●IT担当コーディネーター:谷山 ● 浩一郎 デジタル化とバッテリー 光ファイバー普及への取り組み状況 ている。 両規格ともに20GB〜50GB程度の記憶容 携帯電話等の多機能化が進むにつれて継 続利用時間の延長が強く望まれている。 NTTは既存の6,000万回線のうち約半数の 量を持つものの、現行DVDの10倍程度の記憶 問題はバッテリー。そこで注目を浴びている 3,000万回線を2010年までに光ファイバーに 容量では長時間のハイクォリティ映像を記 のが燃料電池である。 切り替えるとともに、全面的にIP化を進める 録するには不十分だと思われる。 計画を発表した。そうなると気になるのがす でに1千万回線を突破して利用されている 多機能化が進む携帯電話 燃料電池への期待 燃料電池は水素と酸素の化学反応を利用 ADSLだ。当初から通信の本命は光ファイバ 携帯電話は多機能化が進み、巷で呼ばれて して「発電」するものであり、燃料となる水素 ーで、ADSLは過渡期的な通信手段と捉えら いるように「ケータイ」と呼ぶのが相応しく を補給することで繰り返し使うことができ れていた。しかし、ADSLは手軽、安価を背景 思える。搭載されているデジタルカメラにつ る発電装置と言えよう。これまでのバッテリ に一気に普及し、インターネット接続の主流 いて、 韓国Samsung 社は500万画素タイプを ーと比べ同じ重さなら10倍も能力があると となっているため、光ファイバーの普及には 発売予定であり、今やデジカメ付き携帯電話 言われている。 大幅なコストダウンが欠かせない。 はコンパクトタイプデジカメの強力なライ ここでその原理やコスト等については他 ADSL接続サービス最大手のソフトバンク バルに成長しつつある。インターネットはも の資料に譲るが、いくつかの形式の中で最も 社も光ファイバー接続サービスに参入する ちろんのこと、TVやFMが視聴できたり、TV 注目されているのが小型化が容易となる「個 と同時に既存ADSLユーザーからの乗換えを 会議やGPSを利用した現在位置情報サービ 体高分子型燃料電池」だ。燃料電池は従来の 促す。 ス対応機種もある。電子マネーを登録し自動 ような「充電」が不要でカートリッジを交換 販売機で商品を購入したり、電車の定期券と すればすぐさま長時間の利用が可能となる。 宮崎で地上デジタルテレビ放送開始間近 いよいよ宮崎でもおよそ1年後の2006年 末には地上デジタルテレビ放送(以下、 地デジ) が実現しそうである。 全国レベルでは2011年7月24日には地デ しての活用も可能であり、その多機能さはと どまることを知らない。 その燃料電池の小型化に目処が立ちつつ あり、2〜3年後くらいには研究開発が進み商 これ一つあればノートパソコンを持ち歩 品化される可能性がある。まずはノートパソ く必要もなく、新世代のモバイル環境が手に コン用では40時間程度のパワーを発揮でき 入ることになりそうだ。 るとされていて、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant : 個人用の携帯情報端末)等 ジに完全移行し、現在の地上アナログテレビ 放送は終了する予定となっている。地デジに 外部記憶装置としてこれまでにも500円 なるとこれまでより高品質な映像と音声、デ 硬貨大のハードディスクは存在していたが、 ータ放送、双方向通信等が可能となり、TVと さらに小さな100円硬化大の超小型ハード さて、ここまで述べてきたことをまとめて パソコンとケータイが融合化されたような ディスクが開発された。この大きさなら「携 みると、2010年頃にはさらにデジタル化が ものとなるだろう。 帯電話に内蔵できる」という大きなアドバン 進み、事実上無限と言われるIPアドレス空間 テージがありそうだ。 を持つIPv6を利用する次世代ネットワーク 高品質な映像を保存するにも次世代大容 への利用も期待が高まっている。 量DVDが開発されているが、規格統合は分裂 の推進により私たちを取り巻く生活環境が し、2つの規格で進められている。ソニー・松 激変しているだろうということは想像に難 下陣営とNEC、東芝陣営の異なる規格はまた くない。 本格的ユビキタス(いつでもどこでも情報 もやユーザーの困惑を招くとともに、メーカ 通信が当たり前)時代の到来は近い。 ーのユーザー獲得競争に走ることになりそ うだ。 2005年末にはNEC・東芝連合の推す次世代 DVD搭載のパソコンの発売を予定している。 一方、ソニー・松下連合の推すブルー・レイ・ ディスク対応レコーダーも発売が予定され ↑0.85インチ型ハードディスク装置 資料: 東芝 URL http://www.toshiba.co.jp/about/press/2004̲01/pr̲j0801.htm ※各商品名等は各社の商標または登録商標です。
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