真鶴町鳥獣被害防止計画書

(別記様式第1号)
計画作成年度
計画主体
平成28年度
真鶴町
真鶴町鳥獣被害防止計画
<連絡先>
担 当 部 署 名
産業観光課
所
地
真鶴町岩 244 番地の 1
号
0465-68-1131(内線 332)
電
在
話
番
F A X 番 号
0465-68-5119
メールアドレス
[email protected]
1. 対象鳥獣の種類、被害防止計画の期間及び対象地域
対象鳥獣
ニホンザル、イノシシ、ハクビシン、カラス、ヒヨドリ
計画期間
平成 28 年度~平成 30 年度
対象地域
真鶴町
2.鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止に関する基本的な方針
(1) 被害の現状(平成 27 年度)
被害の現状
鳥獣の種類
品目
被害数値
ニホンザル
野菜、果樹
0.31ha
イノシシ
野菜、果樹
0.81ha 2,857,000 円
ハクビシン
野菜、果樹
0.12ha
49,000 円
カラス、ヒヨドリ
野菜、果樹
0.21ha
246,000 円
1.45ha
3,720,000 円
合計
568,000 円
※実質的には記載された数値より多くの被害が発生している。また有害鳥獣被害により作付
けをやめた農家もあり、数値に表れない額は甚大である。
(2) 被害の傾向
ニホンザル
H群については、小田原市早川地区から真鶴町岩地区にかけて行動しており、年間を通
じて真鶴町岩地区に被害が発生している。野菜類、果樹等の食害が多く、また住宅地や児
童の通学路にも出没しており人的被害のおそれがある。出没頻度は増加傾向にある。
T1群については、湯河原町から真鶴町真鶴地区にかけて行動している。真鶴町には 10
月ごろ特に出没し、住宅地や保育園近辺に出没するため人的被害のおそれがある。出没頻
度は減少傾向にある。
イノシシ
真鶴町岩地区において、年間を通じ出没している。いも類、タケノコ、アシタバなどの
食害が多く、人的被害はないが通学路上で目撃されるなど人的被害が発生する可能性があ
る。出没頻度、捕獲頭数等は、横ばい傾向である。
ハクビシン
ハクビシンによる被害は、全町域において年間を通じて発生している。農業被害は少な
いものの、民家周辺に出没するため人的被害の恐れがある。出没頻度、捕獲頭数等は、横
ばい傾向である。
カラス・ヒヨドリ
カラス・ヒヨドリによる被害は、全町域において年間を通じて発生している。野菜類、
果樹等の食害が多い。
(3) 被害の軽減目標
指標
現状値(平成 27 年度)
目標値(平成 30 年度)
被害面積
1.45 ha
1.01 ha
被害金額
3,720,000 円
2,604,000 円
(4) 従来講じてきた被害防止対策
従来講じてきた被害防止対策
課題
捕獲等に関
ニホンザルの被害、出没通報をもっての町職
高齢化による狩猟者の減少、
する取組
員による追払い(エアガン、駆逐用煙火等)、 捕獲機材を設置できる有資格
鳥獣被害対策実施隊及び地元猟友会による
者の減少により活動規模が縮
組織的追払い(空砲、ゴム弾使用)を実施。
小している。
ハクビシン及びイノシシは、鳥獣被害対策実
サルは市町の境を越えて移動
施隊及び地元猟友会において罠を設置し、捕
しているため、捕獲には周辺
獲を行っている。
市町と連携する必要がある。
カラス・ヒヨドリは、鳥獣被害対策実施隊及
び地元猟友会において、銃による追払い及び
捕獲を計画的に実施している。
防護柵の設
被害防止策として、イノシシ被害が多く、要
農業者及び鳥獣被害対策実施
置に関する
望のあった農業者へ順次防護柵を設置して
隊員の高齢化により、防護柵
取組み
いる。
の設置・維持管理が困難であ
る。
(5) 今後の取組方針
町内での鳥獣被害はニホンザル、イノシシ、ハクビシン、カラス、ヒヨドリによるもの
が多く見受けられる。
これらの追払い及び駆除を実施するための銃器及び罠の免許所持者が、高齢化による後
継者不足になることが考えられるため、狩猟者の確保、育成を進める。
ニホンザルについては、駆逐用煙火、エアガン等を利用した追払いを中心に実施し、人
的被害、農業被害等の軽減に努める。被害の状況によっては、県及び小田原市と連携し、
捕獲も視野に入れた対策を講じる。
イノシシについては、防護柵等の設置を推進し防除体制を整えるとともに、捕獲体制の
強化に努める。
3.対象鳥獣の捕獲等に関する事項
(1) 対象鳥獣の捕獲体制
真鶴町職員
JA かながわ西湘
猟友会湯河原支部
被害通報による追払い等の活動
有害鳥獣用罠の貸出し
被害通報による追払い等の活動
農業被害を低減させることを目的とした罠の設置による
有害鳥獣の捕獲。
ニホンザルの定期的な追払い及び人的被害、農業被害を
鳥獣対策協議会(鳥獣被害対策
実施隊)
低減させることを目的としたはこ罠等による捕獲を実
施。
農業被害を低減させることを目的とした罠の設置による
有害鳥獣の捕獲。
(2) その他捕獲に関する取組
年度
対象鳥獣
ニホンザル
28 年度
イノシシ
ハクビシン
カラス、ヒヨドリ
取組内容
人的及び農業被害の状況によっては、はこ罠等による捕
獲を検討する。
被害の発生状況に応じて罠及び銃器による捕獲を行う。
若手農業者を中心に罠及び銃の免許取得を推進する。
被害の発生状況に応じて銃器による追払いを行う。
人的及び農業被害の状況によっては、はこ罠等による捕
ニホンザル
獲を検討する。
イノシシ
29 年度
被害の発生状況に応じて罠及び銃器による捕獲を行う。
ハクビシン
若手農業者を中心に罠及び銃の免許取得を推進する。
カラス、ヒヨドリ
被害の発生状況に応じて銃器による追払いを行う。
人的及び農業被害の状況によっては、はこ罠等による捕
ニホンザル
獲を検討する。
イノシシ
30 年度
被害の発生状況に応じて罠及び銃器による捕獲を行う。
ハクビシン
若手農業者を中心に罠及び銃の免許取得を推進する。
カラス、ヒヨドリ
被害の発生状況に応じて銃器による追払いを行う。
(3) 対象鳥獣の捕獲計画
捕獲計画数等の設定の考え方
ニホンザル
神奈川県ニホンザル管理計画に基づき、毎年度実施計画を定めて捕獲頭数を設定する。
イノシシ、ハクビシン
出没状況や被害状況に応じて捕獲頭数を設定する。
カラス、ヒヨドリ
出没状況や被害状況に応じて捕獲頭数を設定する。
対象鳥獣
捕獲計画数等
28 年度
29 年度
30 年度
ニホンザル※
(5 頭)
(5 頭)
(5 頭)
イノシシ
20 頭
20 頭
20 頭
ハクビシン
20 頭
20 頭
20 頭
カラス、ヒヨドリ
20 羽
20 羽
20 羽
※ニホンザルの捕獲頭数は、毎年度策定する神奈川県ニホンザル管理事業実施計画に基づ
き定めるため、目安数とする。
捕獲等の取組内容
ニホンザルについては、駆逐用煙火やエアガン等を利用した追払いを中心とするが、必
要に応じてはこ罠等を用いて捕獲を実施していく。
罠、銃器を用いてイノシシの捕獲を実施し、被害の発生を抑える。
銃器を用いてカラス、ヒヨドリの捕獲を実施し、被害の発生を抑える。
ハクビシンについては、檻の貸し出しを行い捕獲に努める。
ライフル銃による捕獲等を実施する必要性及びその取組内容
事業に対する被害防止のため、イノシシ、カラス、ヒヨドリについては射程距離の長いラ
イフル銃を使用した捕獲を実施する。
ライフル銃を使用した捕獲は、年間を通じ実施するものであり、真鶴町岩地区で実施する
ものとする。
(4) 許可権限委譲事項
対象地域
対象鳥獣
該当なし
該当なし
4.防護柵の設置その他の対象鳥獣の捕獲以外の被害防止施策に関する事項
(1) 侵入防止柵の整備計画
整備内容
対象鳥獣
28 年度
29 年度
30 年度
岩地区
岩地区
岩地区
400m
400m
400m
ワイヤーメッシュ柵
ワイヤーメッシュ柵
ワイヤーメッシュ柵
イノシシ
(2) その他被害防止に関する取組
年度
28 年度
対象鳥獣
取組内容
ニホンザル
鳥獣被害対策実施隊及び猟友会と連携して、狩猟者の確保
イノシシ
と育成を図る。狩猟許可、罠免許の新規取得の推進、捕獲
ハクビシン
カラス、ヒヨドリ
機材の更新、防護柵の設置を推進する。
放任果樹、廃棄農作物の撤去、緩衝帯の整備等、鳥獣の誘
引を取り除くための注意喚起を行う。
29 年度
ニホンザル
鳥獣被害対策実施隊及び猟友会と連携して、狩猟者の確保
イノシシ
と育成を図る。狩猟許可、罠免許の新規取得の推進、捕獲
ハクビシン
カラス、ヒヨドリ
機材の更新、防護柵の設置を推進する。
放任果樹、廃棄農作物の撤去、緩衝帯の整備等、鳥獣の誘
引を取り除くための注意喚起を行う。
30 年度
ニホンザル
鳥獣被害対策実施隊及び猟友会と連携して、狩猟者の確保
イノシシ
と育成を図る。狩猟許可、罠免許の新規取得の推進、捕獲
ハクビシン
カラス、ヒヨドリ
機材の更新、防護柵の設置を推進する。
放任果樹、廃棄農作物の撤去、緩衝帯の整備等、鳥獣の誘
引を取り除くための注意喚起を行う。
5.対象鳥獣による住民の生命、身体又は財産に係る被害が生じ、又は生じるおそれがあ
る場合の対処に関する事項
(1) 関係機関等の役割
関係機関等の名称
役割
真鶴町
現地調査、住民への注意喚起、捕殺依頼
猟友会湯河原方面支部
パトロール、捕殺
鳥獣対策協議会(鳥獣被害対策実施隊)
パトロール、捕殺
神奈川県警小田原警察署
緊急対応
県西地域県政総合センター
環境部環境調整課
情報の共有
その他関係機関
パトロール等の協力、緊急対応
(2) 緊急時の連絡体制
市民等
(出没情報)
真鶴町産業観光課
鳥獣対策協議会(鳥獣被害対策実施隊)
(捕獲、駆除等要請)
小田原警察署・湯河原消防署
(緊急時出動要請)
県西地域県政総合センター環境部環境調整課
(情報の共有)
6.被害防止施策の実施体制に関する事項
(1) 被害防止対策協議会に関する事項
被害防止対策協議会の名称
構成機関の名称
真鶴町鳥獣対策協議会
役割
真鶴町
事務局、被害への対応
猟友会湯河原方面支部
定期的な追払いの実施
JA かながわ西湘
農作物被害報告の収集、被害防止対策支援
情報提供、情報の周知、被害対策の実施
真鶴町農業委員会
(2) 関係機関に関する事項
関係機関の名称
役割
神奈川県環境農政局緑政部自然環境保全課
神奈川県県西地域県政総合センター
環境部
被害対策指導、被害状況集計、情報提供等
環境調整課
神奈川県県西地域県政総合センター
農政部
被害対策指導、被害状況集計、情報提供等
被害対策指導、調査研究、情報提供等
地域農政推進課
神奈川県農業技術センター足柄地区事務所
被害対策指導、調査研究、情報提供等
(3) 鳥獣被害対策実施隊に関する事項
平成 26 年 12 月に鳥獣被害対策実施隊を設置
構成員は町職員及び対象鳥獣捕獲員(猟友会員等)とし、対象鳥獣の捕獲、被害防止策の
普及啓発等、被害対策について取り組みを進めていく。
(4) その他被害防止施策の実施体制に関する事項
該当なし
7.捕獲等をした対象鳥獣の処理に関する事項
イノシシ、ハクビシン等の有害鳥獣については捕獲後、埋設又は焼却処分を行う。イノ
シシについては可能な限り捕獲実施者等による自家消費を行い、有効活用する。
ニホンザルについては捕獲後、神奈川県ニホンザル管理計画に基づき、麻酔薬投与また
は銃器によるとめ刺し等で苦痛を与えない方法での殺処分を行う。
8.その他被害防止施策の実施に関し必要な事項
この計画に記載した事項以外の捕獲・被害防止方法について、関係機関と連携しながら効
果的な方法を検討・実施する。