絵本を楽しむ会 第9回『クリスマス絵本』 若草保育園 中山登代子 2012・12・15 クリスマスとは、大昔、光が増えてくる12月25日を喜びお祭りした日であった。 その後キリスト教と合体し形を変えながら今日のような形態になってきている。絵本と いう切り口でクリスマスを見た時には、キリスト教そのものを伝え扱ったものとキリス ト教の教えに因んだもの、そして宗教には関係がなく空想の人物であるサンタクロース に因んだ絵本とに分けることができる。 1 キリストの降誕を祝う 日本キリスト教団 女子パウロ社 至光社 新教出版などから出版 『いちばんはじめのおくりもの』女子パウロ社 『くりすます』至光社 2 キリスト教の教えに因んだもの 『くろうまブランキー』福音館 『白い森のなかで』ほるぷ出版など 3 サンタクロース(プレゼントをくれるおじいさんがやってくる) 『ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス』文化出版局 『きのいいサンタ』金の星社など 4 その他 アンデルセン、グリム、マザーグースのクリスマス絵本など ○グリム童話 『お星さまのおくりもの』エウゲン・ソプコ/絵 中村妙子/訳新教出版社 ○アンデルセン原作 『もみの木』 スペン・オットー/絵 『モミの木』 バーナデット・ワッツ/絵 『もみのき』 西巻茅子/絵 きむらゆりこ/訳 ほるぷ出版 ささきたづこ/訳 竹下文子/文 西村書店 岩崎書店 ○マザーグース 『くりすますの12にち』 『クリスマスは12日つづく』ドロテードゥンツェ/絵 ○有名な絵本作家の作品 エリックカール『ゆめのゆき』など、、 ○しかけ絵本 『the 12Days oh Christmas』 など 岸田今日子訳 太平社 クリスマスの詩 ・アメリカのクレメント・ムーアとロバート・フロストの詩が有名であり多くの絵本に 取り入れられている。 クレメント・ムーア 神学者 ●プロフィール 1779年ニューヨーク生まれ。ヘブライ語が堪能でヘブライ語辞典を出版している。 神学校で聖書学を講じる。自身の子ども達に作った詩が友人によって書きとめられ出版社 に送り付けられたことがきっかけで、彼の名が世の中に出ることになる。その後学校の教 科書にも掲載され続けている。1863年没 『あすはたのしいクリスマス』 クレメント・ムーア/文 クリスマスのまえのばん しんとして いえじゅうすっかり くつした つってある サンタのおじいさんもうすぐ ベッドのなかでは ねむってる あまくて 金関寿夫/訳 ネズミいっぴきあばれない えんとつのしたには だって トミー・デ・パオラ/絵 こどもたち ゆめにみるのは やってくるからだ きもちよさそうに なんでしょう? おいしいさとうがし・・・・ ロバート・フロスト 詩人 哲学者 ●プロフィール 1874年サンフランシスコ生まれ。中学校の教師を長くした後、農場の経営をする19 12年の2年間イギリスに住んだ折作った詩集「少年のこころ」、「ボストンの北」は今で も多くの人に愛され続けていて、アメリカの高校生には暗誦されている。1963年没 『白い森のなかで』 ロバート・フロスト/文 スーザン・ジェファーズ/絵 この白い森はだれの森 森のあるじは村にいて 雪にうもれたこの森を よくみるためにたちどまる わたしのことをしりません 家もないのにたちどまる わたしを小馬はふしぎがる 森とこおった湖のあたりをつつむこの年の いちばんみじかい日のくれに 小馬はしきりに鈴ゆらし まちがいではないかときくのです 原書 尾崎左永子/訳
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