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『 数独』 パソコン か 人手 か ?

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2006 May. 27
H18. 4.23-5.21
『 数独』
パソコン
志村メール に
か
人手
sda.doc
か
?
励まされて
中野嘉弘 83才・貞枝(札幌市)、山下紀幸(横浜市)、 西川利男(JAPLA会長)
FAX 専 011-588-3354
F/T 045-851-3721
F/T 047-163-0364
e-mail: [email protected]
[email protected]
数独(ナンプレ)の超難問題を、ついに老妻 S まで参加・解決した話題である。
独身である必然性はない!
0. は
し が
き
我がJAPLA の活発なる会友・志村氏からの先日のメール「数独ファンへ」(文献1)
多謝! ただし、若干「数独」について、気になる点があった。
「欧米ではPCパソコンが主流で、日本では人手が主流らしい」など3点である。
1)日本では「数独」のPC処理では、目ぼしい仕事がないようだ?
(本当かな? 我が JAPLA は三老が健闘している筈だが!)
豪州その他の外国から、 SUDOKU PCゲーム の逆輸入が盛んな事かな?
2)「WORD > 一太郎」、「欧米 > 日本」と云う何らかの不等式があって、
従って「PC > 手作り」なる印象を与えかねない、評論家的表現になったか?
(多分、そうではあるまい?) そこで、その様な誤解を、他の多くの人々に与え
ないために、「数独」愛好者の実態の一端を本稿で披露したい。
3)「文芸春秋」の記事?云々
「文春」誌は以前から、付録的懸賞クイズのなかに、クロスワード等と並んで、
この「数独」問題を毎月、出題している。 我が老妻もその愛好者である。
また、「数独」の爆発的人気ぶりは、社会現象として、評論的に大手の新聞紙上でも
再三、取り上げられ、さらに実際問題としても、例えば、毎日紙は毎週・水曜日に、
読売紙は毎週・日曜版に初級から超難問まで、とっかえひっかえ取り混ぜて、出題
している。 我らも、共著者・山下老と、問題を交換しながら解答を楽しんでいる。
知的遊戯愛好の他の大勢の方々も同様であろう。 碁・将棋などと同じだ。
「文春」記事は、何をいまさら、見るに及ばず(こんな態度はいかんかな?)
とにかく、実践的立場から参考資料にと、述べて見る。
後日、「文春 6月号」の 実物を実際に見たら、筆者はなんと、「数独」問題メーカー
「ニコリ」社の社長「鍛冶真起かじまき」氏自身であったし、志村氏の表現とは可なり
異質で、実際我ら数独愛好者のセンスとぴったり合う記事であった。(文献2)
そりゃ当然の話だ、手作りメーカーだもの。 なんと、マーケットのニーズに答えるべく
18年分のストックを有すると豪語!する。
恐れ入りました。
我らがここで論じたいのは SUDOKU を PC Game として載せている舞台手段
では無くて、問題の本質、即ち「作成と解答」の論理の話である。
- 1 -
Platform
1. SUDOKU
と
PC
「解答法」として秀逸なのは J Software 社の Mr. Hui (彼は Dr. にあらずと、
わざわざ自分から云ってよこした!) の Vector 誌に掲載の論文である。
なんと、 SUDUKO と 間違ってくれる愛嬌もあったが。 (文献3)
これに応対して、我らアダ名は三賢人?の J言語による幾つかの論文が既に出て
いる。 (文献4、5)
しかし、Hui は SUDOKU 問題をサイズ 9x9 に限定しているので、中野ら三老は
他のサイズ(下は 4x4から上は 35x35 や 36x36)に拡張した。
同じく J 言語である(文献5,5-a)。 その中で、かなりしつこく触れた件は
CLARK の問題(原コードはAPL)で Hui法では歯が立たない難問であった。
他の言語では、例えば C 言語の例が SUDOKU 問題の外国メーカーから報告されて
いる。 OS は Finland の大学生の作とかの Linux の C 言語 である。
今の主題では無いから、紹介のみして置く。(文献6)
さらに、我ら JAPLA に近い線では、APL言語の 2例(J. Clark 分と
E. Morgan 分)が、先の Mr. Nui 論文の掲載誌 VECTOR の同じ号に紹介されて
いる。 (文献7)
ただし、この2篇とも、著者自身でなく、間接紹介であるので、 APL codes 等に
脱落などの難があり、とてもそのままでは理解し難い。
それを、なんとか理解の努力結果の中、J. CLARK に対応分を、中野は去る3月の
JAPLA研究会で、印刷資料(約10ペイジ)を配布して頂いた。 (文献8)
しかし、電子化資料分の UPLOAD は残念にも未完である。
理由は、その論文の半分が、特殊 APL コードの為、画像処理とすれば、ファイル
等の容量が莫大となり、色々難しい事になるのだ。 (自分の手元で画像処理するまで
は出来るのだが、なにしろ相手の要る事なので!) (文献10)
続いて、E. MORGAN 分も原稿は出来て、投稿予定であるが(文献9)、電子化の都合
で、先が滞貨が見え見えなので、押さえているのが現状である。
そこで考える。 電子化対策で、気を散らす事は、担当責任者に任せよう(文献10)。
また、PC を用い、様々な言語で、コード作りする事が「数独」問題の本筋では無か
ろう。
つまり、「PCに解かせる」のでは無くて、「人手で問題攻略したプロセス、
いわば、棋符の経過をPC上で実現するプログラムを作成すべし」となる。
これは、我が三賢人?の一人、「西川会長」の表現を借りればである(文献11)。
念の為 Mr. Hui 法の能力を、只今着の山下FAX(文献12)により例示して置く。
ただし、 原 Hui 法の限界により、サイズ 9x9 の問題のみしか対象とせず!
材料: 数独 No.21 ニコリ社 (文献13)
1) easy & medium 80問は
Hui 流の 関数 assign で解ける。
2) hard 20 問は
Hui 流の関数 guess の 2 ~ 6 回 で解ける。
3) 毎日紙の問題 mn517 等、読売紙の問題 ys514 等も assign 関数で済む。
4) 難問題 CLARK は 異質である。 Hui 流で歯が立たず・・・・・。
さて、この超難問 CLARK とはなんぞ! open 箇所は 56。
それ故、CLARK56 と呼ぶ事にしよう。
英国 APL 協会の VECTOR誌(文献7 p.53)に現れ、我らの論文(文献 5 の p.14、
文献 5-a の pp.5-12)に詳しく論じられている。
困難の原因は、複数解 15220 ケ を有つ為である(文献 5-a p.10)。
これは、序の口で、 16万余の複数解へと発展するかも知れないのだ。
しかし、Adrian SMITH 氏も John CLARK 氏も、どなたも何も触れてくれない。
- 2 -
この超難問 CLARK から、さらに open を 1ケ まして、CLARK57
相当を、我が老妻は、黙視で、簡単に解いてくれた。 この問題を CLARK0 と
今は、呼ぶ事にする。 原CLARKより 0 が 1ケ 多いからである。
新しい空所は、 データ行列の 1 ORIGIN で (6、2)要素である。
しかも、1日に3例の解を見つけた事もあり、現在までに、6例解を発見した。
家事の合間、朝飯前、お寝み前の「すさび」である。
勿論、近くの部屋には、小生の PC が鎮座しているが、見向きもせず、呼んでも
来ない。 つまり、PCには全く関係なし。
かくて、「人手」は、少なくとも、山下老の PC作業(絶賛 Hui 流)より、
勝っていると見るのが、素直と云うべきものだろう。
これが今回の、家族投稿の理由である。 「数独」は「独身に限らない」。
2.
数独 の
ルール
禁じ手がある。 解答者のセンスとしての常識である。
1) 機械は使うな。 筆記具のみ可。
2) 消しゴムも不可(消去法は不可の意味、ただし内緒は問えぬ)。
以上は「紙媒体」の場合である。 PCゲーム化された場合には、適当に読み替えて
下さい。 つまり、じっと黙視して発見せよ。
それを、我が妻は忠実に守ったので、集中の中断を極度に嫌った。
棋符はきちんと残した。 私事だが、彼女の長兄は元A級プロ棋士、九段。 偶然、
末弟もまた、数独ファンで、今話題の、この「文春」記事を読了していた。
3)山下老は、問題の解に立ち往生の際には、PCを、一々、「禁じ手であるが」と
テレクサそうに断って利用している。
「PCなら、すぐ出来るよ! 趣味の問題だな?」と即断したら、ニセ文化人の悪い癖
と受け取られよう。 気を付けたい。
彼の云うPCとは、 Hui流の 原コードを内緒?で利用して「解いた顔をする事」で
ある。 それは、恐縮の至りと云う訳だ。
後段で述べるのは、とにかく、PCが立ち往生する超難問題を人手で簡単に解いた話
なのである。
3.
CLARK0
の問題
Adrian Smith の紹介記事(文献7a)にある。
問題 CLARK0
London Times への問題作成から話は始まる
open 57
Clark's Generator と呼ぶ。 難易度は
EASY, MEDIUM, HARD, and VERY_HARD と4段階
0 3 4 0 0 5 0 0 0
にクラス分けする。 問題例は右掲するが、
0 7 5 0 2 0 1 0 0
given 24ケ所、 free (open 空所)57ケ所
0 0 0 0 0 0 8 7 5
であるから、ニコリ社の分類の流儀では medium
3 4 0 0 0 0 0 0 9
と hard の中間クラスであって、決して VERY HARD
0 0 0 2 6 0 3 4 0
などに非らず。 しかし PC (Dyalog APL)で解
0 0 0 3 4 0 0 0 0
くのに 0.3 秒は、少々遅いな?の感じがした。
0 0 3 5 8 0 0 9 0
しかし、 中野らの Mr. Hui 流の PC(J言語)
0 0 0 0 0 0 0 0 3
では、立ち往生、解けない(文献 5,5-a)。
0 0 0 0 0 0 0 0 0
Hui 流 PC処理の限界を示した。 読者諸賢の
自らのトライもお願いしたい。
- 3 -
それを、我が老妻 S は、いとも簡単に解いてしまったのだ。 しかも、既に6通の
独立解を得ている。 不等式の向きは 人手 > PC となった。
西川FAX(文献11)によれば、この解の棋譜を PC で追うプログラムが可能か
どうか?が新しいテーマになるだろうと。
既に得られた6通りの解の中、その幾つかの棋譜を示して置く。
例えば 8 (1,1)は、数字 8 を cell (1行、 1列)に置く place する事を示す。
オリジンは 1 としている。
なお、数値が多いので、ワープロ作業での記入ミスがあるかも? その辺は御寛容を。
適当に判断し、御訂正が可能と思います。 実は、家妻の解いた問題は、原CLARK
より難しい OPEN が、さらに 1ケ多い 57ケのものだった事が、この原稿を書いて
いる中に判明した。 それを CLARK0として上掲した。 原CLARK問題は
(6,2)要素が 6 と 、既に given であった。 それら(6、2)要素は、下掲の
棋譜の ◆ 印付きの入力に対応のものである。
偶然、より難しい方を解いたのだから、本稿の意義は失はれない筈である。
以下の棋譜は、見開き1ページにまとまる様に、説明記述をずらして表示するなどの
工夫をした。
一言、御注意すれば: 棋譜の印刷が複数ページに跨ったら、縦列を論理的に最後まで
辿ってから、隣の列に移って下さい。
本節の「人手解法」の特徴を挙げておく。
「数独」問題が、簡単な処方で常時解ける訳はないから、傾向としての話である。
実際、自ら解いた経験がある方には、理解して頂けよう。
0)
簡単に入力出来る箇所は、とにかく入力を済ませる。
下掲 CLARK0 の解で 初期入力 (9, 5, 4)や(9, 3, 4 )などは、誰が
やろうが、 Hui法でも、黙視でも、簡単に出来る! 問題はその後。
1) 数字の配置位置の「行」、「列」、「ブロック」の中、出来るだけ「ブロック」
を優先に考える。 サイズ 9x9 の問題なら、左上隅の 正方 3x3 ブロックに
入れる数字を先ず探す。 行や列の条件は従である。
(数独問題の一般では、ブロックは正方形とは限らぬ。 矩形や星型やクリスマス・
ツリ-型などまである。)
2) ブロックは、左上隅から右下隅へと、順次に押して行きたい。 この時は、9ケ
のブロックが対象の感じとなり、注意を集中し易い。
3) 勿論、上は原理的方針であって、現実は、一筋縄では行かず、それに近づける
だけかもしれぬ。
4) 中野はすでに、この方式の APLコードをトライした(文献9-a)。
5) CLARK問題では、更に好都合があって、人手入力は加速された。
それは、似たような数字の組、 double, triple, n-tuple の繰り返しが、殆ど
各ブロックに予想される事であった。 これは、問題作成時に、群論の「群表」もどき
の利用を窺わせるものである。 「もう判り切ったからつまらん、止めよう」とまで
人手解答者 S に云わせた。
群論の利用は好ましく無い手段かも知れぬ。
さて、西川提案は、これらの「棋譜を PC 上で再現する」狙いのプログラムが出来
ないか?と云うものだ。 これが出来ればPCも「数独の人間解」に近ずくことになる。
これは、読者諸賢にもトライをお願いしたい。
西川の「Jグリッドプログラミング」(文献4-b)中の読売紙の問題についても、
中野 S は同好の「人手解の棋譜」を既に得ている。 データは後節 6.に。
これも有効であろう。
- 4 -
解
1
8
9
3
7
2
4
6
5
(1)
3
7
2
4
5
6
1
9
8
棋譜1
↓ 9
5
4
3
3
4
5
6
1
9
8
3
2
7
8
9
1
7
2
3
5
4
6
解
H18.5.14
7
2
3
5
6
4
8
1
9
5
6
4
8
1
9
2
7
3
9
1
8
2
3
7
6
5
4
2
3
7
6
4
5
9
8
1
6
4
5
9
8
1
7
3
2
value (row, column)
1 origin
8
9
1
3
5
6
4
2
7
(6)
3
7
6
4
9
2
1
8
5
4
5
2
7
1
8
3
9
6
棋譜6
7
6
9
8
2
3
5
4
1
H18.5.18
1
2
3
5
6
4
8
7
9
5
8
4
1
7
9
2
6
3
9
1
8
2
3
7
6
5
4
2
3
7
6
4
5
9
1
8
6
4
5
9
8
1
7
3
2
value (row, column)
1 origin
(1,7) ↓ 6 (6,2) ◆
(4,5) ↓ 7 (6,7)
(2,9)
5 (6,8)
(2,8)
1 (6,9)
(3,5)
8 (6,3)
↓ 9
3
4
2
6
(1,7)
(2,8)
(2,9)
(1,8)
(1,9)
4
6
7
2
6
(3,6)
(2,6)
(1,5)
(1,8)
(1,9)
3
2
6
1
4
(9,6)
(7,6)
(7,7)
(7,2)
(7,1)
● 8
7
1
8
9
(1,1)
(1,4)
(1,5)
(2,6)
(2,1)
8
2
5
7
1
(5,9)
(6,2) ◆
(6,8)
(6,7)
(6,9)
● 1
8
8
9
1
(1,1)
(1,4)
(2,1)
(2,4)
(3,4)
7
1
4
6
7
(7,9)
(8,5)
(8,4)
(9,4)
(8,6)
6
2
6
1
3
(2,4)
(3,3)
(3,2)
(3,1)
(3,5)
6
8
1
4
6
(6,1)
(6,3)
(7,2)
(7,1)
(7,7)
2
6
9
2
6
(3,2)
(3,3)
(3,1)
(4,7)
(4,8)
9
2
5
6
9
(9,5)
(8,3)
(8,7)
(8,1)
(8,2)
4
9
5
7
9
(3,6)
(3,4)
(4,5)
(8,5)
(9,5)
7
1
2
5
8
(7,9)
(8,8)
(8,1)
(8,7)
(8,2)
7
8
1
7
5
(4,4)
(4,6)
(4,3)
(5,1)
(5,2)
8
1
2
4
5
(8,8)
(9,8)
(9,9)
(9,7)
(9,1)
8
4
1
3
2
(4,4)
(8,4)
(9,4)
(9,6)
(7,6)
9
2
4
5
6
8
1
9
9
2
(5,9)
7 (9,3)
(5,6)
8 (9,2)
(5,3)
(6,6)
計
(6,1)↑
57
→↑
6
7
9
1
2
(8,6)
(5,6)
(6,6)
(4,6)
(4,7)↑
→↑
7 (9,1)
8 (9,8)
- 5 -
↓ 6 (4,8)
↓ 7 (4,3)
5 (5,1)
9 (5,2)
1 (5,3)
(8,3)
(9,1)
(9,7)
(9,2)
(9,3)
計
57
4.
複
数 解
問
題
原CLARK問題の困難の原因はが「複数解の存在」の為であり、その規模は、
1万以上の 15220 通りである事は、すでに我らの旧稿 「数独とJ(その2)」
(文献5-a p.10)で述べてある。 老友・山下は最近、やっと、数量的に合点した
とFAXして来た(文献14)。
ついでに、旧稿を復習すれば(文献5-a p.10-11)、VECTOR誌の CLARK 氏自身
の解答は(ゼロオリジンで)4857番目/15220内 に当たる云々・・・・・・。
これを基準に open 0 を増せば、複数解は増え(例えば16万超へ)、0 を減じて
given (指定)を増せば、複数解は減る(例えば 7656 -> 4370-> ---> 42, 12, 3, 1)。
では、今回の CLARK0 問題では如何に?
複数解は、77、674 通りであった。
内訳は、スタートの左上隅の第1ブロック 0 3 4 の 空所 0 への入力の
可能性の 2種類 「1 か 8 か」によって決まる。
前節の家妻の黙視解の 6ケの例を()内、 原CLARK56 の解も併記した。
1) 1 3 4 のもの
2) 8 3 4 のもの
計
CLARK0 (CLARK57 相当)| CLARK56
18,425 ケ解 (4 例) | 4,370 ケ
59,249 ケ解 (2 例) | 10,850 ケ
77,674 通り (6 例) | 15,220 通り
さらに 0 を増した CLARK58 相当では 16万超 の複数解は目に見えている。
かくて、これら CLARK問題 は、著しく特異・異質な例である。
中野は旧稿で、この手の問題、つまり「 Adrian Smith の記事は ブタ!」と評した
(文献5-a p.12)。 なお、Ellis MORGAN 氏の紹介記事は原理のみ、例題も無い。
CLARK の方は puzzle-generator (パズル作成法)付きであるから、この強烈な
批評は CLARK 宛に向けられたものであった。
日本の「数独」関係者は、ほとんど「単一解」しか許さぬ。 複数解のものを提供
したら、メーカーの体面を傷付けると思っている。
善意の老友・山下は「常に単一解」を信じて疑わない。
では、如何様にして、CLARK問題如きが作られたか?
5.
CLARK流
次節に述べる。
問題作成法
「数独」対「PC」へ考えは多様で有り得る。 老友・山下は「解く」事に集中し、
「PC解法」は「禁じ手」だと批評されるので、山下は毎回、弁解しながら使用する。
中野は当初から「問題作成」にPC利用を考えた。
群論の初歩的利用である。 例えば、先ず、9次の「置換群の乗積表」を作る。
行と列に同じ数が入らぬような配列が簡単に出来る。 次いで、 open 即ち 0 の箇所
を「乱数」で選ぶ。 いわゆるマスク掛けである。
最初の作品 「n99」は、なんと4通りの複数解を持った。
中野は当初から、かかる困難を承知していた。
CLARK の puzzle-generator による問題作品は、中野の「群論利用法」のそれ
(文献 5 pp.3-4)とよく似た数字配列の特徴を有つので、手の内は推測出来た。
その特徴とは、同じ様な「数字配列」が反復することである。
Mr. CLARK が 実際に群論を利用したかどうかは、 Adrian Smith 氏の不完全な?
紹介記事しか無いので判らぬ。 また、本稿の目的でも無い。
Generator については、我らの旧稿(文献 5,5-a)または、Smith 氏執筆の
CLARKコードの 紹介原文(文献 7 Script は Dyalog APL)を見られたい。
- 6 -
CLARK問題を散々、手動(黙視)で解いた 中野 S は、CLARK0の6通りの
解を得た後には「もう、つまららいから止めよう」と言い出した。
似た様な「候補数字列」が単数どころでは無く、double, triple 一般に " n-tuple "
の感じで繰り返すのが判って仕舞ったのである。
種子が共通で、異同は 「0-マスクの掛け方」だけが異なる様では、問題とならぬ!
これに対して、話題の「文春誌」に掲載の『ニコリ数独名品100選』集49番上級
Hard などは、スラスラ行くが、最後の1手がどうにも決まらぬ!の類。 旨いもんだ。
「PCを持ち出さないで!」と、我が家の解答者 S のたっての要望につき、応援不可。
「ニコリ社々長」鍛冶真起氏が申した事の意味は、こんな所にあったと理解出来る。
日本は『手作り・単独解』で、欧米は【PC・複数解を許す】の対比であろうか?
6.
【人手解】
読売 Sudoku Puzzle No.36
これは西川論文「J-Gridによる数独パズルをもっと使いやすく(文献4-b)」
内の例題 Yomiuri Data Exaple No.36 - open 54 中級 のものである。
問題 YM36 (解は文献 p.3)
0
0
0
0
2
0
0
0
0
0
0
9
5
1
6
8
0
0
0
4
0
0
3
0
0
5
0
0
9
0
0
0
0
0
6
0
0
1
7
0
8
0
9
4
0
0の次)
6 (1, 5)
2 (9, 5)
1) 第1ブロック
2 (2, 2)
3 (1, 2)
6 (3, 3)
1 (1, 3)
5 (3, 1)
7 (1, 1)
8 (2, 1)
2) 第2ブロック
3 (3, 4)
2 (3, 6)
4 (1, 6)
8 (1, 4)
3) 第3ブロック
5 (1, 7)
2 (1, 8)
9 (1, 9)
6 (2, 9)
7 (2, 8)
4 (3, 9)
8 (3, 7)
0
5
0
0
0
0
0
3
0
0
3
0
0
7
0
0
2
0
0
0
1
4
6
8
3
0
0
人
0
0
0
0
5
0
0
0
0
手
解
棋 譜
( S.中野)
value (row, column)
1 origin
0)中央の第5ブロック内の4箇所への
入力 9、4、3、5 は殆ど自明。
9 (5, 6)
4 (5, 4)
3 (4, 5)
5 (6, 5)
以下の入力には人間の判断が入る。
4) 第4ブロック
4
8
7
9
(6,
(4,
(6,
(4,
1)
3)
3)
1)
5) 第5ブロック
7
2
6
1
6)
9
1
2
3
(4,
(6,
(4,
(6,
4)
4)
6)
6)
第6 ブロック
(6, 7)
(4, 7)
(4, 9)
(6, 9)
- 7 -
7) 第7ブロック
2 (7, 3)
9 (9, 3)
4 (9, 2)
7 (8, 2)
1 (8, 1)
3 (9, 1)
6 (7, 1)
8) 第8ブロック
1 (9, 4)
5 (7, 4)
8 (9, 6)
7 (7, 6)
9) 第9ブロック
4 (7, 7)
5 (9, 8)
6 (9, 7)
7 (9, 9)
9 (8, 8)
1 (7, 9)
8 (8, 9)
計 54 ケ
この綺麗な棋譜相当の自動プログラミングを西川は考えている。 間に合えば、本稿
末尾の付録に載せる。 中野も、このブロック優先的数独解法をAPLコードで作成
済みであり、投稿予定である。
む
す び
知的分野で、我が日本が立ち行く方向が、見えて来たような感じがする。
外国では PCゲーム、 日本では 人間の頭脳ゲーム か。
パソコンが無くても充分楽しめる。 紙と鉛筆の範囲で良い。
「数独」を、それを積載する「プラットフォーム」 の問題に倭小化するなかれ!
世界に冠たる「日本アニメ」と同様に、「日本数独」を応援しよう。
そして、志村氏からの応援メールへの三老プラスからの反応とする。
文
献
1)志村正人([email protected]):「SUDOKU ファンへ」2006.5月12日 22:19
2)鍛冶真起(かじまき):「文芸春秋」2006.6月号 pp. 326-333
名品的問題(初、中、上級)付き
3)Roger Hui: A Suduko Solver in J ; Vector Autumn 2005 Vol.21 No. 4
(ママ)
pp.49-52
4)西川利男:「Jのオブジェクト指向プログラミング その2、Jのスプレッド・
シート(Grid)と数独パズルへの応用」JAPLA 2005.12.10
-a)西川利男:「数独(SUDOKU)パズルをJで解く―Labsシステムによる Hui の
プログラムのトレース」 JAPLA 2006.1.28
pp.12
-b)西川利男:「Jのオブジェクト指向プログラミング その4
J-Gridによる数独パズルをもっと使いやすく」
JAPLA 2006.3.25
pp.12
Hui を超えた話」JAPLA 2006.1.28 pp.19
5)中野・西川・山下:「数独 と J―
-a)中野・山下・西川:
「数独 と J(その2) 難問 APL CLARK の問題」JAPLA 2006.2.25 pp.18
6)C言語の数独博士:”Su Doku Solver”
http://oss.moongift.jp
2006/03/19
7) Adrian Smith: Sudoku with Dyalog APL from John Clark & Ellis Morgan
Vector Autumn 2005 Vol.21 No. 4 pp.53-61
The Journal of the British APL Association
A specialist Group of the British Computer Society
a) John Clark's Generator and Solver (pp. 53-56)
b) Ellis Morgan's Solver
(pp. 57-61)
8)中野嘉弘:「数独 と APL (その1) CLARK の 亜流」JAPLA 2006.3.22
pp.10
9)中野嘉弘:「数独 と APL (その2) MORGAN の亜流」JAPLA 2006.
投稿予定
-a)中野嘉弘:「数独 と APL (その3) ブロック型探索法」JAPLA 2006.
投稿予定
10) メール JAPLA discussion 2006.5.15-17 付近に多数の情報あり。
11) 西川FAX(H18.5.15 pm3:40)「Multilingual 、 人手攻略の棋譜」
12) 山下FAX(H18.5.18, 12:20)「数独 No.21 難易度判定、
CLARK問題は異質!」
13)「ニコリ」ペンシルパズル本:【数独21& 22】 2005.7.10 初版第1册
(株)ニコリ
14)山下FAX(H18.5.19 16:26)CLARK56の複数解、(半年後に)ピタリ
合いました!
- 8 -
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