読み 用語 分 類 7 オール・アメリカ・セレクションズ=北アメリカ大陸の家庭園芸の普及に向けて、1932年に設立。現在、世界で最も優れた新しい品種が集まる審査会として評価されてい そ P8 る。A.A.S.受賞品種に与えられるエンブレムは、家庭園芸のシンボルマークとまで言われ、世界中の育種家の胸をときめかす存在となっている。 の 他 4 Electric Conductivity(エレクトリック コンダクティビィティ)の略で、電気伝導度のことをいう。 土壌中のECを測定すれば、塩類濃度がわかり、作物がどの程度の生育障害 土 P8 を起こすかを判定することができる(塩積・塩類濃度障害、えんせき・えんるいのうどしょうがい)。 壌 肥 3 一代雑種を参照 育 P8 種 解説 A AAS A.A.S. E EC EC F F1 F1 G GAP 適正農業規範の略。守るべき基準を明確に定めそれに基づいた農業生産を行なう手法。 P8 G GC-MS GC-MS ガスクロマトグラフ質量分析。分析する物質をガス化することにより分離しその質量を図る分析方法。 P8 L LC-MS LC-MS 液体クロマトグラフ質量分析。液体の中から分析をしようとする物質を性質の違いにより分離し含まれる量を計測する分析法。 P8 M M台 M台・MM台 リンゴのわい性台木の種類。 P PH pH P PPM ppm Y YR YR W WTO WTO GAP(ジーエーピー・ギャップ) あ アーチしたて アーチ仕立て あ あおがりだいず 青刈ダイズ あ あかだまつち 赤玉土 あ あきおち 秋おち あ あしゅし 亜主枝 あ あなごえ 穴肥 あ あぶらかす 油粕 あ あめよけさいばい 雨よけ栽培 2 栽 P8 培 4 pH(ペーハー)は溶液の酸性やアルカリ性の度合いを示す単位で、土壌溶液のpHは植物の生育に大きなかかわりを持つ。 0~14の段階であらわし、中性はpH7、酸性度 土 P8 が強まるにしたがって順次にpH6、pH5、pH4……、またアルカリ度が強まるにしたがって順次にpH8、pH9、pH10……のようにあらわす。 壌 肥 5 parts per millionの略。100万分のいくつかに当たるかを示す語。濃度・存在比率などを表すのに用いる。百万分率。例えば、水1rに1mの酸素が溶けていた場合、水1r 1o=100万mであるから、溶存酸素は1ppmということになる。水中の溶存物質(残留農薬・各種イオン・有機水銀など)、大気中の物質(二酸化炭素、チッ素化合物その 病 P8 害 他)などの濃度表示によく使われる。 虫 3 Yellows(萎黄病)Resistance(抵抗性)の頭文字YRで、萎黄病に対し抵抗性のある品種。 育 P8 種 世界貿易機構の略。国際的な自由貿易の促進を目的に多角的貿易交渉が行なわれている。農業分野では、市場アクセス(関税率の引き下げによる自由化促進)国内補 助金(自由貿易を阻害する国内農産物への補助金の削減)輸出補助金(輸出補助金の削減による公正な競争の促進)が論議されている。 P8 7 アーチは弓状の門のこと。つまり、その形に植物を仕立てるやり方をいう。つるバラやそのほかのつる性植物を誘引し絡ませる。または、生け垣などを直接刈り込んでアー そ P8 チ状につくり上げる場合もある。 の 他 2 緑肥とする目的に使用するダイズを青刈ダイズという。マメ科植物なので、空気中の窒素を固定させる利得もある。 栽 P8 培 4 土 有機質を含まない赤土の乾燥したもの。水はけ、通気性が良く、反面水もちも良いので鉢物用として使われる。酸性土。 P8 壌 肥 4 稲作の場合、はじめは健全であるが、時期とともに次第に生育が悪くなり、下葉から枯れる。同時にごま葉枯病の発生も多くなり、収穫時頃には枯死の状態になってしま 土 P8 う。これを秋おちといい、水田の作土から鉄分が溶脱して、作土が老朽化することによって起こる。 壌 肥 1 主枝から出ている枝で樹冠拡大に使用する 植 P8 物 4 土 追肥を施す方法の一つで、鉄棒などで畦の適当な場所に、深さ12~15cm程度の穴をあけ肥料を施す。果菜類でよく行う。 P8 壌 肥 4 油をしぼり取ったあとの粕(かす)を油粕といい、遅効性の肥料として用いられる。何から油をしぼった粕であるかによって、ダイズ油粕、ナタネ油粕、ゴマ油粕などという。 土 P8 壌 肥 トマトやホウレンソウ等の栽培方法の一つで、ビニールハウスで屋根部だけビニールを張ったり、パイプで簡単な雨除けをして栽培管理を行う。病気の発生が少なく、良品 2 栽 P8 多収となる。 培 1 読み 用語 あ あらきだつち 荒木田土 あ アルカロイド アルカロイド あ アレロパシー アレロパシー あ あんきょはいすい 暗渠排水 あ アンモニアたいちっそ アンモニア態窒素 い イエロースポット イエロースポット い いかさよう 異化・異化作用 い いくしゅ 育種 い いしなす 石ナス い いじょうしゅけい 異常主茎 い いしょく 移植 い いちだいこうはいしゅ 一代交配種 い いちだいざっしゅ 一代雑種 い いちにちばな 一日花 い いちねんし 一年枝 い いちねんそう 一年草 い 一番花 いちばんばな、いちばんか い いちょうけいすう 萎凋係数 い いちょうてん 萎凋点 分 類 4 土 田土と同じ P9 壌 肥 チッソ・塩基性の有機化合物であり、少量で人間や動物に幻覚作用示す物が多い。トリカブトの毒やタバコのニコチン・ケシのモルフィンなどが代表的なものとして上げら 1 植 P9 れる 物 1 異なる種属の生物が何らかの化学物質を出し、生育に影響を与える現象。他感作用ともいう。 植 P9 物 4 土 地中の壕に穴あきパイプ・そだ・もみがらなどを埋め込んだ暗渠を設け、圃地の排水を図ることをいう。 P9 壌 肥 4 窒素(ちっそ・N)は、燐酸(りんさん・P)、加里(かり・K)石灰(せっかい・Ca)とともに、特に重要な肥料成分であるが、これは硝酸態(しょうさんたい)、アンモニア態、有機態 土 P9 (ゆうきたい)の三つに大別される。このうち前の二つは、そのまま植物に吸収されるが、有機態は、微生物の作用でアンモニア態か硝酸態になってから吸収される。 壌 肥 1 モリブデン欠乏症のこと。症状は葉の表面に黄色の大きな斑点を発生させる。柑橘類に多い 植 P9 物 1 昼間炭酸同化作用で精製した糖類が呼吸作用で炭酸ガスと水に分解されるように、化学的に高次の物質から低次の物質に分解される作用をいう 植 P9 物 3 遺伝的な素質を変えて、より有用なものに改良することを育種という。 育 P9 種 低温期の栽培では、受精が悪いため果実の中に種子ができないまま着果することがある。多くの場合、肥大が悪く石のように硬い果実になる。これを防ぐためにはホルモ 1 植 P9 ン剤を利用する。 物 トマトの茎が異常に太くなり、果実はなるが肥大しない。このような状態を異常主茎という。原因は、(1)若苗を植えた時、(2)元肥や追肥の過多、(3)1~2段花房に着果 1 植 P9 しなかった時、などがあげられる。肥料を控え、追肥は1段花房が着果してから施すこと。 物 2 育成した苗を苗床や本圃に植えること。通常は播種床→苗床を仮植または移植、苗床→本圃は定植(ていしょく)という。 栽 P9 培 3 一代雑種=F1。品種や系統の違ったAとBを両親とする子どものこと。(>>>一代雑種) 育 P9 種 3 品種や系統の違ったAとBを両親とする雑種の一代を一代雑種という。また、交配種(こうはいしゅ)とか、F1(エフワン)ともいわれる。 育 P9 種 7 そ 一つの花の寿命がおおよそ1日しかない花のこと。アサガオ、ハイビスカス、ヘメロカリスなど。 P9 の 他 1 生じてから1年未満の枝。春の芽吹き以降に出た枝で、まだ次の春を迎えていない、最も若い枝のこと。 植 P9 物 1 1年以内に開花して、その一生を終わる性質を一年性(いちねんせい)といい、このような性質の草花を一年草という。 植 P9 物 1 一つの株のうちで最初に咲く花、または花房のこと。通常は草花に対して用いられる言葉。続いて咲く順番で二番花、三番花……となる。 植 P9 物 4 土 土中の水分が減ると、植物は次第にしおれ、しまいには、もはやいくら水を与えても、回復できなくなる。回復できなくなった時の水分の量を、萎凋係数という。 P9 壌 肥 4 土 土壌水分が減少し根の力では水を吸い上げることができず、再び水を与えても回復しない状態になった土壌水分含量。 P9 壌 肥 解説 2 読み 解説 用語 い いっきざき 一季咲き 花の咲く時期が、ある季節に限られている性質のこと。 い いっさいしょくぶつ 一歳植物 一般の樹木は、発芽から開花・結実するまで数年を要する。ところが、ある樹種や品種では、基本種に比べて非常に早く、1~2年のうちに発芽から開花・結実するものが ある。これらを園芸上「一歳植物」または「一歳もの」と呼んでいる。 い いっぱんへいたんち 一般平坦地 栽培地を分類するうえで、高冷地・冷涼地・暖地などを除く地域で、一般には関東以西の平坦地をさす。 い いでん・いでんし 遺伝・遺伝子 親から子・孫に体の形や色などの形質が伝わる現象を遺伝といい、伝える物質が遺伝子、その本体がDNAである。 い いでんしくみかえ 遺伝子組換え 遺伝子(DNA)を生物から生物に組み換えて、目的とする形質を発現させる手法。育種分野における最も有力な新手法として期待されている。 い いやち 忌地 同じ場所で同じ種類をつづけて栽培すると成績がおちる。この現象を忌地、または連作障害(れんさくしょうがい)という。土中の肥料など各種の栄養分のバランスが崩れ たり、その一部がひどく少なくなったり、栽培した作物の根から分泌した特殊な有害成分なり、あるいは土中の微生物の具合いや、土の性質の変化など、忌地の原因はさ まざまである。 い いんぐりっしゅろーず イングリッシュローズ オールドローズとモダンローズを交配して作り出された、全く新しいバラ。 い いんじゅ・ようじゅ 陰樹・陽樹 陰樹は日陰や半日陰でよく育つ樹木のこと。アオキ、カクレミノ、カエデ、ツバキなど。陽樹は日なたでよく育つ樹木で、ケヤキ、ハナミズキ、サクラ、ウメ、マツ、サツキ、ツ ツジなど。 う うぃーぴんぐづくり ウィーピング作り 垂れ下がるツルバラを接いで、傘のように仕立てる作り方。 う うえいたみ 植え傷み 植え付け、植え替えをしたときに起こる障害で、一時、生育が止まったり葉が落ちたり、ひどいときには枯れることもある。主な原因は、植え替えのとき根が切られるなどし て、水を十分に吸うことができないのに、葉からはどんどん水が蒸散して、体内の水分が不足するためである。植え傷みの比較的少ない時期が、植え付け、植え替えの適 期といえる。 分 類 1 植 P10 物 1 植 P10 物 2 栽 P10 培 3 育 P10 種 3 育 P10 種 2 栽 P10 培 7 そ P10 の 他 1 植 P10 物 7 そ P10 の 他 2 栽 P10 培 7 そ P10 の 他 2 栽 P10 培 1 植 P10 物 2 栽 P10 培 2 栽 P10 培 2 栽 P10 培 う うぉーたーすぺーす ウォータースペース 鉢植えの土の表面から鉢の上縁までの空間。潅水の際、水を土中に自然に浸み込ませるためにとる。 う うちばりカーテン 内張りカーテン 温室やハウスで、夜間の冷え込みを少なくするため、ハウス内部にカーテン式にポリエチレンフィルム等を張る。特に加温時の効果が高く、近年は二重張りが普及してき ている。 う うちめ 内芽 何本もの枝からなる株の、内側(幹側)に向いている芽のこと。 う うねたて・うねはば 畝立て・畝幅 畝立ては畑に作物を植えつけるため、間隔をおいて土を高く盛り上げる作業で、その間隔を畝幅といい、作物によって異なる。 う うねよせさいばい 畝寄せ栽培 スイカ・メロン・カボチャなど特に幅の広い畝を必要とする場合に行われる栽培である。これらの這作りは普通3~4mの広畝を必要とし、かつ浅根性なので、畝の土を良い 状態に保ち、根を深く伸ばし、追肥を深く入れるなどのために、当初は1/3~1/2の狭畝としておき、蔓の伸びに応じて、2~3回にわたって追肥と土寄せを繰り返して所 定の畝に仕上げる。これを畝寄せ栽培という。 う うらさく 裏作 主な耕作をし、その収穫後に次の作付けまでの期間を利用して他の作物を栽培すること。例えば水稲の後に大麦を作る時、水稲を表作、大麦を裏作という。 う うりょう 雨量 降水量をmmで表すもの。、「雨水が別の場所に流れず、蒸発せず、地面などにしみこまない状態でどのくらいの深さになるか」ということを表す。1㎜の雨とは、1平方メー P10 トルあたり1リットルの雨の量。 う うわね 上根 え えいようけい 栄養系 一般的には地表に近い部分にある根のことをいうが、ユリなどの場合は球根の上にある茎から出る根のこと。生育のための養分を吸収する大切な根なので、球根は深め 1 植 P10 に植え付ける。 物 2 開花後にできたタネをまいても、花形・花色などが親株と同じ形状にならないため、挿し木によって増やす系統のこと。 栽 P10 培 3 読み 解説 用語 え えいようせいちょう 栄養生長 花や子房などの生殖器官に対し、葉や茎のことを栄養器官という。栄養器官のみを茂らせる生育のことを栄養生長という。(生殖生長せいしょくせいちょう) え えいようはんしょく 栄養繁殖 タネでの繁殖に対して、挿し木、接ぎ木、取り木、株分け、組織培養などで繁殖する方法をいう。 え えきが 腋芽 発育枝の側面に生じた芽をいう。 え えきひ 液肥 普通の肥料は粉状または粒状であるが、液状の肥料を液肥あるいは液体肥料という。 多く使用されるのは、液肥2号(10-5-8)と燐安液肥(7-20-0 )で、200~400倍 にうすめて施す。 え えすれる エスレル 生長調節剤(せいちょうちょうせつざい)の1種で、花数の増加や熟期の促進に効果がある。エスレルは植物に吸収されるとエチレンに変わる。 え えだぬき 枝抜き 樹木の込み合った枝を切り取って整理し、日当たりや風通しをよくすること。「間引き剪定」ともいう。切る場合は、枝のつけ根ギリギリのところで切ること。そうしないと再び 発芽してしまい、かえって枝が込み合うことになるおそれがある。 え えだもの 枝物 木本植物で生花材料に用いられる物の総称。 え えつねんか 越年果 受粉から成熟まで2年かかる果実をいう。2年果ともいう。 春受粉が終わり、翌年の秋に果実が熟するもので、松のみなどの裸子植物に多く見られる。 え エルニーニョ エルニーニョ 東部赤道太平洋の海面水温が異常上昇現象をいう。スペイン語で「神の子」を意味する。 え えんかかり 塩化カリ 加里肥料の一種で、加里成分は60%。記号はKCL(ケーシーエル)。副成分の塩素が、土中の石灰と化合して石灰を流失させ、土を酸性にする欠点がある。しかし、硫酸加 里より安価なので、かなりよく使用されている。タバコ、でん粉作物には適さないが、繊維作物に適する。 え えんげいしょくぶつ 園芸植物 人が栽培する植物のうち、園芸に利用されるもので、観賞植物、果樹、野菜をいう。大多数が品種改良されたものである。 え 塩積・塩類濃度障害 化学肥料は各種の無機塩類を伴っている。施肥に伴う土中のこれら塩類は、土壌溶液の濃度をたかめ、その結果として根の養分吸収をさまたげ、さらには根を損傷する。 また同時に、土壌の酸性化を進め、地上へは生育に有害な酸性ガスを排出する。 施設栽培の場合、土中の塩類は降雨による流亡もなく、換気も室外のように十分でない ため、作物は地下部地上部ともに障害をうけるので、塩積とか塩類濃度障害と称して、特に重視されている。対策には多肥、特に酸性肥料の施用をさけること、石灰の合 え えんめいざい 延命剤 切花保存剤 切花の寿命をを長くし、花持ちをよくするために使用する化学物質 お オーキシン オーキシン 植物ホルモン。成長点や根の先端で形成され、植物の生長を促進する作用をもっている。 お おーるどローズ オールドローズ 現代のバラが普及する以前の半つる性や半野生のバラ。 お おきごえ 置き肥 鉢植えなどに、練り肥や固形肥料を置く施肥方法のこと。土に混ぜたり、鉢の縁に置いておくと、水やりのたびに溶けてゆっくり効く。 えんせき・えんるいのうどしょうがい お おさえどこいくびょう 押さえ床育苗 練り床育苗の変形で、枠の中に用土を均一に入れ、適度の水を加えて平らに押さえ、床を作る。後に必要な大きさにブロッキング(切り込み)をして、種子をまく。 お おせ おせ 果実のおしきずの方言。 お おやづる 親蔓 双葉の生長点から最初に発生した蔓を親蔓といい、親蔓から伸びた側枝を子蔓、子蔓から伸びたものを孫蔓という。 4 分 類 2 栽 P11 培 2 栽 P11 培 1 植 P11 物 4 土 P11 壌 肥 2 栽 P11 培 2 栽 P11 培 2 栽 P11 培 1 植 P11 物 6 気 P11 象 4 土 P11 壌 肥 1 植 P11 物 4 土 P11 壌 肥 2 栽 P11 培 1 植 P11 物 7 そ P11 の 他 4 土 P11 壌 肥 2 栽 P11 培 7 そ P11 の 他 1 植 P11 物 読み 解説 用語 お おやどこ 親床 たとえば、Aに育っている苗を、別の場所Bへ移植する場合、Aを親床という。したがって、まき床はもちろん親床である。 お おれいごえ お礼肥 花が咲いた後や果実を収穫した後に施す肥料。 お おろし おろし 山から吹き降ろす強風のことをいう。六甲おろしなど山の名前につけて呼ばれる。 温度の特徴から「フェーン」「ボラ」に分類され、山麓の風下で高温・低湿になった強風を「フェーン」、低温・低湿になった強風を「ボラ」という。 お おんしょういくびょう 温床育苗 苗をつくる場所として、板などで枠を組み、上にビニールトンネルをかけて、醸熱材料(じょうねつざいりょう)や電熱で加温して苗をつくることを温床育苗といい、その場所を 温床という。 加温しないものを冷床といい、そこでの育苗を冷床育苗(れいしょういくびょう)という。 お おんたいせいしょくぶつ 温帯性植物 温帯、いわゆる四季があり、暑さ寒さも極端に厳しくなく、1日の日照時間は季節によって変化するものの、極端な差がない気候条件下で生活する植物のこと。 お おんどかくさ 温度較差 昼の気温と夜の気温との差をいう。おおむね10゚Cほどの差が望ましい。夜温が高すぎると呼吸による消粍が激しいなどの悪影響がある。 か かいかちょうせつ 開花調節 花き栽培、採種栽培において、より有効な花を咲かせる目的で、温度、日長、薬品等の処理により開花時期を調節することをいう。 か かいけい 塊茎 シクラメン、球根ベゴニア、アネモネ、カラーなどのように、茎が肥大した球根をいう。 か かいこん 塊根 ダリア、ラナンキュラスのように、根が肥大したものをいう。 か かいしんけい 開心形 主幹が短く、樹冠内部に心を欠いている樹形で、盃状形などともよばれる。 か かがくひりょう 化学肥料 硫安は空気中の窒素を、石灰窒素はカーバイトと空気中の窒素を、過りん酸石灰はりん鉱と硫酸を、熔成りん肥はりん鉱とじゃもん岩とを、それぞれ原料として、化学的な 工業操作で製造された肥料であり、このようにしてできた肥料を化学肥料という。 か 花芽分化 植物は、その生長点に、発育して花芽となるべき新しい組織をつくる。このことを花芽分化、更には花芽形成という。その要因にはその植物の年齢、温度、日長等いろいろ ある。 花冠 ひとつの花の花びらの集まり。美しい色をもつことが多く、昆虫を誘う。萼とともに雌ずい、雄ずいを保護する役目を担う。 かがぶんか・はなめぶんか か かかん か かきゅうたいようぶん 可給態養分 土中の養分のうち、作物に吸収されやすい簡単な化合物となっているものを、可給態養分という。複雑な化合物で吸収されにくいものを不可給態養分という。 か がく 萼 被子植物の花被の一番外側にあって花弁をかこむ部分。ヘタ。 か かくねんけっか 隔年結果 よく実がつく年(なり年)と実がつかない年(裏年)が1年おきに交互にくることがある。実をたくさんつけた枝には、次の年に花芽がつくられにくいという性質からくる現象で、 ミカンやカキはその代表的な例。 か かくりさいばい 隔離栽培 外国からの植物を導入した際に、病害虫の進入を防ぐため、最低1年間隔離条件で栽培し、検査後正式に導入する方法。 か かくわれ 核割れ モモの果実に見られる現象。果実の肥大にともなって発生する。 か がくわれ がく割れ カーネーションの栽培上、大きな障害となっている。がくが破損して商品にならなくなる。昼夜の温度較差や肥料の影響が大きな原因とみられる。また、品種によるちがい もある。 5 分 類 2 栽 P12 培 4 土 P12 壌 肥 6 気 P12 象 2 栽 P12 培 1 植 P12 物 2 栽 P12 培 2 栽 P12 培 1 植 P12 物 1 植 P12 物 2 栽 P12 培 4 土 P12 壌 肥 1 植 P12 物 1 植 P12 物 4 土 P12 壌 肥 1 植 P12 物 1 植 P12 物 2 栽 P12 培 2 栽 P12 培 2 栽 P12 培 読み 用語 か かけい 花茎 か かこう 果梗 か かこう 花梗 か かこうがんされき 花崗岩砂礫 か かさいるい 果菜類 か かじょ 花序 か がじょうへんい 芽条変異 か かしん 花芯 か かすい 花穂 か かすいせい 下垂性 か かせいひりょう 化成肥料 か かせき 過石 か かぞくろうどうほうしゅう 家族労働報酬 か かっちゃく 活着 か かってぃんぐ カッティング か かぬまつち 鹿沼土 か かばーぷらんつ カバープランツ か かはんも 過繁茂 か かぶま 株間 分 類 1 キク科のタンポポやヒガンバナ科のヒガンバナのように、先に花がついているだけで、葉のついていない茎。葉のついている普通の茎と区別して呼ぶ。 植 P13 物 1 枝や茎から分かれて細く伸び、その先に果実をつけている部分。 植 P13 物 1 花柄のこと。 植 P13 物 4 土 花崗岩からできた砂とれき。 P13 壌 肥 1 キュウリ、スイカ、カボチャ、トマト、ナス、ピーマンなどのように、果実を利用する野菜の種類をいう。マメ類、イチゴなどもこの中に入る。 植 P13 物 1 花軸についている花の配列状態。 植 P13 物 1 形質の異なった芽なり枝が発生した場合、これを芽条変異という。枝変わりともいわれ、突然変異の一つである。 植 P13 物 1 花蕊に同じ。花のおしべ・めしべの総称。 植 P13 物 1 一本の長い花軸に、小形の花が多数、穂状についているもの。 植 P13 物 1 茎や枝が垂れ下がる性質のこと。「枝垂れ(しだれ)性」ともいう。 植 P13 物 4 無機質の肥料とか肥料の原料だけを、単に配合したものを配合肥料と呼ぶが、原料に化学操作を加え肥料四要素のうちの二つ以上の成分を含ませた肥料を化成肥料と 土 P13 いう。 壌 肥 4 土 過リン酸石灰。 P13 壌 肥 これは、次式による答をいう。 7 家族労働報酬=農業所得{粗収入-(資財費+雇用労賃)}-自己資本利子見積り そ P13 また、1日当たり家族労働報酬は次式で算出する。 の 1日当たり家族労働報酬=家族労働報酬/家族労働日数 他 2 移植や挿し木をした植物が十分に根づいて生育すること。 栽 P13 培 2 挿し芽あるいは挿し木の意味。植物の枝や若芽等を切り取り、砂などに挿して発根させ植物をふやす。栄養繁殖の一つ。 栽 P13 培 4 土 栃木県鹿沼地方に産する火山灰土の下層土。粒状多孔質で保水、排水性に富み、さつき用土や挿し木用土として使われる。酸性土。 P13 壌 肥 地表面を低く被覆させる目的で栽培する植物をいう。土壌の浸食を防ぎ、環境美化の効果をもつ。代表的なものに、ヘデラやツタなどがある。また、グラウンドカバープラン 1 植 P13 ツともいう。 物 2 茎葉が茂りすぎて着果や果実の肥大または結球などを阻げ、さらに風通しが悪くなり病虫害の被害が増大する。窒素肥料や土壌水分の過剰で発生しやすい。 栽 P13 培 2 作物の株と株とのあいだ。作物によって適正な間隔があり、播種・間引きなどで、等間隔に取ることがより揃いをよくする。 栽 P14 培 解説 6 読み 解説 用語 か かぶわけ 株分け 根株を分割して、繁殖する栄養繁殖の一つで、宿根草はもっぱらこれによってふやす。 か かへい 花柄 花序の主軸から分枝して、それぞれの花を支える枝。 か かぼく 花木 花や葉、またときには果実や枝条を観賞に供する木の類をいう。切り花、鉢もの、庭木などに用いる。 か かようせいりんさん 可溶性りん酸 りん酸一石灰(CaH4P2O8)は水に溶けやすいので、水溶性りん酸といい、過りん酸石灰はこれが主成分となっている。また、りん酸マグネシウムなどは水には溶けにくい が、植物の根が分泌する炭酸や有機酸には溶けるので、く溶性りん酸といい、熔成りん肥の主成分となっている。 可溶性りん酸は、上記の水溶性と、く溶性の二つのりん 酸を一括した呼び名である。 か からーりーふ カラーリーフ・プランツ 草花、樹木のなかで、特に美しい葉色をもつ植物の総称。さまざまな葉色を見せる斑入り葉、銅葉、銀葉、黄金葉など、一風変わった葉色をもつ植物群が、庭のアクセント カラーとして注目されている。 か からつゆ からつゆ 北太平洋高気圧の勢力の強弱により、梅雨前線が接近しなかったり、弱くなったため降雨量・降雨日数が少ない現象 か からまつ現象 カラマツ現象 リンゴの不受精のこと。不受精となった果実が黄色くなりパラパラ落ちる様子が、カラマツが晩秋に散る様と似ているためついた言葉。 か かり 加里 肥料として重要な成分で、肥料四要素の一つとなっている。たいていの作物の吸収量も四要素のうち特に多い。しかし、自然的に供給されやすいし、流亡も比較的少ない ので、施用の量はそれほど多くないのが普通である。作物体内の養分移動や繊維質の生成に役立っている。記号はK。 か かりんさんせっかい 過りん酸石灰 りん鉱に硫酸を注いで製造される。主成分は水溶性のりん酸一石灰(CaH4P2O8)で、肥効は早い。 か かるす カルス 植物体が損傷を受けると樹脂などが分泌され傷口を被い、病原菌などが浸入しないよう守る。その後細胞が新たに増殖し形成された組織をいう。 か かろちん カロチン 色素の一種で、緑色、橙色、黄色の野菜に多く含まれており、人体に摂取されたあとでビタミンAとなる。これをプロビタミンAと呼んでいる。 なお、カロチンの多い野菜を一 括して緑黄色野菜(りょくおうしょくやさい)といっている。 か かんき 換気 温室・ビニールハウスやトンネル栽培等で、空気を入れ換えることをいい、重要作業の一つである。温室等の換気は天窓や側窓の開閉によって行うが、換気扇を用いて行 う場合があり、これを強制換気という。 か かんげんぶんかい 還元分解 土中の有機物が分解する形の一つで、土中に空気の流通が悪くて酸素が少なく、分解が不十分で、その大部分は腐植となって土中に残る。この場合は嫌(けん)気性の 微生物が働いている。このような分解を還元分解という。 なお反対に、通気がよく好気性微生物が作用する場合は、酸化分解(さんかぶんかい)が起こる。 か かんこうせいひりょう 緩効性肥料 肥料の有効成分が少しずつ土壌中にとけ出して、有機質肥料に似た効き方をする化成肥料で、肥効が長時間続く。1回の施肥量を多くしても濃度障害が出にくく、一般に は元肥主体栽培に使われる。IB化成、CDU化成、ホルム園芸化成などがある。 か かんこうれいち 寒高冷地 栽培地の分類の一つ。一般に北海道、東北や長野、群馬等の標高の高い地域を指す。夏季冷涼な気候を利用して野菜や花きの栽培が行われる。 か かんじゅくたいひ 完熟堆肥 わらや落ち葉など十分に腐りきったものを「完熟堆肥」という。未熟な堆肥を施すと、障害が出るおそれがある。 か かんじょうはくひ 環状剥皮 枝の一部の外周を枝の直径の1~1.5倍の幅、深さは形成層のそばまで環状に切り取ってしまう。つまり、局所的に皮を剥ぐ作業をいう。 観葉植物のドラセナやゴムノキな どは、この切り口を湿った水ごけで包み、傷口から発根させて、取り木するのにこの手段を使う。 果樹では、この切り口から上位の枝の結実をよくする手段に使うことがあ る。 か かんすい 潅水 水を与えることを潅水という。潅水方法には、地表潅水、地中潅水、滴下潅水、頭上潅水等がある。 か かんすいチューブ 潅水チューブ 畝の上にチューブをのせて潅水する。この潅水チューブは塩化ビニール製が多い。水をチューブから均一に流出させるために、種々の工夫が施されている。 7 分 類 2 栽 P14 培 1 植 P14 物 1 植 P14 物 4 土 P14 壌 肥 1 植 P14 物 6 気 P14 象 2 栽 P14 培 4 土 P14 壌 肥 4 土 P14 壌 肥 1 植 P14 物 1 植 P14 物 2 栽 P14 培 4 土 P14 壌 肥 4 土 P14 壌 肥 2 栽 P14 培 4 土 P14 壌 肥 2 栽 P14 培 2 栽 P14 培 2 栽 P15 培 読み 解説 用語 か かんせいもく 乾生木 乾生植物。砂漠・荒原など水分の乏しい場所に生育し得る植物。サボテン、イワレンゲなど多肉で貯水組織が発達しているものが多い。 か かんせつひりょう 間接肥料 直接に作物の養分とはならないが、生育の促進、土性の改善、土中微生物の活動助長などに効果があり、間接的に作柄をよくするものをいう。石灰質肥料やマンガン肥 料がその例である。 か かんぜんか 完全花 一つの花に雌しべと雄しべを共に備えている花をいう。両全花・両性花ともいう。 か かんどこうか 乾土効果 土を乾燥して、あと水を加えると、あらかじめ乾燥させなかった場合より微生物の作用が促進され、水田状態の程度に水を加えた場合はアンモニア態窒素がふえ、畑状態 程度に水を加えた場合はアンモニア態窒素と硝酸態窒素とがふえる。これを乾土効果という。 か かんねつさっきん 乾熱殺菌 種子を高温・低湿度で一定期間処理することによって、種子に付着あるいは侵入している病原菌・ウイルスを死滅させる方法である。処理温度は発芽に支障を起こさない 範囲と期間で行う。たとえばスイカの緑斑モザイク病の防除には70゚C・3日間または73゚C・2日間処理。キュウリの緑斑モザイク病には70゚C・3日間処理が有効である。 か かんひ 寒肥 寒中に農作物、果樹、庭木などに施す肥料。 か かんぷびょう 乾腐病 タマネギの重要病害で、根は褐変腐敗し、茎盤部(根のつけ根)が乾腐状態となる。病原菌はフザリウム菌で土壌伝染する。防除として苗床はあらかじめクロールピクリン 剤で土壌消毒(どじょうしょうどく)し、連作をさけるか耐病性品種を利用する。 か かんぼく 潅木 樹木の主幹が不明瞭で、根ぎわから何本かの枝を出し、樹高がほぼ2mを超えないもの。ドウダンツツジ、ツゲなど。 か かんもう 冠毛 キク科の舌状花や管状花の子房の上部にある絹のような毛。もともとがくが変形したもの。 か かんようしょくぶつ 観葉植物 草花は、一・二年草、宿根草、球根等、いろいろに分類されているが、観葉植物もその一つで、美しい葉を観賞する植物のうち、主に温室で栽培する種類をいう。 アナナ ス、ベゴニア、コリウス、ゴムなどたくさんある。 か かんれいしゃ 寒冷紗 綿やビニロンなどの化学繊維で網目模様に編んだ布状の被覆資材の一種。目の粗さや色の違いで遮光率が異なるので、一般に遮光用にするが、防寒や防風、水分の蒸 散防止などの目的でも利用される。 き きあつ 気圧 大気の圧力。単位はヘクトパスカル(hpa)で表される。 き きかいせんか 機械選果 収穫した果実を等級別に揃える手段として、人手でなく、機械を用いて行うやり方をいう。 き きけいか 奇形果 果実が品種本来の正しい形をしていない場合、これを奇形果という。トマトの栽培で特に問題とされる。トマトの果実の発育、肥大、着色を早める手段として、ホルモン剤を つけるが、濃度が高くて効きすぎると、果実が角張って空洞になったり、果実の先がとがって、奇形果になってしまう。このように、奇形果はホルモン剤の効果の不的確な 場合や、受精が不十分な場合に特にできやすい。 き きご 木子 グラジオラスやユリなど、球根植物の球茎基部の節のえき芽が肥大してできた小球茎のこと。珠芽。グラジオラスのように、ストロン(地下茎の一種)ができて、その先端に 小球茎ができる場合もある。 き きごはんしょく 木子繁殖 ユリは地中に植えた球根から茎を伸ばすが、この茎の地上へ出るまでの部分の節に、小さな球がつくられる。これを木子(きご)といい、これを使って繁殖することを木子 繁殖という。グラジオラスも木子で繁殖できるが、この木子は、はじめに植え付けた球の周りにくっついたかたちでできる。 き きこん 気根 植物の地上部から空気中に出る根。 き キスジノミハムシ キスジノミハムシ 大きさ6mmほどのごく小さい咀しゃく口をもった害虫で、葉や根を食害し、また、そのため病害を伝搬する。幼虫のときの被害がはなはだしい。ダイアジノン粉剤やエスセブ ンで駆除する。 き キセニア キセニア 種子や果実の形質に花粉(雄親)の影響が現れる現象をいう。トウモロコシの白色粒の品種の雌しべに黄色粒の花粉がついて受精すると、その粒は黄色になるのはキセ ニアの一例である。 8 分 類 1 植 P15 物 4 土 P15 壌 肥 1 植 P15 物 4 土 P15 壌 肥 5 病 P15 害 虫 4 土 P15 壌 肥 5 病 P15 害 虫 1 植 P15 物 1 植 P15 物 1 植 P15 物 2 栽 P15 培 6 気 P15 象 7 そ P15 の 他 2 栽 P15 培 1 植 P15 物 2 栽 P15 培 1 植 P15 物 5 病 P15 害 虫 3 育 P16 種 読み 解説 用語 き きだちせい 木立ち性 草であるのに、木の幹のように茎が立つ性質のこと。なじみ深いものに「木立ち性ベゴニア」がある。 き きっこうさよう 拮抗作用 二種類の成分が互いに作物への吸収を妨げ合う作用で、石灰と苦土との間が最も大きく、加里と石灰、加里と苦土との間にも認められる。 き きゃくど 客土 栽培上、必要によって圃場に特定の土を持ち込むことがある。このことを客土という。 き きゃっぷさいばい キャップ栽培 春先の低温期に早く植え付けを行う場合、三角ボウシ状のフィルムを利用して、植え付けた苗にかぶせ、霜よけと保温を兼ね、生育を助長する栽培をいう。スイカで多く用 いられる。 き キュアリング キュアリング たとえば、グラジオラスの掘り取った球は、表面がいたみやすい。これを温度33゚C、湿度80%の室に1週間余り入れると球の表面に周皮が形成されて、いたみにくく貯蔵性 を高める。このように、収穫後、保存をよくするために行う処理をキュアリングという。野菜でもサツマイモやカボチャで行われる。 き きゅうけい 球茎 球根の一種で、茎が肥大して球状になり、その表面は薄くて膜のようになった葉で包まれているものをいう。フリージア、グラジオラスなどの球根がこれである。 き きゅうこうしょくぶつ 救荒植物 山野に自生する草木のうち、凶作その他非常の場合に、その果実、種子、地下茎、若葉などを食べることのできる植物。 き きゅうこん 球根 植物体の一部が肥大して、そこに養分を貯蔵して、冬なり夏なりを越えるものがある。この場合、肥大したものを球根という。このうち、茎に肥厚した葉が集まって球となっ たものをりん茎(りんけい)といい、茎が球状に肥大したものを球茎、茎の肥大したものではあるが、表面に皮がなくて、はだかのものを塊茎(かいけい)、根が肥大したもの を塊根(かいこん)という。 き きゅうしゅうけいすう 吸収係数 土は肥料成分を吸収する。その力を土の肥料成分吸収力といい、その程度をあらわしたものを吸収係数という。 き きゅうひ 厩肥 家畜の寝ワラや糞尿を厩肥またはうまや肥という。寝ワラや糞は有機物を多く含み、尿は窒素や加里を多く含む。 き きゅうひりょく 吸肥力 作物が養分を吸収する力をいい、作物の種類によって吸収力の差がある。例えば、トマト、カボチャ、ダイコン、エンドウ等は吸収力が強く、スイカ、ハクサイ、セルリーは弱 い種類である。 き きゅうみんだは 休眠打破 植物は開花・結実、球根形成などが終わると、生育活動が停止するか、停止に近いほどに弱まり、あと時期がくると、再び活動を始めるものがある。このような活動の一時 的な休止を休眠という。活動を自然に再開するのを待たないで、低温にあわせるとか、一度高温にあわせてから低温にあわせるなどの手段で、活動の再開を促すことを 休眠打破という。 球根や種子での休眠も多く、ホウレンソウなどは高温で休眠を打破する。 き きょ 距 距とはもともとニワトリの蹴爪(けづめ)のことだが、植物では花の後ろに突き出した中空の角状のものをいう。花弁や萼(がく)が変化したもの。スミレ、オダマキなどに見ら れる。 き きょうどうしゅっか 共同出荷 出荷のための組合をつくり、組合員の生産物をまとめて出荷することをいう。組合の形式には、申し合わせのものから、町村単位のもの、農業協同組合の一部門となって いるものなどいろいろある。 き きょし 鋸歯 歯の縁がのこぎりの歯のように細かく切れ込んだもの。=欠刻。 き きりばなせんどほじざい 切花鮮度保持剤 化学薬品で処理して切花の寿命を長くさせる研究は1929年以後続けられてきた。一般に切花保存剤として販売されているものは、蔗糖(ショトウ)、抗生物質、金属塩、弱 酸などを混合したもので、種類によっては有効である。なかでも近年切花前処理剤として脚光を浴びている薬剤にSTS剤(チオ硫酸銀)があり、カーネーション、スイート ピー、キンギョソウ、宿根カスミソウ、トリカブト、デルフィニウム、アルストロメリア等で効果が認められている。 き きりもどし 切り戻し 伸びた枝や茎を、その中間まで切り詰める作業のこと。切り戻しをすることで、下から元気な枝が伸び出てくるので、伸びすぎて姿をくずした株などの仕立て直しができる。 き きりゅうずな 桐生砂 やや風化した火山性砂礫。排水性・通気性に特に優れ、ラン、オモト、山野草などの用土に向く。 き きれーと キレート 化合物の構造が金属原子や水素原子をはさむような形になっている物質で代表的なものとして「キレート鉄」があげれる。 堆肥やきゅう肥にふくまれる腐植酸や有機糖類などは、リン酸を固定するアルミニウムや鉄を包み込む、キレート作用をもつため、リン酸の土壌固定を防ぐ上で重要であ る。 9 分 類 1 植 P16 物 4 土 P16 壌 肥 4 土 P16 壌 肥 2 栽 P16 培 2 栽 P16 培 1 植 P16 物 1 植 P16 物 1 植 P16 物 4 土 P16 壌 肥 4 土 P16 壌 肥 4 土 P16 壌 肥 1 植 P16 物 1 植 P16 物 7 そ P16 の 他 1 植 P16 物 7 そ P16 の 他 2 栽 P16 培 4 土 P16 壌 肥 4 土 P17 壌 肥 読み 用語 き きんかくびょう 菌核病 き きんこうえんげい 近郊園芸 き きんこん 菌根 き きんよう 均窯 く ぐうはつみしょう 偶発実生 く くどけつぼうしょう 苦土欠乏症 く くどせっかい 苦土石灰 く くぼち 窪地 く くもり くもり く くようせいりんさん く グラウンドカバー・プランツ く グリーンプラント・バーナリ く くるまえだ く クレイボール く クロールピクリン く くろぐされびょう く くろつち く くろはがれびょう く くろぼく 分 類 5 多くの野菜、草花に発生する病気で、茎の地ぎわや葉柄などを侵して腐らせる。この部分に白い菌糸があらわれ、さらに黒色の菌核(きんかく)をつくる。菌核は一見して、 病 P17 ネズミの糞に似ている。低温、多湿の時におこりやすい。被害植物を除き、ロブラールやトップジンMを散布する。 害 虫 7 そ 都市近郊での園芸の営みを近郊園芸という。輸送費が少なく、新鮮な状態で市場に着荷する、輸送のききにくいものが栽培できる、などの特徴がある。 P17 の 他 1 植物体の根に菌糸が寄生して根と共生作用を営む菌をいう。一般的に根に菌根が寄生すると養水分の吸収面積が増し生育が助長される。 植 P17 物 7 そ 中国の陶磁の一種。乳青色のうわぐすりをかけた陶器で、紅斑や紫斑を加えたものもある。 P17 の 他 3 交配の両親は不明であるが実生個体として発見された果樹が極めて有用で利用価値の高いものをいう。 育 P17 種 4 土 苦土(マグネシウム)の不足や加里の施用量が多くて吸収が抑制された時に発生する。症状は葉脈間が黄化、下位葉から上位葉に及ぶ。 P17 壌 肥 7 苦土(マグネシウム)と石灰(カルシウム)の両方を含む肥料だが、それが酸度の調整に役立つことから、肥料としてよりも酸度調整剤として使われることのほうが多くなっ そ P17 ている。また、マグネシウム、カルシウムともに肥料の五要素に含まれているので、肥料としても十分役立つ。 の 他 2 周囲より低くなっている土地。くぼんでいる土地。 栽 P17 培 解説 雲の量が9割以上の時の天気を示す。 P17 4 土 可溶性りん酸(かようせいりんさん)の項を参照。 く溶性りん酸 P17 壌 肥 1 地面を覆う植物の総称で、茎や枝を横に伸ばして地面や壁面などを低く、または薄く覆う植物のこと。シバ、アジュガ、シバザグラ、スイートアリッサム、バーベナ、つるバ グラウンドカバー・プランツ ラ、コバノランタナ、ツタ、アイビーなど、種類は豊富。 植 P17 物 1 バーナリゼーションの場合で、苗が一定の大きさになった時、一定の低温に遭遇すると花芽分化を起こすタイプで、青果栽培ではキャベツやタマネギ等が問題になる。 グリーンプラント・バーナリ型 植 P17 物 1 同一個所から同じくらいの太さの枝が数本出ている現象。 車枝 植 P17 物 7 そ 小粒の粘土を焼いたもの。多孔質で保水力と水はけが良いので、らん類や観葉植物の植え込みに使われる。 クレイボール P17 の 他 5 病害や害虫を防除するのに使う劇薬の一種で、土の消毒殺菌にはよく使用される。液体であるが、土中で揮発し拡散して、その効果を発揮する。催涙性が強く、使用の際 病 クロールピクリン P17 は誤って吸入しないよう十分気をつけねばならない。 害 虫 5 病 特にアブラナ科野菜で被害の大きい細菌病。葉縁の水孔や傷口から侵入し、V字型の病徴を示す。銅剤による早期防除が必要である。 黒腐病 P17 害 虫 4 土 火山灰土の表層部分で有機質を含み、黒褐色をしている土。黒ぼくとも言う。保水性と排水性に富み、粘性が少ない。酸性土。 黒土 P17 壌 肥 5 病 ニンジンに多く発生する病害で、茎や葉に黒褐色の病斑ができる。夏の高温乾燥期に発病しやすい。ポリオキシンALで防除する。 黒葉枯病 P17 害 虫 4 土 黒土と同じ 黒ぼく P18 壌 肥 10 読み 解説 用語 く クロロシス クロロシス 葉の萎黄症状。葉緑素の形成が、構成元素の欠乏や代謝異常によって阻害されるため、緑色が失われる生理障害。マグネシウム欠乏が代表例。 く くんえんしょり 燻煙処理 薬剤(バルサンなど)に点火発煙して害虫を駆除する。モミガラや乾草をくすぶらせて霜害を防ぐ。アイリスはこの燻煙処理によって休眠の打破をする。 く くんじょうざい 燻蒸剤 殺菌や殺虫の目的で、密閉した室、箱、天幕などを用い、ガス化させて使用する農薬をいう。臭化メチル、クロールピクリンや二硫化炭素など。 く くんたん 燻炭 モミガラをむし焼きにしたもので、モミガラの形を残して黒く焼けたものがよい。苗床の土に混ぜると通気、排水がよくなり、熱の吸収もよくなる。 け けいざいひんしゅ 経済品種 品種の中で、営農にとりあげる価値のある品種を経済品種という。 け けいさんひりょう けい酸肥料 けい酸という成分は、土中に多く含まれているので、普通、肥料として積極的に施用する必要は少ないが、稲のようにけい酸をたくさん要求する作物や、けい酸分の不足し ている土地では、施用の効果がある。この場合にはけい酸石灰などをけい酸肥料として用いる。 け けいせいそう 形成層 たいていの樹木の幹、枝、根のすぐ内側にある組織で、新しい細胞をつくり出しているところ。接ぎ木をするときに、穂木と台木が活着するためには、両者の形成層を合わ せて接ぐことが大切。若い幹や枝を輪切りにすると、緑色の輪が見える。これは形成層そのものではないが、実際は、その部分を形成層と見なして作業すればよい。竹や ヤシには、形成層はない。 け けいせつ 茎節 主にシャコバサボテンやクジャクサボテンの、平らで葉のように見える部位の呼び方。根が出やすいので、挿し芽に利用する。 け けいちょうばいよう 茎頂培養 植物の茎の頂端部(メリステム)を取り出し、無菌的に、無機塩や糖、ある種のホルモン剤を加えて培養し、完全な植物に育てる。無ウイルス植物の育成や、ランの栄養繁 殖などに利用される。 け けいとうぶんり 系統分離 け けいふん 鶏糞 け けっかし・けっかぼし 結果枝・結果母枝 け けっかねんれい 結果年齢 け けっきゅう 結球 け けとつち けと土 け げぼく 下木 け けんかしょくぶつ 顕花植物 け けんきせい 嫌気性 け けんきせいさいきん 嫌気性細菌 分 類 1 植 P18 物 2 栽 P18 培 5 病 P18 害 虫 2 栽 P18 培 2 栽 P18 培 4 土 P18 壌 肥 1 植 P18 物 1 植 P18 物 2 栽 P18 培 作物の種類には多くの品種がある。たとえば、ダイコンは作物として一つの種類であり、みの早生や宮重(みやしげ)等というのは、ダイコンの品種である。品種はとてもよ く揃っている場合と、また、品種によっては早く生育するものとそうでないもの、あるいは枝の出やすいものとあまり出ないもの、というようにいろいろの性質について混ざり 3 P18 合っている場合とがある。混ざり合っている品種のうちから、一定の性質のものだけを遺伝的に取り出して、もとの品種と区別できるものに仕上げることを系統分離という。 育 種 この場合、区別はつくが、その程度がまったく別の品種というほどはっきりしていないときに、それはその品種の中の一つの系統として扱う。 4 他の家畜糞より成分が濃厚で、窒素、りん酸、加里を含むが含量は飼料の種類によって違う。元肥として使用され、未熟のものは尿酸を多く含み根に障害をおこすので施 土 P18 用後1週間たってから作付ける。 壌 肥 直接花が咲き、実を結ぶ枝を「結果枝」という。花芽があっても直接花をつけず、その花芽から次の枝を伸ばして花を咲かせ結実する場合は、花芽をもつ枝を「結果母枝」 1 植 P18 という。 物 果樹の一年生苗木を植えてから、初めて開花、結実する樹齢をいう。結果年齢は栽培管理や環境条件により変化するが、基本的には果樹の種類、品種により決まってい 1 植 P18 る。 物 1 キャベツやハクサイやレタスは、葉が集まって球をつくる。これを結球という。なお、このような性質を結球性という。 植 P18 物 4 土 ケト(化土)とも呼ぶ。ヨシやマコモなどからなる湿地の腐植土で粘りと保水性があり、石付け盆栽用土に欠かせない特殊な土。 P18 壌 肥 1 木の下などに生えている低木。 植 P18 物 1 花を咲かせる植物の総称。 植 P18 物 4 土 好気性(こうきせい)の相対語。 P19 壌 肥 4 土中の微生物には、細菌、放線菌、糸状菌、そう類、原生動物などがある。このうちの細菌には、酸素が多いときによく生育し繁殖するものと、逆に、酸素の少ないときに 土 P19 よく生育し繁殖するものとの区別があり、その後者を嫌気性細菌または嫌気性菌という。 なお、前者は好気性細菌(こうきせいさいきん)といわれる。 壌 肥 11 読み 解説 用語 け けんこうせいしゅし 嫌光性種子 種子の発芽にあたり、太陽光線のあたらない暗黒状態を好む種子をいう。多くのウリ科植物や、ダイコン、葉ゲイトウなど。 け げんしゅ 原種 採種、つまり種子とりのためには、そのもとになる種子が必要である。これを原種という。原種をとるための種子は原々種という。 こ こううん 耕運(耘) 田畑を耕すこと。 こ こうおんりょうしすう 高温量指数 月平均気温が5℃以上の月を選び、その各月の平均気温から5℃を引いた値を総計したもの。 りんごの栽培適地の指標として用いられる。 こ こうかせき 抗火石 軽石の一種で、加工しやすく、容器、用土の温度変化が少ないので高山植物の栽培用トラフとしてよく使われる。 こ こうきあつ 高気圧 周囲より気圧が高いところで、閉ざされた等圧線に囲まれる部分。高気圧内では気流が上から下へ沈降するため、比較的良い天気になる。 大陸高気圧・亜熱帯高気圧・太平洋高気圧・移動性高気圧などがある。 こ こうきせい 好気性 生育・生存に対して、空気(つまり酸素)が有効な場合、好気性であるといい、その反対に有害な場合を嫌気性という。 こ こうきせいさいきん 好気性細菌 土中にいる細菌のうち、酸素の多い状態を好むものをいう。 こ こうげきりょう 孔げき量 土の中のすきまを孔げきといい、水や空気でみたされている。そして、一定容積の土の中にある孔げきの容積を、孔げき量といい、次式で求める。 孔げき量=((比 重ー仮比重)/比重)×100 こ こうごうせい 光合成 光合成は、炭素同化作用、炭酸同化作用あるいは簡単に同化作用とも呼ばれ、緑色植物が光のエネルギーを利用して、炭酸ガスと水から糖やデンプンなどのような炭水 化物を合成する働きをいう。 こ こうこうせいしゅし 好光性種子 種子の発芽にあたり、太陽光線が与えられると、発芽を促進するものを、好光性種子(光発芽種子)という。 草花のペチュニアやプリムラなどはその例である。 こ こうざついくしゅ 交雑育種 幾つかの品種を交配して、その子孫の中から、目的にそった新しい品種をつくり出そうという改良のやり方を交雑育種という。この手段は、それぞれの品種のもっている遺 伝的な長所を新しい一つの品種に併せて持たせることや、また、ある品種のもっている遺伝的な欠点を、おさえてしまったり、取り除くような効果が期待できる。 こ こうじつ 硬実 タネの皮が水を透しにくいと、そのために発芽が妨げられる。このような種子を硬実という。70゚Cの温湯に5分ほどつけて皮を柔らかくしたり、7%の硫酸液に5秒ほど浸して 皮をいためるなどによって、吸水をたすけ発芽を促す。また、種皮に傷をつけるやり方もある。 こ こうしんせんてい 更新せん定 多くは果樹で、野菜ではナスの場合におこなわれる作業であって、古くなって生産力が衰えた枝を切り捨てて、新しく元気な枝を発生させるやり方をいう。 こ こうせいぶっしつざい 抗生物質剤 微生物によって生産され、かつ他の微生物を死滅させる物質で、細菌性病害に高い効果がある。植物組織にすみやかに浸透、移行し、持続効果も長く効きめが安定して いる。 アグリマイシン、ストレプトマイシン等がある。 こ こうせきど 洪積土 土は岩石の風化したものであり、それが重力、風雨、流水などで、他へ運ばれて積もったのを運積土という。この運積土には、洪積土(こうせきど)と、それよりもおくれてで きた沖積土がある。沖積土は現在の河川や湖、海に近い低地をつくり、多くは水田に利用されている。また洪積土は、現在、丘や低い台地の上部を形成していて、おもに 畑に利用されている。 こ こうど 耕土 圃場の土のうち、作物の根張りの大部分をおさめ、直接に耕運(耘)施肥など栽培操作の対象となる上層の部分を耕土といい、つづく下層を心土(しんど)という。 こ こうはいしゅ 交配種 これは一代雑種(いちだいざっしゅ)の同意語で、一般に広く用いられている。 こ こうひんしつしゅし 高品質種子 種子には、発芽率や発芽勢にすぐれるほか、病気にかかっていないこと、品種として純粋であることなどが要求される。これらの特性をすべて満たすような、安定した栽培 につながる種子を高品質種子とよぶ。 12 分 類 1 植 P19 物 3 育 P19 種 2 栽 P19 培 6 気 P19 象 4 土 P19 壌 肥 6 気 P19 象 4 土 P19 壌 肥 4 土 P19 壌 肥 4 土 P19 壌 肥 1 植 P19 物 1 植 P19 物 3 育 P19 種 1 植 P19 物 2 栽 P19 培 5 病 P19 害 虫 4 土 P19 壌 肥 4 土 P19 壌 肥 3 育 P20 種 2 栽 P20 培 読み 用語 こ こうまくほうし 厚膜胞子 こ こうれいちさいばい 高冷地栽培 こ こーてぃんぐしゅし コーティング種子 こ こーてぃんぐひりょう コーティング肥料 こ こーるどちぇーん コールドチェーン こ こきゅうこん 呼吸根 こ こしみず 腰水 こ ごせい 互生 こ こっぷん 骨粉 こ こづる 子蔓 こ こていしゅ 固定種 こ コナガ コナガ こ コルヒチン コルヒチン こ ゴロつち ゴロ土 こ こんけい 根系 こ こんけい 根茎 こ こんけんびせいぶつ 根圏微生物 こ こんごうかふん 混合花粉 こ こんごうめ 混合芽 分 類 5 病 厚い細胞壁をもち、不良環境に耐える胞子。病原菌などの菌糸などの一部に形成され、細胞壁が二重になっているものが多く、低温や乾燥に強い。 P20 害 虫 2 普通、標高700~800m以上の高地で行う栽培をいう。400~700mを準高冷地といい、いずれも夏の冷涼な気候を活用する。 栽 P20 培 2 ペレット種子・造粒種子とも呼ばれる。野菜・花などの小粒種子や不整形種子に、タルク等を被覆して粒径を均一化し、播種機でまきやすくした種子。 栽 P20 培 4 土 被覆肥料。肥料をコーティングすることで、養分の溶出速度を自由に調整することで長期間の肥効を保つ。 P20 壌 肥 7 低温流通体系と訳され、生鮮食料品を冷凍、冷蔵、低温の状態で生産者から消費者の手に送りとどける仕組みのことで、とくに夏季の軟弱野菜の鮮度を維持することが そ P20 できる。 の 他 1 土壌中から酸素を得にくい池沼などに生育する植物(マングローブなど)が呼吸作用を営むため地上部に出す側根。ガス交換を行う通気組織が発達している。 植 P20 物 2 植物を植え付けた鉢などを、水を張った容器に浸して鉢底から吸水させること。 栽 P20 培 1 葉のつき方。対生は、各節に2枚つき、2葉が茎をはさんで反対方向につく。互生は、各節に1枚の葉がつく。 植 P20 物 4 動物の骨を主体につくった肥料で、主成分はりん酸三石灰(Ca3P2O8)、骨素、油脂で、窒素や加里は少ない。骨粉には粗骨粉、蒸製骨粉、脱膠骨粉、脱脂骨粉などがあ 土 P20 り、いずれも効き方はおそくゆるやかである。 壌 肥 1 親蔓(おやづる)の項を参照。 植 P20 物 3 交配種(こうはいしゅ)または一代雑種(いちだいざっしゅ)に相対する用語で、遺伝的に固定している品種のことをいう。これを一般種という場合もある。 育 P20 種 5 アブラナ科作物の重要害虫である。幼虫の多くは葉裏に寄生し、表皮を残して食害する。葉を動かしたり手で触れたりすると機敏に動き、落下・逃亡する。年10~12回発 病 P20 生。有効薬剤が少なく駆除が難しい。 害 虫 3 細胞分裂の時、染色体の分離をそ害する作用のある薬品で、染色体の数を倍加させるのに用いる。 育 P20 種 4 鉢植えのときに、水はけと通気性をよくするために鉢底に入れる、粒の大きな土。赤玉土の大粒などが用いられるが、土のほかに石や発泡スチロールの破片などが使わ 土 P20 れる場合もある。小さな鉢などの場合は、ゴロ土を使わないこともある。 壌 肥 4 作物の根は上下左右に伸び広がる。この広がり全体を根系という。 根系は遺伝的能力と、土その他の環境とによってつくられる。したがって、その広がり具合いは、種類 土 P20 や品種によって一様ではない。 壌 肥 1 根のように横に伸びる茎。多くは地下で伸びてゆくが、地上を走るものもある。 植 P20 物 植物の根は水溶性有機物を分泌し、細胞の一部を脱落する。植物根はしばしばムシゲルと呼ばれる粘質の有機物で覆われている。これらの有機物を利用して増殖した 1 植 P20 微生物は植物根の周辺で高い密度を示す。これらを根圏微生物と呼び、植物に非常に重要な役割を果たしている。 マメ科植物に寄生する根粒菌もその一つである。 物 2 他種の花粉を数種類混合して受粉すること。自家不和合性や交雑不和合性を破る目的で行う。 栽 P21 培 1 葉と花の両方を生ずる芽のこと。 植 P21 物 解説 13 読み 解説 用語 こ こんさいるい 根菜類 ダイコン・カブ・ニンジン・ゴボウ・タマネギなどのように肥大した根部を食用とする野菜類をいう。肥大して食用となる部分は、主根だけではない。主根は子葉の下端から出 ているが、子葉の下の胚軸部分も肥大して食用部分をつくりあげている。 こ こんさん 根酸 根が分泌するアミノ酸・ビタミン類などの有機化合物。根圏の微生物の活性を高め、重金属類の吸収を助けている。 こ こんせいよう 根生葉 冬季のタンポポやマツヨイグサなどに見られるように、節の間隔が極端に短くなった茎から出ている葉。ロゼット葉。 こ コンパニオン・プランツ コンパニオン・プランツ 主植物の側に植栽して、主植物の生育上有益な働きをする植物。トマト圃場の側に植えて害虫除けの働きをするハーブ類など。 こ コンポスト コンポスト 鉢栽培などの用土は、各種の素材を配合して作られる場合が多い。このように配合して作った用土をコンポストと呼ぶ。 こ こんりゅうきん 根粒菌 植物の根に共生し、空気中の窒素ガスを固定する細菌類。自然界の窒素循環に大きな働きをする。マメ科植物でよくみられ、固定した窒素は寄主植物が利用する。 さ さいが 催芽 タネをまく前に,発芽を始める状態にすることを催芽という。発芽を早めたり,発芽の不揃いをさける効果があり,方法としては,十分吸水させたタネを,そのタネの発芽適 温よりいくらか高い温度に保って発芽状態にする。 さ さいきんびょう 細菌病 農作物の病気は,糸状菌(かび)による場合と,細菌類(バクテリア)による場合が多い。バクテリアは,糸状菌と違って表皮を破って侵入することが出来ず,傷口や気孔, 水孔などから侵入し発病する。軟腐病,黒腐病,青枯病などがある。薬剤が限られ,予防散布が大切。 さ さいしゅほ 採種圃 栽培用の種子をとるために用いる畑をいう。他種の花粉,種子等が混入することのないよう,つとめて純正な,そして充実した種子がとれるように管理することが大切であ る。 さ さいしょうようすいりょう 最小容水量 砂土は水がよく浸透するが,粘土は容易に浸透しない。このように土の種類によって,水分を保持する力が違う。この力は,100gの乾燥土が重力にさからって保持できる 水分の量を"容水量いくら"というようにあらわす。そして毛管作用で保持できるぎりぎりの水分量を最小容水量という。 さ さいしょうようぶんりつ 最少養分律 作物が完全に生育するためには,必要な無機養分が全部揃っていなくてはならない。たとえどれか一つでも不足すると,ほかの養分は足りていても,この場合の生育・収 量は,不足している一つの養分に支配されてしまう。このことを最少養分律という。 さ さいしょく 催色 高温やエチレンなどを用い、生理代謝を活発にし成熟を促し、着色向上や果皮の色を良くすること。 さ さいしょく 栽植 畑に植物を植えること。 さ さいしょくみつど 栽植密度 単位面積当たりの栽植本数をいう。作物の種類によって大体きまっているが,環境条件などによってもかなり左右されることが多い。密植に過ぎると生育が悪くなり,収量 も低下するので,各々その地に合った栽植密度を知ることが大切である。 さ 最大瞬間風速 ある瞬間の風速を瞬間風速といい、一日の最大の瞬間風速を最大瞬間風速という。 さいだいしゅんかんふうそく さ さいだいようすいりょう 最大容水量 土の中が水で満たされて,飽和したときの水分量をいう。 さ さいぼうゆうごう 細胞融合 異種の細胞が混在する溶液に薬品や電気パルスで処理を加えると,近くの細胞同士が融合して一つになる。この技術を細胞融合という。融合した細胞を無菌的に培養 し,植物体を再生すれば,交配では得られない雑種の作出も可能であり,育種に新たな可能性をもたらした。ポマトやバイオハクランはその例である。 さ さきがり 先刈り 一年枝を中途から切ることをいう。 さ さくがた 作型 作物はつくる時期やつくり方によって,いろいろの場合があるが,それらを作型という。 たとえば促成・抑制栽培,夏秋穫り,冬穫りなどいずれも作型である。 14 分 類 1 植 P21 物 1 植 P21 物 1 植 P21 物 1 植 P21 物 4 土 P21 壌 肥 1 植 P21 物 2 栽 P21 培 5 病 P21 害 虫 3 育 P21 種 4 土 P21 壌 肥 4 土 P21 壌 肥 2 栽 P21 培 2 栽 P21 培 2 栽 P21 培 6 気 P21 象 4 土 P21 壌 肥 3 育 P21 種 2 栽 P22 培 2 栽 P22 培 読み 解説 用語 さ さくがら 作柄 農作物の出来具合を作柄という。作物の生育状況・気象状況・病害虫の発生状況などを考慮し収穫前に収穫予測量をいうこともある。 さ さこうさいばいほう 砂耕栽培法 砂を用いて,水や養分の水溶液によって栽培する方法をいう。 さ さしき 挿し木 切り取った枝や茎、根などを挿し床に挿し、新しく根や芽を出させる繁殖方法のひとつで、家庭園芸で広く行われている。 さ ざしげんしょう 挫止現象 おもにスイカやメロンの接ぎ木栽培の場合に使われる用語で,接ぎ木したものが,温湿度の急変など不良条件にさらされて,生育が停頓あるいは枯死する現象をいう。他 の作物でも,また接ぎ木に限らずおこることもある。 さ さしつぎ 挿し接ぎ 接ぎ木方法の一種で,台木の茎を切断して,その中央に細い小穴をあけ,この穴へ穂を挿し込む。穂はあらかじめ,その下端を鋭くとがらせておく。このやり方を挿し接ぎ という。 さ さしどこ 挿し床 挿し木に用いる床をいう。用土には鹿沼土,砂などが広く使われている。 さ さしめ 挿し芽 多年草や一年草などの芽の部分を切り取って土などに挿し、植物体を増殖する方法。 さ サッカー サッカー 株元から離れたところから生えてくる新芽。 さ ざっしゅきょうせい 雑種強勢 ある二つを両親とした子供の代には,生育の旺盛な場合がある。これを雑種強勢(ヘテローシス)という。自家受粉を常としている作物や,また,他家受粉を常としている作 物であっても,自家受粉を何代もつづけた系統であれば,雑種強勢が強くあらわれる。原則的には,両方の遺伝的な素質の違いが大きいほど,雑種強勢のあらわれ方が 強い。 さ さや 莢 種子を覆う果実の一種。莢果。 さ されき 砂礫 砂と小石。つぶて。しゃれき。 さ さんかぶんかい 酸化分解 土の中に酸素が多い場合の有機物の分解は,この酸化分解で,好気性細菌が作用している。 有機物の分解の旺盛時は,多量の炭酸ガス,水,アンモニア,硝酸などを 生成し,腐植として残る割合が少なくなる。通気のよいことのほか,温度が35~40゚Cで,水分が適量であり,石灰分がたくさんあると,一層活発な酸化分解が進行する。 さ サンクガーデン サンクガーデン 西洋庭園の形式の一つ。一般に長方形の区域を掘り下げ、底面と斜面を植栽し、花壇などで修飾したもの。沈床庭園。 さ サンサンネット サンサンネット 透明な化学繊維ネットで,通気性がよく,透光率も高いので,春~秋の防虫対策,とくにコナガ防止に効果が高い。価格は寒冷紗,タフベルより安価の上,耐久性に富み 長期間の使用が可能である。 さ さんしょうよう 三小葉 葉のつき方の一つ。頂小葉と側小葉からなる。 さ さんせいどじょう 酸性土壌 土壌中の水溶液が酸性であれば,その土壌を酸性土壌という(pH・ペーハー)。 さ さんそうぶんぷ 三相分布 土壌は、固相(土の粒子や有機物・微生物など)と液相(水)・気相(空気)の三相から構成されている。 この三相のそれぞれが占める容積割合を三相分布という。 さ ざんぞんしょくぶつ 残存植物 かつては広く分布していたが、その後環境条件などの変化で、分布範囲が局地に制限されたと推定される植物。 さ さんばいたい 三倍体 作物の染色体の数は,普通,その作物の花粉や卵核の染色体の2倍であるが,これらを倍加して四倍体にしたものとの雑種は三倍体になる。三倍体は正常な受精をしな いのでタネができない。タネなしスイカは,この理論を応用したものである。 15 分 類 2 栽 P22 培 2 栽 P22 培 2 栽 P22 培 1 植 P22 物 2 栽 P22 培 2 栽 P22 培 2 栽 P22 培 1 植 P22 物 3 育 P22 種 1 植 P22 物 4 土 P22 壌 肥 4 土 P22 壌 肥 7 そ P22 の 他 7 そ P22 の 他 1 植 P22 物 4 土 P22 壌 肥 4 土 P22 壌 肥 1 植 P23 物 3 育 P23 種 読み 解説 用語 し シード・バーナリ型 シード・バーナリ型 バーナリゼーションの場合で、植物体の大きさは、種子が吸水し発芽に動いている状態プラス一定の低温があれば低温感応する。ハクサイ類やダイコンがこれに属し、春 どり栽培で問題になる。 し シードテープ シードテープ シードテープは種子を一定粒数ずつ、一定間隔に封入したテープをいう。テープの主原料は水溶性ポリマーである。野菜および花き種子の省力播種法として、普及してい る。 し シードパン シードパン 花の栽培ではタネをまく際、浅い専用のはちを使うことがある。普通30cm×30cmの角形で、これをシードパンという。 し シードプライミング シードプライミング 種子の発芽率、発芽勢および実生の初期生育の促進をはかることを目的として、種子に施す各種処理をいう。 し じかじゅふん 自家受粉 自花受粉(じかじゅふん)とも書く。これは一つの花の雌しべに、同じその花の花粉をつけること、または同一株の異なる花相互間で行う交配のことをいう。 し じかふわごうせい 自家不和合性 不和合性(ふわごうせい)の項を参照。 し じかまき 直まき タネを花壇などに直接まく方法。移植を嫌う直根性植物などに用いられる。 し しきざきせい 四季咲き性 特定の開花期がなく、年間に何回も繰り返して咲く性質のこと。冬は低温のため、戸外ではほとんど咲かない。 し しきわら 敷きワラ 乾燥や雑草を防ぐために、株元や畝の上にひろくワラを敷くことをいう。同じ目的でビニールやポリエチレンなども多く使用される。この場合はビニールマルチ(ビニール・マ ルチング)とかポリマルチと呼ばれる。 し しじょうきん 糸状菌 かびのことをいう。糸状の菌子体を形成する病原菌で、フザリウム、バーティシリウム、ピシウム菌などがあり、これによる代表的な病気としてべと病、ボトリチス病、つる割 病等がある。 し じしょくじゃくせい 自殖弱勢 品種としての揃いを高めるために、自殖を繰り返すと、色々な性質は良く揃うようになるが、トウモロコシやアブラナ科そ菜など自殖性の強い作物は、草勢がたいそう弱ま る。この現象を自殖弱勢という。 し じせい 自生 人工的に植え付けたものでなく、自然に初めからその場所に生えていること。ただし、外国の植物が日本で勝手に生えている場合は、日本の自生植物とはいわない(帰化 植物)。 し しせつえんげい 施設園芸 ビニールハウスやガラス室などの施設で、野菜や花をつくる農業を施設園芸という。近年は、換気や潅水などを機械化し自動化するなど、施設の充実が進められている。 し しぜんこうざつしゅ 自然交雑種 人工的に交配してつくり出したものではなく、自然に他の種類や品種の花粉がついて生じた植物のこと。サクラの「ソメイヨシノ」がその例。 し したね 下根 ユリの場合で球根の下から出る根のことで、植物体を支える太い根をいう。 し しちゅう 支柱 株が倒れないよう、また枝や蔓(つる)を思うように配置するために用いるものを支柱という。細竹やパイプが使われているが、キュウリや草花では網も用いられ、これを網 支柱(ネット支柱)といっている。 し しつがい 湿害 排水不良なところでは、土壌中の酸素が乏しくて作物の生育が著しく低下する。時には収穫皆無の被害もある。 し していさんち 指定産地 野菜の価格安定のため、指定消費地域に対する指定野菜の計画的安定供給を目的として定められた生産地のことである。 指定野菜の種類、その作付面積と生産・出荷 量がきめられており、産地に対しては最低価格が保証される。 し じはつきゅうみんき 自発休眠期 外界のどのよう条件を与えてもすぐに発芽しない時期をいう。 16 分 類 1 植 P23 物 2 栽 P23 培 7 そ P23 の 他 2 栽 P23 培 3 育 P23 種 3 育 P23 種 2 栽 P23 培 1 植 P23 物 2 栽 P23 培 5 病 P23 害 虫 3 育 P23 種 1 植 P23 物 2 栽 P23 培 3 育 P23 種 1 植 P23 物 2 栽 P23 培 2 栽 P23 培 7 そ P24 の 他 1 植 P24 物 読み 用語 し ジベレリン ジベレリン し しぼう 子房 し しゃこう 遮光 し しゃこうさいばい 遮光栽培 し しゃこうしざい 遮光資材 し しゆういか 雌雄異花 し しゆういしゅ 雌雄異株 し しゅうう しゅう雨 し しゅうかくまえらっか 収穫前落果 し しゅうさんかじょ 集散花序 し しゅうだんせんばつほう 集団選抜法 し シュート シュート し しゅうひんりつ 秀品率 し しゅうみんうんどう 就眠運動 し 収量漸減の法則 しゅうりょうぜんげんのほうそく し じゅうりょくすい 重力水 し じゅーんどろっぷ ジューンドロップ し しゅかん 主幹 し じゅかん 樹冠 分 類 1 植物の生長を促進する作用をもった植物ホルモンの一種で、シクラメンなどはこの薬品によって開花を早めることができる。 植 P24 物 1 雌しべの一部で、花柱の下に接して肥大した部分。下端は花床上に付着し、中に胚珠を含む。受精後、種子を入れる果実となる。 植 P24 物 2 光を遮ること。植物の栽培上で使う意味は、直射日光を遮るために、ネットやよしずなどで覆いをすること。 栽 P24 培 2 短日処理で開花期を調節したり、強光線を一定の程度に遮(さえぎ)るために日除けをしたりする栽培をいう。シェード栽培ともいう。 栽 P24 培 2 遮光栽培に用いる資材を遮光資材という。遮光ネット、寒冷紗、よしず、など。 栽 P24 培 1 雄しべだけがある雄花と雌しべだけがある雌花に分かれているものを「雌雄異花」という。ウリ類がその例。 植 P24 物 雄花と雌花とが異なる株に生ずるもので、アスパラガス、ホウレンソウ、イチョウ等その例は少ない。なおウリ科の植物のように雌花と雄花とが1株上に生ずるものを雌雄 1 植 P24 同株という。 物 6 急に強く降ったり、急に弱くなったり、やんだりするような降り方をする雨。いわゆるにわか雨ののことをしゅう雨という。 気 P24 象 1 収穫間近になって落果する現象。養分転換期の幼果に見られる早期落果に対し、後期落果ともいう。 植 P24 物 1 花のつき方および花のついた枝全体を花序という。集散花序とは、花が上(頂花)から下に向かって咲き進むもの。 植 P24 物 品種の一株一株に性質の違いがある場合、そのうちから目的の性質をあらわしている株を集め、それらの間で交雑させてできたタネを育て、前年に選んだ性質がどのよう 3 育 P24 にあらわれているかを調べる。このやり方を繰り返して、目的とする性質を持つ株に揃える。このような改良の方法を集団選抜法という。 種 1 葉を含む枝全体。園芸では、木の根元や株元から長くのび出た若枝をいう。 植 P24 物 2 全体収量の中で良品が占める割合。 栽 P24 培 1 植物の日周期運動の一つ。葉が夜間に閉じたり下垂したりする運動などをいう。昼夜運動。 植 P24 物 4 施用する肥料を増やすと収量が多くなるが、施用量と収量とは平行して増加しない。次第に収量の増加が少なくなり、ついにはもはや収量が増えない点、すなわち最高収 土 P24 量に達する。このように収量増加が、施肥量の増加に伴わないで次第に少なくなることを、収量漸減の法則という。 壌 肥 4 土 地上にたまっている水、地下に浸透する水、地下水などのように、重力によって土の粒子間を自由に移動する水をいう。 P24 壌 肥 1 早期落果のひとつ。落果の原因はひとつではなく、多くの要因が関与し発生する 植 P24 物 1 地ぎわから最上段主枝の発生部までをいう。 植 P25 物 1 樹木の枝や葉によってつくられる冠状に茂っている部分。種によって一定の特徴のある形状を呈するのが一般的。 植 P25 物 解説 17 読み 解説 用語 し しゅかんざっしゅ 種間雑種 優良品種を育成するためには、異種属と交雑させること(種間交雑)によって有用遺伝子を導入して、これまでの種内交雑育種では期待できなかった有用形質を持つ品種 を育成する。F1種。同じ属の異なる種の間の交雑によって生じた子孫。 し じゅし 樹脂 植物体からの分泌物、または傷口からの流出する精油類縁物質の総称として用いる。 し しゅしけい 種子系 タネから育てる系統のこと。実生系(みしょうけい)ともいう。 し しゅししょうどく 種子消毒 安全に発芽・生育させる目的で、薬品や温湯・乾熱などにより種子の殺菌をすることをいう。 し しゅしはんしょく 種子繁殖 野菜や草花の多くは、種子によってふやす。このように種子によってふやすことを種子繁殖という。樹木や花木は普通、接ぎ木や挿し木によってふやすが、これを栄養繁 植という。 し じゅせい 受精 卵子と精子が融合すること。高等植物では、花粉が雌しべの柱頭に付く(受粉)と発芽して花粉管を伸ばし、中の精核が卵細胞内の雌性核と融合する(受精)ことによって おこなわれる。 し じゅせい 樹勢 木の勢いのこと。おう盛に育っているものを「樹勢がよい」と表現する。 し しゅっこんそう 宿根草 根が土中で生きつづけるので、長年株が残って、毎年開花するような草花を宿根草という。これにはキク、カーネーション、ハナショウブなどたくさんの種類がある。 し じゅふん 受粉 花粉を雌しべの頭につけることをいう。そして人手でつけることを人工受粉(じんこうじゅふん)といい、風や虫が媒介となってこれをやることを風媒(ふうばい)、虫媒(ちゅう ばい)という。 し じゅふんじゅ 授粉樹 自分の花粉では結実しない花に結実させるため、花粉を与える木。主に果樹栽培で用いる。 し シュロひも シュロ紐 ヤシ科の常緑高木シュロの幹を包む毛をより合わせてつくったヒモ。 し じゅんか 順化 植物が気象条件などに適応し、遺伝的に変化する現象。 し じゅんけい 純系 作物の品種や系統で、更に自家受精や近親交配を続けると、形質は一層揃ってくるが、このような系統を純系という。品種改良の過程として重要である。純系は草勢は弱 まる場合が多い。 し じょうかん 条間 種のまき条とまき条、または苗の植え条と植え条の間の間隔。狭すぎると軟弱徒長しやすく、広すぎると本数がはいらず収量が上がらない。 し じょうさん 蒸散 体内の水分を、主として葉から水蒸気として体外に出すこと。 し しょうさんかせいさよう 硝酸化成作用 アンモニアが亜硝酸に、そしてさらに硝酸に変化するのを硝酸化成作用という。この作用は好気的な条件下で、亜硝酸菌と硝酸菌の働きでおこる。 し しょうさんたいちっそ 硝酸態窒素 肥料の窒素には三つの形態があり、そのうちの一つが硝酸態窒素である。この形態で植物に吸収されやすいが、水に溶けやすく、土にはほとんど吸収されないので、水と 一緒に流亡する。 し 土の中の病害虫をとり除く手段の一つであって、100゚Cくらいで10分間、かき混ぜながら熱し、あとにコモをかけるなどして、4~5時間、60~70゚Cに保つ。 しょうどほう・やきつちほう 焼土法 し じょうねつざいりょう 醸熱材料 苗床に必要な温度を与えるため、床の底に有機物を詰め込み、その腐敗発酵によって生ずる熱を利用する。この場合の有機物を醸熱材料といい、稲ワラが最も多く用い られる。 18 分 類 3 育 P25 種 1 植 P25 物 1 植 P25 物 2 栽 P25 培 2 栽 P25 培 2 栽 P25 培 1 植 P25 物 1 植 P25 物 2 栽 P25 培 2 栽 P25 培 2 栽 P25 培 2 栽 P25 培 3 育 P25 種 2 栽 P25 培 1 植 P25 物 4 土 P25 壌 肥 4 土 P25 壌 肥 5 病 P26 害 虫 2 栽 P26 培 読み 解説 用語 し しょうひんかりつ 商品化率 収穫される作物のうち、販売されるものの割合をいう。 し しょうようじゅ 照葉樹 カシ、シイ、ツバキなど、葉の幅が広く、日光を受けやすい形になっている常緑広葉樹で、亜熱帯から暖温帯にかけて広く分布している。 し じょうりょく 常緑 植物が1年中緑色の葉をつけていること。または、1年中地上部が枯れずに残っていること。 し しょうりょくさいばい 省力栽培 何等かの手段方法によって、従来よりも労力を少なくするか、不要にするような栽培法をいう。 し しょくせい 植生 ある場所に生育している植物の集団。荒原、草原、森林などはその例。 し 植物版レッドデータブック 絶滅に瀕している植物の種を記した資料。 しょくぶつばんレッドデータブック し じょそうざい 除草剤 雑草を防ぐ目的で使用する薬剤をいう。除草労力の節減に大きく役立っている。選択性のトレファノサイドや非選択性のラウンドアップ等があり、利用にあたっては対象と なる作物や雑草の種類に応じた選択が必要となる。 し じょゆう 除雄 花の雄性器官の機能を除く操作。果菜類を中心としたF1採種では欠かせぬ操作である。 し しりぐされ 尻腐 トマトの果実に発生する生理障害で、幼果の先端部に黒色のくぼみができ、商品価値をなくしてしまう。、乾燥などによる石灰の欠乏で生理障害だといわれている。 し しろきぬびょう 白絹病 植物の病害。菌類の白絹病菌の感染による。根や地際部の茎が腐敗し、その表面を灰白色の病原菌の菌糸が網状におおう。ナスの白絹病など。 し シンクイムシ シンクイムシ ハイマダラノメイガという蛾の幼虫のことで、発芽後まもない小苗に生みつけられた卵からふ化して、小苗の芯(生長点の部位)を食いあらす。ディプテレックスやパダンな どで防ぐ。 し しんこう 深耕 土壌の物理的性質や化学的性質の改善と、それに伴う土中微生物の活動をよくすることなどによって、耕土の生産力を高めるために、深く耕す作業をいう。 この作業は冬 季に行って、土塊を風化させることが好ましい。 し じんこうしゅし 人工種子 受精によらないで、植物のカルス(植物の一部を切り取り植物ホルモンを含む培地上で培養したときにできる未分化の細胞塊)から不定胚(種子の中にある胚に似た器官 で、将来芽や根になる生長点が備わり遺伝的にも安定している)を大量生産して、それをゼリー状のカプセルに封入した種子で、天然の種子と同様に圃場にまき、正常な 植物体を得ることができる。 し じんこうじゅふん 人工授粉 人の手を介して行われる受粉(花粉が雌しべの先端に付着すること)。自然状態では受粉しにくい場合や、育種を目的とする場合などで行われる。 し じんこうはんしょく 人工繁殖 いろいろな方法によって、自然のままでは不可能・不十分な繁殖を助長することをいう。たとえば、ユリのりん片繁殖やその他組織培養などによる増殖をいう。 し しんしょう 新梢 新しく伸び出た枝のこと。1年枝、1年生枝と同じ。 し しんそうせひ 深層施肥 肥料を施す位置も施肥効率を上げるうえで大切で、表層施肥、全層施肥と深層施肥の方法がある。深層施肥は50~70cmの深さの深溝やタコツボを掘り、土中深く施肥す る方式で、労力を要するが根群を深く導き、生育後期まで草勢を保つことができる。 し しんど 心土 耕土(こうど)につづく下層を心土といい、耕運(耘)、施肥などの栽培操作に直接の関係を持たないが、心土の適否は生育や作柄に大きく影響する。 し しんとういこうせい 浸透移行性 主に殺虫剤で使われる用語。散布したり、根元に施した薬剤が葉や根からしみ込んで、植物の体の各部に移っていく性質のこと。農薬が害虫に直接かからなくても、食害 すると殺虫効果が得られる。一般に効き目が長く保てる。 19 分 類 2 栽 P26 培 1 植 P26 物 1 植 P26 物 2 栽 P26 培 1 植 P26 物 1 植 P26 物 5 病 P26 害 虫 3 育 P26 種 2 栽 P26 培 5 病 P26 害 虫 5 病 P26 害 虫 2 栽 P26 培 3 育 P26 種 2 栽 P26 培 2 栽 P26 培 1 植 P26 物 4 土 P26 壌 肥 4 土 P27 壌 肥 5 病 P27 害 虫 読み 解説 用語 し しんべん 唇弁 左右対称の花の花冠の中でくちびる状に見える花弁や裂片のこと。スミレの仲間やシソ、ランなどの仲間で見られる。 し しんようじゅ 針葉樹 アカマツ、クロマツ、スギ、ヒノキなど、細い針状~鱗片状のかたい葉をもつ樹木で、温帯から寒帯にかけて広く分布している。 し しんわせい 親和性 果菜類等で接ぎ木栽培を行う場合、台木の種類により活着後も順調に生育し良好な結実をする組合せを親和といい、活着しないか、あるいは活着しても異常発育を呈し 実用価値のない組合せを不親和という。 また二つの品種なり種類なりを交配した場合、受精して発芽力のある種子ができる場合、この二つの間には交配親和性があると いう。 す ずい 髄 植物の茎や根の中心部に見られる、環状に並んだ維管束で囲まれた部分。 す すいこう 水耕 養液栽培の代表的な方法で、ベッドの表層または根鉢だけに培材を用いて根を液中に伸ばす方法。根に対する養液の供給と酸素の補給が重要となる。 す すいせいしょくぶつ 水生植物 池や川、湖沼などの水中や水辺に生育する植物の総称。 す すいようせいりんさん 水溶性りん酸 りん酸一石灰(CaH4P2O8)、りん酸アンモニウム(NH4)H2PO4、りん酸カリウム(KH2PO4)などのように、水に溶ける形のりん酸をいう。過りん酸石灰やりん安系の肥料の りん酸はこの形態の成分を含んでいる。 す すいり す入り ダイコンやカブの根身の中におきる異常の一種で、内部の細胞がだめになり、そのために空洞ができる。これをす入りという。収穫がおくれた場合とか、何かの障害で肥大 が停とんした場合におこりやすい。 す すいわざい 水和剤 農薬のうち、水や油類に溶けにくい有効成分は水和剤として実用に供する。粉状であるが、水に入れると壁土を水で溶かしたような濁った液となる。これをこん濁液と称 し、噴霧器などで散布する。殺菌剤に多く見られる。 す すじうえ 条植え 苗を列状に植える植え方をいう。 す すじぐされ 条腐 トマトの果実に発生する生理障害。果皮近くの導管が褐変し硬くなるもので、光線不足や栄養過多の場合に発生が多い。 す すじまき 条まき タネをまきつけるのに、適当な間隔の条をつくり、この条にまきつけるやり方をいう。 す スターター スターター 根付け肥(ねつけごえ)と同意語。 す すとれす ストレス 植物に有害な緊張を引き起こすあらゆる環境要因をいう。高温ストレス・低温ストレス・水分ストレスなどがある。 す スパイキング スパイキング 芝生面に農業用フォークやレーキで穴を開けていく作業。主に春先に行う。芝生の根に新しい空気を補給して、力強く発芽させる目的で行う。エアレーション。 す スプリング・エフェメラル スプリング・エフェメラル 春先に早く咲いて早く枯れる短命な花のグループ。 す スプリンクラー スプリンクラー 噴口が回りながら散水するように工夫された潅水装置で、噴口のついた立ちあがりパイプを送水管で連結して使用する。 す スプレー咲き スプレー咲き バラ、キクやカーネーションなどの切り花は、普通、中心の一花のみを咲かせ、周辺の蕾は取り除くが、これらをそのまま開花させて切り花に利用するものをスプレー咲き という。蕾かきが省略でき、賑やかに咲いて盛り花などに適している。 す すやきばち 素焼き鉢 陶器(とうき)は表面にうわ薬を塗って焼きあげるが、このうわ薬を塗らないで焼きあげるのを素焼き(すやき)といい、植物を育てるのには、この素焼きの鉢、すなわち素焼 き鉢を用いる。うわ薬を塗った鉢よりも通気がよい。 20 分 類 1 植 P27 物 1 植 P27 物 2 栽 P27 培 1 植 P27 物 2 栽 P27 培 1 植 P27 物 4 土 P27 壌 肥 1 植 P27 物 5 病 P27 害 虫 2 栽 P27 培 2 栽 P27 培 2 栽 P27 培 4 土 P27 壌 肥 1 植 P27 物 7 そ P27 の 他 1 植 P27 物 2 栽 P27 培 1 植 P28 物 7 そ P28 の 他 読み 解説 用語 す ずらし ずらし 苗を本畑に定植する場合、植え傷みを少なくする目的で、苗を掘りあげず、苗床内で土とともに、その位置を少しずつ移動させる作業をいう。外温が低いとか、その他の事 情で定植ができないため、一時、苗の生育をおさえる目的で、この作業を行うこともある。 す スリップス スリップス アザミウマという害虫の総称だが、狭義にはネギアザミウマをいう。針の先端ほどの大きさで、乾燥すると発生しやすい。ダイシストンを土壌に施すのが有効で、殺卵には 硫酸ニコチンがよい。 せ せいいくいんし 生育因子 作物の生育に必要な条件は、肥料、水、空気、温度などたくさんあり、このような条件を生育因子という。このほか、遺伝学では、生育を支配する遺伝因子のことを生育因 子といったが、近年はこれを生育遺伝子といっている。 せ せいし 整枝 枝や蔓の数を適当に制限したり、またその配置を図って作柄をよくすることを整枝という。 せ せいしょくせいちょう 生殖生長 栄養生長(えいようせいちょう)に対する言葉で、発蕾・開花・結実など生殖に関係する生育過程を生殖生長という。 せ ぜいたくきゅうしゅう ぜいたく吸収 養分が豊富にある場合、生理に必要な以上に吸収する性質。 せ せいち 作物の植え付けや、タネまきの準備として、まず、あらおこしをするが、この作業を耕起(こうき)という。この次に、土塊を破砕(はさい)し、高低をならし、畝をこしらえる作 業、これを整地という。 整地 せ せいちょうちょうせつざい 生長調節剤 植物の生長を左右する効果を持つ薬品で、生長の抑制や促進に使用される。植物ホルモンとも呼ばれる。これにはMH―30、エスレル、Bナインなど多くの種類があり、用 途も一様ではない。 せ せいちょうてん 生長点 植物の茎および根の先端にあって、もっぱら細胞分裂が行われる部分。 せ せいようしば 西洋芝 日本産のノシバやコウライシバと異なり、タネをまいて作る外国産のシバで、年中緑を保って美しいが、高温、多湿に弱く管理が難しい。ケンタッキーブルーグラス、ベント グラスなど多くの種類があり、ゴルフ場や競技場で多く用いられている。 せ せいりしょうがい 生理障害 根の養分吸収機能阻害や養分の欠乏・過剰によって発生する障害をいう。カルシウム(Ca)欠によるトマト果実の尻ぐされやハクサイの芯ぐされ、縁腐れ。マグネシウム (Mg)欠によるトマトの下葉のクロロシス。ホウソ(B)欠等がある。 せ 生理的酸性肥料 硫安、硫酸加里、塩化加里などの反応は中性であるが、土に施してアンモニアやカリウムが作物に吸収されると、土の反応が酸性にかたむく。このような肥料を生理的酸 性肥料という。 せ せいりらっか 生理落果 暴風雨その他の機械的障害または、病害虫・薬害などによる原因以外で、果実の生育途中におこる落果現象をいう。 せ せきさんおんど 積算温度 毎日の平均気温を合計したもの、これを積算温度という。たとえば、スイカの果実の成熟には一定の日数がかかるが、日数よりもむしろ毎日の気温の累積が重要であり、 それは800~1,000゚Cとみられている。つまり、快晴が続いた場合日数は少なくても、累計がこのぐらいの積算になれば成熟に達するとみられている。このように、積算温度 は作物の栽培の多くの場面に共通した重要な意味をもつ。 せいりてきさんせいひりょう せ せっかいけつぼうしょう 石灰欠乏症 石灰(カルシウム)の不足、乾燥や拮抗作用により石灰吸収が妨げられた時に発生する。トマト・ピーマンの尻腐れ、キャベツ・ハクサイの縁腐れが代表的。 せ せっかいちっそ 石灰窒素 カルシウムシアナミド(CaCN2)と黒鉛(C)の混合粉末で、窒素肥料の一つである。カルシウムシアナミドは土の中でまず尿素となり、次にアンモニアに化成されるが、カル シウムシアナミドそのものは植物に有害なので、元肥や土壌消毒を兼ねて施用されることが多く、施用時には作物にかからないように注意する必要がある。 せ せっかいひりょう 石灰肥料 炭カルなど、石灰成分が主体で、その補給に用いられる肥料をいう。作物の生育に必要な成分として施用すると同時に、土の酸性を中和する目的で施用する。 せ せっかん 節間 葉が茎に着生する部分を節といい、隣り合わせの節と節の間のことを節間という。 せ せっしゅ 接種 微生物・培養細菌・ウイルス・ワクチンなどを、培地・生物体などに植え付けること。 21 分 類 2 栽 P28 培 5 病 P28 害 虫 1 植 P28 物 2 栽 P28 培 1 植 P28 物 4 土 P28 壌 肥 2 栽 P28 培 2 栽 P28 培 1 植 P28 物 7 そ P28 の 他 1 植 P28 物 4 土 P28 壌 肥 1 植 P28 物 2 栽 P28 培 4 土 P28 壌 肥 4 土 P28 壌 肥 4 土 P28 壌 肥 1 植 P29 物 5 病 P29 害 虫 読み 解説 用語 接触型除草剤 薬剤が植物のかかった部分だけを枯らし、かからなかった部分には枯損の性能が及ばない、このような性質をもった除草剤のことをいう。 せ せっちゅうさいばい 雪中栽培 北陸などの積雪地帯で、積雪までに結球を進めておき、その後、積雪の下で結球を完了させるキャベツ栽培をいう。 せ せひ 施肥 作物に肥料を与える作業をいう。 せ せひりょう 施肥量 作物の栽培にあたり、施用する肥料の分量を施肥量という。施用する成分の割合とその各々の量や施用する時期は栽培上きわめて大切であるから、これをどのようにし て求めるかは、十分に理解しなければならない。施肥量=(所要要素量-天然供給量)÷肥料成分の吸収率なお最近は前作の残存肥料が問題となっており、これらを念 頭においた施肥設計が大切である。 せ せっしょくがたじょそうざい せ セルせいけいいくびょう セル成型育苗 根茎が数センチ以内の成型された容器にセル専用培土を使用して育苗する方法。プラグ苗と呼ばれることが多い。規格された苗の大量一括生産に適している。移植・定 植時の取扱が容易であり、輸送性がある。また省力・機械化が図りやすい。根巻を生じやすいため、適期の移植等が大切。 せ セルばいど セル培土 園芸用培土の中でもやや粒子が細かく、セルのような小さい容器に均一に入り、発芽した苗を均一に生育させる培土。作業性にすぐれ、有害な病菌や雑草の種子が混入 しておらず、土壌のpH(酸度)が調整され、肥料が含まれた培土。 せ せんしょくたい 染色体 細胞が分裂する際、核内にあらわれる棒状のもの。生物の種類によって、その形、数が一定している。子の体の細胞には、その両親から受けついだ染色体が含まれてい る。 染色体上には遺伝子が並んでおり、遺伝に重要な関係を持っている。 せ ぜんそうせひ 全層施肥 肥料を畑の下層まで全体にゆきわたらせるやり方を全層施肥という。 せ 選択吸収の作用 作物は根の周囲にある各種の養分のうち、生育に必要なものだけを多量に吸収するが必ずしも一様ではない。これを選択吸収の作用という。 せんたくきゅうしゅうのさよう せ せんたくせいじょそうざい 選択性除草剤 たとえば禾本科(イネ科)の植物は殺さないが、広葉の植物は枯死させるなど、特定の植物に限って毒性を発揮する除草剤のことを選択性除草剤という。トレファノサイド やゲザミルなど。 せ センチュウ類 センチュウ類 英名をネマトーダといい、作物の根、特に新根の先端を侵し、なかでもネコブセンチュウは根に小さいこぶをつくり、作物にはげしい被害を及ぼす。D―Dなどで土壌消毒す る。 せ せんてい せん定 目的に適した枝を残し、不要の枝を切り取ったり、折りつめたりする作業をせん定という。 せ ぜんめんさんぷほう 全面散布法 畝の全面なり、畑の全面に散布する施肥のやり方をいう。 せ せんもう 腺毛 植物の表皮細胞から生じた単細胞または多細胞の毛で、多くは先端が球状に膨らみ、その中に分泌物を含むもの。花の蜜腺の毛、食虫植物の消化液を分泌する毛など がある。 そ ソイルブロック ソイルブロック 練り床育苗の方法で作った用土を一定の大きさの立方体に整形したものをいう。播種・育苗用に用いる。 そ そうし 草姿 草型とも言換えられるが、立性や開張性など、それぞれ固有の特徴を示し、特に商品性や収量に関係の深い形質である。 そ ぞうしゅうりつ 増収率 標準の肥料による収量に対して、ほかの肥料による収量を比べた数値をいい、肥効率(ひこうりつ)ともいう。栽培方法などの効果を比較する場合にも用いる。 そ そうじゅくさいばい 早熟栽培 栽培の型の一つで、育苗だけを温床で行い、トンネルや露地へ植え付ける栽培をいう。 そ そうせい 草勢 茎葉の伸長する勢力のことで、野菜や花の作りやすさに関係する。 22 分 類 5 病 P29 害 虫 2 栽 P29 培 4 土 P29 壌 肥 4 土 P29 壌 肥 2 栽 P29 培 2 栽 P29 培 3 育 P29 種 4 土 P29 壌 肥 4 土 P29 壌 肥 4 土 P29 壌 肥 5 病 P29 害 虫 2 栽 P29 培 4 土 P29 壌 肥 5 病 P29 害 虫 2 栽 P29 培 1 植 P29 物 7 そ P29 の 他 2 栽 P30 培 1 植 P30 物 読み 用語 そ そうほんせい 草本性 そ そうもくばい 草木灰 そ ぞく 属 そ そくし 側枝 そ そくせいさいばい 促成栽培 そ そくせいつみごえ 速成積肥 そ そしきばいよう 組織培養 そ そっこうせいひりょう 速効性肥料 そ そとめ 外芽 た だいがり 台刈り た たいかんせい 耐寒性 た だいき 台木 た たいひ 堆肥 た たいびょうせい 耐病性 た たいふう 台風 た たいようねつしょうどく 太陽熱消毒 た だおんばち 駄温鉢 た たかじゅふん 他家受粉 た たかつぎ 高接ぎ 分 類 1 草としての性質。 植 P30 物 4 土 草や木を燃やしてつくった有機質肥料。速効的で、特に花や実をつけるのに重要なリンサン・カリ分が多く含まれる。石灰分も含むため、酸度矯正効果もある。 P30 壌 肥 1 18世紀半ばスウェーデンの博物学者リンネが提唱した動植物分類に基礎をおく生物の自然分類法における段階のひとつ。種の上、科の下の段階。(門・綱・目・科・属・ 植 P30 種)。 物 1 「わき枝」のこと。幹や茎から直接出る枝を一次側枝、一次側枝から出る枝を二次側枝と区分することもある。 植 P30 物 収穫の前進をねらって、育苗から収穫の終わるまで、ハウスあるいは温室で栽培する方法をいい、特別な温暖地は加温しないが、ほかは加温する。出荷は冬の終わりな 2 栽 P30 いし、春早くから始まる。 培 4 ワラ類に石灰水、硫安、下肥、石灰窒素などをかけてワラの腐敗発酵を促し、短期間のうちにうまや肥に近いものをつくりあげる。これを速成積肥または速成堆肥(そくせ 土 P30 いたいひ)という。 壌 肥 2 生物体から無菌的に組織片を取り出して、ガラス器内の人工培地上で増殖させること。 植物では実際にラン、ユリ、イチゴ等の大量増殖に用いられている。 栽 P30 培 4 土 効き方の早い肥料を速効性肥料という。たとえば、硫安や尿素などがある。1回に多量施すと害(肥やけ)があるから、分けて施すよう注意が必要。 P30 壌 肥 1 何本もの枝からなる株の、外側に向いて出ている芽のこと。 植 P30 物 2 地上茎を地際部より切り取って、残った地上部や地下部の芽の生育を促すこと。 栽 P30 培 1 低い気温に耐えて生育する性質を耐寒性という。 植 P30 物 植物を接ぎ木する場合、根部に当たるものを台木という。たとえば、スイカの双葉苗をユウガオの双葉苗に挿し込んで接ぎ木すると、根はつる割病(つるわれびょう)に侵 2 されないし、地上の蔓には目的のスイカが実る。この場合のユウガオを台木といい、スイカを接ぎ穂(つぎほ)という。 なお、果樹等は病害防止の目的ではなく、品種の形 栽 P30 質を正しく保持する苗木をつくる目的で、それぞれ必要な台木に接ぎ木する。 培 4 ワラ、落ち葉、その他植物有機物を微生物の働きで腐らせたものを堆肥と呼び、畑に混和して用いる。植物の生育に有効な多くの微量要素を含むが、単なる肥料成分の 土 P30 みでなく、土壌の物理性を良くし、土壌微生物の働きを高め、栽培上欠かせないものである。積肥(つみごえ)ともいう。 壌 肥 3 幾多の病害について、作物の品種間で抵抗性のあるものと、さほどないものがある。抵抗性のあるものを耐病性と呼ぶ。 育 P30 種 解説 熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼び,このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在し,なおかつ低気圧域内の最 大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット,風力8)以上のものを「台風」と呼ぶ。 P30 5 夏季の栽培休閑期のハウスで、太陽熱を利用して土壌消毒と有機物施用の併用効果を得る方法。稲ワラ等の粗大有機物と石灰窒素を施用し、その畝間に水を溜めて古 病 P30 ビニールで覆い、ハウスを昼夜密閉状態にして20~30日間高温処理する。 害 虫 7 そ 一般的に流通している鉢。1000℃で焼かれた陶器の鉢で、縁に釉薬が塗ってある。素焼き鉢と比べて、強度はあるが排水性はやや劣る。 P30 の 他 1 ある株の花粉が、別株の雌しべに受粉すること。 植 P31 物 台木の高い位置で穂木を接ぐ、接ぎ木の方法のひとつ。さまざまな理由で、低い位置に枝を必要としない場合、太く丈の高い台木を別に用意し、その頂端部分に穂木を接 2 栽 P31 ぐ。棚仕立てにしたフジやスタンダード仕立てのバラがこれにあたる。 培 23 読み 解説 用語 た たかふわごうせい 他花不和合性 特定の他品種の花粉が受粉されても受精できない現象をいう。 た たかめ 高芽 洋ランのデンドロビュームは、本来花がつくべきところが、環境や栽培状態で葉芽に変わり小さなバルブができ、根も出てくることがある。この芽を「高芽」と呼ぶ。環境や栽 培状態で、芽が花芽になるか、葉芽になるかは、デンドロビュームに限らず起こる。 た だきうね 抱き畝 2本の畝を合わせたような形の畝を抱き畝という。 た たちがれびょう 立枯病 地ぎわ部の茎が侵されて枯死する病害で、多くの作物が害される。起こす菌は、ピシウム菌とリゾクトニア菌の場合が多く、幼苗期に多発する。 た たちせい 立ち性 枝や茎が上に伸びる性質のこと。 た たつち 田土 荒木田土とも言う水田の土。沖積土で粘性があり、病害虫が少なく、保水、保肥力に優れ基本用土としてよく使用される。 た だっちつげんしょう 脱窒現象 植物に吸収されなかった硝酸は、浸透水とともに土中から流失するが、一部は脱窒菌の作用で窒素ガスになり、地上に出てしまう。これを脱窒現象という。また、稲ワラな ど生の有機物を多量に投入する時に、腐敗を促すため石灰窒素を施すが、多量の窒素を要するので不足を起こす場合がある。これも脱窒現象である。 た たなもち 棚持ち 販売後の貯蔵性を表すことば。店頭での品質劣化の長短を表す。 た たにくしょくぶつ 多肉植物 観葉植物のうち、葉や茎の肥厚していることが特徴となっているものをいう。リュウゼツランやアロエなどがその一例である。 た タネなしスイカ タネなしスイカ 作物の染色体の数は、普通たいてい二倍体である。スイカの生長点にコルヒチンをつけると、それから伸びる蔓は染色体が倍加されて四倍体になる。この四倍体と二倍 体とを交雑すると三倍体ができる。三倍体のスイカは細胞が正規のやり方で分裂しないので、受精が妨げられる。そのため、果実はできてもその中に種子ができない。 こ の理論によって改良されたスイカをタネなしスイカという。 た たねんそう 多年草 長年にわたって生育し、開花結実する草本植物をいう。球根類も広義では多年草に属するが、一応分けられている。多年草の中に低温に強く露地で越冬するキク、オダ マキ、ミヤコワスレなどでは、冬季地上部は枯死しても、地下部の根、地下茎などで越冬して、再び芽を出す宿根草である。 た タバココナジラミ タバココナジラミ 1990年頃から施設栽培のトマトで多発しはじめ、果実や葉を黒く汚染するすす病を起こすだけでなく、果実の着色異常を起こす。タバココナジラミ幼虫の吸汁によって成 熟期になってもトマト果実全体が赤く成熟せずに赤と白のまだら模様や黄緑、黄あるいは薄橙色の縦縞となり収穫後も着色しない。有効な防除薬剤としてはトレボン乳剤、 アプロード水和剤が登録されている。なおオンシツコナジラミと区別はつけにくい。 た たはつきゅうみんき 他発休眠期 外界の条件が整えばいつでも発芽できる状態にある期間をいう。 た ためえだ ため枝 2・3~4年生くらいの大きな枝を水平以下に誘引するさいに用いることば。 た たんいけっか 単為結果 受精しなくても果実ができることをいう。普通は種なしとなる。 単為結果には花粉やそれにかわる物質の刺激によって、受精せずに結果するものを他動的単為結果とい い、受粉やその他の刺激なしに結果する自動的単為結果(キュウリ、バナナ、イチジク、ブドウ)と区別する。 た たんかし 短果枝 花芽や果実をつける枝を結果枝というが、伸長の度合いによって、短果枝、中果枝、長果枝などに分けられる。結果枝の長いものほど葉芽の割合が多いので、充実した 短果枝あるいは中果枝を多く発生させることが大切である。 た たんかちゅうか 短花柱花 ナスは生育が衰えると、雌しべが短くなる。この花を短花柱花といい、受精しにくいので、たいてい落花してしまう。 た だんこん 断根 苗の周りにナイフなどを入れ根を切断する作業をいう。これによって、新根を多く発生させ、植え傷みを少なくする。(ずらし) た たんさんガスせひ 炭酸ガス施肥 気密性の高い施設では、日の出後、作物の光合成が始まるとともに室内は炭酸ガス不足になる。この炭酸ガス不足を回避し、さらに最適濃度まで炭酸ガスを与えて作柄 の向上を図ることをいう。晴天日は1、000~1、500ppm、曇天日は500~1、000ppmが良い。なお大気中の炭酸ガスは300ppmである。 24 分 類 1 植 P31 物 1 植 P31 物 2 栽 P31 培 5 病 P31 害 虫 1 植 P31 物 4 土 P31 壌 肥 4 土 P31 壌 肥 7 そ P31 の 他 1 植 P31 物 1 植 P31 物 1 植 P31 物 5 病 P31 害 虫 1 植 P31 物 2 栽 P31 培 1 植 P31 物 1 植 P31 物 1 植 P31 物 2 栽 P32 培 2 栽 P32 培 読み 用語 た たんさんどうかさよう 炭酸同化作用 た たんじつしょり 短日処理 た たんじつせいしょくぶつ 短日(性)植物 た たんしようしょくぶつ 単子葉植物 た たんしょうせんてい 短梢剪定 た たんせいか 単性花 た たんそびょう 炭そ病 た たんそりつ 炭素率 た たんぴ 単肥 た たんりゅうこうぞう 単粒構造 た だんりゅうこうぞう 団粒構造 ち ちかけい 地下茎 ち ちこうせいひりょう 遅効性肥料 ち ちっそ、N 窒素 ちっぷばーん チップバーン ち ちゃくせいしょくぶつ 着生植物 ち ちゃっかしゅうせい 着花(果)習性 ち 中央卸売市場 ちゅうおうおろしうりしじょう ち ちゅうこう 中耕 分 類 1 空気中の二酸化炭素(炭酸ガス)を吸収して、光のエネルギーと葉緑素の働きで、いろいろな物質が植物体内に合成されること。 植 P32 物 2 何等かの効果を得る目的で、短日の条件を与えることを短日処理という。たとえばキュウリの育苗にあたり、夕方被覆の時刻を早くして、節成性を高めるなどである。 栽 P32 培 一定時間以上の暗期をもつ光周期(光を周期的に受ける時その明期と暗期の組合せをいう)が与えられないと開花しない植物。暗期が明期より長いとは限らない。(長日 1 植 P32 (性)植物ちょうじつ(せい)しょくぶつ) 物 種子植物中、被子植物の二大群の一つ。特徴としては、発芽時の子葉が1枚、葉脈は一般に平行で、茎の維管束は不規則に散在、花の各器官は主として3またはその 1 植 P32 倍数。イネ科・ユリ科・ラン科などの草本類がその大部分を占めるが、タケ、ヤシなど高木状になるものもある。←→双子葉植物。 物 2 ぶどうの剪定法のひとつで、結果母枝を1.2芽で切返す剪定法。 栽 P32 培 1 不完全花(ふかんぜんか)と同意語。 植 P32 物 5 病 葉、茎や果実に、それほど小さくない黒い病斑をつくり枯死させる病害で、発生すると被害の進行はかなり早い。銅製剤やジネブ剤が効く。 P32 害 虫 4 温床の踏み込みは適当な発熱がその要点であり、それに大切なのが踏み込み材料の炭素成分(C)と窒素成分(N)の割合であるが、炭素量/窒素量(C/N)、つまり炭 土 P32 素率が30ぐらいのときに発熱が適度だとされている。 壌 肥 4 土 硫安や過りん酸石灰などのように、肥料成分を一つしか含んでいない肥料をいう。 P32 壌 肥 4 土 土が単一の粒子でできている場合、この状態を単粒構造という。 P32 壌 肥 4 土 土の粒子が集合したものを団粒(だんりゅう)といい、団粒でできている土の状態を団粒構造という。植物栽培上、好ましい土壌状態である。 P32 壌 肥 1 球根のうちの一種で、地下の茎が肥大して球をつくっているもの。たとえば、ジンジャー、カンナなどの球根をいう。竹のように地中に伸びている茎も地下茎という。 植 P32 物 4 土 効き方のおそい肥料をいう。たとえば油粕・魚粕・骨粉などがある。1回にかなり多く施しても害がない。 P32 壌 肥 4 植物の肥料成分として、最も重要なものの一つである。 窒素が不足すると作物は小型となり、葉は黄色を帯びて子実の収量も低下する。一方、過多の場合は、葉は濃緑 土 P32 となり軟弱徒長し病虫害を受けやすく成熟も遅れる。植物体の主要な物質を構成する元素である。 壌 肥 解説 葉先枯症状で植物の生理障害。脱水症状や要素欠乏(カルシウム不足)で発生 する。 P32 1 植 P32 物 1 枝や蔓に花が着生する状態は、種類や品種に固有の遺伝的な性質であり、この性質を着花習性(着果習性)という。 植 P32 物 7 中央卸売市場法に基づいて設立されたもので、東京都、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、福岡市などのほか、全国の主要都市に設置されている。荷うけ会 社といわれている専門会社が、都・市が提供する用地と建物とを使って、生産地から農産物や水産物を集荷し、委託の形式でこれを仲買人なり小売人に販売する組織体 そ P33 の で構成している。 他 2 栽培中、畝の表層が硬くなるため、通気性を良くする目的で浅く耕す作業を中耕という。除草と同時に行うことが多く、この場合、中耕除草という。 栽 P33 培 樹上や石上に付着して生活する植物の総称。寄生植物とは異なり、養分をその相手からは摂取しない。セッコク、ノキシノブの類。樹上植物。 25 読み 用語 ち ちゅうごくやさい 中国野菜 ち ちゅうせきど 沖積土 ち ちゅうだい 抽苔 ち ちょうが 頂芽 ち ちょうがゆうせい 頂芽優勢 ち ちょうじつしょり 長日処理 ち 長日(性)性植物 ちょうじつせい)しょくぶつ ち ちょくは 直播 ち ちょっこん 直根 つ ついひ 追肥 つ つぎきさいばい 接ぎ木栽培 つ つぎきしんわせい 接木親和性 つ つじなり 辻成り つ つちよせ 土寄せ つ つぼみじゅふん 蕾授粉 つ つるおろし 蔓おろし つ つるがれびょう つる枯病 つ つるぼけ 蔓ぼけ つ つるもち 蔓もち 分 類 中国より導入され、主として園芸用として用いられている野菜の総称。代表的なものとして、チンゲンサイ(青軸パクチョイ)、タアサイ、ツルムラサキ(蔓紫)、サイシン(菜 1 植 P33 心)、キンサイ(芹菜)、ベニマルダイコン(紅丸大根)、コウシンダイコン(紅心大根)等がある。 物 4 河水が運搬して漸次沈積して生じた沖積平野やデルタあるいは海岸平野の低地に分布する土壌。土壌としては十分に熟成していないため、母材の性質がそのまま土壌 土 P33 の性質を規定する。 壌 肥 1 気温や日長などにより花茎(かけい:花をつけた茎)が伸びだすことを抽苔という。また、とうだちともいう。 植 P33 物 1 茎や枝、幹の最先端にある芽のこと。通常は他の芽よりも優先して早く芽吹き、長い枝をつくる。そのため、丈が高くなり枝が広がる。 植 P33 物 1 同一の茎(枝)のいちばん上の芽ほど、成長が盛んで、下部になる従い弱くなる性質をいう 植 P33 物 植物のなかには昼間の長さが、ある一定の長さより長くなると花芽をつけるものがある。その性質を利用して、夜間に人工照明を行い開花を早めることを、長日処理とい 2 栽 P33 い、またこの栽培方法を電照栽培という。 培 1 日照時間、つまり日の出から日没迄の時間が一定時間以上でないと花が咲かない植物。代表的なものにホウレンソウがある。 植 P33 物 2 じかまきともいう。直接畑に種子をまくことをいう。直播栽培はそのまま育てて収穫するやり方で、移植(栽培)(いしょく(さいばい))と対応する方法として使われる。 栽 P33 培 1 細かく分かれた根が少なく、まっすぐ下に伸びている太く長い根のこと。この根をもつ植物は移植困難。 植 P33 物 4 土 作物の生育期間中に施す肥料。肥料の種類や量、施肥の回数や時期は、作物の種類、気候、土壌、生育状況により異なるが、一般には速効性肥料を用いる。 P33 壌 肥 寒さや病気に強くするため、あるいは生育を強くして収量を増すなどのために、病気に強く生育旺盛な台木を利用して接ぎ木を行い栽培する。トマト・ナス・スイカ・キュウリ 2 栽 P33 等、広く行われている。 培 1 接ぎ穂と台木が完全に活着して、成長、結実を長期(長年)にわたって支障なく継続できる性質。 植 P33 物 スイカにおいて時に10節前後に着果することがあり、この果実を辻成りという。たいてい奇形あるいは空洞果で、一般に15~20節以上に着果したものでないと、一人前の 1 植 P33 正常果とならない。 物 2 作物の株元に土を寄せる作業をいう。一般には株もとを保護するために軽い程度に行うが、根深ネギの長い白根は、特に深い土寄せでつくられる。 栽 P33 培 3 自家不和合性系統における自殖の種子を得るための手段(不和合性・ふわごうせい)。ピンセットにより、蕾の時に授粉することをいう。 育 P33 種 2 キュウリ栽培の作業の一つで、蔓の伸びにつれて蔓を引きさげる。この作業を蔓おろしという。 栽 P33 培 5 病 一名キャンカーともいわれ、ウリ類に被害を及ぼす。多湿のときに、蔓の根もとが侵され赤褐色の液をにじませる。ついにはしおれて枯死する。 P33 害 虫 2 スイカ・メロン・カボチャなど、蔓もの野菜の場合、蔓や葉が茂りすぎて開花や着果が妨げられる状態を、蔓ぼけ現象という。 栽 P34 培 スイカ・メロン・カボチャなど、蔓もの野菜の場合、栽培後半期の生育の強さを示す用語で、後半期に生育や果実の発育が弱まるものは、これを蔓もちが悪いといい、反対 2 栽 P34 に元気な状態を持続するものは、これを蔓もちがよいという。 培 解説 26 読み つ つるわれびょう 解説 用語 つる割病 ウリ類の重要な土壌病害の一つで、葉がしおれ黄化し、やがて枯死する。防除は、カボチャ、カンピョウを台木にして接ぎ木することにより防ぐことができる。 て ていおんしんちょうせい 低温伸長性 ある程度の低温であっても、正常に生育する性質をいう。もっとも広義には、単に蔓や葉の生育だけでなく、着果や果実の肥大をも含めて、この用語を用いる場合もある。 また、温度が低いことのほか、同時に太陽光線の少ない状態をも伴っている場合もしばしばである。 省略して低温性と呼ぶ場合もある。省エネの見地から、重要な性質で ある。 て ていが 定芽 頂芽・腋芽など、葉の形成にしたがって定位的に生ずる芽をいう。 て ていきあつ 低気圧 周囲より気圧の低い部分で、中心部付近では気流が上昇する。この影響で低気圧内では天気が悪く、風雨が強い。 て ていしょく 定植 苗床などで育苗した苗を最終的に畑に植える作業を定植という。 て ていめんかんすい 底面潅水 花などを鉢植えにした場合、鉢の底から吸水させるのを底面潅水といい、潅水の労力を節減するのに役立つ。葉や茎を濡らさないので、病害をさけることにも役立つ。 て てきしん 摘芯 枝や蔓の先端を芯(しん)といい、これを摘み取ることを摘芯という。夏栽培に用いるキュウリの品種には、蔓に着生する花の数が少ないので、最初に伸び出す蔓(これを 親蔓という)の芯を早めに摘み取って、わき芽の伸びとその数の増加を図るなど、摘芯の一例である。 て てきよう 摘葉 葉を摘み取る作業をいう。葉は葉齢によって幼葉・成葉・老葉に大別できる。生育に役立っているのはもっぱら成葉であって、幼葉は養分の供給をうけて生育し、老葉はす でに同化力を失い病害の誘発源となっている。 したがって、老葉や病葉を摘み取ることはもちろん、場合に応じて成葉の一部をも摘除して、通風、採光を図ることは大切 な作業である。 て てきらい 摘蕾 蕾のうちに摘んでしまうこと。小さな苗や弱った株をおう盛に育てるために、すべての蕾を摘み取る方法と、花や果実を大きくするために、いくつかの蕾を残して摘み取る方 法がある。 て てきりゅう 摘粒 ぶどうの品質を維持向上させるために行なう作業。一房に果粒が密着することによる裂果や病害の発生を防止し、粒をそろえることにより品質の向上を図る。 て てっか 摘果 1株に、あるいは1ヵ所に成らせる果実の数には限度があるので、多い場合は果実が幼く小さい間に摘み捨てて、残した適当数の果実の発育を図る。この作業を摘果とい う。 て てっか 摘花 花を摘み取る作業を摘花といい、その目的は、多すぎる数を制限するなどいろいろである。 果樹では隔年結実しやすいものがあり、摘花(果)をすることによって緩和を 図ったりする。 て てんざし 天挿し キクは、挿し木や株分けの方法で苗をつくる。挿し木のうち、枝先を用いるものを天挿しという。なお、枝先でなく枝の途中を用いることを茎挿し(くきざし)という。 て でんしょうさいばい 電照栽培 植物の開花や生育は、日長(にっちょう)―日の出から日没までの長さ(植物が感じるのは夜の長さ)―に左右されるものが多い。人工の照明で日長を変えて開花や生育 を調整する栽培を電照栽培という。電照栽培でキクの開花を遅らせたり、イチゴの生育を促進させたりする。 て テンションメーター テンションメーター 土壌の湿度(水分)を検出する機器。 て てんちがえし 天地返し 耕土(こうど)が年々の作付けなどによって老朽化した場合、これを下層の心土(しんど)と入れかえて、耕土の生産力をとりもどす作業をいう。 て てんちゃくざい 展着剤 使用する殺菌剤や殺虫剤の散布効果を高める目的で加用する農薬をいい、主剤の成分と反応しないこと、付着性に優れ、薬害の懸念が少ないことなどが大切である。 て てんてき 天敵 害虫を侵す自然界の外敵を天敵という。天敵を保護・増殖させると害虫の被害を軽減させることができる。 て でんねつおんしょう 電熱温床 被覆した電熱線を苗床の土の下に引き並べ、これに電流を通して苗床を加温する。このやり方の温床を電熱温床という。 27 分 類 5 病 P34 害 虫 1 植 P34 物 1 植 P34 物 6 気 P34 象 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 2 栽 P34 培 4 土 P34 壌 肥 4 土 P34 壌 肥 5 病 P34 害 虫 5 病 P35 害 虫 2 栽 P35 培 読み 解説 用語 天然養分供給 作物は肥料を施さなくてもある程度生育する。これは、土中にいくらかの養分が含まれているからであり、この養分を天然養分といい、それが作物に吸収されることを天然 養分供給という。 て てんりゅう 転流 光合成で得た同化産物を一部は自体の維持のため呼吸により消費する。あまった同化産物は新しい器官の産生の原料となる。この際、葉から他器官へ光合成産物が移 動する現象をいう。 と とうじゅく 登熟 スイカやメロン等が肥大を完了したのち、果肉の色や味、肉質が次第によくなり、完全に熟する過程をいう。 と とうだち とうだち 花を着生する茎が伸び出すことがとうだち(苔立ち)で、これを抽苔(ちゅうだい)ともいう。温度や日長がその大きい要因になっている。 と とうろくひんしゅ 登録品種 法令により、米麦、野菜、花き、果樹、飼料などに適用される品種登録制度に採用された品種を登録品種という。 新規性とそれら形質の均一性・持続性を強く求められ、 登録の有効期間は野菜・花きが20年、果樹・観賞樹などの永年植物では25年で、その間品種登録者の許諾なしに他の者が販売等することはできない。 と とこつち 床土 苗を育てるために使用する土で、通気や排水、保水性のよいことが大切。無病の土に稲ワラ(堆肥)や肥料を用いて2~3年かかって作る。 と どじょうかいりょう 土壌改良 花壇や庭の土に堆肥や腐葉土、パーライト、石灰などを混ぜ込み、土の状態をよくするために行う作業。 と どじょうしょうどく 土壌消毒 土壌中の病原菌や害虫による作物の被害を防ぐため、土壌を蒸気熱、太陽熱または化学薬剤で消毒すること。薬剤としてはクロールピクリン、臭化メチル、PCNB、キャプ タン等が使われる。 と どせい 土性 土は大小さまざまな粒子が集まったものであるが、この粒子の大きさによる土のわけ方を土性といい、次の5種類に区別されている。砂土、砂じょう土(砂壌土)、じょう土 (壌土)、しょくじょう土(埴壌土)、しょく土(埴土)。 と とちょう 徒長 チッ素や水分過多、日照不足などで、植物の茎や枝が通常以上にやわらかく長く伸びること。 と とつぜんへんい 突然変異 植物が交雑や生理障害などの外的要因からでなく、内的原因で変異をおこすことをいう。遺伝子が変わって起こる遺伝子突然変異、染色体の異常でおこる染色体突然変 異などがある。 と トピアリー トピアリー 樹木などの装飾的な刈り込み法のこと。球形や方形、らせん形などの幾何学模様や、リス、クマ、シカなどの動物をかたどることもある。庭の添景物。 と とめっぱ とめっぱ(止め葉) 新梢の伸長が停止し、頂芽の節の最後の着葉をいう。止め葉の大きさにより、新梢の充実度を判断し、ひいてはその樹の充実度を判定する。 と トラフ トラフ Troughとは元来、家畜のかいば桶や水槽のことだが、園芸上では、石やコンクリートを加工して作られた栽培容器を指す。 と とりき 取り木 繁殖手段の一つで、木化した枝の形成層の外側を枝の直径の1~1.5倍の幅に環状に切り取り、この部分を水を含ませたミズゴケで包み、ビニールをかぶせてしばってお くと、40日前後で発根するから、発根部の下から切り取って新しい株とする。これなどが取り木の一例。 と とりまき 取り蒔き 採取した種子をそのまますぐにまくこと。 と トレリス トレリス 果樹などの縦型の栽培棚のことをいう。わい化リンゴ栽培の棚が代表的。 と トンネルさいばい トンネル栽培 早く収穫する目的で、ビニールやポリエチレンで被覆して保温する作り方をいう。大きさにより小型トンネル、大型トンネルなどといい、被覆する枚数により一重トンネル、二 重トンネルなどという な ないこんじゃくせい 内婚弱勢 たとえば、ダイコンやキャベツなどのように他家受粉を常態としている植物は、形質の近似したものばかりの採種を繰り返してゆくと、次第に生育の力が衰える。この現象 を内婚弱勢という。 て てんねんようぶんきょうきゅう 28 分 類 4 土 P35 壌 肥 1 植 P35 物 1 植 P35 物 1 植 P35 物 3 育 P35 種 4 土 P35 壌 肥 4 土 P35 壌 肥 5 病 P35 害 虫 4 土 P35 壌 肥 1 植 P35 物 3 育 P35 種 7 そ P35 の 他 1 植 P35 物 7 そ P35 の 他 2 栽 P35 培 2 栽 P35 培 2 栽 P35 培 2 栽 P36 培 3 育 P36 種 分 類 2 苗を育てる場のこと。ふつう、草花はタネをまいて、出てきたごく小さな苗を苗床に移植して、ある程度大きく育ててから鉢や花壇に定植する。 な なえどこ 苗床 栽 P36 培 温床でつくられた苗の植え傷みを少なくする目的の作業で、植え付け予定の5日ぐらい前から床の中の苗を外気に馴らすためビニールを取りはずし、日光や風に直接あ 2 な なえのこうかしょり 苗の硬化処理 栽 P36 てる。はじめは日中の少しの時間とし、次第にその時間を長くして、最後は昼夜ともビニールを全開する。 培 2 草花や野菜の苗などをポット栽培し市場出荷する場合、これを苗物という。 な なえもの 苗物 栽 P36 培 6 日最高気温が25℃以上になった日をいう な なつび 夏日 気 P36 象 夏の高温に傷められ、生育や収穫の調子を悪くする現象を夏ぼけ、または夏ばてという。 ナスやトマト、その他夏野菜にしばしばみられるので、これらには耐暑性に優れ 1 な なつぼけ 夏ぼけ 植 P36 た品種が要求される。 物 2 ハマキ類・毛虫類によって果実の表面を食べたれた状態をいう。収穫期になって果面に葉が接触している部分が被害にあう。 な なめりか なめり果 栽 P36 培 1 ホウレンソウ、シュンギク、ミツバなど、日もちが悪く輸送性に乏しい野菜のことで、消費地に近い都市近郊で栽培される。 な なんじゃくやさい 軟弱野菜 植 P36 物 2 土を寄せたり、紙を巻きつけたり、そのほか日光を遮断することによって、茎葉の緑色化を防ぎ白色に仕上げる作業をいう。根深ネギ、セルリーなどがこの一例。 な なんぱく 軟白 栽 P36 培 5 ハクサイやダイコンなどに被害を及ぼす病害で、どろどろに軟化し強い悪臭を出す。土から伝染し、はじめ地ぎわから侵される場合が多く、気温が高いほど激しい。 防除 病 な なんぷびょう 軟腐病 P36 には、連作を避け、排水・通風を図ること。農薬は銅水和剤・マイシン系のものが効果が高い。 害 虫 根系台木の上に、中間台木を入れ、その上に品種を接ぐ方法。中間台木の部分まで地下部にいれ、根系台木と中間台木の根を出させて栽培を行なう。リンゴのわい化栽 2 に にじゅうだいぎ 二重台木 栽 P36 培にもちいられる。 培 植物が植わっている鉢を、鉢のままそれより大きな鉢に入れ、その間に詰め物をすること。鉢土の温度を高すぎたり低すぎたりしないように保ちたい場合や、鉢土を乾きに 2 に にじゅうばち 二重鉢 栽 P36 くくする場合に行う。詰め物の種類や扱い方は、その場合によって異なる。 培 5 病 に ニジュウヤホシテントウムシ ニジュウヤホシテントウムシこの害虫は成虫・幼虫ともに加害する咀嚼口(そしゃくこう)をもった甲虫の一種で、成虫は半球形、羽に大小28個の黒点がある。 P36 害 虫 6 一日の最高気温と最低気温の温度差をいう。一般に格差が大きい方が、果実の肥大・着色には良い。 に にちかくさ 日格差 気 P36 象 6 毎日同じ時間(例9時)の観測値を積算する方法と最高気温と最低気温をたして2で割る方法の2とおりの算出方法がある。 に にちへいきんきおん 日平均気温 気 P36 一般に後者をいうことが多い 象 6 太陽光線の強さをカロリーであらわすもので、太陽光線を直接計る直達日射量と、天空全体からの光を計る水平日射量とがある。農業上では後者で考えることが多い。 気 に にっしゃりょう 日射量 P36 象 日の長さ(植物が感じるのは夜の長さ)によって、花芽の分化(花のもとがつくられること)や抽苔が左右されるなどのように、日の長さに対する植物の反応を日長反応とい 1 に にっちょうはんのう 日長反応 植 P36 う。 物 1 タネをまいてから満1年以上、2年以内に開花してすぐ枯れてしまう草花をいう。フウリンソウなどがその例であるが、一般には秋まき草花をすべて二年草と呼ぶことが多 に にねんそう 二年草 植 P36 い。 物 5 農薬のうち、水に溶けないが油類にはよく溶ける有効成分は、乳剤として実用に供する。水でうすめると、ちょうど牛乳のような白濁した液が得られる。これを乳濁液と称 病 に にゅうざい 乳剤 P37 し、噴霧器などを用いて散布する。乳剤は殺虫剤に例が多い。 害 虫 4 窒素46%を含む窒素肥料で、炭酸ガスとアンモニアを加圧・加熱して製造する。田畑に施用するほか、0.5%くらいの溶液として葉面に散布し、葉面から吸収させるのにも用 土 に にょうそ 尿素 P37 いられる。 壌 肥 読み 解説 用語 29 読み 解説 用語 ね ねぐされ 根腐れ 根の腐る要因は多種多様であるが,どの場合も一応根腐れという。 ね ねぐされびょう 根腐れ病 レタスの土壌伝染性病害。連作によりフザリウムが起因する病害 ね ネコブセンチュウ ネコブセンチュウ ネマトーダの一種。作物の根、特に先端に寄生し、こぶを多数作り、作物を弱らせる。 ね ねこぶびょう 根こぶ病 土から伝染する病害の一つで、根にこぶをつくり生育を妨害する。アブラナ科の野菜が侵されやすく、大きな問題となっている。 ね ねざし 根挿し 根を切り取って、これを挿し木して繁殖することを根挿しという。 ね ねじめ 根締め 庭石や灯籠、庭の立木、鉢植えの木などの根の周り(足元)に植える小草。 ね ネダニ ネダニ ユリに被害を及ぼす害虫で、植え付け前に球根をマラソンの1、000倍液に30分間浸漬して防ぐ。一名球根ダニともいう。 ね ねつけごえ 根付け肥 植え付けた苗を、うまく活着させて、早く調子よく生育させる目的で施す肥料を根付け肥という。たいてい定植の4~5日前に、植え穴をつくり、その上に施す。待ち肥、また スターターともいう。 ね ねったいせいしょくぶつ 熱帯性植物 熱帯、つまり四季らしい季節の変化がなく、いつも高温のもとで育っている植物のこと。日本のたいていの地方では、防寒しないと育てるのは困難。 ね ねっとさいばい ネット栽培 支柱の代わりにネットを張って倒伏を防ぐ。これをネット栽培という。 ね ねづまり 根詰まり 鉢の中で植物の根が繁茂し過ぎ、生長に悪影響が出ること。 ね ねばち 根鉢 鉢の中などで、植物の根と、根についた土壌の集まりのことをいう。 ね ねぶせ 根伏せ 根挿し。挿し木の種類で、根を切り取って、これを挿し木して繁殖すること。 ね ねまきなえ 根巻き苗 畑から掘り上げ、土のついた根をわらなどで巻いた苗のこと。鉢で育苗されるポット苗に対する言葉。 ね ねまわし 根回し 植え傷みを少なくする手法のひとつ。掘り上げる予定の根の直径および深さにあらかじめ根を切っておき、切り口近くから新しい根を出させておいて、移植したときの植え 傷みを軽減する。長年植わっていた大きな木の移植に際して行う。 ね ねむりびょう ねむり病 ぶどうの生理障害。春、萌芽期に正常な萌芽をしなかったり、萌芽しても新梢が萎縮して伸長しなかったりする症状。主として冬期の凍害・干害が主な要因である。 ね ねんし 捻枝 強勢な枝や、徒長枝の基部を生育途中の6月・7月に捻じ曲げることをいう。枝の競合を回避、花芽の着生促進・ ね ねんせい 稔性 受粉して種子ができることを、稔性があるという。 ね ねんど 粘土 土の粒子のうち、径が0.01mm以下のものを粘土という。 30 分 類 1 植 P37 物 5 病 P37 害 虫 5 病 P37 害 虫 5 病 P37 害 虫 2 栽 P37 培 2 栽 P37 培 5 病 P37 害 虫 4 土 P37 壌 肥 1 植 P37 物 2 栽 P37 培 2 栽 P37 培 2 栽 P37 培 2 栽 P37 培 2 栽 P37 培 2 栽 P37 培 2 栽 P37 培 2 栽 P37 培 1 植 P38 物 4 土 P38 壌 肥 読み ね ねまとーだ のうぎょうせいさんほうじん の のうどしょうがい のうやくざんりゅうきじゅん 解説 用語 ネマトーダ 地中に生息する害虫で、直接に植物の根、特に根端を傷めるほか、その傷口が種々の病害を誘発する。作付け前にD―Dなどを潅注して防ぐ。 農業生産法人 農業者や農業関係者が中心となって組織された農業を行なう法人。農地を利用・取得にあたり一定の制限があり、法人の形態は株式会社・農事組合法人・合資会社など の形態がある。 濃度障害 肥料も、そのほかの養分も、すべて水溶液として吸収される。この場合、その濃度が高いと吸収されないで、根を傷める。これを塩類濃度障害、略して濃度障害という。 農薬残留基準 食品衛生法に定められてる食品に含まれる農薬量を定めた基準。人が一生摂り続けても健康に全く危害を及ぼさない量を定めたもの。 は ハダニ ハダニ は バークたいひ バーク堆肥 は パーゴラ パーゴラ は ハードニング ハードニング は バーナリゼーション バーナリゼーション は バーミキュライト バーミキュライト は パーライト パーライト は はいいろかびびょう 灰色かび病 は バイオテクノロジー バイオテクノロジー は バイカラーコーン バイカラーコーン は はいごうひりょう 配合肥料 は はいしゅばいよう 胚(珠)培養 は ばいすうせいいくしゅ 倍数性育種 は はいせい 這い性 は ばいようえき 培養液 分 類 5 病 P38 害 虫 P38 4 土 P38 壌 肥 P38 5 病 吸収口をもった、針の先ほどの大きさの害虫で、葉の裏につきやすく、葉を黄変、脱落させる。乾燥すると特に発生しやすい。 P38 害 虫 4 土 木材の皮や切りくずなどを発酵させて作った堆肥で、野菜や花の栽培に利用される。 P38 壌 肥 7 そ 植物を誘引して立体的に仕立てるために用いる。基本構成は柱と梁で、柱はつる性植物を固定し、梁は這い上がってきた植物を横に広げるために必要。 P38 の 他 2 植物の耐寒性を高める処理。秋から冬にかけての低温により行なわれる 栽 P38 培 植物の春化、つまり花のもとをつくる段階を、人為的に経過させるために行う操作がバーナリゼーション(春化処理、しゅんかしょりともいう)で、その手段は低温にあわせる 1 方法が普通である。低温の程度とそれを与える期間や処理する植物の生育度は、種類や品種によってちがい、グリーンプラント・バーナリ型とシード・バーナリ型に大別さ 植 P38 れる。 物 4 鉱物を高熱加工したもので、茶褐色の光沢ある板状の粗粒。軽くて保水性・通気性に富み、無菌・無肥料の用土素材である。細かい種子の播種用土として優れるが、他 土 P38 の用土と配合しても用いられる。 壌 肥 4 鉱物を高熱加工したもので、白色で軽い粗粒状の用土素材。水をよく吸収し、通気性に富む。このまま挿し木用土として用いられるほか、他の用土と配合しても用いられ 土 P38 る。 壌 肥 5 病 ボトリチス病の項を参照。 P38 害 虫 生物体およびその機能を効率的に活用する技術。通常、遺伝子組換え、細胞融合、組織培養技術のほか、バイオリアクター技術(酵素や微生物の反応を効率的に行わ 2 栽 P38 せて物質を生産する技術)などを指すが、また様々な関連技術がある。 培 スイートコーンのスーパースイートタイプで成熟期の粒色が黄色に30%程度の白い粒が混入する品種をいい、近年主力品種となっている。糖度が特に高く、種皮が柔らか 2 栽 P38 い。品種はカクテル600など。 培 4 土 2種以上の肥料を混ぜて、四要素の割合を作物に適するようにした肥料をいう。 P38 壌 肥 種間・属間など縁の遠い植物間の交配では、雑種胚が発育を停止し、やがて枯死するばあいがしばしばみられる。雑種胚が枯死する前に、胚や胚珠を取り出し、人工培 2 栽 P38 地上で培養し発芽させる技術をいう。カンランとハクサイの種間雑種のハクランは胚培養によってつくられた。 培 3 染色体の数を倍加することによって新しい品種を育成する方法をいう。 育 P38 種 1 茎や枝が立ち上がらず、地表を這うように伸びていく性質。 植 P39 物 2 生育に必要な成分の水溶液を生育のために使用する場合に、この液を培養液という。水耕(すいこう)、れき耕(礫耕)、ロックウール栽培にはもちろんこれを用いる。 栽 P39 培 31 読み 解説 用語 は ばいようど 培養土 植物を育てるときに使う土のこと。鹿沼土など自然の土を単体で使う場合もあるが、多くは赤玉土や腐葉土など、いろいろな土質の用土を混ぜて使う。水ゴケもその一つ。 は ハウスいくびょう ハウス育苗 ハウス内に苗床を設けて育苗することをいう。作業・保温性に優れ、ことに雨や風で妨げられず適期に適作業ができる。 は はかびびょう 葉かび病 ハウスや温室栽培のトマトに多発する病害で、葉の裏面に灰白色粉状のかびを生じ、次第に灰褐色のかびとなる。20゚C以上で多湿のときに発生しやすい。 は はがれびょう 葉枯病 種子伝染をする病害で、セルリーが侵されやすく、被害は下葉から若葉に及ぶ。ダイセンやダコニールを散布する。 は はがわり 葉変わり 植物の一部の葉に生じた突然変異。 は はくはんびょう 白斑病 ハクサイに多発する病害で、葉に白い不整形の斑紋をつくる。ダイセン、ダコニールなどを発病前から予防散布する。 は はざし 葉挿し 葉を挿し穂に使う挿し芽のやり方。茎(枝)を葉に少しつけたままで挿す場合も「葉挿し」ということがあるが、厳密には葉だけ(葉柄は含む)を挿し穂にする。代表的な例と して、レックス・ベゴニアやセントポーリアの繁殖に利用される。 は はしゅ 播種 種子をまくことを播種という。散播(ばらまき)、条播(すじまき)、点播(てんまき)の3方法があり、省力化のためシードテープ、コーティング種子が利用される。 は はちあげ 鉢上げ 苗床から鉢に移植すること。庭植えの木や草を鉢に移植する場合にも使われる言葉。 は はちいくびょう 鉢育苗 鉢を用いて、苗を育てることをいう。植え傷みを避ける利点があるが、時期を失して鉢の内壁に苗の根がはびこってしまうと、植え付けてからの生育がひどく遅れる。ポット 育苗ともいう。 は はちまし 鉢増し ひとまわり大きな鉢に植え替えること。 は はつがぜい 発芽勢 タネは揃って一斉に発芽することが望ましい。この揃いの度合いを発芽勢という。 は はつがてきおん 発芽適温 植物のタネが発芽に好適な温度範囲のこと。植物によって異なるが、温帯から亜寒帯にかけて生育する植物の場合、15℃前後が目安になる。 は はつがりつ 発芽率 播種された種子のうち発芽した種子の割合をいう。 つまり、発芽率=発芽数/播種数×100(%)で、この数値は高いほど望ましい。 は はっこんそくしんざい 発根促進剤 挿し木や取り木による繁殖の際、インドール酪酸5~20ppmやナフタレン酢酸の50~100ppm処理により発根促進を図ることができる。このような製剤を発根促進剤という。 は はつしも 初霜 晩秋または初冬の候、そのシーズン最初に降る霜のことをいい、地域によって毎年その時期はあまりひどくはちがわない。したがって、その地方の作物の作付時期を決め る大きい条件の一つとなる。 は はながら 花がら 咲き終わっても散らずに残っている枯れた花のこと。いつまでも残しておくと見苦しいだけでなく、病気を誘発することがある。タネを採取する場合を除き、「花がら」は早め に摘むことが鉄則。 は はなめ 花芽 花の「もと」が入っている芽のこと。大きく丸みを帯びた形をしている。 は はみず 葉水 葉にかける水のこと。普通は霧吹きを用いるが、ジョウロで植物の頭から水をやる場合も「葉水」という。葉のまわりの空中湿度を高める効果がある。ハダニを防ぐのにも 有効。 32 分 類 4 土 P39 壌 肥 2 栽 P39 培 5 病 P39 害 虫 5 病 P39 害 虫 3 育 P39 種 5 病 P39 害 虫 2 栽 P39 培 2 栽 P39 培 2 栽 P39 培 2 栽 P39 培 2 栽 P39 培 2 栽 P39 培 1 植 P39 物 1 植 P39 物 2 栽 P39 培 6 気 P39 象 1 植 P39 物 1 植 P40 物 2 栽 P40 培 読み 解説 用語 は はめ 葉芽 葉や枝(茎)の「もと」が入っている芽のこと。小さめで細い形をしている。 は ハモグリバエ ハモグリバエ 幼虫が葉の表皮の内部を食害するハエの一種で、エンドウにその被害が多い。 は ばらまき ばらまき 播種方法の一つで、苗床の全面にタネを均一に散らばらせてまくことをいう。 は バルブ バルブ 一般には球根のこと。洋ランでは、養分や水分を蓄えるため葉がついている茎が大きくふくらんでいるものをいう。 は はれ 晴れ 晴れとは、全天を覆う雲の量が8割以下の場合で、雲の量が1割以下の場合快晴となる。 は はんがれびょう 半枯病 ナスだけを侵すフザリウム菌による土壌病害で、発病適温は地温28゚C以上で高温乾燥のときに発生しやすい。初め下葉の葉柄付近から黄変し始め、しだいに主脈を境に 葉の半分が黄変枯死する。黄変葉はしだいに上葉に及び、半身萎凋病のようにしおれて垂れ下がることなく、下葉から落葉する。病株の茎を切断すると導管部が黄褐色 に変色している。赤ナス台の接木ナスにはほとんど発病が見られない。 は はんしんいちょうびょう 半身萎ちょう病 トマト、ナス等で発生し、根から感染する病害で、バーティシリウム菌による。生育途中から萎れて枯れる。連作地に多く発生するので連作は避け、クロールピクリン、臭化 メチル等で土壌消毒をする。耐病性品種の選択や接ぎ木栽培で回避する。 は 半数体(ハプロイド) 植物の生殖細胞では染色体数は1組のみで、体細胞の半数となっている。この半数のままの体細胞を持つ植物がまれに生ずることがあり、半数体(ハプロイド)と呼ばれ る。ひ弱な生育で、不稔(ふねん)の場合が多い。 晩霜 晩春になってからの降霜を晩霜という。植え付けが済み、あるいはすでに生育を進めている時期なので、そととの被害は大きい。 冷え込み・快晴・無風の三つが降霜を誘 う条件で、夜8時の気温が10゚C以下だと翌朝はたいていまちがいなく霜、12゚C以下であれば70~80%の確率で霜が降りる。 はんすうたい ハプロイド は ばんそう・おそじも は はんそくせいさいばい 半促成栽培 収穫の前進をねらった栽培で、加温をしないハウス栽培をいう。出荷期は促成栽培の出回りのあとにつづく。 は ばんちゅうせい 晩抽性 抽苔(ちゅうだい)の遅い性質のことで、品種差がある。葉根菜類の春まき栽培で特に問題となり、晩抽性の品種が求められる。晩抽性品種としてダイコンの“おしん”、ハ クサイの“良慶、晩輝”などがある。 は はんてんびょう 斑点病 セルリーに多い病害で、高温多湿で発生しやすい。葉、葉柄、茎に黄緑色水浸状の斑点を生ずる。ダイセンやダコニールで防ぐ。 は はんひかげ 半日陰 直射日光を受けるのではなく、また、日光をまったく受けないのでもない、日光が当たりながらも多少日陰になる状態をいう。木もれ日や寒冷紗を通した日光がそれにあた る。かなりあいまいな光の強さの表現だが、実用上はそれで十分なことが多い。 ひ ピート ピート 泥炭。ピートモスとはミズゴケなどの植物有機物が、寒冷地の低湿地で長い年月の間堆積し、褐変腐植化したもの。軽くて通気性・吸水性に富むが、酸性が強いので注意 が必要。 ひ ピートモス ピートモス ミズゴケなどの植物有機物が、寒冷地の低湿地で長年月の間堆積し、褐変腐植化したもの。軽くて通気性、吸水性に富み、鉢花の栽培用土としてそのまま、あるいは他 の土と混和して用いられる。酸性が強いので注意が必要。 ひ ひかりほしょうてん 光補償点 光合成で放出する酸素と呼吸作用で放出する二酸化炭素が同量となり、呼吸も放出もしない光の強さをいう ひ びきしょう 微気象 地表や植物体のそばなどのように、限られた局部の気象を微気象といい、普通の気象観測では明らかにできない。 ひ ひこう 肥効 肥料を施したことによる効果をいう。 ひ ひこばえ ひこばえ 樹木の切り株や根元から群がり生える若芽。 33 分 類 1 植 P40 物 5 病 P40 害 虫 2 栽 P40 培 1 植 P40 物 P40 5 病 P40 害 虫 5 病 P40 害 虫 3 育 P40 種 6 気 P40 象 2 栽 P40 培 1 植 P40 物 5 病 P40 害 虫 2 栽 P40 培 4 土 P40 壌 肥 4 土 P40 壌 肥 1 植 P40 物 6 気 P40 象 4 土 P41 壌 肥 1 植 P41 物 読み 解説 用語 非選択性除草剤 どの植物も一様に殺損する性質の除草剤をいう(選択性除草剤)。 ひ ひばい 肥培 肥料をやって作物を育てること。 ひ ひゅうがつち 日向土 宮崎県日向地方に産する灰色の粒状多孔質土で、通気性に富むが保水力が無く乾燥しやすい。山野草や洋らん用土として使われる。中性土。 ひ ひゆうこうすいぶん 非有効水分 土中の水は、化合水、吸湿水、毛管水などいろいろの形で存在しているが、作物が直接利用するのは主に毛管水であり、これを有効水分といい、その他の形で存在する 水を非有効水分という。 ひ ひょう 雹 5㎜以上の大きさの氷の粒。透明な氷の層と不透明な氷の層が重なり合いできている。積乱雲の上昇気流により成長をし、雷を伴い強い雨とともに降ってくる。 5㎜以下のものはあられという。 ひ ひらどこいくびょう 平床育苗 フレームの中に均一に土を入れて直接育苗する方法で、播種床・移植床として用いられる。 ひ ひりょうあたり 肥料あたり 「肥料負け」「肥料障害」「こえ負け」ともいう。濃い肥料を施した場合に起こりやすく、障害が軽ければ、葉の先や縁が枯れる程度だが、ひどいときには株ごと枯れてしま う。 ひ ひりょうせいぶん 肥料成分 肥料の中に含まれている化学成分をいう。 ひ ひりょうはんのう 肥料反応 肥料の効果は、成分とともにその反応に左右される。過りん酸石灰の水溶液は酸性反応を示し、硫安の水溶液は中性を示す。また、硫安を施用すると、土の反応が酸性 を呈するようになる。このような水溶液の反応を肥料の化学的反応といい、施用したあとの土の示す反応を生理的反応という。 ひ ひせんたくせいじょそうざい ひ ひりょうふくせいぶん 肥料副成分 肥料の中に含まれている四要素以外の成分を副成分という。たとえば、硫安の中の硫酸は硫安肥料の副成分である。どのような副成分を含んでいるかは、肥料選択上大 切である。 ひ びりょうようそ 微量要素 鉄、マンガン、銅、亜鉛、ほう素、モリブデンなども四要素と同じく作物の生育に必要な成分であるが、所要の吸収量がごく少ない。このような成分を微量要素という。これら の成分不足による障害が問題化している。 ひ ひりょうよんようそ 肥料四要素 作物の生育には16の成分が必要とされているが、このうち主な成分は窒素(N)、りん酸(P)、加里(K)、石灰(Ca)の4成分であり、これを肥料四要素という。 ひ ひんしゅ 品種 一般には、種類の分け方の最小単位。同じ種類のなかでも、姿形や花の色、性質が少し異なるものを区別して名づけたもの。たとえば、ダイコンやリンゴなどはともに作物 の種類であり、みの早生はダイコンの品種、紅玉はリンゴの品種であり、ユリという種類のなかの、‘カサブランカ’が品種名。 ひ ピンチ ピンチ ピンチングともいい、摘芯(てきしん)と同意語。 ひ ピンつぎほう ピン接ぎ法 台木と穂木の胚軸や茎に直接ピンを押し込んで固定する接ぎ木法。ツギピンは径0.5mm、長さ15mmのセラミックのピンで断面は六角形。接ぎ木操作が容易で能率が上が り、ナス科、ウリ科すべてに接ぎ木可能。 ふ 〔ふじすな〕 富士砂 培養土の基質材料として用いられる田土や畑土の排水性を良好にするために混合される川砂の一種。火山に由来し、粒径が粗く、山野草の植え込みやロックガーデン用 に使われる。 ふ ファイトトロン ファイトトロン 人工気象室ともいい、室内の温度・湿度・炭酸ガスなどの気象条件を任意に自動制御できる施設のうち、植物を対象とするものをいう。室はガラス室として自然光を用いる ものと、暗室として人工光を使うものとがある。 ふ フィジー フィジー カリフラワーの花蕾発育の後期に、高温、乾燥、栄養不良などのため、花蕾の発育が十分に行われなかった場合、苞が発達して鳥の毛羽の生えたような状態になる。こ れをフィジーという。 ふ フィラー フィラー フラワーアレンジメントにおいて、小さな花の総称のこと。つなぎの役目をする。 34 分 類 5 病 P41 害 虫 2 栽 P41 培 4 土 P41 壌 肥 4 土 P41 壌 肥 6 気 P41 象 2 栽 P41 培 4 土 P41 壌 肥 4 土 P41 壌 肥 4 土 P41 壌 肥 4 土 P41 壌 肥 4 土 P41 壌 肥 4 土 P41 壌 肥 2 栽 P41 培 2 栽 P41 培 2 栽 P41 培 4 土 P41 壌 肥 2 栽 P41 培 2 栽 P42 培 7 そ P42 の 他 読み 用語 ふ ふいり 斑入り ふ ふうか 風化 ふ ふうりょく 風力 ふ ふぇざー フェザー ふ フェロモン フェロモン ふ ふかんぜんか 不完全花 ふ ふくかかん 副花冠 ふ ふくごうたいびょうせい 複合耐病性 ふ ふくしょう 副梢 ふ ふくど 覆土 ふ ふくりん 覆輪 ふ ふしなりいくびょう 節成育苗 ふ ふしなりせい 節成性 ふ ふしょくかさよう 腐植化作用 ふ ふしょくしつ 腐植質 ふ ふつうさいばい 普通栽培 ふ ブッシュじょう ブッシュ状 ふ ふていが 不定芽 ふ ふていこん 不定根 分 類 1 斑とは葉や花びら、茎、幹に出る、本来の色と異なる色のこと。植物に斑が出ている状態を「斑入り」という。実生で遺伝する場合もある。 植 P42 物 4 土 岩石は長年月の間に、温度、雨、流水、波、結氷などによって、次第に崩れて細かな粒子になると同時に、成分にも変化をおこして土になる。この現象を風化という。 P42 壌 肥 6 風の強さをビューフォート風力階級雹にしたがって階級わけしたもの。気象庁の風力階級は13段階に分かれている。 気 P42 象 1 りんごの結果部を構成している枝のことをいう。通常、誘引しなくても良い角度をもった柔らかい枝を呼ぶ。 植 P42 物 5 動物の体内で作られ、体外に分泌、放出され同じ種類の動物に各種刺激反応を起こさせる物質のこと。昆虫でよく知られ、性フェロモン、集合フェロモンなどがあり、環境 病 P42 汚染のない新しい農薬として注目されている。現在ハスモンヨトウやコナガの防除にフェロモンが利用されている。 害 虫 1 雄花と雌花が、たとえばキュウリやカボチャのように別々である場合、このような花を不完全花または単性花(たんせいか)という。 植 P42 物 1 ヒガンバナ科のスイセンの花には、のどの部分に濃黄色のさかずき形のものがついている。花冠そのものではなく、花冠のように見えるので副花冠という。 植 P42 物 5 2種以上の耐病性を持つことをいい、トマトの複合耐病性としては、半身萎ちょう病の他、萎ちょう病、タバコモザイクウイルス、葉かび病、条腐病、斑点病などの耐病性を 病 P42 兼ね備えた品種が発表されている。 害 虫 1 新梢の伸長にともなって、新梢の葉柄の基部(腋芽の部分)から伸びてくる枝のこと。 植 P42 物 2 種子をまいた上にかぶせる土を覆土という。土と砂を混ぜて用いることが多い。畑の土を直接用いる場合を友土覆土という。微粒種子の場合は覆土をしないことがある。 栽 P42 培 1 葉や花びらに入る斑模様のひとつ。周囲に地の色とは異なる色が入るものをいう。 植 P42 物 主にキュウリの育苗についての用語である。節成り、つまり雌花が節ごとに着生するか否かは、遺伝的な能力と育苗環境の二つによるが、短日処理(たんじつしょり)とか 2 栽 P42 低温によって、節成り苗を期待する育苗方法を節成育苗という。 培 1 キュウリなどで、節ごとに着花結実する性質を節成性という。 植 P42 物 4 土 土中の有機物が腐植に変化する働きををいう。 P42 壌 肥 4 土壌中において主として微生物作用により動植物遺体が暗色ないし黒褐色の無定形の腐植質となる。これが土壌の物理性(通気性、透水性、水分保持量、力学的性 土 P42 質)、土壌微生物に大きく関与する。 壌 肥 栽培の時期や、方法が自然の気象に合っている場合、これを普通栽培という。たとえば、トマトでは春から夏にかけてタネまきから収穫の全部を済ませる栽培が普通栽培 2 であり、苗床で育苗して出来るだけ早く植え付けるのが露地早熟栽培、さらに育苗を早めてトンネルの中へ植え付けるのがトンネル栽培である。また、ハクサイを9月の上 栽 P42 旬にまきつけるのは普通栽培であり、1月に温床で育苗し2月にトンネル内に植え付けるのはトンネル早出し栽培である。 培 1 丈低く株元から枝が密生して茂った状態。 植 P42 物 1 芽のないところから突然芽を出した芽をいう。 植 P43 物 1 種子ではなく、挿し木などにより枝幹部から出た根。 植 P43 物 解説 35 読み 解説 用語 ふ ふところえだ ふところ枝 野菜ではナス、ピーマンのように、枝に開花結実させる作物では、内部に伸びた枝が混みすぎると日当たりが不良となって同化作用が鈍るため、開花や結実がうまく進行 しない。このような内部に伸びた枝をふところ枝という。これは放任しないで積極的に切除して、株全体の採光や通風をよくすべきである。 ふ ふねんせい 不稔(性) 花器(花粉や雌しべ)が正常でないため、受粉しても種子ができない場合、これを不稔といい、この性質を不稔性という。 ふ ふみこみおんしょう 踏込温床 育苗床のつくり方の一つで、ワラや落ち葉を醸熱材料(じょうねつざいりょう)として発熱させ、その熱を利用して床土を温め苗を育てる。 ふ ふゆざきけい 冬咲系 キンギョソウやスイートピーその他、無加温のガラス室や温室で栽培して、冬~早春に出荷するのに適する系統をいう。冬の短日条件下でも開花する性質を持ったもので ある。 ふ ふゆび 冬日 日最低気温が0℃以下になる日をいう。 ふ ふゆめ 冬芽 植物の休眠の一形態。冬を越すために、芽をかたい鱗片で覆い、さらに、その表面をろう様物質(クチナシ)や樹脂(トチノキ)を分泌したり、毛を有したり(ヤナギ)して保護 するものなどがある。 ふ ふようせいりんさん 不溶性りん酸 りん酸三石灰(Ca3P2O8)やりん灰石(Ca10P6O24F2)のように、水に溶けないりん酸をいう。 ふ ふようど 腐葉土 広葉樹の落ち葉が堆積して発酵分解され土状になったもの。保水性と通気性に富み他の用土と混合して使われる。弱酸性で多くの植物に適応する。 ふ プライミングしゅし プライミング種子 塩類溶液に一定期間浸漬するなどの方法で、発芽過程を人工的に進めておき、発芽力を強化した種子。通常の種子に比べて早く一斉に発芽し、悪条件下でも発芽しや すい性質を持つ。トマト、タマネギなどで実用化されている。「プライミング」は「起爆剤」の意味。 ふ ブラインド ブラインド 分化した花芽が光線の不足などによって、その発育が悪く、完全な花にならない現象をブラインドといい、グラジオラスやアイリスなどは、栽培上、特にこの点について注 意を要する。 ふ プラグトレイ プラグトレイ プラグとはクサビの意味。小さい四角錐または円錐状に整形された連結ポットのことで、ピートモスなどの用土を入れて苗を育てる。 ふ ブルームレスだいき ブルームレス台木 キュウリ用のカボチャ台木で、接ぎ木することによって果実の表面に出るブルーム(白い粉状のもの)の発生を抑え光沢を良くし、商品価値を高める、そのような台木品種 として“きらめき”がある。 ふ フレーム フレーム 板やワラなどで周囲を囲み、上をビニールで覆い、その中で育苗したり冬の寒さから保護するのに用いるものをいう。太陽熱を入れやすくする。 ふ ブロッキング ブロッキング 育苗の後期に、株間に包丁などで切れ目を入れて断根する作業をいう。(断根・だんこん)。 苗の生育を一時的に鈍らせたり、苗の根張りを良くするために行われる。 ふ ブロッチ ブロッチ 花びらに入る濃色の斑点。 ふ ふわごうせい 不和合性 不和合性とは、雌しべ、雄しべが共に健全でありながら受精しないことであり、自家受粉で受精しないことを自家不和合、他家受粉で受精しないものを交配不和合といい、 受精する場合をそれぞれ自家和合または交配和合という。これは遺伝する性質の一つであって、キャベツ・ハクサイ・ダイコンなどの一代雑種はこの性質を利用して作ら れる。 ふ ぶんきゅう 分球 球根植物の繁殖の仕方で自然に数が増えること。その過程は鱗葉の基部にできた子球原基が肥大するもの(チューリップなど)や、発芽伸長した芽の基部が肥大するも の(グラジオラス)など、様々な形態がある。 ふ ふんざい 粉剤 粉末の形で散布する農薬のことをいう。飛散しやすいので風のない時に散布する。また、播種・定植時に畝面に用いて害虫の駆除を図る場合も多い。 ふ ぶんしせい 分枝性 枝の発生の数や強さは栽培にも左右されるが、もともと遺伝的な性質であり、この性質を分枝性という。 36 分 類 1 植 P43 物 1 植 P43 物 2 栽 P43 培 1 植 P43 物 6 気 P43 象 1 植 P43 物 4 土 P43 壌 肥 4 土 P43 壌 肥 2 栽 P43 培 1 植 P43 物 2 栽 P43 培 2 栽 P43 培 2 栽 P43 培 2 栽 P43 培 1 植 P43 物 3 育 P43 種 1 植 P43 物 5 病 P44 害 虫 1 植 P44 物 読み 解説 用語 へ へいきんふうそく 平均風速 観測時前の10分間の風速の平均地をm/sであらわしたもの へ ベタがけしざい ベタ掛け資材 春まきニンジン、秋冬・春まきダイコン、春植えレタスなどに保温、防霜、防風、防虫のためにベタ掛けをする資材。軽くて通気性もよく、取扱の容易なもので、寒冷紗、タフ ベル、ワリフ等が使われる。 へ へっじんぐ ヘッジング 樹冠の側面を一定の厚さで樹列と平行に、ほぼ垂直か少し台形になるように刈り込む剪定方法。 へ ベッド ベッド 温室栽培で、ベンチを設けないで、直接植え込む畝をベッドまたは地床(じどこ)という。 へ ヘテローシス ヘテローシス 雑種強勢(ざっしゅきょうせい)の項を参照。 へ べとびょう べと病 ウリ科、アブラナ科の他、タマネギで被害の大きい病害である。気温20゚Cくらいで多湿のときに特に発生しやすい。葉に褐色の斑紋をつくる。ウリ科、アブラナ科では斑紋 の形は葉脈を境につくられるので角ばっている。 ダイセンやダコニールなどで防除するほか、敷きワラをして雨滴のはね上がるのを防ぐとよい。 へ へんおんかんり 変温管理 温室やビニールハウスでの加温を行う栽培のうち、夜間の温度を一定温度で管理せず、作物の生理にあわせて時間により設定温度を変えて管理を行うことをいう。同化 養分の移行をよくし、徒長を防ぐとともに暖房経費が節減できる。前夜半・後夜半の二段階制御が一般的である。 へ へんおんしょり 変温処理 タネの発芽には適温が必要な一条件であるが、昼夜とも適温に保つよりも、夜間は低温にした方がよく発芽する。たとえば、ナスの発芽適温は28゚Cくらいであるが、昼夜と も28゚Cに保たないで夜間は18゚Cくらいとすることで、発芽が一層良好となる。このような手段を変温処理という。 へ ベンチ ベンチ 温室の中に地面から隔てて棚を設け、この上で鉢栽培あるいは枠に土を入れて栽培するやり方がある。この場合の棚をベンチという。 ほ ほう 苞 葉の変形したもので、そのわきに咲く花を保護する。ハナミズキやブーゲンビレアで花弁のように見える部分。 ほ ぼうあつ 膨圧 細胞の内圧と外圧との差。植物細胞では、細胞壁が膨張に抵抗するため、数気圧から数十気圧にもなる。 ほ ほうが 萌芽 芽を吹くこと。芽生え。発芽。 ほ ほうがよくせいざい ほう芽抑制剤 芽の発生やその発育をおさえる働きをする薬剤をいう。MH―30などがその例である。 ほ ほうそけつぼう ほう素欠乏 硼素(ほうそ)の吸収が欠乏すると、芯止まりや葉の中肋(ちゅうろく)の内側に褐色のあかぎれ状の組織ができ、生育を阻害する。これをほう素欠乏といい、アブラナ科の 野菜やセルリーにおこりやすい。 ほ ぼうふう 暴風 風速20m/sを超えるような強い風をいう。 ほ ほうよう 苞葉 花序の中の部分にある葉の変形したもの。 ほ ボカシごえ ボカシ肥 有機質肥料と(粘土や)微生物の力を借りて発酵させた肥料で、これを使用することによって品質の高い病虫害に強い作物を作ることができる。材料の一例として大豆粕 20kg、米糠20kg、ナタネ粕20kg、魚粕20kg、骨粉20kg、発酵菌1~1.5kgを混合し、水分25%に調整して発酵させる。とくに発酵の過程で出来るアミノ酸を作物に吸収させて 味や香り、色をよくさせる効果がある。 ほ ほぎ 穂木 接ぎ木でふやすために、台木に接がれる部分。ふやしたい植物の枝で、接ぎ木用に調製したもの。接し木の場合も穂木という言葉を使うが、区別するために「接し穂」とい われることもある。 ほ ぼけ ぼけ 果肉細胞を互いに接着しているペクチン様物質が、果肉の成熟の進行に伴い分解され、細胞が細かく分離される現象。 このようになった果実は水分も少なく、果肉が柔らかくなり味も低下する。 37 分 類 6 気 P44 象 2 栽 P44 培 2 栽 P44 培 2 栽 P44 培 3 育 P44 種 5 病 P44 害 虫 2 栽 P44 培 2 栽 P44 培 2 栽 P44 培 1 植 P44 物 1 植 P44 物 1 植 P44 物 2 栽 P44 培 4 土 P44 壌 肥 6 気 P44 象 1 植 P44 物 4 土 P44 壌 肥 2 栽 P45 培 2 栽 P45 培 読み 解説 用語 ポジティブリスト リストに記載された基準値を超過したものとリストアップされていない農薬を規制する残留基準の制度。平成18年5月29日から移行した。 ほ ほすいりょく 保水力 圃地が土中の水分を保持する能力をいう。 ほ ポット ポット 鉢やつぼ等の容器をポットという。園芸上は植木鉢の意味に用い、その原料からポリポット・ピートポット等という。 ほ ボトニング ボトニング カリフラワーの異常花蕾には、ボトニング、リーフィー、ライシーなどがあり、いずれも播種期のあやまりによる花芽分化や花蕾発育の不調によって起こる。これらはもちろ ん商品価値がない。 ボトニングとは、植物体がまだ十分に育っていないのに、低温にあって花芽分化を起こし、形の悪い小さい花蕾しかできないことをいい、春まき栽培で 発生が多い。 ほ ボトリチス ボトリチス 灰色かび病とも言う。高温多湿で発生しやすい。茎葉や花、果実に灰色のかびを生じて生育を阻害する。 ほ ほひりょく 保肥力 土がもっている、肥料成分(養分)を保持する能力のこと。土が有機質を多く含み、団粒構造になっていると、保肥力が強くなる。「肥料もちがよい」ともいう。 ほ ほふく 匍匐 植物の茎や枝が地面を這って伸びること。 ほ ぼほん 母本 改良やまた採種のために、特定の株を選び出す場合がある。この選ばれた株を母本という。 ほ ポリエチレン ポリエチレン 一般にはポリと略称される。農業用にはビニールとともにトンネル栽培やハウス栽培の被覆材料としてたくさん使われている。ビニールに比べて紫外線をよく通し、汚れに くい利点があり値段も安いが、保温効果はビニールより幾分劣る。また、トンネルでは霜の害を受ける場合があるので注意を要する。 ほ ポリマルチング ポリマルチング ポリエチレンフィルムを使ったマルチングのことをいう。普通、透明・黒色・緑色のポリエチレンが使われるが、アブラムシよけの効果をねらった銀色のものもある。 ほ ホルモンしょり ホルモン処理 生長、開花、着果、果実の発育などに対し、必要に応じてこれらを促進したり、あるいは抑制する目的でホルモン剤を使用することをホルモン処理という。 ほ ホルモン剤 ホルモン剤 植物の生育その他の生理機能を調節する効果をあらわす薬剤をホルモン剤という。 ほ ほんぽ 本圃 苗床などのように、栽培のある期間だけでなく、その栽培を完了するまで引き続き使用する圃地を本圃といい、苗床から別の苗床に植え替えることを移植、苗床から本圃 へ植え付けることを定植という。 ま まきばち まきばち シードパンの項を参照。 ぽじてぃぶりすと ま マグネシウムけつぼう マグネシウム欠乏 ハクサイなどに起こりやすい。マグネシウムの吸収が欠乏すると、外葉の葉脈の間が緑色を失って淡黄色となり、ついに枯死する。砂地や火山灰土地帯で多発しやすい。 トマトやナスにもよく発生し、苦土欠乏(くどけつぼう)ともいわれる。 ま マクワしつメロン マクワ質メロン マクワとメロンは別の種類であるが、たとえばプリンスメロンのように、マクワとメロンを両親とする一代雑種で、その性質が両方の中間を示す品種をマクワ質メロンという。 ま まごづる 孫蔓 親蔓(おやづる)の項を参照。 ま まさつち 真砂土 花崗岩が風化した赤土で、適度な粘りを持ち排水も良く庭土として使われる。花壇用土や鉢土としては有機物を混ぜて使う。酸性土。 ま まちごえ 待肥 根付け肥(ねつけごえ)と同意語。 38 分 類 P45 4 土 P45 壌 肥 2 栽 P45 培 2 栽 P45 培 5 病 P45 害 虫 4 土 P45 壌 肥 1 植 P45 物 3 育 P45 種 2 栽 P45 培 2 栽 P45 培 2 栽 P45 培 2 栽 P45 培 2 栽 P45 培 2 栽 P45 培 4 土 P45 壌 肥 2 栽 P45 培 1 植 P45 物 4 土 P46 壌 肥 4 土 P46 壌 肥 読み 用語 ま まなつび 真夏日 ま まびき 間引き ま まふゆび 真冬日 ま マルチング マルチング み みしょう 実生 み みしょうけい 実生系 み みじん みじん み みずあげ 水揚げ み みずぎれ 水切れ み みずごけ 水苔 み みずしろ 水代 み ミストはんしょく ミスト繁殖 む むかくか 無核化 む ムカゴ ムカゴ む むりゅうさんこんひりょう 無硫酸根肥料 め めかき 芽かき め めだしまき 芽出しまき め めつぎ 芽接ぎ め めつち 目土 分 類 6 日最高気温が30℃以上になった日をいう。 気 P46 象 苗床や直まきの畑で、密生している部分の苗を適当に取り去り、また、奇形や徒長したものや育ち遅れたものを取り除く作業をいう。なお、以上の場合に限らないで、花や 2 栽 P46 果実、枝であっても、その一部を取り除くことを一般に間引くという。 培 6 日最低気温が0℃未満の日をいう。 気 P46 象 ワラやモミガラ、またはポリエチレンフィルム等を使って、株の周囲や畝の上を覆うことをいう。マルチング効果としては、地温調節、水分保持、雑草防止、土の膨軟保持、 2 栽 P46 病害防除等がある。 培 2 種子からその発芽によって育った植物を実生という。接ぎ木など、栄養繁植した植物に対しての用語である。 栽 P46 培 2 種子系(しゅしけい)の項を参照。 栽 P46 培 4 土 1mmかそれ以下の目のふるいを通り抜ける、ごく細かい土のこと。花木の鉢植えなどではこれを除かないと、排水不良を起こしやすくなる。 P46 壌 肥 2 切り花の切り口を水の中に入れて、切り口から吸水させることを水揚げという。 栽 P46 培 2 水が「不足している」か「ない」状態のこと。 栽 P46 培 2 湿原や山地の湿地に生える鮮苔類を乾燥したもの。保水力に富み、取り木、挿し木の乾燥防止、洋らんや観葉植物の植え込みに使われる。 栽 P46 培 2 鉢植えにしたとき、鉢の上部に水のたまるスペースをあけて植え付ける。このスペースを水代、あるいは「ウォータースペース」という。 栽 P46 培 2 霧状の水のことをミストというが、これを葉面に散布して室内の湿度を高め、これによって挿し木を成功させんとする繁殖手段をミスト繁殖という。 栽 P46 培 2 ジベレリンにより種なしぶどうを作る方法。 栽 P46 培 肉芽のこと。葉の付け根部分に生じる芽(腋芽)の一種で、養分を貯蔵して肥大し、母体から分離して次の世代の個体発生の起源となる。オニユリやヤマノイモなどに、そ 1 植 P46 の例が見られる。 物 4 土 肥料の副成分として、硫酸根(りゅうさんこん)をもっていない肥料をいう。 P46 壌 肥 2 余分に出た芽を若いうちに摘み取って、樹形を整えたり、果実・花の生育を調節すること。 栽 P46 培 2 発芽を斉一にするため、発芽しはじめたタネをまくことを芽出しまきという。つまり、タネを1昼夜ほどぬるま湯に浸して十分に吸水させ、これを所要の適温に保つと、よく 栽 P46 揃って発芽をはじめるから、これをまきつける。 培 2 芽を台木に癒着させる接ぎ木法を芽接ぎという。果樹で多く用いられる。 栽 P47 培 7 シバ張りにともなう作業の一つで、シバを張った次の年には根茎が地表に伸び出すから、土をふりかけてローラーで押さえつけ、この根茎を埋める。これに用いる土を目 そ P47 土という。 の 他 解説 39 読み 用語 め めどおり 目通り め めもの 芽もの め メリクロン メリクロン も もうかんすい 毛管水 も もくしつぶ 木質部 も もくほんせい 木本性 も モダンローズ モダンローズ も もとごえ 元肥 も もどしこうはい 戻し交配 や やく 葯 や やくざいさんぷ 薬剤散布 や やくばいよう 葯培養 や やせいしゅ 野生種 や やなぎめ やなぎ芽 や やれいいくびょう 夜冷育苗 ゆ ゆういん 誘引 ゆ ゆうきしつひりょう 有機質肥料 ゆ ゆうきたいちっそ 有機態窒素 ゆ ゆうきのうほう 有機農法 分 類 2 立木の、目の高さの位置での幹の太さ。 栽 P47 培 2 発芽した若い小さい茎葉を目的とした栽培を芽もの栽培という。カイワレダイコン・芽ジソ・ベニタデなどがこの一例である。 栽 P47 培 2 茎頂培養によって育成された苗のことで、実生苗と区別している。カーネーション、キク、イチゴなどのウイルス・フリー株や、ランの無菌培養による増殖株がある。 栽 P47 培 4 土 土の粒子間の毛管引力によって、保持されている水をいう。 P47 壌 肥 1 植物の幹の内部のかたい部分。木化(植物の細胞壁がリグニンを蓄積してかたくなること)した細胞からなる。 植 P47 物 1 木としての性質。 植 P47 物 7 そ 20世紀に入ってから改良されたバラの品種。 P47 の 他 4 土 作物を栽培する前にあらかじめ田畑に施しておく肥料。種類・施用量は、作物や栽培型により異なる。 P47 壌 肥 3 ある特定の遺伝子を目的の作物に移すため、その片親と何回も繰り返し交配を行なう育種法。 育 P47 種 1 雄ずいの一部で、花粉を形成する袋状の器官。 植 P47 物 5 病 病害や虫害の予防・殺菌・駆除のために農薬を散布することをいう。 P47 害 虫 雄しべの先端にある葯(花粉の入った袋)を取り出し、寒天培地上で無菌的に培養し花粉から直接植物(半数体)に育て上げる方法。遺伝的に固定した植物を得る技法と 2 栽 P47 して用いられる。 培 1 栽培されている植物、つまり作物に対し、自然に自生している植物を野生種という。 植 P47 物 キクの花芽分化やその発育には日長の影響が大きく、花芽の分化がはじまってもその後の日長が適当でないと分化がうまく進まないため、正常な花芽ができない。このよ 1 植 P47 うな不完全な芽をやなぎ芽という。 物 2 果菜類や花きの育苗方法で、日中は苗の生育適温(中・高温)、夜間は比較的低温で管理して、花芽分化や開花の促進、苗の徒長防止を図る。 栽 P47 培 2 倒伏懸念のある作物は支柱を立ててひもなどでくくったり、栽培に有利になるような方向に枝を誘導すること。 栽 P47 培 4 土 油粕、魚肥などのように、四要素のほかに有機質を含んでいる肥料をいう。これに対して化学肥料を無機質肥料という。 P47 壌 肥 4 複雑な窒素化合物は微生物の作用をうけて、アンモニア態または硝酸態になってから作物に吸収される。この窒素化合物を有機態窒素という。石灰窒素、尿素などがそ 土 P48 の例である。 壌 肥 安全で本物の農産物を作るため、農薬や化学肥料を利用しない土作りを重視した農法。最近有機農産物の表示基準が示された。ただ一般的には栽培に労力がかかり、 2 栽 P48 反収も低いことから特定のグループや一定の条件のところに限られ、広範囲な普及はむずかしい。 培 解説 40 読み ゆ ゆうこうすいぶん 用語 有効水分 ゆ ゆうこうせきさんおんど 有効積算温度 ゆ ゆうせいふねん 雄性不稔 ゆ ゆうせん 優占 ゆ ゆごう 癒合 ゆ ゆそうえんげいちたい 輸送園芸地帯 よ ようえき 葉腋 よ ようえきさいばい 養液栽培 よ ようすいりょう 容水量 よ ようせいりんぴ 熔成りん肥 よ ようだつさよう 溶脱作用 よ ようちん 葉枕 よ ようど 用土 よ ようびょうせっしゅ 幼苗接種 よ ようびょうつぎき 幼苗接ぎ木 よ ようへい 葉柄 よ ようめんさんぷ 葉面散布 よ よくせいさいばい 抑制栽培 よ ヨトウムシ ヨトウムシ 分 類 4 土 土の中の水は、いろいろの形で存在しているが、作物に吸収利用されるのは主に毛管水だけで、これを有効水分という。 P48 壌 肥 2 ある期間のなかで、一定温度を超えた気温の積算値をいう。 栽 P48 培 葯や雄しべが退化し、花粉が機能的に不完全になることを、雄性不稔という。この性質は一代雑種を採種する手段に用いられ、タマネギやニンジンの他、草花等の一代雑 1 植 P48 種でもこの性質が利用されている。 物 1 ある生物群集の中で、その環境によく適応した種の数が最も多くなり、その群集を代表する種類となること。 植 P48 物 1 植物では枝の切り口や接ぎ木した部分などの傷口が癒えてふさがること。動物では離れた皮膚、筋肉などが付くこと。 植 P48 物 7 市場から遠く、生産物を鉄道やトラック、船によって輸送する産地を輸送園芸地帯という。今では道路やトラックの発達によって、その生産物の輸送はきわめて簡易になり そ P48 迅速になった。 の 他 1 葉が茎につく部分の上側で、普通ここに芽ができる。 植 P48 物 2 水と養分を培養液の形で施して作物を栽培すること。培地の種類や培養液の供給方法によって分類され、れき耕・水耕・噴霧耕・ロックウール栽培等がある。 栽 P48 培 4 土 100gの乾燥土が重力にさからって保持できる水分量を容水量といい、土が水分を保持する力の強さを示すものである。 P48 壌 肥 4 土 弱アルカリ性の重い灰色の粉末で20%のりん酸を含む。このりん酸は水には溶けないが、くえん酸に溶ける。肥効はゆるやかであるが高い。 P48 壌 肥 4 土 植物の耐寒性を高める処理。秋から冬にかけての低温により行なわれる P48 壌 肥 1 葉柄の基部の膨れた部分。 植 P48 物 4 土 鉢や苗床で栽培するのに用いる土を用土といい、有機物や肥料成分を適度に含み病害虫のないこと、通気や水はけなどについて良好なものをあらかじめ作っておく。 P48 壌 肥 2 耐病性判定方法の一つで、特定の病原菌を用いて幼苗期に菌を接種し、抵抗性のテストを行うことをいう。限られたスペースでの大量の検定を目的として行う。 栽 P48 培 2 本葉2~2.5枚のような幼苗で接ぐ方法で、プラグ苗の普及とともに接ぎ木作業が容易なことと活着率が高いことから近年急速に広まっている。 栽 P48 培 1 葉身(葉の主要部分)を支えて、茎に付着する柄のように細くなった部分。 植 P48 物 2 ヨーゲンなどを用い葉に散布して、葉面から養分を吸収させることをいう。 栽 P48 培 2 余まき栽培(よまきさいばい)のあとにつづき、夏の終わり頃から初冬にかけての時期に栽培することを抑制栽培という。ハウスを利用する場合は収穫が冬にわたる。 栽 P49 培 5 下葉の裏に産みつけられた卵からふ化した幼虫が葉を食害する。幼齢時は薬剤が効くが、あとは効きにくく、ハクサイなどの結球内に食い込んだものは駆除できない。5 病 P49 ~6月と9~10月に多発する。定植前にオルトラン粉剤やパダン粉剤などを施し駆除する。捕殺が確実で効果が高い。 害 虫 解説 41 読み 用語 よ よびつぎ 呼び接ぎ よ よまきさいばい 余まき栽培 よ よんばいたい 四倍体 ら らいしー ライシー ら らくようじゅ 落葉樹 ら らふぃあ ラフィア ら らんなー ランナー 分 類 穂木と台木の茎の側面を鋭利な刃物で滑らかにそぎ取り、両方の切り面を密着させてしばっておき、この接着面が活着してから、台木は活着部の上を、穂木は活着部の 2 栽 P49 下を切除して、接ぎ木を完了する。この方法を呼び接ぎという。 培 2 4~8月の時期、普通栽培(ふつうさいばい)の次にくる栽培を余まき栽培という。 栽 P49 培 普通の植物は染色体数が二倍体だが、それをコルヒチンで処理すると、染色体数が倍加して四倍体となる。 通常、四倍体となると植物体が大きくなり、葉の緑も濃くなるこ 3 育 P49 とが多い。 種 2 カリフラワーの異常花蕾の一種で、表面に粒状の花蕾のできることをいう(ボトニング)。 栽 P49 培 1 生活に不適な季節に葉を落として休眠する樹木。(ブナ、ナラ、カエデなど) 植 P49 物 2 ラフィアやしの繊維(ヒモ)。やわらかく強靭で接ぎ木部分の支持用として主に使われる。 栽 P49 培 1 イチゴやオリヅルランは、親株からツルを横に伸ばして子株をつくる。その際のツルをランナーという。 植 P49 物 解説 リーチング 雨、露、霧などによって植物の葉や体から、物質が流亡する現象。葉から流亡する水は、アルカリ塩を含むので、植物体内の塩類濃度は自己調整される。 り りーど リード ラン科植物が翌年花芽をつけるために新しくできたバルブ。前年生の古いバルブをバックバルブという。 り りーふぃー リーフィー りーちんぐ り りしゅんかげんしょう 離春化現象 り りっちじょうけん 立地条件 り りびょうせい 罹病性 り りゅうあん 硫安 り りゅうざい 粒剤 り りゅうさんかり 硫酸加里 り りゅうつうきこう 流通機構 り りょうせいか 両性花 り りようりつ 利用率 P49 1 植 P49 物 2 カリフラワーの異常花蕾の一種で、花蕾にさし葉の出る現象をいう(ボトニング)。 栽 P49 培 低温を与えて春化処理した麦種子を高温にあわせると、春化効果が消える。このような現象を離春化、あるいは脱春化といい、ディバーナリゼーションともいう。 ダイコン 1 植 P49 の春どりトンネル栽培において、この現象を利用して夜間に受けた低温の影響を日中の高温管理で打ち消し、抽苔を回避する栽培が行われている。 物 7 園芸経営は、その産地の土壌条件、消費地までの距離等に左右される。このように、その産地がどのような条件下におかれているかを考えるとき、これを立地条件という。 そ P49 の 他 3 植物が病気に対する抵抗性を持たず、容易に侵される性質をいう。耐病性(たいびょうせい)に対比して用いられる。 育 P49 種 4 土 最も盛んに使用される窒素肥料で、窒素20%ほどを含む。速効性であるから、元肥よりも追肥に適する。 P49 壌 肥 5 病 粒状に加工した農薬で、散粒器や手でそのまま使用できる。除草剤や殺虫剤でも土壌に施用する農薬では粒状の形をしたものが多く、使用が簡便である。 P49 害 虫 4 土 普通48%の加里を含む加里肥料で、速効性で作物によく吸収され、水で流失することも少ない。元肥にも追肥にも用いる。 P49 壌 肥 7 商品が生産者なり産地から消費者の手に入るためには、たとえば中央市場を通る、仲買人の手を経るなど、いろいろな場合があるが、この間の仕組みを流通機構という。 そ P49 の 他 1 完全花(かんぜんか)と同意語。ひとつの花に雄しべと雌しべを持つ花。 植 P50 物 4 土 施した肥料成分がどのくらい吸収利用されたかを示す数値を利用率、または吸収率(きゅうしゅうりつ)という。 P50 壌 肥 42 読み 解説 用語 り りょくおうしょくやさい 緑黄色野菜 ホウレンソウの緑色の葉や、ニンジン・カボチャの橙色や黄色の部分には、プロビタミンA(カロチン)を多く含んでいる。これらの種類を一括して緑黄色野菜といい、プロビタ ミンAは人間の体内でビタミンAにかわるので、緑黄色野菜はビタミンAの優れた供給源とされている。 り りょくひ 緑肥 青刈ダイズ(あおがりダイズ)などは、刈り取って有機質肥料として用いる。これを緑肥という。ハウスなどでは塩類の蓄積回避を兼ねてデントコーンやソルゴーが緑肥とし て作られている。これらはクリーニング作物とも呼ばれている。 り りれーさいばい リレー栽培 夏は気候の涼しい高冷地で育苗し、秋に平坦地に苗を運んで商品生産を行うなど、2ヵ所で引継いで行う栽培様式である。イチゴやシクラメン、ランの栽培などでよく行わ れる。 り りんけい りん茎 アマリリス、ヒヤシンスなどの球根は、平たく板状になった茎に肥厚した葉がついてできている。このような球根を鱗茎(りんけい)という。 り りんさく 輪作 いくつかの作物を一定の順序で繰り返し栽培することを輪作という。 これは圃地の生産力保持と営農成果向上が狙いであり、種類の選択、組合せ、作付順のほかに圃地 の使用順序をも合理的に企画しなければならない。 り りんさん りん酸 りん酸は肥料四要素の一つで、植物の新組織をつくるのに役立つといわれている(可溶性りん酸)。記号はPであらわす。 り りんしょう 林床 森林内の地表面のこと。 り りんぺん 鱗片 鱗片葉。冬芽を覆うなど、かたく保護の役目を持つうろこ状の葉。 り りんぺんはんしょく りん片繁殖 ユリの球根は、平たくなった茎に、肥厚した葉がついてできたいわゆるりん茎(りんけい)であるが、肥厚した葉をりん片(りんぺん)といい、これを一つずつ取り外して砂や 鹿沼土(かぬまつち)に斜めに挿し入れて管理すると芽と根を出し、それぞれが新しいユリとなる。この方法をりん片繁殖という。 れ れいしょういくびょう 冷床育苗 踏み込みなど加温をしないで苗床で行う育苗をいう。 れ レイズドベッド レイズドベッド レンガや石などを積み上げて囲み、かさ上げした花壇のこと。作業がしやすくなり、水はけ、通風も改善される。 れ れいぞうしょり 冷蔵処理 ユリなどの促成栽培には、球を一定期間冷蔵して開花を早めることが行われる。これを冷蔵処理という。 れ れいとうやさい 冷凍野菜 野菜を短時間湯通ししたあと、-25゚Cくらいの低温で急速に凍結させたものをいう。加工野菜のうちでは最も生に近い風味を持ち、ビタミンの含量も多く、長く貯蔵すること ができ、調理も簡単であり、有望な加工手段として世界的に大きく伸びている。 れ れいりょうちさいばい 冷涼地栽培 標高500~1,300mの夏季冷涼な地帯で行われる栽培をいい、6月上旬~11月中旬に出荷される。長野県・群馬県がこの中心をなしている。 れ れっか 裂果 果実に割れ目ができることを裂果という。野菜ではトマトの場合に問題となっていて、果実のへたの周辺に同心円状や放射状の割れ目が入り商品価値を著しく落とす。品 種による多少の差もあるが、吸水状態の急激な変化がその原因になりやすい。 れ れっこん 裂根 ダイコン・カブ・ニンジン等で問題になる。根部の周皮の生育と、内部組織の肥大が不均衡な時に発生する。在圃期間が長く収穫が遅れた場合に多発し、土壌水分の変化 が大きく起因する。 れ れんさく 連作 一つの作物を同じ圃場に繰り返し作付けすることを連作という。 種類によって連作が適当するもの、不可能なもの、適当ではないが大きな支障はないものなどいろいろあ るが、一般には新しい圃場の方が上作が得られるから、連作可能の種類であっても用地は変えた方がよい。 れ れんさくしょうがい 連作障害 連作によって起こる作柄の不良を連作障害または忌地(いやち)現象という。 原因は、特定の病害が甚だしくなる、特定の土中養分の欠乏、塩積(えんせき)、根が分泌し た有害成分のためなど、場合によって種々である。 れ れんとうしきおんしつ 連棟式温室 両屋根式の温室を連結したものをいう。室内が広いので、作業の機械化や自動化が可能になる利点がある。建設経費は単棟式に比べて割安となる。 43 分 類 7 そ P50 の 他 4 土 P50 壌 肥 7 そ P50 の 他 1 植 P50 物 2 栽 P50 培 4 土 P50 壌 肥 7 そ P50 の 他 1 植 P50 物 2 栽 P50 培 2 栽 P50 培 7 そ P50 の 他 2 栽 P50 培 7 そ P50 の 他 2 栽 P50 培 1 植 P50 物 1 植 P50 物 2 栽 P50 培 2 栽 P51 培 2 栽 P51 培 読み 解説 用語 ろ ろうきゅうかすいでん 老朽化水田 これは土が老朽化した水田のことで、土から鉄分が溶け出してしまった結果であると考えられている。秋おち現象など、稲の収量に影響する。 ろ ローンレーキ ローンレーキ 芝生の手入れに使う農具の一つ。短い鉄の歯をくし形に並べて柄をつけたもの。草かきなどに用いる。土の表面をくだいたりならす用途のほかに、落ち葉や刈り草の収集 など熊手の役割も果たす。 ろ ろじどこいくびょう 露地床育苗 露地(ろじ)、つまりまったく被覆しない畑の畝を苗床として育苗する方法で、単に露地育苗ともいう。 ろ ロゼット ロゼット 節間が極端に短くつまった茎に葉が水平に放射状に出ており、根から直接に多数の葉がむらがって着いている外観を呈する場合、このようなものをロゼットという。 ろ ロックウールさいばい ロックウール栽培 養液栽培の一つで、土壌の代わりに、培地に鉱物を綿状に加工したロックウールを用い、養液を流して栽培する。近年開発された技術である。 わ わいかざい 矮化剤 生長調節剤の一種。植物の伸長をおさえ矮性の草姿に仕上がるので、最近は鉢物や草花などに使用がふえている。B―ナイン、スリトーンなどがある。 わ わいせい 矮性 生物の体が標準の大きさに比べて小さいこと。遺伝的または病的要因による。観賞用植物や愛玩動物として、育種で作られることも多い。園芸的には主として草丈の低い ことをいう。高性に対する言葉。 わ わかなえていしょく 若苗定植 果菜類では適期より早く植えると草勢が強くなりすぎて過繁茂になりやすく、その後の生育に支障をきたす。ただ、ハウス抑制栽培では高温期の活着促進のため、比較的 若い状態で定植する。葉菜類においては、活着促進を図るために、むしろ若苗定植が望ましい。 わ わきめ 脇芽 葉のつけ根にできる芽。普通、葉の基部の上側にできるが、葉柄の内側に生ずるものも多い。腋芽。 わ ワシントンじょうやく ワシントン条約 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約。 わ ワッカしょう ワッカ症 ダイコン表皮に不整形の黒円を発症するものを俗にワッカ症と呼んでいる。特に12月~2月頃の低温期に収穫する作型で被害が多い。原因は特定されていないが、品種 により発症の差がみられる。 わ わりつぎ 割り接ぎ まず、穂の下端をくさび形にそいで口に含むか水の中に置き、次に台木の茎を切断してその断面の中央を少し切り下げて割れ目をつくり、これに穂を挿し込んでしっかりく くるか、特定の小具で挟み、台と穂の切り口を密着させる。この方法を割り接ぎという。 44 分 類 4 土 P51 壌 肥 7 そ P51 の 他 2 栽 P51 培 1 植 P51 物 2 栽 P51 培 2 栽 P51 培 1 植 P51 物 2 栽 P51 培 1 植 P51 物 7 そ P51 の 他 2 栽 P51 培 2 栽 P51 培
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