APR & AFP TM TM スマート・インフォ APR TM AFP TM 共通号(2008/08号) 本年5月末から6月初旬にかけてドイツで国際総合印刷機材展「drupa2008」が開かれました。 訪問、見学しましたので旭の出展内容、各社ブースで見聞きしたトピックス等を本号にて ご報告致します。 1.drupa2008 の概要 drupaは世界最大の国際印刷機材展です。2008年(第14回)のキーワードは (1)「Inkjet drupa」と(2)「Environmental drupa」でした。 会場:ドイツ・デュッセルドルフ国際展示場 主催:メッセ・デュッセルドルフ 時期:5.29∼6.11 出展:1971社(52カ国) 参加:391,000名(138カ国) キーワード: (1)「Inkjet drupa」インクジェット領域での新技術、新製品の発表 (2)「Environmental drupa」環境対応の新製品の発表 注目の出展物: インクジェット/トナー方式のデジタル印刷機、プロセスレス/ケミカルレス オフセットCTP、高速/高付加価値の枚葉印刷機、デジタル印刷機と連動し た加工機 2.drupa2008 APPブース の概要 今回は「脱溶剤」を主なテーマとして水現像フレキソ版 「AWP」とレーザー彫刻スリー ブ「ADLESS」を中心に APP:Asahi Photoproducts(欧州販売会社) が出展しました。 (1) AWP 水系現像としてだけでなく白抜き 細字再現等の印刷品質、耐刷性が高い評価を得て います。欧州最大手シールラベル印刷現場で稼働 中です。この会社の製版現場と中継し、製版状況 を実況で紹介しました。 (2) ADLESS フレキソ印刷用スリーブとし てThick Typeとクッション層を設けたThinType を展示し、併せてドライオフセットでの缶印刷用 スリーブ、印刷サンプルも展示し、ADLESS技術 の多様性を紹介しました。 (3) 一方、AFPはレーザーセッターの普及を 背景としてDSH、DSF中心にデジタルプレートを紹介し、多くのお客様のお問い合わせを頂き ました。また、APRは1.2m 1.6mの版をワンマンで製版可能のASF1216全自動プロセッ サーを提案しました。 (その他)APPブース以外でも、イタリア、ドイツの印刷機メーカーのブースにてワイドウエ ブ・フィルム印刷用途を中心に、AFPが印刷実演の版として好評裡に使用されていました。 3.フレキソ機材、資材関連トピックス (3−1)印刷機 ・ ワイドウエッブ、ナローウエッブともに有力印刷機メーカーが出展していました。この中 で、欧州メーカーだけでなく、中国や南米の新興メーカーの台頭も目立ちました。 ・ 有力メーカーの新型機はスリーブ対応、多色化、高速化はもちろん、見当合せの自動 化やジョブチェンジの時間短縮、損紙削減など、生産性改善の要望に答えたものが出展さ れていました。 (3−2)インキ ・ 新しい技術トレンドとしてEB(Electron Beam)乾燥タイプのインキが出展されて いました。これは溶剤タイプに比べ環境負荷が少なく、UVタイプに比べ乾燥が早いとい うメリットのあり、欧州内で実用化され始めているものです。しかしEB乾燥機やインキ 自体のコストが大きく、本格的な普及にはしばらく掛かるであろうとの声もありました。 ・ インキメーカーからの情報で興味深かったのはインキは地域による成分の違いがあるとの 点です。欧州市場向けの水性インキは、気候が低湿で乾燥し易いためアルコール等溶剤成 分含有はほとんどありません。逆に日本や東南アジア市場向けの水性インキは、気候が多 湿のため乾燥を早めるためのアルコールの含有が多くなっています。 (3−3)周辺商品 (アニロックス、スリーブ、セッター、貼込み機、テープのメーカー各社) ・ 保管や装着の簡易なスリーブ式のアニロックスロール、2ロール方式印刷機への後付けや 取り外して 洗浄も簡易なクランプ式のドクターブレードは、ジョブチェンジ、メンテナ ンス等の効率化に貢献するアイテムとして紹介されていました。 ・ 印刷機ドラム上の版や印刷物をカメラで撮影し、即分析することで、レジストレーショ ン、インキ、 アニロックスの最適条件を示すシステムが出展されていました。短時間で 印刷条件の最適化が出ることは驚きでした。 ・ クッション材のメーカーからは、バウンジング対策に有効な反発弾性の低いオープンセル タイプのウレタンクッション材が出展されていました。 ・ 段ボール分野において、クッション材を使う場合の最適条件は版の厚み比率がクッション 材1:印版2であるという話がありました。これは当社がご紹介している最適版圧理論 (2mm厚のクッション材+5mm版)を裏付ける話でした。 4.今後のトレンドについて 「作業性、生産性の改善」を目指したデジタル化、スリーブ化の加速が実感されました。それ に加えて「小ロット生産への対応技術」も様々な形で具現化されています。また、新興地域の 台頭も今回の展示会の大きな特徴と感じました。 当サイトに情報を掲載する際、当社は細心の注意を払っておりますが、掲載情報の正確性、有用性について一切保証するものでありません。 08805AP 旭化成ケミカルズ株式会社 感光材営業部 (03) 3296-3353 http://www.asahi-afp.com/Jp/web/Top.html Copyright : (c)2008 Asahi Kasei Chemicals Corportation. All rights reserved.
© Copyright 2024 Paperzz