女の子に生まれて

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推
薦
本
リ
ス
ト
女の子に生まれて
~世界と日本の女の子たちの今~
大久保真紀さん 「世界の女の子が直面していること」
2014年10月
書名
告発・現代の人身売買
1
2
3
4
出版年
分類
朝日新聞出版
2010
F33コ
幼い娼婦だった私へ
ソマリー・マム
文藝春秋
2006
C15オ
ハーフ・ザ・スカイ
ニコラス・D・クリストフ
彼女たちが世界の希望に変わるまで
シェリル・ウーダン
英治出版
2010
A31ハ
買われる子どもたち 無垢の叫び
大久保真紀
明石書店
1997
C15カ
大久保真紀
自由国民社
2000
小/A380コ
学研パブリッシング
2013
f2ユ
プンとミーチャのものがたり
わたしはマララ 教育のために立ち上 マララ・ユスフザイ
6
出版社
デイヴィッド・バットストーン
奴隷にされる女性と子ども
こどもの権利を買わないで
5
著・編者名
がり、タリバンに撃たれた少女
クリスティーナ・ラム
7
わたしが明日殺されたら
フォージア・クーフィ
徳間書店
2011
f2ク
8
砂漠の女ディリー
ワリス・ディリー
草思社
1999
f2デ
9
ファウジーヤの叫び 上.下
ソニー・マガジンズ
1999
C15フ
ソニー・マガジンズ
2004
A312イ
河出書房新社
2010
A380ワ
遊タイム出版
2010
A380マ
英治出版
2012
D232ビ
合同出版
2007
A380ワ
ソニー・マガジンズ
2004
A314メ
国境なき医師団日本
合同出版
2013
F212イ
リンダ・ハリディ=サムナー
集英社
2003
C13リ
10
生きながら火に焼かれて
11
わたしはノジュオド、10歳で離婚
貧しい国で女の子として生きるということ
12
13
14
15
開発途上国からの5つの物語
スアド
ノジュオド・アリ
デルフィヌ・ミヌイ
遊タイム出版
ティム・ブッチャー 他
わたしは女の子だから
角田光代 訳
わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。
岩附由香・白木朋子
児童労働者とよばれる2億1800万人の子どもたち
水寄僚子
メンデ 奴隷にされた少女
わたしたちが900万人の人びとに医療を届けるわけ
リンダの祈り
17
レイリミラー・バッシャー
Because I am a Girl
妹は3歳、村にお医者さんがいてくれたなら。
16
ファウジーヤ.・カシンジャ
性虐待というトラウマからあなたを救うために
メンデ・ナーゼル
ダミアン・ルイス
すべて忘れてしまえるように
18
少女監禁レイプ殺人犯と暮らした80日間
ジョディ、傷つけられた子
19
20
里親キャシー・グラスの手記
キルギスの誘拐結婚
ソニー・マガジンズ
2005
C13ス
キャシー・グラス
中央公論新社
2013
A382ジ
2014
A312キ
林典子/写真・文
人間の尊厳 いま、この世界の片隅で
21
サビーヌ・ダルデンヌ
フォトドキュメンタリー
日経ナショナルジ
オグラフィック社
林典子
岩波書店
2014
A31ニ
22
女盗賊プーラン 上・下
プーラン・デヴィ
草思社
1997
f2プ
23
ガイサンシーとその姉妹たち
班忠義
梨の木舎
2006
A33ガ
24
満州女塾
杉山春
新潮社
1996
A2514マ
大久保真紀
高文研
2006
A3532チ
中国残留日本人
25
「棄民」の経過と、帰国後の苦難
選者プロフィール
大久保 真紀(おおくぼ まき) 朝日新聞編集委員
福岡県生まれ。1987年、朝日新聞社に入社。盛岡、静岡両支局を経て、東京本社社会部。くらし編
集部や西部本社社会部にも在籍、02年に編集委員に。06年から鹿児島総局次長を務め、08年から
現職。
【著書】
『買われる子どもたち――無垢の叫び』
(明石書店、1997年)
『こどもの権利を買わないで――プンとミーチャのものがたり』(自由国民社、2000年)
『明日がある――虐待を受けた子どもたち』(芳賀書店、2002年)
『明日がある――児童養護施設の子どもたち』(芳賀書店、2003年)
『ああ わが祖国よ――国を訴えた中国残留日本人孤児たち』(八朔社、2004年)
『中国残留日本人――「棄民」の経過と、帰国後の苦難』(高文研、2006年)
『児童養護施設の子どもたち』
(高文研、2011年)
『献身――遺伝病FAP(家族性アミロイドポリニューロシー)患者と志多田正子たちのたたかい』
(高文研、2014年)
【共著】
『市民参加で世界を変える』
(朝日新聞社、1998年)
『「冤罪」を終え――志布志事件との1000日』(朝日新聞出版、2008年)
『虚罪――ドキュメント志布志事件』
(岩波書店、2009年)
大久保真紀さんからの推薦図書メッセージ
私がミーチャに会ったのは、1996年春。彼女は20歳でした。タイにある、
子ども買春の被害者を保護する民間の施設にいました。
ミーチャはミャンマーの山村で暮らすアカ族の出身です。少しずつ、それまで
の人生を聞きました。7歳で母親を亡くし、父親は働かない人でした。学校に通っ
たことはありません。村に来た見知らぬ男に「子守の仕事がある」と言われ、家族
を助けるために車に乗りました。12歳でした。しかし、着いた先はタイ側の売春
宿。タイ人、白人、日本人……。売春宿が警察に摘発されて、保護されました。
「将来の夢は何?」と問うと、エイズに冒され、体重が27㌔に減ったミーチャは
つぶやきました。「学校に行って勉強っていうことをしてみたかったな」
2時間半の取材で、つらい過去を振り返ることになった彼女は大粒の涙をこぼしま
した。私は最後に「あなたを泣かせてしまった。ごめんなさい」と謝りました。する
と、ミーチャは笑みを浮かべ、こう言ったのです。「あなたのインタビューはとっても
よかったわ。私の話を多くの人に伝えて。私のような思いをする女の子を1人でも減ら
してほしいから」
その9カ月後、彼女は亡くなりました。
世界にはミーチャのような、虐げられた女の子がたくさんいます。現実を知ることか
ら始められたら、と思います。
1、 告発・現代の人身売買
デイヴィッド・バットストーン/著
奴隷にされる女性と子ども
山岡万里子/訳
(朝日新聞出版) 2010年
「奴隷制なんて過去のもの」と考えがちですが、現代の奴隷制すなわち人身売買は世界中に蔓
延しているといいます。カラオケクラブに売られる15歳の少女(カンボジア)、武装ゲリラに監禁さ
れ、強制労働させられる女性や子ども(ウガンダ)、騙され、売春組織の手に落ちる少女(東
欧)・・・。救済された元奴隷たちの物語と、さまざまな奴隷解放者の物語から、奴隷制のない、だ
れもが自由に生きる世界を模索します。
2、幼い娼婦だった私へ
ソマリー・マム/著
高梨ゆうり/訳
(文藝春秋) 2006年
カンボジアで生まれた著者は、14歳で買春宿に売られ、暴行と凌辱を受け続けました。カンボジ
アでは現在も少女たちが売られ、売春を強要されているといいます。病気の危険にさらされてい
るのはもちろんのこと、心に受ける傷ははかりしれません。自己肯定ができなくなり、救い出され
たとしても、受けた傷はいつまでも残るのです。被害者であり、その後、救援組織を設立した著者
が実態を告発する手記です。
3、 ハーフ・ザ・スカイ
ニコラス・D・クリストフ、シェリル・ウーダン/著
彼女たちが世界の希望に変わるまで
北村陽子/訳
(英治出版) 2010年
タイトルの「ハーフ・ザ・スカイ」は「空の半分は女性が支えている」という中国のことわざから来て
います。売られる少女、焼かれる妻、見捨てられる母・・・。性産業で「奴隷」にされている人の数
は世界で300万人だと著者は言います。ニューヨークタイムズの記者が、各国を取材し、この不
正義の真実と、絶望の淵から立ち上がる女性たちの姿を描いた作品です。
4、買われる子どもたち 無垢の叫び
大久保真紀 著
(明石書店) 1997年
「私のような思いをするのは私だけで十分。だから、私のことを多くの人に伝えてほしい」―タイ
で出会ったミーチャはエイズに侵されたやせ細った体で言いました。なぜ子どもたちが買春の犠
牲にならなくてはならないのか。その背景にあるのは貧困だけでなく、物質文化、男女差別、家
族の絆、さまざまな問題が絡み合っていると著者は言います。少女たちの身に何が起こってい
るのか、その背景にあるもの、そして、その解決を目指して取り組んでいる人たちの姿を紹介し
たルポです。
5、こどもの権利を買わないで
大久保真紀/文 森野さかな/絵 スネル博子/英訳
プンとミーチャのものがたり
(自由国民社) 2000年
「ぼくはクリン。ぼくとプンのふるさとは、南の国の深い、深い森の中。プンにはぼくの姿は見
えないけど、ぼくはいつもプンのそばにいるんだ。彼女が生まれたときからずっと。」これは
本当にあったお話しです。本人の意思に反して、だまされ、売られ、あるいは力ずくで故郷を
はなれて遠くの国につれていかれる少女たち。はじめは工場で強制的に働かされ、まもなく
売春宿に連れていかれ、女性としての尊厳と健康をふみにじられて・・・。小学生から読める
英語対訳つきの絵本です。
6、 わたしはマララ
マララ・ユスフザイ、クリスティーナ・ラム/著 金原瑞人、西田佳子/訳
教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女
(学研パブリッシング) 2013年
女性が教育を受けることが困難な状況のパキスタンのなかで、「すべての子どもに教育を」と訴
え、テロリストの襲撃を受け、瀕死の重傷を負った16歳の少女、マララ・ユスフザイさんの手記で
す。生まれ育ったスワート渓谷の美しい景観とその歴史、そして現状、内乱、爆破される学校、
残酷な処刑―少女が経験した世界を私たちが経験し、一緒に考えるための一冊です。
7、 わたしが明日殺されたら
フォージア・クーフィ/著 福田素子/訳
(徳間書店) 2011年
アフガニスタン初の女性大統領候補と言われる女性の壮絶な手記です。女性というだけでいわ
れなき差別を受ける国で、さまざまな苦難を乗り越え、勇気と行動力と使命感で祖国につくそう
とする姿が描かれます。常にタリバンに命を狙われている著者が、娘たちに遺言のつもりで書く
手紙を章ごとに挟みながら、半生記が展開されます。
8、 砂漠の女ディリー
ワリス・ディリー/著 武者圭子/訳
(草思社) 1999年
世界的トップモデルである、ソマリア出身のワリス・ディリーさんが自身の半生を語ります。砂漠
の遊牧民として生まれた少女ディリーは幼少時に残酷な慣習であるFGM(女性性器切除)の犠
牲になりました。いまなお、その後遺症に苦しんでいると言います。13歳でラクダ5頭と引き換
えに老人と結婚させられそうになり、砂漠から走り出した少女は一歩一歩、懸命に生きていく中、
数奇な運命に導かれます。映画『デザート・フラワー』のモデルにもなった女性の自叙伝です。
9、 ファウジーヤの叫び 上・下
ファウジーヤ・カシンジャ、レイリ・ミラー・バッシャー/著 大野晶子/訳
(ソニー・マガジンズ) 1999年
「女性性器切除」という残酷な慣習から逃れるために祖国であるトーゴ共和国を離れ、17歳で
単身アメリカに渡った、一人の勇気ある女性、ファウジーヤの物語です。アメリカに渡った後も彼
女への迫害は別の形で続きます。性差別にもとづく迫害を受けている女性たちのことを知って
ほしい、特におぞましい慣習の犠牲になっている女性たちのことを知ってほしいという気持ちか
ら書かれた本です。
10、生きながら火に焼かれて
スアド/著
松本百合子/訳
(ソニー・マガジンズ) 2004年
中東ヨルダンの小さな村で、17歳の少女スアドは、義理の兄に生きながら火あぶりにされまし
たー恋をして、性交渉を持ったために。女性の婚前性交渉は家族の恥とされ、一族の男たちが
娘を抹殺することは「名誉の殺人」と呼ばれるといいます。これは遠い過去の話でもなく、フィク
ションでもなく、今、実際に起きていることです。重度の火傷を負いながら奇跡的に生きのびたス
アドは事実を語る決心をします。命を賭けて綴る手記です。
11、わたしはノジュオド、10歳で離婚
ノジュオド・アリ・デルフィヌ・ミヌイ/著
鳥取絹子/訳
(河出書房新社) 2010年
彼女の名前はノジュオド・アリ。アラビア半島の南端のイエメンで、10歳に満たない年齢で、父親
から強制的に見知らぬ男性と結婚させられ、性的関係はもちろん暴力までふるわれます。彼女
は理解ある人の協力を得て、離婚を申請し、世界一若い離婚者となりました。アメリカの雑誌の
「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれたノジュオドの生い立ちから正式な離婚を勝ち取るまで
のノンフィクションです。
12、貧しい国で女の子として生きるということ
開発途上国からの5つの物語
遊タイム出版/ 編 プラン・ジャパン/編集協力
(遊タイム出版) 2010年
貧しい国で女の子として生まれるということ。それは過酷な毎日へのチャレンジ。「マニシャの結
婚」、「戦場のリタ」、「売春宿のサミタ」、「マリアの決心」、「アワの希望」―5つのフォト・ストーリ
ーには、それぞれ現実をがんばって生きようとする女の子たちのキラキラした姿があります。言
葉で、写真で語られるメッセージです。
13、Because I am a Girl わたしは女の子だから
ティム・ブッチャー 他 著/ 角田光代 訳
(栄治出版) 2012年
「女の子」だからという理由だけで差別を受けることが当然とされる国は、世界にたくさんありま
す。女の子だから学校にいかなくていいと言われる、男の兄弟より少ない食事しか与えられない、
15歳にならないのに結婚させられる、女の子だから売り飛ばされる、売春させられる・・・。開発
途上国に赴いた、世界で活躍する7人の作家たちによるアンソロジーです。
14、わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。
岩附由香・白木朋子・水寄僚子 著
児童労働者とよばれる2億1800万人の子どもたち
(合同出版) 2007年
5歳からサッカーボールを縫っていたインドのソニアちゃん、8歳の売春婦、フィリピンのピアち
ゃん、9歳で家事使用人になったベナンのジョスちゃん・・・家族と一緒に過ごす時間、友だちと
遊ぶこと、おなかいっぱいごはんを食べること、勉強すること、そんな大事なことを奪われて、
世界中でたくさんの子どもたちが児童労働させられています。児童労働の実態、背景、それを
阻止する取り組みなどをわかりやすく書いた、中学生から読める児童労働問題の入門書で
す。
15、メンデ 奴隷にされた少女
メンデ・ナーゼル、ダミアン・ルイス/著
真喜志順子/訳
(ソニー・マガジンズ) 2004年
アフリカ大陸北東部に位置するアフリカ最大の国スーダン。内戦が続く中、いまだに「奴隷制度」
が存続しています。少女メンデは電気のない小さな村で生まれ、家族の愛に包まれて幸せな
生活を送っていました。しかし、11歳のときに奴隷として売り飛ばされ、名前も呼ばれず、残飯
を与えられるような生活を強いられます。これは、底知れぬ孤独感と闘い、逆境をけなげに耐
えた少女が自由を手にするまでのドキュメンタリーです。
16、妹は3歳、村にお医者さんがいてくれたなら。
わたしたちが900万人の人びとに医療を届けるわけ
国境なき医師団日本 編著
(合同出版) 2013年
武力紛争、自然災害、貧困、女性の低い地位・・・。それらが原因のけが、病気、栄養失調、エ
イズ、性暴力・・・。国境なき医師団は世界70か国で、さまざまな理由で必要な医療を受けられ
ない人びとを援助しています。そのスタッフが自らの体験を通じて、世界の人道危機と医療援
助の現実を語ります。生まれた国や地域にかかわりなく、すべての人が最低限の保健医療を
受けられるようにするにはどうすればよいかを考えるきっかけになる本です。
17、リンダの祈り
リンダ・ハリディ=サムナー/著
性虐待というトラウマからあなたを救うために
箱崎幸恵/構成・監訳
(集英社) 2003年
著者は、カナダの性虐待被害者支援の第一人者であり、自身も実父からの性虐待被害者です。
被害者の多くは、責任は自分にあると思い、無力感を感じますが、どのような虐待であれ、虐
待を受けた側に責任はありません。同様に、自分は一人ぼっちだと感じて、孤独に陥りますが、
決して一人ぼっちではないと著者は言います。自分の体験、関わったさまざまな事例を紹介し、
虐待の後遺症やトラウマに苦しむ人の回復につながるよう、アドバイスをします。
18、すべて忘れてしまえるように
少女監禁レイプ殺人犯と暮らした80日間
サビーヌ・ダルデンヌ/著
松本百合子/訳
(ソニー・マガジンズ) 2005年
「私の名前はサビーヌ。ベルギーのちいさな町の中学校に通う12歳の時、自転車に乗って学
校に向かう途中、見知らぬ男に突然、襲われ、車で連れ去られた。」―捜査員に発見されるま
での80日間、彼女は狭苦しい隠し部屋に監禁され、性的虐待を受けました。長期間の監禁、
そしてその後の異常ともいえる世間の狂騒を必死に耐え抜いたサビーヌが、8年の沈黙を経
て、自分の穏やかな未来を取りもどすため、自らの言葉で綴った手記です。
19、ジョディ、傷つけられた子
里親キャシー・グラスの手記
キャシー・グラス/著
塩川亜咲子/訳
(中央公論新社) 2013年
著者のキャシー・グラスさんは、イギリスで25年にわたり里親として養育を必要とする子ど
もたちを預かってきました。そんな経験豊かなキャシーを異様な問題行動の数々で圧倒す
る8歳の少女ジョディ。やさしく忍耐強く接するうちに見えてきたジョディの凄惨な過去。イギ
リスでベストセラーになったノンフィクション、忘れられた子どもの物語です。
20、キルギスの誘拐結婚
林典子/写真・文
(日経ナショナルジオグラフィック社) 2014年
仲間を連れた男が、女性を自宅に連れて行き、一族で説得し、無理やり結婚を承諾させる。
キルギスの人口の7割を占めるクルグス人の女性の3割がこの「誘拐婚」で結婚していると
いいます。フォトジャーナリストである著者が、誘拐の現場や結婚式、その後の生活を5か
月間にわたり取材した写真集です。
21、人間の尊厳
林典子 著
いま、この世界の片隅で フォト・ドキュメンタリー
(岩波書店) 2014年
難民キャンプで暮らす少女、結婚や交際を拒否し顔に硫酸をかけられたパキスタン女性、震
災で家族を失った被災者、キルギスの誘拐結婚…世界には見たくないと思っても、見なくては
いけない問題に直面しながら生きている人びとがいます。見る側の心を突き刺す写真多数を
使って、その姿を報告します。
22、 女盗賊プーラン 上・下
プーラン・デヴィ/著 武者圭子/訳
(草思社)1997年
「わたしたちはみな、それぞれ誇り高いひとりの人間だ。どのような場所に生まれ、どのようなカ
ースト、肌の色に生まれようと、男であっても、女であっても。」 インドの寒村の「土くれと同じ」
と言われる低カーストに生まれ、数々のいわれのない虐待を受け続けた少女プーランは、数奇
な運命に翻弄されながら、盗賊団を率いて復讐に立ち上がります。獄中生活を経て国会議員
になったプーランの、決して屈しなかった波乱の半生の自叙伝です。
23、ガイサンシーとその姉妹たち
班忠義 著
(梨の木舎) 2006年
「ガイサンシー(蓋山西)って何のこと?」「山西省一の美人という意味だよ!日本軍は一番最初
にガイサンシーを捕まえたんだ」-中国の山西省での中国人女性に対する、日本軍の性暴力
に迫るルポルタージュです。すさまじい性暴力の実態と、今もなお苦しみ続ける被害女性たち、
そして性暴力に加わった元日本兵へのインタビューを交えて、背景にも迫ります。
じ ょ じゅく
24、満州女 塾
杉山春 著
(新潮社) 1996年
旧満州国には、開拓のために海を渡ってきた男たちの妻の養成を目的にした「開拓女塾」と呼
ばれる施設がありました。大陸の花嫁になることは知らされず、国に勧められるままに海外に
渡った娘たちを待っていたものは、強要された結婚、過酷な開拓、敗戦後の逃避行でした。開
拓女塾の卒業生たちがなぜ満州に渡ったのか、そこで何があったのか、満州は彼女たちにど
んな人生を与えたのかを描くノンフィクションです。
25、中国残留日本人
「棄民」の経過と、帰国後の苦難
大久保真紀 著
(高文研) 2006年
敗戦国の民として、中国の大地に残され、生きるため、家族を助けるために、貧しい中国人の妻
となったり、養子となったりした残留日本人。戦争の犠牲になるのは、多くが最も弱い立場の女
性や子どもだという側面がみえます。「「日本で死にたい」と何の頼りもないまま日本に「強行帰
国」した12人の残留婦人たちをはじめ、「国家」に翻弄される人びとに寄り添い、その苦難を見
つめ続けたドキュメントです。国という大きな「壁」に闘いを挑んだ人たちの記録でもあります。
主催:フォーラム(男女共同参画センター横浜)
フォーラム 横浜
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情報ライブラリ利用案内
男女共同参画センターの情報ライブラリは、横浜市内にあるフォーラム(男女共同参画センター横浜)、
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横浜北)の3館で資料の相互貸借サービスを行っています。3館の資料はどの館からも取り寄せて借り
ることができます。返却も3館すべて利用できます。
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団体カード
担当者(直接借りにくる人)が横浜市に住んでいるか、通勤・通学しているグループ、団体
*貸出・返却
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ひとり10冊(枚)まで、2週間借りられます。
ビデオ
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団体カードをお持ちの方なら、館外貸出可のビデオを3本まで、1週間借りられます。
返却
カウンターにお返しください。閉館時は、本と雑誌のみ、ブックポスト(フォーラム)に返すことができます。
テーマ別セット貸出について
おすすめ本フェアでご好評いただいた展示資料(選書リストを含む)を、すべてセットにして貸し出しま
す。公共施設や図書館、学校、病院での展示に、またグループでの勉強会にもぜひ、資料セットをご
利用ください。
貸出内容
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貸出期間
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貸出料金
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男女共同参画センター横浜 情報ライブラリ
℡ 045-862-5056
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