再生可能エネルギー技術の動向と将来への期待

平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
再生可能エネルギー技術の動向と将来への期待
舟橋俊久 (名古屋大学未来材料・システム研究所教授)
愛知工業大学シンポジウム
グリーンエネルギーのための複合電力技術開拓
発表内容
1. はじめに(自己紹介)
2. 出力変動電源を考慮した電力システム
運用
3. RE技術を生かすマイクログリッド
4. RE技術と直流給電
5. 災害対応(時間があれば)
6. おわりに(PRなど)
再生可能エネルギー技術の動向と
将来への期待
2015年11月20日
名古屋大学 未来材料・システム研究所
舟橋 俊久
2
自己紹介
活動体制
舟橋 俊久(ふなばしとしひさ)




名古屋大学
出身 愛知県丹羽郡大口町
昭和26(1951)年3月25日 誕生(電気記念日)
昭和50(1975)年3月25日 名古屋大学工学部電気学科卒業
昭和50年(1975)年4月1日~ 株式会社明電舎勤務
加藤研究室
グリーンシステム部門
• 保護リレーシステムの開発
• 電力系統解析(瞬時値過渡現象解析)
• 分散電源制御システムの開発




工学研究科
未来材料・システム
研究所
環境調和型電気エ
ネルギーシステム
グループ
平成12(2000)年 博士学位取得(同志社大学)
「電力系統過渡現象解析のためのモデリング技術」
平成26年(2014)年4月1日~ 名古屋大学エコトピア科学研究所
平成27年(2015)年10月1日~ 名古屋大学未来材料・システム研究所
所属学会:電気学会,IEEE,IET,CIGRE,エネルギー資源学会、風力エネル
ギー学会、パワーエレクトロニクス学会、奄美沖縄民間芸能学会、日本民俗学会
産業界・企業
鈴置研究室
舟橋教授
真鍋助教
地域大学・高専
中部パワーアカデミー
3
松村研、早川研
電子情報
システム専攻
愛工大,中部大
名工大,名城大
etc…
4
27
平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
寄附研究部門 環境調和型電気エネルギーシステムグループ
の研究内容
テーマ:持続可能社会構築のためのエネルギー
システム
1. 太陽光・風力発電出力の予測技術の開発
2. 再生可能エネルギー電源大量導入に対応した系統
計画・運用技術の開発
•
•
•
発電機起動停止計画
負荷周波数制御
電源開発計画,送電線開発計画
3. 電力市場の設計
4. マイクログリッド設計技術の開発
http://www.imass.nagoya-u.ac.jp/index.html
6
5
再生可能(RE)エネルギーの利点:環境性
再生可能エネルギー技術の課題
CO2排出原単位
石炭火力発電
RE技術
平均稼働率
課題
中小水力
60%
開発余地が限られる
地熱
80%
開発余地が限られる
バイオマス
80%
利用可能量は限られる
(既存用途との競合)
風力
20%(陸上)30%(洋
上)
開発余地が限られる
出力不安定
遠隔地にある
太陽光
12%
夜間・曇天時には利用できない
広大な土地が必要
石油火力発電
LNG複合発電
原子力発電
水力発電
発電燃料(直接)
地熱発電
その他(間接)
太陽光発電
風力発電
0
200
400
600
800
1000
CO2排出量(g‐CO2/kWh)
今村 栄一、長野 浩司, “日本の発電技術のライフサイクルCO2排出量評価-2009
年に得られたデータを用いた再推計-”, 電力中央研究所 報告書番号Y09027
7
出典:藤井康正、市民公開講座資料(2014.11.22)を基に作成
発表内容
8
RE電源大量導入時の系統運用
1. はじめに(自己紹介)
2. 出力変動電源を考慮した電力システム
運用
3. RE技術を生かすマイクログリッド
4. RE技術と直流給電
5. 災害対応
6. おわりに(PRなど)
需給バランスの維持
電力系統は需要と供給を常に一致させなくてはいけない
出力の予測が困難な
RE電源の大量導入に
よって,需給バランス
の維持がより困難に
供給
(発電)
需要
(消費)
RE電源大量導入に対応した系統運用技術,
評価手法
9
28
10
平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
発電機起動停止計画問題(前日計画)
発電機起動停止計画問題(当日運用)
残余負荷_予測
0
2
electricty [GW]
20
石油
水力
PVS_実測
16 18 20 22
電力需要
20
揚水充電
15
10
LNG
5
0
原子力
残余負荷_予測
0
2
20
15
10
電力需要 – PVS予測
= 残余負荷予測
5
PVS(太陽光)予測
0
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22
前日計画
PVS
揚水発電
LNG複合
石炭
電力需要
PVS_予測
4残余負荷_実測
6
8
10 12 14
10
電力需要 – PVS実測
= 残余負荷実測
5
PVS(太陽光)実測
0
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22
当日運用
11
Solar irradiance(kW/㎡)
1.2 Solar irradiance(kW/㎡)
1.2 0.8 Pyranometer
locations (image)
PS2/Q2‐4: T.Funabashi (Japan)
0.4 0.2 1
6 9 12 15 Time 18 0.2 6 9 12 150
15 Time 18 100
50km
1.2 57
1.0 Solar irradiance(kW/㎡)
Solar irradiance(kW/㎡)
Thermometer
0.6 0.4 1.2 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 Pyranometer
38
0.8 0.6 200
6 9 12 12
1.0 0.0 1.0 0.0 石油
水力
PVS_実測
16 18 20 22
電力需要
15
Solar irradiance(kW/㎡)
PVS
揚水発電
LNG複合
石炭
電力需要
PVS_予測
4残余負荷_実測
6
8
10 12 14
[GW]
20
揚水充電
15
10
LNG
5
0
原子力
RE発電の正確な予測は困難
→ 予測誤差発生を考慮した,よりロバストな起動停止計画の策定が必要
electricty [GW]
[GW]
大規模火力発電機は急には起動,停止できない
→ 需要予測,RE発電予測に基づき前日に24時間分の起動停止計画を決定
0.8 Average of 42point
1.0 Ideal Max. values
0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 6 9 12 15 Time 18 0.6 0.4 0.2 0.0 15 Time 18 28
1.0 1.2 6 9 12 15 Time 18 ●:Pyranometer measuring point
■:Waveform measuring point
C6 Discussion Group Meeting – 28/08/2014
Slide number 2
Paris Palais des Congrès
Slide number 3
C6 Discussion Group Meeting – 28/08/2014
PS2/Q2‐4: T.Funabashi (Japan)
Paris Palais des Congrès
再生可能エネルギー電源(RE電源)の出力把握・予測の高精度化
予測対象の時間軸・空間に応じて入力情報、予測手法を使い分け、
高精度・高信頼度の日射予測手法の開発を目指す
数値気象予報データ
衛星画像
天空画像撮影
天空画像
(名大、豊技大、三重大)
実測値
天空画像
Day Ahead Forecast
数時間先の予測
衛星画像
Error Ratio
Error (W/m2)
当日の数値予報
Clear
Fine Slightly Cloudy Cloudy Rainy
PS2/Q2‐4: T.Funabashi (Japan)
Paris Palais des Congrès
前日の数値予報
Clear
18
Fine Slightly Cloudy Cloudy Rainy
C6 Discussion Group Meeting – 28/08/2014
Slide number 4
21
翌日の予測
0
3
6
9
12
時刻
16
29
平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
太陽光・風力発電出力予測技術コンペティション
再生可能エネルギーの発電出力予測技術の今後
 2015年1月名古屋大学にて世界で初めて開催
 今回は、各手法の詳細については公開されなかったが、大学4件、企
業・研究所8件の合計12件の応募があった。
 2012年5月1日~8日の日射予測値の時間変化予測について、手法ご
とに比較し、大きく誤差がある手法を除外した結果、各手法とも、概ね
実際の値に近い値を予測している。
 衛星画像などを⽤いた数時間先の予測⼿法なども開発されつつあ
る。今後、さまざまな⼿法を併⽤し、予測精度を⾼めていくこと
が期待される。
 系統運⽤の観点からは、突発的な気象の変化による予想のズレに
対して、どの程度許容し、電⼒の安定運⽤を実現するかについて、
議論が必要である。
 再⽣可能エネルギーの利⽤が進んでいるドイツでは、すでに系統
運⽤において、電⼒事業者が、気象予測技術を提供している企業
から購⼊して利⽤している。利⽤する際は、複数の企業のデータ
を利⽤して総合的に判断することで、予測の精度を⾼めている。
 各基本データの精度を⾼めるとともに、多様な⼿法の⽐較が必要
である。
加藤丈佳:電気学会全国大会シンポジウム2015.3
17
発表内容
マイクログリッド
1. はじめに(自己紹介)
2. 出力変動電源を考慮した電力システム
運用
3. RE技術を生かすマイクログリッド
4. RE技術と直流給電
5. 災害対応
6. おわりに(PRなど)
18
加藤丈佳:スマートグリッドニューズレター2015
電力会社系統
― イメージ図 ―
太陽光発電
風力発電
廃棄物発電
燃料電池
通信・制御
ネットワーク
水素スタンド
事業所ビル、
病院、学校
など
水素発生
エネルギー
管理システム
供給
下水処理・汚泥処理
コージェネレーション
バイオマス
需要
電源貯蔵
住宅負荷
19
マイクログリッドの需給制御
Supply from the
utility grid
(constant)
DG output,
Discharge
battery
Charge
battery
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
hour
21
30
20
 基本マイクログリッド(連系・自立モード)・・・ビル、地
域など
 高信頼度化(High Resiliency)・・・災害時対応
 低コスト化(ピークカット、燃料費削減など)・・・農村
地域、離島
※ Cigre C6.28 WG on Hybrid Systems for Off Grid
Power Supply
 低炭素化・・・RE電源の活用による環境適合性向上
 複数マイクログリッドの結合によるさらなる経済性・
安定性の追求
Load curve
Charge
battery
電気二重層キャパシタ
マイクログリッドの5つの活用シナリオ(Cigre,IECなどで検討中)
Power
0
負荷
電気
熱
22
平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
マイクログリッド実証プロジェクト日本の代表例:
宮古島マイクログリッド
Source: Masahiro Tamaki, Shinji Uehara,Kikuo Takagi, Tadashi Ichikawa,”Demonstration Results using Miyako Island
Mega-Solar Demonstration Research Facility”, IEE PES TD2012-000329
宮古島の実証サイト
23
Miyako Island Mega-Solar Demonstration Research Facility
Source: Masahiro Tamaki, Shinji Uehara,Kikuo Takagi, Tadashi Ichikawa,”Demonstration Results using Miyako Island
Mega-Solar Demonstration Research Facility”, IEE PES TD2012-000329
Source: Masahiro Tamaki, Shinji Uehara,Kikuo Takagi, Tadashi Ichikawa,”Demonstration Results using Miyako Island
Mega-Solar Demonstration Research Facility”, IEE PES TD2012-000329
24
Basic configuration
25
実証結果の一例:PV出力変動の平滑化
Source: Masahiro Tamaki, Shinji Uehara,Kikuo Takagi, Tadashi Ichikawa,”Demonstration Results using Miyako Island
Mega-Solar Demonstration Research Facility”, IEE PES TD2012-000329
26
運転コストの比較
※燃料費と起動コストで約2%の運転コスト削減
Source: Masahiro Tamaki, Shinji Uehara,Kikuo Takagi, Tadashi Ichikawa,”Demonstration Results using Miyako Island
Mega-Solar Demonstration Research Facility”, IEE PES TD2012-000329
27
末吉 直彦・塩浜 智洋・仲間 博文・渡久地 政快:「宮古島における蓄電池を用いた周波数変動抑制効果の検証」,平成25電気学会電力・エネルギー部門大
会,1-101 (2013)
28
31
平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
他のユニークな実証
Hybrid Electric Power Supply Project in LAO P.D.R.
Hybrid Electric Power Supply Project in LAO P.D.R.
※小水力発電とキャパシタを活用
Source: Y. Ueda, S. Oyabu, K. Higa, H. Gushiken, L. Kakefuku and M. Shimabuku, “Frequency Stabilizing Experiments by Use of Electric Double Layer Capacitors for a
Small-Scale Independent Grid with Renewable Energies”, Proc. CIGRE SC C4 2012 Hakodate Colloquium (2012).
29
Source: Y. Ueda, S. Oyabu, K. Higa, H. Gushiken, L. Kakefuku and M. Shimabuku, “Frequency Stabilizing Experiments by Use of Electric Double Layer Capacitors for a
Small-Scale Independent Grid with Renewable Energies”, Proc. CIGRE SC C4 2012 Hakodate Colloquium (2012).
30
発表内容
マイクログリッド普及拡大に向けての課題
※離島・無電化地域がメイン
1. はじめに(自己紹介)
2. 出力変動電源を考慮した電力システム
運用
3. RE技術を生かすマイクログリッド
4. RE技術と直流給電
5. 災害対応
6. おわりに(PRなど)
 Stability and power quality
 Especially for inverter type sources
 In islanded mode and in transition to islanded mode
 RES output power forecast
 Maintenance
 Remote monitoring
 Remote tuning of control parameters
 Robust control system
 Standards
 Cigre C6.28
 IEC TC8/WG7
 IEEE
※世界的に見れば電力供給が行われていない僻地は少なくない。経済的でローカルフィッ
トな電力供給方式の実現が必要。→社会科学との融合
31
32
直流系統の使われ方の一例
グリーン・ニューディール
規格・法規制など 直流電圧 [V]
オバマ大統領のグリーン・ニューディール政策
スマートグリッド
再生可能エネルギーである太陽光発電
燃料電池発電、電力用貯蔵電池の出力が直流 ⇒ 親和性
125kV~500kV
1500V
IEC Low-voltage
1500V以下
1000V
電気設備技術基準
750V以下
ETSI規格
400V以下
100V
IEC Safety Extra-Low
Voltage 60V以下
エジソン以来の「直流の時代が再来」?
労働安全衛生規則
50V以下(規制除外)
10V
0V
出典:電気学会新しい電力・エネルギーシステムの要素技術協同研究委員会
32
750V
600V
500V
380V
送電線
電車
電気自動車 サーバー
48V
エコハウス
電話
12V
パソコン
~5V
IC
5V
42V
24V
12V
携帯電話
自動車
ゲーム
出典:電気学会新しい電力・エネルギーシステムの要素技術協同研究委員会
平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
愛知工大のAC/DCマイクログリッド
直流給電プロジェクト












北海道大学、大阪大学、茨城大学 FRIENDS
大阪大学のDCマイクログリッド
愛知工大のAC/DCマイクログリッド
(NTT-F,山洋電気,新神戸電機,日東工業,トヨタ車体など)
パナソニックのDCエコハウス
シャープのDCエコハウス
NTTファシリティーズの品質別電力供給、(東北福祉大)
NTTデータ 三鷹のデータセンター
東北大学大学院の「エコラボ」
秋田大学とTDKラムダの「大潟村地域版スマートグリッド」
筑波大学の「カーボンニュートラル対応分散型エネルギーシステム」
立命館大学の「自律分散型直流スマートグリッド」
など・・・・
システムでのプロジェクトが多い
出典:電気学会新しい電力・エネルギーシステムの要素技術協同研究委員会
出典:電気学会新しい電力・エネルギーシステムの要素技術協同研究委員会
直流送電・給電に関しての課題と
今後の議論が必要なこと
直流の時代(将来)
 北海やバルト海の大型の海上浮揚式風力発電を直流ケーブルで接続
し、陸地へ送る
 将来の直流時代:超電導、国際連系によるグリーン連系
 アジア国際連系網






交流系統と直流系統の得失(コスト換算にて評価可能か)
遮断
安全性
交流系統との保護協調
計測計器、リレー、電源
法律、標準化
※Cigre C6.31 WG on MVDC Grid Feasibility Study
2nd Meeting April 20-22, 2016 at Nagoya Univerisity
Workshop on MVDC, April 22 PM, 2016 at Nagoya University
出典:電気学会新しい電力・エネルギーシステムの要素技術協同研究委員会
出典:電気学会新しい電力・エネルギーシステムの要素技術協同研究委員会 に加筆
発表内容
災害による電力システムの被害
1. はじめに(自己紹介)
2. 出力変動電源を考慮した電力システム
運用
3. RE技術を生かすマイクログリッド
4. RE技術と直流給電
5. 災害対応
6. おわりに(PRなど)
地震
鉄塔倒壊
等による
送変電
配電設備
の被災
電力分配
機能の
低下に
よる停電
39
津波
暴風雨
沿岸の
発電所
の浸水
電力供給
源不足に
よる停電
斎藤浩海:H27年電気学会 全国大会シンポジウム「安全・安心社会の電気エネル
ギーシステムを考える」
発変電
所浸水
送配電
設備の
被害
電力供給
分配機能
の低下に
よる停電
40
33
平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
大震災後のインフラ復旧率の推移
(土木学会調査)
RE電源を活用したレジリエンス向上方策
土木学会地震工学委員会ライフラインの地震時相互連関を考慮した都市機能防護戦略に関する研究小委員会:「東日本大震災におけるライフライ
ン復旧概況(時系列編)
 既存配電ネットワークの緊急時自立運転(神戸大、琉球大、
東北大)
復旧率=(延べ停止戸数-停止戸数)/延べ停止戸数
復旧率[%]
100
3日後 7日後
電力(東北管内、計画停電含まず)
*神戸大学での阪神・淡路大震災の研究において太陽光発電の非常時単
独運転の必要性が述べられている。
水道
 クラスター拡張型グリッド(早稲田大 横山教授ら提唱)
東日本大震災
50
*上位系統の事故時にクラスター(DG+ES+Dのまとまり)が自立運転。常
時はクラスター間で連系運転。
都市ガス
 RESCUE(横浜国大 大山教授提唱)
0
数日間の電力供給を如何に確保するか?
*Resilient Energy System for Continuity in Ultimate Emergency
*供給不足時の需要優先度付け、被害の受けにくいネットワーク構築、
ネットワーク管理者と需要家の行動決定メカニズム
電力
 災害時マイクログリッド(名古屋大)
復旧率[%]
100
水道
阪神・淡路大震災
50
* 住宅用PVシステムから災害時優先需要に対し、優先的に電力を供給
都市ガス
0
斎藤浩海:H27年電気学会 全国大会シンポジウム「安全・安心社会の電気エネル
ギーシステムを考える」 に加筆
配電ネットワークの非常時自立運転のコンセプト
(IDN: Islanded Distribution Network)
災害時マイクログリッド
災害時マイクログリッドの概要
数十GWの規模でPVシステムが
導入されるような状況において…
・区間開閉器によって一定区間内
■分散電源(DG)を多数の需要家のために活用することを
目的とした健全配電線の自立運転
配電用
変電所
IDN #1
IDN #2
の配電線を独立させることにより
災害時において…
構築されると想定
IDN #3
住宅用PVシステムを
送電
ネットワーク
発電所
遮断器
PV
EV
Bat‐
tery
中心とした単独系統を構成
・病院やコンビニなどの災害時に
地域で利用する施設を災害時
電力
大量に設置されたPVシステムを
優先需要と位置づけ
供給
有効利用できないか?
病院やコンビニなどの
・住宅用PVシステムから災害時
災害時に地域で利用する施設
優先需要に対し、優先的に電
(災害時優先需要)
力を供給
EV
自動区分開閉器
■実現のための課題
‐
‐
‐
‐
‐
災害時の需要特性の把握
不確実環境での需給バランス維持方策
インバータ型DG群による電力品質安定化
復旧後のスムース(無停電)な系統連系
制度上の課題:電気設備技術基準の省令で禁止
・平常時の余剰電力を吸収する
蓄電池を利用できると想定
PVシステムの付加価値の向上
近藤悠介:「大量導入された太陽光発電を活用した
災害時マイクログリッドの実現可能性」、平成19年度 修士論文
43
発表内容
市民公開講座
2015年度第1回 未来材料・システム研究所シンポジウム
市民公開講座 第2回/ ISETS2015 サテライトセッション
「住宅におけるこれからの電力消費のあり方」
1. はじめに(自己紹介)
2. 出力変動電源を考慮した電力システム
運用
3. RE技術を生かすマイクログリッド
4. 直流給電
5. 災害対応
6. おわりに(PRなど)
開催日:11月29日(日) 14:00~16:20
開催場所:名古屋大学 IB電子情報館 IB014
(地下鉄名城線 名古屋大学駅 直結)
・基調講演「未来のスマート ハウス」
岩船 由美子(東京大学 特任教授)
・パネルディスカッション
「住宅におけるこれからの電力消費のあり方」
コーディネータ
:加藤丈佳 (名古屋大学 教授)
パネリスト
:岩船 由美子 (東京大学 特任教授)
丹羽 崇人 (愛知県環境部)
金森 淳一郎 (株式会社デンソー)
総合司会:舟橋 俊久(名古屋大学 教授)
45
34
42
46
平成 27 年度新エネルギー技術研究拠点プロジェクトシンポジウム Nov 20, 2015
2015 International Workshop on Electrical
Engineering (IWEE2015)
ICEE2016 Okinawa
Panel discussions (tentative)
• Microgrids
• Modeling and simulation of
power apparatus
• Power electronics
applications
• Railways
• Lightning protections
Topic of this year: Stability, Power Quality and Reliability of Future Grids
Date: December 14 (Monday), 2015
Time: 10:00 to 12:30
Place: The IB Building, Nagoya University
Program (tentative)
1. Renaissance and Global Energy Challenges (Prof. C.C. Chan, Hong
Kong Institution of Engineers)
2. Agent-based Self-healing Distribution System (Prof. Seung Jae Lee,
Myongji University, )
3. Relation between power grid and traction power supply system
(Hitoshi Hayashiya, East Japan Railway Company)
4. TBD (Yoshinobu Ueda, Meidensha Corporation)
Moderator: Prof. Toshihisa FUNABASHI (IMaSS, Nagoya University)
Technical Tours (tentative)
• Pumped storage with sea
water and Flywheels
• Miyako island Microgrids etc.
• Kume island sea water
applications
Abstract締切
2015.12.31
47
おわりに(ほんとにおわりです)
名古屋(東海地区)→文武両道
 ものづくり MRJ、MIRAI、NAS電池、知多・・・
 芸どころ 大須演芸場、やっとかめ文化祭、徳川宗春、名妓連、・・・
再生可能エネルギー技術→持続可能社会の構築(大きな目的)
 社会科学との融合(民俗学・人類学)
 離島・山岳地帯・無電化地域へのマイクログリッド、ハイブリッドシステ
ムの適用
 防災・減災のためのシステム
学々連携
 交流会
 共同研究
 各学会東海支部、中部パワーアカデミーとの連携
49
50
講師自己紹介
舟橋俊久(ふなばしとしひさ)
愛知県丹羽郡大口町出身、昭和 26(1951)年 3 月 25 日誕生(電気記念日)、昭和 50(1975)年 3 月 25 日
名古屋大学工学部電気学科卒業。昭和 50 年(1975)年 4 月1日~株式会社明電舎勤務、保護リレーシス
テムの開発、電力系統解析(瞬時値過渡現象解析)、分散電源制御システムの開発などの業務に従事。平
成 12(2000)年同志社大学より博士学位取得、論文タイトル「電力系統過渡現象解析のためのモデリン
グ技術」。平成 26 年(2014)年4月 1 日~名古屋大学 エコトピア科学研究所、平成 27 年 (2015) 年 10 月
1 日~名古屋大学 未来材料・システム研究所。電気学会、IEEE、IET、CIGRE、エネルギー資源学会、
風力エネルギー学会、パワーエレクトロニクス学会、奄美沖縄民間芸能学会、日本民俗学会会員。
35