5 - セントラル商事

デイリー・マーケット・レポート
国内市況
2010 年 2 月 5 日
<貴金属市場>
ゴールドは大幅下落。欧州の財政問題が再びクローズアップされるかたちで、リスクマネ
ーの圧縮が進む中、欧米の株式市場は大幅下落、ユーロ/ドルも昨年 5 月下旬以来の 1.37
台前半にユーロ安・ドル高が進行し、メタルや原油等のハードコモディティ全般の上値を
圧迫した。$1060 レベルに値を下げ、東京時間もユーロ安・ドル高が進行し 1.37 台も割込
んだことで上値重い状態が続いた。現物の動意は、旧正月に絡んだ手当ては一巡したとの
観測もありスロー。$1070 台の主要なサポートを割込んだテクニカル面からの弱さがある
一方で更なる下ブレには至っていないが、ドル安基調に替わるサポートを見出せない間は
ダウンサイドに対するリスクが警戒される。
東工取市場先限はドル建の暴落にドル安・円高の進行が加わり、11 月初旬来の 3,100 円割
れの安値に値を下げた。下値を見届けるには至っていない。昨年 7 月に一時的に割込んだ
200 日線が 3,030 円レベルにあり、その下は節目でもあり 10 月末に支持された 3,000 円レ
ベルのサポートがある。ただ、これらレベルで支持されたとしても短期トレンドは明らか
にダウンサイドに向いていることで再び戻りを叩かれる可能性は高く、リスクマネーの圧
縮が続き、その波に飲み込まれている間は買いづらい相場と思われる。
プラチナはゴールドを超える下落幅を記録。NY 時間から東工取市場の日中取引序盤までは
$1500 レベルで辛うじてサポートされる展開となったが、更なるユーロ安・ドル高の進行、
アジア全般の株式市場が欧米における大幅下落の流れを引継いだことで再びロングの手仕
舞いが活発化し、直近安値を下抜けて$1480 レベルに値を沈めた。現物の動意はゴールド
と比較すれば活発の模様だが、相場を反転させる材料とはなり得ていない。むしろ、再来
週からの中国の旧正月入りに伴うスローダウンが懸念されている。市場センチメント及び
ロングの整理状況が下げ止まりの有無を判断する上での主要なポイント。
東工取市場先限は 300 円を超える下落幅を記録。戻りを叩かれて 4,300 円レベルの直近安
値を下抜けた。4,200 円レベルは昨年 11 月中旬から同 12 月下旬にかけての保合い圏におけ
るレジスタンスであったことから、テクニカル的にはサポートとして意識されるが、本日
の大陰線記録によりテクニカル面が急速に悪化した直後であることから、更なる下値トラ
イも警戒される。
商品先物取引は証拠金取引であり、投下資金以上の損失が生じる可能性があります。この資料は、商品先物取引の情報
提供を目的としており、お取引の最終判断はお客様ご自身でなさるよう、お願い申し上げます。
市況コメント提供:三菱商事フューチャーズ証券株式会社
セントラル商事㈱本社 東京都中央区新富 1-18-1 住友不動産ビル 顧客相談窓口
日商協相談センター 東京都中央区小網町 9-4 電話 03-3664-6243
0120-975-002
<石油製品市場>
WTI 原油は大幅続落。期近の 3 月限は前日比 3.84 ドル安の$73.14 でクローズとなった。
ユーロ圏の財政にかかる懸念によりドルは対ユーロで$1.37 台まで上昇。また NY ダウが
一段と下値を拡大したことも重石となって市場センチメントは悪化した。先行きの需要に
対する不安も台頭し、結局 2 月 1 日の水準から往って来いの格好となった。1 日間の下げ幅
としては昨年 7 月 29 日の 3.88 ドル安以来で、チャートは大陰線をつけたことで再び弱気
に傾いている。今晩は米雇用統計後の外部市場の動きに注目が集まりそうだ。
東工取石油製品市場は急落。海外同様に今週の上昇分を打ち消す格好となった。ガソリン
先限は前日比 2720 円安の 51,010 円、灯油先限は前日比 2580 円安の 47,900 円でクローズ。
新規のロングメイクが入り始めていたところに水を差された格好で、週末要因からの手仕
舞い売りが広がることとなった。外部環境の悪さに鑑みて目先もダウンサイドリスクが警
戒されるが、今晩の雇用統計が良好な結果となれば市場センチメントが改善する可能性は
ある。
<とうもろこし・大豆>
シカゴコーン市場は小幅高。期近の 3 月限は前日比 1.00 セント高の¢354.00 でクローズと
なった。弱気の外部市場を受け一時は¢349.00 の年初来安値をつけたが、その後は農家の
売り控えや短期間での下落に対する修正が入り、小幅ながらプラスサイドへと浮上した。
独自の材料で目新しいものは見当たらず、全般的に様子見ムードとなっている。来週 9 日
の米需給報告が目先の注目材料であるが、期末在庫の市場予想平均は 17 億 4800 万 Bu で
先月の 17 億 6400 万 Bu からは下方修正される見通し。前回が弱気サプライズとなっただ
けに今回は大きな弱材料となる可能性は低いか。東穀取とうもろこし市場は期近以外続落。
為替が再び円高に振れたことで軟調に推移し先限は前日比 370 円安の 20,010 円でクローズ。
ファンドと思われる売り乗せも見られ、大局的な基調は依然として弱い様子。結局週初か
らは往って来いの格好となり、本格的な出直りには転じきれなかった。来週の米需給報告
が強気な内容とならない限りしばらくこの地合いに変化はなさそう。
シカゴ大豆市場は反発。期近の 3 月限は前日比 6.00 セント高の¢914.00 でクローズした。
コーン同様に序盤はドル高や株安が重石となり¢900.00 の安値をつけたが、その後は¢900
の節目を維持したことや EPA(米環境保護局)が大豆を原料とするバイオディーゼルを再
生燃料に含めると発表したことで切返した。独自の強材料が現れたことで目先は¢900 割れ
のリスクが低減したか。コーン同様に米需給報告が次なる方向性を占う上で注目される。
東穀取一般大豆市場は概ね下落。海外高はドル/円の下落に相殺され、週末のポジション
調整にかかる手仕舞い売りが広がることとなった。先限は年初来安値を 38,310 円まで更新
しており為替面からのフォローがなければまだ上値重い展開が続きそう。
商品先物取引は証拠金取引であり、投下資金以上の損失が生じる可能性があります。この資料は、商品先物取引の情報
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<粗糖・コーヒー>
ICE 粗糖市場 3 月限は大幅続落。欧米株式市場の大幅下落、ユーロ/ドルが昨年 5 月下旬
以来の 1.37 台前半にユーロ安・ドル高が進行し、再びリスクマネーの圧縮が加速したこと
でメタルや原油等のハードコモディティを中心に下ブレのリスクが高まり、粗糖市場は短
期的な足取りの弱さもあり、他市場の弱気な流れに巻き込まれた。
1 月下旬来の短期レンジの下限である¢28 台前半のサポートを下抜けて¢27 台後半に下落。
高値保合いから下放れつつあり、市場センチメントの悪化傾向継続の有無と共にテクニカ
ル面の悪化から下落色を強めるかに注目が集まる。
東穀取市場は、期近限月は連日のストップ安を記録。先限も ICE 市場の下落、ドル安・円
高の進行を受けて軟調に推移したが、期近限月と比べると下落幅は相対的に浅く、ICE 下
落局面における期近限月の下げ幅が大きいといった ここ最近のパターンが続く格好とな
った。先限は逆張りの展開が続いているが、ICE 市場のダウントレンドが鮮明となれば そ
の影響は免れず買い気は乏しくなると思われ、再び世界的な株式市場の下落局面となって
いる外部市場環境と合わせて次なるトレンドの動向の見極めを目先は優先したい。
ICE コーヒー市場 3 月限も欧米株式市場の下落、ユーロ安・ドル高の進行を受けたハード
コモディティ全般の大幅急落の波に飲み込まれ軟調に推移した。ただ、¢130 レベルで取り
あえずサポートされて大台は維持。もっとも、テクニカル及び外部市場環境の悪化が引続
き上値圧迫要因としており、ダウンサイドに対するリスクは残る。短期的には¢132 レベル
までレジスタンスが下がってきている。昨年 9 月末の押し目底¢128 レベル、同 9 月初の¢
123 レベルが下値のポイント。上昇局面でも目立った総取組高の増加が見られなかったこと
で内部要因からの下値リスクが比較的乏しいことから、値動きは他市場と比較して引続き
スローとなる可能性はあるが、株安・ドル高の展開が続く間は上値重い展開を継続しそう
だ。
東穀取アラビカコーヒー市場先限は再び 21,000 円割れ。ただ、流動性が極めて乏しいこと
で目立った投げやフォローの売りは見られず、ICE 市場の下落及びドル安・円高の進行の
割に下値は限定されている感はある。また、安寄り時は陽線といった展開に変化無し。更
なる ICE 市場の下落及びドル安・円高が進まない限りは、昨年 9 月から 12 月上旬にかけ
てのコアレンジである 20,000 円台からの下値は引続き限定される可能性がある。
商品先物取引は証拠金取引であり、投下資金以上の損失が生じる可能性があります。この資料は、商品先物取引の情報
提供を目的としており、お取引の最終判断はお客様ご自身でなさるよう、お願い申し上げます。
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