テーマ:パレスチナ・ナウ ~サッカーボールにこめられた願い~

ワークショップ進行シート
作成日: 2010年 1月 25日
テーマ:パレスチナ・ナウ ~サッカーボールにこめられた願い~
ファシリテーター(グループ)
:
紛争チーム
1:本テーマの趣旨
暴力の連鎖ということについてどれだけ身近に感じ、知ってもらえるかが本筋。ユダヤ人に対する迫害(暴
力)とパレスチナ人に対する暴力、それらの暴力に終わりが見えないことが問題である。暴力以外の解決方法
は無いのか。なぜ争わなければならなかったのか。ワークショップを通じて知識を身につけてもらう。
2:本テーマの目的
イスラエル・パレスチナ問題を知ってもらい、暴力の連鎖について身近に感じ理解してもらう。ユダヤ人が
歴史的に受けてきた迫害(暴力)と、彼らが現在のパレスチナ人に対して行っている暴力。この暴力の連鎖を
断ち切る方法はないのか、ワークショップを通じて検証する。
3:本テーマをとりあげる理由
「暴力の連鎖」とは世界を取り巻く仕組みである。そのテーマを身近に感じてもらうことにより、
世界に対する見方を変えることができるのではないかと思う。また、ニュースなどで流れる情報に
自分なりの理解を示せるようになれば、そこから新しい発見があると思う。
1
4:活動過程
過
程
(所要時
(使用時間:
90 分
参加人数:
33 人
活動内容とそのね
ファシリテーターの支援
らい
活動(教材,発問,説明,
る反応.その他,
指示)
注意事項
間)
使用する教材
)
生徒の予想され
・チーム自 ・ファシリテーター
・好印象を与える挨拶を心
・ 名札シール
・迅速に名前を書
己紹介
の名前を知ってもら
がける。
・ ペン
く
う。
・スムーズに進行している
・名札づく ・名札シールと、名
り
札についている色で
(5 分)
グループ分け
か確認する。
・グループ内で自己
紹介
アイスブレ 「進化じゃんけんゲ
・参加者の様子に注意しつ
・黒板に進化過程
ーキング
ーム」
つ見回る。ファシリテータ
を書いておく
(10 分)
みんなで楽しくゲー
ーもゲームに参加する。
・進化過程のジェ
ムをし、緊張をほぐ
・進化過程(石→剣→銃→
スチャーやじゃん
す。
バズーカ)
けんをしてくれな
同じ進化過程(石は石同士、
かった際に素早く
銃は銃同士)の人とじゃん
対応する
けんし、勝てば一つ上の過
程に進化、負ければ一つ下
の過程に退化し、それを繰
り返してバズーカへの到達
を目指す。
導入 1
・各チームごとに異
石、銃、サッカーボール、 ・石、モデルガン、 「武器」
「音楽」
「遊
(35 分)
なった道具を配る
タクト、地雷、マイクにつ サッカーボール、タ び」
「スポーツ」な
→イメージを書く
いて。
クト、マイク、地雷 ど
の模型
・紙
・ペン
・イスラエルとパレ
・教室のすみを 3 か所使っ ・世界地図
答えだと思うとこ
スチナの基本情報 3
てクイズをする
・矢印マグネット
ろに移動してもら
・エルサレムの写真
う
択クイズ
2
「世界地図からイスラエ
ル・パレスチナの場所を探
す」
「写真の場所の名前(エル
サレム)を聞く」
「そこで戦っている人々が
信じている宗教は?(ユダ
ヤ教、キリスト教、イスラ
ム教)」
・基本情報のまとめ
・全体で上記の内容を軽く ・各グループに復習 ・カタカナの単語
ここまでの基本情報
おさらい
を理解してから、そ
・各グループでもおさらい
シートを配る
の先に進んでもらう
が多数出てくるた
め、生徒が混乱す
る可能性
ため
歴史すごろく
・各チームですごろ
・各チームにすごろくシー ・すごろくグッズ
くをして競争する。
トを配り、競争する。
その中の 1 チームだ
け黒板の前に出てす
ごろくをする。
歴史紙芝居
旧約聖書(約 4000 年前の話 ・紙芝居小道具
・すごろくにあった
=アブラハムが神からの啓
絵について詳しく説
示を受ける)
明する。
→ローマ帝国に負けたユダ
ヤ人は故郷を追われてばら
目的:すごろく→ク
ばらになる。
「ここから世界
イズでよくわからな
をさまよいながらいじめら
い言葉がたくさん出
れる生活が始まります」
てきて戸惑う参加者
→1914 年
にリラックスしても
→第二次大戦時の大量虐殺
らう。
→1948 年イスラエル建国
第一次世界大戦
3
休憩
(
5 分)
導入 2
・イスラエル・パレ
・写真(戦車や銃など、武 ・写真×4
「何やってるんだ
(10 分)
スチナ問題の現状の
力による破壊活動、爆弾テ
ろう」
「ひどい」
「こ
説明
ロなど)で現在起きている
わい」
ことを紹介
・イスラエルの地図を使っ ・イ・パ領土移り変
て領土の移り変わり(イス わり地図
ラエルが武力でパレスチナ
人を追い出して領土を拡大
している)を説明
・「暴力の連鎖」
以上の現状から、また、ユ 「 繰 り 返 さ れ る 暴
ダヤ人の迫害の経験と、今 力」
彼らがパレスチナ人にやっ
ていることも考え、
「こうや
ってやられたらやり返す状
態がずっと続くことを、
『繰
り返される暴力』といいま
す」
・実際の新聞記事(ま 「これまでいろいろ見てき ・新聞記事切り抜き
とめつつ)
た問題(小括)は、今現実 ・実物大の新聞一枚
に、本当に起こっている問 ( 切 り 抜 き と 比 較
題なのです。しかし、こん し、記事の小ささを
な小さい記事としてしか扱 確認してもらう)
われないのです。
」
すごろくに現状の
マス(写真の一部)
をプラスする
4
展開
・問題解決に向けて
・ユダヤ人指揮者の活動
(5 分)
活動している人たち
・デモなどで呼びかける活
の紹介。
動家
・写真×3
・パレスチナのサッカーチ
ーム
まとめ
・導入 2、活動する人 「イ・パの未来はどうなる ・マスの形の紙
(15 分)
たちをふまえて、自
でしょう。あなたはどうな ・ポストイット
「武器で戦う」
「停
分たちには何ができ
ってほしいですか?私達や ・ペン
戦」など
るかを考えてもらう
他の人たちは何ができるだ
ろう。それをみんなで考え
てみましょう」
・武器には 2 種類あ
「さてここで、初めに戻り ・武器分類シート
る
ます。私たちがここで言う
武器には 2 種類あります。
①人を傷つける武器、②人
を笑顔にする武器。」
「実は人を傷つけるだけが
武器ではないと私たちは言
いたいのです。人を笑顔に
する武器は、繰り返される
暴力をなくす・減らすこと
ができる武器なんです!」
→上記の解決策を、ここに
当てはめてみる。
「こうやって考えてくれた
ことすらもう武器になるん
です!!考え続けることが
大事なのではないか。選ぶ
のはあなた自身です。
」
「今日のワークショップを
頭の片隅にでも置いておい
て、ニュースや新聞を見た
ときに、思い出して考えて
欲しいです。」
5
「話し合いする」
5:会場のセッティング
黒板
6:使用する教材
名札シール、世界地図、マグネット、ストップウォッチ、すごろくシートと小道具セット、紙芝居用小道具セ
ット、イスラエル・パレスチナ写真(画像のプリントアウト)、用語マグネット、解決しようとしている人た
ちの写真(画像のプリントアウト)、ポストイット、ポストイット貼り付け用台紙、武器の現物(石、銃、サ
ッカーボール、タクト、地雷の模型、マイクの模型)
7:参考にした資料
池上彰『そうだったのか!現代史』
(集英社、2007 年)
、第 7 章。
(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087461416/)
池上彰『そうだったのか!現代史パート2』
(集英社、2008 年)
、第 3 章。
(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087463125/)
土井敏邦『現地ルポ パレスチナの声、イスラエルの声――憎しみの壁は崩せるのか』(岩波書店、2004
年)。(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/400024423X/)
高橋和夫『アラブとイスラエル――パレスチナ問題の構図』
(講談社、1992 年)
。
(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061490850)
7:その他
当日貸していただきたいもの
・音楽で使う指揮棒
・ホワイトボード×2 個
・磁石(ホワイトボードで使うため)
6