海外ドナー検索から移植まで JMDP はアメリカ(NMDP)、台湾(BTCSCC)、韓国(KMDP)、中国(CMDP)の骨髄バンクと提携を結んでおり、 すべての移植認定施設にて、JMDP を介して海外ドナーとコーディネート・移植が可能です。 1. ドナー検索 ・ BMDW(世界骨髄ドナーデータ集計システム)ホームページ URL http://www.bmdw.org/で海外ドナーの概数 を調べることができます(要パスワード)。 ・ パスワードは移植認定診療科に1つずつ配布しておりますが、お持ちでない場合は国際担当までご連絡くださ い。 ・ 正式な海外ドナー検索をご希望の際には、「海外骨髄バンクへの検索申請書」を移植調整部まで FAX ください。 財団 HP 医師の方へ>患者主治医の方へ>各種申請書>海外バンクへの検索依頼書 ・ 事前(または同時)に JMDP への患者登録が必要です。 ・ 検索手数料として 1 万円を患者さんにご負担いただきます(登録中は 4 バンクへの検索が何度でも可能)。 ドナー検索リストが届き次第、FAXでご報告します。 ・ CMDP ドナーは PB のみ提供可能です。それ以外のバンクへは患者側から BM, PB の希望を出せますが、ドナ ーは多くの場合 PB 採取を希望するようです。 【NMDP ドナー検索時の注意点】 ・カナダやイスラエルなど米国以外に在住のドナーが検索されることがあります。それらドナーとのコーディネ ートは可能ですが、コーディネートルールや費用はドナー居住国のバンクに従います。 ・クロイツフェルトヤコブ病の感染予防を目的とした厚生労働省発令の通達にともない、イギリス・アイルラン ド・スイス・スペイン・ドイツ・フランス・ポルトガル・ベルギー・オランダ・イタリア・ロシア等に居住するドナーとの コーディネートは出来ません。(2012 年 8 月現在) 2. ドナーコーディネート開始 ・ 希望のドナーID に○印を付けて、ご署名の上、移植調整部へ FAX ください。 ・ この時点で、コーディネート開始料(各バンクに 1 回のみ、約 10 万円)がかかります(台湾バンクのみ無料)。 ・ コーディネート開始時に『海外骨髄バンクのドナーコーディネート開始依頼書/患者同意書』をご提出ください。 FAX でも対応可能ですが、後日原本を必ず移植調整部へ郵送してください。 ・ 海外コーディネート費用は国内コーディネートと異なります。コーディネート開始前に、費用面につき患者さん(ご 家族)にご説明ください。 財団 HP> 患者さんへ > 骨髄バンク利用料金 ・ 国内ドナーと海外ドナーを併行してコーディネートが可能です。 <コーディネート進行可能人数> NMDP、BTCSCC KMDP CMDP 制限なし 5 人まで 3 人まで ・ NMDP、BTCSCC では DR 座未検査ドナー(A,B 座のみデータあり)も検索対象に含まれます。その場合、 先に DR 座のみ HLA 検査が可能です(有料)。検査の結果、2 抗原以上ミスマッチが判明すると、そのドナーと のコーディネートは終了となりますのでご了承ください。 1 3. ドナー確認検査(Confirmatory Typing : CT) ・ 海外バンクドナーの検体は日本へ空輸され、検査会社 SRL にて以下の検査を実施します。 HLA-A,B,C,DRB1 SBT 法(ドナー確認検査の段階では A,B,DR 座の 3 座検査でも可。 C 座は選定前までに必須。) 一般血液検査 感染症・生化学のみ実施し、CBC は実施しない。 ・ 感染症検査は JMDP と海外バンクの両方で実施されます。 ・ 確認検査の結果、適格と判定されたドナーについては各バンク指定の選定通知書(Workup Request Form) を送りますので、期限内に選定/不採用についてご連絡ください。 <選定期限> NMDP、BTCSCC KMDP、CMDP 確認検査から 60 日 確認検査から 90 日 4. ドナー選定~最終同意確認、術前健診 ・ ドナーの HLA-C 座が未検査の場合は、選定前に検査オーダーしてください。 ・ BM,PB のいずれかを選択してください。 ・ NMDP の場合、時差により移植日が採取日の翌日(または翌々日)になります。その点を考慮して希望日を提 示してください。 ・ 多くの場合、選定から採取までの期間が JMDP に比べ非常に短いため、採取希望日はより確実な日程を記入し てください。 ・ JMDP のような同意面談は実施しないため、同意面談日の報告はありません。 ・ 進行中の国内ドナーは、JMDP のルールに従います。 最終同意が確認された時点 確認検査前ドナーは原則終了、新規ドナー検索は中止 術前健診の結果、適格と判定された時点 他ドナーは全て終了 ・ 海外バンクの 1 位以外のドナーについては、お申し出のない限り採取完了までコーディネートを継続します。 ・ 厚生労働省の通達により、海外ドナーから提供を受ける場合は、採取前にウエストナイルウィルス検査を実施し、 前処置開始前に陰性を確認する必要があります(検査料\36,750 + 採血手数料)。ドナー検体を日本に空輸し、 SRL で検査を実施します。検査結果が陽性であった場合は採取を中止します。 ・ NMDP では、患者理由で 1 位選定ドナーのコーディネートを終了する場合、キャンセル料がかかります。 BTCSCC では、ドナー理由によるコーディネート終了であっても、キャンセル料がかかります。 2 5. 運搬~移植 ・ 国内での採取時と同様に、移植施設の責任下において BM,PB の運搬を行ってください。 ・ 利用するフライト、ホテル名を移植調整部までお知らせください。 ・ 復路搭乗の際に必要な証明書(X 線照射回避のための運搬担当者証明書)は、現地で海外バンク担当者から 受け取ってください。日本到着後、国内移動に航空機を使う場合は、JMDP 発行の運搬証明書を提示してくださ い。 【NMDP の場合】 ・ NMDP に運搬を依頼することができます(有料)。 ・ NMDP の運搬は日本国内の空港までとなりますので、到着空港まで病院関係者が受け取りに行ってく ださい。空港内で BM,PB が引き渡されます。 6. その他 ・ 海外バンクドナーから提供を受けるにあっては、当該国、地域における感染(SARS、BSE、鳥インフルエンザなど) の危険性が否定できません。また、テロや天災など起こり得るリスクについても、患者さん、ご家族へ十分ご説明く ださい。 ・ いかなる段階でもドナーコーディネートが終了となる可能性があります。その際、終了理由に関らず実際に発生し た費用は患者さんに請求されます。 ・ 移植完了後、提供ドナーに対して 2 度目の提供を依頼する場合(2nd donation)、バンクによっては初回採取から の経過日数を問わず依頼可能です(JMDP では最低 1 年経過が必要)。 ・ 移植後の患者さんについて移植後報告書の提出が必要です。こちらからお知らせしますので、都度ご対応くださ い。 ・ ドナーとの手紙交換ルールは国内と同様です。日本語で書かれている場合は、JMDP で英訳してから海外バンク(ドナ ー)に送ります。 ・ NMDP では、採取/移植後 1 年以内であれば、患者さんの移植後の経過をドナーに返答できることになっています。 ドナーから問合せがきた場合には、担当医師にお伺いしますので、簡単に状況をお知らせください。 3
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