計画策定の背景 5.観光振興への取り組み (1)山梨県内の観光振興の動き ¾ フィルムコミッション 「大都市圏に近接している」 、 「日照時間が長い」 、 「自然に恵まれている」などの地域 の優位性を活かし、最近では映画撮影などのロケ地として選ばれています。ストーリー の中で印象的な映像として使われることで心に残るロケ地は、新たな観光資源として多 くの人が訪れます。 ¾ 富士山の世界文化遺産の登録への動き 登録されることで、文化的景観、環境保全に大きな効果があると同時に、日本を象徴 するシンボルとして広く認知されることになります。短期的な観光振興の効果だけでな く、将来にわたる地域資源として次世代へ残していくための取り組みです。 ¾ 地域ブランドの確立の動き 地域の特色、伝統などを活かし、新しい価値観や視点を盛り込むことにより、ブラン ドの確立を図ろうとする動きがあります。その主なものを次に挙げます。 ・ 県水晶宝飾連合会と甲府商工会議所によるジュエリーブランド「Koo-Fu(クーフー)」 ・ 南アルプス市商工会による地域の果実資源を活用した「フルーツプロジェクト」 ・ こだわりの県内ワイナリーを巡るワインツーリズムの取り組み ・ 富士北麓地域の織物職人による伝統工芸の甲斐絹の復活を目指す甲斐絹座 ・ 「甲州手彫印章」 「やはたいも」「南部の木」が特許庁により地域団体商標に登録 ¾ やまなしサポーターズ倶楽部の設置 山梨ゆかりの経済人や著名人等、約 630 名の集まりです。それぞれの立場において機 会あるごとに本県の魅力を伝えてもらうことで、本県のイメージアップを図ります。 ¾ ニューツーリズムの動き 山梨市西沢渓谷の森林セラピー基地や、北杜市清里の KEEP 協会での森を使った癒し のプログラム「森療時間」、増富の湯の温泉療法など、健康や癒しをキーワードにした ヘルスツーリズムの取り組みが始まっています。また、農業体験ツアーや都市農村交流 といったグリーンツーリズムや、ワイナリーを巡るワインツーリズムなどの取り組みも 見られます。 ¾ 産業観光の動き 甲府商工会議所と県中小企業団体中央会では、工場見学を中心とした産業観光の振興 に取り組み、検証ツアーの実施やガイドブックの作成などを行っています。 ¾ 郷土グルメのPRによる地域の魅力づくり 甲府の“鳥もつ煮”や大月の“おつけだんご”、富士吉田の“吉田のうどん”など地 元の郷土料理をPRすることによって、地域の魅力づくりにつながる取り組みです。 23 計画策定の背景 ¾ (社)やまなし観光推進機構の設立 国内外の観光客を効果的、効率的に誘致し、県産品の更なる浸透を図るため、県の観 光振興に関連する団体を統合し、新たに「やまなし観光推進機構」を平成 21 年 4 月に 設立します。ここでは、着地型旅行商品の造成・販売や観光プロモーション、インバウ ンドの誘致、観光人材の育成、県産品の販売仲介など、時代のニーズに応えた事業を行 います。 ¾ やまなしインバウンド ※観光教育プログラムの実施 平成 19 年度~平成 21 年度にかけて、文部科学省の「社会人の学び直し対応教育推進 事業」の一環として採択された事業です。やまなしインバウンド観光振興コンソーシア ム ※、やまなし大学コンソーシアムが主催し、インバウンド観光における新たな商品開 発や外国人旅行者に対するサービス提供を担う人材の育成を行っています。 (2)甲府市内の観光振興の動き 本市では甲府市観光協会などと連携を図りながら、観光振興のための施策を実施して います。主な取り組みとしては次のようなものがあります。 ¾ イベントの実施 信玄公祭りは県を代表するイベントの1つとして、多くの観光客を集めています。特 に平成 19 年度は大河ドラマ[風林火山]の出演者のパレードもあり、大いに盛り上がり ました。また、平成 20 年には本市の姉妹都市であるデモイン市から市長をはじめ騎馬 隊行列への参加や、FM甲府による全国 40 のコミュニティFMネットを通じて実況中 継などを行いました。 甲府大好きまつりは、市の中心市街地で開催される市民を対象にしたイベントです。 平成 16 年には台風の影響で中止となりましたが、その後の集客状況は年々増加してお り、市民に定着したイベントとなっています。 ¾ 観光ポスター・ガイドマップ等によるPR 「風・林・火・山」のポスターおよび、甲府市総合観光ガイドマップ「甲府遊歩」を 制作し、観光案内所や関係機関において掲示、配布などを行っています。また、観光P R用のDVDによる情報提供を行います。ガイドマップについては 4 カ国語版(英語、 ハングル、中国簡・繁体語)を作成し、外国人旅行者への対応を行っています。 ¾ 観光ボランティアガイド 甲府市観光協会では、武田神社や善光寺など市内の名所を案内する観光ボランティア ガイドを行っており、案内人数は年々増加する傾向にあります。県内には他にも観光ボ こ う ふ じょうごあんないつかまつりたい ランティアの組織があり、甲府市周辺では山梨県が行っている「甲府 城 御 案 内 仕 隊 」 や「やまなし観光ガイド専門員」などがあります。 ※ ※ インバウンド:旅行業界においては、海外から日本にやってくる外国人旅行者のことをいいます コンソーシアム:特定の目的のために複数の団体等が集まって形成される共同事業体のことです 24 計画策定の背景 ¾ 観光地美化清掃 昇仙峡観光協会等とタイアップして昇仙峡・千代田湖を中心に清掃活動を実施してい ます。観光地の美化推進を図るとともに、観光客に対してゴミ・空き缶等の持ち帰り運 動の啓発を目的に実施しています。 ¾ JRとの提携事業 JR東日本と提携して年2回、甲府市内の観光地を巡るツアー「いっしょに小さな旅」 を企画・実施をしています。ツアー内容は史跡巡りや御岳昇仙峡ハイキングなどで、県 内外から毎回 20 人ほどの参加があります。 ¾ 他地域との連携 県内各市町村間による情報交換の場として、観光担当課長会議が開催されています。 会では先進的な取組事例の紹介など観光振興に関する情報交換を行っています。 県内他地域との連携では、笛吹市、甲州市、山梨市とともに広域的な観光振興への取 り組みとして、観光旅行業者を対象にしたエクスカーション(観光ルートの見学会)な どの実施を検討しています。 県外地域との連携としては、静岡市と観光交流を推進する取り組みが始まっています。 両市で開かれる代表的なお祭りに各市民が参加したり、それぞれの特産品であるブドウ とみかんを活かした観光事業の検討を進めています。また、長野市、上越市と集客プロ モーションパートナー都市協定を結び、3市合同による新たな観光メニューの構築など を検討しています。 ¾ インターネットによる情報発信 通常の観光案内のほか、 「信玄公祭り」 、 「甲府大好きまつり」などのイベント情報や、 紅葉シーズンにはデジタル画像とともに紅葉情報を発信しています。また、英語での情 報提供も行っています。 【参考】甲府市周辺および山梨県内の主な観光ホームページ 名称 管理・運営 アドレス 甲府市観光ガイド 甲府市産業部産業振興室観光開発課 http://www.city.kofu.yamanashi.jp/kanko/ 甲府市観光協会ホームページ 甲府市観光協会 http://www.e-kofu.com/ 湯村温泉公式ホームページ 湯村温泉旅館協同組合 http://www.yumura.com/ 富士の国やまなし観光ネット 山梨県観光部観光振興課 http://www.yamanashi-kankou.jp/ フルーツ王国やまなし観光果実園NET 山梨県観光果実園振興協議会 http://www.yamanashi-kankou.jp/cp/fruit/ 富士山NET 山梨日日新聞社・山梨放送 http://www.fujisan-net.jp/ 南アルプスNET 南アルプス芦安山岳館 http://www.minamialps-net.jp/ 山梨観光情報 山梨観光情報協同組合 http://www.ykj.or.jp/ はじめてのやまなし/山梨観光ガイド 山梨インタラクティブ http://search.yamanashi-i.com/guidemap/ 山梨県ワイン百科 山梨県ワインセンター http://www.yitc.go.jp/wine/ 山梨おもてなしの食の逸品 山梨県観光部 観光振興課 交流推進担当 http://www.yamanashi-kankou.jp/aji/ るるぶ.Com (株)JTBパブリッシング http://www.rurubu.com/Pref/index.asp?KenCD=19 PARUPI(パルピー) ParuPi株式会社 (パルピー) http://www.parupi.com/ じゃらん リクルート http://odekake.jalan.net/ken_150000.html (平成21年3月現在) 25
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