ジエチルエーテル 【改訂 2016年 09月 20日】 改訂 2016年 09月 20日 整理番号 32203 安全データシート 安全データシート 【１．化学物質等及び会社情報】 製品名、化学名、別名 ジエチルエーテル Diethyl ether Aether, Anaesthetic ether, Anesthesia ether, Anesthetic ether, Diaethylaether (German), Diethyl ether (DOT:OSHA), Diethyl oxide, Dwuetylowy eter (Polish), Etere etilico (Italian), Ether, Ether ethylique (French), Ethoxyethane, Ethyl ether (ACGIH:OSHA), Oxyde d'ethyle (French), RCRA waste number U117, Solvent ether 会社情報 会社名 ：シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社 住所 ：東京都目黒区下目黒1-8-1 担当部門 ：ライフサイエンス レギュラトリーアフェアーズ ＴＥＬ ：03-6758-3625 ＦＡＸ ：03-6756-8300 緊急連絡先：同上 【２．危険有害性の要約】 GHS分類 引火性液体 (区分1) 急性毒性 (区分4, 経口) 急性毒性 (区分5, 吸入) 眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 (区分2B) 特定標的臓器毒性（単回暴露） (区分3, 中枢神経系) GHSラベル要素 ◇絵表示又はシンボル… ◇注意喚起語… 危険 ◇危険有害性情報… 極めて引火性の高い液体および蒸気 飲み込むと有害（経口） 眼刺激 吸入すると有害のおそれ（気体, 蒸気, 粉塵, ミスト） （麻酔作用）眠気またはめまいのおそれ ◇取扱注意… 熱/火花/裸火/高温の物のような着火源から遠ざけること。－禁煙。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 眼に入った場合：水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外 すこと。その後も洗浄を続けること。 【３．組成及び成分情報】 成分情報 混合物 ジエチルエーテル、≧98% ブチルヒドロキシトルエン、＜0.1% 化学式又は構造式 ◇分子式…C4H10O（ジエチルエーテル）、C15H24O（ブチルヒドロキシトルエン） 官報公示整理番号 ◇化審法…(2)-361（ジエチルエーテル）、(3)-540（ブチルヒドロキシトルエン） CAS No. 60-29-7（ジエチルエーテル）、128-37-0（ブチルヒドロキシトルエン） Page 1 of 4 ジエチルエーテル 【改訂 2016年 09月 20日】 【４．応急措置】 1. 飲み込んだ場合、意識のある時は水で口をすすぐ。医師の診察を受ける。 2. 吸入した場合、空気が新鮮な場所へ移す。呼吸がない場合、人工呼吸をほどこす。呼吸困難の場合、酸素 を与える。 3. 皮膚に付着した場合、直ちに石鹸と大量の水で洗う。 4. 眼に入った場合、直ちに眼を少なくとも15分間大量の水で洗い流す。 【５．火災時の措置】 消 火剤 小規模な火災（初期火災）の消火では、アルコール泡、ドライケミカル、または二酸化炭素などの消火剤を使用 する。大規模な火災では、可能な限り遠方から水を処理する。ミストあるいはスプレーとして大量の水を用い る。放水は効果を示さない可能性がある。大量の水により容器全体を冷却する。 消火時における特殊な措置および注意事項 皮膚と眼への付着を防止するため、自給式呼吸器および保護衣を着用する。 異常な火災および爆発の危険性 1. 火災時に有毒フュームが発生する。 2. 引火性の液体である。 3. 蒸気は発火源まで到達して引火する可能性がある。 4. 火災時に容器爆発をおこす可能性がある。 【６．漏出時の措置】 1. 汚染場所から退避する。 2. 全ての発火源から遮断する。 3. 防爆用器具を使用する。 4. 自給式呼吸器、ゴム長靴および厚手のゴム手袋を着用する。 5. 石灰、砂またはソーダ灰に吸着させ回収した後、防爆用器具を用いて遮蔽容器に入れ、戸外へ移す。 6. 換気を行い、完全に回収後、漏出した場所を洗浄する。 【７．取扱い及び保管上の注意】 取扱い 暴露防止及び保護措置を参照。 貯蔵 1. 熱源、火花、裸火から離して保管する。 2. 厳重に密閉して保管する。 追加情報 1. 光に敏感である。 2. 空気に反応する。 3. 熱に反応する。 4. 乾固するまで蒸留しない。 5. 冷蔵保存後に開ける。 【８．ばく露防止及び保護措置】 ◇安全管理上の留意事項… 1. 全身用シャワーおよび洗眼器を備える。 2. 防爆用器具を使用する。 3. 自動排気装置を備える。 4. NIOSH（US）またはCEN（EU）などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた呼吸用保護具および部 品を使用する。リスクアセスメントによりろ過式呼吸用保護具が適切であると示されている場所では、工学的制 御のバックアップとして、多目的直結式（US）またはAXBEK型（EN14387）呼吸用保護具カートリッジ付き全面形 呼吸用保護具を使用する。呼吸用保護具が唯一の保護手段である場合、全面形送気マスクを使用する。 5. 化学薬品耐久性手袋を着用する。 6. 安全ゴーグルを着用する。 7. 汚染された衣服を迅速に脱がせ、洗浄する。 8. 取り扱い後に完全に洗浄する。 9. 蒸気を吸入しない。 10. 眼、皮膚、衣服へ付着させない。 11. 長時間または反復の暴露を避ける。 許容濃度 安衛法 作業環境評価基準 400ppm （ジエチルエーテル） ACGIH(2004) TWA 400ppm, STEL 500ppm （ジエチルエーテル) Page 2 of 4 ジエチルエーテル 【改訂 2016年 09月 20日】 ACGIH(2004) TWA 2mg/m3（I,V）, STEL - （ブチルヒドロキシトルエン） ACGIH STEL 500ppm TWA 400ppm MSHA Standard-air TWA 400ppm (1200mg/m3) OSHA PEL 8H TWA 400ppm (1200mg/m3) 【９．物理的及び化学的性質】 外観等 無色の液体 沸点 34.6℃（760mmHg） 融点 -116.0℃ 蒸気圧 442.552mmHg（20℃） 蒸気密度 2 .6 g / L 比重／密度 0.706g/cm3 引火点 -40.0℃（クローズドカップ法） 爆発限界 下限: 1.8%、上限: 48% 発火温度 160℃ 屈折率 1.353 【１０．安定性及び反応性】 ◇安定性… 通常の取り扱い条件では安定。 ◇不安定化の条件… 安定性不明の過酸化物を生成する可能性がある。 ◇避けるべき条件… 光、熱、空気 ◇避けるべき物質… 酸化剤、強酸 ◇危険有害な分解生成物… 一酸化炭素、二酸化炭素 ◇有害な重合化… 起こらないと思われる。 【１１．有害性情報】 急性毒性 1. 皮膚に触れた場合、皮膚の炎症を起こす。 2. 皮膚から吸収されたとき、有害となる可能性がある。 3. 眼に入った場合、眼の炎症を起こす。 4. 粘膜および上気道を刺激する。 5. 吸入したとき、有害となる可能性がある。 6. 飲み込んだとき、有害である。 7. 標的臓器または器官系：肝臓、胃腸系、骨格筋、腎臓、中枢神経系。 8. 眼に入った場合、充血、流涙および視力障害をおこすことがある。皮膚への長時間または反復の接触によ り、脱脂および皮膚炎をおこすことがある。 9. 暴露により、咳、胸痛、呼吸困難、めまい感、嗜眠状態を招くことがある。 10. 化学的、物理的および毒性学的性質の研究は不十分と考えられる。 RTECS# KI5775000 毒性データ 経口 男性 LDLo 260 mg/kg 経口 ラット LD50 1215 mg/kg 吸入 マウス LC50 31,000 ppm 腹腔内 マウス LD50 2420 mg/kg Page 3 of 4 ジエチルエーテル 【改訂 2016年 09月 20日】 静脈内 マウス LD50 996 mg/kg 皮膚 ウサギ LD50 ＞20 mL/kg 刺激性データ 眼 ヒト 100 ppm 皮膚 ウサギ 360 mg 刺激性試験（開放系） 眼 ウサギ 100 mg 中等度の刺激作用 皮膚 モルモット 50 mg 24H 重度の刺激性 変異原性 マウス 2850 mg/L（胚細胞、DNA阻害） ハムスター 1 pph（線維芽細胞、その他の変異原性試験系） 【１２．環境影響情報】 急性生態毒性試験 魚類（Pimephales promelas、ファットヘッド・ミノウ） LC50 96h 2560 mg/L 【１３．廃棄上の注意】 1. 専門の廃棄物処理業者に処理を依頼する。 2. アフターバーナーとスクラバーが備えられた化学焼却炉で焼却するが、この物質は引火性が高いので点火 には特に注意をはらう。 3. 環境保護に関する地域の法的規則に従い、処分する。 【１４．輸送上の注意】 国連分類及び国連番号 1155 クラス3 【１５．適用法令】 ◇消防法… 危険物第4類特殊引火物 ◇労働安全衛生法… 有機則第2種（ジエチルエーテル） 法57（令18）名称等を表示すべき危険物及び有害物 法57-2（令18-2）名称等を通知すべき危険物及び有害物 No. 065 【１６．その他の情報】 参考文献、参考資料 Sigma-Aldrich Material Safety Data Sheet on CD-ROM ｢化学品安全管理データブック 増補改訂第２版｣ 化学工業日報社 ｢13700の化学商品｣ 化学工業日報社 ｢化学物質等法規制便覧｣ 化学工業日報社 ｢危険物関係法令 チェックリスト解説｣ 第一法規出版株式会社 ｢日化協監修 化学品かんたん法規制チェック｣ 日本ケミカルデータベース株式会社 本SDSは自社SDSデータベース並びに各種の出版されている情報、文献などに基づいて作成されていますが、す べての情報を網羅しているわけではありません。従って、本情報は化学物質の安全性の指標としてのみご使用くだ さい。また、本SDSの記載内容は情報提供を目的としており、当該化学物質の取り扱い上のいかなる保証をなすも のではありません。 Page 4 of 4
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