Autodesk Maya 2011 新機能

新機能
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目次
第1章
新機能の概要 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1
Autodesk Maya の新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1
第2章
一般的な新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7
第3章
パフォーマンスに関する新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15
第4章
モデリングの新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17
第5章
アニメーションの新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21
第6章
リギングの新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27
第7章
ペイント エフェクトの新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35
第8章
ダイナミクスの新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 37
iii
第9章
流体エフェクトの新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39
第 10 章
nCloth の新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51
第 11 章
nParticle の新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55
第 12 章
レンダリングとレンダー セットアップの新機能 . . . . . . . . . . 61
第 13 章
MEL と Python の新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 69
第 14 章
マニュアルの新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91
第 15 章
API の新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 93
iv | 目次
1
新機能の概要
Autodesk Maya の新機能
Autodesk® Maya® 2011 の新機能へようこそ。
Maya 2011 にはキャラクタのアニメーションを作成、再利用するための数々の新
しいパワフルなツールが搭載されました。アーティストの作業をさらに効率化す
るユーザ インタフェースと、新たに 64 ビット版 Mac OS® X に対応したことで、
Maya 2011 はより使いやすく進化しています。また Maya 2011 は、複雑なシー
ンのビューポート表示も高速化し、3D 編集、カラー管理、シーン分割、ロトス
コープといった新しいソリューションを提供することで制作パイプラインの課題
の解決も図っています。
Maya 2011 の全新機能の詳細については以下のセクションを参照してください。
一般的な機能とパフォーマンス
Maya 2011 では強化された数々のウィンドウやエディ
タによる斬新でカスタマイズ可能インタフェースが新た
に備わっています。アセットやファイル リファレンス
はシーンのモジュール化を強化するのに役立ちます。最
後に、Maya 2011 はさまざまな面でパフォーマンスが
強化され全体の操作性が向上しています。
■
一般的な新機能 (7 ページ)
■
パフォーマンスに関する新機能 (15 ページ)
1
モデリング
Maya 2011 はワークフローを効率化する数々の新しい
モデリング機能を提供します。ベジェ曲線が使用できる
ようになったことで、カーブをその場で調整できます。
ポリゴン モデリングでは、ポリゴン メッシュ上のコン
ポーネントを自由にコネクトしてその中点に沿ってエッ
ジをスピンさせ、メッシュのトポロジをすばやく変更で
きるようになりました。オブジェクト単位のソフト選択
や非表示フェースといった機能が追加されたことで、モ
デルの操作に選択肢が増えました。
■
モデリングの新機能 (17 ページ)
アニメーション
新たな3D エディトリアル機能によりプレビジュアライ
ゼーションが強化しました。新しいカメラ シーケンサ
(Camera Sequencer)はエディトリアルのインポート
とエクスポートの情報(ムービー、オーディオ、タイム
コードの情報を含む)や、シーケンサ内のカメラショッ
トのレイアウトや管理、そしてプレイブラスト ムービー
の再生やレビューの映像を提供します。その他、アニ
メータのために改善された複数のオーディオ トラック
のサポート、 ヘッド アップ ディスプレイによるシーン
タイムコードのオプション、 改良されたグローバル タ
イムワープ効果、そしてアニメーション データの
ビュー、選択、編集をより使いやすく改良したグラフ
エディタ(Graph Editor)を搭載しています。
■
2 | 第 1 章 新機能の概要
アニメーションの新機能 (21 ページ)
リギング
新しいスキニング ツールとワークフローを用いたリア
リスティックなスキン デフォメーションによる短時間
でのキャラクタの作成: インタラクティブ スキン バイ
ンド、デュアル クォータニオン スムース スキニング、
の強化、スキン ウェイト ペイント ツール(Paint Skin
Weights Tool)そしてウェイトの正規化が改良されま
した。
さらに、改良された非破壊アニメーション リターゲッ
テング ワークフローによりキャラクタ アニメーション
を簡単に再利用、修正、強化することが出来ます。
Autodesk® HumanIK® ライブラリとアニメーション レ
イヤに基づいて、簡単にアニメーションの転送とリター
ゲット パラメータの同時調整ができ、ベイク処理せず
に結果を確認することが可能です。
さらに、新しいポリゴン上のポイント(Point on Poly)
と最近接ポイント(Closest Point)コンストレイン、ブ
レンド シェイプやクラスタ、ジグル、ワイヤ デフォー
マをサポートする新しいウェイトのミラー、その他いく
つものデフォーマが強化されました。
■
リギングの新機能 (27 ページ)
ペイント エフェクト
フラワーを太陽に向ける(Flower Face Sun)、リーフ
を太陽に向ける(Leaf Face Sun)、太陽の方向(Sun
Direction)などの新しいアトリビュートを使用すると、
ペイントした花や葉に屈光正のエフェクトを追加できま
す。Maya 2011 には、新しいすべてのストロークを新
規オブジェクトへ転送(Transfer All Strokes to new
Object)オプションも追加され、低解像度のメッシュか
ら高解像度のメッシュへペイント ストロークの転送が
容易になりました。
■
ペイント エフェクトの新機能 (35 ページ)
Autodesk Maya の新機能 | 3
ダイナミクス
ダイナミック リレーションシップ エディタ(Dynamic
Relationship Editor)の改良により、複数のダイナミッ
ク オブジェクト間のコネクションを表示、作成、編集
できます。
■
ダイナミクスの新機能 (37 ページ)
流体エフェクト
いくつかの新しい流体エフェクトの機能は流体シミュ
レーションのリアル感を高めます。Maya 2011 では、
サイズの自動変更オプションによって 2D と 3D の流体
コンテナのサイズを自動的に変更するため、シミュレー
ションやバッチ レンダーにかかる時間が削減されます。
内部ライティング機能の強化により、流体エフェクトを
レンダリングする前にシーンのライティングやシャドウ
エフェクトをプレビューできます。
放出された流体の 2D テクスチャへのマッピング オプ
ションなど、新しい流体の放出方法により、コンテナに
流体を放出する方法を詳細に制御できるようになりまし
た。流体コンテナ プロパティ オプションの追加、流体
ソルバの強化、流体の動作アトリビュートも新たに追加
されています。
■
4 | 第 1 章 新機能の概要
流体エフェクトの新機能 (39 ページ)
nCloth
Maya 2011 には、nCloth の衝突フォースを制御する衝
突の強さ(Collide Strength)アトリビュートやレスト
長のスケール(Rest Length Scale)が追加され、クロ
ス シミュレーションでフリルやフレアを簡単に作成で
きます。nCache の新しいオプションにより、nCache
の終わりまでシミュレーションを行ったときの結果が改
善されました。
■
nCloth の新機能 (51 ページ)
nParticle
Maya 2011 には、回転(Rotation)、摩擦
(Friction)、バウンス(Bounce)、スティッキネス
(Stickiness)など多数のパーティクル単位のアトリ
ビュートが加わりました。新しい表面張力(Surface
Tension)と粘度スケール(Viscosity Scale)アトリ
ビュートにより、リアルな流体シミュレーションを作成
できます。また Maya 2011 では、頂点単位のシェー
ディングや速度と共に nParticle 出力メッシュ機能が強
化され、メッシュの精度やパフォーマンスが向上しまし
た。
■
nParticle の新機能 (55 ページ)
レンダリングとレンダー セットアップ
ビューポート 2.0(Viewport 2.0)が新規機能として追
加され、大きなシーンのパフォーマンスが最適化される
ようになりました。ハイパーシェード(Hypershade)
のデザインが変更され、レンダー ノードがより簡単で
スピーディに作成できるようになりました。新しいパ
ン/ズーム機能では 2D のパン/ズームが可能になり、カ
ラー管理機能でレンダリングの入出力に関わるカラー
プロファイルを制御できるようになりました。32 ビッ
ト フローティング ポイント HDR イメージのカラー管
理もレンダー ビューで使えるようになりました。立体
視スコープ カメラのマルチカメラ リグ ツールや新しい
Autodesk Maya の新機能 | 5
アンビエント オクルージョン パス アトリビュートなど
の機能も加わりました。
■
レンダリングとレンダー セットアップの新機能 (61 ペー
ジ)
MEL と Python
PyMEL が Maya と一緒にインストールされるようにな
りました。MEL と Python の新規コマンド、既存コマ
ンドの新規フラグが追加されました。
■
MEL と Python の新機能 (69 ページ)
マニュアル
Maya ヘルプにナビゲーション バー、語句検索、PyMEL
リファレンス マニュアルが搭載されました。また、本
リリースには、新しい『ファイル リファレンス』の
チュートリアルが含まれ、既存チュートリアルが更新さ
れています。
■
マニュアルの新機能 (91 ページ)
API
API クラスの新規追加に伴い、既存のクラスの新たなメ
ソッドが追加されました。新たにアップデートされた
API クラスのリスト、および新しいプラグインの例のリ
ストに関しては以下を参照してください:
■
6 | 第 1 章 新機能の概要
API の新機能 (93 ページ)
一般的な新機能
2
インタフェースの更新
Maya のインタフェースは新たにカラー スキームと機能性が向上しました。
以下のものが強化されました:
新しいファイル ブラウザ
Maya には内部でオプション ボックスを表示できるよう
な、ファイル ブラウザ(File Browser)ウインドウが新
たに追加されました。
7
その他にもファイル システムの簡易表示、カレント フォ
ルダに関するナビゲーション オプションの追加、最近
開いたフォルダのリストなどがあります。
■
『Maya の基本』マニュアルの「ファイル ブラウザ(File
Browser)」
新しいシェルフ エディタ(Shelf Editor)
シェルフ エディタ(Shelf Editor)ウィンドウが新しく
なりました。レイアウトが簡素化され、タブ間を移動せ
ずにシェルフやシェルフ項目を変更できます。エディタ
でダブルクリック コマンドを使用でき、アイコン ラベ
ルのカラーと背景を編集できるようになりました。
■
『Maya の基本』マニュアルの「シェルフ エディタ(Shelf
Editor)」
アトリビュート エディタ(Attribute Editor)と
チャンネル ボックス(Channel Box)のタブ ブラ
ウズ
チャンネル ボックス/レイヤ エディタ(Channel
Box/Layer Editor)とアトリビュート エディタ
(Attribute Editor)をパネルのサイドにあるタブとし
て同時に開けるようになりました。
ドラッグ & ドロップによる UI 操作
UI の点線のエッジをドラッグ & ドロップすることで、
さまざまな部分の UI の周囲のメニューと UI 要素をドッ
キング/ドッキング解除できます。
また、点線のエッジをドラッグすると、手動で UI 要素
をサイズ変更できます。
8 | 第 2 章 一般的な新機能
新しいカラー チューザ(Color Chooser)
カラー チューザ(Color Chooser)ウィンドウが新しく
なりました。カラー ヒストリの追跡、複数のカラー選
択方法、イメージからのカラー サンプルの直接取得、
保存とロードが可能でカスタマイズ可能な 256 色のカ
ラー パレットなどの機能が拡張されました。またアト
リビュート エディタは色の選択を以前より迅速で簡単
に行えるようにカラー チューザの簡易版の機能を搭載
しています。
■
『Maya の基本』マニュアルの「カラー チューザ(Color
Chooser)」
詳細については、「インタフェースの概要」を参照してください。
ネームスペース エディタ
ネームスペース エディタ(Namespace Editor)(ウィ
ンドウ > 一般エディタ > ネームスペース エディタ
(Window > General Editors > Namespace Editor))
からネームスペースを作成、編集できるようになりまし
た。
■
『Maya の基本』マニュアルの「ネームスペース エディタ
(Namespace Editor)」
|9
Maya から Mudbox へのエクスポート
Maya から Autodesk Mudbox へ 1 度のクリックで直接
エクスポートできるようになりました。これによりアプ
リケーション間の相互作用が迅速かつ容易に行われま
す。
■
『Maya の基本』マニュアルの「オブジェクトを直接
Mudbox にエクスポートする」
■
『Maya の基本』マニュアルの「ファイル > 選択項目を
Mudbox へエクスポート(File > Export Selected to
Mudbox)」
相対ネームスペース
特定のネームスペースを基準としてネームスペースを参照できるようになりました。これによ
り、アウトライナ(Outliner)と MEL コマンドを簡略化できます。
■
『ファイル リファレンス』マニュアルの「相対ネームスペース モードに設定する」
アセットとコンテナという用語の使用法
Maya 2011 では、コンテナという用語がアセットに変更されました。
■
『Maya の基本』マニュアルの「アセットの概要」
トランスフォームを持つアセット
2 つのタイプのアセットを作成できるようになりました。トランスフォームを持つアセットは
トランスフォームが関連付けられたアセット ノードであり、シーンでトランスフォームでき、
グループ ノードのように DAG 階層で操作できることを意味します。高度なアセットにはグ
ループ トランスフォームが関連付けられていないため、DAG 階層と相互にやりとりするには
手動でノードをパブリッシュする必要があります。
■
『Maya の基本』マニュアルの「アセットのタイプ」
10 | 第 2 章 一般的な新機能
アトリビュート エディタからのパブリッシュ済みノードをパブリッシュ、パブリッ
シュ解除、バインド、バインド解除
パブリッシュされたノードをアトリビュート エディタ(Attribute Editor)のパブリッシュ ノー
ド(Published Nodes)セクションから、直接パブリッシュされたノードのアイコンをクリッ
クすることによって、パブリッシュ、パブリッシュ解除、バインド、バインド解除することが
出来ます。
■
『Maya の基本』マニュアルの「ノードをパブリッシュまたはパブリッシュ解除する」
■
『Maya の基本』マニュアルの「アトリビュートまたはノードをバインド/バインド解除す
る」
ノードのパブリッシュ
ルート ノード(Root Node)、親アンカー(Parent Anchor)、子アンカー(Child Anchor)
以外のノードをコンテナにパブリッシュできるようになりました。
■
『Maya の基本』マニュアルの「ノードをパブリッシュまたはパブリッシュ解除する」
ロードされたリファレンスでリファレンスの編集内容を削除
リファレンス エディタ(Reference Editor)を使用して、最初にリファレンスをアンロードし
なくてもリファレンスの編集内容を削除できるようになりました。
■
『ファイル リファレンス』マニュアルの「リファレンスの編集を表示、コピー、または削
除する」
オフライン ファイルへのエクスポートと割り当て
Maya のシーンとオフライン ファイルの間で、リファレンスの編集内容をインポートおよびエ
クスポートできるようになりました。これにより独自の外部ファイルへのソース ファイルの編
集内容の保管や別ファイルへの適用が可能になります。たとえば、基本的な歩行サイクルを気
取った歩行に編集してエクスポートし、別のキャラクタの歩行サイクルに適用することができ
ます。
■
『ファイル リファレンス』マニュアルの「オフライン ファイルにエクスポートする」
■
『ファイル リファレンス』マニュアルの「オフライン ファイルの割り当て」
| 11
カスタム アイコンの形式の追加
シェルフ、アセット、ハイパーグラフなどに作成するカスタム アイコンのファイル形式のサ
ポートが拡張されました。サポートされる形式には、BMP、GIF、JPG、JPEG、PNG、PBM、
PGM、PPM、XBM、SVG、XPM などがあります。さらに、サイズが正しくないイメージでも
切り取られずにスケールされるようになりました。
■
『Maya の基本』マニュアルの「シェルフ項目にカスタム名またはアイコンを使用する」
Mac OS X で Maya 64 ビットをサポート
これにより、Mac OS X ユーザは Maya 64 ビット バージョンでよりかなり多くのメモリを使
用し、大きく複雑なシーンを処理できるようになりました。
Windows Vista で IPv6 を使用
Windows Vista ではデフォルトで IPv6 が使用されるようになりました。IPv4 に戻すには、環
境変数 MAYA_IP_TYPE = ipv4 を設定します。
スクリプト エディタの自動補完機能
スクリプト エディタでは、コマンド補完(Command Completion)とオブジェクト パス補完
(Object Path Completion)のオプションを有効にすると、認識されるコマンド名とオブジェ
クトのパス名が自動補完されるようになりました。
■
『MEL とエクスプレッション』マニュアルの「MEL コマンドに関するヘルプを参照する」
新しいユーザ インタフェース コマンド
UI 関連のコマンドが多数利用できるようになりました。これには、以下のようなものがありま
す。
■
dockControl
■
toolBar
■
treeLister
■
loadUI
また、既存コマンドに以下のような新しいフラグが多数追加されました。
■
-icon(confirmDialog)
■
-style(promptDialog)
12 | 第 2 章 一般的な新機能
■
-visChangeCommand(すべてのスクリプト)
■
-saveMainWindowState と -restoreMainWindowState(windowPref)
■
-itemAt と -visualRectAt(iconTextScrollList)
■
-droprectCallback(iconTextScrollList)
■
-numWidgets と -dumpWidgets(IsUI)
以下のような互換性に関する変更も多数加えられました。
■
-parent フラグが編集可能になりました
■
ホットキー コマンドが -key フラグ引数でモディファイア キー を取れるようになりました
■
すべてのプラットフォームでコントロール コマンドに対して -backgroundColor フラグが
有効になりました
■
すべてのプラットフォームでウィンドウ コマンドに対して -minimizeCommand と
-restoreCommand が有効になりました
■
タブを表示しきれない場合、すべてのプラットフォームで tabLayout コントロールの右ク
リック メニューにスクロール ボタンが表示されるようになりました
■
MEL コマンドに関するヘルプを参照する
| 13
14
パフォーマンスに関する
新機能
3
以下のセクションでは、Autodesk Maya 2011 におけるパフォーマンスの向上について説明しま
す。
アーティザン
■
バック フェース カリング モードでのスキン ウェイト ペイントが高速化されました。
■
大きい NURBS サーフェスの 3D ペイントが高速化されました。
表示とユーザ インタフェースのコンポーネント
■
多数のテクスチャを使用する複雑なシーンのテクスチャのロードが高速化されました。最も
効果的な形式は、.bmp、.jpg、.png、.tga です。
レンダリング
■
Mia _material _x _passes シェーダでのグローバル イルミネーションを使用したシーンのパ
フォーマンスが大幅に向上しました。
コンストレイン
■
最適化されたウェイトチェックに基づいたポイント、ペアレント、方向コンストレインのコ
ンストレイン評価が高速化されました。
デフォーマ
■
ノンリニア デフォーマがマルチスレッド化されました。
15
ソルバ
■
nParticle メッシュ処理が高速化されました。
モデリング
■
高度なポリゴン モデルの場合のアーティザンによるスカルプトが高速化されました。
一般
■
ファイルの入出力のパフォーマンスが向上しました。
■
新しい環境変数 MAYA_NO_PARALLEL_MEMCPY により並行メモリ コピーを無効にでき
ます。これによりシステムによっては処理速度が上がります。
16 | 第 3 章 パフォーマンスに関する新機能
モデリングの新機能
4
ベジェ曲線
ベジェ ツールを使用してベジェ曲線を作成できるよう
になりました。ベジェ曲線は NURBS カーブのサブセッ
トであり、これを使用するとカーブの各アンカー ポイ
ントにアタッチされる一連の接線を使用して曲率を変更
できます。
■
■
『NURBS モデリング』マニュアルの「ベジェ曲線」
『NURBS モデリング』マニュアルの「ベジェ曲線を作成す
る」
任意のコンポーネントのコネクト
コンポーネントのコネクト(Connect Components)
オプションを使用して 1 回の操作で頂点とエッジをコ
ネクトできるようになりました。これにより頂点から
エッジの中間点にエッジ パスをすばやく作成できます。
■
『ポリゴン モデリング』マニュアルの「任意のコンポーネ
ントをコネクトする」
エッジのスピン ツール
エッジのスピン(Spin Edge)ツールを使用して、1 つ
のエッジまたはそれぞれの中心の周囲にある一連のエッ
ジをスピンできるようになりました。これでコネクト先
の頂点が変更されます。エッジをスピンすると、メッ
シュのトポロジをすばやく変更できます。
17
■
『ポリゴン モデリング』マニュアルの「ポリゴン エッジ
をスピンさせる」
ブラシをつまむ
ジオメトリのスカルプト ツール(Sculpt Geometry
Tool)のつまむ(Pinch)ブラシを使用して、頂点を互
いの方向に引き寄せることができるようになりました。
これは、折り目をより鮮明に定義する場合に便利です。
■
『ポリゴン モデリング』マニュアルの「つまむ(Pinch)」
オブジェクト レベルのソフト選択
ソフト選択(Soft Selection)設定の減衰モード(Falloff
Mode)をオブジェクト(Object)に設定できるように
なりました。これにより、シーンの複数のオブジェクト
を選択し、オブジェクト自体を歪めることなく、減衰を
使用してトランスフォームできます。これは森の木々な
どの密集したオブジェクトに一定の間隔を空ける場合に
便利です。
■
『Maya の基本』マニュアルの「複数のメッシュに影響を
及ぼす」
非表示フェースの割り当て
ポリゴン メッシュに非表示フェースを割り当てられる
ようになりました。非表示として割り当てたフェースは
シーンには表示されませんが、実際には存在しており、
操作することができます。これは特に、スムージングま
たは他のポリゴン操作にフェースが必要であるが、シー
ン ビューやレンダーでは空で表示する場合に便利です。
■
『ポリゴン モデリング』マニュアルの「フェースを非表示
にする」
18 | 第 4 章 モデリングの新機能
UV 空間タイル
UV タイルを使用すると UV テクスチャ空間を一連の
1x1 テクスチャ空間に分割し、それぞれを太線の境界で
区切ることができます。これは境界の制限を確認しなが
らテクスチャ空間を拡張する場合に便利です。
■
『Maya の基本』マニュアルの「ビュー > グリッド(View
> Grid)」
任意のスケール
スケール ツール(Scale Tool)のスケール設定(Scale Settings)を使用すると、移動ツール
(Move Tool)のように任意の軸(オブジェクト(Object)、ローカル(Local)、ワールド
(World)、法線(Normal)など)に沿ってスケールできます。
■
『Maya の基本』マニュアルの「スケール ツール(Scale Tool)」
トポロジによるアトリビュートの転送
メッシュのトポロジのマッチングによってあるメッシュから別のメッシュにアトリビュート値
を転送できるようになりました。これにより 2 つのメッシュの外観が異なっていてもコンポー
ネント ID の配列が同じであればアトリビュート データを転送できます。
■
『Maya の基本』マニュアルの「メッシュ > アトリビュートの転送(Mesh > Transfer
Attributes)」
UV エッジ ループの選択範囲
頂点、UV、またはエッジから UV エッジ ループに選択範囲を変換できるようになりました。
UV エッジ ループはエッジ ループに似ていますが、UV 境界をループの選択範囲の終点として
処理します。
■
『UV マッピング』マニュアルの「UV を選択する」
■
『Maya の基本』マニュアルの「選択 > 選択項目の変換 > UV エッジ ループに(Select >
Convert Selection > To UV Edge Loop)」
| 19
20
アニメーションの新機能
5
カメラ シーケンサ
新しいカメラ シーケンサ(Camera Sequencer)ツール
を使うと、カメラ ショットのレイアウトや管理を行っ
てから、シーンにアニメーション ムービーを生成する
ことができます。複雑なシーンでも、カメラ シーケン
サでムービーを生成してリアルタイム再生を行うことが
できます。
カメラ シーケンサでは、Maya でショットのレイアウト
から開始することも、AAF または FCP フォーマットの
オーディオやビデオ クリップの情報を含む独自の編集
ファイルのインポートから開始することもできます。
詳細については『アニメーション』マニュアルの以下の
トピックを参照してください。
■
カメラ シーケンサの概要
■
ショットを作成する
複数オーディオ トラックのサポート
シーンで複数のオーディオ トラックのインポート、表
示、再生を実行できるようになりました。
更新情報については、『アニメーション』マニュアルの
以下のトピックを参照してください。
■
オーディオのサンプル ワークフロー
■
サウンドをアニメーションに追加する
■
オーディオ変数
■
オーディオをタイム スライダ上に表示する
21
また、サウンド構成を Linux で微調整およびテストす
るためのテスト アプリケーションが搭載されました。
詳細については以下のトピックを参照してください。
■
Linux でオーディオを設定する
シーン タイムコード
アニメート(Animate)メニューの新しいヘッドアップ
ディスプレイ項目とシーン タイムコード オプションを
使用すると、シーンにタイムコードを設定して表示でき
ます。詳細については『アニメーション』マニュアルの
「シーン タイムコードを設定して表示する」を参照し
てください。
グローバルなタイム ワープ エフェクトの改善
アニメート(Animate)メニューとグラフ エディタ
(Graph Editor)の新しいオプション セットを使用す
るとMaya でグローバルなタイム ワープ エフェクトを
設定できます。タイム ワープは速度ランプと呼ばれる
こともあり、カメラ ショット内のモーションの速度が
速くなったり遅くなったりするように見えるエフェクト
を指します。
これらのオプションを使用すると、タイム ワープ カー
ブを作成できます。タイム ワープ カーブとはシーンで
グローバル時間をワープできるアニメーション カーブ
です。このカーブのシェイプを変更すると、シーンの他
のアニメーション カーブのグローバル タイミングを操
作できます。
詳細については『アニメーション』マニュアルの以下の
トピックを参照してください。
■
シーン タイムワープ エフェクト
■
タイムワープ エフェクトを作成する
■
アニメート > シーン タイム ワープ(Animate > Scene Time
Warp)メニュー
22 | 第 5 章 アニメーションの新機能
グラフ エディタの改善
グラフ エディタ(Graph Editor)では以下の点が改善されました。
スタック カーブ表示
新しい表示モードを使用すると、グラフ ビューに個々
のカーブを並べて表示できます。すべてのカーブが重な
り合って表示されることはありません。
事前選択ハイライト
グラフ ビュー内のカーブやセグメント、接線、キーの
事前選択ハイライトをオンに設定できるようになりまし
た。
グラフ ビュー内のカーブの固定
グラフ エディタ(Graph Editor)でチャンネルを固定/
固定解除できるようになりました。チャンネルを固定す
ると、そのカーブは選択項目に関係なくアウトライナ領
域に表示されます。
正規化されたカーブ表示の改善
カーブの正規化オプションの場所が、カーブ(Curves)
メニューからビュー(View)メニューに変更されまし
た。これらのオプションは改善され、正規化したカーブ
を表示するときにシーンに余分なノードが追加されない
ようになりました。また、グラフ エディタ(Graph
Editor)の正規化(Normalize)アイコンも更新されま
した。
新しい再正規化(Renormalize)オプションを使用する
と、正規化したカーブの表示を手動でリフレッシュでき
ます(正規化した表示(Display Normalized)をオン
にするか、アクティブなカーブのリストが変更される
と、カーブは自動的に再正規化されます)。
シングルクリック編集
選択項目に最も近いキーの移動ツール(Move Nearest
Picked Key Tool)を使用すると、シングルクリックと
ドラッグ操作で、選択したカーブの接線ハンドルとキー
| 23
を調整できます。選択項目に最も近いキーの移動ツール
(Move Nearest Picked Key Tool)オプション ウィン
ドウの新しい選択項目のみ(Selected only)オプショ
ンを使用すると、すべてのカーブに対するシングルク
リック編集をオンに設定できます。
直接接続したカーブのみを表示
リスト(List)メニューの新しいオプションを使用する
と、グラフ ビューに表示する選択したチャンネルのカー
ブを制限できます。
カーブ カラー オプションの改善
グラフ エディタ(Graph Editor)の編集(Edit)メ
ニューの新しいオプションを使用すると、カーブのカス
タム カラー スキームを設定できます。編集 > カーブ カ
ラーの設定(Edit > Set Curve Colors)を選択して、
カーブ カラー(Curve Colors)ウィンドウを開きます。
この新しいウィンドウでは、カーブのカラーをアトリ
ビュートの名前に関連付けることができます。たとえ
ば、translateX アトリビュートを紫に設定すると、すべ
てのオブジェクトの移動 X(Translate X)カーブを紫
で表示できます。
フィルタリング オプションの改善
新しいフィルタリング オプションがグラフ エディタ
(Graph Editor)の表示(Show)メニューに追加さ
れ、グラフ領域に表示するアトリビュートをさらに詳細
に制御できるようになりました。
新しいアトリビュートの選択(Select Attributes)ウィ
ンドウでは、一連のチェック ボックスを使用して表示
するアトリビュートを制御できます。このウィンドウを
開くには、グラフ エディタ メニュー バーの表示 > アト
リビュートの選択(Show > Select Attributes)を選択
します。
また、グラフ エディタにフィルタを設定して、ドリブ
ン キーで駆動するアトリビュートのみを表示すること
もできます。ドリブン キーを設定したアトリビュート
のみを表示するには、ドリブン キーでアニメートされ
24 | 第 5 章 アニメーションの新機能
たオブジェクトを選択してから、表示 > アトリビュー
ト > ドリブン キーによってドリブン(Show > Attributes
> Driven By Driven Key)を選択します。
ピックウォークとビュー ナビゲーションのホット
キー
ピックウォーク ホットキー(右矢印キーと左矢印キー)
を使用して、グラフ エディタ(Graph Editor)で選択
されているキーを変更できるようになりました。
さらに、左右の角括弧キー「 [ 」 と「 ] 」を使用して、
グラフ エディタで前のビューまたは次のビューに移動
することもできます。同じホットキーを使用して、
ビューポートのカメラ ビュー間を移動できます。
このホットキーを使用してビュー間を移動するには、グ
ラフ エディタ内をクリックしてから、前のビューに移
動ときは「 [ 」、次のビューに移動するときは「 ] 」を
押します。
参照情報
新機能と更新情報については『アニメーション』マニュ
アルの以下のトピックを参照してください。
■
グラフ エディタの事前選択ハイライトをオンにする
■
事前選択ハイライト(Pre-Select Highlight)
■
チャンネルの固定
■
スタック カーブを表示する
■
スタック カーブ(Stacked Curves)
■
正規化したカーブを表示する
■
正規化した表示(Display Normalized)
■
再正規化(Renormalize)
■
シングルクリック カーブ編集を使用する
■
選択項目に最も近いキーの移動ツール(Move Nearest
Picked Key Tool)オプション ウィンドウ
■
直接コネクトされたカーブのみを表示する
■
上流カーブの表示(Show Upstream Curves)
■
カーブ カラーをアトリビュート名と関連付ける
| 25
グラフ エディタのカーブの表示をフィルタする
■
グラフ エディタのグラフ ビュー、またはドープシートの
■
ビュー領域のナビゲート
アニメーション レイヤの更新
アニメーション レイヤは、新しい HIK リターゲッティング ワークフローで役立ちます。詳細
については「リギングの新機能 (27 ページ)」と『キャラクタ セットアップ』マニュアルの以
下のトピックを参照してください。
■
アニメーションをリターゲットする
■
ワークフロー例: 非破壊リターゲッティング
回転補間オプションの改善
グラフ エディタ(Graph Editor)とドープシート(Dope Sheet)のカーブ > 回転補間の変更
(Curves > Change Rotation Interp)メニューに、クォータニオン回転補間オプションが追加
されました。
更新情報については、『アニメーション』マニュアルの以下のトピックを参照してください。
■
回転補間の変更(Change Rotation Interp)
26 | 第 5 章 アニメーションの新機能
リギングの新機能
6
スムース スキニング ワークフローの改善
スキン ウェイト ペイント ツール(Paint Skin Weights Tool)の新しいツールとオプションによ
り、スムース スキン ウェイト付けのワークフローが強化されました。
27
以下の改善を含む更新情報については、『キャラクタ セットアップ』マニュアルの「スキン
ウェイト ペイント ツール(Paint Skin Weights Tool)」を参照してください。
ウェイトをコピー、ペースト、移動、修正するツー
ル
新しいボタンを使用すると 1 回のクリックで以下のタ
スクを実行できます。
■
コピー & ペースト: 頂点からウェイト値をコピーし、他の
頂点にペーストします。
■
ウェイト ハンマー: 選択した頂点に隣接する頂点のウェイ
ト値を再割り当てし、尖ったデフォメーションや目的とは
異なるデフォメーションを生成するウェイトを修正しま
す。
■
ウェイトの移動: 選択した頂点に作用させるジョイントを
再割り当てします。
■
インフルエンスの表示: 選択した頂点に作用するインフル
エンスを簡単に特定できます。
インフルエンス リストの改善
■
最新のソート(Sort)オプションを使用すると、展開、折
り畳みできるツリー ビュー階層でインフルエンスを表示で
きます。
■
新しいインフルエンス カラー(Influence color)ボタンを
クリックすると、インフルエンスのカラーをすばやく編集
できます。
■
この新しいフィルタを使用すると、リストに表示するイン
フルエンスの数を絞ることができます。このため、複雑な
リグを扱う場合に、簡単にインフルエンスを特定、選択で
きます。
選択オプション
■
選択範囲の反転(Invert Selection)ボタンを使用するとイ
ンフルエンス(Influences)リスト内の選択項目をすばやく
反転させることができます。
■
新しいセレクション モードではスキン ウェイトのペイン
トとペイントしてスキン ポイントの選択とを切り替えるこ
とができます。ペイント(Paint)、選択(Select)、ペイ
28 | 第 6 章 リギングの新機能
ント選択(Paint Select)を切り替えると、「スムース ウェ
イトを修正する」や「ウェイト値を他のインフルエンスに
移動する」などのタスクを実行できます。
ランプ カラー フィードバック
カラー ランプを使用してウェイトのカラー値を割り当
てます。これによりペイント時の小さい値の確認や、
ジョイントが不適切な頂点にインフルエンスを与えてい
るかどうかの判別を簡単に行うことができます。カラー
ランプの横にあるカラー サンプルを使用すると 0 と 1
の値を表現するカラーをすばやく設定できます。
詳細については『キャラクタ セットアップ』マニュア
ルの以下のトピックを参照してください。
■
スムース スキン ウェイトをコピーする
■
スムース ウェイトを修正する
■
ウェイト値を他のインフルエンスに移動する
■
スキン > スムース スキンの編集 > ウェイトをインフルエ
ンスへ移動(Skin > Edit Smooth SKin >Move Weights to
Influences)
インタラクティブ スキン バインド
このスムース バインド方法では、インタラクティブ ボ
リューム マニピュレータを使用して初期のスキン ウェ
イトをすばやく設定できます。ビューポート内のマニ
ピュレータ:のシェイプ、長さ、位置を調整して、各イ
ンフルエンスの作用を受けるメッシュの領域を定義しま
す。
インタラクティブ スキン バインドは迅速な初期バイン
ドと高精度のスムース スキン デフォメーションに役立
ちます。マニピュレータで大まかなウェイト付けを行っ
たら、ウェイト ペイント ツールを使用してウェイトを
正確に調整します。
詳細については『キャラクタ セットアップ』マニュア
ルの以下のトピックを参照してください。
■
スムース スキニングのインタラクティブ バインド
| 29
■
スムース スキニングにインタラクティブ バインドを使用
する
デュアル クォータニオン スキニング
従来のスムース スキニングではリニア スキニングを使
用してメッシュをキャラクタのジョイントに追従させて
いました。手首や肘などの領域でこの方法を使用する
と、軸を中心にボーンをねじったときにメッシュのボ
リュームが失われる「蝶ネクタイ」や「キャンディの包
み紙」のようなエフェクトが生じます。デュアル クォー
タニオンは新しい方法のスムース スキニングであり、
このような望ましくないデフォメーション エフェクト
を解消するために設計されました。
スムース バインド オプション(Smooth Bind Options)
ウィンドウ(と skinCluster 内)の新しいメニューで
は、従来のスムース スキニング、デュアル クォータニ
オン スキニング、または同じキャラクタの頂点レベル
での両者のブレンドを選択して使用できます。
詳細については以下のトピックを参照してください。
■
スムース スキニングの方法
■
ブレンド スムース スキニング方法
■
スムース スキンのバインド
■
スキニング方法(Skinning Method)
ノンデストラクティブなアニメーションのリターゲッティング
Autodesk® HumanIK® キャラクタ ソルバが Maya に統
合され、キャラクタ アニメーションのリターゲッティ
ング ソリューションが改善されました。
HumanIK プラグインをアニメーション レイヤに使用す
るとキャラクタ アニメーションをリターゲットし、ノ
ンデストラクティブに変更できます。新しいリターゲッ
ト ワークフローはライブ プロセスであるため、さまざ
まなパラメータを調整してすぐにその結果を確認できま
す。
30 | 第 6 章 リギングの新機能
詳細については『キャラクタ セットアップ』マニュア
ルの以下のトピックを参照してください。
■
Maya の HumanIK
■
アニメーションをリターゲットする
■
ワークフロー例: 非破壊リターゲッティング
ジョイントの描画スタイル
ジョイント ノードの新しいオプションによりキャラク
タのスケルトンを表現および視覚化する代替手法が可能
になりました。描画スタイル(Draw Style)プルダウン
リストを使用するとジョイントの描画方法を変更できま
す。このリストには、ジョイントを円、正方形、ス
ティックとして描画するオプションが追加されました。
詳細については『キャラクタ セットアップ』マニュア
ルの「描画スタイル(Draw Style)」と「ジョイント表
示オプションを変更する」を参照してください。
スムース スキン ウェイト値の正規化の改善
スキン ウェイト ペイント ツール(Paint Skin Weights Tool)と skinCluster ノードにウェイ
トの正規化(Normalize Weights)プルダウン メニューが新たに追加され、スムース スキン
ウェイトの正規化プロセスが改善されました。このメニューではウェイトの正規化方法を設定
できます。これにより、ペイント時やスムース時にメッシュ全体に生じる意図せぬ小さいウェ
イトを低減できます。
インタラクティブ(Interactive)正規化モードでは以前の Maya でのウェイトの正規化が再現
され、新しいポスト(Post)正規化モードでは正規化の動作が改善されています。
更新情報については「スムース スキン ウェイト値を正規化する」と「正規化モードを設定し
てウェイトを正規化する」を参照してください。
| 31
新しいコンストレイン
ポリゴン上のポイント コンストレイン
新しいポリゴン上のポイント(Point on Poly)コンストレインを使用すると、メッシュにオブ
ジェクトをコンストレインすることによって、メッシュが変形するときにコンストレインされ
たオブジェクトが離れない ようにできま す。このコンストレインを使用してジャケットのボ
タンなどのエフェクトを作成できます。この場合ジャケットが変形してもボタンは適切な場所
に配置されたままです。
詳細については『キャラクタ セットアップ』マニュアルの「コンストレイン」章にある「ポリ
ゴン上のポイント コンストレイン」を参照してください。
最近接ポイント コンストレイン
新しい最近接ポイント コンストレインを使うと、メッシュ、NURBS サーフェス、カーブ上の
入力位置に相対する最近接ポイントを素早く計算することができます。このコンストレインは
計算のみに使用することも、近接ポイントをマークするロケータを作成することもできます。
詳細については『キャラクタ セットアップ』マニュアルの「コンストレイン」章にある「最近
接ポイント(Closest Point)コンストレイン」を参照してください。
デフォーマの強化項目
デフォーマ ウェイトのミラー
デフォーマの編集(Edit Deformers)メニューの新しい項目を使用すると、ブレンド シェイ
プ、クラスタ、ジグル、ワイヤ デフォーマのウェイトをミラーできます。
詳細については『デフォーマ』マニュアルの「デフォーマ ウェイトのミラー(Mirror Deformer
Weights)」と「デフォーマの編集 > デフォーマ ウェイトのミラー(Edit Deformers > Mirror
Deformer Weights)」を参照してください。.
ラティス デフォーマのホットキー
ピックウォーク ホットキーを使用してラティス デフォーマ ポイントに沿って移動できるよう
になりました。更新情報については『デフォーマ』マニュアルの「ラティス デフォーマを編集
する」を参照してください。
ラップ デフォーマの拡張
ラップ デフォーマの新しい減衰モード(Falloff Mode)で、ボリューム(Volume)オプショ
ンとサーフェス(Surface)オプションを選択できます。デフォルトのボリューム モードでは、
32 | 第 6 章 リギングの新機能
ラップ デフォーマを設定して直接的な距離を使用しラップ デフォーマのウェイトを計算し、
新しいサーフェス モードでは、デフォーマを設定してサーフェスベースの距離を使用しウェイ
トを計算します。
『デフォーマ』マニュアルの「減衰モード(Falloff Mode)」を参照してください。
ブレンド シェイプ デフォーマの負のウェイトのサポート
blendShape ノードの新しい負のウェイトをサポート(Support Negative Weights)アトリ
ビュートで、負のウェイト値を使用するかどうかを設定できます。『デフォーマ』マニュアル
の「負のウェイトをサポート(Support Negative Weights)」を参照してください。
| 33
34
ペイント エフェクトの新
機能
7
リーフとフラワーの新しいアトリビュート
ペイント エフェクトにリーフを太陽に向け
る(Leaf Face Sun)とフラワーを太陽に向
ける(Flower Face Sun)アトリビュートが
追加され、リーフやフラワーの位置を太陽に
向ける、または太陽の反対側に向けるといっ
たことができます。太陽の方向(Sun
Direction)アトリビュートでは、シーン内
の太陽の位置を設定できます。
リーフを太陽に向ける(Leaf Face Sun)と
フラワーを太陽に向ける(Flower Face Sun)
は屈光性を基にしており、光源の方向に応じ
た植物の動きや成長を表します。リーフを太
陽に向ける(Leaf Face Sun)とフラワーを
太陽に向ける(Flower Face Sun)は、以下
の 3D ペイント エフェクト ストロークに適
用されます。
■
フラワーとフラワー メッシュ
■
植物と植物メッシュ
■
ツリーとツリー メッシュ
■
水面下(フラワーまたはリーフが存在する)
リーフを太陽に向けるとフラワーを太陽に向
けるが、ストロークの成長(Growth)アト
リビュートのリーフのカール(Leaf Curl)
35
と花びらのカール(Petal Curl)セクション
に追加されました。
■
リーフを太陽に向ける(Leaf Face Sun)
■
フラワーを太陽に向ける(Flower Face Sun)
■
太陽の方向(Sun Direction)
すべてのストロークを新規オブジェクトに転送
新しいすべてのストロークを新規オブジェクトへ転送(Transfer All Strokes to New Object)
機能を使用すると、ペイント済みオブジェクトから別のオブジェクトにストロークを転送でき
ます。たとえば、この機能を使用してペイントしたまゆ毛を低解像度のメッシュ キャラクタか
ら高解像度のメッシュ キャラクタに転送できます。
すべてのストロークを新規オブジェクトへ転送(Transfer All Strokes to New Object)はオブ
ジェクトに存在するすべてのペイント エフェクト ストロークを転送します。両方のオブジェ
クトにペイント エフェクト ストロークがある場合、ソース オブジェクトとターゲット オブ
ジェクトの判別には選択順序が使用されます。そうでない場合は、ペイント エフェクト スト
ロークのないオブジェクトが転送されるストロークを取得します。
■
ペイント エフェクト > カーブ ユーティリティ > すべてのストロークを新規オブジェクトへ
転送(Paint Effects > Curve Utilities >Transfer All Strokes to new Object)
36 | 第 7 章 ペイント エフェクトの新機能
ダイナミクスの新機能
8
ダイナミック リレーションシップ エディタの改善
ダイナミック リレーションシップ エディタ
(Dynamic Relationships Editor)が改善さ
れ、複数のオブジェクトのコネクションを選
択、表示、編集できるようになりました。ダ
イナミック リレーションシップをオブジェ
クトごとに個別に編集できます。
■
■
ダイナミック リレーションシップ エディタ
フィールド、エミッタ、コリジョン オブジェ
クトをコネクト、コネクト解除する
ディスプレイスメントをヒストリを持つポリゴンに変換する
ディスプレイスメントをコンストラクション ヒストリを伴うポリゴン オブジェクトに変換でき
るようになりました。修正 > 変換 > ディスプレイスメントをヒストリを伴うポリゴンに(Modify
> Convert > Displacement to Polygons with History)を使用すると、新しいメッシュはディス
プレイスメントのヒストリを保持します。
ディスプレイスメントをヒストリを伴うポリゴンに(Displacement to Polygons with History)
は、nParticle と Maya ocean の衝突などのダイナミクスや nDynamics のエフェクトに対して
有効です。
■
修正 > 変換 > ディスプレイスメントをヒストリを伴うポリゴンに(Modify > Convert >
Displacement to Polygons with History)
37
38 | 第 8 章 ダイナミクスの新機能
流体エフェクトの新機能
9
サイズの自動変更
Maya 流体エフェクトにサイズの自動変更(Auto
Resize)機能が追加されました。サイズの自動変更は、
流体のエッジ付近の密度がサイズの自動変更のしきい値
(Auto Resize Threshold)の設定値に達すると、2D と
3D の流体コンテナのサイズを動的に変更します。サイ
ズの自動変更をオンにすると、グリッドが開始する固定
の解像度やオフセットを維持するのではなく、コンテナ
が密度のある領域へ拡張できるようになります。シミュ
レーション領域が小さくなるとそれだけシミュレーショ
ン スピードが上がって、レンダー時間が短縮されてメ
モリの使用量が少なくなり、結果として流体キャッシュ
ファイルも小さくなります。
サイズの自動変更は、流体コンテナを比較的小さい状態
に保つため、ミサイルの噴射煙の軌跡や爆発で巻き上が
る煙などの移動する流体エフェクトの場合に非常に効果
的です。
■
■
流体コンテナのサイズをダイナミックに変更する
流体コンテナのサイズがダイナミックに変更されるように
設定する
■
サイズの自動変更(Auto Resize)
39
セルフ アトラクトと反発
流体エフェクトに、2D 流体コンテナと 3D 流体コンテ
ナのボクセル間にアトラクトと反発を生成するセルフ
アトラクトと反発(Self Attraction and Repulsion)ア
トリビュートが含まれました。セルフ アトラクトと反
発アトリビュートを使用すると、アトラクトと反発の
フォースの強さを制御できるだけでなく、フォースが密
度や温度のグリッド値を使用するかどうかを指定できま
す。
セルフ アトラクトと反発を使用すると、渦巻くガス雲
や膨張収縮する星雲のようなエフェクトを作成できま
す。強いセルフ反発フォースを使えば、急速に拡がるガ
スをシミュレートし、リアルな爆発の炎を表現すること
ができます。
■
セルフ アトラクトと反発フォースの使用
■
セルフ アトラクトと反発(Self Attraction and Repulsion)
新しいダイナミック シミュレーション アトリビュート
新しいダイナミック シミュレーション(Dynamic Simulation)アトリビュートを使用すると、
流体シミュレーションの精度が向上します。
新しいアトリビュートを以下に示します。
前方への移流(Forward Advection)
前方への移流(Forward Advection)は、密度
(Density)、温度(Temperature)、燃料(Fuel)の
グリッドを計算する新しい方法です。これをオンにする
と、グリッドを介して密度を前方に押し込む質量保存の
前方伝播テクニックを使用して、グリッドが解析されま
す。前方への移流を使用して解析した流体エフェクトで
は、高詳細ソルバ(High Detail Solve)オプションを使
用した場合に比べてアーティファクトが少なく、そのた
めデフォルトのソルバ方法よりも拡散が小さくなりま
す。前方への移流を使用すると、密度がボクセルでスタ
ティックのままになったインスタンスを解決することも
できます。
40 | 第 9 章 流体エフェクトの新機能
■
前方への移流(Forward Advection)
サブステップ(Substeps)
ソルバでフレームごとに計算を実行する回数を指定する
には、サブステップ(Substeps)を使用します。サブ
ステップは、高速で移動する流体、グリッドの密度が高
い流体、高詳細ソルバ(High Detail Solve)オプション
を使用する場合に、安定性とシミュレーション結果の向
上に役立ちます。
■
サブステップ(Substeps)
出力メッシュの頂点単位のシェーディング アトリビュート
流体オブジェクトをポリゴン メッシュに変換するとき
に、頂点単位のカラー、不透明度、白熱光データを生成
できるようになりました。これをオンに設定すると、頂
点カラー(Color Per Vertex)、頂点単位の不透明度
(Opacity Per Vertex)、頂点単位の白熱光
(Incandescence Per Vertex)は、流体オブジェクトの
カラー、不透明度、白熱光の値から取得される頂点単位
データを生成します。頂点単位の出力メッシュ データ
は、他のカラー セット データと同様、ポリゴン オブ
ジェクトに適用できるカラー セット データです。
■
流体をポリゴンに変換する
■
頂点カラー(Color Per Vertex)
■
頂点単位の不透明度(Opacity Per Vertex)
■
頂点単位の白熱光(Incandescence Per Vertex)
| 41
モーション ブラーの頂点単位の速度
流体出力メッシュをレンダーするときにモーション ブ
ラーを作成できるようになりました。新しい頂点単位の
速度(Velocity Per Vertex)アトリビュートは、流体オ
ブジェクトの出力メッシュへの変換時に頂点単位の速度
データを生成します。mental ray for Maya を使用して
流体出力メッシュをレンダーすると、頂点単位の速度
データはレンダー出力にモーション ブラーを生成しま
す。
■
モーション ブラーを作成する
■
頂点単位の速度(Velocity Per Vertex)
頂点単位の UVW
流体出力メッシュに UVW 座標系を生成できるようにな
りました。新しい頂点単位の UVW(Uvw Per Vertex)
アトリビュートは、流体オブジェクトの出力メッシュへ
の変換時に UVW 座標を出力します。頂点単位の UVW
データを使用すると、テクスチャを流体出力メッシュに
割り当てることができます。
UV テクスチャ エディタ(UV Texture Editor)を使用
すると、他のすべてのポリゴン サーフェスと同様に出
力メッシュの UV を変更できます。
■
頂点単位の UVW(Uvw Per Vertex)
流体のライティング
複数の新しいライティング(Lighting)アトリビュートが追加され、レンダリング前にワーク
スペースでの流体のライティングやシャドウをプレビューできるようになりました。流体エ
フェクトのライトに使用できるポイント ライト、ディレクショナル ライト、アンビエント ラ
イトなどの内部ライトが追加されました。内部ライトを使用すると流体のレンダー時間を短縮
できます。「内部ライトを使用した流体のライティング」を参照してください。
42 | 第 9 章 流体エフェクトの新機能
新しい流体ライティング機能では、以下のアトリビュートを使用できます。
シャドウの拡散(Shadow Diffusion)
流体の内部シャドウの柔らかさを制御し、ローカル ラ
イトの分散をシミュレートします。シャドウの拡散
(Shadow Diffusion)を確認できるのはワークスペー
ス内に限られ、レンダーした流体では確認できません。
シャドウの拡散エフェクトを最終的な流体で使用するに
は、プレイブラスト(Playblast)を使用してシミュレー
トしたフレームを出力します。
■
シャドウの拡散(Shadow Diffusion)
ライト タイプ(Light Type)
ライト タイプ(Light Type)を使用すると、ワークス
ペースに表示する場合に流体に使用する内部ライトのタ
イプを選択できます。対角ライト、ディレクショナル
ライト、またはポイント ライトを選択できるようにな
りました。実際のライト(Real Lights)をオフにする
と、選択した内部ライトがレンダー対象の流体に使用さ
れます。
また、ポイント ライトではポイント ライトの減衰
(Point Light Decay)アトリビュートを使用して、ラ
イトの強度が距離と共に減少していく速度を制御できま
す。
■
ライト タイプ(Light Type)
■
ポイント ライトの減衰(Point Light Decay)
ライトのブライトネス(Light Brightness)とライ
ト カラー(Light Color)
ライトのブライトネス(Light Brightness)とライト カ
ラー(Light Color)を使用すると、選択した内部ライ
トの強度とカラーを設定できます。ライトのブライトネ
スとライト カラーはシーンのライトで使用される明度
とカラーのアトリビュートと同様です。
■
ライトのブライトネス(Light Brightness)
| 43
■
ライト カラー(Light Color)
アンビエント ライティング
流体エフェクトに、レンダリング前にワークスペースで
プレビューできるアンビエント ライティングが追加さ
れました。アンビエント ライト アトリビュートを使用
すると、アンビエント ライトの強度、カラー、拡散を
制御できます。
■
アンビエント ブライトネス(Ambient Brightness)
■
アンビエント拡散(Ambient Diffusion)
■
アンビエント カラー(Ambient Color)
新しいダイナミック シミュレーション アトリビュート
新しいコンテンツの詳細(Contents Details)アトリビュートを使用すると、流体エフェクト
に詳細や乱気流を追加できます。
新しいアトリビュートを以下に示します。
ノイズ(Noise)
密度(Density)、温度(Temperature)、速度
(Velocity)に、密度、温度、速度のグリッド値をラン
ダム化するノイズ(Noise)アトリビュートが加わりま
した。ノイズを使用すると、流体エフェクトに詳細を追
加できるだけでなく、乱気流を作成できます。
44 | 第 9 章 流体エフェクトの新機能
■
ノイズ(Noise)
張力(Tension)
密度(Density)と温度(Temperature)に、密度と温
度の範囲をスムーズ化してラウンド シェイプにする張
力(Tenstion)アトリビュートが追加され、流体の密度
と温度の境界をより明確にできるようになりました。張
力を使用すると、液体の表面張力に似たエフェクトを作
成できます。
■
張力(Tension)
グラディエント フォース(Gradient Force)
密度勾配の方向に沿ってアトラクトと反発を適用するグ
ラディエント フォース(Gradient Force)アトリビュー
トが密度に追加されました。グラディエント フォース
を正の値にすると密度が大きくなる方向に押し出して、
アトラクト フォースが生成されます。負の値にすると
密度が押しやられ、反発フォースが生成されます。
グラディエント フォースは、セルフ アトラクトと反発
(Self Attraction and Repulsion)に似ていますが、グ
ラディエント フォースのエフェクトは隣接ボクセルに
限定され、セルフ アトラクトと反発に比べて処理時間
が短くなります。
■
グラディエント フォース
| 45
境界の描画の改善
2D 流体コンテナに関して、境界の描画(Boundary
Draw)アトリビュートのアウトライン(Outline)オプ
ションが改善されました。コンテナの周囲に 2D 流体の
潜在的なボリュームを示す点線が表示されます。
■
境界の描画(Boundary Draw)
nParticle から流体を放出する
オブジェクトから放出(Emit from Object)を使用して
nParticle オブジェクトから流体を放出できるようにな
りました。流体の放出率を制御するには、流体エミッタ
アトリビュート、または nParticle のパーティクルごと
のレート アトリビュートとパーティクルごとの半径ア
トリビュートを使用します。
たとえば、パーティクルごとのランプまたはエクスプ
レッションを使用すると、nParticle のパーティクルご
との半径に基づいて流体の放出半径を制御できます。
Maya のクラシック パーティクルから流体を放出するこ
ともできます。
nParticle から流体を放出すると、流体エフェクトと
nParticle エフェクトを同じシミュレーションで結合で
きます。これにより nParticle の衝突と爆発で生じる
煙、火、ほこり、デブリ雲をさらに詳細に制御できま
す。
■
nParticle を使用して流体プロパティを放出する
■
ポイントごとのレートを使用(Use Per-Point Rate)
■
ポイントごとの半径を使用(Use Per-Point Radius)
46 | 第 9 章 流体エフェクトの新機能
新しい流体エミッタ アトリビュート
Maya 2011 では以下の流体エミッタ アトリビュートが新しく追加されています。
レート(パーセント)(Rate (Percent))
新しいレート(パーセント)(Rate (Percent))アトリ
ビュートを使用すると、密度(Density)、熱(Heat)、
燃料(Fuel)などのすべての流体グリッドの個々の放出
率をスケールできます。レート(パーセント)では、流
体の放出率をパーセントで設定します。
■
レート(パーセント)(Rate (Percent))
■
放出率と方法
放出方法
密度(Density)、熱(Heat)、燃料(Fuel)の新しい
放出方法では、どのように内容を流体に放出するかを指
定できます。デフォルトの加算(Add)方法は、連続す
る放出率を使用して内容を追加します。これは Maya の
以前のバージョンの流体で使用されていたものと同じ放
出方法です。
新しい置き換え(Replace)放出方法では、流体に放出
する内容の総量を指定できます。これを使用すると、前
のフレームから流体の初期状態をリセットすることな
く、特定量の密度、熱、燃料を取得できます。これは、
熱の上昇や風洞などのエフェクトをすばやくシミュレー
トする場合に便利です。
■
流体アトリビュート(Fluid Attributes)
■
放出率と方法
放出マップ
密度(Density)、熱(Heat)、燃料(Fuel)の放出
マップが追加されました。この放出マップ アトリビュー
トを使用すると、2D テクスチャをマップして、放出さ
れる密度、温度、燃料を制御できます。放出のテクス
チャリングのサポートも追加されています。
■
エミッション マップを使って流体を放出する
| 47
■
流体アトリビュート(Fluid Attributes)
モーション ストリーク(Motion Streak)
モーション ストリーク(Motion Streak)をオンに設定
すると、放出の跡が連続する流体ストリークにスムース
されます。モーション ストリークは、放出の跡が生じ
る可能性のあるエフェクト、つまり高速で移動するエ
ミッタを使用するエフェクトに最も効果的です。
■
モーション ストリーク(Motion Streak)
ボクセルをスクエアに維持(Keep Voxels Square)
ボクセルをスクエアに維持(Keep Voxels Square)を使用すると、流体コンテナの解像度が流
体の解像度(Resolution)とサイズ(Size)の値に基づいて設定されるため、流体のローカル
空間でスクエア ボクセルが維持されます。スクエア ボクセルを使用すると、流体のシミュレー
ション スピードとレンダリング結果が向上します。
サイズの自動変更(Auto Resize)をオンにすると、デフォルトではボクセルがスクエアに維持
されます。
■
流体の解像度を変更する
■
ボクセルをスクエアに維持(Keep Voxels Square)
ベース解像度(Base Resolution)
ボクセルをスクエアに維持(Keep Voxels Square)がオンの場合にベース解像度(Base
Resolution)を使用すると、流体コンテナの X、Y、Z の解像度(Resolution)の値を同時に設
定できます。
■
流体の解像度を変更する
■
ベース解像度(Base Resolution)
テクスチャの回転(Texture Rotate)
新しいテクスチャの回転(Texture Rotate)アトリビュートを使用すると、流体の組み込みテ
クスチャを回転できます。
■
テクスチャの回転(Texture Rotate)
48 | 第 9 章 流体エフェクトの新機能
正規化ドロップオフ(Normalized Dropoff )
ボリューム エミッタに対して新しい正規化ドロップオフ(Normalized Dropoff )アトリビュー
トをオンに設定すると、ボリューム エミッタのドロップオフが、ワールド空間ではなくエミッ
タのスケールを基準として固定されます。これにより流体コンテナとエミッタを一緒にスケー
ルしても、流体シミュレーションの整合性は維持されます。さらに、ボリューム境界に向かっ
てスムース ドロップオフを使用すると、立方体(Cube)ボリューム エミッタの流体ドロップ
オフ(Fluid Dropoff)も改善されています。前のバージョンの Maya では、立方体ボリューム
エミッタには円柱シェイプのドロップオフが使用されていました。
■
正規化ドロップオフ(Normalized Dropoff )
距離の使用(Use Distance)
新しい距離の使用(Use Distance)アトリビュートを使用すると、サーフェス(Surface)と
カーブ(Curve)のエミッタで最小距離(Min Distance)と最大距離(Max Distance)を使用
できます。前のバージョンの Maya では、サーフェスとカーブのエミッタで最小距離と最大距
離を使用するには、最小距離を 0 以外の値に設定する必要がありました。サーフェスとカーブ
のエミッタの最小距離を 0 に設定できるようになりました。
■
距離の使用(Use Distance)
放出スピード アトリビュート(Emission Speed Attributes)
複数の新しい放出スピード アトリビュート(Emission Speed Attributes)を使用すると、す
べてのエミッタ タイプの放出の速さと速度を制御できます。たとえば、カーブ エミッタの接
線またはボリューム エミッタの軸に沿って放出の速さを調整できます。
■
放出スピード アトリビュート(Emission Speed Attributes)
高詳細ソルバ(High Quality Solve)の改善点
前方への移流(Forward Advection)とサブステップ(Substeps)を使用するとき、高詳細ソ
ルバ(High Quality Solve)オプションを使用した流体シミュレーションの安定性が向上して
アーティファクトが減少しました。
■
高詳細ソルバ(High Detail Solve)
■
前方への移流(Forward Advection)
■
サブステップ(Substeps)
| 49
50
10
nCloth の新機能
衝突の強さ
新しい衝突の強さ(Collide Strength)アト
リビュートでは、nCloth オブジェクトとそ
の他の nucleus オブジェクト間の衝突の強
さを指定できます。
nCloth アトリビュート ペイント ツール
(Paint nCloth Attributes Tool)を使用す
ると、衝突の強さ(Collide Strength)の頂
点マップまたはテクスチャ マップを作成し
て、選択した nCloth オブジェクト コンポー
ネントとパッシブ コリジョン オブジェクト
コンポーネントの衝突を減衰させるか、また
は無効にすることができます。以前のバー
ジョンの Maya では、選択した頂点を衝突か
ら除外する最も簡単な方法は、衝突ペアを除
外(Exclude Collide Pairs)コンストレイン
を作成することでした。衝突の強さマップ
(Collide Strength Map)が nCloth オブ
ジェクトに追加されています。
パッシブ コリジョン オブジェクトにも衝突
の強さと衝突の強さマップ アトリビュート
が追加されました。
■
衝突の強さ(Collide Strength)
■
コリジョン(Collisions)
51
ペイント可能なレスト長のスケール
nCloth アトリビュート ペイント ツール
(Paint nCloth Attributes Tool)を使用し
て、レスト長のスケール(Rest Length
Scale)の頂点マップまたはテクスチャ マッ
プを作成して、選択した nCloth オブジェク
ト コンポーネントのレスト長のスケールを
設定できるようになりました。レスト長のス
ケールの頂点単位の値をペイントすると、
nCloth で毛の逆立ちや炎のゆらめきなどを
作成する場合やサッカー生地などのテクス
チャ生地をシミュレートする場合に便利で
す。
■
レスト長のスケール マップ タイプ(Rest
Length Scale Map Type)レスト長のスケール
マップ(Rest Length Scale Map)
■
nMesh> 頂点プロパティのペイント(nMesh
> Paint Vertex Properties)
■
nMesh> テクスチャ プロパティのペイント
(nMesh > Paint Texture Properties)
新しいキャッシュ可能なアトリビュート オプション
キャッシュ可能なアトリビュート(Cacheable Attributes)の新しいダイナミック状態(Dynamic
State)オプションでは、nCache の終わりまでの nCloth シミュレーションを再開したときの
結果が改善されます。ダイナミック状態は nCloth オブジェクトの頂点の X、Y、Z 位置、オブ
ジェクトの速度、ならびに内部状態情報をキャッシュします。
■
ダイナミック状態(Dynamic State)
ベンド ソルバ
新しいベンド ソルバ(Bend Solver)アトリビュートを使用するとベンドの抵抗(Bend
Resistance)を変更する方法を設定できます。ベンド ソルバは、旧バージョンの Maya で使用
した方法よりも、頂点が交差してフリップしたジオメトリのインスタンスによりうまく対応で
きるようになりました。
■
ベンド ソルバ(Bend Solver)
52 | 第 10 章 nCloth の新機能
| 53
54
nParticle の新機能
11
パーティクル単位の回転
新しい回転(Rotation)アトリビュートでは nucleus
が nParticle をパーティクル単位で回転させる方法を制
御できます。回転アトリビュートを使用してインスタン
ス化したジオメトリを回転させることもできます。回転
の摩擦(Rotation Friction)と回転のダンプ(Rotation
Damp)アトリビュートでは、パーティクルの回転レー
トを制御できます。
パーティクル単位の回転は、爆発エフェクトで飛散する
破片などのランダムに動くリアルなオブジェクトを作成
する場合に便利です。
■
nParticle 回転
■
回転(Rotation)
■
インスタンス化したジオメトリを回転させる
55
コリジョン ランプ
nParticle にコリジョン アトリビュート用のパーティク
ル単位の内部ランプが追加されました。コリジョン ラ
ンプ(Collision Ramps)を使用してパーティクルごと
に nParticle オブジェクトの衝突の強さ(Collide
Strength)、バウンス(Bounce)、摩擦(Friction)、
スティッキネス(Stickiness)を設定し、存在時間、半
径、スピードなどの nParticle プロパティに基づいてア
トリビュート値をスケールできます。
■
コリジョン ランプ(Collision Ramps)
■
nParticle 内部ランプとパーティクル単位のアトリビュート
表面張力
新しい表面張力(Surface Tension)アトリビュートで
は、nParticle の液体シミュレーションにリアルな表面
張力を追加できます。実際に、表面張力は液体の分子間
の引力であり、表面に水滴がつくといった現象にその特
性が最も顕著に表れます。表面張力は、液体の nParticle
オブジェクトの表面が移動するときに、その動作の収縮
と膨張を作成することでこの特性を模倣しています。
表面張力スケール(Surface Tension Scale)の内部ラン
プでは、表面張力をパーティクル単位で設定できます。
■
表面張力(Surface Tension)
■
表面張力スケール(Surface Tension Scale)
■ÊÊÊÊ液体シミュレーション(Liquid Simulations)
56 | 第 11 章 nParticle の新機能
粘度スケール ランプ
Maya 2011 には、粘度スケール(Viscosity Scale)ラン
プが用意されており、これを使用するとパーティクル単
位で液体シミュレーション nParticle の粘度(Viscosity)
値を設定できます。粘度スケール ランプを使用すると、
存在時間、半径、スピードなどの nParticle プロパティ
に基づいて粘度値をスケールできます。
■
粘度スケール(Viscosity Scale)
■ÊÊÊÊ液体シミュレーション(Liquid Simulations)
nParticle コンストレインの改善
初期状態に設定後のシーンに放出された nParticle を
nConstraints に追加できるようになりました。たとえ
ば、コンポーネント間(Component to Component)
コンストレインを放出された nParticle に追加して、コ
ネクト済みパーティクルの連続チェーンを作成できま
す。
以前のバージョンの Maya では、初期状態の nParticle
のみがコンストレインを保持できました。
■
nucleus オブジェクトのコンストレイン
■
nParticle コンストレインを作成および編集する
nParticle 出力メッシュの改善
Maya 2011 では、nParticle オブジェクトをポリゴン オ
ブジェクトに変換するときのパフォーマンスが改善され
ています。この改善はメッシュ方法(Mesh Method)
が三角メッシュ(Triangle Mesh)または四角メッシュ
(Quad Mesh)のときに最も顕著です。
Maya 2010 では、四角としてのメッシュ出力(メッシュ
方法を四角に設定)で非多様ジオメトリに関する問題が
発生したり、個別の isosurface を結合した領域に突起が
生成されたりする場合がありました。これらの問題の多
くは Maya 2011 では修正されています。また、メッ
シュ変換によって生成する初期の四角サーフェスが、
| 57
メッシュのスムージング反復(Mesh Smoothing
Iterations)を 0 に設定した場合でもスムースになりま
した。
■
nParticle 出力メッシュ
■
nParticle からポリゴンに変換する
出力メッシュの頂点単位のシェーディング アトリビュート
nParticle オブジェクトをポリゴン メッシュに変換する
ときに、頂点単位のカラー、不透明度、白熱光データを
生成できるようになりました。これをオンに設定する
と、頂点カラー(Color Per Vertex)、頂点単位の不透
明度(Opacity Per Vertex)、頂点単位の白熱光
(Incandescence Per Vertex)は、nParticle オブジェ
クトの頂点単位のカラー、不透明度、白熱光の値から取
得される頂点単位データを生成します。出力メッシュの
頂点単位データはカラー セット データとして使用でき、
他のカラー セット データと同様にポリゴン オブジェク
トに適用できます。
■
頂点単位の出力メッシュ シェーディング
■
nParticle 出力メッシュのプロパティを設定する
■
出力メッシュ(Output Mesh)
モーション ブラーの頂点単位の速度
nParticle 出力メッシュをレンダーするときにモーショ
ン ブラーを作成できるようになりました。新しい頂点
単位の速度(Velocity Per Vertex)アトリビュートは、
nParticle オブジェクトが出力メッシュに変換されると
きに頂点単位の速度データを生成します。mental ray
for Maya を使って nParticle 出力メッシュをレンダーす
ると、頂点単位の速度データを使ってレンダリングを
行ってモーション ブラーを作成します。
■
モーション ブラーを作成する
■
頂点単位の速度(Velocity Per Vertex)
58 | 第 11 章 nParticle の新機能
頂点単位の UVW
nParticle 出力メッシュに UVW 座標系を生成できるよ
うになりました。新しい頂点単位の UVW(Uvw Per
Vertex)アトリビュートは、nParticle オブジェクトが
出力メッシュに変換されるときに UVW 座標を出力しま
す。この座標を使用すると、テクスチャを nParticle 出
力メッシュに割り当てることができます。
UV テクスチャ エディタ(UV Texture Editor)を使用
すると、他のすべてのポリゴン サーフェスと同様に出
力メッシュの UV トポロジを変更できます。
■
頂点単位の UVW(Uvw Per Vertex)
衝突の強さ
新しい衝突の強さ(Collide Strength)アトリビュートでは、セルフコリジョンや他の nucleus
オブジェクトとの衝突などの nParticle の衝突の強さを指定できます。衝突の強さを使用する
と、nParticle オブジェクトが完全に衝突するか、部分的に衝突するか、または他のオブジェク
トと衝突しないかを指定できます。
新しい衝突の強さのスケール(Collide Strength Scale)ランプでは、衝突の強さをパーティク
ル単位で設定できます。衝突の強さのスケール ランプを使用すると、存在時間、スピード、半
径などのプロパティに基づいて個々の nParticle の衝突を減衰させるか、または無効にするこ
とができます。
■
衝突の強さ(Collide Strength)
■
衝突の強さのスケール(Collide Strength Scale )
| 59
60
レンダリングとレンダー
セットアップの新機能
12
新しいビューポート 2.0
新しいビューポート 2.0 を使用すると、大きなシーンの
パフォーマンスを最適化し精度の高いライティングや
シェーダを実現できます。これによってインタラクティ
ブな操作性が向上し、多数のオブジェクトを含む複雑な
シーンや重いジオメトリを含むオブジェクトでもタンブ
ルできます。
ビューポート 2.0 に切り替えるには、パネル メニュー
からレンダラ > ビューポート 2.0(Renderer > Viewport
2.0)を選択します。
■
ビューポート 2.0 でインタラクティブに表示する
■
レンダラ > ビューポート 2.0(Renderer > Viewport 2.0)
■
ビューポート 2.0 の制限事項
■
シーン ビューでインタラクティブに視覚化されます。
61
新しいハイパーシェードの設計
新たに設計されたハイパーシェード(Hypershade)を
使用するとレンダー ノードを簡単かつ迅速に作成でき
ます。新しい設計では検索機能が強化されナビゲーショ
ンが簡単になりました。
また、頻繁に使用するシェーダに簡単にアクセスできる
ように、お気に入りリストを作成することもできます。
レンダー ノードの作成(Create Render Node)ウィン
ドウと新しいマテリアルの割り当て(Assign New
Material)ウィンドウもこの新しい設計による機能を備
えています。
また、新しいマテリアルの割り当てウィンドウにシェー
ダをサーフェスに割り当てるワークフローを単純化する
機能が追加されました。
行列の追加(Add Matrix)、選択(Choice)、分解行
列(Decompose Matrix)もハイパーシェードから利用
できるようになりました。
■
作成バー
■
作成バーの非表示、サイズ変更、カスタマイズを行う
■
ノードを作成する
■
お気に入りを作成して使用する
■
レンダー ノードの作成ウィンドウ
■
新しいマテリアルの割り当てウィンドウ
■
ユーティリティ(Utilities)
新しい 2D パン/ズーム機能
この機能では 2D でパンとズームを行い、詳細なトラッ
キングやロトスコープ処理の結果をシーン ビューに表
示できるようになりました。この機能を使用するとパ
ン/ズーム モードを簡単に切り替えることができます。
パン/ズーム モードはデフォルトではレンダーされませ
んが、フル カメラ ビューまたはパン/ズーム ビューの
レンダリングを選択できます。さらに 2D パン/ズーム
(2D Pan/Zoom)のブックマークを作成することもで
きます。
62 | 第 12 章 レンダリングとレンダー セットアップの新機能
この機能にアクセスするには、ビュー > カメラ アトリ
ビュート エディタ > 表示オプション > 2D パン/ズーム
(View > Camera Attribute Editor > Display Options
> 2D Pan/Zoom)またはビュー > カメラ ツール > 2D
パン/ズーム ツール(View > Camera Tools > 2D
Pan/Zoom Tool)を選択します。
■
2D でのパンとズーム
■
表示オプション(Display Options)
■
2D パン/ズームを無視(Ignore 2D Pan/Zoom)
■
ビュー > カメラ ツール(View > Camera Tools)
■
2D パン/ズーム ツール(2D Pan/Zoom Tool)
■
パネル ツール バー
■
Maya のホットキー
新しい立体視カメラ機能
新しいマルチカメラ リグ ツール(Multi-Camera
Rig Tool)
複数の立体視カメラのマルチカメラ リグを作成するに
はマルチカメラ リグ ツール(Multi-Camera Rig Tool)
を使用します。デフォルトのマルチカメラ リグをカス
タマイズすることも、独自のリグを定義することもでき
ます。リグの層の数とすべての層のリグ タイプをカス
タマイズできます。標準の立体視カメラまたは登録した
カスタム リグを選択します。
■
マルチカメラ リグ ツール(Multi-Camera Rig Tool)
■
マルチカメラ リグを作成する
■
立体視 > エディタ > カスタム マルチ リグ(Stereo > Editors
> Custom Multi Rig)
立体視カメラとオブジェクト セットのリンク
立体視カメラとオブジェクトのグループをセットとして
リンクできます。この機能はシーンに複数の立体視カメ
ラがあり、各オブジェクトに異なる立体視カメラを使用
する場合に最も効果的です。
| 63
立体視 > リンクの作成(Stereo > Make Links)を選択
してカメラとオブジェクト セットをリンクします。
■
立体視カメラをオブジェクトのセットにリンクする
■
立体視 > リンクの作成(Make Links)
■
立体視 > リンクの解除(Break Links)
カラー管理のサポート
カラー プロファイルのサポート
レンダリング プロセスの入力と出力に関連付けたカラー
プロファイルを制御できるようになりました。この機能
を使用すると、入力テクスチャのカラー空間を指定でき
レンダラに合わせてシェーダとカラーの計算に使用する
カラー空間を指定できます。カラー プロファイルは、
次のようなさまざまなエレメントと関連付けることがで
きます。
■
ファイル テクスチャ
■
レンダー パス
■
mentalrayTexture ノード
■
mentalrayOutputPass ノード
カラー管理を有効にするには、レンダー設定(Render
Settings): 共通(Common)タブを使用します。次
に、そのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)
を介して個々のノードにカラー空間を選択できます。
■
シーン内でカラー管理を使用する
■
レンダー設定(Render Settings): 共通(Common)タブ
■
レンダー パス アトリビュート エディタ
■
ファイル(File)
■
カラー プロファイル(Color Profile)
64 | 第 12 章 レンダリングとレンダー セットアップの新機能
レンダー ビューでの HDR イメージの表示
32 ビット フローティング ポイント HDR イメージをレ
ンダービュー(Render View)で表示できるようになり
ました。これによって、カラー管理を使用してイメージ
ファイルや表示出力に関連付けたカラー プロファイル
を制御することができます。また、カラーの等級付けを
適用してレンダー ビュー ウィンドウにプレビューする
ことや、カスタム校正ファイルを指定することもできま
す。
さらに、この機能では HDR イメージの明るすぎたり暗
すぎる領域の詳細を表示できるため、イメージのコント
ラストや露光を調整することができます。
レンダー ビュー ウィンドウからカラー管理オプション
にアクセスするには、表示 > カラー管理(Display >
Color Management)を選択します。
■
レンダー ビューに HDR イメージを表示する
■
レンダー ビュー(Render View)でカラー管理を使用する:
ワークフロー例
■
レンダー ビューカラー管理ノード
■
レンダリング(Rendering)プリファレンス
新しいアンビエント オクルージョン パス アトリビュート
複数のアンビエント オクルージョン レイ、スプレッド
(Spread)、出力モード(Output Mode)、最大距離
(Maximum Distance)などのアトリビュートを微調整
することで、アンビエント オクルージョン パスをカス
タマイズできるようになりました。これらのすべてのア
トリビュートにはアンビエント オクルージョン パスの
アトリビュート エディタ(Attribute Editor)からアク
セスできます。
■
アンビエント オクルージョン(Ambient Occlusion)レン
ダー パス アトリビュート
| 65
mia_material_x_passes シェーダによってサポートされる新しいレンダー パス
mia_material_x_passes シェーダが、シャドウのない拡散(Diffuse Without Shadows)、シャ
ドウのない直接放射(Direct Irradiance Without Shadows)、未処理シャドウ(Raw
Shadow)、シャドウ(Shadow)、シャドウのないスペキュラ(Specular Without
Shadows)、シャドウのない半透明(Translucence Without Shadows)などの追加レンダー
パスをサポートするようになりました。
mia_material_x_passes シェーダによってサポートされるすべてのパスのリストについては、
以下を参照してください。
■
mi_metallic_paint_x_passes、mia_material_x_passes、misss_fast_shader_x_passes、
mi_car_paint_phen_x_passes シェーダ
新しいファイナル ギャザー アトリビュート
新しい FG キャッシングなし(No FG Caching)オプションがレンダー設定(Render Settings)
に追加されました。間接ライティング(Indirect Lighting)タブでは、ファイナル ギャザー
キャッシングを完全に無効にすることができ、常に完全かつ正確なファイナル ギャザー計算を
実行できます。このオプションを使用すると、シーンの複雑さに応じてレンダリング時間が短
縮される場合があります。
新しい法線許容値(Normal Tolerance)オプションを使用すると、ファイナル ギャザー ポイ
ント法線が補間に反映される、サーフェス法線からの最大逸脱角度を指定できます。これに大
きい値を指定するとレンダリング時間が短縮されますが、小さい値を指定するとレンダリング
速度が遅くなる場合があります。
■
ファイナル ギャザー精度(Final Gather Quality)
■
ファイナル ギャザー トレーシング(Final Gather Tracing)
単一オブジェクトの最適化がアンビエントオクルージョンとカスタム転送マップで使
用可能
アンビエント オクルージョンとカスタム転送マップの作成時に複数のオブジェクトか単一のオ
ブジェクトの最適化を選択できるようになりました。ライティング/シェーディング > マップ
の転写(Lighting/Shading > Transfer Maps)を選択して、マップの転写(Transfer Maps)
エディタを開き、最適化(Optimization)プルダウン ボックスで 2 つのオプションから選択
します。
■
ライティング/シェーディング > マップの転写(Lighting/Shading > Transfer Maps)
66 | 第 12 章 レンダリングとレンダー セットアップの新機能
新しい mental ray シェーダの追加
2 つの新しい mental ray シェーダ mia_photometric_light と mia_ciesky が追加されました。
mia_photometric_light シェーダはライトの強度を使用してフォトンのエネルギーと密度のバ
ランスを取り、mia_ciesky シェーダをライティングの分析に使用できます。
■
mia_photometric_light
■
mia_ciesky
Mac OS X 上の Maya で Backburner をサポート
Mac OS X プラットフォーム上の Maya で Backburner を使用できるようになりました。
■
Buckburner による Maya を使用したネットワーク レンダリング
ディレクショナル ライト用の新しいシャドウマップ カメラ
新しいシャドウ マップ カメラを使用して、ディレクショナル ライトの焦点範囲を制御できる
ようになりました。
■
シャドウ マップ カメラの使用(Use Shadow Map Camera)(ディレクショナル ライトの
み)
| 67
68
MEL と Python の新機能
13
互換性に関する警告を有効にする新しい開始フラグ
新しい開始フラグ -3 が追加されました。これは Python 3000 の互換性に関する警告を有効にし
ます。
■
追加された Maya の起動フラグ
新しい高度な技術セクションの追加
『Python』マニュアルに Python を使用してエディタ ウィンドウを作成するためのガイドライ
ンを示す高度な技術セクションが加筆されました。
■
Python を使用したエディタ ウィンドウの作成
Maya と一緒にインストールされる PyMEL
PyMEL が Maya と一緒にインストールされるようになりました。PyMEL の詳細については、
PyMEL の資料を参照してください。
■
PyMEL の使用法
新規コマンド
以下のコマンドが追加されました。
■
aaf2fcp
■
adskAsset
■
adskAssetLibrary
■
adskAssetList
■
adskAssetListUI
69
■
audioTrack
■
autoSave
■
bezierAnchorPreset
■
bezierAnchorState
■
bezierCurveToNurbs
■
bezierInfo
■
cameraSet
■
componentBox
■
containerBind
■
containerPublish
■
copyDeformerWeights
■
curveBezierCtx
■
curveRGBColor
■
dbcount
■
dbmessage
■
deformerWeights
■
deviceManager
■
dockControl
■
exportEdits
■
fileDialog2
■
flowLayout
■
interactionStyle
■
loadUI
■
movieInfo
■
nodeTreeLister
■
nurbsCurveToBezier
■
ogs
70 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
■
ogsdebug
■
ogsRender
■
panZoom
■
panZoomCtx
■
pointOnPolyConstraint
■
polyConnectComponents
■
polyHole
■
polySpinEdge
■
polyUVRectangle
■
relationship
■
resourceManager
■
sequenceManager
■
shot
■
shotTrack
■
shotRipple
■
skinBindCtx
■
timeCode
■
toolBar
■
treeLister
■
volumeBind
廃止されたコマンド
以下のコマンドが削除されました。
■
characterOutlineEditor
■
dgcount
■
dynRelEdPanel
■
dynRelEditor
| 71
■
finder
■
imageElement
■
lightListEditor
■
lightListPanel
■
listerEditor
■
newPanelItems
■
rangeElement
■
renderLayerButton
■
sceneViewer
■
setEditor
■
shellField
■
textElement
■
xpmPicker
既存のコマンドの変更
MEL スクリプトで使用するほぼすべてのフラグが Python スクリプトもサポートするようにな
りました。
コントロールとレイアウトを作成するすべてのコマンドに以下のフラグが追加されました。
■
-enableBackground/ebg
■
-fullPathName/fpn
■
-visibleChangeCommand/vcc
すべてのコンストレイン コマンドに -layer/l フラグが追加されました。
すべてのアーティザン ペイント コンテキストに以下のフラグが追加されました。
■
-colorRamp/cr
■
-rampMinColor/rmc
■
-rampMaxColor/rxc
■
-useColorRamp/ucr
72 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
■
-useMaxMinColor/umc
コントロールを再ペアレント化できるようになりました(-parent フラグを編集可)。
以下のフラグが iconTextButton、iconTextCheckBox、iconTextRadioButton、iconTextStaticLabel、
nodeIconButton、shelfButton コマンドに追加されました。
■
-overlayLabelBackColor/olb
■
-overlayLabelColor/olc
dynPaintEditor、imageWindowEditor、renderWindowEditor、textureWindow コマンドの場
合、-scaleBlue/db、-scaleGreen/dg、-scaleRed/sr フラグが int ではなく、float 引数を取る
ようになりました。
manipMoveContext、manipRotateContext、manipScaleContext コマンドの場合、-activeHandle/ah
フラグが float ではなく、int を取るようになりました。
さらに、個々のコマンドが以下のように変更されました。
about
以下のフラグが追加されました。
■
-fontInfo/foi
■
-qtVersion/qt
■
-windowManager/wm
allNodeTypes
以下のフラグが追加されました。
■
-includeAbstract/ia
animCurveEditor
以下のフラグが追加されました。
■
-displayNormalized/-dn;
■
-preSelectionHighlight/psh;
■
-renormalizeCurves/rnc;
| 73
■
-stackedCurves/sc;
■
-stackedCurvesMin/scm;
■
-stackedCurvesMax/scx;
■
-stackedCurvesSpace/scs;
■
-showUpstreamCurves/suc
animView
以下のフラグが追加されました。
■
-nextView/nv
■
-previousView/pv
artAttrSkinPaintCtx
以下のフラグが追加されました。
■
-paintSelectionMode/spm
■
-skinPaintMode/spm
button
以下のフラグが変更されました。
■
-align フラグは無視されます。
■
-actionIsSubstitute フラグは無視されます。
checkBox
以下のフラグが変更されました。
■
-align フラグは無視されます。
control
以下のフラグが変更されました。
■
-backgroundColor フラグがすべてのプラットフォームで有効になりました。
74 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
camera
以下のフラグが追加されました。
■
-horizontalPan/hpn
■
-panZoomEnabled/pze
■
-renderPanZoom/rpz
■
-verticalPan/vpn
■
-zoom/zom
cameraView
以下のフラグが追加されました。
■
-bookmarkType/typ
clipEditor
以下のフラグが追加されました。
■
-clipStyle/cs
■
-manageSequencer/ms
以下のフラグが削除されました。
■
-characterOutline/co
cmdScrollFieldExecuter
以下のフラグが追加されました。
■
-commandCompletion/cco
■
-objectPathCompletion/opc
■
-spacesPerTab/spt
■
-showTooltipHelp/sth
■
-tabsForIndent/tfi
| 75
commandLine
以下のフラグが追加されました。
■
-holdFocus/hf
commandPort
以下のフラグが追加されました。
■
-sourceType/stp
■
-pickleOutput/po
confirmDialog
以下のフラグが追加されました。
■
-icon/icn
container
以下のフラグが追加されました。
■
-includeNetworkDetails/ind
■
-isContainer/isc
■
-type/typ
■
-unbindChild/unc
■
-unbindParent/ubp
containerProxy
以下のフラグが追加されました。
■
-fromTemplate/ft
■
-type/typ
containerTemplate
以下のフラグが追加されました。
■
-addBindingSet/abs
76 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
■
-bindingSetList/bsl
■
-childAnchor/can
■
-parentAnchor/pan
■
-publishNodeList/pnl
■
-removeBindingSet/rbs
■
-rootTransform/rtn
■
-updateBindingSet/ubs
copySkinWeights
以下のフラグが追加されました。
■
-noBlendWeight/nbw
■
-normalize/nr
■
-sampleSpace/spa
curveCVCtx と curveEPCtx
以下のフラグが追加されました。
■
-bezier/bez
cycleCheck
以下のフラグが追加されました。
■
-firstCycleOnly/fco
■
-firstPlugPerNode/fpn
■
-lastPlugPerNode/lpn
■
-listSeparator/ls
directKeyCtx
以下のフラグが追加されました。
■
-selectedOnly/so
| 77
editorTemplate
以下のフラグが追加されました。
■
-addAdskAssetControls/aac
error
以下のフラグが追加されました。
■
-showLineNumber/sl
file
以下のフラグが追加されました。
■
-applyTo/at
■
-compress/cmp
■
-exportUnloadedReferences/eur
■
-mapPlaceHolderNamespace/mns
■
-mergeNamespacesOnClash/mnc
■
-preserveName/pn
以下のフラグが変更されました。
■
復元スクリプトである -command/c は別のパラメータを取るようになりました。
findType
以下のフラグが追加されました。
■
-deep/d
■
-type/t
以下のフラグが削除されました。
■
-all
78 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
frameLayout
以下のフラグが変更されました。
■
-labelAlign と -labelWidth フラグが無視されます。
getPanel
以下のフラグが追加されました。
■
-atPosition/ap
group
以下のフラグが追加されました。
■
-useAsGroup/uag
hotBox
以下のフラグが追加されました。
■
-noClickPosition/ncp
■
-position/pos
hotkey
以下のフラグが変更されました。
■
-key フラグがモディファイアを取れるようになりました。
iconTextButton
以下のフラグが変更されました。
■
-actionIsSubstitute フラグは無視されます。
iconTextScrollList
以下のフラグが追加されました。
■
-dropRectCallback/drc
■
-itemAt/ia
| 79
■
-visualRectAt/vra
ikSystem
以下のフラグが変更されました。
■
-solverTypes/st は引数を取らなくなりました。
itemFilterAttr
以下のフラグが追加されました。
■
-hasDrivenKey/hdk
ls
以下のフラグが追加されました。
■
-containers/con
■
-lockedNodes/ln
■
-persistentNodes/pn
■
-referenceNodes/rn
■
-undeletable/ud
lsThroughFilter
以下のフラグが追加されました。
■
-item/it
lsUI
以下のフラグが追加されました。
■
-dumpWidgets/dw
■
-numWidgets/nw
以下のフラグが削除されました。
■
-filters/f
80 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
manipOptions
以下のフラグが追加されました。
■
-rememberActiveHandle/rah
manipRotateContext
以下のフラグが追加されました。
■
-useManipPivot/ump
manipScaleContext
以下のフラグが追加されました。
■
-alignAlong/aa
■
-mode/m
■
-orientAxes/oa
■
-orientTowards/ot
■
-useManipPivot/ump
menu
以下のフラグが追加されました。
■
-fullPathName/fpn
modelEditor
以下のフラグが追加されました。
■
-cameraSet/cst
■
-ignorePanZoom/ipz
■
-modelPanel/mp
■
-viewType/vt
| 81
nParticle
以下のフラグが変更されました。
■
-dynamicAttrList/dal は引数を取らなくなりました。
namespace
以下のフラグが追加されました。
■
-query/q
■
-recurse/r
■
-relativeNames/rel
■
-rename/ren
namespaceInfo
以下のフラグが追加されました。
■
-recurse/r
nodeOutliner
以下のフラグが追加されました。
■
-showPublished/sp
outlinerEditor
以下のフラグが追加されました。
■
-pinPlug/pin
■
-showPinIcons/spi
■
-showUpstreamCurves/suc
■
-unpinPlug/unp
paneLayout
以下のフラグが変更されました。
■
-staticWidthPane/swp
82 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
■
-staticHeightPane/shp
particle
以下のフラグが変更されました。
■
-dynamicAttrList/dal は引数を取らなくなりました。
playblast
以下のフラグが追加されました。
■
-combineSound/csd
■
-indexFromZero/ifz
■
-quality/qlt
■
-replaceAudioOnly/rao
■
-replaceEndTime/ret
■
-replaceFilename/rf
■
-replaceStartTime/rst
■
-sequenceTime/sqt
■
-useTraxSounds
pluginInfo
以下のフラグが変更されました。
■
-cacheFormat/cf
■
-dragAndDropBehaviour/ddb
■
-dependNode/dn
■
-device/dv
■
-iksolver/ik
■
-translator/t
以下のフラグは引数を取らなくなりました。
| 83
polyAutoProjection
以下のフラグが変更されました。
■
-pivot/pvt
■
-pivotX/pvx
■
-pivotY/pvy
■
-pivotZ/pvz
以下のフラグはすべて長さではなく浮動小数点を取ります。
polyOptions
以下のフラグが追加されました。
■
-displayInvisibleFaces/dif
polySelect
以下のフラグが追加されました。
■
-edgeUVLoopOrBorder/euv
polySlideEdge
以下のフラグが追加されました。
■
-edgeDirection/ed は長さではなく浮動小数点を取るようになりました。
polySplitEdge
以下のフラグが追加されました。
■
-operation/op
preloadRefEd
以下のフラグが変更されました。
■
-selectFileNode/sf no longer takes an arg
84 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
promptDialog
以下のフラグが追加されました。
■
-style/st は整数ではなく文字列を取るようになりました。
radioButton
以下のフラグが変更されました。
■
-align フラグは無視されます。
referenceEdit
以下のフラグが変更されました。
■
-editCommand/ed と -onReferenceNode/orn は複数使用できるようになりました。
referenceQuery
以下のフラグが追加されました。
■
-child/ch
■
-isExportEdits/iee
■
-isLoaded/il
■
-liveEdits/le
以下のフラグが変更されました。
■
-editCommand/ec と -onReferenceNode/orn は複数使用できるようになりました。
refresh
以下のフラグが追加されました。
■
-suspend/su
renderWindowEditor
以下のフラグが追加されました。
■
-colorManage/com
| 85
scale
以下のフラグが追加されました。
■
-localSpace/ls
■
-orientAxes/oa
■
-objectSpace/os
■
-worldSpace/ws
scriptNode
以下のフラグが追加されました。
■
-sourceType/stp
select
以下のフラグが追加されました。
■
-containerCentric/cc
selectPref
以下のフラグが追加されました。
■
-autoSelectContainer/asc
separator
以下のフラグが変更されました。
■
-style フラグで「none」、「single」、「in」、「out」の値が有効になりました
(「double」、「doubleDash」ではシングル ダッシュが作成されます)。
skinCluster
以下のフラグが追加されました。
■
-addToSelection/ats
■
-forceNormalizeWeights/fnw
■
-normalizeWeights/nw
86 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
■
-removeFromSelection/rfs
■
-selectInfluenceVerts/siv
■
-skinMethod/sm
■
-volumeBind/vb
■
-volumeType/vt
skinPercent
以下のフラグが追加されました。
■
-zeroRemainingInfluences/zri
■
-transformMoveWeights/tmw
sound
以下のフラグが追加されました。
■
-mute/m
■
-sourceEnd/se
■
-sourceStart/ss
stereoCameraView
以下のフラグが追加されました。
■
-ignorePanZoom/ipz
■
-modelPanel/mp
■
-stereoDrawMode/sdm
■
-viewType/vt
以下のフラグが削除されました。
■
-stereoCmd/sc
■
-stereoCmdDefault/scd
| 87
stereoRigManager
以下のフラグが追加されました。
■
-cameraSetFunc/csf
surface
以下のフラグが変更されました。
■
-degreeU/du と -degreeV/dv は浮動小数点ではなく整数を取るようになりました。
tabLayout
すべてのプラットフォームですべてのタブを表示しきれない場合に、コントロールにスクロー
ル ボタンが表示されるようになりました。各ボタンに右マウス ボタン メニューが追加され、
すべてのタブが表示されるためタブを自由にすばやく選択できるようになりました。
text
以下のフラグが追加されました。
■
-wordWrap/w
textureWindow
以下のフラグが追加されました。
■
-drawSubRegions/dsr
timer
古いコマンドは完全に新しいコマンドに置き換えられフラグも変更されました。
transferAttributes
以下のフラグが追加されました。
■
-matchChoice/mch
translator
以下のフラグが追加されました。
■
-loaded/ld
88 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
treeView
以下のフラグが追加されました。
■
-allowHiddenParents/ahp
■
-enableKeys/enk
■
-itemSelected/isl
■
-showItem/shi
以下のフラグが削除されました。
■
-drawSelectionBackground
以下のフラグが変更されました。
■
-borderHighlite/bh、-expandItem/ei、-highlite/hl、-itemVisible/iv、
-reverseTreeOrder/rto、-selectItem/si は浮動小数点や整数ではなくブーリアンを取るよう
になりました。
■
-children/ch、-itemIndex/idx、-itemExists/iex、-isItemExpanded/iie、-isLeaf/il、
-itempParent/ip はすべて参照のみになりました。
warning
以下のフラグが追加されました。
■
-showLineNumber/sl
window
以下のフラグが変更されました。
■
-minimizeCommand と -restoreCommand flags がすべてのプラットフォームで有効にな
りました。
■
-interactivePlacement フラグは無視されます。
windowPref
以下のフラグが追加されました。
■
-restoreMainWindowState/rms
| 89
■
-saveMainWindowState/sms
以下のフラグが変更されました。
■
-parentMain/pm は整数ではなくブーリアンを取るようになりました。
90 | 第 13 章 MEL と Python の新機能
マニュアルの新機能
14
ナビゲーション バーの改善
Maya マニュアルのナビゲーション バーが、下にスク
ロールしてもブラウザ ウィンドウの最上部に表示され
るようになりました。これにより参照しながらナビゲー
ション コントロールに簡単にアクセスできます。
検索の改善
Maya ヘルプの検索フィールドは文字列検索をサポート
するようになりました。語句の検索方法(Search
method)を変更することによって単語の正確な組み合
わせで検索することができます。
詳細については『Maya の基本』マニュアルの「Maya
ヘルプ(Maya Help)」を参照してください。
チュートリアルと上級チュートリアルの新規追加と更新
新しいチュートリアルや更新されたチュートリアルが多
数マニュアルに加わりました。これらは、Maya の新機
能の使い方やワークフローなどを紹介するためのもので
す。
Autodesk Web サイトの Autodesk Maya サービス サポー
トから nParticle の新しい上級テクニック チュートリア
ルを入手できます。このチュートリアルは中級もしくは
91
上級のユーザ向けにデザインされており、特定の複雑な
項目やテクニックについて集中掲載しています。
■
『Maya の基本』マニュアルの「ファイル リファレンス」
■
Maya アドバンス テクニック
推奨 mental ray シェーダ リストの追加
mental ray for Maya シェーダ の推奨リスト、例えば
mia_material_x shader などが『シェーディング』マ
ニュアルの「シェーディング ノード」の章に追加され
ました。
■
推奨 mental ray for Maya シェーダ
PyMEL マニュアル
Maya のマニュアルに PyMEL テクニカル リファレンス
のマニュアルが含まれました。
API ガイドへの Python Qt の操作の章の追加
『API ガイド』には Qt での Maya UI の作成方法の章
が追加されました。
■
QT を使用する
92 | 第 14 章 マニュアルの新機能
API の新機能
15
新規 API クラスまたは更新された API クラス
M3dView
■
MWindow と M3dWindow が MNativeWindowHdl という 1 つのタイプに統合されました。
applicationShell と window メソッドはいずれもこの新しいタイプを返します。
■
ビューに関連する QWidget を返すための widget メソッドが追加されました。
■
ビューに表示されるオブジェクトのタイプを設定および照会する setObjectDisplay と
objectDisplay メソッドが追加されました。
■
DisplayObject の列挙型に含まれるオブジェクトのタイプが追加されました。
■
Mac64 バージョンの display メソッドが追加されました。このメソッドは NSOpenGLContext
への void ポインタを返します。
■
beginXorDrawing メソッドと endXorDrawing メソッドが追加されました。これらのメソッ
ドは、選択範囲などに対して、ハードウェア オーバーレイを必要としない非破壊的なライン
描画を行います。
■
usingDefaultMaterial メソッドが追加されました。このメソッドはビューのデフォルト マテ
リアルの使用(Use default material)設定が有効かどうかをすばやく判断します。
■
以下のような複数の描画パスをサポートするメソッドが追加されました。
■
multipleDrawEnabled
■
setMultipleDrawEnable
■
multipleDrawPassCount
■
setMultipleDrawPassCount
93
■
beginProjMatrixOverride メソッドと endProjMatrixOverride メソッドが追加されまし
た。これらのメソッドはビューの投影行列をオーバーライドします。
■
updateViewingParameters メソッドが追加されました。このメソッドは、カメラの投影行
列と表示行列への変更を強制的にビューに適用します。
■
ColorIndex モードのサポートが廃止されたため、isColorIndexMode メソッドは削除され
ました。
MCameraSetMessage
■
これは cameraSet メッセージのコールバックを登録するための新規クラスです。
MDrawInfo
■
オブジェクトの DAG パスの設定が描かれるようにするための setMultiPath メソッドが追
加されました。
MDrawRequestQueue
■
要求キューがコピーできるようにするためのコピー コンストラクタが追加されました。
MEvent
■
setPosition メソッドと setModifiers メソッドの呼び出しシグネチャが修正され、Python
からアクセスできるようになりました。
MFileIO
■
getReferences メソッドにオプションで wantUnresolvedNames パラメータが追加されまし
た。このパラメータは、返されるファイル名をパス解決の前後のいずれの名前にするかを
制御します。
■
getFiles メソッドが追加されました。このメソッドはシーンのすべてのファイル名を返しま
す。パラメータを使用すると、リファレンスのみを返すか、解決済みまたは未解決の名前
を返すかを制御できます。
■
第 2 バージョンの getReferenceNodes が追加されました。これは MSelectionList のノー
ドを返します。
94 | 第 15 章 API の新機能
MFnCamera
■
■
パンとズームをサポートする以下のメソッドが追加されました。
■
panZoomEnabled
■
setPanZoomEnabled
■
renderPanZoom
■
setRenderPanZoom
■
horizontalPan
■
setHorizontalPan
■
verticalPan
■
setVerticalPan
■
zoom
■
setZoom
getFilmFrustum、getViewParameters、getViewingFrustum のすべてのメソッドで、オ
プションの applyPanZoom パラメータを使用できるようになりました。このパラメータは、
パンとズームを適用するかどうかを制御します。
MFnCameraSet
■
これはカメラ セットを作成および変更するための新規クラスです。
MFnContainerNode
以下のメソッドが追加されました。
■
getPublishedNames
■
getRootTransform
■
getPublishedNodes
MFnDagNode
以下のメソッドが const になりました。
■
getPath
| 95
■
getAllPaths
■
fullPathName
■
partialPathName
MFnDependencyNode
■
機能が実装されなかったため、kGlobalDynamicAttr が MAttrClass enum から削除されま
した。
MFnDirectionalLight
■
ライトの後ろに配置したオブジェクトが影を生成するかどうかを制御するための
useLightPosition と setUseLightPosition メソッドが追加されました。
MFnMesh
■
setInvisibleFaces メソッドと getInvisibleFaces メソッドが追加されました。これらのメ
ソッドは個々のフェースの可視性を設定および照会します(polyHole コマンドなど)。
MFnNIdData
■
ノード間のコネクションに従って nucleus ID データを渡すための新規クラスです。
MFnNObjectData
■
MnRigid オブジェクトと MnParticle オブジェクトの追加サポートです。
MFnNonExtendedLight
■
以下のデプス マップを制御するための追加メソッドです。
■
depthMapFocus
■
setDepthMapFocus
■
useDepthMapAutoFocus
■
setUseDepthMapAutoFocus
■
depthMapWidthFocus
■
setDepthMapWidthFocus
96 | 第 15 章 API の新機能
MFnParticleSystem
■
setCount メソッドが追加されました。
MFnSet
■
getMembers メソッドが、渡された選択項目リストをクリアしてからメンバーを追加する
ようになりました。
MFnSkinCluster
■
setBlendWeights メソッドと getBlendWeights メソッドが追加されました。これらのメ
ソッドは、skinCluster のブレンド ウェイト配列を設定および照会します。これは従来のリ
ニア スキニングとデュアル クォータニオン ベースのスキニングを頂点単位でブレンドする
場合に使用します。
■
デフォーマのインフルエンスの特定サブセット用ウエイトのみを取得する getWeights の
バージョンが追加されました。
MItDependencyGraph
■
setTraversalOverWorldSpaceDependents メソッドと
isTraversingOverWorldSpaceDependents メソッドが追加されました。これらのメソッド
は、トラバーサルにおけるワールド空間アトリビュートの依存関係をサポートします。
MGeometryPrimitive
■
コピー コンストラクタが追加されました。
MGeometryRequirements
■
必須エレメントとしてフェース オフセット情報を含めることを要求するための
addFaceOffsets メソッドが追加されました。
MMaterial
■
シェーダ セットの MObject を取得する新しいコンストラクタが追加されました。これを使
用すると、フェースなどの個々のコンポーネントの MMaterial をインスタンス化できます。
■
デフォルト マテリアルを返す defaultMaterial メソッドが追加されました。これは、ビュー
のデフォルト マテリアルの使用(Use default material)設定が有効な場合に、シーン オブ
ジェクトをシェーディングするときに使用します。
| 97
MMeshSmoothOptions
■
setBoundaryRule メソッドと boundaryRule メソッドが追加されました。これらのメソッ
ドは境界エッジと頂点の折り目を制御します。
MNamespace
■
これはネームスペースを作成および変更するための新規クラスです。
MNativeWindowHdl
■
全プラットフォームでネーティブのウィンドウ ハンドルを表す新しいタイプの定義です。
これは、M3dView::MWindow と M3dView::M3dWindow に置き換えられます。
MnCloth
■
シミュレーションの追加情報を提供する以下のメソッドが追加されました。
■
getThickness
■
getInverseMass
■
getBounce
■
getFriction
MnObject
■
この新規クラスは、MnCloth や MnRigid などのすべての nucleus オブジェクトの基底ク
ラスです。
MnParticle
■
これは nucleus パーティクル オブジェクトを作成および変更するための新規クラスです。
MnRigid
■
これは nucleus リジッド オブジェクトを作成および変更するための新規クラスです。
MnSolver
■
これは nucleus ソルバを作成および変更するための新規クラスです。
98 | 第 15 章 API の新機能
MPlug
■
isSource と isDestination という便利なメソッドが追加されました。受信コネクションがあ
るかどうかを調べるためだけに connectedTo を使用する必要がなくなりました。
MPx3dModelView
■
カメラ セットをサポートする以下のメソッドが追加されました。
■
setCameraSet
■
getCameraSet
■
setCurrentCameraSetCamera
■
getCurrentCameraSetCamera
■
ColorIndex モードのサポートが廃止されたため、setColorIndexMode メソッドと
isColorIndexMode メソッドは削除されました。
■
setViewSelectedSet メソッドの set パラメータが const になりました。
MPxCacheFormat
■
writeIntArray メソッドと readIntArray メソッドが追加されました。
MPxCameraSet
■
これはユーザ定義の cameraSet ノードを作成するための新規クラスです。
MPxDeformerNode
■
デフォーマが変形する追加コンポーネント(現在は UV とカラーのみ)を決定するための
setDeformationDetails メソッドと getDeformationDetails メソッドが追加されました。
MPxFileTranslator
■
同じファイルが複数回参照されるとき、Maya が実行する最適化との互換性をトランスレー
タが指定できるようにするための allowMultipleFileOptimization 仮想メソッドが追加され
ました。
| 99
MPxNode
■
_setDoNotWrite メソッドと _doNotWrite メソッドが追加されました。これらのメソッド
を使用すると、Python で対応する保護された C++ メソッドにアクセスできます。
MPxSurfaceShapeUI
■
カスタム サーフェース シェイプの MPxSurfaceShapeUI をその DAG パスから抽出できる
ようにするための surfaceShapeUI スタティック メソッドが追加されました。
MPxTransform
■
treatAsTransform 仮想メソッドが追加されました。このメソッドを使用すると、カスタム
トランスフォーム ノードを通常のトランスフォーム ノードのように処理するかどうかを指
定できます。たとえば、通常のトランスフォームは viewFit 操作ではなく、ジョイントに
組み込まれます。これはトランスフォーム ノードから派生します。
MQtUtil
■
Maya の UI 要素の基になる Qt コントロールに対応するためのメソッドを提供する新しい
クラスです。
MRenderView
■
updatePixels メソッドにオプションの isHdr パラメータが追加されました。このパラメー
タを設定すると、ピクセル値が標準の RGB カラー空間ではなくリニア CIE XYZ カラー空
間にあることが示されます。
MSceneMessage
■
リファレンス処理をより詳細に制御するために、kBeforeReference コールバックが
kBeforeCreateReference に置き換えられました。これはリファレンスがロードされる度で
はなく、リファレンスの作成時にのみ呼び出されます。同様に、kAfterReference コール
バックが kAfterCreateReference に 置き換えられました。この古くなったコールバック
は、新しいプラグインに移行するまでは、 Maya の複数のバージョンで使用できます。
MSelectionList
■
add(const MString& matchString) メソッドにオプションの searchChildNamespacesToo パ
ラメータが追加されました。
100 | 第 15 章 API の新機能
MString
■
expandEnvironmentVariablesAndTilde メソッドが Maya 2009 の機能として復活しまし
た。これは渡される文字列に関してファイル パス固有の拡張が実行されなくなったことを
意味します。
■
ファイル パス固有の拡張を行う expandFilePath メソッドが追加されました。
MTimerMessage
■
addTimerCallback メソッドが、コールバックを設定直後に実行するのではなく、指定時間
が経過するまで待機するよう修正されました。
■
アイドル ループを継続して実行するためのタイマー コールバックが不要になりました。こ
のため、setSleepCallback メソッドと sleepCallbackPtr メソッドは必要なくなり、将来的
には削除される予定です。
MTransformationMatrix
■
reorderRotation メソッドの呼び出しシグネチャが修正され、Python から使用できるよう
になりました。
MUiMessage
■
add3dViewPreMultipleDrawPassMsgCallback メソッドと
add3dViewPostMultipleDrawPassMsgCallback メソッドが追加されました。これらのメ
ソッドは複数の描画パスが有効な場合に、各パスの開始と終了のコールバックを設定しま
す。この使用例については、lensDistortionCallback プラグインを参照してください。
サンプル プラグイン
■
lensDistortionCallback が追加されました。これは通常のモデル パネルで複数の描画パス
を処理する方法を示します(カスタム MPx3dModelView との対比)。
■
cvColorShader が更新されました。これは異なるシェーダに割り当てられたフェースを処
理します。また、スレッドセーフな処理方法も示します。
■
Maya が Qt ベースになったことを示すために、helixMotifCmd は helixQtCmd に置き換
えられました。この新しいプラグインはすべてのプラットフォームで動作します。
■
qtForms が追加されました。これは Qt Designer で作成されたフォームの使用を含む、Qt
UI をプラグインから作成する方法を示します。
| 101
■
saveSwatchesCmd が追加されました。これはコントロールからイメージを取り込む方法を
示します。
102 | 第 15 章 API の新機能