JAN.35号

発行/平成26年 1 月14日 発行者/日本弁護士政治連盟
〒100 0013東京都千代田区霞が関1 1 3
弁護士会館15階 TEL 03 3580 9975
www.benseiren.jp
JAN.35
号
政治を動かす・未来を動かす
世界に誇れる
「法の支配(rule of law)」
のゆきわたった国に
年頭のご挨拶
日本弁護士政治連盟
日本弁護士連合会
理事長 平山 正剛
会長 山岸 憲司
明けましておめでとうございます。
昨年 7 月、参議院議員選挙で国民の民意が示さ
れ、いわゆる国会のねじれ現象が解消されました。
「法の作り手」である国会議員の先生方には、党派
を越えて100年後の歴史家の評価にたえる見事なお
取組を切に願うものであります。
特に、昨年 9 月、2020年の東京オリンピック開催
が決まりました。全世界の人々が、世界一「安全、
安心」な美しい国として、心配なく日本を訪れるこ
とができるよう、内政、外交に最大限のご尽力をお
願い致すところです。
私ども日本弁護士政治連盟(弁政連)の任務は、
1 つには「法の支配」を指導理念とする日本弁護士
連合会(日弁連)の政策を迅速、的確にバックアッ
プすること、 2 つには各政党との関係においては常
に国民、市民の立場に立ち、いわば公共性の空間を
担う立場から、常に前向きかつ率直に要請、提言の
活動を行うことにあります。
この間の経験に鑑みますと、各政党とも、私ども
の立場を十分に御理解いただき、率直な対話をさせ
ていただていることは、大変ありがたいことと深謝
申し上げます。
一方、組織内部をみますと、組織強化が喫緊の課
題となります。残る12か所で支部を設立いただい
て、全地域での支部設立を本年中に達成したいと
願っております。
弁政連は、今年も司法がかかえる諸問題について
日弁連執行部を支え、全力を尽くす決意でありま
す。会員の皆様におかれましては、一層のご協力と
ご支援を賜りますようお願い申し上げ、年頭のご挨
拶とさせていただきます。
明けましておめでとうございます。
昨年は、民主主義、法の下の平等といった根源的
価値から議論されてきた「一票の格差」違憲訴訟判
決や婚外子相続分差別違憲決定などが最高裁で出さ
れました。また、憲法改正問題、集団的自衛権の行
使容認に関する解釈改憲の議論がなされ、そしてま
た、特定秘密保護法の問題性について議論が沸騰す
るなど、立法・行政・司法をめぐって、多くの問題
が提起された年でした。
私どもが取り組んできた、原発事故による損害賠
償請求の消滅時効期間を延長する特例法の制定、集
団的消費者被害回復訴訟制度の実現も果たされ、ま
た、婚外子相続分についての民法改正も実現しまし
た。
国会議員の先生方には、これら多くの問題につい
て意見交換をさせていただき、ご支援をいただきま
した。心から感謝申し上げたいと思います。
今年も、様々な課題に直面することになると思い
ます。人権擁護団体として、法律家団体として、国
民に問題点を明らかにしながら、十分な議論を尽く
していくことによって、この国を過ちのない方向に
進め、市民の方々の権利が十分に確保されるよう努
力して参りたいと思います。
取調べの録音・録画(可視化)の実現や少年国選
付添人の拡大など、刑事・少年事件関係での取組が
正念場にきています。
世界に誇れる「法の支配(rule of law)」のゆき
わたった国にしていければと思います。
本年も、より一層のご支援・ご協力をよろしくお
願い申し上げる次第です。
1
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弁護士の政策形成活動
∼世界を動かす 政府を動かす∼
司 会 岡本 正 広報委員会副委員長
小川晃司 本誌編集長
伊藤 和子
東京弁護士会
ヒューマンライツ・ナウ
事務局長
46期
土井 香苗
東京弁護士会
ヒューマン・ライツ・ウォッチ
日本代表
53期
猿田 佐世
第二東京弁護士会
新外交イニシアティブ
事務局長
55期
ついて取り組む」活動をしています。最近は国連人
<はじめに>
権理事会などに対して、アドボカシー活動をしてい
【岡本広報委員会副委員
ます。また、2009年以降は、日本の人権問題の政策
長】
今回の進行を担当
提言にも力を入れてきました。その後、政権の枠組
させていただきます、弁
も変わり、東日本大震災や原発事故などによって新
政連広報委員会副委員長
たな人権問題も生まれていますので、今の時点で国
をしております56期の岡
際的な人権基準と日本の人権保障のギャップをどう
本と申します。まずは伊
解消していくのかも、課題のひとつとしています。
藤先生から、ご自身の活
動を含めて自己紹介をお
【土井氏】 53期の土井香苗です。伊藤さんがニュー
願いします。
ヨークへ行った 1 年後に同じくニューヨーク大学に
留学し、それがきっかけとなってNGOの活動を主
【伊藤氏】
46期の伊藤和子です。2004年に日弁連の
とするようになりました。その後ニューヨークに本
留学制度に応募してニューヨーク大学ロースクール
部がある世界二大人権NGO「ヒューマン・ライツ・
に留学させていただき、その間に国連や国際NGO
ウォッチ」でフェローとして 1 年間働き、2009年か
の人権活動に触れる機会があり、2006年に日本を本
ら同団体の東京事務所を立ち上げて今に至ります。
拠地としたヒューマンライツ・ナウという国際人権
ヒューマン・ライツ・ウォッチは世界約70か国から
NGOを立ち上げ、事務局長として活動しています。
約400人弱のスタッフがいまして、その半分以上が
当団体は国連の経済社会理事会で特別協議資格を取
法曹資格を持っていると思います。東京に事務所を
得した非営利団体で、国連の人権に関するすべての
つくったのは、日本政府に対して政策提言活動がで
会合で発言する資格を取得しています。日本の弁護
きる事務所を設立するためです。世界中の人権問題
士が中心となっていて、会員数は700名ちょっと、
を解決するために日本政府の外交政策をどうするか
「国境を超えて特にアジア地域の深刻な人権問題に
提言する活動が主になっています。
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で行われていて、知られていないがゆえに放置さ
【猿田氏】
外交を取り扱うシンクタンク「新外交イ
れ、解決されない。そこで、私たちは最初に、事実
ニシアティブ(New Diplomacy Initiative / ND)」
の調査を進めています。現地調査に行き、その報告
の事務局長をしております55期の猿田佐世です。
書を作成・公表すること、それに基づいてステート
ニューヨークのコロンビア大学ロースクールを卒業
メントを出すところから始まります。次に 2 番目の
後、ワシントンにあるアメリカン大学へ進みまし
柱としてアドボカシーがあります。アドボカシーと
た。ワシントンで見た「日米外交」のあり方に疑問
は、社会的問題の解決を求めて政策決定者に働きか
を抱き、この団体を設立しました。アメリカは、
けを行うこと等と理解されていますが、当団体で
米軍基地問題やTPP等のいわゆる外交問題に限ら
は、政策提言とそれを実施するためのロビーイング
ず、日本の様々な国内問題、…例えば憲法改正から
を進めています。人権侵害を国際人権基準に即して
弁護士増員に至るまで…に圧倒的な影響力を及ぼし
どのように解決するべきかを明らかにし、解決する
ます。一昨年民主党が、2030年代に原発ゼロとの閣
役割を果たしうる世界のアクターにそれを提案し、
議決定を行おうとしたときに、アメリカの影響でそ
働きかけを行います。この活動のなかには、国連の
れが見送られたことはわかりやすい例と言えるで
人権理事会や国連総会などで人権問題解決に向けて
しょう。しかし、それほど影響を及ぼす
「日米外交」
の決議を採択させるということも含まれます。 3 つ
には、限られた人々のみが関わり、外交現場には限
目は他の団体と違うのかもしれませんが、エンパー
られた声しか反映されていません。多様性ある日本
メントと呼んでいる活動があります。その国で活動
の幅広い声を外交に届けたい、そんな想いから、 4
している人権団体・市民社会の方を支援する活動で
年ほど前に米国政府や米議会に対するロビーイング
す。例えば中国やミャンマーでは人権が日常的に否
(政策提言)活動を始めました。アメリカで日本に
定されてきたし、人権という概念を学校でも教えな
興味のあるアメリカ人はとても少ないので、日米関
いので、普通の人たちも人権について十分に理解し
係についての政策提言といっても容易ではありませ
ていない、あるいは市民社会としても問題の解決方
ん。例えば、鳩山政権時代、私は沖縄の米軍基地の
法がわからない。まず知ることが現状を変える力に
削減を求めて米議会議員を回りました。当時、日本
なりますので、現地の市民社会に対するトレーニン
では沖縄の基地問題が連日新聞のトップ記事であり
グや教育を行う、という支援活動も行っています。
日米関係はそれ一色。しかし、米下院の同問題を管
この 3 つの柱で活動をしています。
轄する小委員会の委員長には「沖縄の人口は2, 000
人ですか?」と聞かれたりする。驚愕します。アメ
【岡本広報委員会副委員長】 今、国連決議を取ると
リカでは、いわゆる「知日派」といわれる人々以外
いうような大きな話もあったんですけど、その辺り
には日米外交が広がりを持っていないのです。ま
にはどのようにたどり着けるのでしょうか。
た、日本側もごく限られた人々しか、日米外交にか
かわっておらず、ワシントンで聞く「日本」という
【伊藤氏】
国連人権理事会の決議には 2 種類あっ
のは、私の知る多様な声を持つ日本とは全く異な
て、 1 つは以前からあるカンボジアやミャンマーの
りました。NDの目的は国境を越えて情報を流通さ
人権問題、また拷問や女性に対する暴力など、毎年
せ、政策提言をしていくことです。日本の議論を海
必ず、人権理事会の会期に議論がされ、決議が採択
外に伝え、また、海外でどんな議論がなされている
されるテーマがあります。そういう決議についてい
のかを日本向けに発信する。政策提言を作り上げ、
い内容を盛り込みたい場合、日本でいえば外務省が
その上で、米国政府、米国議会に足を運んで直接働
それに対応しているので働きかけをするとか、それ
きかけていきます。
だけだと弱いのでEUやアメリカ政府にも働きかけ
を行う。最近はブラジルや南アフリカ等新しいアク
【岡本広報委員会副委員長】
ひと通りお話をいただ
ターが出てきていますので、そういう国に対しても
きました。ロビーイングという用語だと狭い領域で
働きかけを行っていくということがあります。もう
特定の人向けにアピールをするというイメージがあ
1 つは、「国際社会でまだ扱われていないが重要」
ると思いますが、活動全体を整理していただけます
というテーマについて、 3 ∼ 5 年くらいという時間
か。
をかけてキャンペーンを行って決議を実現し、新し
い人権スタンダードを構築するのですが、これはも
【伊藤氏】
活動の柱は 3 つあり、 1 つ目は事実調査
のすごく大変なので、私達もまだ着手できていませ
です。人権侵害は、多くの場合誰も知らないところ
ん。最近ですと、先々週カンボジアの人権問題に関
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座談会
する国連人権理事会の決議が上がったんですけど、
ウォッチは昔他団体と一緒に「対人地雷禁止条約」
日本政府がこれに先立ち、カンボジアに調査ミッ
でノーベル平和賞をもらいました。もちろん条約な
ションに行くというので、事前にこういう人権団体
ので加盟するのは国ですが、NGOが受賞者である
の方に必ず会って下さい、こういう問題を調査して
ことも、この条約を作ったのはNGOであることを
下さいということを働きかけたりします。カンボジ
示しているかと思います。
アの人権状況に関する国連人権理事会の決議は日本
政府が第一ドラフトを作成する慣例になっています
【岡本広報委員会副委員長】 情報をどういったきっ
が、内容について日本政府に働きかけをし、また中
かけで見つけ出し、かつ発信しようとしていくので
国やアジア諸国は「それよりも後退した決議にしま
しょうか。
しょう」ということもありますので、後退しないよ
う、さらに先進的な意見を言ってもらうよう、EU
【猿田氏】 国境を越えて情報を伝えるにはどうした
やアメリカに働きかけをしたりします。さらに、国
らいいか、それが、新外交イニシアティブの一番の
連人権理事会の公式会合では、NGOに発言の機会
視点です。米軍基地問題を例にとれば、この問題に
があり、カンボジアの人権問題についてだいたい10
ついては、既に日本ではたくさんの調査がなされ文
団体くらいが口頭発言する機会があるので、そこに
献が出ています。しかし、アメリカでは沖縄の問題
エントリーして発言します。発言内容がかぶらない
を知っている人は少ない。ですから、日本からの情
ように調整しながら一番アピールしたい点を発言し
報や政策提言を伝えるにはどうしたらいいのか、
ます。
日々工夫を凝らします。どんな機会にどう表現すれ
ばニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストに
【土井氏】
私もヒューマン・ライツ・ウォッチに入っ
この問題が掲載されるか、どんな米議員にアプロー
て、国連の決議や人権に関連する条約をNGOが舞
チすれば耳を貸してもらえるか、と考え、動き続け
台裏で主導して実際に作っているということがよく
ています。例えば、米紙に基地削減を訴える意見広
わかりました。ヒューマン・ライツ・ウォッチの中
告を掲載した際、日本の子どもが前を向いている写
では、東京や欧米の主要都市はもちろん、デリーや
真を使ったら、米国人のパートナーからアジア系の
ヨハネスブルグなど世界各地の主要都市の担当者
子どもを使うなら顔は見えない写真に、と言われた
が、各国に対して被害者の利益をアドボカシーし、
ことがありました。アメリカでアジア系の写真を使
アイデア、プロセス、説得もやっています。ヒュー
うと共感を得られない場合があるとのこと。これが
マン・ライツ・ウォッチの内でそれぞれ「キー国」
現実です。また、提言活動についても、アメリカで
主要都市の事務所と連携を取りながら世界的な戦略
読まれることを意識した報告書は日本にはあまり存
を立てて、分担をして動いていく。そういった中で
在しません。現在、NDでは日米地位協定の改訂に
人権の世界的なイニシアティブが生まれる。外交官
向けた提言書を作っていますが、もともと興味がな
は国益を背負って働いている人たちなので、多くの
く忙しい米国議員向けに、コンパクトにまとめ、実
場合人権は重視しません。NGOの力が非常に強い
際にロビーイングをして手渡す時のこと、またそれ
ということが中に入って実情を見てよく分かりまし
がアメリカの政治家に使われる時のことを考えて作
た。多くの主要な国際NGOのアドボカシー担当者
成しています。日本の中にいる人達の声がうまく国
は法律家であることが多
境を越えられるようにお手伝いをするのがNDの一
く、国際法を十分理解し
番のミッションです。アメリカの議会、シンクタン
た上で各国の政治の内情
クや大学、現地の団体に働きかけをし、連携をして
や、国連での政策決定の
動きます。英語や文化の違いは時に高いハードルで
プロセスをよく知って活
すし、そもそも日本という国に全く興味が無い人た
躍をしています。日本か
ちに対して「日本」を売り込んでいく必要もあり、
らも、国際法の素養のあ
それが他のお二人とは違う難しさかも知れません。
る人達が入って来るべき
例えば、沖縄の基地問題を「沖縄」や「基地」といっ
エリアであると考えてい
ても見むきもしない相手でも、
「環境問題」
、「女性
ます。
の権利」、
「子どもの権利」あるいは「米国の財政難」
ヒューマン・ライツ・
というトピックに関心のある人は多いので、相手の
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関心を見極め、それに合わせて沖縄の問題を訴えて
ているテーマもあるわけですよね。どの国もパー
いくなどします。また、多くの人が日本に関心を持
フェクトではないので、それぞれの利害に基づい
たない中、ロビーイング等の訴えの先は、アメリカ
て、自分たちとして興味を持ち、考えている人権課
の中でも政策決定に影響を持つシンクタンク研究員
題がある、そこで私たちがやりたいアジェンダと一
やアメリカの議会など、ターゲットを絞ることも必
致する国に働きかけていくということになると思い
要です。また、ロビーイング以外にも、日米関係に
ます。
絡む論点について、研究会・講演会をやったり、出
版活動なども行います。
【小川編集長】 日本人だ
と興味を持つところは
【伊藤氏】
広く一般の方々に興味を持っていただく
違ってくるでしょうか。
というのはとても大切な課題です。
日本は人権問題への意識が残念ながら高くない部
【伊藤氏】 そうですね。
分があって、人権という言葉自体にアレルギーを
先日はバングラデシュの
持っている方も多くいらっしゃいますので、それが
人権活動家が逮捕された
どれだけ自分たちに身近なものなのかを共感しても
事案について、ヒューマ
らえるかというのは非常に難しいところです。国際
ン・ライツ・ウォッチさ
的な人権問題で、日本人が共感しやすい人権問題と
んからも呼びかけがあ
いうと女性の権利や子どもの権利でしょうか。あと
り、 国 際NGO共 同 キ ャ
は日本の市民は、平和に対する非常に強い意識を
ンペーンをしましたが、国内ではとても関心が低
持っているので、シリアの紛争についてもアメリカ
かったので残念でした。できればそういうことを
が軍事介入するという際には、大きな反対の声があ
徐々になくしていきたいと思っています。
がり関心も高まりました。また、私たちは2009年か
らタイ・ミャンマー国境で、ミャンマーの若者たち
【土井氏】 私たち人権NGOの基本的な考え方は「問
に人権教育活動をしてきましたが、その結果として
題を解決する」ということです。そのためには政策
トレーニングした学生さんが国に戻って人権活動を
を決定する人々が動くことが必要です。よって、必
行うようになっています。そういうポジティブな効
ずしもあらゆる日本人にあらゆる人権問題について
果がある活動には比較的共感が広がりやすいと思い
興味を持つべきということではないのですが、それ
ます。また、ヒューマンライツ・ナウのホームペー
でも興味を持っていただければうれしく存じます。
ジで最近一番ヒットしているのは日本の問題です
ですけど例えば「なぜバングラデシュの人権問題な
ね。日本の原発事故後の人権問題、東日本大震災後
んですか?」と言われたら、バングラデシュに対
に避難所や仮設住宅で何があったのか、また、政治
する最大のODA供与国は日本だということを指摘
家の慰安婦発言など、日本に関わる人権問題に関し
したいと思います。日本政府から経済支援をすると
ては非常に興味を持つ方が多いです。しかし、私た
きには国際スタンダードをしっかり守って下さいと
ちは関心のあるなしにかかわらず、国内外問わず、
言ってもらえれば、非常に影響力があります。バン
重要な人権問題について、情報を発信するというこ
グラデシュの活動家たちもそういう気持ちがあっ
とをやっています。
て、ヒューマン・ライツ・ウォッチにもヒューマン
それから日本人に働きかけると同時に、世界各国
ライツ・ナウにもぜひ、日本政府に働きかけてほし
への働きかけも大切です。各国政府には、各国がそ
いと思うわけです。バングラデシュだけではありま
れぞれ得意としている人権問題について働きかけ
せん。日本政府は多くのアジア・アフリカ諸国等に
をする。例えば日本政府は、カンボジアやミャン
とって主要なドナー国なのに、人権面ではほとんど
マー、フィリピンの問題等は積極的に関わります。
その影響力を行使してきませんでした。
こうしたテーマに関しては、仮に日本人の関心が低
日本の政府というのは非常にお金がある政府です
い分野でも、日本政府には役割を果たすように求め
ので、世界各国で強い発言力があるのです。しか
て取り組んでいます。アメリカやカナダは、パレス
し、人権についてはこれまでほとんど発言してきま
チナ問題についてはなかなか人権団体の立場に共感
せんでした。我が国は民主国家なので国民が興味を
してもらえないのですが、他のアジア地域の問題に
持てば政治家は動いてくれます。そう言う意味で国
ついては日本より強い立場で自分たちにできること
民も興味を持って欲しい。それが人権問題を解決す
はやってくれます。さらに他のアクターが得意とし
るためのもっとも効率的なやり方なんですよね。政
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benseiren news
座談会
府はたくさん経済的な支援をしている国に関して
比較的建設的に「同じ目標を持っていますよね」と
知ってもらいたいし、日本人には日本政府が外国で
いう前提で話を進めるようにしています。
何をやっているのかいないのかについて目を光らせ
ただ、どうしても日本政府には好き嫌いがある。
てもらいたいのです。欧米の市民社会は長い間こう
例えばカンボジアの人権問題だとその場で電話をか
した活動をやってきているので、外交官も自国の国
けてすぐに動いてくれたりします。同じ日本人の弁
益のためだけではなく、世界の人権のために行動す
護士が事実調査に行ってくれているから信用できる
ることも多いです。日本外交も早くそうしたレベル
ということで、海外の団体のレポートよりも注目し
に上げていかなければと思います。
てよく読んでくれるという風潮もあります。ただ、
海外の人権問題については一生懸命取り組んでくだ
【岡本広報委員会副委員長】
我が国の行政、立法過
さるのですが、日本の人権問題については、なかな
程で、政策提言活動というものに対する関心、もし
か建設的に話を進めていけません。例え海外から非
くは温度についてどのような感触をお持ちになって
難されることであっても日本の人権を前進させるた
いますか。
めですし、自分の国にとって扱いたくない問題につ
いてもちゃんと人権を守るという立場に立って取り
【土井氏】
我々NGOの場合は、武器は世論だけで
組んで行くのが政府の役割です。政府と国内問題で
す。経済的利益はもちろん武力なども持っていませ
どう建設的な対話を進めていくかは重要な課題だと
ん。ですから、アドボカシーを行っても、国民の支
思っています。
援がどの程度あるのかによって温度差がでると感じ
ます。「バングラデシュ? はぁ∼?」みたいな反
【猿田氏】 政策提言における日本の現状について一
応も多いですし、北朝鮮だと話を聞いてくれる国会
言だけお話をさせていただきますと、日本には独立
議員の方がいらっしゃいます。本当に国によって地
したシンクタンクがあまりなく、企業系のものが大
域によって違うのかなと思います。しかし一般的に
半です。「日本は官僚が最大のシンクタンク」と言
いってそもそもアドボカシーという言葉自体がまだ
われたりし、実際にそうだろうと思いますが、日本
まだ受け入れられておらず理解もされていない言葉
にはこれだけ様々な声が存在するのだから、これら
です。「NGOとして外務省に出向いても面会を断ら
の声を政治や外交に反映するための色々なタイプの
れたりしませんか」と聞かれることもあります。そ
シンクタンクがもっとあっていいと思います。
こまで敵対的ではないのかなと思います。丁寧に聞
もっとも、NDは、外務省・防衛省の方々とお仕
いてはおくものの手を着けずにおこう、みたいなこ
事をすることも少なくありません。例えば、日本の
とはあるんでしょうけど。
国会議員が訪米活動をする際、こちらでロビーイン
グの活動計画を立て、外務省・防衛省の方々とカレ
【伊藤氏】
政府の反応は、テーマやアプローチに
ンダーをシェアしながら予定を組み、記者会見を設
よってケースバイケースですよね。人権団体という
定していく、などということを頻繁に行っていま
と、これまでの経緯があるのか、政府と敵対すると
す。
いうイメージが非常に強いので、政府の中でも人権
普天間米軍基地の移転先とされている沖縄県名護
と聞くと顔をひきつらせる人はいるかもしれない。
市は市としてNDの会員となっています。稲嶺進名
例えばNGOと外務省の共催でODA政策に関する会
護市長のワシントン訪問
合というのを、年に 3 回は必ず開催しているんで
を計画立案から実施まで
す。そこで議題を提案したり色々と政府と議論する
NDで担当しましたが、
んですけど、時々新しい担当の方が来られて「人権
その際、極めて重要な訪
団体です」と自己紹介すると、ちょっと顔が強張っ
米団、とのことで、在ワ
たりする。ただ、役所に味方を作っていかない限
シントンの日本大使館に
り、役所を糾弾しているだけでは何の解決もしな
いる防衛省の方もアテン
い。ある省庁とある案件でやりあっている時、「あ
ドにつきました。辺野古
なたのミッションは役所の中に、あなたの味方に
移設について対立する防
なってくれる人、つまり人権を守ると決意を固めて
衛省と名護市ですが、名
いる人を増やすことだよ」と言われて、それ以降は
護市長は「私たちの気持
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ちを防衛省にもわかってもらう良い機会だ」とし
査」(UPR)に関して、
て、同伴を断りませんでした。面談相手の多くの米
日本は自発的に勧告の履
議員が「アメリカは財政難であり、在日米軍基地を
行状況に関する中間報告
縮小すべき」と述べるのを、 4 日間、朝から晩まで
書を発表しました。こう
防衛省の方と共に聞きました。
した日本の行動は世界か
ら賞賛されました。同じ
【岡本広報委員会副委員長】
例えば国会議員の方の
2011年に、国連の特別報
目から見たら政策提言活動というものについて「自
告者の調査制度に関し
分たちをこう使えばもっとうまく話が進展します」
て、どんな報告者が訪問
ということはありますか?
調査を求めても日本は無
条件で受け入れますとい
【土井氏】
当然あります。私たちを使っていただき
う宣言をしましたが、これについても世界は高く評
たいですね。例えば最近出来た条約で「クラスター
価しています。これは日本では知られていないシス
爆弾禁止条約」があります。この条約はヒューマラ
テムだけど、国際的には結構重要なんです。私たち
イツ・ウォッチはじめ様々なNGOがリードしてで
は人権条約の個人通報制度の導入を求めています
きました。日本政府がリーダーシップを取る気があ
が、まだそれが実現しない今でも、特別報告者が来
ればそれをサポートする準備があるわけです。です
訪すると、個人通報制度と同様、またはそれ以上の
からぜひ使っていただきたい。日本がそういった問
強い機能を果たすことができます。例えば、そうし
題でリーダーシップを取れば日本がリスペクトされ
た提案をさせていただいたりすることができます。
る結果にもなりますし、議員が頑張ったとなれば議
また、ミャンマーの民主化の問題についてもこれま
員の価値も上がるでしょう。日本はクラスター爆弾
で政治家の方々とご一緒してきました。今、世界の
に関しては条約交渉の場面では抵抗勢力でしたが、
流れは、独裁から民主主義や人権への移行・転換の
最後の最後に賛成しました。最終的には賛成したと
方向に進んでいます。日本政府が長年、海外の独裁
いう意味では最後まで反対した国よりは良かったの
政権とだけ良好な関係を築いて、その国の反対勢
ですが、それでも何十か国もあるうちの最後の最後
力・民主化勢力とは全く関係を築かないということ
でした。どうせ賛成するならもう少しやり方があっ
では、その後政変があった後で、その国と良い関係
たはずと思います。いずれにしても一議員が世界相
を築いていくというのは非常に難しくなってくると
手にロビーイングできませんが、我々はそうしたシ
思うんです。そうした国にどういう人権問題がある
ステムを持っていますので、ぜひ使っていただきた
か、例えば独裁政権下の中でどんな問題があるのか
いと思います。欧米の国の中には私たちのような
を知っておき、それを是正しようとして活動してい
NGOとうまく付き合って、最終的には世界的な尊
る人たちに対するサポートをしていく、あるいは
敬を勝ち得る例が多くあります。日本も国際NGO
ネットワークを構築していくというのは、今後の世
をうまく使いこなしながら自らをプレゼンし、かつ
界秩序を見た時に、日本が良い外交的影響力をもた
世の中のためにも役立つ存在になる時期ではないか
らしうる活動だと思います。政府がそうした活動を
と思います。我々を窓口にして少しずつ使い始めて
していくにあたって、私たちは情報提供やネット
いただけたらと思います。
ワークの取り持ちなどの貢献ができると思います。
【伊藤氏】 2009年に民主党政権ができた時に、「人
【猿田氏】 NDは、皆様に「利用していただく」こ
権問題について真剣に取り組んでいきたいので、議
とで成り立っている団体です。国境を越えてロビー
員連盟をつくってみたい」というアプローチがあり
イングをしたい方、情報を発信したい方、是非お声
まして、ご一緒に議員連盟をつくりました。公約す
がけいただければと思います。その中でも、国会議
べてを実現できないとしてもどの分野なら実行でき
員の方の国境を越えての情報発信のサポートは常に
るかというご相談にのったりしました。私たちは国
重要な活動の柱です。これまで何度も、多くの日本
際的な人権問題や国連の動きも分かっていますの
の国会議員の訪米ロビー活動をサポートしてきまし
で、日本が人権を尊重する国として行動していくた
た。事前準備から日程調整、取材依頼なども含めて
めには、私たちのインプットは役に立つんじゃない
こちらで設定し、議員のアメリカでの活動を全面的
かなと思います。
にバックアップします。また、日本の国会議員の方
例えば、2011年、国連の「人権に関する普遍的審
から日常的に、米国議会の審議状況、例えば、TPP
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座談会
に関してアメリカでどんな議論がされているのか正
マーでは今、弁護士会をつくっています。日弁連の
確な情報を知らせて欲しいという調査依頼もありま
活動内容を伝えるだけで、ものすごく役に立つと思
す。海外から専門家を招致し、その方を呼んだ時に
います。私たちの団体では調査団や海外での講師な
日本での議員との面談設定をしたり、その方の研究
ど、若手や活動に参加して間がない方でも即戦力な
会を開催したり、といった活動も行っています。
「既
ので、参加していただければ活躍していただくこと
存の外交チャンネルでは運ばれない声を運ぶ」とい
ができます。日弁連とは、これまでに様々なセミ
うのをモットーに、NDの活動は党派を超えたもの
ナーやシンポジウムを共催・後援してもらってきま
になっています。
した。私たちの団体はジュネーブやニューヨークに
もちろん、議員だけでなく、市民の声、例えば、
会員がいるので、国連の会議に合わせた国連内での
原発事故被害者の声や沖縄の基地削減の声なども運
サイドイベントを開催することもあります。一回日
びます。発信したい声がある方、情報収集が必要な
弁連と共同で開催したことがあるんですけど、そう
方など、ぜひNDをご利用ください。
いうこともニューヨークやジュネーブで一緒にやっ
ていくというのも今後の連携の方法かと思います。
【岡本広報委員会副委員長】
組織としての日弁連の
私も日弁連の一員という立場にありますが、今後
政策形成過程への関与についてご意見があればお願
日弁連として、政策提言のほかに、人権に関する事
いします。また、個々の弁護士でこれから少しでも
実調査等をしていくとよいのでは、と思います。東
政策形成過程に関与してみたいという人たちに、ア
日本大震災後、日弁連は重要な政策提言を続けてい
ドヴァイスがあればそちらもお願いします。
ますが、事実調査報告書等も適宜出していくとイン
パクトかあるのではないかと思います。日本の人権
が深刻に問われている今、もっと様々なかたちで連
【伊藤氏】
ヒューマンライツ・ナウは会員制組織
携していければと思います。
で、弁護士、特に若手の弁護士さんが中心となって
活躍しています。興味を持っていただければいつで
も会員になっていただき、活動に参加していただき
【土井氏】 世界中の弁護士はその性質上、人権活動
たいと思います。私が弁護士になったときはこのよ
家になっていく人が大勢います。実際にひどい人権
うな団体はなかったので、世界の人権問題に対して
侵害が起きている国では、そういう被害者たちの弁
何かしたいと思いつつ、活動の場がありませんでし
護をしていると、どうしても政府から睨まれる立場
た。今では日本の弁護士を主体としたこの団体があ
になったり、あるいはだんだんと目立つ存在になっ
りますので、世界の人権問題に取り組みたいという
ていく。そして、人権活動に目覚めていくのです。
方は、この団体に入ることを通じて、直接世界の重
それは日本の弁護士も同じだと思います。日本では
要問題に関与できます。 8 月にシリア情勢が緊迫し
人権活動をしていて身の危険はないのですが、海外
た際、私たちは軍事行動以外の選択肢がある、軍事
ではそれが故に逮捕されたり弁護士資格を剥奪され
介入はより多くの人権侵害を生み出すので反対す
る国も多くあります。日弁連には、せめて同じ職能
る、というステートメントを公表しました。これな
の弁護士が職務遂行の結果不当に人権を侵害されて
どは、当時早稲田大学からエクスターンシップで来
いる場合には、声を上げてほしいと思います。声明
たロースクール生が第一ドラフトを作成し、それを
を出してその国の大使館に出向いてロビー活動をし
どんどんブラッシュアップして英語にして公表した
てくれればとても嬉しいです。また、そうした問題
のです。一週間後には、ジュネーブの国連人権理事
意識を持って世界中の人権弁護士ともネットワーク
会の関連討議で、発言権を得て内容を発表しまし
をつくってほしいです。相手の国が抑圧的な政府
た。弁護士の方にはステートメントの起案などを助
だった場合は、政府傘下の弁護士団体とだけ付き合
けていただけるととても助かります。国際的な問題
うのではなく政府から独立した弁護士たちなど市民
ですと日本語だけで声明を出しても国際的な動きに
社会とも付き合うべきだと思います。お付き合いか
は影響力がない、ヒューマンライツ・ナウでは、す
らはじめて、世界各国で弁護士の独立を支援し始め
ぐに英語に訳して、国連や世界各国に発信できま
ていただければありがたいと思います。あと、弁護
す。また、人権教育活動をミャンマーで行い、中国
士会へのお願いではなくてひとりひとりの弁護士さ
でも開始したのですが、日本の弁護士のあたりまえ
んたちには財政で支えてほしいです。私たちの場
の知識がとても役に立つと思います。例えばミャン
合には年に一度ガラ・バーティーを開催して世界各
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benseiren news
地の人権状況を知らせるとともにその解決に向けて
とはあるでしょうか?そんなに簡単なことではな
どのような活動をしたか報告しています。一席 5 万
い。しかし、NDを利用すればワシントンへ行って
円で半分以上が寄付になりますので是非サポートし
議員に直接会って話ができるんだと。その活動は、
ていただきたいと思います。これまでも、ご夫婦で
アメリカに影響を与えるのはもちろんのこと、日本
ディナーを楽しんでくださる弁護士の先生方や家族
にこそ大きく影響を与えるのだ、と、そんな今まで
連れで出席して子どもに知って欲しいと考えるビジ
にない新しい活動を新外交イニシアティブでは行っ
ネスマンもいます。
ています。
NDも、訪米などその活動に費用がかかるため、
【猿田氏】
キーワードは「発想の転換」です。米国
経済的にサポートをいただけるのは大変助かりま
政府や議会に対してロビーイングする、なんてこと
す。一般会員の年会費は 1 万 2 千円です。また、実
は、私自身も 4 年前まで思いつきもしませんでし
際にロビーイングや情報収集などを行いたい方のご
た。しかし、やってみたらできちゃうわけです。そ
相談にも常にのっており、具体的にはコンサルティ
の議員がたまたまそのトピックが気に入って翌日の
ング業務のようなことを行い、海外の会議設定か
米議会で質問することもありました。そのうちアメ
ら、取材依頼まで行います。こういった具体的なサ
リカの議員からも議会質問作成の際に協力を求めら
ポートについては「特別会員」
「団体会員」の方か
れるようになる。「発想の転換」で何か新しいこと
らご依頼いただいていますが、特別会員の年会費12
をやって飛び込んでみよう。それが次につながって
万円は顧問弁護士費用と考えればけして高くない金
いくことも多いのです。
額かと思います。
アメリカは日本に対して強大な影響力を持ってい
個々の弁護士の方、議員の方には、実際に活動を
る。これは、実は、私たち誰もが利用できる影響力
ご一緒させていただければと思います。その時々の
です。私はワシントンの「拡声器効果」と呼んでい
個別の訪米ロビーイング以外にも、日本において、
ますが、日本で発表することと同じことを飛行機代
常時、多くの問題、例えば、地位協定や日中関係・
を払って向こうで発表すれば、それだけで日本の新
歴史問題等について、研究会や講演会を行い、提言
聞で一面トップになることもある。どうして石原慎
をまとめ、発信活動を行っています。今後、外交・
太郎さんが東京都の尖閣諸島購入をわざわざワシン
安保政策は日本政治の中でもこれまで以上の比重を
トンまで来て発表したのでしょうか。また、アメリ
占めるテーマとなりそうです。是非、この新しい活
カの誰かの発言を引き出せれば、様々な日本の政策
動をサポートいただければ幸いです。
に大きな影響が与えられる。これらワシントンの
「拡声器効果」をよく分かっている政治家の方は、
【岡本広報委員会副委員長】 本日はたくさんの貴重
頻繁にワシントンに来ています。私たちはアメリカ
なお話を伺えました。ありがとうございました。
(平成25年10月 8 日 於霞が関弁護士会館)
にいろいろ言われて不愉快な思いをすることは多い
のですが、実際自分たちの声をアメリカに運んだこ
9
benseiren news
「時代に即した新たな刑事司法制度の構築を目指して」
第二東京弁護士会会員 河津博史
法制審議会・新時代の刑事司法制度特別部会(以
し、国民から信頼される刑事司法制度を構築するた
下「特別部会」という。)において、刑事司法制度
めに特に重要な課題は、「取調べの録音・録画」、「勾
の抜本的な改革に向けた議論が行われている。特別
留・保釈の適正化」及び「証拠開示の拡充」である。
部会に諮問されているのは、「時代に即した新たな
筋書きに沿った供述調書への署名押印の強要に代
刑事司法制度を構築するため」の「取調べ及び供述
表される不適正な取調べを防止するためには、取調
調書に過度に依存した捜査・公判の見直しや、被疑
べ全過程の録音・録画を義務化することが必要であ
者の取調べ状況を録音・録画の方法により記録する
る。取調べ全過程の録音・録画は、不適正な取調べ
制度の導入など、刑事の実体法及び手続法の整備の
を防止すると同時に、取調官と供述者の問答を正確
在り方」である。
に記録することによって、真相解明にも寄与するも
特別部会設置の契機となったのは、近年相次いで
のである。捜査機関が描く筋書きに沿う証拠を揃
発覚した、郵便不正・厚生労働省元局長事件をはじ
え、その筋書きに反する証拠を隠して有罪を獲得す
めとする冤罪と、検察官による証拠改ざん事件をは
ることは、真相解明を意味しない。真相は、客観的
じめとする捜査機関の不正である。従来の日本の刑
な証拠と正確な記録に基づいて解明されるべきもの
事司法は、犯罪の嫌疑をかけられた人の身体を長期
である。現行刑事訴訟法が制定された65年前と異な
間拘束し、長時間の取調べを行って詳細かつ多数の
り、録音・録画機器が普及した新たな時代におい
供述調書を作成し、起訴された人をきわめて高い確
て、録音・録画の方法により供述を正確に記録する
率で有罪とすることを特徴としていた。このような
ことが要請されるのは、当然の成り行きである。特
刑事司法のあり方は、真相解明や国民の期待に応え
別部会においては、裁判員裁判対象事件の身柄事件
るものであるかのようにも評されてきたが、近年発
を念頭において、制度の枠組みに関する具体的な検
覚した冤罪と捜査機関の不正は、その実像を明らか
討を行い、その結果を踏まえ、対象事件の範囲のあ
にした。それらの多くでは、身体拘束の苦痛や身体
り方についての検討を加えることが予定されている
拘束されることへの恐怖心が利用されて捜査機関が
が、裁判員裁判対象事件は刑事裁判の 3 パーセント
描く筋書きに沿う供述証拠が作成され、その筋書き
にも満たず、これに限定されるようなことになれ
に沿わない証拠は隠されたまま、罪を犯していない
ば、郵便不正事件の再発防止策にすらならない。不
人が有罪とされ、あるいは有罪とされようとしたの
適正な取調べを防止する必要性や真相解明のための
である。このことは、刑事司法における冤罪を防止
有用性に照らすと、取調べ録音・録画の対象を一部
する機能が十分に作動しておらず、真相解明も多分
事件に限定する理由はない。仮に、捜査機関に準備
に見せかけのものであったことを示しており、この
期間を与えるとしても、例えば、検察官の取調べ及
ような刑事司法のあり方では、国民の信頼を得るこ
び裁判員裁判対象事件の取調べの録音・録画を先行
とはできない。
して義務化し、数年後にはこれを全ての取調べへと
[別表]のとおり、特別部会において議論されて
拡大するべきである。
いる論点は多岐にわたるが、冤罪を効果的に防止
従来の日本の刑事司法においては、嫌疑を否認し
10
benseiren news
ていることを理由に長期間勾留し、保釈も許可しな
書化せずにメモにするなどの不適切な対応や、無罪
いという運用が行われてきた。その結果、罪を犯し
証拠が隠されたまま罪を犯していない人が有罪とさ
ていない人が否認していることを理由に長期間身体
れていた事案が明らかになっている。特別部会で
を拘束され、その苦痛や恐怖心から虚偽自白に至る
は、証拠一覧表の交付、公判前整理手続の請求権及
という不正義が繰り返されてきた。特別部会では、
び類型証拠開示の対象拡大が議論されているが、こ
勾留と在宅の中間的な処分や身体拘束を適正化する
の間の経験を踏まえ、あらゆる事件において防御に
指針規定が議論されているが、このような不正義を
必要な証拠が確実に開示されるような制度を実現す
生まないような制度・規定を実現しなければならな
べきである。
い。
特別部会は、今年 2 月以降、最終報告に向けて集
証拠開示については、裁判員制度の導入にあたり
中的に開催されることが見込まれている。この機会
創設された公判前整理手続において一定の権利が認
に、冤罪を効果的に防止し、国民から信頼される新
められたが、その後、検察官が証拠開示を免れるた
たな刑事司法制度が構築されなければならない。
めに筋書きに沿わない証拠を還付したり、供述を調
[別表]特別部会で検討されている制度
○ 取調べへの過度の依存を改め、証拠収集手段
○ 供述調書への過度の依存を改め、より充実し
を適正化・多様化するための方策
た公判審理を実現するための方策
・ 取調べの録音・録画制度
・ 証拠開示制度
・ 刑の減免制度、協議・合意制度及び刑事免
・ 犯罪被害者等及び証人を支援・保護するた
責制度
めの方策の拡充
・ 通信・会話傍受等
・ 公判廷に顕出される証拠が真正なものであ
・ 被疑者・被告人の身柄拘束の在り方
ることを担保するための方策等
・ 弁護人による援助の充実化
・ 自白事件を簡易迅速に処理するための手続
の在り方
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第23回参議院議員選挙
当選祝賀会
丸山和也 参議院議員(自由民主党)
山口那津男 公明党代表
江田五月 参議院議員(民主党)
仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
川田龍平 参議院議員(みんなの党→結いの党)
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benseiren news
平成25年10月22日、丸の内東京會舘
ゴールドルームにて、弁政連主催の参
議院議員当選祝賀会が開催された。前
年12月の衆院選に引き続き自公が圧勝
した今回の参院選だったが、与野党問
わず 7 月の参議院議員選挙に当選され
た議員の方々をはじめ、今回は改選対
象でなかった参議院議員や衆議院議員
の方々にも多くご参加いただき、盛大
な会となった。ご出席いただいた議員
の方々からは、東日本大震災・東京電
力福島第一原発事故の被災者支援、憲
法改正、集団的自衛権、秘密保護法、労働法制の規制緩和、刑事司法改革、法曹養成制度改革な
ど、多岐にわたる論点について言及があり、法の「メーカー側」と「ユーザー側」の架け橋であ
出席議員
=
︵敬称略・五十音順︶
泉
房穂 明石市長
来賓
大野 泰正 岐阜
自民
岡田
広 茨城
自民
小川 勝也 北海道
民主
川田 龍平 比例
みんなの党↓結いの党
吉良
共産
佳子 東京
行田 邦子 埼玉
みんなの党
上月 良祐 茨城
自民
古賀友一郎 長崎
自民
佐々木さやか 神奈川
公明
杉
久武 大阪
公明
仁比 聡平 比例
共産
福島みずほ 比例
社民
古川 俊治 埼玉
自民
前川
民主
清成 奈良
丸山 和也 比例
自民
三宅 伸吾 香川
自民
森
雅子 福島
自民
矢倉 克夫 埼玉
公明
山口那津男 東京
公明
山本 一太 群馬
自民
︵本人出席太字︶選挙区・政党
十
=月二十二日 当選祝賀会
津村
啓介 比例中国 民主
寺田
稔 広島5区 自民
富田 茂之 比例南関東 公明
長島
忠美 新潟5区 自民
中山
泰秀 比例近畿 自民
西村
明宏 宮城3区 自民
林田
彪 比例九州 自民
三ツ林裕巳 埼玉 区 自民
三原 朝彦 福岡9区 自民
宮澤 博行 静岡3区 自民
務台
俊介 長野2区 自民
茂木 敏充 栃木5区 自民
山下
貴司 岡山2区 自民
山本 有二 高知3区 自民
若宮 健嗣 東京5区 自民
鷲尾英一郎 比例北陸信越 民主
参議院議員
荒井
新党改革
広幸 比例
荒木 清寛 比例
公明
井上
共産
哲士 比例
井上 義行 比例
みんなの党
魚住裕一郎 比例
公明
江田 五月 岡山
民主
大沼 瑞穂 山形
自民
13
衆議院議員
淳
甘利
明 神奈川 区 自民
石井
啓一 比例北関東 公明
石関
貴史 比例北関東 維新
伊藤信太郎 宮城4区 自民
伊藤 達也 東京 区 自民
伊藤
渉 比例東海 公明
井上 信治 東京 区 自民
上野ひろし 比例北関東 維新
大串 博志 比例九州 民主
奥野
信亮 奈良3区 自民
小倉 將信 東京 区 自民
柿沢 未途 東京 区 無所属↓結いの党
岸本
周平 和歌山1区 民主
北側
一雄 大阪 区 公明
河野
太郎 神奈川 区 自民
後藤
茂之 長野4区 自民
左藤
章 大阪2区 自民
椎名
毅 比例南関東 みんなの党↓結いの党
塩崎 恭久 愛媛1区 自民
塩谷
立 静岡8区 自民
棚橋 泰文 岐阜2区 自民
谷畑
孝 大阪 区 維新
青森1区 自民
津島
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14
13
22
25
23
15
16
15
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(広報委員 柳楽久司)
る日弁連・弁政連に期待する声が寄せられた。
朝食懇談会報告
各政党との朝食懇談会報告
自由民主党(10月17日)
2013年10月17日、高村副総裁、保岡元法務大臣をはじめとして20名以上
の国会議員の方のご出席をいただき、自由民主党と日弁連・弁政連の朝食
懇談会が、ホテルニューオータニで開催された。日弁連から、災害復興問
題
(消滅時効)
、法曹養成・法曹人口問題、
刑事司法改革
(付添人制度を含む)、
民事司法改革について説明を行った後に、活発な意見交換を行った。いず
れの課題についても、貴重なご意見をいただき、充実した会合となった。
(企画委員会副委員長 加藤 賢)
民主党(10月24日)
2013年10月24日、民主党国会議員の皆様と、日弁連・弁政連執行部が、
2013年臨時国会開会を受けて、
定期朝食懇談会を開催した。参加者からは、
立憲主義の意義、議会と内閣との均衡の必要性について、近時の政治状況
を交えた意見が出たほか、いわゆる特定秘密保護法案についての意見交換
が行なわれた。このような公式の活動に加えて、特定の法分野に明るい弁
護士のチームごとに、当該法案を所管する委員会の議員と交流を深めてい
くことの重要性を感じた。
(企画委員会副委員長 竹内彰志)
公明党(10月29日)
2013年10月29日、公明党との朝食懇談会が開催された。臨時国会会期中
の多忙のところ、公明党から山口代表をはじめとする11名の議員がご出席
された。日弁連及び弁政連からは山岸会長をはじめ25名が出席した。
懇談会では、①災害復興問題(消滅時効)
、②法曹養成・法曹人口問題、
③刑事司法改革・国選付添人制度、④民事司法改革という重要課題につい
て意見交換が行われた。中でも②については、合格者抑制の必要性という
共通認識を踏まえ、改革の方向性について具体的な意見交換が行われた。
(企画委員会副委員長 関口慶太)
日本維新の会(11月 6 日)
2013年11月 6 日、弁政連主催による日本維新の会と日弁連・弁政連との
朝食懇談会がホテルニューオータニで開催され、日本維新の会からは、小
沢鋭仁国会対策委員長、松野頼久国会議員団幹事長をはじめ 8 名の国会議
員の方々にご参加いただいた。災害復興問題に関する損害賠償請求権の消
滅時効の問題、法曹養成・法曹人口問題、刑事司法改革及び国選付添人制
度、特定秘密保護法案などの各問題や国政の重要課題について、活発な意
見交換がなされ、充実した朝食懇親会となった。
(企画委員会委員 鈴木成公)
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benseiren news
日本共産党(11月20日)
2013年11月20日、日本共産党との朝食懇談会が開催された。日本共産党
から志位党幹部会委員長をはじめとする15名の議員が出席された。日弁連
及び弁政連からは山岸会長、平山理事長をはじめ28名が出席した。
懇談会では、①特定秘密保護法案、②災害復興問題(消滅時効)、③法
曹養成・法曹人口問題、④刑事司法改革及び国選付添人制度という重要課
題について活発な意見交換が行われた。
①の課題に触れた議員が最も多く、
日弁連の活動は出席された議員から大いに歓迎された。
(企画委員会副委員長 関口慶太)
みんなの党(11月29日)
2013年11月29日、浅尾幹事長、水野政策調査会長をはじめとして 6 名の
国会議員の方のご出席をいただき、みんなの党と日弁連・弁政連の朝食懇
談会が、ホテルニューオータニで開催された。日弁連から、法曹養成・法
曹人口問題、
刑事司法改革及び国選付添人制度、
災害復興問題
(消滅時効)、
特定秘密保護法案について説明を行った後に、活発な意見交換を行った。
特に法曹養成・法曹人口問題や特定秘密保護法案については、貴重なご意
見をいただき、充実した会合となった。
(企画委員会副委員長 加藤 賢)
国会議員政策担当秘書説明会開催
10月 1 日(火)
、国会議員政策担当秘書を希望する法曹有資格者向けの説明会を開催した。 8 月の開催に引き続
く開催であった。今回も、66期司法修習生B班の参加があった
ほか、67期司法修習予定者、弁護士など、幅広い属性の参加者
に恵まれた。政策担当秘書として、金子春菜氏(65期)
、安藤
圭輔氏(65期)
、竹内彰志(63期)が現在の執務内容について
報告を行ったことに加え、政策秘書経験を経て現在弁護士活動
を行なっている小島秀一氏(61期)が、政策秘書経験後のキャ
リアパスについて報告を行った。
(企画委員会副委員長 竹内彰志)
国会議員の先生方へ ――政策秘書は、弁護士から――
官僚組織と時には対峙する国会において、国会議員を強力にサポートできる専門職は弁護
士です。政策立案、立法活動、陳情対応などを行なう政策秘書として、専門力を持ち、情報
管理において守秘に長ける弁護士の採用を考えてみませんか。お気軽に、下記窓口までご連
絡下さい。
日本弁護士政治連盟事務局
TEL 03(3580)9975
FAX 03(3580)9976
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「民事司法を利用しやすくする懇談会」最終報告書発表
民事司法を利用しやすくする懇談会 事務局長 小林元治
民事司法を利用しやすくする懇談会(民事司法
の声を聴く」と題するシンポジウムも開催された。
懇)は、経済団体、労働団体、消費者団体、学識経
懇談会の議長、議長代行、各部会の部会長は次の
験者等34名の委員により構成された民間懇談会で、
通り。
平成25年 1 月24日に設立され、 6 月中間報告を行
議長片山善博(慶應義塾大学法学部教授)、議長
い、10月30日最終報告書を発表した。
代行土屋美明(共同通信社編集委員)、民事・家事・
報告書は、民事司法制度を社会、経済活動の基礎
商事部会長高橋宏志(中央大学法科大学院教授)、
を支える公共インフラであると位置づけ、利用者の
行政部会長古城誠(上智大学法学部教授)、労働部
視点で、かつ国際的な視点も入れつつ、必ずしも利
会長山本和彦(一橋大学大学院法学研究科教授)、
用しやすくない民事司法制度の整備・拡充は喫緊の
消費者部会長山根香織(主婦連合会会長)、基盤整
課題であるとしている。加えて、現在、経済政策と
備・アクセス費用部会長安岡崇志(元日本経済新聞
して検討されている成長戦略の一環としても民事司
論説委員・法テラス理事)
法改革は必須としている。そして、改革実行の道筋
この懇談会での提言を実現するため、懇談会のメ
として内閣直属で総理大臣を長とするような強い権
ンバーと各出身母体がそれぞれの立場に応じて行動
限を持つ検討組織の設置も提言している。
を起こすとともに、今後、懇談会においても、政党
報告書では民事、家事、商事、行政、労働、消費
への働きかけやシンポジウム等適宜必要な行動をと
者、基盤整備・アクセス費用等民事司法の全体像を
るとにより、国民世論へのアピールを行いながら改
捉えつつ、改革諸課題の提言を行っている。
革を進めることを予定している。
懇談会では、各部会で取り上げるべき課題の検討
なお、最終報告書の内容は民事司法懇のホーム
を行い、それを全体会で意見交換して報告書が取り
ページ(http://minjishihoukon. com/)に全文掲載
まとめられた。意見交換にあたっては、昨年 3 月16
されている。
日に「民事司法改革オープンミーティング∼利用者
16
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支部活動ヘッドライン
本部広報委員会では、『支部活動ヘッドライン』として、毎号の紙面に、各支部の対外的活動内容を一覧表に
して、全国の弁護士にお知らせすることといたします。
支部活動の参考にしていただければ幸いです。
日 付
支 部
平成25年 1 月 7 日
平成25年 1 月22日
平成25年 1 月29日
平成25年 2 月 1 日
平成25年 2 月 5 日
平成25年 2 月22日
平成25年 2 月27日
平成25年 3 月18日
平成25年 3 月30日
平成25年 4 月 1 日
平成25年 4 月 5 日
平成25年 4 月 6 日
平成25年 4 月 8 日
平成25年 4 月10日
平成25年 4 月16日
平成25年 4 月19日
平成25年 4 月27日
平成25年 5 月11日
平成25年 5 月17日
鹿児島県支部
大阪支部
石川県支部
鹿児島県支部
大阪支部
熊本県支部
三重県支部
徳島支部
岐阜県支部
神奈川支部
大阪支部
新潟県支部
徳島支部
三重県支部
茨城支部
三重県支部
宮崎県支部
徳島支部
福島県支部
平成25年 5 月21日
神奈川支部
平成25年 5 月24日
平成25年 6 月∼ 8 月
平成25年 6 月 1 日
平成25年 6 月17日
平成25年 6 月22日
平成25年 6 月27日
平成25年 6 月28日
平成25年 6 月28日
平成25年 7 月
平成25年 7 月 8 日
平成25年 7 月30日
平成25年 7 月30日
平成25年 7 月31日
平成25年 8 月∼ 9 月
平成25年 8 月30日
平成25年 9 月 2 日∼
9 月27日
平成25年 9 月21日
平成25年10月11日
平成25年10月14日
平成25年10月26日
平成25年10月26日
平成25年10月27日
長野県支部
熊本県支部
三重県支部
大阪支部
仙台支部
三重県支部
兵庫県支部
広島支部
神奈川支部
大阪支部
石川県支部
札幌支部
三重県支部
熊本県支部
新潟県支部
福島県支部
大阪支部
沖縄支部
和歌山支部
仙台支部
沖縄支部
平成25年10月27日
釧路支部
平成25年10月29日
釧路支部
平成25年10月30日
釧路支部
平成25年11月 2 日
釧路支部
平成25年11月16日
平成25年11月16日
平成25年11月17日
新潟県支部
岐阜県支部
釧路支部
平成25年11月21日
神奈川支部
平成25年11月22日
平成25年11月26日
平成25年12月 2 日
平成25年12月21日
釧路支部
大阪支部
神奈川支部
三重県支部
仙台支部
活 動 内 容
鹿児島市長に対して、弁護士の任期付職員採用の申入れ(再度)
弁護士資格を有する自治体職員との懇談会(弁護士会との共催)
石川県議会議員との意見交換会
鹿屋市長に対して、弁護士の任期付職員採用の申入れ
大阪維新の会・弁護士議員(府議会、大阪市議会)との懇談会
衆議院議員当選祝賀会
元衆議院議員藤田大助氏、田中智也三重県議会議員と有志との懇親会
弁護士会新年度執行部との合同役員会
武藤容治衆議院議員との懇談会・懇親会
理事者就任披露パーティーで政治家来賓の案内・接待
衆議院議員当選祝賀会
平成25年度役員披露会兼名刺交換会(新潟県弁護士会主催)の企画・実施に協力
弁護士会執行部との合同役員会
鈴木英敬三重県知事との意見交換会
茨城県知事を囲む会(講演、懇親会)
元衆議院議員藤田大助氏、田中智也三重県議と有志との懇親会
給費制ミニ集会、法曹養成制度(給費制パブコメ)意見交換会(主催宮崎県弁護士会)へ出席(支部長)
定期総会及び記念講演会「少年法改正について」
森まさ子参議院議員及び金子恵美参議院議員との意見交換会
神奈川支部主催トルコ研修旅行を企画し、弁護士会メーリングリストにて参加募集(後にトルコ国内治安悪
化のため中止)
県弁護士会執行部との懇話会
熊本大学法科大学院の存続について国会議員への陳情活動
岡田克也衆議院議員との意見交換会
宮﨑誠会員を招いての法曹養成問題等勉強会
自民党衆議院議員を招いての懇親会
鈴木英敬三重県知事との懇親会
平成25年度自民党兵庫県支部各種友好団体意見交換会に出席
広島支部懇親会(各党の国会議員、県議会議員を招待)
参議院選に向け、神奈川支部として推薦する候補者を決定し、推薦状及び陣中見舞いを持参
大阪弁護士会役員との意見交換会
金沢市長、白山市長及び野々市市長との意見交換会
日本弁護士政治連盟札幌支部青年部発足
定期総会後に議員を招いての懇親会
熊本大学法科大学院の存続についての意見書採択に向けて熊本県議会議員への陳情活動
西村智奈美前衆議院議員懇談会
仙台弁護士会執行部・委員会に同行し、宮城県選出の国会議員に対する要請活動(司法修習生に対する給費
制復活の件)
森まさ子参議院議員の当選祝賀会
参議院議員当選祝賀会
県選出衆議院議員 2 名(宮崎政久議員、国場幸之助議員)と、給費制問題等司法問題に関して協議会を開催
世耕弘成内閣官房副長官の講演会(意見交換会)
みんなの党の林宙紀議員・和田政宗議員を招いての懇親会
青年会議所主催の 4 党(自民党、公明党、民主党、共産党)政治討論会に協賛し、討論会を傍聴
特定秘密保護法制定反対、給費制復活の要請、死刑廃止に向けての議論要請について陳情(帯広、清水誠一
代議士事務所、中川郁子代議士事務所)
特定秘密保護法制定反対、給費制復活の要請、死刑廃止に向けての議論要請について陳情(北見、武部新代
議士事務所)
特定秘密保護法制定反対、給費制復活の要請、死刑廃止に向けての議論要請について陳情(釧路、鈴木貴子
議員)
特定秘密保護法制定反対、給費制復活の要請、死刑廃止に向けての議論要請について陳情(釧路、伊東良孝
議員)
日弁連・新潟県弁護士会主催、関弁連共催の「地域司法キャラバンin柏崎」の実施に協力
小見山幸治参議院議員との懇談会・懇親会
帯広駅前にて特定秘密保護法案反対のビラ配り
関連士業政治連盟懇談会(弁護士、司法書士、税理士、公認会計士、行政書士、社会保険労務士、土地家屋
調査士の政治連盟神奈川支部の連絡会)を開催
釧路駅前にて特定秘密保護法案反対のビラ配り
包括外部監査人につき地方議会議員へ働きかけ
神奈川選出の国会議員に対し「特定秘密保護法」成立に反対する要請文を送付
中川正春衆議院議員との意見交換会
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支部報告ⅩⅥ
ようやく支部を設立しました
長崎県支部長 山下 俊夫
長崎県支部は昨年 9 月14日に設立されました。九州の中で支部がないのは長崎と佐賀だけと言われて久しく、
弁政連の会議に出るたびに肩身の狭い思いをしておりましたが、ようやく設立することができました。設立総
会には、会員37名中32名が出席し、今後の活動についての活発な意見交換も行われました。
その後引き続き支部設立披露パーティーを開催しました。パーティーには、長崎県選出の 8 名の国会議員の
うち、衆議院議員の冨岡勉先生、加藤寛治先生、北村誠吾先生、高木義明先生、末吉光徳先生、参議院議員の
古賀友一郎先生の合計 6 名が出席されたほか、政党関係者、県議会議長を含め13名の政界関係者にご出席いた
だきました。弁政連からは、平山理事長をはじ
め12人の役員の方々にご参加いただき、大変盛
会のうちに終えることができました。
設立総会、披露パーティーを通じ、「支部設
立は遅かったが、今後の活動については、全国
のどこの支部にも負けない活発なものにしよ
う」ということを皆で確認しました。今後の長
崎県支部の活動にご期待ください。
石田真敏衆議院議員との朝食会
11月13日、日本弁護士政治連盟主催で、前
衆議院法務委員長石田真敏衆議院議員との朝
食会が開催されました。日弁連及び弁政連か
ら、菊地裕太郎日弁連副会長以下17名が出席
しました。石田議員から、①自らが団長とし
て参加された衆議院法務委員会の米国視察に
ついて、ハーグ条約、再犯防止、取調べ可視
化などに関する米国司法行政の実情が報告さ
れた後、②自由民主党国家戦略本部における
2030年に向けた国家戦略の策定状況について説明がなされました。その後、参加者からは石田議員が言及
した再犯防止についての超党派議連設立への期待が寄せられ、今後の弁護士のあり方などについて積極的
な意見交換が行われるなど、有意義な朝食会となりました。
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(企画委員会副委員長 永井翔太郎)
北川正恭元三重県知事を囲む懇談会
−自治体における弁護士の役割について
10月30日、北川正恭元三重県知事及び泉房穂明石市長をお招きして、自治体における弁護士の役割について
意見交換会が行われた。尾崎弁政連企画委員会委員長、菊地日弁連副会長の他、行政の法務に関わった経験の
ある委員が中心となって集まった。
北川正恭元三重県知事からは、真の地方自治を確立するためには法の支配を行き渡らせる必要から専門家で
ある弁護士の存在が不可欠であることをお話
しいただき、泉房穂明石市長からは、具体的に
明石市で弁護士職員がどのような活躍をして
いるかの説明をいただいた。自治体・行政での
勤務や条例制定関与の経験者、政策法務支援の
経験のある委員会からの報告が行われ、自治体
側のニーズ、弁護士側の悩み、各地の実例につ
いて意見交換がなされた。自治体における弁護
士の必要性や課題等の現状認識が共有できる
有意義な会となった。
(企画委員会副委員長 三浦忠司)
セミナー「自治体内弁護士という選択」
11月14日、日弁連と弁政連の共催で、
「セミナー 自治体内弁護士という選択」
が開催された。
帖佐直美氏(千葉県流山市役所勤務)
は、自治体で勤務することの魅力や自治
体における業務の現状等について説明さ
れた。秋山一弘氏(元東京都町田市役所
勤務)は、担当された業務や自治体勤務
を経た後のキャリアプラン等について説
明された。泉房穂氏(兵庫県明石市長)は、
自治体側の立場から、主として弁護士職員の活躍分野を説明された上、自治体勤務の経験が将来の業務に活き
ることをアピールされた。
(企画委員会副委員長 関口慶太)
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弁護士会会員である大臣政務官の紹介
牧原秀樹氏が環境大臣政務官 衆議院議員 比例北関東 当選 2 回
埼玉弁護士会所属 49期 自由民主党
新規当選弁護士議員との懇親会
12月12日、公明党新規当選弁護士議員との懇親会が開催された。公明党から、濱地雅一議員、國重徹議員、矢倉
克夫議員、佐々木さやか議員が出席された。弁政連からは平山理事長をはじめ15名が出席した。
各議員は、国会議員となった経緯、国会議員の活動、
将来の志等について語られた。各議員の当選前のキャリ
アは異なるが、弁護士の経験が現在の活動に活きている
とのお考えは共通であった。各議員と出席弁護士との間
で互いの活動に対するエールが交わされる暖かい懇親
会となった。
(企画委員会副委員長 関口慶太)
本部人事について
森本精一会員(長崎県)を平成25年12月20日付けで選任
佐々木秀典理事(旭川)が平成25年12月 5 日付け辞任
富川泰志会員(旭川)を平成25年12月20日後任理事に選任
支部人事について
長崎県支部
支 部 長 山下俊夫
副支部長 森本精一
理 事 福崎博孝、吉田良尚、渡会祐二
監 事 伊東譲二
幹 事 長 石橋龍太郎
副幹事長 飯田直樹
平和と安全、人権保障を願いつつ、本部と全国各支部の活動の息吹を送ります。(さいとう)
新年らしく盛りだくさんの紙面でお送りいたします。本年がよい年でありますように。(おがわ)
今年は、民事司法改革の動きの加速を期待したいところです。(なぎら)
新年号に相応しいイノベーティブな座談会でした。(おかもと)
先日、珍しく流れ星を見ました。師走の慌ただしい中書いていますが、読者の皆様に幸多からんことをお祈りします。(いけもと)
編集後記
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