プラザキサカプセル75mg/プラザキサカプセル110mg市販直後調査

(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩製剤)
=登録商標
市販直後調査・最終報告
謹啓
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
この度、市販直後調査期間中(2011 年 3 月 14 日~2011 年 9 月 13 日)に収集されました副作用につ
いて、改めて評価・分析を行いましたので、市販直後調査の最終報告としてご報告致します。3 ページ
以降に詳細を記載しておりますので、ご高覧頂ければ幸いです。
また、本剤のご使用に際しましては、引き続き、以下の点に十分ご注意いただくとともに、副作用
が発現しました場合には適切な処置を行っていただきますようお願い申し上げます。
謹白
本剤投与にあたっての注意事項
 投与前、出血や出血傾向がないことを確認してください
本剤を投与する前には、貧血や下血、消化管出血等の出血やその他の出血傾向がないことを
確認してください。
 必ず腎機能を確認してください
本剤を投与する前に、必ず腎機能を確認してください。また、本剤投与中は適宜、腎機能検査
を行い、腎機能の悪化が認められた場合には、投与の中止や減量を考慮してください。
 投与中は出血や貧血等の徴候を十分に観察してください
本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察し、こ
れらの徴候が認められた場合には、直ちに適切な処置を行ってください。(次ページ警告の項
参照)
 患者には、出血があった場合は直ちに医師に連絡するよう指
導してください
患者には出血しやすくなることを説明し、鼻出血、歯肉出血、皮下出血、血尿、血便等の異
常な出血が認められた場合には、直ちに医師に連絡するよう指導してください。
 アスピリン等の血小板凝集抑制剤との併用については、慎重
に判断してください
本剤とアスピリン、クロピドグレル硫酸塩等の血小板凝集抑制作用を有する薬剤との併用によ
り、大出血の危険性が増大することがあるので、これらの薬剤との併用については、治療上の
有益性と危険性を考慮して慎重に判断してください。
※処方時に患者の状態を確認するためのチェックリスト、患者さんの指導にご利用いただける指
導箋等ご用意しております。ご活用ください。
1
【注意喚起の概要】
2011 年 3 月 14 日の発売時から 2011 年 9 月 13 日までに、本剤との因果関係が否定できない重篤な
出血例が 139 例集積されました。このうち、消化管出血、脳出血等の出血による死亡例が 15 例認められ
ています。また、重篤な出血症例 139 例について分析した結果、126 例(91%)において添付文書に記
載し注意喚起している危険因子(腎機能障害、高齢者、消化管出血の既往、消化管潰瘍の既往、併用注
意の薬剤の併用)のいずれかを有し、このうち 94 例(68%)は上記の危険因子を複数有していました。
本剤では臨床的に問題となる出血リスクのある器質的病変は投与禁忌となっています。したがって、
危険因子や、併存症について出血の危険性を十分ご検討頂き、本剤の投与の適否を慎重に判断してくだ
さい。また、使用にあたっては、腎機能(CCr)検査を使用前および使用中も適宜実施の上、CCr が 30mL/min
未満では本剤の投与を中止してください。本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されて
おらず、本剤の抗凝固作用を中和する薬剤は確立されていません。本剤を 1 回 110mg1 日 2 回投与され
た症例においても重篤な出血事象が発現していることから、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値の
みならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察してください。これらの徴候が認められた場合には、直ち
に適切な処置を行っていただきますようお願いいたします。
【警告】
本剤の投与により消化管出血等の出血による死亡例が認められている。本剤の使用にあたっては、
出血の危険性を考慮し、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されておらず、本剤の抗凝固作用を中和する
薬剤はないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分
に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
[「禁忌」、
「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「慎重投与」、
「重要な基本的注意」、
「過量投与」
の項参照]
今後も引き続き適正使用のための情報収集および情報提供に努める所存でございますので、ご協力を賜ります
よう宜しくお願い申し上げます。
謹白
2011 年 11 月
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
2
I. 市販直後調査の概要
1.製品名:プラザキサⓇカプセル 75mg・110mg(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩製剤)
2.効能・効果:非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
3.調査期間:2011 年 3 月 14 日から 2011 年 9 月 13 日
Ⅱ. 推定投与症例数
市販直後調査期間の6ヶ月間にプラザキサⓇカプセル(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸
塩製剤)を投与された患者は、製品出荷数量から約 70,000 人と推定されました。
Ⅲ. 収集された副作用
1. 副作用の概要
調査対象期間中に収集された副作用は 1,484 例 2,376 件でした。このうち重篤な副作用は 249 例、497
死亡例は 24 例でした。
件
1,484 例における副作用発現時の年齢は、70 歳以上が 952 例(64%)、75 歳以上が 739 例(50%)
でした。重篤症例 249 例では、70 歳以上が 198 例(80%)、75 歳以上が 167 例(67%)でした(年齢
不明のうち、年代のみ判明している症例を含む)。年齢分布の内訳を表 1 に示します。
表1
副作用発現症例の年齢分布
70 以上
70 未満
年齢層
75 未満
副作用例数
286
193
重篤な
副作用例数
(死亡例数)
36 (2)
28 (3)
75 以上
80 未満
80 以上
85 未満
85 以上
90 未満
90 以上
不明
合計
248
261
125
92
279
1,484
49 (3)
48 (3)
39 (9)
28 (3)
21 (1)
249(24)
副作用症例 1,484 例中、744 例は男性、542 例は女性でした。全症例および重篤例の性別の内訳を図 1
に示しました。
女性 (重篤)
110例(7%)
男性 (重篤)
130例(9%)
女性 (非重篤)
432例(29%)
男性 (非重篤)
614例(41%)
不明 (非重篤)
189例(13%)
図1
不明 (重篤)
9例(1%)
副作用症例の性別
3
副作用症例 1,484 例における副作用発現時または発現前の本剤の 1 日投与量は 300mg が 353 例、
220mg が 797 例でした。重篤度毎の投与量の内訳を表 2 に示しました。
表2
副作用発現症例におけるプラザキサカプセルの投与量
1 日投与量*1
300mg
副作用例数
重篤な副作用例数
220mg
その他
不明
合計
353 (24%)
797 (54%)
77 (5%)
257(17%)
1,484 (100%)
50 (20%)
165 (66%)
23 (9%)
11(4%)
249 (100%)
*1 複数の副作用を発現した症例では、最初の副作用発現時の投与量にて集計
主な副作用(器官分類別)としては胃腸障害が 921 件で最も多く、次いで臨床検査 283 件でした。器
官分類別の副作用発現件数を図 2 に示しました。
重篤
171
胃腸障害
臨床検査
非重篤
400
47
750
236
腎および尿路障害 20
167
一般・全身障害および投与部位の状態
171
15
138
皮膚および皮下組織障害
8
呼吸器、胸郭および縦隔障害 31
神経系障害
血液およびリンパ系障害
108
54
39
83
33
44
15
血管障害 24 23
代謝および栄養障害
心臓障害
26 9
眼障害
28
4
肝胆道系障害 21 重篤 非重篤
8
16
傷害、中毒および処置合併症
8
筋骨格系および結合組織障害
4
18
感染症および寄生虫症
6
10
生殖系および乳房障害
2
13
精神障害
1
14
※新生物
5
1
耳および迷路障害
0
3
内分泌障害
1
1
※良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)
図 2
器官分類別副作用発現件数
4
集積数が多かった副作用を表 3 に示しました。
表3
集積数が多い副作用
副作用
血尿
消化不良
腹部不快感
悪心
メレナ
INR 増加
上腹部痛
副作用件数
全件数
重篤件数
130
6
112
3
89
2
84
6
78
35
76
14
72
2
集積数が多かった重篤な副作用を表 4 に示しました。
表4
集積数が多い重篤な副作用
重篤な副作用
メレナ
胃腸出血
貧血
INR 増加
脳梗塞
吐血
硬膜下血腫
うっ血性心不全
間質性肺疾患
大腸出血
出血
脳出血
副作用件数
全件数
重篤件数
78
35
49
28
46
25
76
14
14
14
12
9
9
9
9
9
9
9
16
8
15
8
8
8
なお、重篤な出血性の副作用に関しては、8 ページの「2.3)重篤な出血例の出血リスク因子について
の解析」をご覧ください。
2. 出血事象について
1) 出血例の概要
調査対象期間に収集された出血事象が発現した症例は 539 例で、そのうち重篤な出血事象を発現した
のは 139 例(26%)でした。出血事象による死亡例は 15 例(3%)でした。出血事象の性別毎における
発現例数を表 5 に、平均年齢および中央値を表 6 に示しました。
本剤の投与を受けた患者層は現時点では不明ですが、副作用を発現した症例の重篤性に基づき患者層
を比較した結果、死亡例、重篤例では非重篤例と比較し、女性の占める割合が高く(表 5)、また、死亡
例、重篤例では、より高齢でした(表 6)。
5
表5
出血事象を発現した症例の性別
例数
死亡例
重篤例
非重篤例
男性
6(40%)
63(45%)
211(53%)
女性
9(60%)
73(53%)
134(34%)
不明
0 (0%)
3 (2%)
55(14%)
15(100%)
139(100%)
400(100%)
計
表6
(%)
出血事象を発現した症例の平均年齢と中央値
死亡例
重篤症例
非重篤症例
平均年齢±SD
82.2±9.3
79.8±9.5
77.1±9.7
中央値(最小値-最大値)
85 (61-100)
81 (46-100)
78(16-99)
死亡例は 15 例全例、重篤例は 130 例、非重篤例は 329 例で年齢判明
2) 重篤な出血事象
重篤な出血事象が発現した 139 例における、主な出血部位は消化管が 83 例、頭蓋内が 29 例でした。
出血事象による死亡例 15 例の主な出血部位は消化管 8 例、頭蓋内 3 例でした。出血部位の内訳を表 7 に
示しました。
表7
出血部位の内訳(重複集計)
出血部位
例数(%)
重篤症例
死亡例
消化管
83
(60%)
8
頭蓋内
29
(21%)
3
尿生殖器
7
(5%)
0
皮膚
6
(4%)
0
その他
18
(13%)
3
部位不明
19
(14%)
6
2)-1 消化管出血例の詳細
重篤な消化管出血 83 例中、出血部位が同定された症例は 34 例であり、主な出血部位は大腸・直腸(下
部消化管を含む)が 15 例、胃が 7 例、食道が 5 例、小腸・十二指腸が 4 例、口腔内(歯肉を含む)が 3
例でした。また、消化管出血と関連する合併症・既往歴として消化性潰瘍を有する患者が 10 例、同様に
逆流性食道炎 9 例、その他消化管出血の既往 8 例(合併例:4 例)でした。
6
2)-2 頭蓋内出血例の詳細
重篤な頭蓋内出血は 29 例報告されています。頭蓋内出血の内訳は、脳出血 18 例(脳出血 8 例、出血
性脳梗塞 5 例、脳室内出血、頭蓋内出血、小脳出血、出血性卒中、下垂体出血各 1 例を含む)、硬膜下血
腫 8 例、くも膜下出血 3 例でした。29 例の頭蓋内出血に関連する既往歴・合併症を表 8 に示します。
29 例のうち脳梗塞の既往を有する症例は 14 例で、そのうち 6 例では脳梗塞後比較的早期(48 時間以
内 1 例、48 時間から 5 日以内 4 例、6 日から 14 日以内 1 例)に本剤の投与が開始されています。
表8
頭蓋内出血を発現した症例の既往
頭蓋内出血
頭蓋内出血に関連する
既往歴・合併症
脳出血
例数(%)
重篤症例
死亡例
18 (62%)
1
9
1
1
3
5
8 (28%)
3
1
2
3
6
3 (10%)
2
2
脳梗塞
脳血管障害
脳手術
脳腫瘍
高血圧
硬膜下血腫
脳梗塞
脳出血
脳手術
頭部外傷
高血圧
くも膜下出血
脳梗塞
高血圧
0
0
0
0
1
1
0
1
0
0
1
1
1
1
2)-3 重篤な出血を発現するまでの期間
重篤な出血事象が発現した 139 例中、119 例では出血事象発現までの期間が判明しています。重篤な
出血事象は、投与開始後早期に発現する傾向にありますが、投与開始から 1 ヵ月以上経過後に発現する
例も認められています。本剤の投与開始から重篤な出血事象発現までの期間を図 3 に示しました。
7
40
例数
30
20
10
0
重篤な出血事象発現までの期間(日)
図3
投与開始から重篤な出血事象発現までの時間
3. 重篤な出血例の出血リスク因子についての解析
重篤な出血例 139 例について、添付文書に慎重投与として記載のある「年齢」、
「腎障害」、
「併用注意
薬剤」、「消化管出血、消化管潰瘍等の既往」等について解析を行いました。
3)-1 年齢について
重篤な出血事象が発現した 139 例中 116 例は 70 歳以上、99 例は 75 歳以上、76 例は 80 歳以上の高
齢者でした。出血事象による死亡例 15 例中 14 例は 70 歳以上の高齢者であり、12 例は 75 歳以上、10
例は 80 歳以上の高齢者でした。重篤な出血事象が発現した症例の年齢分布を図 4 に示しました。
70歳未満, 17例
(12%)
[死亡1例]
不明, 8例(6%)
90歳以上, 19例
(14%)
[死亡2例]
70歳以上75歳
未満, 16例
(12%)
[死亡2例]
85歳以上90歳
未満, 25例
(18%)
[死亡6例]
75歳以上80歳
未満, 23例
(17%)
[死亡2例]
80歳以上85歳
未満, 31例
(22%)
[死亡2例]
図4
重篤な出血例の年齢分布
8
3)-2 腎障害について
重篤な出血事象が発現した 139 例中 76 例は腎障害を有しており、22 例は本剤の投与が禁忌である高
度な腎障害患者でした。出血事象による死亡例 15 例中 13 例は腎障害を有しており、6 例は本剤の投与
が禁忌である高度な腎障害患者への投与例でした。重篤な出血例における腎障害の程度を表 9 に示しま
した。腎障害の程度は、Cockcroft-Gault の式に従い算出したクレアチニンクリアランス(CCr*2)に基
づき評価しました。
*2 クレアチニンクリアランス(Cockcroft-Gault の式)
男性:CCr (mL/min) = (140-年齢)×体重(kg)/{72×血清クレアチニン値(mg/dL) }
女性:CCr (mL/min) = 0.85×(140-年齢)×体重(kg)/{72×血清クレアチニン値(mg/dL) }
表9
重篤な出血例における腎障害の程度
例数(%)
腎障害の程度
重篤症例
死亡例
有
76
(55%)
13
高度(禁忌):CCr 30mL/min 未満
22
(16%)
6
中等度:CCr 30mL/min 以上 50mL/min 以下
27
(19%)
2
軽度:Cr 50mL/min 超 80mL/min 以下
20
(14%)
3
7
(5%)
2
程度不明:合併症等として腎障害が報告されてい
るが、CCr が算出できない症例
また、日本人を含む第Ⅲ相国際共同試験の成績に基づき、本剤投与に関連する腎機能の指標として、
CCr での評価をお願いしております。重篤な出血事象が発現した 139 例のうち、本剤の投与が禁忌で
ある CCr30mL/min 未満であった 22 例の eGFR を算出した結果、eGFR において高度の腎機能低下と
される 30mL/min/1.73m2 未満の症例は 7 例、30mL/min/1.73m2 以上の症例は 15 例でした。15 例の
一覧を表 10 に示しました。
15 例のうち 12 例は女性であり、年齢の中央値は 88 歳(77~95 歳)、体重は 41.9kg(32.7~55kg)でし
た。
CCr30mL/min 未満の患者は禁忌です。腎機能については、年齢、体重等も考慮して評価して頂きま
すようお願いたします。
表 10
CCr が 30mL/min 未満かつ eGFR が 30mL/min/1.73m2 以上であった症例一覧
体重 (kg)
性別
年齢 (歳)
女性
88
32.7
0.78
25.7
52.1
女性
88
35
0.80
26.9
50.6
男性
94
39
1.34
18.6
38.2
男性
91
46
1.12
28
47
女性
92
34
1.24
15.5
30.9
女性
93
41.5
1.07
21.5
36.3
Cr (mg/dL)
9
CCr*3
eGFR*4
(表 10 の続き)
体重 (kg)
性別
年齢 (歳)
女性
85
35.5
1.20
19.2
32.8
女性
95
44
1.14
20.5
33.6
女性
89
41.9
1.10
22.9
35.6
女性
86
45
0.96
29.9
41.7
女性
83
39
1.15
22.8
34.6
女性
86
43.4
1.29
21.4
30.2
男性
88
55
1.40
28.4
37.1
女性
87
53
1.15
28.8
34.2
女性
77
46
1.20
28.5
33.8
Cr (mg/dL)
CCr*3
eGFR*4
*3 クレアチニンクリアランス(Cockcroft-Gault の式)
男性:CCr
女性:CCr
(mL/min) = (140-年齢)×体重(kg)/{72×血清クレアチニン値(mg/dL) }
(mL/min) = 0.85×(140-年齢)×体重(kg)/{72×血清クレアチニン値(mg/dL) }
*4 日本腎臓学会(体表面積補正なし)
男性:eGFR (mL/min/1.73m2)= 194 ×血清クレアチニン値-1.094 ×年齢-0.287
女性:eGFR (mL/min/1.73m2)= 男性 eGFR ×0.739
3)-3 併用注意薬剤について
重篤な出血事象が発現した 139 例中 62 例に本剤との併用が注意とされている薬剤が併用されていま
した。主な薬剤としてアスピリン 26 例、ベラパミル塩酸塩 20 例、ワルファリンカリウム 7 例が併用
されていました。出血事象による死亡症例 15 例中 10 例に本剤との併用が注意とされている薬剤が併用
されていました。主な薬剤としてアスピリン 7 例、ベラパミル塩酸塩 2 例、チクロピジン塩酸塩 2 例で
併用されていました。重篤な出血例に併用された本剤との併用が注意である主な薬剤を表 11 に示しまし
た。
表 11
重篤な出血例に併用されたプラザキサカプセルとの併用注意の薬剤(重複集計)
併用注意の薬剤
例数(%)
重篤症例
死亡例
有
62
(45%)
10
抗血小板剤
38
(27%)
10
26
(19%)
7
5
(4%)
0
9
(6%)
1
7
(5%)
1
23
(17%)
2
20
(14%)
2
10
(7%)
1
5
(4%)
0
アスピリン
クロピドグレル硫酸塩
抗凝固剤
ワルファリンカリウム
P-糖蛋白阻害剤
ベラパミル塩酸塩
非ステロイド性消炎鎮痛剤
ロキソプロフェンナトリウム水和物
10
3)-4 消化管出血・潰瘍等の合併症・既往歴について
重篤な出血事象が発現した 139 例集積中 8 例(6%)は消化管出血の合併症・既往歴を有していまし
た。更に、消化管出血の既往を有する 8 例のうち 4 例(合併症:下血、消化管出血、腸管出血、便潜血
陽性各 1 例)は、本剤の投与が禁忌と考えられる消化管出血の合併例でした。
重篤な出血事象を発現した 139 例 中 13 例(9%)は消化管潰瘍の既往歴・合併症を有するか、または
消化性潰瘍治療薬の使用理由として消化管潰瘍を有していました。
重篤な出血事象を発現した 139 例 中 55 例(40%)はプロトンポンプインヒビター(PPI)または H2
ブロッカー等の消化性潰瘍治療薬が併用され、主な使用理由は逆流性食道炎が 12 例、消化管出血に対す
る予防的投与が 7 例、消化管潰瘍が 3 例、胃炎が 3 例でした。
3)-5 合併症・既往歴について
重篤な出血事象を発現した 139 例が有する主な合併症・既往歴は高血圧 66 例、心不全(うっ血性心不
全等を含む)49 例、脳梗塞(脳塞栓、脳血栓、一過性脳虚血発作を含む)35 例、糖尿病 30 例でした。
出血事象による死亡例 15 例が有する主な合併症・既往歴においても同様な傾向が認められました。重篤
な出血例の有する主な合併症・既往歴を表 12 に示しました。
表 12
重篤な出血例の主な合併症・既往歴(重複集計)
合併症・既往歴
例数(%)
重篤症例
死亡例
高血圧
66(47%)
10
心不全(うっ血性心不全等を含む)
脳梗塞(脳塞栓、脳血栓、一過性
脳虚血発作を含む)
糖尿病
49(35%)
7
35(25%)
4
30(22%)
6
3)-6 重篤な出血の要因について
既に特定されている本剤の出血リスクを高める危険因子は、以下の通りです。
・70 歳以上の高齢者
・腎障害
・併用注意の薬剤(血小板凝集抑制作用を有する薬剤、抗凝固剤、血栓溶解剤、非ステロイド性消炎
鎮痛剤、P-糖蛋白阻害剤)
・出血および消化管潰瘍の既往歴・合併症
重篤な出血事象が発現した症例には、70 歳以上の高齢者における本剤と併用注意の薬剤との併用
(139 例中 56 例、40%)
、腎障害を有する 70 歳以上の高齢者への投与(139 例中 70 例、50%)のよう
に、出血の危険因子を 2 つ以上有する症例が 139 例中 94 例、3 つ以上有する症例が 139 例中 52 例集積
されています。出血事象による死亡例におきましても出血の危険因子を 2 つ以上有する症例が 15 例中
14 例、3 つ以上有する症例が 15 例中 11 例集積されています。重篤な出血事象を発現した症例における
11
危険因子数を表 13 に示しました。
表 13 重篤な出血事象を発現した症例における出血事象発現の危険因子数
危険因子数*5
例数(%)
重篤症例
死亡例
126(91%)
15
2 以上
94(68%)
14
3 以上
52(37%)
11
4 以上
19(14%)
3
5 以上
7 (5%)
1
有
*5 該当する年齢(70 歳以上)
、既往歴・合併症(腎障害)、既往歴・合併症(出血および
消化管潰瘍)、併用薬の数を集計しました。年齢 73 歳、腎障害と消化管潰瘍があり、
P-糖蛋白阻害剤を 2 剤併用された方の危険因子数は 5 になります。
4)重篤な出血事象を発現した症例の概要
症例 1
性・
年齢
女
性
・
80
歳
代
患者
1 日投与量
原疾患
症状・経過及び処置
投与期間
(合併症)
<既往症>
糖尿病
300mg 副作用名(転帰):大腸出血(回復)、血便排泄(軽快)、出血性貧血(軽快)、
高コレステロ 9 日間
凝血異常(回復)
ール血症
(動脈閉塞性
投与開始約 4 ヶ月 心原性脳塞栓症のため入院。翌日よりワルファリンカリウム
疾患)
(2mg/日)が開始となった。ワルファリンカリウム投与開始 2
前
(塞栓性脳卒
日目に下血を認め、3 日後に大腸内視鏡検査を施行。結腸に
中)
vascular ectasia*6 を認めたが、当日は出血していなかったた
(心臓弁膜疾
め、特に治療は行わなかった。
患)
投与開始約 3 ヶ月 一旦ワルファリンカリウムの投与を中止。ワルファリンカリウ
(高血圧)
前
ムを再開すると下血をきたすため、内視鏡検査を行い、上行結
(狭心症)
腸 1 ヶ所、横行結腸 3 ヶ所へ vascular ectasia を電気凝固。
(うっ血性心
投与開始約
2
ヶ月
ワルファリンカリウムを再開しても下血はなかった。
不全)
前
(逆流性食道
投与開始前日
PT-INR が 2.0 未満であったため、ワルファリンカリウムを中
炎)
止。
( 高尿酸血
症)
投与開始日
ダビガトランエテキシラート(300mg/日)の投与を開始した。
(下痢)
また、服用中であったピオグリタゾン塩酸塩(15mg/日)をシ
<脳幹梗塞>
タグリプチンリン酸塩水和物(25mg/日)へ処方変更、ロスバ
<胃腸毛細血
スタチンカルシウム(2.5mg/日)が開始となった。
管拡張症>
投与開始 5 日目 下血が始まった。
<出血性貧血
投与開始 9 日目 下血が持続するため受診。Hb:7.8g/dL と低下を認めた。入院
>
(投与中止日) の上、絶食、補液を開始。ダビガトランエテキシラート、サル
ポグレラート塩酸塩、シタグリプチンリン酸塩水和物、ロスバ
スタチンカルシウムは中止となった。
12
投与中止 1 日後
10:30
投与中止 2 日後
投与中止 5 日後
投与中止 6 日後
投与中止 7 日後
投与中止 12 日後
投与中止 13 日後
投与中止 23 日後
投与中止 27 日後
投与中止 29 日後
下血が持続。Hb:7.2g/dL、PT-INR:18.32、aPTT:75.6 秒と
著明な凝固能の異常を認め、絶食、補液の上、止血剤(トラネ
キサム酸液 1000mg/日、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム
水和物 100mg/日)を開始、6 日間投与した。また、メナテトレ
ノン 20mg/日を静注、2 日間投与した。
下血は持続。
下血は持続。凝血異常は回復。大腸内視鏡検査を施行し、盲腸
に 3 ヶ所、上行結腸に 4 ヶ所 vascular ectasia を認め、いずれ
も電気凝固を行った。
少量の下血あり。昼より食事を再開。ワルファリンカリウム
(2mg/日)の内服を開始。
普通便となり、下血は止まった。
下血は認められていなかったが、Hb は 5.6g/dL と低下を認め
た。
安静が続き、下肢筋力が低下したためリハビリを開始。
Hb:7.6g/dL 出血性貧血は軽快し、大腸出血は回復した。
血の混ざった便は軽快した。
退院
併用薬:シタグリプチンリン酸塩水和物、ロスバスタチンカルシウム、サルポグレラート塩酸塩、
アムロジピンベシル酸塩、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物・L-グルタミン、フロセミド、ランソプラゾール、
アロプリノール、ラクトミン、硝酸イソソルビド
身長: 143cm, 体重: 35kg
臨床検査値:
検査項目(単位)
投与前
投与
中止日
投与中止
1 日後
投与中止
2 日後
投与中止
5 日後
投与中止
12 日後
投与中止
13 日後
Cr(mg/dL)
0.8
0.9
0.8
1.0
CCr(mL/min)*7
26.9
23.9
26.9
21.5
BUN(mg/dL)
36.7
52.8
14.5
22.4
RBC(×104/μL)
371
230
219
175
225
Hb(g/dL)
11.6
7.6
PT-INR*8
1.83
aPTT(秒)
7.8
7.2
6.8
7.0
5.6
18.32
7.68
1.39
1.39
75.6
76.7
30.7
*6 毛細血管拡張症
*7 報告された Cr 値より、Cockcroft-Gault の式にて算出
*8 PT-INR をダビガトランエテキシラートの血液凝固能のモニタリングの指標として推奨はしておりませ
んが、参考のため掲載しています。
投与中止 5 日後に 24 時間畜尿によるクレアチニンクリアランスを測定し、65.1L/日であった。
13
症例 2
性・
年齢
患者
原疾患
1 日投与量
投与期間
(合併症)
<既往症>
220mg
女 心房細動
性 (慢性心不全) 8 日間
(脳梗塞)
・
(パーキンソ
80 ン病)
歳 (骨粗鬆症)
代 (高血圧)
症状・経過及び処置
副作用名(転帰):出血性ショック(回復)、出血性十二指腸潰瘍(回復)
年月日不明
投与開始約 2 カ月
前
年月日不明
投与開始日
老人ホームに入所中。
心房細動が出現し、慢性心不全が増悪。
利尿剤変更。
心房細動に対し、ダビガトランエテキシラート(220mg/日)
の投与を開始。陳旧性脳梗塞のため内服していたアスピリンは
継続、クロピドグレル硫酸塩は中止した。
意識障害、呼吸状態が悪化し、収縮期血圧は 84mmHg 台と低
投与 8 日目
(投与中止日) 下を認めた。ふらふら感あり。タール便あり。血液検査にて、
Hb:5.4g/dL。出血性ショックの疑い。
輸液投与(計 1000mL)、濃厚赤血球 2 単位を輸血。ダビガト
ランエテキシラートおよびアスピリンは中止した。
投与中止 1 日後 濃厚赤血球 4 単位を輸血。タール便が持続。
投与中止 3 日後 Hb:5.8g/dL と再度貧血の進行を認めたため、濃厚赤血球 2
単位を輸血。
投与中止 4 日後 緊急内視鏡にて十二指腸の潰瘍部より拍動性の出血を認めた
ため、クリッピングを施行し、止血。
投与中止 18 日後 経過は順調で、食事再開後も問題なく経過。
投与中止 30 日後 貧血の進行なく退院となった。元の老人ホームへ入居し、回復
している。
併用薬:クロピドグレル硫酸塩、アスピリン・ダイアルミネート、ロサルタンカリウム、アムロジピンベシル酸塩、
フロセミド、スピロノラクトン、カベルゴリン、アルファカルシドール、ニコランジル、メチルジゴキシン、
レボドパ・カルビドパ水和物、酸化マグネシウム
身長: 不明, 体重: 不明
臨床検査値:
検査項目(単位)
投与中止
1 日後
投与中止
2 日後
投与中止
3 日後
投与中止
22 日後
投与前
投与中止日
Cr(mg/dL)
0.99
1.50
1.12
BUN(mg/dL)
19.8
100.1
18.0
RBC(×104/μL)
347
180
248
247
191
362
Hb(g/dL)
10.6
5.4
7.6
7.3
5.8
10.7
CCr は体重不明のため計算できず。
PT-INR 値および aPTT 値は不明
14
症例 3
性・
年齢
患者
原疾患
1 日投与量
投与期間
(合併症)
<既往症>
女 心房細動
性 (高血圧)
・
80
歳
代
220mg
57 日間
症状・経過及び処置
副作用名(転帰):メレナ(軽快)、貧血(回復)、胃炎(回復)、点状出血(回復)、びらん
性食道炎(回復)
投 与 開 始 約 4 ヶ 心房細動に対し、ワルファリンカリウム(2.5mg/日)投与開
始。
月半前
ワルファリンカリウムからの切り替えで、ダビガトランエテキ
投与開始日
シラート(220mg/日)投与開始。切り替え時の PT-INR は 2.0。
めまいが発現。
投与 29 日目
タール便を認める。
投与 55 日目
2 日前より認めていたタール便が新鮮血となったようだとの
投与 57 日目
訴えにて来院。肛門の触診においては特に腫瘍性変化は認め
(投与中止日)
ず。血液検査にて貧血を認め、胃内視鏡検査を施行。体下部大
弯中心に表層性胃炎、点状出血を認めるが、明らかな出血は認
められなかった。また、十二指腸からの出血も認められず。下
部食道にはびらんを認めた。絶食、入院。ダビガトランエテキ
シラートは投与中止となった。
補液、止血剤(トラネキサム酸、カルバゾクロムスルホン酸ナ
トリウム)の点滴を開始。
MAP 加濃厚赤血球 200mL を輸血(3 日間投与)。
投与中止 1 日後
大腸内視鏡検査施行。特に出血性病変は認めなかったが、多発
投与中止 4 日後
性の憩室症を認めた。
経口食開始。補液は中止。
投与中止 5 日後
自覚症状もなくなり、退院。タール便は軽快。
投与中止 8 日後
投与中止 44 日後 表在性の胃炎、点状出血、下部食道びらんは回復。
投与中止 57 日後 貧血は回復。多発性の憩室症の転帰は不明。
併用薬:カンデサルタン シレキセチル・ヒドロクロロチアジド、ジソピラミド、テルビナフィン塩酸塩
身長: 146cm, 体重: 43.4kg
臨床検査値:
検査項目(単位)
投与中止
4 日後
投与開始日
投与中止日
Cr(mg/dL)
1.29
1.40
CCr(mL/min)*7
21.4
19.8
BUN(mg/dL)
21
39
RBC(×104/μL)
323
199
252
Hb(g/dL)
10.0
6.2
7.5
PT-INR *8
2.0
*7 報告された Cr 値より、Cockcroft-Gault の式にて算出
*8 PT-INR をダビガトランエテキシラートの血液凝固能のモニタリングの指標として推奨はしておりませ
んが、参考のため掲載しています。
15
症例 4
性・
年齢
患者
1 日投与量
原疾患
症状・経過及び処置
投与期間
(合併症)
<既往症>
心房細動
220mg 副作用名(転帰):脳出血(未回復)
男
88 日間
性 <脳梗塞>
既往に脳梗塞あり。エコー心電図により心房細動を認めた。高
年月日不明
<アルツハイ
・
血圧は合併していない。
マー型認知
70 症>
心房細動に対し、ワルファリンカリウム(1mg/日)の処方を
投与開始 7 日前
歳
開始。
代
心房細動に対し、ワルファリンカリウムを中止後、ダビガトラ
投与開始日
ンエテキシラート(220mg/日)の投与を開始。腎機能は正常
であった。
ダビガトランエテキシラートの処方から 1 ヶ月後および 2 ヶ
年月日不明
月後の採血時において、止血はできており、出血傾向は認めな
かった。
最終内服日から 1 脳出血にて搬送。ダビガトランエテキシラートの最終内服日は
前日であった。搬送時の eGFR は 70mL/min/1.73m2、
日後
aPTT:41 秒、PT-INR:1.39、Cr:0.81mg/dL。
脳出血に対し、トラネキサム酸の点滴投与を開始。
12:53
来院時、JCS*9:I-2、CT にて左脳出血(最大径 32.5mm)を
認めた。
14:31
脳出血(最大径 45.7mm)脳室穿破。
16:57
脳出血(最大径 49.4mm)脳室穿破。
18:00
乾燥人血液凝固第Ⅸ因子複合体 500 単位を静注。
19:00
新鮮凍結血漿 2 単位を静注。
19:49
脳出血(最大径 49.2mm)脳室穿破。
20:00
新鮮凍結血漿 2 単位を静注。
最終内服日から 2
日後
9:57
脳出血(最大径 49.3mm)脳室穿破、JCS:I-3、右片麻痺 2/5。
最 終 内 服 日 か ら 脳出血は未回復で後遺症あり。リハビリを行っている。
13 日後
併用薬:ニザチジン、リスペリドン
身長: 162cm, 体重: 54kg
臨床検査値:
投与前
最終内服か
ら 1 日後
最終内服か
ら 2 日後
最終内服か
ら 12 日後
Cr(mg/dL)
0.67
0.81
0.72
0.52
CCr(mL/min)*7
69.4
57.4
64.6
89.4
BUN(mg/dL)
11.6
7.0
10.5
RBC(×104/μL)
464
482
433
Hb(g/dL)
14.2
14.9
13.1
*8
1.39
1.01
検査項目(単位)
PT-INR
aPTT(秒)
41
27.9
*7 報告された Cr 値より、Cockcroft-Gault の式にて算出
*8 PT-INR をダビガトランエテキシラートの血液凝固能のモニタリングの指標として推奨はしておりませ
んが、参考のため掲載しています。
*9 JCS:Japan Coma Scale
16
症例 5
性・
年齢
患者
原疾患
1 日投与量
投与期間
(合併症)
<既往症>
女
性
・
70
歳
代
心房細動
220mg
(洞不全症 42 日間
候群)
(心房中隔
欠損症)
(逆流性食
道炎)
(糖尿病)
<心臓ペース
メーカー挿
入>
症状・経過及び処置
副作用名(転帰):食道潰瘍出血(軽快)、上腹部痛(軽快)
洞不全症候群、一過性心房細動に対する治療として、アスピリ
ン(100mg)を投与。
原疾患に対する抗凝固療法として、アスピリンからの切り替え
投与開始日
で、ダビガトランエテキシラート(220mg/日)投与開始。
食欲不振発現。当初、不眠、胸やけなどの症状もあり。逆流性
年月日不明
(投与 2 日目~33 食道炎の診断にてオメプラゾールが処方されたが、症状の改善
なく、徐々に食欲低下あり。
日目)
食欲不振、心窩部痛が増悪。
投与 39 日目
ドンペリドン、モサプリドクエン酸塩水和物の服用を開始する
投与 41 日目
も、心窩部痛はさらに増悪。
痛みがおさまらず受診。内視鏡検査を行い、重度の粘膜のはく
投与 42 日目
落と多発食道潰瘍からの出血を認めたため、加療目的で入院と
(投与中止日)
なった。ダビガトランエテキシラートは中止した。
絶飲食とし、オメプラゾールの点滴を開始。徐々に症状は改善。
内視鏡検査にて中部食道に一部瘢痕化した多発食道潰瘍を認
投与中止 7 日後
めた。また、中部食道に 4 ヶ所の食道噴門接合部とは連続し
ない食道潰瘍を認め、薬剤による科学的な刺激による潰瘍が疑
われ、薬歴よりダビガトランエテキシラートによるものである
と考えられた。
潰瘍自体は改善しており、自覚症状も改善していたため、食事
を再開。
食事再開後、症状の増悪はない。
投与中止 8 日後
投与中止 14 日後 内視鏡検査実施。潰瘍が瘢痕となり、表面のびらんのみが残存。
軽度出血。
投与中止 30 日後 多発食道潰瘍の軽快を確認。
年月日不明
併用薬:メチルジゴキシン、オルメサルタン メドキソミル、レバミピド、ボグリボース、フロセミド、ベラパミル塩酸塩、
プロパフェノン塩酸塩、アプリンジン塩酸塩、フルニトラゼパム、センナ・センナ実、オメプラゾール
身長: 151cm, 体重: 50.7kg
臨床検査値:
投与前
投与中止日
投与中止
7 日後
投与中止
14 日後
Cr(mg/dL)
1.5
1.7
1.8
1.5
CCr(mL/min)*7
27.9
24.6
23.3
27.9
BUN(mg/dL)
21.7
26.4
28.9
28.8
RBC(×104/μL)
345
321
348
336
Hb(g/dL)
10.5
10.0
10.7
10.4
検査項目(単位)
*7 報告された Cr 値より、Cockcroft-Gault の式にて算出
17
3.間質性肺炎
確定診断に至っていない症例を含め、間質性肺炎を発現した重篤症例が 9 例集積されています。この
うち死亡例は 4 例でした。間質性肺炎につきましては、2011 年 9 月に重大な副作用の項に追記し注意喚
起しています。
間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、咳嗽、呼吸困
難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部 X 線、胸部 CT、血清マーカー等の検査を
実施すること。異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置
を行うこと。
表 14
間質性肺炎例一覧
No 性別 年齢
1日
処置
.
投与量
併用薬
疾患名
副作用名
発現ま 転帰
での
日数
6日
回復
6日 未記載
身長
(cm)
体重
(kg)
163
67
投与前 発現時
クレアチニン クレアチニン
(CCr*10) (CCr*10
0.88
不明
(76.4)
1
男性 60代
300mg
中止 パニペネム・ベタミプロン
フレカイニド酢酸塩
セリプロロール塩酸塩
アムロジピンベシル酸塩
イミダプリル塩酸塩
アンブロキソール塩酸塩
心房細動
高血圧
肺炎
間質性肺疾患
喀血
2
男性 70代
220mg
中止 オメプラゾール
ロスバスタチンカルシウム
センナ・センナジツ
ジルチアゼム塩酸塩
ビソプロロールフマル酸塩
アスピリン
エナラプリルマレイン酸
アロプリノール
心房細動
脂質異常症
高血圧
高尿酸血症
タバコ使用者
アルコール摂取
心筋梗塞
狭心症
間質性肺疾患
41日
死亡
166
60
0.97
(58)
不明
3
4
5
女性 不明
不明 不明
男性 80代
220mg
不明
220mg
不明
不明
中止
心房細動
間質性肺疾患
間質性肺疾患
間質性肺疾患
不明
不明
7日
未記載
未記載
死亡
不明
不明
不明
不明
不明
55
不明
不明
0.85
(49)
不明
不明
不明
6
男性 80代
220mg
中止 ピルシカイニド塩酸塩水和物
ニセルゴリン
モサプリドクエン酸塩
アデノシン三リン酸二ナトリウム水和
物
イブジラスト
ジフェニドール塩酸塩
ファモチジン
ロキソプロフェンナトリウム水和物
テプレノン
L-カルボシステイン
セフカペン ピボキシル塩酸塩
ピペラシリンナトリウム
ブロムヘキシン塩酸塩
フロセミド
酢酸リンゲル液
ベラパミル塩酸塩
生理食塩液
エダラボン
アルガトロバン水和物
多臓器不全
誤嚥性肺炎
腹腔動脈閉塞
腸間膜閉塞
心筋梗塞
脳梗塞
間質性肺疾患
不明
30日
不明
不明
34日
不明
不明
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
死亡
不明
不明
0.9
(不明)
不明
7
男性 70代
220mg
中止 ビソプロロールフマル酸塩
プロパフェノン塩酸塩
アムロジピンベシル酸塩
心房細動
慢性心不全
高血圧
間質性肺疾患
不明
死亡
不明
74
0.9
(70)
不明
8
男性 70代
220mg
中止 トラセミド
ベラパミル塩酸塩
ファモチジン
ウラピジル
ジスチグミン臭化物
ピコスルファートナトリウム水和物
フロセミド
脳梗塞
心房細動
塞栓性脳卒中
失語症
心臓ペースメー
カー挿入
タバコ使用者
間質性肺疾患
6日
未回復
170
48
0.79
(52)
0.99
(41)
9
男性 50代
300mg
中止 シベンゾリンコハク酸塩
心房細動
肺気腫
間質性肺疾患
不明
回復
173.6
97.2
1.09
(107.8)
不明
心房細動
心不全
心筋梗塞
心房細動
脳梗塞
脳出血
*10 Cockroft-Gaultの式にて計算したCCr (mL/min)
18
4.市販直後調査中に認められた死亡例
市販直後調査中に認められた死亡例は 24 例ありました。死亡に至った副作用の内訳を表 15 に示しま
した。
表 15
性別
女性
女性
男性
女性
女性
女性
男性
女性
女性
女性
男性
男性
女性
男性
男性
男性
男性
男性
男性
女性
男性
女性
男性
不明
死亡に至った副作用
年齢
80代
100
80代
80代
80代
90代
80代
80代
80代
60代
70代
70代
80代
70代
70代
70代
80代
80代
70代
80代
80代
90代
60代
不明
死亡に至った副作用
胃腸出血,出血性素因,ショック
胃腸出血
胃腸出血
胃腸出血,出血性素因,出血性ショック,播種性血管内凝固,多臓器不全
メレナ,失血
胃腸出血,メレナ,髄膜炎
胃出血,貧血
メレナ,喀血,肺胞出血,呼吸不全,貧血
硬膜下血腫
脳出血
くも膜下出血
出血,出血性素因,出血性ショック,後腹膜出血,ヘモグロビン減少
血性胆汁,心室性頻脈,呼吸不全,慢性心不全
出血性ショック
出血性ショック,敗血症性ショック
間質性肺疾患
間質性肺疾患
間質性肺疾患,多臓器不全,誤嚥性肺炎,腹腔動脈閉塞,腸間膜閉塞,心筋梗塞,脳梗塞
間質性肺疾患
多臓器不全
急性呼吸不全
うっ血性心不全,肺炎
肝不全
死亡
IV.まとめ・本剤の適正使用について
市販直後調査期間に推定約 70,000 人の方に本剤をご使用頂きました。本剤は直接トロンビン阻害によ
る抗凝固作用を介して非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制効果
を示しますが、一方で死亡に至る出血事象など、重篤な有害事象が認められております。添付文書記載
の禁忌、慎重投与、用法・用量に関する項目を御一読頂き、引き続き適正な使用を頂きますようお願い
申し上げます。
19
表 16 重篤度別副作用報告件数
発現件数
器官分類
発現件数
副作用名
器官分類
重篤
非重篤
合計
貧血
25
21
46
出血性貧血
1
0
1
1
0
1
1
1
* 腎性貧血
血小板減少症
副作用名
重篤
非重篤
合計
0
1
1
0
1
1
* 眼の隈
0
1
1
2
* 眼瞼紅斑
0
1
1
眼瞼浮腫
0
1
1
* 眼部腫脹
眼瞼そう痒症
血液およ
* リンパ節症
0
1
1
びリンパ
* 好中球減少症
0
1
1
* 眼充血
0
2
2
* 眼瞼痙攣
0
1
1
* 眼精疲労
0
1
1
* 羞明
0
1
1
* 硝子体浮遊物
0
1
1
系障害
出血性障害
0
2
2
(72 件)
出血性素因
6
4
10
眼障害
凝血異常
心臓障害
(35 件)
耳および
2
2
4
(32 件)
* 播種性血管内凝固
2
0
2
* 凝固低下状態
1
0
1
硝子体出血
1
0
1
* 脾腫
0
1
1
網膜出血
0
2
2
* 不整脈
1
1
2
結膜出血
1
9
10
* 徐脈
2
2
4
眼出血
0
3
3
* 頻脈
0
1
1
* 片側失明
1
0
1
* 心房細動
0
1
1
* 視力低下
0
1
1
* 洞停止
1
0
1
* 霧視
1
2
3
* 心肺停止
1
0
1
* 憩室
0
1
1
* 心室性期外収縮
0
1
1
* 腸憩室
2
1
3
* 心室性頻脈
1
0
1
* 膵臓障害
0
1
1
* 心臓内血栓
1
0
1
* 結腸ポリープ
2
1
3
1
2
3
胃腸障害
2
16
18
* 急性心筋梗塞
1
0
1
* 食道白斑症
0
1
1
* 狭心症
0
1
1
* 食道浮腫
0
2
2
* 心筋梗塞
1
0
1
胃酸過多
0
1
1
* 心不全
3
0
3
胃腸障害
* 胃粘膜病変
0
1
1
* 慢性心不全
1
0
1
(921 件)
胃出血
6
1
7
うっ血性心不全
9
0
9
食道出血
3
3
6
* 心タンポナーデ
2
0
2
胃腸出血
28
21
49
* 心膜炎
1
0
1
吐血
9
3
12
* 難聴
0
1
1
血便排泄
5
31
36
メレナ
35
43
78
動悸
迷路障害
(3 件)
内分泌障
害(2 件)
* 耳鳴
下垂体出血
* 甲状腺機能亢進症
0
2
2
上部消化管出血
1
1
2
1
0
1
下部消化管出血
2
2
4
0
1
1
直腸出血
4
4
8
(次頁へ続く)
20
(前頁より続く)
発現件数
器官分類
胃腸障害
(921 件)
発現件数
副作用名
器官分類
重篤
非重篤
合計
肛門出血
0
1
1
大腸出血
8
8
小腸出血
2
腸出血
副作用名
重篤
非重篤
合計
出血性直腸潰瘍
1
0
1
16
十二指腸潰瘍
0
1
1
1
3
出血性十二指腸潰瘍
2
0
2
1
0
1
胃潰瘍
5
8
13
* 虚血性大腸炎
1
1
2
出血性胃潰瘍
1
0
1
* 壊死性大腸炎
1
0
1
びらん性胃炎
1
6
7
胃炎
2
2
4
出血性びらん性胃炎
0
1
1
萎縮性胃炎
0
1
1
食道潰瘍
5
15
20
胃食道炎
0
1
1
食道潰瘍出血
1
0
1
食道炎
4
10
14
びらん性食道炎
2
3
5
出血性食道炎
1
0
1
大腸潰瘍
0
1
1
逆流性食道炎
2
11
13
1
0
1
下痢
1
42
43
痔核
0
1
1
便秘
0
9
9
痔出血
1
11
12
胃食道逆流性疾患
0
2
2
* 口唇腫脹
0
1
1
* 口唇のひび割れ
0
1
1
口腔内出血
2
7
9
0
1
1
0
3
3
* 腸間膜閉塞
胃腸障害
* 便意切迫
0
* 排便回数増加
0
1
1
消化不良
3
109
112
0
1
1
0
3
3
* 歯肉腫脹
0
1
1
* 異常便
0
1
1
* 口腔内不快感
0
1
1
* 変色便
0
2
2
* 口の感覚鈍麻
0
2
2
0
9
9
* 口内炎
0
8
8
* 鼓腸
0
1
1
1
0
1
腹痛
1
16
17
* 流涎過多
0
1
1
下腹部痛
1
1
2
* 舌炎
0
1
1
上腹部痛
2
70
72
舌出血
0
2
2
1
6
7
* 舌変色
0
2
2
腹部不快感
2
87
89
歯肉炎
0
2
2
嚥下障害
2
7
9
* 歯肉痛
0
1
1
* 嚥下不能
1
1
2
歯肉出血
1
26
27
* 食道不快感
1
6
7
一般・全
注射部位出血
0
2
2
悪心
6
78
84
身障害お
* 注射部位腫脹
0
1
1
嘔吐
5
18
23
よび投与
* 発熱
0
11
11
* 吐き戻し
0
1
1
部位の状
* 潰瘍
0
3
3
0
1
1
態
* 無力症
1
4
5
* おくび
心窩部不快感
腹部膨満
* 食道痛
直腸潰瘍
1
1
(921 件)
* 口腔内痛
口の錯感覚
後腹膜出血
(186 件)
(次頁へ続く)
21
(前頁より続く)
発現件数
器官分類
器官分類
重篤
非重篤
合計
0
4
4
感染症お
2
14
16
歩行障害
0
2
* 易刺激性
0
* 多臓器不全
副作用名
重篤
非重篤
合計
* 咽頭炎
0
1
1
よび寄生
* 膀胱炎
1
1
2
2
虫症
* 尿路感染
0
1
1
1
1
(16 件)
* 細菌性胃腸炎
0
1
1
4
0
4
* 大腿骨骨折
1
0
1
* 粘膜剥脱
0
1
1
0
1
1
顔面浮腫
0
2
4
6
創傷出血
1
0
1
* 体内異物
0
3
3
硬膜外血腫
1
0
1
疲労
* 倦怠感
浮腫
一般・全
発現件数
副作用名
0
7
24
眼窩周囲血腫
傷害、中
7
毒および
24
処置合併
* 転倒
末梢性浮腫
1
25
26
胸部不快感
1
11
12
胸痛
3
17
20
硬膜下血腫
9
0
9
* 不快感
0
1
1
処置後出血
2
0
2
* 顔面痛
0
1
1
* 血圧低下
5
0
5
異常感
0
4
4
* 血圧測定不能
1
0
1
* 冷感
0
1
1
血圧上昇
0
3
3
熱感
0
3
3
* 心拍数増加
0
1
1
* 口渇
0
8
8
* 心拍数不整
0
1
1
* 異物感
0
18
18
* 死亡
0
5
5
1
0
1
* 薬物相互作用
1
5
6
* 薬剤残留
1
2
3
1
3
4
* 胆管結石
0
1
1
0
1
1
* 黄疸
1
0
1
便潜血
0
7
7
2
11
13
臨床検査
便潜血陽性
0
9
9
* 肝臓うっ血
0
1
1
(283 件)
6
49
55
肝障害
2
7
9
* 血性胆汁
1
0
1
* 出血時間延長
0
2
2
* 門脈閉塞
1
0
1
* 血中フィブリノゲン増加
0
1
1
* 肝不全
1
0
1
0
1
1
* 胆石症
0
1
1
* 食道カンジダ症
0
1
1
* INR異常
0
2
2
感染症お
* 髄膜炎
1
0
1
* INR減少
0
1
1
よび寄生
* 胃腸炎
0
1
1
* INR増加
14
62
76
虫症
* 気管支炎
0
3
3
* プロトロンビン量減少
0
1
1
(16 件)
* 肺炎
3
1
4
0
1
1
* 敗血症性ショック
1
0
1
身障害お
症
(24 件)
よび投与
部位の状
態
(186 件)
肝機能異常
肝胆道系
障害
(29 件)
*
*
血中クレアチンホスホ
キナーゼ増加
血中乳酸脱水素酵素
増加
* 血中アミラーゼ増加
*
*
*
活性化部分トロンボプ
ラスチン時間延長
フィブリンDダイマー増
加
プロトロンビン時間異
常
(次頁へ続く)
22
(前頁より続く)
発現件数
器官分類
発現件数
副作用名
*
器官分類
重篤
非重篤
合計
3
19
22
プロトロンビン時間延
長
* 凝固検査異常
2
0
2
血小板数減少
4
10
14
ヘモグロビン減少
赤血球数減少
3
0
5
3
代謝およ
8
び栄養障
3
害(59 件)
副作用名
重篤
非重篤
合計
* アシドーシス
1
0
1
* 食欲減退
7
31
38
* 過小食
0
1
1
* 多飲症
0
1
1
* 高カリウム血症
1
1
2
* 低ナトリウム血症
0
2
2
好酸球数増加
0
1
1
* 脱水
4
5
9
* 好中球数減少
0
1
1
* 高血糖
1
1
2
* 白血球数減少
2
7
9
* 低血糖症
1
1
2
1
5
6
* 痛風
0
1
1
出血性関節症
1
0
1
筋肉内出血
1
0
1
筋痙縮
1
2
3
* 横紋筋融解症
1
0
1
* 筋骨格硬直
0
2
2
背部痛
0
5
5
* 側腹部痛
0
2
2
* 四肢痛
0
5
5
アラニン・アミノトランス
フェラーゼ増加
アスパラギン酸アミノト
1
7
8
ランスフェラーゼ増加
肝機能検査異常
トランスアミナーゼ上昇
*
0
1
2
0
筋骨格系
2
および結
1
合組織障
前立腺特異性抗原増
0
1
1
害
加
(22 件)
臨床検査
* 糖鎖抗原19-9増加
0
1
1
(283 件)
* 細胞マーカー増加
0
1
1
* 筋骨格不快感
0
1
1
* 内視鏡検査異常
0
1
1
* 四肢不快感
0
1
1
0
1
1
* 大腸癌
1
0
1
* 白血病
1
0
1
腫瘍出血
3
1
4
*
血中コレステロール増
良性、悪
加
性および
* 血中トリグリセリド増加
0
1
1
詳細不明
* 酸素飽和度低下
1
0
1
の新生物
* 血中ブドウ糖減少
0
2
2
(嚢胞お
* 血中尿酸増加
0
2
2
よびポリ
* C-反応性蛋白増加
0
1
1
ープを含
1
6
7
む)(6 件)
* 糸球体濾過率減少
1
1
2
小脳出血
1
0
1
* 尿中ブドウ糖陽性
0
1
1
脳出血
8
0
8
* 尿量減少
0
1
1
* 脳梗塞
14
0
14
* 尿量増加
0
1
1
* 脳血管発作
2
0
2
* 血中カリウム減少
0
1
1
* 塞栓性脳卒中
3
0
3
* 血中ナトリウム減少
0
1
1
頭蓋内出血
1
0
1
* 体重減少
0
3
3
出血性脳梗塞
3
0
3
* 体重増加
0
1
1
出血性卒中
1
0
1
血中クレアチニン増加
神経系障
害
(137 件)
(次頁へ続く)
23
(前頁より続く)
発現件数
器官分類
神経系障
発現件数
副作用名
器官分類
重篤
非重篤
合計
脳室内出血
2
0
2
くも膜下出血
3
0
3
* 虚血性脳卒中
1
0
1
* 一過性脳虚血発作
1
0
* 頭痛
0
* 水頭症
副作用名
重篤
非重篤
合計
* 気力低下
0
1
1
精神障害
* 不眠症
1
2
3
(15 件)
* 異常な夢
0
1
1
1
* 睡眠障害
0
1
1
12
12
膀胱出血
0
4
4
2
0
2
0
1
1
* パーキンソン病
0
1
1
尿生殖器出血
0
1
1
* 振戦
1
2
3
* ネフローゼ症候群
0
1
1
* 協調運動異常
0
1
1
* 尿細管間質性腎炎
1
0
1
* 意識変容状態
2
0
2
2
2
4
* 意識消失
1
0
1
1
0
1
傾眠
0
12
12
腎不全
1
0
1
浮動性めまい
3
34
37
急性腎不全
3
0
3
* 慢性腎不全
1
0
1
腎機能障害
5
15
20
尿道出血
0
2
2
0
6
6
6
124
130
* 緊張性膀胱
腎障害
* 乏尿
腎および
* 体位性めまい
0
* ミオクローヌス
1
1
2
* 咬舌
0
1
1
* 灼熱感
0
2
2
* 錯感覚
0
2
2
* 味覚異常
0
8
8
* 尿異常
0
1
1
* 感覚鈍麻
0
1
1
* 尿臭異常
0
2
2
* 昏睡
1
0
1
排尿困難
0
2
2
* 肝性昏睡
1
0
1
* 失禁
0
3
3
* 手根管症候群
0
1
1
* 頻尿
0
1
1
* 末梢性ニューロパチー
0
1
1
尿路出血
0
2
2
* 痙攣
1
0
1
女性化乳房
1
4
5
* 脊髄圧迫
1
0
1
0
1
1
* 記憶障害
0
2
2
生殖系お
不正子宮出血
0
1
1
* 一過性全健忘
0
1
1
よび乳房
性器出血
1
1
2
* 不安
0
1
1
障害
* 性器びらん
0
2
2
* 恐怖
0
1
1
(15 件)
* 性器発疹
0
2
2
* 落ち着きのなさ
0
1
1
子宮出血
0
1
1
精神障害
* 譫妄
0
1
1
外陰部出血
0
1
1
(15 件)
* うつ病
0
1
1
呼吸器、
* 喘息
0
1
1
* 抑うつ気分
0
1
1
胸郭およ
* 誤嚥性肺炎
3
1
4
* 幻覚
0
2
2
び縦隔障
間質性肺疾患
9
0
9
* 不快気分
0
1
1
害
肺胞出血
3
1
4
害
(137 件)
1
1
尿路障害
(187 件)
* 着色尿
血尿
* 乳頭痛
(139 件)
(次頁へ続く)
24
(前頁より続く)
発現件数
器官分類
胸郭およ
び縦隔障
害
(139 件)
非重篤
合計
1
0
1
胸水
2
1
* 呼吸困難
1
* 呼吸窮迫
非重篤
合計
* 色素沈着障害
0
1
1
3
* 皮膚潰瘍
1
0
1
8
9
* 脱毛症
0
2
2
0
1
1
* 冷汗
1
1
2
* 咳嗽
0
3
3
* 多汗症
0
3
3
喀血
3
15
18
* 汗の変色
0
1
1
* 爪の障害
0
1
1
* 毛髪変色
0
1
1
0
1
1
0
1
1
0
* 変色痰
0
1
1
しゃっくり
1
2
3
肺出血
1
0
1
* 発声障害
0
3
3
* 鼻漏
0
1
1
* 咽喉刺激感
1
7
8
点状出血
1
5
6
咽喉絞扼感
0
3
3
紫斑
0
4
4
0
1
1
皮下出血
4
61
65
口腔咽頭不快感
0
13
13
* 動脈瘤破裂
1
0
1
口腔咽頭痛
0
9
9
出血性梗塞
2
0
2
* 急性呼吸不全
1
0
1
* 動脈閉塞性疾患
0
1
1
* 呼吸不全
2
0
2
* 末梢冷感
0
2
2
* 喉頭潰瘍
0
1
1
* 腹腔動脈閉塞
1
0
1
2
35
37
* ショック
3
0
3
1
0
1
* 出血性ショック
6
0
6
1
3
4
血管障害
* 低血圧
0
1
1
* 血性水疱
0
1
1
(47 件)
* 四肢静脈血栓症
1
0
1
* アレルギー性皮膚炎
0
1
1
* リンパ浮腫
1
0
1
湿疹
0
9
9
* ほてり
0
5
5
薬疹
0
9
9
* 血管障害
0
1
1
* 紅斑
0
6
6
* 失血
1
0
1
* 光線過敏性反応
0
2
2
血腫
0
2
2
そう痒症
0
11
11
出血
8
7
15
全身性そう痒症
0
1
1
高血圧
0
4
4
発疹
0
12
12
497
1879
2376
全身性皮疹
0
1
1
* 気胸
蕁麻疹
織障害
(146 件)
皮膚およ
* 湿性咳嗽
鼻出血
び皮下組
副作用名
重篤
* 上気道の炎症
皮膚およ
器官分類
重篤
* 肺水腫
呼吸器、
発現件数
副作用名
1
1
び皮下組
織障害
(146 件)
*
*
総計
後天性毛髪色素欠乏
症
内出血発生の増加傾
向
【集計表をご参照いただくときの注意事項】
- 集計表の副作用名は、報告頂いた副作用名を ICH 国際医薬用語集日本語版(MedDRA/J14.0)の基本語(PT: Preferred Terms)に
読み替えて記載しております。
- 本集計は調査が終了していない症例や評価の確定していない報告も含まれており、調査の進捗により、今後、その取り扱いが変更さ
れることがあります。
- *印は、集計時点の添付文書から予測できない副作用です。
- 表中の副作用名ごとの数字は、発現件数です。1症例に複数の副作用を認めている症例もあります。
- 重篤の件数は、先生方から重篤とご報告頂きました件数に加えて、社内検討により重篤と判断した件数の合計です。
- 本報告一覧は、自発報告による症例の集計のため、総使用症例数が明らかではありません。従って、発現頻度は不明です。
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