鹿児島市新交通バリアフリー基本構想

鹿児島市新交通バリアフリー基本構想
平成 24 年 3 月
鹿児島市
はじめに
わが国では諸外国に例を見ない速さで少子高齢化
が進行し、総人口に占める65歳以上人口の割合が
21%を超える「超高齢社会」を迎える中、高齢者
や障害者をはじめとするすべての人が、安全で安心
して快適に生活できるまちづくりを実現することが
急務となっております。
本市では、これまで平成15年3月に策定した「鹿
児島市交通バリアフリー基本構想」や「市道バリア
フリー推進計画」等に基づき、全市的なバリアフリ
ー化に取り組み、整備が着実に進んでいるところで
あります。今般、この基本構想の計画期間の終了等
を踏まえ、本市におけるバリアフリー化をさらに進
めることを目的として、「鹿児島市新交通バリアフ
リー基本構想」を策定しました。
今後、市民・事業者・行政が一体となって、道路等のハード面におけるバリアフ
リー化はもとより、高齢者や障害者等への思いやりを育むなどソフト面におけるバ
リアフリーを推進することにより、本構想の基本理念である「みんなが出かけたく
なるまち かごしま」を実現してまいりたいと考えておりますので、市民の皆様方
の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
終わりに、本構想の策定にあたりまして、熱心にご審議いただきました「鹿児島
市新交通バリアフリー基本構想策定委員会」の委員の皆様をはじめ、関係の皆様に
心から感謝申し上げます。
平成24年3月
鹿児島市長
森
博幸
【目
次】
Ⅰ 鹿児島市新交通バリアフリー基本構想の策定の目的...................................................................................................................... 1
1.策定の目的 ................................................................................................................................................ 1
2.位置付け .................................................................................................................................................... 2
Ⅱ 鹿児島市交通バリアフリー基本構想(旧構想)における取組 ......................................................................................................... 3
1.旧構想における重点整備地区 ..................................................................................................................... 3
2.旧構想における特定事業の実施状況 ........................................................................................................... 4
Ⅲ 鹿児島市の高齢化等の状況 .................................................................................................................................................................. 7
1.人口と高齢化の推移 ................................................................................................................................... 7
2.障害者(手帳所持者)数の推移 ................................................................................................................... 8
Ⅳ 基本的方向.................................................................................................................................................................................................. 9
1.基本理念及び基本方針 .............................................................................................................................. 9
2.目標年度 ................................................................................................................................................. 10
3.整備方針 ................................................................................................................................................. 10
Ⅴ 重点整備地区 ........................................................................................................................................................................................... 11
1.重点整備地区の選定 ................................................................................................................................. 11
2.重点整備地区Ⅰ(中央地区)について......................................................................................................... 12
3.重点整備地区Ⅱ(鴨池地区)について......................................................................................................... 14
4.重点整備地区Ⅲ(谷山地区)について......................................................................................................... 16
Ⅵ ソフト面における取組 ................................................................................................................................................................................ 18
Ⅶ 推進体制 .................................................................................................................................................................................................... 19
1.市民・事業者・行政の役割 ........................................................................................................................ 19
2.推進体制 ................................................................................................................................................. 20
資料編(策定委員会等の開催経過、バリアフリー法、地区選定の経緯、用語の説明) .............................................................. 21
Ⅰ 鹿児島市新交通バリアフリー基本構想の策定の目的
1.策定の目的
少子高齢化社会が進行する中、高齢者や障害者をはじめあらゆる人々の自立した
日常生活や社会生活を確保するためには、誰もが、安全・快適に移動できる交通環
境を整備する必要があります。
このため、本市では、
「みんなが出かけたくなるまちづくり」を基本理念とする「鹿
児島市交通バリアフリー基本構想(以下、
「旧構想」という。
)」を平成15年3月に
策定し、平成22年を目標として、利用者の多い JR 鹿児島中央駅や天文館通電停、
桜島フェリーターミナルを中心とした重点整備地区において、歩道の段差解消や音
響式信号機の設置、低床車両の導入などの事業を、国・県・市道の道路管理者や公
安委員会、交通事業者等の関係機関と一体となって進めるとともに、同地区以外の
地域においても、
「市道バリアフリー推進計画」等により、全市的にバリアフリー化
に取り組んできました。
この間、国においては、
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律
(以下、
「バリアフリー法」という。)」の施行及び同法に基づく「移動等円滑化の促
進に関する基本方針」の改正を行い、高齢者や障害者等の社会活動参加を促進する
対応を図ることとされました。
これら国における対応や旧構想の計画期間が終了したことを踏まえ、道路管理者
など関係機関が一体となって本市における道路や公共交通機関などのバリアフリー
化を更に進めるため、
「鹿児島市新交通バリアフリー基本構想」を策定するものです。
1
2.位置付け
新交通バリアフリー基本構想は、本市の交通政策の指針である「鹿児島市公共交通
ビジョン」の基本方針「安全・快適で、人と環境にやさしい交通環境の整備」を推進
するための計画であり、「第五次鹿児島市総合計画」においては、基本目標「市民生
活を支える 機能性の高い快適なまち」の実現に向けた個別計画になります。
また、旧構想及び本基本構想の基本法となるバリアフリー法との関係は次のとおり
です。
高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動等の円滑化の促進に関する法律
(交通バリアフリー法)
〔平成 12 年 11 月 15 日施行〕
移動等円滑化の促進に関する基本方針
〔平成 12 年 11 月 15 日施行〕
目
標 【平成22年】
・ 1 日あたりの平均的な利用者数が 5,000 人以上の鉄軌道駅、バスターミナル、旅客船ターミナル及び航空
旅客ターミナルのバリアフリー化(段差の解消、視覚障害者誘導用ブロックの整備、身体障害者用トイレ
の設置等)
・ 重点整備地区の主要な特定経路を構成する道路、駅前広場、通路等についてバリアフリー化
・ 原則としてすべての特定経路を構成する道路において、音響式信号機、高齢者等感応式信号機等の信号機
の設置、歩行者用道路であることを表示する道路標識の設置、横断歩道であること表示する道路標示の設
置等のバリアフリー化 など
鹿児島市交通バリアフリー基本構想(旧構想)【目標:平成22年】
〔平成 15 年 3 月策定〕
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律
(バリアフリー法)
〔平成 18 年 12 月施行〕
・「ハートビル法」と「交通バリアフリー法」を統合
・高齢者や障害者(身体・知的・精神・発達障害などすべての障害者)
、妊産婦、けが人等を対象
・建築物、旅客施設、車両等、道路、路外駐車場、都市公園のバリアフリー化を推進
移動等円滑化の促進に関する基本方針
〔平成 18 年 12 月施行(平成 23 年 3 月改正)〕
目
標
【平成32年度】
・ 1 日あたりの平均的な利用者数が 3,000 人以上の鉄軌道駅、バスターミナル、旅客船ターミナル及び航空
旅客ターミナルのバリアフリー化(段差の解消、視覚障害者誘導用ブロックの整備、身体障害者用トイレ
の設置等)
・ 重点整備地区の主要な生活関連経路を構成する道路、駅前広場、通路等についてバリアフリー化
・ 原則としてすべての生活関連経路を構成する道路において、音響式信号機、高齢者等感応式信号機等の信
号機の設置、歩行者用道路であることを表示する道路標識の設置、横断歩道であること表示する道路標示
の設置等のバリアフリー化 など
鹿児島市新交通バリアフリー基本構想【目標:平成32年度】
〔平成 24 年 3 月策定〕
2
Ⅱ 鹿児島市交通バリアフリー基本構想(旧構想)における取組
これまで本市では、平成 15 年 3 月に策定した旧構想に基づいて、平成22年を
目標に、利用者の多い JR 鹿児島中央駅や天文館通電停、桜島フェリーターミナルを
中心とした重点整備地区において、公共交通機関や旅客施設等に関する「公共交通特
定事業」、道路に関する「道路特定事業」、音響式信号機の設置等に関する「交通安全
特定事業」等のバリアフリー整備に、関係機関が一体となって取り組み、計画してい
た 60 事業のうち、56 事業が計画期間中に完了しました。
1.旧構想における重点整備地区
旧構想における重点整備地区は、下の図の薄橙色(
)で示すエリアで、
は、
1 日の平均利用者数が 5,000 人以上の駅、電停、フェリーターミナルなどの旅客施
設(特定旅客施設)です。
平 田橋武 線
平田橋武線
中洲
通線
JR鹿児島中央駅
国道
ナポ リ通
線
高麗
本通
線
号
3
国
天文館通電停
パー
10
号
号
58
線
ろ通
いづ
線
ス通
国道
道
● JR鹿児島駅
桜島フェリーターミナル(鹿児島港)
3
2.旧構想における特定事業の実施状況
旧構想における各特定事業の実施状況は次のとおりです。
(1)公共交通特定事業
公共交通特定事業では、特定旅客施設内において、転落防止柵や接近警告装置の設置、
視覚障害者誘導用ブロック、エレベーター・エスカレーター、多目的トイレの設置を行
うとともに、バスや市電の低床車両の導入や、簡易決済(ICカード)システムの導入
などに取り組みました。
種別
鹿児島中央駅整備
内容
事業数
2事業
JR九州
事業年度
新幹線ホームへのエレベーター・エスカレーター設
平成15年度完了
置、西口エスカレーター設置等
東口駅ビル連絡通路へのエレベーター設置
鹿児島市交通局
低床車両導入
簡易決済システム導入
鹿児島交通
南国交通
JR九州バス
鹿児島市交通局
鹿児島交通
南国交通
いわさきバスネットワーク
JR九州バス
転落防止柵等の設置
〔JR鹿児島中央駅(新幹線ホーム)〕
低床車両(市電)の導入
〔鹿児島市交通局〕
超低床電車導入
連結式超低床電車導入
ノンステップバス導入
1事業
ワンステップバス導入
ワンステップバス導入
ノンステップバス導入
バス車両へのICカードシステム導入
バス車両へのICカードシステム導入
5事業 バス車両へのICカードシステム導入
バス車両へのICカードシステム導入
バス車両へのICカードシステム導入
エスカレーター等の設置
〔JR鹿児島中央駅〕
平成16年度完了
平成16年度完了
平成19年度完了
平成22年度完了
平成19年度完了
平成22年度完了
平成22年度完了
平成16年度完了
平成16年度完了
平成16年度完了
平成16年度完了
平成16年度完了
多目的トイレの設置
〔JR鹿児島中央駅〕
低床車両(バス)の導入 バス車両へのICカードシステムの導入
〔鹿児島市交通局〕
〔各バス事業者〕
4
(2)道路特定事業
道路特定事業では、歩道の段差解消や視覚障害者誘導用ブロックの設置、バス停部分
の歩道高さの調整などに取り組みました。
種別
事業数
国道整備
3事業
県道整備
4事業
臨港道路整備
1事業
市道整備
10事業
歩道の段差解消
〔県道 鹿児島中央停車場線〕
内容
国道58号
国道225号
国道10号
鹿児島中央停車場線(鹿児島中央駅地区)
鹿児島中央停車場線(天文館地区)
鹿児島東市来線
鹿児島加世田線
臨港道路本港区線
桟橋線
鹿児島中央駅西口線
ナポリ通線
いづろ通線
中央通線
甲南線
市庁前線
滑川通3号線
平田橋武線
鹿児島中央駅広場横2号線
視覚障害者誘導用ブロックの設置
〔国道 10 号〕
事業年度
平成15年度完了
平成16年度完了
平成18年度完了
平成15年度完了
平成21年度完了
未完了
未完了
平成18年度完了
平成15年度完了
平成15年度完了
平成18年度完了
平成20年度完了
平成20年度完了
平成21年度完了
未完了
平成21年度完了
未完了
平成22年度完了
バス停部分の歩道高さの調整
〔市道 ナポリ通線〕
(3)交通安全特定事業
交通安全特定事業では、音響式信号機や経過時間表示装置、エスコートゾーン(横断
歩道内の視覚障害者誘導用ブロック)の設置などに取り組みました。
種別
既設信号機への整備
事業数
県公安委員会
33事業
内容
音響式歩行者誘導付加装置や
視覚障害者用付加装置等の設置
2事業
4事業
3事業
12事業
5事業
7事業
事業年度
平成14年度完了
平成15年度完了
平成16年度完了
平成17年度完了
平成18年度完了
平成19年度完了
エスコートゾーン
音響式信号機、経過時間表示装置等の設置
〔JR 鹿児島中央駅中央口〕
5
エスコートゾーンの敷設
〔国道 225 号(中央公園付近)〕
(4)その他特定事業
その他特定事業では、JR鹿児島中央駅の東口・西口駅前広場や地下通路等の整備に
取り組みました。
種別
駅前広場整備
内容
事業数
鹿児島県
鹿児島市
東口駅前広場の整備
段差・勾配解消
視覚障害者誘導用ブロックの設置
バス停部の高さ調整
〔JR鹿児島中央駅〕
1事業
事業年度
鹿児島中央駅駅前広場(東口駅前広場、西
口駅前広場)
西口駅前広場の整備
段差・勾配解消
視覚障害者誘導用ブロックの設置
バス停部の高さ調整
〔JR鹿児島中央駅〕
平成16年度完了
地下通路の整備
エレベーターやエスカレーター、
視覚障害者誘導用ブロックの設置
〔JR鹿児島中央駅〕
(5)その他事業
その他、安全な歩行空間の確保のため、放置自転車に関する対策等に取り組みまし
た。
自転車等放置禁止区域の設定
放置自転車等撤去
6
Ⅲ 鹿児島市の高齢化等の状況
1.人口と高齢化の推移
本市の人口は、平成 22年(2010 年)の国勢調査の実績値によると 605,846 人
で、全国的に人口は減少傾向にある中、本市は微増となっていますが、将来推計による
と、平成 33 年には 593,773 人に減少することが見込まれます。
また、高齢化率は、平成 22 年では国が 23.0%、本市は 21.2%となっており、本市
の高齢化の進行は、全国の高齢化に比べて比較的緩やかではあるものの上昇傾向にあり、
将来推計によると、平成 33 年には 29.1%に達すると見込まれています。
人口
15歳未満
15~64歳
65歳以上
高齢化率
高齢化率(国)
23.0%
1,000,000人
17.4%
600,000人
21.2%
18.8%
16.6%
14.0%
25.0%
19.9%
14.6%
800,000人
高齢化率
15.0%
594,413人
601,683人
604,367人
605,846人
82,960人
99,597人
113,505人
127,446人
5.0%
400,000人
-5.0%
404,989人
407,852人
403,208人
388,674人
200,000人
-15.0%
106,464人
94,234人
87,591人
84,416人
H7
H12
H17
H22
0人
-25.0%
※国勢調査(各年 10 月 1 日)による実績値
※総人口には年齢不詳を含む
図
年齢 3 区分別人口と高齢化率の推移
(資料:国勢調査)
15歳未満
人口
1,000,000人
15~64歳
65歳以上
高齢化率
高齢化率
30.0%
29.1%
25.0%
22.7%
800,000人
604,831人
593,773人
20.0%
137,434人
172,949人
15.0%
383,464人
345,778人
600,000人
400,000人
10.0%
200,000人
5.0%
0人
83,933人
75,046人
H24
H33
0.0%
※H24 及び H33 の人口は、平成 22 年の国勢調査による実績値等を基に算出した推計値
図
鹿児島市の年齢 3 区分別将来人口
(資料:第五次鹿児島市総合計画)
7
2.障害者(手帳所持者)数の推移
近年、障害者数は増加する傾向にあり、障害の種類別では、身体障害者が最も多く、
全体の 8 割程度を占めています。
また、身体障害者の内訳は、肢体不自由が 14,610 人(54%)と最も多く、内部障
害が 7,859 人(29%)
、聴覚・平衡機能障害が 2,538 人(9%)と続いています。
精神障害者
知的障害者
身体障害者
(人)
40,000
35,000
30,000
25,000
3,107
3,859
3,324
3,542
2,651
3,600
2,814
3,755
3,996
4,150
25,027
25,765
26,349
26,741
27,211
H19
H20
H21
H22
H23
20,000
15,000
10,000
5,000
0
※各年 3 月 31 日時点のデータ
図
障害者数の推移
視覚障害
1,983
7.3%
内部障害
7,859
28.9%
身体障害者
27,211人
聴覚・平衡機能
障害
2,538
9.3%
音声、言語又は
そしゃく機能障害
221
0.8%
肢体不自由
14,610
53.7%
単位:(人)
図
身体障害者の障害別構成割合
(資料:鹿児島市健康福祉局)
8
Ⅳ 基本的方向
1.基本理念及び基本方針
本基本構想は、旧構想の理念や方針を基本的に継承することとし、基本理念「みんな
が出かけたくなるまち
かごしま」のもと、
「みんなに優しいバリアフリー」など4つの
基本方針を掲げ、市民をはじめとするみんなが出かけたくなるような交通環境の充実を
目指すこととします。
基本理念
みんなが出かけたくなるまち
かごしま
基本方針
■みんなに優しいバリアフリー
道路の段差解消や音響式信号機等の設置、施設設備のバリアフリー化、
低床車両の導入などにより、高齢者や障害者をはじめとした誰もが自立的
に安心して安全に行動できるまちづくりを進めます。
■つながる広がるバリアフリー
多くの市民や観光客等の来街者が集まる施設、道路等を含む地区を中心
に、関連する事業と連携を図りながらバリアフリー化を進めます。
また、既に整備された公共交通機関や道路等の都市基盤を十分に活用
し、バリアフリーのネットワーク化を図ることにより、さらに多くの方々
が集いやすいまちづくりを目指します。
■みんなの心のバリアフリー
市民一人ひとりが、バリアに対する認識を深め、高齢者や障害者などの
移動制約者への理解や思いやりを育むための意識啓発に取り組み、市民の
心のバリアフリー化を進めます。
■日に日に良くなるバリアフリー
実効性・即効性のある整備に優先的に取り組み、実感できるバリアフリ
ー整備を進めます。また、定期的な評価の実施や計画の見直し等による継
続的・段階的なバリアフリー化を図ります。
9
2.目標年度
本基本構想の計画開始年度は平成24年度とし、目標年度は、国の「移動等円滑化の
促進に関する基本方針」の目標年度に準じて、平成32年度とします。
3.整備方針
バリアフリー整備にあたっては、公共交通機関や旅客施設等に関する「公共交通関係
事業」、道路に関する「道路関係事業」
、都市公園に関する「都市公園関係事業」、音響式
信号機の設置等に関する「交通安全関係事業」の各種類ごとに、以下の整備方針で取り
組むこととします。
事業の種類
整備方針
・ 鉄道駅、市電停留場及び旅客船ターミナルについては、エレ
ベーターやスロープ、視覚障害者誘導用ブロックの設置等の
バリアフリー化を進める。
公共交通関係事業
・ 鉄軌道車両については、ホームとの段差の解消等のバリア
フリー化を進める。
・ 船舶については、エレベーターや障害者用トイレの設置等の
バリアフリー化を進める。
・ バス車両については、低床車両の導入を進める。
地形の状況等の制約を踏まえ、
・ 歩道の有効幅員1.5m以上確保できる経路のバリアフリー
整備に取り組む。
道 路 関 係 事 業
・ 歩道の段差解消、視覚障害者誘導用ブロックの設置等の整備
に優先的に取り組む。
・ 歩道の拡幅や勾配解消、舗装面の改良、バス停部の歩道高さ
の調整等の整備は、計画期間にとらわれず、大規模な改良を
行う際に取り組む。
都市公園関係事業
交通安全関係事業
・ 園路や広場、駐車場、便所等について、バリアフリー化に
取り組む。
・ 音響式信号機等の設置や歩行者用道路であることを表示する
道路標識等の設置等のバリアフリー化に取り組む。
10
Ⅴ 重点整備地区
1.重点整備地区の選定
重点整備地区の選定にあたっては、国の「移動等円滑化の促進に関する基本方針」に
基づき、
「一日平均利用者数が 3,000 人以上の旅客施設」からの生活関連施設の立地状
況や経路等の整備状況、利用者の特性等の重点整備地区の要件について検討を行い、旧
構想において位置付けられていた「中央地区」に加え、鹿児島県庁やその他主要な公共
施設等が立地・集積している「鴨池地区」
、さらに本市の副都心であり公共施設や教育施
設、福祉施設が複数立地している「谷山地区」の3つの地区とします。
※ 重点整備地区は、地区全体の面積が概ね 400ha 未満であって、高齢者や障害者等の
利用する旅客施設や官公庁施設、福祉施設等の「生活関連施設」が所在し、かつ、こ
れらの施設相互間の経路(「生活関連経路」)を通常徒歩で移動する地区で、重点的か
つ一体的にバリアフリー化の事業を実施する必要がある地区をいいます。なお、本市
における主な旅客施設の一日平均利用者数は次のとおりです。
■鹿児島市内の主な旅客施設の一日平均利用者数(平成 22 年度)
種
別
旅 客 施 設 名
乗 降 客 数
鉄道駅
JR鹿児島中央駅
(5 施設)
JR谷山駅
約 5,400 人/日
JR坂之上駅
約 5,000 人/日
JR鹿児島駅
約 3,300 人/日
JR上伊集院駅
約 3,300 人/日
JR南鹿児島駅(※1)
約 2,300 人/日
市電停留場
谷山電停
約 6,000 人/日
(6 施設)
郡元電停
約 5,500 人/日
鹿児島中央駅前電停
約 4,700 人/日
天文館通電停
約 4,400 人/日
いづろ通電停
約 3,800 人/日
高見馬場電停
約 3,100 人/日
南鹿児島駅前電停(※1)
約 1,400 人/日
旅客船ターミナル
桜島フェリーターミナル(※2)
約 7,000 人/日
(3 施設)
桜島港フェリーターミナル(※2)
約 7,000 人/日
鴨池港フェリーターミナル(※3)
約 4,500 人/日
(参 考)
(参 考)
約 35,500 人/日
※1:「JR 南鹿児島駅」と「南鹿児島駅前電停」は、それぞれの一日平均利用者数は 3,000 人に
満たないが、ほぼ同位置にあることから利用者数を合算して考える
※2:「桜島フェリーターミナル」及び「桜島港フェリーターミナル」の乗降客数は、車両同乗者
数を除いたもの
※3:「鴨池港フェリーターミナル」のみ平成 21 年の乗降客数で、その他の施設は平成 22 年の乗降客数
11
2.重点整備地区Ⅰ(中央地区)について
(1)取組方針等
中央地区は、下の図の桜島港フェリーターミナルを含む薄橙色(
旧構想等でバリアフリー整備済みの経路(
)で示すエリアとし、生活関連施設(
)、並びに今後バリアフリー整備予定の経路(
及び
)間を徒歩で円滑に移動できるように、
)でネットワーク化を図ることとし、歩道の段差解消や視覚障害
者誘導用ブロックの設置、音響式信号機の設置等に取り組むとともに、適正な維持管理を行います。
特に、JR鹿児島駅や天文館公園、桜島港フェリーターミナルのバリアフリー化や、新市立病院までの経路のバリアフリー化に取り組みます。
(2)重点整備地区及び事業位置図
重点整備地区面積:約 370ha
■市道:平田橋武線(道路関係事業)
■市道:唐湊線(道路関係事業)
中央地区
■たばこ産業前電停(公共交通関係事業)
■県道:鹿児島東市来線(道路関係事業)
■市道:中洲通線(道路関係事業)
中央地区
位置図
■市道:高麗本通線(道路関係事業)
■市道:二官橋 3 号線(道路関係事業)
■県道:鹿児島加世田線(道路関係事業)
■天文館公園(都市公園関係事業)
■市道:市庁前線(道路関係事業)
■バス・市電(公共交通関係事業)
■市道:滑川通3号線(道路関係事業)
■船舶(公共交通関係事業)
■JR 鹿児島駅(公共交通関係事業)
■交通安全施設(交通安全関係事業)
■桜島港フェリーターミナル(公共交通関係事業)
500m
12
(3)バリアフリー整備関係事業
中央地区においては、以下の表に示すバリアフリー整備関係事業に取り組みます。
表-中央地区におけるバリアフリー整備関係事業一覧
種別
対象
公 共 交 通
実施時期
事業内容
実施主体
JR鹿児島駅(★)
・ エレベーターやスロープ、視覚
障害者誘導用ブロックの設置等の
バリアフリー化
交通事業者
たばこ産業前電停
・ 市立病院の移転に合わせた、電停
の拡幅等のバリアフリー化
交通事業者
桜島港フェリー
ターミナル(★)
・ エレベーターやスロープ、視覚
障害者誘導用ブロックの設置等の
バリアフリー化
交通事業者
バス・市電(★)
・ 低床車両の導入
交通事業者
○
○
船舶(桜島フェリー)
・ エレベーターやスロープ、障害者
用トイレの設置等のバリアフリー
化
交通事業者
○
○
・ 歩道の段差解消、視覚障害者誘導
用ブロックの設置等の整備
・ 大規模な改良を行う路線について
は、歩道の拡幅や勾配解消等の
整備
・ 適正な維持管理
行
政
(道路管理者)
○
○
天文館公園(★)
・ 園路や広場、便所等のバリアフリ
ー化
行
政
(公園管理者)
○
交通安全施設
〔信号機等〕(★)
・ 音響式信号機、高齢者等感応式
信号機等の設置
・ 利用者の状況に応じた、視覚障害
者誘導施設(エスコートゾーン)
の設置
・ 道路標識、道路標示の設置
・ 違法駐車の取締り強化
行
政
(公安委員会)
○
前期 後期
○
○
○
県道
・鹿児島東市来線
・鹿児島加世田線
道
路
都 市 公 園
交 通 安 全
市道
・唐湊線(★)
・中洲通線
・高麗本通線
・平田橋武線(★)
・二官橋3号線
・市庁前線
・滑川通3号線
○
※ 「実施時期」の「前期」は、平成 24 年度から平成 28 年度の間に事業実施・完了が見込めるもので、
「後期」は、平成 29 年度から平成 32 年度の間に事業実施・完了が見込めるもの、又は実施予定時期
が明記できないもの。
※ ★印は、バリアフリー法第2条に掲げる「特定事業」に該当するもの。
13
3.重点整備地区Ⅱ(鴨池地区)について
(1)取組方針等
鴨池地区は、下の図の薄橙色(
経路(
)で示すエリアとし、生活関連施設(
)、並びに今後バリアフリー整備予定の経路(
及び
)間を徒歩で円滑に移動できるように、バリアフリー整備済みの
)でネットワーク化を図ることとし、歩道の段差解消や視覚障害者誘導用ブロックの設置、
音響式信号機の設置等に取り組むほか、適正な維持管理を行います。
特に、国道225号の電線類地中化整備にあわせたバリアフリー化や、既存道路のバリアフリー環境の充実に取り組みます。
(2)重点整備地区及び事業位置図
重点整備地区面積:約 244ha
■市道:南郡元 12 号線(道路関係事業)
■国道:225 号(道路関係事業)
■市道:東郡元9号線(道路関係事業)
■市道:鴨池与次郎ヶ浜線(道路関係事業)
■県道:郡元鹿児島港線(道路関係事業)
■市道:運動公園線(道路関係事業)
■市道:郡元真砂線(道路関係事業)
■市道:文化ホール通線(道路関係事業)
■市道:真砂三和線(道路関係事業)
■市道:与次郎ヶ浜 25 号線(道路関係事業)
■市道:南港 2 号線(道路関係事業)
■市道:与次郎ヶ浜中央線(道路関係事業)
■市道:与次郎ヶ浜 2 号線(道路関係事業)
■バス・市電(公共交通関係事業)
■交通安全施設(交通安全関係事業)
鴨池地区
500m
鴨池地区
位置図
14
(3)バリアフリー整備関係事業
鴨池地区においては、以下の表に示すバリアフリー整備関係事業に取り組みます。
表-鴨池地区におけるバリアフリー整備関係事業一覧
実施時期
種別
対象
公 共 交 通
バス・市電(★)
事業内容
・ 低床車両の導入
実施主体
交通事業者
国道
・225号(★)
前期
後期
○
○
○
○
県道
○
・郡元鹿児島港線
市道
・南郡元12号線
道
路
・東郡元9号線
・郡元真砂線
・鴨池与次郎ヶ浜線
・真砂三和線
・ 歩道の段差解消、視覚障害者誘導
用ブロックの設置等の整備
・ 大規模な改良を行う路線について
は、歩道の拡幅や勾配解消等の
整備
・ 適正な維持管理
行
政
(道路管理者)
・ 音響式信号機、高齢者等感応式
信号機等の設置
・ 利用者の状況に応じた、視覚障害
者誘導施設(エスコートゾーン)
の設置
・ 道路標識、道路標示の設置
・ 違法駐車の取締り強化
行
政
(公安委員会)
・南港2号線
○
○
○
○
・運動公園線
・文化ホ-ル通線
・与次郎ヶ浜中央線
・与次郎ケ浜25号線
・与次郎ケ浜2号線
交 通 安 全
交通安全施設
〔信号機等〕(★)
※ 「実施時期」の「前期」は、平成 24 年度から平成 28 年度の間に事業実施・完了が見込めるもので、
「後期」は、平成 29 年度から平成 32 年度の間に事業実施・完了が見込めるもの、又は実施予定時期
が明記できないもの。
※ ★印は、バリアフリー法第2条に掲げる「特定事業」に該当するもの。
15
4.重点整備地区Ⅲ(谷山地区)について
(1)取組方針等
谷山地区は、下の図の薄橙色(
経路(
)で示すエリアとし、生活関連施設(
)、並びに今後バリアフリー整備予定の経路(
及び
)間を徒歩で円滑に移動できるようにバリアフリー整備済みの
)でネットワーク化を図ることとし、歩道の段差解消や視覚障害者誘導用ブロックの設置、
音響式信号機の設置等に取り組むほか、適正な維持管理を行います。
特に、JR谷山駅及びJR慈眼寺駅のバリアフリー化、並びにバリアフリー化された新設道路の整備に取り組みます。
(2)重点整備地区及び事業位置図
重点整備地区面積:約 94ha
■県道:鹿児島加世田線(道路関係事業)
■JR 谷山駅(公共交通関係事業)
■市道:(都)御所下和田名線(道路関係事業)
■国道:225号(道路関係事業)
■JR 慈眼寺駅(公共交通関係事業)
■県道:谷山停車場線(道路関係事業)
■市道:(都)谷山駅南通線(道路関係事業)
■市道:(都)南清見諏訪線(道路関係事業)
■市道:谷山支所前通線(道路関係事業)
■バス・市電(公共交通関係事業)
■交通安全施設(交通安全関係事業)
谷山地区
500m
※ (都):都市計画道路名称
16
谷山地区
位置図
(3)バリアフリー整備関係事業
谷山地区においては、以下の表に示すバリアフリー整備関係事業に取り組みます。
表-谷山地区におけるバリアフリー整備関係事業一覧
種別
対象
実施主体
JR谷山駅(★)
JR慈眼寺駅(★)
・ 連続立体交差事業に合わせた駅
舎や駅前広場におけるエレベー
ターやスロープ、視覚障害者誘導
用ブロックの設置等のバリアフ
リー化
行
政
交通事業者
○
バス・市電(★)
・ 低床車両の導入
交通事業者
○
公 共 交 通
国道
県道
路
・谷山停車場線(★)
・鹿児島加世田線(★)
市道
・(都)谷山駅南通線(★)
・(都)南清見諏訪線(★)
・(都)御所下和田名線(★)
・谷山支所前通線(★)
交 通 安 全
交通安全施設
〔信号機等〕(★)
○
○
・225号(★)
道
実施時期
前期 後期
事業内容
・ 歩道の段差解消、視覚障害者誘導
用ブロックの設置等
・ 大規模な改良を行う路線につい
ては、歩道の拡幅や勾配解消等の
整備
・ 適正な維持管理
○
○
行
政
(道路管理者)
○
・ 音響式信号機、高齢者等感応式信
号機等の設置
・ 利用者の状況に応じた、視覚障害
行
政
者誘導施設(エスコートゾーン)
(公安委員会)
の設置
・ 道路標識、道路標示の設置
・ 違法駐車の取締り強化
○
○
※ 「実施時期」の「前期」は、平成 24 年度から平成 28 年度の間に事業実施・完了が見込めるもので、
「後期」は、平成 29 年度から平成 32 年度の間に事業実施・完了が見込めるもの、又は実施予定時期
が明記できないもの。
※ ★印は、バリアフリー法第2条に掲げる「特定事業」に該当するもの。
17
Ⅵ ソフト面における取組
バリアフリーの推進にあたっては、道路の段差解消等のハード面の整備とともに、高
齢者や障害者等の移動において、ハード面の整備だけでは解決できないバリア(心のバ
リア)について、ソフト面からの取組を行い、その解消を図ることが重要です。
このため、市民一人ひとりがバリアに対する認識を深め、高齢者や障害者等への理解
や思いやりを育むための意識啓発に取り組み、心のバリアフリー化を進めます。
表-ソフト面における取組一覧
種別
ソ
フ
対象
ト
事業内容
実施主体
・ 市民のひろばや市ホームページ
等における広報
・ バリアフリー教室や市政出前
トークによる意識啓発
行
・ 心のバリアフリー意識啓発
のための、バス・電車車内
アナウンス
行
政
交通事業者
・ 各交通事業者における従業員
への研修
交通事業者
・ 放置自転車、バイクの撤去
行
政
市民等
18
政
Ⅶ 推進体制
1.市民・事業者・行政の役割
本基本構想を実効性の高いものにするため
には、市民や事業者、そして行政が、それぞ
れの果たすべき役割を十分に理解し、協働し
て取り組むことが重要です。
主な取組内容
市民の役割
○高齢者や障害者等へ気軽に手助けするなどの思いやりのある行動
○自転車やバイクの違法駐車をしないなどのマナー向上
○基本構想に基づく段階的なバリアフリー整備関係事業の実施
事業者の役割
○バリアフリー化に関する利用者意見の把握
○従業員に対するバリアフリーに関する教育の推進
○基本構想に基づく段階的なバリアフリー整備関係事業の実施
行政の役割
○バリアフリー化に関する情報提供と市民意見の把握
○バリアフリーに関する意識啓発と教育等の推進
○関係機関との連携によるバリアフリー推進体制の確立
19
2.推進体制
本基本構想の基本理念「みんなが出かけ
たくなるまち
かごしま」実現のためには、
事業の進捗状況の把握や関係機関との調
整等を定期的かつ継続的に実施し、本基本
構想の着実な推進を図る必要があります。
また、社会経済情勢や市民のニーズの変
化、関連計画の見直し等を踏まえ、必要に
応じて事業の見直しや新たな提案を行う
など、時勢に即応した弾力的な運用を図り、
段階的・継続的に発展(スパイラルアップ)
していくことが重要です。
そのため、本基本構想の進捗状況の把握
などを行う推進組織を設置するとともに、
ホームページ等を活用し、事業の進捗状況
等の情報発信や市民ニーズの把握に積極
的に取り組みます。
(1)鹿児島市新交通バリアフリー基本構想推進協議会(仮称)の設置
本基本構想の着実な推進に向けて、事業の進捗状況を把握し、調整(見直し・提案)を
行うために、学識経験者や高齢者・障害者団体、道路管理者、公安委員会、交通事業者、
行政等で構成する「鹿児島市新交通バリアフリー基本構想推進協議会」を設置します。
(2)鹿児島市新交通バリアフリー基本構想推進協議会幹事会(仮称)の設置
本基本構想に基づき、道路管理者や公安委員会等が取り組む事業の一体的かつ計画的な
推進に向けて、具体的な事業の進行管理や調整を行うとともに、相互の連携強化を図るた
め、推進協議会の下に「鹿児島市新交通バリアフリー基本構想推進協議会幹事会」を設置
します。
20
資
料
編
鹿児島市新交通バリアフリー基本構想策定委員会等の開催経過 ....................... 22
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)...... 24
重点整備地区選定の経緯 ................................................................................................. 25
バリアフリー用語の説明 ......................................................................................................... 28
21
鹿児島市新交通バリアフリー基本構想策定委員会等の開催経過
鹿児島市新交通バリアフリー基本構想の策定にあたっては、学識経験者、関係事業者、行政
機関、市民からなる「鹿児島市新交通バリアフリー基本構想策定委員会」を設置し、協議及び
検討を行いました。
なお、具体的な事項に関しては、委員会の下に設置した幹事会において調査検討を行いまし
た。
【委員会・幹事会等の開催経過】
平成 23 年8月 22 日
第1回幹事会開催
・新交通バリアフリー基本構想の位置付けについて
・基本理念・基本方針等について
・重点整備地区等について
平成 23 年8月 26 日
第1回委員会開催
・新交通バリアフリー基本構想の位置付けについて
・基本理念・基本方針等について
・重点整備地区等について
平成 23 年 11 月 18 日
第2回幹事会開催
・重点整備地区等について
・推進体制について
・パブリックコメント手続きについて
平成 23 年 11 月 28 日
第2回委員会開催
・重点整備地区等について
・推進体制について
・パブリックコメント手続きについて
平成23年12月22日~平成24年1月31日〔41日間〕 パブリックコメント手続き
・鹿児島市新交通バリアフリー基本構想(素案)について
平成 24 年 3 月 2 日
第3回幹事会開催
・鹿児島市新交通バリアフリー基本構想(素案)に関する
パブリックコメント手続きの実施結果について
・鹿児島市新交通バリアフリー基本構想(案)について
平成 24 年 3 月 16 日
第3回委員会開催
・鹿児島市新交通バリアフリー基本構想(素案)に関する
パブリックコメント手続きの実施結果について
・鹿児島市新交通バリアフリー基本構想(案)について
22
鹿児島市新交通バリアフリー基本構想策定委員会 委員名簿
(敬称略・順不同)
区 分
1
学識経験者
2
所 属 等
役 職
氏 名
鹿児島女子短期大学生活科学科
教授
◎ 古川 惠子
鹿児島市身体障害者福祉協会
理事長
○ 遠矢 四男
鹿児島市老人クラブ連合会
副会長
高齢者・障害者等
3
米澤 小夜子
4
施設設置管理者
(JR)
九州旅客鉄道㈱鹿児島支社総務企画課
営業担当課長
5
施設設置管理者
(フェリー)
鹿児島市船舶部船舶運航課
課長
萩原 茂
6
施設設置管理者
(路面電車)
鹿児島市交通局電車事業課
課長
寺原 宏之
7
施設設置管理者
(バス)
(社)鹿児島県バス協会
専務理事
西村 将男
8
施設設置管理者
(タクシー)
鹿児島市タクシー協会
専務理事
川畑 恭平
9
施設設置管理者
(道路)
鹿児島国道事務所交通対策課
課長
新原 隆博
10
施設設置管理者
(道路)
鹿児島県鹿児島地域振興局土木建築課
課長
上野 徹
鹿児島県警察本部交通部交通規制課
課長
榊 伸一郎
〔今村 順二〕
鹿児島市公園緑化課
課長
前村 格治
(駅前広場等) 鹿児島市市街地まちづくり推進課
課長
井上 謙二
14
(区画整理等) 鹿児島市谷山都市整備課
課長
鮫島 健二郎
15
(道路等)
鹿児島市道路建設課
課長
水元 修一
マミーズ21企画
代表
田之脇 理恵子
鹿児島運輸支局
首席運輸企画専門官
坂本 正弘
11
公安委員会
12
(都市公園)
13
深見 直人
鹿児島市
16
17
その他(市が必要と認める者)
18
公募市民
―
谷口 朝香
19
公募市民
―
中道 あゆみ
※ 「◎」は委員長、「○」は副委員長
※ 〔 〕内は前任者
鹿児島市新交通バリアフリー基本構想策定委員会幹事会 幹事名簿
(敬称略・順不同)
所 属 等
役 職
氏 名
1
九州旅客鉄道㈱鹿児島支社総務企画課
課長代理
2
鹿児島市船舶部船舶運航課
施設管理係長
阿部 洋己
3
鹿児島市交通局電車事業課
施設係長
川原 耕一
4
鹿児島交通㈱バス事業課
いわさきバスネットワーク㈱乗合営業課
課長代理
5
南国交通㈱自動車事業部業務部営業課
係長
6
ジェイアール九州バス㈱鹿児島支店
副支店長
渕上 竜也
7
鹿児島市交通局バス事業課
管理係長
久保田 道広
8
(社)鹿児島県バス協会
事務局長
川原 徹郎
9
東 修次
坂口 博文
玉利 人志
〔諸留 浩史〕
鹿児島市タクシー協会
事務局長
新宅 和正
10
鹿児島国道事務所交通対策課
交通対策係長
若松 正樹
11
鹿児島県鹿児島地域振興局土木建築課
道路維持第一係長
新地 正志
12
鹿児島県企画部交通政策課
地域交通係長
大小田 敦
13
鹿児島県警察本部交通部交通規制課
課長補佐
14
鹿児島市交通政策課
課長
15
鹿児島市障害者福祉課
ゆうあい係長(主幹)
16
鹿児島市公園緑化課
公園建設係長
17
鹿児島市市街地まちづくり推進課
主幹
18
鹿児島市谷山都市整備課
工事係長(主幹)
19
鹿児島市建築指導課
指導係長
井神 博文
20
鹿児島市道路建設課
計画係長(主幹)
北野 浩志
21
鹿児島市街路整備課
計画係長(主幹)
萩原 清道
22
鹿児島市谷山建設課
建設係長
羽田 好勝
※ 「●」は幹事長
※ 〔 〕内は前任者
23
持留 道男
● 山口 順一
西 浩一
梅下 勝志
柚木 兼治
中馬 礼士郎
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)
急速な高齢化と少子化が同時進行し、かつて経験したことのない人口減少社会となり、高齢
者や障害者をはじめ、あらゆる人々が社会活動に参加し、自己実現できるために、これまでさ
まざまな施策が進められてきました。
しかしながら、道路や建物等のバリアフリー化を促進するための法律が別々につくられてい
たため、連続的なバリアフリー化が図られていない、ソフト面での対策が不十分などの課題が
あったことから、ユニバーサルデザインの考え方を踏まえ、「交通バリアフリー法」と「ハー
トビル法」を統合した「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリ
ー法)」が制定されました。
高齢者、障害者(身体障害者・知的障害者・精神障害者・発達障害者を含む全ての障害者)、
妊婦、けが人などの、移動や施設利用の利便性や安全性の向上を促進するために、バリアフリ
ー法では、市町村は、国が定める基本方針に基づき、旅客施設を中心とした地区や、高齢者、
障害者などが利用する施設が集まった重点整備地区について、公共交通機関や道路、信号機等
のバリアフリー化を重点的かつ一体的に推進するため、当該地区におけるバリアフリー化のた
めの方針、事業等を内容とする「基本構想」を作成することができるとされています。
出典:バリアフリー基本構想作成に関するガイドブック
図
バリアフリー化の重点的かつ一体的な推進のイメージ
■バリアフリー化を推進する地区
• 駅を中心とした地区や、高齢者、障害者などが利用する施設が集積した地区において、
重点的かつ一体的なバリアフリー化を図るための事業を実施する必要がある地区
■バリアフリー化を推進する施設
・公共交通機関(駅・バスターミナルなどの旅客施設、鉄道車両・バスなどの車両)、並
びに特定の建築物、道路、路外駐車場及び都市公園
※新しく建設・導入する場合、それぞれの事業者・建築主などの施設設置管理者に
対して、施設ごとに定めた「バリアフリー化基準(移動等円滑化基準)」への適合を
義務づけられます。
※既存の施設等については基準適合するように努力義務が課せられます。
24
重点整備地区選定の経緯
1.旅客施設の平均利用者数の整理
重点整備地区を設定するにあたり、まず、移動の中心となる旅客施設について、「移動等円滑
化の促進に関する基本方針」に定められた一日平均利用者数が 3,000 人以上に該当するかを整
理しました。
整理結果は下表のとおりで、本市では 15 施設(南鹿児島駅、南鹿児島駅前電停は 1 施設と
して算定)が基準に該当していますので、これらの施設を中心とする地区について、どの地区を
重点整備地区に設定するかを検討しました。
なお、下表の施設のうち、7 施設(◎、○の付いた施設)は旧交通バリアフリー基本構想の重
点整備地区内に位置しています。このように施設が隣接している場合は、1地区とみなして検討
を行いました。
表
旅客施設の平均利用者数(3,000 人以上を抽出)
種別
鉄道駅
(5 施設)
旅客施設名
◎鹿児島中央駅
(参考)
市電停留場
(6 施設)
(参考)
旅客船ターミナル
(3 施設)
乗降客数
約 35,500 人/日
谷山駅
約 5,400 人/日
坂之上駅
約 5,000 人/日
○鹿児島駅
約 3,300 人/日
上伊集院駅
約 3,300 人/日
南鹿児島駅(※1)
約 2,300 人/日
谷山電停
約 6,000 人/日
郡元電停
約 5,500 人/日
○鹿児島中央駅前電停
約 4,700 人/日
◎天文館通電停
約 4,400 人/日
○いづろ通電停
約 3,800 人/日
○高見馬場電停
約 3,100 人/日
南鹿児島駅前電停(※1)
◎桜島フェリーターミナル(※2)
約 1,400 人/日
約 7,000 人/日
桜島港フェリーターミナル(※2)
約 7,000 人/日
鴨池港フェリーターミナル(※3)
約 4,500 人/日
◎:旧交通バリアフリー基本構想策定時(平成 14 年度)における特定旅客施設(5,000 人/日以上)
○:特定旅客施設ではないものの、旧交通バリアフリー基本構想の重点整備地区内の施設
※1:「JR 南鹿児島駅」と「南鹿児島駅前電停」は、それぞれの一日平均利用者数は 3,000 人に
満たないが、ほぼ同位置にあることから利用者数を合算して考える
※2:「桜島フェリーターミナル」及び「桜島港フェリーターミナル」の乗降客数は、車両同乗者
数を除いたもの
※3:「鴨池港フェリーターミナル」のみ平成 21 年の乗降客数で、その他の施設は平成 22 年の乗
降客数
25
2.重点整備地区の設定
(1)JR 鹿児島中央駅・天文館通電停周辺地区(中央地区)
当該地区は一日平均利用者数が 3,000 人以上の旅客施設や官公庁施設、商業施設等が多数立
地しており、地区内外からの利用が多い地区であることから、旧構想により、経路等のバリアフ
リー化が進められてきました。
しかしながら、未完了の事業があることや新たに移転する市立病院までの移動円滑化を確保す
る必要がある等、重点的にバリアフリー化を進めるべき地区であることから、引き続き重点整備
地区に設定することとしました。
なお、桜島港フェリーターミナルは、桜島フェリーターミナルと一体であることから同地区に
含めることとしました。
(2)JR南鹿児島駅・郡元電停周辺地区(鴨池地区)
当該地区は一日平均利用者数が 3,000 人以上の旅客施設や行政施設や商業施設等が多数立地
しており、地区内外からの利用が多い地区であるものの、旅客施設や施設までの経路には課題が
みられることから、重点整備地区に設定し、地区内外からの来訪者の利便性向上に向けたバリア
フリー化を推進することとしました。
(3)JR谷山駅・谷山電停周辺地区(谷山地区)
当該地区は県立盲学校をはじめ、障害者等が多数利用すると考えられる施設が多く立地してい
ることから、重点整備地区に設定し、地区内外からの来訪者(主に障害者)の利便性向上に向け
たバリアフリー化を推進することとしました。
参考:地区設定の考え方
〔バリアフリー新法第2条第21項〕
①配置要件(施設の立地状況)
生活関連施設(高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用する旅客施設、官公
庁施設、福祉施設その他の施設をいう。)の所在地を含み、かつ、生活関連施設相互間の移
動が通常徒歩(概ね500m~1㎞)で行われる地区であること。
⇒徒歩圏域(概ね500m~1㎞)の施設の立地状況を評価
②課題要件(事業実施必要性)
生活関連施設及び生活関連経路(生活関連施設相互間の経路をいう。)を構成する一般交通
用施設(道路、駅前広場、通路その他の一般交通の用に供する施設をいう。)について移動
等円滑化のための事業が実施されることが特に必要であると認められる地区であること。
⇒中心となる鉄道駅・電停及び経路等のバリアフリー整備状況により評価
③効果要件(事業効果)
当該地区において移動等円滑化のための事業を重点的かつ一体的に実施することが、総合的
な都市機能の増進を図る上で有効かつ適切であると認められる地区であること。
⇒地区内外からの利用といった不特定多数の利便性に資するかを評価
26
表
地区
旅客施設
(利用者数)
配置要件
(施設立地状況)
主な施設
課題要件
(バリアフリー
整備状況)
効果要件
(広域的な効果)
評
価
JR 鹿児島中央駅・天文館通電停
周辺地区
重点整備地区設定の検討結果
JR 南鹿児島駅・郡元電停
周辺地区
JR谷山駅・谷山電停
周辺地区
JR 鹿児島中央駅(約 35,500 人/日)
JR 鹿児島駅(約 3,300 人/日)
鹿児島中央駅前電停(約 4,700 人/日)
天文館通電停(約 4,400 人/日)
いづろ通電停(約 3,800 人/日)
高見馬場電停(約 3,100 人/日)
桜島フェリーターミナル(約 10,000 人/日)
桜島港フェリーターミナル(約 10,000 人/日)
JR 南鹿児島駅・南鹿児島駅前電停
JR 谷山駅(約 5,400 人/日)
(約 3,700 人/日) 谷山電停(約 6,000 人/日)
郡元電停(約 5,500 人/日)
鴨池港フェリーターミナル(約 4,500 人/日)
鹿児島市の中心部であり、鹿児島市役所や山形屋等、高
齢者、障害者等を含む不特定多数が利用する施設が旅客
施設からの徒歩圏に立地している。
また、市立病院(移転予定地)も当該地区の徒歩圏に位
置している。
・鹿児島市役所
・南日本銀行(本店)
・市立病院(移転予定地)
・中央公園
・鹿児島医療センター
・天文館公園
・かごしま県民交流センター
・アミュプラザ
・マルヤガーデンズ
・山形屋
・ダイエー(鹿児島中央店)
・ドルフィンポート
・かごしま水族館
・鹿児島銀行(本店)
・中央郵便局
鹿児島県庁や市立図書館などの施設や心身障
害者総合福祉センター「ゆうあい館」といった
福祉施設等、高齢者、障害者等が利用する施設
が旅客施設からの徒歩圏に立地している。
JR坂之上駅
周辺地区
JR上伊集院駅
周辺地区
JR 坂之上駅(約 5,000 人/日)
JR 上伊集院駅(約 3,300 人/日)
鹿児島市の副都心に位置づけられており、
県立盲学校等、高齢者、障害者等が多数利
用する施設等が多い。
住宅街に位置しており、小規模な商業
施設等は立地しているものの、鹿児島
国際大学の最寄駅としてその利用者
の大多数が学生である。
住宅街に位置しており、小規模な商
業施設等は立地しているものの、松
陽高等学校の最寄駅として利用者の
大多数が学生である。
・鹿児島県庁
・医師会病院
・ダイエー(郡元店)
・フレスポジャングルパーク
・ニシムタ(与次郎店)
・市立図書館、市立科学館
・ゆうあい館
・志学館大学
・鹿児島大学
・鴨池緑地公園
・市民球場
・市民プール
・鹿児島市役所谷山支所
・高齢者福祉センター谷山
・県立鹿児島盲学校
・谷山サザンホール
・谷山第ニ中央公園
・鹿児島国際大学
・松陽高等学校
旧基本構想によりバリアフリー化は進んでいるものの、
未完了の事業が存在していることから、早急に整備を進
める必要がある。
また、旧基本構想では旅客施設から市立病院の移転予定
地までの経路はバリアフリー化の対象となっていない
ことから、市立病院の移転時期を踏まえつつ、早急にバ
リアフリー化を図る必要がある。
旅客施設から主要施設までの経路のバリアフ
リー化が進んでいないことに加え、JR南鹿児
島駅及び南鹿児島駅前電停等は駅舎や電停に
課題が多くみられることから、整備の必要性・
緊急性が高い。
土地区画整理事業(谷山駅周辺地区、谷山
第二地区)及び谷山地区連続立体交差事業
が実施中であり、駅舎、経路等のバリアフ
リー化は図られる予定であるが音響式信号
機の設置等は予定されていない。当該地区
は県立盲学校等の立地により、障害者が多
数利用することは容易に予測できることか
ら、上記事業に合わせたバリアフリー設備
の充実に対する必要性・緊急性は高い。
主要な施設までのバリアフリー化は
図る必要はあるものの、緊急性は低い
と考えられる。
主要な施設までのバリアフリー化は
図る必要はあるものの、緊急性は低
いと考えられる。
当該地区は鹿児島市の中心部であり、主要施設が多数立
地していることから、地区内外からの利用といった不特
定多数の利便性向上に寄与する。
また、九州新幹線の開業に伴い、県外からの来訪者も増
加していることも踏まえると当該地区のバリアフリー
化の効果は高いと考えられる。
当該地区は主要施設が多数立地していること
から、
地区内外からの利用といった不特定多数
の利便性向上に寄与する。
当該地区は主要施設の立地件数では左記の
2 地区に劣るものの、県立盲学校等が立地
していることを踏まえると、多くの障害者
の利便性向上に直接的に寄与できる。
施設が限られており、地区内外から高
齢者・障害者等を含む不特定多数の利
用といった視点からは左記の 3 地区
に比べて劣る。
施設が限られており、地区内外から
高齢者・障害者等を含む不特定多数
の利用といった視点からは他の地区
に比べて劣る。
◎
〇
〇
△
△
※JR、路面電車の利用者数は平成 22 年度、港湾利用者は平成 21 年のデータ
※「南鹿児島駅」と「南鹿児島駅前電停」は、それぞれの一日平均利用者数は 3,000 人に満たないが、ほぼ同位置にあることから利用者数を合算して考える
27
バリアフリー用語の説明
【あ】
移動等円滑化
・高齢者、障害者等の移動又は施設の利用に係る身体の負担を軽減することにより、その移動上
又は施設の利用上の利便性及び安全性を向上すること。
移動等円滑化基準
・国が定めるバリアフリー化の基準で、車両や施設等の新設又は改良時に義務づけられるバリア
フリー化の措置を規定したもの。
エスコートゾーン(視覚障害者用道路横断帯)
・道路を横断する視覚障害者の安全性及び利
便性を向上させるために横断歩道上に設置
され、視覚障害者が横断時に横断方向の手
がかりとする突起体の列。
エスコートゾーン
エスコートゾーンの敷設
〔国道 225 号(中央公園付近)〕
・吉祥寺駅交番横(東京)のエスコートゾーンの写真。成蹊大
音響式信号機
・信号機の歩行者用灯器の青の状態を「ピヨピヨ」、
「カッコー」等の音響により視覚障害者に知
らせるための装置。
【か】
交通バリアフリー法
・高齢者や障害のある人等の公共交通機関を利用した移動の利便性・安全性の向上を促進するた
め、平成 12 年5月に公布し、同年 11 月 15 日に施行された法律で、
「高齢者、身体障害者
等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」の通称。平成 18 年 12 月
20 日にハートビル法と統合され、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律
(バリアフリー法)
」が施行された。
交通安全特定事業
・重点整備地区内において、音響式信号機の設置、道路標識・道路標示の設置、歩道への違法駐
車行為の取締りなど、交差点や歩道の安全な移動、円滑な交通処理を目的とする、移動等円滑
化のために必要な基本構想で定めた事業。
公共交通特定事業
・特定旅客施設にあたる駅等で、エレベーターの設置、段差の解消など、バリアフリー化のため
に必要な整備を行う事業や、バリアフリーの一定の基準に適合した車両を購入するなど、移動
等円滑化のために必要な基本構想で定めた事業。
高齢化率
・総人口に対する 65 歳以上の人口の割合。
心のバリアフリー
・建物や道路などにおける「物理的な障壁(バリア)」の他に、人の考えや気持ちなどの「ここ
ろの障壁(バリア)」があり、施設のバリアフリー整備の不完全さを補ったり、バリアフリー
整備を有効に機能させる、心遣いや気配りのこと。
28
【さ】
視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)
・視覚障害者が足の裏の触感覚でその存在及び形状を確認できるような突起を表面につけたも
のであり、移動の際に正確な歩行位置と歩行方向を案内するための施設。
平行する線状の突起をその表面につけたブロックを「線状ブロック」といい、主に誘導対象施
設等の方向を案内する場合に用いる。点状の突起をその表面につけたブロックを「点状ブロッ
ク」といい、主に注意すべき位置や誘導対象施設等の位置を案内する場合に用いる。
重点整備地区
・おおむね 400ha(2 キロメートル四方)未満の地区で、生活関連施設のうち旅客施設や特別
特定建築物がおおむね 3 以上存在し、施設相互間の移動が通常徒歩であることが見込まれる
地区。
・重点的かつ一体的なバリアフリー化を図るための事業を実施する必要がある地区。
生活関連経路
・生活関連施設相互間を結ぶ経路。
生活関連施設
・高齢者、障害者等が利用する旅客施設、官公庁施設、福祉施設、病院、文化施設、商業施設な
ど。
【た】
道路特定事業
・重点整備地区内の生活関連施設間を結ぶ道路等について、歩道の段差の解消や誘導ブロックの
設置など、連続的にバリアフリー化された歩行空間を確保する、移動等円滑化のために必要な
基本構想で定めた事業。
特定旅客施設
・1日あたりの利用客数が 5,000 人以上である、または見込まれる駅等の旅客施設。もしくは、
高齢者・障害者等の利用が、1日あたりの利用客数 5,000 人以上の旅客施設と同程度以上で
ある旅客施設。
特別特定建築物
・誰もが日常的に利用する官公庁施設、商業施設や主として高齢者、障害者などが利用する老人
ホームなど。
【は】
ハートビル法
・高齢者や身体障害者等、不特定多数の人々が、安心して気持ちよく利用できる心(ハート)に
優しいビルディング(ビル)の建築を促進することにより、だれもが快適に暮らせるような生
活環境づくりに寄与することを目的とする法律で、「高齢者、身体障害者等が円滑に利用でき
る特定建築物の建築の促進に関する法律」の通称。平成 18 年 12 月 20 日に交通バリアフ
リー法と統合され、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー
法)
」が施行された。
29
バリアフリー
・高齢者・障害者等が社会生活をしていくうえで、物理的、社会的、制度的、心理的な障壁、情
報面での障壁などすべての障壁を除去するという考え方。
バリアフリー法
・平成 18 年 12 月 20 日に施行され、交通バリアフリー法とハートビル法が統合された「高齢
者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」の通称。
【ゆ】
ユニバーサルデザイン
・あらかじめ、障害の有無、年齢、性別、人種等にかかわらず多様な人々が利用しやすいよう都
市や生活環境をデザインする考え方。
30
「リサイクル適性の表示:紙へリサイクル可」