学習内容の整理 1 ローマ帝国の変貌 ① 専制君主政(ドミナトゥス) ディオクレティアヌス帝…「3世紀の危機」を安定化 四分統治制(2人の正帝,2人の副帝) 軍事機構・徴税機構の改革,ペルシア風謁見儀礼→皇帝の宗教的権威 コンスタンティヌス帝 ソリドゥス金貨の創設→国際交易の安定化 ビザンティウムに遷都(330)→コンスタンティノープルと改称 ② 社会構造の変動 奴隷制ラティフンディアの衰退→コロナートゥスの普及 コロヌス(小作人)の移動禁止(コンスタンティヌス帝〜) 帝国西部の都市の衰退→重税を逃れるために農村に所領を形成する市民が急増 ③ 2 ローマ帝国の東西分割(395,テオドシウス帝死後)→中心は東地中海世界に キリスト教の布教と聖なる世界 ① ローマ帝国の宗教政策…寛容 ② 禁欲思想の現実化…苦行者の出現(3世紀後半),修道院の開設(4世紀はじめ) ③ 迫害から公認へ 公権力による迫害は少数(ネロ帝は例外)→キリスト教徒の増加で注目(3世紀〜) ディオクレティアヌス帝…キリスト教徒迫害(←キリスト教徒…皇帝崇拝拒否) コンスタンティヌス帝…懐柔策に転換 ミラノ勅令(313)…キリスト教公認 ニケーア公会議(325)…アタナシウス派=正統,アリウス派=異端 テオドシウス帝…キリスト教国教化(392) ④ 教義をめぐる対立 エフェソス公会議(431)…ネストリウス派=異端→中国に伝播(景教) カルケドン公会議(451) 単性論派=異端→コプト教会,シリア教会,アルメニア教会など設立(6世紀〜) アタナシウス派の整備=三位一体説が確立 ⑤ 教父による著作 エウセビオス『教会史』…皇帝位は神の恩寵 →ビザンツ皇帝権,王権神授説の根拠に アウグスティヌス『告白』・『神の国』→中世のスコラ学に影響 3 ゲルマン人の大移動と帝国の分裂 ① ゲルマン人の大移動(4世紀後半)←フン人の西進 3 古代末期の社会と地中海世界の解体 83 ② ゲルマン人諸王国の乱立 西ゴート人→イタリア半島→イベリア半島に建国 東ゴート人→フン人の支配下→イタリア半島に建国 ヴァンダル人→北アフリカに建国 ブルグント人→ガリア中部に建国 フランク人→ガリア北部に建国 ランゴバルド人→北イタリアに建国 アングル人・サクソン人→ブリタニアに建国 ③ フン人の勢力拡大(アッティラ)→カタラウヌムの戦い(451)敗北後衰退 ④ 「西ローマ帝国の滅亡」=皇帝位を東の皇帝に返上(476) ←ゲルマン人傭兵隊長オドアケルによる 84 第2章 地中海世界と西アジア
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