障害者雇用について

障害者雇用について
Q
人事担当から障害者雇用について医学的な見地から意見を尋ねられ、わからない点がありま
したので教えてください。現況では厚生労働省のホームページを見たところ、障害者雇用は身
体障害者、知的障害者、精神障害者の3つに分かれ身体障害者の雇用が一番多いようですが、
より細かい内訳として身体障害者のうち、どのような身体器官(たとえば聴覚、視覚、脳、心臓、
代謝系など)の障害者が多いかわかりますでしょうか。
それから障害者雇用について産業医として行うことは
① 現在の障害の程度の把握
② 今後の障害の悪化の予想をして健康管理をすること
職場に医療者としてアドバイスすることとしては
① 現在の障害の程度に応じた適切な配置
② 環境の整備
③ 職場で一緒に働く人へ障害および考えられうる就業上の事故防止のための注意点を説明する
などを考えておりますが、そのほかにも産業医として障害者雇用について注意することなどがありましたら、教えて
ください。
A
企業にとって障害者雇用の問題は、
環境問題と同様、企業の社会的責
任(CSR)として重要な戦略の一つに
なっています。その根拠となる「障害
者の雇用の促進等に関する法律」で
対応を予め考えておき、定期的にフォローアップして
ゆく体制を整えていくことが必要だと思います。
参考資料
・日本経団連障害者雇用相談室編著:障害者雇用
マニュアル Q&A、日本経団連出版、2004
は、障害者の雇用を法律で義務付け違反した場合の
罰則を定めています(法定雇用率制度、雇用納付金
制度)。障害者雇用の公的な相談窓口としては、公共
職業安定所(ハローワーク)、各県毎に配置されてい
る障害者職業センターがあります。日本経団連でも障
害者雇用相談室を開設し、企業の人事担当者からの
各企業で障害者雇用に取り組む人事・労務担当
者が、これまでに蓄積したノウハウを活用できるよう
編集した実務面の良書。1,800 円。
・独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構ホーム
ページ http://www.jeed.or.jp/
問合せに応じています。
厚生労働省が策定した「障害者雇用対策基本方針
(2003 年)」で、事業主が障害者の雇用管理で留意す
べき基本事項として、①採用および配置、②教育訓
練の実施、③処遇、④安全・健康の確保、⑤職場定
着の推進、⑥障害および障害者についての理解促進、
障害者職業センターを運営しているほか、雇用納付
金の実務を担当している。ホームページでは障害者
雇用に関して、法律面を含めての情報がたくさん閲
覧できる。
厚生労働省職業安定局所管の外郭団体。上述の
⑦障害者の人権擁護を上げています。これらの項目
のうち、②と④は産業保健の担当者が積極的に関与
すべき部分です。ご相談内容で予定されているアドバ
イスはもちろんのことですが、障害はきわめて個別性
が高く、職場環境や同僚からも大きな影響を受けるた
め、一般化しにくいところがあります。採用前や配置前
には、個々のケースについて課題や問題点を抽出し、
12