ウェブサイトの管理運用技術を提供 - 横浜国立大学 工学研究院等 技術部

技術職員による情報ネットワーク分野・安全衛生分野業務 ウェブサイトの管理運用技術を提供 「大学院工学研究院・大学院都市イノベーション研究院における ウェブサイト管理運用」 池田 茂 情報システム班 (電気電子ネットワーク) 原山 大 計測制御技術班 (都市基盤) 佐藤 英治 情報システム班 (電気電子ネットワーク) 瀬尾 明香 計測制御技術班 (建築学) 1 . 概 要 平成 20 年度末に,部局広報に対する組織的な技術支援を開始し,6 年目を迎えた.技術支援
開始当初は,情報分野の専門的な知識を持たないが,基礎的な研修を受けた技術職員であれば,
日頃の PC 操作同様にウェブページの編集が行える環境を新規に構築し,運用を開始した.[1]
組織的な技術支援を開始した当時は,教員で構成される委員会に技術職員が参加し,教員と協
働してウェブサイト管理運用が行われ,委員会に対してウェブサイト管理運用における技術面の
支援を技術部が担当した.その後,改組に伴い,平成 23 年 7 月,工学研究院・工学府・理工学
部・工学部における広報活動を円滑に推進するための役割を担った工学研究院広報室が設置され,
研究院長(学府長,学部長),副研究院長,副学部長,事務職員,技術職員で構成された新しい組
織体制でウェブサイト管理運用を開始した. その後,都市イノベーション研究院からの技術支援
依頼を受け,都市イノベーション研究院広報のための技術支援を開始した.
我々技術職員がウェブサイト運用に関わることで,柔軟な運用ができ,継続・安定した運用が
提供できている.
2 . 業 務 内 容 定常的な業務であるウェブページの新規作成または既存ページ更新,教職員・学生の受賞情報
や各種イベント情報をウェブページに掲載し,広く広報することはもちろんのこと,部局サイト
の改ざんの防止・自動防御や機械的な自動更新システムの開発などシステム・セキュリティ技術
面の技術を継続的に提供している.その他,下記のようなウェブサイトの立ち上げなどにおいて
も制作技術を提供している.
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大学院工学研究院広報
・2009 年 大学院工学研究院,大学院工学府,工学部のウェブサイトをリニューアル公開
・2010 年 理工学部ウェブサイトを公開
・2011 年 大学院工学府,工学部の英文サイトを公開
理工学部ウェブサイトリニューアル公開
・2012 年 大学院工学研究院の英文サイトを公開
理工学部研究室紹介のウェブ版を公開
・2014 年 理工学部の英文ウェブサイトを公開
大学院都市イノベーション研究院
・2012 年 大学院都市イノベーション研究院のウェブサイトをリニューアル公開
・2014 年 大学院都市イノベーション研究院の英文ウェブサイトを公開
システム開発
・部局ウェブサイトでの担当教員の紹介のための管理システムの改良
[1]
・部局内の研究室の教員や研究を紹介するための研究室紹介管理システムの開発
[1]
・部局の公開講座情報の更新自動化システムの構築
・研究室紹介管理システムの英文対応
3 . 担 当 職 員 と 業 務 分 担 業務は大きくわけて定常業務と非定常業務に分類でき,その分類で担当技術職員を決めている.
他の業務状況によっては担当の交代も必要になるため,特に短期業務についてはバックアップで
きる協力体制を築き,技術の提供先に応じてメンバーを変更している.
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3 - 1 . 工 学 研 究 院 広 報 室 で の 技 術 職 員 体 制 (1)総括(リーダー,サブリーダー):
業務担当:森下 豊,池田 茂
(2)定常業務:
基礎的な研修や OJT によりローテーションで担当できる業務. (a)ウェブページの手作業や CMS によるウェブサイト更新 業務担当:岡安 和人,原山 大,池田 茂 (b)ウェブブラウザを使ったウェブサイト掲載 公募情報,教員や在学生の受賞情報,一般ニュースなどの記事掲載. CMS および HTML コードディングによる掲載. 受賞情報掲載担当:大野 俊明,瀬尾 明香,吉野 剣,今村 しおり,寺尾 喬 篠原 維,正木 佳代子,佐藤 英治 (3)非定常業務:
ウェブサイト仕様策定・開発,ウェブ運用状況の確認,提案,調整,技術相談, フォロー,その他業務全般. 業務担当:池田 茂,原山 大
3 - 2 . 都 市 イ ノ ベ ー シ ョ ン 研 究 院 広 報 で の 技 術 職 員 体 制 (1)総括(リーダー,サブリーダー):
業務担当:森下 豊,池田 茂,原山 大
(2)定常業務:
基礎的な研修や OJT によりローテーションで担当できる業務. (a)ウェブページの手作業や CMS によるウェブサイト更新 業務担当:原山 大,池田 茂 (b)ウェブブラウザを使ったウェブサイト掲載 公募情報,教員や在学生の受賞情報,一般ニュースなどの記事掲載. CMS および HTML コードディングによる掲載. 受賞情報掲載担当:大野 俊明,瀬尾 明香,吉野 剣,今村 しおり,寺尾 喬 篠原 維,正木 佳代子,佐藤 英治 (3)非定常業務:
ウェブサイト仕様策定・開発,ウェブ運用状況の確認,提案,調整,技術相談, フォロー,その他業務全般. 業務担当:池田 茂,原山 大
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4 . 定 常 業 務 状 況 業務におけるタスク進捗状況の共有はプロジェクト管理ツールを用いて管理しており,プロジ
ェクト管理ツールで業務担当の引継ぎの補助とノウハウの蓄積を行える状態としている.そのデ
対応件数 ータをもとに集計した「定常業務における対応件数の推移」を図 1〜図 3 に示す.
20
15
10
5
0
月日 20
14
12
10
8
6
4
2
0
対応件数 対応件数 図 1 ニュース・イベント情報等掲載対応件数の推移
15
10
5
0
年月 年月 図 2 受賞情報の対応件数の推移 図 3 その他ウェブ更新の対応件数の推移 5 . 技 術 研 修 広報活動において,時代とともに移り変わるウェブサイト技術に対応し,長期的に運用が可能
なウェブサイト運用において情報セキュリティに配慮した継続的な活動を行えるよう研修により
知識・技術を習得・蓄積することでバックグラウンドを強化することを目的として大学院工学研
究院広報室および専門的資質向上研修において技術研修を実施した.
(1)ウェブデザイン研修 その1 昨年度に続きウェブサイト編集業務に関する研修を受講した.前回の研修において HTML の
基本的なタグと基本構成,テキストの編集やリンク設定等について学ぶことができたが,
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今回の研修においては HTML や CCS を使用しウェブサイト構築のデザイン作業についての講
義を受けた.またページデザインやレイアウト構成,さらに画像や動画を使ってウェブサ
イトに組み込む方法を学んだ.画像処理にはアドビの Photoshop,ウェブサイト作成には
Dreamweaver を使用したが,これらのソフトウェアは使用経験が無いため,講師の説明に合
わせて作業していくことに苦労した.画像データの処理やアニメーションバナーの作成方
法等を学ぶことができたが,これら作業を実践するためにはまだ練習が必要だと感じてい
る.今回の研修を通し,ウェブサイトの構造は HTML,デザインは CCS で作成することでデ
ザイン変更の編集が容易となり,HTML と CCS の役割について理解を深めることができたこ
とは有意義であった.
(2)ウェブデザイン研修 その2 研修では,ウェブデザイン技能検定の実技試験内容を題材に,ナビゲーションシステムを取り
入れた WEB サイトの作成方法を学んだ.WEB 作成上の基本的なルールとして,ロールオーバー用
のナビゲーション画像は老若男女問わずに視認性を確保できるものとする説明と方法を確認し
た.アニメーションバナー作成時に GIF 画像の容量を軽くさせる方法を学び,動画を WEB サイ
トに組み込む手順を確認した.ソースファイルを用意しバナー画像を的確な位置に配置した上
でウェブブラウザに正しく閲覧できる方法を学んだ.以上のことから,WEB 上での正常動作を可
能とする基ファイル作成の考えの習得により,既存の WEB サイトの編集の際もこの知識を活か
し編集できるようになった.また,アニメーションバナーの考えと作成方法を学ぶことで,た
だ与えられたデータをそのまま WEB に使用するのではなく,様々な動作環境でも画像や動画が
正常に閲覧できるためのデータ作成及び編集ができるようになった. (3)ウェブコンテンツ管理のためのシステム運用研修 工学研究院広報室の業務においてウェブコンテンツの編集管理をコンテンツマネジメント
システム(CMS)を用いることでシステマティックに行うことができ業務の効率化を見込め
ることから,マルチメディアスクール WAVE 新宿本校において「プロになるための WordPress
テーマ作成講座」を平成 25 年 10 月 19 日(土)26 日(土),11 月 9 日(土)16 日(土)の
計 4 回受講した.この講座はフリーの代表的な CMS である WordPress を用いたウェブサイ
トを構築するために必要なテーマ(ウェブサイトのデザイン構造)とウェブサイトを運用
管理するための仕組みとその構築に必要なプログラミングを学ぶことができる講座となっ
ている.WordPress については実際に学内において WordPress で構築されたウェブサイトの
運用管理をおこなっているため,概略は理解しているが,業者から納品されたウェブサイ
トであったため,オリジナルを一から構築した経験がなく,ウェブサイトを WordPress で
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構築または改修するために必要な技術を習得する必要があった.この講座を受講すること
により,書籍ではなかなか理解しきれない構築の取り掛かり方,テクニック,ケーススタ
ディを学ぶことができている.受講終了後も引き続き自己研鑽することにより,今後の学
内ウェブサイト等への技術支援が期待できる. (4)ウェブデザイン技術習得研修 多くのプラットホーム向けのサイト制作が必要となり,今までの方法は非効率的で古い技術
となりつつあり効率の悪い技術となっている.そのため,主流となりつつある技術を学ぶこ
とで研究院におけるウェブサイト管理の効率化を図り,人材育成技術継承の準備を行った. (5)ウェブコンテンツ制作研修
ウェブコンテンツ制作業務に関するスキル向上として,InDesign を用いた研修に参加させ
ていただいた.研修内容はベーシック講座であり,初期設定(主に編集の基盤となる環境
設定)から基本操作までの一連の流れを中心に学んだ.これまで,業務上でレイアウトに
用いるソフトとしては,Illustrator や PowerPoint を活用していた.しかし,InDesign の
場合,環境設定を整えることにより Illustrator 等よりも文章と図のレイアウトが容易で
あることがわかった.また,データ編集に関しても,文字カラーを変更する上で段落スタ
イルとスポイトツールを組み合わせて使用することで文字情報を同時に反映させる方法を
学んだ.以上のことから,レイアウトの際,フレームグリッドや段落スタイルの編集方法
を活用することで,文章を一定の形式で容易にレイアウトすることができるようになった.
また,データ編集においては文字情報を読み込むことで容易に編集が可能となり,編集作
業に要する時間を削減することができるようになった. 6 . 参 考 文 献 [1] 池田 茂,阿部 美奈,森下 豊,清水 博史:工学研究院における部局広報活用を目的とした
教員・研究室情報のデータベース化と情報公開システムの構築,横浜国立大学大学院工学研
究院技術部 技術報告書 Vol.8(2012) [2] 池田 茂,原山 大,大野 俊明,瀬尾 明香,吉野 剣,今村 しおり,寺尾 喬,岡安 和人,
森下 豊:部局等広報におけるウェブサイト運用への管理運用技術の提供,横浜国立大学大学
院工学研究院技術部 技術報告書 Vol.9(2013) [3] 池田 茂,原山 大:引き継がれる技術,そして,長期的に安定したバックグラウンドの構築
に向けて〜人材育成の取組:業務用サーバ管理運用研修〜,横浜国立大学大学院工学研究院
技術部 技術報告書 Vol.9(2013) 9