安全な職場づくりのために - 陸上貨物運送事業労働災害防止協会

陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(1)
陸災防は、平成 26 年 8 月に創立 50 周年を迎えます。
呼びかけよう 荷役作業は荷主と協力 連係プレーで安全確保
平成 26 年 6 月 №539
発行所 陸上貨物運送事業労働災害防止協会
〒108-0014 東京都港区芝 5 丁目 35 番 1 号
産業安全会館内 ☎03-3455-3857 代表
http://www.rikusai.or.jp
会員の方の購読料は会費に含まれております。
(印刷物による年間購読料 3,600 円)
○ わが社の災防活動 ㈱ヨシムラ ・・・・・・・・ (1)~(2) ○ 陸災防設立50周年記念連載2
○ 夏期労働災害防止強調運動実施要綱 ・・・ (3)~(4)
陸災防の労働災害防止活動を振り返る ・・・・・ (10)
○ 安全衛生図書・用品カタログ ・・・・・・・・・ (5)~(8) ○ 災害事例とその対策(荷役災害)・・・・・・・・・・ (11)
○ 職場の安全衛生自主点検表 (事業場規模49人以下) ・・ (9) ○ 労働災害発生状況(平成25年確定値)・・・・・・ (12)
第 49 回全国陸上貨物運送事業労働災害防止大会「優良賞」受賞事業場
安全な職場づくりのために
株式会社 ヨシムラ(奈良県支部)
はじめに
平成 25 年 11 月 21 日に開催された第 49
回全国陸上貨物運送事業労働災害防止大会
において、
「優良賞」という栄誉に賜り、誠
にありがとうございました。
これもひとえに陸上貨物運送事業労働災
害防止協会奈良県支部様並びに関係団体の
皆様方のご指導の賜物と心より感謝してお
ります。
弊社は、多くの文化遺産に囲まれた奈良
盆地の中央部に位置し、事業をはじめて今
年で 45 年になりました。
現在は、大手印刷会社様の荷物を主に輸
送しており、
「丁寧・安全・真心・信用」を
会社理念として、安全で信頼される会社づ
くりを心がけ、事業を行っています。
⑴
安全管理について
① リスクアセスメントの実施
職場における危険性を明確にし、除去
又は低減に努めています。また社員全員
を交えて話し合うことにより、安全意識
の共有及び高揚を図っています。
② 無災害運動への参加
安全衛生管理体制、作業環境等を見直
す良い機会ととらえ、奈良労働局が主唱
する「3 ヶ月無災害運動」に参加し、社
員全員が労働災害防止を心がけること
により、ゴールド顕彰(10 年連続で無
災害達成)を受賞することができました。
③ グリーン経営の認証取得
「グリーン経営認証」を平成 18 年 4
月に取得し、エコドライブ等の実施によ
り、排出ガスの抑制等、環境対策に積極
的に取り組んでいます。
エコドライブは車間距離を保ち、ムダ
な加速・減速が少なくなるため、安全運
転にもつながり、交通労働災害の防止効
果も実感しています。
④ ドライバー教育の実施
月 1 回、国土交通省告示の「貨物自
動車運送事業者が事業用自動車の運転
者に対して行う指導及び監督の指針」に
基づき、ドライバーが遵守すべきこと、
安全に運行するために必要な技能や知
識について教育や、疲労による交通労働
災害を防止するため、「自動車運転者の
労働時間等の改善のための基準」(改善
基準告示)について周知し、運転時間や
休憩時間などに対する意識づけを図っ
ています(写真1)。
また、社内に掲示板を設置し、奈良労
働局からの安全に関する情報や、法律の
改正時にはその内容などの情報を共有
しています(写真2)。
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
⑵
写真1
ドライバーへの指導の様子
写真2
(2)
衛生管理について
① 健康診断の受診
労働災害防止には健康管理が最も重
要であると考え、定期健康診断の 100%
受診はもとより、その結果に基づいた個
別指導の実施により、有所見率の減少に
努めています。
② 腰痛予防対策の実施
運転時の姿勢、重い荷物の取扱いや、
腰痛が発生した場合の対処法について
も指導を行っています。
③ メンタルヘルス対策の実施
日頃から、全てのドライバーと顔を合
せる点呼時などに、体調面などの確認は
もとより、コミュニケーションを取るこ
とを心がけ、職場などでの悩みを社員が
相談しやすい環境づくりを心がけてい
ます(写真3)。
社内掲示板の設置
⑤ 荷主とのミーティングの実施
荷役時の災害や、交通労働災害を防止
するため、月 1 回、荷主及び協力運送
事業者の管理者が集まり、荷役作業や輸
送の安全について合同でミーティング
を行っており、1 か月毎に共通の安全行
動目標を設定することにより、安全意識
の統一と向上を図っています。
また、道路の凍結による交通労働災害
の防止や熱中症予防など、季節に応じた
安全対策や、体調管理方法について話し
合いを行っています。
加えて、運転や荷役作業の際にひそむ
危険性や有害性等の危険要因を発見し、
災害を未然に防ぐことができるよう、危
険予知トレーニング(KYT)を継続し
て実施しています。
その内容については、文書により社員
全員に周知徹底を図っています。
写真3
点呼の実施の様子
結びに
この度の「優良賞」受賞を機に、社員一
丸となり、さらに努力を重ね、より安全な
職場づくりに取り組み、
「労働災害ゼロ」を
継続できるよう精進して参ります。
この度は、誠にありがとうございました。
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(3)
夏期労働災害防止強調運動(平成 26 年度)
平成 25 年の労働災害発生状況の確定値では、陸上貨物運送事業の死亡者数は大幅な減少をみたも
のの、死傷災害は 4 年連続増加という大変憂慮される状況となりました。
死傷災害は、とりわけその約 7 割が荷役運搬関係の作業で発生していることから、厚生労働省では
昨年 3 月に「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン」を策定しています。当
協会は、このガイドラインにのっとり、労働災害防止対策を一層進めてまいります。
会員事業場の皆様におかれましては、暑い夏場、なお一層積極的に展開していただきますようお願
い申し上げます。
平成 26 年度 陸上貨物運送事業
夏期労働災害防止強調運動実施要綱
1 趣旨
最近の陸上貨物運送事業における労働災害の発
生状況をみると、死亡災害は増減をくり返しなが
らも着実に減少し、平成 25 年は 107 人で対前年
比 20.1%の大幅な減少となり、
過去最少となった。
一方、死傷災害は、近年横ばいから増加傾向と
なっており、平成 25 年は 14,190 人で対前年比
2.6%の増加となり、4 年連続での増加となってい
る
(平成 24 年以後は労働者死傷病報告による。
)
。
本年度は、平成 25 年度から始まった「陸上貨
物運送事業労働災害防止計画」
(平成 25 年度~29
年度)の 2 年目であり、本計画の目標である
 死亡者数を 5 年間で 20%以上減少させる。
(平成 24 年 134 人→平成 29 年 105 人以下に)
 死傷者数は、長期的には減少傾向にあり、平
成 21 年には 12,794 人と初めて 1 万 3 千人を
下回ったものの、平成 22 年、23 年と増加し、
平成 24 年は前年より 72 人減の 13,471 人とな
り、平成 19 年の 13,427 人に対し 0.3%の増加
であった。
 過重労働による健康障害を防止する。腰痛症
を減少させる。
を進める必要がある。
特に、死傷者数は 4 年連続で増加するという大
変に憂慮される状況にあり、死傷災害の増加に歯
止めをかける取組みが求められている。
このため、死傷災害の約 7 割を占める荷役災害
の防止を重点とし、平成 25 年 3 月に厚生労働省
が策定した「陸上貨物運送事業における荷役作業
の安全対策ガイドライン」
(以下「荷役ガイドライ
ン」という。
)
」を踏まえた取組を推進する必要が
ある。
このような取組を推進するに当たって、各企
業・事業場においては、労働安全衛生関係法令を
遵守することはもとより、職場の安全衛生管理体
制を確立して適切に機能させるとともに、経営者
と従業員が一致協力して自主的な安全衛生活動を
継続的・効果的に行っていくことが何より重要で
ある。このため、職場に潜む危険の芽を事前に摘
み取ってリスクの低減を図り、安全度の高い職場
の実現を目指す取組である危険予知トレーニング
(KYT)
、リスクアセスメント、労働安全衛生マ
ネジメントシステム等の定着を図っていく必要が
ある。
以上を踏まえ
「危険箇所 見つける目を養って 常に先
手の安全対策」
をスローガンに、全国安全週間(7 月 1 日から 7 日
まで)の実施と相まって、7月 1 日から 31 日まで
を平成 26 年度の夏期労働災害防止強調運動期間
として、労働災害防止に向けた経営トップの固い
決意の下、各職場において、労働災害防止の重要
性について認識をさらに深め、労働災害防止のた
めに以下の取組を行うこととする。
2 実施期間
平成 26 年 7 月 1 日(火)から 7 月 31 日(木)
まで
3 スローガン
⑴ 陸上貨物運送事業労働災害防止協会スロー
ガン
危険箇所 見つける目を養って 常に先
手の安全対策
(平成 25 年度安全衛生標語 荷役部門入選作品)
⑵ 全国安全週間スローガン
みんなでつなぎ 高まる意識 達成しよ
うゼロ災害
4 主唱者
陸上貨物運送事業労働災害防止協会の本部及
び各都道府県支部
5 後援
厚生労働省
6 実施者
会員事業場
7 主唱者の実施事項
⑴ 本部の実施事項
支部が行う交通事故・労働災害防止大会等の開
催、陸運災防指導員等による個別指導・集団指導、
安全パトロール等の実施、安全研修会等の実施、
陸運災防指導員会議等の開催、街頭宣伝活動等の
広報活動の実施等について、次の各事項に留意の
上支援・協力を行う。
なお、死亡災害の発生水準が高い支部や労働災
害の増加が懸念される支部等に対しては、本部・
支部一体となった効果的な取組に努める。
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
イ 「職場の安全衛生自主点検表」(事業場規模
49 人以下用については 9 頁に掲載。事業場規
模 50 人以上用については陸災防ホームページ
を参照。)を活用し、
「荷役ガイドライン」に基
づく取組及び「陸上貨物運送事業労働災害防止
規程」の周知徹底に努める。
ロ リスク低減の取組を推進するため、危険予知
トレーニング(KYT)
、
「リスクアセスメントイ
ラストシート」を活用してのリスクアセスメン
ト、
「陸運業における労働安全衛生マネジメント
システムガイドライン」
(RIKMS リクムス)等
の周知・普及に努める。
ハ 行政機関の協力も得ながら荷主等との会議を
開催する支部を支援する。
ニ 荷役災害防止のための「荷役安全作業マニュ
アル」や「荷役安全設備マニュアル」の周知・徹
底、「フォークリフトの作業開始前点検の進め
方」(DVD)の周知・普及に努める。
ホ 「自動車運転者の労働時間等の改善のための
基準」や「交通労働災害防止のためのガイドラ
イン」の周知・徹底、
「高年齢者に配慮した交通
労働災害の防止対策」の周知・普及に努める。
へ 都道府県労働局、公益社団法人全日本トラッ
ク協会等関係行政機関、団体等に対し本運動の
実施について協力依頼を行う。
ト 陸災防通信、広報誌「陸運と安全衛生」
、ホー
ムページ等により、本運動の趣旨及び実施事項
等について周知・徹底を図る。
チ 安全ポスター、
のぼり等の作成・配布により、
本運動の気運の醸成を図る。
⑵ 支部の実施事項
都道府県労働局・労働基準監督署、都道府県ト
ラック協会等関係行政機関、団体等の支援・協力
を得て、次の取組を行う。
イ 交通事故・労働災害防止大会等の開催、陸運
災防指導員等による個別指導・集団指導、安全
パトロール等の実施、安全研修会等の実施、陸
運災防指導員会議等の開催、街頭宣伝活動等の
広報活動の実施等を以下に留意のうえ行う。
(イ) 「職場の安全衛生自主点検表」を活用し、
「荷役ガイドライン」に基づく取組及び「陸
上貨物運送事業労働災害防止規程」の周知、
徹底に努める。
(ロ) 支部役職員、陸運災防指導員等による個別
指導・集団指導、安全パトロールを実施する
に当たっては、
「職場の安全衛生自主点検表」
を活用する。
(ハ) 陸運災防指導員会議等において、死亡災害
要因分析シート、交通労働災害防止のための
リスクアセスメントチェックシート、過重労
働防止を重点とする交通労働災害防止点呼シ
ート等を活用した効果的な取組を進める。
(ニ) 荷役ガイドラインを踏まえ、荷主等との連
携を図るため、製造業関係の団体を通じて荷
主等の実施事項を周知するとともに、行政機
(4)
関の協力も得ながら、荷主等との会議を開催
する。また、荷主に対する協力要請について
は、関係行政機関の協力が得られるよう要請
を行う。
(ホ) 「荷役安全作業マニュアル」や「荷役安全
設備マニュアル」の周知、
「フォークリフトの
作業開始前点検の進め方」
(DVD)の活用に
よる作業開始前点検の徹底に努める。
(へ) 「自動車運転者の労働時間等の改善のため
の基準」や「交通労働災害防止のためのガイ
ドライン」の周知と会員事業場における同ガ
イドラインに基づく交通労働災害防止対策の
推進を図る。また、
「高年齢者に配慮した交通
労働災害の防止対策」の周知に努める。
(ト) 先取り型の安全衛生対策として、
「リスクア
セスメントイラストシート」
(図書)等を活用
したリスクアセスメントの手法の周知・普及、
「こうすれば導入できる労働安全衛生マネジ
メントシステム」
(図書)等を活用した労働安
全衛生マネジメントシステムの周知・普及を
図る。
ロ 広報誌、ホームページ等により本運動の趣旨
及び実施事項等の周知徹底を図る。
ハ 安全旗の掲揚、安全ポスター・のぼり等の掲
示を行う。
8 会員事業場の実施事項
イ 経営トップは、労働災害防止のためにその所
信を明らかにするとともに、自らが職場の安全
点検等を行い、労働災害防止について従業員へ
の呼びかけを行う。
ロ 安全管理者、安全衛生推進者等は、本運動期
間中「職場の安全衛生自主点検表」(事業場規模
49 人以下用については 9 頁に掲載。事業場規
模 50 人以上用については陸災防ホームページ
を参照。)により職場の安全衛生点検を行う。
ハ 安全旗の掲揚、安全ポスター・のぼり等の掲
示を行う。
ニ 全国安全週間に係る行事を実施する。
【参考リーフレット等】陸災防ホームページに掲載
○ 陸上貨物運送事業労働災害防止計画(平成 25 年
度~29 年度)
○ 荷役作業安全ガイドラインの解説及び荷役作業
安全ガイドラインのあらまし
○ 陸運業の労働災害を防止しましょう ~新しい
「陸上貨物運送事業労働災害防止規程のあらまし」~
○ 安全作業連絡書の活用を!
○ 荷役作業時の労働災害を防止しましょう ~荷
役作業時における墜落・転落災害防止のための安
全マニュアル~
○ 荷役作業を安全に ~荷役作業時における墜落
防止のための安全設備マニュアル~
○ 荷主等における荷役災害防止の好事例
○ 「交通労働災害防止のためのガイドライン」のポ
イント
○ 交通労災防止のための新しい安全衛生管理手法
のすすめ ~IT を活用したリアルタイム遠隔安
全衛生管理手法~
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(5)
陸上貨物運送事業労働災害防止協会
安全衛生図書・用品カタログ
陸運業で働く人のはじめての安全と健康
—雇入れ時等の安全衛生教育テキスト—
新規に雇い入れた従業員は、作業のどこに危険があるかよく
分からないことから、被災のリスクが高いと考えられます。
このため、新規採用者等の安全衛生教育は、労働災害防止の
上から大変に効果が大きいといえます。法定の雇入れ時等の
教育で、陸運業の職場に共通する基礎的な事項について的確
に教育するためには、このテキストを活用することが大変に
効果的です。改訂初版では、荷役ガイドラインで取り組むべ
き項目を追加しました。
A4 判/77 頁/頒価 972 円/平成 26 年 5 月 改訂初版
作業指揮者必携 <安全教育テキスト>
「車両系荷役運搬機械等作業指揮者」
「積卸し作業指揮者」
車両系荷役運搬機械等を用いて作業する場合の「車両系荷役
運搬機械等作業指揮者」
、一の荷でその重量が 100 キログラム
以上のものを貨物自動車等に積卸しする作業を行う場合の
「積卸し作業指揮者」の選任が法令で定められています。
これらの作業指揮者教育を実施する際に必要なテキストとし
てとりまとめたものです。今般改訂を行い、「陸上貨物運送
事業における荷役作業安全ガイドライン」について掲載しま
した。
安全ポスター(No.66)
206 円 B2 判 515×728mm
A4 判/153 頁/頒価 1,852 円/平成 25 年 9 月 改訂
フォークリフト運転業務従事者安全教育テキスト
フォークリフト運転技能講習を修了してフォークリフトの
運転業務に就いている(就く)方を対象とした安全教育・能
力向上教育用のテキストです。労働災害のうち、荷役作業に
よるものが大変多い状況の中で、フォークリフトを運転する
方々への教育は大変重要です。
なお、運転をする方だけでなく、関係者の参考書としても役
立つ内容になっております。今般改訂を行い、
「陸上貨物運
送事業における荷役作業安全ガイドライン」について掲載し
ました。
安 全 衛 生 標語 入 り
夏期
労働災害防止
強調運動
紙のぼり
25×108cm
206 円
A4 判/150 頁/頒価 1,645 円/平成 25 年 6 月 改訂 2 版
フォークリフトポケットブック(荷役作業安全ガイドライン対応)
運転者がフォークリフトの運転等の作業を正しく、安全に行
うよう、日常知っておかなければならないことを重点に収録
したものです。平成 25 年 3 月に策定の「陸上貨物運送事業
における荷役作業安全ガイドライン」に対応しています。
8.5×12 ㎝/85 頁/頒価 442 円/平成 25 年 5 月 初版
安全 DVD ビデオ
フォークリフトの作業開始前点検の進め方
43×200cm
「労働安全衛生規則第 151 条の 25(点検)
」により
定められているフォークリフトの作業開始前点検
を実際の点検の様子を映した映像とナレーション
により分かりやすく紹介しています。
また、厚生労働省が示す「フォークリフト運転業務
従事者安全衛生教育」を実施するときの補助教材と
しての活用も念頭において作成されております。
当協会のホームページにてダイジェスト映像をご
覧いただけます。
http://www.rikusai.or.jp/
1,543 円
DVD ビデオ/25 分 37 秒/頒価 32,400 円/平成 23 年 2 月
夏期
労働災害防止
強調運動
ポリエステル製
大型のぼり
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(6)
安全衛生図書・用品カタログ
はい作業安全必携
−はい作業主任者技能講習テキス
ト−
頒価
1,543 円
荷役運搬機械等による
はい作業の安全
頒価
1,234円
荷役運搬作業の
安全作業マニュアル
頒価
1,338 円
はい作業主任者技能講習用テキストとして、平成 20 年 9 月に全面改訂
を行いました。
多くの写真、図、イラスト等を用いて、最新の内容について分かり易く
解説したものであり、技能講習用のテキストとしてだけでなく、はい作
業の安全確保のためにも広く事業場で活用いただけるものです。
A4 判/180 頁/平成 20 年 9 月 改訂 3 版
厚生労働省の「安全衛生教育推進要綱」に基づいて実施することとされ
ている「荷役運搬機械等によるはい作業従事者教育」について、フォー
クリフト、クレーン等を用いるはい作業従事者に対する教育用テキスト
として作成しました。参考書としてもご利用ください。
A5 判/158 頁/平成 25 年 6 月 改訂 2 版
荷役運搬機械、設備等についての安全化を進めるうえでご留意いただき
たい事項等について、マニュアルの形で取りまとめたものです。本書を
モデルとして安全作業マニュアルを作成いただける内容となっており
ます。陸運業以外の業種にも共通して活用いただけます。
今般改訂を行い、平成 25 年 3 月に策定の「陸上貨物運送事業におけ
る荷役作業安全ガイドライン」について掲載しました。
A4 判/176 頁/平成 25 年 5 月 改訂 2 版
フォークリフトの安全
Q&A50
頒価
926 円
フォークリフト
災害事例集
−災害事例に学ぶ−
頒価
772 円
職場で発生する腰痛を
防ぎましょう!
−作業従事者用腰痛予防労働衛生
教育テキスト−
頒価
1,029 円
リスクアセスメント
イラストシート
-荷役作業におけるリスクアセス
メントの実際-(第 2 集)
頒価
1,338 円
フォークリフトの安全確保のためには、単にフォークリフトの作業だけで
なく、関連する荷役作業についての総合的な知識も重要です。
本書は、フォークリフトを使用した荷役作業について、安全担当者、現場
責任者、フォークリフト運転作業者が、安全な作業の確保のために知って
おくべきことを、質問形式により、分かりやすく説明したものです
A4 判/86 頁/平成 24 年 3 月 初版
当協会の広報紙「陸運と安全衛生」に掲載した災害事例のなかからフォ
ークリフトが関係している災害について、33 事例を取り上げ、災害発生
の状況、原因、再発防止対策等をとりまとめたものです。
巻末には、作業計画の立案と作業指揮者の選任等に関する参考資料を掲
載してあります。
A4 判/96 頁/平成 15 年 5 月
厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」を基に、腰痛の原因、
正しい重量物の取扱い、腰痛予防体操などを分かりやすく解説しまし
た。
B5 判/85 頁/平成 9 年 5 月
初版
荷役作業時の労働災害を防止するためには、「リスクアセスメント」の
取組が有効です。本書では、主な荷役作業をイラストで紹介し、演習形
式でリスクアセスメントの手法が身につくようにしたもので、リスクア
セスメントイラストシートの第 2 集として新たに 15 の事例を収録して
います。第 2 集のみでもリスクアセスメントの手法をご理解いただくこ
とはできますが、第 1 集と併せてご利用いただくことでより事業場の荷
役災害防止の安全水準が向上するものとなっています。
A4 判/71 頁/平成 25 年 4 月 第 1 版
リスクアセスメント
イラストシート
-荷役作業におけるリスクアセス
メントの実際-(第 1 集)
頒価
1,338 円
こうすれば導入できる
労働安全衛生マネジメ
ントシステム
−陸運業における労働安全衛生マ
ネジメントシステムガイドライン
(RIKMS)の解説<改訂版>−
頒価
926 円
事業場でどのようにリスクアセスメントを導入していくかを示すとと
もに、作業事例に基づくリスクアセスメントの実施方法を分かりやすく
紹介しています。
さらに、20 の作業事例をイラストで示していますので、演習問題として
これらのリスクアセスメントに取り組むことにより、リスクアセスメン
トの実践力が身につくようになっています。
A4 判/80 頁/平成 20 年 6 月 第 1 版
陸運業で労働安全衛生マネジメントシステムを具体的に導入する方法
について、「陸運業における労働安全衛生マネジメントシステムガイド
ライン(RIKMS)
」の解説を中心にまとめたものです。
労働安全衛生マネジメントシステムを導入する際に必要な各種の書類
等についても、参考例文として示しています。
A4 判/103 頁/平成 19 年 11 月 改訂版
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(7)
安全衛生図書・用品カタログ
陸運業のための
安全衛生推進者必携
頒価
2,468 円
労働安全衛生法では、10 人以上 50 人未満の労働者を使用する事業場にお
いては、安全衛生業務を担当する安全衛生推進者を選任しなければならな
いとされています。
本書は、陸運業の特性を念頭において、陸運業に従事する安全衛生推進者
として身に付けておくべき事項について網羅しました。安全衛生推進者の
養成講習用、能力向上教育用のテキストとして、また、企業・事業場の安
全衛生業務担当者の必携として活用いただけます。
A4 判/150 頁/平成 25 年 6 月 改訂 2 版
安全管理者必携
−安全管理者選任時研修テキスト−
頒価
2,366 円
新ガイドライン対応
交通労働災害防止担当
管理者必携
—交通労働災害防止担当管理者教
育テキスト—
頒価
1,543 円
交通労働災害防止
のためのガイドライン
解説書
頒価
1,338 円
交通労働災害・
事故事例集
−災害事例に学ぶ−
頒価
772 円
平成 18 年の労働安全衛生法等の改正により、安全管理者の選任要件と
して、従来の学歴と実務経験に加えて厚生労働大臣が定める「安全管理
者選任時研修」の修了が必要となりました。本書は、この研修用テキス
トで、陸運業における作業の特殊性を加味した内容の研修用テキストです。
A4 判/168 頁/平成 22 年 5 月 改訂初版
平成 20 年 4 月に改正された「交通労働災害防止のためのガイドライン」
の内容も踏まえて、交通労働災害防止担当管理者を新たに選任した場合
に行う教育のためのテキストとしてとりまとめたものです。
図や絵、表等をできるだけとり入れ、また、陸運業関係の法規制等につ
いても具体的に記載して、上記ガイドラインの内容の理解に資すること
としました。陸運業だけではなく、製造業や第三次産業における交通労
働災害の防止にも対応した内容のものとなっています。
A4 判/263 頁/平成 20 年 12 月 改訂 2 版
厚生労働省が示しているガイドラインについて、その理解をすすめるため
に、項目ごとに解説をしたものです。
ガイドラインが求める対策は、陸運業だけでなく、商業、建設業、製造業
等の業種によって異なることから、解説書では、業種ごとに必要な対策を明確
にするとともに、交通事故防止に関係する法令等に関しても記載しています。
A4 判/152 頁/平成 24 年 3 月
当協会の各都道府県支部で実施した交通労働災害防止事例研究会の成
果を基に、代表的な交通労働災害 30 事例について、事故の特徴や傾向、
災害原因となった問題点、災害防止対策等をとりまとめたものです。
巻末には災害事例研究の手法を用いて交通労働災害について、原因の究
明と防止対策を樹立していく方法を掲載してあります。
A4 判/97 頁/平成 15 年 7 月
小規模事業場でも容易に実践することができる交通労働災害防止のた
職場ですすめる
めの手法として、ヒヤリ・ハット活動、交通危険予知トレーニング、指
交通労働災害防止
差し呼称、交通危険マップ等をとりあげ、これらの手法について易しく
−ヒヤリ・ハットから交通KYTまで−
解説を加えました。また、交通危険予知トレーニングを行える「イラス
頒価 822 円(交通KYTテキスト) トシート集」を併せて掲載しました。なお、ビデオ「交通 KYT の実践を」
6,429 円(交通 KYT ビデオ) を頒布しています。
B5 判/50 頁/平成 20 年 7 月 改訂版
貨物自動車の安全運転 初めて貨物自動車の運転業務に就く人や、大型車両に乗務替となる人に
対しては、添乗や実体験等の安全運転教育が重要です。
実技教本
これらの教育を実施する際のカリキュラム、教育内容、効果等を分かり
やすく解説しました。
頒価
1,852 円
プロ・ドライバー
の知識
−自動車運転業務従事者教育テキ
スト−
頒価
1,286 円
労働安全衛生関係
法令集
−陸上貨物運送事業関係−
頒価
565 円
陸運業の安全と健康の
基本
—改正「陸上貨物運送事業労働災害
防止規程の解説」—
頒価
617 円
B5 判/85 頁/平成 9 年 5 月
初版
陸運業で運転を業務とするプロ・ドライバー向けに、安全運転に必要な
知識、運転者が実施すべき事項を分かりやすくまとめました。事業場に
おける教育用、あるいは常備テキストとして、さらには製造業や第三次
産業のプロ・ドライバー用のテキストとしてもご活用ください。
B5 判/160 頁/平成 16 年 6 月 第 4 版
労働安全衛生法令のうち特に陸運業に関係の深い規定をとりまとめま
した。労働安全衛生法の条文ごとに、関係の労働安全衛生法施行令、労
働安全衛生規則、さらに関係告示の規定等を示して、法令の内容が容易
に理解できるようにしたものです。
安全衛生等の講習会の資料としても最適です。
A4 判/109 頁/平成 22 年 4 月 改訂 7 版
陸上貨物運送事業労働災害防止規程は、陸上貨物運送事業労働災害防止協
会の会員が労働災害防止のために守らなければならない事項をまとめた
ものです。
この冊子は、規程の全文を掲載するとともに、規程の条文を分かりやすく
解説したものです。
A5 判/70 頁/平成 24 年 6 月 初版
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(8)
安全衛生図書・用品価格表
品
名
頒価(円)
備 考
品
名
頒価(円)
【登録講習テキスト】
備 考
【安全ポスター】
フォークリフト運転士テキスト
1,620
〈中災防発行〉
安全ポスター №66
206
はい作業安全必携
1,543
平成 20 年 9 月
改訂 3 版
安全ポスター №65
206
ショベルローダー等
運転士テキスト
1,620
〈中災防発行〉
安全ポスター №64
206
B2 判(728×515 ㎜)
【一般テキスト】
リスクアセスメント
イラストシート(第 2 集)
リスクアセスメント
イラストシート(第 1 集)
1,338
1,338
作業指揮者必携
1,852
陸運業の安全と健康の基本
交通労働災害防止のための
ガイドライン解説書
陸運業のための
安全衛生推進者必携
617
1,338
2,468
フォークリフトの安全Q&A50
926
陸運業で働く人の
はじめての安全と健康
972
平成 25 年 4 月 30 日
第1版
平成 19 年 10 月 15 日
第1版
平成 25 年 9 月 10 日
改訂
平成 24 年 6 月 1 日
初版
平成 24 年 3 月
平成 25 年 9 月
改訂
平成 24 年 3 月 1 日
初版
【紙のぼり】
標語入り 夏期労災防止
強調運動紙のぼり
206
安全週間紙のぼり
165
25×108 ㎝
【ポリエステル製大型のぼり】
夏期労働災害防止強調運動
大型のぼり
年末・年始労働災害防止強調
運動大型のぼり
1,543
43×200 ㎝
1,543
【安全記録カレンダー】
改訂作業中
安全記録カレンダー
平成 22 年 5 月 20 日
改訂初版
平成 22 年 4 月
改訂 7 版
フォークリフトの
作業開始前点検の進め方
平成 19 年 11 月 20 日
交通 KYT ビデオ
平成 20 年 7 月 15 日
改訂初版
平成 24 年 5 月
改訂 3 版
平成 12 年 3 月 31 日
初版
平成 16 年 6 月 10 日
第4版
平成 25 年 5 月 31 日
改訂 6 版
平成 25 年 6 月
改訂 2 版
平成 25 年 6 月
改訂 2 版
平成 9 年 5 月 20 日
初版
いきいきドライバー体操
(ビデオ)
いきいきドライバー体操
(カセット)
安全旗(特大)
3,024
140×210 ㎝
390
平成 25 年 12 月
安全旗(大)
1,728
104×156 ㎝
フォークリフト災害事例集
772
平成 15 年 5 月 30 日
安全旗(中)
1,296
86×129 ㎝
交通労働災害・事故事例集
772
平成 15 年 7 月 1 日
安全旗(小)
972
70×105 ㎝
安全管理者必携
2,366
労働安全衛生関係法令集
こうすれば導入できる
労働安全衛生マネジメントシステム
職場ですすめる交通労災防止
(KYT テキスト)
交通労働災害防止
担当管理者必携
貨物自動車の
安全運転実技教本
プロ・ドライバーの知識
565
926
822
1,543
1,852
1,286
荷役運搬作業の
安全作業マニュアル
フォークリフト運転業務
従事者安全教育テキスト
荷役運搬機械等による
はい作業の安全
職場で発生する
腰痛を防ぎましょう!
安全衛生のしおり
平成 25 年版
1,338
1,645
1,234
1,029
【ビデオ/カセットテープ】
32,400
25 分 37 秒(DVD)
6,429
17 分
3,600
10 分
1,234
11 分
【CD-ROM /点呼シート/手帳】
交通安全運転マップ
(CD-ROM)
過重労働防止を重点とする
交通労働災害防止点呼シート
フォークリフトポケットブック
33,943
258
442
【安全旗】
【安全衛生旗】
【ワッペン・シール】
フォークリフト運転資格者
ワッペン・シール
はい作業主任者
ワッペン・シール
玉掛技能資格者
ワッペン・シール
ショベルローダー等
運転資格者ワッペン・シール
小型移動式クレーン
運転資格者ワッペン・シール
11 月頒布予定
360
安全衛生旗(特大)
3,564
140×210 ㎝
360
安全衛生旗(大)
2,160
104×156 ㎝
安全衛生旗(中)
1,512
86×129 ㎝
360
安全衛生旗(小)
1,188
70×105 ㎝
360
安全衛生旗(卓上)
1,620
12×16 ㎝
360
ワッペン
シール
6.5×6.5 ㎝
3.5×3.5 ㎝
(税込み)
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(9)
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(10)
【陸災防設立 50 周年記念連載 2】
陸災防の労働災害防止活動を振り返る
-昭和 49 年~昭和 58 年の活動-
陸災防の 50 年の活動を振り返る連載第 2 回目
は、昭和 49 年から昭和 58 年までの 10 年間を
振り返ります。
昭和 49 年~昭和 58 年の主な活動
昭和 50 年
 「グループによる自主安全活動」の実施
モデルとなる事業所を 1 地域内に 1 事業所
を設定し、指導することにより、地域内の他
の事業所への波及的効果を図った。
 規模 30 人以下の事業場の無災害記録樹立運
動を勧奨して、自主的安全活動を促進する目的
で「小企業無災害記録表彰」を実施(以来実施)
昭和 51 年
 沖縄県支部設立。これにより 47 都道府県全
てに支部が設置された。
昭和 53 年
 腰痛等の健康障害や事故の予防対策として
「陸災防体操」を開発し、普及に努めた(現在
は終了)
(写真)
。
写真
陸災防体操
チャート

「支部活動強化特別対策」の実施
個別会員事業場に対する災防事業をより
一層展開するため、「モデル支部の指定」や
以下の施策等が実施された。
・ 「労働災害防止推進委員会」の設置
各都道府県支部長を委員長とし、支部又
は分会の実施する労災防止対策を検討し、
労災防止活動の推進を図ることを目的に
設置。
・ 昭和 47 年に設置した「陸運災防活動推進
員制度」を「陸運災防指導員制度」に改定
昭和 55 年
 「地方フォークリフト運転競技大会」を長野、
愛知、大阪、大分において実施(以来各地方に
て開催。全国大会は未開催。
)
 死亡災害及び死傷災害の増加傾向から労働
省の要請を受け、
「労働災害防止緊急特別対策」
を実施
 陸災防シンボルマークの制定
陸災防及び協会事業を象徴
するものとして協会章の懸賞
募集を行い、入賞作品をシンボ 陸災防
ルマークと制定した。外側の シンボルマーク
“R”で陸運の頭文字を表すと同時に「過度
のスピード防止」を意味するかたつむりをデ
ザインしたもの。中央は緑十字。
昭和 56 年
 「自動車運転者の労働時間等の改善対策推進
要領」を策定し、トラック協会と連携し労働基
準改善の普及啓発を図った。
 極めて低調であった健康診断の実施率を改
善するために「健康診断受診率向上対策実施要
領」を定め、健康診断の完全実施を目指した。
昭和 58 年
 労働大臣、陸災防本部を訪問
大野明労働大臣が陸災防など各災防団体
の本部を訪問し、「災防団体として、民間の
活力と知恵を結集して、さらに努力しても
らいたい」と激励された。
昭和 49 年~昭和 58 年の労働災害
陸運業の災害度数率の推移
年別
(昭和)
(規模 100 人以上・休業 1 日以上)
一般貨物
特定貨物
参考
自動車
自動車
(全産業)
運送業
運送業
49 年
11.56
10.61
5.11
50 年
10.89
5.68
4.77
51 年
10.46
4.27
4.37
52 年
13.28
7.09
4.32
53 年
12.25
7.14
3.91
54 年
10.91
6.70
3.65
55 年
10.21
7.20
3.59
56 年
8.41
4.75
3.23
57 年
7.73
4.79
2.98
58 年
8.15
4.42
3.03
参考(平成 24 年の度数率)
24 年
3.11
1.07
1.59
災害度数率とは 100 万延労働時間当たりの
労働災害による死傷者数の割合です。
平成 24 年の度数率に比べ、約 2~10 倍の数
値でした。
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日
(毎月 1 回 1 日発行)
災害事例
と
その対策
(11)
フォークリフトで天井の電球を
取替え作業中に墜落
この災害は運輸倉庫の天井に取り付けてあ
った電球を取り替えるための作業中に発生し
たものである。
1 事業の種類:陸上貨物運送事業、倉庫業
2 被災者
:フォークリフト運転者
3 傷病の程度:頭部打撲重傷
4 災害発生状況
① 災害当日の朝、被災者は 8 時に出勤し、
その後倉庫内に保管してある貨物の出庫確
認に倉庫内に入った。
② その時天井の電球が一本切れているのを
発見した。
③ 倉庫の天井までの高さは約 3mで自力で
は届かないと判断し、自分がフォークリフ
トの運転免許をもっていたので倉庫のフォ
ークリフトに乗り、取り替えようとした。
④ フォークリフトにパレットを一枚差し、
切れている電球の下まで走行した。
⑤ そして被災者はフォークリフトをリフト
した後、エンジンを止め、そのパレットの
上に乗り電球を取り替えようとした。
⑥ 取り替える時、被災者はパレットの端の
方に足を架けたのでパレットが傾き床面に
転落した。
⑦ 荷を取りに来たトラック運転者がフォー
クリフトの脇に倒れている被災者を発見し
救急車に連絡して病院に搬送した。
⑧ 被災者は頭部打撲の重傷であったが幸い
に命をとりとめた。
5 災害発生要因
⑴ フォークリフト上のパレットに乗り高所
にある電球を取り替えようとしたこと。
⑵ フォークリフトの用途外使用禁止が徹底
されていなかったこと。
⑶ 電球取替えの安全な作業方法を定めてい
なかったこと。
6 再発防止対策
⑴ 高所作業(2m以上)では高所作業車を用
いるまたは作業用足場を設置する等して作
業をすること。
⑵ フォークリフトに差したパレット上での
作業は行わないこと。
(労働安全衛生規則第
151 条の 14
(主たる用途以外の使用の制限))
(注) 上記規則の但し書きでは、「ただし、
労働者に危険を及ぼすおそれのないとき
は、この限りではない。」とされ、具体的
には通達で次の措置を取った場合に除外
事由として認められるとされています。
「フォークリフト等の転倒のおそれが
ない場合で、パレット等の周囲に十分な
高さの手すり若しくはわく等を設け、か
つ、パレット等をフォークに固定するこ
と又は労働者に命綱を使用させること等
の措置を講じたときをいうこと。」(昭
53.2.10 基発第 78 号)
しかし、このような措置を講じて行う
作業は安全対策上あまり望ましい方法で
はないことから、当協会が会員に遵守を
求めている「労働災害防止規程」第 49 条
では、
「フォークリフトを従業員の昇降に
使用しないこと。」として、除外規定を適
用しないこととしています。
以上のことに留意が必要です。
⑶ フォークリフト運転者については、厚生
労働省では、概ね 5 年ごとに「フォークリ
フト運転業務従事者教育」を事業者が実施
することを求めており、この教育の中で、
フォークリフトの危険な運転や使用に関し
安全教育を徹底すること。
⑷ 電球取替えの安全な作業方法を定めると
ともに、その周知徹底を図ること。
陸運と安全衛生 №539 平成 26 年 6 月 1 日(毎月 1 回 1 日発行)
(12)
業種別労働災害発生状況
確定値
死亡
項目
死傷
平成25年1月~12月 平成24年1月~12月
[確定値]
[確定値]
死亡者数 構成比 死亡者数 構成比
(人)
(%)
(人)
(%)
業種
前年比較
増減数
(人)
増減率
(%)
全
産
業
1,030
100.0
1,093
100.0
-63
製
造
業
201
19.5
199
18.2
2
1.0
鉱
建
設
平成25年1月~12月 平成24年1月~12月
[確定値]
[確定値]
死傷者数 構成比 死傷者数 構成比
(人)
(%)
(人)
(%)
-5.8 118,157
27,077
前年比較
増減数
(人)
増減率
(%)
100.0
119,576
100.0
-1,419
-1.2
22.9
28,291
23.7
-1,214
-4.3
業
8
0.8
6
0.5
2
33.3
239
0.2
197
0.2
42
21.3
業
342
33.2
367
33.6
-25
-6.8
17,189
14.5
17,073
14.3
116
0.7
交 通 運 輸業
16
1.6
13
1.2
3
23.1
3,209
2.7
3,137
2.6
72
2.3
陸上貨物運送事業
107
10.4
134
12.3
-27
-20.1
14,190
12.0
13,834
11.6
356
2.6
港 湾 荷 役業
林
そ
の
6
0.6
5
0.5
1
20.0
296
0.3
344
0.3
-48
-14.0
業
39
3.8
37
3.4
2
5.4
1,723
1.5
1,897
1.6
-174
-9.2
他
311
30.2
332
30.4
-21
-22.2
54,234
45.9
54,803
45.9
-569
-5.5
資料出所:厚生労働省
業種、事故の型別死亡災害発生状況 (平成 25 年 1 月~12 月)
合計
墜落・転落
確定値
はさまれ・ 交通事故 交通事故
飛来・落下 崩壊・倒壊 激突され
巻き込まれ (道路)
(その他)
激突
その他
全
産
業
1,030
266
8
56
56
76
132
233
3
200
製
造
業
201
24
4
20
7
12
61
16
0
57
建
設
業
342
160
3
20
36
27
19
33
2
42
交 通 運 輸 業
16
2
0
0
0
0
0
11
0
3
他
364
71
0
13
10
32
43
111
1
83
陸上貨物運送事業
107
9
1
3
3
5
9
62
0
15
同 上 対 前 年 増減
-27
1
1
-2
-7
-4
-7
-12
0
3
そ
の
業種、事故の型別死傷災害発生状況 (平成 25 年 1 月~12 月)
合計
墜落・転落
転倒
確定値
はさまれ・ 交通事故 交通事故 動作の反動・
飛来・落下 崩壊・倒壊 激突され
巻き込まれ (道路)
(その他) 無理な動作
激突
その他
14,190
3,991
2,050
1,046
805
468
701
1,664
1,061
8
1,932
464
356
169
91
37
5
10
-26
6
32
-4
5
31
(注) 上記 2 表の右端の列の「その他」は、「墜落・転落」~「交通事故(その他)」以外をまとめたもの
詳細は、陸災防ホームページ http://www.rikusai.or.jp に掲載
平成 25 年の労働災害発生状況が確定しました
~死亡災害は大幅な減少、死傷災害は 4 年連続での増加~
厚生労働省は平成 25 年の「労働災害発生状況」を取りまとめました。
全産業では、死亡災害、死傷災害、重大災害の発生件数が、4 年ぶりにいずれも前年を下回り
ました。また、死亡災害は 2 年ぶり、死傷災害、重大災害は 4 年ぶりの減少となりました。
陸上貨物運送事業は、死亡災害が 107 人で対前年比 20.1%の大幅な減少となり、過去最少と
なりました。しかしながら死傷災害は 14,190 人で対前年比 2.6%の増加となり、4 年連続での増
加となりました。
当紙来月号では、平成 25 年の「労働災害発生状況」について詳しく解説いたします。