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LIAISON
市民をつなぐ 明日への架け橋 市民活動情報紙 リエゾン
リエゾンは、NPOや市民活動の現場を「もっと知りたい」と思う読者の目線を大事にしています。
Vol.
7
夏号
2013.8.30
発行:NPO法人 湘南NPOサポートセンター
〒254-0034 平塚市宝町3-1 平塚MNビル1F
T E L:0 4 6 3 - 2 4 - 5 5 0 0
http://snposc.org
ひらつかの
「農業」を知ろう
平塚市の農業は、相模川と金目川の
下流域の平野とそれを囲む丘陵地で、
県下1位の生産量を誇る稲作や酪農、
畜産業や野菜の生産が営まれており、
県下でも有数な農業の盛んなまちとい
われています。
しかし、都市化が進んだ現在では、
市全体の農家数、人口、耕地面積は減
少傾向にあり、農業の後継者不足や農
地の荒廃は、深刻な問題となっていま
す。農業人口は2035人、農家世帯
数は1822戸、耕地面積は田、畑、
樹園地合計で1122ha(平塚市H
P:2010世界農林業センサスよ
り)。平塚市では、「湘南地域担い手
育成総合支援協議会」を設置し、認定
農業者へのサポートを行い、農業の活
性化を図っています。
そのような中、市民の農業に対する
関心は急速に高まり、市民農園を中心
に野菜作りに生きがいを見出す方々が
多くみられるようになりました。ま
た、若者や早期退職をして就農にチャ
対談のようす
レンジする方々も増えてきています。
3・11以降、食の安全や自然回帰に
関心が高まったこともあり、今、農業
が注目されてきています。
今回私たちは、そのような現状を踏
まえ、平塚市の農業の現状を知るため
に、平塚市片岡にあるJA湘南営農販
売課の二宮大和さんと、平塚市徳延で
農業を営む臼井秀企さんにお話を伺っ
てきました。
JA湘南と農家との関わり
皆さんは各専門部会に所
JA湘南経済セ
属し情報交換をしていま
ンターの1階にあ
す。専門部会は、いち
る営農販売課で
ご、施設、花卉、柑橘、
は、農家の方々と
落葉果樹、キウイフルーツ、甘藷、露
連携を保ちなが
地野菜、きのこ、酪農、養豚の11部
ら、各種相談や営
会に分かれています。各専門部会はさ
農指導を行う傍
らにいくつかの部会に分かれていて、
ら、横浜市、横須賀市、小田原市、相
複数の部会に所属している方もいらっ
模原市などの市場へ平塚産の野菜を出
しゃいます。平塚産の野菜は各地域の
荷しています。良い品物を少しでも高
JA支所やあさつゆ広場、農家の直売
値で取引することが我々の仕事です。
所などで手に入ります。
そのためには農家さんの相談に応じた
また、2階の組織部で
り、病害虫情報が入れば直ちに
は、就農の相談や市民の
情報をお知らせしたり、新しい
農業に関する相談も受け
技術指導などを行ったりして応
ています。若い方々やシ
援しています。また、資材や肥
ニア世代の就農の相談も
料等の共同注文を実施し、少し
多くなってきました。多
でも安く購入できるようにして
くの方に関心を持っても
います。
平塚市はキヌヒカリという美
らえることは嬉しいです
味しい米が有名ですが、野菜、
し、就農に至らなくて
果物、酪農も盛んです。農家の JA湘南の外観
も、市民農園で楽しく野
二宮さんのお話
臼井さん(左)と二宮さん(右)
菜作りをされる方が増えていることは
いいことですね。ほかにもJAでは、
小学生対象の「子ども村」(2泊3日
の農業体験)を平塚市農水産課と共同
で毎年開催しています。例年約130
人からの子どもたちが参加していま
す。小さなころから農業にふれあう機
会をつくり身近に感じてもらえるよう
にしています。
次ページに続く→
JA湘南経済センター
〒259-1213 平塚市片岡657
TEL 0463-58-7799(代)
FAX 0463-58-7455
(代)
ひらつかの「農業」
を知ろう
こだわりをもって野菜作りに取り組む
私自身は高校、
大学校と農業を学
んできましたが、
どうしても農業を
やりたくて始めた
わけではないんで
す。この道にはい
って28年になりますが、未だにこう
だ、と言えるものがないんですよね。
そのくらい奥が深いというか、やはり
天候や日照、温度、水、どれ一つとっ
ても毎年同じではないですからね。収
穫期を想定し、マニュアル通りに行え
ばいいと思われますが、計画通りには
いきません。やはり経験値による判断
が大切だと思います。
夏キュウリ
は、水を少な
くしてストレ
スを与えるこ
とで花が多く
つくので、畑
の水分コント
ロールが重要
直売所の販売風景
です。トマト
は生育の室温が午前は26℃、午後は
23℃が最適です。またイチゴは18
℃といわれています。
この仕事でやりがいを感じる時は、
トマトの茎の段が均一に揃った時です
ね。温度や水の管理を徹底して行わな
いときれいに揃わないのですが、ハウ
スの奥まで一直線に揃って並んだ時は
臼井さんのお話
ハウス内のようす
やはり嬉しいですね。それは畑の事後
処理にも大きく影響してくるのです。
また、立毛(たちげ)品評会という
のがあり、審査員が生育の状態や病害
虫の発生状況や収量見込みなどを総合
して評価するのですが、良い成績をも
らえた時なども嬉しいですね。
新規就農者
が出てくるの
はいいことで
すが、初期投
資がかかるので大変でしょうね。例え
ば、脱サラしてぶどうを栽培したとし
ます。300坪の土地でぶどうを作っ
たとしても、60万円ほどの収入にし
かなりません(諸経費除く)。また、
ハウス(温室)は、一棟あたり300
万円くらいしますが、今は、プラスチ
ックフィルム製もあるので、ガラス製
より若干安いと思います。若い方の就
農を応援したいですね。
※JA湘南では融資のご相談も受けて
います。また平塚市農水産課でも各種
補助事業を紹介してくれます。
ぶどう畑のようす
多くの市民が参加できる農業を目指したい
平塚の農業は稲作や野菜・花き栽培
など有名ですが、吉沢など西部丘陵地
帯には後継者がなく耕作をあきらめた
遊休農地も多く、日本が抱える課題と
同じ悩みに直面しTPPにも負けない強
い農業が求められる大変な時代の中に
います。
市民の多くは、安全安心な食べ物が
欲しい、野菜を自分で作りたいと関心
を持ってます。しかし、キュウリを育
てるには、参考書を片手に水やりして
も枯らしたりするなど、農業はとても
繊細な知識と作業が求められるので
す。そのためには先輩の経験・知恵を
伝授する研修など、農業へ誰もが取り
組めるように入門の幅を広くできたら
と思います。
後継者がいなくて使われていない土
地を、農業に取り組みたいが土地を持
っていない人に紹介し、農業知識が不
足する人には農業の先輩から知恵を伝
えるしくみを、市民と農業者と行政が
一緒になって作り、国の新規就農支援
策なども活用して、多くの市民が参加
した農業で輝く平塚にしたいです。
(坂本)
●市民農園など、農村地域の周辺で栽培をしている市民の方へ
最近、農業体験に対する市民の関心が高まり、市民農園を利用する人々が増えています。
平塚市では、平成7年度から市民農園の開設を支援し、現在市内に19園あります。
<そこで注意> 農作物を育てる上で、病気(病原菌)と(害)
虫は避けて通れない存在です。完全無農薬を良しとする考え
もありますが、害虫は一度発生すると知らない間に他の畑へ
飛び火し、畑が全滅になってしまうことがあります。農薬の
活用が効果的な防除を期待できるので、周辺の農家への配
慮など、コミュニケーションを欠かさないようにしましょう。
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ひらつかの「農業」
を知ろう
野菜づくりはおもしろい!
家庭菜園を始めて13年という平塚市平塚在住の今井敏夫さん。いくつもの場所で農業を
手伝って野菜づくりを楽しんでいます。その今井さんに文章を寄せていただきました。
畑で採れたてのトウモロコシを生で
食べると凄く甘い。美味しい。私が今
年経験したことです。畑で食べるから
美味しいのか、新鮮だから甘いのか、
皆が見ているからか分かりません。私
は新鮮だから甘いと信じています。
私は家庭菜園の経験が13年以上にな
りますが、知らないことが多いので、
今年始めた農業研修で先生に聞きまし
た。「草が生えている畑のナスは綺麗
なのに、草が生えていない畑のナスは
虫に食われています」私の実体験で
す。「草が虫を寄せ付け、ナスに虫が
付かないようにしているのかも知れま
せんね」先生の答えです。
私の体験では、多少の草がある減農
薬農業、運送時間を短くし、新鮮なう
ちに食べられる地産地消農業が良いと
感じています。荒地はたくさんありま
す。少しでも手を出したら平塚の農業
は発展するかも知れません。
また、私は野菜を加工して、色々な
食べ物を作っています。京カブは千枚
漬けにします。私のレシピは20以上あ
ります。コンニャクは3年かけて芋を
作り、手作りコンニャクを作ります。
私は美味しいと思って食べますが、た
くさん出来てしまうので食べきれない
のです。ウコンは刻んで干し、ミルで
粉にします。しかし、手間をかけた割
には、家族は喜んでくれません。
ヤーコンの葉は、8月の元気な時に
採ってお茶にしますが、飲み忘れるこ
とがあります。最近では乾燥野菜も作
り、他にもいろいろ作っていますが、
他人に喜んでもらえるのは僅かです。
ナゼ私は手間をかけてまで、野菜を
加工するのでしょう?きっと他人が喜
ぶ姿を見たいのでしょう
(笑)
皆さんも野菜作り、野菜の加工を楽
しんでみてはいかがでしょう。
生ごみでつくった堆肥が土を生き返らせ、美味しい野菜をつくる
ごみを活かす会は、自分が出した生
ごみを自分で処理すれば、生ごみの量
を減らすことができると、2006年ご
みの問題に関心を持った4人で始まり
ました。6年間の活動を経て、現在は
会員は18人。毎月の運営委員会の他
に、最近では会員のふれあいの場であ
る「ごみ活かふぇ∼」を開いていま
す。また、緑化まつりや環境フェアへ
の参加、さらに、2年前から行政との
協働事業で「生ゴミ処理相談員養成講
座事業」を行い、この事業によって
「生ごみ処理相談員」が11名生まれ
ています。
リエゾン編集部は、今回、生ごみ処
理についての勉強会に参加しました。
当日は、相談員の佐々木貴三江さん
(NPO法人環境デザインセンター理
事)から、バチルス菌を利用した生ゴ
ミ堆肥化の方法を学びました。空気中
に漂っているバチルス菌と米ぬかを生
ごみに混ぜることにより、生ごみが有
機分解して上質な堆肥ができます。生
ごみの処理は匂いが気になりますが、
バチルス菌は匂いもあまり気にならな
いようです。
「生ごみは自分で処理できることが
楽しいですね。台所の生ごみを堆肥に
して、出来た野菜を口にする。このサ
イクルも喜びに繋がっています。生ご
みで育った野菜はとっても美味しんい
です。
ですが、パンフレットの作成や勉強
会を行っても、市民の方への広報活動
が上手く行かず悩んでいます。活動の
内容を収録したDVDもあるのです
が、チラシやポスターを貼っても人が
来ないことが大きな課題です。今後
は、生ごみの話からごみ問題や環境問
酒類・食品問屋
行政書士FP武井事務所
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生前相続対策から遺産相続手続き、
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080-5485-9708 井上 駿
代表の永山さんは・・・
相続・遺言・成年後見のご相談
0463−36−7111
ひらつかごみを活かす会
TEL
0463-21-0022
http://ichikawacorp.jimdo.com/
題等の大きな課題も学習していきたい
ですね。」
生ごみを減らし、
ごみ減量の一助を担う
「平塚地区の一世帯あたりの生ごみ
の量は年間約190kg。このごみを処理
するのに費用は14,700円。生ごみを活
かせるのにもったいないなぁ。肥料と
して使えば美味しい野菜が作れるのに
…。」
笑顔で話す永山さんから、一人ひと
りの心がけ次第でゴミの減量が進むこ
と、美味しい野菜をつくることができ
る、と教えていただきました。
ごみを活かす会の今後の講習会日程:
9月15日(日)広川、代官町、と続きま
す。詳しくは平塚市のHPよりお確か
めください。 (森竹)
自然の中の、みんなの居場所
遊みんか湘南平
取材に行ってきました!
団体ウオッチング
ゆったりと自然に親しみ、
人々と集う
湘南平のふもとに「遊みんか湘南
平」という、富士山が眺望できる民家
があります。
忙しい日常生活を、自然豊かなこの
地でゆったりとした時間を過ごして欲
しいと、この場所を開設した厚見敏子
さん。平塚駅からバスで西へ向かって
30分、山下を過ぎ、湘南平へ向かっ
て上り始めたところに「遊みんか湘南
平」があります。
都会の慌しさから離れ、緑に囲まれ
た家で、人との語らいやちょっとした
学びの時間を持つことで、元気になれ
そうな気がしてきます。
小さな子どもから年配の方まで、一
人でも、友達同士でも、とにかく一度
お茶を飲みに来てください、と語る厚
見さん。いろんな方々に使って欲しい
とさまざまな企画を計画中です。
9月・10月の開所日
毎週金曜日の10時30分∼15時に開
所しています。
利用料500円(コーヒー等飲み物付)
また、第1金曜日は料理教室、第3
金曜日は古武術介護法、第4金曜日は
呼吸法による体づくりを実施していま
す。お気軽にご参加ください。
☆9月6日(金)/10月4日(金)
10時30分∼13時30分
「料理をしながらおしゃべりを」
講師 新井圭子
参加費 500円+食材費
☆9月20日(金)/10月18日(金)
13時30分∼15時
「古武術介護法」(腰痛・肩こり・
ひらつか地域づくり市民大学
第1回
9月1日(日)13:30∼16:00
「今、地域づくりを考える」
座
公開講
無料
講師:川北 秀人氏 IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表
自治を回復し、まち・むらの課題を、まち・むらの力で解決するために
∼協働の基礎を再確認する∼
問合せ 平塚市中央公民館 〒254-0047 平塚市追分 1番20号
申込み 電話 0463-34-2111(ダイヤルイン) FAX 0463-35-2537
「地域活動の現状とコーディネーターのあり方」
9月26日(木)
第3回 10月10日
(木)
「事例から学ぶ地域づくり」
第4回 10月24日
(木)
「地域づくりのコツと事務局の役割」
第5回 11月 7日
(木)
「コーディネート力をつけよう」
第2回
※第2回∼5回は定員に達しました。
会場 平塚市中央公民館
関節痛予防)
講師 古武術介護塾塾長 福井義幸
参加費 500円
☆9月27日(金)/10月25日(金)
10時30分∼12時
「呼吸法により元気な身体に」
講 師 声楽家 中山三千代
参加費 500円
主催 平塚市・NPO法人 湘南NPOサポートセンター
この事業は平成25年度平塚市とNPO法人湘南NPOサポートセンターの協働事業として実施しています。
事業名:協働による地域づくり事業∼地域の課題解決に向けた市民活動団体との連携(ひらつか地域づくり市民大学)
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遊みんか湘南平世話人会
T E L 090-6117-6759 厚見
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住 所 平塚市万田牛久保658-3
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アートギャラリー能勢/あさつゆ広場/(株)
アトラスホーム/伊藤金物店/ Cafe Pomme
(カフェ・
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(平塚徳延・ヤオマサ大磯 )
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(本店・徳延店・万田店)
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設置等に関する規定は特にないので、お気軽に編集部までご連絡ください。
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方を募集しています。
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〒254-0034 平塚市宝町3-1 平塚MNビル1F
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