雅楽多文書館 ドイツ語の語順

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ドイツ語の語順
ドイツ語の語順について自分が混乱しているところをまとめて
みる.
動詞の位置は2番目にくる.これを「定形第2位」の法則い
う.ドイツ語の勉強を始めた頃,「定形第2位」これだけ覚え
ればいいを思っていた.他は自分の好きに並べられる,これな
ら簡単だ,自分にもできる,と思った.間違いだった.学んで
いくにつれていろいろな規則のあることがわかってきた.いつ
ものこと,こんなはずではなかったのに! と,つい口に出
た.なお,これはブログで扱ったものの再掲である.
第1回
平叙文 例文
(1) Ich denke. 私は考える. 主語+動詞 (2) 4格の目的語がある場合
Ich löse die Gleichung. 私はその方程式を解いた.
主語+動詞+4格目的語
Die Gleichung löse ich. その方程式は私が解いた.
4格目的語+動詞+主語.
(3) 4格目的語と副詞がある場合.
Ich habe heute Geburtstag. 私は,今日が誕生日です.
主語+動詞+副詞+4格目的語 Heute habe ich Geburtstag. 今日が,私の誕生日です.
副詞+動詞+主語+4格目的語
(4) 3格目的語と4格目的語がある場合(両方とも名詞の場
合,3格,4格の順)
Ich schenke der Schülerin ein Buch. 私は女生徒に本を贈り
ます.
主語+動詞+3格目的語+4格目的語
(5) 4格代名詞と3格代名詞がある場合(4格,3格の順)
Ich schenke es ihr. 私はそれを彼女に贈ります.
主語+動詞+4格目的語+3格目的語
(6) 目的語に普通名詞と代名詞が混在する場合(格に関係な
く代名詞が先)
Ich schenke ihr ein Buch. 私は彼女に一冊の本を贈りま
す.
Ich schenke es die Schülerin. 私はそれを女生徒に贈りま
す.
主語+動詞+代名詞+3,4格の目的語 (どちらも名詞)
格に関係なく代名詞が先
以上が格支配から見た,一般的原則.すべて動詞が2番目の位
置に置かれている.
次回は動詞との関係で語順が決まる例を考える.
Ich spiele heute zwei Stunde Klavier. 私は今日2時間ピアノ
を弾く.
Ich spiele Klavier heute zwei Stunde. これは不可
第2回
動詞との関係 ( 枠構造 )
ドイツ語では動詞との結びつきの強い語が文末に来る.これは
「枠構造」と呼ばれている.分離動詞などはその典型である.
例文
(1) 動詞と強い結びつきの語がある場合 (A)+(定形第2位)+(
B, C, D.. )+( 動詞と強い結び付きのある語 )
Ich habe heute Geburtstag. 私は今日誕生日です.
主語+動詞+副詞+目的語,Geburtstag haben で一つの概念を
表している.
英語では, I have my birthday today. となり「動詞+目的語」
がが密接につながり1つの概念を表している.ここが英語とド
イツ語の大きな違い.
Du spielst heute Fußball. 君は今日サッカーをする.
Ich lerne mit meinem Freund Deutsch. 私は友達とドイツ語を学
んでいます.
Er geht morgen mit seiner Freundin ins Kino. 彼は明日彼女と映
画に行く.
Fußball spielen サッカーをする. Deutsch lernen ドイツ語を学
ぶ. ins Kino gehen. 映画に行く.
前回の問題
Ich spiele heute zwei Stunde Klavier. 私は今日2時間ピアノを弾
く.
Klavier spielen で一つの概念を表す.Klavier と spielen の結びつ
きが強いので「枠構造」をつくる.
したがって
Ich spiele Klavier heute zwei Stunde. これは不可.
(2) 方向規定詞と移動の動詞がある場合 (A)+( 定形第2位 )+(
B, C, D..)+( 方向規定詞)
Ich fahre mit dem Zug nach Tokio. 列車で東京に行く.
主語+動詞+前置詞句+方向規定詞+行き先 nach Tokio
fahren で一つの概念を表す.
(3) 分離動詞の場合 (A)+( 定形第2位 )+( B, C, D..)+( 動詞の
前綴り)
Der Zug fährt um 7 Uhr von Berlin ab. その列車は7時にベルリン
から出発する.
主語+動詞+前置詞句+動詞の前綴り (ab | fahren)
Sie stehe immer früh auf. 彼女はいつも早く起きます.
主語+動詞+副詞+動詞の前綴り (auf | stehen)
(1), (2), (3) とも動詞が2番目にきている(定形第2位)
第3回
定形第2位の後の語順
伝達的原則
既知から未知の順
定名詞句から不定名詞句
Ich schenke der Schülerin ein Buch.
その女子生徒に一冊の本を贈る.
Ich schenke das Buch einer Schülerin.
その本を一人の女生徒に贈る.
疑問点 「私はある女子生徒にその本を贈る」をドイツ語にするとどの
ような語順になるのでしょうか?
そもそもこんなドイツ語はあるのでしょうか?
解答1 Ich schenke einer Schülerin das Buch.
解答2 Ich schenke das Buch einer Schülerin.
名詞が続く場合は,3格名詞,4格名詞の順を重視すれば解答
1
定冠詞,不定冠詞の順を重視すれば解答2
既知の情報から未知の情報の順
Wem hast du den Scheck gegeben? Ich habe den Scheck dem
Kassierer gegeben.
君は誰にその小切手を渡したのか.私は小切手を出納係に渡し
ました.
第2の文では小切手は既知の情報で出納係は未知の情報.
意味的原則
時 ! 理由 ! 様態 ! 場所の順 ( アンダーラインはブログの管
理者 )
Der Zug kam heute abend wegen des Schnees mit Verspätung in
Bonn an.
列車は今夜雪のために遅れてボンに到着しました.
Ich habe heute wegen der Prüfung sehr fleißig in der Bibliothek
gearbeitet.
私は今日試験のためとてもまじめに図書館で勉強した.
in Bonn と in der Bibliothek は方向規定詞
形態的原則
短い要素から長い要素の順
Gestern hat ihr Hans den Platinring zu ihrem 25. Geburtstag
geschenkt.
昨日彼女にハンスは25歳の誕生日を祝ってプラチナの指輪を
贈りました.
参考文献
1.『しっかり身につくドイツ語』 森 泉 ベレ出版 2012
年4月17日 第9刷
2.『英語と一緒に学ぶドイツ語』 宍戸里佳 ベレ出版 2012年11月25日 初版
3.『中級ドイツ語のしくみ』 清野智昭 白水社 2013年6
月10日 第9刷
4.『中級ドイツ文法』 中山豊 白水社 2013年4月10日 第
7刷
参考文献
1.『中級ドイツ語のしくみ』 清野智昭 白水社 2013年6
月10日 第9刷
2.『中級ドイツ文法』 中山豊 白水社 2013年4月10日 第
7刷
2014/10/03 ドイツ語 * TB 0 Com 0
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