社会技術研究開発事業 平成21年度研究開発実施報告書 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 研究開発プロジェクト名 「計画的な防犯まちづくりの支援システムの開発」 研究代表者 山本俊哉 (明治大学、教授) 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 1.研究開発プロジェクト名 計画的な防犯まちづくりの支援システムの構築 2.研究開発実施の要約 本プロジェクトは、自治会やPTA、商店会、行政、警察等(以下、関係団体とい う)の連携・協力による地域ぐるみの防犯活動を計画的かつ持続的に進めるため、 幅広い視野から計画的な防犯まちづくりを支援する計画策定・計画実行・評価改善の 各マニュアルを作成するとともに、それらの情報を発信する総合ポータルサイトおよ び関係者間の情報共有を促進する地域ポータルサイトの開発を目標としている。 本年度は、既往の事例調査・資料調査および市川市・松戸市・世田谷区・岡崎市・ 奈良市の各モデル地区における各種調査を通してマニュアルの作成を行い、計画策 定マニュアルの基本編と計画実行・評価改善マニュアルの一部のWeb化を行った。ま た、地域ポータルサイトを地域のニーズを受けて構造をリニューアルし、総合ポー タルサイトを立ち上げ、上記Webマニュアルの掲載を行った。主な結果は、以下の 通りである。 ・ 防犯まちづくり計画の策定は、全国の策定事例およびモデル地区の関係者ヒア リング調査等から、①担い手の引き継ぎ、地域における活動の総合的な把握に 効果があること、②従来の地域活動の継続と発展、関係団体の連帯感の醸成に 一定の成果をもたらしていること、③ハード面に関する実効性を高めるには交 通安全等の他分野の包含や専門家の支援が必要であること等を明らかにした。 ・ 防犯まちづくりに関する住民アンケートおよびヒアリング調査から、地域の安 全・安心の確保には防犯のみならず、交通安全や防災にも配慮するなど、地域の ニーズに合わせた総合的な視点が必要であることを確認した。 ・ 地域ポータルサイトでは、利用者がサイト画面を印刷して配布する需要が高い ことが明らかとなり、容易に印刷が出来る機能を搭載した。 ・ 上記マニュアルを掲載する総合ポータルサイトは、本プロジェクトの推進組織 として次年度に設立するNPO(社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ) の事業を展開するサイトとして位置づけ、マニュアルの見やすさや検索のしや すさ等も考慮しながら全体構成を検討しながら構築を行った。 3.研究開発実施の具体的内容 (1)研究開発目標 1)防犯まちづくりを支援する電子マニュアルの開発 小学校区等における関係団体(自治会・PTA・商店会・行政・警察等)が連携・ 協力し、適切な役割分担のもと、子どもを守る防犯まちづくりを計画的かつ持続 的に進めるため、モデル地区等での適用と検証を通して、「計画策定マニュアル」 (交通安全や環境美化等を視野にいれ、ソフト面からハード面まで幅広くカバーし たもの)、「計画実行マニュアル」(子どもの遊び場づくりの視点を含め、多くの 関係者を巻き込むもの)、「評価・改善マニュアル」(地域の取組みの評価方法を 示して改善を進めるもの)を作成する。 2)防犯まちづくりの情報基盤となるポータルサイトシステムの構築 1 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 防犯まちづくりの担い手が上記のマニュアルを容易に理解できるよう、関連情報 も含めわかりやすく表示した「総合ポータルサイト」と、地域における具体的な取 組みの情報発信・情報共有を推進する「地域ポータルサイト」を開発し、非営利組 織の法人を設立して複数のモデル地区において実際に運用する。 (2)実施方法・実施内容 1)計画策定マニュアルの作成 ソフト面を中心とした標準版とハード面に関する拡張版の計画策定マニュアル作成 に向け、当初の計画通り、下記の調査・検討を進めた。 ①標準版の計画策定マニュアルの作成 市川市内のモデル地区及び既存の計画策定地区に対するアンケート調査やヒアリン グ調査を通じて、計画策定マニュアルを作成した。また、計画策定マニュアルをWeb 化するにあたって、利用者が利用しやすいサイト構成を検討した。 ②拡張版の計画策定マニュアル作成に係るモデル地区調査 拡張版の計画策定マニュアルの検討のため、市川市稲荷木地区の第二次計画(ハー ド面を拡張)の策定に向けた検討課題を抽出するとともに、地域住民を交えて3回のワ ークショップを行った。また、海外事例(ドイツ、オランダ)調査を行い、交通静穏 化施策や子どもの遊び場づくりに関する知見を得た。 2)計画実行マニュアルの作成 計画実行マニュアル作成に向け、当初の計画通り、下記の取り組みを行った。 ①計画実行マニュアルの作成に係るモデル地区調査 モデル地区における各種ワークショップ(竜美丘地区では組織づくりに関するワー クショップ、曽谷地区では子どもの参画に関するワークショップ)、ヒアリング調査(各 モデル地区の組織づくり、担い手把握、組織の運営に係る調査)、アンケート調査(子 どもの遊び場調査・子ども 110 番の家調査)を行った。 ②計画実行マニュアル作成に係る事例調査 計画実行マニュアルの作成に向けて、高知県夜須地区、神戸市灘区・須磨区北須磨 団地、千葉県印西市小林地区の先進事例地区を調査した。 ③計画実行マニュアルの Web 化 計画実行マニュアルを作成し、全体のボリュームの約半分について(具体的には、 「コミュニケーション」 「組織づくり」「子どもの参画」「安全マップづくり」の各項 目)の Web 化を行った。Web 化するにあたっては、利用者が使いやすいサイトデザ インについて検討した。 3)評価改善マニュアルの作成 評価改善マニュアルの作成に向け、当初の計画どおり、下記の研究開発を進めた。 2 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 ①評価改善マニュアルの作成に係るモデル地区調査 市川市曽谷地区・鬼高地区において防犯まちづくりに関する地域住民アンケート調 査を行った。奈良市富雄地区において、昨年度実施したアンケート調査結果を地域に 還元し、そこから生まれた活動の改善の動きについてヒアリング調査を行った。 ②評価改善マニュアルの作成に係る事例調査 モデル地区の富雄地区と同様の社会背景を持つ広島市矢野地区のヒアリング調査 を行った。 ③評価改善マニュアルのWeb化 評価改善マニュアルをWeb化するにあたって、難解語句(専門用語等)が多いこと から、知識編を作成し利用者の理解をサポートすることを検討、3編を試作し、Web 化を行った。また評価ツールの1つである統計解析ツールの開発を検討した。 4)防犯まちづくりポータルサイトの作成 地域ポータルサイトと総合ポータルサイトの構築および NPO の設立に向け、当 初の計画通り、下記の研究開発を進めた。 ①モデル地区の地域ポータルサイトの作成 曽谷地区と稲荷木地区の防犯まちづくり委員会において、両地区のポータルサイト 作成の基本方針、運用体制に係る関係者ヒアリングを行った。また、曽谷地区におい ては、地域における情報共有に関するアンケートを実施した。 ②防犯まちづくり総合ポータルサイト作成方針の検討 総合サイトの利用者と利用目的を想定し、同サイトの基本構成やポジショニング等、 作成方針を検討した。また、利用者が使いやすいサイトデザインの検討を行った。 ③防犯まちづくり支援 NPO 設立方針の検討 NPOの目的や事業、法人格、今後の課題等を検討した。また、NPOで運用・啓発を 行うマニュアルの普及に向けて、Web検定の導入について検討した。 (3)研究開発結果・成果 1)計画策定マニュアルの作成に係る調査・実践結果 ①計画策定事例の追跡調査 国土交通省「住まいと街の安全・安心再生計画策定マニュアル」に基づいて計画を 策定した全国13のモデル地区を対象に、追跡調査を実施した。 追跡調査については、標準版マニュアル案への反映が期待される事例については現 地訪問によるヒアリング調査を行い、その他の地区については書面によるアンケート 調査を実施後、電話による補足調査を行った。 当該マニュアルは、計画策定の基礎的ノウハウが整理されている点が評価できるが、 一方で、計画策定へ取組む動機付けが見えにくいこと、地域の課題や取組み熟度等に 3 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 応じた計画内容・プロセスの設定が難しいことが課題であることがわかった。 調査結果から、標準版マニュアルでは、計画策定に係る副次的効果等を強調して、 より多くの地域への動機付けとするとともに、Webマニュアルの特徴を活かし、地域 の状況に応じた計画内容・プロセスを誘導できる枠組みを設定することとした。 ②稲荷木地区におけるワークショップ 市川市稲荷木地区において、ハード面の防犯まちづくりの取組み方に関する知見を 得ることを目的に、「まちの将来の姿」を考えるワークショップを開催した。ワーク ショップは3回開催し、会の最後に、ワークショップの手法に係る評価・課題について 参加者アンケートを行い、拡張版マニュアルの検討材料とした。 地域の状況から、第二次計画(ハード面の計画)の策定には至らなかったものの、 「将来市街地の模型を使ったワークショップ」(図1)や「体験型の交通調査」(図2, 3)といった、ハード面の計画検討手法に関する知見が得られた(図4)。また、稲荷 木地区防犯まちづくり委員会では、今年度のWSの成果をふまえ、今後も継続してハー ド面の計画を検討する必要性が確認された。 図1.模型を使ったWS 図2.体験型の交通調査1 (ソフトQカー走行実験) 図3.体験型の交通調査2 (スピードガンを使った調査) 図4.地図をベースにした検討結果の記録方法の例 4 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 ③海外事例調査 子どもの防犯、交通安全の視点から、交通静穏化施策や子どもの遊び場づくりで先 進的なドイツ、オランダの視察を行った。ドイツでは、子どもの遊び場や交通静穏化 地区の視察、設計者、自治体職員等へのヒアリングを行った。交通静穏化に関しては、 個々のデバイスより、地域住民等の参加プロセスが重視される流れにあることが分か り、稲荷木地区での取り組みの妥当性が確認できた。 オランダでは、ル・コルビジェの「輝く都市」を範とした高層住宅群がスラム化し、 低層への建て替えが進むベルマミーア団地の視察と、関係者へのヒアリングを行った。 建て替えと合わせて、多文化共生、社会的包摂などのソフトも合わせた課題解決の取 り組みの必要性が分かった。 2)計画実行マニュアルの作成に係る調査・実践結果 ①組織づくりに関するワークショップ 岡崎市・竜美丘地区では中間支援 NPO が介在し、防犯まちづくり組織の基盤づく り支援を進めた。年度の初頭は、同市内の先駆的防犯まちづくり活動の事例調査(2 学区)を行い、組織構造分析(町内内、PTA、小学校の関わり方)を行った。これら を踏まえつつ、現地学区の担い手の特性を判断し、現場の組織づくり(会長、副会長、 担い手の組織化)を支援した。会の正式発足は 2010 年 4 月とし、そこまでの準備期 間(2009 年 6 月~2010 年 3 月)に合計 6 回の準備会を開催した(図 5,6)。序盤 2 回は、中間支援 NPO が防犯まちづくりのビジョン共有や担い手の組織化に関する助 言を行った。後半 4 回は、準備会の担い手が確定(学区福祉委員会、小学校、PTA、 老人会、子ども会)し、ビジョンや当面の活動、町内会との調整、ボランティアの公 募が進められた。 図 5.準備会の様子 図 6.ファシリテーション・グラフィックを用いた 論点整理 ②子どもの参画に関するワークショップ 曽谷地区では、ガリバーマップを利用した地域安全マップづくり(図 7)、曽谷の 街回遊ウォークラリー(地域安全ウォークラリー)(図 8)の各ワークショップの運 営に、中学生の参加を試みた。中学生は地域イベントのスタッフとしての地域住民と の交流や、まちあるき調査等を通して、地域への興味関心を高めた。また、中学生の 参加が中学校校長や教諭の地域への参加を促し、中学生の地域活動の参加は、今まで 接点の少なかった地域と中学校を結ぶきっかけづくりとしての役割が期待できる。 5 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 また、松戸市小金地区において、 「わくわく探検隊」の活動により子どもが沿道の 庭を訪問することで、閉じた庭が開放され、住民と子どもの交流から安全なまちづく りへとつながる方向性が期待された。 図 7.ガリバーマップを利用した 図 8.地域安全ウォークラリーのコマ図 地域安全マップ作り ③各モデル地区におけるヒアリング調査 曽谷地区では、防犯まちづくり委員会構成委員に対してヒアリング調査を行った。 その結果、地域住民の関心は防犯にとどまらず、交通安全・福祉・文化・環境など多岐 にわたっており、地域のニーズに応じた柔軟な安全・安心まちづくりが必要とされてい ることが明らかとなった(後述する地域住民アンケート調査でも同様の結果であった)。 また、曽谷地域は自治会加入率 90%以上であり、且つ自治会活動も活発であるなど地 縁コミュニティが健在しており、小学校と地域のつながりも他地域と比較して強いこ とが明らかとなった。 太子堂地区では、池尻児童館、三宿小学校、太子堂まちづくり協議会等にヒアリン グ調査を行った。その結果、池尻児童館で活動する高校生グループから、子ども 110 番の家に関する調査の希望があり、三宿小学校と協働してアンケート調査を行うこと できた(アンケート調査の結果は後述)。 小金地区では、防犯連絡協議会の代表者にヒアリング調査を行い、協議会の組織構 成、活動目的、活動内容、課題等についてヒアリング調査を行った。その結果、協議 会は各自治会による防犯活動の情報共有の場になっているものの、関連団体の協働ま でには至っておらず、また共有された情報が各団体の活動にプラスの還元をもたらし ているとは言い難いことが明らかとなり、行政主導で作られた協議会形式の防犯まち づくり団体を、PDCA サイクルを伴った計画的な防犯まちづくり活動へと導くための マニュアル作りの必要性が示唆された。 ④子どもに関するアンケート調査(子どもの遊び場調査・子ども 110 番の家調査) 小金地区における子どもの遊び場調査から、子どもの遊び場は学校を中心として、 公園・お稽古ごとや塾の教室と限定的であり、子どもが自由に且つ安全・安心に遊べ る場所作りが課題であることが明らかとなった。 子ども 110 番の家に関する小学生を対象としたアンケート調査を、世田谷区三宿小 学校と松戸市小金小学校で行った。上述したように、三宿小のアンケート調査は高校 生によって企画された。アンケート調査の結果、子どもの 110 番の家認知度やまちの 不安箇所など、まちの課題についての情報を得た(図 9) 。子ども 110 番の家は比較的 6 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 認知はされているものの、やはり低学年では認知が低く、逆に「怖い所がある」は低 学年に高い、さらに「暗い所」、「樹林地や畑」の通りがそれらの要因として表れてい た。本調査結果は、機能の低下が懸念されている子ども 110 番の家を効果的に活用す る実践方法を探るための基礎資料とする。 図 9.高校生が作成し地域へ還元した「子ども 110 番アンケート調査結果概要」 ⑤先進事例調査 ・高知県香南市夜須地区 高知県夜須地区では香南市役所の防災担当課が主導となって、防犯まちづくりを推 進していた。香南市内の短期大学と協働し、地域安全マップを応用した「地域安全す ごろく」を作成、これを小学校や小学校入学前の幼児、社会福祉協議会等に配布し、 子どもたちや高齢者の防犯に関する関心を高める取り組みを行っていた。また、地域 全体の計画やビジョンを策定する協議会とは別に、実際の担い手(学校、PTA、シル バーポリス、担当行政)からなるワーキンググループを作り、日々変化する地域の課 題に柔軟に対応する体制が構築されていた。防犯まちづくりには教育委員会や民生員、 スクールガードリーダーなどを巻き込み、幼・保・小・中連携からなる子どもの健全育成 の取り組みと防犯を組み合わせて取り組みが実施されるなど、他機関連携が行われて いた。 ・兵庫県神戸市灘区 兵庫県灘区では、防犯活動を推進する行政担当者が、地域に配布する防犯グッズの デザインにも力を入れており、その優れたデザイン性は参加者のモチベーションの向 上に寄与していると思われた。また、地域の見守りの担い手として地域の新聞配達員 7 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 や郵便配達員の協力を得ており、各人は防犯ステッカーを貼って配達業務を行ってい た。実際に新聞配達員が不審者を発見、通報するという成果が上がっていた。 須磨区内にある北須磨団地は、酒鬼薔薇事件とも言われる世を震撼させた事件が起 こった地域だ。元々コミュニティ活動が活発な地域でこのような事件が起こったのは 不幸なことである。その後、自治会が防災防犯センター(民間交番の類)を設置して 活動するなどさらに防犯活動に熱心に取り組んでいる。防災防犯センターは中高生が 奥の小部屋で宿題をするなど、子どもの居場所作りにも寄与している。また、事件を 契機に本来の地域コミュニティづくりや街の環境美化・景観美化にさらに力を入れて おり、総合的な防犯まちづくりを展開している点で興味深い。北須磨団地は市とまち づくり協定(神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例に基づき)を締結す るなど行政との密な連携も強化されている。 ・千葉県印西市小林地区 千葉県印西市小林地区の小林住みよいまちづくり会は、6 年前より子ども見守り隊 の活動をすすめている。最初はK氏一人の街頭に立つ活動が、まちづくり組織に加わ ることで組織あげての展開に広がった例である。見守りに立っている年配者らも子ど もに「おっちゃん、ハイタッチ」とふれあえるのを生き甲斐にしているという。 ⑥計画実行マニュアルの Web デザインの検討 計画実行マニュアルは「ねらい、内容、ワンポイントアドバイス、事例」を基本構 成とし、文章は簡潔に且つイラストや写真を多用して見やすさ、親しみやすさを重視 した。また各ページは事例とリンクさせ、マニュアルの内容を具体的に知るための補 助とすることとした。 3)評価改善マニュアルの作成 ①曽谷地区・鬼高地区における地域住民アンケート調査 鬼高地区では、計画の策定後 5 年が経過しており、防犯まちづくり活動の評価と計 画の見直しの必要性を自治会長(防犯まちづくり委員会長)が認識しており、地域住 民アンケート調査を行うことにより、計画改善の見通しをつけることが期待された。 調査の結果、曽谷・鬼高の両地区とも、地域住民の犯罪に対する不安は高かった(実 際には犯罪率は低減している)。また、各関連団体に対する信頼感(注:アンケート 調査では「地域の安全・安心に対して各団体がどれくらい頼りになると思いますか」と いう設問)に対して、警察に対する信頼感が圧倒的に大きいこと、行政は比較的少な く、小学校・PTA は中程度であることが分かった。 地域ごとの課題として、鬼高地区はマンション住民が多く、近所づきあいを苦手と する地域住民が多いことから、それに対応した防犯まちづくりが必要なこと、子ども の安全な遊び場が不足していること、情報の共有が不十分であることが挙げられ、曽 谷地区では地域住民のコミュニケーションが比較的良好で、現在の防犯まちづくりが 評価される一方、それを「窮屈」と感じる住民を少なからずおり、より深い分析が必 要であることを明らかにした。 また、地域住民や保護者は交通安全や防災に対する関心も高かった。さらに、「地 8 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 域の子どもへの関心」を高める要因について分析した結果、防犯活動にとどまらない 地域コミュニティの活性化(近所づきあいの良好さやイベント的地域活動の開催など) が「地域の子どもへの関心」を高めることが明らかとなり(表 1)、防犯にとどまらな い総合的な安全・安心まちづくりを推進する必要性が示唆された。 表 1.「地域の子どもの関心」を目的変数とする重回帰分析 ②鬼高地区における提供公園の現地調査 鬼高地区では「子どもの安全な遊び場が不足している」という前述のアンケート調 査結果にあるように、域内には複数の提供公園が存在するものの、その利活用が芳し くない公園もみられる。そこで、域内の 14 箇所の提供公園の利用実態を現地調査によ り把握した(図 10)。その結果、公園面積に正比例して利用率が高まる傾向がみられ る一方、面積が狭小でも休憩に適した提供公園は利用率が高まることが明らかとなっ た。また、公園利用者は複数の提供公園間を目的に合わせて移動しながら利用してお り、複数の提供公園が隣接していることが利点となっていた。しかし、少なからず利 用率が低い公園が明らかとなり、これについては今後の改善が必要であることが明ら かとなった。 図 10.鬼高地区内各公園の位置と年齢層別利用者数 9 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 ②富雄地区におけるヒアリング調査 富雄地区では、2008年に実施したアンケート調査の結果をもとに関係者へのヒアリ ングを行い、小学生の見守り活動が今後どのように維持改善されていくのかについて 探ろうとした。当該地区の小学生の集団登下校は、集合場所、途中の見守りのポイン ト、ポイント通過時のチェック体制、ボランティア募集などを含む見守りの体制づく りは、学校や保護者(PTA)ではなく地域主導で行われているところに特徴がある。 地域では小1女児誘拐殺害事件が発生して以降、改善を加えながら登下校の見守り活 動を維持しているが、事件から5年が経過し、学校、保護者、地域居住者の状況や意識 も変化してきている。我々が実施したアンケートは、現行の見守りシステムに対する 保護者や地域居住者の意見を引き出すとともに、シンポジウムや現地報告会などの場 で改善の課題を検討する貴重な資料となった。 ③広島市矢野地区ヒアリング調査 広島県警海田署の協力を得て、広島小1女児誘拐殺害事件の犯行現場、死体遺棄現場、 被害者の通学路等の実地調査を行い、当時の状況などを把握した。また、広島県警察 本部、矢野西小学校における関係者へのヒアリング調査を通じて、事件発生直後の小 学校、PTA、地域住民の対応、とくに集団登下校体制の構築に関する情報を獲得した。 その結果、集団登下校の積極的な効果として異学年交流や異世代間交流が促進された こと、事件発生からすでに4年が経過しており集団登下校の継続について議論があるこ と、などが明らかになった。これらの効果や問題に関してはモデル地区である富雄地 区と類似する点も見受けられる。 ④評価改善マニュアルWeb化・評価ツール作成の検討 防犯まちづくりのマニュアルは専門用語や難解語句が多いことから、語句説明のペ ージを作成することとした。ページ構成はWeb一画面に一用語とし、イラストを交え ながら親しみやすく解説し、また、マニュアル本編とのリンクを張り、マニュアルの 理解を補助することに留意して、本年度は3編の試作を行った。さらに、アンケート調 査の結果などをより専門的に分析することを支援するための統計解析ツールを開発し、 総合ポータルサイト上で運用することを検討した。 4)防犯まちづくりポータルサイトの作成 ①地域ポータルサイトに係るヒアリングおよびアンケート調査 曽谷地区・稲荷木地区におけるヒアリング調査の結果、曽谷地区では住民に密着し たコンテンツが少なくポータルサイトを身近に感じにくいこと、稲荷木地区では外環 道路建設にともなうまちの変化を把握・予測しきれないことに起因する漠然とした不 安感が大きいことが明らかになった。それを解決するためのコンテンツ作成、イベン トとの連動など運営形態の検討を行い、両地区でポータルサイトのリニューアルをお こなった。 また、曽谷地区ではポータルサイトを含むメディア利用に係るアンケート調査の結 果、地域では紙媒体が主に利用されており、地域マスコミの利用者は少ないこと、電 子媒体は特に保護者の利用意向が高いことなどがわかり、今後のポータルサイトへの 反映を検討した。 10 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 図 11.曽谷地区ポータルサイト 図 12.稲荷木地区ポータルサイト ②総合ポータルサイトの検討 各マニュアルを総合ポータルサイト上で電子マニュアルとして提供するデザインを 検討した。また、注目すべき事例やマニュアルに関連する 8 事例に関する解説を「事 例紹介」として掲載し、参考サイト集など関連情報を掲載した。また、今後の事例・ 参考情報の増加のため、見せ方やナビゲーションの改善に関する検討をおこなった 更に、任意団体「子ども安全まちづくりパートナーズ」(注:2011 年に一般社団法 人化。詳しくは後述)ホームページとしても機能させるため、団体紹介、パートナー 紹介等のページを作成し、事例やマニュアルに担当者の紹介を関連づけるなど、ポー タルサイト全体を連携して利用する仕掛けを検討、一部を実施した。また、各マニュ アルをよりシームレスに利用するための構造とインターフェースについて検討した。 図 13.総合ポータルサイトトップページとWebマニュアルトップページ ③防犯まちづくり支援 NPO 設立方針の検討 NPOの名称は「社団法人 子ども安全まちづくりパートナーズ」と定め、次年度に 11 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 設立し、それまでは任意団体として活動を行うこととした。当該団体の活動目標を「子 どもがのびのびと育つ安全で魅力溢れる地域をめざす」とし、活動の軸として「1.研 究成果を社会に還元し、子どもと安全まちづくりを支援する」「2.地域と行政・企業 をつなぐ橋渡し役となり、パートナーの輪を広げる」「3.子ども安全まちづくりに係 る技術やサービスの開発を共に進める」の3点を掲げた。また、当団体で運用・啓発を 行うマニュアルの普及に向けてWeb検定の導入について検討し、受験対象者・作成問 題数・出題問題数について検討を行った。 (4)開催したワークショップ、シンポジウム、会議等の活動 全体 年月日 名称 場所 概要 H21.4.24 こども環境学会 国際シンポジウ ム「防犯・交通安 全とこどもの遊 びの保証」 千葉市「き・ぼ ーる」 こどもの安全について「防犯・交 通安全・遊び場」の視点から、各 国の事例の紹介と意見交換。日本 からは小学校区における計画的な 防犯まちづくりの事例について発 表。 H21.5.20 第1回全体調整会 議 明治大学 各マニュアルの目次構成の検討。 地域ポータルサイトの更新と総合 ポータルサイトの構成について。 H21.7.27 第2回全体調整会 議 竜美丘モデル地区視察・各グルー プ進捗状況確認・一般社団法人設 立の検討 H21.10.17 犯罪からの子ど もの安全を考え るin奈良 岡崎市図書間 交流プラザ Libra 奈良女子大学 H21.10.18 第3回全体調整会 議 奈良女子大学 各グループの進捗状況確認・マニ ュアルのWebデザインの検討 H21.12.9 第4回全体調整会 議 稲荷木自治会 館 各グループの進捗状況確認・来年 度の計画策定・一般社団法人設立 の手順の検討 H22.2.8 第5回全体調整会 議 明治大学 各グループの進捗状況確認・マニ ュアルの構成検討・次年度計画の 検討・一般社団法人設立と任意団 体としての活動について 地域関係者への昨年度アンケート 調査の報告を兼ね、犯罪からの子 どもの安全について意見交換 情報基盤構築グループ 年月日 H21.4.27 名称 第1回情報基盤構 築G会議 場所 明治大学 12 概要 平成21年次の活動計画、曽谷・稲 荷木ポータルサイト改善のための 調査計画、総合ポータルサイト構 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 築手順の検討 H21.5.29 第2回情報基盤構 築G会議 明治大学 曽谷・稲荷木ポータルサイト経過 報告、ソフトQカーワークショッ プの提案、社団法人設立に向けた 検討 H21.6.15 第3回情報基盤構 築G会議 明治大学 曽谷・稲荷木防犯まちづくり委員 会準備、ソフトQカーWSに関する 検討、社団法人設立準備内容の検 討 H21.7.10 第4回情報基盤構 築G会議 明治大学 曽谷・稲荷木防犯まちづくり委員 会報告、NPO設立準備内容の確 認、ソフトQカーWS企画の検討、 総合ポータルサイトサンプルの検 討 H21.7.29 第5回情報基盤構 築G会議 明治大学 NPO名称・経理関連事項の検討、 総合ポータルサイトの表示イメー ジに対する意見・作業計画、ソフ トQカーコンテンツの検討 H21.8.17 第6回情報基盤構 築G会議 平田ビル会議 室 子ども安全まちづくりパートナー ズ設立趣意書・定款・事業計画の 検討 H21.9.1 第7回情報基盤構 築G会議 明治大学 総合ポータルサイトの制作予定・ ドメイン案・デザイン案の検討、 曽谷ポータルサイトに関する聞き 取り調査経過報告、稲荷木ポータ ルサイトリニューアル経過報告 H21.9.2 情報基盤構築G 研究会 明治大学 Web検定システム試用ならびに Web検定の現状に関する講演・デ ィスカッション H21.10.1 第8回情報基盤構 築G会議 明治大学 一般社団法人運営費の検討、電子 マニュアル試作報告、ポータルサ イトで利用するブログサービスの 検討 H21.10.26 第9回情報基盤構 築G会議 明治大学 地域ポータルサイト進捗、社団法 人パートナー紹介ページと事例編 の検討、電子マニュアル作成手順 および役割分担の検討 H21.11.19 第 10 回 情 報 基 盤 構築G会議 明治大学 地域ポータルサイト更新支援ツー ルの提案、総合ポータルサイト進 捗報告・予定、曽谷地区ポータル サイトリニューアル準備報告、稲 13 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 荷木地区ポータルサイト進捗報告 H21.12.6 第 11 回 情 報 基 盤 構築G会議 明治大学 地域ポータルサイト・総合ポータ ルサイト進捗報告、電子マニュア ル作成スケジュールの検討 H22.1.13 第 12 回 情 報 基 盤 構築G会議 明治大学 地域ポータルサイト・総合ポータ ルサイト進捗報告、次年度計画作 成の準備 H22,1.29. 第 13 回 情 報 基 盤 構築G会議 明治大学 次年度計画の検討、総合ポータル サイト制作報告、次年度の地域ポ ータルサイト拡充と運用について H22,3.1. 第 14 回 情 報 基 盤 構築G会議 明治大学 次年度詳細スケジュールの検討、 電子マニュアルインターフェース の検討、Web検定準備、地域ポー タルサイト進捗報告 場所 概要 明治大学 昨年度までの検討状況の確認 計画実行Gを交えた計画策定Gの 活動計画 計画策定支援グループ 年月日 名称 H21.5.20 第1回計画策定支 援G会議 H21.6.19 第2回計画策定支 援G会議 都市計画協会 稲荷木地区の第二次計画の検討方 法、防犯まちづくり委員会(6/30) の運営 H21.6.30 第3回計画策定支 援G会議 都市計画協会 標準版マニュアルの目次構成と、 今後の検討方法 H21.6.30 稲荷木小学校周 辺地区防犯まち づくり委員会 稲荷木小学校 第二次計画検討に係る枠組み提案 (検討課題と検討方法に関する意 見交換) H21.7.2 山本PJ若手会議 H21.8.19 第4回計画策定支 援G会議 岡崎市 Libra 国交省・住まいと街の安全・安心 再生計画策定マニュアルの分析、 防犯まちづくりの原則の検討 都市計画協会 稲荷木地区の第二次計画の検討課 題の確認、ワークショップの企画 検討 H21.8.31 第5回計画策定支 援G会議 都市計画協会 標準版マニュアルの内容構成の検 討、13地区の追跡調査の枠組み検 討 H21.9.3 山本PJ若手会議 日本福祉大学 (名古屋) 防犯まちづくりの原則(りぶら原 則)の検討 14 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 H21.9.30 第6回計画策定支 援G会議 H21.11.11 第7回計画策定支 援G会議 H21.11.11 H21.12.9 H22.1.8 H22.1.15 H22.2.4 H22.2.4 稲荷木地区第1回 WS 稲荷木地区第2回 WS 第8回計画策定支 援G会議 第9回計画策定支 援G会議 稲荷木地区第3回 WS 稲荷木小学校周 辺地区防犯まち づくり委員会 都市計画協会 稲荷木地区のワークショップの企 画検討 第1回ワークショップの進行検討 市川市内 標準版マニュアル(デモ版)の検 討、第1回ワークショップの進行検 討 稲荷木小学校 将来のまちを防犯診断しよう!ワ ークショップの開催 稲荷木自治会 館 まちの交通環境を考えよう!ワー クショップの開催 明治大学 WEBマニュアルのコンテンツ検 討 秋葉原ダイビ ル WEBマニュアルのコンテンツ検 討 稲荷木小学校 住宅地のあり方を考えよう!ワー クショップの開催 稲荷木小学校 第二次計画検討に係る枠組み提案 (検討課題と検討方法に関する意 見交換) 場所 概要 計画実行支援グループ 年月日 名称 H21.4.5 曽谷桜祭り 曽谷小学校 ガリバーマップを利用した「地域 安全マップづくり」WSの開催 H21.5.8 第1回計画実行G 会議 明治大学 今年度計画の確認。計画実行マニ ュアル目次の検討 H21.7.9 第2回計画実行G 会議 明治大学 各モデル地区の進捗状況確認と課 題の把握。計画実行マニュアルの 検討 H21.8.25 第3回計画実行G 会議 明治大学 計画策定先進事例地区調査項目の 検討。計画実行マニュアルの検討。 H21.9.18 第4回計画実行G 会議 明治大学 各モデル地区の進捗状況確認と課 題の把握。計画実行マニュアルの 検討 H21.10.10 〜11 曽谷街回遊展 曽谷小学校 中学生参加による地域安全ウォー クラリーの実施 H21.7.318.1 千葉市・こども環 境学会共催「こど もの力フォーラ ム」 千葉市 ーる ドイツのDKHW(ドイツ子ども支 援 協 会 ) Heide-Rose Brueckner 氏 、 PA Spielkultur.e.V の Karla Zacharias氏を招いてドイツにお ける「子どもの遊びと安全」につ 15 きぼ 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 いて報告 H21.12.19 第5回計画実行G 会議 堺市立東文化 会館 マニュアルの全体構成の検討と、 実行マニュアル項目の整理。実行 マニュアルのリライトの検討 H22.1.15 第6回計画実行G 会議 明治大学 マニュアル執筆の進捗状況の確 認。各モデル地区の進捗と次年度 計画の検討 H22.2.8 第7回計画実行G 会議 明治大学 マニュアルの全体構成と実行マニ ュアルの進捗の確認。次年度事例 調査地区の準備 H22.3.16 第8回計画実行G 会議 明治大学 実行マニュアル進捗の確認と加筆 項目の検討。次年度事例調査地区 の検討 評価改善支援グループ 年月日 名称 場所 概要 H21.5.9 第1回評価改善G 会議 明治大学 全体調整会議報告内容、奈良アン ケート調査結果、鬼高地区のヒア リング調査、奈良調査の今後、今 後の作業予定の検討 H21.6.18 鬼高小学校周辺 地区防犯まちづ くり委員会 鬼高自治会館 ヒアリング調査、アンケート調査 の提案と協力依頼 H21.6.23 曽谷小学校周辺 地区防犯まちづ くり委員会 曽谷小学校 ヒアリング調査、アンケート調査 の提案と協力依頼。ワークショッ プの提案。 H21.6.28 第2回評価改善G 会議 奈良女子大学 地元報告会及び報告書作成等今後 の研究について協議 H21.6.28 自治連合会・PTA 役員へのアンケ ート結果報告会 元町分館(奈 良) 奈良アンケート結果の報告、自治 連合会・PTAのヒアリング調査 H21.6.29 富雄北小学校校 長へのアンケー ト結果報告会 富雄北小学校 奈良アンケート結果の報告、ヒア リング調査 H21.7.23 第3回評価改善G 会議 明治大学 イギリスにおける評価方法、曽 谷・鬼高アンケート調査、プロセ ス評価、奈良シンポの内容の検討 H21.10.5 第4回評価改善G 会議 明治大学 奈良ヒアリング・アンケート調査 の結果報告、奈良シンポジウム、 評価手続の検討 16 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 H22.2.3 富雄自治連合会 との意見交換会 富雄公民館 自治連合会へのアンケート調査結 果の報告とヒアリング。 H22.2.4 富雄北小学校 PTA と の 意 見 交 換会 奈良女子大学 PTAへのアンケート調査結果の報 告とヒアリング H22.2.4 第6回評価改善G 会議 奈良女子大学 来年度の研究計画の打ち合わせ H22.2.5 第7回評価改善G 会議 明治大学 来年度の研究計画、評価改善マニ ュアルの検討 H22.2.15 曽谷小学校区防 犯まちづくり委 員会 曽谷小学校 アンケート調査結果報告、アンケ ート結果に関するヒアリング H22.2.19 第8回評価改善G 会議 明治大学 来年度の研究計画の打ち合わせ H22.3.5 鬼高小学校区防 犯まちづくり委 員会 鬼高自治会館 アンケート調査結果報告、今後の 計画改善に関するヒアリング 17 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 (5)研究開発実施におけるその他の活動 海外出張 ■ 2010年3月2日〜2010年3月9日/ドイツ/オランダ/樋野公宏(建築研究所)・坂本 邦宏(埼玉大学)/計画策定支援マニュアルに「子どもの防犯」・「交通安全」の視 点を加味する際の参考にするため、交通静音化や子どもの遊び場づくりで先進的なド イツ・オランダの視察とヒアリング調査を行った。ドイツ・ハンブルク市では交通担 当者へのヒアリング、オデッセン地区の交通静音化地区と子どもの遊び場を視察およ びヒアリングを行い、ドルトムント市ではアルトナ区安全協議会へヒアリングを行っ た。ケルン市では交通静音化地区の視察を行った。次いで、オランダのアムステルダ ムでは交通静音化地区とベルアミーア団地再生の視察を行った。 ■ 2010年3月17日〜2010年3月23日/スペイン/山本俊哉・青柳晴徳・藤賀雅人・石川 周平・高岡哲之(明治大学)/市川市稲荷木地区等のハード面に係る防犯まちづくり 展開に資するため、都市計画道路計画に伴い空き地・空き家が増加して治安や環境の 悪化が問題となっているバレンシア市エルカバニャル地区の現地調査および関係者ヒ アリングを行なうとともに、2010年6月開催のバレンシア国際ワークショップにおけ る山本PJの発表およびエルカバニャル地区の都市再生に係る提案準備について、バレ ンシア工科大学関係者との事前打ち合わせを行なった。 4.研究開発成果の活用・展開に向けた状況 なし 5.研究開発実施体制 (1)情報基盤構築グループ リーダー:山本俊哉(明治大学理工学部・教授) 実施項目:モデル地区の地域ポータルサイトの作成 防犯まちづくり総合ポータルサイトの作成 防犯まちづくり支援NPO設立方針の検討 (2)計画策定支援グループ リーダー:樋野公宏(独立行政法人建築研究所住宅・都市グループ・主任研究員) 実施項目:標準版の計画策定マニュアルの作成 拡張版の計画策定マニュアル作成に係るモデル地区調査 類似計画策定地区の調査 先進事例調査 (3)計画実行支援グループ リーダー:木下勇(千葉大学大学院園芸学研究科・教授) 実施項目:計画実行マニュアルの作成 計画実行マニュアル作成に係るモデル地区調査 先進事例調査 18 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 (4)評価改善グループ リーダー:守山正(拓殖大学政経学部・教授) 実施項目:評価改善マニュアルの作成 モデル地区における住民アンケート調査・ヒアリング調査 先進事例調査 6.研究開発実施者 ① 情報基盤構築グループ 氏 山本 小栗 仁木 狗飼 名 俊哉 幸夫 孝典 豊 所 属 明治大学理工学部 千葉商科大学 政策情報学部 (株)情報通信総合研究所 (株)博報堂 企画業務局 役 職 教授 教授 研究員 プロジェク トリーダー 松本早野香 重根 美香 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 研究員 研究員 (ポスドク) 大塚 悠樹 青柳 晴徳 鈴木 雄大 伊藤 隆祐 大橋 宏行 大川 太郎 石川 周平 片桐 耕平 横井 秀彰 伊藤 貴彦 加賀 誠 大溝 中 高木 薫 高岡 哲之 野村 洋介 池辺 英紀 藤田 濯矢 小島 克哉 元木明日香 白岩 真史 徳島 竜太 斎藤 了一 渋田あすか 谷 優里子 片山 俊基 桑山 亜澄 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学部 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学理工学部 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学大学院理工学研究科 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 19 M2 M2 M2 M2 研究生 M2 M2 M2 B4 M1 M2 M2 M1 M1 M1 M1 B4 B4 M1 B4 B4 B4 B4 B4 B4 B4 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 鈴木 篤 藤賀 雅人 Francisco Garcia 明治大学理工学部 明治大学大学院理工学研究科 明治大学理工学部 B4 D1 研究生 ② 計画策定支援グループ 氏 名 所 属 役 職 樋野 公宏 (独)建築研究所 住宅・都市グループ 主任研究 員 坂本 邦宏 埼玉大学大学院理工学研究科 准教授 橋本 成仁 岡山大学大学院環境学研究科 准教授 依田 真治 (財)都市計画協会 研究員 小畑 晴治 (財)日本開発構想研究所 部長 松村 博文 北海道立北方建築総合研究所 科長 ③ 計画実行支援グループ 氏 名 所 属 役 職 木下 勇 千葉大学大学院園芸学研究科 教授 寺内 義典 国士舘大学理工学部 准教授 吉村 輝彦 日本福祉大学国際福祉開発学部 准教授 佐久間康富 大阪市立大学大学院工学研究科 助教 三矢 勝司 NPO法人岡崎まち育てセンタ 事務局長 ー・りた 山田 高広 NPO法人岡崎まち育てセンタ 調査補助員 ー・りた 重根 美香 明治大学大学院理工学研究科 研究員 (ポスドク) Riela Provi 千葉大学大学院園芸学研究科 Drianda 調査補助員 吉永 真理 昭和薬科大学薬学部 教授 鈴木 理英 国士舘大学 調査補助員 ④ 評価改善支援グループ 氏 名 守山 正 所 属 役 拓殖大学政経学部 教授 20 職 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 山本 俊哉 明治大学理工学部 教授 瀬渡 章子 奈良女子大学生活環境学部 教授 小島 隆矢 早稲田大学人間科学学術院 准教授 渡邉 泰洋 拓殖大学政経学部 研究員 (ポスドク) 重根 美香 明治大学大学院理工学研究科 研究員 (ポスドク) 中迫 由実 伊藤 隆祐 大橋 宏行 大川 太郎 石川 周平 片桐 耕平 横井 秀彰 伊藤 貴彦 加賀 誠 大溝 中 高木 薫 高岡 哲之 野村 洋介 池辺 英紀 藤田 濯矢 小島 克哉 元木明日香 白岩 真史 徳島 竜太 斎藤 了一 渋田あすか 谷 優里子 片山 俊基 桑山 亜澄 鈴木 篤 Francisco Garcia 藤賀 雅人 奈良女子大学大学院人間文化研 特任助教 究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学理工学部 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学大学院理工学研究科 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 明治大学理工学部 M2 研究生 M2 M2 M2 B4 M1 M2 M2 M1 M1 M1 M1 B4 B4 M1 B4 B4 B4 B4 B4 B4 B4 B4 研究生 明治大学大学院理工学研究科 D1 21 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 7.研究開発成果の発表・発信状況、アウトリーチ活動など (1) 論文発表 (国内誌 6 件、国際誌 0 件) ・ 山本俊哉(明治大学)「小学校区における計画的な防犯まちづくりの支援方法 -市 川市の曽谷小学校区におけるケーススタディ-」地域マネジメント学会平成21年度学 術大会論文集、2009年 ・ 守山 正(拓殖大学)「イギリスにおける犯罪予防戦略と地域社会の関与」警察政策 11巻1号、2009年 ・ 守山 正(拓殖大学)「現代における「子どもの安全」総合的検討」犯罪と非行第162 号、2009年 ・ 瀬渡章子(奈良女子大学)「奈良市富雄地区における「子どもの安全」地域活動─現 状と課題─」犯罪と非行第162号、2009年 ・ 山本俊哉(明治大学)「小学校区における地域協働の子ども安全まちづくり─市川市 における計画的な地域安全活動の実践─」犯罪と非行第162号、2009年 ・ 渡邉泰洋(拓殖大学)「地域安全活動の評価方法」犯罪と非行第162号、2009年 (2) 口頭発表(国際学会発表及び主要な国内学会発表) ①招待講演 (国内会議 0 件、国際会議 1 件) ・ 山本俊哉(明治大学)“Building Support Systems to Community Design Planned for Crime Prevention” こども環境学会、こども環境学会2009年大会+Child Friendly Cities and UNESCO GUIC Asia Pacific Conference(千葉市Qiball), 2009年4月25 日 件) ②口頭講演 (国内会議 8 件、国際会議 ・ 重根美香(明治大学)・山本俊哉・松本早野香「PDCAサイクルに則った防犯まち づくりへの発展-「計画的な防犯まちづくり支援システムの構築」研究開発の枠組み -」日本行動計量学会、日本行動計量学会第37回大会(大分大学)、2009年8月6日 ・ 小島隆矢(早稲田大学)「地域防犯活動評価のためのSEMの適用 - 奈良市におけ る住民意識調査の事例 - 」日本行動計量学会、日本行動計量学会第37回大会(大分大 学)、2009年8月6日 ・ 星野澄人(マヌ都市建築研究所)・樋野公宏・松村博文・山本俊哉「小学校区におけ る防犯まちづくり計画策定の展開方策の課題」日本建築学会、日本建築学会大会学術 講演会(東北学院大学)、2009年8月26日 ・ 重根美香(明治大学)・大橋宏行・松本早野香・山本俊哉「計画策定地区における防 犯まちづくり活動の評価」日本建築学会、日本建築学会大会学術講演会(東北学院大 学)、2009年8月26日 ・ 大橋宏行(明治大学)・重根美香・松本早野香・山本俊哉「防犯まちづくり計画策定 地区における情報共有の手段」日本建築学会、日本建築学会大会学術講演会(東北学 院大学)、2009年8月26日 ・ 瀬渡章子(奈良女子大学)・中迫由実・渡綾子「小学生登校時の見守り活動について N 市の事例 その1 登下校の実態」日本建築学会、日本建築学会大会学術講演会(東 北学院大学)、2009年8月26日 22 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 ・ 渡綾子(奈良女子大学)・瀬渡章子・中迫由実「小学生登校時の見守り活動について N 市の事例 その2 登下校の現状に対する保護者の評価」日本建築学会、日本建築 学会大会学術講演会(東北学院大学)、2009年8月26日 ・ 小島隆矢(早稲田大学)・瀬渡章子・中迫由美・山本俊哉・若林直子「住民意識調査 に基づく地域防犯活動の評価」日本建築学会、日本建築学会大会学術講演会(東北学 院大学)、2009年8月29日 ③ポスター発表 (国内会議 0 件、国際会議 0 件) (3) 新聞報道・投稿、受賞 ①新聞報道・投稿 なし ②受賞 第16回マイタウンマップ・コンクール 実行委員会奨励賞、明治大学理工学部山本俊 哉研究室「市川市曽谷小学校周辺地区子ども安全ホームページ」マイタウンマップ・ コンクール実行委員会+(財)コンピュータ教育開発センター(CEC)、2010年3月1 日 (4)その他の発表・発信状況、アウトリーチ活動など ① 書籍、DVDなど論文以外に発行したもの なし ②ウェブサイト構築 名称:市川市曽谷小学校区子ども安全ホームページ URL: http://www.soyasoya.jp/ 開設月:平成21年2月 最終更新月:平成22年3月 名称:市川市稲荷木小学校区子ども安全ホームページ URL: http://www.toukagi.jp/ 開設月:平成21年3月 最終更新月:平成22年3月 名称:子ども安全まちづくり.org URL:http://kodomo-anzen.org/ 開設月:平成22年3月 ③研究開発成果を発信するためのシンポジウム等の開催 ・ 瀬渡章子(奈良女子大学)、山本俊哉(明治大学)、小島隆矢(早稲田大学)、守山 正(拓殖大学)、中迫由実(奈良女子大学)シンポジウム「犯罪からの子どもの安全 を考えるin奈良」2009年10月17日、奈良女子大学 23 社会技術研究開発事業 研究開発プログラム「犯罪からの子どもの安全」 平成21年度 研究開発プロジェクト年次報告書 ④学会以外のシンポジウム等への招へいによる講演実施 ・ 市町村アカデミー:住民との連携による安心・安全のまちづくり、山本俊哉(明治大 学)「子どもを守る安全・安心まちづくりの推進方策」2009年7月2日、市町村職員中 央研修所 ・ 大分県安全・安心まちづくり講演会、山本俊哉(明治大学)「犯罪に対して安全で安 心な住まいとまちづくり」2009年7月24日、大分県庁 ・ いちかわユニバーシティフォーラム、青柳晴徳・石川周平(明治大学)「こどもを犯 罪から守るまちづくり 市川で・全国で」2009年11月28日、千葉商科大学 ・ 千葉県支援の暮らしの講座、山本俊哉(明治大学) 「地域で行う防犯まちづくり」2010 年2月20日、ブレーメン習志野多目的ホール ・ 杉並区教育委員会、山本俊哉(明治大学)「安全なまちづくり」2010年3月3日、杉 並区産業商工会館 ・ 君津市教育委員会、山本俊哉(明治大学)「事例に学ぶ 子どもに安全なまちづくり 〜今だからやっておきたい地域活動」2010年3月6日、君津市八重原公民館 ・ SECURITY SHOWセミナー、山本俊哉(明治大学)「千葉県市川市「安全・安心」 への取り組み ~ネットワークカメラ導入と防犯パトロール活動を中心に」2010年3月 12日、東京ビックサイト 24
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