2014年11月20日 報道関係各位 学校教育における「労働教育」に関する調査 連合は、学校教育において、働くことを身近に感じた上で、働くことに関する知識を身につけ、働く上での権利・ 義務を理解し、すべての労働者が誇りを持って働ける環境づくりをしていく必要があると感じています。 そこで、働くことの意義や働く者の権利・義務などについて、若年層が、学校教育でどの程度学んでいるかを把 握するため、「学校教育における『労働教育』に関する調査」を実施しました。 ~~働いていて困った経験~~ 働いていて困った経験がある 約6割 働いていて困ったこと 「残業代不払い」は1割半、「パワハラ」は1割強、「突然の解雇」は約5%が経験 働いていて困った際の対応 「同僚に相談」3割、「上司に相談」2割、「ネットで調べた」1割半 働いていて困ったことがある人の3人に1人以上は「何もしなかった」 困ったけど何もしなかった理由 「改善されると思わなかった」4割、「会社に居づらくなる」約3割 「みんなもガマンしていると思った」を理由に、正規雇用者の約4割が困ったけど何もしなかった! 勤務先に改善してもらいたいこと トップは「賃金・給与」5割 「年次有給休暇の消化率」の改善を望む正規雇用者は3割 ~~働く上での権利や義務の認知状況~~ 働く上での権利や義務の認知率 トップは「有給休暇」に関する内容 “同性同士でもセクハラは起こり得る” 認知率は半数弱 “労働問題の相談窓口”に関する内容の認知率は2割を下回る “男性でも育休の取得が可能なこと” 知っていた人の約4割が学校で学ぶ ~~働く上で関わりのあることに関する学習経験~~ これまでに学校で学んだこと 「働くことの意義」7割、「職場の男女平等」6割強 「職場のトラブルや不利益な取り扱い」を学校で学んだ 3割にとどまる ~~職場体験・インターンシップの参加状況~~ 職場体験・インターンシップの参加経験率 8割弱、「中学生の時の職場体験」は6割 職場体験・インターンシップで学んだこと 「働くことの大変さ」5割半、「働くことの意義・大切さ」は3割 ~~学校教育における労働に関する知識習得~~ 労働に関する知識を身につけるために必要だと思うことは? トップは「社会科の授業でもっと労働に関する内容を取り上げる」 「企業の人事・労務担当者から学ぶ機会を増やす」ことが必要 3人に1人 「学校の先生が労働に関する知識をもっと身につける」も3人に1人が必要と回答 ~~労働教育や仕事に対する意識~~ 「働く上での権利・義務を、学校教育でもっと学びたかった」 約7割 「働くことの意義を、学校教育でもっと学びたかった」 約6割 「働く上での権利・義務を理解すれば、いまよりも安心して働ける」 約7割 「働く上での権利・義務を理解すれば、就業形態が多様化した社会でも安心して働ける」 6割半 1 連合(日本労働組合総連合会)(http://www.jtuc-rengo.or.jp)(所在地:東京都千代田区、会長:古賀 伸明)は、 「学校教育における『労働教育』に関する調査」を、モバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)によ り、2014年10月3日~10月8日の6日間において実施し、現在就業中の18歳~25歳の男女(アルバイト学生は除く) 1,000名の有効サンプルを集計しました。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社) 調査結果 ~~働いていて困った経験~~ ◆働いていて困った経験がある 約6割 ◆働いていて困ったこと 「残業代不払い」は 1 割半、「パワハラ」は 1 割強、「突然の解雇」は約 5%が経験 はじめに、現在就業中の 18 歳~25 歳の男女(アルバイト学生は除く)1,000 名(全回答者)に、働いていて経験し たことのある困ったことを聞いたところ、「募集時の労働条件と実際の労働条件が異なった」27.2%が最も多く、次い で「所定の労働時間が守られなかった(早出や残業を強いられた)」23.7%、「職場の人から嫌がらせを受けた」15.6%、 「残業代が支払われなかった」15.1%、「パワー・ハラスメントを受けた」12.7%が続き、「突然解雇された」は 4.8%と見 逃せない結果が明らかになりました。また、困った経験をしたことがある人の割合は 58.0%と約 6 割であることがわ かりました。 ◆働いていて、経験したことのある困ったこと (複数回答形式) 60% 全体【n=1000】 困った経験がある 58.0% 40% 27.2 困った経験 42.0 なし 23.7 15.6 20% 15.1 12.7 9.9 7.5 6.6 4.8 4.6 3.9 0.7 0.6 0.3 1.9 認育 め児 ら休 れ業 なの か取 っ得 たを 申 請 し た が 退結 職婚 を ・ 薦妊 め娠 ら を れ機 たに 認介 め護 ら休 れ業 なの か取 っ得 たを 申 請 し た が そ の 他 0% 実募 際集 の時 労の 働労 条働 件条 が件 異と な っ た 所 定 の 労 働 時 間 が 守 ら れ な ) か っ た ( 早 出 や 残 業 を 強 い ら れ た 職 場 の 人 か ら 嫌 が ら せ を 受 け た 残 業 代 が 支 払 わ れ な か っ た パ ワ ー ・ ハ ラ ス メ ン ト を 受 け た 休 1 そ休 憩日 の日 時 の 分出 間労 の勤 を働 賃を も時 金し ら間 がて え が 支も な 6 払 か時 わ っ間 れ た以 な 上 か で っ も た 認有 め給 ら休 れ暇 なの か取 っ得 たを 申 請 し た が 突 然 解 雇 さ れ た 受セ けク たシ ュ ア ル ・ ハ ラ ス メ ン ト を 賃 金 を 一 方 的 に 下 げ ら れ た 困 っ た 経 験 を し た こ と は な い 2 ◆働いていて困った際の対応 「同僚に相談」3 割、「上司に相談」2 割、「ネットで調べた」1 割半 ◆働いていて困ったことがある人の 3 人に 1 人以上は「何もしなかった」 働いていて困った経験がある人は約 6 割となりましたが、どのように対応したのでしょうか。 何らかの困った経験をした 580 名に、その際、どのように対応したかを聞いたところ、最も多かったのは「同僚(先 輩・同期・後輩)に相談した」で 30.7%、次いで「親など家族に相談した」21.9%、「友人に相談した」21.6%、「上司に相 談した」20.2%が続きました。職場やプライベートでの身近な人への相談が多いようです。また、それらに続いたのは 「インターネットで調べた」で 15.0%となり、インターネットが、困った経験をした人たちの情報源のひとつになっている 様子が窺えました。他方、労働組合や公的労働相談機関に相談した人は 1 割にも満たず、「労働基準監督署に相 談した」は 2.1%、「労働組合に相談した」は 1.9%、「労働局や地方自治体の相談窓口に相談した」は 1.0%でした。また、 「何もしなかった」は 36.4%と 3 人に 1 人以上となり、困った際に何もしなかった人は少なくないようです。 男女別にみると、「親など家族に相談した」は男性 12.8%、女性 30.5%、「友人に相談した」は男性 13.1%、女性 29.5%となり、家族や友人に相談した人の割合は女性のほうが高くなりました。 ◆働いていて困った際にとった対応 (複数回答形式) 対象:働いていて困った経験をした人 60% 全体【n=580】 36.4 40% 30.7 21.9 21.6 20.2 20% 15.0 8.6 0% ・ 後 同 僚 輩 ( ) 先 に 相 談 し た 全体 性 男性 別 女性 n数 580 282 298 輩 ・ 同 相親 談な し ど た家 族 に 期 30.7 27.0 34.2 21.9 12.8 30.5 友 人 に 相 談 し た 上 司 に 相 談 し た 21.6 13.1 29.5 20.2 19.1 21.1 調イ べン たタ ー ネ ッ ト で 15.0 13.8 16.1 会 社 と 掛 け 合 っ た 8.6 9.6 7.7 2.1 2.1 1.9 1.7 1.2 1.0 1.4 相会 談社 し の た専 門 部 署 に 相労 談働 し基 た準 監 督 署 に 労 働 組 合 に 相 談 し た 本 で 調 べ た 弁 護 士 に 相 談 し た 相労 談働 窓局 口や に地 相方 談自 し治 た体 の そ の 他 2.1 2.1 2.0 2.1 2.1 2.0 1.9 3.2 0.7 1.7 2.1 1.3 1.2 2.1 0.3 - 1.0 2.1 1.4 1.1 1.7 何 も し な か っ た 36.4 38.3 34.6 (%) 3 ◆困ったけど何もしなかった理由 「改善されると思わなかった」4 割、「会社に居づらくなる」約 3 割 ◆「みんなもガマンしていると思った」を理由に、正規雇用者の約 4 割が困ったけど何もしなかった! では、困った経験をしていたのに、“何もしなかった”のはなぜなのでしょうか。 困った経験をした際に「何もしなかった」と回答した 211 名に理由を聞いたところ、最も多かったのは「面倒だった から」で 44.5%、以下、「改善されると思わなかったから」39.8%、「みんなもガマンしていると思ったから」29.4%、「会社 に居づらくなると思ったから」27.5%といった“あきらめやガマン”が上位となりました。また、「どうすればいいかわか らなかったから」20.4%、「誰に相談すればよいかわからなかったから」17.1%といった、“対応の仕方がわからない”と いうケースも少なくはありませんでした。 男女別にみると、「改善されると思わなかったから」(男性 33.3%、女性 46.6%)や「みんなもガマンしていると思った から」(男性 23.1%、女性 35.9%)は、女性のほうが高く、特に「改善されると思わなかったから」は女性では最も多く挙 げられた理由となりました。 また、雇用形態別にみると、「みんなもガマンしていると思ったから」(正規雇用 38.3%、非正規雇用 23.2%)や「忙し く、時間が作れなかったから」(正規雇用 22.3%、非正規雇用 9.8%)は、正規雇用者が非正規雇用者より高くなりまし た。 ◆働いていて困った際に、何もしなかった理由 (複数回答形式) 対象:働いていて困った際、何もしなかった人 60% 全体【n=211】 44.5 39.8 40% 29.4 27.5 20.4 20% 17.1 15.6 12.3 4.3 1.9 0% 面 倒 だ っ た か ら 全体 性 男性 別 女性 雇 形 正規雇用 用 態 非正規雇用 n数 211 108 103 94 112 44.5 49.1 39.8 44.7 42.9 思改 わ善 なさ かれ っ る たと か ら 39.8 33.3 46.6 44.7 36.6 し み て ん いな る も と ガ 思マ っ ン た か ら 29.4 23.1 35.9 38.3 23.2 と会 思社 っ に た居 かづ ら ら く な る 27.5 25.0 30.1 26.6 29.5 わ か ら な か っ た か ら ど う す れ ば い い か 20.4 19.4 21.4 18.1 23.2 わ誰 かに ら相 な談 かす っ れ たば かよ ら い か 17.1 13.0 21.4 14.9 19.6 作忙 れし な く か、 っ時 た間 かが ら 15.6 19.4 11.7 22.3 9.8 い相 な談 かす っ る た ・ かで ら き る 人 が 12.3 9.3 15.5 10.6 14.3 - と出 思世 っ や た昇 か進 ら に 影 響 す る 1.9 2.8 1.0 4.3 - そ の 他 4.3 1.9 6.8 8.0 (%) 4 ◆勤務先に改善してもらいたいこと トップは「賃金・給与」5 割 ◆「年次有給休暇の消化率」の改善を望む正規雇用者は 3 割 全回答者(1,000 名)に、現在の勤め先に、どのようなことを改善してもらいたいと思うか聞いたところ、「賃金・給 与(の増加)」が最も多く 49.7%、次いで「人手不足(の解消)」34.7%が 3 割台、「作業量(の軽減)」21.7%、「残業時間 (の削減)」21.6%、「年次有給休暇の消化率(の向上)」21.2%、「福利厚生(の充実)」20.6%が 2 割台で続きました。 男女別にみると、「賃金・給与(の増加)」は男性 43.4%より女性 56.0%のほうが高く、「残業時間(の削減)」は女性 16.6%より男性 26.6%のほうが高くなりました。 また、雇用形態別にみると、「年次有給休暇の消化率(の向上)」は正規雇用者では 30.5%と 3 割となり、「賃金・ 給与(の増加)」(52.8%)、「人手不足(の解消)」(33.1%)に次いで高くなりました。 ◆勤め先に改善してもらいたいこと (複数回答形式) 80% 全体【n=1000】 60% 49.7 34.7 40% 21.7 21.6 21.2 20.6 19.7 20% 16.1 14.4 14.1 11.7 11.7 8.9 15.7 4.7 3.5 0.4 男 女 差 別 裁 量 範 囲 そ の 他 ( を な く す ( を 増 や す ) ) 0% 賃 金 ・ 給 与 ( の 増 加 人 手 不 足 ( の 解 消 作 業 量 ( の 軽 減 ) ) 残 業 時 間 ( の 削 減 ) ) 全体 男性 女性 雇 形 正規雇用 用 態 非正規雇用 性 別 n数 1000 500 500 511 467 49.7 43.4 56.0 52.8 47.5 34.7 31.4 38.0 33.1 37.5 21.7 23.8 19.6 24.1 19.7 21.6 26.6 16.6 29.9 12.6 (年 の次 向有 上給 )休 暇 の 消 化 率 21.2 20.2 22.2 30.5 12.0 福 利 厚 生 人 間 関 係 ( の 充 実 ( の 改 善 ) ) 職 場 ル ー ル ( の 整 備 ) 20.6 19.8 21.4 25.2 16.3 19.7 16.2 23.2 18.2 21.4 16.1 15.2 17.0 15.7 16.5 (社 の内 向コ 上 ミ 評 価 制 度 情 報 共 有 教 育 制 度 )ュ ニ ケ ー シ ョ ン ( の 明 瞭 化 ( の 強 化 ( の 充 実 ) ) 14.4 13.4 15.4 13.9 15.2 14.1 14.6 13.6 17.8 10.5 衛 生 面 ( の 整 備 ) ) 11.7 11.0 12.4 11.7 11.8 11.7 8.9 11.4 8.8 12.0 9.0 12.7 7.0 10.9 11.1 4.7 2.8 6.6 6.1 3.2 3.5 0.4 5.0 0.2 2.0 0.6 4.7 2.1 0.9 特 に な し 15.7 17.2 14.2 11.4 18.8 (%) 5 ~~働く上での権利や義務の認知状況~~ ◆働く上での権利や義務の認知率 トップは「有給休暇」に関する内容 ◆“同性同士でもセクハラは起こり得る” 認知率は半数弱 ◆“労働問題の相談窓口”に関する内容の認知率は2割を下回る 困った経験をした際に何もしなかった理由として、5 人に 1 人が“どうすればいいかわからなかった”と回答してい ました。働く上での様々な権利や義務に関する、正しい知識の認知率は、どの程度なのでしょうか。 全回答者(1,000 名)に、働く上での権利や義務について、内容(下表参照)を説明した上で、その内容を知ってい たものを選んでもらったところ、認知率が半数以上となったのは「有給休暇」に関する内容 64.9%、「雇用・労働契 約」に関する内容 63.4%、「最低賃金制度」に関する内容 61.7%、「育児休業」に関する内容 50.8%でした。また、「セク シュアル・ハラスメント」に関する内容の認知率は半数をわずかに下回る 48.3%でした。 他方、「割増賃金」に関する内容(38.9%)や「36 協定」に関する内容(36.1%)、「労働組合」に関する内容(35.5%)は 認知率が 3 割台にとどまり、「相談窓口」に関する内容では 19.1%と 2 割を下回る結果となりました。時間外労働や 働くうえで困った際の相談に関連することの認知率は比較的低い結果となりました。 男女別にみると、「育児休業」に関する内容では男性 40.4%よりも女性 61.2%のほうが認知率は高くなりました。 ◆各項目に提示した内容 有給休暇 ・・・ アルバイト・パートでも条件を満たせば有給休暇が取得可能であること 使用者が労働者を採用するときは、 雇用・労働契約 ・・・ 賃金・労働時間その他の労働条件を書面などで明示しなければならないこと 最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、 最低賃金制度 ・・・ 使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないこと 育児休業 ・・・ 男性でも育児休業の取得が可能なこと 同性同士でもセクハラは起こり得ること セクシャル・ハラスメント ・・・ (例)男性同士:職場の宴会で裸踊りを強要/女性同士:「なぜ結婚しないの」と聞く) 就業規則 ・・・ 就業規則に、労働基準法よりも労働者にとって条件が悪い条項がある場合、その条項は無効になること 労働災害 ・・・ 通勤中の負傷・疾病・障害・死亡も労働災害になること 期間の定めのない雇用契約の場合、会社の同意がなくても退職できること 退職 ・・・ (例:退職願を受け取ってもらえないから退職できない、ということはない) 解雇 ・・・ 労働者を解雇する場合は、少なくとも30日前の予告が必要であること 時間外労働をさせる場合、割増賃金の支払が必要になり、 割増賃金 ・・・ 時間外労働に対する割増賃金は、通常の賃金の2割5分以上となること 1日8時間1週40時間を超えて労働させる場合などに、あらかじめ労働組合 36協定 ・・・ (労働組合がない場合には労働者の代表)と使用者で書面による協定を締結しておかなければならないこと 労働組合には、憲法で保障された団体交渉権(※)があること 労働組合 ・・・ ※労働者の生活を守るため、労働条件その他の労働関係について会社側と交渉する権利 相談窓口 ・・・ 労働問題の相談窓口は、労働組合やNPO、労働局(厚労省)、地方自治体に設置されていること ◆働く上での権利や義務で内容を知っていたもの (複数回答形式) ※それぞれに提示した内容については別表参照 100% 全体【n=1000】 80% 64.9 63.4 61.7 60% 50.8 48.3 46.7 45.3 44.3 42.8 38.9 40% 36.1 35.5 19.1 20% 8.3 0% に有 関給 す休 る暇 内 容 全体 性 男性 別 女性 n数 1000 500 500 64.9 61.8 68.0 に雇 関用 す ・ る労 内働 容契 約 63.4 60.4 66.4 に最 関低 す賃 る金 内制 容度 61.7 57.6 65.8 に育 に ・ セ に就 関児 関 ハク 関業 す休 すラ シ す規 る 業 る スュ る則 内 内メ ア 内 容 容ン ル 容 ト 50.8 40.4 61.2 48.3 43.6 53.0 46.7 50.4 43.0 に労 関働 す災 る害 内 容 45.3 43.8 46.8 に退 関職 す る 内 容 44.3 43.6 45.0 に解 関雇 す る 内 容 42.8 43.4 42.2 に割 関増 す賃 る金 内 容 38.9 43.0 34.8 に 3 関 6 す協 る定 内 容 36.1 42.6 29.6 に労 関働 す組 る合 内 容 35.5 38.0 33.0 に相 関談 す窓 る口 内 容 19.1 19.6 18.6 も知 のっ はて ない いる 8.3 10.4 6.2 (%) 6 ◆“男性でも育休の取得が可能なこと” 知っていた人の約4割が学校で学ぶ それでは、そうした働く上での権利・義務を、どういったところで教わってきたのでしょうか。 それぞれの権利・義務について内容を知っている人に、学校で教わったもの、勤め先で教わったもの、家庭で教 わったものを聞いたところ(※それぞれに提示した内容は前頁の表を参照)、3 つを比較し、学校で教わった割合が高かっ たのは、「セクシュアル・ハラスメント」に関する内容(学校 49.5%)、「労働組合」に関する内容(学校 48.7%)、「最低賃 金制度」に関する内容(学校 40.4%)、「育児休業」に関する内容(学校 38.4%)でした。セクハラや労働組合に関する 内容を知っていた人の半数近くは学校で教わったようです。 また、勤め先で教わった割合が高かったものは、「36 協定」に関する内容(勤め先 49.0%)や「就業規則」に関する 内容(勤め先 48.8%)、「割増賃金」に関する内容(勤め先 43.4%)などでした。 ◆学校/勤め先/家庭で教わった権利や義務 (各複数回答形式) ※それぞれの内容認知者が学校/勤め先/家庭で教わった割合 80% 学校で教わった 学校で教わった割合が高い項目 勤め先で教わった 家庭で教わった 勤め先で教わった割合が高い項目 60% 49.5 49.0 48.7 43.4 40.4 40% 32.1 25.3 12.2 43.1 38.4 13.5 30.2 28.3 16.1 41.9 34.3 33.8 28.2 19.6 20% 48.8 26.2 14.1 14.6 32.5 26.7 30.2 23.9 18.1 12.6 12.3 0% に 関 す る 内 容 ・ セ ハク ラ シ スュ メ ア ン ル ト n=483 に労 関働 す組 る合 内 容 に最 関低 す賃 る金 内制 容度 に育 関児 す休 る業 内 容 に 3 関 6 す協 る定 内 容 に就 関業 す規 る則 内 容 に割 関増 す賃 る金 内 容 に有 関給 す休 る暇 内 容 に労 関働 す災 る害 内 容 に相 関談 す窓 る口 内 容 n=355 n=617 n=508 n=361 n=467 n=389 n=649 n=453 n=191 7 ~~働く上で関わりのあることに関する学習状況~~ ◆これまでに学校で学んだこと 「働くことの意義」7 割、「職場の男女平等」6 割強 ◆「職場のトラブルや不利益な取り扱い」を学校で学んだ 3 割にとどまる 全回答者(1,000 名)に、働く上で関わりのあることについて、学校(小学校・中学校・高校・大学・短大・専門学校・ 大学院)で学んだことがあるかどうかを聞きました。 学んだ割合をみると、最も高かった「働くことの意義について(働くことの大切さ、労働を通じた社会貢献などにつ いて)」で 70.9%、次いで、「社会の仕組みと雇用の関係について」65.6%、「職場における男女平等について」62.7%、 「税金について」62.0%が 6 割台、「労働者の権利について」58.0%、「労働者の義務について」57.6%が 6 割弱で続きま した。調査項目中で学んだ割合が最も低かったのは、「職場でのトラブルや不利益な取扱について(内容や相談場 所など)」で 29.6%と 3 割にとどまる結果となりました。 ◆働く上で関わりのあることについて、学校で学んだことがあるか (各単一回答形式) ※「学んだ」割合を表示 100% 全体【n=1000】 80% 70.9 65.6 62.7 62.0 60% 58.0 57.6 55.3 48.0 41.2 41.2 40% 29.6 20% 0% 通( 働 じ 働 く た く こ 社こ と 会と の 貢 の意 献大義 な切に ど さ つ に、 い つ労 て い働 てを 雇社 用会 のの 関仕 係組 にみ つと い て 男職 女場 平に 等お にけ つる い て 税 金 に つ い て 労 働 者 の 権 利 に つ い て 労 働 者 の 義 務 に つ い て 法労 制働 度や に雇 つ用 いに て関 す る 関使 係用 に者 つと い労 て働 者 の 社厚 会生 保年 険金 制や 度健 に康 つ保 い険 てな ど 役労 割働 に組 つ合 いの て機 能 や (不職 内利場 容益 で やなの 相取 ト 談扱 ラ 場にブ 所つル ないや ど て ) ) 8 ~~職場体験・インターンシップの参加状況~~ ◆職場体験・インターンシップの参加経験率 8 割弱、「中学生の時の職場体験」は 6 割 ◆職場体験・インターンシップで学んだこと 「働くことの大変さ」5 割半、「働くことの意義・大切さ」は 3 割 次に、全回答者(1,000 名)に、職場体験・インターンシップに参加したことがあるかどうか、ある場合は参加したこ とのある職場体験・インターンシップについて聞きました。 「小学生の時の職場見学」に参加したことのある割合は 32.9%、「中学生の時の職場体験」では 60.3%、「高校生の 時のインターンシップ」では 23.6%、「大学・短大・専門学校・大学院生の時のインターンシップ」では 16.3%となりまし た。また、何らかの職場体験・インターンシップに参加したことがある割合(参加経験率)は 78.1%となりました。 ◆これまでに参加したことがある職場体験・インターンシップ (複数回答形式) 100% 全体【n=1000】 80% 60.3 参加したことが ある 78.1% 60% 参加経験なし 32.9 40% 23.6 21.9 16.3 20% 0% 職小 場学 見生 学の 時 の 職中 場学 体生 験の 時 の イ高 ン校 タ生 ー の ン時 シの ッ プ イ ・ ・ 大 ン大専学 タ 学門 ・ ー院学短 ン生校大 シの ッ時 プの 参 加 し た こ と は な い それでは、参加した職場体験・インターンシップでは、どのようなことを学んだのでしょうか。 参加経験者(781 名)に聞いたところ、最も高い割合となったのは「その職場での仕事内容」77.7%で、次いで、「働 くことの大変さ」56.2%が 5 割半、「社会人としての基本的マナー・言葉使い」32.4%、「働くことの意義・大切さ」、「職場 で用いられている知識、技術・技能」ともに 30.5%が 3 割台で上位となりました。 ◆職場体験・インターンシップで学んだこと (複数回答形式) 対象:職場体験・インターンシップに参加したことがある人 100% 80% 77.7 全体【n=781】 56.2 60% 32.4 40% 30.5 30.5 21.8 12.7 20% 11.9 10.9 0.8 0% 仕そ 事の 内職 容場 で の 働 く こ と の 大 変 さ ・ 基社 言本会 葉的人 遣マ と いナ し ー て の 意働 義 く ・ こ 大と 切の さ 知用職 識 い場 、 ら で 技れ 術て ・ い 技る 能 方コ異 法 ミ世 ュ代 ニと ケの ー シ ョ ン 働 く 人 の 労 働 条 件 学学 習校 ので 必の 要 性 自 分 の 新 た な 可 能 性 そ の 他 9 ~~学校教育における労働に関する知識習得~~ ◆労働に関する知識を身につけるために必要だと思うことは? トップは「社会科の授業でもっと労働に関する内容を取り上げる」 「企業の人事・労務担当者から学ぶ機会を増やす」ことが必要 3 人に 1 人 「学校の先生が労働に関する知識をもっと身につける」も 3 人に 1 人が必要と回答 どのようなことをすれば、学校教育において、労働に関する知識を身につけることができるのでしょうか。 全回答者(1,000 名)に、学校教育において、労働に関する知識を身につけるためにどのようなことが必要だと思 うか聞いたところ、「社会科の授業でもっと労働に関する内容を取り上げる」46.7%が最も多くなりました。以下、「企 業の人事・労務担当者から学ぶ機会を増やす」32.7%、「学校の先生が労働に関する知識をもっと身につける」32.4%、 「教育現場に労働に関する知識を身につけることの大切さを浸透させる」32.0%、「学校の就職指導の先生や就職課 の職員がもっと労働に関する知識を身につける」29.7%が続きました。企業の専門知識を持った担当者から学ぶこと や教育現場にいる人たちの知識や意識を高めることも必要であると思われているようです。 ◆学校教育において、労働に関する知識を身につけるために必要だと思うこと (複数回答形式) 80% 全体【n=1000】 60% 46.7 32.7 40% 32.4 32.0 29.7 14.9 20% 13.8 4.9 0.8 0% 取も社 りっ会 上と科 げ労 の る働授 に業 関で す る 内 容 を 学 ・ 企 ぶ労業 機務 の 会担人 を 当事 増者 やか すら も労学 っ働校 と にの 身関先 にす生 つる が け知 る識 を 大身労教 切 に働育 さ つ に現 を け関場 浸る すに 透こ る さ と知 せ の識 る を 身 も就学 にっ 職 校 つと課の け労 の就 る働職職 に員指 関 が導 す の る 先 知 生 識 や を 学労 ぶ働 機組 会合 を か 増ら や す 学弁 ぶ護 機士 会か を ら 増 や す そ の 他 特 に な し 10 ~~労働教育や仕事に対する意識~~ ◆「働く上での権利・義務を、学校教育でもっと学びたかった」 約 7 割 ◆「働くことの意義を、学校教育でもっと学びたかった」 約 6 割 ◆「働く上での権利・義務を理解すれば、いまよりも安心して働ける」 約 7 割 ◆「働く上での権利・義務を理解すれば、就業形態が多様化した社会でも安心して働ける」 6 割半 最後に、全回答者(1,000 名)に、労働教育や仕事に対する意識について、どの程度同意するか質問を行いまし た。 まず、労働教育に関する意識についてみると、同意率(「非常にそう思う」、「ややそう思う」の合計)は、「働く上で の権利・義務を、学校教育でもっと学びたかった」は 68.7%、「働くことの意義を、学校教育でもっと学びたかった」は 57.8%となり、半数以上の若年層労働者が、学校教育で、働く上での権利・義務や働くことの意義をもっと学びたか ったと思っていることが明らかになりました。また、「学校で労働に関することを学ぶことで、親子の会話のきっかけ は増える」では、同意率は 48.5%となりました。 ◆労働教育に関する意識 (各単一回答形式) 0% 50% 100% 同意 率 不同意 率 68.7 10.7 57.8 15.7 48.5 19.6 ≪働く上での権利・義務を、学校教育でもっと学びたかった≫ 全体【n=1000】 26.9 41.8 20.6 7.1 3.6 ≪働くことの意義を、学校教育でもっと学びたかった≫ 全体【n=1000】 26.3 31.5 26.5 11.0 4.7 ≪学校で労働に関することを学ぶことで、親子の会話のきっかけは増える≫ 全体【n=1000】 16.1 32.4 非常にそう思う ややそう思う 31.9 どちらともいえない 12.2 あまりそう思わない 7.4 全くそう思わない 次に、仕事に対する意識についてみると、「働く上での権利・義務を理解すれば、いまよりも安心して働ける」は 71.8%、「働く上での権利・義務を理解すれば、就業形態が多様化した社会でも安心して働ける」は 64.3%となりまし た。働く上での権利・義務を理解することが、いまよりも安心して働けることにつながるとの若年層労働者の思いが 窺える結果となりました。 ◆仕事に対する意識 (各単一回答形式) 0% 50% 100% ≪働く上での権利・義務を理解すれば、いまよりも安心して働ける≫ 全体【n=1000】 34.2 37.6 20.5 4.8 2.9 同意 率 不同意 率 71.8 7.7 64.3 10.8 ≪働く上での権利・義務を理解すれば、就業形態が多様化した社会でも安心して働ける≫ 全体【n=1000】 27.3 非常にそう思う 37.0 ややそう思う どちらともいえない 24.9 7.2 3.6 あまりそう思わない 全くそう思わない 11 ■■調査概要■■ ◆調査タイトル :学校教育における『労働教育』に関する調査 ◆調査対象 :ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする 現在就業中の18歳~25歳の男女(アルバイト学生は除く) ◆調査期間 :2014年10月3日~2014年10月8日 ◆調査方法 :インターネット調査 ◆調査地域 :全国 ◆有効回答数 :1,000サンプル・・・有効回答から男女が均等になるように抽出 ◆実施機関 :ネットエイジア株式会社(担当:吉田) ■■報道関係の皆様へ■■ 本ニュースレターの内容の転載にあたりましては、「連合調べ」と 付記のうえご使用くださいますよう、お願い申し上げます。 ■■本調査に関するお問合せ窓口■■ 連合(日本労働組合総連合会) 総合政策局 社会政策局 担当:松田 TEL :03-5295-0522 E メール :[email protected] 総合企画局 企画局 担当:奥田・岩城 TEL :03-5295-0510 E メール :[email protected] 受付時間 :10 時 00 分~17 時 30 分(月~金) ■■連合(日本労働組合総連合会) 概要■■ 組織名 代表者名 発足 所在地 業務内容 :連合(日本労働組合総連合会) :会長 古賀 伸明 :1989 年 11 月 :東京都千代田区神田駿河台 3-2-11 連合会館 :すべての働く人たちのために、希望と安心の社会をつくる 12
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