第314号(2010年07月31日発行)

北里大学医学部ニューズ
医学部ニューズ写真コンテスト応募作品他
CONTENTS
■医学部長就任挨拶………………………………………………2
■医学部創立40周年記念事業報告
記念講演会&コンサート報告…………………………………3,4
■第22年度北里大学医学部同窓会定期総会報告… ……………5
■海外選択実習報告会……………………………………………6,7,8
マーブルク大学
マギル大学
カルガリー大学
■エッセー…………………………………………………………9,10
■科学研究費補助金助成を受けて………………………………11
■医学部防災対策委員会より……………………………………12
2010.7
No.314
医学部長就任挨拶
医学部長 和 泉 徹
(教授・循環器内科学) 新しく医学部長を拝命し、大変光栄に思っております。
浮かびあがります。
今まで15年間、北里大学から頂いた恩顧に応えるべく全力
私は、以上の認識にもとづき、学生教育においては教
を尽くす覚悟です。丁度よい機会ですので、この紙面を借
育スタッフの充実とFD(Faculty Development)の活用、
りて医学部長としての新鮮な思いを皆様にお伝えしたいと
それに学力向上を必要とする学生への負担軽減、さらに
思います。
卒業時OSCEを含む臨床力のアップが急務と考えていま
私は、北里大学医学部を今以上に元気にしたいと思って
す。国際交流においては、研究者、実務者、学生レベルそ
います。本学部は、学祖北里柴三郎博士が築いた学術的伝
れぞれ別個に考慮する必要があるでしょう。またアゴラと
統と日本財界の期待、それに初代教授達の大胆にして夢の
しての学術交流会館が必須です。研究においては、魅力あ
ある企画を礎に新しい学術活動を切り開いてきた経緯があ
る大学院活動を通じて有望な新人を獲得し、新しい生理活
ります。しかし、今日、国民の医学と医療を守る砦である
性物質をはじめとする探索的学究活動が必要でしょう。ま
べき医学部や大学病院が未曾有の危機に曝されています。 た、これらに即応できる基盤の強化が求められます。ベン
これは文教や厚生行政の失態ばかりが原因ではないでしょ
チャーとの連携を含む大型資金導入も大いに促進されるべ
う。現状を理解するためには、人口動態的な洞察も欠かせ
きです。
ません。
北里大学における臨床力の強化は新病院建設の基本要件
日本は人類史上はじめて長寿社会を達成した文化国家で
であり、レジデント制の徹底やドミトリーの新築、先進医
す。更に進化し、今日少子高齢社会を迎えています。この
療への不断の取り組みによって達せられると確信します。
時代背景の医学と医療は、子供を大事にし、勤労層の確保
学園内部においては相模原キャンパスからの発信を明確に
と元気な老人の創生に貢献せねばなりません。また、キュ
する必要があるでしょう。国内交流は国際交流と同じくア
アとケアの調和のとれた使い分けも重要です。識者が等し
ゴラであるゲストハウスが必須です。これら、人的活動と
く指摘するとおり、2005 ~ 2055年の50年間は人口学的な
インフラ整備が相俟って独自の世界的発信が生まれてくる
アンバランスを是正する期間となるでしょう。この間は、
と考えます。これらを成就するためには、学内の体質を強
如何にして子供や老人を支援する勤労人口を確保できるか
化し、ゆとりある環境整備が欠かせません。教育負担や診
が社会的最大関心事です。従って、医学では効果的な疾病
療負担、それに実務負担の軽減、システムの一元化や標準
予防、アンチエージング、そして早期診断法や根治療法の
化、さらに課題毎の検証・評価も必要かと考えます。
開発が問われ、医療では効果的な少子対策や疾病管理、労
このように、私は “元気な北里大学医学部” を実現する
働衛生、疾病負担軽減システム確立が問われます。
ために、三つの原則、①人口学的な発想を重要視する、②
北里大学医学部は、これらニーズに応える医学人や医療
特徴ある北里大学医学部を創る、③大学人としての体質を
人の輩出が責務となります。幸いなことに、北里大学には
強化する、を掲げ、五つの骨太の提案、①大学の使命を明
豊かな臨床力、ヒューマンサイエンス、培った伝統と人材
確にする、②歴史的なアウトカムを大事にする、③反省点
があります。先輩の遺したアウトカムは大いに活用せねば
を即座に次に活かす、④新しい学際的な体質を獲得する、
なりません。一方、積極的に反省すべき点も多々あります。
⑤夢と希望のある医学人と医療人を創る、を使命として全
強いマインド、チャレンジする精神、国際交流力、システ
身・全霊を傾けて頑張っていきたいと思います。何卒、ご
ムの統合、官僚体質からの脱皮など大きな改善ポイントが
支援のほどよろしくお願い申し上げます。
− 2 −
医学部創立40周年記念事業報告
記念講演会&コンサート報告
赤 星 透
(教授・総合診療医学) 昭和45年に戦後初の新設医学部として設立された本学医
学部は、今年で創立40周年を迎えました。また、北里大学
は平成24年に創立50周年を迎え、さらに学祖北里柴三郎先
生が設立された北里研究所は平成26年に創立100周年を迎
えます。この節目の年を記念して、学校法人北里研究所は
記念事業プロジェクトを展開しています。
本年6月30日に、医学部創立40周年記念講演会&コン
サートがグリーンホール相模大野大ホールにおいて開催さ
れました。この催しは、学校法人北里研究所記念事業プロ
ジェクトの一環として、また医学部同窓会の後援を受けて、
医学部創立40周年記念実行委員会が企画したものです。当
日は、宇宙飛行士で日本科学未来館館長である毛利衛さん
柴忠義理事長・学長の開会の挨拶
の講演と、神経内科医でもあるピアニストの上杉春雄さん
によるピアノ演奏が行われました。この催しは市民にも公
開され、相模原市の広報や小田急相模大野駅のポスターな
どで宣伝したこともあり、1,000名を超える市民の皆様か
ら事前申し込みがありました。当日は、大学教職員や病院
職員、名誉教授、退職された教職員の皆さん、相模原市
や医師会などからの招待者、さらには申し込みをされた
市民の皆さんなどを合わせ、1,200名を超える参加者があ
り、盛況な会となりました。参加された市民の中には、開
場の1時間も前に来られ、開場までお待ちいただいた方さ
えおられたそうです。開演前には、「北里大学医学部の歩
み」がスライド上映されました。ブルックナーの音楽とと
もに、北里大学の歴史、医学部設立の経緯、医学部校舎や
岡本牧人医学科長の開会の挨拶(代読)
平均年齢42歳の若い初代教授陣の写真、さらには新病院の
完成予想図など、来場者に本学医学部の40年の歴史と将来
り、私達の現在も将来に繋がる歴史の過程にあることを改
が紹介されました。初代教授の皆さんの若々しい顔写真を
めて感じた次第です。なお、このスライド上映は、医学部
見て、懐かしく感じられた方も多かったのではないでしょ
情報センターの石川俊広さんと瓜田美幸さんの協力によっ
うか。医学部の40年の歴史は多くの先達の努力の結果であ
て実現したものです。
柴忠義理事長・学長と相澤好治医学部長(岡本
牧人医学科長代読)の開会の挨拶に続いて、毛利
衛さんによる「宇宙から見る生命のつながり」と
題した講演が行われました。ステージ上の240イ
ンチの特設大画面に、毛利さんのミッション映
像「地球まほろば」が放映された後、約1時間の
講演が行われ、最後に再び宇宙船エンデバー号の
地球への帰還映像が流れて講演が終了するという、
ドラマティックな演出の講演でした。毛利さんは、
ご自身の2回の宇宙飛行の経験を基にして、宇宙
の中に存在する地球という惑星の素晴らしさ、地
球誕生から今日に至る地球の長い歴史の中での多
様な生命の繋がり、そしてこの地球に生きる私達
− 3 −
司会の赤星透教授と宮崎瑠依さん
の未来などについて、まさに宇宙規模の視点で「生命のつ
ながりとその大切さ」をお話されました。毛利さんが講演
の途中で急にステージから客席に降りられ、観客に「あな
たの喜びは何ですか」と問いかけるハプニングもあり、興
味に尽きない講演となりました。最後に質問の時間を設け
られ、本学の学生を含む数名の観客から出された質問に、
丁寧かつエネルギッシュに答えられていたのが印象的でし
た。
休憩時間を挟んで、上杉春生さんによるピアノ演奏が行
勝岡憲生教授の閉会の挨拶
われました。上杉さんは、北海道大学医学部をご卒業にな
り、現在も札幌の病院に勤務されている神経内科医です。
最後に、40周年記念実行委員会企画委員長である勝岡憲
上杉さんは、学生時代にピアニストとしてプロデビューさ
生教授の閉会の挨拶でこの講演会&コンサートは無事に終
れ、数多くのCDを出されるとともに、演奏会でも活躍さ
了となりました。私はこの講演会&コンサートの担当に指
れているという、まさに2足の草鞋を履く神経内科医ピア
名されたことから、企画、交渉、打ち合わせ、リハーサル、
ニストです。コンサートでは、ペルト、バッハ、ショパン、
そして司会までも経験することになってしまいました。溜
シューマンの曲を計5曲披露され、それぞれの曲の解説も
息をつきながらも、終わってみれば滅多に出来ない経験を
交えながら演奏されたことから、クラシックに馴染みの薄
させてもらったと実感しています。最後に、この企画を全
い観客にも興味を感じさせる素晴らしい演奏でした。
面的に支えていただいた事務の皆様に感謝いたします。
− 4 −
平成22年度
北里大学医学部同窓会定期総会報告
北里大学医学部同窓会長 大 内 孝 文
恒例の同窓会定期総会・懇親会が平成22年6月12日(土)
21.医学部新入生歓迎会の開催
新宿・京王プラザホテル本館47階「あさひ」で午後5時30
22.医学部ガイダンス・オリエンテーションでの説明会
分より開催されました。総会では平成21年度事業報告、会
23.準会員(医学部学生)の海外実習に係る援助
計報告、平成22年度事業計画[下記]、予算案の審議を行
24.準会員課外活動奨励賞の選考・授与
い会員の皆さんから承認を頂き、今年度も会員、医学部へ
25.準会員
(新5年生)
への「Sophia kai Ergon」白衣授与式
の支援援助を積極的に敢行致します。
26.東京海上日動火災保険代理店業務の継続
[平成22年度事業計画]
27.全学同窓会との共同活動
1.定期総会の開催
[報告事項と顕彰]
2.全国支部長会の開催
1)名誉会員の承認:糸満盛憲前整形外科学教授・岡安勲
3.理事会、常任理事会の開催
前病理学教授・小原邦義前心臓血管外科学教授・篠原
4.医学部同窓会報の発行
信賢前免疫学教授
5.会員への文献複写サービス業務
2)昇任者(他大学も含む)
教授:嶋尾仁(2期生)
・小
6.第9回市民公開講座の開催
泉和三郎(5期生)
・渋谷明隆(5期生)
・高田史男(11
7.北里大学医学部同窓会メールマガジン(MMKMA)
期生)
・櫻井勝(15期生)
臨床教授:島田肇(1期生)
・
の配信
廣瀬隆一(4期生)
・西八嗣(5期生)
診療教授:倉
8.支部活動・新規支部設立の支援、女医部会の支援、卒
田彰(5期生)
・吉田一成(7期生)
准教授:井原厚
後同期会への支援、新規特別会員・賛助会員の勧誘
(11期生)
・宗成浩(11期生)
・古田一徳(11期生)
・市
9.医学部同窓会創立40周年記念事業への積み立て
川尊文(11期生)
先任准教授:三富弘之(8期生)
10.全国私立医科大学同窓会連絡会、私立医科大学同窓会
診療准教授:市辺義章(13期生)
連絡会東部会、神奈川医意会への参加
3)物故会員:松山徳大(5期生)
・石橋晃(名誉会員)
11.代議員制度の設置
ご冥福をお祈りいたします。
12.同窓会ホームページの管理・運営
4)支部活動:21支部あり、2設立予定支部あり
13.黒川正治学術奨励賞の選考・運営
5)医学部同窓会ネット掲示板「MMKMA」の実績報告
14.医学部医師国家試験対策・CBT共用試験への援助
6)準会員課外活動奨励賞:硬式庭球部・バレーボール部・
15.医学部困窮学生救済基金の運営・拠出(医学部・けや
き会・同窓会)
剣道部
以上の審議と報告が終わり、集合写真撮影後、会場を
16.同窓会会員および医学部関係者主催の学会への援助
「あおぞら」へ移し懇親会となりました。来賓の相澤好治
17.医学図書館へ学生用図書の寄贈
医学部長、4病院長出席の下、代表として藤井清孝病院長、
18.記念品の贈呈(退任教授、正会員の教授・准教授昇任
小西清二けやき会会長のご挨拶、乾杯、記念品贈呈、各賞
者、特別奨励賞、他)
の受賞者のお礼のあいさつ、名誉会員の先生がたの昔ばな
19.大学病院研修医オリエンテーションでの説明会
し、北里大学医学部の将来を見据えた話等、ありがたいお
20.医学部長・大学病院長・医学部教授会との意見交換
言葉をたくさん頂き感謝しております。
− 5 −
海外選択実習報告会
国際交流委員会 委員長 佐 藤 敏 彦
(教授・臨床研究センター企画開発部門)
平成22年度海外選択実習報告会が7月2日に開催された。
となったが、新型インフルエンザの影響で派遣中止となり、
前任の篠原信賢前教授を引き継いでの最初の海外選択実習
実質今年度が初めての学生派遣であった。現地の学生に混
であり、昨年度の新型インフルエンザ騒動のような事態が
じっての実習であり、高い英語能力を要求されたようだが、
万が一発生したら、と不安であったが、6名の参加者がそ
周りに日本人がおらず実習期間中ほとんど日本語を話さな
れぞれの実習を予定通り無事終了して帰国し、全員揃って
かったという生活は、将来必ず大きな自信になるであろう。
報告会に元気な姿を現してくれたことにまずは安堵した。
最後はカルガリー大学(カナダ)の鎌形博展君であった。
報告会は、まず吉田秋穂君、片山菜穂子君、中込圭子君、
カルガリー大学は前の2施設と異なり、主に睡眠に関する
戸島麻耶君の4名が参加したマーブルグ大学(ドイツ)の
研究が中心であり、臨床はそのデータを収集するためのも
発表で始まった。マーブルグ大学での実習は大学の寮に滞
のという位置づけのようである。学生時代に海外の研究の
在しバスで病院に通う生活をしながら循環器内科、心臓血
やり方に触れるということも将来の選択肢を広げるという
管外科、脳神経外科、婦人科をローテートするものだが、
ことで価値ある経験になったと思われる。
腰椎穿刺等、日本ではできないような実習もさせていただ
当日は、守屋利佳副委員長の司会進行により5年生を中
き大いに刺激を受けたようである。マーブルグ大学は例年
心に約30名の聴衆を集め、各発表のあと次々と質問があっ
参加希望者が多いが、その理由は、欧州で多くの文化に触
た。海外実習に対する学生の興味の大きさを実感した。こ
れたいという希望とともに、このような、より実践的なカ
れまでの委員長の先生方のご尽力もあり、現在は実習に要
リキュラムを家族的な雰囲気で実施できるということにあ
する費用のほとんどをカバーする助成が完備された。海外
るようだ。
選択実習の経験が個人の将来に大きな役割を果たすだけで
次にマギル大学(カナダ)で実習を行った佐々木沙也加
なく、医学部全体に大きな貢献となるよう強く期待するも
君の報告があった。マギル大学は昨年度初めて実習先機関
のである。
− 6 −
海外選択実習報告(マーブルク大学)
6M 吉
田 秋 穂・片 山 菜穂子
戸 島 麻 耶・中 込 圭 子
私たち4名はクリニカル・クラークシップの2または3
く、ある朝のICU回診は全員が女性医師ということもあり
タームを、ドイツのマーブルク大学で実習させていただき
ました。私たちにとって、多くの女性医師が活躍する姿を
ました。初めの2週間は全員で循環器内科を回り、その後
見られたことは大変よい刺激となったと思います。
は各々の希望科(心臓外科・小児科・産科・脳神経外科・
ドイツで生活する中で感じたことですが、多くのドイツ
消化器内科・血液内科)を回りました。
人は大変親切で、目が合えば知らない人であっても笑顔で
実習では主に検査・外来見学や、回診・カンファレンス
挨拶を返してくださいます。親切・笑顔・挨拶という当た
への参加、手術見学などを行いました。実習中は先生方や
り前のことでありながらなかなか難しいこれらのことは、
医学生が英語で説明をしてくださいました。ドイツでは医
ドイツ人から見習うべきところだと感じました。この他に
学生が手術時に縫合を行う姿は珍しくなく、私たちも実際
も日々の暮らしの中でたくさんの文化の違いに触れる中で、
に縫合をさせていただいたり、病棟で患者さんの診察や採
多様な価値観を受け入れることの大切さを学び、ずいぶん
血などをさせていただくこともありました。ドイツの医学
と視野が広がったように思います。
生は実際に診療に使用するカルテの記載や、採血、腰椎穿
この度はこのような貴重な経験をさせていただき、北里
刺といった処置を行うこともあります。日本とは違い驚き
大学の先生方、職員の皆様、そしてマーブルク大学の先生
ましたが、ドイツの医学生はそうしたことを行うに値する
方、誠にありがとうございました。この経験を糧として、
知識と高いモチベーションを兼ね備えていることに気付き、
将来に活かして行くことができるよう、一層励んで参りた
私たちも頑張らなくてはと思いました。また女性医師が多
いと思います。
海外選択実習報告(マギル大学)
6M 佐々木 沙也加
平成22年4月8日から6月14日までの2ヶ月余り、カナ
等が集まり、問題症例の治療方針を決定する場が設けられ
ダのモントリオールにあるマギル大学にて実習をさせて頂
ており、チーム医療を推進する様子が大変参考になりまし
きました。マギル大学腫瘍科のDr. Henry R. Shibataのご
た。また、多くの先生の外来に参加できたことで、いろん
尽力により、初めて北里大学からマギル大学に実習者を受
な考え方、
手技を学ぶことができ、
とても勉強になりました。
け入れて頂き、貴重な経験をさせて頂きました。
モントリオールはフランス文化の影響の強い地域ですが、
実習は、マギル大学の付属病院であるRoyal Victoria
ほとんどの方がバイリンガルのため英語での生活が可能で
HospitalとMontreal General Hospitalにて、腫瘍外科、腫
した。充実した英語づけの日々が続き、先生方、医学生、
瘍内科、腫瘍放射線科、緩和ケアを中心にまわりました。
友人など、素晴らしい方々と出会えたことは私にとって貴
それぞれの科の外来では患者さんに問診や診察をさせて頂
重な財産となりました。自ら意思表示をしなければ前に進
き、放射線科ではあらかじめカルテの情報を先生へプレゼ
まないので、何よりも積極的に学ぶ姿勢が大切だというこ
ンした後に一緒に診察をさせて頂きました。病棟実習とし
とも実感しました。また、医師・患者さんの治験に対する
ては、毎朝の病棟回診にて上級医の言葉をカルテに記入し、
姿勢は積極的であり、治験の種類の多さに驚きました。
退院サマリーの作成などを行いました。手術見学や密封線
最後になりましたが、貴重な機会を与えて下さった医学
源放射線療法の見学もさせて頂きました。毎週水曜日の
部の先生方、事務の皆様、同窓会の皆様に心より御礼申し
tumor boardでは、各腫瘍科の医師、看護師、画像診断医
上げます。
− 7 −
海外選択実習報告(カルガリー大学)
“7週間の滞在を振り返って”
6M 鎌
形 博 展
私は4月7日から5月28日まで、カルガリー大学にて実
薬は知らないので最初は苦労しました。しかし最後には慣
習を行ってきましたので、ご報告いたします。カルガリー
れましたし、ポリソムノグラフィは興味深いものでした。
の実習は、研究、臨床、英語、観光と自分次第でどれでも
見学は、ICUカンファレンス、Sleep Clinic、呼吸機能
いくらでも楽しめる、勉強できる、非常に魅力的なプログ
検査クリニックで行ってきました。カンファレンスや検査
ラムだと思います。
については日本と大差なかったように思います。ただし患
カルガリーはカナダのアルバータ州南部にある人口100
者さんとの接し方はやはり北米、かなりフレンドリーな関
万人ほどの街で、日本で言えば中堅政令指定都市くらいの
係で診療に臨んでいました。
イメージでしょうか。交通などで不便はありましたが、治
そして滞在後半。4月末からESLが始まると日中はESL、
安も良く住みやすい街でした。街を散歩すれば、野うさぎ
夜間は研究室と多忙な日々に突入します。このESLは宿題
が自由に駆け回りリスが木を駆け上がっています。またカ
も多く、かなり厳しかったです。研究の傍ら、たっぷり勉
ナディアンロッキーの玄関口としても有名で、車で1時間
強しました。帰国後のTOEICでは810点と、前回から80点
半も走れば雄大な自然を楽しむことができます。まさに自
up、その成果もハッキリ現れてとてもうれしかったです。
然あふれるカナダを象徴するような街でした。もっとも5
友達もいっぱい作って、滞在の後半を大いに楽しむことが
月に吹雪に見舞われたのには参りましたが・・。
できました。そして多くのクラスメイトは、自らの意思で
さて実習についてですが、カルガリーでの実習を大き
大学を休学して勉強しに来ているので、とても真剣に臨ん
く3つに分けると、研究室、ESL(English as a Second
でいます。場合によっては貧しい国から仕事に就くために
Language)
、 臨 床 見 学 と な り ま す。 受 け 入 れ 先 はDr.
やってきたという学生もいます。それぞれの背景の違いも
Eastonʼs labで、そのメンバーとして実習生活を送ること
また、留学ならではの面白さがありました。
となります。
今回の滞在では多くの事を学べましたし、とても充実し
研究室ではアミノフィリンの薬効に関してや、呼吸筋の
て楽しい日々を過ごせました。英語に自信がないとか、国
働きについて研究を行っていました。事前に大学院生が研
家試験の勉強が遅れてしまうのが怖いとか言わずに、チャ
究について教えてくれて、その上で教授を含むディスカッ
レンジして良かったです。またこのようなチャンスに恵ま
ションに参加できたので、非常に勉強になりました。彼ら
れたことを幸運に思います。興味を持った医学部の学生の
の考え方や研究内容を学び、研究の面白さが少し垣間見え
みなさんは、是非教務課から報告書をもらって読んでみて
た気がします。また私は日本人救急医がやり残した研究を
ください。もっと詳しく書いてあります。
引き継ぐことになりました。それは抗うつ薬の睡眠時無呼
最後に素晴らしいチャンスを頂き、お世話になりました
吸症候群発症予防効果を証明するためのデータ解析です。 国際交流委員会の皆様に御礼を申し上げ、報告を終わりと
患者さんの基本情報、服薬をチェックし、ポリソムノグラ
させて頂きます。貴重な経験をさせていただきまして、本
フィなどの睡眠状態に関するデータを読み、エクセルに入
当にありがとうございました。
力するというものです。日本では薬剤師とはいえ、北米の
− 8 −
○●○エッセー○●○
離島医療ノススメ
内 藤 祥
西表西部診療所所長 (医学部30期生) 「西表島」と書いて何と読むだろうか?
九州
沖縄の方言では太陽が昇る沈むを語源として、東を「ア
ガリ」西を「イリ」と読む。
西表島はʻイリオモテヤマネコ’ で有名な、ʻ東洋のガラ
パゴス’ と称される自然のジャングルの島だ。日本地図を
見れば、人の住む島としては南から2番目、西から2番目
に位置する、まさに日本の果てにこの西表島を見つけるこ
とができる。
どういうわけか卒後5年目のいわゆる若手医師である私
が、昨年7月よりこの日本の果ての離島診療所に赴任が決
沖縄本島
まり、島で只一人の医者として地域の中で暮らしている。
みなさんのいる大学病院とはあまりにかけ離れた環境で
台湾
あるため、離島医療とは一体どういうことをしているのか
西表島
石垣島
全く想像もつかないかもしれない。一言で言ってしまえば
「プライマリケア(≒総合診療≒家庭医療)と地域医療を
している」ということになるが、今回はこの離島医療につ
舞台であると言える。
「私の専門は離島医療です」とはっ
いて少しご紹介したい。
きり言えるようになるべく、精進を重ねる日々である。
まず先立ってお話ししたいことはプライマリケアとは
沖縄の離島診療所というと、コバルトブルーの海と白い
れっきとした1つの専門分野であるということだ。一人前
砂浜、ハイビスカスの花、ゆったりとした時間が流れてい
になるには他の科同様に特別なトレーニングが必要である。
て、釣りをしながらのんびり診察というイメージがあるか
専門医志向の強い日本ではまだ認知が低い分野だが、主治
もしれない。だが、なかなかそうはいかないのが現実だ。
医制度を徹底するアメリカやイギリスをはじめ、世界的に
特にここ西表西部診療所は忙しい。西表島3000人の住民に
見れば全医師の半数がプライマリケア医で、残り半数が専
加えて、年間40万人にのぼる観光客のトラブルが多い。
門医という数字がある。北里大学でも4年前より総合診療
夏は、秘境巡りの山や滝でのトレッキング中に転んで大
部が立ち上げられ、プライマリケアと地域医療の実践へ心
きな外傷を負った患者が次々と診療所を受診する。重症の
血を注がれていると聞いている。
脳挫傷や腹腔内出血、骨盤骨折の症例もあり、CTなどの
特に離島では他に医療機関が一切ないという状況下で、 医療設備のない中でも、救急外傷への初期対応ができない
年齢や科を問わずあらゆる医療的な問題へ対応しなければ
と患者を目の前にしてなす術がない。また年間を通してあ
ならないため、プライマリケアの実践の場としては最高の
らゆるタイプの骨折、脱臼を経験するが、診断のためのレ
ントゲン撮影から、治療としての様々な整復法、その後の
ギプス固定術などもすべて自分一人でやらなければならな
い。
美しい海のダイビングスポットして知られる西表島では、
減圧症や溺水などの海難事故への備えも必要だ。昨年は
小児の溺水CPA(Cardio Pulmonary Arrest)が2件あり、
こ れ ら は 現 場 に 駆 け つ け て のCPR(Cardio Pulmonary
Resuscitation)が功を奏して蘇生に成功しヘリ搬送に繋
げられたが、大人の溺水CPAの1件は救命できず島中に
不幸な時間が流れた。これらの事故を教訓に、西表島全
体へ呼びかけて住民向けのBLS講習会を行い、町役場にか
けあってAEDを島の各所に配置してもらうことができた。
また注意喚起の看板などを要所に立てて、事故の予防を呼
鳩間島への巡回診療へ漁師の船で出発
びかけている。
− 9 −
JICA研修生のみなさんと
夜間の急患受診では、旅先で子供が高熱を出して心配に
さを言葉で語りつくすことは難しい。しかし西表島の島医
なり受診する若い夫婦から、中高年の長旅で疲労がたたり
者が一番おもしろいと感じているのは、実は医療そのもの
持病の心不全発作を起こしてヘリで緊急搬送になったケー
ではなく、ʻ自分が1つの役割を持って小さなコミュニティ
スなど、重症度も様々だ。沖縄ならではのものとしては、
で暮らしているʼという事実である。
夜に星を見ながら道を歩いていてハブに足を咬まれた人、 試しに想像してみてほしい。私は医者、医療のことは何
きれいな海に潜むハブクラゲやオニヒトデなどの海洋危険
でもみます。食堂経営はこの人、おいしい食事をお願いし
生物に刺された人などが、足をパンパンに腫らしてよく受
ます。電気系統が壊れれば直せるのは彼しかいない。三線
診してくる。
や琉球舞踊のことならあの人に聞けば何でも分かる。そし
そしてもちろん地域住民の高血圧、脂質異常症、糖尿病
て、あなたの役割は何?・・・と言った具合に。ほら、お
といった生活習慣病の予防や治療にも多大なるエネルギー
もしろそうでしょう?
を注ぎ込まないといけない。沖縄県が長寿と讃えられてい
たのはもう昔の話で、現在は肥満率が日本一、若年者の生
*日経メディカルホームページ「離島医師のゆいまーる日
活習慣病の割合も全国トップレベルの不健康県である。ガ
記」に毎月記事を掲載中ですので、よろしければご覧く
イドラインに沿った内服治療を行うことは当然として、地
ださい。
域啓蒙の講演会などを通しての患者教育を自ら計画する。 *西表西部診療所では学生、研修医、職種や期間を問わず、
島内の各商店に血圧計を寄贈して、住民の買い物ついでに
見学や実習の受け入れを常時行っています。大歓迎です
血圧を測ってもらい、病識を植え付ける作戦を遂行中だが、
ので、気軽にご連絡ください。
このアイデアは離島ならではの企画としてとても面白いも
のと思っている。
他にも週に1回の老人ホームの巡回診療では、地元のお
じいおばあの四方山話が待っている。西表島に移住した頃
にジャングルの道をかき分け、橋のない川を渡し船で渡っ
て毎朝小学校に通った話や、私の趣味となっている沖縄三
味線
(三線)の達人たちの武勇伝を聞けるのもとても楽しい。
西表島の隣にある人口60人の沖縄一海がきれいな鳩間島
には、月に1回漁船に乗せてもらい巡回診療に行っている。
元気な老人と半分はおしゃべりをしにいくようなものだが、
きれいな海を眺めながら島医者としての自分を見つめ直せ
る緩やかな時間でもあり大事にしている。帰りにいつもと
れたてのカラフルな魚を食べきれないほど持たせてくれる
ため、島魚の料理法もずいぶん上手くなってきた。
プライマリケアの醍醐味である離島医療。そのおもしろ
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今年100歳を迎えたタマばあちゃんと
科学研究費補助金助成を受けて
江 島 耕 二
(講師・医学部免疫学) このたび、日本学術振興会から科学研究費補助金助成を
細胞内でEomesがどの程度までその機能を発揮できるか等
受けられることになりました。この場を借りていつもお世
の検討を行ってきました。その結果Eomes遺伝子はその単
話になっております皆様に感謝申し上げます。
独導入により細胞傷害活性を持たないヘルパーT細胞(エ
私が所属している免疫学教室では主にT細胞による免疫
フェクター細胞として最終分化した細胞)を、パーフォ
系の制御について様々な観点から解析しています。特にこ
リン経路とFasL経路の両方の経路を用いて細胞傷害を行
れまでは細胞傷害機能をもつ細胞傷害性T細胞(キラーT
うCTLへ、その細胞機能を変え得ることが判明しました。
細胞、CTL)の免疫制御機能に関して常に注力して解析
このことは細胞傷害機能を発揮するために最低限必要な分
を進めてきました。例えば最近ではCD4陽性細胞が、免疫
子群はすべてEomes分子により誘導され得る(また特定の
系発動に重要な樹状細胞の細胞死に対して、場面によって
系列の細胞以外でもEomesはその機能を果たすことができ
正と負の両方の制御を行うこと、その制御はCD4陽性細胞
る)という可能性を示唆していると考えられます。
上の2つのTNFファミリー分子CD40LとFasLによって行
すでにCD4陽性ヘルパーT細胞として最終分化した細胞
われていること等を明らかにしてきました。
でもキラーT細胞に変えてしまうことができるということ
T細胞には様々なサブセットがあり、それぞれのサブ
は、これをある特定の腫瘍に対して攻撃する戦略の1つと
セットが様々なタイプの免疫反応の中で適切に生じ、機能
して活用できる可能性が考えられます。今回の科研費に申
することが重要であることが示されています。それぞれの
請したのはこの可能性についての検証、具体化をプロポー
サブセットにはその細胞機能を最も上流で支配する転写因
ズしたものです。リンパ球を用いて腫瘍を排除しようとす
子、いわゆる“master regulator”が存在していると考え
る場合、その腫瘍で特徴的な発現パターンを示すタンパク
られ、実際いくつかについてはその同定もなされていま
をリンパ球が認識できることが前提となります。この際、
す。CD8陽性CTLへの分化については現在Eomesodermin
せっかく免疫系が腫瘍を非自己として認識していても、認
(Eomes)という転写因子がmaster regulatorの候補の1
識するのが主にCD4陽性のヘルパーT細胞である場合には
つと考えられています。その根拠となった実験結果はナ
(細胞傷害活性を持たないために)その腫瘍を直接攻撃す
イーブCD4陽性細胞を活性化する際にEomes遺伝子を導入
ることができないというようなケースも想定されます。こ
すると、細胞傷害の際に直接機能する分子(パーフォリン
のような場合、患者さんの白血球から株化した腫瘍特異的
やグランザイム)の遺伝子発現が誘導されるというもので
なCD4陽性T細胞株にEomesを導入して体内に戻すことに
す。
より、腫瘍に対する抗原特異的な攻撃が可能となることが
しかし実際の細胞傷害に必要なのはこれらのエフェク
期待されます。
ター分子だけではなく、エフェクター分子が正常に機能で
助成を受けられることが決まった研究課題の中で、主に
きるための装置、環境整備(傷害顆粒など)も不可欠であ
このような可能性について検討したいと考えています。そ
ることが知られており、それらについてもEomes単独で誘
れにはまだEomesがCD8陽性細胞傷害性T細胞の細胞機能
導できるのかどうか不明でした。我々は、この分子単独の
をどのような機序で形成しているのかの詳細な解析、動物
導入では細胞傷害活性付与までいけないのではないかとい
モデルの確立など、重要な課題が残っています。今後も是
う可能性も考えながら、また一方で、この分子の機能的な
非皆様のご指導を仰ぎながら進めていきたいと考えており
ポテンシャルとして、エフェクター細胞に最終分化した
ます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
2010.7 No.314
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北里大学医学部 創立40周年
創立40周年を記念して、2010年6月30日にグリーンホール相模大野にて、「講演
会&コンサート」が開催された。一般の方もお迎えし、大学・病院職員や学生も、毛
利衛氏(宇宙飛行士)のご講演と美しい映像に引き込まれた。何だか、日常の小さく
煩わしい事も、宇宙旅行の途中で、宇宙のチリと一緒において来てしまい、爽やかに
帰還したような気分になった。また、上杉春雄氏(神経内科医)の楽曲や作曲者に関
する楽しいお話の後のピアノ演奏だったので、「クララ・クララ」とシューマンが泣
いているようにも聞こえた。最前列には、いつも私の授業を前の方で熱心に聞いてく
れる医学部生達がいた。もし毛利氏が、私のところにもいらして「最近、嬉しかった
ことは?」と聞かれたら、「学生さん達が目を輝かせて授業を聞いてくれた時!」と
答えただろう。毛利氏や上杉氏のように、ひたむきで軽やかに豊かな人生を楽しみ、
真摯に患者さんに接する医師が、
今後も沢山、
巣立っていくことを祈念したい。
(K・H)
医学部防災対策委員会より
教職員用H・M・U駐車場横に『医学部避難
場所』の掲示を行いました。学生・教職員等医
学部校舎において地震等の災害に遭った場合は、
まず自身の身の安全を確保の上、地震等が収ま
りましたら、周りの人に声を掛け、安全確認を
行いましょう。安全が確認され、避難指示が出
ましたら、速やかに非常時持ち出し品等を持ち、
落ち着いて『医学部避難場所』へ避難しましょう。
平成22年度は10月18日(月)14:40 ~ 16:00
〔雨天時は25日(月)に順延〕に防災訓練を予定
しております。万が一、災害が起こった場合は、
日頃からの防災に対する心構えや訓練が生かさ
れます。危機管理が問われる現在、今一度初心
に戻り防災について取り組んでみてはいかがで
しょうか。
編 集 後 記
Not four(4)years, but forty(40)years.
これはその昔、どなたかに贈っていただいた言葉である。私
の記憶が正しければ、世界の糖尿病診療および患者教育をリー
ドしていた(いる)ボストンのJoslin Diabetes Centerに掲げら
れていた言葉である。これに似た意味の言葉としては、
「継続は
力なり」
、
「ローマは一日にしてならず」がある。糖尿病患者の
教育は、4年くらいでは達成しない、40年はかかるのだ、あきら
めずに執念を持って継続せよ、という意味が込められている。
大学医学部の使命は教育、研究、診療と多岐にわたるが、特
に重要なのは教育である。「良き臨床医をつくる」ための医学
部学生の教育や、大学病院での研修医教育、患者教育、コメディ
カルの教育など様々な教育活動を元気よく継続し、発展させて
行かなければならない。そのためにはどんなことであってもく
じけずに継続する心を持ち、達成する執念を持たなければなら
ないと痛感している。
北里大学医学部は創立40周年を迎えた。たくさんの卒業生が、
様々な場所で「良き臨床医」として活躍しているのを頼もしく
思う。海外選択実習も少しずつ形を変えながら、より実践的な
方向に発展しているようである。いつの間にか私自身も学生時
代を含め北里大学に30年以上在籍している。今までの40年間で
積み上げられてきたものはたくさんあると思うが、それをここ
でもう一度見直す時期であろう。そして、次の40年に向けて、
「今
以上に元気な北里大学医学部」の達成のために努力したいと考
える。
Not 4 years, but 40 years and for next 40 years.
医学部ニューズ〔第314号〕
http://www.med.kitasato-u.ac.jp/
●発行責任者 和 泉 徹
●編集責任者 廣 畑 俊 成
〒252-0374 相模原市南区北里1-15-1
北里大学医学部内 医学部ニューズ編集委員会
TEL.042-778-8704(直通)
FAX.042-778-9262
E-mail [email protected]
●発 行 日 平成22年7月31日発行