術 ・公務(労働)中や通勤中におきた負傷 ◆整骨院・接骨院で施術を保険適用で受ける場合 1 負傷原因を正しく伝えてください。 「いつ、どこで、どうして」 負傷したのかを柔道整復師に具体的にお伝えください。 健康保険の対象とならない場合、全額自己負担となります。 負傷原因が保険適用外であることが判明した場合は、療養費の返還請求を行う場 合があります。 また、第 3 者加害行為による負傷の場合で健康保険を使う場合は、公立学校共済 組合まで事前に必ずご連絡ください。 負傷原因が公務(労働)災害や通勤災害にあたる場合、健康保険は使えません。 2 医療機関等と並行した施術は認められません(併給不可)。 並行して医療機関で同じ傷病(部位)の治療を受けた場合、整骨院・接骨院の施術 は原則、保険適用外です。 ただし、次の場合は認められます。 ・同一月に医師の同意により骨折の治療終了後、施術を依頼される場合 ・医師が柔道整復師に骨折などの施術を同意する際、経過観察または一定期間後 に再検査の指示を行う場合 ※ただし、医師の同意があっても医師の治療(リハビリ含む)と施術を並行し、同一 月に行った場合、施術分は自己負担となります。 ※医師から薬やシップを処方された場合も治療行為となり、はり・きゅうの施術は健 康保険扱いとなりませんのでご注意ください。近接部位の治療については、状況に応 じて判断し、同一部位と同様に判断された場合は認められない可能性もあります。 3 治療が長引く場合は、一度医師の診断を受けてください。 長期間治療を受けても快方に向かわない場合は、外傷性の怪我が要因ではなく、 内科的要因(怪我ではなく病気による)も考えられますので、一度医師の診断を受け てください。 4 病院と整骨院・接骨院の違いを御理解ください。 病院(整形外科等)では、医師が、骨・関節・筋腱(運動器)・手足の神経(末梢神 経)・脊椎脊髄等の治療を行います。診察による理学所見と X 線(レントゲン)や MRI 等の検査をもとに診断し、症状や病態にあわせて投薬、注射、手術、リハビリテーショ ン等で治療を行っています。 整骨院・接骨院では、柔道整復師が「整復法」「固定法」「後療法」等の施術を行い ます。急性及び亜急性の外傷による捻挫や打撲等に対する施術と骨折・脱臼の応急 処置が健康保険適用となる業務範囲です。 5 白紙の療養費支給申請書に署名を行わないでください。 白紙の用紙に署名をしたり、印鑑を渡してしまうことは、間違いにつながる恐れが あります。申請内容を必ず確認し、ご自分で署名(または捺印)をしてください。 6 領収書は必ず受け取りましょう。 領収書の無料発行が義務化されています。必ず受け取り内容を確認しましょう。 ◇鍼灸院のかかり方 ○ 健康保険が使えます 神経痛 リウマチ 五十肩 頸腕症候群 腰痛症 頚椎捻挫後遺症 原則は上記6疾病(または同等の疾病) 医師による適当な治療手段がなく(医療機関において治療を行い、その結果、治 療の効果が現れなかった場合等)、はり・きゅうの施術を受けることを認める医師の 同意がある場合です。 ⇒初回申請時には、医師の同意書(または診断書)を添付してください 継続する場合は 3か月ごとに同意が必要です。 × 健康保険が使えません (全額自己負担での受診になります) ・原則、上記6疾病以外の疾病(ヘルニア等) ・同じ部位について、病院または整骨院で健康保険を利用し、治療されて いる場合(併給不可) ・肩こり、筋肉疲労(日常の疲労、肩こり、腰痛、体調不良や筋肉痛)、疾病予防 ・慰安目的によるあんま(指圧及びマッサージを含む)代わりの利用 ・外傷性(捻挫・打撲等)の痛み ・公務(労働)中や通勤中におきた負傷 ◇鍼灸院で施術を保険適用で受ける場合 1 鍼灸院での施術が保険適用として認められるのはどのようなときか。 はり師・きゅう師の施術について健康保険の給付を受けることができるのは、医師 による適当な治療手段がない場合等です。 2 医療機関等と並行した施術は認められません。(併給不可) 並行して医療機関で同じ傷病(部位)の治療を受けた場合、はり・きゅうの施術は保 険適用外です。整骨院等で並行して治療を受けた場合も同様です。 ※医師から薬やシップを処方された場合も治療行為となり、はり・きゅうの施術は健 康保険扱いとなりませんのでご注意ください。近接部位の治療については、状況に応 じて判断し、同一部位と同様に判断された場合は認められない可能性もあります。 3 定期的に医師の同意が必要です。 はり師、きゅう師の施術において、療養費の対象となるものは、慢性病であって、医 師による適当な治療手段のないものであり、医師の同意書が必要です。 継続して健康保険の適用を受けるには、3か月ごとに医師の同意が必要です。ま た、同意を受ける際は、病院で検査等により病状の確認を行ったうえで、同意を受け てください。 病状の変化や他傷病の発生などが見落とされることもありますので、適切に専門 医で病状を検査いただきますようお願いいたします。 4 白紙の療養費支給申請書に署名を行わないでください。 白紙の用紙に署名をしたり、印鑑を渡してしまう行為は間違いにつながる恐れがあ ります。申請内容を必ず確認し、ご自分で署名(または捺印)をしてください。 5 領収書は必ず受け取りましょう。 領収書の無料発行が義務化されています。必ず受け取り内容を確認しましょう。 ★あん摩・マッサージ指圧院のかかり方 ○ 健康保険が使えます 筋麻痺・関節拘縮等の症状が認められ、マッサージにより、麻痺や拘縮の改善 などの治療効果が期待できるもの ⇒初回申請時には、医師の同意書(または診断書)を添付してください。 継続する場合は 3か月ごとに同意が必要です。 × 健康保険が使えません (全額自己負担での受診になります) ・日常の疲労、肩こり、腰痛、体調不良、筋肉痛、疾病予防など ・慰安目的によるあんま(指圧及びマッサージを含む) ・外傷性(捻挫・打撲等)の痛みの緩和 ・公務(労働)中や通勤中におきた負傷 ★あん摩・マッサージ指圧院で施術を保険適用で受ける場合 1 あん摩・マッサージ指圧師の施術が保険適用として認められるのはどのようなときか。 あん摩・マッサージの施術について、筋麻痺・関節拘縮等の症状改善のため医療 行為として医師が施術を認め、一定の要件を満たす場合は、「療養費」として健康保 険の対象となります。 なお、疲労回復や慰安目的、疾病予防等の健康保険の対象とならない施術につい ては、全額自己負担となります。 ⇒初回申請時には、医師の同意書(または診断書)を添付してください。 3 カ月ごとに医師の同意が必要です。 ※マッサージは原則として、病名ではなく症状に対する施術となります。 療養費の支給の対象と認められるマッサージは、麻痺の緩解措置としての手技あ るいは、関節拘縮や筋萎縮が起こっているところに、その制限されている関節可動域 の拡大と筋力増強を促し、症状の改善を目的とする医療マッサージです。 2 変形徒手矯正術について 変形徒手矯正術は、当該施術を必要とする旨の医師による同意書が必要です。 医療上1ヶ月を超えて行う必要がある場合は、改めて同意書の添付を必要とする 取扱いになっています。なお、マッサージと同じ部位に変形徒手矯正術を行うことは 認められておりません。 3 往療料について 当該往療を必要とする旨の医師による同意書が必要です。 ①歩行困難等、真に安静を必要とするやむを得ない理由等により通所して治療を 受けることが困難であること。②患家の求めがあること。③治療上真に必要がある こと。 この3つの要件を満たしている場合に支給できます。 4 白紙の療養費支給申請書に署名を行わないでください。 白紙の用紙に署名をしたり、印鑑を渡してしまう行為は、間違いにつながる恐れが あります。申請内容を必ず確認し、ご自分で署名(または捺印)をしてください。 5 領収書は必ず受け取りましょう。 領収書の無料発行が義務化されています。必ず受け取り内容を確認しましょう。 整骨(接骨)・鍼灸・マッサージ Q&A Q1 整骨院等で施術をする柔道整復師と医師との違いは? A1 医師は、医師免許を持っていればほぼ全ての医療行為を行うことができます。 一方の柔道整復師は、柔道整復師試験に合格し、都道府県知事から免許を受けて、 整骨院等で柔道整復術を行いますが、医師が行う外科手術やX線検査及び薬品投与など の医療行為を行うことはできませんので、その施術は医業類似行為に位置付けられます。 なお、柔道整復師は医師ではありません。整骨院・接骨院は保険医療機関ではありま せん。 従って、保険医療機関における「治療」と判別するために、柔道整復師の「施術」 という表現が用いられています。 Q2「療養の給付」と「療養費」について教えてください。 A2 保険医療機関(病院等)では、診療内容等により、厚生労働省が告示する診療報酬点 数表に基づいて医療費額を計算し、組合員等は、組合員証等の提示により医療費の3 割のみ自己負担し、その他の7割は、公立学校共済組合(以下保険者)が保険医療機 関に「療養の給付」として現物給付しています。 つまり、健康保険制度においては、「療養の給付」を原則とし、保険者がやむを得 ないと認める場合に「療養の給付」に代えて「療養費」を支給することができるとさ れ、「療養費」の給付自体は、例外として設けられているものです。 なお、「療養費」の給付が認められる主な事例としては、組合員証を不携帯のため 提示できず、本来保険適用となる医療費を全額自己負担(10割負担)した場合など がありますが、柔道整復師、はり師・きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の施術につ いても、給付要件に該当したものに限り、「療養費」請求により給付を受けることが できます。 Q3 柔道整復師の施術は、3割の自己負担で済むようですが、なぜですか? A3 「療養費」等の請求方法については、原則として、本人が保険者に請求する方法によ りますが、柔道整復師による施術においては、柔道整復師が、被保険者等から療養費 等の受領委任を受けて保険者に請求する「受領委任制度」があります。 具体的には、組合員等が、「療養費」の受領を柔道整復師に委任する旨を「柔道整復 療養費支給申請書」に記入することにより、施術料の3割を自己負担して施術を受け ることができ、7割の「療養費」については、柔道整復師が組合員等に代わり保険者 に請求するものです。 受領委任に当たっては、「柔道整復療養費支給申請書」に記載されている全ての内容 (負傷名、負傷の原因、負傷・施術年月日、施術内容等)が、実態と相違ないかを必ず 確認してから署名してください。 なお、施術が保険適用と認められない場合は「療養費(7割)」の給付は行われず、 最終的には全額自己負担していただくことになります。 柔道整復師等による施術は、保険医療機関(病院等)で組合員証等を提示し、現物給 付される「療養の給付」とは、仕組みが異なることを御理解ください。 Q4 被扶養者の場合も、 「療養費」の給付条件は組合員と同じですか? A4 同様の取扱いです。年齢に応じて「給付割合」は異なります。 Q5 同じ傷病名の治療を複数の病院で、重複して治療した場合、 「療養の給付」 を受けることはできますか? A5 健康保険制度の考え方では、重複診療の概念がありませんので、同一傷病に対し重複 して治療しているものについては、原則、「療養の給付」は受けられません。 保険診療は、同じ病気であれば全国どの保険医療機関でも同じ治療方法という考え方 に基づくものであり、複数の病院に同時にかかる必要性はないことになります。 一方、主治医自らが医療水準をみたす診療ができないと判断したとき、患者に他の適 切な治療を行える保険医療機関の医師に紹介する「転医」義務があります。 また、患者の疾病の診療に当たり、専門医がいない場合は、主治医が専門医等に協力 を求め、他の病院の医師が立ち会いや診療等「対診」を行います。 つまり、健康保険制度では、主治医が、必要に応じ「転医」や「対診」等の措置を取 ることになっているため、複数の保険医療機関を重複して治療し、「療養の給付」を受 けることを想定していません。 主治医は、病気の経過や投薬の効果をみながら最も効果的な治療を行っていますので、 治療法や治療効果に疑問や不安がある場合は、主治医に質問することが重要です。 保険医療機関及び保険医療養担当規則 (転医及び対診) 第 16 条 保険医は、患者の疾病又は負傷が自己の専門外にわたるものであるとき、又はその診療につ いて疑義があるときは、他の保険医療機関へ転医させ、又は他の保険医の対診を求める等診療につい て適切な措置を講じなければならない。 Q6 腰痛症やヘルニアが原因で痛みがあるため、整骨院(接骨院)で健康保 険を使用したいと思っています。 A6 外傷性の負傷ではないので、腰痛症やヘルニアでの整骨院(接骨院)利用する場合は 全額自己負担です。健康保険は適用されません。 Q7 整骨院・接骨院(柔道整復師)で健康保険が適用されないのは、どのよ うな場合ですか?詳しく教えてください。 A7 次の場合は健康保険が使えません。 ・日常生活からくる疲労や肩こり・腰痛・体調不良等 ・スポーツによる筋肉痛や筋肉疲労 ・病気(神経痛・リウマチ・五十肩・関節炎・ヘルニア等)の痛みやコリ ・症状の改善の見られない長期の施術 ・負傷日時や原因がはっきりしない痛み ・慰安や疲労回復のマッサージ ・医師の同意のない骨折や脱臼の施術(応急処置を除く) ・病院や鍼灸院等で治療を受けながら、同一部位について同時に整骨院(接骨院)で治 療を受けること ・公務(労働)中や通勤中(交通事故等を含む)の負傷等 Q8 初診日から起算して、健康保険の適用期間は何カ月ですか? A8 捻挫・打撲・肉ばなれ等の外傷性負傷の場合、施術は初診から原則3ヶ月です。柔道 整復師は医師ではありませんので、薬の投与や外科手術やレントゲン検査ができません。 長期に渡る場合、内科的要因も考えられますので、医師の診断を受けましょう。 ※3カ月を超える場合は負傷部位、症状および施術の継続が必要な理由を明らかにした 「長期施術継続理由書」を柔道整復師が療養費支給申請書に添付することになっています。 Q9 同一負傷で、同時期に2ヶ所の柔道整復師から、重複して施術を受けた 場合はどうなりますか? A9 どちらか一方の施術料は、全額自己負担になります Q10 同じ負傷部位について、保健医療機関(医師)のリハビリ等の治療と、 医師の同意を得た上で、整骨院(柔道整復師)の施術を同時並行して行い ました。医師の同意がありますが、健康保険は適用されないでしょうか。 A10 「療養費」の給付については、保険者がやむを得ないと認める場合に限り給付され るものであり、保険適用の判断は、保険者に委ねられています。 医師の治療継続中に、当該医師が、柔道整復師による施術を同時並行で行うことを 認めたとしても、保険適用に該当するかの判断は保険者が行います。 保険者は、医師の治療の終了が確認できなければ「療養費」の給付は認めていませ んので、例え医師の同意があっても柔道整復師による施術は全額自己負担となります。 Q11 整骨院(接骨院)でスポーツによる筋肉痛で施術を受けました。 組合員証を提示するように言われ、白紙の用紙にサインをしました。負傷 していないので、施術料は全額自己負担していると思いますが、なぜ組合 員証の提示を求められるのですか? A11 白紙の用紙(療養費支給申請書)にサインしている場合、療養費が請求されている 可能性があります。領収書や施術内容の確認を行い、健康保険が適用されていないか 確認ください。疑問な点がある場合は、公立学校共済組合までご連絡ください。 Q12 慢性的な痛みの回復のため、継続して整骨院で3年間施術を受けていま す。負傷ではなく慢性的な痛みで、負傷原因を聞かれたことはありません。 健康保険を適用し、今後も施術を受け続けることは可能ですか? A12 慢性的な痛みの回復で健康保険は利用できません。 整骨院・接骨院で健康保険を適用する場合、負傷理由・負傷部位を療養費支給申請 書に記載することになっています。署名する際に確認していますか?記載内容を確認 ください。 慢性的な痛みの回復で、健康保険適用は認められません。 Q13 原因がわからない肩や腰の痛みが慢性化して取れない場合、整骨院・接 骨院にかかれますか? A13 負傷日がはっきりしない原因不明の肩や腰の痛みに対する施術は、健康保険の対象 外です。なお、痛みの違和感が長くとれない場合は、内科的疾患を見落としている場 合もありますので、医師の診断をおすすめします。 Q14 数年前に治ったところが痛み出したので、整骨院を健康保険でかかれま すか? A14 数年前に負傷し、治癒したところが自然に痛み出したものや、長期間治らない交通 事故の後遺症や脳疾患後遺症などの慢性病、症状の改善が見られない漫然とした施術 は、健康保険の対象にはなりません。 Q15 もともと腰痛症で鍼灸院を利用していましたが、腰部を捻挫したので、 鍼灸院に併設されている整骨院で、腰部捻挫の施術を受け、健康保険を適 用させたいと思っています。健康保険の適用は可能でしょうか? A15 傷病部位が同じ場合、同時に健康保険で施術を受けることはできません。 (併給不可) どちらか1つは自費になります。 病院、整骨院、鍼灸院で、同じ部位の治療を同時に行うことはできません。 Q16 整骨院で柔道整復師から白紙の用紙に署名、押印するように言われまし た。療養費支給申請書と記入があります。何の書類ですか。 A16 「療養費の受領を柔道整復師に委任する」という意味の委任状です。 本来は組合員が請求すべき療養費を委任により、柔道整復師に支払うもので、公立 学校共済組合が施術に関し、保険適用するかを判断する重要な書類です。 白紙の用紙にサインをせず、必ず記載内容を確認してください。 Q17 毎月、白紙の用紙(療養費支給申請書)にサインをしています。 A17 療養費支給申請書の負傷の原因、負傷名(傷病名)、受療日数(施術日数)、支払 金額(自己負担額)をよく確認し、必ず自分で署名・捺印をしましょう。 絶対に白紙の用紙にサインを行わないようにしてください。 白紙の用紙にサインをすることは間違いの原因となります。 Q18 3年前に負傷してから、両肩と首に慢性的な痛みがあり、整骨院に行く ようになりました。毎日来るように言われ、月に20日程度施術を受けて いますが、健康保険を引き続き利用することはできますか? A18 健康保険は急性の外傷性負傷が適用範囲です。 打撲、挫傷が治ったあとの漫然とした施術や、治癒の見込みのない長期間かつ漫然 とした施術について、健康保険を使うことはできません。 治療効果がない場合は、別の傷病原因も考えられますので、病院での診察をおすす めします。 Q19 なぜ公立学校共済組合(保険者)が組合員に施術状況の照会や調査を行 うのですか? A19 厚生労働省の通達において、 「保険者等は、療養費の支給の決定をする際には、適宜、 患者等に施術の内容、および回数等を照会して、施術の事実確認に努めること」とさ れており、健康保険適用とならない場合、保険給付を行わない可能性があるためです。 みなさん(組合員及び被扶養者)が整骨院・接骨院で健康保険を適用し、支払って いる施術料(自己負担額)は施術料金全体の2割~3割となっています。 残りの7割~8割については、公立学校共済組合が負担しています。 公立学校共済組合が負担する保険給付に必要な費用は、公立学校共済組合員の方々 が納めた「掛金」等によるものですので、医療費の適正化に御協力ください。 Q20 整骨院・接骨院にかかるときの注意事項は何ですか? A20 傷病原因を柔道整復師にハッキリと伝えてください。 また、療養費支給申請書は、記載内容を確認してから、必ず受診者自身が被保険者 の署名・捺印をしてください。 なお、療養費支給申請書の記載内容を把握するため、領収証を保存、受診日や負傷 原因、負傷内容、施術内容等の記録などを保存ください。 Q21 ヘルニアやパーキンソン病が理由で鍼灸施術を行う際に、健康保険適用 になりますか? A21 健康保険適用については、原則6傷病(神経痛、リウマチ、頚腕症候群、五十肩、 腰痛症、頚椎捻挫症候群)及び同等の傷病です。 また、医師による適当な治療手段がなく(医療機関において治療を行い、その結果、 治療の効果が現れなかった場合等)、鍼灸の施術を受けることに医師の同意がある場合 です。 ヘルニアやパーキンソン病は医師による治療法(手術や投薬等)があるため、該当 しません。 Q22 腰痛症で湿布を病院でもらっていますが、鍼灸施術も健康保険適用とな りますか? A22 医師から湿布を処方された場合も治療行為となり、鍼灸の施術は健康保険が適用さ れませんのでご注意ください。 病院での治療との併給はできません。全額自己負担となります。 Q23 リウマチで薬を病院でもらっているのですが、鍼灸施術も健康保険適用 となりますか? A23 医師から薬を処方されている場合、治療行為となり、鍼灸の施術は健康保険が適用 されませんのでご注意ください。病院での治療との併給はできません。全額自己負担 となります。 Q24 腰痛症のため、整形外科ではなく、消化器科の医師に鍼灸施術の同意書 の作成を依頼し、同意書をもらいました。健康保険は適用されますか。 A24 同意書については、疾病にかかる主治の医師が作成することになっております。 歯科医については認められませんが、消化器科の医師であっても、腰痛症に関する 主治医で、鍼灸施術の同意書を作成したのであれば認められます。 医師が腰痛症の治療を行い、その結果、治療の効果が現れず、適当な治療手段がな かったと判断した場合は適用となります。 Q25 慢性的な腰痛があるのですが、病院の治療や診察を受けたことはありま せん。鍼灸施術について健康保険を使用したいと思っています。同意書を 書いてくれる医師を紹介すると言われました。 A25 医師による適当な治療手段がなく、治療を行い、その結果、治療の効果が現れなか ったため、医師が鍼灸の施術に同意した場合、健康保険適用で施術を受けることがで きます。無診察で同意書の記載を依頼しないようにしてください。 腰痛の原因が、腰部捻挫などのケガなのか、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄 症等の病気による腰痛なのかを判断する必要があります。 レントゲンやMRIなどによる検査等を専門医に受けたうえで、腰痛症と判断され、 治療の効果がなく、鍼灸での施術同意が行われた場合に該当します。主治医に記載を 依頼してください。 Q26 初回に同意書を書いてもらいましたが、その後、病院には行かずに何年 も鍼灸の施術を受けています。 A26 鍼灸施術に関する同意は3ヶ月毎に再同意が必要です 。 同意については、医師の判断により診察を必要とせず再同意が与えられる場合も認め られています。 ただし、長期間診察を受けないことで、病状の変化などが見落とされる可能性があり ますので、病状を検査し、施術同意を受けることをおすすめします。 また、長期間施術を受けて効果が認められない場合、別の傷病の発生などが見落とさ れている可能性もあります。専門医での受診をおすすめします。 Q27 マッサージを利用できる傷病名は何ですか? A27 マッサージについては、一律の診断名によることなく、筋麻痺や関節拘縮等であっ て、関節拘縮や筋委縮が起こっているところに、その制限されている関節可動域の拡 大と筋力増強を促し、症状の改善を目的とする医療上のマッサージを必要とする症例 等について、健康保険が適用されます。 健康保険を適用する場合、医師の同意書が必要です。 Q28 自家用車やタクシーで外来の病院に通っています。マッサージの施術を 自宅で受けたいと思っています。往療料について教えてください。 A28 ①歩行困難等、真に安静を必要とするやむを得ない理由等により通所して治療を受 けることが困難であること。②患家の求めがあること③治療上真に必要があること。 の3つの要件を満たしている場合に支給できます。 「歩行困難等治療上真に必要とするやむを得ない理由等」とは、例えば循環器系疾 患のため、在宅療養中で医師の指示等により外出等が制限されている等をいいます。 原則、医療機関や他の医療機関への通院の実態が確認できる場合は、困難な場合と は認められません。単に施術所に赴くことが大変である等の自己都合による場合は、 保険適用外です。 往療料について、最後のページに詳しく記載がありますのでご覧ください Q29 脳梗塞で筋麻痺があるため、マッサージを受けています。変形徒手矯正 術について、保険適用で施術を受けたいと思っています。 A29 変形徒手矯正術は「関節可動域に制限を来する病状において、この可動域を拡大す る(元の状態に回復)目的をもって行われる、徒手による矯正術」になります。 1ヶ月ごとに医師の同意が必要です。 マッサージと同じ部位に施術を行う場合、健康保険は適用されません。 Q30 脳梗塞により左半身に麻痺があるため、麻痺がない右半身にも日常生活 で負荷がかかります。このため、右半身のマッサージを行いたいのですが、 「療養費」請求することは可能ですか? A30 麻痺がなく、動作が可能な状態の右半身に対する施術については、保険適用外とな り「療養費」請求できません。疲労回復や疾病予防のマッサージは保険適用外です。 往療料について ~関係通知~ ●柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について (抜粋) 第3 1 2 往療料 往療は、往療の必要がある場合に限り行うものであること。 往療料は、下肢の骨折又は不全骨折、股関節脱臼、腰部捻挫等による歩行困難等真に 安静を必要とするやむを得ない理由により患家の求めに応じて患家に赴き施術を行った 場合に算定できるものであり、単に患者の希望のみにより又は定期的若しくは計画的に 患家に赴いて施術を行った場合には算定できないこと。 3 4 2戸以上の患家に対して引き続き往療を行った場合の往療順位第2位以下の患家に 対する往療距離の計算は、柔道整復師の所在地を起点とせず、それぞれ先順位の患家の 所在地を起点とするものであること。ただし、先順位の患家から次順位の患家へ行く途 中で、その施術所を経由するときは、第2患家への往療距離は、その施術所からの距離 で計算すること。この場合、往療距離の計算は、最短距離となるように計算すること。 往療の距離は施術所の所在地と患家の直線距離によって算定すること。 5 片道16km を超える往療については、当該施術所からの往療を必要とする絶対的な理 由がある場合に認められるものであるが、かかる理由がなく、患家の希望により16km を超える往療をした場合の往療料は、全額患者負担とすること。 6 同一の建築物(建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)第2条第1号に規定する建築 物をいう。)に居住する複数の患者を同一日に施術した場合の往療料は、別々に算定で きないこと。ただし、やむを得ない理由があって、同一の建築物に複数回赴いて施術し た場合はこの限りではないこと。 7 難路加算における難路とは、常識で判断されるもので、第三者に納得され得る程度の ものでなければならないこと。 8 暴風雨雪加算における暴風雨又は暴風雪とは、気象警報の発せられているものに限ら れ、気象警報の発せられない場合は原則として認められないこと。 9 夜間加算については、以下によること。 (1) 夜間の取扱いについては、おおむね午後6時から翌日の午前6時まで、又は、午後 7時から翌日午前7時までのように、12時間を標準として各都道府県において統一的 に取り扱うこと。 (2) 後療往療の場合は算定できないこと。 10 往療に要した交通費については、患家の負担とすること。往療時に要したバス、タ クシー、鉄道、船等の交通費は、その実費とすること。自転車、スクーター等の場合は、 土地の慣例、当事者間の合議によるべきであるが、通例は交通費に該当しないこと。 ~関係通知~ ●はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支 給の留意事項等について(抜粋) 第5章 往療料(あん摩・マッサージ) 1 往療料は、歩行困難等、真に安静を必要とするやむを得ない理由等により通所して治 療を受けることが困難な場合に、患家の求めに応じて患家に赴き施術を行った場合に支 給できること。 2 往療料は、治療上真に必要があると認められる場合(定期的・計画的に行う場合を含 む。)に支給できること。治療上真に必要があると認められない場合、単に患家の求め に応じた場合又は患家の求めによらず、定期的若しくは計画的に行う場合については、 往療料は支給できないこと。 3 往療料を支給しようとする場合は、施術の同意をおこなった医師の往療に関する同意 が必要であること。ただし同意を求めることができないやむを得ない事由がある場合は この限りではないこと。 4「はり師・きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給につい て」(平成4年5月22日保発第57号)により、2戸以上の患家に対して引き続き往 療を行った場合の往療順位第2位以降の患家に対する往療距離の計算は、第7章2(※) に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所地を起点とせず、それぞれ先順位の患家の所 在地を起点とするものとされているところであるが、先順位の患家から次順位の患家へ の距離が第7章2に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所地から次順位の患家への 距離に比べて遠距離になる場合は、第7章2に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所 地からの距離により往療料を支給すること。 5 往療の距離は、第7章2に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所地と患家の直線距 離を原則として支給すること。ただし、直線距離による支給が実態に比べ著しく不合理 と考えられる場合は、合理的な方法により算出した距離によって差し支えないこと。 6 片道16km を超える往療については、第7章2に掲げる施術所の所在地又は届け出た 住所地からの往療を必要とする絶対的な理由がある場合に認められるものであるが、か かる理由がなく、患家の希望により16km を超える往療をした場合、往療料の支給は認 められないこと。この場合の往療料は、16km を超えた分のみではなく全額が認められ ないこと。なお、片道16km を超える往療とは、2戸以上の患家に対して引き続き往療 を行った場合の往療順位第2位以下の患家に対する往療距離の計算ではなく、第7章2 に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所地と患家の直線距離であること。 7 同一家屋内(建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)第2条第1号に規定する建築物 をいい、介護保険法(平成9年法律第 123 号)第8条第 27 項に規定する介護老人福祉 施設等の施設を含む。)に居住する複数の患者を同一日に施術した場合の往療料は、別々 に支給できないこと。ただし、やむを得ない理由があって、同一の建築物に複数回赴い て施術した場合はこの限りではないこと。 8 往療に要した交通費については、患家の負担とすること。 往療時に要したバス、タクシー、鉄道、船等の交通費は、その実費とすること。自転 車、スクーター等の場合は、土地の慣例、当事者間の合議によるべきであるが、通例は 交通費に該当しないこと。 (※)第7章 支給事務手続き 2 療養費申請書の施術証明欄の施術住所は、保健所等に開設の届けを行っている 施術所の所在地とすること。なお、専ら出張のみによってその業務に従事すること として保健所等へ届けを行っている施術者にあっては、届け出た住所地とすること。 第6章 往療料(はり・きゅう) 1 往療料は、歩行困難等、真に安静を必要とするやむを得ない理由等により通所して治 療を受けることが困難な場合に、患家の求めに応じて患家に赴き施術を行った場合に支 給できること。 2 往療料は、治療上真に必要があると認められる場合(定期的・計画的に行う場合を含 む。)に支給できること。治療上真に必要があると認められない場合、単に患家の求め に応じた場合又は患家の求めによらず、定期的若しくは計画的に行う場合については、 往療料は支給できないこと。 3「はり師・きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給につい て」(平成4年5月22日保発第57号)により、2戸以上の患家に対して引き続き往 療を行った場合の往療順位第2位以降の患家に対する往療距離の計算は、第8章2(※) に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所地を起点とせず、それぞれ先順位の患家の所 在地を起点とするものとされているところであるが、先順位の患家から次順位の患家へ の距離が第8章2に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所地から次順位の患家への 距離に比べて遠距離になる場合は、第8章2に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所 地からの距離により往療料を支給すること。 4 往療の距離は、第8章2に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所地と患家の直線距 離を原則として支給すること。ただし、直線距離による支給が実態に比べ著しく不合理 と考えられる場合は、合理的な方法により算出した距離によって差し支えないこと。 5 片道16km を超える往療については、第8章2に掲げる施術所の所在地又は届け出た 住所地からの往療を必要とする絶対的な理由がある場合に認められるものであるが、か かる理由がなく、患家の希望により16km を超える往療をした場合、往療料の支給は認 められないこと。この場合の往療料は、16km を超えた分のみではなく全額が認められ ないこと。なお、片道16km を超える往療とは、2戸以上の患家に対して引き続き往療 を行った場合の往療順位第2位以下の患家に対する往療距離の計算ではなく、第8章2 に掲げる施術所の所在地又は届け出た住所地と患家の直線距離であること。 6 同一建築物(建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)第2条第1号に規定する建築物 をいい、介護保険法(平成9年法律第 123 号)第8条第 27 項に規定する介護老人福祉 施設等の施設を含む。)に居住する複数の患者を同一日に施術した場合の往療料は、別々 に支給できないこと。ただし、やむを得ない理由があって、同一の建築物に複数回赴い て施術した場合はこの限りではないこと。 7 往療料を支給する支給申請書には、施術者に施術内容と併せて「摘要」欄等に往療日 及び往療を必要とした理由の記入を受ける取扱いとすること。 8 往療に要した交通費については、患家の負担とすること。 往療時に要したバス、タクシー、鉄道、船等の交通費は、その実費とすること。自転 車、スクーター等の場合は、土地の慣例、当事者間の合議によるべきであるが、通例は 交通費に該当しないこと。 (※)第8章 支給事務手続き 2 療養費申請書の施術証明欄の施術住所は、保健所等に開設の届けを行っている 施術所の所在地とすること。なお、専ら出張のみによってその業務に従事すること として保健所等へ届けを行っている施術者にあっては、届け出た住所地とすること。
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